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JP2003129290A - 光触媒用チタン陽極酸化皮膜の生成方法 - Google Patents

光触媒用チタン陽極酸化皮膜の生成方法

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Publication number
JP2003129290A
JP2003129290A JP2001319274A JP2001319274A JP2003129290A JP 2003129290 A JP2003129290 A JP 2003129290A JP 2001319274 A JP2001319274 A JP 2001319274A JP 2001319274 A JP2001319274 A JP 2001319274A JP 2003129290 A JP2003129290 A JP 2003129290A
Authority
JP
Japan
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bath
titanium
titanium oxide
film
photocatalyst
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001319274A
Other languages
English (en)
Inventor
Seishiro Ito
征司郎 伊藤
Atsushi Kuraki
淳 倉木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiwa House Industry Co Ltd
Daiwa General Research Institute Co Ltd
Original Assignee
Daiwa House Industry Co Ltd
Daiwa General Research Institute Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daiwa House Industry Co Ltd, Daiwa General Research Institute Co Ltd filed Critical Daiwa House Industry Co Ltd
Priority to JP2001319274A priority Critical patent/JP2003129290A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一度の陽極酸化で活性のある皮膜形成が行え
て、生産性に優れ、浴の寿命も長く、工業化が実現で
き、かつ高い光触媒活性が得られる方法を提供する。 【解決手段】 ルチルを含む光触媒用チタン陽極酸化皮
膜を生成する。硫酸および過酸化水素を含む電解浴に、
pKaが正の値をとる弱酸またはその塩の添加剤を添加
した浴、またはこれに酸化チタンの粉末を添加した浴中
で、チタンの陽極酸化を行う。酸化チタンの粉末は、平
均粒子径が100nm以下のものを用いる。添加剤の濃
度は0.1M以下とする。電解条件は、電流密度が1.
0〜5.0A/dm2 の直流電流、浴温度が20〜50
℃の範囲とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、各種建築材料や
その他の機器、材料等、例えば、建築物のうち、外装
材、調理用器具、食器類、衛生機器、空調機器、その他
に下水管等の土木用材料、道路の遮音壁、あるいは冷蔵
庫等の食品保管庫用材料などに使用される光触媒用チタ
ン陽極酸化皮膜の生成方法に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】チタン
は、実用金属中最も耐蝕性が強く、比重も鉄鋼などと比
較して小さく、比強度も非常に優れている金属であり、
工場プラント用材料、医療用材料などに広く使用されて
きた。そして、近年、その高い耐蝕性により屋根材を始
めとして、建築材料への利用が急速に進んでいる。ま
た、1970年代に発見された、酸化チタン(Ti
2 )の有する光触媒作用による自浄、空気清浄化、殺
菌作用等が、近年の環境問題の顕著化に伴い注目を浴び
ており、建築材料等の多くの分野においても実用化に向
けた研究が進んでいる。つまり、酸化チタンに太陽光や
照明器具などからの紫外線を照射すると、光エネルギー
が化学エネルギーに変換されて、有機物などを分解する
光触媒作用を発揮し、オフィス、住宅室内、あるいは病
院内等で発生する代表的アレルギー源であるホルムアル
デヒド等の分解除去をはじめ、抗菌、消臭および防汚効
果が得られる。
【0003】金属チタン表面に酸化チタン皮膜を形成さ
せる方法には、熱酸化法、化学酸化法、陽極酸化法など
があるが、中でも、皮膜の均一性、再現性などに優れた
陽極酸化法が一般に利用されている。チタンの陽極酸化
に関する研究は古くから行われているが、得られる皮膜
の大部分は、1μm以下の薄膜で、色も干渉色を示し、
実用上、耐久性に問題がある。一方、本発明者の一人の
伊藤らは、リン酸(H3 PO4 )と硫酸(H2 SO4
の浴およびこれに過酸化水素(H2 2 )を添加した浴
からなる2成分または3成分系の混合浴中で、チタンを
火花放電が発生する電圧以上の電圧で陽極酸化すると、
数μm以上の厚さを有する硬い灰色系の厚膜型陽極酸化
皮膜が形成され、この皮膜の主成分はアナタース型Ti
2 であることを報告している(「色材」61,599(1989
、「材料技術」10,152(1992)、他)。しかし、この皮
膜は、通常は強い光触媒活性を有するアナタース型Ti
2 を主成分としているにもかかわらず、光触媒活性を
示さないことが確認されている。
【0004】チタンを陽極酸化すると、通常、Tin
2n-1(nは正の整数)で示される、TiOやTi2 3
などの低次酸化チタンが副生することが知られており
( T.Shibata,Y.C.Zhu:Denki Kagaku,61,853(1993)
他, )、また、FoxらはTiO 2 微粒子中に生成した
Ti3+イオンが量子効率を低下させる働きがあることを
報告している(T.Torimoto,R.J.Fox,M.A.Fox:J.Electro
chem.Soc.,143,3712(1996)。この量子効率の低下は光触
媒活性の低下を意味しており、この低次酸化チタンの存
在がこの厚膜型陽極酸化皮膜の光触媒活性の発現を阻害
する原因となっていると考えられる。
【0005】そこで、本発明者は、リン酸、硫酸、およ
び過酸化水素の混合浴から作製した厚膜型チタン陽極酸
化皮膜を、低次酸化チタンを選択的に溶解し易いフッ化
水素アンモニウムを含む過酸化水素の溶液中で再陽極酸
化して改善したところ、期待どおり、光触媒活性を発現
させることができた。この再陽極酸化による光触媒用チ
タン陽極酸化皮膜の生成方法については、先に出願した
(特願平11−42857号)。すなわち、チタンに一
次陽極酸化皮膜を生成させた後、この皮膜の生成された
チタンを、フッ化水素アンモニウム、フッ化水素酸、も
しくはフッ化アンモニウム、などのフッ化物イオンを含
む電解浴、またはこれに過酸化水素を含む電解浴に浸漬
して再陽極酸化を行う方法である。
【0006】しかし、先の出願の再陽極酸化による発明
方法では、光触媒活性を示すものの、工業的な使用を考
えると、光触媒活性がいま一つ不十分であった。
【0007】このような課題を解消して光触媒活性の高
活性化を得る方法として、本発明者等は、さらに次の改
良提案を行った(特願2000−224374号)。こ
の方法は、リン酸、硫酸、および過酸化水素を含む電解
浴に、酸化チタンの微粉体を添加した浴中で、チタンに
一次陽極酸化によって陽極酸化皮膜を生成させた後、こ
の皮膜が形成されたチタンを、フッ化水素アンモニウム
と過酸化水素の混合浴中で再陽極酸化する方法である。
この方法で得られる皮膜の光触媒活性を評価した結果、
TiO2 微粉体の添加によって皮膜のL* 値(明度)は
大幅に増加し、それに対応してアセトアルデヒドの気相
光酸化分解反応における見かけの分解速度定数kも大幅
に増大することがわかった。これは、TiO2 微粉体が
一次陽極酸化時に皮膜中に副生する低次酸化チタンの生
成を抑制するとともに、二次陽極酸化時にも皮膜中の低
次酸化チタンが溶出して減少し、さらに、添加した微粒
子が皮膜表面に固着し、これらが相まって光触媒活性の
飛躍的な向上に寄与したものと結論づけられる。
【0008】しかし、上記改良提案においても、一次陽
極酸化の後に、再陽極酸化が必要であるため、工業化を
考えた場合、生産性が悪い。
【0009】そこで、再陽極酸化を必要としない、第2
の改良提案を考えたが、電解浴の寿命の面で、工業化に
はまだ不十分であった。すなわち、同じ浴での陽極酸化
の回数を増やしていくと、浴が濁ってきて、活性が落ち
るという問題があった。
【0010】この発明の目的は、一度の陽極酸化で活性
のある皮膜形成が行えて、生産性に優れ、浴の寿命も長
く、工業化が実現でき、かつ光触媒活性の高活性化を得
ること、つまり厚膜型チタン陽極酸化皮膜において、高
活性の光触媒作用を発揮し、優れた抗菌、消臭、防汚効
果等が得られる光触媒用チタン陽極酸化皮膜の生成方法
を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明の光触媒用チタ
ン陽極酸化皮膜の生成方法は、硫酸(H2 SO4 )およ
び過酸化水素(H2 2 )を含む電解浴に、濃度0.1
M以下のpKaが正の値をとる弱酸またはその塩の添加
剤を添加した浴、またはこの添加剤を添加した電解浴に
さらに平均粒子径が100nm以下の酸化チタン(Ti
2 )の粉末を添加した浴中で、電解条件を、 電流密度:1.0〜5.0A/dm2 の直流電流、 浴温度:20〜50℃、 としてチタンを陽極酸化し、ルチル型酸化チタンとアナ
タース型酸化チタンとの混合物を主成分とする光触媒用
チタン陽極酸化皮膜を生成する方法である。
【0012】この方法で得られる皮膜の光触媒活性を評
価した。その結果、酸化チタンの粉末を添加しない硫酸
および過酸化水素を含む電解浴にpKaが正の値をとる
弱酸またはその塩の添加剤を加えただけの電解浴からで
もかなり大きな光触媒活性を有する陽極酸化皮膜が得ら
れたが、この電解浴に、さらにTiO2 微粉体を添加す
ると、皮膜のL* 値(明度)はより一層増加し、それに
対応してアセトアルデヒドの気相光酸化分解反応におけ
る見かけの分解速度定数kも大幅に増大することがわか
った。L* 値は、酸化チタン粉末を添加しなくても60
以上となり、酸化チタン粉末を添加すると、それよりか
なり大きくなった。また、一度の陽極酸化で済むのは、
ルチルが生成され易い電解条件としたことによると考え
られる。チタン陽極酸化皮膜の光触媒としての機能は主
にアナタースによるが、ルチルを無くしてアナタースだ
けにしようとすると、低次酸化チタン(Ti2 3)等
ができてしまう。すなわち、火花放電に伴う局部的発熱
による温度が低くなって酸素欠損型になる。しかし、火
花放電を活発化し、ルチルを含むようにすると、低次酸
化チタンが生じ難く、再陽極酸化で低次酸化チタンを除
去する処理を行わなくても、光触媒としての機能が得ら
れる。これは、ルチルが一部生成するような条件下で陽
極酸化を行うと、アナタースの結晶性も良くなり、高結
晶性の酸化チタンが生成されることにも起因すると考え
られる。ルチルは熱的にも安定である。電解条件等の数
値限定は、次の理由による。浴温度は、電解に伴って上
昇するが、50℃を超えると皮膜剥離が生じるため、5
0℃以下に抑える必要がある。また20℃未満では強力
な冷却手段が必要で、浴設備が大型化する。電流密度
は、1.0A/dm2 未満では厚膜型の皮膜が得られに
くく、5.0A/dm2 を超えると熱が出すぎ、浴温度
抑制が困難になる。酸化チタンの粉末は、陽極酸化時に
皮膜中に副生する低次酸化チタンの生成を抑制するとと
もに、皮膜表面に固着して光触媒活性を向上させるが、
粒子径が 100nmを超える程度に大きいと、皮膜に
固着しにくくなる。添加剤を加える理由は、浴の安定、
つまり浴の寿命向上を図るためである。添加剤は、添加
しなくても光触媒活性が優れたものとなるが、繰り返し
陽極酸化を行うと、活性が低下する。この活性の低下
は、添加剤を加えることによって軽減されることがわか
った。浴の寿命は、工業化を図る上では重要な要因とな
る。ただし、添加剤の濃度を上げると活性が落ち、0.
10Mを超えると、実用上の活性を確保することが難し
い。添加剤の種類は、pKaが正の値をとる弱酸または
その塩の添加剤が好ましいことが確認された。
【0013】上記酸化チタン微粉体は、アナタース型を
主体とする光触媒用の酸化チタンの微粉体であるのが好
ましい。アナタース型酸化チタン微粉体を添加した浴か
ら作製した皮膜は、この微粉体を添加しない浴から得た
皮膜よりも、格段に大きな光触媒活性を示す。ルチル型
酸化チタン微粉体を添加した浴から作製した皮膜の場合
は、アナタース型のそれと比較すると、かなり小さくな
る。
【0014】
【実施例】次の基本浴に、各種の添加剤を添加した浴中
で、チタンを陽極酸化し、光触媒用チタン陽極酸化皮膜
を生成し、アセトアルデヒドの気相光分解反応により光
触媒活性を評価した。以下、実験方法および実験結果を
説明する。
【0015】陽極および陰極は、次の寸法のチタン板と
した。陽極が、目的の陽極酸化皮膜を得るチタンであ
る。 (1)電極 陽極:チタン板(50mm×30mm) 陰極:チタン板(50mm×30mm) (2)浴組成 基本浴:硫酸(H2 SO4 )が1.5M(=モル/リッ
トル)、過酸化水素(H2 2 )が0.3Mの電解浴。 添加剤:次の各種添加剤(それぞれ単独で添加) 添加剤の添加量:表1,2中に記載 浴の全量:1L(リットル)
【0016】(3)添加剤の種類 下記のアンモニウム塩、弱酸の化合物、および比較例の
化合物 (1).NH4 2 PO4 −リン酸二水素アンモニウム (2).(NH4 2 HPO4 −リン酸二水素アンモニウム (3).(NH4 3 PO4 ・3H2 O−リン酸三アンモニ
ウム・三水和物 (4).H3 BO3 −ほう酸 (5).NaH2 PO4 ・2H2 O−リン酸二水素ナトリウ
ム・二水和物 (6).NH4 HC2 4 ・H2 O−しゅう酸水素アッモニ
ウム・一水和物 (7).(NH4 2 2 4 ・H2 O−しゅう酸アンモニ
ウム・一水和物 (8).CH3 COONH4 −酢酸アンモニウム (9).(NH4 2 4 7 ・4H2 O−四ほう酸アンモ
ニウム・四水和物 (10). H3 PO4 −リン酸 (11). 無添加
【0017】(4)電解条件 電流密度:3.0A/dm2 (基準の値) 電圧:200V(200Vに到達すると上昇を止める。
電解時間60分では200Vに達しない場合もある。) 電解時間:60min. 極間距離:50mm 浴温:30℃±2℃ 上記の電解条件は、特に説明しない場合の条件である。 (5)触媒活性測定条件 光量:3500μW/cm2
【0018】試験結果は表1〜表13と、図1〜図5に
示す。表3は基本浴(無添加)の場合であり、表4は基
本浴中の硫酸濃度を変化させた場合であり、表5は0.
05M(NH4 3 PO4 添加浴における電流値の変化
を示す。表6,表7は、無添加浴および0.05M(N
4 2 HPO4 添加浴での電解時間の変化を示す。表
8は(NH4 2 HPO4 添加浴における(NH4 2
HPO4 の濃度変化時、表9,表10は無添加浴および
0.05M(NH4 2 HPO4 添加浴における浴温度
変化時の結果を示したものである。表11,表12は、
無添加浴および0.05M(NH4 2 HPO4 添加浴
のそれぞれに酸化チタン微粉末を、添加量を変化させて
添加した場合の結果を示す。表13は、表1〜表2の実
験結果をまとめたものである。各図は表面SEM観察の
結果を示す。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】
【0022】
【表4】
【0023】
【表5】
【0024】
【表6】
【0025】
【表7】
【0026】
【表8】
【0027】
【表9】
【0028】
【表10】
【0029】
【表11】
【0030】
【表12】
【0031】
【表13】
【0032】試験結果の評価 (1)活性について。無添加浴および全ての添加剤の
0.01M〜0.05Mの範囲では、活性の発現が認め
られた。添加剤の濃度を0.1Mに上げると、活性は落
ちる傾向にある。リン酸およびリン酸塩においては、
0.10Mより濃度を上げると、活性の発現はほとんど
認められなくなった。活性が認められるものの中で、よ
り活性の良いものは、リン酸塩の0.01M〜0.05
Mおよび無添加浴である。活性の評価は、k値(分解速
度定数)で行った。k値が大きいほど、活性に優れる。
なお、k値は光量にだいだい比例する。
【0033】(2)むらについて。むらが発生するの
は、リン酸およびリン酸塩の0.10Mである。他の条
件においては、大きなむらは認められなかった。むらが
できる理由は、これらの系では、火花放電が小規模化
し、板の偏った部分でしか火花が起こらなかったためで
ある。 (3)色について。活性を発現しているものの多くは、
* 値(明度指数)が66〜71のときである。L*
が大きいほど、白さが高い。低次酸化チタンを主成分と
する皮膜は、青色〜黒色の皮膜であることがわかってお
り、白さが高いと、低次酸化チタンの生成量が少ないと
考えられる。
【0034】(4)浴の寿命について。同じ浴での陽極
酸化の回数を増やしていくと、浴は濁っていく。浴の濁
りが強くなると、得た皮膜の活性が低下するため、使用
できなくなる。無添加の浴については、1回目に陽極酸
化した浴よりも複数回行った浴では、得られた皮膜の活
性が落ちる傾向があった。リン酸塩を添加した場合、無
添加の浴より安定性がある傾向がある。
【0035】(5)結晶構造について(XRD測定)。
0.01M〜0.10Mの中で認められた添加剤は、リ
ン酸およびリン酸塩である。多くの場合、濃度が増える
につれて、アナタース主体になる。それに伴い、活性は
落ちる。IA およびIR は、それぞれd=3.52(1
01)およびd=3.25(110)における、アナタ
ース型酸化チタンおよびルチル型酸化チタンのX線回折
ピークの強度(cps)を示している。他の添加剤にお
いては、いつ何時でもX線回折時には主にルチルであ
る。しかし、光触媒活性(ここではkの値)を示すもの
は、ラマンスペクトルの測定結果からもアナタースが含
まれていた。
【0036】(6)電流値について。(NH4 3 PO
4 −0.05Mの系で、電流密度3.0A/dm2
2.0A/dm2 ,1.0A/dm2 で試みた。3.0
A/dm2 ,2.0A/dm2においては、火花放電は
激しく最後まで続いた(3.0A/dm2 の方が火花は
激しかった)。1.0A/dm2 においては、火花放電
は殆ど起こらなかった。最終電圧が上限にまで達してし
まうと、電流値が下がる。これにともない火花放電は小
規模化する。この系では、60min.の電解では最終電圧
が200Vにまで達しない。なお、電圧を上げるとルチ
ルが増える。
【0037】(7)火花放電について。火花が起こった
場所は白くなる。無添加および全ての添加剤の0.01
M〜0.05Mにおいて火花放電は激しく起こった。リ
ン酸の系において、0.01M〜0.05Mでは火花が
激しく明るく起こり、0.10Mでは火花が薄く起こり
小規模化した。なお、火花放電が激しいことは、チタン
板表面における局部的温度が高いことであり、光触媒性
に影響する。火花放電を生じ易くすると、ルチルがある
程度増える。ルチルが多くあっても良い。表面だけがル
チルの可能性がある。また、火花放電が激しいと、皮膜
表面に穴のように見える部分が細かくなり、表面積が大
きくなる。したがって活性が向上する。また、火花放電
が激しいものほど、次にに述べる穴も小さくなる。
【0038】(8)SEM観察 リン酸塩の濃度が高くなるにつれ、穴は大きくなる傾向
がある。ここで言う穴は、図で黒く見える部分のことで
ある。ホウ酸において、濃度にかからず、穴の数は多
く、穴は小さかった。 (9)結果 無添加の浴組成で、最も高い活性が認められた。活性の
発現が認められなかったものの多くは、L* 値(明度)
が低く、結晶構造がアナタース主体である。
【0039】つぎに、浴中に酸化チタンの微粉末を添加
した場合の実験例を説明する。実験結果は、表11,表
12に示す。この実験例は、上記実験例の基本浴に表1
1に示す各量だけ添加した浴中、および、添加剤として
リン酸二水素アンモニウム((NH4 2 HPO4 )の
0.05Mと、酸化チタンの粉末を表12中に示す各量
だけ添加した浴中で、チタンを陽極酸化した。添加した
酸化チタンの微粉末は、テイカ(株)製のAMT−10
0(アナタース型、粒子径6nm、比表面積260m2/
g )である。次の各実験条件、すなわち(1)電極、
(2)基本浴の浴組成、(4)電解条件、(5)触媒活
性測定条件、については、特に説明した事項を除き、上
記実験例と同じである。
【0040】表11,表12の実験結果から、酸化チタ
ンの微粉末を添加すると、分解速度定数kが大きくな
り、光触媒活性が向上することがわかる。また、酸化チ
タンの微粉末の添加量が増えても、皮膜のL* 値(明
度)はあまり変化せず、k値もそれ程変化しない。した
がって、酸化チタンの微粉末の添加量は、浴の液量1L
に対して、数%で良い。
【0041】なお、この発明方法において、電解浴中に
添加する添加剤として、上記の実験例に示したものの他
に、次の各添加剤等を使用しても良い。 (NH4 2 2 4 6 −(+)酒石酸アンモニウム HOOC(CH2 )COOH−アジピン酸 (NH4 2 8 4 4 −フタル酸アンモニウム C6 6 C00NH4 −安息香酸アンモニウム C6 5 COOH−安息香酸 C6 4 (OH)COONH4 −サリチル酸アンモニウ
ム H2 NCH2 COOH−グリシン
【0042】
【発明の効果】この発明によると、一度の陽極酸化で活
性のある皮膜形成が行えて、生産性に優れ、浴の寿命も
長く、工業化が実現でき、かつ光触媒活性の高活性化を
得ること、つまり厚膜型チタン陽極酸化皮膜において、
高活性の光触媒作用を発揮し、優れた抗菌、消臭、防汚
効果等が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】各種の濃度のリン酸二水素アンモニウムを添加
した浴から作製した陽極酸化皮膜のSEM写真である。
【図2】各種の濃度のリン酸水素二アンモニウムを添加
した浴から作製した陽極酸化皮膜のSEM写真である。
【図3】各種の濃度のリン酸三アンモニウムを添加した
浴から作製した陽極酸化皮膜のSEM写真である。
【図4】各種の濃度のほう酸を添加した浴から作製した
陽極酸化皮膜のSEM写真である。
【図5】基本浴およびリン酸を添加した浴からそれぞれ
作製した陽極酸化皮膜のSEM写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 53/36 G (72)発明者 倉木 淳 奈良市左京6丁目6番2号 株式会社大和 総合技術研究所内 Fターム(参考) 4D048 AA19 AB03 BA07X BA41X EA01 4G069 AA02 AA03 AA08 BA04A BA04B BA48A CA01 CA10 CA11 DA06 EA11 EB18X EB18Y EC22X EC22Y EC27 FA01 FA04 FB11 FB42 FB58 FC07 FC09 FC10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硫酸および過酸化水素を含む電解浴に、
    濃度0.1M以下のpKaが正の値をとる弱酸またはそ
    の塩の添加剤と、平均粒子径が100nm以下の酸化チ
    タンの粉末とを添加した浴中で、電解条件を、 電流密度:1.0〜5.0A/dm2 の直流電流、 浴温度:20〜50℃、 としてチタンを陽極酸化し、ルチル型酸化チタンとアナ
    タース型酸化チタンとの混合物を主成分とする光触媒用
    チタン陽極酸化皮膜を生成する光触媒用チタン陽極酸化
    皮膜の生成方法。
  2. 【請求項2】 硫酸および過酸化水素を含む電解浴に、
    濃度0.1M以下のpKaが正の値をとる弱酸またはそ
    の塩の添加剤を添加した浴中で、電解条件を、 電流密度:1.0〜5.0A/dm2 の直流電流、 浴温度:20〜50℃、 としてチタンを陽極酸化し、ルチル型酸化チタンとアナ
    タース型酸化チタンとの混合物を主成分とする光触媒用
    チタン陽極酸化皮膜を生成する光触媒用チタン陽極酸化
    皮膜の生成方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載のチタン陽
    極酸化皮膜の生成方法において、生成されるチタン陽極
    酸化皮膜のL* 値 が60以上である光触媒用チタン陽
    極酸化皮膜の生成方法。
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