JP2004066054A - 油吸着フィルター - Google Patents
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Abstract
【課題】本来的に吸油性を有するポリオレフィン系樹脂からなる連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の連続気泡表面に、さらに油ゲル化剤を接着させることにより、油の種類に関係なく優れた吸油性を示し、かつ、一旦吸着した油を再流出させることがなく、加えて、取り扱い性に優れるとともに、油を吸着させた後の回収も容易に行うことができる油吸着フィルターを提供する。
【解決手段】平均空気通過時間、長さ25mmの直線上にある平均気泡数及び平均破膜面積割合が特定の範囲にある連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の連続気泡表面に、油ゲル化剤が接着されてなる油吸着フィルター。
【選択図】 なし
【解決手段】平均空気通過時間、長さ25mmの直線上にある平均気泡数及び平均破膜面積割合が特定の範囲にある連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の連続気泡表面に、油ゲル化剤が接着されてなる油吸着フィルター。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油吸着フィルターに関し、詳しくは、油ゲル化剤を連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体に接着させた油吸着フィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、家庭や飲食店などの排水や産業排水には油が含まれていることが多く、環境汚染の原因となっている。また、河川や海への原油や油の流出事故も多く起こっており、工場、家庭、飲食店等の排水や、河川、湖沼、海等の水中から、効率的に油を分離回収することが環境保護の点から大きな課題となっている。
【0003】
油を含有する排水や流出原油などの処理には、シリカ、パーライト等の無機系の吸油剤の他に、特開2000−5597号公報に開示されている、オレフィン系繊維、アクリル系架橋重合体等からなる有機系の吸油剤が使用されている。
しかしながら、無機系吸油剤は親水性を有しており、水と油の混合系では水を優先的に吸着する傾向があるため吸油性が十分とはいえなかった。また、無機系吸油剤に一旦吸着された油は、吸水することによって再度流出する恐れがあった。さらに、無機系吸油剤は粉粒状のものが多く、取り扱い性に劣るとともに、油を吸着させた後、吸油剤の回収がし難いという問題もあった。
【0004】
これに対して、有機系吸油剤は、水と油の混合系においても油を優先的に吸着するので、一旦吸着された油は再流出する恐れがないという利点があるが、一般に、有機系吸油剤は液状又は粉粒状のものが多く、取り扱い性に劣るとともに、油を吸着させた後、吸油剤の回収がし難いという問題があった。また、繊維状の有機系吸油剤を絡繊してなる吸油剤も使用されているが、これらは十分な吸油性が得られないといった問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、本来的に吸油性を有するポリオレフィン系樹脂からなる連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の連続気泡表面に、さらに油ゲル化剤を接着させることにより、油の種類に関係なく優れた吸油性を示し、かつ、一旦吸着した油を再流出させることがなく、加えて、取り扱い性に優れるとともに、油を吸着させた後の回収も容易に行うことができる油吸着フィルターを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の油吸着フィルターは、平均空気通過時間が10秒以下で且つ長さ25mmの直線上にある平均気泡数が15〜40個であり、平均破膜面積割合が30〜60%である連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の連続気泡表面に、油ゲル化剤が接着されてなることを特徴とする。
【0007】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の油吸着フィルターに使用される連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体を構成するポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレンを主成分とするエチレン−α−オレフィン共重合体、エチレンを主成分とするエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレンを主成分とするエチレン−エチルアクリレート共重合体等のポリエチレン系樹脂;ポリプロピレン、プロピレンを主成分とするプロピレン−α−オレフィン共重合体、プロピレンを主成分とするエチレン−プロピレン−ブテン三元共重合体等のポリプロピレン系樹脂;ポリブテンなどが挙げられ、これらは単独で使用されても、2種以上が併用されてもよい。
【0008】
なお、上記エチレン−α−オレフィン共重合体を構成するα−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン等が挙げられ、上記プロピレン−α−オレフィン共重合体を構成するα−オレフィンとしては、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン等が挙げられる。
【0009】
上記連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の平均空気通過時間は、長くなると、後述する油ゲル化剤を連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の連続気泡面に均一に分散させ、接着させることが困難となり、また、油が得られる油吸着フィルター内へ浸透し難くなるので、10秒以下に限定される。
【0010】
上記連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の平均空気通過時間は、以下の要領で測定された値をいう。即ち、連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の任意部分から、サイズ縦5cm×横13cm×厚さ1cmの直方体状の試験片を切り出す。なお、連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体から上記サイズの試験片を切り出すことができない場合は、連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体から複数個の小片を切り出し、これら小片同士を互いに組み合わせることによって、上記サイズの試験片とすればよい。
【0011】
そして、中央部に面積314mm2 の円形状貫通孔が両面間に亘って貫通状態に貫設された一対の挟持板を用意し、これら挟持板をそれらの貫通孔同士が挟持板の厚み方向に合致した状態に互いに対向させると共に、挟持板間に上記試験片をその厚さ方向を挟持板の厚さ方向に合致させ、且つ挟持板の貫通孔を閉塞させた状態で挟着一体化させて試験体を作製する。
【0012】
しかる後、上記試験体を、この試験体を挟んだ一方側が開放状態で且つ他方側が閉塞空間部となった測定空間部内に配設する。そして、上記試験片に接触しないようにして、上記試験体の閉塞空間部側から上記挟持板の貫通孔から露出した試験片の露出部分に空気を5.56Nの圧力で試験片の露出面に対して直交する方向に吹き付け、50cm3 の空気が上記試験片を通過するのに要した時間を測定し、その時間を平均空気通過時間とする。なお、上記平均空気通過時間の測定装置としては、東洋精機製作所社から商品名「B型ガーレ式デンソメーター」で販売されている。
【0013】
また、上記連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体における長さ25mmの直線上にある平均気泡数は、15〜40個に限定され、20〜30個が好ましい。
平均気泡数が、15個未満になると、得られる油吸着フィルターはその連続気泡内にゲル化した油を保持するものであるが、そのゲル化した連続気泡内の油が再度滲み出る恐れがあり、40個を超えると油が得られる油吸着フィルターに浸透し難くなる。
【0014】
上記連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体における長さ25mmの直線上にある平均気泡数は、下記要領で測定されたものをいう。即ち、連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体を任意の部分で水平方向(x−y方向)、垂直方向(x−z方向)及び垂直で且つx−z方向に直交する方向(y−z方向)のそれぞれの方向に切断する。
【0015】
次に、連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の各切断断面(x−y方向断面、x−z方向断面、y−z方向断面)を実寸長さ25mmの直線と共に電子顕微鏡にて10倍で撮影し、得られた各切断断面写真の任意部分に、写真に写された上記25mmの直線と同一長さの直線を描き、この直線と重なり且つ各切断断面表面に存在する気泡数を各切断断面毎に目視にて数えた。
気泡数を数えるにあたり、気泡間の連通部分の全てに気泡膜があり、全ての気泡が独立気泡であると仮定したときの独立気泡の数を数え、又、上記切断断面写真に描いた直線と完全に重なり合う気泡のみを数えた。
【0016】
そして、上記各断面(x−y方向断面、x−z方向断面、y−z方向断面)の気泡数の平均を算出し、この平均個数を、長さ25mmの直線上にある平均気泡数とした。
【0017】
なお、上記連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の各切断断面の写真撮影の際、該樹脂発泡体の各切断断面を、マジックインキ等の着色剤で着色した後に写真撮影を行えば、気泡の判別が容易になるので好ましい。
【0018】
また、上記連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の平均破膜面積割合は、小さくなると油が得られる油吸着フィルターに浸透し難くなり、大きくなると得られる油吸着フィルターはその連続気泡内にゲル化した油を保持するものであるが、そのゲル化した連続気泡内の油が再度滲み出る恐れがあるので、30〜60%に限定され、40〜50%が好ましい。
【0019】
上記連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の平均破膜面積割合は、以下の要領で測定したものである。即ち、該樹脂発泡体を任意の部分で水平方向(x−y方向)、垂直方向(x−z方向)及び垂直で且つx−z方向に直交する方向(y−z方向)のそれぞれの方向に切断する。
【0020】
次に、上記連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の各切断断面を電子顕微鏡により約25倍にて写真撮影する。得られた各切断断面(x−y方向、x−z方向、y−z方向)の写真において、任意の近接集合した気泡5個分を選択し、これら5個の気泡において、気泡膜が破れた黒く写っている空洞部分の総面積(空洞総面積)を算出する一方、5個の気泡の総面積(気泡総面積)を算出し、各切断断面における空洞総面積の気泡総面積に対する百分率を算出し、その平均値を平均破膜面積割合としている。
【0021】
なお、上記写真撮影の際、連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の各切断断面に金を蒸着した後に写真撮影を行えば、気泡膜及び気泡膜が破れている部分の像が鮮明になって判別し易くなるので好ましい。
【0022】
上記空洞総面積及び上記気泡総面積からの平均破膜面積割合の算出方法を具体的に説明する。各切断断面写真における選択した5個の気泡全体をグラフ用紙に写し取り、その写し取った部分を切り取り、切り取った部分の重量 (W1)を測定する一方、5個の気泡における気泡間の気泡膜が破れて切断断面表面にみえる黒い空洞になっている部分をグラフ用紙に写し取り、その写し取った部分を切り取り、切り取った部分の重量 (W2)を測定し、下式により平均破膜面積割合を算出する。平均破膜面積割合(%)= (W2 /W1)×100
【0023】
次に、上記連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の製造方法の一例を説明する。先ず、上記ポリオレフィン系樹脂に熱分解型発泡剤の他、必要に応じて架橋剤及び発泡助剤等の添加剤を添加して熱分解型発泡剤が実質的に分解しない温度で溶融混練し、所定形状に成形した後、ポリオレフィン系樹脂を架橋、発泡させてポリオレフィン系樹脂発泡体を作製する。なお、上記熱分解型発泡剤、架橋剤及び発泡助剤は、発泡体の製造において汎用されているものが用いられる。
【0024】
そして、得られたポリオレフィン系樹脂発泡体を、その厚みよりも狭い間隔で対向させられた一対のロール間に通過させて、ポリオレフィン系樹脂発泡体をその厚み方向に圧縮変形させることによって、ポリオレフィン系樹脂発泡体の独立気泡を連続気泡化させる。
【0025】
次いで、上記ポリオレフィン系樹脂発泡体に以下に説明する連通孔拡大処理を施すことによって、連続気泡間に形成された連通孔を拡げて連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体を製造することができる。
【0026】
上記連通孔拡大処理は、ポリオレフィン系樹脂発泡体を密閉容器内に充填し、この密閉容器内を十分に脱気した後、密閉容器内に酸素ガス及び可燃ガスを注入して、酸素ガス及び可燃ガスに点火することによって行われる。
【0027】
上記密閉容器としては、ポリオレフィン系樹脂発泡体を充填可能であり且つ容器内を真空状態にし得るものであれば、特には限定されず、その形状、大きさ等は適宜選択される。
【0028】
そして、ポリオレフィン系樹脂発泡体を密閉容器内に充填した状態において、ポリオレフィン系樹脂発泡体の表面とこれに対向する密閉容器の内面との間の隙間が大きいと、酸素ガス及び可燃ガスを燃焼させる際、密閉容器の内面に対向したポリオレフィン系樹脂発泡体の表面がへたり易くなるので、密閉容器における該樹脂発泡体の充填空間部を、密閉容器に充填させる該樹脂発泡体の形状に略合致した形状にするのが好ましい。
なお、ポリオレフィン系樹脂発泡体を複数枚組み合わせることによって密閉容器の充填空間部に略合致した形状としてもよい。
【0029】
上記密閉容器内を脱気する方法としては、例えば、密閉容器内の空気を真空ポンプにより吸引、除去する方法が挙げられ、密閉容器内の脱気が不十分であると、連通孔の拡大が不十分になるので、ポリオレフィン系樹脂発泡体の気泡内の全てが真空になるまで行うのが好ましい。
【0030】
更に、上記密閉容器に酸素ガス及び可燃ガスを注入する方法としては、特に限定されず、例えば、▲1▼酸素ガスを充填した高圧ボンベ及び可燃ガスを充填した高圧ボンベから、減圧弁で所望の混合比に見合う分圧に調整して、ガス混合ミキサーを通して密閉容器内に注入する方法、▲2▼酸素ガスを充填した高圧ボンベ及び可燃ガスを充填した高圧ボンベから、減圧弁で所望の混合比に見合う分圧に調整して、各々別の注入口から注入する方法等が挙げられる。なお、ガス注入直後は、密閉容器内のガス分散状態が不均一なので、注入後に数分間放置しておくのが好ましい。
【0031】
そして、上記可燃ガスとしては、酸素ガスの存在下で燃焼可能なものであれば特には限定されず、例えば、水素ガス、メタンガス、プロパンガス等が挙げられる。又、酸素ガスと可燃ガスとの混合比は、これらガスが燃焼可能な範囲であれば特には限定されないが、完全燃焼比前後であるのが好ましい。
例えば 、可燃ガスとして水素ガスを使用する場合では、酸素ガス:水素ガスが、体積比(圧力比)で1:2前後が好ましい。
【0032】
又、酸素ガス及び可燃ガスの圧力は、低いと、点火した際、気泡間に形成された連通孔の拡大が不十分になり、得られる連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の平均空気通過時間や平均破膜面積割合が、上記範囲外になり易くて得られる油吸着フィルター内への油の透過性が低下し、排水中からの油の回収、除去効率が低下することがあり、又、高いと、得られる連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体がへたり易くなるので、0.05〜0.3MPaが好ましく、0.08〜0.15MPaがより好ましい。
【0033】
なお、酸素ガス及び可燃ガスの圧力が上記範囲内にあれば、その他に不活性 ガスが混在していてもよい。不活性ガスとしては、例えば、窒素ガス、ヘリウ ムガス、アルゴンガス、炭酸ガス等が挙げられ、これらは単独で使用されても 2種以上が併用されてもよい。
【0034】
そして、酸素ガス及び可燃ガスを密閉容器に充填した後、点火する方法とし ては、例えば、予め密閉容器内にスパークスイッチを配設しておき、スパーク させる方法等が挙げられる。
【0035】
上記油ゲル化剤としては、上記連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の連続気泡表面に分散、接着可能であり、かつ、油をゲル化させるものであれば特には限定されないが、粉粒状であるのが、連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の連続気泡表面に分散、接着し易く、油吸着フィルターの製造が容易となるので好ましい。
油ゲル化剤としては、例えば、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、ポリノルボルネン、スルホン化エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合体、ヒドロキシステアリン酸等が挙げられ、これらは単独で使用しても2種以上併用してもよい。中でも、連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の連続気泡表面に接着させた際の油吸着性に優れているので、スチレン−ブタジエンブロック共重合体が好ましい。
【0036】
即ち、油ゲル化剤としては、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、ポリノルボルネン、スルホン化エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合体又はヒドロキシステアリン酸からなる粒状のものが好ましく、中でもスチレン−ブタジエンブロック共重合体からなる粉粒状のものがより好ましい。
【0037】
尚、油ゲル化剤などの吸油性材料をポリオレフィン系樹脂に練り込んだ後発泡させて得られる連続気泡発泡体も油吸着フィルターとして使用することができるが、吸油性材料が樹脂に覆われて吸油性能が発揮されない部分が生じるので、本発明の油吸着フィルターのように優れた油吸着性は得られない。
【0038】
上記粉粒状の油ゲル化剤の粒径は、大きくなると、油ゲル化剤が連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体に浸透し難くなり、連続気泡表面に均一に油ゲル化剤を接着するのが困難になるので、10nm〜10μmが好ましい。
油ゲル化剤の接着量は、得られる油吸着フィルター1cm3 中に乾燥重量で10〜50mgであるのが好ましい。接着量が10mg/cm3 より小さくなると、得られる油吸着フィルターの吸油性が低下し、50mg/cm3 を超えると、得られる油吸着フィルターの吸油性が飽和状態となり、油ゲル化剤の接着量を増しても吸油性がそれ以上向上しない。
【0039】
上記油ゲル化剤を連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体へ接着させる方法としては、バインダーを予め連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の連続気泡表面に塗布後、必要に応じて一部乾燥させ、バインダーの接着効果のあるうちに油ゲル化剤をバインダー上に分散させた後、乾燥させる方法;バインダー中に油ゲル化剤を分散させた後、そのバインダー中に連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体を浸漬した後、取り出して乾燥させる方法;バインダー中に油ゲル化剤を分散させた後、そのバインダーを連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の連続気泡表面に塗布し、乾燥する方法等が挙げられる。
【0040】
上記バインダーとしては、ポリオレフィン系樹脂に接着性を有するウレタン系、アクリル系、ゴム系等のエマルジョンを用いることが好ましい。
バインダーとしては、油ゲル化剤の油ゲル化性能を阻害せず、かつ、油ゲル化剤の分散性に優れたものを選択することが好ましく、例えば、ポリアクリル酸エステル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−アクリル酸3元共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン、アクリル酸−ウレタン共重合体、ポリエーテル系ウレタン、ポリエステル系ウレタン等を主成分とするエマルジョンが好適に用いられる。
【0041】
また、上記バインダーの乾燥前の粘度は100〜10,000cPであるのが好ましい。
粘度が10,000cPを超えると、油ゲル化剤をバインダー中に分散させると、粘度がより高くなることもあり、バインダーが連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の連続気泡内に浸透し難くなり、連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体内部に油ゲル化剤が接着され難くなるとともに、均一に接着され難くなる。粘度が100cP未満であれば、塗布の際や乾燥中に、油ゲル化剤が連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体から分離するおそれがある。
【0042】
上記バインダーの接着量は、油吸着フィルター1cm3 中に乾燥重量で2〜15mg/cm3 が好ましく、かつ、油ゲル化剤の乾燥重量の10〜30重量%が好ましい。
バインダーの接着量が油ゲル化剤の10重量%より少なくなると、塗布の際や乾燥中に、或いは乾燥後においても油ゲル化剤が連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体から分離するおそれがあり、30重量%を超えると油ゲル化剤がバインダーに覆われるため、樹脂に練り込んだ場合と同様、得られる油吸着フィルターの油吸着性が不足する。
【0043】
(作用)
本発明の油吸着フィルターは、通水性に優れ、かつ、吸油性を有する連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体を使用し、さらに、該樹脂発泡体の連続気泡表面に油ゲル化剤を接着させることにより、油の種類に関係なく、優れた吸油性を示し、また、一旦吸着した油は、ゲル化された状態で連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体内部に保持されるので、吸着した油の再流出が生じることがない。
【0044】
【発明の実施の形態】
本発明をさらに詳しく説明するため以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0045】
(実施例1)
ポリアクリル酸メチルを主成分とする水性バインダーに蒸留水を加え、固形分濃度が10重量%となるように希釈した後、該水性バインダーに、油ゲル化剤として粒径0.1μmのスチレン−ブタジエンブロック共重合体を、水性バインダーと油ゲル化剤の重量比が100:30となるように加えて撹拌した。次いで、見かけ密度30.1kg/m3 、平均気泡数22個/25mmである連続気泡ポリエチレン系樹脂発泡体を、油ゲル化剤を分散させた水性バインダー中に浸漬し、水性バインダーを該樹脂発泡体の内部まで浸透させた後取り出し、水性バインダーが連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の連続気泡表面にのみ付着するようにロール間を通過させて搾った。
その後、80℃の乾燥機内で3時間乾燥させて油吸着フィルターを得た。得られた油吸着フィルター1cm3 中の油ゲル化剤の接着量は36.4mg/cm3 、バインダーの接着量は10.8mg/cm3 であった。
【0046】
(実施例2)
ポリアクリル酸エステルを主成分とする水性バインダーに蒸留水を加え、固形分濃度が10重量%となるように希釈した後、該水性バインダーに、油ゲル化剤として粒径0.1μmのスチレン−ブタジエンブロック共重合体を、水性バインダーと油ゲル化剤の重量比が100:10となるように加えて撹拌した。次いで、見かけ密度29.4kg/m3 、平均気泡数28個/25mmである連続気泡ポリエチレン系樹脂発泡体を、油ゲル化剤を分散させた水性バインダー中に浸漬し、水性バインダーを該樹脂発泡体の内部まで浸透させた後取り出し、水性バインダーが連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の連続気泡表面にのみ付着するようにロール間を通過させて搾った。
その後、80℃の乾燥機内で3時間乾燥させて油吸着フィルターを得た。得られた油吸着フィルター1cm3 中の油ゲル化剤の接着量は11.1mg/cm3 、バインダーの接着量は2.6mg/cm3 であった。
【0047】
(比較例1)
見かけ密度29.8kg/m3 、平均気泡数25個/25mmの連続気泡ポリエチレン系樹脂発泡体を、そのまま油吸着フィルターとした。
【0048】
上記実施例及び比較例で得られた油吸着フィルターについて、下記性能評価を行い、結果を表1に示した。
(1)吸油量
油吸着フィルターから50cm3 の試料を切り出し、試料をB重油500mlが入った容器中に5分間浸漬した.その後試料を容器から取り出し、金網上で2時間放置した。尚、金網はB重油が入った容器上に載置し、金網上の試料からB重油が滴下した場合、滴下したB重油は容器内のB重油中に滴下されるようにした。その後、容器内に残ったB重油の量V1 (ml)を測定し、以下の式により、吸油量 (ml/cm3)を算出した。
吸油量 (ml/cm3)=(500−V1 )/50
(2)油保持率
油吸着フィルターから50cm3 の試料を切り出し、その試料をB重油500mlが入った容器中に5分間浸漬した。その後試料を容器から取り出し、取り出した直後に容器内に残っているB重油の量V2 (ml)を測定した。さらに、試料を金網上で2時間放置した。尚、金網はB重油が入った容器上に載置し、金網上の試料からB重油が滴下した場合、滴下したB重油は容器内のB重油中に滴下されるようにした。その後、容器内に残ったB重油の量V3 (ml)を測定し、以下の式により油保持率を算出した。
油保持率(%)=(500−V3 )/(500−V2 )×100
(3)油分散性
油保持率を測定した試料を水500ml中に入れ、油の分散の有無を目視で観察した。
【0049】
【表1】
【0050】
【発明の効果】
本発明の油吸着フィルターは、上述の構成であり、吸油性を有する連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の連続気泡表面に、さらに油ゲル化剤を接着させることにより、油の種類に関係なく優れた吸着性を発現し、また、油吸着フィルターに吸着された油は連続気泡内で吸着又はゲル化されて保持されるので、一旦吸着した油を再流出させることがない。また、発泡体状であるので取り扱い性に優れているとともに、油を吸着させた後の油吸着ふぃるたーの回収作業も容易に行うことができ、さらに、所望の大きさ、形状の油吸着フィルターを容易に得ることができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、油吸着フィルターに関し、詳しくは、油ゲル化剤を連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体に接着させた油吸着フィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、家庭や飲食店などの排水や産業排水には油が含まれていることが多く、環境汚染の原因となっている。また、河川や海への原油や油の流出事故も多く起こっており、工場、家庭、飲食店等の排水や、河川、湖沼、海等の水中から、効率的に油を分離回収することが環境保護の点から大きな課題となっている。
【0003】
油を含有する排水や流出原油などの処理には、シリカ、パーライト等の無機系の吸油剤の他に、特開2000−5597号公報に開示されている、オレフィン系繊維、アクリル系架橋重合体等からなる有機系の吸油剤が使用されている。
しかしながら、無機系吸油剤は親水性を有しており、水と油の混合系では水を優先的に吸着する傾向があるため吸油性が十分とはいえなかった。また、無機系吸油剤に一旦吸着された油は、吸水することによって再度流出する恐れがあった。さらに、無機系吸油剤は粉粒状のものが多く、取り扱い性に劣るとともに、油を吸着させた後、吸油剤の回収がし難いという問題もあった。
【0004】
これに対して、有機系吸油剤は、水と油の混合系においても油を優先的に吸着するので、一旦吸着された油は再流出する恐れがないという利点があるが、一般に、有機系吸油剤は液状又は粉粒状のものが多く、取り扱い性に劣るとともに、油を吸着させた後、吸油剤の回収がし難いという問題があった。また、繊維状の有機系吸油剤を絡繊してなる吸油剤も使用されているが、これらは十分な吸油性が得られないといった問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、本来的に吸油性を有するポリオレフィン系樹脂からなる連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の連続気泡表面に、さらに油ゲル化剤を接着させることにより、油の種類に関係なく優れた吸油性を示し、かつ、一旦吸着した油を再流出させることがなく、加えて、取り扱い性に優れるとともに、油を吸着させた後の回収も容易に行うことができる油吸着フィルターを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の油吸着フィルターは、平均空気通過時間が10秒以下で且つ長さ25mmの直線上にある平均気泡数が15〜40個であり、平均破膜面積割合が30〜60%である連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の連続気泡表面に、油ゲル化剤が接着されてなることを特徴とする。
【0007】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の油吸着フィルターに使用される連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体を構成するポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレンを主成分とするエチレン−α−オレフィン共重合体、エチレンを主成分とするエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレンを主成分とするエチレン−エチルアクリレート共重合体等のポリエチレン系樹脂;ポリプロピレン、プロピレンを主成分とするプロピレン−α−オレフィン共重合体、プロピレンを主成分とするエチレン−プロピレン−ブテン三元共重合体等のポリプロピレン系樹脂;ポリブテンなどが挙げられ、これらは単独で使用されても、2種以上が併用されてもよい。
【0008】
なお、上記エチレン−α−オレフィン共重合体を構成するα−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン等が挙げられ、上記プロピレン−α−オレフィン共重合体を構成するα−オレフィンとしては、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン等が挙げられる。
【0009】
上記連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の平均空気通過時間は、長くなると、後述する油ゲル化剤を連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の連続気泡面に均一に分散させ、接着させることが困難となり、また、油が得られる油吸着フィルター内へ浸透し難くなるので、10秒以下に限定される。
【0010】
上記連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の平均空気通過時間は、以下の要領で測定された値をいう。即ち、連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の任意部分から、サイズ縦5cm×横13cm×厚さ1cmの直方体状の試験片を切り出す。なお、連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体から上記サイズの試験片を切り出すことができない場合は、連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体から複数個の小片を切り出し、これら小片同士を互いに組み合わせることによって、上記サイズの試験片とすればよい。
【0011】
そして、中央部に面積314mm2 の円形状貫通孔が両面間に亘って貫通状態に貫設された一対の挟持板を用意し、これら挟持板をそれらの貫通孔同士が挟持板の厚み方向に合致した状態に互いに対向させると共に、挟持板間に上記試験片をその厚さ方向を挟持板の厚さ方向に合致させ、且つ挟持板の貫通孔を閉塞させた状態で挟着一体化させて試験体を作製する。
【0012】
しかる後、上記試験体を、この試験体を挟んだ一方側が開放状態で且つ他方側が閉塞空間部となった測定空間部内に配設する。そして、上記試験片に接触しないようにして、上記試験体の閉塞空間部側から上記挟持板の貫通孔から露出した試験片の露出部分に空気を5.56Nの圧力で試験片の露出面に対して直交する方向に吹き付け、50cm3 の空気が上記試験片を通過するのに要した時間を測定し、その時間を平均空気通過時間とする。なお、上記平均空気通過時間の測定装置としては、東洋精機製作所社から商品名「B型ガーレ式デンソメーター」で販売されている。
【0013】
また、上記連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体における長さ25mmの直線上にある平均気泡数は、15〜40個に限定され、20〜30個が好ましい。
平均気泡数が、15個未満になると、得られる油吸着フィルターはその連続気泡内にゲル化した油を保持するものであるが、そのゲル化した連続気泡内の油が再度滲み出る恐れがあり、40個を超えると油が得られる油吸着フィルターに浸透し難くなる。
【0014】
上記連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体における長さ25mmの直線上にある平均気泡数は、下記要領で測定されたものをいう。即ち、連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体を任意の部分で水平方向(x−y方向)、垂直方向(x−z方向)及び垂直で且つx−z方向に直交する方向(y−z方向)のそれぞれの方向に切断する。
【0015】
次に、連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の各切断断面(x−y方向断面、x−z方向断面、y−z方向断面)を実寸長さ25mmの直線と共に電子顕微鏡にて10倍で撮影し、得られた各切断断面写真の任意部分に、写真に写された上記25mmの直線と同一長さの直線を描き、この直線と重なり且つ各切断断面表面に存在する気泡数を各切断断面毎に目視にて数えた。
気泡数を数えるにあたり、気泡間の連通部分の全てに気泡膜があり、全ての気泡が独立気泡であると仮定したときの独立気泡の数を数え、又、上記切断断面写真に描いた直線と完全に重なり合う気泡のみを数えた。
【0016】
そして、上記各断面(x−y方向断面、x−z方向断面、y−z方向断面)の気泡数の平均を算出し、この平均個数を、長さ25mmの直線上にある平均気泡数とした。
【0017】
なお、上記連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の各切断断面の写真撮影の際、該樹脂発泡体の各切断断面を、マジックインキ等の着色剤で着色した後に写真撮影を行えば、気泡の判別が容易になるので好ましい。
【0018】
また、上記連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の平均破膜面積割合は、小さくなると油が得られる油吸着フィルターに浸透し難くなり、大きくなると得られる油吸着フィルターはその連続気泡内にゲル化した油を保持するものであるが、そのゲル化した連続気泡内の油が再度滲み出る恐れがあるので、30〜60%に限定され、40〜50%が好ましい。
【0019】
上記連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の平均破膜面積割合は、以下の要領で測定したものである。即ち、該樹脂発泡体を任意の部分で水平方向(x−y方向)、垂直方向(x−z方向)及び垂直で且つx−z方向に直交する方向(y−z方向)のそれぞれの方向に切断する。
【0020】
次に、上記連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の各切断断面を電子顕微鏡により約25倍にて写真撮影する。得られた各切断断面(x−y方向、x−z方向、y−z方向)の写真において、任意の近接集合した気泡5個分を選択し、これら5個の気泡において、気泡膜が破れた黒く写っている空洞部分の総面積(空洞総面積)を算出する一方、5個の気泡の総面積(気泡総面積)を算出し、各切断断面における空洞総面積の気泡総面積に対する百分率を算出し、その平均値を平均破膜面積割合としている。
【0021】
なお、上記写真撮影の際、連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の各切断断面に金を蒸着した後に写真撮影を行えば、気泡膜及び気泡膜が破れている部分の像が鮮明になって判別し易くなるので好ましい。
【0022】
上記空洞総面積及び上記気泡総面積からの平均破膜面積割合の算出方法を具体的に説明する。各切断断面写真における選択した5個の気泡全体をグラフ用紙に写し取り、その写し取った部分を切り取り、切り取った部分の重量 (W1)を測定する一方、5個の気泡における気泡間の気泡膜が破れて切断断面表面にみえる黒い空洞になっている部分をグラフ用紙に写し取り、その写し取った部分を切り取り、切り取った部分の重量 (W2)を測定し、下式により平均破膜面積割合を算出する。平均破膜面積割合(%)= (W2 /W1)×100
【0023】
次に、上記連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の製造方法の一例を説明する。先ず、上記ポリオレフィン系樹脂に熱分解型発泡剤の他、必要に応じて架橋剤及び発泡助剤等の添加剤を添加して熱分解型発泡剤が実質的に分解しない温度で溶融混練し、所定形状に成形した後、ポリオレフィン系樹脂を架橋、発泡させてポリオレフィン系樹脂発泡体を作製する。なお、上記熱分解型発泡剤、架橋剤及び発泡助剤は、発泡体の製造において汎用されているものが用いられる。
【0024】
そして、得られたポリオレフィン系樹脂発泡体を、その厚みよりも狭い間隔で対向させられた一対のロール間に通過させて、ポリオレフィン系樹脂発泡体をその厚み方向に圧縮変形させることによって、ポリオレフィン系樹脂発泡体の独立気泡を連続気泡化させる。
【0025】
次いで、上記ポリオレフィン系樹脂発泡体に以下に説明する連通孔拡大処理を施すことによって、連続気泡間に形成された連通孔を拡げて連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体を製造することができる。
【0026】
上記連通孔拡大処理は、ポリオレフィン系樹脂発泡体を密閉容器内に充填し、この密閉容器内を十分に脱気した後、密閉容器内に酸素ガス及び可燃ガスを注入して、酸素ガス及び可燃ガスに点火することによって行われる。
【0027】
上記密閉容器としては、ポリオレフィン系樹脂発泡体を充填可能であり且つ容器内を真空状態にし得るものであれば、特には限定されず、その形状、大きさ等は適宜選択される。
【0028】
そして、ポリオレフィン系樹脂発泡体を密閉容器内に充填した状態において、ポリオレフィン系樹脂発泡体の表面とこれに対向する密閉容器の内面との間の隙間が大きいと、酸素ガス及び可燃ガスを燃焼させる際、密閉容器の内面に対向したポリオレフィン系樹脂発泡体の表面がへたり易くなるので、密閉容器における該樹脂発泡体の充填空間部を、密閉容器に充填させる該樹脂発泡体の形状に略合致した形状にするのが好ましい。
なお、ポリオレフィン系樹脂発泡体を複数枚組み合わせることによって密閉容器の充填空間部に略合致した形状としてもよい。
【0029】
上記密閉容器内を脱気する方法としては、例えば、密閉容器内の空気を真空ポンプにより吸引、除去する方法が挙げられ、密閉容器内の脱気が不十分であると、連通孔の拡大が不十分になるので、ポリオレフィン系樹脂発泡体の気泡内の全てが真空になるまで行うのが好ましい。
【0030】
更に、上記密閉容器に酸素ガス及び可燃ガスを注入する方法としては、特に限定されず、例えば、▲1▼酸素ガスを充填した高圧ボンベ及び可燃ガスを充填した高圧ボンベから、減圧弁で所望の混合比に見合う分圧に調整して、ガス混合ミキサーを通して密閉容器内に注入する方法、▲2▼酸素ガスを充填した高圧ボンベ及び可燃ガスを充填した高圧ボンベから、減圧弁で所望の混合比に見合う分圧に調整して、各々別の注入口から注入する方法等が挙げられる。なお、ガス注入直後は、密閉容器内のガス分散状態が不均一なので、注入後に数分間放置しておくのが好ましい。
【0031】
そして、上記可燃ガスとしては、酸素ガスの存在下で燃焼可能なものであれば特には限定されず、例えば、水素ガス、メタンガス、プロパンガス等が挙げられる。又、酸素ガスと可燃ガスとの混合比は、これらガスが燃焼可能な範囲であれば特には限定されないが、完全燃焼比前後であるのが好ましい。
例えば 、可燃ガスとして水素ガスを使用する場合では、酸素ガス:水素ガスが、体積比(圧力比)で1:2前後が好ましい。
【0032】
又、酸素ガス及び可燃ガスの圧力は、低いと、点火した際、気泡間に形成された連通孔の拡大が不十分になり、得られる連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の平均空気通過時間や平均破膜面積割合が、上記範囲外になり易くて得られる油吸着フィルター内への油の透過性が低下し、排水中からの油の回収、除去効率が低下することがあり、又、高いと、得られる連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体がへたり易くなるので、0.05〜0.3MPaが好ましく、0.08〜0.15MPaがより好ましい。
【0033】
なお、酸素ガス及び可燃ガスの圧力が上記範囲内にあれば、その他に不活性 ガスが混在していてもよい。不活性ガスとしては、例えば、窒素ガス、ヘリウ ムガス、アルゴンガス、炭酸ガス等が挙げられ、これらは単独で使用されても 2種以上が併用されてもよい。
【0034】
そして、酸素ガス及び可燃ガスを密閉容器に充填した後、点火する方法とし ては、例えば、予め密閉容器内にスパークスイッチを配設しておき、スパーク させる方法等が挙げられる。
【0035】
上記油ゲル化剤としては、上記連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の連続気泡表面に分散、接着可能であり、かつ、油をゲル化させるものであれば特には限定されないが、粉粒状であるのが、連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の連続気泡表面に分散、接着し易く、油吸着フィルターの製造が容易となるので好ましい。
油ゲル化剤としては、例えば、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、ポリノルボルネン、スルホン化エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合体、ヒドロキシステアリン酸等が挙げられ、これらは単独で使用しても2種以上併用してもよい。中でも、連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の連続気泡表面に接着させた際の油吸着性に優れているので、スチレン−ブタジエンブロック共重合体が好ましい。
【0036】
即ち、油ゲル化剤としては、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、ポリノルボルネン、スルホン化エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合体又はヒドロキシステアリン酸からなる粒状のものが好ましく、中でもスチレン−ブタジエンブロック共重合体からなる粉粒状のものがより好ましい。
【0037】
尚、油ゲル化剤などの吸油性材料をポリオレフィン系樹脂に練り込んだ後発泡させて得られる連続気泡発泡体も油吸着フィルターとして使用することができるが、吸油性材料が樹脂に覆われて吸油性能が発揮されない部分が生じるので、本発明の油吸着フィルターのように優れた油吸着性は得られない。
【0038】
上記粉粒状の油ゲル化剤の粒径は、大きくなると、油ゲル化剤が連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体に浸透し難くなり、連続気泡表面に均一に油ゲル化剤を接着するのが困難になるので、10nm〜10μmが好ましい。
油ゲル化剤の接着量は、得られる油吸着フィルター1cm3 中に乾燥重量で10〜50mgであるのが好ましい。接着量が10mg/cm3 より小さくなると、得られる油吸着フィルターの吸油性が低下し、50mg/cm3 を超えると、得られる油吸着フィルターの吸油性が飽和状態となり、油ゲル化剤の接着量を増しても吸油性がそれ以上向上しない。
【0039】
上記油ゲル化剤を連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体へ接着させる方法としては、バインダーを予め連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の連続気泡表面に塗布後、必要に応じて一部乾燥させ、バインダーの接着効果のあるうちに油ゲル化剤をバインダー上に分散させた後、乾燥させる方法;バインダー中に油ゲル化剤を分散させた後、そのバインダー中に連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体を浸漬した後、取り出して乾燥させる方法;バインダー中に油ゲル化剤を分散させた後、そのバインダーを連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の連続気泡表面に塗布し、乾燥する方法等が挙げられる。
【0040】
上記バインダーとしては、ポリオレフィン系樹脂に接着性を有するウレタン系、アクリル系、ゴム系等のエマルジョンを用いることが好ましい。
バインダーとしては、油ゲル化剤の油ゲル化性能を阻害せず、かつ、油ゲル化剤の分散性に優れたものを選択することが好ましく、例えば、ポリアクリル酸エステル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−アクリル酸3元共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン、アクリル酸−ウレタン共重合体、ポリエーテル系ウレタン、ポリエステル系ウレタン等を主成分とするエマルジョンが好適に用いられる。
【0041】
また、上記バインダーの乾燥前の粘度は100〜10,000cPであるのが好ましい。
粘度が10,000cPを超えると、油ゲル化剤をバインダー中に分散させると、粘度がより高くなることもあり、バインダーが連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の連続気泡内に浸透し難くなり、連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体内部に油ゲル化剤が接着され難くなるとともに、均一に接着され難くなる。粘度が100cP未満であれば、塗布の際や乾燥中に、油ゲル化剤が連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体から分離するおそれがある。
【0042】
上記バインダーの接着量は、油吸着フィルター1cm3 中に乾燥重量で2〜15mg/cm3 が好ましく、かつ、油ゲル化剤の乾燥重量の10〜30重量%が好ましい。
バインダーの接着量が油ゲル化剤の10重量%より少なくなると、塗布の際や乾燥中に、或いは乾燥後においても油ゲル化剤が連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体から分離するおそれがあり、30重量%を超えると油ゲル化剤がバインダーに覆われるため、樹脂に練り込んだ場合と同様、得られる油吸着フィルターの油吸着性が不足する。
【0043】
(作用)
本発明の油吸着フィルターは、通水性に優れ、かつ、吸油性を有する連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体を使用し、さらに、該樹脂発泡体の連続気泡表面に油ゲル化剤を接着させることにより、油の種類に関係なく、優れた吸油性を示し、また、一旦吸着した油は、ゲル化された状態で連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体内部に保持されるので、吸着した油の再流出が生じることがない。
【0044】
【発明の実施の形態】
本発明をさらに詳しく説明するため以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0045】
(実施例1)
ポリアクリル酸メチルを主成分とする水性バインダーに蒸留水を加え、固形分濃度が10重量%となるように希釈した後、該水性バインダーに、油ゲル化剤として粒径0.1μmのスチレン−ブタジエンブロック共重合体を、水性バインダーと油ゲル化剤の重量比が100:30となるように加えて撹拌した。次いで、見かけ密度30.1kg/m3 、平均気泡数22個/25mmである連続気泡ポリエチレン系樹脂発泡体を、油ゲル化剤を分散させた水性バインダー中に浸漬し、水性バインダーを該樹脂発泡体の内部まで浸透させた後取り出し、水性バインダーが連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の連続気泡表面にのみ付着するようにロール間を通過させて搾った。
その後、80℃の乾燥機内で3時間乾燥させて油吸着フィルターを得た。得られた油吸着フィルター1cm3 中の油ゲル化剤の接着量は36.4mg/cm3 、バインダーの接着量は10.8mg/cm3 であった。
【0046】
(実施例2)
ポリアクリル酸エステルを主成分とする水性バインダーに蒸留水を加え、固形分濃度が10重量%となるように希釈した後、該水性バインダーに、油ゲル化剤として粒径0.1μmのスチレン−ブタジエンブロック共重合体を、水性バインダーと油ゲル化剤の重量比が100:10となるように加えて撹拌した。次いで、見かけ密度29.4kg/m3 、平均気泡数28個/25mmである連続気泡ポリエチレン系樹脂発泡体を、油ゲル化剤を分散させた水性バインダー中に浸漬し、水性バインダーを該樹脂発泡体の内部まで浸透させた後取り出し、水性バインダーが連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の連続気泡表面にのみ付着するようにロール間を通過させて搾った。
その後、80℃の乾燥機内で3時間乾燥させて油吸着フィルターを得た。得られた油吸着フィルター1cm3 中の油ゲル化剤の接着量は11.1mg/cm3 、バインダーの接着量は2.6mg/cm3 であった。
【0047】
(比較例1)
見かけ密度29.8kg/m3 、平均気泡数25個/25mmの連続気泡ポリエチレン系樹脂発泡体を、そのまま油吸着フィルターとした。
【0048】
上記実施例及び比較例で得られた油吸着フィルターについて、下記性能評価を行い、結果を表1に示した。
(1)吸油量
油吸着フィルターから50cm3 の試料を切り出し、試料をB重油500mlが入った容器中に5分間浸漬した.その後試料を容器から取り出し、金網上で2時間放置した。尚、金網はB重油が入った容器上に載置し、金網上の試料からB重油が滴下した場合、滴下したB重油は容器内のB重油中に滴下されるようにした。その後、容器内に残ったB重油の量V1 (ml)を測定し、以下の式により、吸油量 (ml/cm3)を算出した。
吸油量 (ml/cm3)=(500−V1 )/50
(2)油保持率
油吸着フィルターから50cm3 の試料を切り出し、その試料をB重油500mlが入った容器中に5分間浸漬した。その後試料を容器から取り出し、取り出した直後に容器内に残っているB重油の量V2 (ml)を測定した。さらに、試料を金網上で2時間放置した。尚、金網はB重油が入った容器上に載置し、金網上の試料からB重油が滴下した場合、滴下したB重油は容器内のB重油中に滴下されるようにした。その後、容器内に残ったB重油の量V3 (ml)を測定し、以下の式により油保持率を算出した。
油保持率(%)=(500−V3 )/(500−V2 )×100
(3)油分散性
油保持率を測定した試料を水500ml中に入れ、油の分散の有無を目視で観察した。
【0049】
【表1】
【0050】
【発明の効果】
本発明の油吸着フィルターは、上述の構成であり、吸油性を有する連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の連続気泡表面に、さらに油ゲル化剤を接着させることにより、油の種類に関係なく優れた吸着性を発現し、また、油吸着フィルターに吸着された油は連続気泡内で吸着又はゲル化されて保持されるので、一旦吸着した油を再流出させることがない。また、発泡体状であるので取り扱い性に優れているとともに、油を吸着させた後の油吸着ふぃるたーの回収作業も容易に行うことができ、さらに、所望の大きさ、形状の油吸着フィルターを容易に得ることができる。
Claims (1)
- 平均空気通過時間が10秒以下で且つ長さ25mmの直線上にある平均気泡数が15〜40個であり、平均破膜面積割合が30〜60%である連続気泡ポリオレフィン系樹脂発泡体の連続気泡表面に、油ゲル化剤が接着されてなることを特徴とする油吸着フィルター。
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