JP2004098114A - 溶接割れを抑制する補強溶接方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】低変態温度溶接材料を使用する補強溶接において、疲労強度の向上とともに溶接割れを防ぐことができる溶接方法を提供する。
【解決手段】低変態温度溶接材料を使用する補強溶接方法において、溶接線を直線状に移動させることによって低変態温度溶接材料への熱履歴を抑制して溶接する。
【選択図】 図1
【解決手段】低変態温度溶接材料を使用する補強溶接方法において、溶接線を直線状に移動させることによって低変態温度溶接材料への熱履歴を抑制して溶接する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この出願の発明は大きい溶接部疲労強度を必要とする溶接構造物の補強溶接方法に関するものである。さらに詳しくは、この出願の発明は低変態温度溶接材料を使用する補強溶接方法において、溶接割れの発生を抑制する溶接方法に関するものである。
【従来の技術とその課題】
従来から構造物の溶接や補修時の溶接に際しては、冷却に伴う熱収縮によって溶接部に引張りの残留応力が誘起されて溶接部の疲労強度が低下するという問題が避けられなかった。
この課題を解決するために、この出願の発明者は溶接が完了する室温もしくはその付近の温度でマルテンサイト変態膨張が終了する溶接材料、いわゆる低変態温度溶接材料と不活性のシールドガスを使用する「溶接方法」を提案しており、これらはすでに特許登録されている(特許第3010211号)。
この新しい「溶接方法」によって溶接構造物の疲労強度は著しく改善された。しかしながら、この低変態温度溶接材料は、補強溶接によって溶接部近傍への圧縮残留応力の導入により疲労強度を向上させようとする場合、補強部位において、繰り返し高温加熱されると溶接割れ(Weld Crack)を生じることがある。
従来一般の溶接方法では繰り返し加熱されても溶接割れが発生しない溶接材料を使用していたため、溶接された後の溶接部の形状には注意が払われていたが溶接材料の繰り返し加熱についてはほとんど関心が払われてこなかった。
したがって、溶接疲労強度を改善するために低変態温度溶接材料を使用する場合でも、溶接方法は従来の溶接方法と同じく溶接部材に対して繰り返し加熱する方法がそのまま採用されることがあるため、低変態温度溶接材料の使用によって、溶接疲労強度が向上することが期待されるにもかかわらず、溶接部に溶接割れが発生することにより、その効果を充分に発揮することができないという事態が生じる。
そこで、この出願の発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであって、発明者が提案し、実際的にも優れた効果が得られている低変態温度溶接材料の特徴を生かし、溶接割れの発生を抑制して溶接部の疲労強度を確実に向上することができる新しい補強溶接方法を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
この出願の発明は、上記の課題を解決するためのものとして、第1には、低変態温度溶接材料を使用する補強溶接方法において、低変態温度溶接材料に溶接温度による熱履歴を回避しながら溶接する方法を提供する。また、第2には、低変態温度溶接材料を使用する補強溶接方法において、水平附加構造物の端部溶接止端部の上側から側面を経由して下側を溶接する方法を、第3には、溶接線が直線状になるように移動させながら溶接する方法を、また、第4には、溶接方法が低変態温度溶接材料を使用するアーク溶接であることを特徴とする方法を提供する。
【発明の実施の形態】
この出願の発明は上記のとおりの特徴をもつものであるが、以下にその実施の形態について説明する。まずなによりも特徴的なことは、この出願の発明は低変態温度溶接材料を使用する補強溶接方法において、溶接材料に対して繰り返し加熱するような、いわゆる高温履歴を避けることである。
たとえば、従来の溶接方法で垂直の構造体に水平方向の板状体を溶接する場合、溶落を防止し、溶接部の溶接形状を重視するために水平方向の板状体の下側から溶接を開始して溶接線を鉄道がスイッチバックするように左右に振りながら上昇させて板状体の上側まで溶接する方法が採用されてきた。このように従来の溶接方法は溶接線を左右に振りながら下側から上方に向かって順次溶接材を積み上げるようにして溶接するため一旦冷却されかかった下側の溶接材がその上側を通る溶接線によって加熱が繰り返されていた。そして、従来の溶接材料を使用する場合はこのような溶接方法で何ら問題はなかった。
しかしながら、溶接材料として低変態温度溶接材料を使用する場合にこのような溶接方法をそのまま適用すると低変態温度溶接材料が繰り返し加熱を受けて溶接割れを生じやすく、本来の疲労強度を向上する効果を充分に実現できないことがある。
図3及び図4はこの出願の発明と比較するために、低変態温度溶接材料を使用するものの、従来の補強溶接方法で溶接する時の態様を示したものである。図4は垂直構造物(A)に附加構造物(B)が溶接されている状態を示す側面図である。そして(1)は既溶接部材であり、(2)は補強溶接部材である。図3は図4の左側正面から見た時の模式図であり、水平附加構造物(B)の周囲は既溶接部材(1)で溶接されており、その既溶接部材(1)の周囲は低変態温度溶接材料からなる補強溶接部材(2)で被覆されている。
そして、図3で示す従来の補強溶接方法は、まず水平附加構造物(B)の下側(4)を溶接した後、溶接線(3)を鉄道が急坂を登る時にスイッチバックするような経路で下方から上方へ移動しながら側面(6)を溶接して上側の端部(7)に達した後に上側(8)を溶接する。
この補強溶接方法は溶接線(3)を左右に振りながら上昇する過程で、一旦冷却されかかった下側の溶接部材がその上側を通る溶接線(3)によって熱を繰り返し受けるため補強溶接部が溶接割れ(9)を生じる原因となっていた。
そこで、この出願の発明は溶接に際し熱履歴をなるべく受けないように従来とは逆に板状体の溶接部の上側から溶接を開始して溶接線が直線状になるように下降させながら溶接し最後に下側を溶接する。
なお、上側から下側に向かって溶接するのは、低変態温度溶接材料の粘性が高く溶落しにくい性質を利用することと、この方が操作も簡便であり放熱効果も良好なためである。
図1及び図2はこの出願の発明による溶接方法を示したものである。図1は図2の左側正面から見た模式図であり、水平附加構造物(B)の周囲は既溶接部材(1)で溶接されており、その既溶接部材(1)の周囲は低変態温度溶接材料からなる補強溶接部材(2)で被覆されている。この出願の発明の補強溶接方法では、図3で示した従来の溶接方法とは逆に水平附加物(B)の上側(8)を溶接した後、溶接線(3)の矢印で示すように、附加物の側面(6)に沿って下向きに直線状に溶接し、溶接線(3)が附加物の下側端部(5)に達した後に下側(4)を補強溶接する。
すなわち、この出願の溶接方法は従来の溶接法のように溶接を下側から始め溶接線を鉄道のスイッチバックの様に左右に振りながら上昇させて順次溶接材を積み上げるようにして溶接する方法ではなく、上方から下方に向けて一直線に溶接するため低変態温度溶接材料に対する熱履歴がなく、溶接割れを防止することができる。
しかも低変態温度溶接材料を使用しているので溶接部近傍に誘起される圧縮残留応力の効果で疲労強度の向上が実現される。
たとえば実際に、垂直構造物(A)としてJIS:SM 570Q鋼、水平附加構造物(B)としてこれと同じものを用い、溶接材料JIS:YGW21を用いて溶接した場合のものに、この出願の発明によって、補強溶接部材として、その組成(wt%)が、C:0.025,Si:0.32,Mu:0.70,Ni:10.0,Cr:10.0,Mo:0.13,残部Feのものを用いて補強溶接を行った。
補強溶接では、溶接電圧28V、溶接電流180〜200A、溶接速度50〜60cm/minであり、アルゴンガス80%および炭酸ガス20%のものをシールドガスとして25l/minで供給してのアーク溶接を行った。
この結果、補強溶接前の疲労限は40MPaであったものが、補強溶接後には85MPaとなった。
一方、前記の従来方法で行った場合には、割れが生じてしまった。
もちろん以上の例ではシールドガスを用いてのアーク溶接について説明したが、シールドガスを用いない被覆アーク溶接の場合にもこの出願の方法によってほぼ同様の効果が確認されている。
なお、以上の説明においては「上側」「下側」の表現がなされているが、これは溶接構造を図2および図4のように垂直構造物(A)に対して水平附加構造物(B)が溶接されている場合と仮定しての規定である。
従って、この図2及び図4の構造が全体として回転して配置されている溶接構造や、さらには水平附加構造物(B)が直交せずに傾斜して溶接されている構造についても図2及び図4の配置のように考えることでこの出願の説明が適用されることは言うまでもない。
そして、この出願の説明において使用されている「低変態温度溶接材料」については、発明者により提案されている先行発明(特許第3010211号)に規定されたものである。
【発明の効果】
高い溶接強度を必要とする溶接構造物の補強溶接において、疲労強度が向上するとともに溶接割れの発生を防止した補強溶接方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明による補強溶接経路を側面から見た模式図である。
【図2】この出願の発明による附加構造物を溶接した状態を示した断面図である。
【図3】従来法の補強溶接経路を側面から見た模式図である。
【図4】従来法の附加構造物を溶接した状態を示した断面図である。
【符号の説明】
A 垂直構造物
B 水平附加構造物
1 既溶接部材
2 補強溶接部材
3 補強溶接の溶接線
4 附加構造物の下側
5 附加構造物の下側端部
6 附加構造物の側面
7 附加構造物の上側端部
8 附加構造物の上側
9 溶接割れ
この出願の発明は大きい溶接部疲労強度を必要とする溶接構造物の補強溶接方法に関するものである。さらに詳しくは、この出願の発明は低変態温度溶接材料を使用する補強溶接方法において、溶接割れの発生を抑制する溶接方法に関するものである。
【従来の技術とその課題】
従来から構造物の溶接や補修時の溶接に際しては、冷却に伴う熱収縮によって溶接部に引張りの残留応力が誘起されて溶接部の疲労強度が低下するという問題が避けられなかった。
この課題を解決するために、この出願の発明者は溶接が完了する室温もしくはその付近の温度でマルテンサイト変態膨張が終了する溶接材料、いわゆる低変態温度溶接材料と不活性のシールドガスを使用する「溶接方法」を提案しており、これらはすでに特許登録されている(特許第3010211号)。
この新しい「溶接方法」によって溶接構造物の疲労強度は著しく改善された。しかしながら、この低変態温度溶接材料は、補強溶接によって溶接部近傍への圧縮残留応力の導入により疲労強度を向上させようとする場合、補強部位において、繰り返し高温加熱されると溶接割れ(Weld Crack)を生じることがある。
従来一般の溶接方法では繰り返し加熱されても溶接割れが発生しない溶接材料を使用していたため、溶接された後の溶接部の形状には注意が払われていたが溶接材料の繰り返し加熱についてはほとんど関心が払われてこなかった。
したがって、溶接疲労強度を改善するために低変態温度溶接材料を使用する場合でも、溶接方法は従来の溶接方法と同じく溶接部材に対して繰り返し加熱する方法がそのまま採用されることがあるため、低変態温度溶接材料の使用によって、溶接疲労強度が向上することが期待されるにもかかわらず、溶接部に溶接割れが発生することにより、その効果を充分に発揮することができないという事態が生じる。
そこで、この出願の発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであって、発明者が提案し、実際的にも優れた効果が得られている低変態温度溶接材料の特徴を生かし、溶接割れの発生を抑制して溶接部の疲労強度を確実に向上することができる新しい補強溶接方法を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
この出願の発明は、上記の課題を解決するためのものとして、第1には、低変態温度溶接材料を使用する補強溶接方法において、低変態温度溶接材料に溶接温度による熱履歴を回避しながら溶接する方法を提供する。また、第2には、低変態温度溶接材料を使用する補強溶接方法において、水平附加構造物の端部溶接止端部の上側から側面を経由して下側を溶接する方法を、第3には、溶接線が直線状になるように移動させながら溶接する方法を、また、第4には、溶接方法が低変態温度溶接材料を使用するアーク溶接であることを特徴とする方法を提供する。
【発明の実施の形態】
この出願の発明は上記のとおりの特徴をもつものであるが、以下にその実施の形態について説明する。まずなによりも特徴的なことは、この出願の発明は低変態温度溶接材料を使用する補強溶接方法において、溶接材料に対して繰り返し加熱するような、いわゆる高温履歴を避けることである。
たとえば、従来の溶接方法で垂直の構造体に水平方向の板状体を溶接する場合、溶落を防止し、溶接部の溶接形状を重視するために水平方向の板状体の下側から溶接を開始して溶接線を鉄道がスイッチバックするように左右に振りながら上昇させて板状体の上側まで溶接する方法が採用されてきた。このように従来の溶接方法は溶接線を左右に振りながら下側から上方に向かって順次溶接材を積み上げるようにして溶接するため一旦冷却されかかった下側の溶接材がその上側を通る溶接線によって加熱が繰り返されていた。そして、従来の溶接材料を使用する場合はこのような溶接方法で何ら問題はなかった。
しかしながら、溶接材料として低変態温度溶接材料を使用する場合にこのような溶接方法をそのまま適用すると低変態温度溶接材料が繰り返し加熱を受けて溶接割れを生じやすく、本来の疲労強度を向上する効果を充分に実現できないことがある。
図3及び図4はこの出願の発明と比較するために、低変態温度溶接材料を使用するものの、従来の補強溶接方法で溶接する時の態様を示したものである。図4は垂直構造物(A)に附加構造物(B)が溶接されている状態を示す側面図である。そして(1)は既溶接部材であり、(2)は補強溶接部材である。図3は図4の左側正面から見た時の模式図であり、水平附加構造物(B)の周囲は既溶接部材(1)で溶接されており、その既溶接部材(1)の周囲は低変態温度溶接材料からなる補強溶接部材(2)で被覆されている。
そして、図3で示す従来の補強溶接方法は、まず水平附加構造物(B)の下側(4)を溶接した後、溶接線(3)を鉄道が急坂を登る時にスイッチバックするような経路で下方から上方へ移動しながら側面(6)を溶接して上側の端部(7)に達した後に上側(8)を溶接する。
この補強溶接方法は溶接線(3)を左右に振りながら上昇する過程で、一旦冷却されかかった下側の溶接部材がその上側を通る溶接線(3)によって熱を繰り返し受けるため補強溶接部が溶接割れ(9)を生じる原因となっていた。
そこで、この出願の発明は溶接に際し熱履歴をなるべく受けないように従来とは逆に板状体の溶接部の上側から溶接を開始して溶接線が直線状になるように下降させながら溶接し最後に下側を溶接する。
なお、上側から下側に向かって溶接するのは、低変態温度溶接材料の粘性が高く溶落しにくい性質を利用することと、この方が操作も簡便であり放熱効果も良好なためである。
図1及び図2はこの出願の発明による溶接方法を示したものである。図1は図2の左側正面から見た模式図であり、水平附加構造物(B)の周囲は既溶接部材(1)で溶接されており、その既溶接部材(1)の周囲は低変態温度溶接材料からなる補強溶接部材(2)で被覆されている。この出願の発明の補強溶接方法では、図3で示した従来の溶接方法とは逆に水平附加物(B)の上側(8)を溶接した後、溶接線(3)の矢印で示すように、附加物の側面(6)に沿って下向きに直線状に溶接し、溶接線(3)が附加物の下側端部(5)に達した後に下側(4)を補強溶接する。
すなわち、この出願の溶接方法は従来の溶接法のように溶接を下側から始め溶接線を鉄道のスイッチバックの様に左右に振りながら上昇させて順次溶接材を積み上げるようにして溶接する方法ではなく、上方から下方に向けて一直線に溶接するため低変態温度溶接材料に対する熱履歴がなく、溶接割れを防止することができる。
しかも低変態温度溶接材料を使用しているので溶接部近傍に誘起される圧縮残留応力の効果で疲労強度の向上が実現される。
たとえば実際に、垂直構造物(A)としてJIS:SM 570Q鋼、水平附加構造物(B)としてこれと同じものを用い、溶接材料JIS:YGW21を用いて溶接した場合のものに、この出願の発明によって、補強溶接部材として、その組成(wt%)が、C:0.025,Si:0.32,Mu:0.70,Ni:10.0,Cr:10.0,Mo:0.13,残部Feのものを用いて補強溶接を行った。
補強溶接では、溶接電圧28V、溶接電流180〜200A、溶接速度50〜60cm/minであり、アルゴンガス80%および炭酸ガス20%のものをシールドガスとして25l/minで供給してのアーク溶接を行った。
この結果、補強溶接前の疲労限は40MPaであったものが、補強溶接後には85MPaとなった。
一方、前記の従来方法で行った場合には、割れが生じてしまった。
もちろん以上の例ではシールドガスを用いてのアーク溶接について説明したが、シールドガスを用いない被覆アーク溶接の場合にもこの出願の方法によってほぼ同様の効果が確認されている。
なお、以上の説明においては「上側」「下側」の表現がなされているが、これは溶接構造を図2および図4のように垂直構造物(A)に対して水平附加構造物(B)が溶接されている場合と仮定しての規定である。
従って、この図2及び図4の構造が全体として回転して配置されている溶接構造や、さらには水平附加構造物(B)が直交せずに傾斜して溶接されている構造についても図2及び図4の配置のように考えることでこの出願の説明が適用されることは言うまでもない。
そして、この出願の説明において使用されている「低変態温度溶接材料」については、発明者により提案されている先行発明(特許第3010211号)に規定されたものである。
【発明の効果】
高い溶接強度を必要とする溶接構造物の補強溶接において、疲労強度が向上するとともに溶接割れの発生を防止した補強溶接方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明による補強溶接経路を側面から見た模式図である。
【図2】この出願の発明による附加構造物を溶接した状態を示した断面図である。
【図3】従来法の補強溶接経路を側面から見た模式図である。
【図4】従来法の附加構造物を溶接した状態を示した断面図である。
【符号の説明】
A 垂直構造物
B 水平附加構造物
1 既溶接部材
2 補強溶接部材
3 補強溶接の溶接線
4 附加構造物の下側
5 附加構造物の下側端部
6 附加構造物の側面
7 附加構造物の上側端部
8 附加構造物の上側
9 溶接割れ
Claims (4)
- 低変態温度溶接材料を使用する補強溶接方法において、低変態温度溶接材料に溶接温度による熱履歴を回避しながら溶接することを特徴とする補強溶接方法。
- 低変態温度溶接材料を使用する補強溶接方法において、水平附加構造物の端部の溶接止端部の上側から側面を経由して下側を溶接することを特徴とする請求項1の方法。
- 溶接線が直線状になるように移動させながら溶接することを特徴とする請求項1または2の方法。
- 低変態温度溶接材料を使用するアーク溶接であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかの方法。
Priority Applications (8)
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|---|---|---|---|
| JP2002262236A JP3787622B2 (ja) | 2002-09-09 | 2002-09-09 | 溶接割れを抑制する補強溶接方法 |
| KR1020057004014A KR100659030B1 (ko) | 2002-09-09 | 2003-09-09 | 저변태온도 용접재료를 사용하는 용접방법 |
| CNB038213524A CN100418689C (zh) | 2002-09-09 | 2003-09-09 | 使用低相变温度焊接材料的焊接方法 |
| PCT/JP2003/011513 WO2004026519A1 (ja) | 2002-09-09 | 2003-09-09 | 低変態温度溶接材料を使用する溶接方法 |
| EP03797566A EP1550526A4 (en) | 2002-09-09 | 2003-09-09 | WELDING PROCEDURE USING WELDING MATERIAL WITH LOW CONVERSION TEMPERATURE |
| US10/527,219 US20050252888A1 (en) | 2002-09-09 | 2003-09-09 | Welding method using welding material of low transformation temperature |
| US11/727,104 US20070181538A1 (en) | 2002-09-09 | 2007-03-23 | Welding method using welding material having low transformation temperature |
| US12/636,241 US20100089877A1 (en) | 2002-09-09 | 2009-12-11 | Welding method using welding material having low transformation temperature |
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Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
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| JP3787622B2 JP3787622B2 (ja) | 2006-06-21 |
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ID=32262341
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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| JP2002262236A Expired - Lifetime JP3787622B2 (ja) | 2002-09-09 | 2002-09-09 | 溶接割れを抑制する補強溶接方法 |
Country Status (1)
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|---|---|
| JP (1) | JP3787622B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP2402103A1 (en) | 2010-07-01 | 2012-01-04 | Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho (Kobe Steel, Ltd.) | Fillet weld joint and method for gas shielded arc welding |
| JP2012086259A (ja) * | 2010-10-21 | 2012-05-10 | Daihatsu Motor Co Ltd | 排気集合管の溶接構造 |
| US20120325780A1 (en) * | 2011-06-22 | 2012-12-27 | Delta Kogyo Co., Ltd. | Thin plate-reinforcement structure utilizing reinforcing effect of weld bead and method of producing the same |
-
2002
- 2002-09-09 JP JP2002262236A patent/JP3787622B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP2402103A1 (en) | 2010-07-01 | 2012-01-04 | Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho (Kobe Steel, Ltd.) | Fillet weld joint and method for gas shielded arc welding |
| US9457416B2 (en) | 2010-07-01 | 2016-10-04 | Kobe Steel, Ltd. | Fillet weld joint and method for gas shielded arc welding |
| JP2012086259A (ja) * | 2010-10-21 | 2012-05-10 | Daihatsu Motor Co Ltd | 排気集合管の溶接構造 |
| US20120325780A1 (en) * | 2011-06-22 | 2012-12-27 | Delta Kogyo Co., Ltd. | Thin plate-reinforcement structure utilizing reinforcing effect of weld bead and method of producing the same |
| US9227271B2 (en) * | 2011-06-22 | 2016-01-05 | Delta Kogyo Co., Ltd | Thin plate-reinforcement structure utilizing reinforcing effect of weld bead and method of producing the same |
Also Published As
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| JP3787622B2 (ja) | 2006-06-21 |
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