JP2004060770A - ジョイント - Google Patents
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Abstract
【課題】より好適にシール性を確保することのできるジョイントを提供する。
【解決手段】アウタレース11の先端部に装着されて該アウタレースと軸20との接続部を覆うブーツ30の端面に、アウタレース11の先端部の形状に対応した環状溝36を形成し、この環状溝36の外周側及び内周側の側面を、アウタレース11の先端部の外周面及び内周面にそれぞれ接触させる。
【選択図】 図1
【解決手段】アウタレース11の先端部に装着されて該アウタレースと軸20との接続部を覆うブーツ30の端面に、アウタレース11の先端部の形状に対応した環状溝36を形成し、この環状溝36の外周側及び内周側の側面を、アウタレース11の先端部の外周面及び内周面にそれぞれ接触させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ジョイント、特にアウタレースと軸との接続部のシールを、アウタレースの先端部に装着されるブーツによって行うジョイントに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
回転力の伝達を維持しながら二軸間の自在な傾動を許容するユニバーサルジョイントが、例えば車両のアクスル(車軸)等に設けられている。またそうしたユニバーサルジョイントとして、例えばバーフィールド型やトリポート型といった等速ジョイントが周知となっている。ここで、そうした等速ジョイントの一例として、トリポート型の等速ジョイントの構成を図6を参照して説明する。
【0003】
トリポート型の等速ジョイントは、連結される二軸のうちの一方(軸50)の先端部に組み付けられる3個のローラ51と、他方の軸52の先端に形成されたアウタレース53とを備えて構成されている。アウタレース53は、その先端に開口54の形成された有蓋内空円筒形状をなしており、その内周には、軸方向に延伸された3本の案内溝55が形成されている。各案内溝55には、上記軸50の先端部に組み付けられた3個のローラ51が軸方向に転動可能な状態でそれぞれ配設されており、ローラ51が案内溝55に沿って軸方向に転動することで、アウタレース53に対して軸50を自在に傾動可能となっている。そしてこれにより、該等速ジョイントでは、滑らかに回転力を伝達させながらも、ジョイント角(軸50,52間の交叉角)を自在に変化させられるようになっている。
【0004】
更に図6のトリポート型の等速ジョイントでは、上記アウタレース53と軸50との連結部を覆うように、ブーツ56が装着されている。ブーツ56は、同図6に示されるような蛇腹状に形成されており、また樹脂やゴム等の可撓性材料より製造されているため、軸50やアウタレース53の動きに応じて、自在に伸縮、曲げ変形されるようになっている。そしてこうしたブーツ56により、ローラ51等が収容されたアウタレース53の内部を密封し、その内部への塵埃や異物等の侵入やその内部に充填されたグリースの漏洩を防止するようにしている。
【0005】
そして従来、こうしたブーツ56は、アウタレース53の先端部外周に外嵌され、更にリング状のクランプ57によって周囲から締め付けることでアウタレース53に締結されている。そしてこれにより、アウタレース53の先端部外周面とブーツ56の内周面との接触面圧を高め、それら接触面間のシール性を確保するようにしている。
【0006】
ちなみに、例えばバーフィールド型等、他の形式のジョイントにおいても、アウタレースの先端部外周に装着されたブーツを備え、クランプの締め付けによりブーツを締結する構成が採用されることがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように上記従来のジョイントでは、ブーツをアウタレースの先端部外周に装着し、更にその周囲からクランプにより締め付けることで、アウタレースとブーツとの装着部分のシール性を確保するようにしている。しかしながら、そうしたブーツの締結態様では、以下に述べるように、十分なシール性を確保することが困難となることがある。
【0008】
上記のようにブーツの装着されたジョイントでは、軸の傾動に応じてブーツが曲げ変形されると、ブーツのアウタレースへの装着部分にあってその曲げ外側部分では、ブーツ内周面をアウタレース外周面から離間させるように作用する荷重(浮き荷重)が発生する。ジョイント角が大きくなるとブーツが大きく曲げ変形されるため、上記浮き荷重が増大し、アウタレースとブーツとの間の接触面圧が大きく低下してしまう。特にジョイントの小型化等のためにブーツ長さを短縮した場合には、ブーツの曲げ変形に対する剛性が高くなり、そうした接触面圧の低下がより著しいものとなる。
【0009】
よって、ジョイント角が大きくなったときにも十分なシール性を確保しようとすれば、クランプの締付荷重を大きくしたり、アウタレースとブーツとの嵌め合いにおける締め代を大きくしたりして接触面圧を予め高めておく必要があり、ブーツ装着時の作業性が悪化してしまう。勿論、こうした問題は、上記トリポート型の等速ジョイントに限らず、上記と同様の締結態様にてブーツをアウタレースに装着する構成のジョイントに共通したものである。
【0010】
また、アウタレースの外周面が以下のような凹凸を有する形状に形成されたジョイントでは、シール性の確保が更に困難となっている。
図6のトリポート型の等速ジョイントでは、アウタレース53は、その内周面に形成された各案内溝55の間の部分に位置する外周部分の駄肉が削がれており、それにより軽量化が図られている。このような凹凸を有する形状に形成されたアウタレースを備えるジョイントでは、アウタレース外周面の凹状となった部分には、クランプの締め付け荷重の印加が困難で、そうした部分のシール性を確保し難い構造となっている。
【0011】
そこで、特開2000−1354公報では、図7に示すように、アウタレース53の外周面の凹部58に対応した凸状の肉厚部59をブーツ56の内周面に形成することで、ブーツ56の外周面を円形状とするようにしている。そしてこれにより、アウタレース53の外周面の凹状となった部分(凹部58)にも、クランプ57の締め付け荷重を印加させることができるようにしている。
【0012】
しかしながら、そうした構成にあっても、凹部58の周方向の両端部分では、アウタレース53とブーツ56との接触面がクランプ57の締め付け荷重の印加方向に対して傾斜しており、接触面圧が低下してしまう。そのため、アウタレース53の全周に亘って十分なシール性を確保することは、やはり困難となっている。また上記肉厚部59を設ければ、その分のブーツ56の重量化を招くことともなる。
【0013】
このようにアウタレース外周面が凹凸を有する形状に形成されたジョイントでは、アウタレース、ブーツ間のシール性の確保がより困難なものとなっている。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、より好適にシール性を確保することのできるジョイントを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
〔請求項1〕
請求項1に記載の発明は、先端に開口の形成されたアウタレースと、前記開口より挿入されて前記アウタレースに接続される軸と、前記アウタレースの先端部に装着されて該アウタレースと前記軸との接続部を覆うブーツとを有するジョイントにおいて、前記ブーツの端面に前記アウタレースの先端部の形状に対応して形成された環状溝に前記アウタレースの先端部を挿入し、前記環状溝の内壁と前記アウタレースの外周面及び内周面とがそれぞれ接触した状態で、前記ブーツが前記アウタレースの先端部に装着されることを特徴とするものである。
【0015】
請求項1のこうした構成によれば、環状溝の内壁とアウタレース先端部との内周側及び外周側のそれぞれに接触面が形成される。こうした構成では、それら接触面の一方に接触面同士を互いに離間させる荷重(以下、「浮き荷重」という)が加わると、もう一方の接触面にはそれとは逆に、接触面同士を互いに圧着させる荷重が加わることとなる。そのため、アウタレースに対する軸の傾動によるブーツの変形に応じて、ブーツ装着部分に荷重が加わったとしても、少なくとも一方の接触面圧は十分に保持されるようになる。従って、アウタレースとブーツとの装着部分(ブーツ装着部分)のシール性をより好適に確保することができる。
【0016】
なお、環状溝の内壁は必ずしも、アウタレースの外周面及び内周面の双方に対して、それらの全周に亘り接触されてなくてもよい。すなわち、アウタレースの周方向の一部に、環状溝の内壁がアウタレースの外周面及び内周面のいずれか一方に接触していない部位が存在していても良い。その場合にも、アウタレースの外周面及び内周面の双方に環状溝の内壁が接触している部位については、好適なシール性を確保することができる。よって、たとえ上記両接触面のうちの一方が形成されない部位が一部に存在していたとしても、その部位が、ブーツ装着部分への荷重の作用によるシール性の低下が特に懸念される部位や、特にシール性の確保が必要とされる部位でなければ、ブーツ装着部分のシール性を確保することは十分に可能である。
【0017】
〔請求項2〕
請求項2に記載の発明は、請求項1のジョイントにおいて、前記環状溝は、断面矩形状に形成され、その内周側及び外周側の側面が前記アウタレースの外周面及び内周面にそれぞれ接触されることを特徴とするものである。
【0018】
請求項2のこうした構成では、環状溝が断面矩形状に形成されているため、アウタレースの外周面及び内周面との接触をより容易且つ確実に形成することができる。従って、シール性の確保を、より容易且つ確実に実現できる。
【0019】
〔請求項3〕
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のジョイントにおいて、前記環状溝の底面は、前記アウタレースの先端面に当接されることを特徴とするものである。
【0020】
請求項3のこうした構成では、環状溝の内周側側面及び外周側側面とアウタレース先端部の外周面及び内周面の面接触に加え、環状溝の底面とアウタレース先端面とが更に面接触されるようになり、ブーツ装着部分の接触面積(シール面積)が更に増大される。また、環状溝の底面とアウタレースの先端面との当接を通じて、ブーツの環状溝周辺部分の変形が抑制されるようにもなる。従って上記構成によれば、ブーツ装着部分のシール性を更に好適に確保することができる。
【0021】
〔請求項4〕
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載のジョイントにおいて、前記アウタレース先端部の外周面、内周面、及び先端面の少なくとも一つと前記環状溝の内壁との当接部にあって、同当接部のいずれか一方の面に形成された凹部と、他方の面に形成されて前記ブーツの装着に際して前記凹部に嵌合される凸部とを更に備えることを特徴とするものである。
【0022】
請求項4のこうした構成によれば、アウタレース先端部と環状溝との間に凹凸形状を有した複雑な接触面が形成され、接触面積がさらに増加するため、ブーツ装着部分のシール性を更に向上することができる。特に、アウタレース先端面と環状溝の底面との当接部に上記凹凸形状の接触面を形成した場合には、それら凹部及び凸部の嵌合を通じてブーツの環状溝周辺部分の変形が抑制されるため、より効果的にシール性を向上できる。
【0023】
なお、アウタレースの周方向の少なくとも一部分に凹部及び凸部が形成されていない部位があっても良い。その場合にも、凹部又は凸部が形成された部分については、接触面積が増大され、シール性が向上されることとなる。よって、例えばシール性の確保が特に必要とされる部位、或いはブーツ装着部分への荷重の作用によるシール性の低下が特に懸念される部位のみに凹部及び凸部を設けて、局所的にシール性を向上させることもできる。
【0024】
〔請求項5〕
請求項5に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載のジョイントにおいて、前記環状溝の底面に同環状溝に沿って凸部を形成するとともに、前記ブーツの装着に際して前記凸部に嵌合される凹部を前記アウタレースの先端面に形成したことを特徴とするものである。
【0025】
請求項5のこうした構成によれば、アウタレース先端面と環状溝の底面との間に三重に折り返された更に複雑な接触面が形成されるようになる。また、そうした形状を通じて、アウタレースに対するブーツの変位を更に効果的に抑制することができるようにもなる。すなわち、上記構成では、環状溝の外周側側面と凸部の外周側側面との間、及び環状溝の内周側側面と凸部の内周側側面との間で、それぞれシール面が折り返されているため、ブーツ装着部分への荷重の作用に対して環状溝の両側面の離間が生じ難い構造となっている。従って、ブーツ装着部分のシール性を更に効果的に確保することができる。
【0026】
こうした凹部及び凸部についても、やはりアウタレース周方向の一部にそれらが形成されていない部位があっても良い。
〔請求項6〕
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載のジョイントにおいて、前記凸部及び前記凹部は、前記アウタレースの全周に亘り形成されてなることを特徴とするものである。
【0027】
請求項6のこうした構成によれば、凹部又は凸部は、アウタレース先端部及び環状溝の全周に亘って形成されているため、ブーツ装着部分の全周に亘ってシール性を効果的に向上させることができる。
【0028】
〔請求項7〕
請求項7に記載の発明は、先端に開口の形成されたアウタレースと、前記開口より挿入されて前記アウタレースに接続される軸と、前記アウタレースの先端部に装着されて該アウタレースと前記軸との接続部を覆うブーツとを有するジョイントにおいて、前記ブーツの端部には、前記アウタレースの先端部に対してその外周面に当接される第1シール面と、その内周面に当接される第2シール面とが形成されていることを特徴とするものである。
【0029】
請求項7のこうした構成によれば、第1及び第2シール面の一方に浮き荷重が加わると、もう一方の接触面にはそれとは逆に、接触面同士を互いに圧着させる荷重が加わることとなる。そのため、アウタレースに対する軸の傾動によるブーツの変形に応じて、ブーツ装着部分に荷重が加わったとしても、少なくとも一方のシール面の面圧は十分に保持されるようになる。従って、ブーツ装着部分のシール性をより好適に確保することができる。
【0030】
なお、必ずしも、第1シール面及び第2シール面の双方が、アウタレースの全周に亘って形成されていなくても良い。その場合にもそれら双方のシール面が共に形成されている部位では、好適にシール性を確保することができる。よって、たとえ両シール面のうちの一方が形成されない部位が一部に存在していたとしても、その部位が、ブーツのシール面周辺部の変形によるシール性の低下が特に懸念される部位や、特にシール性の確保が必要とされる部位でなければ、ブーツ装着部分のシール性を確保することは十分に可能である。
【0031】
〔請求項8〕
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のジョイントにおいて、前記第1シール面及び第2シール面は、それぞれ前記アウタレースの先端部の外周面及び内周面の全周に亘って当接されるように形成されていることを特徴とするものである。
【0032】
請求項8のこうした構成では、アウタレース先端部の外周側及び内周側の双方に、アウタレースの全周に亘るシール面が形成されるようになる。そのため、ブーツ装着部分の全周に亘り、シール性を向上することができる。
【0033】
〔請求項9〕
請求項9に記載の発明は、請求項7又は8に記載のジョイントにおいて、前記第1シール面と前記第2シール面との間に前記アウタレースの先端部が圧入されてなることを特徴とするものである。
【0034】
請求項9のこうした構成によれば、アウタレースの先端部がブーツの第1シール面と第2シール面との間に圧入させることで、第1シール面とアウタレース外周面との接触面、及び第2シール面とアウタレース内周面との接触面に、接触面圧を加えられる。そのため、ブーツ装着部分のシール性を更に向上させることができる。
【0035】
〔請求項10〕
請求項10に記載の発明は、請求項7〜9のいずれかに記載のジョイントにおいて、前記第1シール面と前記アウタレースの外周面との当接部、及び前記第2シール面と前記アウタレースの内周面との当接部の少なくとも一つにおいて、同当接部のいずれか一方の面に形成された凹部と、他方の面に形成されて前記ブーツの装着に際して前記凹部に嵌合される凸部とを更に備えることを特徴とするものである。
【0036】
請求項10のこうした構成によれば、アウタレースの外周面、及び内周面とブーツとの間に凹凸形状を有した複雑な接触面が形成されるため、シール面積がさらに増加する。従って、シール性を更に向上することができる。
【0037】
〔請求項11〕
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載のジョイントにおいて、前記凹部及び前記凸部は、それぞれ環状に形成されていることを特徴とするものである。
【0038】
請求項11のこうした構成によれば、凹部及び凸部がアウタレースの全周に亘って形成されているため、ブーツ装着部分の全周に亘ってシール性を向上することができる。
【0039】
〔請求項12〕
請求項12に記載の発明は、請求項7〜11のいずれかに記載のジョイントにおいて、前記ブーツの端部には、前記アウタレースの先端部の先端面と当接される第3シール面が更に形成されていることを特徴とするものである。
【0040】
請求項12のこうした構成によれば、アウタレースの外周面、内周面に加え、先端面にもシール面が確保されることとなり、アウタレースとブーツとの接触面積がさらに増加する。また、この第3シール面とアウタレース先端面との当接により、ブーツ装着部分の変形が抑制されるようにもなる。従って、ブーツ装着部分のシール性を更に好適に確保することができる。
【0041】
〔請求項13〕
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載のジョイントにおいて、前記第1シール面及び前記第3シール面と、前記第3シール面と前記第2シール面とは、それぞれ連続して形成されていることを特徴とするものである。
【0042】
請求項13のこうした構成によれば、第1〜第3シール面が連続した一連のシール面として形成されるため、シール性を更に向上することができる。
〔請求項14〕
請求項14に記載の発明は、請求項12又は13記載のジョイントにおいて、前記第3シール面と前記アウタレースの先端面との当接部のいずれか一方の面に形成された凹部と、他方の面に形成されて前記ブーツの装着に際して前記凹部に嵌合される凸部とを更に備えることを特徴とするものである。
【0043】
請求項14のこうした構成によれば、アウタレース先端部とブーツとの間に凹凸形状を有した複雑な接触面が形成されるため、シール面積がさらに増加する。そしてさらに、凹部と凸部との嵌合を通じて、ブーツ装着部分の変形が抑制されるようにもなる。従って、シール性を更に向上することができる。
【0044】
〔請求項15〕
請求項15に記載の発明は、請求項12又は13記載のジョイントにおいて、前記アウタレースの先端面に、その周方向に沿って凹部を形成するとともに、前記ブーツの装着に際して前記凹部に嵌合される凸部を前記第3シール面に形成したことを特徴とするものである。
【0045】
請求項15のこうした構成によれば、アウタレース先端面と第3シール面との間に三重に折り返された複雑な接触面が形成されるため、シール面積がさらに増加する。またシール面が三重に折り返されているため、ブーツ装着部分への荷重の作用に対して第1シール面や第2シール面の離間が生じ難い構造となっている。従って、ブーツ装着部分のシール性を更に効果的に確保することができる。
【0046】
[請求項16]
請求項16に記載の発明は、請求項14又は15に記載のジョイントにおいて、前記凹部及び前記凸部は、それぞれ環状に形成されていることを特徴とするものである。
【0047】
請求項16のこうした構成によれば、凹部及び凸部がアウタレースの全周に亘って形成されているため、ブーツ装着部分の全周に亘ってシール性を向上することができる。
【0048】
[請求項17]
請求項17に記載の発明は、請求項1〜16のいずれかに記載のジョイントにおいて、前記アウタレースの外周面は、周方向に凹凸の形成された非円形状をなしていることを特徴とするものである。
【0049】
周方向に凹凸の形成された非円形状をなした外周面を有するアウタレースを備えるジョイントでは、ブーツ装着部分の外周にクランプを巻き付けて締め付けたとしても、ブーツ装着部分の全周に亘ってアウタレース、ブーツ間の接触面圧を十分に確保することは困難となる。その点、請求項1〜16の構成では、クランプの締め付け如何に拘わらず、ブーツ装着部分のシール性を好適に確保することができるため、上記のようなアウタレースを備えるジョイントに適用することで、それらの効果がより顕著に奏せられる。
【0050】
【発明の実施の形態】
以下、この発明をトリポート型の等速ジョイントとして具体化した一実施形態についてその詳細を説明する。
【0051】
図1に示されるように、この等速ジョイントは、軸10の先端に一体に形成されたアウタレース11と、アウタレース11に接続される軸20と、アウタレース11の先端部に装着されてアウタレース11と軸20との接続部を覆うブーツ30とを備えて構成される。
【0052】
アウタレース11は、先端に開口の形成された有蓋内空円形状をなしており、その内周には、軸方向に延伸された3本(図1ではそのうちの2本が表示されている)の案内溝13が周方向に等間隔をおいて形成されている。そのため、アウタレース11の内周面は、周方向に凹凸の形成された非円形状に形成されている。
【0053】
アウタレース11の内部には、開口を介して、軸20の先端部分が挿入されている。軸20の先端部分には、周方向に等間隔をおいて径方向に延びる3本の軸を備えるスパイダ22が一体回転可能に固定されており、そのスパイダ22を介して3個のローラ21が回転可能に取り付けられている。各ローラ21は、各案内溝13内にそれぞれ収容されている。なお図1では、1本のスパイダ22、1個のローラ21のみが表示されている。
【0054】
こうして各ローラ21が、案内溝13に沿ってアウタレース11の軸方向に自在に転動可能に配設された状態で、アウタレース11と軸20とが連結されている。
【0055】
こうした等速ジョイントでは、各ローラ21が各案内溝13に沿って転動することで、軸20は、軸10及びアウタレース11に対して自在に傾動可能となっている。また各ローラ21の周方向への変位が各案内溝13の側壁により規制されていることから、軸10及びアウタレース11の回転と軸20の回転との等速性が維持される。
【0056】
ちなみにこの等速ジョイントでは、上記各ローラ21の転動に応じて、アウタレース11の軸方向における軸20の先端の位置が変位され、アウタレース11に対する軸20の傾動中心の変位が許容されるようにもなっている。このように、この等速ジョイントは、軸20の傾動及び伸縮を許容しながら、回転力の円滑な伝達が可能な摺動式のトリポート型等速ジョイントとなっている。
【0057】
ところで、ブーツ30は、樹脂やゴム等の可撓性材料から形成されており、柔軟に変形可能な蛇腹状に形成された蛇腹部31と、蛇腹部31の両端にそれぞれ連設された大径装着部32と小径装着部33を備えて構成されている。
【0058】
大径装着部32はアウタレース11の先端部に、小径装着部33は軸20の所定部位に、それぞれクランプ34、35によって締め付け固定されている。これにより、アウタレース11と軸20との接続部が、ブーツ30により覆われるようになっている。またブーツ30は、その蛇腹部31の伸縮により、アウタレース11に対する軸20の動きに併せ、柔軟に変形可能となっている。
【0059】
ここで、ブーツ30の大径装着部32とアウタレース11との装着部分の構造について、図2及び図3を併せ参照して詳細に説明する。なお、図2には、上記装着部分の拡大断面構造を、図3は、装着部分を通る平面(図1のA−A線)における等速ジョイントの正面断面構造をそれぞれ示している。
【0060】
図2に示されるように、アウタレース11の先端面には、断面矩形をなした溝状の凹部12が形成されている。この凹部12は、略周方向に延伸され、上記アウタレース11先端の開口を外環する環状に形成されている。
【0061】
一方、ブーツ30の大径装着部32の先端面には、アウタレース11の先端部の形状に対応して環状に形成された溝(環状溝)36が設けられている。この環状溝36の周方向断面は、上記アウタレース11の先端部が嵌合可能な略矩形状に形成されている。
【0062】
また環状溝36の底面36cには、アウタレース11の先端面に形成された上述の凹部12に嵌合可能な凸部37が設けられている。
そして、こうした環状溝36内にアウタレース11の先端部を圧入固定させることで、ブーツ30の大径装着部32はアウタレース11の先端部に装着されている。この状態では、環状溝36の外周側の側面36a、内周側の側面36b、及び底面36cは、アウタレース11の外周面、内周面、及び先端面にそれぞれ当接され、さらに凸部37は凹部12に嵌合されている。よって、本実施形態では、環状溝36の外周側の側面36aが上記第1シール面に、内周側の側面36bが上記第2シール面にそれぞれ相当する構成となっている。また環状溝36の底面36cが上記第3シール面に相当する。
【0063】
なお、この等速ジョイントのアウタレース11の外周面は、上記案内溝13の形成されたその内周面の形状に対応して、周方向に凹凸の形成された非円形状に形成されている。すなわち、回転軸に垂直をなす面に沿ったアウタレース11の断面形状は、図3に示されるように、各案内溝13の底部に対応する部位の外周面が外周側に突き出し、各案内溝13の間の部分に対応する部位の外周面が内周側に窪んだ略星形に形成されている。そしてこうしたアウタレース11の断面形状に合わせ、ブーツ30の大径装着部32の上記断面も、周方向に凹凸の形成された非円形状に形成されている。
【0064】
こうした断面形状のため、アウタレース11とブーツ30の大径装着部32との装着部分には、クランプ34による締め付けを受けられる部位と、受けられない部位とが存在している。すなわち、上記装着部分にあって、外周側に突き出した部位(各案内溝13の底部に対応する部位)では、大径装着部32の外周面にクランプ34が直接巻き掛けられるため、クランプ34の締め付けを受けられる。これに対して、内周側に窪んだ部位(各案内溝13の側壁に対応する部位や各案内溝13の間に対応する部位)では、大径装着部32の外周とクランプ34の内周との間に空間が形成されてしまうため、クランプ34の締め付けを受けられなくなっている。
【0065】
ちなみに、この等速ジョイントでは、同図3に示されるように、ブーツ30の大径装着部32にあってクランプ34が巻き掛けられる案内溝13の底部に対応する部位の外周面は、その周方向中央が膨らんだ円周面に形成されている。そしてこれにより、該当部位でのクランプ34の締め付けを容易且つ確実に行えるようになっている。
【0066】
以上のように構成された本実施形態の等速ジョイントでは、環状溝36の外周側の側面36a、その内周側の側面36b、及びその底面36cは、アウタレース11先端部の内外周面、及びその先端面にそれぞれ接触されている。また凸部37の両側面及びその先端面は、凹部12の両側面及びその底面にそれぞれ接触されている。そしてそれらの接触面のすべてが、アウタレース11の先端部へのブーツ30の装着部分をシールするシール面となっている。そのため、この等速ジョイントでは、アウタレース11の先端部へのブーツ30の装着部分には、大きなシール面積が確保されている。
【0067】
またそうした装着部分のシール面の形状は、三重に折り込まれて入り組んだ複雑な形状に形成されている。そのため、シール面を構成する各接触面が互いに拘束し合って、ブーツ30の環状溝36周辺部分の変形が抑制されている。
【0068】
また、この等速ジョイントでは、環状溝36内へのアウタレース11先端部の圧入により、環状溝36の外周側及び内周側の側面36a、36bとアウタレース11先端部の内外周面との接触面には予め面圧が加えられようになっている。更にこの等速ジョイントでは、凸部37も凹部12内に圧入されており、それら内外周の側面の接触面に予め面圧が加えられている。
【0069】
以上により、この等速ジョイントでは、クランプ34により直接締め付けられていない部位でも、十分なシール性が確保されるようになっている。
更にこの等速ジョイントでは、環状溝36の内壁(外周側、内周側の両側面36a、36b)とアウタレース11の外周面及び内周面とがそれぞれ接触した状態で、ブーツ30がアウタレース11の先端部に装着されている。そして、こうした装着の態様によっても、上記装着部分のシール性は更に向上されている。次にその理由について、図4を併せ参照して説明する。
【0070】
アウタレース11に対して軸20が傾動すると、それに追従してブーツ30が変形する。そうした傾動の曲がり内側に位置する部位では、ブーツ30の蛇腹部31は、同図(a)に一点鎖線で示されるように、その大径装着部32を中心としてその外周側に向けて変形される。
【0071】
この変形により、上記部位では、環状溝36の内周側の側面36bに内周側への荷重F2、すなわち同側面36bをアウタレース11の内周面から離間させる浮き荷重F2が作用する。ただし、このときの上記部位では、環状溝36の外周側の側面36aにも、その内周側への荷重F1が作用することとなる。この荷重F1は、側面36aとアウタレース11の外周面との接触面圧を高めるよう作用する。そのため、たとえ上記荷重F2によって内周側の側面36bとアウタレース11の内周面との間のシール性が低下したとしても、外周側の側面36aとアウタレースの外周面との間のシール性は逆に高められることとなり、装着部分全体としてのシール性は維持される。
【0072】
こうした状況は、軸20の傾動の曲がり外側に位置する部位においても、同様である。すなわち、傾動の曲がり外側に位置する部位では、ブーツ30の蛇腹部31は、同図(b)に一点鎖線で示されるように、その大径装着部32を中心としてその内周側に向けて変形し、環状溝36の外周側の側面36aには、同側面36aをアウタレース11の外周面から離間させる外周側への浮き荷重F3が作用する。しかし、このとき同部位の内周側の側面36bには、アウタレース11の内周面との接触面圧を高めるような外周側への荷重F4が作用し、それらの間のシール性は逆に高められることとなる。そのため、たとえ環状溝36の外周側の側面36aとアウタレース11の外周面とのシール性が低下することがあっても、装着部分全体としてのシール性は維持される。
【0073】
以上説明したように、この実施の形態によれば、以下に列挙するような優れた効果を得ることができるようになる。
(1)この実施形態では、ブーツ30の端部に形成された断面矩形状の環状溝36内にアウタレース11の先端部を挿入して、ブーツ30がアウタレース11の先端部に装着されている。そしてこれにより、環状溝36の外周側及び内周側の側面36a、36bがアウタレース11の外周面及び内周面にそれぞれ接触された状態となっている。すなわち、ブーツ30の端部に、アウタレース11先端部の外周面に当接される第1シール面(環状溝36の外周側の側面36a)と、同先端部の内周面に当接される第2シール面(環状溝36の内周側の側面36b)とが形成されている。そのため、いずれか一方のシール面に浮き荷重が作用してその面圧が低下しても、他方のシール面の面圧が維持されてシール性が保持される。したがって、ブーツ装着部分のシール性を更に好適に確保できる。
【0074】
(2)この実施形態では、環状溝36の外周側及び内周側の側面36a、36bは、アウタレース11の全周に亘って、アウタレース11先端部の外周面及び内周面に接触されている。そのため、ブーツ装着部分のシール性をその全周に亘って好適に確保できる。
【0075】
(3)この実施形態では、アウタレース11の先端部を環状溝36内に圧入することで、環状溝36の外周側及び内周側の側面36a、36bとアウタレース11先端部の外周面及び内周面との接触面に面圧を加えている。従って、ブーツ装着部分のシール性を更に向上できる。
【0076】
(4)この実施形態では、環状溝36の底面36cをアウタレース11の先端面に接触させた状態で、ブーツ30をアウタレース11の先端部に装着している。すなわち、ブーツ30の端部に、アウタレース11の先端面と当接する第3シール面(底面36c)が形成されている。これにより、ブーツ装着部分のシール面積が更に拡大されるとともに、ブーツ30の環状溝36周辺部の変形が抑制される。従って、ブーツ装着部分のシール性を更に向上することができる。
【0077】
(5)この実施形態では、環状溝36の底面36cより凸部37を突出形成するとともに、アウタレース11の先端面に凹部12を形成し、それらを嵌合させている。これにより、シール面形状の複雑化、シール面積の増大、及びブーツ30の環状溝36周辺部の変形抑制が可能となり、ブーツ装着部分のシール性を更に向上できる。
【0078】
(6)この実施形態では、そうした凸部37及び凹部12がアウタレース11の全周に亘り形成されている。従って、ブーツ装着部分の全周に亘り、シール性を向上できる。
【0079】
なお、この発明にかかるジョイントは、上記実施の形態に限定されるものではなく、同実施の形態を適宜変更した、例えば次のような形態として実現することもできる。
【0080】
・上記実施の形態では、アウタレース11の先端面に凹部12を形成し、環状溝36の底面36cに形成された凸部37と嵌合させる構成とした。これら凹部12及び凸部37の配置を入れ替えるようにしても良い。すなわち、図5(a)に示されるように、環状溝36の底面36cに凹部112を形成し、アウタレース11の先端面に凸部137を形成する。このようにした場合にも、シール面形状は凹凸状をなした複雑な形状となり、シール面積は増加するため、ブーツ装着部分のシール性の向上は可能である。
【0081】
・また、環状溝36の外周側の側面36aとアウタレース11の外周面との当接部や、アウタレース11の内周側の側面36bとアウタレース11の内周面との当接部に、上記のような凸部又は凹部を形成するようにしても良い。このようにした場合でも、上記と同様に、シール面形状は凹凸状をなした複雑な形状となり、シール面積は増加するため、ブーツ装着部分のシール性の向上は可能である。なお、こうした凹部又は凸部を複数の当接部に形成することで、ブーツ装着部分のシール性を更に向上することもできる。
【0082】
・さらにそれら凹部及び凸部は、必ずしもアウタレースの全周に亘って形成しないようにしても良い。このように、アウタレース周方向において凹部及び凸部が一部欠如した部位があったとしても、それらが存在する部位でのシール性は向上される。よって、例えばクランプ34により直接締め付けられていない部位等のシール性の低下が特に懸念される部位や、特にシール性が必要とされる部位のみにそれら凹部及び凸部を形成し、それら部位でのシール性を局所的に向上させることもできる。
【0083】
・更に図5(b)に示されるように、それら凹部及び凸部を一切設けないようにしても良い。その場合、環状溝36の外周側及び内周側の側面36a、36bとアウタレース11先端部の外周面及び内周面との接触面、及び環状溝36の底面36cとアウタレース11先端面との接触面により、ブーツ装着部分のシールが行われることとなる。このような構成においても、上記各接触面を通じて、ブーツ装着部分のシール性を好適に確保することは十分に可能である。
【0084】
・上記実施の形態では、環状溝36の外周側及び内周側の側面36a、36b及び底面36cの全体がアウタレース11の先端部に密着する構成としたが、必ずしもそのすべてが密着されていなくても良い。例えば、環状溝36の底面36cは、アウタレース11の先端部に接触された状態となっていなくても良い。その場合にも、環状溝36の外周側及び内周側の側面36a、36bとアウタレース11先端部の外周面及び内周面との接触面だけでも、シール面の離間を抑制してブーツ装着部分のシール性を確保することは十分に可能である。
【0085】
・更に、図5(c)に示されるように、アウタレース11先端部の外周面及び内周面に対して、環状溝36の外周側及び内周側の側面の一部のみを接触させる構成としても良い。この場合にも、アウタレース11先端部の外周面及び内周面を環状溝36により挟み込む態様にはなっており、それらの外周側及び内周側の接触面の一方に浮き荷重が作用してその面圧が低下しても、他方の接触面の面圧は維持されるようになる。よって、アウタレース11先端部と環状溝36との接触が部分的であっても、それらの間のシール面積が十分に確保されているのであれば、好適にブーツ装着部分のシール性を確保することは可能である。
【0086】
・また環状溝36の外周側の側面36a、及びその内周側の側面36bが共に、アウタレース11先端部の全周に亘り接触されていなくても良い。すなわち、アウタレース11の周方向の一部に、側面36a及び側面36bのいずれか一方がアウタレース11の先端部に接触されていない部位が存在していても良い。その場合にも、側面36a及び側面36bの双方がアウタレース11の先端部に共に接触している部位については、好適なシール性を確保することができる。よって、たとえそうした部位が一部に存在していても、その部位が、ブーツ装着部分への荷重の作用によるシール性の低下が特に懸念される部位や、特にシール性の確保が必要とされる部位でなければ、ブーツ装着部分のシール性を確保することは十分に可能である。例えば、クランプ34による締め付けを直接受けられる部位では、その締め付けによりシール面の離間が抑制されているため、内周側の接触面が形成されていなくても、外周側の接触面のみでシール性を十分に確保できることがある。
【0087】
・上記実施の形態では、ブーツ30に蛇腹部31を形成しているが、軸20の傾動等に追従して変形可能な十分な可撓性を有していれば、蛇腹状である必要はない。
【0088】
・上記実施の形態では、小径装着部33をクランプ35によって締結して固定したが、前記小径装着部33の固定手段は、本実施形態のみに限定されることなく、種々の手段を用いることができる。
【0089】
・上記実施の形態では、環状溝36の一方の側面36aのうち、アウタレース11の内周に形成された案内溝13の外周に位置する部分を円形状にするための肉厚とするようにしていたが、必ずしもそのように形成しなくても良い。
【0090】
・また、上記実施の形態では、軸20の伸縮が許容された摺動式のトリポート型のジョイントに適用した場合について説明したが、上記実施形態でのアウタレース11へのブーツ30の装着にかかる構成は、軸20の伸縮が規制された固定式のトリポート型のジョイントにも勿論適用することができる。またそうした装着に係る構成は、バーフィールド形等の他のジョイントであれ、同様或いはそれに準じた態様で適用することができる。要は、アウタレース先端に形成された開口より軸を挿入して接続するジョイントであって、アウタレース先端部に装着されて該アウタレースと軸との接続部を覆うブーツとを有するジョイントであれば、この発明の適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態についてその側部断面構造を示す断面図。
【図2】同実施形態のブーツ装着部分の拡大断面構造を示す断面図。
【図3】図1のA−A線に沿った断面図。
【図4】同ジョイントにかかる荷重の作用態様を示す模式図。
【図5】この発明の別の実施形態のブーツ装着部分の拡大断面構造を示す断面図。
【図6】従来のジョイントの側部断面構造を示す断面図。
【図7】図6のB−B線に沿った断面図。
【符号の説明】
10…軸、11…アウタレース、12…凹部、13…案内溝、14…凸部、20…軸、21…ローラ、22…スパイダ、30…ブーツ、31…蛇腹部、32…大径装着部、33…小径装着部、34…段部、35…クランプ、36…環状溝、36a…外周側の側面、36b…内周側の側面、37…凸部、38…凹部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ジョイント、特にアウタレースと軸との接続部のシールを、アウタレースの先端部に装着されるブーツによって行うジョイントに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
回転力の伝達を維持しながら二軸間の自在な傾動を許容するユニバーサルジョイントが、例えば車両のアクスル(車軸)等に設けられている。またそうしたユニバーサルジョイントとして、例えばバーフィールド型やトリポート型といった等速ジョイントが周知となっている。ここで、そうした等速ジョイントの一例として、トリポート型の等速ジョイントの構成を図6を参照して説明する。
【0003】
トリポート型の等速ジョイントは、連結される二軸のうちの一方(軸50)の先端部に組み付けられる3個のローラ51と、他方の軸52の先端に形成されたアウタレース53とを備えて構成されている。アウタレース53は、その先端に開口54の形成された有蓋内空円筒形状をなしており、その内周には、軸方向に延伸された3本の案内溝55が形成されている。各案内溝55には、上記軸50の先端部に組み付けられた3個のローラ51が軸方向に転動可能な状態でそれぞれ配設されており、ローラ51が案内溝55に沿って軸方向に転動することで、アウタレース53に対して軸50を自在に傾動可能となっている。そしてこれにより、該等速ジョイントでは、滑らかに回転力を伝達させながらも、ジョイント角(軸50,52間の交叉角)を自在に変化させられるようになっている。
【0004】
更に図6のトリポート型の等速ジョイントでは、上記アウタレース53と軸50との連結部を覆うように、ブーツ56が装着されている。ブーツ56は、同図6に示されるような蛇腹状に形成されており、また樹脂やゴム等の可撓性材料より製造されているため、軸50やアウタレース53の動きに応じて、自在に伸縮、曲げ変形されるようになっている。そしてこうしたブーツ56により、ローラ51等が収容されたアウタレース53の内部を密封し、その内部への塵埃や異物等の侵入やその内部に充填されたグリースの漏洩を防止するようにしている。
【0005】
そして従来、こうしたブーツ56は、アウタレース53の先端部外周に外嵌され、更にリング状のクランプ57によって周囲から締め付けることでアウタレース53に締結されている。そしてこれにより、アウタレース53の先端部外周面とブーツ56の内周面との接触面圧を高め、それら接触面間のシール性を確保するようにしている。
【0006】
ちなみに、例えばバーフィールド型等、他の形式のジョイントにおいても、アウタレースの先端部外周に装着されたブーツを備え、クランプの締め付けによりブーツを締結する構成が採用されることがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように上記従来のジョイントでは、ブーツをアウタレースの先端部外周に装着し、更にその周囲からクランプにより締め付けることで、アウタレースとブーツとの装着部分のシール性を確保するようにしている。しかしながら、そうしたブーツの締結態様では、以下に述べるように、十分なシール性を確保することが困難となることがある。
【0008】
上記のようにブーツの装着されたジョイントでは、軸の傾動に応じてブーツが曲げ変形されると、ブーツのアウタレースへの装着部分にあってその曲げ外側部分では、ブーツ内周面をアウタレース外周面から離間させるように作用する荷重(浮き荷重)が発生する。ジョイント角が大きくなるとブーツが大きく曲げ変形されるため、上記浮き荷重が増大し、アウタレースとブーツとの間の接触面圧が大きく低下してしまう。特にジョイントの小型化等のためにブーツ長さを短縮した場合には、ブーツの曲げ変形に対する剛性が高くなり、そうした接触面圧の低下がより著しいものとなる。
【0009】
よって、ジョイント角が大きくなったときにも十分なシール性を確保しようとすれば、クランプの締付荷重を大きくしたり、アウタレースとブーツとの嵌め合いにおける締め代を大きくしたりして接触面圧を予め高めておく必要があり、ブーツ装着時の作業性が悪化してしまう。勿論、こうした問題は、上記トリポート型の等速ジョイントに限らず、上記と同様の締結態様にてブーツをアウタレースに装着する構成のジョイントに共通したものである。
【0010】
また、アウタレースの外周面が以下のような凹凸を有する形状に形成されたジョイントでは、シール性の確保が更に困難となっている。
図6のトリポート型の等速ジョイントでは、アウタレース53は、その内周面に形成された各案内溝55の間の部分に位置する外周部分の駄肉が削がれており、それにより軽量化が図られている。このような凹凸を有する形状に形成されたアウタレースを備えるジョイントでは、アウタレース外周面の凹状となった部分には、クランプの締め付け荷重の印加が困難で、そうした部分のシール性を確保し難い構造となっている。
【0011】
そこで、特開2000−1354公報では、図7に示すように、アウタレース53の外周面の凹部58に対応した凸状の肉厚部59をブーツ56の内周面に形成することで、ブーツ56の外周面を円形状とするようにしている。そしてこれにより、アウタレース53の外周面の凹状となった部分(凹部58)にも、クランプ57の締め付け荷重を印加させることができるようにしている。
【0012】
しかしながら、そうした構成にあっても、凹部58の周方向の両端部分では、アウタレース53とブーツ56との接触面がクランプ57の締め付け荷重の印加方向に対して傾斜しており、接触面圧が低下してしまう。そのため、アウタレース53の全周に亘って十分なシール性を確保することは、やはり困難となっている。また上記肉厚部59を設ければ、その分のブーツ56の重量化を招くことともなる。
【0013】
このようにアウタレース外周面が凹凸を有する形状に形成されたジョイントでは、アウタレース、ブーツ間のシール性の確保がより困難なものとなっている。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、より好適にシール性を確保することのできるジョイントを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
〔請求項1〕
請求項1に記載の発明は、先端に開口の形成されたアウタレースと、前記開口より挿入されて前記アウタレースに接続される軸と、前記アウタレースの先端部に装着されて該アウタレースと前記軸との接続部を覆うブーツとを有するジョイントにおいて、前記ブーツの端面に前記アウタレースの先端部の形状に対応して形成された環状溝に前記アウタレースの先端部を挿入し、前記環状溝の内壁と前記アウタレースの外周面及び内周面とがそれぞれ接触した状態で、前記ブーツが前記アウタレースの先端部に装着されることを特徴とするものである。
【0015】
請求項1のこうした構成によれば、環状溝の内壁とアウタレース先端部との内周側及び外周側のそれぞれに接触面が形成される。こうした構成では、それら接触面の一方に接触面同士を互いに離間させる荷重(以下、「浮き荷重」という)が加わると、もう一方の接触面にはそれとは逆に、接触面同士を互いに圧着させる荷重が加わることとなる。そのため、アウタレースに対する軸の傾動によるブーツの変形に応じて、ブーツ装着部分に荷重が加わったとしても、少なくとも一方の接触面圧は十分に保持されるようになる。従って、アウタレースとブーツとの装着部分(ブーツ装着部分)のシール性をより好適に確保することができる。
【0016】
なお、環状溝の内壁は必ずしも、アウタレースの外周面及び内周面の双方に対して、それらの全周に亘り接触されてなくてもよい。すなわち、アウタレースの周方向の一部に、環状溝の内壁がアウタレースの外周面及び内周面のいずれか一方に接触していない部位が存在していても良い。その場合にも、アウタレースの外周面及び内周面の双方に環状溝の内壁が接触している部位については、好適なシール性を確保することができる。よって、たとえ上記両接触面のうちの一方が形成されない部位が一部に存在していたとしても、その部位が、ブーツ装着部分への荷重の作用によるシール性の低下が特に懸念される部位や、特にシール性の確保が必要とされる部位でなければ、ブーツ装着部分のシール性を確保することは十分に可能である。
【0017】
〔請求項2〕
請求項2に記載の発明は、請求項1のジョイントにおいて、前記環状溝は、断面矩形状に形成され、その内周側及び外周側の側面が前記アウタレースの外周面及び内周面にそれぞれ接触されることを特徴とするものである。
【0018】
請求項2のこうした構成では、環状溝が断面矩形状に形成されているため、アウタレースの外周面及び内周面との接触をより容易且つ確実に形成することができる。従って、シール性の確保を、より容易且つ確実に実現できる。
【0019】
〔請求項3〕
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のジョイントにおいて、前記環状溝の底面は、前記アウタレースの先端面に当接されることを特徴とするものである。
【0020】
請求項3のこうした構成では、環状溝の内周側側面及び外周側側面とアウタレース先端部の外周面及び内周面の面接触に加え、環状溝の底面とアウタレース先端面とが更に面接触されるようになり、ブーツ装着部分の接触面積(シール面積)が更に増大される。また、環状溝の底面とアウタレースの先端面との当接を通じて、ブーツの環状溝周辺部分の変形が抑制されるようにもなる。従って上記構成によれば、ブーツ装着部分のシール性を更に好適に確保することができる。
【0021】
〔請求項4〕
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載のジョイントにおいて、前記アウタレース先端部の外周面、内周面、及び先端面の少なくとも一つと前記環状溝の内壁との当接部にあって、同当接部のいずれか一方の面に形成された凹部と、他方の面に形成されて前記ブーツの装着に際して前記凹部に嵌合される凸部とを更に備えることを特徴とするものである。
【0022】
請求項4のこうした構成によれば、アウタレース先端部と環状溝との間に凹凸形状を有した複雑な接触面が形成され、接触面積がさらに増加するため、ブーツ装着部分のシール性を更に向上することができる。特に、アウタレース先端面と環状溝の底面との当接部に上記凹凸形状の接触面を形成した場合には、それら凹部及び凸部の嵌合を通じてブーツの環状溝周辺部分の変形が抑制されるため、より効果的にシール性を向上できる。
【0023】
なお、アウタレースの周方向の少なくとも一部分に凹部及び凸部が形成されていない部位があっても良い。その場合にも、凹部又は凸部が形成された部分については、接触面積が増大され、シール性が向上されることとなる。よって、例えばシール性の確保が特に必要とされる部位、或いはブーツ装着部分への荷重の作用によるシール性の低下が特に懸念される部位のみに凹部及び凸部を設けて、局所的にシール性を向上させることもできる。
【0024】
〔請求項5〕
請求項5に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載のジョイントにおいて、前記環状溝の底面に同環状溝に沿って凸部を形成するとともに、前記ブーツの装着に際して前記凸部に嵌合される凹部を前記アウタレースの先端面に形成したことを特徴とするものである。
【0025】
請求項5のこうした構成によれば、アウタレース先端面と環状溝の底面との間に三重に折り返された更に複雑な接触面が形成されるようになる。また、そうした形状を通じて、アウタレースに対するブーツの変位を更に効果的に抑制することができるようにもなる。すなわち、上記構成では、環状溝の外周側側面と凸部の外周側側面との間、及び環状溝の内周側側面と凸部の内周側側面との間で、それぞれシール面が折り返されているため、ブーツ装着部分への荷重の作用に対して環状溝の両側面の離間が生じ難い構造となっている。従って、ブーツ装着部分のシール性を更に効果的に確保することができる。
【0026】
こうした凹部及び凸部についても、やはりアウタレース周方向の一部にそれらが形成されていない部位があっても良い。
〔請求項6〕
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載のジョイントにおいて、前記凸部及び前記凹部は、前記アウタレースの全周に亘り形成されてなることを特徴とするものである。
【0027】
請求項6のこうした構成によれば、凹部又は凸部は、アウタレース先端部及び環状溝の全周に亘って形成されているため、ブーツ装着部分の全周に亘ってシール性を効果的に向上させることができる。
【0028】
〔請求項7〕
請求項7に記載の発明は、先端に開口の形成されたアウタレースと、前記開口より挿入されて前記アウタレースに接続される軸と、前記アウタレースの先端部に装着されて該アウタレースと前記軸との接続部を覆うブーツとを有するジョイントにおいて、前記ブーツの端部には、前記アウタレースの先端部に対してその外周面に当接される第1シール面と、その内周面に当接される第2シール面とが形成されていることを特徴とするものである。
【0029】
請求項7のこうした構成によれば、第1及び第2シール面の一方に浮き荷重が加わると、もう一方の接触面にはそれとは逆に、接触面同士を互いに圧着させる荷重が加わることとなる。そのため、アウタレースに対する軸の傾動によるブーツの変形に応じて、ブーツ装着部分に荷重が加わったとしても、少なくとも一方のシール面の面圧は十分に保持されるようになる。従って、ブーツ装着部分のシール性をより好適に確保することができる。
【0030】
なお、必ずしも、第1シール面及び第2シール面の双方が、アウタレースの全周に亘って形成されていなくても良い。その場合にもそれら双方のシール面が共に形成されている部位では、好適にシール性を確保することができる。よって、たとえ両シール面のうちの一方が形成されない部位が一部に存在していたとしても、その部位が、ブーツのシール面周辺部の変形によるシール性の低下が特に懸念される部位や、特にシール性の確保が必要とされる部位でなければ、ブーツ装着部分のシール性を確保することは十分に可能である。
【0031】
〔請求項8〕
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のジョイントにおいて、前記第1シール面及び第2シール面は、それぞれ前記アウタレースの先端部の外周面及び内周面の全周に亘って当接されるように形成されていることを特徴とするものである。
【0032】
請求項8のこうした構成では、アウタレース先端部の外周側及び内周側の双方に、アウタレースの全周に亘るシール面が形成されるようになる。そのため、ブーツ装着部分の全周に亘り、シール性を向上することができる。
【0033】
〔請求項9〕
請求項9に記載の発明は、請求項7又は8に記載のジョイントにおいて、前記第1シール面と前記第2シール面との間に前記アウタレースの先端部が圧入されてなることを特徴とするものである。
【0034】
請求項9のこうした構成によれば、アウタレースの先端部がブーツの第1シール面と第2シール面との間に圧入させることで、第1シール面とアウタレース外周面との接触面、及び第2シール面とアウタレース内周面との接触面に、接触面圧を加えられる。そのため、ブーツ装着部分のシール性を更に向上させることができる。
【0035】
〔請求項10〕
請求項10に記載の発明は、請求項7〜9のいずれかに記載のジョイントにおいて、前記第1シール面と前記アウタレースの外周面との当接部、及び前記第2シール面と前記アウタレースの内周面との当接部の少なくとも一つにおいて、同当接部のいずれか一方の面に形成された凹部と、他方の面に形成されて前記ブーツの装着に際して前記凹部に嵌合される凸部とを更に備えることを特徴とするものである。
【0036】
請求項10のこうした構成によれば、アウタレースの外周面、及び内周面とブーツとの間に凹凸形状を有した複雑な接触面が形成されるため、シール面積がさらに増加する。従って、シール性を更に向上することができる。
【0037】
〔請求項11〕
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載のジョイントにおいて、前記凹部及び前記凸部は、それぞれ環状に形成されていることを特徴とするものである。
【0038】
請求項11のこうした構成によれば、凹部及び凸部がアウタレースの全周に亘って形成されているため、ブーツ装着部分の全周に亘ってシール性を向上することができる。
【0039】
〔請求項12〕
請求項12に記載の発明は、請求項7〜11のいずれかに記載のジョイントにおいて、前記ブーツの端部には、前記アウタレースの先端部の先端面と当接される第3シール面が更に形成されていることを特徴とするものである。
【0040】
請求項12のこうした構成によれば、アウタレースの外周面、内周面に加え、先端面にもシール面が確保されることとなり、アウタレースとブーツとの接触面積がさらに増加する。また、この第3シール面とアウタレース先端面との当接により、ブーツ装着部分の変形が抑制されるようにもなる。従って、ブーツ装着部分のシール性を更に好適に確保することができる。
【0041】
〔請求項13〕
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載のジョイントにおいて、前記第1シール面及び前記第3シール面と、前記第3シール面と前記第2シール面とは、それぞれ連続して形成されていることを特徴とするものである。
【0042】
請求項13のこうした構成によれば、第1〜第3シール面が連続した一連のシール面として形成されるため、シール性を更に向上することができる。
〔請求項14〕
請求項14に記載の発明は、請求項12又は13記載のジョイントにおいて、前記第3シール面と前記アウタレースの先端面との当接部のいずれか一方の面に形成された凹部と、他方の面に形成されて前記ブーツの装着に際して前記凹部に嵌合される凸部とを更に備えることを特徴とするものである。
【0043】
請求項14のこうした構成によれば、アウタレース先端部とブーツとの間に凹凸形状を有した複雑な接触面が形成されるため、シール面積がさらに増加する。そしてさらに、凹部と凸部との嵌合を通じて、ブーツ装着部分の変形が抑制されるようにもなる。従って、シール性を更に向上することができる。
【0044】
〔請求項15〕
請求項15に記載の発明は、請求項12又は13記載のジョイントにおいて、前記アウタレースの先端面に、その周方向に沿って凹部を形成するとともに、前記ブーツの装着に際して前記凹部に嵌合される凸部を前記第3シール面に形成したことを特徴とするものである。
【0045】
請求項15のこうした構成によれば、アウタレース先端面と第3シール面との間に三重に折り返された複雑な接触面が形成されるため、シール面積がさらに増加する。またシール面が三重に折り返されているため、ブーツ装着部分への荷重の作用に対して第1シール面や第2シール面の離間が生じ難い構造となっている。従って、ブーツ装着部分のシール性を更に効果的に確保することができる。
【0046】
[請求項16]
請求項16に記載の発明は、請求項14又は15に記載のジョイントにおいて、前記凹部及び前記凸部は、それぞれ環状に形成されていることを特徴とするものである。
【0047】
請求項16のこうした構成によれば、凹部及び凸部がアウタレースの全周に亘って形成されているため、ブーツ装着部分の全周に亘ってシール性を向上することができる。
【0048】
[請求項17]
請求項17に記載の発明は、請求項1〜16のいずれかに記載のジョイントにおいて、前記アウタレースの外周面は、周方向に凹凸の形成された非円形状をなしていることを特徴とするものである。
【0049】
周方向に凹凸の形成された非円形状をなした外周面を有するアウタレースを備えるジョイントでは、ブーツ装着部分の外周にクランプを巻き付けて締め付けたとしても、ブーツ装着部分の全周に亘ってアウタレース、ブーツ間の接触面圧を十分に確保することは困難となる。その点、請求項1〜16の構成では、クランプの締め付け如何に拘わらず、ブーツ装着部分のシール性を好適に確保することができるため、上記のようなアウタレースを備えるジョイントに適用することで、それらの効果がより顕著に奏せられる。
【0050】
【発明の実施の形態】
以下、この発明をトリポート型の等速ジョイントとして具体化した一実施形態についてその詳細を説明する。
【0051】
図1に示されるように、この等速ジョイントは、軸10の先端に一体に形成されたアウタレース11と、アウタレース11に接続される軸20と、アウタレース11の先端部に装着されてアウタレース11と軸20との接続部を覆うブーツ30とを備えて構成される。
【0052】
アウタレース11は、先端に開口の形成された有蓋内空円形状をなしており、その内周には、軸方向に延伸された3本(図1ではそのうちの2本が表示されている)の案内溝13が周方向に等間隔をおいて形成されている。そのため、アウタレース11の内周面は、周方向に凹凸の形成された非円形状に形成されている。
【0053】
アウタレース11の内部には、開口を介して、軸20の先端部分が挿入されている。軸20の先端部分には、周方向に等間隔をおいて径方向に延びる3本の軸を備えるスパイダ22が一体回転可能に固定されており、そのスパイダ22を介して3個のローラ21が回転可能に取り付けられている。各ローラ21は、各案内溝13内にそれぞれ収容されている。なお図1では、1本のスパイダ22、1個のローラ21のみが表示されている。
【0054】
こうして各ローラ21が、案内溝13に沿ってアウタレース11の軸方向に自在に転動可能に配設された状態で、アウタレース11と軸20とが連結されている。
【0055】
こうした等速ジョイントでは、各ローラ21が各案内溝13に沿って転動することで、軸20は、軸10及びアウタレース11に対して自在に傾動可能となっている。また各ローラ21の周方向への変位が各案内溝13の側壁により規制されていることから、軸10及びアウタレース11の回転と軸20の回転との等速性が維持される。
【0056】
ちなみにこの等速ジョイントでは、上記各ローラ21の転動に応じて、アウタレース11の軸方向における軸20の先端の位置が変位され、アウタレース11に対する軸20の傾動中心の変位が許容されるようにもなっている。このように、この等速ジョイントは、軸20の傾動及び伸縮を許容しながら、回転力の円滑な伝達が可能な摺動式のトリポート型等速ジョイントとなっている。
【0057】
ところで、ブーツ30は、樹脂やゴム等の可撓性材料から形成されており、柔軟に変形可能な蛇腹状に形成された蛇腹部31と、蛇腹部31の両端にそれぞれ連設された大径装着部32と小径装着部33を備えて構成されている。
【0058】
大径装着部32はアウタレース11の先端部に、小径装着部33は軸20の所定部位に、それぞれクランプ34、35によって締め付け固定されている。これにより、アウタレース11と軸20との接続部が、ブーツ30により覆われるようになっている。またブーツ30は、その蛇腹部31の伸縮により、アウタレース11に対する軸20の動きに併せ、柔軟に変形可能となっている。
【0059】
ここで、ブーツ30の大径装着部32とアウタレース11との装着部分の構造について、図2及び図3を併せ参照して詳細に説明する。なお、図2には、上記装着部分の拡大断面構造を、図3は、装着部分を通る平面(図1のA−A線)における等速ジョイントの正面断面構造をそれぞれ示している。
【0060】
図2に示されるように、アウタレース11の先端面には、断面矩形をなした溝状の凹部12が形成されている。この凹部12は、略周方向に延伸され、上記アウタレース11先端の開口を外環する環状に形成されている。
【0061】
一方、ブーツ30の大径装着部32の先端面には、アウタレース11の先端部の形状に対応して環状に形成された溝(環状溝)36が設けられている。この環状溝36の周方向断面は、上記アウタレース11の先端部が嵌合可能な略矩形状に形成されている。
【0062】
また環状溝36の底面36cには、アウタレース11の先端面に形成された上述の凹部12に嵌合可能な凸部37が設けられている。
そして、こうした環状溝36内にアウタレース11の先端部を圧入固定させることで、ブーツ30の大径装着部32はアウタレース11の先端部に装着されている。この状態では、環状溝36の外周側の側面36a、内周側の側面36b、及び底面36cは、アウタレース11の外周面、内周面、及び先端面にそれぞれ当接され、さらに凸部37は凹部12に嵌合されている。よって、本実施形態では、環状溝36の外周側の側面36aが上記第1シール面に、内周側の側面36bが上記第2シール面にそれぞれ相当する構成となっている。また環状溝36の底面36cが上記第3シール面に相当する。
【0063】
なお、この等速ジョイントのアウタレース11の外周面は、上記案内溝13の形成されたその内周面の形状に対応して、周方向に凹凸の形成された非円形状に形成されている。すなわち、回転軸に垂直をなす面に沿ったアウタレース11の断面形状は、図3に示されるように、各案内溝13の底部に対応する部位の外周面が外周側に突き出し、各案内溝13の間の部分に対応する部位の外周面が内周側に窪んだ略星形に形成されている。そしてこうしたアウタレース11の断面形状に合わせ、ブーツ30の大径装着部32の上記断面も、周方向に凹凸の形成された非円形状に形成されている。
【0064】
こうした断面形状のため、アウタレース11とブーツ30の大径装着部32との装着部分には、クランプ34による締め付けを受けられる部位と、受けられない部位とが存在している。すなわち、上記装着部分にあって、外周側に突き出した部位(各案内溝13の底部に対応する部位)では、大径装着部32の外周面にクランプ34が直接巻き掛けられるため、クランプ34の締め付けを受けられる。これに対して、内周側に窪んだ部位(各案内溝13の側壁に対応する部位や各案内溝13の間に対応する部位)では、大径装着部32の外周とクランプ34の内周との間に空間が形成されてしまうため、クランプ34の締め付けを受けられなくなっている。
【0065】
ちなみに、この等速ジョイントでは、同図3に示されるように、ブーツ30の大径装着部32にあってクランプ34が巻き掛けられる案内溝13の底部に対応する部位の外周面は、その周方向中央が膨らんだ円周面に形成されている。そしてこれにより、該当部位でのクランプ34の締め付けを容易且つ確実に行えるようになっている。
【0066】
以上のように構成された本実施形態の等速ジョイントでは、環状溝36の外周側の側面36a、その内周側の側面36b、及びその底面36cは、アウタレース11先端部の内外周面、及びその先端面にそれぞれ接触されている。また凸部37の両側面及びその先端面は、凹部12の両側面及びその底面にそれぞれ接触されている。そしてそれらの接触面のすべてが、アウタレース11の先端部へのブーツ30の装着部分をシールするシール面となっている。そのため、この等速ジョイントでは、アウタレース11の先端部へのブーツ30の装着部分には、大きなシール面積が確保されている。
【0067】
またそうした装着部分のシール面の形状は、三重に折り込まれて入り組んだ複雑な形状に形成されている。そのため、シール面を構成する各接触面が互いに拘束し合って、ブーツ30の環状溝36周辺部分の変形が抑制されている。
【0068】
また、この等速ジョイントでは、環状溝36内へのアウタレース11先端部の圧入により、環状溝36の外周側及び内周側の側面36a、36bとアウタレース11先端部の内外周面との接触面には予め面圧が加えられようになっている。更にこの等速ジョイントでは、凸部37も凹部12内に圧入されており、それら内外周の側面の接触面に予め面圧が加えられている。
【0069】
以上により、この等速ジョイントでは、クランプ34により直接締め付けられていない部位でも、十分なシール性が確保されるようになっている。
更にこの等速ジョイントでは、環状溝36の内壁(外周側、内周側の両側面36a、36b)とアウタレース11の外周面及び内周面とがそれぞれ接触した状態で、ブーツ30がアウタレース11の先端部に装着されている。そして、こうした装着の態様によっても、上記装着部分のシール性は更に向上されている。次にその理由について、図4を併せ参照して説明する。
【0070】
アウタレース11に対して軸20が傾動すると、それに追従してブーツ30が変形する。そうした傾動の曲がり内側に位置する部位では、ブーツ30の蛇腹部31は、同図(a)に一点鎖線で示されるように、その大径装着部32を中心としてその外周側に向けて変形される。
【0071】
この変形により、上記部位では、環状溝36の内周側の側面36bに内周側への荷重F2、すなわち同側面36bをアウタレース11の内周面から離間させる浮き荷重F2が作用する。ただし、このときの上記部位では、環状溝36の外周側の側面36aにも、その内周側への荷重F1が作用することとなる。この荷重F1は、側面36aとアウタレース11の外周面との接触面圧を高めるよう作用する。そのため、たとえ上記荷重F2によって内周側の側面36bとアウタレース11の内周面との間のシール性が低下したとしても、外周側の側面36aとアウタレースの外周面との間のシール性は逆に高められることとなり、装着部分全体としてのシール性は維持される。
【0072】
こうした状況は、軸20の傾動の曲がり外側に位置する部位においても、同様である。すなわち、傾動の曲がり外側に位置する部位では、ブーツ30の蛇腹部31は、同図(b)に一点鎖線で示されるように、その大径装着部32を中心としてその内周側に向けて変形し、環状溝36の外周側の側面36aには、同側面36aをアウタレース11の外周面から離間させる外周側への浮き荷重F3が作用する。しかし、このとき同部位の内周側の側面36bには、アウタレース11の内周面との接触面圧を高めるような外周側への荷重F4が作用し、それらの間のシール性は逆に高められることとなる。そのため、たとえ環状溝36の外周側の側面36aとアウタレース11の外周面とのシール性が低下することがあっても、装着部分全体としてのシール性は維持される。
【0073】
以上説明したように、この実施の形態によれば、以下に列挙するような優れた効果を得ることができるようになる。
(1)この実施形態では、ブーツ30の端部に形成された断面矩形状の環状溝36内にアウタレース11の先端部を挿入して、ブーツ30がアウタレース11の先端部に装着されている。そしてこれにより、環状溝36の外周側及び内周側の側面36a、36bがアウタレース11の外周面及び内周面にそれぞれ接触された状態となっている。すなわち、ブーツ30の端部に、アウタレース11先端部の外周面に当接される第1シール面(環状溝36の外周側の側面36a)と、同先端部の内周面に当接される第2シール面(環状溝36の内周側の側面36b)とが形成されている。そのため、いずれか一方のシール面に浮き荷重が作用してその面圧が低下しても、他方のシール面の面圧が維持されてシール性が保持される。したがって、ブーツ装着部分のシール性を更に好適に確保できる。
【0074】
(2)この実施形態では、環状溝36の外周側及び内周側の側面36a、36bは、アウタレース11の全周に亘って、アウタレース11先端部の外周面及び内周面に接触されている。そのため、ブーツ装着部分のシール性をその全周に亘って好適に確保できる。
【0075】
(3)この実施形態では、アウタレース11の先端部を環状溝36内に圧入することで、環状溝36の外周側及び内周側の側面36a、36bとアウタレース11先端部の外周面及び内周面との接触面に面圧を加えている。従って、ブーツ装着部分のシール性を更に向上できる。
【0076】
(4)この実施形態では、環状溝36の底面36cをアウタレース11の先端面に接触させた状態で、ブーツ30をアウタレース11の先端部に装着している。すなわち、ブーツ30の端部に、アウタレース11の先端面と当接する第3シール面(底面36c)が形成されている。これにより、ブーツ装着部分のシール面積が更に拡大されるとともに、ブーツ30の環状溝36周辺部の変形が抑制される。従って、ブーツ装着部分のシール性を更に向上することができる。
【0077】
(5)この実施形態では、環状溝36の底面36cより凸部37を突出形成するとともに、アウタレース11の先端面に凹部12を形成し、それらを嵌合させている。これにより、シール面形状の複雑化、シール面積の増大、及びブーツ30の環状溝36周辺部の変形抑制が可能となり、ブーツ装着部分のシール性を更に向上できる。
【0078】
(6)この実施形態では、そうした凸部37及び凹部12がアウタレース11の全周に亘り形成されている。従って、ブーツ装着部分の全周に亘り、シール性を向上できる。
【0079】
なお、この発明にかかるジョイントは、上記実施の形態に限定されるものではなく、同実施の形態を適宜変更した、例えば次のような形態として実現することもできる。
【0080】
・上記実施の形態では、アウタレース11の先端面に凹部12を形成し、環状溝36の底面36cに形成された凸部37と嵌合させる構成とした。これら凹部12及び凸部37の配置を入れ替えるようにしても良い。すなわち、図5(a)に示されるように、環状溝36の底面36cに凹部112を形成し、アウタレース11の先端面に凸部137を形成する。このようにした場合にも、シール面形状は凹凸状をなした複雑な形状となり、シール面積は増加するため、ブーツ装着部分のシール性の向上は可能である。
【0081】
・また、環状溝36の外周側の側面36aとアウタレース11の外周面との当接部や、アウタレース11の内周側の側面36bとアウタレース11の内周面との当接部に、上記のような凸部又は凹部を形成するようにしても良い。このようにした場合でも、上記と同様に、シール面形状は凹凸状をなした複雑な形状となり、シール面積は増加するため、ブーツ装着部分のシール性の向上は可能である。なお、こうした凹部又は凸部を複数の当接部に形成することで、ブーツ装着部分のシール性を更に向上することもできる。
【0082】
・さらにそれら凹部及び凸部は、必ずしもアウタレースの全周に亘って形成しないようにしても良い。このように、アウタレース周方向において凹部及び凸部が一部欠如した部位があったとしても、それらが存在する部位でのシール性は向上される。よって、例えばクランプ34により直接締め付けられていない部位等のシール性の低下が特に懸念される部位や、特にシール性が必要とされる部位のみにそれら凹部及び凸部を形成し、それら部位でのシール性を局所的に向上させることもできる。
【0083】
・更に図5(b)に示されるように、それら凹部及び凸部を一切設けないようにしても良い。その場合、環状溝36の外周側及び内周側の側面36a、36bとアウタレース11先端部の外周面及び内周面との接触面、及び環状溝36の底面36cとアウタレース11先端面との接触面により、ブーツ装着部分のシールが行われることとなる。このような構成においても、上記各接触面を通じて、ブーツ装着部分のシール性を好適に確保することは十分に可能である。
【0084】
・上記実施の形態では、環状溝36の外周側及び内周側の側面36a、36b及び底面36cの全体がアウタレース11の先端部に密着する構成としたが、必ずしもそのすべてが密着されていなくても良い。例えば、環状溝36の底面36cは、アウタレース11の先端部に接触された状態となっていなくても良い。その場合にも、環状溝36の外周側及び内周側の側面36a、36bとアウタレース11先端部の外周面及び内周面との接触面だけでも、シール面の離間を抑制してブーツ装着部分のシール性を確保することは十分に可能である。
【0085】
・更に、図5(c)に示されるように、アウタレース11先端部の外周面及び内周面に対して、環状溝36の外周側及び内周側の側面の一部のみを接触させる構成としても良い。この場合にも、アウタレース11先端部の外周面及び内周面を環状溝36により挟み込む態様にはなっており、それらの外周側及び内周側の接触面の一方に浮き荷重が作用してその面圧が低下しても、他方の接触面の面圧は維持されるようになる。よって、アウタレース11先端部と環状溝36との接触が部分的であっても、それらの間のシール面積が十分に確保されているのであれば、好適にブーツ装着部分のシール性を確保することは可能である。
【0086】
・また環状溝36の外周側の側面36a、及びその内周側の側面36bが共に、アウタレース11先端部の全周に亘り接触されていなくても良い。すなわち、アウタレース11の周方向の一部に、側面36a及び側面36bのいずれか一方がアウタレース11の先端部に接触されていない部位が存在していても良い。その場合にも、側面36a及び側面36bの双方がアウタレース11の先端部に共に接触している部位については、好適なシール性を確保することができる。よって、たとえそうした部位が一部に存在していても、その部位が、ブーツ装着部分への荷重の作用によるシール性の低下が特に懸念される部位や、特にシール性の確保が必要とされる部位でなければ、ブーツ装着部分のシール性を確保することは十分に可能である。例えば、クランプ34による締め付けを直接受けられる部位では、その締め付けによりシール面の離間が抑制されているため、内周側の接触面が形成されていなくても、外周側の接触面のみでシール性を十分に確保できることがある。
【0087】
・上記実施の形態では、ブーツ30に蛇腹部31を形成しているが、軸20の傾動等に追従して変形可能な十分な可撓性を有していれば、蛇腹状である必要はない。
【0088】
・上記実施の形態では、小径装着部33をクランプ35によって締結して固定したが、前記小径装着部33の固定手段は、本実施形態のみに限定されることなく、種々の手段を用いることができる。
【0089】
・上記実施の形態では、環状溝36の一方の側面36aのうち、アウタレース11の内周に形成された案内溝13の外周に位置する部分を円形状にするための肉厚とするようにしていたが、必ずしもそのように形成しなくても良い。
【0090】
・また、上記実施の形態では、軸20の伸縮が許容された摺動式のトリポート型のジョイントに適用した場合について説明したが、上記実施形態でのアウタレース11へのブーツ30の装着にかかる構成は、軸20の伸縮が規制された固定式のトリポート型のジョイントにも勿論適用することができる。またそうした装着に係る構成は、バーフィールド形等の他のジョイントであれ、同様或いはそれに準じた態様で適用することができる。要は、アウタレース先端に形成された開口より軸を挿入して接続するジョイントであって、アウタレース先端部に装着されて該アウタレースと軸との接続部を覆うブーツとを有するジョイントであれば、この発明の適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態についてその側部断面構造を示す断面図。
【図2】同実施形態のブーツ装着部分の拡大断面構造を示す断面図。
【図3】図1のA−A線に沿った断面図。
【図4】同ジョイントにかかる荷重の作用態様を示す模式図。
【図5】この発明の別の実施形態のブーツ装着部分の拡大断面構造を示す断面図。
【図6】従来のジョイントの側部断面構造を示す断面図。
【図7】図6のB−B線に沿った断面図。
【符号の説明】
10…軸、11…アウタレース、12…凹部、13…案内溝、14…凸部、20…軸、21…ローラ、22…スパイダ、30…ブーツ、31…蛇腹部、32…大径装着部、33…小径装着部、34…段部、35…クランプ、36…環状溝、36a…外周側の側面、36b…内周側の側面、37…凸部、38…凹部。
Claims (17)
- 先端に開口の形成されたアウタレースと、前記開口より挿入されて前記アウタレースに接続される軸と、前記アウタレースの先端部に装着されて該アウタレースと前記軸との接続部を覆うブーツとを有するジョイントにおいて、
前記ブーツの端面に前記アウタレースの先端部の形状に対応して形成された環状溝に前記アウタレースの先端部を挿入し、前記環状溝の内壁と前記アウタレースの外周面及び内周面とがそれぞれ接触した状態で、前記ブーツが前記アウタレースの先端部に装着されることを特徴とするジョイント。 - 前記環状溝は、断面矩形状に形成され、その内周側及び外周側の側面が前記アウタレースの外周面及び内周面にそれぞれ接触される請求項1に記載のジョイント。
- 前記環状溝の底面は、前記アウタレースの先端面に当接される請求項1又は2に記載のジョイント。
- 前記アウタレース先端部の外周面、内周面、及び先端面の少なくとも一つと前記環状溝の内壁との当接部において、同当接部のいずれか一方の面に形成された凹部と、他方の面に形成されて前記ブーツの装着に際して前記凹部に嵌合される凸部とを更に備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のジョイント。
- 前記環状溝の底面に同環状溝に沿って凸部を形成するとともに、前記ブーツの装着に際して前記凸部に嵌合される凹部を前記アウタレースの先端面に形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のジョイント。
- 前記凸部及び前記凹部は、前記アウタレースの全周に亘り形成されてなる請求項4又は5に記載のジョイント。
- 先端に開口の形成されたアウタレースと、前記開口より挿入されて前記アウタレースに接続される軸と、前記アウタレースの先端部に装着されて該アウタレースと前記軸との接続部を覆うブーツとを有するジョイントにおいて、
前記ブーツの端部には、前記アウタレースの先端部に対してその外周面に当接される第1シール面と、その内周面に当接される第2シール面とが形成されていることを特徴とするジョイント。 - 前記第1シール面及び第2シール面は、それぞれ前記アウタレースの先端部の外周面及び内周面の全周に渡って当接されるように形成されている請求項7に記載のジョイント。
- 前記第1シール面と前記第2シール面との間に前記アウタレースの先端部が圧入されてなる請求項7又は8に記載のジョイント。
- 前記第1シール面と前記アウタレースの外周面との当接部、及び前記第2シール面と前記アウタレースの内周面との当接部の少なくとも一つにおいて、同当接部のいずれか一方の面に形成された凹部と、他方の面に形成されて前記ブーツの装着に際して前記凹部に嵌合される凸部とを更に備える請求項7〜9のいずれかに記載のジョイント。
- 前記凹部及び前記凸部は、それぞれ環状に形成されている請求項10に記載のジョイント。
- 前記ブーツの端部には、前記アウタレースの先端部の先端面と当接される第3シール面が更に形成されている請求項7〜11のいずれかに記載のジョイント。
- 前記第1シール面及び前記第3シール面と、前記第3シール面と前記第2シール面とは、それぞれ連続して形成されている請求項12に記載のジョイント。
- 前記第3シール面と前記アウタレースの先端面との当接部のいずれか一方の面に形成された凹部と、他方の面に形成されて前記ブーツの装着に際して前記凹部に嵌合される凸部とを更に備える請求項12又は13に記載のジョイント。
- 前記アウタレースの先端面に、その周方向に沿って凹部を形成するとともに、前記ブーツの装着に際して前記凹部に嵌合される凸部を前記第3シール面に形成したことを特徴とする請求項12又は13に記載のジョイント。
- 前記凹部及び前記凸部は、それぞれ環状に形成されている請求項14又は15に記載のジョイント。
- 前記アウタレースの外周面は、周方向に凹凸の形成された非円形状をなしている請求項1〜16のいずれかに記載のジョイント。
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2002
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