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JP2002336290A - 流動性発熱組成物及びこれを用いた発熱体 - Google Patents

流動性発熱組成物及びこれを用いた発熱体

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Publication number
JP2002336290A
JP2002336290A JP2001150624A JP2001150624A JP2002336290A JP 2002336290 A JP2002336290 A JP 2002336290A JP 2001150624 A JP2001150624 A JP 2001150624A JP 2001150624 A JP2001150624 A JP 2001150624A JP 2002336290 A JP2002336290 A JP 2002336290A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exothermic composition
fiber
composition
water
heating element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001150624A
Other languages
English (en)
Inventor
Akio Usui
昭男 臼井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MOTOCHI KENKYUSHO KK
Original Assignee
MOTOCHI KENKYUSHO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MOTOCHI KENKYUSHO KK filed Critical MOTOCHI KENKYUSHO KK
Priority to JP2001150624A priority Critical patent/JP2002336290A/ja
Priority to US10/087,480 priority patent/US20020121624A1/en
Publication of JP2002336290A publication Critical patent/JP2002336290A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Thermotherapy And Cooling Therapy Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、包材内に積層、封入されて発熱体
を形成するための発熱組成物において、この発熱組成物
が流動性をもって管理されていることによって、製造時
の発熱物質のロスを防止し、取り扱い性が至極良好で任
意の形状の発熱体を簡便に製造できる上、コーターの押
し出し用ポンプ等に過度の負荷を与えることなく、流動
性発熱組成物を包材内に均等な厚さに分布・維持するこ
とができるのであり、特に、前記流動性発熱組成物が前
記包材内に積層、封入された後、当該流動性発熱組成物
中のバリヤー用水分が前記の包材及び/又は包材内の吸
水シートに移動するように構成することにより、前記発
熱組成物内部に連続的な空隙が形成され、複雑な温度制
御が可能となる流動性発熱組成物及びこれを用いた発熱
体を提供することを目的とする。 【構成】 本発明は、包材内に積層、封入されて発熱体
を形成するための発熱組成物であって、この発熱組成物
は流動性で管理されてなるものであることを特徴とする
流動性発熱組成物及びこれを用いた発熱体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、包材内に積層、封入さ
れて発熱体を形成するための流動性発熱組成物及びこれ
を用いた発熱体に関し、製造時の取り扱い性が至極良好
で任意の形状の発熱体を簡便に製造できる上、流動性発
熱組成物は包材内に均等な厚さに分布・維持することが
でき、特に、製造後に当該流動性発熱組成物中のバリヤ
ー用水分を前記の包材及び/又は包材に設けられた吸水
シートに移動させ、前記流動性発熱組成物内部に連続的
な空隙が形成されるように構成することにより、製造時
における発熱物質のロスの防止及び複雑な温度制御等が
可能となる流動性発熱組成物及びこれを用いた発熱体に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、いわゆる使い捨てかいろとして、
通気性又は非通気性を有するフィルム状ないしシート状
の基材と、通気性を有するフィルム状ないしシート状の
被覆材とからなる偏平な包材内に、粉末状の発熱組成物
を封入した発熱体が広く普及、利用されている。
【0003】このように発熱組成物が粉末状に形成され
ていると、粉末状の発熱組成物は、発熱反応、つまり酸
化反応が発生し易い最適の状態で配合されており、しか
も粉末状で多孔質体であるから、表面積が広く、空気と
の接触が極めて良好である上、空気と接触すると直ちに
酸化反応が生じるのである。
【0004】従って、製造時において、発熱組成物を適
正な配合比で配合している間、或いは発熱組成物を製造
し、得られた発熱体を非通気性の包材内に封入するまで
の間に、空気との酸化反応、つまり発熱反応が起こり、
発熱組成物における発熱物質のロスが生じると共に発熱
組成物の品質が低下するなど、特に、薄型のシート状発
熱体の製造において問題があった。
【0005】又、現在市販されている粉末状の発熱組成
物を充填した使い捨てカイロ、温熱用具は、いずれも低
温やけどの危険性があるため就寝中の使用を禁止してい
るが、これは保温状態の良い寝具の中で使用すると、熱
が蓄積され発熱反応がさらに加速し、発熱過剰状態にな
り、所定の発熱温度を超える著しい温度上昇が起きて低
温火傷の恐れが生じるからである。
【0006】中でも、靴の中に設置して使用される発熱
体の場合、従来の方法では、靴の中で使用するため空気
の供給が大きく削減されるため、包材の通気量を大きく
し、靴を履いている状態で適度な温度になるように設計
されており、このため靴を脱いでいると急激に高温にな
り、持続時間が極端に短くなる。このため、この種、発
熱体は靴の中以外の使用を禁止している。また、履物の
種類により温度が異なり、温度が上がり過ぎたり、逆に
温まらないなどの問題が生じていた。
【0007】また、現在主流となっている貼るタイプの
薄型(シート状)の発熱体は、粉末状の発熱組成物を包
材に充填した後に、ロール圧延等でシート状に圧縮する
ものであるため、製造工程での厚みのバラツキが生じ、
発熱体を均一なシート状に形成することができないので
あり、更に輸送時や使用時等においても包材内で発熱組
成物の移動が起こり凸凹で違和感を覚えたり、温度分布
にバラツキが生じ低温やけど等の皮膚障害が起こるとい
う問題も生じていた。
【0008】加えて、通気フィルムに針穴を使用する
と、粉末が袋内で自由に移動しシート状にならず、粉末
が穴から飛び出し、衣類、靴や靴下を汚すという問題が
あり、一方、通気フィルムに多孔質フィルムを使用する
と、疑似的なシート状になるが厚みが均一にならず、ま
た、多孔質フィルムの通気量は、ロットごと及びロット
内のバラツキも大きいため、通気量の規格巾は±30%
程度必要であり、発熱温度を大きく左右するため、製品
の温度規格巾を狭くできないのが現状である。また、靴
用に使用した場合は、靴を脱いだ時に高温になり水蒸気
圧が増し、発熱体が膨らみ、足を入れたときに破裂する
危険性もあった。
【0009】そこで、本発明者は、これらの種々の問題
を解決するために、発熱組成物の発熱反応を抑制して、
製造時の発熱反応による発熱組成物のロス、発熱組成物
の品質低下及び発熱組成物の凝固に伴う種々の弊害を防
止し、高速で超薄形の発熱体を製造でき、しかも発熱組
成物を包材内に均等に分布、固定させることによって当
該発熱組成物の移動、片寄りを防止する上、発熱組成物
の過剰な発熱反応を極力避ける発熱体につき鋭意検討を
重ねて来た。
【0010】その結果、本発明者は、粉末状の発熱組成
物に替えて、「粘体状の発熱組成物」、即ち粘度によっ
てその粘性を管理した発熱組成物を用いると、スクリー
ン印刷、グラビア印刷やコーティング等によって、フィ
ルム状ないしシート状の基材上に積層が至極容易で、且
つ高速で超薄型の発熱体を製造できる上、発熱組成物を
包材内に積層する際の単位面積当たりの積層量を正確且
つ均等に分布させることができ、しかも、この粘体状の
発熱組成物においては、その中の水分或いは遊離水ない
し水分を含むゲル中の水分が空気遮断層(以下、バリヤ
ー用水分という。)となるため、粉末状発熱組成物に比
べて空気との接触が著しく少なく、従って、製造工程中
における発熱反応を停止でき、金属粉などの発熱物質の
ロスを少なくすることができることを見出し、特許出願
を行っている(特開平9−75388号公報)。
【0011】ところが、この粘体状の発熱組成物にはこ
のような優れた利点がある一方、吸水性ポリマー及び/
又は増粘剤の種類や配合量更に水分量によって発熱組成
物が緻密になり、更に発熱反応に伴って当該発熱組成物
の体積が縮小するため、発熱組成物内部への空気を供給
する空隙の形成が不完全なため、空気の供給が不足し、
発熱効率が低下するという問題があった。
【0012】そこで、本発明者は、この粘体状の発熱組
成物に骨材粒子を配合することにより、この骨材粒子
が、発熱反応に伴う体積変化を防止し、空気の供給通路
を逐次拡大、形成して発熱体内部の発熱組成物と空気と
の接触を至極良好にし、長時間に亘って発熱反応が持続
することを見いだし、特許出願を行った(特開平10−
192329号公報)。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
9−75388号公報或いは特開平10−192329
号公報に開示された「粘体状の発熱組成物」を用いて発
熱体を製造する場合にあっては、製造時の積層工程にお
いて、当該発熱組成物をヘッドやコーターに供給し、ヘ
ッドから基材上に押し出す際に、骨材の種類や量によっ
ては、定量性にバラツキが生じたり、当該発熱組成物か
ら水分が流出、分離したりして混合比が不均一になり性
能にバラツキが生じたり、ポンプに大きな負担がかか
り、モーターが発熱したり、ストップしたりする等の問
題の発生が多々報告されている。
【0014】この問題は発熱組成物の「粘性」に起因す
るものであると考えられていたが、同じ粘性値(粘度)
を有する発熱体であっても、この問題が発生する場合と
発生しない場合があり、現在に至るまで、その原因につ
いて解明されるには至っていなかった。
【0015】そこで、この問題の発生原因について、本
発明者が検討、調査したところ、この問題は発熱組成物
の「粘性」に起因するものではなく、発熱組成物の「流
動性」が大きな原因になっていることが確認されたので
ある。
【0016】即ち、発熱組成物の流動性が悪いと、当該
発熱組成物をヘッドやコーターに供給し、ヘッドからシ
ート状に押し出す際に、非常に大きな力が必要となり、
このため押し出し用のモーターに負担がかかり、モータ
ーが発熱したり、ストップしたりする上、発熱組成物か
ら水分が絞り出される結果、定量性にバラツキを生じ、
製造された発熱体の発熱性能にも影響を与えていたので
ある。
【0017】ところが、現在に至るまで、この流動性に
対する認識は発熱組成物の粘性に比例するもの或いは同
意義を有するものと考えられており、粘性を有する発熱
組成物は流動性を有し、従って、粘性さえ管理すれば流
動性もそれに応じた値になると認識されていたのであ
る。
【0018】しかしながら、この点に関して本発明者が
いくつかの発熱組成物について試験・検討したところ、
前記の考えは全く間違った認識であり、即ち、粘性と流
動性は否なるものであり、粘性が低ければ流動性が良い
ものとなるとは限らず、逆に粘性が高いものであっても
流動性が良好なものも存在し、粘性の管理のみをもって
発熱組成物の流動性を管理することはできないとの知見
を得たのである。
【0019】そこで本発明者は、発熱組成物を流動性で
管理することにより、前述の問題が解消し、製造工程に
おいて印刷技術やコーティング等の技術が利用できる
上、非常に簡易且つ正確に定量(計量)でき、発熱体の
品質を向上することができるとの知見を得たのである。
【0020】又、発熱組成物を流動性で管理することに
より、当該発熱組成物をポンプ等によりパイプ輸送する
ことが可能となり、原料タンクから積層工程に至るまで
空気との接触無しで、直接包材上に積層できるとの知見
も得た。
【0021】更に、この流動性をもって管理してなる発
熱組成物は、水分を多量に含有し、係る水分が空気に対
するバリヤー用水分となり、当該発熱組成物中と空気の
接触を防止するため、製造時における発熱による発熱物
質のロスがなく、品質の低下を防止できるとの知見も得
た。
【0022】この流動性をもって管理してなる発熱組成
物について、包材内に積層、封入した後に、当該発熱組
成物中のバリヤー水分が前記包材及び/又は包材に設け
られた吸水シートに移動するように構成することによっ
て、前記発熱組成物内部において連続的な空隙が形成さ
れる結果、発熱組成物の内部における発熱反応が円滑に
なるとの知見も得たのである。
【0023】ところで、流動性が低い場合には、伸縮性
の包材や強度の弱い吸水シートへの積層時に伸びたり切
れたりする問題があるが、流動性が高いと小さな圧力で
均一に積層できこれらの問題を回避できるとの知見も得
た。
【0024】一般に、骨材を配合すると流動性は低下す
るため、増粘剤や水分を増加させる必要があるが、この
ように構成すると、発熱反応性が低下し問題の解決にな
らないとの知見も得た。
【0025】そこで、骨材を配合しても増粘剤の量や水
分を増加させずに流動性を低下させない骨材が求められ
ていた。疎水性の骨材の配合により、発熱組成物中の水
分の移動が早くなり、短時間で発熱組成物内部に連続的
な空隙が形成でき、著しく発熱反応効率が向上し、さら
に、酸化された鉄粉どうしが結合することを防止しする
ことができる結果、使用中ないし使用後における発熱体
の柔軟性を損なうことが無くなり、柔軟性や使用感を向
上させることができるとの知見も得た。
【0026】本発明は、前記技術的知見に基づき完成さ
れたものであって、即ち、包材内に積層、封入されて発
熱体を形成するための発熱組成物において、この発熱組
成物が流動性をもって管理されていることによって、製
造時の発熱物質のロスを防止し、取り扱い性が至極良好
で任意の形状の発熱体を簡便に製造できる上、コーター
の押し出し用ポンプ等に過度の負荷を与えることなく、
発熱組成物を包材内に均等な厚さに分布・維持すること
ができ、特に、前記発熱組成物が前記包材内に積層、封
入された後、当該発熱組成物中のバリヤー用水分が前記
の包材及び/又は包材に設けられた吸水シートに移動す
るように構成することにより、前記発熱組成物内部に連
続的な空隙が形成され、複雑な温度制御が可能となる流
動性発熱組成物及びこれを用いた発熱体を提供すること
を目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明に係る流動性発熱
組成物(以下、「本発明物」という。)は、前記目的を
達成するため、包材内に積層、封入されて発熱体を形成
するための発熱組成物であって、この発熱組成物は流動
性で管理されたものであることを特徴とする。
【0028】又、本発明に係る発熱体(以下、「本発明
発熱体」という。)は、前記目的を達成するため、前記
本発明物が少なくとも一部に通気性を有する包材内に積
層、封入されてなることを特徴とする。以下、本発明物
及び本発明発熱体について順に詳細に説明する。
【0029】本発明物は、従来のような粉末状の発熱組
成物ではなく、流動性で管理されてなる流動性発熱組成
物である点に特徴を有する。
【0030】この本発明物としては、空気中の酸素と反
応して発熱反応を起こす成分からなり、しかも流動する
性質を発現するものであれば特に限定されるものではな
い。
【0031】具体的には、例えば、本発明物を構成する
各成分において、水分や他の成分との配合割合を調整す
ることによって得られる。
【0032】ところで、本発明物の流動性発熱組成物
は、流動性で管理された発熱組成物であり、現段階にお
いては、後述するテキスチャーアナライザー(英国、S
table Micro Systems社製、型式T
X−XT2i)等を用いた測定方法により、その流動性
の値を測定し、管理するのが好ましいが、将来的に流動
性を測定する他の方法或いは装置が確立され、その測定
値と前記テキスチャーアナライザーを用いた測定方法に
よる測定値との間に一定の相関性が得られるのであれ
ば、その方法を用いて流動性を測定し、管理すること
は、本発明の技術的思想において当然予定されている事
項である。
【0033】本発明物は、このような構成を有する結
果、以下に述べる種々のメリットが発生するのである。
【0034】即ち、本発明物においては流動性を有する
ため、本発明物をヘッドやコーターに供給し、ヘッドか
ら孔版や凹版上に押して升計量するためドクターでかき
とる際に、小さな力で速やかに押し出し、円滑に余分な
発熱組成物をかきとりができるようになり、このため押
し出し用のモーターに負担がかかり難く、モーターが発
熱したり、ストップしたりすることなく、例えば転写、
厚塗印刷、グラビア印刷、オフセット印刷、スクリーン
印刷、吹き付けなどの公知の転写・印刷技術を用いた
り、ヘッドコーター、ローラー、アプリケーター等によ
り塗工やコーティングによって、基材上に至極容易に転
写、積層できる上、高速で超薄型の発熱体を製造できる
のであり、しかも非常に簡易に且つ正確に定量(計量)
でき、発熱組成物を包材に均等に分布させることができ
るのである。
【0035】又、発熱組成物を流動性で管理することに
より、当該発熱組成物をポンプ等によりパイプ輸送する
ことが可能となり、原料タンクから積層工程に至るまで
空気との接触無しで、直接包材上に積層できるのであ
る。
【0036】更に、この流動性をもって管理してなる発
熱組成物は、発熱物質が水分に覆われ、係る水分が空気
に対するバリヤーとなり、当該発熱組成物中と空気の接
触を防止するため、製造時における発熱による発熱物質
のロスがなく、品質の低下を防止できるのである。
【0037】本発明物においては、発熱物質と、炭素成
分及び/又は金属の塩化物と水を構成成分とし、全体と
して流動性を有するものが挙げられる。この場合、所要
により、吸水性ポリマー及び/又は増粘剤を配合しても
よいのである。
【0038】これらの成分の混合装置としては、通常の
ものでよいが、全成分又は水分が少ない配合で、空気と
の接触の大きい粉体状で長時間混合されると、発熱を開
始し、水分が蒸発し流動性が変化するので、短時間に流
動性が発現する粘体状とし得る混練装置が望ましい。極
力発熱を抑えるためには、発熱物質以外の成分を粘体状
にしてから発熱物質を加えることが望ましく、発熱物質
の投入を何回かに分けることが、発熱状態を短時間にで
き、混合機の負荷を少なくするためにも更に望ましい。
【0039】本発明物における流動性を有する発熱組成
物としては、発熱組成物が流動性を有し、且つ、所要の
温度特性が得られるものであれば特に制限されるもので
はないが、具体的には、例えば発熱物質100重量部に
対し、吸水性ポリマー0.1〜10重量部及び/又は増
粘剤0.1〜10重量部と、炭素成分1.5〜20重量
部及び/又は金属の塩化物1〜15重量部、の範囲と
し、更に発熱物質100重量部に対し、無機系或いは有
機系の保水剤0.5〜10重量部、pH調整剤0.1〜
5重量部から選ばれた少なくとも1種が配合されたもの
が好ましく、特に、この混合物には水を加えて、全体と
して流動性を有するように形成される。この場合におい
て、金属の塩化物の所定量を水に溶解ないし分散し、こ
れを吸水性ポリマー及び/又は増粘剤と炭素成分及び/
又は金属の塩化物からなる混合物に加えて、全体として
流動性を有するように形成しても良いのである。
【0040】前記吸水性ポリマーとしては、例えば特開
平10ー155827号公報に記載されているものがそ
の例として挙げられるのであり、具体的には、例えば株
式会社クラレ社製のKIゲル201−K、KIゲル20
1−F2、三洋化成工業株式会社製のサンフレッシュS
T−500MPS等が挙げられる。
【0041】本発明において、増粘剤としては、主とし
て、水や金属の塩化物水溶液を吸収し、粘稠度を増大さ
せるか、チキソトロピー性を付与する物質が挙げられる
のであり、ベントナイト、活性白土、ステアリン酸塩、
ポリアクリル酸ソーダ等のポリアクリル酸塩、ゼラチ
ン、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコール、
ポリビニルピロリドン、アラビアゴム、トラガカントゴ
ム、ローカストビーンガム、グアーガム、アラビアガ
ム、アルギン酸ソーダ等のアルギン酸塩、ペクチン、カ
ルボキシビニルボリマー、デキストリン、α化澱粉、加
工用澱粉などの澱粉系吸水剤、カラギーナン、寒天など
の多糖類系増粘剤、CMC、酢酸エチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロース、メチルセルロース又はヒド
ロキシプロピルセルロースなどのセルロース誘導体系増
粘剤、水溶性セルロースエーテル、N−ビニルアセトア
ミド、アクリル系エマルジョン、ウレタン系エマルジョ
ン等から選ばれた1種又は2種以上の混合物が挙げられ
るのであり、これらの増粘剤は、主として、水や金属の
塩化物水溶液を吸収し、流動性を増大させるものであ
る。
【0042】本発明で用いられる発熱物質、炭素成分、
金属の塩化物としては、例えば特開平10ー15582
7号公報に記載されているものがその例として挙げられ
る。
【0043】又、前記pH調整剤としては水酸化カルシ
ウム等の通常使用されているpH調整剤が挙げられる。
【0044】本発明物は、流動性で管理されたものであ
るが、この流動性発熱組成物は、粘性流動性のもの或い
は塑性流動性のもの、のいずれでも良いが、ある程度の
力が加わるまでは変形が起こらない塑性流動性を発現す
る流動性発熱組成物が、均一に転写し易いので望まし
い。つまり粘性流動性を発現する流動性発熱組成物は加
えられた外力に応じて直ちに比例的な変化が起きるの
で、比較的転写量がバラツキ易いので好ましくない。
【0045】そして、本発明物は、前述のように、流動
性で管理されてなるものであり、その流動性としては、
製造工程において用いられる印刷方式やコーテングのヘ
ッドやコーター或いは押しだし用ポンプの性能等に応じ
て適宜決定すればよいが、現段階では、温度20℃にお
いて、前記テキスチャーアナライザー(英国、Stab
le Micro Systems社製、型式TX−X
T2i)等を用いた測定方法による測定値が0.5〜2
0.0kg/cmの範囲であることが望ましい。
【0046】流動性発熱組成物の流動性が、0.5kg
/cm未満と小さすぎると、水分が至極過剰になって
沈殿により成分の均一性が保持できず、また、増粘剤が
至極過剰な場合反応性が悪くなったり、他の成分の転写
量が不足し、発熱時間が短くなったり、転写後に発熱組
成物が基材上の所定の領域外に滲み出たり、垂れが起こ
り易く、転写後に水分を多量に基材等に吸収させる必要
があり、特殊な構造の基材等を用いたり、発熱体の構造
を複雑にする必要があるので好ましくなく、一方、20
kg/cmを超えると、流動性が低くなりすぎて当該
発熱組成物をヘッドやコーターに供給し、ヘッドから基
材上に押し出す際に、非常に大きな力が必要となり、こ
のため押し出し用のモーターに負担がかかり、モーター
が発熱したり、ストップしたりする上、発熱組成物から
水分が絞り出される結果、定量性にバラツキを生じ、製
造された発熱体の発熱性能にも影響を与えるのであり、
又、ポンプ等によるパイプ輸送が困難となるため好まし
くない。
【0047】従って、これらの理由から、更に、温度2
0℃において、スクリーン印刷の場合、1.0〜10.
0kg/cmの流動性範囲が好ましく、更に、2.0
〜7.0kg/cmの流動性範囲が特に好ましい。
【0048】前記測定値は、テキスチャーアナライザー
(英国、Stable MicroSystems(S
MS)社製、型式TX−XT2i)を用いたチュービン
グテストにより測定した。 ソフトウェア(Windows(登録商標)版):SM
S Texture Expert コンピューター: IBM社製 PC300PLを用い
た。 チュービングテストの方法 シリンダー中に流動性発熱組成物を約200g天秤では
かりとり、表面をさじである程度平らにし、流動性発熱
組成物のつめ具合及び流動性発熱組成物中の隔間のバラ
ツキを考慮するため、先ず始めに手動でシリンダー上部
からピストンを下げ、一定の荷重(1Kg)をかけ、シ
リンダーの底穴から流動性発熱組成物の一部が出てから
測定を開始し、一定速度(1.0mm/秒)で押し下
げ、底穴から流動性発熱組成物が流出する際のピストン
に掛かる荷重を、10.0mm間の荷重を前記テキスチ
ャーアナライザーで測定した。この値が小さいほど流動
性が高いことを意味する。 シリンダーの形状 底に10mmの丸穴の開いた内径5
0mmの円筒 ピストンの形状 外径48mmの円盤状板 厚み5mm 前記テキスチャーアナライザー(英国、Stable
Micro Systems(SMS)社製、型式TX
−XT2i)の測定プログラムの設定条件は以下のとお
りにした。 Test Type: 圧縮による荷重測定 Measure Type: スタート位置に戻る Pre−test Speed: 1.0mm/sec Test Speed: 1.0mm/sec Post−test Speed: 10.0mm/s
ec Distannce: 10.0mm Probe: チュービングセル(インサート10mm
φ穴) HDP/FE Platform: チュービングセル用プラットフォ
ーム Temperature: 20℃ Trigger:Auto: 500g PPS: 200
【0049】なお、一般にこのような発熱組成物におい
ては、混練直後の流動性が最も高く、その後徐々に流動
性が低くなっていくものであるが、本発明物における流
動性の値は、転写、積層時の値である。
【0050】このように、本発明物においては、前記発
熱組成物中の水分の配合率、更に吸水性ポリマー及び/
又は増粘剤を配合、調整して、一定の流動性(及び粘
性)を有するように構成しているから、押し出し用モー
ター等に過度の負担をかけることなく、印刷やコーティ
ングなどによる転写、積層が至極容易で、且つ高速で超
薄型の発熱体を製造できるのであり、しかも、遊離水文
又は含水ゲル中の水分がバリヤー用水分となってバリヤ
ー層を形成し、空気の供給量が減少して発熱反応を実質
的に停止する結果、一層空気中で安定し、製造時の発熱
反応による発熱物質のロス、発熱組成物の品質低下及び
発熱組成物の凝固が一層防止されるメリットを発現する
のである。
【0051】そして、製造後において、前記バリヤー用
水分の一部ないし全部が包材及び/又は後述する吸水性
シートに吸収されると、バリヤー層が喪失し、発熱組成
物が緻密で表面積が小さい状態から多孔質で表面積が大
きな状態になる結果、空気との接触が良好になる。
【0052】しかしながら、発熱組成物層を積層する厚
さが厚い場合、例えば、発熱組成物の厚みが800μm
を超える場合等にあっては、発熱物質が水分を失うに従
って微粉化し、発熱物質粒子間の間隙に充填され、緻密
になったり、体積が縮小するために充分な空気の供給路
が形成できなくなる結果、反応の継続性が不十分となっ
て反応効率が低くなる場合がある。
【0053】このため、本発明物においては、前記発熱
組成物が流動性を有する点に加えて、当該発熱組成物が
包材内に積層、封入された後、当該発熱組成物中のバリ
ヤー用水分が前記の包材及び/又は包材に設けられた吸
水シートに移動することによって、前記発熱組成物内部
に連続的な空隙が形成されるように構成することが好ま
しいのである。
【0054】即ち、発熱組成物内部に連続的な空隙が形
成されるように構成することにより、発熱反応に伴う体
積変化を防止し、空気の供給通路を逐次拡大、形成して
内部の発熱物質と空気との接触が至極良好になり、発熱
組成物の内部における発熱反応が円滑になり、長時間に
亘って発熱反応が持続する上、発熱特性が良好な発熱体
が得られるのである。
【0055】又、発熱組成物内部において連続的な空隙
が形成されることにより、発熱反応により酸化された鉄
粉同志が結合することを防止することができる結果、使
用中ないし使用後における発熱体の柔軟性を損なうこと
が無くなり、柔軟性や使用感を向上させることができる
のである。
【0056】この発熱組成物内部に連続的な空隙を形成
する方法としては、例えば、発熱組成物中に空隙形成用
繊維を配合し、発熱組成物が包材内に積層、封入された
後、当該発熱組成物中のバリヤー用水分が前記の包材及
び/又は包材に設けられた吸水シートに移動することに
よって、前記発熱組成物内部に連続的な空隙が形成され
るように構成することが好ましい。
【0057】この空隙形成用繊維としては、特開平10
−192329号公報に開示されている如きの骨材粒
子、例えば、活性白土、パーライト、シリカ−アルミナ
粉、シリカ−マグネシア粉、か焼マグネシア、カオリ
ン、軽石、ゼオライト、マグネシア粉、沈殿アルミナゲ
ル、活性アルミナ、炭酸カルシウム、シリカゲル、クリ
ストバライト、バーミキュライト、シリカ系多孔質物
質、ケイ酸カルシウム等のケイ酸塩、ケイ石、ケイソウ
土、アルミナ等の礫土、マイカ粉やクレー等の礫土ケイ
酸質、タルク等の苦土ケイ酸質、シリカ粉、活性炭、木
炭、有機質及び/又は無機質の短繊維、木粉又はパルプ
粉等を用いることも可能である。
【0058】ところが、特開平10−192329号公
報に開示されている骨材粒子は、吸水性及び/又は保水
性を有する粒子或いは有機質及び/又は無機質の短繊維
が好ましいとされるものである。
【0059】特開平10−192329号において、骨
材粒子として吸水性及び/又は保水性を有するものが好
ましいとされた理由は、吸水性及び/又は保水性を有す
る骨材粒子が発熱組成物中の水或いは塩水を保持し、発
熱反応に伴って発熱組成物中の水分が不足すると、骨材
粒子から不足分の水或いは塩水を放出する旨の点で好ま
しいからである。
【0060】中でも、特開平10−192329号にお
ける骨材粒子としては、多孔質のものが好ましく、これ
は、発熱反応によって水分が減少した場合、多孔質の骨
材粒子自体が水分の補給と空気の供給通路との役目を併
せ持つことを期待したものである。
【0061】しかしながら、特開平10−192329
号における骨材粒子は、発熱組成物の流動性を考慮して
選択されたものではなく、本発明において、このような
吸水性を有する骨材粒子を用いると、当該骨材粒子が発
熱組成物中の水分を吸水し、発熱組成物の流動性を低下
させ、流動性の管理を困難にするため、水分の配合量を
増やす必要性が生じ、その結果、初期の発熱が遅くなっ
たり、鉄イオンを含んだ水分が滲み出す等の問題が生
じ、特に、骨材粒子として、アルミナやシリカ等の粉体
を用いた場合において、この問題が一層顕著となる。
【0062】なお、この問題は、包材及び/又は吸水性
シートとして吸水性が高いものを用いること等により解
決することができるが、コスト高となったり、柔軟性や
シール強度等に悪影響を与える原因になる。
【0063】そこで、本発明物において、発熱組成物内
部に連続的な空隙を形成するための空隙形成用繊維とし
ては、疎水性の空隙形成用繊維を用いることが好まし
い。
【0064】即ち、空隙形成用繊維として、疎水性の空
隙形成用繊維を用いることにより、製造時においては、
空隙形成用繊維が発熱組成物中の水分を吸収することな
く良好な流動性を維持し、一方、包材内に積層、封入さ
れた後は、速やかに発熱組成物中のバリヤー用水分が放
出され、同時に空隙形成用繊維が鉄粉や活性炭等を補足
すると共にいわゆる三次元的な網目構造を構築し、連続
的な空隙を形成することができるのである。
【0065】又、この場合、発熱反応に必要な水分は、
発熱組成物層内と包材及び/又は吸水性シ−トとに分か
れて保持され、発熱反応に伴い逐次充分な量が供給され
ていることも確認しており、これより発熱組成物中の水
分量を増やす必要はなく、初期の発熱が遅くなったり、
鉄イオンを含んだ水分が滲み出す等の問題が生じないの
である。
【0066】ところで、本発明物においては、空隙形成
用繊維の配合量、繊維長及び繊維太さ(径)を調節する
ことにより、発熱組成物中に生じる空隙率を自在に制御
することができ、複雑な温度制御が可能となるメリット
も有する。
【0067】即ち、本発明物においては、空隙形成用繊
維の配合量を調節したり、空隙形成用繊維の繊維長や繊
維太さ(径)を適宜選択することにより、それに応じて
発熱組成物中に生じる網目構造を組み合わせ、空隙率を
自在に変化させ、初期の発熱速度を向上させたり、発熱
時間を長期に亘って持続させることもできるのである。
【0068】つまり、本発明物においては、空隙形成用
繊維の配合量、繊維長及び繊維太さ(径)を調節し、発
熱組成物中に生じる空隙率を自在に制御することによ
り、所望の特性に応じた発熱組成物になり得るのであ
る。
【0069】従って、本発明物において、空隙形成用繊
維の配合量、繊維長及び繊維太さ(径)としては、発熱
組成物に要求される特性に応じて適宜選択するものであ
り、一概に限定されるものではないが、一般的な空隙形
成用繊維の配合量としては、上述の発熱組成物全体の
0.1〜20重量%の範囲、好ましくは1〜10重量%
の範囲のものが好ましく、又、空隙形成用繊維の繊維長
としては、3mm以下のものが好ましく、特に、2mm
以下のものが更に好ましく、0.005〜1.5mmの
ものが一層好ましく、更に繊維太さ(径)としては、よ
り細いもの、つまり、500ミクロン以下のものが好ま
しく、200ミクロン以下のものが更に好ましく、更
に、100ミクロン以下のものが好ましく、特に、0.
005〜50ミクロンのものが一層好ましい。
【0070】空隙形成用繊維の配合量が発熱組成物全体
において、0.1重量%未満になると、少なすぎて空気
の供給路の形成が不十分となって、発熱組成物中の発熱
物質と空気との接触が悪くなるおそれがあり、一方、2
0重量%を超えると、発熱物質の絶対量が不足したり、
発熱組成物の流動性に影響を与えたり、所要の発熱時間
の確保が困難になる虞があるのでいずれも好ましくな
い。
【0071】又、空隙形成用繊維の繊維長が、3mmを
超えると、コーターから押し出す際やドクターでかき取
る際に、コーターの押し出し方向に繊維方向が並んで、
充分な網目構造が形成され難くなったり、ドクターに引
っ掛かったり、積層面が粗くなって積層量が不安定にな
るため好ましくない。又、空隙形成用繊維の繊維長が、
0.005mm未満になると、長さが短すぎて網目構造
の形成が不十分となって効果が乏しくなる結果、発熱組
成物中の発熱物質と空気との接触が悪くなるおそれがあ
るので好ましくない。
【0072】更に、空隙形成用繊維の繊維太さ(径)
が、500ミクロンを超えると、効率良く網目構造が形
成され難くなったり、流動性に悪影響を与えるため好ま
しくない。又、空隙形成用繊維の繊維太さ(径)が、
0.005ミクロン未満になると、細すぎて空気の流入
経路が当該繊維によってふさがれる結果、発熱組成物中
の発熱物質と空気との接触が悪くなるおそれが有るので
好ましくない。
【0073】なお、ここで挙げた空隙形成用繊維の配合
量、繊維長及び繊維太さは、あくまでも一般的な範囲で
あり、配合量と繊維長を個別に調節するだけではなく、
これらのパラメーターをバランス良く調節することによ
って、更に複雑な温度制御も可能となるのである。
【0074】又、異なる繊維長や繊維太さを有する空隙
形成用繊維を、数種類混合して用いることにより、一層
複雑な温度制御も可能となるのである。
【0075】空隙形成用繊維として、特に、幹部から枝
部が分枝した構造を有する多分枝構造体の空隙形成用繊
維の増粘効果により、増粘剤の量を減少することができ
るのであり、さらに、印刷適性であるタレ防止の観点か
らも好ましいのである。
【0076】即ち、空隙形成用繊維として、多分枝構造
体のものを用いることにより、幹部と枝部が複雑に絡み
合うことができるため、空隙の形成能が著しく高くなる
結果、その配合量を少量にすることができ、発熱組成物
の流動性に影響を与えずに、所望の空隙率の発熱組成物
を容易に形成することができるのである。
【0077】なお、この場合の多分枝構造体の空隙形成
用繊維の枝部と幹部の太さ(径)としては、発熱組成物
に要求される特性に応じて適宜選択するものであり、一
概に限定されるものではないが、一般的には、より細い
ものが効果的であり、その幹部が、500ミクロン以下
の平均径を有するものであることが好ましく、更に数ミ
クロン〜300ミクロンのものが一層好ましく、一方、
その枝部が、150ミクロン以下の平均径を有するもの
が好ましく、更に、0.005〜50ミクロンのものが
好ましく、特に、0.001〜25ミクロンのものが一
層好ましい。
【0078】本発明物において用いられる空隙形成用繊
維としては、前述の特性を有する公知の「天然繊維」或
いは「人造繊維」からなる有機質及び/又は無機質の繊
維材料を好適に用いることができ、発熱組成物に要求さ
れる特性に応じて適宜選択して用いることができる。
【0079】具体的に例えば、天然繊維としては、綿
花、カポック、亜麻、ラミー、大麻、黄麻、しゅろ、マ
ニラ麻、サイザル麻及びココヤシ繊維等の植物繊維や、
或いは家蚕絹、柞蚕絹、羊毛、カシミヤ毛、ラクダ毛、
アルパカ毛、モヘヤー及び兎毛、牛毛、馬毛及び人毛等
の動物繊維を挙げることができる。
【0080】一方、人造繊維としては、ビスコース人
絹、ビスコース・スフ、ベンベルグ、大豆カゼイン繊
維、落花生タンパク繊維、トウモロコシタンパク繊維及
び牛乳カゼイン繊維等の再生繊維や、ポリアミド系繊
維、ポリアミド系合成繊維、ポリエステル系合成繊維、
ポリビニルアルコール系合成繊維、ポリ塩化ビニル系合
成繊維、ポリ塩化ビニリデン系合成繊維、アクリル系合
成繊維、メタクリル系合成繊維、ポリオレフィン系合成
繊維、フルオロカーボン系合成繊維又はポリウレタン系
合成繊維等の合成繊維、或いは、ガラス繊維、石綿(ア
スベスト)、炭素繊維、炭化ケイ素繊維及びステンレス
・スチール繊維等の鉱物繊維や無機繊維を挙げることが
できる。
【0081】その他、繊維素を酢酸化して酢酸繊維素に
変え、これを溶剤に溶かして紡糸した酢酸人造繊維や、
天然物質と合成物質とを共重合してつくったシノン等の
いわゆる半合成繊維と呼ばれるものも用いることができ
る。
【0082】勿論、これらの繊維の中でも、疎水性を有
するものや多分枝構造を有するものが、本発明物におけ
る空隙形成用繊維として好ましいことは前述の通りであ
り、従って、前記の空隙形成用繊維のうち疎水性や多分
枝構造を有しない繊維については、当該繊維に対してフ
ィブリル化等の処理をして多分枝構造にしたり、熱処理
やコーティング等の処理を加えて疎水性にしたりして用
いることがより好ましい態様となる。
【0083】中でも、本発明方法における空隙形成用繊
維としては、疎水性、ダレ防止、増粘効果、流動性の安
定、空隙形成性及び成分分離防止等の観点から、多分枝
繊維化したポリオレフィン系の合成繊維が最も好まし
い。
【0084】なお、前記多分枝繊維化したポリオレフィ
ン系合成繊維の市販品の例としては、例えば三井化学社
製のケミベストシリーズであるFD990、FD78
0、FD380、FDSS−2及びFDSS−5を挙げ
ることができる。
【0085】次に、本発明発熱体について詳細に説明す
るが、本発明物の説明において記載した事項と重複する
部分については、繰り返しを避けるため省略する。
【0086】本発明発熱体は、本発明物が少なくとも一
部に通気性を有するシート状包材内に積層、封入されて
なることを特徴とする。
【0087】即ち、本発明発熱体において用いられる本
発明物としては、前述のものが挙げられるのであり、し
かも前記本発明物のバリヤー水分を前記シート状包材及
び/又は後述する包材に設けられた吸水シートに吸収さ
せるように構成している。
【0088】これにより、本発明発熱体においては、包
材に積層、封入された本発明物中のバリヤー用水分の一
部ないし全部が前記包材に吸収されて本発明物内部に連
続的な空隙が形成されるようなる。
【0089】ここにおいて、「吸水性」とは、素材自体
が吸水性を有するものの他、合成樹脂製の包材のように
素材自体は水分を吸収しないが、形成された微細孔や繊
維間の隙間に水分が吸着されるものも含む。
【0090】ところで、本発明発熱体において、基材又
は被覆材のうち少なくとも一方が吸水性を有する場合、
この種、包材のヒートシール性が乏しい結果、包材の周
辺部におけるシール部のヒートシールが脆弱になるた
め、ホットメルト系接着剤等による接着剤や粘着剤を介
在させて封着する必要がある。
【0091】しかしながら、このように発熱体の周辺部
をホットメルト系接着剤等で接着しても、温度上昇に伴
いシール強度が低下し剥がれる危険性があり、また、吸
水性の基材や被覆材は親水性であり、しかもシールが不
完全で密封性が得られないため、鉄イオン等のにじみや
染み出し等によって衣類や皮膚を汚すなどの問題や、発
熱組成物中の水分を基材及び/又は被覆材が吸収するた
めシール強度が一層低下しシール部が剥がれるなどの問
題ある。
【0092】そこで、本発明発熱体においては、シール
部のシール強度とシール部の密封性を高めるために、前
記包材(基材及び被覆材)として疎水性のものを用い、
当該包材内に後述する吸水シートを積層し、発熱組成物
中のバリヤー水分を当該吸水シートに吸収させるように
構成したものを用いるのが、両者が強固に接合する結
果、層間剥離がなく、信頼性を著しく向上することがで
きるため好ましいのである。
【0093】又、このように吸水シートを積層した場
合、当該吸水シートが、発熱組成物の滲出を防ぐ防波堤
のような役目を果たすため、この基材や被覆材に対して
パンチ穴等の比較的大きな径の穿孔を形成することが可
能となるのである。
【0094】この基材及び被覆材の好適な例としては、
例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、ポリエステル、ボリアミド、ポリウレ
タン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチ
レン又はエチレン−酢酸ビニル共重合けん化物等の熱可
塑性樹脂、更に天然ゴム或いは合成ゴムなどが挙げら
れ、又、包材において、基材と被覆材とは互いに熱融着
又は熱接着性が可能であれば、同種のものでも或いは異
種のものでも使用可能である。
【0095】又、本発明発熱体で用いられる基材及び被
覆材としては、通気性(多孔質)或いは非通気性のフィ
ルム状ないしシート状のものであって、熱接着性若しく
は熱融着性を有するものが好ましく、前記熱可塑性樹脂
をフィルム状ないしシート状に成形された単層のフィル
ムないしシートも好適に用いられるのであり、具体的に
は、例えばポリエチレン/ポリエステル、ポリエステル
不織布/ポリエステル又は不織布/ポリエチレン等の積
層フィルム・シートも好適に用いられるのであり、この
基材や被覆材は、吸水シートの積層によってパンチ穴等
の穿孔形成が可能であるから、必ずしも、多孔質のフィ
ルムないしシートを用いる必要は無いのである。
【0096】又、前記の基材及び被覆材の厚さとして
は、用途によって大きく異なり、特に限定されるもので
はない。具体的には、例えば特開平10−155827
号公報に記載されているものがその例として挙げられ
る。
【0097】前記非通気性の高分子材料からなるフィル
ムないしシートに通気性を与える方法としては、従来公
知のものが挙げられるが、具体的には、例えばフィルム
ないしシートを形成する時に延伸させて通気孔を形成す
る方法、更にこのフィルムないしシートから特定成分を
抽出して通気孔を形成する方法の他、フィルムを形成し
た後、パンチングや細針穿孔により機械的に通気孔を形
成する方法等が挙げられるのであり、これによって、通
気性のフィルムないしシートが得られる。
【0098】ところで、基材と被覆材のうち少なくとも
一方或いは一部が通気性を有する場合において、その通
気性は、発熱組成物の反応速度ないし発熱温度の制御に
大きな影響を与えるので、効果的な温熱効果を得ると共
に、低温火傷を防止して安全性を確保するために、通気
性を管理することが好ましい。
【0099】従来の粉体状の発熱組成物を使用したシー
ト状発熱体の場合、シート状態を維持するために、延伸
による多孔質フィルムを用いているが、多孔質フィルム
は延伸による製造方法によるため、通気量のバラツキが
大きい、通気量の測定に時間がかかる、測定器が高価で
ある、フィルムが高価である、ロット毎、ロット間のバ
ラツキが大きいため管理も大変である等の問題がある。
【0100】ところが、本発明発熱体においては穿孔フ
ィルムを用いてシート状態を維持できるため、管理の面
倒な多孔質フィルムを必須としないのであり、従って、
穿孔フィルムを使用できることで初期発熱が早く、安定
した温度制御が容易に可能になり、又、穿孔穴の大きさ
や配列(間隔)で発熱特性の管理ができ、更に、孔の部
分から発熱が即開始され、逐次穴の周囲に発熱が移動
し、持続時間も延長でき、使用中の過熱も防止でき、特
に、孔の間隔により温度特性が容易に制御できるのであ
る。
【0101】本発明において、この通気度は、用途によ
っても異なるが、具体的には、通気度の測定は、ガーレ
ー式デンソーメーター[(株)東洋精機製作所製、型式
G−B2C]で、一般的に身体用では5〜50秒/m
l、靴用では0.5〜5秒/ml程度が好ましい。又、
本発明において、穿孔穴の針径は、直径0.9〜2mm
を用い、針の間隔は4〜10mm間隔で行うのが好まし
い。
【0102】前述のように、本発明発熱体における好ま
しい態様は、発熱組成物中のバリヤー用水分を当該発熱
組成物の片面又は両面を覆う通気性の吸水シートに吸収
させることであり、これによって、発熱物質のバリヤー
層を除去すると共に発熱組成物を多孔質にして、空気と
の接触が良好になるように形成される。
【0103】この吸水シートとしては、通気性を有する
吸水性のシートで形成されたものであって、前記発熱組
成物と接触し、その水分の一部を吸収するものであれば
特に限定されるものではないが、具体的には、再生紙、
紙、ボール紙、コートボール紙、ライナー紙又はパルプ
不織布等の紙類、吸水性の発泡フィルム・シート(吸水
性発泡ポリウレタン等の発泡体)、レーヨンやコットン
等の親水性の繊維で形成された不織布、織布又は編み物
等が挙げられるのであり、これらのうち、吸水性や機能
性更に経済性を優先させる場合には、紙、ボール紙又は
ライナー紙を用いるのが好ましく、又、得られた発熱体
のソフト感を必要とする場合には、空隙率の大きい不織
布を用いたり、クッション性のある疎水性の不織布を、
基材や被覆材と前記吸水シートとの間に積層すれば良い
のである。特に、これらの素材は、下着の内側に張り付
けて使用する場合、使用間が著しく優れるだけでなく、
低温火傷が防止できる等、極めて良好な結果が得られる
のである。
【0104】本発明発熱体において、他の好適な吸水シ
ートの例やその坪量更に吸水量並びに通気量等は、例え
ば平成13年3月1日付け出願の特願2001−568
73号に記載されているものが挙げられる。
【0105】本発明発熱体においては、気密性の外包材
に封入するまでの任意の時点で、基材又は被覆材におい
て、用途によっては、そのいずれか一方の露出面の少な
くとも一部に粘着剤層が形成されているのが好ましい。
【0106】この粘着剤層としては外皮に粘着可能な層
であれば特に限定されるものではなく、具体的には、例
えば湿布剤又は粘着剤で形成された層が挙げられる。
【0107】前記粘着剤層としては、溶剤型粘着剤、エ
マルジョン型粘着剤又はホットメルト型粘着剤で形成さ
れた層が挙げられる。
【0108】この粘着剤層の厚さとしては特に限定され
るものではないが、具体的には、例えば特開平10−1
55827号公報に記載されているものがその例として
挙げられる。
【0109】本発明発熱体においては、基材及び/又は
被覆材の露出面における粘着剤層としては、プラスター
剤、湿布剤を含有する湿布層、或いは経皮吸収性薬物を
含有又は担持している薬物含有層であるものが、温熱効
果に加えて、湿布効果や薬物による治療ないし薬理効果
が得られるので望ましく、この粘着剤層の具体例として
は、例えば特開平10−155827号公報に記載され
ているものが挙げられる。
【0110】ところで、本発明発熱体は、例えば平成8
年6月17日付け出願の特願平8−177404号(平
成7年7月8日付け出願の特願平7ー196035号の
国内優先)の明細書に記載されている方法で製造され
る。
【0111】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて具体
的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0112】本発明の実施例に係る本発明発熱体は、図
1の断面模式図に示すように、縦100mm、横70m
mの長方形のシート状包材1内に流動性で管理された発
熱組成物(流動性発熱組成物)2が積層され、更に通気
性を有する吸水シート3が前記発熱組成物2の上面を覆
い、且つシール部4に介在しないように積層されてな
り、この場合、前記包材1は、非通気性の基材5と、通
気性を有する被覆材6とからなり、前記シール部4が熱
融着してなるものである。
【0113】前記基材5としては、十分な柔軟性が得ら
れるように、ポリエステル100%の不織布(厚さ0.
50mm、ユニテック株式会社製ソフロンE P−40
40g/m2)5aにおいて、その外側面に厚さ25
μmの非通気性ポリエチレン製フィルム5bをラミネー
トしたものを用いた。
【0114】又、前記被覆材6は、前記基材5と同様の
ものを用い、これに細針(直径0.8mm)穿孔処理
(穿孔間隔10mmで54個)を施したものを用いた。
なお、この被覆材6の最終的な通気度は、ガーレー式デ
ンソーメータで20秒/100ml程度になるように調
整してある。
【0115】ところで、後述の流動性発熱組成物2を、
前記基材5におけるポリエステル不織布5a上面に積層
し、更にその上から吸水シート3を前記発熱組成物2上
に積層し、さらに、前記被覆材6をその穿孔処理したポ
リエチレンフィルム6aが吸水シート3と接触するよう
に積層してなる。
【0116】前記吸水シート3は、ポリマーシート
[(紙18g/m)/(吸水性ポリマー 三洋化成
サンフレッシュ ST−100 12g/m)/(紙
18g/m)]吸水率が自重の約10倍のものを用
い、その水分の一部を吸収するものであり、縦88m
m、横58mmの長方形の形状、即ち、前記の基材5と
被覆材6とのシール部を除いた形状に打ち抜いて形成さ
れている。
【0117】なお、前記の発熱組成物2は、以下の方法
で製造した。まず、発熱成分である鉄粉(同和鉄粉社製
DKP)100重量部に対し、炭素成分としての活性
炭(ノリット社製 SA−Super)10.0重量
部、金属の塩化物として食塩(塩化ナトリウム)4.0
重量部、増粘剤としてCMC(第1工業製薬社製 商品
名 セロゲンHH)0.9重量部、空隙形成用繊維であ
るポリオレフィン繊維(三井化学社製 ケミベストFD
SS−5)3.0重量部及びpH調整剤として水酸化カ
ルシウム0.2重量部を混合し、水45.0重量部の配
合割合の原料を計量した。
【0118】鉄粉を除く粉体原料をミキサー(ダルトン
社製 5DMr型 容量 5リットル)に投入しブレー
ドの回転数を63rpmに固定し、2分間混合した後、
水分を加え5分間混練し、粘体状になってから60重量
部の鉄粉を加え、5分間混練し、更に残りの鉄粉を加
え、5分間混練を行い流動性発熱組成物を製造したもの
である。
【0119】その後、ブレード、容器内の付着物を清掃
し、再度、5分間混練を行い、流動性及び粘度測定を行
い、水分調整を行う。最終的に加えた水分量は、鉄粉
(同和鉄粉社製 DKP)100重量部に対し、48.
0重量部であった。
【0120】又、この発熱組成物2の流動性は、テキス
チャーアナライザーによる測定で5kg/cmであっ
た。
【0121】この実施例では、前記発熱組成物2を板厚
0.5mmの孔版を使用し、スクリーン印刷で基材5に
おけるポリエステル不織布5a上に縦85mm、横55
mmの長方形の形状で積層し、一方、シール部を除いた
形状に打ち抜いた前記吸水シート3を前記発熱組成物2
上に積層して、当該発熱組成物2の粘着力で吸水シート
3を前記発熱組成物上に位置決め固定し、次いで、被覆
材6を積層し、基材5のポリエステル不織布5aと被覆
材6の穿孔ポリエチレンフィルム6aとのシール部4を
ヒートシールによってシール幅7.5mmで封着するこ
とにより、発熱体を製造した。
【0122】なお、製造された前記発熱体は、引き続い
て包装工程に送り込まれ、図示しない気密性を有する延
伸ポリプロピレン/アルミニウム蒸着無延伸ポリプロピ
レンフィルム製の外袋内に封入される。
【0123】前記発熱組成物2はポリエステル不織布5
a上面に積層された後、その上から被された吸水シート
3に、そのバリヤー用水分が徐々に吸収される。しかし
ながら、前記発熱組成物2が積層されてから外袋に封入
されるまでの時間は極短時間であり、この間に発熱反応
が可能になる程度に、前記発熱組成物2中のバリヤー用
水分が吸水シート3に吸収されることは殆どないから、
発熱反応が殆ど発生しないのである。
【0124】従って、製造工程における発熱組成物2の
発熱が起こる虞れは殆どなく、発熱反応によるロスや、
前記発熱組成物2の品質低下が生じる虞れは全くない。
又、発熱組成物2の配合から基材5への印刷までの工程
において前記発熱組成物が凝固する恐れも殆どなくな
り、凝固による歩留り低下、操業の中断、操業時間に対
する制約、製造装置の洗浄の困難性及び危険性、製造装
置の洗浄の頻繁性、凝固物処理の困難性などの種々の弊
害を防止できる。
【0125】又、このように発熱組成物2が流動性で管
理されているから、ポンプ輸送を可能とし、更にコータ
ーから押し出す際に過剰の力を要せず、モーターに負担
を与えることなく速やかに基材5上面に積層することが
可能になり、積層領域の制御を高精度に行えると共に、
膜厚を非常に薄く、しかも均一に制御できるようにな
り、しかも、被覆材6と発熱組成物2との結合力によっ
て、当該発熱組成物2が包材1内で移動することが防止
されるようになる。又、このように発熱組成物2の膜厚
を薄くすることにより、発熱体を超薄形にできる。
【0126】なお、前記発熱体を外袋に封入した後、1
2時間経過してから外袋を破って人の体表面に粘着さ
せ、通常の使用をしたところ、1〜2分程度で発熱温度
が約38℃まで昇温し、以後38〜41℃で8.5時間
以上にわたって発熱した。この使用中、発熱組成物2は
全く包材10内で移動することはなく、全面にわたって
平均した発熱が認められた。
【0127】この場合、発熱温度が安定し、温度のバラ
ツキが認められず、信頼性が著しく高いことが認められ
たが、その理由としては以下のものが挙げられる。
【0128】即ち、本発明において、発熱組成物2には
空隙形成用繊維が配合されており、この空隙形成用繊維
が、発熱反応に伴う体積変化を防止し、空気の供給通路
を逐次拡大、形成して内部の発熱物質と空気との接触が
至極良好になり、その結果、長時間にわたって発熱反応
が持続したものと解される。
【0129】又、発熱反応の効率を低下させる増粘剤を
減量し、製造上適正な流動性を維持させることが課題で
あったが、空隙形成用繊維の配合により、増粘剤を減量
しても適正な流動性を維持でき、さらに、空隙形成繊維
状物質による空隙により、空気の供給通路を逐次拡大、
形成して内部の発熱物質と空気との接触を至極良好にす
るとともに、発熱組成物の積層後、発熱組成物中の水分
が発熱組成物層から吸水シートに、また反応に伴う水分
の消費に伴い吸水シートから発熱組成物層に、それぞれ
スムースに移動できるので、含水率を早く平衡状態を保
つことができる結果、工程及び製品の温度検査が早くで
きるのである。
【0130】更に、使用開始時においては、発熱組成物
層が水分のバリヤーの少ない最適発熱状態であるため、
急速な発熱反応を開始でき、発熱反応の進行により発熱
組成物層の水分が消費されると吸水シートから、逐次水
分が補給されるため、使用開始時は温度上昇が早く、安
定した温度で、反応効率の良い発熱体が得られる等、粘
体状発熱組成物の多くの問題を解決することができるの
である。
【0131】加えて、発熱組成物に空隙形成用繊維を配
合することにより繊維が絡み合い、混練装置等への付着
性が低下し、水洗無しで簡単に清掃できる結果、汚水処
理が不要になり、環境的にも、経済的にも優れた利点が
生じるのである。
【0132】特に、グラビア印刷方式で生産する場合
は、版に対する付着力が低下し、包材又は吸水材への積
層時の版離れが良好で均一な積層が可能となり、この点
からも至極優れる上、装置も簡素化でき等、多大なメリ
ットが生じるのである。特に、空隙形成用繊維は、繊維
長が短いものが流動性を安定的に高められ、しかも積層
性も良く、空隙率は繊維長が長いものが効果的であるが
積層性は悪くなり、したがって、前述の範囲のものが望
ましい。
【0133】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明に係る流
動性発熱組成物は、前記構成を有し、即ち、包材内に積
層、封入されて発熱体を形成するための発熱組成物であ
って、この発熱組成物が流動性で管理されてなるもので
あるから、以下に述べる特別顕著な効果を発現するので
ある。
【0134】即ち、本発明においては、発熱組成物を流
動性で管理することにより、コーターから押し出す際に
過剰の力を要せず、モーターに負担を与えることなく速
やかに基材上面に積層することが可能になり、積層領域
の制御を高精度に行えると共に、膜厚を非常に薄く、し
かも均一に制御できるようになり、製造工程において、
印刷技術やコーティング等の転写・印刷技術等の簡便な
手段が利用できる上、非常に簡易に且つ正確に定量(計
量)でき、発熱体の品質を向上することができるなどの
効果を奏するのである。
【0135】又、本発明においては、発熱組成物を流動
性で管理することにより、当該発熱組成物をポンプ等に
よりパイプ輸送することが可能となり、原料タンクから
積層工程に至るまでの間において空気との接触無しで、
直接包材上に積層できるなどの効果も奏するのである。
【0136】更に、本発明において、この流動性をもっ
て管理してなる発熱組成物は、水分が発熱物質である鉄
粉の周囲を覆い、係る水分層の厚みが空気に対するバリ
ヤーとなり、当該発熱組成物中と空気との接触を防止す
るため、製造時における発熱による発熱物質のロスがな
く、品質の低下を防止できるなどの効果も発現するので
ある。
【0137】加えて、本発明においては、この流動性を
もって管理してなる発熱組成物について、包材内に積
層、封入した後、当該流動性発熱組成物中のバリヤー水
分が前記包材及び/又は包材に設けられた吸水シートに
移動するように構成することによって、前記発熱組成物
内部において連続的な空隙が形成される結果、発熱組成
物の内部における発熱反応が円滑になるなどの効果も発
現するのである。
【0138】本発明においては、発熱組成物内部におい
て連続的な空隙が形成されるように構成することによ
り、発熱反応の効率をより著しく向上させ、さらに、発
熱反応により酸化された鉄粉どうしが結合することを防
止しすることができる結果、使用中ないし使用後におけ
る発熱体の柔軟性を損なうことが無くなり、柔軟性や使
用感を向上させることができるなどの効果も奏するので
ある。
【0139】更に本発明は、前記構成を有し、前記流動
性発熱組成物を用いると、例えば転写、厚塗印刷、グラ
ビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷、孔版印
刷、吹き付けなどの公知の転写・印刷技術を用いて印刷
したり、ヘッドコーター、ローラー、アプリケーター等
により塗工、含浸やコーティングによって、基材上に至
極容易に転写、積層できる上、高速で超薄型の発熱体を
製造できるのであり、しかも発熱組成物を包材に均等に
分布させることができるなどの効果を有するのである。
【0140】そして、本発明において、吸水シートが基
材と被覆材とのシール部を除いて発熱組成物層を覆うよ
うに設けられた態様のものは、被覆材と基材との完全な
ヒートシールが可能になり、又、吸水シートが発熱組成
物中のバリヤー用水分を吸収してバリヤー層を除去する
ことにより、使用開始時の温度の上昇を速やかに高め、
シール部のシール強度とシール部の密封性を高めること
により鉄イオンの染み出しを防止し得る効果を発現する
のであり、又、このように構成することにより、包材で
ある基材及び/又は被覆材として親水性の吸水シートを
用いる必要がないので、ホットメルト接着でもシール強
度や密封性を飛躍的に向上させることができるなどの効
果を奏するのである。
【0141】更に、本発明においては、薄型のシート状
発熱体で、しかも吸水シートによってソフト感が一層向
上し、柔軟性にも富み、発熱温度が安定で過熱を防止で
きるので、低温火傷を確実に防止できる結果、安全性が
至極向上するなどの効果を有するのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の一実施例に係る発熱体の断
面模式図である。
【符号の説明】
1 包材 2 流動性発熱組成物 3 吸水シート 4 シール部 5 基材 6 被覆材

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 包材内に積層、封入されて発熱体を形成
    するための発熱組成物であって、この発熱組成物は流動
    性で管理されてなるものであることを特徴とする流動性
    発熱組成物。
  2. 【請求項2】 流動性発熱組成物が塑性流動性で管理さ
    れてなるものである請求項1に記載の流動性発熱組成
    物。
  3. 【請求項3】 流動性が、温度20℃において、0.5
    〜20kg/cmの範囲である請求項1又は2に記載
    の流動性発熱組成物。
  4. 【請求項4】 流動性発熱組成物が、包材内に積層、封
    入された後、当該流動性発熱組成物中のバリヤー用とな
    っている水分が前記包材及び/又は包材に設けられた吸
    水シートに移動することによって、前記流動性発熱組成
    物内部に連続的な空隙が形成されるものである請求項1
    ないし3のいずれか1項に記載の流動性発熱組成物。
  5. 【請求項5】 流動性発熱組成物中には、空隙形成用繊
    維が含有されてなる請求項1ないし4のいずれか1項に
    記載の流動性発熱組成物。
  6. 【請求項6】 空隙形成用繊維が、疎水性の空隙形成用
    繊維である請求項5に記載の流動性発熱組成物。
  7. 【請求項7】 空隙形成用繊維は、平均繊維長が3mm
    以下で、且つ平均繊維径が500ミクロン以下のもので
    ある請求項5又は6に記載の流動性発熱組成物。
  8. 【請求項8】 空隙形成用繊維が、多分枝構造体の空隙
    形成用繊維である請求項5ないし7のいずれか1項に記
    載の流動性発熱組成物。
  9. 【請求項9】 多分枝構造体の空隙形成用繊維におい
    て、その幹部の平均径が500ミクロン以下である請求
    項8に記載の流動性発熱組成物。
  10. 【請求項10】 多分枝構造体の空隙形成用繊維におい
    て、その枝部が、100ミクロン以下の平均径である請
    求項8又は9に記載の流動性発熱組成物。
  11. 【請求項11】 空隙形成用繊維が、有機質及び/又は
    無機質の空隙形成用繊維である請求項5ないし10のい
    ずれか1項に記載の流動性発熱組成物。
  12. 【請求項12】 空隙形成用繊維が、ポリオレフィン繊
    維である請求項5ないし11のいずれか1項に記載の流
    動性発熱組成物。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし12のいずれか1項に
    記載の流動性発熱組成物が、少なくとも一部に通気性を
    有する包材内に積層、封入されてなることを特徴とする
    発熱体。
  14. 【請求項14】 通気性の吸水シートが流動性発熱組成
    物の片面又は両面を覆ってなることを特徴とする請求項
    13に記載の発熱体。
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