JP2004050621A - 複合フィルム及びそれを用いた吸収性物品 - Google Patents
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Abstract
【課題】身体へのフィット性に優れ、使用後の焼却処理において有毒ガスの発生がなく、比較的安価な複合フィルム及びそれを用いた使い捨ておむつや生理用品等の吸収性物品を提供する。
【解決手段】エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体であるオレフィン共重合体成分(A)0〜25重量%、及び結晶オレフィン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体、1−ブテン−α−オレフィン共重合体及びエラストメリックポリプロピレンから選ばれる少なくとも1種である熱可塑性エラストマー成分(B)100〜75重量%を含有する組成物からなり、JIS K6301に準じて測定した永久伸びが50%以下である弾性フィルムの少なくとも片面に、弾性不織布を積層してなる複合フィルム及びそれを弾性部材として用いた吸収性物品。
【選択図】 図1
【解決手段】エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体であるオレフィン共重合体成分(A)0〜25重量%、及び結晶オレフィン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体、1−ブテン−α−オレフィン共重合体及びエラストメリックポリプロピレンから選ばれる少なくとも1種である熱可塑性エラストマー成分(B)100〜75重量%を含有する組成物からなり、JIS K6301に準じて測定した永久伸びが50%以下である弾性フィルムの少なくとも片面に、弾性不織布を積層してなる複合フィルム及びそれを弾性部材として用いた吸収性物品。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はゴム弾性を有する複合フィルム(本発明においては、フィルム、シートとテープを総称してフィルムという)及びそれを用いた吸収性物品に関する。更に詳しくは、ゴム弾性、環境適性、経済性に優れ、しかも身体へのフィット性にも優れた複合フィルム及びそれを用いた使い捨ておむつや生理用品等の吸収性物品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、使い捨ておむつや生理用品等の吸収性物品として、液体透過性のトップシート、液体不透過性のバックシート、及びトップシートとバックシートとの間に介在する液体保持性の吸収体からなる吸収性物品が広く用いられ、これら吸収性物品の身体へのフィット性と漏れ防止性を向上させるため、弾性や伸縮性を要する部位に用いられる部材(以下、弾性部材という)にはポリウレタンエラストマーからなる弾性不織布、ポリスチレンエラストマー等の弾性糸やポリウレタンエラストマーフィルムを基材として用いて弾性を付与したもの等が用いられてきた。
【0003】
これら弾性部材の素材としてポリウレタンエラストマーが最も多く利用されているが、ポリウレタンエラストマー弾性部材には、燃焼時の有毒ガスの発生、リサイクル不可、高価格、複雑な製造工程等の問題がある。ポリウレタンエラストマー以外の素材としては、リサイクルが可能で、燃焼時の有毒ガスが発生しないポリスチレンエラストマー(スチレン−エチレンブチレン−スチレンブロック共重合体)等が用いられているが、やはり高価であり、しかもポリウレタンエラストマーに比べ弾性が不十分であり、吸収性物品の弾性部材に用いるには不適当である。
【0004】
また、水添ジエン重合体と数平均分子量2万以下の結晶性低分子量ポリオレフィンを含有する弾性不織布を用いたおむつが提案されている(特開平11−12908号公報)。しかしこの弾性不織布は、不織布の製造が困難なうえに不織布化できても、破断伸度が200%未満で大変脆く、弾性が低く、かつ伸長時の応力も極端に高く、吸収性物品の弾性部材として、満足した性能を得ることができなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、身体へのフィット性に優れ、使用後の焼却処理において有毒ガスの発生がなく、比較的安価な複合フィルム及びそれを用いた使い捨ておむつや生理用品等の吸収性物品を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、鋭意研究の結果、エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体であるオレフィン共重合体成分(A)0〜25重量%、及び結晶オレフィン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体、1−ブテン−α−オレフィン共重合体及びエラストメリックポリプロピレンから選ばれる少なくとも1種である熱可塑性エラストマー成分(B)100〜75重量%を含有する組成物からなり、JIS K 6301に準じて測定した永久伸びが50%以下である弾性フィルムの少なくとも片面に、弾性不織布を積層してなる複合フィルム及びそれを弾性部材として用いた吸収性物品により、前記課題が解決されることを見出しその知見に基づいて本発明を完成させた。
【0007】
本発明は下記構成を有する。
(1)エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体であるオレフィン共重合体成分(A)0〜25重量%、及び結晶オレフィン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体、1−ブテン−α−オレフィン共重合体及びエラストメリックポリプロピレンから選ばれる少なくとも1種である熱可塑性エラストマー成分(B)100〜75重量%を含有する組成物からなり、JIS K 6301に準じて測定した永久伸びが50%以下である弾性フィルムの少なくとも片面に、弾性不織布を積層してなることを特徴とする複合フィルム。
【0008】
(2)弾性不織布が、エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体もしくはプロピレンと炭素数4〜10のα−オレフィンとの共重合体であり、分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜4、結晶化度が0〜50%かつ数平均分子量(Mn)が3万〜6万であるオレフィン共重合体成分(C)20〜80重量%、及びスチレンジエンランダム共重合体、スチレン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体、結晶オレフィン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体、エラストメリックポリプロピレンから選ばれる少なくとも1種である熱可塑性エラストマー成分(D)80〜20重量%を含有する組成物からなり、かつ下記(a)〜(c)を満足することを特徴とする前記(1)項記載の複合フィルム。
(a)弾性不織布を構成する繊維の平均繊維径が1〜50μmである。
(b)弾性不織布の100%伸長時の伸長回復率が90%以上、100%伸長時の応力(目付100g/m2当り)が100〜300cN/25mmである。
(c)弾性不織布の製造方法がメルトブロー法である。
【0009】
(3)前記(1)もしくは(2)項記載の複合フィルムを用いたことを特徴とする吸収性物品用部材。
【0010】
(4)前記(3)項記載の吸収性物品用部材を、弾性もしくは伸縮性を要する部位に用いたことを特徴とする吸収性物品。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明する。
【0012】
本発明の複合フィルムに用いられる弾性フィルムは、永久伸び(JIS K 6301に準じて測定)が50%以下である。永久伸びが50%以下であるので、フィルムが伸長した時に適度な伸長回復性を発現し、身体に良好にフィットするため、吸収性物品用部材に好適に使用できる。
【0013】
前記弾性フィルムは、エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体であるオレフィン共重合体成分(A)(以下、成分(A)という)0〜25重量%、好ましくは5〜20重量%、及び結晶オレフィン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体、1−ブテン−α−オレフィン共重合体及びエラストメリックポリプロピレンから選ばれる少なくとも1種である熱可塑性エラストマー成分(B)(以下、成分(B)という)100〜75重量%、好ましくは95〜80重量%を含有する組成物からなる単層もしくは多層フィルムである。
【0014】
成分(A)と成分(B)の含有量が上記の範囲にあることによって、得られる弾性フィルムは吸収性物品の弾性部材に適する優れた弾性と適度の機械的強度を有する。前記弾性フィルムに対し、成分(A)は主として機械的強度を付与し、成分(B)は、主として弾性を付与する成分である。
【0015】
成分(A)が25重量%を超える場合、得られるフィルムは、機械的強度は良好であるが弾性が不十分となる。従って弾性と機械的強度の両性能を満たすためには、成分(A)が0〜25重量%、成分(B)が100〜75重量%の混合比率であることが必要である。
【0016】
成分(A)のオレフィン共重合体は、エチレンとα−オレフィンとの共重合体である。α−オレフィンとしては炭素数3〜10のα−オレフィンが挙げられ、例えばプロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン等が挙げられる。また、これらに架橋用ジエンモノマーを加えた三元共重合体も含まれ、代表的にはエチレンプロピレンジエンゴム、エチレンブテンジエンゴムが挙げられる。前記のα−オレフィンの中では1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセンまたは1−オクテンが好ましい。これらのα−オレフィンは、単独でまたは2種以上組合せて用いることができる。
【0017】
また、前記オレフィン共重合体の分子量分布(Mw/Mn=重量平均分子量/数平均分子量)は、1.5〜4であることが好ましい。分子量分布がこの範囲であると、得られるフィルムの粘着性が少なく操作性とアンチブロッキング性の低下がない。更に、前記オレフィン共重合体はメタロセン触媒によって造られたものであっても構わない。前記オレフィン共重合体の具体例としては、エンゲージ(商品名、デュポンダウエラストマージャパン(株)製)、タフマー(商品名、三井化学(株)製)等が挙げられる。
【0018】
前記オレフィン共重合体のメルトフローレート(JIS K 7210、190℃、荷重21.18N)は、特に限定はしないが加工性の点から0.3〜30g/10分が好ましく、1〜20g/10分が更に好ましい。
【0019】
前記成分(B)は、結晶オレフィン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体、1−ブテン−α−オレフィン共重合体及びエラストメリックポリプロピレンから選ばれる少なくとも1種の熱可塑性エラストマーからなる。
【0020】
成分(B)の結晶オレフィン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体は、1,2−結合含量が25重量%以下であるポリブタジエン重合体ブロック(d)と、共役ジエン化合物を主体とする重合体であって共役ジエン部分の1,2−及び3,4−結合含量が50重量%以上であり、水素添加によりゴム状のエチレンブチレンが主体となる重合体ブロック(e)とからなるブロック共重合体であって、(d)−(e)−(d)ブロック共重合体、または前記ブロック共重合体単位がカップリング剤残基を介して延長または分岐されたブロック共重合体の一種以上からなるブロック共重合体を水素添加し、共役ジエン部分の二重結合が70%以上飽和されたブロック共重合体である。
【0021】
前記重合体ブロック(e)に用いられる共役ジエン化合物としては、1,3−ブタジエンの他、イソプレン、2,3ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエン等が挙げられ、中でも1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエンが好ましい。
前記結晶オレフィン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体の具体例としては、DYNARON(商品名、JSR(株)製)等が挙げられる。また、前記結晶オレフィン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体はフェノキシイミン錯体触媒によって作られた物であっても構わない。
【0022】
前記結晶オレフィン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体のメルトフローレート(JIS K 7210、230℃、荷重21.18N)は、特に限定はしないが加工性の点から0.3〜30g/10分が好ましく、1〜20g/10分が更に好ましい。
【0023】
成分(B)の1−ブテン−α−オレフィン共重合体は、1−ブテンとα−オレフィンのランダム共重合体であって、α−オレフィンは特に限定されないが、エチレンやプロピレン、及び1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等の炭素数5〜12のα−オレフィン等が例示できる。これらは単独でまたは2種以上組合せて用いることができる。このうちエチレンが製造コストの点から好ましい。
【0024】
前記1−ブテン−α−オレフィン共重合体においては、ブテン量は特に限定しないが、得られるフィルムの永久伸びや柔軟性の点から、ブテン量は15重量%以上が好ましく、20重量%以上が更に好ましく、30%重量以上が特に好ましい。具体的にはEBM(商品名、JSR(株)製)やタフマー(商品名、三井化学(株)製)等を例示することができる。また、前記1−ブテン−α−オレフィン共重合体はメタロセン触媒によって作られた物であっても構わない。
【0025】
前記1−ブテン−α−オレフィン共重合体のメルトフローレート(JIS K7210、230℃、荷重21.18N)は、特に限定はしないが加工性の点から0.3〜30g/10分が好ましく、1〜20g/10分が更に好ましい。
【0026】
成分(B)のエラストメリックポリプロピレンは、重合体鎖が結晶性のアイソタクチックポリプロピレンもしくはシンジオタクチックポリプロピレンと、非晶性のアタクチックポリプロピレンとから構成されるステレオブロック構造をとり、アイソタクチックポリプロピレンもしくはシンジオタクチックポリプロピレンをハードセグメントとし、アタクチックポリプロピレンをソフトセグメントとして重合した構造物である。尚、本発明では、例えば米国特許第4335225号明細書、同第4522982号明細書、同第5188768号明細書に記載されているエラストメリックポリプロピレンが使用できる。これらは単独重合体及び共重合体の両方を意味する。共重合体はプロピレン単位に加えて、分子中にプロピレン単位以外の他のオレフィン単位、例えばエチレン、ブチレン、ペンテンまたはヘキセン単位を含有してもよい。これらは鎖構造中に実質的に立体規則性ブロック配列を有し、重合体鎖中に選択的に配列された例えばアイソタクチックポリプロピレン及びアタクチックポリプロピレン序列のブロックよりなる。また、前記エラストメリックポリプロピレンのメルトフローレート(JIS K 7210、230℃、荷重21.18N)は、特に限定はしないが加工性の点から0.3〜30g/10分が好ましく、1〜20g/10分が更に好ましい。
【0027】
前記弾性フィルムを製造する方法には特に限定はなく、成分(A)0〜25重量%及び成分(B)100〜75重量%を含有する組成物を用いて、公知、公用の各種製膜方法すなわち押出成形法(Tダイ法、インフレ法)、カレンダー法、圧縮成形法、注型成形法等により製造する方法が例示できる。
【0028】
前記公知、公用の製膜方法の中でも生産性が良好な点から、カレンダー法や押出成形法が好ましい。カレンダー法の場合には、バンバリミキサー、ミキシングロール、ウォーミングロール、押出機、カレンダーロール、冷却ロール、トリミングカッター、マスキング、定尺切断カッター、巻き取り機等からなるカレンダー成形機を用いた方法が例示できる。押出成形法の場合には、押出機、Tダイ、冷却ロール、ガイドロール、引取りロール、トリミングカッター、定尺切断カッター、巻き取り機等を備えた装置(Tダイシート成形機)を用いた方法が例示できる。中でもTダイを用いた押出成形法が好ましい。
【0029】
また、前記弾性フィルムは、成分(A)0〜25重量%及び成分(B)100〜75重量%を含有する組成物をコア層とし、このコア層の少なくとも一方の面にエチレン単独重合体、プロピレン単独重合体、及びエチレンまたはプロピレンとα−オレフィンとの共重合体から選ばれる少なくとも1種からなるスキン層を積層した多層フィルムであっても良い。多層フィルムを製造する方法には特に限定はなく、公知、公用の各種重ね合わせ方法、すなわち2台以上の押出機を有する共押出法や押出ラミネート法、ドライラミネート法等により製造する方法を例示することができ、特に共押出法が他法と比べ2次工程を必要とせず経済的にも有利で好ましい。
【0030】
多層フィルムの場合、各スキン層の厚さは3μm以上が好ましく、更に好ましくは3〜10μmである。スキン層が薄すぎると膜割れ等の外観不良を発生する。また、コア層とスキン層の構成比(コア層厚さ/合計スキン層厚さ)は20以下が好ましく、更に好ましくは0.5〜20である。構成比が大きすぎると経済的に不利である。
【0031】
前記弾性フィルムの厚さは、特に限定はなく最適な厚さを選択できるが、通常は5〜100μm、多くは10〜50μmの範囲である。また、前記弾性フィルには本発明の目的を損なわない範囲で、蒸れ等を防止するため、公知の熱針穿孔法、レーザー穿孔法等により開口することもできる。更に、接着性、印刷性等を向上させるために、通常、工業的に採用されている方法によってコロナ放電処理、火炎処理、プラズマ処理等の表面処理が可能である。
【0032】
前記弾性フィルムの製造に使用される成分(A)と成分(B)とからなる組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて各種酸化防止剤、中和剤、光安定剤、紫外線吸収剤、スリップ剤、帯電防止剤、金属不活性剤、増粘分岐剤、艶消剤、充填剤、着色剤、ゴム等の柔軟性付与剤、その他各種の添加剤等を配合することができる。
【0033】
本発明の複合フィルムに用いられる弾性不織布は、オレフィン共重合体成分(C)(以下、成分(C)という)20〜80重量%、好ましくは30〜70重量%、及びスチレンジエンランダム共重合体、スチレン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体、結晶オレフィン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体、エラストメリックポリプロピレンから選ばれる少なくとも1種である熱可塑性エラストマー成分(D)(以下、成分(D)という)80〜20重量%、好ましくは70〜30重量%を含有する組成物からなる、平均繊維径が1〜50μm、好ましくは1〜24μmの繊維から構成されるものが好適に用いられる。また、弾性不織布の目付は、1〜300g/m2、好ましくは5〜100g/m2、更に好ましくは5〜50g/m2であることが望ましい。
【0034】
成分(C)と成分(D)の含有量が上記の範囲にあることによって、得られる弾性不織布は吸収性物品の弾性部材に適する優れた弾性と適度の伸長時応力を有する。また、弾性不織布の平均繊維径や目付が上記の範囲にあることによって、得られる弾性不織布は吸収性物品の弾性部材に適した柔軟なフィット性を示す。
【0035】
成分(C)のオレフィン共重合体は、エチレンもしくはプロピレンとα−オレフィンとの共重合体である。α−オレフィンとしては炭素数3〜10(重合体を構成する最も多いモノマーがプロピレンの場合は3を除く)のα−オレフィンが挙げられ、例えばプロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン等が挙げられる。また、これらに架橋用ジエンモノマーを加えた三元共重合体も含まれ、代表的にはエチレンプロピレンジエンゴム、エチレンブテンジエンゴムが挙げられる。前記のα−オレフィンの中では1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセンまたは1−オクテンが好ましい。これらのα−オレフィンは、単独でまたは2種以上組合せて用いることができる。
【0036】
成分(C)のオレフィン共重合体の分子量分布(Mw/Mn=重量平均分子量/数平均分子量)は、曳糸性の点から1.5〜4であることが好ましい。
また、前記オレフィン共重合体は、数平均分子量(Mn)が3万〜6万、かつX線回折によって測定される結晶化度が0〜50%であることが好ましい。数平均分子量がこの範囲であると、繊維化が容易であり、得られる繊維の強力が強くなり好ましい。また、結晶化度がこの範囲であると、得られる繊維の弾性が良好で、繊維の粘着性が少なく操作性とアンチブロッキング性の低下がない。また、前記オレフィン共重合体はメタロセン触媒によって造られたものであっても構わない。前記オレフィン共重合体の具体例としては、エンゲージ(商品名、デュポンダウエラストマージャパン(株)製)、タフマー(商品名、三井化学(株)製)等が挙げられる。
【0037】
前記成分(D)は、スチレンジエンランダム共重合体、スチレン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体、結晶オレフィン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体、エラストメリックポリプロピレンから選ばれる少なくとも1種の熱可塑性エラストマーからなる。
【0038】
成分(D)のスチレンジエンランダム共重合体は、共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とのランダム共重合体の共役二重結合が飽和された水添ジエン共重合体である。詳しくは、少なくとも1種の共役ジエン化合物と3〜50重量%の芳香族ビニル化合物とのランダム共重合体であって分子量分布(Mw/Mn=重量平均分子量/数平均分子量)が10以下であり、かつ共重合体中のジエン部のビニル結合含有率が10〜90重量%である共重合体のオレフィン性不飽和結合の少なくとも70%を水素添加した水添ジエン共重合体である。
【0039】
前記共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とのランダム共重合体に用いられる共役ジエン化合物としては、例えば1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,2−ジメチルブタジエン、3−エチルブタジエン等が挙げられる。中でも1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエンが好ましく、1,3−ブタジエンが特に好ましい。また、芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、ビニルナフタレン等が挙げられ、中でもスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレンが好ましく、スチレンが特に好ましい。
【0040】
成分(D)のスチレン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体は、1,2−結合含量が25重量%以下であるポリブタジエン重合体ブロック(f)と、共役ジエン化合物または共役ジエン化合物を70重量%以上含有する芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物ランダム共重合体であり、かつ共役ジエン部分の1,2−及び3,4−結合含量が25〜70重量%である重合体ブロック(g)、芳香族ビニル化合物を80重量%以上含有する共重合体ブロック(h)とからなる(f)−(g)−(h)ブロック共重合体、または前記ブロック共重合体単位がカップリング剤残基を介して延長または分岐されたブロック共重合体であり、全体に占める各ブロックの割合(f)/(g)/(h)が5〜30重量%/30〜80重量%/10〜35重量%のブロック共重合体を水素添加し、共役ジエン部分の二重結合が70%以上飽和されたブロック共重合体である。
【0041】
前記スチレン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体のメルトフローレート(JIS K 7210、230℃、荷重21.18N)は、特に限定はしないが加工性の点から0.3〜30g/10分が好ましく、1〜20g/10分が更に好ましい。
【0042】
前記芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物ランダム共重合体に用いられる芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、ジビニルベンゼン、N,N−ジメチル−p−アミノエチルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン、ビニルピリジン等が挙げられ、スチレン、α−メチルスチレンが好ましい。
前記スチレン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体の具体例としては、DYNARON(商品名、JSR(株)製)等が挙げられる。
【0043】
成分(D)の結晶オレフィン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体とエラストメリックポリプロピレンは、前述の成分(B)と同じものである。
【0044】
本発明の弾性不織布の製造に用いられる組成物の樹脂混合比率は、成分(C)が20〜80重量%、好ましくは30〜70重量%、成分(D)が80〜20重量%、好ましくは70〜30重量%である。前記弾性不織布に対し、成分(C)は主として伸長時の応力を付与し、成分(D)は、主として弾性を付与する成分である。
【0045】
成分(C)が20重量%未満の場合、得られる不織布は、弾性は良好であるが伸長時応力が不十分である。また、成分(D)が20重量%未満であると伸長時応力は良好であるが、弾性が不十分となる。従って弾性と伸長時応力の両性能を満たすためには、成分(C)が20〜80重量%、成分(D)が80〜20重量%の混合比率であることが必要である。
【0046】
前記弾性不織布の製造に使用される成分(C)と成分(D)とからなる組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて各種酸化防止剤、中和剤、光安定剤、紫外線吸収剤、スリップ剤、帯電防止剤、金属不活性剤、増粘分岐剤、艶消剤、充填剤、着色剤、ゴム等の柔軟性付与剤、その他各種の添加剤等を配合することができる。
【0047】
尚、前記組成物には、ポリスチレンエラストマーであるスチレン−エチレンブチレン−スチレンブロック共重合体とスチレン−エチレンプロピレン−スチレンブロック共重合体を配合しないことが望ましい。不織布の風合や隠蔽性を高めるためには、構成する繊維を細くする必要があり、そのためには、通常、押出機を高温度にし繊維化前樹脂粘度を低下させる方法が採られる。前記の2種の共重合体を配合した組成物を押出機温度260℃を大きく超えて加熱した場合、得られる繊維もしくは不織布の弾性が低下して100%伸長回復率が90%未満になるおそれがある。
【0048】
前記弾性不織布は、前記組成物を、成分(C)のオレフィン共重合体及び成分(D)の熱可塑性エラストマーの軟化点以上で溶融混練し紡糸口金より押出して微細な溶融物とし、この溶融物を高速の加熱気体流と接触させて微細な繊維とし、この繊維を多孔性支持体上に集積して繊維ウェブとし、この繊維ウェブを熱処理して不織布とするメルトブロー法によって製造されたものが好ましい。一般に、熱処理は使用される熱可塑性エラストマーの軟化点とオレフィン共重合体の軟化点の間の温度で行われる。熱処理の方法としては、加熱エンボスロールによる熱圧着法、加熱空気によるエアスルー法、赤外線ランプによる方法等の公知の方法が使用できる。また、メルトブロー法は一工程で樹脂から不織布を製造できる簡単な製造方法であることからも好ましい。
【0049】
また、前記弾性不織布には、目的に応じてポイントボンド加工、ソニックボンド加工、ウォータージェット加工、ニードルパンチ加工、レジンボンド加工のいずれか一つ以上の加工を行っても構わない。
【0050】
前記弾性不織布は、100%伸長回復率(100%伸長時の伸長回復率)が90%以上あることが好ましい。一般的に100%伸長回復率が90%以上の不織布が良好な弾性不織布または伸縮性不織布と呼ばれる。例えば、おむつに使用されている弾性不織布への要求は100%伸長回復率が90%以上である。
【0051】
また、前記弾性不織布は、製品にした時の適度な締付け力が得られる点において100%伸長時応力(縦方向(MD)と横方向(CD)の相乗平均値)が、不織布の目付100g/m2当り、100〜300cN/25mmであることが好ましく、100%伸長時応力がこの範囲であれば、吸収性物品はフィット性に優れ、過度の締付けも起こらない。
【0052】
本発明の複合フィルムを得る方法、すなわち弾性フィルムの少なくとも片面に弾性不織布を積層する方法は、公知の押出ラミネート、熱圧着ラミネート、ドライラミネート、ウェットラミネートやホットメルト接着剤によるラミネート等の方法を例示できるが、本発明の目的を損なわない限り、どのような方法を用いても良い。得られた複合フィルムはゴム弾性、環境適性、経済性に優れ、しかも身体へのフィット性にも優れ、吸収性物品用部材として好適に使用できる。
【0053】
使い捨ておむつや生理用品等の吸収性物品には、身体へのフィット性が求められるため、弾性もしくは伸縮性を要する部位には弾性部材が用いられる。例えば、図1に示す展開型使い捨ておむつ及び図2に示すパンツ型使い捨ておむつには、トップシート:1、バックシート:2、ウェストバンド(延長テープ、サイドフラップ):3、ファスニングテープ:4、立体ギャザー:5、レッグカフ:6、また図2に示すパンツ型使い捨ておむつのサイドパネル:8等は、弾性もしくは伸縮性を要する部位があり、これらの部位に弾性や伸縮性を付与するために、弾性フィルムや弾性繊維等から形成された弾性部材が使用されている。これら弾性部材の効果によって、使い捨ておむつは装着者の動きに追随し装着者の身体にフィットする。
【0054】
本発明の吸収性物品用部材は、本発明の複合フィルムを所望の弾性部材の形に合わせて裁断し、必要に応じて更に加工を施して得られる。例えば、複合フィルムから吸収性物品用部材を得る際に、その伸縮性や強度を調節する等の目的のため、必要な部位の弾性不織布の繊維を互いに密に溶着し、場合によっては弾性不織布をフィルム状に溶融一体化させてもよい。
【0055】
本発明の吸収性物品は、例えば、液体透過性のトップシート、液体不透過性のバックシート、及びトップシートとバックシートとの間に介在する液体保持性の吸収体からなるような吸収性物品の弾性部材として、本発明の吸収性物品用部材を縫製、接着等によって組み込んで製造される。例えば図1に示す展開型使い捨ておむつや図2に示すパンツ型使い捨ておむつのウェストバンドは胴回り全体に接触し肌かぶれを起こしやすい部位の一つであるが、本発明の吸収性物品用部材を用いることによって過度の締付けが軽減され、肌かぶれが防止できる。
【0056】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、以下の実施例及び比較例における加工性及び物性の測定・評価は、下記の方法に従って行った。
【0057】
▲1▼フィルムの永久伸び(単位:%)
JIS K 6301に準じ、伸長速度200mm/min、伸長伸度300%、伸長保持時間10分、伸長緩和時間10分の条件で測定し、伸長前の長さ(L1)mmと伸長後の長さ(L2)mmから、次式によってフィルムの永久伸びを求めた。
永久伸び=((L2−L1)/L1)×100
永久伸びの値が小さいほど応力緩和後に戻り易いことを示し、引張り時のゴム弾性が優れる。
【0058】
▲2▼メルトフローレート(単位:g/10min、MFRという)
MFRは、JIS K 7210 に準処し、断りのない限り条件14(230℃、荷重21.18N)で測定した。
【0059】
▲3▼数平均分子量(Mn)、分子量分布(Mw/Mn)
成分(A)または(C)をオルトジクロロベンゼンに溶解させて濃度0.75mg/mlの溶液とし、GPC装置(WATER社製150C型、使用カラム;TSK GEL GMH6−HT)を用いて135℃にて重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)を測定した。分子量分布(Mw/Mn)は測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)から計算した。
【0060】
▲4▼結晶化度(単位:%)
広角X線回折装置(日本電子(株)製、JDX−8200T型)を用いて、線源:CuKa線、出力:50KV−150mA、スキャニング速度:2θ=5°〜35°に対し1°/min、レシービングスリット:0.2mmで測定した。
【0061】
▲5▼不織布の伸長回復率(単位:%)と伸長時応力(単位:cN/25mm)
幅25mm、長さ200mmの試験片を縦方向と横方向について各3枚ずつ用意する。引張試験機((株)島津製作所製、オートグラフAG−G)を用い、チャック間を100mmに設定し試験片を固定した。引張速度300mm/minで100%まで伸長させた後、同じ速度で0%まで戻し、応力が0となった時の伸びた長さをLmmとして測定した。
伸長回復率は下記式1に従って求めた。縦方向、横方向のそれぞれの伸長回復率の平均値を求め、更に下記式2によって縦方向と横方向の相乗平均値を求め100%伸長回復率とした。
伸長回復率=((100−L)/100)×100 … 式1
相乗平均値=(縦方向の平均値×横方向の平均値)1/2 … 式2
この時の応力を目付100g/m2の不織布に換算した値を100%伸長した時の応力とし、伸長回復率と同様に式2にて縦方向と横方向の相乗平均値を求め100%伸長時応力とした。
【0062】
▲6▼不織布を構成する繊維の平均繊維径(単位:μm)
不織布の任意の5ヶ所から縦10mm、横10mmの不織布片(合計5枚)を切り取り、電子顕微鏡にて表面を観察した。1枚の不織布片から20本の繊維径を測定し、これを5枚の不織布片にて繰り返し、合計100本の繊維径の平均値を算出した。
【0063】
▲7▼使い捨ておむつ適性
パンツ型使い捨ておむつを5人の幼児に着用して、過度の締付けや肌かぶれの有無、更に排泄物の漏れの有無を観察し下記基準によって判定した。
◎:5人が良好と判断
○:3〜4人が良好と判断
△:2人が良好と判断
×:0〜1人が良好と判断
【0064】
本発明の実施例において使用した材料の略号と内容は以下の通りである。
成分(A):
・A−1:エチレン−1−オクテン共重合体、デュポンダウエラストマージャパン(株)製「エンゲージ(商品名) EG8200」 、MFR(JIS K7210(条件4)、190℃、21.18N)=5
成分(B):
・B−1:1−ブテン−エチレン共重合体、三井化学(株)製「タフマー(商品名) TX611」、MFR(JIS K 7210(条件4)、190℃、21.18N)=1.2
成分(C):
・C−1:エチレン−1−オクテン共重合体、結晶化度=5%、Mn=50000、Mw/Mn=2.0、1−オクテン含有量=24重量%
・C−2:エチレン−1−オクテン共重合体、結晶化度=50%、Mn=50000、Mw/Mn=2.0、1−オクテン含有量=12重量%
・C−3:エチレン−プロピレン共重合体、結晶化度=60%、Mn=60000、Mw/Mn=2.0、プロピレン含有量=7重量%
成分(D):
・D−1:結晶オレフィン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体、JSR(株)製「DYNARON(商品名) 6200P」 、MFR=2.5
【0065】
〔弾性フィルムの製造〕
Tダイを備えたスクリュー径65mmの押出機を用い、成分(A)と成分(B)を表1記載の割合で押出機に投入し、200℃で溶融させながら押出し、表面温度30℃の冷却ロ−ルで冷却固化して、ライン速度5m/minで、厚さ30μm、幅500mmの単層フィルムとし、巻き取り長100mをワインダーにて一定張力で紙管に巻取り、弾性フィルムを得た。得られた弾性フィルムの評価結果を表1に示した。
【0066】
〔弾性不織布の製造〕
スクリュー(径30mm)、加熱体及びギアポンプを有する押出機、紡糸口金(孔径0.3mm、孔数501ホール、有効幅500mm)、圧空発生装置及び空気加熱機、ポリエステル製ネットを備えた捕集コンベアー、及び巻取機からなるメルトブロー不織布製造装置を用いて、成分(C)と成分(D)を表2記載の割合で押出機に投入し、加熱体により270℃で加熱溶融させ、溶融した組成物を紡糸口金から単孔当たり0.14g/minの紡糸速度で、400℃、98kPa(ゲージ圧)の高圧加熱空気流中に吐出させて繊維状にし、4m/minの速度で走行しているポリエステル製ネットの捕集コンベアー上に吹き付けた。捕集コンベアーは、紡糸口金から30cmの距離に設置した。吹き付けた空気は捕集コンベアーの裏側に設けた吸引装置で除去した。捕集コンベアーにて搬送された繊維のウェブをエアスルー加工機で熱処理し、得られた不織布を巻取機にてロール状に巻取り、目付約33g/m2の不織布を得た。得られた弾性不織布の評価結果を表2に示した。
【0067】
〔複合フィルムの製造〕
表3記載の構成で弾性フィルムの両面に弾性不織布を重ねて、多数の突起を有するピンタイプ熱エンボスロール(突起部直径1mm、突起部面積15%、温度120℃)と金属フラットロール(温度100℃)の間に導き、ロール線圧686N/cm(70kg/cm)、ライン速度10m/minで積層し、複合フィルムとした。
【0068】
〔吸収性物品の製造〕
プロクター・アンド・ギャンブル・ファー・イースト・インク社製「pampersすくすくパンツ」(パンツ型使い捨ておむつのLサイズ、pampersは登録商標、すくすくパンツは商標)のウエスト部分両脇からネット状弾性素材を剥ぎ取り、得られた複合フィルムをネット状弾性素材の形に裁断し吸収性物品用部材を作製した。この吸収性物品用部材をウエスト部分全体に貼り付けたパンツ型使い捨ておむつを5枚作製し、それぞれ5人の幼児に着用して、使い捨ておむつ適性を評価し、その結果を実施例1〜4及び比較例1〜4として表3に示した。
【0069】
【表1】
【0070】
【表2】
【0071】
【表3】
【0072】
【発明の効果】
本発明の複合フィルム及びそれを用いた吸収性物品は、ポリウレタンエラストマーを使用していないにも拘わらず、身体へのフィット性に優れ、過度の締付けによる肌かぶれが防止でき、使用後の焼却処理において有毒ガスの発生がなく、比較的安価で優れた吸収性物品である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の展開型オムツの裏側の一部を破断した平面図である。
【図2】本発明のパンツ型使い捨てオムツの一部を破断した斜視図である。
符号の説明
1:トップシート
2:バックシート
3:ウエスドバンド
4:ファスニングテープ
5:立体ギャザー
6:レッグカフ
7:吸収体
8:サイドパネル
【発明の属する技術分野】
本発明はゴム弾性を有する複合フィルム(本発明においては、フィルム、シートとテープを総称してフィルムという)及びそれを用いた吸収性物品に関する。更に詳しくは、ゴム弾性、環境適性、経済性に優れ、しかも身体へのフィット性にも優れた複合フィルム及びそれを用いた使い捨ておむつや生理用品等の吸収性物品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、使い捨ておむつや生理用品等の吸収性物品として、液体透過性のトップシート、液体不透過性のバックシート、及びトップシートとバックシートとの間に介在する液体保持性の吸収体からなる吸収性物品が広く用いられ、これら吸収性物品の身体へのフィット性と漏れ防止性を向上させるため、弾性や伸縮性を要する部位に用いられる部材(以下、弾性部材という)にはポリウレタンエラストマーからなる弾性不織布、ポリスチレンエラストマー等の弾性糸やポリウレタンエラストマーフィルムを基材として用いて弾性を付与したもの等が用いられてきた。
【0003】
これら弾性部材の素材としてポリウレタンエラストマーが最も多く利用されているが、ポリウレタンエラストマー弾性部材には、燃焼時の有毒ガスの発生、リサイクル不可、高価格、複雑な製造工程等の問題がある。ポリウレタンエラストマー以外の素材としては、リサイクルが可能で、燃焼時の有毒ガスが発生しないポリスチレンエラストマー(スチレン−エチレンブチレン−スチレンブロック共重合体)等が用いられているが、やはり高価であり、しかもポリウレタンエラストマーに比べ弾性が不十分であり、吸収性物品の弾性部材に用いるには不適当である。
【0004】
また、水添ジエン重合体と数平均分子量2万以下の結晶性低分子量ポリオレフィンを含有する弾性不織布を用いたおむつが提案されている(特開平11−12908号公報)。しかしこの弾性不織布は、不織布の製造が困難なうえに不織布化できても、破断伸度が200%未満で大変脆く、弾性が低く、かつ伸長時の応力も極端に高く、吸収性物品の弾性部材として、満足した性能を得ることができなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、身体へのフィット性に優れ、使用後の焼却処理において有毒ガスの発生がなく、比較的安価な複合フィルム及びそれを用いた使い捨ておむつや生理用品等の吸収性物品を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、鋭意研究の結果、エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体であるオレフィン共重合体成分(A)0〜25重量%、及び結晶オレフィン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体、1−ブテン−α−オレフィン共重合体及びエラストメリックポリプロピレンから選ばれる少なくとも1種である熱可塑性エラストマー成分(B)100〜75重量%を含有する組成物からなり、JIS K 6301に準じて測定した永久伸びが50%以下である弾性フィルムの少なくとも片面に、弾性不織布を積層してなる複合フィルム及びそれを弾性部材として用いた吸収性物品により、前記課題が解決されることを見出しその知見に基づいて本発明を完成させた。
【0007】
本発明は下記構成を有する。
(1)エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体であるオレフィン共重合体成分(A)0〜25重量%、及び結晶オレフィン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体、1−ブテン−α−オレフィン共重合体及びエラストメリックポリプロピレンから選ばれる少なくとも1種である熱可塑性エラストマー成分(B)100〜75重量%を含有する組成物からなり、JIS K 6301に準じて測定した永久伸びが50%以下である弾性フィルムの少なくとも片面に、弾性不織布を積層してなることを特徴とする複合フィルム。
【0008】
(2)弾性不織布が、エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体もしくはプロピレンと炭素数4〜10のα−オレフィンとの共重合体であり、分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜4、結晶化度が0〜50%かつ数平均分子量(Mn)が3万〜6万であるオレフィン共重合体成分(C)20〜80重量%、及びスチレンジエンランダム共重合体、スチレン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体、結晶オレフィン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体、エラストメリックポリプロピレンから選ばれる少なくとも1種である熱可塑性エラストマー成分(D)80〜20重量%を含有する組成物からなり、かつ下記(a)〜(c)を満足することを特徴とする前記(1)項記載の複合フィルム。
(a)弾性不織布を構成する繊維の平均繊維径が1〜50μmである。
(b)弾性不織布の100%伸長時の伸長回復率が90%以上、100%伸長時の応力(目付100g/m2当り)が100〜300cN/25mmである。
(c)弾性不織布の製造方法がメルトブロー法である。
【0009】
(3)前記(1)もしくは(2)項記載の複合フィルムを用いたことを特徴とする吸収性物品用部材。
【0010】
(4)前記(3)項記載の吸収性物品用部材を、弾性もしくは伸縮性を要する部位に用いたことを特徴とする吸収性物品。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明する。
【0012】
本発明の複合フィルムに用いられる弾性フィルムは、永久伸び(JIS K 6301に準じて測定)が50%以下である。永久伸びが50%以下であるので、フィルムが伸長した時に適度な伸長回復性を発現し、身体に良好にフィットするため、吸収性物品用部材に好適に使用できる。
【0013】
前記弾性フィルムは、エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体であるオレフィン共重合体成分(A)(以下、成分(A)という)0〜25重量%、好ましくは5〜20重量%、及び結晶オレフィン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体、1−ブテン−α−オレフィン共重合体及びエラストメリックポリプロピレンから選ばれる少なくとも1種である熱可塑性エラストマー成分(B)(以下、成分(B)という)100〜75重量%、好ましくは95〜80重量%を含有する組成物からなる単層もしくは多層フィルムである。
【0014】
成分(A)と成分(B)の含有量が上記の範囲にあることによって、得られる弾性フィルムは吸収性物品の弾性部材に適する優れた弾性と適度の機械的強度を有する。前記弾性フィルムに対し、成分(A)は主として機械的強度を付与し、成分(B)は、主として弾性を付与する成分である。
【0015】
成分(A)が25重量%を超える場合、得られるフィルムは、機械的強度は良好であるが弾性が不十分となる。従って弾性と機械的強度の両性能を満たすためには、成分(A)が0〜25重量%、成分(B)が100〜75重量%の混合比率であることが必要である。
【0016】
成分(A)のオレフィン共重合体は、エチレンとα−オレフィンとの共重合体である。α−オレフィンとしては炭素数3〜10のα−オレフィンが挙げられ、例えばプロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン等が挙げられる。また、これらに架橋用ジエンモノマーを加えた三元共重合体も含まれ、代表的にはエチレンプロピレンジエンゴム、エチレンブテンジエンゴムが挙げられる。前記のα−オレフィンの中では1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセンまたは1−オクテンが好ましい。これらのα−オレフィンは、単独でまたは2種以上組合せて用いることができる。
【0017】
また、前記オレフィン共重合体の分子量分布(Mw/Mn=重量平均分子量/数平均分子量)は、1.5〜4であることが好ましい。分子量分布がこの範囲であると、得られるフィルムの粘着性が少なく操作性とアンチブロッキング性の低下がない。更に、前記オレフィン共重合体はメタロセン触媒によって造られたものであっても構わない。前記オレフィン共重合体の具体例としては、エンゲージ(商品名、デュポンダウエラストマージャパン(株)製)、タフマー(商品名、三井化学(株)製)等が挙げられる。
【0018】
前記オレフィン共重合体のメルトフローレート(JIS K 7210、190℃、荷重21.18N)は、特に限定はしないが加工性の点から0.3〜30g/10分が好ましく、1〜20g/10分が更に好ましい。
【0019】
前記成分(B)は、結晶オレフィン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体、1−ブテン−α−オレフィン共重合体及びエラストメリックポリプロピレンから選ばれる少なくとも1種の熱可塑性エラストマーからなる。
【0020】
成分(B)の結晶オレフィン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体は、1,2−結合含量が25重量%以下であるポリブタジエン重合体ブロック(d)と、共役ジエン化合物を主体とする重合体であって共役ジエン部分の1,2−及び3,4−結合含量が50重量%以上であり、水素添加によりゴム状のエチレンブチレンが主体となる重合体ブロック(e)とからなるブロック共重合体であって、(d)−(e)−(d)ブロック共重合体、または前記ブロック共重合体単位がカップリング剤残基を介して延長または分岐されたブロック共重合体の一種以上からなるブロック共重合体を水素添加し、共役ジエン部分の二重結合が70%以上飽和されたブロック共重合体である。
【0021】
前記重合体ブロック(e)に用いられる共役ジエン化合物としては、1,3−ブタジエンの他、イソプレン、2,3ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエン等が挙げられ、中でも1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエンが好ましい。
前記結晶オレフィン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体の具体例としては、DYNARON(商品名、JSR(株)製)等が挙げられる。また、前記結晶オレフィン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体はフェノキシイミン錯体触媒によって作られた物であっても構わない。
【0022】
前記結晶オレフィン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体のメルトフローレート(JIS K 7210、230℃、荷重21.18N)は、特に限定はしないが加工性の点から0.3〜30g/10分が好ましく、1〜20g/10分が更に好ましい。
【0023】
成分(B)の1−ブテン−α−オレフィン共重合体は、1−ブテンとα−オレフィンのランダム共重合体であって、α−オレフィンは特に限定されないが、エチレンやプロピレン、及び1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等の炭素数5〜12のα−オレフィン等が例示できる。これらは単独でまたは2種以上組合せて用いることができる。このうちエチレンが製造コストの点から好ましい。
【0024】
前記1−ブテン−α−オレフィン共重合体においては、ブテン量は特に限定しないが、得られるフィルムの永久伸びや柔軟性の点から、ブテン量は15重量%以上が好ましく、20重量%以上が更に好ましく、30%重量以上が特に好ましい。具体的にはEBM(商品名、JSR(株)製)やタフマー(商品名、三井化学(株)製)等を例示することができる。また、前記1−ブテン−α−オレフィン共重合体はメタロセン触媒によって作られた物であっても構わない。
【0025】
前記1−ブテン−α−オレフィン共重合体のメルトフローレート(JIS K7210、230℃、荷重21.18N)は、特に限定はしないが加工性の点から0.3〜30g/10分が好ましく、1〜20g/10分が更に好ましい。
【0026】
成分(B)のエラストメリックポリプロピレンは、重合体鎖が結晶性のアイソタクチックポリプロピレンもしくはシンジオタクチックポリプロピレンと、非晶性のアタクチックポリプロピレンとから構成されるステレオブロック構造をとり、アイソタクチックポリプロピレンもしくはシンジオタクチックポリプロピレンをハードセグメントとし、アタクチックポリプロピレンをソフトセグメントとして重合した構造物である。尚、本発明では、例えば米国特許第4335225号明細書、同第4522982号明細書、同第5188768号明細書に記載されているエラストメリックポリプロピレンが使用できる。これらは単独重合体及び共重合体の両方を意味する。共重合体はプロピレン単位に加えて、分子中にプロピレン単位以外の他のオレフィン単位、例えばエチレン、ブチレン、ペンテンまたはヘキセン単位を含有してもよい。これらは鎖構造中に実質的に立体規則性ブロック配列を有し、重合体鎖中に選択的に配列された例えばアイソタクチックポリプロピレン及びアタクチックポリプロピレン序列のブロックよりなる。また、前記エラストメリックポリプロピレンのメルトフローレート(JIS K 7210、230℃、荷重21.18N)は、特に限定はしないが加工性の点から0.3〜30g/10分が好ましく、1〜20g/10分が更に好ましい。
【0027】
前記弾性フィルムを製造する方法には特に限定はなく、成分(A)0〜25重量%及び成分(B)100〜75重量%を含有する組成物を用いて、公知、公用の各種製膜方法すなわち押出成形法(Tダイ法、インフレ法)、カレンダー法、圧縮成形法、注型成形法等により製造する方法が例示できる。
【0028】
前記公知、公用の製膜方法の中でも生産性が良好な点から、カレンダー法や押出成形法が好ましい。カレンダー法の場合には、バンバリミキサー、ミキシングロール、ウォーミングロール、押出機、カレンダーロール、冷却ロール、トリミングカッター、マスキング、定尺切断カッター、巻き取り機等からなるカレンダー成形機を用いた方法が例示できる。押出成形法の場合には、押出機、Tダイ、冷却ロール、ガイドロール、引取りロール、トリミングカッター、定尺切断カッター、巻き取り機等を備えた装置(Tダイシート成形機)を用いた方法が例示できる。中でもTダイを用いた押出成形法が好ましい。
【0029】
また、前記弾性フィルムは、成分(A)0〜25重量%及び成分(B)100〜75重量%を含有する組成物をコア層とし、このコア層の少なくとも一方の面にエチレン単独重合体、プロピレン単独重合体、及びエチレンまたはプロピレンとα−オレフィンとの共重合体から選ばれる少なくとも1種からなるスキン層を積層した多層フィルムであっても良い。多層フィルムを製造する方法には特に限定はなく、公知、公用の各種重ね合わせ方法、すなわち2台以上の押出機を有する共押出法や押出ラミネート法、ドライラミネート法等により製造する方法を例示することができ、特に共押出法が他法と比べ2次工程を必要とせず経済的にも有利で好ましい。
【0030】
多層フィルムの場合、各スキン層の厚さは3μm以上が好ましく、更に好ましくは3〜10μmである。スキン層が薄すぎると膜割れ等の外観不良を発生する。また、コア層とスキン層の構成比(コア層厚さ/合計スキン層厚さ)は20以下が好ましく、更に好ましくは0.5〜20である。構成比が大きすぎると経済的に不利である。
【0031】
前記弾性フィルムの厚さは、特に限定はなく最適な厚さを選択できるが、通常は5〜100μm、多くは10〜50μmの範囲である。また、前記弾性フィルには本発明の目的を損なわない範囲で、蒸れ等を防止するため、公知の熱針穿孔法、レーザー穿孔法等により開口することもできる。更に、接着性、印刷性等を向上させるために、通常、工業的に採用されている方法によってコロナ放電処理、火炎処理、プラズマ処理等の表面処理が可能である。
【0032】
前記弾性フィルムの製造に使用される成分(A)と成分(B)とからなる組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて各種酸化防止剤、中和剤、光安定剤、紫外線吸収剤、スリップ剤、帯電防止剤、金属不活性剤、増粘分岐剤、艶消剤、充填剤、着色剤、ゴム等の柔軟性付与剤、その他各種の添加剤等を配合することができる。
【0033】
本発明の複合フィルムに用いられる弾性不織布は、オレフィン共重合体成分(C)(以下、成分(C)という)20〜80重量%、好ましくは30〜70重量%、及びスチレンジエンランダム共重合体、スチレン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体、結晶オレフィン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体、エラストメリックポリプロピレンから選ばれる少なくとも1種である熱可塑性エラストマー成分(D)(以下、成分(D)という)80〜20重量%、好ましくは70〜30重量%を含有する組成物からなる、平均繊維径が1〜50μm、好ましくは1〜24μmの繊維から構成されるものが好適に用いられる。また、弾性不織布の目付は、1〜300g/m2、好ましくは5〜100g/m2、更に好ましくは5〜50g/m2であることが望ましい。
【0034】
成分(C)と成分(D)の含有量が上記の範囲にあることによって、得られる弾性不織布は吸収性物品の弾性部材に適する優れた弾性と適度の伸長時応力を有する。また、弾性不織布の平均繊維径や目付が上記の範囲にあることによって、得られる弾性不織布は吸収性物品の弾性部材に適した柔軟なフィット性を示す。
【0035】
成分(C)のオレフィン共重合体は、エチレンもしくはプロピレンとα−オレフィンとの共重合体である。α−オレフィンとしては炭素数3〜10(重合体を構成する最も多いモノマーがプロピレンの場合は3を除く)のα−オレフィンが挙げられ、例えばプロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン等が挙げられる。また、これらに架橋用ジエンモノマーを加えた三元共重合体も含まれ、代表的にはエチレンプロピレンジエンゴム、エチレンブテンジエンゴムが挙げられる。前記のα−オレフィンの中では1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセンまたは1−オクテンが好ましい。これらのα−オレフィンは、単独でまたは2種以上組合せて用いることができる。
【0036】
成分(C)のオレフィン共重合体の分子量分布(Mw/Mn=重量平均分子量/数平均分子量)は、曳糸性の点から1.5〜4であることが好ましい。
また、前記オレフィン共重合体は、数平均分子量(Mn)が3万〜6万、かつX線回折によって測定される結晶化度が0〜50%であることが好ましい。数平均分子量がこの範囲であると、繊維化が容易であり、得られる繊維の強力が強くなり好ましい。また、結晶化度がこの範囲であると、得られる繊維の弾性が良好で、繊維の粘着性が少なく操作性とアンチブロッキング性の低下がない。また、前記オレフィン共重合体はメタロセン触媒によって造られたものであっても構わない。前記オレフィン共重合体の具体例としては、エンゲージ(商品名、デュポンダウエラストマージャパン(株)製)、タフマー(商品名、三井化学(株)製)等が挙げられる。
【0037】
前記成分(D)は、スチレンジエンランダム共重合体、スチレン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体、結晶オレフィン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体、エラストメリックポリプロピレンから選ばれる少なくとも1種の熱可塑性エラストマーからなる。
【0038】
成分(D)のスチレンジエンランダム共重合体は、共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とのランダム共重合体の共役二重結合が飽和された水添ジエン共重合体である。詳しくは、少なくとも1種の共役ジエン化合物と3〜50重量%の芳香族ビニル化合物とのランダム共重合体であって分子量分布(Mw/Mn=重量平均分子量/数平均分子量)が10以下であり、かつ共重合体中のジエン部のビニル結合含有率が10〜90重量%である共重合体のオレフィン性不飽和結合の少なくとも70%を水素添加した水添ジエン共重合体である。
【0039】
前記共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とのランダム共重合体に用いられる共役ジエン化合物としては、例えば1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,2−ジメチルブタジエン、3−エチルブタジエン等が挙げられる。中でも1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエンが好ましく、1,3−ブタジエンが特に好ましい。また、芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、ビニルナフタレン等が挙げられ、中でもスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレンが好ましく、スチレンが特に好ましい。
【0040】
成分(D)のスチレン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体は、1,2−結合含量が25重量%以下であるポリブタジエン重合体ブロック(f)と、共役ジエン化合物または共役ジエン化合物を70重量%以上含有する芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物ランダム共重合体であり、かつ共役ジエン部分の1,2−及び3,4−結合含量が25〜70重量%である重合体ブロック(g)、芳香族ビニル化合物を80重量%以上含有する共重合体ブロック(h)とからなる(f)−(g)−(h)ブロック共重合体、または前記ブロック共重合体単位がカップリング剤残基を介して延長または分岐されたブロック共重合体であり、全体に占める各ブロックの割合(f)/(g)/(h)が5〜30重量%/30〜80重量%/10〜35重量%のブロック共重合体を水素添加し、共役ジエン部分の二重結合が70%以上飽和されたブロック共重合体である。
【0041】
前記スチレン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体のメルトフローレート(JIS K 7210、230℃、荷重21.18N)は、特に限定はしないが加工性の点から0.3〜30g/10分が好ましく、1〜20g/10分が更に好ましい。
【0042】
前記芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物ランダム共重合体に用いられる芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、ジビニルベンゼン、N,N−ジメチル−p−アミノエチルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン、ビニルピリジン等が挙げられ、スチレン、α−メチルスチレンが好ましい。
前記スチレン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体の具体例としては、DYNARON(商品名、JSR(株)製)等が挙げられる。
【0043】
成分(D)の結晶オレフィン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体とエラストメリックポリプロピレンは、前述の成分(B)と同じものである。
【0044】
本発明の弾性不織布の製造に用いられる組成物の樹脂混合比率は、成分(C)が20〜80重量%、好ましくは30〜70重量%、成分(D)が80〜20重量%、好ましくは70〜30重量%である。前記弾性不織布に対し、成分(C)は主として伸長時の応力を付与し、成分(D)は、主として弾性を付与する成分である。
【0045】
成分(C)が20重量%未満の場合、得られる不織布は、弾性は良好であるが伸長時応力が不十分である。また、成分(D)が20重量%未満であると伸長時応力は良好であるが、弾性が不十分となる。従って弾性と伸長時応力の両性能を満たすためには、成分(C)が20〜80重量%、成分(D)が80〜20重量%の混合比率であることが必要である。
【0046】
前記弾性不織布の製造に使用される成分(C)と成分(D)とからなる組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて各種酸化防止剤、中和剤、光安定剤、紫外線吸収剤、スリップ剤、帯電防止剤、金属不活性剤、増粘分岐剤、艶消剤、充填剤、着色剤、ゴム等の柔軟性付与剤、その他各種の添加剤等を配合することができる。
【0047】
尚、前記組成物には、ポリスチレンエラストマーであるスチレン−エチレンブチレン−スチレンブロック共重合体とスチレン−エチレンプロピレン−スチレンブロック共重合体を配合しないことが望ましい。不織布の風合や隠蔽性を高めるためには、構成する繊維を細くする必要があり、そのためには、通常、押出機を高温度にし繊維化前樹脂粘度を低下させる方法が採られる。前記の2種の共重合体を配合した組成物を押出機温度260℃を大きく超えて加熱した場合、得られる繊維もしくは不織布の弾性が低下して100%伸長回復率が90%未満になるおそれがある。
【0048】
前記弾性不織布は、前記組成物を、成分(C)のオレフィン共重合体及び成分(D)の熱可塑性エラストマーの軟化点以上で溶融混練し紡糸口金より押出して微細な溶融物とし、この溶融物を高速の加熱気体流と接触させて微細な繊維とし、この繊維を多孔性支持体上に集積して繊維ウェブとし、この繊維ウェブを熱処理して不織布とするメルトブロー法によって製造されたものが好ましい。一般に、熱処理は使用される熱可塑性エラストマーの軟化点とオレフィン共重合体の軟化点の間の温度で行われる。熱処理の方法としては、加熱エンボスロールによる熱圧着法、加熱空気によるエアスルー法、赤外線ランプによる方法等の公知の方法が使用できる。また、メルトブロー法は一工程で樹脂から不織布を製造できる簡単な製造方法であることからも好ましい。
【0049】
また、前記弾性不織布には、目的に応じてポイントボンド加工、ソニックボンド加工、ウォータージェット加工、ニードルパンチ加工、レジンボンド加工のいずれか一つ以上の加工を行っても構わない。
【0050】
前記弾性不織布は、100%伸長回復率(100%伸長時の伸長回復率)が90%以上あることが好ましい。一般的に100%伸長回復率が90%以上の不織布が良好な弾性不織布または伸縮性不織布と呼ばれる。例えば、おむつに使用されている弾性不織布への要求は100%伸長回復率が90%以上である。
【0051】
また、前記弾性不織布は、製品にした時の適度な締付け力が得られる点において100%伸長時応力(縦方向(MD)と横方向(CD)の相乗平均値)が、不織布の目付100g/m2当り、100〜300cN/25mmであることが好ましく、100%伸長時応力がこの範囲であれば、吸収性物品はフィット性に優れ、過度の締付けも起こらない。
【0052】
本発明の複合フィルムを得る方法、すなわち弾性フィルムの少なくとも片面に弾性不織布を積層する方法は、公知の押出ラミネート、熱圧着ラミネート、ドライラミネート、ウェットラミネートやホットメルト接着剤によるラミネート等の方法を例示できるが、本発明の目的を損なわない限り、どのような方法を用いても良い。得られた複合フィルムはゴム弾性、環境適性、経済性に優れ、しかも身体へのフィット性にも優れ、吸収性物品用部材として好適に使用できる。
【0053】
使い捨ておむつや生理用品等の吸収性物品には、身体へのフィット性が求められるため、弾性もしくは伸縮性を要する部位には弾性部材が用いられる。例えば、図1に示す展開型使い捨ておむつ及び図2に示すパンツ型使い捨ておむつには、トップシート:1、バックシート:2、ウェストバンド(延長テープ、サイドフラップ):3、ファスニングテープ:4、立体ギャザー:5、レッグカフ:6、また図2に示すパンツ型使い捨ておむつのサイドパネル:8等は、弾性もしくは伸縮性を要する部位があり、これらの部位に弾性や伸縮性を付与するために、弾性フィルムや弾性繊維等から形成された弾性部材が使用されている。これら弾性部材の効果によって、使い捨ておむつは装着者の動きに追随し装着者の身体にフィットする。
【0054】
本発明の吸収性物品用部材は、本発明の複合フィルムを所望の弾性部材の形に合わせて裁断し、必要に応じて更に加工を施して得られる。例えば、複合フィルムから吸収性物品用部材を得る際に、その伸縮性や強度を調節する等の目的のため、必要な部位の弾性不織布の繊維を互いに密に溶着し、場合によっては弾性不織布をフィルム状に溶融一体化させてもよい。
【0055】
本発明の吸収性物品は、例えば、液体透過性のトップシート、液体不透過性のバックシート、及びトップシートとバックシートとの間に介在する液体保持性の吸収体からなるような吸収性物品の弾性部材として、本発明の吸収性物品用部材を縫製、接着等によって組み込んで製造される。例えば図1に示す展開型使い捨ておむつや図2に示すパンツ型使い捨ておむつのウェストバンドは胴回り全体に接触し肌かぶれを起こしやすい部位の一つであるが、本発明の吸収性物品用部材を用いることによって過度の締付けが軽減され、肌かぶれが防止できる。
【0056】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、以下の実施例及び比較例における加工性及び物性の測定・評価は、下記の方法に従って行った。
【0057】
▲1▼フィルムの永久伸び(単位:%)
JIS K 6301に準じ、伸長速度200mm/min、伸長伸度300%、伸長保持時間10分、伸長緩和時間10分の条件で測定し、伸長前の長さ(L1)mmと伸長後の長さ(L2)mmから、次式によってフィルムの永久伸びを求めた。
永久伸び=((L2−L1)/L1)×100
永久伸びの値が小さいほど応力緩和後に戻り易いことを示し、引張り時のゴム弾性が優れる。
【0058】
▲2▼メルトフローレート(単位:g/10min、MFRという)
MFRは、JIS K 7210 に準処し、断りのない限り条件14(230℃、荷重21.18N)で測定した。
【0059】
▲3▼数平均分子量(Mn)、分子量分布(Mw/Mn)
成分(A)または(C)をオルトジクロロベンゼンに溶解させて濃度0.75mg/mlの溶液とし、GPC装置(WATER社製150C型、使用カラム;TSK GEL GMH6−HT)を用いて135℃にて重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)を測定した。分子量分布(Mw/Mn)は測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)から計算した。
【0060】
▲4▼結晶化度(単位:%)
広角X線回折装置(日本電子(株)製、JDX−8200T型)を用いて、線源:CuKa線、出力:50KV−150mA、スキャニング速度:2θ=5°〜35°に対し1°/min、レシービングスリット:0.2mmで測定した。
【0061】
▲5▼不織布の伸長回復率(単位:%)と伸長時応力(単位:cN/25mm)
幅25mm、長さ200mmの試験片を縦方向と横方向について各3枚ずつ用意する。引張試験機((株)島津製作所製、オートグラフAG−G)を用い、チャック間を100mmに設定し試験片を固定した。引張速度300mm/minで100%まで伸長させた後、同じ速度で0%まで戻し、応力が0となった時の伸びた長さをLmmとして測定した。
伸長回復率は下記式1に従って求めた。縦方向、横方向のそれぞれの伸長回復率の平均値を求め、更に下記式2によって縦方向と横方向の相乗平均値を求め100%伸長回復率とした。
伸長回復率=((100−L)/100)×100 … 式1
相乗平均値=(縦方向の平均値×横方向の平均値)1/2 … 式2
この時の応力を目付100g/m2の不織布に換算した値を100%伸長した時の応力とし、伸長回復率と同様に式2にて縦方向と横方向の相乗平均値を求め100%伸長時応力とした。
【0062】
▲6▼不織布を構成する繊維の平均繊維径(単位:μm)
不織布の任意の5ヶ所から縦10mm、横10mmの不織布片(合計5枚)を切り取り、電子顕微鏡にて表面を観察した。1枚の不織布片から20本の繊維径を測定し、これを5枚の不織布片にて繰り返し、合計100本の繊維径の平均値を算出した。
【0063】
▲7▼使い捨ておむつ適性
パンツ型使い捨ておむつを5人の幼児に着用して、過度の締付けや肌かぶれの有無、更に排泄物の漏れの有無を観察し下記基準によって判定した。
◎:5人が良好と判断
○:3〜4人が良好と判断
△:2人が良好と判断
×:0〜1人が良好と判断
【0064】
本発明の実施例において使用した材料の略号と内容は以下の通りである。
成分(A):
・A−1:エチレン−1−オクテン共重合体、デュポンダウエラストマージャパン(株)製「エンゲージ(商品名) EG8200」 、MFR(JIS K7210(条件4)、190℃、21.18N)=5
成分(B):
・B−1:1−ブテン−エチレン共重合体、三井化学(株)製「タフマー(商品名) TX611」、MFR(JIS K 7210(条件4)、190℃、21.18N)=1.2
成分(C):
・C−1:エチレン−1−オクテン共重合体、結晶化度=5%、Mn=50000、Mw/Mn=2.0、1−オクテン含有量=24重量%
・C−2:エチレン−1−オクテン共重合体、結晶化度=50%、Mn=50000、Mw/Mn=2.0、1−オクテン含有量=12重量%
・C−3:エチレン−プロピレン共重合体、結晶化度=60%、Mn=60000、Mw/Mn=2.0、プロピレン含有量=7重量%
成分(D):
・D−1:結晶オレフィン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体、JSR(株)製「DYNARON(商品名) 6200P」 、MFR=2.5
【0065】
〔弾性フィルムの製造〕
Tダイを備えたスクリュー径65mmの押出機を用い、成分(A)と成分(B)を表1記載の割合で押出機に投入し、200℃で溶融させながら押出し、表面温度30℃の冷却ロ−ルで冷却固化して、ライン速度5m/minで、厚さ30μm、幅500mmの単層フィルムとし、巻き取り長100mをワインダーにて一定張力で紙管に巻取り、弾性フィルムを得た。得られた弾性フィルムの評価結果を表1に示した。
【0066】
〔弾性不織布の製造〕
スクリュー(径30mm)、加熱体及びギアポンプを有する押出機、紡糸口金(孔径0.3mm、孔数501ホール、有効幅500mm)、圧空発生装置及び空気加熱機、ポリエステル製ネットを備えた捕集コンベアー、及び巻取機からなるメルトブロー不織布製造装置を用いて、成分(C)と成分(D)を表2記載の割合で押出機に投入し、加熱体により270℃で加熱溶融させ、溶融した組成物を紡糸口金から単孔当たり0.14g/minの紡糸速度で、400℃、98kPa(ゲージ圧)の高圧加熱空気流中に吐出させて繊維状にし、4m/minの速度で走行しているポリエステル製ネットの捕集コンベアー上に吹き付けた。捕集コンベアーは、紡糸口金から30cmの距離に設置した。吹き付けた空気は捕集コンベアーの裏側に設けた吸引装置で除去した。捕集コンベアーにて搬送された繊維のウェブをエアスルー加工機で熱処理し、得られた不織布を巻取機にてロール状に巻取り、目付約33g/m2の不織布を得た。得られた弾性不織布の評価結果を表2に示した。
【0067】
〔複合フィルムの製造〕
表3記載の構成で弾性フィルムの両面に弾性不織布を重ねて、多数の突起を有するピンタイプ熱エンボスロール(突起部直径1mm、突起部面積15%、温度120℃)と金属フラットロール(温度100℃)の間に導き、ロール線圧686N/cm(70kg/cm)、ライン速度10m/minで積層し、複合フィルムとした。
【0068】
〔吸収性物品の製造〕
プロクター・アンド・ギャンブル・ファー・イースト・インク社製「pampersすくすくパンツ」(パンツ型使い捨ておむつのLサイズ、pampersは登録商標、すくすくパンツは商標)のウエスト部分両脇からネット状弾性素材を剥ぎ取り、得られた複合フィルムをネット状弾性素材の形に裁断し吸収性物品用部材を作製した。この吸収性物品用部材をウエスト部分全体に貼り付けたパンツ型使い捨ておむつを5枚作製し、それぞれ5人の幼児に着用して、使い捨ておむつ適性を評価し、その結果を実施例1〜4及び比較例1〜4として表3に示した。
【0069】
【表1】
【0070】
【表2】
【0071】
【表3】
【0072】
【発明の効果】
本発明の複合フィルム及びそれを用いた吸収性物品は、ポリウレタンエラストマーを使用していないにも拘わらず、身体へのフィット性に優れ、過度の締付けによる肌かぶれが防止でき、使用後の焼却処理において有毒ガスの発生がなく、比較的安価で優れた吸収性物品である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の展開型オムツの裏側の一部を破断した平面図である。
【図2】本発明のパンツ型使い捨てオムツの一部を破断した斜視図である。
符号の説明
1:トップシート
2:バックシート
3:ウエスドバンド
4:ファスニングテープ
5:立体ギャザー
6:レッグカフ
7:吸収体
8:サイドパネル
Claims (4)
- エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体であるオレフィン共重合体成分(A)0〜25重量%、及び結晶オレフィン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体、1−ブテン−α−オレフィン共重合体及びエラストメリックポリプロピレンから選ばれる少なくとも1種である熱可塑性エラストマー成分(B)100〜75重量%を含有する組成物からなり、JIS K 6301に準じて測定した永久伸びが50%以下である弾性フィルムの少なくとも片面に、弾性不織布を積層してなることを特徴とする複合フィルム。
- 弾性不織布が、エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体もしくはプロピレンと炭素数4〜10のα−オレフィンとの共重合体であり、分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜4、結晶化度が0〜50%かつ数平均分子量(Mn)が3万〜6万であるオレフィン共重合体成分(C)20〜80重量%、及びスチレンジエンランダム共重合体、スチレン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体、結晶オレフィン−エチレンブチレン−結晶オレフィンブロック共重合体、エラストメリックポリプロピレンから選ばれる少なくとも1種である熱可塑性エラストマー成分(D)80〜20重量%を含有する組成物からなり、かつ下記(a)〜(c)を満足することを特徴とする請求項1記載の複合フィルム。
(a)弾性不織布を構成する繊維の平均繊維径が1〜50μm。
(b)弾性不織布の100%伸長時の伸長回復率が90%以上、100%伸長時の応力(目付100g/m2当り)が100〜300cN/25mm。
(c)弾性不織布の製造方法がメルトブロー法。 - 請求項1もしくは2記載の複合フィルムを用いたことを特徴とする吸収性物品用部材。
- 請求項3記載の吸収性物品用部材を、弾性もしくは伸縮性を要する部位に用いたことを特徴とする吸収性物品。
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