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JP2003113565A - ガラス繊維成形品及びその成形方法 - Google Patents

ガラス繊維成形品及びその成形方法

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JP2003113565A
JP2003113565A JP2001311137A JP2001311137A JP2003113565A JP 2003113565 A JP2003113565 A JP 2003113565A JP 2001311137 A JP2001311137 A JP 2001311137A JP 2001311137 A JP2001311137 A JP 2001311137A JP 2003113565 A JP2003113565 A JP 2003113565A
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JP
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glass fiber
glass
inorganic binder
fibers
molding
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JP2001311137A
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Kazuo Kodera
和男 小寺
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NIPPON GLASS FIBER KOGYO KK
Original Assignee
NIPPON GLASS FIBER KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形品が高温使用に適し、繊維の持つ柔軟性
を維持し、複雑形状を比較的容易にかつ安価にできるガ
ラス繊維成形品及びその成形方法を提供する。 【解決手段】 ガラス繊維をニードリングしてなるニー
ドルマット1をシリカゾル2水溶液に浸漬し、ローラ4
をかけ絞る付着工程。上下一対の熱間プレスである加熱
した挟み板5で挟み、ガラス繊維に付着した無機バイン
ダが繊維間を固着することで圧縮板状とする圧縮成形工
程。成形されたニードルマット1を電気炉8で加熱し、
ガラス繊維の軟化点より低い温度に保持することによ
り、ガラス繊維と無機バインダとの間及びガラス繊維同
士の接触点を融着させる融着工程。このニードルマット
1を電気炉8から取り出して自然冷却し、融着を固化さ
せる固化工程を経て、ガラス繊維成形品である真空断熱
用コア材11を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス繊維成形品
及びその成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガラス繊維からマット、ボード、ペーパ
ー等の成形品を成形する方法としては、下記のものがあ
る。 フェルト成形:ガラス短繊維をバインダにより接着
して結合し、フェルトマット状にまとめる方法である。 ニードリング:ガラス長繊維をニードルパンチ加工
により絡み合わせて結合し、やや圧縮されたマット状に
成形する方法である。その表面をバインダで被覆する場
合もある。 抄造:ガラス繊維をバインダ添加水に入れてスラリ
を形成し、このスラリを紙を抄くように掬い上げてから
乾燥させて、ガラス繊維間をバインダにより接着して結
合する方法である。 上記〜に使用される各バインダとしては、澱粉系、
シリコン系、ゴム系等の有機バインダが一般的であり、
有機バインダにシリカ系等の無機バインダを混合する場
合もある。
【0003】ガラス繊維材を無機バインダで固めたガラ
ス繊維成形体を使用する例は、この無機バインダで固め
たガラス繊維成形体に付着させた吸着剤と、これらを密
閉する少なくとも1つの金属箔を有するラミネートフィ
ルムとを具備する断熱パネルがある(特開昭63−18
7084号公報)。
【0004】また、ガラス繊維同士を接着する効果を持
つ方法として、無機質繊維同士を酸処理により、該繊維
の溶出した成分で各接触点を結着させた真空断熱材があ
る(特開平7−167376号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のフェルト成形、
ニードリング及び抄造には、後出の表1にまとめた通り
の利点と欠点とがあり、それぞれの利点を生かした用途
に適用されている。しかし、成形品が高温使用に適し、
かつ、種々の形状への成形の容易性があり、成形品の強
度も高くなるといった成形方法はなかった。すなわち、
フェルト成形及び抄造は有機バインダを必須とする。そ
のため、成形品の高温使用時に有機バインダの分解によ
り煙が発生するとか、有機バインダによる結合力が失わ
れて耐熱性がなくなるとか、このようなガラス繊維成形
体を真空包装して用いる場合には、有機バインダが気化
することにより真空度が低下し断熱性能が劣化する問題
があり、高温使用には適さなかった。一方、ニードリン
グはバインダを必須としないため、バインダを被覆をし
ない限りこのような問題はないが、単純板状のマットし
か成形することかできないとか、飛び飛びのニードリン
グ点による結合なので成形品の強度を高めにくいとかと
いう問題があった。
【0006】無機バインダを使った場合は、無機バイン
ダが粉末化し、被覆材を封止する部分に飛散し、封止が
不完全となって真空度が落ち、断熱性能を高く維持する
ために必要な完全な密閉を阻害する危険性が生じるとい
う問題があった。また、無機バインダにはシリカゾル、
セメント系などがあるが、有機バインダと比較して、耐
圧性に劣るという問題があった。
【0007】さらに、無機バインダのみの結着力では、
0.1MPa(1.02kg/cm )加圧での圧縮率
を10%以下にするには、嵩密度の増加を要し、熱伝導
率や真空脱気性を低下させてしまう。また、圧縮率が1
0%を越えると、コア材として断熱容器や袋に入れ真空
排気した際に、真空力で断熱容器や袋が顕著に凹むとい
う問題点を有する。
【0008】また、酸処理によるガラス繊維同士の結着
方法は、結着部に酸の成分が残りやすく、ステンレス等
の被覆材の腐食劣化を伴いやすく、環境が汚染されると
いう問題があった。
【0009】本発明の目的は、上記課題を解決し、成形
品が高温使用に適し、繊維の持つ柔軟性を維持し、比較
的容易にかつ安価に複雑形状のガラス繊維成形品及びそ
の成形方法を、提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のガラス繊維成形品は、ガラス繊維が該ガラ
ス繊維に付着した無機バインダによる繊維間の固着を伴
って所望の圧縮形状に圧縮成形されるとともに、該ガラ
ス繊維と該無機バインダとの間及び該ガラス繊維同士の
接触点が、ガラスの軟化点より低い温度で融着されてな
ることを特徴とする。
【0011】また、本発明のガラス繊維成形品の成形方
法は、ガラス繊維に無機バインダを付着する付着工程
と、該ガラス繊維を所望の圧縮形状に圧縮し、該ガラス
繊維に付着した無機バインダが繊維間を固着することで
圧縮形状を保持する圧縮成形工程と、該ガラス繊維を該
ガラス繊維の軟化点より10〜100℃だけ低い温度に
保持することにより、該ガラス繊維と該無機バインダと
の間及び該ガラス繊維同士の接触点を融着させる融着工
程と、前記ガラス繊維を冷却することにより前記融着を
固化させる固化工程とを含むことを特徴とする。
【0012】ガラス繊維を構成するガラスの種類は、特
に限定されないが、Aガラス、Cガラス、Eガラス、T
ガラス等を例示できる。また、ガラス繊維に、ガラス繊
維以外の耐熱性無機繊維(アルミナ繊維、セラミック繊
維、シリカ繊維、ロックウール等)又は耐熱性金属繊維
(ステンレス鋼、クロム−ニッケル系合金、高ニッケル
合金、高コバルト合金等の繊維)を混合することもでき
る。ガラス繊維の繊維径は、特に限定されないが、1〜
30μmが好ましく、真空度にもよるが、細いほど熱伝
導率が低くなり、断熱性能に優れる傾向がある。
【0013】無機バインダとしては、シリカゾル、アル
ミナゾル、チタニアゾル、ジルコニアゾル、水ガラス等
を例示でき、これらを混合してもよく、あるいはセラミ
ック粉体、低融点ガラスを添加してもよい。セラミック
粉体を添加する場合、固体熱伝導率の低い粉体のチタニ
ア、窒化珪素が好ましい。さらにこの場合は、空隙が小
さくなり、気体熱伝導がほとんどなくなるため、真空断
熱性能が向上する。一方、セラミック粉体を添加する
と、物体の伝熱点が多くなり、粉体中を熱が伝わる固体
熱伝導が大きくなるため、真空断熱性能が悪化する問題
点がある。そのため、セラミック粉体を添加したガラス
繊維成形品を真空断熱用コア材として使う場合は、その
温度条件にて、相反する熱伝導が最大限に低減できる添
加量に調整することが重要となる。さらに、必要に応じ
て無機バインダの付着分散性と付着力を高めるため、有
機バインダを添加してもよい。有機分は後工程の加熱処
理で気化され、排除することができる。
【0014】付着工程は特に限定されないが、ガラス繊
維をニードリングしてなるニードルマットを無機バイン
ダに浸漬し、ローラにて絞る方法を例示できる。圧縮成
形工程は特に限定されないが、ガラス繊維を加熱した挟
み板により圧縮する方法を例示できる。
【0015】融着工程は特に限定されないが、無機バイ
ンダで固着して圧縮成形されたガラス繊維を、挟み板よ
りはずして、加熱によりガラス繊維と無機バインダとの
間及びガラス繊維同士の接触点を融着させる方法を例示
できる。この際、ガラス繊維は無機バインダにて外熱よ
り保護された形となっている。加熱条件は限定されない
が、繊維の劣化を防止し、柔軟性を維持するため、軟化
点より10〜100℃だけ低い温度でかつ短時間で融着
処理することが好ましい。
【0016】前記温度を「軟化点より10〜100℃だ
け低い温度」としたのは、この範囲の上限より高い温度
ではガラス繊維が溶融しすぎて固まり状に収縮してしま
うおそれがあり、この範囲の下限より低い温度ではガラ
ス繊維の粘度が高すぎて融着しにくくなるからである。
より好ましくは「軟化点より20〜80℃だけ低い温
度」であり、さらに好ましくは「軟化点より30〜60
℃だけ低い温度」である。
【0017】「軟化点より10〜100℃だけ低い温
度」は、ガラス繊維を構成するガラスの粘度の観点から
して「粘度が5×10P〜10Pとなる温度」と置
き換えることもできる。粘度が5×10Pより低くな
るとガラス繊維が溶融しすぎて固まり状に収縮してしま
うおそれがあり、粘度が10Pより高くなると融着し
にくくなるからである。より好ましくは「粘度が6×1
P〜8×10Pとなる温度」であり、さらに好ま
しくは「粘度が7×10P〜5×10Pとなる温
度」である。
【0018】ここで、ガラス繊維と無機バインダとの間
及びガラス繊維同士の接触点を例にして融着するメカニ
ズムを説明する。ガラス繊維は非晶質であるため、結晶
質の物質が持っている融点は持たず、温度を上げていっ
たとき、連続的に原始の移動とともに粘度が低下してい
き、液体へ移行してゆく。一般に、ガラスの軟化点とは
粘度4.5×10P(logη=7.65)のときの
温度をいい、ガラスを成形できる下限温度とされてい
る。本発明の成形方法は、このように連続的に変化する
ガラスの粘度を利用し、ガラスの粘度が4.5×10
Pよりやや低いときに、ガラス繊維と無機バインダとの
間及びガラス繊維同士が互いの接触点で融着を起こす現
象を利用し、繊維内部の熱劣化を生じない程度に表面融
着すること、セラミックス粉体の焼結過程におけるネッ
クを短時間で形成できる現象を利用している。実際、現
象的には、セラミックスの焼結よりも、むしろ樹脂の成
形の方が本メカニズムに近いと思われる。また、点接触
の融着であるので、内部に閉じた気泡が取り残されるこ
ともない。
【0019】前記「軟化点より10〜100℃だけ低い
温度」あるいは前記別範囲の各温度に保持する時間は、
その範囲内における温度の高低によって異なり、温度が
高い場合には短くし(例えば1〜20分)、温度が低い
場合には長くする(例えば15〜50分)。また、同時
間は、圧縮形状・寸法によっても異なり、例えば厚さが
大きくて熱が内部にまで伝わりにくい場合には長くす
る。
【0020】圧縮形状としては、特に限定されないが、
板状(平板状のみならず、湾曲板状、波板状等も含
む)、棒状、ブロック状等や箱状、管状等の複雑形状へ
の成形を、さらに、表面に大きな凹凸を賦形する成形を
例示できる。
【0021】ガラス繊維成形品は、特に限定されない
が、多用されるのは嵩密度が250〜480kg/m
で、0.1MPa加圧にて圧縮率を10%以下であるこ
とが好ましい。圧縮の荷重は、特に限定されず、ごく軽
くてもよいが、圧縮率が大きく高比重(高密度)のもの
を成形するときには荷重を大きくする必要がある。
【0022】また、「ガラス繊維を所望の圧縮形状に圧
縮する」ことは、「軟化点より10〜100℃だけ低い
温度」あるいは前記別範囲の各温度に保持することより
先に行うことが好ましい。
【0023】ガラス繊維成形品の成形方法を用いたガラ
ス繊維成形品の用途は、特に限定されないが、真空断熱
用コア材を例示できる。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明を具体化した真空断熱用コ
ア材及びその成形方法の実施形態について説明する。な
お、実施形態で記す材料、構成、数値等は例示であっ
て、適宜変更できる。 [実施形態] (1)付着工程 図1(a)〜(c)に示すように、Eガラスよりなるガ
ラス繊維をニードリングしてなるニードルマット1(厚
さ10mm、繊維径9μm、嵩密度100kg/m
バインダ不使用)を、シリカゾル2(日産化学工業
(株)製スノーテックスST20)を同重量の水3で希
釈し、浸漬する。その後、ローラ4にて絞りをかけた。
含浸液量は5.5kg/mとなり、ガラス繊維に無機
バインダが付着した。
【0025】(2)圧縮成形工程 次に、図2(a)に示すように、160℃に加熱した両
挟み板5に、絞り後のガラス繊維を狭持し、周縁間に高
さ4mmのストッパ6(金属ゲージ)をセットした。該
ストッパ6で厚さの減少が規制され、所望の圧縮形状に
圧縮される。結局、加熱した両挟み板5による圧縮(熱
間プレス)によりニードルマット1は厚さ4mmに圧縮
され板状(図2(b))となった。この際の、ガラス繊
維14とシリカゾル2の接合の拡大模式図を図3(a)
に示す。この工程では、ガラス繊維14全体を覆ってい
た水分が蒸発するに従って、シリカゾル2が粉末化し固
化することにより、シリカゾル2を介してガラス繊維1
4同士が接合され圧縮成形された。
【0026】(3)融着工程 次に、図2(c)に示すように、両挟み板5からはず
し、無機バインダが固着することで成形されたニードル
マット1を、耐火物7の上に載せ、電気炉8に入れてヒ
ータ9により加熱し、Eガラス繊維の軟化点840℃よ
り60℃低い780℃に30分保持することにより、ガ
ラス繊維と無機バインダのシリカゾルとの間又はガラス
繊維同士の接触点を融着させた。この際のガラス繊維1
4とシリカゾル2との間及びガラス繊維14同士の融着
部位15の拡大模式図を図3(b)に示す。
【0027】(4)固化工程 上記30分の保持後、ニードルマット1を電気炉8から
取り出して室温で自然冷却することにより、前記融着を
固化させたところ、厚さ4mm、嵩密度380kg/m
の真空断熱用コア材が成形された。これは、ガラス
繊維250kg/mにシリカゾル固形分が130kg
/mの比率で加味されたことを意味する。
【0028】この成形体を評価したところ、平均繊維径
9μm、繊維長10〜30mm、強熱減量が0.1%以
下であり、圧縮率が0.10MPa(1.02kg/c
)で10%以下であり、引張強度は12kgf/c
であった。また、500℃大気雰囲気での引張強度
の低下もなく、0.1MPa(1.02kg/cm
加圧による圧縮復元性も100%で変化がなかった。
【0029】図2(d)に示すように、この成形された
真空断熱用コア材11の長さ方向の両面から2枚の被覆
材10で真空断熱用コア材11を挟みこみ、真空断熱用
コア材11の周囲端面12を覆うように被覆材10同士
の周辺部を封止材で接着し、真空断熱材13となった。
【0030】なお、挟み板5の材質は、ステンレス鋼に
限定されず、例えばセラミックス(アルミナ、SiC
等)でもよい。挟み板5の面積が小さい場合には、材質
の自由度が高いが、挟み板5の面積の大きい場合には、
ステンレス鋼では熱膨張による反りが発生して成形しに
くくなるため、その問題が少ないセラミックスが好まし
い。
【0031】なお、本実施形態における温度条件として
は、Eガラスの軟化点840℃よりも30〜60℃低い
温度に10〜30分保持することが好ましい。例えば8
10℃で長時間保持すると、ボード厚さがストッパ6の
高さ以下になってしまうおそれがあるため、各要求する
サイズに対応した温度と保持時間とが必要である。その
他、例えばCガラスよりなるガラス繊維の場合には、軟
化点760℃よりも30〜60℃低い温度(例えば70
0℃)に10〜30分保持することが好ましい。
【0032】[比較例1]実施形態で行う融着工程及び
固化工程を行わない例 (1)付着工程 Eガラスよりなるガラス繊維をニードリングしてなるニ
ードルマット(厚さ10mm、繊維9μm、密度100
kg/m、バインダ不使用)に、シリカゾル(日産化
学工業(株)製スノーテックスST20)を同重量の水
で希釈し、浸漬後、ローラーにて絞ると、含浸液量は
5.5kg/mとなり、ガラス繊維に無機バインダが
付着した。
【0033】(2)圧縮成形工程 160℃に加熱した両挟み板に、両挟み板に、絞り後の
ガラス繊維を設置し、周縁間に高さ4mmのストッパ
(金属ゲージ)をセットした。概ね5分間プレスするこ
とで、厚み4mm、嵩密度380kg/mの成形体を
得た。ここでは、実施例との比較とするため、加熱処理
は行わない。この成形体を評価したところ、平均繊維径
9μm、繊維長10〜30mm、強熱減量が0.5%で
あり、圧縮率が0.10MPa(1.02kg/c
)で15%であり、引張強度は8kgf/cm
あった。
【0034】比較例1のように、加熱処理をしないで、
圧縮率を0.10MPa(1.02kg/cm)で1
0%以下とするには、嵩密度を500kg/m以上に
高める必要がある。この場合は、熱伝導率および真空脱
気性の低下による断熱効果の劣化が起こり、また繊維の
柔軟性が拘束され圧縮復元性を損なう傾向がみられた。
【0035】[比較例2]実施例に含まれる付着工程及
び圧縮成形工程を行わない例 (1)融着工程・固化工程 Eガラスよりなるガラス繊維をニードリングしてなるニ
ードルマット(厚さ12mm、繊維9μm、嵩密度10
0kg/m、バインダ不使用)1枚のマットを、両挟
み板(ステンレス板(厚さ2mm、SUS304))の
間に設置し、周縁間に高さ4mmのストッパ(SUS3
04)をセットした。
【0036】このニードルマットを両挟み板に挟んだま
ま、電気炉を用いて780℃にて30分加熱後、冷却固
化することで、厚さ4mm、嵩密度319kg/m
(面方向の線収縮が約3%発生)の成形体を得た。こ
の成形体を評価したところ、平均繊維径9μm、繊維長
10〜30mm、強熱減量が0.1%以下であり、圧縮
率が0.10MPa(1.02kg/cm)で5%で
あった。
【0037】この比較例2の方法では、内部の繊維まで
熱劣化を生じやすく、やや圧縮復元性を損なう傾向がみ
られた。また、箱状、管状等の複雑形状への成形や、表
面に大きな凹凸を賦形することが困難である。
【0038】本発明で述べたような無機バインダで固着
してから融着成形する方法を「無機バインダ融着成
形」、無機バインダのみで成形する比較例1のような成
形方法を「抄造」、無機バインダを用いない比較例2の
ような成形方法を「融着成形」と呼ぶこととし、その利
点及び欠点を前記従来の各成形方法と対比させて次の表
1にまとめた。
【0039】
【表1】
【0040】ここで、「単純形状」とは板状、棒状、ブ
ロック状等の単純形状への成形の容易性をいい、「複雑
形状」とは箱状、管状等の複雑形状への成形の容易性を
いう。また、「耐熱性」とはガラス繊維自体の耐熱性で
はなく、ガラス繊維及び他素材を総合した成形品として
の耐熱性をいう。ガラス繊維に樹脂等の有機分を加える
必要のあるものは有機分の耐熱性が成形品の耐熱性を決
めてしまう。
【0041】無機バインダ融着成形の利点は次の通りで
ある。 比較的表層部の熱処理による融着のため、内部の繊
維の柔軟性を維持しており、圧縮復元性を損なうことも
ない。 治具さえよければ、比較的簡単に大型(大面積)の
ボードができる。 有機分を全く含まないので、高温使用時に煙が出な
いので、真空状態で使用する場合の真空劣化が、長期に
わたって生じない。 表面の軟らかさや比重(嵩密度)の変更が条件設定
で容易にできる。 無機バインダのみで成形した場合の表面の粉っぽさ
がない。 箱状、管状等の複雑形状への成形や、表面に大きな
凹凸を賦形することが比較的簡単である。
【0042】この無機バインダ融着成形によるガラス繊
維成形体の用途は、特に限定されないが、各種断熱容
器、各種熱機器等に使用される断熱材(特に断熱用コア
材)に好適である。現時点では、400℃前後で使用す
る真空断熱容器の断熱用コア材、−20〜80℃で使用
する真空断熱用コア材(例えば魔法瓶の真空断熱用コア
材)が予定されており、主に上記の利点を生かした用
途である。その他、ケイカル板やセラミックボードが使
用されている用途であって、かつ最高500℃位までの
用途に適している。
【0043】なお、本発明は前記実施形態の構成に限定
されず、例えば以下のように、発明の趣旨から逸脱しな
い範囲で適宜変更して具体化することもできる。 (1)ニードルマット1の枚数を1枚にし又は重ね枚数
を2枚若しくは4枚以上にすること。 (2)種類の異なるニードルマット1を重ねること。 (3)断面コの字型の成形体を2つを組み合わせること
で、箱状とすること。
【0044】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明に係るガラ
ス繊維成形品及びその成形方法によれば、成形品が高温
使用に適し、繊維の持つ柔軟性を維持し、複雑形状を比
較的容易にかつ安価にできるという優れた効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る(a)ニードルマッ
ト、(b)無機バインダ処理、(c)無機バインダ処理
後のローラ絞りを示す説明図である。
【図2】同実施形態に係る(a)(b)両挟み板使用
図、(c)電気炉内設置図、(d)真空断熱用コア材を
示す説明図である。
【図3】同実施形態に係る(a)ガラス繊維と無機バイ
ンダの接合の拡大模式図、(b)融着後のガラス繊維と
無機バインダの接合の拡大模式図を示す。
【符号の説明】
1 ニードルマット 2 シリカゾル 5 挟み板 8 電気炉 11 真空断熱用コア材 14 ガラス繊維 15 融着部位

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス繊維が該ガラス繊維に付着した無
    機バインダによる繊維間の固着を伴って所望の圧縮形状
    に圧縮成形されるとともに、該ガラス繊維と該無機バイ
    ンダとの間及び該ガラス繊維同士の接触点が、ガラスの
    軟化点より低い温度で融着されてなるガラス繊維成形
    品。
  2. 【請求項2】 ガラス繊維に無機バインダを付着する付
    着工程と、該ガラス繊維を所望の圧縮形状に圧縮し、該
    ガラス繊維に付着した無機バインダが繊維間を固着する
    ことで圧縮形状を保持する圧縮成形工程と、該ガラス繊
    維を該ガラス繊維の軟化点より10〜100℃だけ低い
    温度に保持することにより、該ガラス繊維と該無機バイ
    ンダとの間及び該ガラス繊維同士の接触点を融着させる
    融着工程と、前記ガラス繊維を冷却することにより前記
    融着を固化させる固化工程とを含むガラス繊維成形品の
    成形方法。
  3. 【請求項3】 ガラス繊維に無機バインダを付着する付
    着工程と、該ガラス繊維を所望の圧縮形状に圧縮し、該
    ガラス繊維に付着した無機バインダが繊維間を固着する
    ことで圧縮形状を保持する圧縮成形工程と、該ガラス繊
    維を粘度が5×10P〜10Pとなる温度に保持す
    ることにより、該ガラス繊維と該無機バインダとの間及
    び該ガラス繊維同士の接触点を融着させる融着工程と、
    前記ガラス繊維を冷却することにより前記融着を固化さ
    せる固化工程とを含むガラス繊維成形品の成形方法。
  4. 【請求項4】 前記付着工程は、前記ガラス繊維を無機
    バインダに浸漬し、絞る請求項2又は3記載のガラス繊
    維成形品の成形方法。
  5. 【請求項5】 前記圧縮成形工程は、前記ガラス繊維を
    加熱した挟み板により圧縮する請求項2又は3記載のガ
    ラス繊維成形品の成形方法。
  6. 【請求項6】 前記融着工程は、前記無機バインダで固
    着して圧縮成形された前記ガラス繊維を、挟み板よりは
    ずして、行う請求項2又は3記載のガラス繊維成形品の
    成形方法。
  7. 【請求項7】 前記ガラス繊維が、ガラス繊維をニード
    リングしてなるニードルマットである請求項1記載のガ
    ラス繊維成形品又は請求項2若しくは3記載のガラス繊
    維成形品の成形方法。
  8. 【請求項8】 前記ガラス繊維成形品は、嵩密度が25
    0〜480kg/m で、0.1MPa加圧にて圧縮率
    を10%以下であることを特徴とする請求項1記載のガ
    ラス繊維成形品又は請求項2若しくは3記載ガラス繊維
    成形品の成形方法。
  9. 【請求項9】 前記ガラス繊維成形品は、真空断熱用コ
    ア材であることを特徴とする請求項1記載のガラス繊維
    成形品又は請求項2若しくは3記載ガラス繊維成形品の
    成形方法。
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