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JP2002261325A - 発光装置およびその製造方法 - Google Patents

発光装置およびその製造方法

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JP2002261325A
JP2002261325A JP2001059072A JP2001059072A JP2002261325A JP 2002261325 A JP2002261325 A JP 2002261325A JP 2001059072 A JP2001059072 A JP 2001059072A JP 2001059072 A JP2001059072 A JP 2001059072A JP 2002261325 A JP2002261325 A JP 2002261325A
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light emitting
light
emitting device
bump
sealing member
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JP2001059072A
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Akiyuki Kitano
晃行 北野
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Nichia Chemical Industries Ltd
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Nichia Chemical Industries Ltd
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    • H10W74/00
    • H10W90/726

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型で高輝度の発光装置およびその製造方法
を提供する。 【解決手段】 本発明の発光装置は、対向する2つの主
面と、側面とを有し、一方の主面を発光観測面とし、他
方の主面を実装面とし、前記実装面にバンプを有する発
光素子が、実質的に全面を封止部材によって覆われ、前
記バンプの先端部が前記封止部材から突出している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は発光装置およびその
製造方法に関し、特に、ディスプレイ、光通信、および
OA機器などに好適に使用される発光装置およびその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な発光装置の断面図を図21
(a)および(b)に示す。図21(a)の発光装置5
0および図21(b)の発光装置52において、基板5
4の表面54bにキャビティ部56を形成するように絶
縁ブロック58が設けられ、そのキャビティ部56にL
EDチップ60が透明樹脂62によって封止されてい
る。なお、図21(a)に示す発光装置50において、
LEDチップ60は、基板54にフリップチップ実装さ
れ、導電性部材65によって基板54の電極と電気的に
接続されている。図21(b)に示す発光装置52にお
いては、LEDチップ60は、半導体層側を上面にして
基板54に搭載されており、ボンディングワイヤ64に
よって基板54の電極と電気的に接続されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
より小型の発光装置が望まれており、従来の発光装置5
0および52において、LEDチップ60をキャビティ
部56に樹脂62によって封止する必要があるので、素
子の小型化に限界があった。また、LEDチップ60が
絶縁ブロック58で囲まれているので、LEDチップの
側面から放出される光を十分利用できず、発光効率を向
上させることができなかった。さらに、図21(b)に
示す発光装置52では、LEDチップ60の発光観測面
にワイヤ64が設けられているために、発光効率が低下
したり、発光色にばらつきが生じるという問題があっ
た。
【0004】本発明は上述したような課題を解決するた
めのものであり、小型で、発光強度の高い発光装置およ
びその製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の発光装置は、対
向する2つの主面と、側面とを有し、一方の主面を発光
観測面とし、他方の主面を実装面とし、実装面にバンプ
を有する発光素子が、実質的に全面を封止部材によって
覆われ、バンプの先端部が封止部材から突出している。
【0006】上記発光装置によると、実質的に発光素子
の全面が封止部材によって覆われているので、発光素子
を樹脂封止する必要がなく、発光装置を小型化できる。
また、発光素子の発光観測面だけでなく、側面および実
装面から放出される光をも効果的に利用することができ
るので、発光装置の発光強度を向上させることが可能と
なる。さらに、このような発光装置は、樹脂封止やパッ
ケージングなどすることなしに使用可能である(ベアチ
ップ状態で使用可能である)ので、装置を小型化でき
る。また、発光装置の実装面に設けられたバンプを基板
に接合すれば、ダイレクトボンディングを行うことがで
きる。さらに、バンプの先端部が上記封止部材から突出
しているので、導電性樹脂をバンプの先端部に付着させ
て外部電極などに容易に接続することができる。
【0007】なお、上記「バンプの先端部」とは、バン
プの上面(バンプと発光素子の実装面との接触面に対向
する面)を含んでなるバンプの一部分であり、実装基板
等との接合に使用される部分である。
【0008】上記発光装置において、封止部材が蛍光体
材料を含有すれば、発光装置の発光素子から放出される
光を、蛍光体材料を含有する封止部材を用いて、光の混
色の原理に基づいて、色変換することができる。このよ
うに本発明の発光装置を色変換発光装置として使用する
場合、発光装置に使用する発光素子がバンプの先端部を
除いて実質的に全面が封止部材によって覆われているの
で、発光素子のほぼ全面において均一に色変換を行うこ
とができる。従って、色むらのない色変換発光装置を得
ることができる。
【0009】上記発光素子が青色発光素子であり、上記
封止部材がYAG系の蛍光体材料を含有すれば、光の混
色の原理より白色発光装置を得ることができる。また、
上記白色発光装置は、YAG系の蛍光体材料を含有する
封止部材が実装面のバンプの先端部を除いて実質的にL
EDチップの全面を覆うので、LEDチップの発光観測
面だけでなく、側面および実装面から放出される光も色
変換され、利用可能であるため、発光強度を向上させる
ことが可能となる。また、実質的にLEDチップの全面
において均一に色変換が行われるので、発光色のばらつ
きが抑制される。
【0010】上記バンプの先端部が実質的に平坦な上面
を有し、バンプの側面と上面とのなす角度が鋭角である
ことが好ましい。バンプの先端部が実質的に平坦な上面
を有すれば、バンプの平坦な上面を実装基板の電極に接
続させた場合に、発光装置を実装基板にがたつきなく、
安定して実装することができるからである。さらに、バ
ンプの側面と上面とのなす角度が鋭角であれば、発光装
置の製造工程において、発光素子の実装面に封止部材を
形成する際に、硬化前の封止材料がバンプの先端部にま
で達してしまうことを防止できるので、先端部が封止部
材から突出したバンプをより確実に形成できる。
【0011】本発明の発光装置の製造方法は、(1)発
光素子となる領域を複数含むウェハであって、前記発光
素子の実装面となる、前記ウェハの第1主面に、複数の
バンプを形成する工程と、(2)前記ウェハの前記第1
主面に対向する第2主面に、封止部材を形成する工程
と、(3)前記ウェハの前記封止部材の表面に伸長シー
トを粘着させる工程と、(4)前記伸長シートを切断し
ないように前記ウェハを切断して、複数の発光素子に分
割する工程と、(5)前記伸長シートを伸長させること
により、前記複数の発光素子において、隣接する発光素
子が互いに離間するように、前記隣接する発光素子の間
に間隙を形成させる工程と、(6)転写用シートに前記
複数の発光素子の前記バンプの先端部を接触させて、前
記転写用シートと前記発光素子の前記実装面との間に空
間が形成されるように、前記複数の発光素子の前記バン
プに前記転写用シートを接着させ、前記伸長シートを前
記複数の発光素子から剥離することにより、前記複数の
発光素子を前記転写用シートに転写する工程と、(7)
前記転写用シートに転写された前記複数の発光素子のそ
れぞれの前記封止部材がトレーの底面に接触するように
して、前記複数の発光素子を前記トレーの中に入れ、前
記隣接する発光素子の前記間隙が封止材料で満たされる
ように、かつ、前記バンプの前記先端部を除く前記実装
面の実質的に全面が前記封止材料で覆われるように、前
記封止材料を前記トレーに充填させて、前記封止材料を
硬化させる工程と、(8)前記トレーから、前記封止材
料により連結された前記複数の発光素子を取り出し、前
記複数の発光素子の側面に封止部材が残るように、前記
隣接する発光素子の前記間隙の前記封止部材を切断し
て、複数の発光装置に分離する工程とを含む。上述の製
造方法によると、発光素子の発光観測面に封止部材を形
成する工程と、発光素子の側面および実装面に封止部材
を形成する工程とを異なる工程で行う。すなわち、発光
素子の側面および実装面に封止部材を形成する工程は上
述したように、(3)伸長シート粘着工程と、(4)ウ
ェハ切断工程と、(5)伸長シートの伸長工程と、
(6)転写工程と、(7)封止材料の充填および硬化工
程と、(8)分離工程とを含むことにより、従来困難と
されていた発光素子の側面および実装面にも、均一な膜
厚で容易に封止部材を形成させることができる。従っ
て、実装面のバンプの先端部を除いて実質的に全面を封
止部材によって覆われた発光装置を容易に製造すること
ができる。
【0012】
【発明の実施の形態】(実施形態1)図1は、本発明の
一実施形態の発光装置2の断面図である。本実施形態の
発光装置2は、図1に示すように、対向する2つの主面
である発光観測面10および実装面12と、側面14と
を有する発光素子4が、封止部材6によって覆われて形
成されている。発光素子4の実装面12にはバンプ8が
形成されており、封止部材6は実装面12のバンプ8の
先端部分8bを除いて、実質的に発光素子4の全面を覆
っている。なお、本実施形態1では、上記発光素子4と
して、例えば発光ダイオードチップ(以下、LEDチッ
プと称する)を使用するが、本発明の発光装置に使用さ
れる発光素子はこれに限定されない。
【0013】発光装置2におけるLEDチップ4は、例
えば図2(a)に示すように、サファイア基板15の表
面に、n型窒化物半導体層16と活性層18とp型窒化
物半導体層20とがこの順で積層され、さらに、n型窒
化物半導体層16の表面にはn電極22およびバンプ8
が設けられ、p型窒化物半導体層20の表面にはp電極
24およびバンプ8が設けられている。このようなLE
Dチップ4はバンプ8を実装基板に接合して、表面実装
される。なお図2(a)はLEDチップ4を模式的に示
す断面図であり、図2(a)に示されたLEDチップ4
を構成する各層の膜厚は、実際のLEDチップを構成す
る各層の膜厚を正確に示すものでない。実際のLEDチ
ップでは、基板15の厚みおよびバンプ8の高さに対し
て、窒化物半導体層16、18および20の厚みが非常
に薄いために、n電極22上のバンプ8およびp電極2
4上のバンプ8において、これらのバンプ8の先端部8
bから基板15の底面までの距離がほぼ等しく、n電極
22上のバンプ8の先端部8bの高さとp電極24上の
バンプ8の先端部8bとの高さは実質的に一致してい
る。
【0014】本実施形態の発光装置2によると、LED
チップ4が、その実装面12に設けられたバンプ8の先
端部8bを除いて実質的に全面を封止部材6によって覆
われているので、図21(a)および(b)にそれぞれ
示した従来の発光装置50および52のように、LED
チップ60をキャビティ56の内部に樹脂層62によっ
て封止する必要がないので、発光装置を小型化すること
ができる。また、LEDチップ4の発光観測面10だけ
でなく、側面14および実装面12から放出される光を
も有効に利用することができるので、素子の発光強度を
向上させることが可能となる。
【0015】また、図1に示すように、本実施形態の発
光装置2において、バンプ8の先端部8bは、封止部材
6から突出していることが好ましい。以下にその理由を
説明する。発光装置2のLEDチップ4の実装面12を
外部電極(例えば実装基板の電極)と対向させるフリッ
プチップ式実装を行う場合、バンプ8に導電性接着剤を
付着させて、この導電性接着剤を介して外部電極に接続
することができる。本実施形態の発光装置2のようにバ
ンプ8の先端部8bが封止部材6から突出していれば、
バンプ8の先端部8bに導電性接着剤を付着させて外部
電極に容易に接続できる。従って、バンプ8の先端部8
bが、封止部材6から突出していることが好ましい。ま
た、バンプ8の先端部8bが封止部材6から突出してい
ると、バンプ8を超音波溶着させて実装基板に接合させ
ることも可能であり、この場合、より容易に接合を行う
ことができる。
【0016】なお、バンプ8は図2(b)に示すよう
に、バンプ8の先端部8bにおいて、上面8cが実質的
に平坦であることが好ましい。これは、バンプ8の先端
部8bが実質的に平坦な上面8cを有すれば、バンプ8
の平坦な上面8cを実装基板の電極に接続させた場合
に、発光装置2を実装基板にがたつきなく、安定して実
装することができるからである。さらに、バンプ8の側
面8dと上面8cとのなす角度が鋭角であることが好ま
しい。これは後で詳述するが、発光装置2の製造工程に
おいて、LEDチップ4の実装面12に封止部材6を形
成する際に、硬化前の封止材料がバンプ8の先端部8b
にまで達してしまうことを防止できるので、先端部8b
が封止部材6から突出したバンプをより確実に形成でき
るからである。
【0017】本実施形態において、封止部材6は蛍光体
材料を含有しても良い。例えば、封止部材6に(Y,G
d)(Al,Ga)12の組成式で表されるYAG
系の蛍光体を含有する樹脂などの封止部材を使用し、L
EDチップ4に青色発光のLEDチップを使用すれば白
色発光装置を得ることができる。
【0018】以下に白色発光機構を簡単に説明する。青
色LEDチップから放出された青色光が、蛍光体を含有
する封止部材の中へ入射すると、その一部が層内で蛍光
体に吸収される。蛍光体に吸収された青色光は励起源と
して働き、蛍光体は黄色の蛍光を層の外に放出する。一
方、層内で蛍光体に吸収されなかった青色光はそのまま
封止部材の外に放出される。この黄色光と青色光とが混
ぜ合わされて、人間の目には白色光として見える。上記
のような光の混色の原理により、青色LEDチップから
の発光が色変換されて白色の発光が得られる。
【0019】上記のような白色発光装置は、実装面12
のバンプ8の先端部を除いてLEDチップ4のほぼ全面
が蛍光体を含有する封止部材6によって覆われているの
で、LEDチップ4の発光観測面10だけでなく、LE
Dチップ4の側面14および実装面12からの発光を
も、上述した光の混色の原理により色変換することがで
きる。LEDチップの実装面または側面に樹脂層が形成
されていなかった従来の発光装置では、それらの面から
青色光が漏れ出して、発光装置の発光色がばらつくとい
う問題があったが、本実施形態の白色発光装置による
と、LEDチップの発光観測面10、側面14および実
装面12のほぼ全面からの発光を均一に色変換できるの
で、発光装置の発光色のばらつきを抑制することができ
る。また、従来、効果的に利用することが困難であった
LEDチップの実装面12および側面14からの発光を
利用できるので、従来よりも装置の発光効率を向上させ
ることができる。
【0020】以下に、本実施形態の発光装置の一例であ
る白色発光装置の製造方法を図3〜図17を参照して説
明する。 (バンプ形成工程)まず、青色発光のLEDチップ4と
なる領域4Rを複数有するウェハ30を用意する。この
ウェハ30は、図2を参照して上述したように、例え
ば、サファイアからなる基板15上に、n型窒化物半導
体層16と活性層18とp型窒化物半導体層20とがこ
の順で積層されてなり、さらに、各領域4Rにおいて、
n型窒化物半導体層16の表面にn電極22が設けら
れ、p型窒化物半導体層20の表面にp電極24が設け
られている。
【0021】上記のようなウェハ30を真空吸着で固定
しながら、ウェハ30の各領域4Rに設けられたn電極
22およびp電極24に、バンプボンダーを用いてA
u、Pt等からなるバンプ8を形成する。バンプ8のボ
ンディング条件は、各バンプ8のバンプシェア強度が5
0gf以上であるように設定されることが好ましい。ま
た、n電極22上のバンプ8の上面の高さとp電極24
上のバンプの8の上面の高さとが実質的に等しく、バン
プ8の上面がLEDダイオードの実装面12と平行な平
坦面となることが好ましい。さらに、この平坦面の面積
をできるだけ大きくすることが好ましい。このようにバ
ンプを形成すると、最終的に得られる発光装置を実装基
板に安定して実装できる。特に、上述した図2(b)に
示されるように、バンプ8の先端部8bが実質的に平坦
な上面8cを有し、バンプ8の側面8dと上面8cとの
なす角度が鋭角であることが好ましい。
【0022】以下に図2(b)に示される形状のバンプ
8の作製方法を簡単に説明する。まず、図17(a)に
示すように、Auなどの金属からなるワイヤ8eをキャ
ピラリー42の細穴に通し、ワイヤ8eの先端をキャピ
ラリー42の先端から突出させて、ワイヤ8eの先端を
溶融させてボール8fを形成する。次に、このボール8
fをバンプ形成面である電極22、24上に付与して、
電極22、24上にバンプを形成する。続いて、図17
(b)に示すように、電極22、24面に略平行にキャ
ピラリー42の先端部分を上記バンプ8f上に押圧およ
び摺動(スクラブ)させて、図2(b)に示される形状
のバンプ8を作製する。この方法によると、バンプ形成
面である電極22、24にバンプを形成すると同時に、
バンプを図2(b)に示すような形状にすることができ
る。
【0023】あるいは、バンプ形成面である電極22、
24上に通常の方法でバンプを形成した後に、電極2
2、24の面に対して平行に配置された板(任意の材料
から形成され、例えば金属からなる)によって、押圧お
よび摺動(スクラブ)させることにより、図2(b)に
示される形状のバンプ8を作製してもよい。この方法に
よると、n電極22およびp電極24上に形成するバン
プの上面を同時に平坦化でき、n電極22およびp電極
24上に形成するバンプにおいて、ウェハの底面30c
からの高さを等しくすることができる。このようなバン
プによると、最終的に得られる発光装置をより安定して
実装基板などに実装することができる。
【0024】以上のようにして、図3に示すように、最
終的に得られるLEDチップの実装面となるウェハ30
の第1主面30bに設けられたn電極22およびp電極
24上にそれぞれバンプ8を形成する。
【0025】(第1の封止部材形成工程)以下、ウェハ
30の第2主面30cに封止部材6Dを形成する方法の
一例を図4〜8を参照して説明する。なお、以下の説明
では封止部材6が樹脂層からなる例について説明する
が、本実施形態の発光装置はこれに限定されることはな
い。封止部材6が例えば、ガラスコーティング剤などか
ら形成されていれば、より耐熱性に優れた封止部材6を
形成することができる。
【0026】まず、図4に示すように、上述したYAG
系の蛍光体を含有するエポキシまたはシリコーン樹脂材
料6Lを金属(例えばステンレス(SUS)製)のトレ
ー32に満たす。なお、後の工程で硬化した樹脂材料が
トレー32から剥がれやすいように、トレー32の内部
表面32bに予め離型剤を塗布することが好ましい。離
型剤には例えばフッ素系ダイフリースプレー(ダイキン
株式会社製)を使用することができる。また、最終的に
得られるLEDチップの発光観測面に形成される樹脂層
の厚みは、トレーに注入する樹脂材料6Lの量に依存す
るため、所望の樹脂層の厚みを考慮して注入すべき樹脂
材料の量を決定する。
【0027】続いて図5に示すように、上記ウェハ30
の第2主面30cがYAG系蛍光体を含有する樹脂材料
6Lに接するように、ウェハ30をトレー32に入れ、
樹脂材料6Lを加熱して硬化させる(図6)。ここで、
ウェハの第2主面30cとトレーの内部表面32bとの
間の距離が、ウェハ分割後、最終的に得られるLEDチ
ップの発光観測面に形成される樹脂層の厚みになる。Y
AG系蛍光体を含有する樹脂材料6Lの樹脂成分には、
青色光に対する変色などの経時変化の極めて小さい材料
を選択することが好ましく、本実施形態では例えばエポ
キシまたはシリコーン樹脂材料を使用する。また、硬化
温度が、図12に示す後の工程で使用される転写用の耐
熱シート42の耐熱温度(剥離シートを使用する場合に
は剥離温度)よりも低い樹脂を選択することが好まし
い。例えば本実施形態で使用したエポキシまたはシリコ
ーン樹脂材料の硬化温度が約100℃である場合、転写
用の耐熱シート42として耐熱温度が120℃程度のも
のを用いる。
【0028】YAG系蛍光体を含有する樹脂材料6Lが
硬化した後、図7に示すように、樹脂層6Dが形成され
たウェハ30をトレー32から取り出す。上述したよう
に、予め離型剤36がトレー32の内部表面に塗布され
ているので、ウェハ30をトレー32から容易に取り出
すことができる。なお、図16に示すように、側壁部を
テーパ状にしたトレー33を使用してもよく、このよう
にしてもウェハ30をトレーから容易に取りだすことが
できる。以上のようにして、図8に示すように、ウェハ
30の第2主面30cにYAG系蛍光体含有の樹脂層6
Dを形成する。
【0029】(第2の封止部材形成工程)次に図9に示
すように、ウェハ30の樹脂層6Dの表面6bに、粘着
性を有する伸長シート38を貼り付ける。本実施形態で
は、伸長シート38に、例えば、ポリオレフィンからな
る基材フィルム(膜厚70μm)にアクリル系粘着剤
(膜厚10μm)が形成されたシートを使用する。
【0030】続いて、図10に示すように、伸長シート
38を切断しないように、例えばスクライバーを用いて
ウェハ30および樹脂層6Dを切断して、複数のLED
チップ4に分割する。
【0031】続いて図11に示すように、分割された複
数のLEDチップ4が伸長シート38に接着された状態
で、伸長シート38をエキスパンダーによって均一に伸
長(エキスパンド)させる。図11に対応する平面図を
図17(c)に示す。図11および図17(c)に示さ
れるように、伸長シート38を伸長させることにより、
伸長シート38に接着された複数のLEDチップ4にお
いて、隣接するLEDチップが互いに離間し、隣接する
LEDチップの間に間隙40が形成される。また、伸長
シート38が均一に伸長されることにより、いずれの間
隙40もほぼ等距離になる。エキスパンダーによって伸
長シート38の伸長率を制御することにより、隣接する
LEDチップ間の間隙を所定の値に設定し、分割された
後のLEDチップ4の側面に形成される樹脂層6の厚さ
を所望の値に設定する。なお、側面14に形成する樹脂
層の厚さは、側面14に付与させるべきYAG系の蛍光
体の量を考慮して決定される。本実施形態では、LED
チップ4の側面14に形成される樹脂層の厚さと、発光
観測面10に形成される樹脂層の厚さとが同程度になる
ように、伸長シート38の伸長率を制御する。
【0032】次に図12に示すように、LEDチップ4
の実装面12に設けられたバンプ8の先端部8bを転写
用の耐熱シート42に接触させて、複数のLEDチップ
4のバンプ8を耐熱シート42に接着させる。このと
き、転写用の耐熱シート42とLEDチップの実装面1
2との間に空間が形成されるように、バンプ8と耐熱シ
ート42との接着を行う。バンプ8に耐熱シート42を
接着後、LEDチップ4の樹脂層6Dに粘着されていた
伸長シート38を剥離し、それぞれのLEDチップ4を
耐熱シート42に転写する。なお、上記転写用の耐熱シ
ート42の替わりに、一定温度を超えるとシートから被
接着物が剥離する熱剥離シートを使用しても良い。
【0033】次に図13に示すように、各LEDチップ
4に形成されている樹脂層6Dがトレー44の底面44
bに接触するように、耐熱シート42に転写されたLE
Dチップ4をトレー44に入れ、トレー44の内部をY
AG系の蛍光体を含有する樹脂材料6Lで満たす。本実
施形態では、ここで使用する樹脂材料6Lに、LEDチ
ップの発光観測面10に形成した樹脂層6Dを形成する
ための樹脂材料6L(図4)と同様の材料を使用するこ
ともできるし、樹脂材料に対する蛍光体濃度を必要に応
じて変更して用いても良い。樹脂材料6Lは、LEDチ
ップ4の間隙40が樹脂材料6Lで満たされるように、
かつ、バンプ8の先端部8bを除く実装面12の全面が
樹脂材料6Lで覆われるように、トレー44内部に注入
される。なお、バンプ8の上面8cが転写用の耐熱シー
ト42にマスクされているので、樹脂材料6Lをトレー
44内部に注入する際に、樹脂材料6Lによってバンプ
8の上面8cが覆われてしまうことを防止できる。さら
に、図2(b)を参照して説明したように、バンプ8に
おいて、側面8dと上面8cとのなす角度が鋭角であれ
ば、樹脂材料8Lがバンプ8の先端部まで達することを
防ぐことができるので、最終的に得られる発光装置2に
おいて、より確実に、バンプ8の先端部8bを樹脂層6
から突出させることができる(図1参照)。
【0034】トレー44内部に注入する樹脂材料6Lの
量(液面の高さ)を制御することにより、LEDチップ
の実装面に形成する樹脂層の厚さを制御することができ
る。本実施形態では、LEDチップ4の発光観測面10
の樹脂層に対して、50%程度の厚さを有する樹脂層が
実装面12に形成されるように、トレー44内部に注入
する樹脂材料6Lの量を制御する。なお、トレー44に
は、図4で使用したトレー32と同様のトレーを使用す
ることもできれば、専用のトレーを用いることもでき
る。また、図4を参照して説明したように、樹脂材料6
Lを注入する前にトレー44の内部表面に予め離型剤3
6を塗布しておけば、後の工程で硬化したLEDチップ
をトレー44から容易に取り出すことができる。
【0035】続いて図14に示すように上記樹脂材料6
Lを加熱して硬化させて、樹脂層6Eによって連結され
た複数のLEDチップ4をトレー44から取り出す。ま
た、耐熱シート42をバンプ8から剥離する。なお、樹
脂材料6Lを硬化させるための加熱は、転写に使用する
耐熱シート42の耐熱温度範囲で行う。
【0036】最後に、図15に示すように、いずれのL
EDチップ4の側面14にも同程度の厚みの樹脂層が残
るように、LEDチップ4の間隙40の樹脂層6Eの中
央部分をダイサーを使用して切断する。本実施形態で
は、上述したように、発光観測面10に形成された樹脂
層6Dの厚みと、側面14に形成された樹脂層の厚みと
が同程度である。分離された各発光装置は、実装面のバ
ンプの先端部を除いて実質的に全面が樹脂層によって覆
われている。以上のようにして、本実施形態の発光装置
を作製する。
【0037】(応用例)以下に実施形態1の発光装置2
の様々な応用例について説明する。図18に示す発光装
置は、複数の発光装置2A、2Bおよび2Cが同一基板
3上に搭載されて形成されてなる。発光装置2A、2B
および2Cは、いずれも実施形態1で説明した発光装置
2と同様であり、LEDチップが実装面のバンプの先端
部を除いて実質的に全面が樹脂層に覆われて形成されて
いる。発光装置2A、2Bおよび2Cのうち、発光装置
2Aは、青色LEDチップがYAG系の蛍光体を含有す
る樹脂層で覆われ、光の混色の原理により白色光が発光
される白色発光装置である。発光装置2Bは、青色LE
Dチップが蛍光体を含有しない樹脂層で覆われた青色発
光装置であり、発光装置2Cは、黄色LEDチップが蛍
光体を含有しない樹脂層で覆われた黄色発光装置であ
る。
【0038】図18に示す発光装置によると、各発光装
置2A、2Bおよび2Cが非常に小型であるので、異な
る色を発光するこれら複数の発光装置を組み合わせて使
用しても、装置を小型化できる。
【0039】図19に示す発光装置は、実施形態1の発
光装置2が基板3に搭載され、バンプ8が基板3上の各
電極5に直接接続されてなる。上述したように発光装置
2は、LEDチップのほぼ全面が樹脂層によって覆われ
て形成されているので、発光装置2をさらに樹脂封止し
たり、あるいはパッケージングなどすることなしに、使
用することができるので、発光装置2を使用する発光装
置を小型化できる。
【0040】図20に示す発光装置は、実施形態1の発
光装置2を利用したチップ部品型発光装置である。この
チップ部品型発光装置は、発光装置2が基板3に搭載さ
れ、基板3上にキャビティ部7を形成するように絶縁ブ
ロック9が形成され、キャビティ部7の内部に透明樹脂
材料を充填させて発光装置2を封止して形成されてい
る。キャビティ部7は、発光装置2からの発光の反射成
分がより利用できるように、内部表面7bにメッキ層が
形成されており、さらに、発光装置2が搭載されている
底面7cの面積が上面7dの面積よりも小さくなるよう
に、キャビティの内部側面が傾斜して、すり鉢形状にな
っている。キャビティ部7において、発光装置2のバン
プ8は、基板3上の各電極5に直接接続されている。こ
のような発光装置によると、発光装置2から放出された
光を非常に有効利用できるので、さらに高輝度な発光装
置を得ることができる。
【0041】また、図20のチップ部品型発光装置によ
ると、発光装置2がキャビティ部7の内部に透明樹脂材
料で封止され、発光装置2が透明樹脂材料によって覆わ
れている。従って、透明樹脂材料からなる封止樹脂層が
発光装置2の保護膜のような役割を果たし、発光装置2
が空気中の水分を吸収することを防ぐので、装置の劣化
を妨げることができる。
【0042】また、図20のチップ部品型発光装置を色
変換発光装置として使用する場合には、発光装置2に使
用する封止部材6に蛍光体材料を含有させる。発光装置
2において、LEDチップのほぼ全面が封止部材によっ
て覆われているので、発光装置2のほぼ全面から均一に
色変換された光が放出される。図20のチップ部品型発
光装置によると、発光装置2から放出された光がキャビ
ティ部7の内部で反射し、この光を有効利用できる。従
って、さらに高輝度で色むらのない色変換発光装置を得
ることが可能となる。
【0043】以下、封止部材6に蛍光体材料を含有させ
て本実施形態の発光装置2を色変換発光装置として使用
する場合に使用可能な発光素子4、および、封止部材6
に混合され得る蛍光体物質、ならびに封止部材6につい
て詳述する。
【0044】(発光素子)本実施形態の発光装置が色変
換発光装置である場合、発光素子からの光は、蛍光体物
質から放出される光よりも短波長であると効率がよい。
そのため、高効率に発光輝度の高い可視光を発光可能な
半導体素子として、窒化物半導体(InGaAl
1−x−yN、0≦x≦1、0≦y≦1)を活性層に利
用したものが好適に挙げられる。窒化物半導体を利用し
た発光素子は、サファイア基板、スピネル(MgAi
)基板、SiC、GaN単結晶等の上に形成させる
ことができるが、量産性と結晶性を満たすにはサファイ
ア基板を用いることが好ましい。よって、本実施形態で
は、n型及びp型の窒化物半導体層が絶縁性基板である
サファイア基板上に形成され、半導体層側に両電極を有
する発光素子を用いている。
【0045】(蛍光物質)本実施形態の発光素子に用い
られる蛍光物質は、窒化物系半導体を発光層とする半導
体発光素子から発光された光を励起させて発光できるセ
リウムで付活されたイットリウム・アルミニウム酸化物
系蛍光物質をベースとしたものである。
【0046】具体的なイットリウム・アルミニウム酸化
物系蛍光物質としては、YAlO:Ce、YAl
12Y:Ce(YAG:Ce)やYAl:C
e、更にはこれらの混合物などが挙げられる。イットリ
ウム・アルミニウム酸化物系蛍光物質にBa、Sr、M
g、Ca、Znの少なくとも一種が含有されていてもよ
い。また、Siを含有させることによって、結晶成長の
反応を抑制し蛍光物質の粒子を揃えることができる。
【0047】本明細書において、Ceで付活されたイッ
トリウム・アルミニウム酸化物系蛍光物質は特に広義に
解釈するものとし、イットリウムの一部あるいは全体
を、Lu、Sc、La、Gd及びSmからなる群から選
ばれる少なくとも1つの元素に置換され、あるいは、ア
ルミニウムの一部あるいは全体をBa、Tl、Ga、I
nの何れが又は両方で置換され蛍光作用を有する蛍光体
を含む広い意味に使用する。
【0048】更に詳しくは、一般式(YGd1−z
Al12:Ce(但し、0<z≦1)で示される
フォトルミネッセンス蛍光体や一般式(Re1−aSm
Re‘12:Ce(但し、0≦a<1、0≦
b≦1、Reは、Y、Gd、La、Scから選択される
少なくとも一種、Re’は、Al、Ga、Inから選択
される少なくとも一種である。)で示されるフォトルミ
ネッセンス蛍光体である。
【0049】この蛍光物質は、ガーネット構造のため、
熱、光及び水分に強く、励起スペクトルのピークを45
0nm付近にさせることができる。また、発光ピーク
も、580nm付近にあり700nmまですそを引くブ
ロードな発光スペクトルを持つ。
【0050】またフォトルミネセンス蛍光体は、結晶中
にGd(ガドリニウム)を含有することにより、460
nm以上の長波長域の励起発光効率を高くすることがで
きる。Gdの含有量の増加により、発光ピーク波長が長
波長に移動し全体の発光波長も長波長側にシフトする。
すなわち、赤みの強い発光色が必要な場合、Gdの置換
量を多くすることで達成できる。一方、Gdが増加する
と共に、青色光によるフォトルミネセンスの発光輝度は
低下する傾向にある。さらに、所望に応じてCeに加え
Tb、Cu、Ag、Au、Fe、Cr、Nd、Dy、C
o、Ni、Ti、Euらを含有させることもできる。
【0051】しかも、ガーネット構造を持ったイットリ
ウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体の組成のう
ち、Alの一部をGaで置換することで発光波長が短波
長側にシフトする。また、組成のYの一部をGdで置換
することで、発光波長が長波長側にシフトする。
【0052】Yの一部をGdで置換する場合、Gdへの
置換を1割未満にし、且つCeの含有(置換)を0.0
3から1.0にすることが好ましい。Gdへの置換が2
割未満では緑色成分が大きく赤色成分が少なくなるが、
Ceの含有量を増やすことで赤色成分を補え、輝度を低
下させることなく所望の色調を得ることができる。この
ような組成にすると温度特性が良好となり発光ダイオー
ドの信頼性を向上させることができる。また、赤色成分
を多く有するように調整されたフォトルミネセンス蛍光
体を使用すると、ピンク等の中間色を発光することが可
能な発光装置を形成することができる。
【0053】このようなフォトルミネセンス蛍光体は、
Y、Gd、Al、及びCeの原料として酸化物、又は高
温で容易に酸化物になる化合物を使用し、それらを化学
量論比で十分に混合して原料を得る。又は、Y、Gd、
Ceの希土類元素を化学量論比で酸に溶解した溶解液を
蓚酸で共沈したものを焼成して得られる共沈酸化物と、
酸化アルミニウムとを混合して混合原料を得る。これに
フラックスとしてフッ化バリウムやフッ化アンモニウム
等のフッ化物を適量混合して坩堝に詰め、空気中135
0〜1450°Cの温度範囲で2〜5時間焼成して焼成
品を得、つぎに焼成品を水中でボールミルして、洗浄、
分離、乾燥、最後に篩を通すことで得ることができる。
【0054】発光ダイオードにおいて、このようなフォ
トルミネセンス蛍光体は、2種類以上のセリウムで付活
されたイットリウム・アルミニウム・ガーネット蛍光体
や他の蛍光体を混合させてもよい。
【0055】他にも青色、青緑色や緑色を吸収して赤色
が発光可能な蛍光体としては、Eu及び/又はCrで付
活されたサファイア(酸化アルミニウム)蛍光体やEu
及び/又はCrで付活された窒素含有Ca−Al
−SiO蛍光体(オキシナイトライド蛍光硝子)等が
挙げられる。これらの蛍光体を利用して発光素子からの
光と蛍光体からの光の混色により白色光を得ることもで
きる。
【0056】また、蛍光体材料を含有させる封止部材
(透光性モールド部材)の粘度や、蛍光体の粒径が、形
成時の量産性に影響する。すなわち、透光性モールド部
材となる材料の粘度が低い場合や、蛍光体の粒径が大き
い場合は透光性モールド部材となる材料との比重差によ
る分離沈降が促進する傾向にある。また、粉砕工程での
結晶破壊などにより、無機蛍光体では粒径が小さくなる
と変換効率が低下する傾向にある。さらに、あまり小さ
くなりすぎると凝集体を構成するために透光性モールド
部材中への分散性が低下し発光装置からの色ムラや輝度
ムラを引き起こす傾向にある。そのため、透光性モール
ド部材の材料や蛍光体にもよるが、蛍光体の平均粒径は
1〜100μmが好ましく、5〜50μmがより好まし
い。ここで平均粒径とは、空気透過法を基本原理として
サブシーブサイザーにて測定された平均粒子径を示す。
【0057】また、発光出力を向上させるためには、本
発明で用いられる蛍光物質の平均粒径は10μm〜50
μmが好ましく、より好ましくは15μm〜30μmで
ある。このような粒径を有する蛍光物質は光の吸収率及
び変換効率が高く且つ励起波長の幅が広い。このよう
に、光学的に優れた特徴を有する大粒径蛍光物質を含有
させることにより、発光素子の主波長周辺の光をも良好
に変換し発光することが可能となり、発光装置の量産性
が向上される。
【0058】また、この平均粒径値を有する蛍光物質が
頻度高く含有されていることが好ましく、頻度値は20
%〜50%が好ましい。このように粒径のバラツキが小
さい蛍光物質を用いることにより色ムラが抑制され良好
な色調を有する発光装置が得られる。
【0059】本発明に用いられる具体的蛍光物質とし
て、Ceで付活されたYAG系蛍光体(Y、Lu、S
c、La、Gd及びSmから選ばれた少なくとも1つの
元素と、Al、Ga、及びInからなる群から選ばれた
少なくとも1つの元素とを含んでなるセリウムで付活さ
れたガーネット系蛍光体)を挙げる。YAG系蛍光体
は、Y、Gd、Ceの希土類元素を化学量論比で酸に溶
解した溶解液を蓚酸で沈降させる。これを焼成して得ら
れる共沈酸化物と酸化アルミニウムを混合して混合原料
を得る。これにフラックスとしてフッ化アンモニウムを
混合して坩堝に詰め、空気中1400℃の温度で170
分焼成して焼成品が得られる。焼成品を水中でボールミ
ルして洗浄、分離、乾燥、最後に篩を通してYAG系蛍
光体を形成させることができる。
【0060】同様に、本発明に用いられる他の具体的蛍
光体として、Eu及び/又はCrで付活された窒素含有
CaO-Al-SiO蛍光体が挙げられる。この
Eu及び/又はCrで付活された窒素含有CaO-Al
-SiO蛍光体は、酸化アルミニウム、酸化イ
ットリウム、窒化珪素及び酸化カルシウムなどの原料に
希土類原料を所定比に混合した粉末を窒素雰囲気下にお
いて1300℃から1900℃(より好ましくは150
0℃から1750℃)において溶融し成形させる。成形
品をボールミルして洗浄、分離、乾燥、最後に篩を通し
て蛍光体を形成させることができる。これにより450
nmにピークをもった励起スペクトルと約650nmに
ピークがある青色光により赤色発光が発光可能なEu及
び/又はCrで付活されたCa-Al-Si-O-N系オキ
シナイトライド蛍光硝子とすることができる。
【0061】なお、Eu及び/又はCrで付活されたC
a-Al-Si-O-N系オキシナイトライド蛍光硝子の窒
素含有量を増減することによって発光スペクトルのピー
クを575nmから690nmに連続的にシフトするこ
とができる。同様に、励起スペクトルも連続的にシフト
させることができる。そのため、Mg、Znなどの不純
物がドープされたGaNやInGaNを発光層に含む窒
化ガリウム系化合物半導体からの光と、約580nmの
蛍光体の光の合成光により白色系を発光させることがで
きる。特に、約490nmの光が高輝度に発光可能なI
nGaNを発光層に含む窒化ガリウム系化合物半導体か
らなる発光素子との組合せに理想的に発光を得ることも
できる。
【0062】また、上述のCeで付活されたYAG系蛍
光体とEu及び/又はCrで付活された窒素含有Ca-
Al-Si-O-N系オキシナイトライド蛍光硝子とを組
み合わせることにより青色系が発光可能な発光素子を利
用してRGB(赤色、緑色、青色)成分を高輝度に含む
極めて演色性の高い発光ダイオードを形成させることも
できる。このため、所望の顔料を添加するだけで任意の
中間色も極めて簡単に形成させることができる。本発明
においては何れの蛍光体も無機蛍光体であり、有機の光
散乱剤やSiOなどを利用して高コントラストと優れ
た量産性が両立した発光ダイオードを形成させることが
できる。
【0063】(封止部材)このような蛍光物質を封止部
材(透光性モールド部材)に含有させる。透光性モール
ド部材の材料原料としては、発光素子及び蛍光物質から
の光に対して耐光性が高く、透光性に優れたものが好ま
しい。また、発光素子を被覆する保護膜として働く場合
には、ある程度の剛性が要求される。透光性モールド部
材の材料として、具体的にはエポキシ樹脂、シリコーン
樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アクリ
ルウレタン樹脂、ポリイミド樹脂等の無溶剤、あるいは
溶剤タイプの液状透光性熱硬化樹脂が好適に挙げられ
る。同様に、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポ
リノルボルネン樹脂等の溶剤タイプの液状透光性熱可塑
樹脂も利用することができる。更に、有機物だけでなく
二酸化珪素などの無機物やゾル−ゲル法にて形成した二
酸化珪素及びアクリル樹脂などを混合したハイブリッド
樹脂も好適に利用することができる。また、凸レンズ部
材など更に透光性モールド部材を樹脂等にて被覆する場
合は、凸レンズ部材等との密着性を考慮して上述で記載
した樹脂から選択利用することができる。
【0064】(実施形態2)本実施形態2の白色系の発
光装置は、実施形態1のLEDチップ4に400nm付
近の短波長領域に発光ピークを有する紫外発光のLED
チップを使用し、LEDチップを覆う樹脂層に下記のよ
うな材料を使用することにおいて、実施形態1の発光装
置2と異なる。
【0065】以下、本実施形態2における、上記LED
チップを覆う樹脂層について説明する。
【0066】樹脂材料に含まれる樹脂成分には、比較的
紫外線に強い樹脂(例えばシリコーンまたはアクリルな
ど)やガラスなどを使用する。上記樹脂成分に、紫外光
を吸収して、赤色を発光する蛍光体材料と、青色を発光
する蛍光体材料と、緑色を発光する蛍光体材料とを混合
させる。具体的には、上記赤色発光蛍光物質として、Y
S:Eu、または3.5MgO・0.5MgF
・GeO:Mn、またはMgAs11:Mn、
またはGd:Eu、またはLaOS:Eu、ま
たはYS:Euが使用される。上記青色発光蛍光
物質として、Sr(POCl:Eu、またはR
(PO)3Cl:Eu(ただしReは、Sr、C
a、BaおよびMgから選択される少なくとも1つ)、
BaMg Al1627:Euが使用される。上記緑
色発光蛍光物質として、(SrEu)O・Al
使用される。
【0067】本実施形態2によると、紫外発光のLED
チップの発光観測面、側面および実装面のほぼ全面が、
紫外線を吸収して赤色、青色および緑色を発光する蛍光
体を含有する樹脂層で覆われているので、LEDチップ
の発光観測面だけでなく、側面および実装面から放出さ
れる光をも、蛍光体物質に吸収させて、波長変換を行う
ことができる。従って、実質的にLEDチップの全面に
おいて、光の混色の原理により、白色発光を得ることが
できる。このような発光装置は紫外線によって劣化され
にくいため、長寿命で信頼性が高い。
【0068】なお、本実施形態2では、LEDチップを
覆う樹脂層に、紫外光を吸収して、赤色を発光する蛍光
体材料と、青色を発光する蛍光体材料と、緑色を発光す
る蛍光体材料とが混合されているが、本実施形態2の発
光装置はこれに限定されない。樹脂層に上記蛍光体材料
の少なくとも1つが含まれていれば、その蛍光体材料に
対応した発光を得ることができる。
【0069】
【発明の効果】上述したように、本発明によると、小型
で高輝度の発光装置、およびその製造方法を提供するこ
とができる。また、本発明の発光装置を色変換発光装置
として使用する場合、発光素子のほぼ全面において均一
に色変換を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態における発光装置の断面
図である。
【図2】(a)は図1の発光装置に含まれるLEDチッ
プの断面図であり、(b)はバンプの拡大断面図であ
る。。
【図3】 本発明の一実施形態の発光装置の製造方法の
第1工程を示す図である。
【図4】 本発明の一実施形態の発光装置の製造方法の
第2工程を示す図である。
【図5】 本発明の一実施形態の発光装置の製造方法の
第3工程を示す図である。
【図6】 本発明の一実施形態の発光装置の製造方法の
第4工程を示す図である。
【図7】 本発明の一実施形態の発光装置の製造方法の
第5工程を示す図である。
【図8】 本発明の一実施形態の発光装置の製造方法の
第6工程を示す図である。
【図9】 本発明の一実施形態の発光装置の製造方法の
第7工程を示す図である。
【図10】 本発明の一実施形態の発光装置の製造方法
の第8工程を示す図である。
【図11】 本発明の一実施形態の発光装置の製造方法
の第9工程を示す図である。
【図12】 本発明の一実施形態の発光装置の製造方法
の第10工程を示す図である。
【図13】 本発明の一実施形態の発光装置の製造方法
の第11工程を示す図である。
【図14】 本発明の一実施形態の発光装置の製造方法
の第12工程を示す図である。
【図15】 本発明の一実施形態の発光装置の製造方法
の第13工程を示す図である。
【図16】 本実施形態に使用される他のトレーの断面
図である。
【図17】 (a)および(b)はバンプの作製方法を
説明するための図であり、(c)は図11に対応する平
面図である。
【図18】 実施形態1の発光装置を使用した発光装置
を示す図である。
【図19】 実施形態1の発光装置を使用した発光装置
を示す図である。
【図20】 実施形態1の発光装置を使用した発光装置
を示す図である。
【図21】 (a)および(b)は、一般的な発光装置
の断面図である。
【符号の説明】
2 発光装置 4 発光素子 6 封止部材 6L 封止材料 6D 封止部材 8 バンプ 10 発光観測面 12 実装面 14 側面 16 n型窒化物半導体層 18 活性層 20 p型窒化物半導体層 22 n電極 24 p電極 30 ウェハ 32、33、44 トレー 38 伸長シート 40 間隙 42 転写用の耐熱シート

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向する2つの主面と、側面とを有し、
    一方の主面を発光観測面とし、他方の主面を実装面と
    し、前記実装面にバンプを有する発光素子が、実質的に
    全面を封止部材によって覆われ、前記バンプの先端部が
    前記封止部材から突出した発光装置。
  2. 【請求項2】 前記封止部材は蛍光体材料を含有する請
    求項1に記載の発光装置。
  3. 【請求項3】 前記発光素子が青色発光素子であり、前
    記封止部材がYAG系の蛍光体材料を含有する請求項1
    に記載の発光装置。
  4. 【請求項4】 前記バンプの前記先端部が実質的に平坦
    な上面を有し、前記バンプの側面と前記上面とのなす角
    度が鋭角である請求項1から3のいずれか1つに記載の
    発光装置。
  5. 【請求項5】 (1)発光素子となる領域を複数含むウ
    ェハであって、前記発光素子の実装面となる、前記ウェ
    ハの第1主面に、複数のバンプを形成する工程と、
    (2)前記ウェハの前記第1主面に対向する第2主面
    に、封止部材を形成する工程と、(3)前記ウェハの前
    記封止部材の表面に伸長シートを粘着させる工程と、
    (4)前記伸長シートを切断しないように前記ウェハを
    切断して、複数の発光素子に分割する工程と、(5)前
    記伸長シートを伸長させることにより、前記複数の発光
    素子において、隣接する発光素子が互いに離間するよう
    に、前記隣接する発光素子の間に間隙を形成させる工程
    と、(6)転写用シートに前記複数の発光素子の前記バ
    ンプの先端部を接触させて、前記転写用シートと前記発
    光素子の前記実装面との間に空間が形成されるように、
    前記複数の発光素子の前記バンプに前記転写用シートを
    接着させ、前記伸長シートを前記複数の発光素子から剥
    離することにより、前記複数の発光素子を前記転写用シ
    ートに転写する工程と、(7)前記転写用シートに転写
    された前記複数の発光素子のそれぞれの前記封止部材が
    トレーの底面に接触するようにして、前記複数の発光素
    子を前記トレーの中に入れ、前記隣接する発光素子の前
    記間隙が封止材料で満たされるように、かつ、前記バン
    プの前記先端部を除く前記実装面の実質的に全面が前記
    封止材料で覆われるように、前記封止材料を前記トレー
    に充填させて、前記封止材料を硬化させる工程と、
    (8)前記トレーから、前記封止材料により連結された
    前記複数の発光素子を取り出し、前記複数の発光素子の
    側面に封止部材が残るように、前記隣接する発光素子の
    前記間隙の前記封止部材を切断して、複数の発光装置に
    分離する工程とを含む発光装置の製造方法。
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