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JP2003119540A - 皮膜形成処理用アルミニウム合金、ならびに耐食性に優れたアルミニウム合金材およびその製造方法 - Google Patents

皮膜形成処理用アルミニウム合金、ならびに耐食性に優れたアルミニウム合金材およびその製造方法

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JP2003119540A
JP2003119540A JP2001316012A JP2001316012A JP2003119540A JP 2003119540 A JP2003119540 A JP 2003119540A JP 2001316012 A JP2001316012 A JP 2001316012A JP 2001316012 A JP2001316012 A JP 2001316012A JP 2003119540 A JP2003119540 A JP 2003119540A
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JP
Japan
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aluminum alloy
film
corrosion resistance
alloy material
excellent corrosion
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JP2001316012A
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Shigetoshi Jogan
茂利 成願
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C28/00Coating for obtaining at least two superposed coatings either by methods not provided for in a single one of groups C23C2/00 - C23C26/00 or by combinations of methods provided for in subclasses C23C and C25C or C25D

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  • Chemically Coating (AREA)
  • Chemical Treatment Of Metals (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)
  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温熱サイクル、腐食雰囲気下において強度
および耐食性を有する皮膜形成処理用アルミニウム合金
およびアルミニウム合金材を提供する。 【解決手段】 皮膜形成処理用アルミニウム合金は、M
g:4.0〜5.0wt%およびCr:0.02〜0.1
wt%を含有し、不純物としてのSi、Fe、Cu、M
n、ZnおよびNiの各含有量がそれぞれ0.1wt%以
下に規制され、残部がAlおよび他の不純物からなる。
また、耐食性に優れたアルミニウム合金材は、上記組成
の合金母材の表面に、陽極酸化処理皮膜、フッ化処理皮
膜、Ni−Pメッキ処理とフッ化処理による複合皮膜、
陽極酸化処理とフッ化処理による複合皮膜等の耐食性皮
膜が形成されている。また、前記アルミニウム合金およ
び合金材は、CVD装置用、PVD装置用、LCD製造
装置用、半導体製造装置用の材料に適している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば半導体、
LCD(液晶ディスプレイ)等の製造装置材料として好
適に使用され、皮膜形成処理によって優れた耐食性が得
られるアルミニウム合金、ならびに耐食性に優れたアル
ミニウム合金材およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体やLCD等の製造装置を構成する
チャンバー、サセプター、バッキングプレート等の部材
材料として、アルミニウム合金、特にAl−Si系のJ
IS5052アルミニウム合金やAl−Si−Mg系の
JIS 6061アルミニウム合金からなる展伸材や鋳
物材が使用されることが多い。また、これらの製造装置
は高温で使用される上にシラン(SiH4)やフッ素系
または塩素系のハロゲンガス等の腐食性ガス雰囲気で使
用されるため、各部材に陽極酸化処理を施して表面に硬
質の陽極酸化皮膜を形成し、耐食性を向上させている。
【0003】しかし、このような表面処理をしても使用
環境や使用頻度によっては早期に表面劣化が起こり、表
面処理の更新が必要であった。特に、CVD、PVD処
理装置では、使用温度が室温から約400℃までの広範
囲にわたり、しかも繰り返し熱応力が加わるため、母材
と陽極酸化皮膜との熱変形能の違いにより割れが生じる
ことがある。また長期使用の間には、顕著な損傷はなく
てもワークを処理する際に装置表面に接触して陽極酸化
皮膜が摩耗することもある。
【0004】そこで、半導体等の製造装置材料として、
例えば特開平11−43734号公報においてMn、C
u、Feを添加したアルミニウム合金が提案されてい
る。このアルミニウム合金は、重金属を添加することで
熱的に安定な金属間化合物を生成させるとともに、熱サ
イクルが加わったときに緩衝効果を果たす二重構造の陽
極酸化皮膜を生成させることによって、熱サイクルおよ
び腐食環境下における耐食性向上を図ったものである。
【0005】また、特開平8−92684号公報におい
てフッ化処理用Al−Mg系合金が提案されている。こ
のアルミニウム合金は、フッ化処理により形成されるフ
ッ化不働態膜によって耐食性向上を図ったものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
特開平11−43734号公報記載のアルミニウム合金
は、陽極酸化皮膜の欠陥から、母材中のAl−Fe系等
の金属間化合物が腐食性ガスと反応して放出されたり、
あるいは陽極酸化皮膜中の金属間化合物が僅かずつ蒸発
または析出により放出されるという問題があった。この
ようなアルミニウム合金を、例えば半導体等の絶縁膜の
成膜装置に使用すると、処理チャンバー内が放出された
金属間化合物で汚染され、ひいては生成される絶縁膜が
金属間化合物で汚染されて膜質が低下するという問題が
あった。
【0007】また、特開平8−92684号公報記載の
アルミニウム合金についても、形成されたフッ化不働態
膜による耐食性が不十分であり、さらなる耐食性の向上
が求められている。
【0008】この発明は、上述の技術背景に鑑み、高温
熱サイクル、腐食雰囲気下において強度および耐食性に
優れた皮膜形成処理用アルミニウム合金、ならびに耐食
性に優れたアルミニウム合金材およびその製造方法の提
供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、この発明の皮膜形成処理用アルミニウム合金は、M
g:4.0〜5.0wt%およびCr:0.02〜0.1
wt%を含有し、不純物としてのSi、Fe、Cu、M
n、ZnおよびNiの各含有量がそれぞれ0.1wt%以
下に規制され、残部がAlおよび他の不純物からなるこ
とを基本要旨とする。
【0010】前記皮膜形成処理用アルミニウム合金にお
いて、Mg含有量は4.3〜4.7wt%、Cr含有量は
0.04〜0.08wt%、Si、Fe、Cu、Mn、Z
nおよびNiの各含有量はそれぞれ0.05wt%以下に
規制されていることが好ましい。
【0011】また、前記皮膜形成処理用アルミニウム合
金は、CVD装置用アルミニウム合金、PVD装置用ア
ルミニウム合金、液晶ディスプレイ(LCD)製造装置
用アルミニウム合金、半導体製造装置用アルミニウム合
金として好適に使用される。
【0012】この発明の耐食性に優れたアルミニウム合
金材は、Mg:4.0〜5.0wt%およびCr:0.0
2〜0.1wt%を含有し、不純物としてのSi、Fe、
Cu、Mn、ZnおよびNiの各含有量がそれぞれ0.
1wt%以下に規制され、残部がAlおよび他の不純物か
らなるアルミニウム合金母材の表面に、耐食性皮膜が形
成されてなることを基本要旨とする。
【0013】前記耐食性に優れたアルミニウム合金材に
おいて、前記耐食性皮膜は、陽極酸化処理皮膜またはフ
ッ化処理皮膜の単独皮膜であることが好ましく、あるい
はNi−Pメッキ処理とフッ化処理による複合皮膜、ま
たは陽極酸化処理とフッ化処理による複合皮膜であるこ
とが好ましい。
【0014】また、前記アルミニウム合金母材における
Mg含有量は4.3〜4.7wt%、Cr含有量は0.0
4〜0.08wt%、Si、Fe、Cu、Mn、Znおよ
びNiの各含有量はそれぞれ0.05wt%以下に規制さ
れていることが好ましい。
【0015】また、耐食性に優れたアルミニウム合金材
は、CVD装置用アルミニウム合金材、PVD装置用ア
ルミニウム合金材、液晶ディスプレイ(LCD)製造装
置用アルミニウム合金材、半導体製造装置用アルミニウ
ム合金材として好適に使用される。
【0016】この発明の耐食性に優れたアルミニウム合
金材の製造方法は、Mg:4.0〜5.0wt%およびC
r:0.02〜0.1wt%を含有し、不純物としてのS
i、Fe、Cu、Mn、ZnおよびNiの各含有量がそ
れぞれ0.1wt%以下に規制され、残部がAlおよび他
の不純物からなるアルミニウム合金母材の表面に、耐食
性皮膜形成処理を施すことを基本要旨とする。
【0017】前記耐食性に優れたアルミニウム合金材
は、CVD装置用アルミニウム合金材、PVD装置用ア
ルミニウム合金材、液晶ディスプレイ(LCD)製造装
置用アルミニウム合金材、半導体製造装置用アルミニウ
ム合金材として好適に使用される。
【0018】この発明の皮膜形成処理用アルミニウム合
金、および耐食性に優れたアルミニウム合金材のアルミ
ニウム合金母材の化学組成において、各元素の添加意義
および規制意義は次のとおりである。
【0019】Mgは合金強度を向上させる元素である。
Mg含有量が4.0wt%未満では強度向上効果に乏し
く、5.0wt%を超えると加工性が低下するため、Mg
含有量は4.0〜5.0wt%とする。さらに、Mgに
は、フッ化処理を施した場合にフッ素とともにフッ化不
働態膜を形成させ、また機械加工性を向上させる効果が
ある。好ましいMg含有量は4.3〜4.7wt%であ
る。
【0020】Crは、合金組織を微細化して表面処理性
を向上させる元素であり、ひいては母材と皮膜との密着
性を良好にして皮膜形成による耐食性を助長する効果が
ある。Cr含有量が0.02wt%未満では前記効果に乏
しく、0.1wt%を超えると粗大組織が形成されて加工
性が低下する。好ましいCr含有量は0.04〜0.0
8wt%である。
【0021】また、不純物としての重金属Si、Fe、
Cu、Mn、ZnおよびNiが多量に含有されている
と、母材および皮膜中のAl−Fe系金属間化合物の生
成量が増し、皮膜欠陥から、金属間化合物が蒸発または
析出により放出され、あるいはハロゲンガス等の腐食性
ガスと反応して金属組織から脱落して放出される。重金
属単体でも放出される。また、重金属含有量および金属
間化合物量が増えると皮膜の欠陥が増大し、重金属およ
び金属間化合物が放出され易くなる。そして、このアル
ミニウム合金またはアルミニウム合金材が、例えばCV
D装置用材料、PVD装置用材料、LCD製造装置用材
料、半導体製造装置用材料として用いられる場合には、
放出された重金属および金属間化合物が処理または製造
されるLCD、半導体等を汚染して製品品質を劣化させ
る。さらに、強度向上および表面処理性向上のために上
記範囲のMg、Crの添加するためには、金属間化合物
を生成させる不純物としての重金属を規制する必要があ
る。このため、前記各重金属元素はそれぞれ0.1wt%
以下に規制して、金属間化合物の生成量を抑制するとと
もに皮膜欠陥を減少させる必要がある。これらの重金属
元素の好ましい含有量はそれぞれ0.05wt%以下であ
る。
【0022】この発明の耐食性に優れたアルミニウム合
金材は、上述した組成のアルミニウム合金母材の表面
に、耐食性皮膜が形成されている。前記皮膜は、上述し
たように母材合金の組成制御によって欠陥の少ない皮膜
に形成されているため、高温熱サイクル、腐食環境下に
おいても重金属および金属間化合物が放出されにくく、
優れた耐食性、特にガス耐食性を有し、ひいては合金材
としての耐食性が優れている。また、長時間の使用劣化
によって皮膜が割れたり摩耗して母材が露出した場合で
も、母材中の重金属含有量そのものが規制されているた
めに放出量も少なく、半導体等への汚染による悪影響も
少ない。
【0023】前記耐食性皮膜としては、陽極酸化処理皮
膜またはフッ化処理皮膜の単独皮膜、あるいはNi−P
メッキ処理とフッ化処理による複合皮膜、または陽極酸
化処理とフッ化処理による複合皮膜を例示でき、いずれ
も上述した優れた耐食性が得られる。これらのうち、単
独皮膜は皮膜形成処理が容易である点で推奨でき、複合
皮膜は異種皮膜の複合化により耐食性を相乗的に向上し
うる点で推奨できる。
【0024】なお、このような皮膜によって優れたガス
耐食性を有する合金材は、水に対しても優れた耐食性を
示す。
【0025】前記耐食性に優れたアルミニウム合金材の
製造方法において、各耐食性皮膜形成処理は常法に従っ
て行えば良く、条件は限定されない。
【0026】陽極酸化処理は、硫酸浴、蓚酸浴等により
処理する。例えばアルミニウム合金材を半導体等製造装
置材料として使用する場合であれば、液組成:10%H
2SO4、液温0+/-2℃、電流密度:DC2〜4.5A
/dm2、電圧:23〜120V、処理時間:60分の
条件で処理すると、約50μmの硬質陽極酸化皮膜を形
成することができる。
【0027】フッ化処理は、加熱下でフッ素ガスまたは
フッ化物ガスをアルミニウム合金母材の表面に接触させ
るか、あるいは液体フッ化物を接触させる方法等を例示
でき、フッ化不働態皮膜を形成することができる。
【0028】Ni−Pメッキ処理とフッ化処理による複
合皮膜を形成する場合は、例えば次亜りん酸塩を還元剤
とした硫酸ニッケル浴を用いてNi−Pメッキ処理を施
してメッキ皮膜を形成した後、上述したフッ化処理を施
す。これにより、Ni−Pメッキ皮膜とフッ化不働態皮
膜との複合皮膜が形成される。
【0029】また、陽極酸化処理とフッ化処理による複
合皮膜を形成する場合は、上述した陽極酸化処理を施し
て陽極酸化皮膜を形成した後、上述したフッ化処理を施
す。これにより、陽極酸化皮膜とフッ化不働態皮膜との
複合皮膜が形成される。
【0030】また、いずれの場合も、皮膜形成処理の前
処理として脱脂洗浄、エッチング、表面研磨等、後処理
としての洗浄、乾燥、加熱等は適宜行う。
【0031】所要形状への加工も常法に従えば良く限定
されないが、半導体等製造装置材料として高温熱サイク
ル、腐食環境下で使用する場合は、切削、研削時および
接合時の残留応力を除去するために、それぞれの加工後
に350〜380℃で熱処理することが好ましい。
【0032】また、この発明のアルミニウム合金および
合金材は、高温、腐食ガス雰囲気に曝されるあらゆる部
材に適した合金および合金材であり、特にCVD装置
用、PVD装置用、液晶ディスプレイ(LCD)製造装
置用、半導体製造装置用のアルミニウム合金材料として
好適に使用される。
【0033】
【実施例】後掲の表1に示す各組成のアルミニウム合金
について、常法に従ってDC鋳造した鋳塊を450〜6
00℃で均質化処理し、その後熱間圧延および冷間圧延
を施して厚さ4mmのアルミニウム合金板を製作した。
【0034】50mm×50mmに切断した各アルミニウム
合金板に対し、下記条件で皮膜を形成した。ただし、比
較例14は皮膜形成処理を施さなかった。 (硫酸陽極酸化皮膜の形成)浴組成:15%H2SO4
浴温:25℃、電圧:20V、処理時間:20分で陽極
酸化処理を行い、膜厚:20μmの皮膜を形成した。 (蓚酸陽極酸化皮膜の形成)浴組成:4%(COOH)
2・2H2O、浴温:25℃、電圧:30V、処理時間:
30分で陽極酸化処理を行い、膜厚:15μmの皮膜を
形成した。 (フッ化処理皮膜の形成)前処理として化学研磨を行っ
た後、20%フッ素ガス(F2)+80%N2を導入した
チャンバー内で、260℃×24時間保持し、膜厚5μ
mのフッ化不働態皮膜を形成した。 (Ni−Pメッキ処理とフッ化処理の複合皮膜の形成)
次亜りん酸塩を還元剤とした硫酸ニッケル浴中で、無電
解Ni−Pメッキを行い5μmのメッキ皮膜を形成した
後、20%フッ素ガス(F2)+80%N2を導入したチ
ャンバー内で260℃×24時間保持し、Ni−Pメッ
キ皮膜とフッ化不働態皮膜との複合皮膜を形成した。こ
の複合皮膜の膜厚は30μmであった。 (陽極酸化処理とフッ化処理の複合皮膜の形成)上述の
方法で20μmの硫酸陽極酸化皮膜を形成した後、20
%フッ素ガス(F2)+80%N2を導入したチャンバー
内で260℃×24時間保持し、硫酸陽極酸化皮膜とフ
ッ化不働態皮膜との複合皮膜を形成した。この複合皮膜
の膜厚は15μmであった。
【0035】そして、各皮膜を形成したアルミニウム合
金板に対し、下記の方法によりガス耐食性試験および強
度試験を行った。 〔ガス耐食性試験〕前記アルミニウム合金板を、半導体
製造工程における絶縁膜の成膜装置の処理チャンバー内
に投入し、半導体絶縁膜の絶縁不良が発生するまでの時
間を計測した。試験に使用したシリコンウエーハは直径
200mm、厚さ700μm、チャンバー寸法は幅400
mm×奥行き400mm×高さ200mmであり、絶縁膜の成
膜はプラズマCVD(400℃、腐食性ガス:SiH4
−N2O、プラズマ励起雰囲気)により行った。
【0036】前記絶縁膜の成膜試験において、絶縁不良
は、アルミニウム合金中に不純物として含有される重金
属またはこの重金属によって形成された金属間化合物が
絶縁膜を汚染し、SiまたはSiO2への拡散係数が大
となったためであると推測される。従って、絶縁不良ま
での時間、換言すれば成膜可能時間が長いほどアルミニ
ウム合金母材または各皮膜からの重金属および金属間化
合物の放出量が少ないと評価することができる。評価結
果を表1に示す。
【0037】なお、実施例9,10の同一組成のアルミ
ニウム合金において、硫酸陽極酸化皮膜よりも蓚酸陽極
酸化皮膜の成膜可能時間が長いのは、蓚酸陽極酸化皮膜
の耐熱性によるものと推測される。
【0038】また、複合皮膜を形成した2種類のアルミ
ニウム合金板(実施例12,13))が、陽極酸化処理
皮膜またはフッ化処理皮膜の単独皮膜(実施例1〜1
1)よりも成膜可能時間が長いのは異種皮膜の複合化に
よりガス耐食性が相乗的に向上したことによると考えら
れる。 〔強度試験〕ガス耐食性試験と同サンプルを用い、JI
S Z2201に基づいて引張試験を行い、強度を比較
した。評価結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】表1の結果より、重金属の含有量を規制し
たアルミニウム合金、および各耐食性皮膜を形成したア
ルミニウム合金板は、高温、腐食雰囲気下における絶縁
膜の成膜可能時間が長く、母材または各皮膜からの重金
属および金属間化合物の放出量が少ないことを裏付けて
いる。また、重金属含有量の規制により、金属化合物の
生成量が少ないことに加え、欠陥の少ない皮膜が形成さ
れて、重金属や金属間化合物が放出されにくいことも成
膜可能時間延長に寄与していると推測される。さらに所
定量のMgを含有することで優れた強度が得られる。
【0041】これらの結果より、各実施例の皮膜形成処
理用アルミニウム合金および皮膜を形成したアルミニウ
ム合金板は、強度、耐食性が優れており、CVD装置用
材料、PVD装置用材料、LCD製造装置用材料、半導
体製造装置用材料として好適である。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の皮膜形
成処理用アルミニウム合金は、Mg:4.0〜5.0wt
%およびCr:0.02〜0.1wt%を含有し、不純物
としてのSi、Fe、Cu、Mn、ZnおよびNiの各
含有量がそれぞれ0.1wt%以下に規制され、残部がA
lおよび他の不純物からなるから、母材および形成され
る皮膜中の重金属含有量、およびこれらの重金属によっ
て形成される金属間化合物量が少ない。また、これらの
量が少ないことによって、欠陥の少ない皮膜を生成させ
ることができて耐食性が優れ、高温熱サイクル、腐食環
境下においても、皮膜欠陥からの重金属および金属間化
合物の放出量が少ない。さらに、Mgの含有により優れ
た強度が得られ、Crの含有により優れた表面処理性が
得られる。
【0043】前記皮膜形成処理用アルミニウム合金にお
いて、Mg含有量が4.3〜4.7wt%である場合は特
に優れた強度が得られ、Cr含有量が0.04〜0.0
8wt%であるには、特に優れた表面処理性が得られる。
【0044】また、Si、Fe、Cu、Mn、Znおよ
びNiの各含有量がそれぞれ0.05wt%以下に規制さ
れている場合には、特にこれらの重金属含有量および金
属間化合物の少ない皮膜を形成することができる。
【0045】また、この発明の耐食性に優れたアルミニ
ウム合金材は、母材が上述の化学組成であり、重金属含
有量およびこれらの重金属によって形成される金属間化
合物量が少ない。このため、表面に形成されている耐食
性皮膜は欠陥の少ない耐食性に優れたものとなり、高温
熱サイクル、腐食環境下においても、皮膜欠陥からの重
金属および金属間化合物の放出量が少ない。また、Mg
の含有によって母材強度が優れ、Crの含有によって優
れた表面処理性が得られ、ひいては皮膜と母材との密着
性を良好にして皮膜形成による耐食性を助長する。
【0046】従って、高温熱サイクル、腐食環境下で使
用されるCVD装置、PVD装置、LCD製造装置、半
導体製造装置等の材料として、この発明の皮膜形成処理
用アルミニウム合金または耐食性に優れたアルミニウム
合金材を使用することにより、これらの装置で処理また
は製造される製品への重金属および金属間化合物の汚染
を抑制し、製品品質を向上させることができる。さら
に、長時間の使用劣化によって耐食性皮膜が割れたり摩
耗して母材が露出した場合でも、重金属含有量そのもの
が規制されているから放出量も少なく、製品への汚染に
よる悪影響も少ない。
【0047】特に、前記耐食性皮膜が、陽極酸化処理皮
膜またはフッ化処理皮膜の単独皮膜である場合は皮膜形
成処理が容易である。また、前記耐食性皮膜が、Ni−
Pメッキ処理とフッ化処理による複合皮膜、または陽極
酸化処理とフッ化処理による複合皮膜である場合には、
異種皮膜の複合化によって特に優れた耐食性が得られ
る。
【0048】また、この発明の耐食性に優れたアルミニ
ウム合金材の製造方法は、上述の組成の合金母材に対し
て各皮膜形成処理を施すものであり、この発明の耐食性
に優れたアルミニウム合金材を製造することができる。
【0049】また、この発明のアルミニウム合金および
合金材は耐食性に優れているから、高温、腐食ガス雰囲
気に曝されるあらゆる部材材料に適している。特にこの
ような環境で使用されるCVD装置用、PVD装置用、
液晶ディスプレイ(LCD)製造装置用、半導体製造装
置用のアルミニウム合金材料として適し、優れた耐食性
を有するこれらの装置を構成することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C23C 28/00 C23C 28/00 C C25D 11/04 C25D 11/04 E Fターム(参考) 4K022 AA02 AA43 BA14 BA16 BA32 DA01 EA04 4K026 AA01 AA09 AA11 AA25 BA01 BB08 CA16 CA28 DA00 4K029 DA01 4K030 KA08 KA46 4K044 AA06 AB05 BA06 BA13 BA20 BB01 BB03 BC02 CA15 CA16 CA17

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Mg:4.0〜5.0wt%およびCr:
    0.02〜0.1wt%を含有し、不純物としてのSi、
    Fe、Cu、Mn、ZnおよびNiの各含有量がそれぞ
    れ0.1wt%以下に規制され、残部がAlおよび他の不
    純物からなることを特徴とする皮膜形成処理用アルミニ
    ウム合金。
  2. 【請求項2】 Mg含有量は4.3〜4.7wt%である
    請求項1に記載の皮膜形成処理用アルミニウム合金。
  3. 【請求項3】 Cr含有量は0.04〜0.08wt%で
    ある請求項1または2に記載の皮膜形成処理用アルミニ
    ウム合金。
  4. 【請求項4】 Si、Fe、Cu、Mn、ZnおよびN
    iの各含有量はそれぞれ0.05wt%以下に規制されて
    いる請求項1〜3のいずれかに記載の皮膜形成処理用ア
    ルミニウム合金。
  5. 【請求項5】 前記皮膜形成処理用アルミニウム合金
    は、CVD装置用アルミニウム合金である請求項1〜4
    のいずれかに記載の皮膜形成処理用アルミニウム合金。
  6. 【請求項6】 前記皮膜形成処理用アルミニウム合金
    は、PVD装置用アルミニウム合金である請求項1〜4
    のいずれかに記載の皮膜形成処理用アルミニウム合金。
  7. 【請求項7】 前記皮膜形成処理用アルミニウム合金
    は、液晶ディスプレイ(LCD)製造装置用アルミニウ
    ム合金である請求項1〜4のいずれかに記載の皮膜形成
    処理用アルミニウム合金。
  8. 【請求項8】 前記皮膜形成処理用アルミニウム合金
    は、半導体製造装置用アルミニウム合金である請求項1
    〜4のいずれかに記載の皮膜形成処理用アルミニウム合
    金。
  9. 【請求項9】 Mg:4.0〜5.0wt%およびCr:
    0.02〜0.1wt%を含有し、不純物としてのSi、
    Fe、Cu、Mn、ZnおよびNiの各含有量がそれぞ
    れ0.1wt%以下に規制され、残部がAlおよび他の不
    純物からなるアルミニウム合金母材の表面に、耐食性皮
    膜が形成されてなることを特徴とする耐食性に優れたア
    ルミニウム合金材。
  10. 【請求項10】 前記耐食性皮膜は、陽極酸化処理皮膜
    またはフッ化処理皮膜の単独皮膜である請求項9に記載
    の耐食性に優れたアルミニウム合金材。
  11. 【請求項11】 前記耐食性皮膜は、Ni−Pメッキ処
    理とフッ化処理による複合皮膜、または陽極酸化処理と
    フッ化処理による複合皮膜である請求項9に記載の耐食
    性に優れたアルミニウム合金材
  12. 【請求項12】 前記アルミニウム合金母材におけるM
    g含有量は4.3〜4.7wt%である請求項9〜11の
    いずれかに記載の耐食性に優れたアルミニウム合金材。
  13. 【請求項13】 前記アルミニウム合金母材におけるC
    r含有量は0.04〜0.08wt%である請求項9〜1
    2のいずれかに記載の耐食性に優れたアルミニウム合金
    材。
  14. 【請求項14】 前記アルミニウム合金母材におけるS
    i、Fe、Cu、Mn、ZnおよびNiの各含有量はそ
    れぞれ0.05wt%以下に規制されている請求項9〜1
    3のいずれかに記載の耐食性に優れたアルミニウム合金
    材。
  15. 【請求項15】 前記耐食性に優れたアルミニウム合金
    材は、CVD装置用アルミニウム合金である請求項9〜
    14のいずれかに記載の耐食性に優れたアルミニウム合
    金材。
  16. 【請求項16】 前記耐食性に優れたアルミニウム合金
    材は、PVD装置用アルミニウム合金材である請求項9
    〜14のいずれかに記載の耐食性に優れたアルミニウム
    合金材。
  17. 【請求項17】 前記耐食性に優れたアルミニウム合金
    材は、液晶ディスプレイ(LCD)製造装置用アルミニ
    ウム合金材である請求項9〜14のいずれかに記載の耐
    食性に優れたアルミニウム合金材。
  18. 【請求項18】 前記耐食性に優れたアルミニウム合金
    材は、半導体製造装置用アルミニウム合金材である請求
    項9〜14のいずれかに記載の皮膜形成処理用アルミニ
    ウム合金材。
  19. 【請求項19】 Mg:4.0〜5.0wt%およびC
    r:0.02〜0.1wt%を含有し、不純物としてのS
    i、Fe、Cu、Mn、ZnおよびNiの各含有量がそ
    れぞれ0.1wt%以下に規制され、残部がAlおよび他
    の不純物からなるアルミニウム合金母材の表面に、耐食
    性皮膜形成処理を施すことを特徴とする耐食性に優れた
    アルミニウム合金材の製造方法。
  20. 【請求項20】 前記耐食性に優れたアルミニウム合金
    材は、CVD装置用アルミニウム合金材である請求項1
    9に記載の耐食性に優れたアルミニウム合金材の製造方
    法。
  21. 【請求項21】 前記耐食性に優れたアルミニウム合金
    材は、PVD装置用アルミニウム合金材である請求項1
    9に記載の耐食性に優れたアルミニウム合金材の製造方
    法。
  22. 【請求項22】 前記耐食性に優れたアルミニウム合金
    材は、液晶ディスプレイ(LCD)製造装置用アルミニ
    ウム合金材である請求項19に記載の耐食性に優れたア
    ルミニウム合金材の製造方法。
  23. 【請求項23】 前記耐食性に優れたアルミニウム合金
    材は、半導体製造装置用アルミニウム合金材である請求
    項19に記載の耐食性に優れたアルミニウム合金材の製
    造方法。
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