JP2003230248A - 車両用交流発電機 - Google Patents
車両用交流発電機Info
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- JP2003230248A JP2003230248A JP2002024519A JP2002024519A JP2003230248A JP 2003230248 A JP2003230248 A JP 2003230248A JP 2002024519 A JP2002024519 A JP 2002024519A JP 2002024519 A JP2002024519 A JP 2002024519A JP 2003230248 A JP2003230248 A JP 2003230248A
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Abstract
ち、負荷の大きい駆動プーリ側の軸受寿命を長寿命化す
る。 【解決手段】端部に駆動プーリ5が取付けられた回転軸
2を片持ち状に支持する二つの軸受3、4のうち、駆動
プーリ5と反対側の軸受4のグリース中に、グリース組
成物全量の1.0〜40体積%、好ましくは2.0〜3
0体積%、更に好ましくは6.0〜20体積%のカーボ
ンブラック等の通電性物質を混入し、駆動プーリーベル
ト間で発生する静電気を除電し、軸受内外輪間の放電現
象を回避することにより、水分分解に伴う水素の発生を
回避し、もって組織変化を伴う剥離を防止して長寿命化
を図る。
Description
よって駆動され、交流電流を発電する車両用交流発電機
に関し、特に端部に駆動プーリが取付けられた回転軸を
片持ち状に二つの軸受で支持する車両用交流発電機に好
適なものである。
エンジン補器類にも小型・軽量化と、高性能化、高出力
化が求められている。そうした中で、例えば車両用交流
発電機であるオルタネータでは、エンジンによって高速
回転される回転軸の軸受に高振動、高荷重(重力加速度
で4G〜20G程度)が作用し、その結果、駆動プーリ
側の軸受の固定輪である外輪軌道輪に早期剥離が生じ、
軸受の寿命を短くする原因となっている。
る応力の増大や、それに伴って油膜を形成することが困
難になることにより、軸受潤滑用のグリース中の0.1
%程度の水分が分解し、表面接触(金属接触)を生じや
すくなるためであると考えられる。また、一般に、車両
用交流発電機では、エンジンのクランクシャフトから伝
達される高速回転運動により、ベルトと前記駆動プーリ
との間に静電気が発生する。通常、軸受回転中は、潤滑
剤の油膜により、内外輪は絶縁状態になっているが、内
外輪の電位差が大きくなる(約100〜500V程度)
と、内外輪間で放電現象が生じ、これによりグリース或
いは潤滑中に混入した水が分解し、水素イオンを発生さ
せる。水素イオンが発生すると、それが軌道輪の軌道面
に吸着し、水素原子となって高歪み場(最大剪断応力位
置近傍)に集積され、これが応力腐食割れ型剥離の要因
となっているとも考えられる。また、軸受内での水分の
発生原因として、エンジン運転中は補機も高温となり、
エンジン停止後に大気温度まで冷却されるため、軸受内
の僅かな空間に存在する空気が結露することも考えられ
る。
7758号公報に記載されるハイブリッドプーリを用い
ることが考えられる。このハイブリッドプーリは、内部
が絶縁物質で構成されているため、ベルトープーリ間で
発生した静電気が回転軸に流れず、その結果、軸受内で
の放電現象を抑制することができる。
交流発電機は、更なる高速回転化が予測されるため、そ
れに伴って増大する静電気の回転軸側への流れを前記ハ
イブリッドプーリで抑制するのにも限界がある。つま
り、回転軸を支持する軸受の内外輪間の放電現象自体を
積極的に回避する必要がある。
たものであり、回転軸を支持する軸受の内外輪間の放電
現象を回避することにより、軸受寿命の優れた車両用交
流発電機を提供することを目的とするものである。
ために、本発明者等は、図3に示す試験装置を用いてベ
ルトープーリ間の静電気の放電現象について研究を行っ
た。この試験装置は、特開平9−89724号公報で提
案したものであり、車両用交流発電機、つまりオルタネ
ータの回転軸と軸受、駆動プーリ等を模したものであ
る。この試験装置は、回転軸を支持する二つの軸受のう
ち、駆動プーリ側の軸受を試験軸受とし、当該試験軸受
を支持するアルミニウムハウジングは、ボルトなどの締
結部材によってハウジング本体に簡易に締結している。
一方、回転軸そのものはスリップリングを介して接地す
ることで、軸受内外輪の電位差はない。この状態で、駆
動プーリに負荷をかけ、前記アルミニウムハウジングの
振動の状態を振動計で検出しながら、試験軸受の寿命試
験を行った。そして、例えば9秒程度に設定された所定
時間毎に回転数を9000min-1と1800min-1
とに切換え、荷重条件をP(負荷荷重)/C(動定格荷
重)=0.10、試験温度80℃一定で、軸受潤滑用に
Eグリースを用いて寿命試験を行った。寿命試験の結果
は、サンプリング数10個で、2000時間試験を継続
しても剥離を起こさず、軸受の内部にも組織変化は観察
されなかった。つまり、軸受内外輪の電位差をなくすこ
とは試験軸受の寿命向上に有効な手段であると考えられ
るが、実際のオルタネータの回転軸を、スリップリング
を用いて接地することは不可能であることから、何らか
の他の手段を開発する必要があった。
求項1に係る車両用交流発電機は、端部に駆動プーリが
取付けられた回転軸を片持ち状に二つの軸受で支持する
車両用交流発電機において、前記二つの軸受のうち、前
記駆動プーリと反対側の軸受のグリース中に通電性物質
を混入したことを特徴とするものである。なお、通電性
物質としては、カーボンブラック等のナノスケールの粉
末状のものが好ましい。また、通電物質をグリース中に
混入する軸受は、駆動プーリ側ではなく、駆動プーリと
反対側である必要がある。それは、グリース中に通電物
質を混入すると耐焼付性が低下するため、荷重の大きい
駆動プーリ側の軸受では焼付きが発生する恐れがあるた
めである。
交流発電機は、前記請求項1の発明において、前記通電
性物質はグリース組成物全量の1.0〜40.0体積%
としたことを特徴とするものである。また、前記軸受に
おける内外輪の通電性を確実なものにするためには、シ
ール部材を導電性材料にすることが有効である。従っ
て、本発明の車両用交流発電機では、通電性シール部材
を備えた軸受を用いることが望ましい。
て説明する。図1は本実施形態の車両用交流発電機の断
面図である。この車両用交流発電機の回転子、所謂ロー
タ部分はハウジング1内部に収納され、その回転軸2
は、二つの軸受3、4で回転自在に支持されている。前
記回転軸2の図示左方端部はハウジング1から外部に突
出しており、この突出部分に駆動プーリ5が取付けられ
ている。つまり、端部に駆動プーリ5が取付られた回転
軸2は、片持ち状に、二つの軸受3、4で支持されてい
る。そして、前記駆動プーリ5がエンジンによって回転
されることで、回転軸2と共に回転子が回転し、コイル
に交流電流が発生する。
2を支持する二つの軸受3、4の寿命試験を行った。前
記駆動プーリ5側の軸受3は、JIS呼び番号6303
であり、試験荷重はP(負荷荷重)/C(動定格荷重)
=0.1とした。また、前記駆動プーリ5と反対側の軸
受4は、JIS呼び番号6202であり、試験荷重はP
(負荷荷重)/C(動定格荷重)=0.05とした。そ
して、各軸受の内・外輪及び転動体は全て軸受鋼2種
(SUJ2)を用い、通常熱処理(830〜850℃で
焼入れ加熱、油冷却後、180〜240℃で焼戻し)を
施した。内・外輪、転動体の表面硬さはHRC57〜6
3、残留オーステナイト量は0〜20%、内・外輪の表
面粗さは0.015μmRa、転動体の表面粗さは0.
003〜0.010μmRaとした。
れた所定時間毎に9000min-1と1800min-1
とに切換え、夫々の軸受に下記表1に示す組成のEグリ
ースを封入する。このEグリース中に添加する通電性物
質の体積%を種々に変更して寿命試験を行った。
軸受の計算寿命は1350時間であり、駆動プーリと反
対側の軸受の計算寿命は6430時間である。前述した
ように、この種の車両用交流発電機の回転軸を支持する
軸受のうち、組織変化を伴う剥離の発生により短寿命と
なるのは、駆動プーリ側軸受であるから、寿命試験打ち
切り時間は1500時間とした。試験は、初期振動に対
して、振動値が5倍に増加したときを寿命と見なし、試
験を中断し、剥離並びに組織変化の有無を確認した。試
験個数(サンプリング数)は夫々10個である。寿命試
験の結果を表2及び図2に示す。
施例4〜実施例7では、駆動プーリ側、駆動プーリと反
対側の夫々の軸受において、全て10個中10個、寿命
試験打ち切り時間の1500時間に達しても剥離発生が
認められなかった。これは、駆動プーリと反対側の軸受
のグリース中に通電性物質を6.0〜20.0体積%混
入したことにより、軸受回転時に駆動プーリと反対側の
軸受の内外輪を通電させることができ、これによりベル
トープーリ間で発生した静電気をハウジングに除電し、
軸受の内外輪間の放電が回避され、その結果、前述のよ
うなグリース中の水分の分解による水素の発生を抑制防
止できたためであると考えられる。
例7と比較して、駆動プーリと反対側の軸受のグリース
中の通電性物質が少ないために、軸受回転時の通電性が
さほど良好ではなく、その結果、10個中1個〜2個剥
離が生じてしまった。また、実施例8〜実施例11で
は、通電性物質を多量に添加しているため、通電性は良
好であり、剥離を起こすことはなかったが、多量の通電
性物質のためにグリースのちょう度が低くなり、10個
中1個〜2個焼付きを生じてしまった。しかしながら、
後述する比較例1〜比較例10と比較すると寿命は3倍
〜6倍も長じている。
及び駆動プーリと反対側の軸受の何れのグリースにも通
電性物質を一切混入しておらず、その結果、短時間のう
ちに、10個中10個とも、駆動プーリ側の軸受に剥離
が生じた。比較例2は、グリースに通電性物質を混入す
る代わりに、例えばグラファイト入りニトリルゴム製な
どの通電シールを用いたものであり、比較例1と比較す
ると長寿命傾向が認められたものの、凡そ550時間程
度で、10個中10個とも、駆動プーリ側軸受に剥離が
生じた。これは、寿命試験をするに従ってシールが変形
してしまい、内・外輪が絶縁状態となったため、内・外
輪に電位差が生じ、放電現象が生じたためであると考え
られる。
の軸受のグリースに0.5体積%の通電性物質を混入し
たものであるが、軸受回転時の通電性が良好ではなく、
410時間程度の比較的短時間に、10個中6個、駆動
プーリ側軸受に剥離が生じた。また、比較例4、比較例
5では、駆動プーリと反対側の軸受のグリースに、夫
々、45体積%、55体積%の通電性物質を混入したも
のであり、軸受回転時の通電性は良好であるために剥離
は生じなかったが、グリースのちょう度が低くなり、夫
々、590時間、390時間という比較的短時間のうち
に、夫々、10個中5個、10個中7個、焼付きが生じ
た。
軸受のグリースにのみ通電性物質を混入したものである
が、夫々、490時間、380時間という短時間に、夫
々、10個中5個、10個中7個、駆動プーリ側の軸受
で焼付きが生じた。これは、駆動プーリ側の軸受の方
が、反対側の軸受よりも荷重が2倍ほど高いために焼付
いてしまったものと考えられる。また、比較例8〜比較
例10では、駆動プーリ側の軸受のグリースにも、駆動
プーリと反対側の軸受のグリースにも通電性物質を混入
したものであるが、夫々420時間、280時間、40
0時間という短時間に、夫々、10個中8個、10個中
8個、10個中7個、駆動プーリ側の軸受で焼付きが生
じた。この理由も、前記比較例6及び比較例7と同様で
あると考えられる。
は、駆動プーリと反対側の軸受のグリースに通電性物質
を混入することが有効であり、その添加量は、グリース
全量に対して1.0〜40.0体積%である。通電性物
質のグリースへの混入量がこれより少ないと、十分な通
電性を得ることができずに、静電気の放電による水素発
生に伴い剥離が生じ、これより多いと、グリースのちょ
う度が低下してグリースそのものが硬化し、焼付き寿命
が低下する。軸受内・外輪の通電性を確かなものとし、
焼付き寿命の低下を考慮するなら、通電性物質の混入量
はグリース全量に対して2.0〜20.0体積%が望ま
しく、更に好ましくは6.0〜20.0体積%とするの
が望ましい。結果として、通電性物質添加後のグリース
ちょう度はNLGI No.1〜No.3であることが
より望ましい。
流発電機によれば、回転軸を支持する二つの軸受のう
ち、駆動プーリと反対側の軸受のグリース中に通電性物
質を混入したことにより、駆動プーリとベルトとの間で
発生する静電気を除電し、回転軸を支持する軸受の内外
輪間の放電現象自体を回避することにより、軸受の長寿
命化を図ることができる。
リース組成物全量の1.0〜40.0体積%としたこと
により、回転軸の内外輪間の放電現象を確実に回避し、
もって軸受の更なる長寿命化を図ることができる。
断面図である。
の結果の説明図である。
試験装置の説明図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 端部に駆動プーリが取付けられた回転軸
を片持ち状に二つの軸受で支持する車両用交流発電機に
おいて、前記二つの軸受のうち、前記駆動プーリと反対
側の軸受のグリース中に通電性物質を混入したことを特
徴とする車両用交流発電機。 - 【請求項2】 前記通電性物質はグリース組成物全量の
1.0〜40.0体積%としたことを特徴とする請求項
1に記載の車両用交流発電機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002024519A JP2003230248A (ja) | 2002-01-31 | 2002-01-31 | 車両用交流発電機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002024519A JP2003230248A (ja) | 2002-01-31 | 2002-01-31 | 車両用交流発電機 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003230248A true JP2003230248A (ja) | 2003-08-15 |
| JP2003230248A5 JP2003230248A5 (ja) | 2005-08-04 |
Family
ID=27746941
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002024519A Pending JP2003230248A (ja) | 2002-01-31 | 2002-01-31 | 車両用交流発電機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003230248A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7618193B2 (en) | 2005-04-15 | 2009-11-17 | Denso Corporation | Rolling bearing incorporated in auxiliary device for internal combustion engine |
| JP2016208579A (ja) * | 2015-04-16 | 2016-12-08 | 三菱電機株式会社 | ベルト駆動式制御装置一体型交流電動発電機 |
-
2002
- 2002-01-31 JP JP2002024519A patent/JP2003230248A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7618193B2 (en) | 2005-04-15 | 2009-11-17 | Denso Corporation | Rolling bearing incorporated in auxiliary device for internal combustion engine |
| JP2016208579A (ja) * | 2015-04-16 | 2016-12-08 | 三菱電機株式会社 | ベルト駆動式制御装置一体型交流電動発電機 |
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