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JP2002368195A - メモリ材料及びその製造方法 - Google Patents

メモリ材料及びその製造方法

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Publication number
JP2002368195A
JP2002368195A JP2001159488A JP2001159488A JP2002368195A JP 2002368195 A JP2002368195 A JP 2002368195A JP 2001159488 A JP2001159488 A JP 2001159488A JP 2001159488 A JP2001159488 A JP 2001159488A JP 2002368195 A JP2002368195 A JP 2002368195A
Authority
JP
Japan
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layer
current
magnetic
carrier
magnetic field
Prior art date
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Application number
JP2001159488A
Other languages
English (en)
Inventor
Shimon Gendlin
シモン ゲンドリン,
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kappa Numerics Inc
Original Assignee
Kappa Numerics Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kappa Numerics Inc filed Critical Kappa Numerics Inc
Priority to JP2001159488A priority Critical patent/JP2002368195A/ja
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  • Mram Or Spin Memory Techniques (AREA)
  • Thin Magnetic Films (AREA)
  • Semiconductor Memories (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】不揮発性で、高速で、ランダムアクセス可能
で、スタティックで、更新可能なメモリ材料を提供す
る。 【解決手段】強磁性で、圧電性で電気光学的な性質をも
つ組成材料が開示される。好適な実施例において、この
組成材料は、M(1-x-y)CdxSiyの第1層(MはTe
又はZn)、Se(1-z)Szの第2層及びFe(1-w)Crw
の第3層からなり、x、y、z及びwは、0.09≦x
≦0.11、0.09≦y≦0.11、0.09≦z≦
0.11及び0.18≦w≦0.30の範囲の値であ
る。さらに、各々の層は、Ag、Bi、O及びNの少な
くとも一つの元素を含有する。また、本発明の組成材料
を用いてつくられたランダムアクセス可能で、非揮発性
のメモリが開示されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、強磁性で、圧電性
で、かつ電気光学的な性質を有し、蓄積媒体として用い
られる新規な組成の材料に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ技術は、記憶容量が大きく
てかつ高速のメモリを必要とする。一般的に、近代のコ
ンピュータにおいては、半導体メモリが高速の主メモリ
として用いられ、磁気ディスクが大容量の二次メモリと
して用いられている。
【0003】半導体メモリの発達に先立ち、磁気コアメ
モリを用いた高速の主メモリが用いられていた。磁気コ
アメモリは、マトリックス状の環状の強磁性体コアから
構成されている。磁気コアメモリの各メモリセルは、コ
アの中心を通る2又はそれ以上のワイヤを有する強磁性
体コア、及びコアの周囲に配置された検知コイルを備え
ている。
【0004】コアを通るワイヤに電流Iが流されると、
磁界が形成され、その磁界強度Hは、電流Iの関数であ
る。前記電流によって生起された磁界は、コアの永久磁
化を引き起こすが、それは誘導磁気Bにより定められ
る。BとHとの関係は実質的にヒステリシス状であり、
その結果、磁化曲線あるいはBHループとして知られて
いるB−H線図は実質的に正方形(square)である。
【0005】コアにおける誘導磁気Bは、Brと−Brの
2つの状態を有し、磁界の方向と反対向きである。その
結果、各コアは、“1”である一つの状態と“0”であ
るもう一つの状態を結び付けることにより1ビットの2
進数データを記憶する。実例では、+Brは2進数の
“1”に関連つけられ、−Brは2進数の“0”に結び
付けられる。
【0006】2進数データはワイヤに適当な電流が流さ
れることにより、一つのコアメモリセルに書き込まれ
る。もしも、コアを通る全電流が臨界電流Icよりも大
きいければ、コアの誘導磁気は−Brから+Brに変わ
る。同様に、前記電流が−Icよりも小さければ、誘導
磁気は+Brから−Brへ変換される。好ましくは、1
列の磁気コアにおいて、変換は、2つ又はそれ以上のワ
イヤ上の信号の同時印加により実行される。このよう
に、当初、誘導磁気が“0”に対応する−Brの値を持
っていれば、2進数の“1”は2つのワイヤのそれぞれ
にI>Ic/2の電流が印加されることにより記憶さ
れ、その結果、コアを通る全電流は、+Brへの変化を
誘導磁気に起こさせる+Icよりも大きくなる。
【0007】コアに記憶されたデータは、上述した2つ
の磁気状態間の変換によって誘起されるコイル電圧を検
知することにより読み出される。誘起電圧の極性が変換
前のコアの磁気状態を示している。
【0008】上記の磁気コアメモリはランダムアクセス
可能で不揮発性であるが、このようなメモリは、大き
く、消費電力が大きく、動作が低速で、かつ、高蓄積密
度のものを製造することはできない。これらの問題を克
服するために、磁気薄膜メモリ装置が開発された。磁気
薄膜メモリはストリップ状の強磁性薄膜からなり、デー
タ書き込みのための2又はそれ以上のワイヤが薄膜上
に、また、データ読みとりのためのコイルが薄膜の周囲
に形成されている。
【0009】薄膜メモリでは、前記膜の磁気モーメント
Mが記憶情報を表してる。磁気モーメントMは、最初は
膜面方向に配列しており、2進数の“1”及び“0”を
表す2つのディスクリートな配列あるいは状態、すなわ
ちM及び−Mを持っている。1ビットの2進数データを
記憶するために、電流が薄膜上に形成されたワイヤに流
される。これらの電流は、磁気モーメントMの向きを変
えるのに十分な磁界を誘起させる。記憶された情報は、
ワイヤに電流を流し、コイルに誘起された電圧を測定す
ることにより読み出される。磁気コアメモリにおけるよ
うに、前記電流は、通常、単一の電流では膜の磁気モー
メントを逆向きにすることができない大きさに選択さ
れ、その結果、少なくとも2つの同時印加される電流が
データ記憶のために必要となる。しかしながら、磁気薄
膜メモリ技術には重大な弱点が存在する。第1に、薄膜
装置はオープン磁束構造を有し、そのためにBHループ
は自己消磁効果により損なわれる。この効果を減じるた
めに、膜は、通常その長さが幅よりも極端に大きい長方
形に製造される。膜の周囲にあるコイルの誘起電圧は膜
の断面積に比例するために、膜の幅を小さくすることが
誘起電圧も小さくしてしまう。その結果、読み出し信号
はノイズに簡単に影響されてしまう。
【0010】第2に、現存する磁気膜では、磁気モーメ
ントは、通常、面内(in-plane)配向である。このよう
に、この装置は、その選択された配向においてデータを
記憶及び読み出すために異なる大きさの電流を印加する
必要性によって複雑なものとなっている。さらに、この
薄膜装置は高密度とするには大きすぎる。
【0011】磁気コアメモリ及び薄膜メモリに比較し
て、半導体メモリはより高速で、消費電力は少なく、蓄
積密度は高い。典型的な半導体メモリには、ダイナミッ
クランダムアクセスメモリ(DRAM)、スタティック
ランダムアクセスメモリ(SRAM)、及びリードオン
リーメモリ(ROM)がある。
【0012】DRAMは、高速、高密度、低消費電力
で、かつ、読み出し、書き込み可能である。しかしなが
ら、DRAMとSRAMは共に揮発性であり、電力が遮
断されたら記憶情報は失われる。さらに、DRAMは、
複雑な回路を必要とする記憶データの定常的なリフレッ
シュ(refresh)を必要とする。しかるにSRAMはリ
フレッシュを必要としないが、消費電力が大きく、ま
た、蓄積密度は高くない。
【0013】ROMは不揮発性であるが、ROM内の蓄
積情報を更新することはできない。すなわち、データを
ROMに容易に書き込むことができない。
【0014】典型的なディスク蓄積システムでは、実質
的に正方形なBHループを持つ強磁性材がディスク上に
被覆され;そして磁気ヘッドが、ヘッドを横切って回転
するディスク上の情報を読み書きする。ディスクは円周
上のトラックに分割される。各トラックは、さらに、小
領域に分割され、そこでは磁気モーメントは2進数値を
表す2つの状態を有する。読み/書きヘッドによって生
じた外部磁界は、2進数値をその領域に記憶するために
各小領域の磁気モーメントを変換する。このように、デ
ータを書き込むために磁気ヘッドは回転するディスク材
の近接する小領域を磁化する。記憶されたデータは、ヘ
ッドを横切って動く小領域の磁気モーメントによってヘ
ッドに誘起される電圧のかたちで読み出される。
【0015】磁気ディスク記憶システムは大量のデー
タ、例えば500メガバイト以上のデータを記憶するこ
とが可能である。しかしながら、磁気ディスク記憶シス
テムは、ランダムアクセス可能ではなく、機械駆動を必
要とするために操作が低速であり、そして、複雑な機械
的かつ電気的な装置を必要とする。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上記のメモリ技術のい
ずれもが、メモリ記憶システムにおいて必要とされる全
ての特性を提供しないことは明らかである。このよう
に、不揮発性で、高速で、ランダムアクセス可能で、ス
タティックで、更新可能な記憶システム及びメモリ材料
を開発することが現在必要となっている。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明に係る材料組成
は、好ましくは、Pb(1−x−y)CdSi、S
(1−z)及びFe(1−w)Crの層からな
り、ここでx、y、z及びwはそれぞれの層における組
成比を示している。これらの値は、通常、次の範囲であ
ることが好ましい:0.09≦x≦0.11、0.09
≦y≦0.11、0.09≦z≦0.11、そして0.
22≦w≦0.36である。好適な実施例では、この組
成の材料層は、また、次の元素、すなわちBi、Ag、
O及びNを含有する。これらの元素はBi及びA
gNO含有溶液の電解により混入される。
【0018】本発明に係るメモリ装置において、2セッ
トの平行なアドレスラインが、平らな基体の反対側上に
直角に配列されている。上述したように、この新規な組
成材料の層は、一番外側のFeCr層と共に、前記アド
レスライン上の基体の両側に設けられ、電極が基体の各
側面の最外部のFeCr層に接続されている。それぞれ
のメモリセルは2セットのアドレスラインの各交差点に
置かれている。
【0019】2つのアドレスラインに適当な電流パルス
を印加することにより、2つの独立した情報ビットが、
単一のメモリセル中に磁気的に記憶される。この情報
は、2つのアドレスラインに印加された適当な電流パル
スに応答して生起した電極間の圧電電圧として読み出さ
れる。
【0020】より詳細には、あるメモリセル中に第1の
情報ビットを記憶及び読み出すために、同じ強度及び極
性の2つの同期電流パルスが2つの直交したアドレスラ
インに印加される。第2のビットは、同じ強度であるが
極性が反対の2つの同期電流パルスを前記2つのアドレ
スラインに印加することにより、そのメモリセル中に記
憶され、読み出される。2進数情報を記憶するために用
いられる電流パルスは、単一のパルスでは記憶情報を変
更するのにその強度が十分ではないが、2つの同期パル
スでは記憶情報に対し十分なものとなる強度をもつ。記
憶された2進情報を読み出すために用いられる電流パル
スは、記憶情報の変更をもたらさない強度とされる。
【0021】このようなメモリセルは、不揮発性で、ラ
ンダムアクセス可能で、スタティックで、高速作動し、
低電力ですみ、読みとり書き込み可能で、かつ、高密度
のアレイ状に製作可能である。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明は、強磁性で、電気光学的
な圧電特性を有するメモリ用組成材料に関する。また、
この発明の組成材料を利用したランダムアクセス可能で
不揮発性のメモリ装置が開示される。好ましくは、この
メモリ装置は2つの独立した情報ビットを記憶すること
ができる。
【0023】この組成材料は、好ましくは、Pb
(1−x−y)CdSi、Se(1− z)、及
びFe(1−w)Crの層からなる。x、y、z及び
wの値は、0.09≦x≦0.11、0.09≦y≦
0.11、0.09≦z≦0.11、そして0.22≦
w≦0.36の範囲内にあることが好ましい。また、好
ましくは、各層は、Bi、Ag、O及びNの内の1又は
それ以上の元素を含有する。
【0024】あるいは、Pb(1−x−y)CdSi
層には、GeがSiの代わりに用いられ、及び/又
は、ZnあるいはTeがPbの代わりに用いられ得る。
また、Au、PtあるいはCuのような他の導電体がA
gの代わりに層構造に添加されうる。また、本発明は、
Fe(1−w)Crにおいて、wが0.18から0.
30の範囲にあるようなCr濃度を使用しても達成され
る。
【0025】特に、図1に示されているように、本発明
の組成材料の一つの好適な実施例は、Pb0.80Cd
0.10Si0.10層110、Se0.90
0.10層120、及びFe0.76Cr0.24層1
30から構成される。このFe0. 76Cr0.24
は、主にこの材料組成の強磁性特性についての役割を担
い、Pb0.80Cd0.10Si0.10及びSe
0.900.10は、主にその電気光学的な特性の役
割を担う。3つの層は全て圧電特性を有している。
【0026】後述する装置では、これらの層は基体10
0上に連続的に形成され、Pb0. 80Cd0.10
0.10、Se0.900.10、及びFe
0.76Cr0.24層はそれぞれ厚さが0.5μmで
ある。
【0027】本発明の組成材料の物理的性質は後述され
る。これらの性質を知ることにより、この組成材料を用
いたメモリ装置の動作を理解することができる。
【0028】背景によれば、強磁性体は、外部磁界が存
在しないところで、永久磁界を形成する。このような材
料は、磁気双極子として知られている多数の極小磁石の
かたちで説明される。強磁性体にかけられた外部磁界
は、印加磁界の方向に材料内の磁気双極子を整列させ、
それによりその材料内の全磁界は外部磁界と整列された
磁気双極子によって生起した磁界の合計となる。外部磁
界が途絶えても、磁気双極子の配列は変わらず、それに
よりその材料内に一定の磁界を生起させる。磁気情報蓄
積は、強磁性体材料のこの性質を基礎としている。
【0029】図2は、典型的な強磁性材料の磁化曲線例
である。また、磁化曲線はBHループとして参照され
る。この図において、y軸は誘導磁気Bを表し、x軸は
外部磁界の磁界強度Hを表している。このように、BH
ループは磁界強度Hに対する誘導磁気Bの変化を示して
いる。
【0030】さらに詳細に図2のBHループを解析す
る。最初、強磁性材料の磁気双極子の方向は全方向に均
一に分散されていると仮定すると、外部磁界がない場
合、Bの合計値はゼロ(曲線上のポイント“a”)とな
る。強磁性材料に外部磁界がかけられると、Hが増加す
るにつれてB値は徐々に増加し、誘導磁気Bが飽和しは
じめるポイント(曲線上のポイント“b”)に到達す
る。換言すれば、Hがある値に到達すると、Hが例え増
加しても、Bは実質的にBにとどまる。飽和後、外部
磁界がH=0まで減少しても、誘導磁気Bはポイント
“a”(B=0)には戻らない。かわりに、B値はほぼ
B=B(曲線上のポイント“c”)のままである。
【0031】ポイント“c”で、外部磁界Hの方向が逆
転される。外部磁界は、ほぼH=−Hcに磁界Bの極性
を変え、ポイント“e”で、磁界は反対の極性B=−B
で飽和する。
【0032】磁界強度Hを増加すると、図1に示されて
いるようにBはポイント“e”からポイント“b”に変
化する。
【0033】図3は本発明に係る組成材料のBHループ
を図示している。図2と同様に、x軸は外部磁界の磁界
強度Hを表し、y軸は誘導磁気Bを表している。本発明
に係る組成材料について、BHループの形状は、y軸と
B=0でのBHループとの間の角度αが1゜以下であ
り、実質的に正方形である点が重要である。磁化曲線が
実質的に正方形であるために、誘導磁気Bは、安定的
に、2つのディスクリートで安定な状態+B及び−B
の一つになる。その結果、この新規な組成材料は2進
数情報を記憶するのに好適である。
【0034】また、本発明に係る組成材料は圧電特性も
持っている。一般に、圧電材にかかる機械的な圧力が減
少すると、圧電電圧が生起する。本発明では、組成材料
にかかる機械的な圧力が、組成材料内の層平面に実質的
に直角方向で減少すると、圧電電圧が前記層を横切って
生起する。本発明では、機械的な圧力の変化は、組成材
料の磁気状態の変化によって引き起こされる。
【0035】図4(a)に図示の構造は本発明の圧電特
性を示している。その作動についての説明は図4(b)
−(j)に示されている。
【0036】図4(a)において、構造190は本発明
の組成材料の2つの層から構成されている。詳しくは、
この構造は、第1のFeCr層200、第1のSeS層
210、第1のPbCdSi層220、第2のPbCd
Si層240、第2のSeS層240、第2のFeCr
層250から構成される。さらに、ワイヤ260が、上
記層に平行に、この構造の中心を通っている。
【0037】図4(b)に示されているように、電流が
図面ページに入る方向にワイヤに流されると、円Brで
示されているように矢印で示された時計回り方向に、ワ
イヤの周囲に実質的に環状の磁界が生起する。矢印27
0は、この外部磁界の下でのFeCr層200、250
内の磁気双極子の方向を示している。図4(b)に示さ
れているように、この構造を、ワイヤ260に直交する
垂直軸265について対称な2つの部分275、280
に分割すれば、275、280の双極子配列は、図4
(c)において矢印282、284で示されたN極及び
S極を有する同じ強度の2つの磁石に等しい。各矢印の
長さは対応する磁石の誘導磁気Bの大きさを表してい
る。各磁石のS極SとN極Nとの間の吸引力によって、
蓄積媒体は、その構造の層の垂直方向に機械的に押圧さ
れる。
【0038】誘導磁気BrのBHループは図4(d)に
示されている。前述したように、BHループは実質的に
正方形で、2つのディスクリートで安定な磁気状態+B
と−Bを示す。
【0039】さらに、磁界は、+Bと−Bとの間の
変換を生じさせる、磁界強度の大きさとして定義される
臨界磁界強度Hcを有する。その結果、HがHcよりも大
きいければ、誘導磁気Brは+B値となる。Hが−H
cよりも小さいときは、Brは−B値となる。
【0040】当初、印加外部磁界の下で、磁気状態が、
誘導磁気が+Bである図4(d)の曲線上のポイント
“a”であると仮定する。蓄積媒体の磁気状態を+B
から−Bへ変更するために、ワイヤ260を通る電流
が磁界強度Hを減少させるために小さくされる。電流が
ゼロのとき、磁気強度Hもゼロ(BHループ上のポイン
ト“b”)となる。既述したように、強磁性特性のため
に、外部磁界がなくなっても、蓄積媒体の磁気状態はB
のままである。すなわち、誘導磁気Bで表される情
報が保持される。
【0041】電流の方向が逆転すると、磁界強度は減少
し続ける。ポイント“c”で誘導磁気BはBよりも小
さいBc値に到達する。このポイントで、図4(e)に
示されているように双極子モーメントは、双極子が反対
方向に再配列を始めるために、減少し続ける。その結
果、FeCr層200、250の吸引力により層にかか
る機械的な圧力は減少し続ける。層の圧力変化によっ
て、圧電電圧が層を横切って垂直に生起する。H=−H
c及び誘導磁気Bがゼロであるポイント“c”で、層に
かかる圧力は、双極子が逆方向に配列されるために最小
となる。このポイントで、誘起圧電電圧は、層の圧力変
化が最大となるために、最大値に達する。
【0042】Hが−Hc以下で減少し続けるにつれて、
磁気状態はポイント“d”からポイント“e”へ変換
し、次いで第2の安定状態B=−Bに到達するポイン
ト“f”へ変換する。図4(f)は、ポイント“f”で
磁極が逆転することを図示している。このように、ポイ
ント“f”で、層上の機械的圧力はその初期値へ戻り、
圧電電圧を減少させる。さらに逆向きの電流を増加させ
ても(ポイント“f”から“g”へ)双極子モーメント
の大きさは増加せず、したがって、層の機械的な圧力は
増加しない。
【0043】図4(g)は、Bが−Bに変化する間
の、図4(d)のBHループ上の幾つかのポイントに対
応する圧電電圧を示している。図4(h)では、電流パ
ルスに応答して生起した圧電電圧が時間領域で図示され
ている。前記圧電電圧は一つの圧電電圧パルスであり、
電流パルスの印加時点よりも遅延している。ワイヤに印
可される電流パルスはBから−Bへ変換するのに十
分な強度−Iを有している。
【0044】同様に、磁気状態−BからBへの変換
はマイナスの圧電電圧パルスを生起する。
【0045】図4(d)に図示されているように、Hc
よりも大きい強度を持つ磁界を生起する電流が磁気状態
間の変換のために必要である。しかしながら、Bを図4
(e)のポイント“c”で示された値とする強度よりも
小さい電流が印加されると、磁気状態は不安定なものと
なる。この場合、誘導磁気BはB値(ポイント
“b”)とBc値(ポイント“c”)との間を振動する
ことになる。このような振動に応じて生じた圧電電圧パ
ルスが図4(i)に示されている。圧電電圧パルスの強
度V2は+Bから−B(図4(g))への変換によ
って生じるパルス強度よりも小さい。
【0046】図4(j)はBをBc値とする電流パルス
を示している。この電流に応じて生起した圧電電圧パル
スが図の下部に示されている。陰影領域は2つの状態
(Bc及び+B)の間の振動を反映しており、オシロ
スコープ上で見ることができる。続いて説明されるよう
に、揺乱を与えるが磁気状態の変更はもたらさない前記
電流に応じて生起された圧電電圧が磁気的に記憶された
情報を読み出すために用いられる。
【0047】図5(a)及び(b)は、本発明の好適な
実施例に係るメモリ装置290の部分断面図(非縮尺)
及び上面図を示している。このメモリ装置は、シリコン
平面基体330、その基体面上に形成された第1のアド
レスライン320、前記基体の反対面に形成され第1ラ
インに直交する第2のアドレスライン340から構成さ
れる。本発明に係る材料層の第1のセット310及び第
2のセット350は、基体の反対面にアドレスライン上
に配置される。電極300、360は、この組成材料の
層310、350にそれぞれ接続される。
【0048】第1及び第2のアドレスラインは幅約2μ
m、厚さ約1μmの銀の帯線である。図示したように、
隣接するアドレスラインの間隔は約9−20μmで、メ
モリ装置の要求密度に依存する。例えば、一つの実施例
では、その間隔は9.5μmであり、他の実施例では1
9μmである。それぞれのセットの材料層310、35
0は、2つのFeCr層が最外側となるSi基体上のア
ドレスライン320、340の一つの上に順番に形成さ
れたPb0.80Cd0.10Si0.10層、Se
0.900.10層、及びFe0.76Cr0.24
層からなる。また、各層は好ましくは厚さが0.5μm
であり、したがって各セットは1.5μmとなる。各層
は、Bi、Ag、O及びNが均質に充填されている。好
ましくは、基体は厚さが40μmであり、電極は1μm
厚さの銀層である。
【0049】本装置の製造は、まず、厚さ40μmシリ
コン平面基体の反対面に厚さ1μm金属(好ましくは
銀)層を被覆することから始まる。あるいは、BaF2
のような別の材料でつくられた基体がSi基体の代わり
に使用されうる。被覆は、熱蒸発、電子線蒸発、スパッ
タリングのような通常の技術を用いて行われる。次い
で、被覆銀層はフォトリソグラフィによりパターン化さ
れ、それぞれが約2μmの幅となる1組の金属ストリッ
プを形成するようにエッチングされる。Si基体の一つ
の側の1組のストリップは他の側のストリップと直交す
る。前記基体の両側のストリップはクロスバー構造とな
っている。次いで、Pb0.80Cd0.1 Si
0.10、Se0.900.10、及びFe0.76
Cr0.24が順に被覆される。被覆に先立ち、前記層
の元素は、それぞれの必要な元素の適正量の粉末を混合
することによりつくられる。各元素の粉末の量は、対応
する層における元素の要求比率に一致している。例え
ば、Pb0.80Cd0.10Si .10の被覆につ
いては、Pb、Cd及びSi粉末の層は80:10:1
0比で混合される。Pb、Cd及びSiが十分に混合さ
れた後、その混合物は、選択された被覆技術用の適切な
材料ソースを形成するべく、加圧され、か焼される。S
0.900.10及びFe0.76Cr0.24
被覆ソース材料は、同様につくられる。
【0050】Pb0.80Cd0.10Si0.10
Se0.900.10及びFe .76Cr0.24
層は、次いで、基体の両側に順に被覆される。この被覆
は、周知の方法により実行される。例えば、好適な実施
例では、プラズマスパッタリング技術が多層構造をつく
るために用いられる。各層がスパッタリングにより被覆
された後、その層の温度が約500℃まで急速に上昇し
(例えば、約1.5秒)、次いで、つぎの層の被覆のた
めにほぼ室温までに冷却される。通常行われているよう
に、スパッタリングはArガスを用いて真空内で行われ
る。既述したように、Pb0.80Cd0.10Si
0.10、Se0.900.10及びFe0.76
0.24層のそれぞれは厚みが0.5μmであり、2
つのFeCr層が最外側にある基体の反対面に厚さ1.
5μmの2つの構造体が形成される。
【0051】次いで、Bi、Ag、0及びNが、Bi
及びAgNOを含有する高温電解液を用いた電解
プロセスによって層に添加される。電解は、容器の底部
に撹拌手段を持つステンレススティール容器内の純水を
97℃に加熱することにより行われる。添加粉末の重量
比は、好ましくは、Biが40%及びAgNO
が60%である。これらの粉末の量は電解液中において
所期の電流が得られるように調整される。粉末を添加し
た後、電解液は97℃に維持され、均質な溶液を形成す
るように少なくとも1時間連続して撹拌される。
【0052】電解プロセスに先立ち、基体の両側の全て
の金属ストリップは単一の電極を形成するように接続さ
れる。次いで、基体は温度97℃に維持された電解液中
に浸され、継続して撹拌される。好ましくは、多数の基
体が同時に電解液中に浸される。例えば、100個の1
cm×1cmの基体が同時に処理される。この場合、全
ての基体の金属ストリップは単一の電極に接続されるべ
きである。
【0053】完全な電解プロセスは45日要する。毎
日、同じプロセスのサイクルが繰り返される。そのサイ
クルの最初の10時間の間は、基体に+60Vの電圧が
印加され、その後の14時間は−60Vの電圧が基体に
印加される。ステンレススチールの容器はいつも接地電
圧に保たれる。また、電解プロセスの間、12時間毎
に、容器内の基体群の位置は処理を均一にするために配
置換えされる。前記プロセスの間中、電解液は継続的に
撹拌される。
【0054】前記プロセスの間中、電解液中の電流強度
はモニターされる。図12(a)は、前記プロセスの初
めの40日間の電流アンペアIを図示している。日数が
水平軸“t”上に示されている。図12(b)は最後の
5日間の電流Iの値を図示している。電流IはmA単位
である。
【0055】45日目の最後に、電極が基体から外さ
れ、基体は電解液から引き出される。この時点で、上述
した元素のイオンは十分に多層構造体に浸透する。異な
る実施例では、イオン注入技術がこれらの元素を多層構
造体に導入するのに用いられることに留意すべきであ
る。基体の両面上のこの組成材料は、その後、その表面
が十分滑らかになるまで、研磨される。続いて、厚さ約
1μmの銀層が、電極300、360を形成するべく各
基体の表面に被覆される。
【0056】この手順が終了すると、新規な2次元のメ
モリアレーが製造されたことになる。直交するアドレス
ライン320、340の各交差部近傍の領域がメモリセ
ルとなる。
【0057】より詳細には、図5(a)と図5(b)に
示されているように、Si基体の低面上の1セットの金
属ストリップが第1のセットのアドレスライン(Xライ
ン)を形成し、基体の上面上の1セットの金属ストリッ
プが第2のセットのアドレスライン(Yライン)を形成
する。2つの電流Ii及びIjが、それぞれXラインの
あるラインXiに及びYラインのあるYjに同時に印加
されると、Xi及びYjの交差部のメモリ装置(i、
j)が選択されることになる。電流Ii、Ijの強度及
び極性を正しく選ぶことによって、情報がメモリ装置
(i,j)に記憶され、読み出される。このように、本
発明に係るメモリ装置からなるメモリアレーはランダム
アクセス可能である。
【0058】一つのセル中に情報を記憶するプロセスは
図6(a)、6(b)、7(c)、7(b)、8
(a)、8(b)、9(a)及び9(b)、図10及び
図11から明白である。図6(a)及び(b)は本メモ
リ装置の単一セルの上面図である。
【0059】直交するアドレスライン325、345
は、図6(a)に図示のように、セルを4つの区画37
0、375、380及び385に区画する。後述するよ
うに、第1の情報ビットは区画370及び380に磁気
的に記憶され、第2ビットは区画375及び385に磁
気的に記憶される。簡明を期すために、第1の情報ビッ
トが記憶される区画370及び380は、まとめて担体
“a”とされ、第2ビットが記憶される区画375及び
385はまとめて担体“b”とされる。
【0060】1ビットの情報をメモリ装置の一つの担体
に記憶するために、特定の強度と極性を有する2つの電
流が第1及び第2のアドレスライン印加される。情報
は、2つの電流を前記アドレスラインに印加し、上下部
電極間に生じた圧電電圧を検知することにより取り出さ
れる。第1のアドレスラインに印加された電流はIiと
して表され、第2のアドレスラインに印加された電流は
Ijとして表される。IiとIjの向きはアドレスライ
ンに書き込まれた矢印で示されている。好適な実施例で
は、電流IiとIjは同じ強度Iである。各電流は、
矢印390及び395で示されているように、アドレス
ラインの周囲に誘導環状磁界を生起させる。
【0061】各区画においてIi及びIjによって生じ
た磁界Bi及びBjの方向は図6(a)及び(b)に図
示されている。ドット(・)は前記磁界が上向き方向で
あることを示し、クロス(×)は磁界が逆向きで下向き
であることを示している。
【0062】図6(a)に図示のように、区画485及
び475(担体“b”)において、Bi及びBjは逆向
きであり、これにより互いに打ち消しあう。このため、
図6(a)に図示の電流は、担体“b”内に記憶された
情報に影響を与えない。反対に、区画470及び480
(担体“a”)では、磁界Bi及びBjは同一方向に誘
起される。その結果、これらの磁界は互いに強め合い、
その結果、記憶された情報を変更することが可能とな
る。
【0063】このように、アドレスラインに印加される
同じ極性で同じ強さの電流は、担体“a”の磁気状態だ
けに影響を及ぼし、これによりこの担体を選択すること
になる。同様に、2つの負のパルスも選択し、担体
“a”中にデータを記憶する。また、担体“a”を選択
する電流の強度は、その合計の効果が担体“b”中の磁
気状態を変えない限り、等しくなくともよいことに留意
すべきである。
【0064】図6(b)は担体“b”を選択するプロセ
スを図示している。反対の極性Ii=+I及びIj=
−Iを有する電流が第1及び第2のアドレスラインに
それぞれ印加される。上述したドットとクロスを用いて
示すように、担体“a”において、この電流によって生
じた磁界は、その磁気状態に影響を及ぼさずに互いに打
ち消し合う。しかしながら、担体“b”においては上記
電流によって生じた磁界は互いに強め合い、その結果担
体“b”が選択される。
【0065】同様に、2つのアドレスラインに印加され
た電流Ii=−I及びIj=+I も担体“b”を選
択する。このように、同じ強さであるが極性が反対の2
つの電流は、情報を記憶及び読み出す際に担体“b”を
選択する。
【0066】情報を記憶するために、合計された2つの
電流の強さは、磁気状態B及び−B間の一つの担体
を磁化するのに十分大きなものとすべきである。さら
に、合計された2つの電流の強さは、単一の電流だけで
一つの担体の磁気状態を変えることができない程度に十
分小さくすべきである。メモリアレーにおいて、一つの
担体だけが一つのアドレスライン上の信号によって選択
されることを保証することが肝要である。
【0067】情報を読み出すために、合計された2つの
電流の強さは、誘起磁界が担体の磁化状態を変えるほど
強くない程度に、小さくすべきである。しかしながら、
合計強度は、担体の磁気状態を乱す程度とし、これによ
り蓄積媒体を横切って圧電電圧が生起される。上述した
ように、この圧電電圧の方向は、その担体内に記憶され
た2進数データを表している。
【0068】図7(a)は、図示のように、2つのアド
レスライン上の同期電流パルスを用いて、担体“a”中
に2進数“1”を書き込むプロセスを示している。最
初、アレーの全てのセルは、−Bの誘導磁気に対応す
る“0”状態にあるものと仮定される。2進数“1”を
書き込むために、2つの同期電流パルスIi=+20μ
A及びIj=+20μAが2つのアドレスラインにそれ
ぞれ印加される。これにより、組成材料のFeCr層を
磁化する磁界Hが生起される。これらの層の誘導磁気B
aは、矢印を有する閉ループとして図7(a)に示され
ている。既述の寸法を有する図5の構造に関し、2つの
ディスクリートな状態間の変換に要する臨界磁界強度H
cを生起するのに必要な強度の臨界電流Icは、ほぼ3
5μAである。2つのパルスが同期するセルでは、2つ
の+20μAの電流が、40μAを印加することにより
生起されることになる磁界Hをつくりだす。この電流は
Icよりも大きいために、誘導磁気はBになり、その
結果、2進数“1”が記憶される。前述したように、パ
ルスが閉じた後も、セルBaにおける誘導磁気はB
等しいままで、その結果、2進数“1”は担体“a”中
に保持される。
【0069】図7(b)に示されているように、担体
“a”に2進数“0”を記憶するために、2つの同期電
流パルスIi=−20μA及びIj=+20μAが2つ
のアドレスラインにそれぞれ印加される。これらの電流
の合計は−Icよりも小さい−40μAであるために、
この電流パルスは磁気状態を+Bから−Bに変え
る。
【0070】+Bと−Bとの間の変換は、この電流
パルスの印加時からΔtの遅れで、第1及び第2の電極
間に圧電電圧パルスを生起させる。圧電パルスは、+B
から−Bへの変換では正であり、−Bから+B
への変換では負となる。
【0071】磁気状態が変わらなければ、圧電パルスは
生じない。したがって、生起圧電電圧パルスは、1ビッ
トの2進数データが記憶されていることを証明するため
に用いられる。
【0072】メモリの担体“a”中に記憶された情報を
読み出すために、2つの同期電流パルスIi=−15μ
A及びIj=−15μAがアドレスラインに印加され
る。臨界電流はIc=−35μAのために、これらの電
流の合計−30μAでは磁気状態を+Bから−B
変更することができない。しかしながら、この電流は、
変換させることはないが、磁気状態を乱すのに十分であ
る。図8(a)に図示のように、2進数“1”が担体に
記憶されていると仮定すると、印加電流パルスはBa
を、磁化曲線上の“a”のようなポイントに対応する値
から同曲線上のポイント“b”に対応する値まで変化さ
せる。先に説明したセルの圧電特性のために、この誘導
磁気における変化は、約+15μVの正の圧電電圧を生
起し、“1”がその担体中に記憶されていることを示す
ものである。
【0073】“0”が担体“a”中に記憶されたなら
ば、印可電流パルスはBaを、曲線上のポイント“c”
に対応する値からポイント“d”に対応する値に変化さ
せる。しかしながら、この場合、担体“a”の誘導磁気
はBa=−Bのままであり、その結果、圧電電圧は全
く生起せず、“0”が記憶されていることを示してい
る。この装置に千種期された情報は、IがIcよりも小
さいため、読み出しプロセスの間変わらない。
【0074】このデータ読み出しプロセスは、図8
(b)の時間域で図示されている。圧電電圧パルスと同
期電流パルスとの間の遅れはほぼ0.75nsである。
【0075】担体“b”についてのデータの記憶及び読
み出しは同様である。図9(a)に図示のように、2つ
の同期電流パルスIi=−20μA及びIj=+20μ
Aがアドレスラインに印加され、担体“b”に“1”を
記憶する。上述したように、この電流パルスは担体
“a”に影響を及ぼさない。パルスが同期するポイント
で磁界が誘起され、これは40μAの電流によって誘起
される磁界に等しい。これはIc=35μAよりも大き
いために、“1”が担体“b”に記憶される。図10
(b)に示されているように、電流パルスIi=+20
μA及びIj=−20μAが担体“b”に“0”を記憶
するために印加される。
【0076】担体“b”における“1”から“0”への
変換により、Δtの時間遅れをもって電極間に負の圧電
電圧パルスが生起し、“0”から“1”への変換によっ
て、正の圧電電圧パルスが生起する。状態が変わらなけ
れば、圧電電圧は全く生じない。
【0077】担体“b”中に記憶されたデータは、担体
“a”に関連して説明した同様な方法で読み出される。
図10に図示のように、担体“b”中に記憶されたデー
タを読み出すために、2つの同期電流パルスIi=+1
5μA及びIj=−15μAが印加される。これらのパ
ルスの合計は、担体“b”の磁気状態を変えるほど大き
くはない。“0”が記憶されていれば、電流パルスは担
体“b”の誘導磁気Bbを変えることはなく、電極間に
圧電電圧は全く生じない。“1”が記憶されていれば、
印可電流パルスは磁気状態Bb=Bを乱すが、それを
変更することはなく、Δtの遅れで正の圧電電圧パルス
を生起する。このように、担体“b”では、いかなる圧
電電圧パルスも“0”が記憶されていることを示すもの
ではなく、正の圧電電圧パルスが“1”が記憶されてい
ることを示す。
【0078】図11は、このメモリ装置の担体“a”及
び“b”にデータを記憶及び読み出すための上記した方
法をまとめたものである。
【0079】本発明のメモリ装置から情報を記憶及び読
み出すために他の方法も利用しうる。例えば、2つの同
期電流Ii=+15μA及びIj=+15μAが担体
“a”から情報を読み出すために用いられ得る。同様
に、2つの同期電流Ii=−15μA及びIj=+15
μAが担体“b”から情報を読み出すために用いられ得
る。例えば、担体“a”に“1”を書き込む2つの同期
電流パルスIi=+20μA及びIj=+20μAが印
加され、これらのパルスに応じて生起した圧電電圧が直
前の記憶データを認識し、それにより担体“a”からデ
ータを消去可能に読み出す。
【0080】本発明のメモリ装置の長所の一つは、従来
の不揮発性の磁気メモリ装置に比較して低消費電力であ
ることである。すなわち、この装置に用いられた蓄積媒
体は、駆動電流により生じた磁界に対し高感度であるた
めに、各ラインで約20μAという比較的小さな駆動電
流で“0”と“1”間の変換が迅速に行われる。その結
果、データを記憶及び読み出すための消費電力が小さい
のである。一つの実施例において、読み出しにほぼ3.
4×10−10w、1ビットの装置への記憶にほぼ6×
10−10w消費する。
【0081】検知電極間に生じた圧電電圧としての情報
の読み出しは、本質的に従来の磁気メモリ装置における
ような生起誘起圧電電圧よりも高速である。
【0082】通常、電流パルスと対応する圧電電圧間の
遅れはナノ秒以下のオーダーである。“1”と“0”間
の変換は通常2、3ナノ秒である。
【0083】このように、ランダムアクセス可能で、不
揮発性で、スタティックに作動するメモリ装置が述べら
れてきた。このメモリ装置は、高速作動、低消費電力の
装置を提供し、かつ、高密度に情報を記憶できる。
【0084】特許請求の範囲は全ての等価な構造物及び
方法をカバーするものと解される。本発明は、上述の開
示例に限定されるものではなく、特許請求の範囲によっ
てのみ定められる。
【0085】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、このように、不揮発性で、高速で、ランダムアクセ
ス可能で、スタティックで、更新可能な記憶システム及
びメモリ材料を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る組成材料の一つの好適な実施例の
断面図である。
【図2】通常の強磁性材の磁化曲線(BHループ)を示
している図である。
【図3】本発明に係る組成材料の実質的に正方形のBH
ループを示している図である。
【図4】図4(a)−(j)は、前記組成材料内で圧電
電圧が生起するプロセスを示している図である。
【図5】図5(a)及び(b)は、本発明に係るメモリ
装置の好適な実施例の断面図及び上面図である。
【図6】図6(a)及び(b)は、メモリ装置内の担体
を選択するプロセスをしめしている図である。
【図7】図7(a)及び(b)は、第1の情報ビットの
メモリ装置内への記憶を示している図である。
【図8】図8(a)及び(b)は、記憶された第1の情
報ビットの読み取りプロセスを示している図である。
【図9】図9(a)及び(b)は、第2の情報ビットの
メモリ装置内への記憶を示している図である。
【図10】メモリ装置内に記憶された第2情報ビットを
読み出すために用いられる電流パルスとそれに対応する
アウトプットを示している図である。
【図11】メモリから情報を記憶及び読み出すための好
適な方法の一覧表である。
【図12】図12(a)及び(b)は、この組成材料を
製造するための過程で用いられる電解プロセスにおける
プロセス時間に対する電流を示している図である。
【符号の説明】
100 基体 110 Pb0.80Cd0.10Si0.10層 120 Se0.900.10層 130 Fe0.76Cr0.24層 190 圧電構造 200 第1のFeCr層 210 第1のSeS層 220 第1のPbCdSi層 230 第2のPbCdSi層 240 第2のSeS層 250 第2のFeCr層 260 ワイヤ 265 垂直軸 270 磁気双極子の方向を示している矢印 275、280 双極子配列 290 メモリ装置 300 電極 310 材料層の第1のセット 320 第1のアドレスライン 330 シリコン平面基体 340 第2のアドレスライン 350 材料層の第2のセット 360 電極
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年6月25日(2001.6.2
5)
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図5】
【図4】
【図6】
【図7】
【図9】
【図10】
【図8】
【図11】
【図12】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5E049 AA00 BA12 CB01 GC01 5F083 FZ10 JA60 LA12 LA16

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】組成がM(1−x−y)Cdであっ
    て、そこではMがZn及びTeからなるグループから選
    択された一つの元素であり、RがSi及びGeからなる
    グループから選択された一つの元素であり、x及びyは
    0.09≦x≦0.11、0.09≦y≦0.11の範
    囲の値をとる第1の材料層;前記第1の層上に形成さ
    れ、zが0.09≦z≦0.11の範囲の値をとる第2
    のSe(1−z)層;前記第2の層上に形成され、
    wが0.18≦w≦0.36の範囲の値をとる第3のF
    (1−w)Cr層;からなるメモリ用組成材料。
  2. 【請求項2】組成がM(1−x−y)Cdであっ
    て、そこではMがZn及びTeからなるグループから選
    択された一つの元素であり、RがSi及びGeからなる
    グループから選択された一つの元素であり、x及びyは
    0.09≦x≦0.11、0.09≦y≦0.11の範
    囲の値をとる第1の材料層;前記第1の層上に、zが
    0.09≦z≦0.11の範囲の値をとる第2のSe
    (1−z)層を形成し;前記第2の層上に、wが
    0.18≦w≦0.36の範囲の値をとる第3のFe
    (1−w)Cr層を形成するステップからなる強磁性
    で、電気光学的でかつ圧電特性を有するメモリ用組成材
    料を製造する方法。
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