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JP2004058214A - 流路接続方法、流路接続用部材、マイクロ流体デバイス及びマイクロ流体デバイスの接続構造 - Google Patents

流路接続方法、流路接続用部材、マイクロ流体デバイス及びマイクロ流体デバイスの接続構造 Download PDF

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JP2004058214A
JP2004058214A JP2002220408A JP2002220408A JP2004058214A JP 2004058214 A JP2004058214 A JP 2004058214A JP 2002220408 A JP2002220408 A JP 2002220408A JP 2002220408 A JP2002220408 A JP 2002220408A JP 2004058214 A JP2004058214 A JP 2004058214A
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microfluidic device
opening
channel
adhesive
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Takanori Anazawa
穴澤 孝典
Atsushi Teramae
寺前 敦司
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Kawamura Institute of Chemical Research
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Kawamura Institute of Chemical Research
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Abstract

【課題】マイクロ流体デバイスの微小な流路をデッドスペースや漏洩を生じることなく高精度の加工を必要としないで他のデバイスと接続させる。
【解決手段】マイクロ流体デバイスDaの毛細管状の第一流路4に第一孔部6,第二孔部7を設けて表面5aに第一開口部、第二開口部として開口させる。流路接続用部材8は第二流路10を有するチューブ11の先端に貫通孔を有する固着部9を設けてチューブを嵌合させる。固着部9の接合面で貫通孔の周囲にリング状の固着面を設ける。マイクロ流体デバイスDaの第一開口部と第二開口部に流路接続用部材8の貫通孔を対向させて接合面5b、5cと接合面9bの少なくとも一方に講じた粘着力で接合面同士を固着させる。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内部に毛細管状の流路を有するマイクロ流体デバイスの流路を、流路接続用部材や他のマイクロ流体デバイス等を含む他のデバイスの流路と接続する流路接続方法、流路接続用部材、そのような接続機構に用いるマイクロ流体デバイス及びマイクロ流体デバイスの接続構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
マイクロ流体デバイスは、マイクロ・フルイディック・デバイス、マイクロ・ファブリケイテッド・デバイス、ラブ・オン・チップ、又はマイクロ・トータル・アナリティカル・システム(μ−TAS)とも呼ばれるものであり、流体を流入し流出するまでの経路内で、流体が温度変化をうける機構、濃度調整される機構、化学反応をうける機構、流動の流速、流動の分岐、混合若しくは分離などの制御をうける機構、又は電気的、光学的な測定をうける機構等を設けた毛細管状の流路を有するデバイスである。
マイクロ流体デバイスは、化学、生化学などの微小反応デバイス(マイクロ・リアクター);集積型DNA分析デバイス、微小電気泳動デバイス、微小クロマトグラフィーデバイスなどの微小分析デバイス、質量スペクトルや液体クロマトグラフィーなどの分析試料調製用微小デバイス、抽出、膜分離、透析などの物理化学的処理デバイス、マイクロアレイ製造用スポッタなどとして使用できる。
このようなマイクロ流体デバイスとして、例えば特開2000−246092号公報や特開2000−246805号公報等が開示されている。
またマイクロ流体デバイスの流路接続用部材は、マイクロ流体デバイスへの流体導入やマイクロ流体デバイスからの流体の流出、流体を介してのマイクロ流体デバイスの流路の加圧や減圧、流体を介してのダイヤフラムポンプやダイヤフラムバルブの駆動などの各種の用途に使用できる。
【0003】
マイクロ流体デバイスを上記のような用途に使用するに当たり、多くの場合、液体の導入用配管の接続、送液のための加圧気体やポンプの接続、廃液タンクとの接続、前処理デバイスと分析デバイスの接続、合成デバイスと分析デバイスの接続、使い捨て部分とそうでない部分との接続などの目的で、マイクロ流体デバイスの流路に他のデバイスの流路を直接または接続部材を介して接続する必要が生じる。
このようなマイクロ流体デバイスと他のデバイスとの接続のためには、従来、▲1▼マイクロ流体デバイスの流路の開口部内へチューブを嵌入させて固定したり、▲2▼ルアーフィッティングなどの着脱具を用いて固定したりしていた。▲3▼或いは、連結機構を用いてマイクロ流体デバイスと他のデバイスとを加圧状態で密着保持する等によって行われていた。その際に、Oリングを接続部材を含む他のデバイス等に装着することでマイクロ流体デバイスの流路の開口部と他のデバイスの流路の開口部とを液密に接続していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、▲1▼流路の開口部内へチューブを嵌合する構造や▲2▼ルアーフィッティング等の着脱具を用いた構造では、マイクロ流体デバイスで用いる流路の内径は0.2mm以下であるのに対して、上記構造の接続部における流路径を0.5mmより小さくすることは困難であり、デッドスペースやデッドボリュームの増加、気泡の混入、流線の乱れ、滞留流体によるコンタミネーション等の問題があった。また、▲3▼二つの流路の開口部同士を連結機構で連結する場合、開口部の周囲の面と面との加圧密着法は、微小な流路を漏洩なく接続するには極めて高精度の加工を要すること、接続した状態で固定保持する機構が複雑になること等の欠点があった。
また、液密固着のためにOリング等を用いるとOリングの直径は3mm程度あるためにデッドスペースが大きくなってしまい、流路内に気泡を混入し易い等、▲1▼や▲2▼と同じ欠点がある。
上述した従来の二つの流路の開口部の接続手段は機械的に固着するか、接着剤で固着するかのいずれかであったが、機械的固着手段にあっては占有スペースが大きく液漏れを生じ易い欠点があり、また高精度な加工を必要とする欠点がある。また接着剤を用いると接着剤が微細な流路内に侵入して固化し、流体の流れを阻害し易いという欠点があった。そのため、いずれもマイクロ流体デバイスと他のデバイスの接続構造には不向きであった。
【0005】
本発明は、このような実情に鑑みて、マイクロ流体デバイスの毛細管状の微小な流路について大きなデッドスペースや漏洩を生じることなく高精度の加工を必要としないで接続できるようにした流路接続方法、流路接続用部材、マイクロ流体デバイスそしてマイクロ流体デバイスの接続構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決する方法について鋭意検討した結果、互いに流路を有するマイクロ流体デバイスと他のデバイスに関して粘着力で各流路の開口部同士を固着することで上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、毛細管状の流路として第一流路を有するマイクロ流体デバイスに設けた第一流路の開口部と、毛細管状の流路として第二流路を有する他のデバイスに設けた第二流路の開口部とを互いに突き合わせ、第一流路の開口部の周囲と第二流路の開口部の周囲とを全周に亘って粘着力で液密に固着するようにした流路接続方法である。
この方法によれば、マイクロ流体デバイスにおける第一流路の開口部の周囲と他のデバイスにおける第二流路の開口部の周囲とを粘着力で固着することで、開口部の全周に亘って粘着力でシールした状態で第一流路と第二流路とを液密に接続でき、その際にOリングや連結機構等を設けることなく固着保持できるために大きなデッドスペースや漏洩を生じることがなく、製作容易で低コストである。
【0007】
本発明の流路接続方法に用いて好適なマイクロ流体デバイスは、毛細管状の流路として第一流路を有していて第一流路の開口部が表面に形成されたマイクロ流体デバイスであって、第一流路の開口部の周囲は他のデバイスと固着可能な粘着性を全周に亘って有していることを特徴とする。
また本発明の流路接続用部材は、チューブと該チューブの先端に設けられた固着部とからなり、該固着部はチューブに連通する第二流路の開口部を有しており、前記固着部の開口部を有する接合面は、マイクロ流体デバイスに設けた第一流路の開口部より拡幅されていると共に固着部の開口部の全周に渡って粘着性を有することを特徴とする。
マイクロ流体デバイスの第一流路の開口部の周囲の接合面と他のデバイスとを粘着力で接続することで、また流路接続用部材の第二流路の開口部を有する接合面をマイクロ流体デバイスと接続することで、開口部を液密にシールでき、しかも構造が簡単で占有スペースも小さいために微細流路を有するマイクロ流体デバイスに好適である。
【0008】
【発明の実施の形態】
先ず、本発明の流路接続方法及びそれに使用されるマイクロ流体デバイスについて説明する。
本発明の流路接続方法で使用するマイクロ流体デバイスは、その外形は特に限定する必要はなく、用途や目的に応じた形状と構成を採り得る。例えば、シート状(フィルム状、リボン状などを含む。以下同じ)、板状、塗膜状、棒状、チューブ状、その他複雑な形状の成型物などであり得るが、製造の容易さや流路の接続の容易さなどから、シート状、板状又は棒状であることが好ましい。本発明によるマイクロ流体デバイスは支持体上に形成されたものであってもよい。複数の独立したマイクロ流体デバイスが1つの部材中に形成されていても良い。
【0009】
マイクロ流体デバイスは、内部に毛細管状の第一流路を有する。マイクロ流体デバイスの外部から見た第一流路の形状は、用途目的に応じて直線、分岐、櫛型、曲線、渦巻き、ジグザグ、その他任意の形状であってよい。第一流路は、その中を流体が流れる空洞や、その中に充填された流体を介して圧力が伝達される空洞を言い、流体移送用の流路の他に、例えば反応場、混合場、分離場、流量測定部、検出部、昇温や降温場、貯液槽、圧力伝達路等として使用されるものであっても良い。流路に接続して流路以外の構造、例えば、貯液槽、反応槽、膜分離機構、廃液吸収部、デバイス外への流路開口部などが形成されていても良い。
マイクロ流体デバイス中に形成される第一流路の断面積は、好ましくは1μm〜1×1mm、さらに好ましくは10μm〜0.04mmであり、流路断面の幅と高さは、いずれも好ましくは1μm〜1mmであり、さらに好ましくは10μm〜0.2mmである。流路断面がこれらの寸法より小さい場合には製造や接続が困難となる。また、流路断面がこれらの寸法より大きい場合には、微少量を取り扱うマイクロ流体デバイスとしての効果が小さくなる傾向にあるので好ましくない。マイクロ流体デバイスは、この範囲の断面積の流路を有することで、反応・分析時間の短縮、少量の試料で合成・分析が可能、廃棄物の減少、温度調整精度の向上などのマイクロ流体デバイスとしての特徴が発揮される。
流路断面の形状や幅/高さの比は任意であり、好ましくは矩形、台形、円形、半円形、スリット状であっても良い。ここで言う多角形などの角のある形状は、角の丸まった形状を含む(以下、同様)。なお、流路断面積と等しい面積の円の直径をもって、流路径と称することがある。勿論、流路断面積や断面形状は場所によって異なるものであって良く、例えば貯液槽や圧力タンクなどのように、上記の範囲を外れる部分を有していてもよい。第一流路の途中にはバルブ、ポンプ、多孔質部などの機構が形成されていても良い。
【0010】
マイクロ流体デバイス内の第一流路は、少なくともその一端がマイクロ流体デバイスの表面に開口している(以下、この開口部を流路開口部と称する)。流路開口部の断面形状は任意であるが、円、楕円、矩形、または六角形が好ましい。
流路開口部の開口面積は任意であるが、好ましくは1μm〜1mm、さらに好ましくは10μm〜0.04mmであり、流路断面の幅と高さは、いずれも好ましくは1μm〜1mmであり、更に好ましくは10μm〜0.2mmである。本発明においては、1μm〜10μmという小さな開口面積での接続が容易である。
流路開口部の開口面積は、上記流路断面積の値より小さくても良いが、接続を容易にするために、流路断面積より小さくないことが好ましく、流路断面積の1〜10000倍であることがさらに好ましく、1〜100倍であることが最も好ましい。本発明においては、流路径にもよるが、流路断面積の1〜10倍という小径であっても接続が容易である。
【0011】
本発明の流路接続方法は、上記のマイクロ流体デバイスの表面に形成された流路開口部を、接続すべき第二流路を有する他のデバイスの流路開口部に合わせ、該流路開口部が形成された面同士を、流路開口部の全周に渡って粘着力により互いに液密に固着させる。粘着力により固着させることで、接着剤による接着と異なり、流路が接着剤で閉塞されることが無く開口部の周囲を液密にシールでき、硬化時間が不要で直ちに接続でき、また着脱が可能である。
本発明による流路接続方法で使用するマイクロ流体デバイスは、表面の流路開口部の周囲全体に、他のデバイスと接合し、粘着力によって他のデバイスと固着する面(以下、「接合面」と称する)を有する。マイクロ流体デバイスと他のデバイスは接合面同士で互いに固着して流路を連通する。接合面はマイクロ流体デバイスのいずれかの外表面の一部に形成されている。他のデバイスの流路開口部の周囲全体も同様に接合面を構成する。マイクロ流体デバイス、または他のデバイスの少なくとも一方の接合面は、粘着性を有する(以下、粘着性を有する接合面を「粘着性接合面」という)。
この接合面は、流路同士が液体を漏洩することなく(即ち、液密に)接続可能であればその形状は任意であり、例えば一方の接合面は平面;円錐台、角錐台などの台形;球面の一部、円柱や多角柱の側面の一部等の凸面であり得る。他方の接合面はこれと相補的な面を有する。これらの中で、接合面は平面であることが製造及び密封固着が容易であることから好ましい。
上記の接合面の面積は、流路同士が漏洩なく接続可能であれば任意であるが、漏洩無く確実に接続するためには流路開口部外周部から接合面外周部までの寸法(流路開口部、接合面が共に円形の場合にはリングの幅)は、0.1mm以上であることが好ましい。この幅の最大値は特に制限を設ける必要はなく、マイクロ流体デバイスの一つの表面全体、例えば半径が5cmであっても良い。この幅は、0.5mm〜2cmであることがさらに好ましく、1mm〜1cmであることが最も好ましい。この幅が過小であると、液体の漏洩を招きやすい。
マイクロ流体デバイスとして本発明によるマイクロ流体デバイスを好ましく使用できる。この場合には接合面は、接合面の流路開口部の周囲全体に粘着性を有する粘着性接合面であり、これと固着される他のデバイスの接合面は粘着性であってもなくても良い。例えば、本発明による流路接続部材であっても良い。
他のデバイスとして、本発明による流路接続部材を好ましく使用することが出来る。この場合には、流路接続部材は接合面の流路開口部の周囲全体に粘着性接合面を構成する。これに固着されるマイクロ流体デバイスの接合面は粘着性を有していてもいなくても良い。
本発明の流路接続方法やマイクロ流体デバイスにおいては、Oリングやパッキンを使用しなくても接続部から流体が漏洩することがないため、Oリングやパッキンは不要である。流路を流れる流体を粘着性素材や粘着剤と接触させないようにする場合には、接合部の流路開口部に接する部分を全周にわたって非粘着性とし、流路と粘着性部分との間を非粘着性部で絶縁する構造とすることが好ましい。この時、マイクロ流体デバイスと他のデバイスとの接合面の非粘着性部において間隙が生じないように接合させる。即ち、粘着剤を使用する場合には非粘着性部の厚みを粘着剤の塗布厚みと同じにする。接合面を形成する素材自身が粘着性の素材である場合には、粘着性素材の当該部分を非粘着性とする。
非粘着性部の幅は任意であるが、出来るだけ狭いことが好ましく、流路開口部の径の0.01倍〜10倍が好ましく、0.1倍〜1倍がさらに好ましい。この範囲より小さいと製造が困難となり、この範囲を超えると、固着強度の低下を招いたり、2つの部材間への流体の浸透によるデッドボリュームの発生などの問題が生じがちとなる。
流路開口部に接する部分を全周にわたって非粘着性とする方法は任意であり、例えば流路開口部を構成する部材を不完全硬化のエネルギー線硬化性組成物で形成し、流路開口部周囲を完全硬化させ、その外周を不完全硬化させて粘着性を確保することにより形成出来る。或いは、流路開口部を構成する部材の外表面にエネルギー線硬化性組成物の不完全硬化物から成る粘着剤を塗布し、流路開口部周囲の粘着剤を完全硬化させ、その外周を不完全硬化状態として粘着性を付与することにより形成出来る。
【0012】
本発明による流路接続方法に於いては、第一流路を有するマイクロ流体デバイスの接合面について流路開口部周りの全周に渡って、粘着力によって第二流路を有する他のデバイスの接合面と固着する。但し、マイクロ流体デバイスの接合面と、それに接続される第二流路を有する他のデバイスの接合面の両者を合わせて接続部の全周が粘着力で固着されていればよい。例えば、マイクロ流体デバイスの流路開口部の半周が粘着性接合面であり、それに接続される他のデバイスの流路開口部の残る半周が粘着性接合面であってもよい。しかしながら、マイクロ流体デバイスと他のデバイスのいずれか一方又は両方共に、接続部となる流路開口部の全周に渡って粘着性接合面であることが好ましい。繰り返して着脱操作を行う場合には、いずれか一方のみが粘着性接合面であることが好ましい。
第二流路が接続される他のデバイスの流路開口部の接合面は、第一流路が接続されるマイクロ流体デバイスの接合面と互いにかみ合う形状であり、互いが平面である場合の他、互いにかみ合う凹凸形状であっても良い。
粘着力の強度は、流路開口部の周囲の接合面同士が液密に接続可能であれば任意である。剥離強度は、例えばJIS K6404−5「プラスチック引布試験方法−接着試験方法」に記載の方法、即ち、粘着された両部材の端を把持し、引張りによって剥離に要する力を測定する方法により測定できる。但し、上記JISの測定方法で剥離強度を測定するには、互いに固着された部材の少なくとも一方が柔軟なフィルム状である必要がある。
本発明に於いて、互いに固着される部材が両方とも剛直である場合の剥離強度の測定は、少なくとも一方に柔軟な部材を用いたモデル試験をする必要がある。
本発明によるマイクロ流体デバイスのJIS K6404−5による剥離強度は、好ましくは0.05〜100N/cm、さらに好ましくは0.1〜10N/cm、最も好ましくは0.5〜10N/cmである。JIS K6404−5は、互いに固着されている部材の少なくとも一方が柔軟なフィルム状の部材であって、接合面の一方の端から他方の端まで順に剥離して行く試験方法であるため、接合面に垂直な方向に引っ張って剥離する場合に比べて小さな剥離強度の値を与える。従って、JIS K6404−5による剥離強度が小さな値であっても、本発明に於いては十分使用に耐える粘着力を示す。
【0013】
流路の接続部の粘着力は剥離強度が十分に高く、粘着力のみで流路が接続されて使用に耐えることが好ましいが、粘着力のみでは流路接続部の耐圧性が不足する場合や、長時間に渡って耐圧性が必要な場合や、両デバイスの自重や外力による不本意な脱着を防止するために、他の固定機構を併用することが出来る。
他の固定機構は任意であり、例えば流路接続部以外の部分での粘着や接着、係止、ネジ、クランプ等を挙げることができるが、係止による係止機構であることが好ましい。係止部位は任意であるが、後述のガイドでの係止であることが好ましい。また、流路の接続部を着脱する場合には、剥離可能な程度の粘着強度を選択することにより実施出来る。
粘着性接合面に粘着力を賦与する方法は任意であり、例えば、粘着剤の塗布、両面粘着性テープの挟持、マイクロ流体デバイスの表面に粘着性素材を使用すること、マイクロ流体デバイスの流路接続用部材に粘着性素材を使用すること等であり得る。粘着剤としては公知慣用のものが使用でき、例えば炭化水素系オリゴマー、ポリエステル系オリゴマー、ポリアミド系オリゴマー、ポリオール系オリゴマー、ポリウレタン系オリゴマー、アクリル系オリゴマー、ポリエステル系オリゴマー、エポキシ系オリゴマーなどを挙げることができる。
粘着剤の塗布方法は、加熱塗布、溶剤希釈物の塗布、モノマーの塗布に引き続くオンサイト重合など任意である。本発明に於いては、活性エネルギー線硬化性組成物の硬化又は不完全硬化(以下、硬化又は不完全硬化を併せて(半)硬化と称する)物である粘着剤の使用、又は活性エネルギー線硬化性組成物の(半)硬化物を素材として使用する方法、あるいは活性エネルギー線硬化性組成物を酸素などの重合阻害剤を含む気体中で硬化させることにより、表面が粘着性の硬化物を形成し、これを素材として使用する方法が、必要部位のみを粘着性とし、他の部分を非粘着性とすることが容易であるため好ましい。
【0014】
活性エネルギー線硬化性組成物を使用する場合、例えば溝や穴などの流路となる欠損部を有する部材に、活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物で形成された薄板状部材を最外層として積層して固着し、薄板状部材の平面部に流路開口部が設けられたマイクロ流体デバイスも好ましく使用することが出来る。薄板状部材の硬化をパターニング露光により実施することで、流路開口部を形成することが出来、同時に、流路開口部の周囲部分が粘着性であるマイクロ流体デバイスを形成することが出来る。
必要部位のみを粘着性とし、他の部分を非粘着性とするには、空気中での活性エネルギー線照射により粘着性とする部位を形成し、不活性ガス雰囲気下で活性エネルギー線照射により非粘着性とする部位を形成する方法や、活性エネルギー線の不十分な量の照射により不完全硬化させて粘着性とする部位を形成し、完全硬化により非粘着性とする部位を形成する方法を利用できる。
この目的に使用できる活性エネルギー線硬化性組成物は、(メタ)アクリロイル基含有化合物、マレイミド基含有化合物、ビニルエーテル系化合物などの活性エネルギー線重合性化合物を主成分とする組成物を挙げることができる。活性エネルギー線重合性化合物は、架橋重合性の化合物であることが好ましいが、粘着性を賦与するために、架橋重合性の化合物と非架橋重合性の化合物の混合物とすることも好ましい。活性エネルギー線硬化性組成物は、任意のその他の成分を含有して良く、その他の成分として、例えば光重合開始剤、重合遅延剤、重合禁止剤、界面活性剤、鎖状重合体などを好ましく含有させることが出来る。
【0015】
マイクロ流体デバイスと他のデバイスの、互いに接続すべき流路開口部同士を位置合わせする方法は任意であり、目視や顕微鏡下で合わせても良いし、両方の流路開口部を両デバイスの端から同一の位置に形成することによって位置決めしても良いし、位置決めのためのマークを設けてもよいが、マイクロ流体デバイスに位置決めのためのガイドを設けることが好ましい。
位置決めのためのガイドの位置、形状、寸法は任意であり、例えば位置は流路開口部の周囲や付近であっても、全く別の部位であっても良い。流路開口部の周囲や付近に設けるガイドの形状は、例えば流路開口部を中心に開口させた筒状やすり鉢状の凹部であり得るし、これらに相補的な構造、即ち、流路開口部が中心に開口した柱状や錐台状や枠状の凸部であり得る。これらの凹部や凸部の横断面形状は、円、多角形、カギ穴状、その他任意の形状であり得る。
ガイドの形状はまた、流路開口部から離れた位置に設けられた、壁、柱(ガイドピン)、枠などであっても良い。壁は、各々がマイクロ流体デバイスの表面に垂直に起立し且つ互いに直交する2枚の壁であることが好ましい。柱は、前記壁と同様の機能を持たせた複数の柱、または接続すべき流路を有する他のデバイスに形成した枠に嵌入する任意の断面形状の柱であって良い。枠は、接続すべき流路を有する他のデバイスの一部又は全部が入り込む任意の断面形状の枠であって良い。これらのガイドは、マイクロ流体デバイスに掘り込まれた形状に形成しても良いし、表面から立ち上がった形状、例えばこれらのガイドを有する部材をマイクロ流体デバイスの表面に固着した形状であってもよい。
【0016】
これらのガイドは、マイクロ流体デバイスに第二流路を有する他のデバイスを接続・固定するための補強機構を兼ねていることも好ましい。例えば、円筒状のガイドに、先端面に流路開口部を設けた流路を含む円柱状の他のデバイスが嵌入することで、粘着力が弱くても外れることなく接続させることが出来る。また、上記ガイドに、耐圧性や耐久性の向上などの目的で、固着された状態を維持するための係止機構を設けても良い。勿論、マイクロ流体デバイスと、他のデバイスとを逆にして、第二流路を有する他のデバイスに上記ガイドを設けることも可能である。
上記第二流路を有する他のデバイスは、チューブの先端に接合面を有する小部材(固着部)を固着させた、マイクロ流体デバイスに対する流路接続用部材であることも好ましい。このような例として、例えば短い円柱状、円錐台状、円錐状の小部材の芯部分に貫通孔を穿ち、そこに流路を構成するチューブを接続したマイクロ流体デバイスの流路接続用部材を挙げることができる。この場合には、マイクロ流体デバイスの接合面は平面や、円錐台や円錐に相補的な凹状であり得る。またマイクロ流体デバイスに設けることが出来るガイドの形状は、丸筒状またはすり鉢状が好ましい。
マイクロ流体デバイスと流路同士を接続する他のデバイスは、第二流路を有すること以外の構成は任意であり、第二流路の寸法や形状も任意である。他のデバイスの第二流路は、本発明に使用するマイクロ流体デバイスの流路寸法の好ましい範囲に比べて大なるものであっても良く、例えば貯液槽、加圧タンク、減圧タンクそのものであっても良い。他のデバイスは、別の(第二の)マイクロ流体デバイスであっても良い。また、マイクロ流体デバイスの流路接続用部材であっても良い。
【0017】
本発明によるマイクロ流体デバイスは、本発明の流路接続方法において述べた、本発明の流路接続方法に好ましく使用出来るマイクロ流体デバイスと同じである。即ち、本発明によるマイクロ流体デバイスは、その表面に毛細管状の第一流路が開口しており、この流路開口部の周囲のマイクロ流体デバイス表面が流路開口部の全周に渡って粘着性を有することを特徴とする。
本発明のマイクロ流体デバイスの流路接続用部材(以下、単に「流路接続用部材」と称する)は、本発明の流路接続方法に使用することが出来る他のデバイスの好ましい一形態である。本発明の流路接続用部材は、チューブの端部に接続すべきマイクロ流体デバイスの流路開口部の径より大なる直径の面を有する小部材(固着部)が接続され、チューブ内側の第二流路が小部材の接合面に開口しており、第二流路の流路開口部の周囲の接合面が、流路開口部の全周に渡って粘着性を有するものである。
本流路接続用部材は、チューブが重合体製の柔軟なチューブであることが好ましい。チューブの内径は0.1〜3mmであることが好ましく、0.2〜1mmであることがさらに好ましい。これ以下では製造が困難となり、これ以上ではデッドボリュームが大となる。また、接合面を有する小部材が、半球状の先端を有する形状、円柱状、角柱状、円錐台状、角錐台状、円錐状、角錐状から選ばれる形状であり、この小部材の芯に穿たれた貫通孔に上記チューブが接続されていることが好ましい。接合面の面積は、1mm〜10cmが好ましく、3mm〜1cmが更に好ましい。それ以外は、本発明の流路接続方法において述べた、マイクロ流体デバイスに接続される第二流路を有する他のデバイスと同様である。
【0018】
【実施例】
以下、本発明の実施例について添付図面により説明する。
図1乃至図3は第一実施例によるマイクロ流体デバイスの接続構造を示すものであり、図1はマイクロ流体デバイスに流路接続用部材を固着した接続構造の縦断面図、図2はマイクロ流体デバイスの平面図、図3は流路接続用部材の要部斜視図である。
図1及び図2に示すマイクロ流体デバイスDaは、例えばポリスチレンからなる支持体1に第一樹脂層2、第二樹脂層3、第三樹脂層5を順次積層してなり、第二樹脂層3には上下面を貫通して例えば直線状の溝を第一流路4として形成し、第一流路4の両端には第三樹脂層5を貫通した欠損部を第一孔部6、第二孔部7として形成する。第三樹脂層5の表面5aには第一孔部6の第一開口部6a(流路開口部)と第二孔部7の第二開口部7a(流路開口部)が設けられている。そして試料となる流体を例えば第一孔部6から供給して第一流路4を通して第二孔部7から流出させることができる。
また例えば第一孔部6の第一開口部6aと第二孔部7の第二開口部7aには流路接続用部材8(他のデバイス)がそれぞれ固着されている。この流路接続用部材8は、図3に示すように貫通孔9a(開口)を有する板状の固着部9と、この固着部9の貫通孔9aに嵌合して連結された中空状のチューブ11とで構成されている。チューブ11内は中空状の第二流路10を形成している。表面5aに固着される固着部9の面は接合面9bとされ、表面5aの第一及び第二開口部6a,7aの周囲は接合面5b、5cを構成している。これら接合面9b、5b及び5cの少なくとも一方は所定幅の粘着性を有している粘着性接合面とされている。尚、図に示す例では表面5aにおける接合面5b、5cが粘着性接合面とされている。そのため、マイクロ流体デバイスDaの表面5aの各開口部6a、7aの周囲の接合面5b、5cと流路接続用部材8、8の接合面9b、9bとを粘着性によって剥離可能に固着でき、図1は固着状態を示している。
また接合面5b、5cの粘着性は第三樹脂層5の材質に基づいて粘着性を付与するようにしてもよいし、粘着剤を表面に塗布するようにしてもよい。
【0019】
本実施例によるマイクロ流体デバイスDaは上述の構成を備えており、その接続方法について説明する。マイクロ流体デバイスDaの表面5aに設けた第一、第二孔部6,7の開口部6a、7aと各流路接続用部材8の固着部9に設けた貫通孔9aとを対向させて接合面9bを表面5aの接合面5b、5cに押しつけて固着させる。これによって各流路接続用部材8、8はマイクロ流体デバイスDaの表面5aに固着された状態になる。
この固着状態で、例えば試料となる流体を入り口側の流路接続用部材8の第二流路10から圧力で第一孔部6内に供給して第一流路4へ流し、反応や混合等各種の処理や分析等を行う。そして更に圧力によって第二孔部7から流路接続用部材8を通して次工程の別デバイス等へ送液することになる。
そして処理の終了後には流路接続用部材8をマイクロ流体デバイスDaの表面5aから剥離してもよいし、更に別の流路接続用部材8を同様に接合面5b、5cを介して再度固着するようにしてもよい。
【0020】
上述のように本第一実施例によれば、マイクロ流体デバイスDaと流路接続用部材8とを粘着力を介して容易に装着及び脱着することができ、従来の接続構造のようにルアーフィッティングやOリングによるデッドスペースや、接着剤を用いたことによる第一流路4、第二流路10,各開口部6a,7aを含む流路内への接着剤侵入による閉塞、加圧密着のための機械的手段による機構の高精度加工の必要性等がないので低コストで簡単に接続できる。しかもマイクロ流体デバイスDaの表面5aの接合面5b、5cと流路接続用部材8の接合面9bとを粘着によって第一及び第二開口部6a、7aの全周に亘って固着してシールすることができ、流体の漏洩を生じたり気泡が混入したりすることを確実に防止できる。
【0021】
次に本発明の他の実施例について説明するが、上述の第一実施例と同一または同様の部分、部材には同一の符号を用いて説明を省略する。
図4及び図5は第二実施例を示すものであり、このマイクロ流体デバイスDaの接続構造では、マイクロ流体デバイスDaの表面5aにおいて、第一及び第二開口部6a、7aの接合面5b、5cの周囲に各流路接続用部材8の固着部9を位置決めするためのガイドとしてガイド棒14が複数本設けられている。固着部9の側面をガイド棒14に当接させた状態で接合面9bを表面5aに固着すれば、固着部9の貫通孔9aは各開口部6a、7aとほぼ同軸に対向して接合され、各チューブ11の第二流路10と第一及び第二孔部6,7とを確実に連通できる。
図6及び図7は第三実施例によるマイクロ流体デバイスの接続構造を示すものであり、本実施例では、マイクロ流体デバイスDaの表面5aにガイドとして平面視略L字型のガイド壁15を設けている。そのため、ガイド壁15に固着部9の二側面を当接させた状態で接合面9bを表面5aの接合面5b、5cに固着すればよい。
尚、ガイドの構成は、ガイド棒14やガイド壁15に限らず適宜の構成を採用できる。特に流路接続用部材8の固着部9の形状が平面視円形であれば、ガイド棒14やガイド壁15は円弧状に配設することが好ましい。要するに固着部9の形状に応じて適宜形状、適宜構成のガイドを形成すればよい。
【0022】
図8及び図9は第四実施例を示すものである。この実施例では、ガイドは流路接続用部材8に設けられている。即ち、流路接続用部材8の固着部9には、1つのコーナー部に接合面9bに直交する方向に平面視L字型のガイド壁16が取り付けられている。このガイド壁16は、マイクロ流体デバイスDaの表面5aのコーナー部を構成する直交する二側面17、17に当接させることで固着部9の貫通孔9aが表面5aの第一及び第二開口部6a、7aに対向するように位置決めされる。この状態で接合面9aを表面5aの接合面5b、5cに固着すればよい。
図10は第五実施例を示すものであり、この実施例では、マイクロ流体デバイスDaの表面5aには第一及び第二開口部6a、7aの接合面5b、5c周囲に例えば円筒状の突起部19(ガイド)が起立状態で形成されている。これに対して流路接続用部材8の固着部9は、円筒状の突起部19内に嵌合可能な円柱状に形成されており、その先端面が貫通孔9aを開口した接合面9bとされている。
このような構成を採用すれば、接合面5b、5cの粘着力が弱くても表面5aから流路接続用部材8が離脱するおそれは小さい。
【0023】
図11は第六実施例を示すものである。この実施例では、マイクロ流体デバイスDaに接続する他のデバイスとして、流路接続用部材8に代えて第二流路10を有する第二のマイクロ流体デバイスDbを用いた接続構造を有している。この場合、第二のマイクロ流体デバイスDbは例えば第一のマイクロ流体デバイスDaと同一構成を有しており、第二流路10を除いて各部分に同一符号を用いている。
この接続構造では、二つのマイクロ流体デバイスDa,Dbが一部対向して配設されている。即ち、一方のマイクロ流体デバイスDaの第二開口部7aに第二のマイクロ流体デバイスDbの第一開口部6aを対向させて略リング状の接合面5b、5cの粘着力で表面5a同士が固着されており、同時にマイクロ流体デバイスDaの第一開口部6aと第二のマイクロ流体デバイスDbの第二開口部7aの粘着性の接合面5b、5cには流路接続用部材8の接合面9bがそれぞれ固着されている。
上述の構成によれば、マイクロ流体デバイスDa内に流路接続用部材8を介して第一孔部6から第一流路4内に試料としての流体を供給し、このマイクロ流体デバイスDa内で前処理をした後で、第二孔部7を通して第二マイクロ流体デバイスDb内の第二流路10に流体を移送し、分析等の次の処理を行うようにすることができる。
【0024】
図12は第七実施例を示すものである。図に示す係止機構22はマイクロ流体デバイスDaの表面5aに取り付けられており、表面5aに固定された例えば平面視四角形枠形状のガイド23と、ガイド23に一端が固定されていて弾性変形可能な略J字状の一対の係止部材24、24とで構成されている。ガイド23は内側に形成された空間部23a内の中央に開口部6a,7aとその周囲の接合面5b、5cが設けられていて、この空間部23a内に図3に示す流路接続用部材8の固着部9が収容可能とされ、空間部23a内に収容された固着部9を各係止部材24の係止部24aで押圧可能とされている。
固着部9が空間部23a内に収納されて固着されるとチューブ11の第二流路10は第一または第二孔部6,7と連通することになる。
図13は第八実施例を示すものであり、図13に示すマイクロ流体デバイスDaの表面5aに設けられた第一流路開口部6aと第二流路開口部7aの周囲にはリング状の非粘着性部26a、27aが設けられ、更にその外側に粘着性の接合面5b、6bがそれぞれ設けられている。そのため、各流路接続用部材8の固着部9に設けた接合面9bは表面5aにおける第一流路開口部6a周囲の非粘着性部26a及び粘着性の接合面5bと第二流路開口部7a周囲の非粘着性部27a及び粘着性の接合面5cとにそれぞれ接合されて固着されることになる。
本実施例では各流路開口部6a、7aと粘着性接合面5b、5cとをリング状の非粘着性部26a,27aで分離したから、流路を流れる流体が接合部に於いて粘着性素材や粘着剤と接触することが無く、コンタミを防ぐことができる。
【0025】
次に、本発明の実施例1,2,3,4,5,6,7,8、9について行った具体的な製造方法と試験に説明するが、本発明はこれらの実施例の範囲に限定されるものではない。なお、以下の各実施例において、「部」は特に断りがない限り「質量部」を表わす。
各実施例の説明に先立って各部材の製作や試験に共通する、剥離強度の測定、エネルギー線硬化性組成物[x]の調製、粘着剤(y)の調製、活性エネルギー線の照射等の手段、手法について説明する。
<剥離強度の測定>
試料として、それぞれ幅1cm、長さ10cmであり、一方がシート状、他方がシート状又は板状の2枚のテストピースを粘着力で互いに固着し、引張試験器として東洋精機製作所製の「ストログラフV1−C」を用い、24±1℃、湿度55±5%雰囲気中で、引張速度120mm/分で測定した。
〔エネルギー線硬化性組成物[x]の調製〕
各実施例で使用するエネルギー線硬化性組成物[x]の調製方法を以下に示す。
「ユニディックV4263」(大日本インキ化学工業株式会社製の3官能ウレタンアクリレートオリゴマー)60部、「ニューフロンティアHDDA」(第一工業製薬株式会社製の1,6−ヘキサンジオールジアクリレート)20部、「N−177E」〔第一工業製薬株式会社製のノニルフェノキシポリエチレングリコール(n=17)アクリレート〕を20部、紫外線重合開始剤として「イルガキュアー184」(チバガイギー社製の1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)5部、及び重合遅延剤として2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン(関東化学株式会社製)を0.1部を混合して、エネルギー線硬化性組成物[x]を調製した。
〔粘着剤(y)の調製〕
モノマーとしてラウリルアクリレート(大阪有機(株)製、LA)100部、紫外線重合開始剤として上記「イルガキュアー184」2部を混合した組成物を硝子製シャーレ中に流延し、紫外線を120秒間照射して、平均分子量約6000の粘着性を有するオリゴマーを調製し、粘着剤とした。
<活性エネルギー線の照射>
ウシオ電機株式会社製のマルチライト200型光源ユニットを用いて、窒素雰囲気中で、365nmにおける強度が50mW/cmの紫外線を窒素雰囲気中で照射した。
【0026】
<実施例1>
本実施例1は第一実施例に対応するものであり、本発明になるマイクロ流体デバイス及びそれを用いた流路接続方法の例を示す。
〔マイクロ流体デバイスDaの作製〕
ポリスチレン(大日本インキ化学工業株式会社製の「ディックスチレンXC−520」)からなる76mm×26mm×1mmの平板を使用した支持体1に、バーコーターを用いてエネルギー線硬化性組成物[x]を塗工して第一樹脂層2となるべき塗膜を賦形し、紫外線を3秒間照射してこの塗膜を半硬化させて厚み約100μmの第一樹脂層2を形成した。
その上にバーコーターを用いてエネルギー線硬化性組成物[x]を塗工して第二樹脂層3となるべき塗膜を賦形し、フォトマスクを使用して、図1及び図2に示された直線状の第一流路4以外の部分に、紫外線を3秒間照射して、照射部分の塗膜3を半硬化させ、未照射部分の未硬化のエネルギー線硬化性組成物[x]を50%エタノール水溶液にて洗浄除去して、直線状の欠損部からなる第一流路4が形成された、厚み約100μmの第二樹脂層3を形成した。
以上の操作によって、支持体1、第一樹脂層2および第二樹脂層3から成り、表面に幅150μm、長さ40mm、深さ100μmの溝状の第一流路4を有する部材Aを作製した。
【0027】
一方、一時的な支持体(図示せず)として、厚さ30μmのポリプロピレン製のシート(二村化学工業社製の「二軸延伸ポリプロピレンフィルム「太閤」FOR30番」)に、エネルギー線硬化性組成物[x]をバーコーターを用いて塗工して第三樹脂層5となる塗膜を形成し、40mm離れた2点にそれぞれ直径200μmの孔状の第一孔部6、第二孔部7と成る部分以外の部分に紫外線を5秒間照射して半硬化させた。次に50%エタノール水溶液にて洗浄してエネルギー線硬化性組成物[x]を除去して、上記2つの欠損部からなる直径各200μmの第一孔部6、第二孔部7が形成された、半硬化状態の第三樹脂層5を一時的な支持体(図示せず)上に作製した。この第三樹脂層5の第一孔部6及び第二孔部7を上記部材Aの溝状の第一流路4の両端に合わせて密着させ、その状態で紫外線を60秒間再照射して第三樹脂層5を硬化させて第二樹脂層3に固着させた。その後、一時的な支持体を第三樹脂層5から剥離除去した。
以上の操作によって、毛細管状の第一流路4の両端に第一孔部6と第二孔部7を形成して、その端部を第三樹脂層5の表面5aに開口した第一及び第二開口部6a、7aを有するマイクロ流体デバイス[Da1]前駆体を形成した。
次いで、第一及び第二開口部6a、7aの周囲、内径約0.25mm、外径約5mmのリング状の範囲に粘着剤[y]の5%トルエン溶液をスタンプ法にて塗布して温風乾燥して接合面12を形成し、マイクロ流体デバイス[Da1]を得た。
【0028】
〔流路接続用部材8の形成〕
9.95mm×9.95mm×厚さ3mmのポリスチレン(上記「ディックスチレンXC−520」)製の板状の固着部9の中心にφ1.6mmの貫通孔9aを穿ち、貫通孔9aに外径1.6mm、内径0.5mmのポリエチレン製のチューブ(ガスクロ工業製)11を挿入し、チューブ11の先端が固着部9の反対側表面に達した位置で、シアノアクリレート系接着剤(東亜合成化学(株)製、「アロアルファ」)を用いて接着し、流路接続用部材8[E1]を得た。流路接続用部材8[E1]は2個作製した。
【0029】
〔液体移送試験〕
マイクロ流体デバイス[Da1]の2つの開口部6a、7aにそれぞれ貫通孔9aを合わせて、各流路接続用部材8[E1]を表面5aにおいてマイクロ流体デバイス[Da1]に粘着力によって固着した。
入口側の第一開口部6aに接続された流路接続用部材8[E1]をシリンジポンプに接続し、着色水をマイクロ流体デバイス[Da1]に導入したところ、水は接続部で漏洩することなく、出口側の第二開口部7aに接続された流路接続用部材8[E1]から流出した。次いで、第二開口部7aに接続された流路接続用部材8[E1]のチューブ11を垂直に上方に伸長して、着色水を上昇させたところ、約3m上昇しても各開口部6a、7aと流路接続用部材8[E1]との固着部からの着色水の漏洩は認められなかった。
その後、流路接続用部材8[E1]を引っ張った所、マイクロ流体デバイス、流路接続用部材8[E1]の両者とも損傷することなく脱着することが出来た。また、マイクロ流体デバイス[Da1]の第一、第二孔部6、7の周囲には粘着性が残存しており、再び粘着力によって流路接続用部材8[E1]に固着することが出来た。
〔剥離強度試験〕
マイクロ流体デバイス[Da1]の第三樹脂層5の表面全体に粘着剤(y)を塗布してマイクロ流体デバイス[Da1]モデルとしたこと、及び流路接続用部材8のポリスチレン板の代わりに、25mm×75mm×厚さ80μmの2軸延伸ポリスチレンフィルム(大日本インキ化学工業(株)製)を流路接続用部材モデルとしてマイクロ流体デバイス[Da1]モデルに粘着によって貼り付けて剥離試験用試料を作製し、剥離試験を行ったところ、マイクロ流体デバイス[Da1]モデルの第三樹脂層5と流路接続用部材モデル間が剥離し、剥離強度は2.3N/cmであった。
【0030】
<実施例2>
本実施例2に於いては、第一実施例によるマイクロ流体デバイスDa及びそれを用いた流路接続方法の例を示す。
〔マイクロ流体デバイスの作製〕
第三樹脂層5を上記部材Aと密着させた状態での紫外線再照射時間が5秒間であること、及び、その後、上記2つの欠損部状の孔部6、7を中心とする各内径約0.2mm、外径約10mmのリング状の矩形部分をフォトマスクで覆って、それ以外の部分へ照射することによって、第一及び第二開口部6a、7aを中心とする各内径約0.2mm、外径約10mmのリング状の部分のみが粘着性接合面5b、5cとして粘着性を示すマイクロ流体デバイス[Da2]を作製した。
〔液体移送試験〕
実施例1と同様の試験を行ったところ、揚水高1mまで使用可能であったこと以外は実施例1と同様の結果を得た。
〔剥離強度試験〕
マイクロ流体デバイス[Da1]の第三樹脂層5への紫外線の再照射による硬化を行わなかったこと以外は上記マイクロ流体デバイス[Da1]の作製と同様にしてマイクロ流体デバイス[Da2]モデルを作製し、流路接続用部材8の代わりに、25mm×75mm×厚さ80μmの2軸延伸ポリスチレンフィルム(大日本インキ化学工業(株)製)をマイクロ流体デバイス[Da2]モデルに粘着によって貼り付け、これを試料として剥離試験を行ったところ、マイクロ流体デバイス[Da2]モデルの第三樹脂層5と流路接続用部材モデル間が剥離し、剥離強度は0.58N/cmであった。
【0031】
<実施例3>
本実施例3に於いては、第二実施例によるガイド14を有するマイクロ流体デバイスDa及びそれを用いた流路接続方法の例を示す。
〔マイクロ流体デバイスの作製〕
マイクロ流体デバイスの第三樹脂層5の表面5aで、第一及び第二開口部6a、7aが中心になる位置に、それぞれ内径10mm×10mm、高さ3mmのポリスチレン製角管をエポキシ系接着剤を用いて接着してガイド14としたこと以外は実施例1と同様にして、マイクロ流体デバイス[Da3]を作成した。
〔流路接続用部材の形成〕
実施例1と全く同様にして、流路接続用部材8[E3]を作成した。
〔液体移送試験〕
実施例1と同様の試験を行ったところ、ガイド14があるために流路接続用部材8[E3]の貫通孔9aと第一及び第二開口部6a、7aの位置合わせをせずとも正確に流路の接続が出来た。それ以外は、実施例1と同様の結果を得た。
【0032】
<実施例4>
本実施例4に於いては、第二実施例による流路接続用部材8、及びそれを用いた流路接続方法の例を示す。
〔マイクロ流体デバイスの作製〕
第一及び第二開口部6a,7aの周囲に粘着剤(y)を塗布しなかったこと以外は実施例1と同様にして、マイクロ流体デバイス[Da4]を作成した。
〔流路接続用部材8の形成〕
流路接続用部材8の接合面9bに粘着剤(y)を塗布したこと以外は実施例1と同様にして、粘着性の接合面9bを有する流路接続用部材8[E4]を作成した。
〔液体移送試験〕
実施例1と同様の試験を行い、同様の結果を得た。
【0033】
<実施例5>
本実施例5に於いては、ガイド14を有するマイクロ流体デバイスDaと流路接続用部材8を用いた流路接続方法の例を示す。
〔マイクロ流体デバイスの作製〕
マイクロ流体デバイスの第三樹脂層5の表面5aで、第一及び第二開口部6a、7aが中心になる位置に、それぞれ内径10mm×10mm、高さ3mmのポリスチレン製角管をエポキシ系接着剤を用いて接着してガイド14としたこと以外は実施例4と同様にして、マイクロ流体デバイス[Da5]を作成した。
〔流路接続用部材8の形成〕
実施例4と全く同様にして、流路接続用部材8[E5]を作成した。
〔液体移送試験〕
実施例4と同様の試験を行ったところ、ガイド14があるために流路接続用部材8[E5]と第一及び第二開口部6a、7aの位置合わせをせずとも正に流路の接続が出来た。それ以外は実施例4と同様の結果を得た。
【0034】
<実施例6>
本実施例6に於いては、ガイド14を有するマイクロ流体デバイスDaと流路接続用部材8(E)を用いた流路接続方法の例を示す。
〔マイクロ流体デバイスDaの作製〕
マイクロ流体デバイスの第三樹脂層5の孔状の欠損部からなる第一及び第二孔部6、7の直径を両者とも1.6mmとしたこと以外は実施例4と同様にして、マイクロ流体デバイス[Da6]を作成した。
〔流路接続用部材8の形成〕
ポリエチレン製のチューブ11をポリスチレン製の板状の固着部9の貫通孔9aに挿入して接合面9bから0.1mm突出させた状態で接着したこと以外は実施例4と同様にして、流路接続用部材8[E6]を作成した。
〔液体移送試験〕
流路接続用部材8[E6]のチューブ11の突出部を、マイクロ流体デバイス[Da6]の第一及び第二孔部6、7に挿入するように接続したこと以外は実施例4と同様の試験を行ったところ、第一及び第二孔部6、7がポリエチレンチューブ11の突出部のガイドとなるため、流路接続用部材8[E6]と第一及び第二開口部6a、7aの位置合わせをせずとも正確に流路の接続が出来た。それ以外は、実施例4と同様の結果を得た。
【0035】
<実施例7>
本実施例に於いては、第六実施例による2つのマイクロ流体デバイスDa,Dbの流路を接続する方法の例を示す。
〔マイクロ流体デバイスの作製〕
マイクロ流体デバイス[Da2]と全く同様にして、2つのマイクロ流体デバイス[Da7]、[Db7]を作製した。
〔流路接続用部材の形成〕
実施例2と全く同様にして、流路接続用部材8[E7]を作製した。
〔液体移送試験〕
マイクロ流体デバイス[Da7]の出口側の第二開口部7aに第二マイクロ流体デバイス[Db7]の入口側の第一開口部6aを合わせて粘着力によって固着し、2つのマイクロ流体デバイスDa,Dbの第一流路4と第二流路10を接続し、第一及び第二開口部6a,7a周辺部の粘着力によって2つのマイクロ流体デバイス[Da7]、[Db7]を固着した。そしてマイクロ流体デバイス[Da7]の入口側の第一開口部6aと第二マイクロ流体デバイス[Db7]の出口側の第二開口部7aにそれぞれ流路接続用部材[E7]を固着した。
この状態で、実施例2と同様の試験を行い、実施例2と同様の結果を得た。さらに、2つのマイクロ流体デバイス[Da7]、[Db7]の間からも液体の漏洩はなかった。
〔剥離強度試験〕
実施例2で作製したマイクロ流体デバイス[Da2]モデルと同様にして、マイクロ流体デバイス[Da7]モデルを作製した。また、ポリスチレン板製の支持体1の代わりに、厚さ30μmのポリプロピレン製のシート(二村化学工業社製の「二軸延伸ポリプロピレンフィルム「太閤」FOR 30番」)を用いて各樹脂層2、3、5を形成した後、一時的な支持体を剥離除去して、マイクロ流体デバイス[Db7]モデルを作製した。
これら両モデルの接合面同士を貼り合わせ、これを試料として剥離試験を行ったところ、両モデル間が剥離し、剥離強度は1.7N/cmであった。
【0036】
<実施例8>
本実施例8に於いては、第七実施例による流路接続用部材8を固定保持する係止機構22を有するマイクロ流体デバイスDa及び流路接続方法の例を示す。
〔マイクロ流体デバイスの作製〕
マイクロ流体デバイス[Da3]と全く同様にして、2つの第一及び第二開口部6a、7aの周囲にそれぞれガイド23を有するマイクロ流体デバイス[Da8]前駆体を作製した。
次いで、マイクロ流体デバイス[Da8]前駆体のガイド23に、厚さ1mm、幅5mm、長さ15mmのポリスチレン(上記「ディックスチレンXC−520」製)の板をJ字形に加熱成形して作製した2つの係止部材24をエポキシ系接着剤を用いて接着し、マイクロ流体デバイス[Da8]を得た。
〔流路接続用部材の作製〕
実施例3と全く同様にして流路接続用部材[E8]を作製した。
〔液体移送試験〕
流路接続用部材[E8]を、それぞれ係止部材24を押し広げながらガイド23内に板状の固着部9を挿入してマイクロ流体デバイス[Da8]の表面5aに粘着力で固着したところ、流路接続用部材[E8]の固着部9の上面が係止部材24によって係止され、流路接続用部材[E8]を引っ張っても脱離することはなかった。それ以外は実施例3と同様の試験を行い、実施例2と同様の結果を得た。
その後、係止部材24をピンセットで押し広げながら流路接続用部材[E8]を引っ張ることによって、流路接続用部材[E8]をマイクロ流体デバイス[D8]から脱着させることが出来た。
【0037】
<実施例9>
本実施例9に於いては、両面粘着テープを使用する本発明の流路接続方法の例を示す。
〔マイクロ流体デバイスの作製〕
粘着剤(y)を塗布する代わりに、外形10mm、内径0.5mmのドーナツ型に切り抜いた両面粘着テープ(コクヨ製、両面粘着テープ)を、上記第一及び第二開口部6a、7aを中心として貼付して接合面12を形成したこと以外は実施例1と同様にして、マイクロ流体デバイス[D9]を作製した。
〔液体移送試験〕
実施例1と同様の試験を行い、実施例1と同様の結果を得た。
〔剥離強度試験〕
マイクロ流体デバイス[Da9]への両面粘着テープの貼り付け領域が、デバイスDaの一方の面である表面5a全面であること以外は上記マイクロ流体デバイス[Da9]と同様にしてマイクロ流体デバイス[Da9]モデルを作製し、流路接続用部材8のポリスチレン板の代わりに、25mm×75mm×厚さ80μmの2軸延伸ポリスチレンフィルム(大日本インキ化学工業(株)製)を流路接続用部材モデルとしてマイクロ流体デバイス[Da9]モデルに粘着で貼り付け、これを試料として剥離試験を行ったところ、マイクロ流体デバイス[Da9]モデルと流路接続用部材モデルの剥離強度は1.3N/cmであった。
【0038】
<実施例10>
本実施例10は第八実施例に対応するものであり、第一及び第二流路開口部6a、7aの周囲のリング状の非粘着部26a、27aが非粘着性であり、その外側に粘着性接合面5b、5cを有するマイクロ流体デバイス[Da10]及びこのデバイス[Da10]を用いた流路接続方法の例を示す。
〔マイクロ流体デバイスの作製〕
第三樹脂層5への紫外線の第3照射として、フォトマスクをして上記2つの欠損部状の孔部6、7を中心とする各直径1.2mmの円形部分へ紫外線を20秒間照射したこと以外は実施例2と同様にして作製した。第一及び第二流路開口部6a,7aとその周りのリング状をなす各粘着性接合面5b、5cとの間に、それぞれ外径1.2mm、内径0.2mmのリング状の非粘着部26a,27aを有すること以外はマイクロ流体デバイス[Da2]と同様の構造を有するマイクロ流体デバイス[Da10]を得た。
〔流路接続用部材の作製〕
実施例2と全く同様にして流路接続用部材[E10]を作製した。
〔液体移送試験〕
実施例2と全く同様の試験を行った。その結果、第一及び第二流路内の液体は開口部6a,7aにおいてその周りのリング状をなす各非粘着部26a,27aの側面に接し、また、流路接続用部材[E10]の第2流路10の開口9aは同じく各非粘着部26a,17aに当接して、液体は粘着性接合面5b、5cとは接触しなかったこと以外は、実施例2と同様の結果を得た。
【0039】
【発明の効果】
本発明の流路接続方法、マイクロ流体デバイス、流路接続用部材そしてマイクロ流体デバイスの接続構造によれば、マイクロ流体デバイスが有する微小な第一流路を、接続部の流路径をそれほど大きくすることなく他のデバイスの第二流路等に接続でき、かつ、高精度の加工を必要とせずに流路内の流体が漏洩することなく接続することができ、また必要に応じて他のデバイスを剥離させたり、再固着させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例によるマイクロ流体デバイスと流路接続用部材との接続構造を示す縦断面図である。
【図2】図1に示すマイクロ流体デバイスの平面図である。
【図3】流路接続用部材の要部斜視図である。
【図4】第二実施例によるマイクロ流体デバイスと流路接続用部材の接続構造を示す縦断面図である。
【図5】図4に示すマイクロ流体デバイスの部分平面図である。
【図6】第三実施例によるマイクロ流体デバイスと流路接続用部材の接続構造を示す縦断面図である。
【図7】図6に示すマイクロ流体デバイスの部分平面図である。
【図8】第四実施例によるマイクロ流体デバイスと流路接続用部材の接続構造を示す縦断面図である。
【図9】第四実施例による流路接続用部材の要部斜視図である。
【図10】第五実施例によるマイクロ流体デバイスと流路接続用部材との接続構造を示す要部分解図である。
【図11】第六実施例によるマイクロ流体デバイスと流路接続用部材の接続構造を示す縦断面図である。
【図12】第七実施例によるマイクロ流体デバイスと流路接続用部材の接続構造を示す図であり、(a)は要部側面図、(b)は要部平面図である。
【図13】第八実施例によるマイクロ流体デバイスの平面図である。
【符号の説明】
1 支持体
4 第一流路
5b、5c、9b 接合面
6 第一孔部
6a 第一開口部(開口部)
7 第二孔部
7a 第二開口部(開口部)
8 流路接続用部材(他のデバイス)
9 固着部(小部材)
9a 貫通孔(開口)
10 第二流路
11 チューブ
14 ガイド
16、23 ガイド壁(ガイド)
19 突起部(ガイド)
22 係止機構
24 係止部材
Da マイクロ流体デバイス
E 第二のマイクロ流体デバイス

Claims (11)

  1. 毛細管状の流路を第一流路として有するマイクロ流体デバイスに設けた前記第一流路の開口部と、毛細管状の流路を第二流路として有する他のデバイスに設けた前記第二流路の開口部とを互いに突き合わせ、前記第一流路の開口部の周囲と第二流路の開口部の周囲とを全周に亘って粘着力で液密に固着するようにした流路接続方法。
  2. 前記第一流路の開口部の周囲と第二流路の開口部の周囲とは着脱可能である請求項1に記載の流路接続方法。
  3. 毛細管状の流路を第一流路として有していて該第一流路の開口部が表面に形成されたマイクロ流体デバイスであって、前記第一流路の開口部の周囲に他のデバイスと固着可能な粘着性を有する接合部を全周に亘って有しているマイクロ流体デバイス。
  4. 前記表面は、粘着性を有する薄板状部材で形成されており、前記第一流路の開口部は薄板状部材の平面部に設けられた請求項3に記載のマイクロ流体デバイス。
  5. 前記薄板状部材は、硬化又は不完全硬化したエネルギー線硬化性組成物で形成されたものである請求項4に記載のマイクロ流体デバイス。
  6. 前記開口部と粘着性を有する接合部との間に全周に渡って非粘着性部を設けた請求項3乃至5のいずれかに記載のマイクロ流体デバイス。
  7. 前記表面には、他のデバイスに設けた毛細管状の第二流路の開口部と前記第一流路の開口部との位置合わせを行うガイドを設けている請求項3乃至6のいずれかに記載のマイクロ流体デバイス。
  8. マイクロ流体デバイスの表面において第一流路の開口部に他のデバイスに設けた第二流路の開口部を接続した状態で、前記他のデバイスを係止させる係止機構を備えた請求項3乃至6のいずれかに記載のマイクロ流体デバイス。
  9. チューブと該チューブの先端に設けられた固着部とからなり、該固着部はチューブに連通する開口を設けた接合面を有しており、該接合面はマイクロ流体デバイスに設けた第一流路の開口部より拡幅されていると共に前記開口の全周に渡って粘着性を有する流路接続用部材。
  10. 前記開口と粘着性を有する接合面との間に全周に渡って非粘着性部を有している請求項9に記載の流路接続用部材。
  11. 毛細管状の第一流路を有するマイクロ流体デバイスに設けた前記第一流路の開口部と、毛細管状の第二流路を有する他のデバイスに設けた前記第二流路の開口部とを互いに突き合わせ、前記第一流路の開口部の周囲と第二流路の開口部の周囲とを粘着力で液密に固着したマイクロ流体デバイスの接続構造。
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