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JP2002326001A - 共沸蒸留方法 - Google Patents

共沸蒸留方法

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Publication number
JP2002326001A
JP2002326001A JP2002032827A JP2002032827A JP2002326001A JP 2002326001 A JP2002326001 A JP 2002326001A JP 2002032827 A JP2002032827 A JP 2002032827A JP 2002032827 A JP2002032827 A JP 2002032827A JP 2002326001 A JP2002326001 A JP 2002326001A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
azeotropic distillation
boiling
substance
entrainer
carboxylic acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002032827A
Other languages
English (en)
Inventor
Motomiki Numata
元幹 沼田
Takayuki Isogai
隆行 磯貝
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP2002032827A priority Critical patent/JP2002326001A/ja
Publication of JP2002326001A publication Critical patent/JP2002326001A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 分離性の向上した、もしくは低減されたエネ
ルギー消費で共沸蒸留を行なう方法を提供する。 【解決手段】 より低沸点の物質(以下「低沸点物質」
という)及びより高沸点の物質(以下「高沸点物質」と
いう)の2物質を含む蒸留対象物を、上記物質の少なく
とも一方と共沸混合物を形成し得るエントレーナーを使
用して、共沸蒸留する方法において、(1)共沸蒸留塔
への蒸留対象物の供給を、高さの異なる少なくとも2個
の供給口より行なうこと、(2)上記2個の供給口のう
ち、より下方の供給口から低沸点物質濃度の低い蒸留対
象物を供給し、より上方の供給口から低沸点物質濃度の
高い蒸留対象物を供給すること、並びに(3)共沸蒸留
塔の留出物として少なくとも3種の沸点の異なる留分
を、最も低沸点の留分が塔頂部分から、最も高沸点の留
分が塔底部分から、及び、中間の留分が中段から得られ
るように、抜き出すこと、を特徴とする共沸蒸留方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は共沸蒸留方法に関す
る。本発明は共沸蒸留により、脂肪族カルボン酸、例え
ば酢酸を含有する水性供給流から水を分離して脂肪族カ
ルボン酸を回収する場合に特に利用される。詳しくは本
発明は脂肪族カルボン酸を含む反応媒質中での液相酸化
反応により芳香族カルボン酸を製造する方法において溶
媒として用いられる脂肪族カルボン酸の回収に適した方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】共沸蒸留方法においては、蒸留分離が困
難な混合物に、成分物質の何れかと共沸混合物を形成す
るような物質(共沸剤又はエントレーナー)が添加され
ることにより、蒸留の分離性が向上される。共沸蒸留方
法の工業的適用例として、水と共沸混合物を形成する酢
酸n−プロピルまたは酢酸n−ブチルを添加することに
よって酢酸と水の混合物から純度の高い酢酸を得る方法
等がある。
【0003】共沸蒸留方法の適用が考えられる分野の一
つとして、芳香族カルボン酸の製造がある。即ち芳香族
カルボン酸の製造プロセスからの反応媒質の回収過程に
おいて共沸蒸留の適用が可能である。テレフタル酸等の
芳香族カルボン酸の製造は、一般に、酢酸等の脂肪族カ
ルボン酸を含む反応媒質中で実施されるが、当該工程中
で水が生成するので、水が反応系中に蓄積するのを防ぐ
必要がある。このため、反応器より脂肪族カルボン酸と
水との混合した蒸気を取り出し、この蒸気の凝縮液を含
む供給流を蒸留して水を脂肪族カルボン酸から分離し、
脱水された脂肪族カルボン酸の少なくとも一部を反応原
料液調製槽へ再循環する等の操作が行なわれる。
【0004】脂肪族カルボン酸の内、上記反応媒質とし
て広く使用されている酢酸について注目すると、通常、
酢酸からの水の分離には精留が用いられるが、設備費及
び変動費次第では共沸蒸留の方が有利となる。共沸蒸留
の技術開発の主要な観点は、分離性、制御性、還流比低
減、回収塔頂液の後処理に大別される。一般に、還流比
が大きければ運転安定性が良く、還流比を小さくするに
つれて運転安定性は次第に悪くなる。更に、還流比があ
る限界値以下となると、共沸蒸留自体の分離性が急激に
悪化する。この限界値は一般に最小還流比と呼ばれ、そ
の値は、供給物組成、エントレーナーの種類、供給位
置、供給ラインの数、還流液を戻す方法、エントレーナ
ーを戻す方法等によって異なる。
【0005】非常に高い還流比で運転を行なえば、制御
性及び分離性を満足させることは容易であるが、このよ
うな運転はエネルギーを大量に消費し経済的に不利であ
るので、実際には還流比を最小還流比に極力近づけてエ
ネルギー消費を可能な限り低減した運転が行なわれてい
る。例えば、水と酢酸との混合物から共沸蒸留によって
酢酸を得る場合においても、共沸蒸留塔の塔底からの取
出し液(以下「缶出液」という)及び塔頂凝縮液の純度
を実際に要求される水準にするためには一定以上の分離
性が必要である。一方、経済的な要請からは還流比の低
減が求められる。還流比を低減させると分離性が低下す
る傾向にあり、また、分離性を保ったまま還流比を低減
させると制御性に乏しくなる傾向にある。実際に、水還
流比と最小水還流比との差が1.0以下になると安定性
は悪化し始め、さらに誤差が0.9以下では悪化の程度
が増大し、0.8以下では安定性が非常に悪くなる。さ
らにその状態を続けると、制御が全く効かない状態にな
り、塔頂液中への酢酸の混入、または缶出液中へのエン
トレーナーの混入といった好ましくない結果を招く。
【0006】一方、共沸蒸留塔内に滞留する芳香族炭化
水素を塔中段より抜き出す際、そこに含まれるエントレ
ーナーは損失となるため、塔中段から抜き出される芳香
族炭化水素に含まれるエントレーナー(エントレーナー
濃度)は少ない程よい。このエントレーナー濃度は水還
流比に依存し、水還流比が多いほど少なくなる。すなわ
ち、水還流を増やしてエネルギー使用量を増やせばエン
トレーナーの損失は少なくなり、その逆方向の現象も正
しい。従って、エネルギー使用量とエントレーナーの損
失とはトレードオフの関係にある。共沸蒸留塔の運転で
は還流比を下げた際に、分離性悪化のなかでこのエント
レーナー濃度の上昇が最も早く発現するため、その損失
があまり大きくない条件範囲内で水還流比のさらなる低
減を断念せざるを得ない。
【0007】酢酸と水との分離のための共沸蒸留方法に
ついては、特表平10−504556号、WO98/4
5239号、韓国特許公開94−14292号、特公昭
62−41219号等の各公報にも開示されている。特
表平10−504556号公報には、共沸蒸留に使用す
るエントレーナーの種類を選定することで水還流比を下
げる方法が提案されている。ここでは、酢酸イソブチル
の沸点から酢酸n−プロピルの沸点までの沸点を持つ共
沸剤を使用することとしている。これも水還流比の低減
という効果を狙った1つの手法である。ただし、蒸留対
象物の供給口は1個であって複数個からの供給に対して
知見を与えるものではない。
【0008】WO98/45239号公報および韓国特
許公開94−14292号公報には、それぞれ塔頂蒸気
の処理法に特徴を有する酢酸メチルの回収方法と、塔頂
蒸気の凝縮油相の処理方法に特徴を有する酢酸メチルの
回収方法が提案されている。これらの中には、いずれも
共沸蒸留塔に複数種類の供給物を供給する例が示されて
いる。さらに、特公昭62−41219号公報には塔頂
凝縮させた水相液からの有機成分回収について提案して
いる中で、共沸蒸留塔に複数種類の供給物を供給する例
が示されている。なお上記の例では2種類の供給物につ
いて上段側が水濃度の高いものとなっている。しかし、
これら複数供給の効果に関しては何ら記載がない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は係る事情に鑑
みてなされたものであって、低減されたエネルギー使用
量を達成しつつ効果的に共沸蒸留を行なう方法を提供し
ようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の系の
共沸蒸留操作に伴なう現象について鋭意検討を重ねた結
果、蒸留対象物の分割によって得られた水濃度の高い供
給物が還流水と同じ効果を持つという新たな知見を得、
芳香族炭化水素の中段抜きだしと分割供給とを組み合わ
せることで、エントレーナー濃度と水還流比のトレード
オフの関係をずらせるとのアイデアに到達した。それに
基づいて本発明者らは、上記の系の共沸蒸留の操作にお
いて芳香族炭化水素を中段より抜き出しながら、蒸留対
象物を少なくとも2種類以上準備し、水濃度の高い方の
蒸留対象物を水濃度の低いものよりも共沸蒸留塔の高い
位置へ供給することにより、一括して供給する方法に比
べ、各成分の供給総量は同じであるにも関わらず、中段
抜き出し物中のエントレーナー濃度を指標にした分離性
を向上させる、或いは同じエントレーナー濃度であれば
低い還流比での運転が可能となることを見い出した。本
発明はこれらの知見に基づいて成し遂げられたものであ
る。
【0011】即ち本発明の要旨は、より低沸点の物質
(以下「低沸点物質」という)及びより高沸点の物質
(以下「高沸点物質」という)の2物質を含む蒸留対象
物を、上記物質の少なくとも一方と共沸混合物を形成し
得るエントレーナーを使用して、共沸蒸留する方法にお
いて、(1)共沸蒸留塔への蒸留対象物の供給を、高さ
の異なる少なくとも2個の供給口より行なうこと、
(2)上記2個の供給口のうち、より下方の供給口から
低沸点物質濃度の低い蒸留対象物を供給し、より上方の
供給口から低沸点物質濃度の高い蒸留対象物を供給する
こと、並びに(3)共沸蒸留塔の留出物として少なくと
も3種の沸点の異なる留分を、最も低沸点の留分が塔頂
部分から、最も高沸点の留分が塔底部分から、及び、中
間の留分が中段から得られるように、抜き出すこと、を
特徴とする共沸蒸留方法、に存する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。本明細書において、「蒸留対象物」
とは、沸点の異なる複数の物質を含む混合溶液、混合ガ
スまたは混合ガス液2相物を意味し、「エントレーナ
ー」とは共沸蒸留を行なうために加える第三成分を意味
する。また、「共沸領域」とは、その領域内で液相とし
て存在する組成全体の中でエントレーナーの濃度が少な
くとも0.1重量%である領域を意味し、「共沸蒸留
塔」とは、上記の蒸留対象物及びエントレーナーを蒸留
する蒸留塔を意味する。「共沸領域の範囲」とは、共沸
蒸留塔内で共沸領域となっている空間部位を意味する。
【0013】まず、蒸留対象物及びエントレーナーにつ
いて説明する。本発明における蒸留対象物は、沸点の異
なる複数の物質を含む混合物であって、更に添加するエ
ントレーナーと上記物質の少なくとも1種とが共沸混合
物を生成し、その結果、その共沸温度により他方の物質
との沸点の差が大きくなるような混合物であれば、特に
制限はない。また更に、本共沸蒸留に本質的に影響を与
えないような物質を含んでいてもよい。
【0014】本発明におけるエントレーナーは、その効
果を発現する限り特に制限はない。また、単一成分であ
る必要はなく、蒸留対象物中の一物質と不均一共沸混合
物を形成する2種類以上の成分の混合物であってもよい
し、また該成分の分解物の一部が含有されていてもよ
い。本発明における共沸蒸留塔は、充填塔または棚段塔
のいずれであってもよい。蒸留対象物の供給位置は特に
制限されないが、通常、共沸蒸留塔の中段であり、分離
効率の最適化のために塔内組成を勘案して最適位置を決
めればよい。該共沸蒸留塔の運転は常圧下、加圧下、あ
るいは減圧下のいずれの条件下でも実施することがで
き、その方式は回分式でも連続式でもよい。より好まし
くは、常圧下に連続式に実施される。
【0015】本発明では、(1)共沸蒸留塔への蒸留対
象物の供給を、高さの異なる少なくとも2個の供給口よ
り行ない、(2)上記2個の供給口のうち、より下方の
供給口から低沸点物質濃度の低い蒸留対象物を供給し、
より上方の供給口から低沸点物質濃度の高い蒸留対象物
を供給する。更に、(3)共沸蒸留塔の留出物として少
なくとも3種の沸点の異なる留分を、最も低沸点の留分
が塔頂部分から、最も高沸点の留分が塔底部分から、及
び、中間の留分が中段から得られるように、抜き出す。
【0016】該共沸蒸留によって、塔底からは蒸留対象
物中の一物質(物質(A))の濃度の低減された他方の
物質(物質(B))を含む缶出液が得られ、塔頂からは
主に物質(A)とエントレーナーとよりなる共沸混合物
の蒸気が得られる。塔頂から得られた蒸気は通常凝縮さ
れ、物質(A)とエントレーナーとに分離される。該分
離手段としては、物質(A)とエントレーナーの分離が
達せられれば特に限定されないが、物質(A)とエント
レーナーとが均一に混じり合わないような不均一共沸混
合物、好ましい態様においては水層と油層を与えるもの
が好ましい。
【0017】分離された2相のうち、エントレーナーを
主とする相は共沸蒸留塔へリサイクルされる。エントレ
ーナーを戻す方法には、塔頂に全量戻す方法と、一部分
割して塔中段に戻す方法とがある。一方、物質(A)を
主とする相はその一部が廃棄され、残りが還流液として
共沸蒸留塔へ戻される。また、上記一物質を主とする相
はプロセス内で再利用された後、その一部が廃棄されて
もよい。還流液を戻す方法には、例えば、塔頂に戻す方
法と塔中段に戻す方法がある。エントレーナーは損失分
の補償として新しく供給してもよい。
【0018】本発明方法を適用する蒸留対象物は、より
低沸点の物質(「低沸点物質」)とより高沸点の物質
(「高沸点物質」)との混合物であるが、本発明を適用
するのに好ましい具体的な組合せについて述べると、高
沸点物質としては、例えば炭素数2〜6の飽和または不
飽和の脂肪族カルボン酸が挙げられ、好ましくは炭素数
2〜4の飽和脂肪族カルボン酸である酢酸、プロピオン
酸、酪酸等が挙げられる。また低沸点物質としては水が
挙げられる。
【0019】上記の蒸留対象物の組合せに対して使用さ
れるエントレーナーは、共存する脂肪族カルボン酸の種
類を勘案して選択されるが、脂肪族カルボン酸と水とか
らなる混合物の共沸蒸留に用いられる公知の化合物を用
いることができる。例を挙げると、ギ酸ブチル、酢酸n
−プロピル、酢酸イソブチル、酢酸n−ブチル、酢酸ア
ミル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸イソブチ
ルなどのエステル類、ジクロルメチルエーテル、エチル
イソアミルエーテル、アリルイソアミルエーテル、ジ−
n−ブチルエーテルなどのエーテル類、二塩化エチレ
ン、クロルベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類、塩化
アセトン、ジプロピルケトン、メチルブチルケトン、ア
リルアセトンなどのケトン類、トルエン、キシレン、エ
チルベンゼンなどの芳香族炭化水素のように水と共沸混
合物を作ることのできる化合物が通常使用される。これ
らのエントレーナーのうちではエステル類を使用するの
が好ましい。例えば、酢酸n−プロピルまたは酢酸n−
ブチルの使用が好適である。エントレーナー中には共沸
蒸留原料に由来するp−キシレンや酢酸メチル等の他の
物質やエントレーナーの分解物が含まれていてもよい。
【0020】上記の組合せの蒸留対象物の共沸蒸留につ
いて具体的に説明する。蒸留対象物中の脂肪族カルボン
酸及び水の組成は任意であるが、通常は水の含有率が4
から99重量%の範囲、好ましくは10から70重量%
の範囲にある脂肪族カルボン酸および水からなる混合物
に本発明の方法が適用される。本発明方法を適用する具
体的な蒸留対象物としては、脂肪族カルボン酸を含む反
応媒体中でアルキル置換芳香族炭化水素を原料として液
相酸化及び精製することにより芳香族カルボン酸を製造
する工程において回収されたものが挙げられる。例えば
反応器からの混合蒸気を凝縮回収したもの、廃ガス中の
蒸気酢酸を水で吸収したもの、回収された反応母液の少
なくとも一部を蒸発させて凝縮回収したもの、芳香族カ
ルボン酸と反応母液とを固液分離し回収した反応母液ま
たは該工程で使用回収した洗浄液等から任意の液と量が
選択される。これらは少なくとも一部に水および脂肪族
カルボン酸を含んでおり、脂肪族カルボン酸含有量が1
重量%以上のものを用いる。より好ましい態様において
は、酢酸を含む反応媒体中でp−キシレンを原料として
液相酸化及び精製することによりテレフタル酸を製造す
る工程において回収された酢酸及び水を含み、酢酸の含
有量が1重量%以上の混合物を用いる。
【0021】共沸蒸留により、脂肪族カルボン酸及び水
を含有する混合物中の水の濃度を低減させる場合には、
通常、塔底部分から水の量の低減された脂肪族カルボン
酸を含む缶出液を得、塔頂部分から主に水とエントレー
ナーとからなる共沸混合物の蒸気を得るように蒸留を行
なう。この際、脂肪族カルボン酸を再使用する等の目的
のためには、缶出液中におけるエントレーナーの濃度は
100ppm以下であることが好ましく、また、経済性
の要請等から、塔頂液中における脂肪族カルボン酸の濃
度は1,000ppm以下であることが好ましい。缶出
液の一部は原料調製液として、アルキル置換芳香族炭化
水素の液相酸化反応の系にリサイクルされる。塔頂から
得た蒸気は通常凝縮して油相及び水相の2相に分れた形
の凝縮液を得る。これをデカンター等で液液分離した
後、油相液はエントレーナーとして共沸蒸留塔へリサイ
クルされる。共沸蒸留塔へリサイクルされるエントレー
ナーの量は蒸留塔より排出すべき水の量と共沸混合物組
成より理論値が与えられる。実際には塔頂液中の脂肪族
カルボン酸濃度および缶出液中のエントレーナー濃度よ
り最適なエントレーナー量を判断する。エントレーナー
は損失分の補償として新しく供給を行なってもよい。最
適量は運転条件に依存し、変動を伴うこともある。水相
液は一部は廃棄され、必要に応じて一部は還流液として
共沸蒸留塔へ戻される。また、水相液は、廃棄及び還流
させる前に、芳香族カルボン酸製造に関する精製工程で
使用してもよい。水の環流量はその比(還流水量/排出
水量)により通常0.1から3程度に設定される。水相
側にエントレーナーを含む油相成分が混入してくる場合
は、水蒸気やガスを吹き込んで油相成分を除去する、あ
るいは活性炭で処理する等の工程を経て、排水処理装置
へ送られる。またこの際、特公昭62−41219号公
報に記載のようにストリッピングにより水相液中の油相
成分を低減させてもよい。
【0022】他に、特公昭61−31091号公報に記
載のように、エントレーナーの循環流を分割して一方は
塔頂に、他方は塔中段に戻すことで、運転条件を変更し
た効果が反映され易くし、応答を速めた方法を用いても
よい。更に、特表平10−504556号公報に記載の
ように、還流液を塔中段へ戻し、その量の操作で塔底に
於ける不純物濃度の制御を行なうという方法も用いるこ
とができる。また、WO98/45239号公報に記載
のように共沸蒸留塔の塔頂蒸気の部分的凝縮を行ない、
残りの未凝縮蒸気の蒸留を連続塔内で実施するという方
法で酢酸エステルの不純物を除去してもよい。
【0023】次に本発明の共沸蒸留方法が適用される芳
香族カルボン酸の製造方法について説明する。まず芳香
族カルボン酸の製造方法自体について説明すると、目的
化合物である芳香族カルボン酸は、芳香族モノカルボン
酸、芳香族ジカルボン酸、芳香族トリカルボン酸等であ
り、これらはモノアルキルベンゼン、ジアルキルベンゼ
ン、トリアルキルベンゼン等のアルキル置換芳香族炭化
水素を液相酸化して製造される。特に本発明の方法は、
芳香族カルボン酸がテレフタル酸である場合に適用する
のが好ましく、この場合、原料となるアルキル置換芳香
族炭化水素としてはp−キシレンが挙げられる。
【0024】液相酸化反応の溶媒である脂肪族カルボン
酸としては、例えば酢酸が好ましく、該溶媒の使用量
は、通常、原料アルキル置換芳香族炭化水素に対して2
〜6重量倍である。また、酸化反応系内の水分濃度は、
通常4〜25重量%、好ましくは7〜20重量%であ
る。アルキル置換芳香族炭化水素を液相酸化して芳香族
カルボン酸を製造する酸化反応において、通常、触媒と
してはマンガン、コバルト、鉄、クロム、ニッケル等の
遷移金属化合物が用いられる。また、助触媒として臭素
化合物が用いられることもある。臭素化合物触媒を用い
ない場合には、コバルト触媒に対して促進剤としてアセ
トアルデヒドやメチルエチルケトン等が使用される。酸
化剤には分子状酸素、通常は空気が使用される。酸素ガ
スを混じて酸素濃度を高めた空気、逆に窒素ガス等の不
活性ガスを混じて酸素濃度を低くした空気を用いること
もできる。
【0025】液相酸化の反応温度は通常120℃から2
20℃の範囲が採用され、圧力は溶媒の酢酸が液相を維
持できる範囲以上であればよい。臭素化合物触媒を使わ
ない酸化方法においては一般的に反応温度は160℃以
下である。酸化反応熱は主として含水酢酸溶媒のフラッ
シュ蒸発によって除去される。即ち酸化反応器からの排
ガスは蒸発した酢酸及び水を主として含み、その他に酸
化反応副生物のうちの低沸点生成物や未反応アルキル置
換芳香族炭化水素等をわずかに含んでいる。この蒸気は
コンデンサーによって冷却され凝縮されて液体となり、
再び酸化反応溶媒として酸化反応器内に還流されるが、
その一部は酸化反応によって生成した水を除く目的で脱
水塔へ送られ、本発明の共沸蒸留に供される。
【0026】アルキル置換芳香族炭化水素の液相酸化は
通常1基あるいはそれ以上の反応器で行なわれる。酸化
反応を終えた反応液は必要であれば1基または連続した
2基以上の順次降圧された晶析器に送られ、それぞれの
圧力に対応する温度まで溶媒のフラッシュ冷却作用で冷
却され、生成した芳香族カルボン酸の大部分が結晶とし
て晶析しスラリー溶液となる。スラリー溶液は結晶分離
手段、例えばロータリーバキュームフィルター法あるい
は遠心分離法あるいは他の適当な分離法で芳香族カルボ
ン酸のケーキと酸化反応母液とに分離される。芳香族カ
ルボン酸のケーキは、必要に応じて酢酸あるいは水で洗
浄され、ドライヤーで付着溶媒を除去される。芳香族カ
ルボン酸のケーキは、さらに必要に応じて、主に水から
なる反応母液中に再スラリー化され、水添工程を経て精
製され、晶析、分離、洗浄、乾燥された後に芳香族カル
ボン酸が得られる。
【0027】図1は本発明方法を適用するための蒸留プ
ロセスの一例を示す流れ図である。11は共沸蒸留塔で
あり、14はそのリボイラーである。高さの異なる供給
口41及び42のそれぞれから組成の異なる蒸留対象物
が供給され、またエントレーナーはライン15から供給
されて、共沸蒸留が行なわれる。ここで蒸留対象物は少
なくとも低沸点物質(具体的には水)及び高沸点物質
(具体的には酢酸)の2物質を含む混合物であるが、本
発明方法においてはより下方の供給口42から低沸点物
質濃度の低い混合物を供給し、より上方の供給口から低
沸点物質濃度の高い混合物を供給する。
【0028】低沸点物質およびエントレーナーを含む共
沸混合物蒸気は、共沸蒸留塔11の塔頂より冷却器12
に送られ、ここで凝縮され、液液分離槽13で2相に分
離される。分離手段は共沸混合物の性質により適切なも
のが選ばれる。該共沸混合物が液相で2相に分離しない
場合は、エントレーナーを分離する工程として蒸留塔等
を設置する。図1に示すプロセスにおいては、液液分離
槽13において、低沸点物質を主成分とする相はライン
17を通ってストリッピング塔21に送られ、そこで有
機成分を回収し、ライン18を通して利用もしくは廃棄
される。ライン15およびライン16は必要により共沸
蒸留塔11の塔頂または塔中段に接続され、本数はそれ
ぞれ1本または複数のいずれであってもよい。また、共
沸蒸留塔11に戻るラインにおいて、エントレーナーを
主成分とする液と、低沸点物質を主成分とする蒸留対象
物とを共沸蒸留塔11に戻すのに際しては、共通のライ
ンを使用してもよいし個別のラインによってでもよい。
共沸蒸留塔11の塔底よりライン19を通って低沸点物
質含有量の低減された高沸点物質を主成分とする液が抜
き出される。また、塔の中段のライン22より主に水と
芳香族炭化水素からなる混合物が抜き出される。
【0029】本発明方法においては、上記の通り低沸点
物質濃度、具体的には水濃度の異なる蒸留対象物を別々
に共沸蒸留塔へ供給することで、低減された水還流比も
しくは向上された分離を伴う運転を実現することができ
る。水濃度の高い混合物ほど水還流液に近い作用を持
ち、例えば、水濃度の異なる2つの蒸留対象物を供給し
た場合と、その2つを混合して供給した場合とでは、各
成分の総量は等しくても、2つに分けて蒸留対象物を供
給した場合の方が向上された運転を実現できる。また、
この効果は分割数が2つに限定されるものではなく、分
割数が3つ以上でも同様の効果が得られる。なお、上記
の蒸留対象物の分割に際しては、供給物間の水濃度の差
は通常5%以上、好ましくは10%以上、より好ましく
は20%以上とする。
【0030】分割された供給物がどの経路に由来するか
は、例えば同じ芳香族カルボン酸の製造プロセスに由来
するものである場合、特に制限されない。例えば、反応
器の蒸気を凝縮回収したもの、反応工程、晶析工程もし
くは分離工程からの廃ガスに含まれる酢酸を回収したも
の、回収した主に脂肪族カルボン酸と水からなる反応母
液もしくはその蒸気、分離工程で回収されたもの、精製
工程より回収されたもの、その他等が挙げられる。これ
らはそのままの形で全て、もしくは選択した複数、もし
くは一部混合して総供給数を減らしたもの、もしくはさ
らに分割して総供給数を増やしたもの等の形で供給物と
することができる。また、各供給物はその全量であって
もその一部であってもよい。これら蒸留対象物は主に脂
肪族カルボン酸と水とからなり、少なくともそれぞれを
1%以上の濃度で含むものである。また、ここで挙げら
れた供給物は完全に液である必要はなく、蒸気を含んで
いてもよい。
【0031】蒸留対象物の供給位置は、水濃度の高い順
に塔の上段側から供給すること以外には制限されない。
分割された供給物の位置関係により効果の差はあるもの
の、本発明の特徴は分割供給自体にありその有無が大き
な差をもたらす。なお、塔中段から抜き出す、主に水と
芳香族炭化水素からなる混合物中のエントレーナー濃度
を指標として、供給位置の最適化を行ってもよい。
【0032】中段よりの抜き出しは塔内に蓄積する芳香
族炭化水素を抜き出すために実施される。中段よりの抜
き出しにより主に水と芳香族炭化水素よりなる混合物が
得られるが、この中にエントレーナーやその分解物が含
有される。この含有されるエントレーナーは損失となる
ため、よりエントレーナー濃度の低減された混合物が得
られるように中段よりの抜き出しが実施される。例え
ば、抜き出し位置を塔頂から下段側に下げていくと、芳
香族炭化水素の濃度は上昇し、同時にエントレーナー濃
度は低下する。この傾向は中段抜き出し凝縮液が2液相
を形成する間は続くが、更に位置を下げて1液相になる
と芳香族炭化水素の濃度は急激に低下し、実質的に芳香
族炭化水素の回収の目的を達せられなくなる。従って、
抜き出し位置は例えば2液相が取れる中間点より下であ
り、好ましくは2液相が取れる最下点付近である。ま
た、この最下点は共沸領域の下限位置と連動するので、
中段抜き出し位置を固定して共沸領域の下限位置を動か
すことによる条件設定も可能である。例えば中段抜き出
し位置が共沸領域の中間点より下になる条件、好ましく
は中段抜き出し位置付近に共沸領域の下限が来るように
設定することにより中段抜き出し物中の芳香族炭化水素
及びエントレーナー濃度の最適化をする。また、共沸領
域が塔の高さ方向に占める長さや水還流比も中段抜き出
し物組成に影響を与えるため、目標を達成するようにそ
れぞれ条件が決められる。共沸領域が長いほど、水還流
比が高いほど、中段抜き出し物の組成は有利となる。し
かし、これらは塔高を上げる、エネルギー使用を増大さ
せると言ったデメリットを内在するため、過剰に設定さ
れることはなく、中段抜き出し物の組成が目標を達成す
る必要最低限の許容範囲で設定される。なお、芳香族炭
化水素濃度は、中段抜き出し油相中、好ましくは50%
以上、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは9
0%以上である。また、エントレーナー濃度は中段抜き
出し油相中、好ましくは50%以下、より好ましくは1
5%以下、さらに好ましくは5%以下である。また、こ
の中段抜き出し混合物は、油相中の芳香族炭化水素の濃
度により塔頂回収物とは区別される。中段抜きだし混合
物は、塔頂回収物より油相中の芳香族炭化水素濃度が高
い。
【0033】本発明方法によれば、水還流比を下げた運
転、もしくは、より有利な組成での中段抜き出しの実施
が可能となる。通常、エネルギーロスの観点から水還流
比は最小の設定とするが、中段抜き出しにより芳香族炭
化水素を回収する場合は、中段抜き出し物中のエントレ
ーナーもしくは芳香族炭化水素が許容できる濃度まで水
還流比を下げられ、これが最小水還流比となる。本発明
の供給液分割を行えば、中段抜き出し物中のエントレー
ナー濃度の低下もしくは芳香族炭化水素濃度の上昇が見
られ、中段抜き出し物から芳香族炭化水素を有利な濃度
で回収できる。それによりWO97/29068に示さ
れている芳香族炭化水素濃縮のための設備でのエネルギ
ー使用の低減や設備そのものの省略が達成できる。ま
た、給液分割した後、中段抜き出し物の組成を再度許容
できる範囲内で悪化させその代りに水還流量を下げるこ
とも可能である。その際、中段抜き出し物中のエントレ
ーナー濃度は変わらないが、水還流比を下げることによ
り使用熱量を下げることができる。また、水還流比及び
エントレーナー濃度の両方を低減させて折り合う条件を
見つけることも可能である。
【0034】本発明は、エネルギー使用量が最小となる
ように条件設定された共沸蒸留において、より大きな効
果をもたらす。例えば通常、実施しようとする系の還流
比を更に下げるためには芳香族炭化水素の回収において
損失を許容しなくてはならないが、本発明方法において
はこのデメリットを許容せずにエネルギー使用量を下げ
る、もしくはデメリット自体を低減することが可能とな
る。
【0035】上記した本発明の適用例の更に好ましい一
態様として、共沸蒸留塔の塔頂から抜き出される留分に
おける脂肪族カルボン酸濃度が1%以下、好ましくは
1,000ppm以下、該共沸蒸留塔の塔底から抜き出
される液(缶出液)中におけるエントレーナー濃度が1
00ppm以下、中段抜き出し物(留分)中のエントレ
ーナー濃度が20%以下、好ましくは5%以下で低減さ
れた最小水還流比を与えるような共沸蒸留塔の運転方法
が挙げられる。
【0036】
【実施例】次に実施例により本発明を更に具体的に説明
する。但し本発明は、その要旨を越えない限り、以下の
実施例により限定されるものではない。 実施例1 蒸留対象物として酢酸を含有する水混合物を、エントレ
ーナーとして酢酸n−ブチルを使用して、図2に示すプ
ロセスに従って、連続蒸留法により本発明の方法を実施
した。中段より抜き出し回収する芳香族炭化水素はp−
キシレンとした。共沸蒸留を行なう共沸蒸留塔11とし
て、理論段数17段の充填塔を使用した。
【0037】連続共沸蒸留を開始する方法として、共沸
蒸留塔11の塔底に酢酸82.9重量%、水16.0重
量%、酢酸n−ブチル0.03重量%、p−キシレン
0.2重量%、酢酸メチル0.9重量%からなる混合液
を張り、リボイラー14により加熱して全還流循環を行
った。その後、エントレーナーである酢酸n−ブチルを
徐々に供給することにより酢酸−水−酢酸n−ブチルの
三成分の共沸蒸留系を形成させた。エントレーナーの量
を調節し、共沸領域が所望する範囲となってから、共沸
蒸留塔11に2つある原料供給ライン41及び42から
原料供給を開始した。
【0038】運転の定常状態において、供給される蒸留
対象物は酢酸82.9重量%、水16.0重量%、酢酸
n−ブチル0.03重量%、p−キシレン0.2重量
%、酢酸メチル0.9重量%からなる供給物1および酢
酸32.2重量%、水67.7重量%、酢酸メチル0.
2重量%からなる供給物2からなる。流量は単位時間当
たり供給物1が435重量部、供給物2が15重量部、
供給口は供給物1が塔底基準で塔高の13%の位置(ラ
イン42)、供給物2が塔高の55%の位置(ライン4
1)に設置した。共沸蒸留塔11の塔底からライン19
により缶出液として濃縮酢酸を単位時間当たり400重
量部で抜き出した。共沸蒸留塔11の塔頂からは共沸組
成の水とエントレーナーを含む蒸気が得られ、これを冷
却器12で冷却してデカンター13に回収した。デカン
ター13で分離した2液相のうち水相液は、ライン17
を通って排出されるものとライン16により共沸蒸留塔
11に戻るものの2つに分けられる。排出される量(W
w)と還流水として戻される量(Wr)から、Wr/W
wで定義される水還流比が所望の値となるように還流水
量を決めた。本実施例においては、排出される水相液の
量(Ww)が単位時間当たり53重量部、還流水(W
r)が42重量部で水還流比が0.8の条件で実施し
た。エントレーナーはデカンター13で液液分離された
後にライン18から抜き出した量に見合う量をライン1
5から共沸蒸留塔11へ供給した。また、ライン22か
らの中段抜き出しの位置は塔底基準で塔高の43%と
し、共沸領域の下限を39%の上下3%以内とした。こ
の下限位置を制御するためにエントレーナーの供給速度
を調節した。中段抜き出しは単位時間当たり2重量部と
した。結果を表−1に示す。
【0039】水還流比は0.8と低い状態で、中段抜き
出し液油相中のエントレーナーは0.6%と、良好な状
態が得られた。なお、油相中のp−キシレンは97%
で、水相中には殆どp−キシレンは存在せず、1%以下
だった。 比較例1 実施例1において、供給物1と2を混合し、塔底基準で
塔高の13%の位置(ライン42)に供給したこと以外
は、実施例1と同様に実施した。結果を表−1に示す。
【0040】中段抜き出しのエントレーナー濃度に大幅
な悪化が見られた。この結果は、同じ水還流比、すなわ
ち同じエネルギーで運転を行おうとした場合、実施例1
で許容していたエントレーナー損失の70倍まで許容し
なくてはならないことを意味する。 比較例2 実施例1において、供給物1と2を混合し、塔底基準で
塔高の13%の位置(ライン42)に供給したことと、
水還流比を1.3に上げたこと以外は、実施例1と同様
に実施した。比較例1では中段抜き出しのエントレーナ
ー濃度が変化したが、比較例2はエントレーナー濃度に
変化を生じさせないために必要な水還流比を検証するた
めに実施した。結果を表−1に示す。
【0041】その結果、エントレーナー濃度に変化を生
じさせないためには、水還流比が1.6倍と大幅にエネ
ルギー使用量を増大させなくてはならないことが確認さ
れた。このように、分割供給なしにはエネルギーもしく
はエントレーナー損失のいずれかを許容しなくてはなら
ないことが確認された。従って、分割供給は改善された
プロセスを提供するための有効な手法であると言うこと
ができる。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】本発明により、分離性の向上もしくは低
減されたエネルギーでの共沸蒸留運転が達成される。本
発明の方法は、変動費上または環境保護上大きな効果を
もたらすものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するための蒸留プロセスの一例を
示す流れ図である。
【図2】実施例で用いられた蒸留プロセスを示す流れ図
である。
【符号の説明】
11 共沸蒸留塔 13 液液分離槽(デカンター) 21 ストリッピング塔
フロントページの続き Fターム(参考) 4D076 AA16 AA22 BB08 CB02 EA02Y EA03Y EA03Z EA04Y EA04Z EA05Y EA05Z EA20Y EA20Z FA02 FA12 GA01 JA03 4H006 AA02 AC47 AD12 BA16 BA19 BA20 BD33 BD34 BD53 BJ50 BS30 4H039 CA65 CC30

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 より低沸点の物質(以下「低沸点物質」
    という)及びより高沸点の物質(以下「高沸点物質」と
    いう)の2物質を含む蒸留対象物を、上記物質の少なく
    とも一方と共沸混合物を形成し得るエントレーナーを使
    用して、共沸蒸留する方法において、 (1)共沸蒸留塔への蒸留対象物の供給を、高さの異な
    る少なくとも2個の供給口より行なうこと、 (2)上記2個の供給口のうち、より下方の供給口から
    低沸点物質濃度の低い蒸留対象物を供給し、より上方の
    供給口から低沸点物質濃度の高い蒸留対象物を供給する
    こと、並びに (3)共沸蒸留塔の留出物として少なくとも3種の沸点
    の異なる留分を、最も低沸点の留分が塔頂部分から、最
    も高沸点の留分が塔底部分から、及び、中間の留分が中
    段から得られるように、抜き出すこと、 を特徴とする共沸蒸留方法。
  2. 【請求項2】 低沸点物質が水であり、高沸点物質が脂
    肪族カルボン酸であり、蒸留対象物中に芳香族炭化水素
    を含む、請求項1に記載の共沸蒸留方法。
  3. 【請求項3】 中段から抜き出される留分中の芳香族炭
    化水素濃度が50%以上である請求項1又は2に記載の
    共沸蒸留方法。
  4. 【請求項4】 塔頂から抜き出される留分における脂肪
    族カルボン酸濃度が1%以下、到底から抜き出される液
    中のエントレーナー濃度が100ppm以下、中間の留
    分中のエントレーナー濃度が20%以下である請求項1
    〜3のいずれか1項に記載の共沸蒸留方法。
  5. 【請求項5】 蒸留対象物が芳香族カルボン酸の製造プ
    ロセスから発生したものである、請求項1〜4のいずれ
    かに記載の共沸蒸留方法。
  6. 【請求項6】 蒸留対象物の他にエントレーナーの還流
    を共沸蒸留塔に供給する、請求項1〜5のいずれかに記
    載の共沸蒸留方法。
  7. 【請求項7】 蒸留対象物の他に水の還流を共沸蒸留塔
    に供給する、請求項2〜6の何れかに記載の共沸蒸留方
    法。
  8. 【請求項8】 脂肪族カルボン酸を含む反応媒質中でア
    ルキル置換芳香族炭化水素を酸化することを含む芳香族
    カルボン酸の製造方法において、酸化反応から生ずる水
    を含有する脂肪族カルボン酸を蒸留対象物として請求項
    1〜7の何れかに記載の共沸蒸留を行なうことを特徴と
    する芳香族カルボン酸の製造方法。
  9. 【請求項9】 脂肪族カルボン酸が酢酸であり、アルキ
    ル置換芳香族炭化水素がp−キシレンであり、芳香族カ
    ルボン酸がテレフタル酸である請求項8に記載の製造方
    法。
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