JP2004043519A - 水系ポリウレタン樹脂を用いたラミネート接着剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】各種フィルムに対し優れた接着性を示し、耐ボイル性、耐レトルト性、フィルム外観等に優れた水系ポリウレタン樹脂を用いたラミネート接着剤組成物を提供する。
【解決手段】脂肪族ジカルボン酸(A1)と、芳香族ジカルボン酸(A2)及び/又は脂環族ジカルボン酸(A3)と、分岐グリコール(A4)とを構成成分とするポリエステルポリオールを構成成分として70重量%以上95重量%未満の範囲で含有する高分子ポリオール(A)と、有機ジイソシアネート化合物(B)と、遊離のカルボキシル基を有する鎖伸長剤(C)とを反応させて得られるウレタンプレポリマーを中和剤の存在下、水中へ乳化した数平均分子量10,000〜60,000の水系ポリウレタン樹脂を主剤とし、更に硬化剤(D)を含有してなる、水系ポリウレタン樹脂を用いたラミネート接着剤組成物である。
【選択図】 なし
【解決手段】脂肪族ジカルボン酸(A1)と、芳香族ジカルボン酸(A2)及び/又は脂環族ジカルボン酸(A3)と、分岐グリコール(A4)とを構成成分とするポリエステルポリオールを構成成分として70重量%以上95重量%未満の範囲で含有する高分子ポリオール(A)と、有機ジイソシアネート化合物(B)と、遊離のカルボキシル基を有する鎖伸長剤(C)とを反応させて得られるウレタンプレポリマーを中和剤の存在下、水中へ乳化した数平均分子量10,000〜60,000の水系ポリウレタン樹脂を主剤とし、更に硬化剤(D)を含有してなる、水系ポリウレタン樹脂を用いたラミネート接着剤組成物である。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、水系ポリウレタン樹脂を用いたラミネート接着剤組成物に関し、更に詳しくは、各種フィルムに対し優れた接着性を示し、耐ボイル性、耐レトルト性などの点で優れたラミネート接着剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、食品等の分野に於いては、レトルト包装が多用されるようになってきており、このレトルト包装により、食品の長期保存が可能となっている。レトルト包装には、補強材、ガスバリヤー材等のフィルムを接着剤などを用いてラミネートしたラミネートフィルムが使用されている。このラミネート用の接着剤として、従来より有機溶剤を含有するものが使用されている。また、ラミネート用接着剤として、主剤をポリオール、硬化剤をイソシアネートとする2液反応型ポリウレタン接着剤が多用されている。
【0003】
しかしながら、有機溶剤系の接着剤には、その溶剤が環境に悪影響を与えるという環境上の問題がある。また、2液反応型であるためにイソシアネートが過剰になると炭酸ガスによる発泡により、フィルムの外観が不良となるという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この点を解決するものとして、水系の接着剤を使用することが提案されている。しかしながら、従来の水系接着剤は、耐ボイル性及び耐レトルト性が悪く、基材となるフィルムへの接着力が弱く、更に、ドライラミネート性が悪いという欠点を有している。
【0005】
本発明はこのような従来技術の問題点を解決するために為されたものであり、本発明の目的は、各種フィルムに対し優れた接着性を示し、耐ボイル性、耐レトルト性、フィルム外観等の点で優れた水系ポリウレタン樹脂を用いたラミネート接着剤組成物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のラミネート接着剤組成物は、脂肪族ジカルボン酸(A1)と、芳香族ジカルボン酸(A2)及び/又は脂環族ジカルボン酸(A3)と、分岐グリコール(A4)とを構成成分とするポリエステルポリオールを構成成分として70重量%以上95重量%未満の範囲で含有する高分子ポリオール(A)と、有機ジイソシアネート化合物(B)と、遊離のカルボキシル基を有する鎖伸長剤(C)とを反応させて得られるウレタンプレポリマーを中和剤の存在下、水中へ乳化した数平均分子量10,000〜60,000の水系ポリウレタン樹脂を主剤とし、更に硬化剤(D)を含有してなることを特徴とする。
【0007】
硬化剤(D)としては、エポキシ化合物、カルボジイミド化合物及びオキサゾリン化合物を例示することができる。
【0008】
ここで、前記水系ポリウレタン樹脂の固形分あたりの酸価が6〜31(mgKOH/g)であることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0010】
本発明のラミネート接着剤組成物に於ける高分子ポリオール(A)は、前述のように、脂肪族ジカルボン酸(A1)と、芳香族ジカルボン酸(A2)及び/又は脂環族ジカルボン酸(A3)と、分岐グリコール(A4)とを構成成分としている。ここで使用し得る脂肪族ジカルボン酸(A1)として、例えば、マロン酸、琥珀酸、酒石酸、蓚酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、アルキルコハク酸、リノレイン酸、マレイン酸、フマール酸、メサコン酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸等、或いはこれらの酸無水物、アルキルエステル、酸ハライド等の反応性誘導体などを挙げることができる。これらの脂肪族ジカルボン酸は単独又は2種以上併用して用いられる。これらの脂肪族ジカルボン酸のうち、アジピン酸が好適に使用される。
【0011】
また、芳香族ジカルボン酸(A2)として、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸、テトラヒドロフタル酸等、或いはこれらの酸無水物、アルキルエステル、酸ハライド等の反応性誘導体などを挙げることができる。これらの芳香族ジカルボン酸は単独又は2種以上併用して用いられる。これらの芳香族ジカルボン酸のうち、テレフタル酸及びイソフタル酸が好適に使用される。
【0012】
脂環族ジカルボン酸(A3)としては、例えば、シクロプロパンジカルボン酸、シクロブタンジカルボン酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸など、或いはこれらの酸無水物、アルキルエステル、酸ハライド等の反応性誘導体などを挙げることができる。これらの脂環族ジカルボン酸は単独又は2種以上併用して用いられる。
【0013】
また、本発明に於いて使用し得る分岐グリコール(A4)としては、例えば、1,2−プロピレングリコール、1−メチル−1,3−ブチレングリコール、2−メチル−1,3−ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1−メチル−1,4−ペンチレングリコール、2−メチル−1,4−ペンチレングリコール、1,2−ジメチル−ネオペンチルグリコール、2,3−ジメチル−ネオペンチルグリコール、1−メチル−1,5−ペンチレングリコール、2−メチル−1,5−ペンチレングリコール、3−メチル−1,5−ペンチレングリコール、1,2−ジメチルブチレングリコール、1,3−ジメチルブチレングリコール、2,3−ジメチルブチレングリコール、1,4−ジメチルブチレングリコール等を挙げることができる。これらの分岐グリコールは単独で又は2種以上併用して用いられる。これらの分岐グリコールのうち、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール等が好適に使用される。
【0014】
本発明に於いては、分岐グリコールに加えて、直鎖グリコールを必要に応じて目的とする性能を低下させない範囲で追加成分として使用してもよく、かかる直鎖グリコールとして、例えば、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,5−ペンチレングリコール、1,6−ヘキサメチレングリコール、ジエチレングリコール等を挙げることができる。これらの直鎖グリコールは単独で又は2種以上併用して用いられる。
【0015】
ポリエステルポリオールの全体の構成成分100重量%に対する脂肪族ジカルボン酸(A1)の量は、40〜90重量%の範囲であるのが好ましい。脂肪族ジカルボン酸(A1)の量がこの範囲を外れると、接着強度が低下する場合がある。
【0016】
また、ポリエステルポリオールの全体の構成成分100重量%に対する芳香族ジカルボン酸(A2)及び脂環族ジカルボン酸(A3)の合計の量は、10重量%〜60重量%の範囲であるのが好ましい。芳香族ジカルボン酸(A2)及び脂環族ジカルボン酸(A3)の量がこの範囲を外れると、接着強度が低下する場合がある。
【0017】
分岐グリコール(A4)の量は、ポリエステルポリオールの全体の構成成分100重量%に対して、30〜100重量%の範囲であるのが好ましい。分岐グリコール(A4)の量がこの範囲を外れると、接着強度が低下する場合がある。
【0018】
前記ポリエステルポリオールの数平均分子量は、通常500〜8000、好ましくは1000〜5000、より好ましくは1200〜3000である。数平均分子量が500未満では、得られるポリウレタン樹脂が硬くて脆くなり、接着性も低下する。また数平均分子量が8000を越えると得られるポリウレタン樹脂が柔らかくなりすぎ、耐ブロッキング性が低下する。
【0019】
本発明におけるポリエステルポリオールは、上記酸成分と上記グリコール成分とを脱水縮合せしめる公知のポリエステル製造方法と同様の方法で得られる。
【0020】
本発明のラミネート接着剤組成物では、ポリウレタン樹脂を100重量%とした場合に、ポリエステルポリオールを構成成分として70重量%以上95重量%未満の範囲で含有しているのが好ましい。ポリエステルポリオールの含有量がこの範囲を外れると、接着強度が低下する場合があるので好ましくない。
【0021】
本発明に於ける有機ジイソシアネート化合物(B)としては、公知のものを使用することができ、例えば、脂肪族ジイソシアネート(例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、1,4−ブタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、3−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネートなどが例示できる)、脂環族ジイソシアネート(例えば、イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、4,4′−シクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサンなどが例示できる)、芳香族ジイソシアネート(例えば、トリレンジイソシアネート、2,2′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、4,4′−ジベンジルジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネートなどが例示できる)、芳香脂肪族ジイソシアネート(例えば、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、α,α,α,α−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどが例示できる)等を挙げることができる。これらの有機ジイソシアネートは単独でも用いることができ、また2種以上の混合物にして用いることもできる。
【0022】
本発明に於いて使用し得る遊離のカルボキシル基を有する鎖伸長剤(C)としては、ジヒドロキシカルボン酸、例えば、ジアルキロールアルカン酸、特にジメチロールアルカン酸(例えば、ジメチロール酢酸、ジメチロールブタン酸、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロール酪酸、ジメチロールペンタン酸などが例示できる)、ジヒドロキシスクシン酸などを挙げることができる。これらの遊離のカルボキシル基を有する鎖伸長剤(C)は単独で又は2種以上併用して用いられる。
【0023】
更に、他の使用可能な鎖伸長剤としては、グリコール類(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、プロピレングリコールなどが例示できる等を挙げることができる。これらの他の使用可能な鎖伸長剤は単独でまたは2種以上併用して用いられる。
【0024】
これらの鎖伸長剤(C)はポリウレタン樹脂の水性化に必要であり、鎖伸長剤(C)は、最終的に得られる水系ポリウレタン樹脂の酸価が6〜31(mgKOH/g)、好ましくは10〜20(mgKOH/g)になるように添加するのが好ましい。酸価が6未満では、水性化能が低すぎるため水系で自己乳化状態を維持するのが困難となり好ましくない、一方、酸価が31を越えると水性化能は十分であるが、被膜が硬くなりすぎたり、また、耐水性が低くなり好ましくない。
【0025】
本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物は、従来公知のいかなる方法によっても製造が可能であり、(1)各成分を一度に反応させるワンショット法または、(2)段階的に反応させる多段法、例えば、有機ポリイソシアネートと活性水素化合物とを反応させて水酸基末端ウレタンプレポリマーを生成させて製造する方法、又は有機ポリイソシアネートと活性水素化合物の一部とを反応させてイソシアネート基末端プレポリマーを形成した後、活性水素化合物の残部を加えて、更に反応させて製造する方法などのいずれの方法で製造してもよいが、ポリウレタン分子鎖中へのカルボキシル基の導入が容易である点で多段法が好ましい。また、ポリウレタン樹脂をイソシアネートに対して不活性で、水と相溶する有機溶剤中で反応後、水を添加し、その後、有機溶剤を取り除く方法も好ましく使用できる。
【0026】
本発明の水系ポリウレタン樹脂の製造に於いては、高分子ポリオール(A)と有機ジイソシアネート化合物(B)との反応割合の調整により、末端が水酸基のウレタンプレポリマー又は末端がイソシアネート基のウレタンプレポリマーを選択的に生成させることができるが、接着性を高めるという観点から、末端が水酸基のウレタンプレポリマーが好ましい。
【0027】
本発明の水系ポリウレタン樹脂の製造に於いては、有機ジイソシアネート(B)に対して不活性で水と相溶する有機溶剤中で、有機ジイソシアネート(B)と高分子ポリオール(A)とを反応させて水酸基末端プレポリマー又はイソシアネート基末端プレポリマーを形成した後、遊離のカルボキシル基を有する鎖伸長剤(C)を反応させて得られる線状ウレタンプレポリマーを、中和剤の存在下水中で水性化させることによって得ることもできる。ここで言う水性化とは、樹脂を水中に安定に分散もしくは乳化させることをいう。
【0028】
本発明で使用可能な、前記イソシアネートに対して不活性で水と相溶する有機溶剤としては、エステル系溶剤(例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセロソルブアセテートなど)、ケトン系溶剤(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)、エーテル系溶剤(例えば、ジオキサン、テトラハイドロフラン、プロピレングリコールモノメチルエーテルなど)、アミド系溶剤(例えば、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなど)等を挙げることができる。これらの溶剤は単独でまたは2種以上併用して用いられ、好ましいものは、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルである。
【0029】
本発明に於いて使用し得る中和剤としては、例えば、アンモニア、N−メチルモルホリン、トリエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、トリプロピルアミン、エタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属等が挙げられる。これらの中和剤は単独でまたは2種以上併用して用いられる。
【0030】
中和剤の使用量は、前記遊離のカルボキシル基を有する鎖伸長剤(C)に対して20モル%以上80モル%以下、好ましくは20モル%以上50モル%未満であり、遊離のカルボキシル基を完全に中和することなく一部遊離のカルボキシル基として残すことにより、広範囲の種類のプラスチックフィルムに対して接着性を向上させることができる。
【0031】
前記ポリウレタン樹脂の製造は通常20〜140℃、好ましくは40〜120℃の温度で行われる。前記反応に際しては、反応を促進させるため、必要により通常ウレタン反応において使用される触媒を使用してもよい。ウレタン反応触媒としては、アミン触媒(例えば、トリエチルアミン、N−エチルモルホリン、トリエチレンジアミンなど)、錫系触媒(例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、オクチル酸錫など)、チタン系触媒(例えば、テトラブチルチタネートなど)等を挙げることができる。触媒の使用量はポリウレタン樹脂に対して通常0.1重量%以下である。
【0032】
このようにして得られる本発明のポリウレタン樹脂の数平均分子量は10000〜60000、好ましくは20000〜40000である。数平均分子量が10000未満であると、ラミネート接着剤組成物の塗膜の乾燥性、接着性が不良になる、また、ラミネート適性が不十分になる傾向がある。一方数平均分子量が60000を越えると、各種プラスチックフィルムへの密着性が不良となるので好ましくない。
【0033】
本発明に於ける硬化剤(D)としては公知のエポキシ化合物、カルボジイミド化合物及びオキサゾリン化合物を例示することができる。エポキシ化合物として市販品を使用することができ、例えば、デナコール(商品名、ナガセ化成工業(株)社製)、エピコート(シェル化学(株)社製)、エポライト(共栄油脂化学工業(株)社製)等として容易に入手することができる。カルボジイミド化合物も市販品を使用することができ、例えば、カルボジライト(日清紡(株)社製)、オキサゾリン化合物としてはエポクロス(日本触媒(株)社製)等として容易に入手することができる。また、それらの2種以上の混合物も硬化剤として使用できる。
【0034】
硬化剤(D)の使用により、より低い熱処理条件で優れた密着性を示し、耐水性及び耐溶剤性が向上する。硬化剤(D)としてエポキシ化合物を使用する場合、その添加量は、ウレタン樹脂100重量%に対して2〜30重量%の範囲であることが好ましい。エポキシ化合物が上記の範囲を外れると、耐水性、耐熱性が低下し、良好な密着性能が得られず、熱水処理中に貼り合わされているプラスチックフィルムとの間で剥離を起こす場合がある。
【0035】
本発明のラミネート接着剤組成物はそのままでも使用し得るが、必要に応じて、顔料や染料、分散安定剤、レベリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、消泡剤、増粘剤、分散剤、界面活性剤、フィラー、その他の慣用成分を含んでいても良い。また本発明のラミネート接着剤組成物中において、本発明のラミネート性能を逸脱しない限り、本発明以外のポリウレタン樹脂エマルション、アクリルエマルション、酢酸ビニルエマルション、酢酸ビニルアクリルエマルション、塩素化ポリオレフィンエマルション等または他の水系樹脂等とブレンドして使用することもできる。
【0036】
本発明のラミネート接着剤組成物を適用する対象フィルムは、例えば、ポリエステルフィルム(延伸のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなど)、ナイロンフィルム(延伸及び未延伸のナイロン(Ny)フィルムなど)、ポリオレフィンフィルム(ポリエチレン(PE)フィルム、延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム、未延伸ポリプロピレン(CPP)フィルムなど)等の各種フィルムが挙げられる。コロナ放電処理などの表面処理を施したフィルムも好ましく使用できる。コロナ放電処理などの表面処理を施すことにより、密着性をより向上させることができる。
【0037】
本発明において、ラミネート加工する方法としては、上記各種フィルムに本発明の水性ラミネート用接着剤を塗布し、溶融樹脂を積層する押出ラミネート法、上記各種フィルムに本発明の水性ラミネート用接着剤を塗布し、プラスチックフィルムを積層するドライラミネート法のいずれもが利用できるが、本発明の水性ラミネート用接着剤は特にドライラミネート法に適している。
【0038】
【実施例】
以下に、実施例及び比較例に基づき、本発明を更に詳細に説明する。なお、本明細書に於ける部及び%は、重量部及び重量%をそれぞれ表す。
【0039】
<高分子ポリオールの調製>
表1に示す配合により、高分子ポリオールA〜Dを調製した。
【0040】
(ポリエステルポリオールA)
3−メチル−1,5−ペンタンジオール317.2g、テレフタル酸174g、アジピン酸146gを反応器に仕込み、常圧下、窒素ガスを通じつつ、200℃で生成する水を反応系外に留去しながらエステル化反応を行った。ポリエステルの酸価が1.0mgKOH/gになった時点で真空ポンプにより、徐々に真空度を上げて反応を完結させた。得られたポリエステルポリオール(以下ポリエステルポリオールA)の水酸基価は56.1mgKOH/g、酸価は0.2mgKOH/g、数平均分子量(水酸基価より算出した)は2000であった。
【0041】
(ポリエステルポリオールB〜D)
ポリエステルポリオールB〜Dについても、上記ポリエステルポリオールAと同様にして調製した。
【0042】
【表1】
【0043】
<水系ポリウレタン樹脂の調製>
次に、上記で調製した高分子ポリオールA〜Dを用いて、表2に示す配合により、合成例1〜3及び比較合成例1〜3の水系ポリウレタン樹脂を調製した。
【0044】
【表2】
【0045】
(合成例1)
温度計、攪拌機、窒素導入管、冷却管を備えた2000mlの四つ口フラスコに、アジピン酸とテレフタル酸、3−メチルー1、5ペンタンジオールからなる数平均分子量2000、水酸基価56.1(mgKOH/g)のポリエステルポリオールAを840g、トリレンジイソシアネート119g、メチルエチルケトンを200g入れ、窒素を導入しながら75℃で1時間反応させた。反応終了後、60℃まで冷却し、ジメチロールプロピオン酸を41g、トリエチルアミンを1.54g、メチルエチルケトンを300g加え75℃で2時間反応させ、水酸基末端であるウレタンプレポリマーを得た。次いで、このプレポリマーを40℃まで冷却し、10%水酸化ナトリウム水溶液を43.8gを加え、30分攪拌して中和反応を行なった。その後、水1127gを加え、ホモミキサーで高速攪拌することにより乳化を行なった。この乳化液から、加熱減圧下によりメチルエチルケトンを留去し、固形分50%の合成例1の水系ポリウレタン樹脂溶液を得た。
【0046】
(合成例2)
温度計、攪拌機、窒素導入管、冷却管の備えた2000mlの四つ口フラスコに、アジピン酸とシクロヘキサンジカルボン酸、エチレングリコールとネオペンチルグリコールからなる数平均分子量2000、水酸基価56.1(mgKOH/g)のポリエステルポリオールBを820g、イソホロンジイソシアネート141g、メチルエチルケトンを200g入れ、窒素を導入しながら75℃で1時間反応させた。反応終了後、60℃まで冷却し、ジメチロールプロピオン酸を39g、トリエチルアミンを11.75g、メチルエチルケトンを300g加え75℃で2時間反応させ、水酸基末端であるウレタンプレポリマーを得た。次いでこのプレポリマーを40℃まで冷却し、次いで水1127gを加え、ホモミキサーで高速攪拌することにより乳化を行なった。この乳化液から加熱減圧下により、メチルエチルケトンを留去し、固形分50%の合成例2の水系ポリウレタン樹脂溶液を得た。
【0047】
(合成例3)
温度計、撹拌機、窒素導入管、冷却管を備えた2000mlの四つ口フラスコに、アジピン酸とテレフタル酸、3−メチル−1,5ペンタンジオールからなる数平均分子畳2000、水酸基価56.1(mgKOH/g)のポリエステルポリオールAを810g、イソホロンジイソシアネート158g、メチルエチルケトンを200g入れ、窒素を導入しながら75℃で1時間反応させた。反応終了後、60℃まで冷却し、ジメチロールプロピオン酸を32g、トリエチルアミンを1.21g、メチルエチルケトンを300g加え75℃で2時間反応させ、イソシアネート基末端であるウレタンプレポリマーを得た。次いで、このプレポリマーを40℃まで冷却してトリエチルアミン9・67gを加え、30分感撹拌し、中和反応を行なった。その後、水1127gを加え、ホモミキサーで高速撹拌することにより乳化を行なった。この乳化液から加熱減圧下でメチルエチルケトンを留去し、固形分50%の合成例3の水系ポリウレタン樹脂溶液を得た。
【0048】
(比較合成例1〜3)
表2に示す配合に基づいて合成例1と同様の手順により、比較合成例1〜3の固形分50%の水系ポリウレタン樹脂を得た。
【0049】
<水系ポリウレタン樹脂を用いたラミネート接着剤の調製>
次に、上記で調製した水系ポリウレタン樹脂に、表3に示す配合量で以下に示すようにして硬化剤を加えて、実施例1〜3及び比較例1〜3のラミネート接着剤を得た。
【0050】
(実施例1〜3及び比較例1〜3)
上記により得られたポリウレタン樹脂固形分100部に対し、エポキシ化合物(デナコールEX−614B:ナガセ化成工業(株)社製)を10部加え、この配合組成物を常温で攪拌混合し、実施例1〜3及び比較例1〜3のラミネート接着剤とした。
【0051】
【表3】
【0052】
<分析>
高分子ポリオール及び水系ポリウレタン樹脂は下記に示す方法で分析した。
(1)数平均分子量
ポリスチレン検量線による、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定した。
(2)酸価
固形分1g中に含まれる遊離カルボキシル基を中和するに要するKOHのmg数を示し、用いた遊離のカルボキシル基を有する鎖伸長剤(C)の仕込量より算出した。
【0053】
<耐ボイル性試験>
ナイロンフィルムとポリエチレンフィルムとを使用し、以下の条件で試験を行った。その結果を表3に示した。
【0054】
15μmのONy(延伸ナイロン)フィルムに接着剤を固形分換算3.5g/m2で塗布し、80℃で3分間乾燥させた。乾燥後、その上に60μmのLLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)のコロナ放電処理面を2.0kg/cm2でラミネートした。これを40℃で48時間養生を行った。このラミネートフィルムを95℃の熱水中に30分間浸漬し、その後のフィルムの表面状態を表2では耐ボイル性とし、評価結果を下記により示した。
【0055】
○:フィルム外観に全く変化が見られない
△:フィルムのごく一部がデラミネートしている
×:フィルムの一部がデラミネートしている。
【0056】
以上の結果から、高分子ポリオールA及びBを使用した実施例1〜3のラミネート接着剤は、比較例1〜3の接着剤に比較して、高い耐ボイル性を示した。
【0057】
<剥離試験>
上記により得られたラミネートフィルムをテンシロン万能試験機((株)オリエンテック製)を使用し、ボイル前とボイル後のラミネートされている両フィルムをT型剥離させた時の剥離強度(引張り速度 200mm/min、単位mN/15mm)を測定し、その数値を表3に示した。
【0058】
<各種フィルムへの密着性試験>
各ラミネート接着剤を、厚さ100μmのコロナ放電処理延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム、厚さ60μmのコロナ放電処理延伸ポリエチレン(PE)フィルム、及び厚さ100μmのコロナ放電処理延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに、乾燥膜厚10μmになるように塗布し、室温(25℃)乾燥した後、80℃で5分熱処理を行なった。塗膜の密着性は、JIS K5400の碁盤目テープ法に基づいて評価した。即ち、塗布面に2mmマスを碁盤目状に100マス作り、セロハン粘着テープを貼り付け、これを急速に剥がしたときの塗膜がフィルムから剥離する度合いから密着性を評価した。その結果を表3に併せて示した。
【0059】
表3では評価結果を下記のように示した。
【0060】
○:全く剥がれなかったもの
△:80%以上フィルムが残ったもの
×:20%以下にとどまったもの。
【0061】
以上の結果から、実施例1〜3の接着剤は、耐ボイル性が高く、各種フィルムへの密着性も高いことが分かる。これに対して、比較例1〜3の接着剤は、耐ボイル性が十分ではなく、PE及びPETには接着するものの、OPPへの接着性に劣ることが分かる。
【0062】
【発明の効果】
本発明の水系ポリウレタン樹脂を用いたラミネート接着剤組成物は、OPP、PET、PE、Ny等のフィルムに対する密着性に優れており、高い耐ボイル性、レトルト性を示し、また、フィルムの外観も良好で、優れたドライラミネート性を有している。更に、溶剤を含有しないために環境問題も生じない。
【発明の属する技術分野】
この発明は、水系ポリウレタン樹脂を用いたラミネート接着剤組成物に関し、更に詳しくは、各種フィルムに対し優れた接着性を示し、耐ボイル性、耐レトルト性などの点で優れたラミネート接着剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、食品等の分野に於いては、レトルト包装が多用されるようになってきており、このレトルト包装により、食品の長期保存が可能となっている。レトルト包装には、補強材、ガスバリヤー材等のフィルムを接着剤などを用いてラミネートしたラミネートフィルムが使用されている。このラミネート用の接着剤として、従来より有機溶剤を含有するものが使用されている。また、ラミネート用接着剤として、主剤をポリオール、硬化剤をイソシアネートとする2液反応型ポリウレタン接着剤が多用されている。
【0003】
しかしながら、有機溶剤系の接着剤には、その溶剤が環境に悪影響を与えるという環境上の問題がある。また、2液反応型であるためにイソシアネートが過剰になると炭酸ガスによる発泡により、フィルムの外観が不良となるという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この点を解決するものとして、水系の接着剤を使用することが提案されている。しかしながら、従来の水系接着剤は、耐ボイル性及び耐レトルト性が悪く、基材となるフィルムへの接着力が弱く、更に、ドライラミネート性が悪いという欠点を有している。
【0005】
本発明はこのような従来技術の問題点を解決するために為されたものであり、本発明の目的は、各種フィルムに対し優れた接着性を示し、耐ボイル性、耐レトルト性、フィルム外観等の点で優れた水系ポリウレタン樹脂を用いたラミネート接着剤組成物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のラミネート接着剤組成物は、脂肪族ジカルボン酸(A1)と、芳香族ジカルボン酸(A2)及び/又は脂環族ジカルボン酸(A3)と、分岐グリコール(A4)とを構成成分とするポリエステルポリオールを構成成分として70重量%以上95重量%未満の範囲で含有する高分子ポリオール(A)と、有機ジイソシアネート化合物(B)と、遊離のカルボキシル基を有する鎖伸長剤(C)とを反応させて得られるウレタンプレポリマーを中和剤の存在下、水中へ乳化した数平均分子量10,000〜60,000の水系ポリウレタン樹脂を主剤とし、更に硬化剤(D)を含有してなることを特徴とする。
【0007】
硬化剤(D)としては、エポキシ化合物、カルボジイミド化合物及びオキサゾリン化合物を例示することができる。
【0008】
ここで、前記水系ポリウレタン樹脂の固形分あたりの酸価が6〜31(mgKOH/g)であることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0010】
本発明のラミネート接着剤組成物に於ける高分子ポリオール(A)は、前述のように、脂肪族ジカルボン酸(A1)と、芳香族ジカルボン酸(A2)及び/又は脂環族ジカルボン酸(A3)と、分岐グリコール(A4)とを構成成分としている。ここで使用し得る脂肪族ジカルボン酸(A1)として、例えば、マロン酸、琥珀酸、酒石酸、蓚酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、アルキルコハク酸、リノレイン酸、マレイン酸、フマール酸、メサコン酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸等、或いはこれらの酸無水物、アルキルエステル、酸ハライド等の反応性誘導体などを挙げることができる。これらの脂肪族ジカルボン酸は単独又は2種以上併用して用いられる。これらの脂肪族ジカルボン酸のうち、アジピン酸が好適に使用される。
【0011】
また、芳香族ジカルボン酸(A2)として、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸、テトラヒドロフタル酸等、或いはこれらの酸無水物、アルキルエステル、酸ハライド等の反応性誘導体などを挙げることができる。これらの芳香族ジカルボン酸は単独又は2種以上併用して用いられる。これらの芳香族ジカルボン酸のうち、テレフタル酸及びイソフタル酸が好適に使用される。
【0012】
脂環族ジカルボン酸(A3)としては、例えば、シクロプロパンジカルボン酸、シクロブタンジカルボン酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸など、或いはこれらの酸無水物、アルキルエステル、酸ハライド等の反応性誘導体などを挙げることができる。これらの脂環族ジカルボン酸は単独又は2種以上併用して用いられる。
【0013】
また、本発明に於いて使用し得る分岐グリコール(A4)としては、例えば、1,2−プロピレングリコール、1−メチル−1,3−ブチレングリコール、2−メチル−1,3−ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1−メチル−1,4−ペンチレングリコール、2−メチル−1,4−ペンチレングリコール、1,2−ジメチル−ネオペンチルグリコール、2,3−ジメチル−ネオペンチルグリコール、1−メチル−1,5−ペンチレングリコール、2−メチル−1,5−ペンチレングリコール、3−メチル−1,5−ペンチレングリコール、1,2−ジメチルブチレングリコール、1,3−ジメチルブチレングリコール、2,3−ジメチルブチレングリコール、1,4−ジメチルブチレングリコール等を挙げることができる。これらの分岐グリコールは単独で又は2種以上併用して用いられる。これらの分岐グリコールのうち、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール等が好適に使用される。
【0014】
本発明に於いては、分岐グリコールに加えて、直鎖グリコールを必要に応じて目的とする性能を低下させない範囲で追加成分として使用してもよく、かかる直鎖グリコールとして、例えば、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,5−ペンチレングリコール、1,6−ヘキサメチレングリコール、ジエチレングリコール等を挙げることができる。これらの直鎖グリコールは単独で又は2種以上併用して用いられる。
【0015】
ポリエステルポリオールの全体の構成成分100重量%に対する脂肪族ジカルボン酸(A1)の量は、40〜90重量%の範囲であるのが好ましい。脂肪族ジカルボン酸(A1)の量がこの範囲を外れると、接着強度が低下する場合がある。
【0016】
また、ポリエステルポリオールの全体の構成成分100重量%に対する芳香族ジカルボン酸(A2)及び脂環族ジカルボン酸(A3)の合計の量は、10重量%〜60重量%の範囲であるのが好ましい。芳香族ジカルボン酸(A2)及び脂環族ジカルボン酸(A3)の量がこの範囲を外れると、接着強度が低下する場合がある。
【0017】
分岐グリコール(A4)の量は、ポリエステルポリオールの全体の構成成分100重量%に対して、30〜100重量%の範囲であるのが好ましい。分岐グリコール(A4)の量がこの範囲を外れると、接着強度が低下する場合がある。
【0018】
前記ポリエステルポリオールの数平均分子量は、通常500〜8000、好ましくは1000〜5000、より好ましくは1200〜3000である。数平均分子量が500未満では、得られるポリウレタン樹脂が硬くて脆くなり、接着性も低下する。また数平均分子量が8000を越えると得られるポリウレタン樹脂が柔らかくなりすぎ、耐ブロッキング性が低下する。
【0019】
本発明におけるポリエステルポリオールは、上記酸成分と上記グリコール成分とを脱水縮合せしめる公知のポリエステル製造方法と同様の方法で得られる。
【0020】
本発明のラミネート接着剤組成物では、ポリウレタン樹脂を100重量%とした場合に、ポリエステルポリオールを構成成分として70重量%以上95重量%未満の範囲で含有しているのが好ましい。ポリエステルポリオールの含有量がこの範囲を外れると、接着強度が低下する場合があるので好ましくない。
【0021】
本発明に於ける有機ジイソシアネート化合物(B)としては、公知のものを使用することができ、例えば、脂肪族ジイソシアネート(例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、1,4−ブタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、3−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネートなどが例示できる)、脂環族ジイソシアネート(例えば、イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、4,4′−シクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサンなどが例示できる)、芳香族ジイソシアネート(例えば、トリレンジイソシアネート、2,2′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、4,4′−ジベンジルジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネートなどが例示できる)、芳香脂肪族ジイソシアネート(例えば、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、α,α,α,α−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどが例示できる)等を挙げることができる。これらの有機ジイソシアネートは単独でも用いることができ、また2種以上の混合物にして用いることもできる。
【0022】
本発明に於いて使用し得る遊離のカルボキシル基を有する鎖伸長剤(C)としては、ジヒドロキシカルボン酸、例えば、ジアルキロールアルカン酸、特にジメチロールアルカン酸(例えば、ジメチロール酢酸、ジメチロールブタン酸、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロール酪酸、ジメチロールペンタン酸などが例示できる)、ジヒドロキシスクシン酸などを挙げることができる。これらの遊離のカルボキシル基を有する鎖伸長剤(C)は単独で又は2種以上併用して用いられる。
【0023】
更に、他の使用可能な鎖伸長剤としては、グリコール類(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、プロピレングリコールなどが例示できる等を挙げることができる。これらの他の使用可能な鎖伸長剤は単独でまたは2種以上併用して用いられる。
【0024】
これらの鎖伸長剤(C)はポリウレタン樹脂の水性化に必要であり、鎖伸長剤(C)は、最終的に得られる水系ポリウレタン樹脂の酸価が6〜31(mgKOH/g)、好ましくは10〜20(mgKOH/g)になるように添加するのが好ましい。酸価が6未満では、水性化能が低すぎるため水系で自己乳化状態を維持するのが困難となり好ましくない、一方、酸価が31を越えると水性化能は十分であるが、被膜が硬くなりすぎたり、また、耐水性が低くなり好ましくない。
【0025】
本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物は、従来公知のいかなる方法によっても製造が可能であり、(1)各成分を一度に反応させるワンショット法または、(2)段階的に反応させる多段法、例えば、有機ポリイソシアネートと活性水素化合物とを反応させて水酸基末端ウレタンプレポリマーを生成させて製造する方法、又は有機ポリイソシアネートと活性水素化合物の一部とを反応させてイソシアネート基末端プレポリマーを形成した後、活性水素化合物の残部を加えて、更に反応させて製造する方法などのいずれの方法で製造してもよいが、ポリウレタン分子鎖中へのカルボキシル基の導入が容易である点で多段法が好ましい。また、ポリウレタン樹脂をイソシアネートに対して不活性で、水と相溶する有機溶剤中で反応後、水を添加し、その後、有機溶剤を取り除く方法も好ましく使用できる。
【0026】
本発明の水系ポリウレタン樹脂の製造に於いては、高分子ポリオール(A)と有機ジイソシアネート化合物(B)との反応割合の調整により、末端が水酸基のウレタンプレポリマー又は末端がイソシアネート基のウレタンプレポリマーを選択的に生成させることができるが、接着性を高めるという観点から、末端が水酸基のウレタンプレポリマーが好ましい。
【0027】
本発明の水系ポリウレタン樹脂の製造に於いては、有機ジイソシアネート(B)に対して不活性で水と相溶する有機溶剤中で、有機ジイソシアネート(B)と高分子ポリオール(A)とを反応させて水酸基末端プレポリマー又はイソシアネート基末端プレポリマーを形成した後、遊離のカルボキシル基を有する鎖伸長剤(C)を反応させて得られる線状ウレタンプレポリマーを、中和剤の存在下水中で水性化させることによって得ることもできる。ここで言う水性化とは、樹脂を水中に安定に分散もしくは乳化させることをいう。
【0028】
本発明で使用可能な、前記イソシアネートに対して不活性で水と相溶する有機溶剤としては、エステル系溶剤(例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセロソルブアセテートなど)、ケトン系溶剤(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)、エーテル系溶剤(例えば、ジオキサン、テトラハイドロフラン、プロピレングリコールモノメチルエーテルなど)、アミド系溶剤(例えば、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなど)等を挙げることができる。これらの溶剤は単独でまたは2種以上併用して用いられ、好ましいものは、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルである。
【0029】
本発明に於いて使用し得る中和剤としては、例えば、アンモニア、N−メチルモルホリン、トリエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、トリプロピルアミン、エタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属等が挙げられる。これらの中和剤は単独でまたは2種以上併用して用いられる。
【0030】
中和剤の使用量は、前記遊離のカルボキシル基を有する鎖伸長剤(C)に対して20モル%以上80モル%以下、好ましくは20モル%以上50モル%未満であり、遊離のカルボキシル基を完全に中和することなく一部遊離のカルボキシル基として残すことにより、広範囲の種類のプラスチックフィルムに対して接着性を向上させることができる。
【0031】
前記ポリウレタン樹脂の製造は通常20〜140℃、好ましくは40〜120℃の温度で行われる。前記反応に際しては、反応を促進させるため、必要により通常ウレタン反応において使用される触媒を使用してもよい。ウレタン反応触媒としては、アミン触媒(例えば、トリエチルアミン、N−エチルモルホリン、トリエチレンジアミンなど)、錫系触媒(例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、オクチル酸錫など)、チタン系触媒(例えば、テトラブチルチタネートなど)等を挙げることができる。触媒の使用量はポリウレタン樹脂に対して通常0.1重量%以下である。
【0032】
このようにして得られる本発明のポリウレタン樹脂の数平均分子量は10000〜60000、好ましくは20000〜40000である。数平均分子量が10000未満であると、ラミネート接着剤組成物の塗膜の乾燥性、接着性が不良になる、また、ラミネート適性が不十分になる傾向がある。一方数平均分子量が60000を越えると、各種プラスチックフィルムへの密着性が不良となるので好ましくない。
【0033】
本発明に於ける硬化剤(D)としては公知のエポキシ化合物、カルボジイミド化合物及びオキサゾリン化合物を例示することができる。エポキシ化合物として市販品を使用することができ、例えば、デナコール(商品名、ナガセ化成工業(株)社製)、エピコート(シェル化学(株)社製)、エポライト(共栄油脂化学工業(株)社製)等として容易に入手することができる。カルボジイミド化合物も市販品を使用することができ、例えば、カルボジライト(日清紡(株)社製)、オキサゾリン化合物としてはエポクロス(日本触媒(株)社製)等として容易に入手することができる。また、それらの2種以上の混合物も硬化剤として使用できる。
【0034】
硬化剤(D)の使用により、より低い熱処理条件で優れた密着性を示し、耐水性及び耐溶剤性が向上する。硬化剤(D)としてエポキシ化合物を使用する場合、その添加量は、ウレタン樹脂100重量%に対して2〜30重量%の範囲であることが好ましい。エポキシ化合物が上記の範囲を外れると、耐水性、耐熱性が低下し、良好な密着性能が得られず、熱水処理中に貼り合わされているプラスチックフィルムとの間で剥離を起こす場合がある。
【0035】
本発明のラミネート接着剤組成物はそのままでも使用し得るが、必要に応じて、顔料や染料、分散安定剤、レベリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、消泡剤、増粘剤、分散剤、界面活性剤、フィラー、その他の慣用成分を含んでいても良い。また本発明のラミネート接着剤組成物中において、本発明のラミネート性能を逸脱しない限り、本発明以外のポリウレタン樹脂エマルション、アクリルエマルション、酢酸ビニルエマルション、酢酸ビニルアクリルエマルション、塩素化ポリオレフィンエマルション等または他の水系樹脂等とブレンドして使用することもできる。
【0036】
本発明のラミネート接着剤組成物を適用する対象フィルムは、例えば、ポリエステルフィルム(延伸のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなど)、ナイロンフィルム(延伸及び未延伸のナイロン(Ny)フィルムなど)、ポリオレフィンフィルム(ポリエチレン(PE)フィルム、延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム、未延伸ポリプロピレン(CPP)フィルムなど)等の各種フィルムが挙げられる。コロナ放電処理などの表面処理を施したフィルムも好ましく使用できる。コロナ放電処理などの表面処理を施すことにより、密着性をより向上させることができる。
【0037】
本発明において、ラミネート加工する方法としては、上記各種フィルムに本発明の水性ラミネート用接着剤を塗布し、溶融樹脂を積層する押出ラミネート法、上記各種フィルムに本発明の水性ラミネート用接着剤を塗布し、プラスチックフィルムを積層するドライラミネート法のいずれもが利用できるが、本発明の水性ラミネート用接着剤は特にドライラミネート法に適している。
【0038】
【実施例】
以下に、実施例及び比較例に基づき、本発明を更に詳細に説明する。なお、本明細書に於ける部及び%は、重量部及び重量%をそれぞれ表す。
【0039】
<高分子ポリオールの調製>
表1に示す配合により、高分子ポリオールA〜Dを調製した。
【0040】
(ポリエステルポリオールA)
3−メチル−1,5−ペンタンジオール317.2g、テレフタル酸174g、アジピン酸146gを反応器に仕込み、常圧下、窒素ガスを通じつつ、200℃で生成する水を反応系外に留去しながらエステル化反応を行った。ポリエステルの酸価が1.0mgKOH/gになった時点で真空ポンプにより、徐々に真空度を上げて反応を完結させた。得られたポリエステルポリオール(以下ポリエステルポリオールA)の水酸基価は56.1mgKOH/g、酸価は0.2mgKOH/g、数平均分子量(水酸基価より算出した)は2000であった。
【0041】
(ポリエステルポリオールB〜D)
ポリエステルポリオールB〜Dについても、上記ポリエステルポリオールAと同様にして調製した。
【0042】
【表1】
【0043】
<水系ポリウレタン樹脂の調製>
次に、上記で調製した高分子ポリオールA〜Dを用いて、表2に示す配合により、合成例1〜3及び比較合成例1〜3の水系ポリウレタン樹脂を調製した。
【0044】
【表2】
【0045】
(合成例1)
温度計、攪拌機、窒素導入管、冷却管を備えた2000mlの四つ口フラスコに、アジピン酸とテレフタル酸、3−メチルー1、5ペンタンジオールからなる数平均分子量2000、水酸基価56.1(mgKOH/g)のポリエステルポリオールAを840g、トリレンジイソシアネート119g、メチルエチルケトンを200g入れ、窒素を導入しながら75℃で1時間反応させた。反応終了後、60℃まで冷却し、ジメチロールプロピオン酸を41g、トリエチルアミンを1.54g、メチルエチルケトンを300g加え75℃で2時間反応させ、水酸基末端であるウレタンプレポリマーを得た。次いで、このプレポリマーを40℃まで冷却し、10%水酸化ナトリウム水溶液を43.8gを加え、30分攪拌して中和反応を行なった。その後、水1127gを加え、ホモミキサーで高速攪拌することにより乳化を行なった。この乳化液から、加熱減圧下によりメチルエチルケトンを留去し、固形分50%の合成例1の水系ポリウレタン樹脂溶液を得た。
【0046】
(合成例2)
温度計、攪拌機、窒素導入管、冷却管の備えた2000mlの四つ口フラスコに、アジピン酸とシクロヘキサンジカルボン酸、エチレングリコールとネオペンチルグリコールからなる数平均分子量2000、水酸基価56.1(mgKOH/g)のポリエステルポリオールBを820g、イソホロンジイソシアネート141g、メチルエチルケトンを200g入れ、窒素を導入しながら75℃で1時間反応させた。反応終了後、60℃まで冷却し、ジメチロールプロピオン酸を39g、トリエチルアミンを11.75g、メチルエチルケトンを300g加え75℃で2時間反応させ、水酸基末端であるウレタンプレポリマーを得た。次いでこのプレポリマーを40℃まで冷却し、次いで水1127gを加え、ホモミキサーで高速攪拌することにより乳化を行なった。この乳化液から加熱減圧下により、メチルエチルケトンを留去し、固形分50%の合成例2の水系ポリウレタン樹脂溶液を得た。
【0047】
(合成例3)
温度計、撹拌機、窒素導入管、冷却管を備えた2000mlの四つ口フラスコに、アジピン酸とテレフタル酸、3−メチル−1,5ペンタンジオールからなる数平均分子畳2000、水酸基価56.1(mgKOH/g)のポリエステルポリオールAを810g、イソホロンジイソシアネート158g、メチルエチルケトンを200g入れ、窒素を導入しながら75℃で1時間反応させた。反応終了後、60℃まで冷却し、ジメチロールプロピオン酸を32g、トリエチルアミンを1.21g、メチルエチルケトンを300g加え75℃で2時間反応させ、イソシアネート基末端であるウレタンプレポリマーを得た。次いで、このプレポリマーを40℃まで冷却してトリエチルアミン9・67gを加え、30分感撹拌し、中和反応を行なった。その後、水1127gを加え、ホモミキサーで高速撹拌することにより乳化を行なった。この乳化液から加熱減圧下でメチルエチルケトンを留去し、固形分50%の合成例3の水系ポリウレタン樹脂溶液を得た。
【0048】
(比較合成例1〜3)
表2に示す配合に基づいて合成例1と同様の手順により、比較合成例1〜3の固形分50%の水系ポリウレタン樹脂を得た。
【0049】
<水系ポリウレタン樹脂を用いたラミネート接着剤の調製>
次に、上記で調製した水系ポリウレタン樹脂に、表3に示す配合量で以下に示すようにして硬化剤を加えて、実施例1〜3及び比較例1〜3のラミネート接着剤を得た。
【0050】
(実施例1〜3及び比較例1〜3)
上記により得られたポリウレタン樹脂固形分100部に対し、エポキシ化合物(デナコールEX−614B:ナガセ化成工業(株)社製)を10部加え、この配合組成物を常温で攪拌混合し、実施例1〜3及び比較例1〜3のラミネート接着剤とした。
【0051】
【表3】
【0052】
<分析>
高分子ポリオール及び水系ポリウレタン樹脂は下記に示す方法で分析した。
(1)数平均分子量
ポリスチレン検量線による、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定した。
(2)酸価
固形分1g中に含まれる遊離カルボキシル基を中和するに要するKOHのmg数を示し、用いた遊離のカルボキシル基を有する鎖伸長剤(C)の仕込量より算出した。
【0053】
<耐ボイル性試験>
ナイロンフィルムとポリエチレンフィルムとを使用し、以下の条件で試験を行った。その結果を表3に示した。
【0054】
15μmのONy(延伸ナイロン)フィルムに接着剤を固形分換算3.5g/m2で塗布し、80℃で3分間乾燥させた。乾燥後、その上に60μmのLLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)のコロナ放電処理面を2.0kg/cm2でラミネートした。これを40℃で48時間養生を行った。このラミネートフィルムを95℃の熱水中に30分間浸漬し、その後のフィルムの表面状態を表2では耐ボイル性とし、評価結果を下記により示した。
【0055】
○:フィルム外観に全く変化が見られない
△:フィルムのごく一部がデラミネートしている
×:フィルムの一部がデラミネートしている。
【0056】
以上の結果から、高分子ポリオールA及びBを使用した実施例1〜3のラミネート接着剤は、比較例1〜3の接着剤に比較して、高い耐ボイル性を示した。
【0057】
<剥離試験>
上記により得られたラミネートフィルムをテンシロン万能試験機((株)オリエンテック製)を使用し、ボイル前とボイル後のラミネートされている両フィルムをT型剥離させた時の剥離強度(引張り速度 200mm/min、単位mN/15mm)を測定し、その数値を表3に示した。
【0058】
<各種フィルムへの密着性試験>
各ラミネート接着剤を、厚さ100μmのコロナ放電処理延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム、厚さ60μmのコロナ放電処理延伸ポリエチレン(PE)フィルム、及び厚さ100μmのコロナ放電処理延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに、乾燥膜厚10μmになるように塗布し、室温(25℃)乾燥した後、80℃で5分熱処理を行なった。塗膜の密着性は、JIS K5400の碁盤目テープ法に基づいて評価した。即ち、塗布面に2mmマスを碁盤目状に100マス作り、セロハン粘着テープを貼り付け、これを急速に剥がしたときの塗膜がフィルムから剥離する度合いから密着性を評価した。その結果を表3に併せて示した。
【0059】
表3では評価結果を下記のように示した。
【0060】
○:全く剥がれなかったもの
△:80%以上フィルムが残ったもの
×:20%以下にとどまったもの。
【0061】
以上の結果から、実施例1〜3の接着剤は、耐ボイル性が高く、各種フィルムへの密着性も高いことが分かる。これに対して、比較例1〜3の接着剤は、耐ボイル性が十分ではなく、PE及びPETには接着するものの、OPPへの接着性に劣ることが分かる。
【0062】
【発明の効果】
本発明の水系ポリウレタン樹脂を用いたラミネート接着剤組成物は、OPP、PET、PE、Ny等のフィルムに対する密着性に優れており、高い耐ボイル性、レトルト性を示し、また、フィルムの外観も良好で、優れたドライラミネート性を有している。更に、溶剤を含有しないために環境問題も生じない。
Claims (8)
- 脂肪族ジカルボン酸(A1)と、芳香族ジカルボン酸(A2)及び/又は脂環族ジカルボン酸(A3)と、分岐グリコール(A4)とを構成成分とするポリエステルポリオールを構成成分として70重量%以上95重量%未満の範囲で含有する高分子ポリオール(A)と、
有機ジイソシアネート化合物(B)と、
遊離のカルボキシル基を有する鎖伸長剤(C)と
を反応させて得られるウレタンプレポリマーを中和剤の存在下、水中へ乳化した数平均分子量10,000〜60,000の水系ポリウレタン樹脂を主剤とし、
更に硬化剤(D)を含有してなるラミネート接着剤組成物。 - 前記ウレタンプレポリマーの末端が水酸基であることを特徴とする請求項1記載のラミネート接着剤組成物。
- 硬化剤(D)としてエポキシ化合物を含有してなる請求項1又は2記載のラミネート接着剤組成物。
- 硬化剤(D)としてカルボジイミド化合物を含有してなる請求項1又は2記載のラミネート接着剤組成物。
- 硬化剤(D)としてオキサゾリン化合物を含有してなる請求項1又は2記載のラミネート接着剤組成物。
- 前記水系ポリウレタン樹脂の固形分あたりの酸価が6〜31(mgKOH/g)であることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のラミネート接着剤組成物。
- 鎖伸長剤(C)のカルボキシル基の20モル%以上80モル%以下が中和されていることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のラミネート接着剤組成物。
- 鎖伸長剤(C)のカルボキシル基の20モル%以上50モル%未満が中和されていることを特徴とする請求項7記載のラミネート接着剤組成物。
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