JP2003315580A - ポリマー光導波路及びこれを用いた光波長フィルタ - Google Patents
ポリマー光導波路及びこれを用いた光波長フィルタInfo
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- JP2003315580A JP2003315580A JP2002122489A JP2002122489A JP2003315580A JP 2003315580 A JP2003315580 A JP 2003315580A JP 2002122489 A JP2002122489 A JP 2002122489A JP 2002122489 A JP2002122489 A JP 2002122489A JP 2003315580 A JP2003315580 A JP 2003315580A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 熱膨張が少ないポリマー光導波路及びこれを
用いた温度依存性の小さい光波長フィルタを実現するこ
と。 【解決手段】 コア層11と、該コア層11を包み込む
クラッド層12,13とを有するポリマー光導波路の外
側に、接着層16,17を介して熱膨張係数が前記クラ
ッド層12,13と逆符号である熱膨張低減用の第2ク
ラッド層14,15を設けることにより、光導波路全体
としての熱膨張係数を小さくし、これによって熱膨張が
少ないポリマー光導波路を実現する。
用いた温度依存性の小さい光波長フィルタを実現するこ
と。 【解決手段】 コア層11と、該コア層11を包み込む
クラッド層12,13とを有するポリマー光導波路の外
側に、接着層16,17を介して熱膨張係数が前記クラ
ッド層12,13と逆符号である熱膨張低減用の第2ク
ラッド層14,15を設けることにより、光導波路全体
としての熱膨張係数を小さくし、これによって熱膨張が
少ないポリマー光導波路を実現する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱膨張が少ないポ
リマー光導波路及びこれを用いた波長特性の温度依存性
が小さい光波長フィルタに関するものである。
リマー光導波路及びこれを用いた波長特性の温度依存性
が小さい光波長フィルタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガラスやポリマーを材料にした光導波路
は、光通信システムの発展に伴ってその重要性を増して
いる。特に、波長分割多重方式(WDM)のシステムで
使われるアレイ導波路格子(AWG)フィルタや、光ネ
ットワークユニット(ONU)に使われる光送受信モジ
ュール等に向けた光導波路の需要が高まっている。ま
た、交換機や計算機の内部にも光を使った並列光伝送シ
ステムの適用が検討されている。
は、光通信システムの発展に伴ってその重要性を増して
いる。特に、波長分割多重方式(WDM)のシステムで
使われるアレイ導波路格子(AWG)フィルタや、光ネ
ットワークユニット(ONU)に使われる光送受信モジ
ュール等に向けた光導波路の需要が高まっている。ま
た、交換機や計算機の内部にも光を使った並列光伝送シ
ステムの適用が検討されている。
【0003】これら光導波路部品への需要が高まるにつ
れて、その低価格化への要求も高まっている。光導波路
の低価格化を目指して、材料にポリマーを採用するのは
有力な方策である。
れて、その低価格化への要求も高まっている。光導波路
の低価格化を目指して、材料にポリマーを採用するのは
有力な方策である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、一般に、ポ
リマーは耐熱性が低く、半田溶融温度で使えるポリマー
材料は限られている。また、ポリマー材料の熱膨張係数
は数十ppm/℃のオーダー、即ち半導体や金属材料の
熱膨張係数の10倍近い値であり、これらとの整合性が
良くない。
リマーは耐熱性が低く、半田溶融温度で使えるポリマー
材料は限られている。また、ポリマー材料の熱膨張係数
は数十ppm/℃のオーダー、即ち半導体や金属材料の
熱膨張係数の10倍近い値であり、これらとの整合性が
良くない。
【0005】特に、波長フィルタ等の光路長差等を利用
した光回路をポリマー材料で構成したポリマー光回路で
は、熱膨張係数が大きいため、屈折率の温度依存性が大
きく、光路長の温度依存性が大きくなる。これは、波長
フィルタの透過波長特性が温度によって変化するという
ことを意味する。このため、ポリマーからなる波長フィ
ルタは温度依存性が大きいという欠点があった。
した光回路をポリマー材料で構成したポリマー光回路で
は、熱膨張係数が大きいため、屈折率の温度依存性が大
きく、光路長の温度依存性が大きくなる。これは、波長
フィルタの透過波長特性が温度によって変化するという
ことを意味する。このため、ポリマーからなる波長フィ
ルタは温度依存性が大きいという欠点があった。
【0006】従来のポリマー光導波路の例を具体的に示
す。
す。
【0007】シリコン基板上に下記化学式1に示すポリ
イミドからなるクラッド層と、下記化学式1に示すポリ
イミド6部に対し下記化学式2に示すポリイミド4部の
割合のポリイミド共重合体からなるコア層とよりなる埋
込形光導波路でアレイ導波路格子形の光波長フィルタを
作製した。なお、前記ポリイミド共重合体の割合を表す
「部」は、各モノマーのモル数の割合を表している。
イミドからなるクラッド層と、下記化学式1に示すポリ
イミド6部に対し下記化学式2に示すポリイミド4部の
割合のポリイミド共重合体からなるコア層とよりなる埋
込形光導波路でアレイ導波路格子形の光波長フィルタを
作製した。なお、前記ポリイミド共重合体の割合を表す
「部」は、各モノマーのモル数の割合を表している。
【0008】シリコン基板から剥離した後、切断し、ペ
ルチェ式温度制御装置を備えた試料台に固定し、透過波
長特性及びその温度依存性を判定した。その結果、この
構成のポリイミド光導波路形光波長フィルタの透過ピー
ク波長の温度依存性は、−0.15nm/℃であった。
石英ガラスで作製した場合の温度依存性は、約0.01
nm/℃といわれているから、その10倍以上もの大き
な値である。
ルチェ式温度制御装置を備えた試料台に固定し、透過波
長特性及びその温度依存性を判定した。その結果、この
構成のポリイミド光導波路形光波長フィルタの透過ピー
ク波長の温度依存性は、−0.15nm/℃であった。
石英ガラスで作製した場合の温度依存性は、約0.01
nm/℃といわれているから、その10倍以上もの大き
な値である。
【0009】
【化1】
【0010】
【化2】
【0011】本発明の目的は、上述した諸課題を解決
し、熱膨張が少ないポリマー光導波路及びこれを用いた
波長特性の温度依存性が小さい光波長フィルタを提供す
ることにある。
し、熱膨張が少ないポリマー光導波路及びこれを用いた
波長特性の温度依存性が小さい光波長フィルタを提供す
ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明では、コア層と、該コア層を包み込むクラッ
ド層とを有するポリマー光導波路に、前記クラッド層を
挟み込む熱膨張低減用の第2クラッド層の対を付加す
る。そして、前記第2クラッド層には、熱膨張係数が前
記クラッド層と逆符号となるポリマー材料を選択する。
め、本発明では、コア層と、該コア層を包み込むクラッ
ド層とを有するポリマー光導波路に、前記クラッド層を
挟み込む熱膨張低減用の第2クラッド層の対を付加す
る。そして、前記第2クラッド層には、熱膨張係数が前
記クラッド層と逆符号となるポリマー材料を選択する。
【0013】第2クラッド層用の材料として、該第2ク
ラッド層とコア層及びクラッド層との間で各々の熱膨張
係数の符号が正負逆であり、かつ熱膨張係数と厚みとヤ
ング率の積が略等しい絶対値となるポリマー、あるいは
ポリマー光導波路全体としての熱膨張係数が該ポリマー
光導波路と接する部材の熱膨張係数と等しくなるポリマ
ーを用いる。なお、必要に応じてクラッド層と第2クラ
ッド層との間に接着層を設ける。
ラッド層とコア層及びクラッド層との間で各々の熱膨張
係数の符号が正負逆であり、かつ熱膨張係数と厚みとヤ
ング率の積が略等しい絶対値となるポリマー、あるいは
ポリマー光導波路全体としての熱膨張係数が該ポリマー
光導波路と接する部材の熱膨張係数と等しくなるポリマ
ーを用いる。なお、必要に応じてクラッド層と第2クラ
ッド層との間に接着層を設ける。
【0014】本発明によれば、クラッド層の外側に逆符
号の熱膨張係数を有する第2クラッド層を設けることに
より、ポリマー光導波路全体の熱膨張係数を低く抑えら
れる。
号の熱膨張係数を有する第2クラッド層を設けることに
より、ポリマー光導波路全体の熱膨張係数を低く抑えら
れる。
【0015】一般に、積層体の熱膨張係数は、各構成要
素の熱膨張係数を、その厚みとヤング率の積で加重平均
した値で近似できる。従って、本発明のポリマー光導波
路において、第2クラッド層の熱膨張係数とその厚みと
そのヤング率の積が、コア層の熱膨張係数とその厚みと
そのヤング率の積と、クラッド層の熱膨張係数とその厚
みとそのヤング率の積との和に等しい絶対値となるよう
に設計すれば、全体の熱膨張係数は計算上、零になる。
素の熱膨張係数を、その厚みとヤング率の積で加重平均
した値で近似できる。従って、本発明のポリマー光導波
路において、第2クラッド層の熱膨張係数とその厚みと
そのヤング率の積が、コア層の熱膨張係数とその厚みと
そのヤング率の積と、クラッド層の熱膨張係数とその厚
みとそのヤング率の積との和に等しい絶対値となるよう
に設計すれば、全体の熱膨張係数は計算上、零になる。
【0016】上記議論は、面内方向の熱膨張係数に限ら
れ、積層体の厚み方向ではむしろ大きくなることも考え
られる。しかしながら、この考えに基づけば、本発明の
ポリマー光導波路の熱膨張係数を、該ポリマー光導波路
が接続される周辺部材の熱膨張係数に少なくとも面内方
向で一致させることができるのは明らかである。面内方
向で熱膨張係数が一致すれば、周辺部材との接続の強度
・信頼性が向上する。
れ、積層体の厚み方向ではむしろ大きくなることも考え
られる。しかしながら、この考えに基づけば、本発明の
ポリマー光導波路の熱膨張係数を、該ポリマー光導波路
が接続される周辺部材の熱膨張係数に少なくとも面内方
向で一致させることができるのは明らかである。面内方
向で熱膨張係数が一致すれば、周辺部材との接続の強度
・信頼性が向上する。
【0017】上述した熱膨張係数の小さなポリマー光導
波路で光波長フィルタを構成した場合に、その透過ピー
ク波長の温度依存性が小さくなることを、アレイ導波路
格子(AWG)を例にとって説明する。
波路で光波長フィルタを構成した場合に、その透過ピー
ク波長の温度依存性が小さくなることを、アレイ導波路
格子(AWG)を例にとって説明する。
【0018】AWGを使った波長フィルタは、その透過
ピーク波長λが、 λ=ne・L/m ……(1) で表される。ここで、neは導波路の実効屈折率、Lは
各導波路の長さの差、mは干渉次数であり、ne・Lは
光路長差である。
ピーク波長λが、 λ=ne・L/m ……(1) で表される。ここで、neは導波路の実効屈折率、Lは
各導波路の長さの差、mは干渉次数であり、ne・Lは
光路長差である。
【0019】式1を温度Tで微分すると、
dλ/dT= λ・(1/ne・dne/dT+α) ……(2)
が得られる。ここで、α=1/L・dL/dTと置い
た。αは線膨張係数である。
た。αは線膨張係数である。
【0020】式2から、AWGの透過ピーク波長の温度
依存性を小さくするためには、導波路の実効屈折率の温
度依存係数と線膨張係数の和を小さくすれば良いことが
分かる。
依存性を小さくするためには、導波路の実効屈折率の温
度依存係数と線膨張係数の和を小さくすれば良いことが
分かる。
【0021】一方、ポリマーの屈折率nに関しては、ロ
ーレンツ・ローレンツの式 (n2−1)/(n2+2)=R/V ……(3) が成立することが知られている。但し、Rは原子屈折の
和、Vは分子容である。
ーレンツ・ローレンツの式 (n2−1)/(n2+2)=R/V ……(3) が成立することが知られている。但し、Rは原子屈折の
和、Vは分子容である。
【0022】式3を変形すると、
n2=3V/(V−R)−2 ……(4)
が得られる。
【0023】原子屈折の和Rの温度依存性は小さいこと
が知られているので、式4を温度で微分して整理する
と、屈折率の温度依存性に関係する式5、即ち 1/n・dn/dT=−3R/{2・(V+2R)・(V−R)} ・dV/dT ……(5) が得られる。ここで、原子屈折の和Rの温度依存性dR
/dT=0と置いた。分子容Vは、長さLの3乗の次元
を持つから、V=L3とすると、 dV/dT=3V・(1/L・dL/dT)=3V・α ……(6) と書ける。
が知られているので、式4を温度で微分して整理する
と、屈折率の温度依存性に関係する式5、即ち 1/n・dn/dT=−3R/{2・(V+2R)・(V−R)} ・dV/dT ……(5) が得られる。ここで、原子屈折の和Rの温度依存性dR
/dT=0と置いた。分子容Vは、長さLの3乗の次元
を持つから、V=L3とすると、 dV/dT=3V・(1/L・dL/dT)=3V・α ……(6) と書ける。
【0024】式6を式5に代入すると、
1/n・dn/dT=−9VR/{2・(V+2R)・(V−R)}・α
……(7)
が得られる。
【0025】即ち、屈折率の温度依存性は、線膨張係数
に比例すると考えられる。また、VとR、及びV−Rは
正の値であるから、線膨張係数αが大きいほど、屈折率
の温度依存性は負に大きいことが分かる。さらに、線膨
張係数αが零であれば、屈折率の温度依存性も零になる
ことが期待できる。
に比例すると考えられる。また、VとR、及びV−Rは
正の値であるから、線膨張係数αが大きいほど、屈折率
の温度依存性は負に大きいことが分かる。さらに、線膨
張係数αが零であれば、屈折率の温度依存性も零になる
ことが期待できる。
【0026】式7に現れる屈折率温度依存性1/n・d
n/dTは材料の特性であり、式2に現れる導波路の実
効屈折率の温度依存性1/ne・dne/dTと完全に
一致するものではないが、1/n・dn/dTが極めて
小さい場合は1/ne・dne/dTも同様に小さいと
考えられる。
n/dTは材料の特性であり、式2に現れる導波路の実
効屈折率の温度依存性1/ne・dne/dTと完全に
一致するものではないが、1/n・dn/dTが極めて
小さい場合は1/ne・dne/dTも同様に小さいと
考えられる。
【0027】即ち、AWGにおいて、透過ピーク波長の
温度依存性を零にするためには、導波路の実効屈折率の
温度依存係数と線膨張係数の和を零にすれば良い。ポリ
マーでは両者は逆符号であるが、ほとんどの場合、前者
が大きく、透過ピーク波長の温度依存性は負に大きいこ
とが知られている。一方、ローレンツ・ローレンツの式
から導かれる式7に基づいて線膨張係数を小さくするこ
とで屈折率の温度依存性も小さくし、ひいてはAWG透
過ピーク波長の温度依存性を小さくすることができると
期待できる。
温度依存性を零にするためには、導波路の実効屈折率の
温度依存係数と線膨張係数の和を零にすれば良い。ポリ
マーでは両者は逆符号であるが、ほとんどの場合、前者
が大きく、透過ピーク波長の温度依存性は負に大きいこ
とが知られている。一方、ローレンツ・ローレンツの式
から導かれる式7に基づいて線膨張係数を小さくするこ
とで屈折率の温度依存性も小さくし、ひいてはAWG透
過ピーク波長の温度依存性を小さくすることができると
期待できる。
【0028】なお、クラッド層と第2クラッド層はその
熱膨張係数が大きく異なることから、剥離する場合があ
る。この場合、各層間に接着性を高める接着層を設ける
ことで、層間の剥離を防ぐことができる。接着層として
は、接着性の高いポリマーを形成してもいいし、界面を
粗化するなどにより、接着性を高めた層を形成しても良
い。
熱膨張係数が大きく異なることから、剥離する場合があ
る。この場合、各層間に接着性を高める接着層を設ける
ことで、層間の剥離を防ぐことができる。接着層として
は、接着性の高いポリマーを形成してもいいし、界面を
粗化するなどにより、接着性を高めた層を形成しても良
い。
【0029】フッ素化ポリイミドあるいはそれらの共重
合体は、高い耐熱性と光導波路としての透明性を維持し
たまま、上記の低熱膨張特性を実現する材料である。ま
た、一部のフッ素化ポリイミドは負の熱膨張係数を有し
ており、本発明に好適に使用できる。
合体は、高い耐熱性と光導波路としての透明性を維持し
たまま、上記の低熱膨張特性を実現する材料である。ま
た、一部のフッ素化ポリイミドは負の熱膨張係数を有し
ており、本発明に好適に使用できる。
【0030】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]図1、図2は本
発明のポリマー光導波路の第1の実施の形態を示すもの
で、図中、1は基板、11はコア層、12,13はクラ
ッド層、14,15は第2クラッド層、16,17は接
着層である。
発明のポリマー光導波路の第1の実施の形態を示すもの
で、図中、1は基板、11はコア層、12,13はクラ
ッド層、14,15は第2クラッド層、16,17は接
着層である。
【0031】シリコンウェーハ等の基板1上にポリイミ
ド用カップリング剤を塗布し、300℃に30分間保っ
て界面接着層(図示せず)を形成し、その上に、下記化
学式3で示されるポリイミドの前駆体を塗布し、加熱焼
成して50μm厚の下部第2クラッド層14を形成す
る。下部第2クラッド層14の上に、前記化学式2で示
されるポリイミドの前駆体を塗布し、加熱焼成して厚み
が0.1μm以下の接着層16を形成する。接着層16
の上に、前記化学式1で示されるポリイミドの前駆体を
塗布し、加熱焼成し、13μm厚の下部クラッド層12
を形成する。
ド用カップリング剤を塗布し、300℃に30分間保っ
て界面接着層(図示せず)を形成し、その上に、下記化
学式3で示されるポリイミドの前駆体を塗布し、加熱焼
成して50μm厚の下部第2クラッド層14を形成す
る。下部第2クラッド層14の上に、前記化学式2で示
されるポリイミドの前駆体を塗布し、加熱焼成して厚み
が0.1μm以下の接着層16を形成する。接着層16
の上に、前記化学式1で示されるポリイミドの前駆体を
塗布し、加熱焼成し、13μm厚の下部クラッド層12
を形成する。
【0032】下部クラッド層12の上に、前記化学式1
で示すポリイミド6部に対し前記化学式2で示すポリイ
ミド4部の割合からなるポリイミド共重合体の前駆体を
塗布し、加熱焼成して10μm厚のコア層11を形成す
る。コア層11は、必要に応じてフォトレジスト、反応
性イオンエッチングの手法によりリッジ構造あるいは平
面構造に加工される。ここで、用いたフォトマスクはA
WGを形成するものであった。
で示すポリイミド6部に対し前記化学式2で示すポリイ
ミド4部の割合からなるポリイミド共重合体の前駆体を
塗布し、加熱焼成して10μm厚のコア層11を形成す
る。コア層11は、必要に応じてフォトレジスト、反応
性イオンエッチングの手法によりリッジ構造あるいは平
面構造に加工される。ここで、用いたフォトマスクはA
WGを形成するものであった。
【0033】加工したコア層11の上に、前記化学式1
で示されるポリイミドの前駆体を塗布し、加熱焼成して
17μm厚の上部クラッド層13を形成する。上部クラ
ッド層13の上に、前記化学式2で示されるポリイミド
の前駆体を塗布し、加熱焼成して厚みが0.1μm以下
の接着層17を形成する。接着層17の上に、下記化学
式3で示されるポリイミドの前駆体を塗布し、加熱焼成
して50μm厚の上部第2クラッド層15を形成する。
で示されるポリイミドの前駆体を塗布し、加熱焼成して
17μm厚の上部クラッド層13を形成する。上部クラ
ッド層13の上に、前記化学式2で示されるポリイミド
の前駆体を塗布し、加熱焼成して厚みが0.1μm以下
の接着層17を形成する。接着層17の上に、下記化学
式3で示されるポリイミドの前駆体を塗布し、加熱焼成
して50μm厚の上部第2クラッド層15を形成する。
【0034】
【化3】
【0035】用いた材料の熱膨張係数とヤング率を下記
表1に示す。コアに用いた共重合体の特性は、化学式1
で示されるポリイミド及び化学式2で示されるポリイミ
ドの特性と同じである。
表1に示す。コアに用いた共重合体の特性は、化学式1
で示されるポリイミド及び化学式2で示されるポリイミ
ドの特性と同じである。
【0036】本実施の形態において、第2クラッド層の
熱膨張係数とその厚みとそのヤング率の積は、−8×5
0×2×441=−0.35(Kgf/℃・mm)であ
り、コア層の熱膨張係数とその厚みとそのヤング率の積
と、クラッド層の熱膨張係数とその厚みとそのヤング率
の積との和67×(13+17+10/5)×164=
0.35(Kgf/℃・mm)と、逆符号で絶対値が等
しい。
熱膨張係数とその厚みとそのヤング率の積は、−8×5
0×2×441=−0.35(Kgf/℃・mm)であ
り、コア層の熱膨張係数とその厚みとそのヤング率の積
と、クラッド層の熱膨張係数とその厚みとそのヤング率
の積との和67×(13+17+10/5)×164=
0.35(Kgf/℃・mm)と、逆符号で絶対値が等
しい。
【0037】ここで、コア層の厚みはコアの存在比が約
0.2であることを考慮して10/5=2μm相当とし
て計算し、また、接着層16,17についてはその厚み
を0.1μm以下と極めて薄く形成したので、その影響
を無視して計算した。即ち、本実施の形態の光導波路は
熱膨張係数が零になることを目標に作製した。
0.2であることを考慮して10/5=2μm相当とし
て計算し、また、接着層16,17についてはその厚み
を0.1μm以下と極めて薄く形成したので、その影響
を無視して計算した。即ち、本実施の形態の光導波路は
熱膨張係数が零になることを目標に作製した。
【0038】作製した光導波路を基板1から剥離する
と、図2に示すようなフィルム光導波路10が得られ
る。このフィルム光導波路10において、TMA(熱機
械分析)法により線熱膨張係数を測定したところ、30
℃から300℃で平均+1ppm/℃と極めて小さい値
であった。
と、図2に示すようなフィルム光導波路10が得られ
る。このフィルム光導波路10において、TMA(熱機
械分析)法により線熱膨張係数を測定したところ、30
℃から300℃で平均+1ppm/℃と極めて小さい値
であった。
【0039】なお、剥離し易くなるが、クラッド層と第
2クラッド層との間の接着層を省略して、図3に示すよ
うなフィルム光導波路10’として構成することもでき
る。
2クラッド層との間の接着層を省略して、図3に示すよ
うなフィルム光導波路10’として構成することもでき
る。
【0040】
【表1】
【0041】[実施の形態2]第1の実施の形態で作製
したフィルム光導波路をダイシングソーを使って所定の
位置で切断し、図4に示すようなフィルム光導波路AW
G100として光導波特性を測定した。作製したAWG
は、光波長1.55μm帯で分波特性を示し、そのフリ
ースペクトラルレンジはフォトマスクの設計通り、1
2.2nmであった。また、出力ポート間の波長間隔も
同様に0.8nmであった。また、透過損失は従来のポ
リイミド光導波路AWGと同等であった。なお、図4
中、111はアレイ導波路、112,113はスラブ導
波路、114は入射導波路、115は出射導波路であ
る。
したフィルム光導波路をダイシングソーを使って所定の
位置で切断し、図4に示すようなフィルム光導波路AW
G100として光導波特性を測定した。作製したAWG
は、光波長1.55μm帯で分波特性を示し、そのフリ
ースペクトラルレンジはフォトマスクの設計通り、1
2.2nmであった。また、出力ポート間の波長間隔も
同様に0.8nmであった。また、透過損失は従来のポ
リイミド光導波路AWGと同等であった。なお、図4
中、111はアレイ導波路、112,113はスラブ導
波路、114は入射導波路、115は出射導波路であ
る。
【0042】試料を温度制御装置に固定し、0.1℃の
精度で温度を変えながら分波特性を測定し、その温度依
存性を評価した。その結果、波長フィルタとしての透過
ピーク波長の温度依存性は、−0.08nm/℃であっ
た。即ち、従来のポリイミド光導波路形光波長フィルタ
の透過ピーク波長の温度依存性−0.15nm/℃の半
分程度の小さい値であった。
精度で温度を変えながら分波特性を測定し、その温度依
存性を評価した。その結果、波長フィルタとしての透過
ピーク波長の温度依存性は、−0.08nm/℃であっ
た。即ち、従来のポリイミド光導波路形光波長フィルタ
の透過ピーク波長の温度依存性−0.15nm/℃の半
分程度の小さい値であった。
【0043】[実施の形態3]第1の実施の形態と同様
の条件で作製したポリマー光導波路に125μm間隔で
直径36μmの金属電極25個を蒸着法で形成し、同様
の金属電極を有するシリコンチップと該ポリマー光導波
路を半田バンプで接続した。用いた半田は金とスズの共
晶半田であった。
の条件で作製したポリマー光導波路に125μm間隔で
直径36μmの金属電極25個を蒸着法で形成し、同様
の金属電極を有するシリコンチップと該ポリマー光導波
路を半田バンプで接続した。用いた半田は金とスズの共
晶半田であった。
【0044】半田バンプで接続した試料の接続強度を測
定するために、剪断強度試験を行ったところ、バンプ1
個あたり約5gfの値であった。これは約5Kgf/m
m2に相当し、ほぼシリコン同士を接続した場合の値と
同等である。なお、従来のポリイミド光導波路に同様に
シリコンチップの接続を試みたが、熱膨張係数の不一致
により接続はできなかった。
定するために、剪断強度試験を行ったところ、バンプ1
個あたり約5gfの値であった。これは約5Kgf/m
m2に相当し、ほぼシリコン同士を接続した場合の値と
同等である。なお、従来のポリイミド光導波路に同様に
シリコンチップの接続を試みたが、熱膨張係数の不一致
により接続はできなかった。
【0045】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、コア
層とそれを囲むクラッド層からなるポリマー光導波路の
外側に、低熱膨張率の材料からなる第2クラッド層を設
け、第2クラッド層に用いる材料を、ポリマー光導波路
の熱膨張係数と逆符号の熱膨張係数の材料とすることよ
り、ポリマー光導波路全体としての熱膨張を少なくす
る、あるいは零にするという効果を奏する。そして、こ
れらのポリマー光導波路を光波長フィルタに適用すれ
ば、光波長フィルタの温度依存性を小さくする効果を奏
する。
層とそれを囲むクラッド層からなるポリマー光導波路の
外側に、低熱膨張率の材料からなる第2クラッド層を設
け、第2クラッド層に用いる材料を、ポリマー光導波路
の熱膨張係数と逆符号の熱膨張係数の材料とすることよ
り、ポリマー光導波路全体としての熱膨張を少なくす
る、あるいは零にするという効果を奏する。そして、こ
れらのポリマー光導波路を光波長フィルタに適用すれ
ば、光波長フィルタの温度依存性を小さくする効果を奏
する。
【0046】なお、この第2クラッド層の材料に、化学
式3に示されるポリイミドを用いてその膜厚を制御する
ことにより、ポリマー光導波路全体としての熱膨張係数
を光学用途でほぼ全ての周辺部材に一致させることがで
き、従って熱膨張率の差による歪み、反り、位置ずれな
どを抑制することができる。これにより光導波路の接続
の性能が向上するのみならず、信頼性も大きく向上する
という利点がある。また、第2クラッド層には光が導波
しないため、光導波路の損失を増大させることなく熱膨
張係数を制御できるという利点も大きい。
式3に示されるポリイミドを用いてその膜厚を制御する
ことにより、ポリマー光導波路全体としての熱膨張係数
を光学用途でほぼ全ての周辺部材に一致させることがで
き、従って熱膨張率の差による歪み、反り、位置ずれな
どを抑制することができる。これにより光導波路の接続
の性能が向上するのみならず、信頼性も大きく向上する
という利点がある。また、第2クラッド層には光が導波
しないため、光導波路の損失を増大させることなく熱膨
張係数を制御できるという利点も大きい。
【0047】これらの特徴により、熱膨張係数が逆符号
の第2クラッド層を設けたポリマー光導波路は、光実装
などの分野で実装精度と信頼性の向上をもたらし、ひい
てはその経済化に大きく貢献すると期待される。
の第2クラッド層を設けたポリマー光導波路は、光実装
などの分野で実装精度と信頼性の向上をもたらし、ひい
てはその経済化に大きく貢献すると期待される。
【図1】本発明のポリマー光導波路の第1の実施の形態
を示す断面図
を示す断面図
【図2】図1のポリマー光導波路を基板から剥離してフ
ィルム光導波路とした場合のようすを示す断面図
ィルム光導波路とした場合のようすを示す断面図
【図3】本発明のポリマー光導波路の第1の実施の形態
の変形例を示す図2と同様な断面図
の変形例を示す図2と同様な断面図
【図4】本発明のポリマー光導波路の第2の実施の形態
を示す斜視図
を示す斜視図
1:基板、10,10’:フィルム光導波路、11:コ
ア層、12,13:クラッド層、14,15:第2クラ
ッド層、16,17:接着層、100:フィルム光導波
路AWG、111:アレイ導波路、112,113:ス
ラブ導波路、114:入射光導波路、115:出射光導
波路。
ア層、12,13:クラッド層、14,15:第2クラ
ッド層、16,17:接着層、100:フィルム光導波
路AWG、111:アレイ導波路、112,113:ス
ラブ導波路、114:入射光導波路、115:出射光導
波路。
Claims (4)
- 【請求項1】 コア層と、該コア層を包み込むクラッド
層とを有するポリマー光導波路において、 前記クラッド層を挟み込む熱膨張低減用の第2クラッド
層の対を有し、該第2クラッド層の熱膨張係数が前記ク
ラッド層と逆符号であることを特徴とするポリマー光導
波路。 - 【請求項2】 前記第2クラッド層の熱膨張係数とその
厚みとそのヤング率の積の絶対値が、前記コア層の熱膨
張係数とその厚みとそのヤング率の積と、前記クラッド
層の熱膨張係数とその厚みとそのヤング率の積との和の
絶対値に等しいことを特徴とする請求項1に記載のポリ
マー光導波路。 - 【請求項3】 前記クラッド層と前記第2クラッド層と
の間に接着層があることを特徴とする請求項1または2
に記載のポリマー光導波路。 - 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載のポリ
マー光導波路を用いて構成したことを特徴とする光波長
フィルタ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002122489A JP2003315580A (ja) | 2002-04-24 | 2002-04-24 | ポリマー光導波路及びこれを用いた光波長フィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002122489A JP2003315580A (ja) | 2002-04-24 | 2002-04-24 | ポリマー光導波路及びこれを用いた光波長フィルタ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003315580A true JP2003315580A (ja) | 2003-11-06 |
Family
ID=29538090
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002122489A Pending JP2003315580A (ja) | 2002-04-24 | 2002-04-24 | ポリマー光導波路及びこれを用いた光波長フィルタ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003315580A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2007102431A1 (ja) * | 2006-03-06 | 2007-09-13 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | フレキシブル光導波路およびその製造方法ならびに光モジュール |
| JP2013237762A (ja) * | 2012-05-14 | 2013-11-28 | Dexerials Corp | ポリイミド、ポリイミド樹脂組成物及びポリイミドフィルム |
| JP2015227462A (ja) * | 2015-07-15 | 2015-12-17 | 日産化学工業株式会社 | トリアジン環含有重合体 |
| JPWO2021106378A1 (ja) * | 2019-11-28 | 2021-06-03 |
-
2002
- 2002-04-24 JP JP2002122489A patent/JP2003315580A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2007102431A1 (ja) * | 2006-03-06 | 2007-09-13 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | フレキシブル光導波路およびその製造方法ならびに光モジュール |
| US8351752B2 (en) | 2006-03-06 | 2013-01-08 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | Flexible optical waveguide, method for manufacturing such flexible optical waveguide, and optical module |
| JP2013237762A (ja) * | 2012-05-14 | 2013-11-28 | Dexerials Corp | ポリイミド、ポリイミド樹脂組成物及びポリイミドフィルム |
| JP2015227462A (ja) * | 2015-07-15 | 2015-12-17 | 日産化学工業株式会社 | トリアジン環含有重合体 |
| JPWO2021106378A1 (ja) * | 2019-11-28 | 2021-06-03 | ||
| WO2021106378A1 (ja) * | 2019-11-28 | 2021-06-03 | 京セラ株式会社 | 光学素子搭載モジュール |
| US12130471B2 (en) | 2019-11-28 | 2024-10-29 | Kyocera Corporation | Optical element mounting module |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040804 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050426 |
|
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050531 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20051025 |