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JP2003301107A - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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Publication number
JP2003301107A
JP2003301107A JP2002109821A JP2002109821A JP2003301107A JP 2003301107 A JP2003301107 A JP 2003301107A JP 2002109821 A JP2002109821 A JP 2002109821A JP 2002109821 A JP2002109821 A JP 2002109821A JP 2003301107 A JP2003301107 A JP 2003301107A
Authority
JP
Japan
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resin
parts
resin composition
weight
alumina
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002109821A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Ishio
敦 石王
Kazuki Miyamoto
和樹 宮本
Naoya Nakamura
直也 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2002109821A priority Critical patent/JP2003301107A/ja
Publication of JP2003301107A publication Critical patent/JP2003301107A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】熱伝導性、低バリ性、溶融流動性、耐熱性に優
れたポリフェニレンスルフィド樹脂組成物を提供する。 【解決手段】(a)ポリアリーレンサルファイド樹脂9
5〜60重量%と(b)ガラス転移温度が140℃以上
の非晶性熱可塑性樹脂5〜40重量%からなる樹脂混合
物100重量部に対し(c)金属酸化物を100〜70
0重量部配合してなる樹脂組成物および更に(d)繊維
状フィラーを、上記樹脂混合物100重量部当たり、1
5〜100重量部配合した上記樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱伝導性、低バリ
性、溶融流動性、耐熱性に優れ、電気、電子部品あるい
は自動車電装部品などの電気部品用途に特に有用に適用
される樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリアリーレンサルファイド樹脂は、優
れた耐熱性、難燃性、剛性、耐薬品性、電気絶縁性およ
び耐湿熱性などを有することから、エンジニアリングプ
ラスチックとして好適な性質を有しており、射出成形用
を中心として、各種電気・電子部品、機械部品および自
動車部品などの用途に広く使用されている。
【0003】しかしながら、ポリアリーレンサルファイ
ド樹脂は熱伝導性が低いことから、例えば発熱を伴うよ
うな電子部品を封止或いは搭載すると、発生する熱を効
率よく拡散することができず、熱膨張による寸法変化、
樹脂成分の変形、ガス発生などの不具合が発生する可能
性がある。
【0004】また、ポリアリーレンサルファイド樹脂は
バリの発生量が比較的多く、バリの発生はバリ取りのた
めのコストアップがしばしば問題とされる。
【0005】ポリアリーレンサルファイド樹脂の熱伝導
性を改良する試みについては、これまでにも検討がなさ
れており、例えば特開平4−33958号公報には、平
均粒子径が5μm以下のアルミナ粉末および繊維状強化
材をポリアリーレンサルファイド樹脂に配合することを
特徴とする封止用樹脂組成物が提案され、熱伝導性が向
上することが開示されているが、かかる組成物ではバリ
の発生量が大きい物しか得られなかった。
【0006】また、特開平6−116494号公報に
は、自動車ウォーターポンプ関連部品用樹脂組成物とし
てポリアリーレンサルファイド樹脂とポリフェニレンオ
キシド樹脂と繊維状及び/または非繊維状充填材からな
る樹脂組成物が開示されているが、金属酸化物は多数の
非繊維状充填材の一つとして記載されているに過ぎず、
本発明の主な目的とする熱伝導性、低バリ性、良溶融流
動性については何ら記載されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来技術における問題点の解決を課題として検討した結果
達成されたものである。
【0008】したがって、本発明の課題は、熱伝導性、
低バリ性、溶融流動性、耐熱性に優れ、電気、電子部品
あるいは自動車電装部品などの電気部品用途に特に有用
に適用されるポリアリーレンサルファイド樹脂組成物を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決すべく鋭意検討した結果、(a)ポリアリーレン
サルファイド樹脂に(b)ガラス転移温度が140℃以
上の非晶性熱可塑性樹脂と(c)金属酸化物を特定量配
合することにより、高い放熱性、良流動性を有し、低バ
リ性に優れ、寸法安定性が優れる材料が得られ、これに
より熱膨張による内部歪みの発生が緩和された材料が得
られることを見出し、本発明に到達した。
【0010】すなわち、本発明は下記樹脂組成物を提供
するものである。 (1)(a)ポリアリーレンサルファイド樹脂95〜6
0重量%と(b)ガラス転移温度が140℃以上の非晶
性熱可塑性樹脂5〜40重量%からなる樹脂混合物10
0重量部に対し(c)金属酸化物を100〜700重量
部配合してなる樹脂組成物。 (2)(b)ガラス転移温度が140℃以上の非晶性熱
可塑性樹脂が、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテル
イミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホンから選ば
れる少なくとも一種である上記(1)項記載の樹脂組成
物。 (3)(c)金属酸化物がアルミナである上記(1)ま
たは(2)項記載の樹脂組成物。 (4)アルミナの平均粒子径とα結晶粒子径の比(平均
粒子径/α結晶粒子径)が30以下である上記(3)項
記載の樹脂組成物。 (5)アルミナの平均粒子径が5μm以下であることを
特徴とする上記(3)または(4)項記載の樹脂組成
物。 (6)更に(d)繊維状フィラーを、上記樹脂混合物1
00重量部当たり、15〜200重量部配合した上記
(1)〜(5)項のいずれか記載の樹脂組成物。 (7)ポリアリーレンサルファイド樹脂の310℃、せ
ん断速度1,000/秒における溶融粘度が2〜80P
a・sである上記(1)〜(6)項のいずれか記載の樹
脂組成物。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明で使用する(a)ポリアリ
ーレンサルファイド樹脂としては、ポリフェニレンスル
フィド、ポリフェニレンスルフィドスルホン、ポリフェ
ニレンスルフィドケトン、これらのランダム共重合体、
ブロック共重合体およびそれらの混合物などが挙げら
れ、中でもポリフェニレンスルフィドが特に好ましい。
【0012】上記ポリフェニレンスルフィド樹脂は、下
記構造式で示される繰り返し単位を
【0013】
【化1】
【0014】含む重合体であり、耐熱性の点から好まし
くは70モル%以上、より好ましくは90モル%以上を
含む重合体である。また、ポリフェニレンサルファイド
樹脂は、その繰り返し単位の30モル%以下を、下記の
構造式を有する繰り返し単位などで構成することが可能
である。
【0015】
【化2】
【0016】かかるポリアリーレンサルファイド樹脂
は、通常公知の方法、つまり特公昭45−3368号公
報に記載される比較的分子量の小さな重合体を得る方法
あるいは特公昭52−12240号公報や特開昭61−
7332号公報に記載される比較的分子量の大きな重合
体を得る方法などによって製造することができる。
【0017】本発明においては、上記のようにして得ら
れたポリアリーレンサルファイド樹脂を、空気中加熱に
よる架橋/高分子量化、窒素などの不活性ガス雰囲気下
あるいは減圧下での熱処理、有機溶媒、熱水、酸水溶液
などによる洗浄、酸無水物、アミン、イソシアネート、
官能基含有ジスルフィド化合物などの官能基含有化合物
による活性化などの種々の処理を施した上で使用するこ
とももちろん可能である。
【0018】ポリアリーレンサルファイド樹脂を加熱に
より架橋/高分子量化する場合の具体的方法としては、
空気、酸素などの酸化性ガス雰囲気下あるいは前記酸化
性ガスと窒素、アルゴンなどの不活性ガスとの混合ガス
雰囲気下で、加熱容器中で所定の温度において希望する
溶融粘度が得られるまで加熱を行う方法を例示すること
ができる。この場合の加熱処理温度としては、通常15
0〜280℃の範囲が選択され、好ましくは200〜2
70℃であり、処理時間としては、通常0.5〜100
時間の範囲が選択され、好ましくは2〜50時間である
が、この両者をコントロールすることによって目標とす
る粘度レベルを得ることができる。加熱処理の装置は通
常の熱風乾燥機でもまた回転式あるいは撹拌翼付の加熱
装置であってもよいが、効率よくしかもより均一に処理
する場合は、回転式あるいは撹拌翼付の加熱装置を用い
るのがより好ましい。
【0019】ポリアリーレンサルファイド樹脂を窒素な
どの不活性ガス雰囲気下あるいは減圧下で熱処理する場
合の具体的方法としては、窒素などの不活性ガス雰囲気
下あるいは減圧下(好ましくは7,000Nm-2以下)
で、加熱処理温度150〜280℃、好ましくは200
〜270℃、加熱時間0.5〜100時間、好ましくは
2〜50時間の条件で加熱処理する方法を例示すること
ができる。加熱処理の装置は、通常の熱風乾燥機でもま
た回転式あるいは撹拌翼付の加熱装置であってもよい
が、効率よくしかもより均一に処理する場合は、回転式
あるいは撹拌翼付の加熱装置を用いるのがより好まし
い。
【0020】ポリアリーレンサルファイド樹脂を有機溶
媒で洗浄する場合の具体的方法としては、以下の方法を
例示することができる。すなわち、洗浄に用いる有機溶
媒としては、ポリアリーレンサルファイド樹脂を分解す
る作用などを有しないものであれば特に制限はなく、例
えばN−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミドなどの含窒素極性溶媒、ジメチルス
ルホキシド、ジメチルスルホンなどのスルホキシド・ス
ルホン系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチ
ルケトン、アセトフェノンなどのケトン系溶媒、ジメチ
ルエーテル、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフラン
などのエーテル系溶媒、クロロホルム、塩化メチレン、
トリクロロエチレン、2塩化エチレン、ジクロルエタ
ン、テトラクロルエタン、クロルベンゼンなどのハロゲ
ン系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、ブ
タノール、ペンタノール、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、フェノール、クレゾール、ポリエチレ
ングリコールなどのアルコール・フェノール系溶媒、お
よびベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水
素系溶媒などが挙げられる。これらの有機溶媒のなかで
も、特にN−メチルピロリドン、アセトン、ジメチルホ
ルムアミドおよびクロロホルムなどの使用が好ましい。
また、これらの有機溶媒は、1種類または2種類以上の
混合で使用される。有機溶媒による洗浄の方法として
は、有機溶媒中にポリアリーレンサルファイド樹脂を浸
漬せしめるなどの方法があり、必要により適宜撹拌また
は加熱することも可能である。有機溶媒でポリアリーレ
ンサルファイド樹脂を洗浄する際の洗浄温度については
特に制限はなく、常温〜300℃程度の任意の温度が選
択できる。洗浄温度が高くなるほど洗浄効率が高くなる
傾向があるが、通常は常温〜150℃の洗浄温度で十分
な効果が得られる。なお、有機溶媒洗浄を施されたポリ
アリーレンサルファイド樹脂は、残留している有機溶媒
を除去するため、水または温水で数回洗浄することが好
ましい。
【0021】ポリアリーレンサルファイド樹脂を熱水で
処理する場合の具体的方法としては、以下の方法を例示
することができる。すなわち、熱水洗浄によるポリアリ
ーレンサルファイド樹脂の好ましい化学的変性の効果を
発現するために、使用する水は蒸留水あるいは脱イオン
水であることが好ましい。熱水処理の操作は、通常、所
定量の水に所定量のポリアリーレンサルファイド樹脂を
投入し、常圧であるいは圧力容器内で加熱、撹拌するこ
とにより行われる。ポリアリーレンサルファイド樹脂と
水との割合は、水の多いほうが好ましいが、通常、水1
リットルに対し、ポリアリーレンサルファイド樹脂20
0g以下の浴比が選択される。
【0022】ポリアリーレンサルファイド樹脂を酸処理
する場合の具体的方法としては、以下の方法を例示する
ことができる。すなわち、酸または酸の水溶液にポリア
リーレンサルファイド樹脂を浸漬せしめるなどの方法が
あり、必要により適宜撹拌または加熱することも可能で
ある。用いられる酸はポリアリーレンサルファイド樹脂
を分解する作用を有しないものであれば特に制限はな
く、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸などの脂肪族飽和
モノカルボン酸、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸などのハロ
置換脂肪族飽和カルボン酸、アクリル酸、クロトン酸な
どの脂肪族不飽和モノカルボン酸、安息香酸、サリチル
酸などの芳香族カルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハ
ク酸、フタル酸、フマル酸などのジカルボン酸、および
硫酸、リン酸、塩酸、炭酸、珪酸などの無機酸性化合物
などが挙げられる。これらの酸のなかでも、特に酢酸、
塩酸がより好ましく用いられる。酸処理を施されたポリ
アリーレンサルファイド樹脂は、残留している酸または
塩などを除去するため、水または温水で数回洗浄するこ
とが好ましい。また洗浄に用いる水は、酸処理によるポ
リアリーレンサルファイド樹脂の好ましい化学的変性の
効果を損なわない意味で、蒸留水または脱イオン水であ
ることが好ましい。
【0023】本発明で用いられるポリアリーレンサルフ
ァイド樹脂の溶融粘度は、溶融混練が可能であれば特に
制限はないが、通常0.5〜5,000Pa・s(31
0℃、せん断速度1,000/秒)のものが使用され、
2〜100Pa・sの範囲が好ましく、2〜80Pa・
sの範囲がより好ましい。溶融粘度が小さすぎると機械
物性が低下する傾向にあり、また大きすぎると流動性が
低下する傾向にある。溶融粘度は、キャピログラフ(東
洋精機(株)社製)装置を用い、ダイス長10mm、ダ
イス孔直径0.5〜1.0mmの条件により測定するこ
とができる。
【0024】本発明で用いられる(b)ガラス転移温度
が140℃以上の非晶性熱可塑性樹脂としては、この条
件を満たすものであればよく、具体例としてはポリカー
ボネート系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリ
スルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリア
リレート系樹脂、ポリエーテルイミド系樹脂、ポリアミ
ドイミド系樹脂が例示できるが、なかでもポリフェニレ
ンエーテル系樹脂、ポリエーテルイミド系樹脂、ポリス
ルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂が特に適し
ており、ポリフェニレンエーテル系樹脂が特に好まし
い。
【0025】かかる(b)非晶性熱可塑性樹脂の配合量
は、(a)ポリアリーレンサルファイド樹脂95〜60
重量%と(b)非晶性熱可塑性樹脂5〜40重量%の範
囲が選択され、(a)ポリアリーレンサルファイド樹脂
90〜70重量%と(b)非晶性熱可塑性樹脂10〜3
0重量%の範囲が特に好ましい。(b)非晶性熱可塑性
樹脂の配合量が5重量%未満であると、低バリ効果、寸
法安定化効果が不十分であり、40重量%を越えると溶
融流動性を著しく阻害するため好ましくない。
【0026】次に本発明で用いられる(c)金属酸化物
の具体例としては、アルミナ(酸化アルミニウム)、酸
化鉄、酸化マグネシウム、酸化珪素などが挙げられ、な
かでもアルミナが熱伝導性、コストの点で最も好ましく
用いられる。
【0027】本発明で用いられるアルミナとしては、α
−アルミナが好ましく用いられる。また本発明では、ア
ルミナの平均粒子径とα結晶粒子径の比(平均粒子径/
α結晶粒子径)が30以下、より好ましくは10以下で
あるアルミナを配合することは、優れた溶融流動性を得
る点で有効である。
【0028】α結晶粒子はアルミナ粒子を形成する1次
粒子であり、通常は平均粒子径≧α結晶粒子径である。
本発明に用いる平均粒子径とα結晶粒子径の比(平均粒
子径/α結晶粒子径)が30以下のアルミナは、1次粒
子が凝集した平均粒子径の大きなアルミナを破砕するこ
となどにより得ることが可能である。
【0029】また、優れた溶融流動性を得る点や、低コ
ストなど入手の容易さの点から平均粒子径が5μm以
下、より好ましくは4μm以下であるアルミナを用いる
ことも有効である。下限に特に制限はないが、1μm以
上で有ることが好ましい。
【0030】なお本発明におけるα結晶粒子径は、BE
T比表面積が3m2/g以下のものについてはセディグラ
フ法で求められた平均粒子径測定値であり、BET比表
面積が3m2/gを超えるものについては、BET比表面
積から下式より計算した値である。
【0031】D=6/(Q×S) D:α結晶粒子径(μm)、Q:密度(g/cm2)、 S:BET比表面積(m2/g) なお、アルミナの平均粒子径は、標準的な粒子(たとえ
ば概ね30μm以上)については乾式篩分析、微細な粒
子(たとえば概ね30μm未満)については、沈降天秤
法による50%粒子径(d50)である。
【0032】本発明で用いる(c)金属酸化物は、より
優れた機械的強度を得るためにイソシアネート系化合
物、有機シラン系化合物、有機チタネート系化合物およ
び有機ボラン系化合物などのカップリング剤で予備処理
をするのも有効である。
【0033】上記カップリング剤としては、特に有機シ
ラン系化合物が好ましく用いられる。有機シラン系化合
物の具体例としては、β−(3,4エポキシシクロヘキ
シル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル
メチルジエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−
アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエ
チル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ
−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−
γ−アミノプロピルトリメトキシシランおよびγ−クロ
ロプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。これ
らの中でも特にγ−アミノプロピルトリエトキシシラン
およびN−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシ
シランが好ましく用いられる。
【0034】かかる(c)金属酸化物の配合量は、
(a)ポリアリーレンサルファイド樹脂と(b)非晶性
熱可塑性樹脂からなる樹脂混合物100重量部に対し、
(c)金属酸化物を100〜700重量部の範囲が選択
され、100〜500重量部の範囲がより好ましい。配
合量が100重量部未満であると十分な熱伝導率が得ら
れず、700重量部を越えると溶融流動性を著しく阻害
するため好ましくない。
【0035】本発明では機械的強度向上を目的として
(d)繊維状フィラーを、上記樹脂混合物100重量部
当たり、15〜200重量部の範囲で配合することも可
能である。かかる繊維状フィラーの具体例としては、ガ
ラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリウィスカ、酸化亜鉛
ウィスカ、硼酸アルミウィスカ、アラミド繊維、炭化珪
素繊維、セラミック繊維、アスベスト繊維、石コウ繊
維、金属繊維などが用いられ、これらは2種類以上併用
することも可能である。また、これら充填材をイソシア
ネート系化合物、有機シラン系化合物、有機チタネート
系化合物、有機ボラン系化合物およびエポキシ化合物な
どのカップリング剤で予備処理して使用することは、よ
り優れた機械的強度を得る意味において好ましい。中で
もガラス繊維、炭素繊維がより好適に用いられる。
【0036】また本発明において(c)金属酸化物、
(d)繊維状フィラー以外のフィラーを配合することも
可能である。その具体例としては、タルク、ワラステナ
イト、ゼオライト、セリサイト、マイカ、カオリン、ク
レー、パイロフィライト、ベントナイト、アスベスト、
アルミナシリケートなどの珪酸塩、炭酸カルシウム、炭
酸マグネシウム、ドロマイトなどの炭酸塩、硫酸カルシ
ウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩、水酸化カルシウム、
水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどの水酸化
物、ガラスビーズ、セラミックビーズ、窒化ホウ素、炭
化珪素、カーボンブラック、グラファイト、ガラスフレ
ーク、ガラス粉およびシリカなどが用いられ、これらは
中空であってもよく、さらにはこれら充填剤を2種類以
上併用することも可能である。また、これらの充填材を
イソシアネート系化合物、有機シラン系化合物、有機チ
タネート系化合物、有機ボラン系化合物およびエポキシ
化合物などのカップリング剤で予備処理して使用しても
よい。
【0037】また、本発明の樹脂組成物に対し、更にエ
ポキシ基、アミノ基、イソシアネート基、水酸基、メル
カプト基、ウレイド基の中から選ばれた少なくとも1種
の官能基を有するアルコキシシランを添加することは、
機械的強度、靱性などの向上に有効である。かかる化合
物の具体例としては、γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシ
シシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エ
チルトリメトキシシランなどのエポキシ基含有アルコキ
シシラン化合物、γ−メルカプトプロピルトリメトキシ
シラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシランな
どのメルカプト基含有アルコキシシラン化合物、γ−ウ
レイドプロピルトリエトキシシラン、γ−ウレイドプロ
ピルトリメトキシシシラン、γ−(2−ウレイドエチ
ル)アミノプロピルトリメトキシシランなどのウレイド
基含有アルコキシシラン化合物、γ−イソシアナトプロ
ピルトリエトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルト
リメトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルメチルジ
メトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルメチルジエ
トキシシラン、γ−イソシアナトプロピルエチルジメト
キシシラン、γ−イソシアナトプロピルエチルジエトキ
シシラン、γ−イソシアナトプロピルトリクロロシラン
などのイソシアナト基含有アルコキシシラン化合物、γ
−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキ
シシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルト
リメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ランなどのアミノ基含有アルコキシシラン化合物、およ
びγ−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−ヒ
ドロキシプロピルトリエトキシシランなどの水酸基含有
アルコキシシラン化合物などが挙げられる。
【0038】かかるシラン化合物の好適な添加量は、ポ
リフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対し、0.
05〜5重量部の範囲が選択される。
【0039】また、本発明の樹脂組成物は本発明の効果
を損なわない範囲で、ポリエステル(PBT、PET、
PCTなど)、ポリアミド(ナイロン6、ナイロン6
6、ナイロン610、ナイロン11、ナイロン12、芳
香族ポリアミドなど)、四フッ化ポリエチレン、ポリエ
ーテルケトン、ポリチオエーテルケトン、ポリエーテル
エーテルケトン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリ
エチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ABS樹
脂、ポリアミドエラストマ、ポリエステルエラストマ、
ポリアルキレンオキサイド、酸無水物基、エポキシ基、
オキサゾリン基含有オレフィン系共重合体等の樹脂を含
んでも良い。
【0040】本発明の樹脂組成物においては、本発明の
効果を損なわない範囲において、ポリアルキレンオキサ
イドオリゴマ系化合物、チオエーテル系化合物、エステ
ル系化合物、有機リン化合物などの可塑剤、タルク、カ
オリン、有機リン化合物などの結晶核剤、ポリオレフィ
ン系化合物、シリコーン系化合物、長鎖脂肪族エステル
系化合物、長鎖脂肪族アミド系化合物などの離型剤、ヒ
ンダードフェノール系化合物、ヒンダードアミン系化合
物などの酸化防止剤、熱安定剤、ステアリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸リチウム
などの滑剤、紫外線防止剤、カーボンブラック、ベンガ
ラ、顔料などの着色剤、難燃剤、発泡剤などの通常の添
加剤を更に添加することができる。
【0041】本発明の樹脂組成物の調製方法には特に制
限はないが、原料の混合物を単軸あるいは2軸の押出
機、バンバリーミキサー、ニーダーおよびミキシングロ
ールなど通常公知の溶融混合機に供給して、280〜3
80℃の温度で混練する方法などを代表例として挙げる
ことができる。原料の混合順序にも特に制限はなく、全
ての原材料を配合後上記の方法により溶融混練する方
法、一部の原材料を配合後上記の方法により溶融混練し
更に残りの原材料を配合し溶融混練する方法、あるいは
一部の原材料を配合後単軸あるいは2軸の押出機により
溶融混練中にサイドフィーダーを用いて残りの原材料を
混合する方法などのいずれの方法を用いてもよい。ま
た、少量添加剤成分については、他の成分を上記の方法
などで混練しペレット化した後、成形前に添加して成形
に供することももちろん可能である。
【0042】本発明の樹脂組成物は、射出成形、押出成
形、圧縮成形および射出圧縮成形など各種公知の成形法
への適用が可能であるが、特に射出成形には好適な樹脂
組成物である。
【0043】かくして得られる本発明の樹脂組成物は、
通常、0.5w/m・K以上の熱伝導性を有し、好まし
い態様においては、0.8w/m・K以上の熱伝導性を
有している。このため、特にコイルや発熱素子を封止す
る場合や、レーザー発信素子を搭載する光ピックアップ
部品用途には特に好適に用い得る。
【0044】本発明の樹脂組成物は、その他にも、発熱
性の高い半導体素子、抵抗などの封止用樹脂、あるいは
高い摩擦熱が発生する部品に特に好適である他、発電
機、電動機、変圧器、変流器、電圧調整器、整流器、イ
ンバーター、継電器、電力用接点、開閉器、遮断機、ナ
イフスイッチ、他極ロッド、電気部品キャビネット、ソ
ケット、抵抗器、リレーケースなどの電気機器部品用途
に特に適している他、センサー、LEDランプ、コネク
ター、小型スイッチ、コイルボビン、コンデンサー、バ
リコンケース、発振子、各種端子板、変成器、プラグ、
プリント基板、チューナー、スピーカー、マイクロフォ
ン、ヘッドフォン、小型モーター、磁気ヘッドベース、
パワーモジュール、半導体、液晶、FDDキャリッジ、
FDDシャーシ、ハードディスクドライブ部品(ハード
ディスクドライブハブ、アクチュエーター、ハードディ
スク基板など)、DVD部品、モーターブラッシュホル
ダー、パラボラアンテナ、コンピューター関連部品など
に代表される電子部品;VTR部品、テレビ部品、アイ
ロン、ヘアードライヤー、炊飯器部品、電子レンジ部
品、音響部品、オーディオ・レーザーディスク(登録商
標)・コンパクトディスクなどの音声機器部品、照明部
品、冷蔵庫部品、エアコン部品、タイプライター部品、
ワードプロセッサー部品などに代表される家庭、事務電
気製品部品;オフィスコンピューター関連部品、電話器
関連部品、ファクシミリ関連部品、複写機関連部品、洗
浄用治具、モーター部品、ライター、タイプライターな
どに代表される機械関連部品;顕微鏡、双眼鏡、カメ
ラ、時計などに代表される光学機器、精密機械関連部
品;オルタネーターターミナル、オルタネーターコネク
ター,ICレギュレーター、ライトディヤー用ポテンシ
オメーターベース、排気ガスバルブなどの各種バルブ、
燃料関係・排気系・吸気系各種パイプ、エアーインテー
クノズルスノーケル、インテークマニホールド、燃料ポ
ンプ、エンジン冷却水ジョイント、キャブレターメイン
ボディー、キャブレタースペーサー、排気ガスセンサ
ー、冷却水センサー、油温センサー、ブレーキパットウ
ェアーセンサー、スロットルポジションセンサー、クラ
ンクシャフトポジションセンサー、エアーフローメータ
ー、ブレーキパッド摩耗センサー、エアコン用サーモス
タットベース、暖房温風フローコントロールバルブ、ラ
ジエーターモーター用ブラッシュホルダー、ウォーター
ポンプインペラー、タービンベイン、ワイパーモーター
関係部品、デュストリビューター、スタータースイッ
チ、スターターリレー、トランスミッション用ワイヤー
ハーネス、ウィンドウォッシャーノズル、エアコンパネ
ルスイッチ基板、燃料関係電磁気弁用コイル、ヒューズ
用コネクター、ホーンターミナル、電装部品絶縁板、ス
テップモーターローター、ランプソケット、ランプリフ
レクター、ランプハウジング、ブレーキピストン、ソレ
ノイドボビン、エンジンオイルフィルター、点火装置ケ
ースなどの自動車・車両関連部品などの各種用途にも適
用できる。
【0045】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれら実施例の記載に限定される
ものではない。なお、下記物性値の測定は以下の方法に
したがって測定した。
【0046】(1)曲げ強度:ASTM D790に準
じて測定を行った。具体的には次の様に測定を行った。
本発明の樹脂組成物ペレットを、シリンダー温度330
℃、金型温度140℃に設定した住友−ネスタール社製
射出成形機(SG75−HIPRO・MIII)に供給
し、射出圧力=成形下限圧力+5kgf/cm2ゲージ圧にて
射出成形を行い、幅12.7mm×高さ6.4mm×長
さ127mmの試験片を得た。この試験片を用い、23
℃、相対湿度50%の雰囲気下、スパン100mm、歪
み速度3mm/minの条件で測定を行った。
【0047】(2)溶融流動性(成形下限圧)の測定 シリンダー温度330℃、金型温度140℃に設定した
住友−ネスタール社製射出成形機を用い(SG75−H
IPRO・MIII)ASTM1号試験片、幅12.7m
m×高さ6.4mm×長さ127mmの試験片、幅1
2.7mm×厚み3.1mm×長さ64mmの試験片2
個の計4個取り試験片を成形し、全て充填するのに要す
る射出圧力(成形下限圧)を測定して溶融流動性の目安
とした。この値が低い程、溶融流動性に優れていると言
える。
【0048】(3)熱伝導率:熱伝導率λは、熱拡散率
αと熱容量ρCpを下記方法で求め、その積として次式
で算出した。
【0049】λ=αρCp λ :熱伝導率(w/mk) α :熱拡散率(m2 /s) ρCp:熱容量 (J/m3 ・K) 密度ρは浸漬液水、質量測定には電子分析天秤を用い2
3℃で、アルキメデス法にて測定した。
【0050】熱拡散率αは、上記曲げ試験片と同一条件
で射出成形したASTM1号ダンベル片からの切削加工
品をサンプルとして用い、測定装置として真空理工
(株)製TC−7000(ルビーレーザー)を用い、8
0℃の条件下レーザーフラッシュ法にて測定した。
【0051】比熱Cpは装置としてパーキンエルマー社
製DSC−2を用い昇温速度10℃/分の条件下DSC
法にて測定した。
【0052】(4)バリ長さの測定:円周上に(a)幅4
mm×長さ20mm×厚み500μm、(b)幅4mm×
長さ20mm×厚み20μmの2つの突起部を有する8
0mm直径×2mm厚の円盤形状金型を用いてシリンダ
ー温度330℃、金型温度140℃で射出成形を行い、
厚みの厚い(a)の突起部が先端まで充填される時の厚み
の薄い(b)の突起部の充填長さを測定しバリ長さとし
た。なお、ゲート位置は円板中心部分とした。
【0053】(a)ポリアリーレンサルファイド樹脂と
して下記3種類のものを用意した。 PPS−1:東レ(株)、M2888(直鎖タイプ)、
溶融粘度60Pa・s PPS−2:東レ(株)、M2900(架橋タイプ)、
溶融粘度40Pa・s PPS−3:東レ(株)、M2100(架橋タイプ)、
溶融粘度130Pa・s なお、溶融粘度はキャピログラフ1C(東洋精機(株)
社製、ダイス長10mm、孔直径0.5〜1mm)を用
い、310℃、剪断速度1000/秒の条件で測定した
値である。
【0054】(b)ガラス転移温度が140℃以上の非
晶性熱可塑性樹脂として下記のものを準備した。 PPE:ポリフェニレンエーテル:YPX−100F
(三菱エンジニアリングプラスチックス社製、ガラス転
移温度205℃) PEI:ポリエーテルイミド:ウルテム1010(日本
ジーイープラスチクッス社製、ガラス転移温度217
℃) PSF:ポリスルホン:ユーデルP−1800(テイジ
ンアモコエンジニアリングプラスチックス社製、ガラス
転移温度189℃) PES:ポリエーテルスルホン:スミカエクセル360
0P(住友化学工業社製、ガラス転移温度230℃)。
【0055】(c)金属酸化物として下記のものを準備
した。 アルミナ−A:BET比表面積0.8m2/g、平均粒子
径6.5μm、α結晶粒径3.2μm、平均粒子径/α
結晶粒径=2.0(昭和電工(株)製 A−42−6) アルミナ−B:BET比表面積1.0m2/g、平均粒子
径4.0μm、α結晶粒径3.8μm、平均粒子径/α
結晶粒径=1.1(昭和電工(株)製 AL−43P
C) アルミナ−C:BET比表面積1.0m2/g、平均粒子
径55μm、α結晶粒子径1.7μm、平均粒子径/α
結晶粒径=32(昭和電工(株)製 AL−15−1) 酸化マグネシウム(試薬、片山化学工業(株)) なお、上記アルミナのα結晶粒子径は、BET比表面積
が3m2/g以下であるので、セディグラフ法で求めた平
均粒子径測定値である。
【0056】アルミナの平均粒子径は、アルミナ−Cに
ついては乾式篩分析、アルミナ−A、Bについては、沈
降天秤法によ測定し、50%粒子径(d50)を求め
た。
【0057】(d)その他フィラーとして下記のものを
準備した。
【0058】ガラス繊維:直径13μm(旭ファイバー
ガラス(株)製 MAFT523) [実施例1〜6]表1に示すポリアリーレンサルファイ
ド樹脂、ガラス転移温度が140℃以上の非晶性熱可塑
性樹脂、金属酸化物及びその他配合物を表1に示す配合
比でドライブレンドし、スクリュー型2軸押出機(池貝
PCM−30)を用い、シリンダー温度320℃、スク
リュー回転数150rpmの条件で運転中の押し出し機
のフィーダーに供給して溶融混練を行い、押し出しガッ
トを冷却後ペレタイザーでペレット化した。
【0059】ここで得られた樹脂組成物を種々の試験片
に射出成形して、材料強度および熱伝導率などを測定し
た結果は表1に示すとおりであった。
【0060】[実施例7]アルミナとしてアルミナCを
用いた以外は実施例1と同様の方法で溶融混練、ペレタ
イズ、評価を行った。結果を表1に示す。
【0061】アルミナとしては平均粒子径/α結晶粒径
の小さいアルミナを用いた方が、溶融流動性等の点で優
れることがわかる。
【0062】[実施例8]PPSとしてPPS−3を用
いた以外は実施例1と同様の方法で溶融混練、ペレタイ
ズ、評価を行った。結果を表1に示す。
【0063】PPSとしてはより低粘度のPPSを用い
た方が、溶融流動性の点で優れることがわかる。
【0064】[実施例9]アルミナとしてアルミナAを
用いた以外は実施例1と同様の方法で溶融混練、ペレタ
イズ、評価を行った。結果を表1に示す。
【0065】アルミナとしては平均粒子径の小さいアル
ミナを用いた方が、溶融流動性、バリ長さ等の点で若干
優れることがわかる。
【0066】[比較例1]ガラス転移温度が140℃以
上の非晶性熱可塑性樹脂を用いなかったこと以外は、実
施例1と同様の方法で溶融混練、ペレタイズ、評価を行
った。結果を表2に示す。バリ発生量が非常に多くなる
ことがわかる。
【0067】[比較例2]ガラス転移温度が140℃以
上の非晶性熱可塑性樹脂を50重量%用いたこと以外
は、実施例1と同様の方法で溶融混練、ペレタイズ、評
価を行った。結果を表2に示す。溶融流動性が著しく悪
化することがわかる。
【0068】[比較例3]金属酸化物を配合しなかった
こと以外は、実施例1と同様の方法で溶融混練、ペレタ
イズ、評価を行った。結果を表2に示す。熱伝導率が非
常に低いことがわかる。
【0069】[比較例4]金属酸化物を800重量部配
合したこと以外は、実施例1と同様の方法で溶融混練、
ペレタイズ、評価を行った。結果を表2に示す。溶融流
動性が著しく劣ることがわかる。
【0070】
【表1】
【0071】
【表2】
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の樹脂組成
物は熱伝導性、低バリ性、溶融流動性、耐熱性に優れる
ことから、電気、電子部品あるいは自動車電装部品など
の電気部品用途に特に有用であり、その他にも種々の広
い分野に適用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 CF162 CG002 CH062 CL063 CM042 CN011 CN032 DA017 DA067 DE076 DE107 DE116 DE146 DE187 DG057 DJ007 DJ016 DJ027 DK007 DL007 DM007 FA043 FA047 FA067 FD010 FD016 FD017 FD020 FD070 FD160 FD170 GN00 GQ01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)ポリアリーレンサルファイド樹脂9
    5〜60重量%と(b)ガラス転移温度が140℃以上
    の非晶性熱可塑性樹脂5〜40重量%からなる樹脂混合
    物100重量部に対し(c)金属酸化物を100〜70
    0重量部配合してなる樹脂組成物。
  2. 【請求項2】(b)ガラス転移温度が140℃以上の非
    晶性熱可塑性樹脂が、ポリフェニレンエーテル、ポリエ
    ーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホンか
    ら選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の樹脂組
    成物。る樹脂組成物。
  3. 【請求項3】(c)金属酸化物がアルミナである請求項
    1または2記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】アルミナの平均粒子径とα結晶粒子径の比
    (平均粒子径/α結晶粒子径)が30以下である請求項
    3記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】アルミナの平均粒子径が5μm以下である
    ことを特徴とする請求項3または4記載の樹脂組成物。
  6. 【請求項6】更に(d)繊維状フィラーを、上記樹脂混
    合物100重量部当たり、15〜200重量部配合した
    請求項1〜5のいずれか記載の樹脂組成物。
  7. 【請求項7】ポリアリーレンサルファイド樹脂の310
    ℃、せん断速度1,000/秒における溶融粘度が2〜
    80Pa・sである請求項1〜6のいずれか記載の樹脂
    組成物。
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