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JP2002249721A - 近赤外線吸収性塗膜及び近赤外線吸収性樹脂組成物 - Google Patents

近赤外線吸収性塗膜及び近赤外線吸収性樹脂組成物

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JP2002249721A
JP2002249721A JP2001051078A JP2001051078A JP2002249721A JP 2002249721 A JP2002249721 A JP 2002249721A JP 2001051078 A JP2001051078 A JP 2001051078A JP 2001051078 A JP2001051078 A JP 2001051078A JP 2002249721 A JP2002249721 A JP 2002249721A
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infrared absorbing
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infrared
near infrared
coating film
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JP2001051078A
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Takahiro Aoyama
孝浩 青山
Toshibumi Nishida
俊文 西田
Nobuhisa Noda
信久 野田
Seiji Masuda
清司 増田
Masuaki Kitao
倍章 北尾
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 近赤外線吸収性色素の劣化が抑制され優れた
耐候性の近赤外線吸収性塗膜及び近赤外線吸収性樹脂組
成物を提供する。 【解決手段】 780nm〜1200nmに極大吸収波
長を有する近赤外線吸収性色素を含有し、紫外線オート
フェードメーターによる促進耐候性試験における光照射
48時間後の近赤外線吸収能残存率が50%以上である
近赤外線吸収性塗膜。塗膜は一般式1 CH=C(R)−CO−OZ (1) (RはH又はメチル基。ZはC4〜25の炭化水素
基。)の単量体を30質量%以上含有する単量体成分を
重合した重合体を含む近赤外線吸収性樹脂組成物からな
り、また前記色素は一般式2 (αはSR、OR、NHR又はハロゲンで、NH
を必須。R〜Rはフェニル基、アルキル基又は
アラルキル基。βはSR、OR又はハロゲンで、S
又はORを必須。Mは金属等。)の化合物であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、近赤外線吸収性塗
膜及び近赤外線吸収性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近赤外線吸収性樹脂組成物は、熱線であ
る近赤外線を吸収する性質を有するフィルムやコーティ
ング膜を形成することができ、このようなフィルムやコ
ーティング膜が熱線を遮蔽して温度上昇を防止する熱線
吸収フィルムとして省エネルギーの観点から近年注目さ
れている。例えば、近赤外線吸収性樹脂組成物から形成
される熱線吸収フィルムを窓ガラス等に貼り付けたり、
2枚のガラスの間に挟み込んだり、また、近赤外線吸収
性樹脂組成物をコーティング剤として窓ガラス等に塗布
して熱線吸収フィルムを形成させたりする等により、ビ
ルや住宅、車両、アーケード、温室等に使用されてい
る。
【0003】このような近赤外線吸収性樹脂組成物は、
通常では熱線吸収剤とバインダー樹脂とを含有させるこ
とにより調製され、熱線吸収剤としては、無機系微粒子
や有機系色素が用いられている。しかしながら、無機系
微粒子では、波長1000nm以下の近赤外線吸収性能
が低く、省エネルギーの観点から温度上昇を充分に防止
することができないという問題があった。また、有機系
色素では、熱線吸収フィルム中で太陽光等により近赤外
線吸収性能が次第に失われるために、熱線吸収フィルム
の耐候性としては充分ではなく、近赤外線吸収性能を持
続させるための研究の余地があった。
【0004】特開平2000−177064号公報に
は、透明基材、紫外線遮蔽層及び熱線遮蔽物質を含む熱
線遮蔽層を備えた積層体が開示されている。この積層体
では、紫外線遮蔽層を熱線遮蔽層よりも光入射側に形成
することにより熱線遮蔽層に含まれる熱線遮蔽物質が劣
化することを抑制している。しかしながら、熱線遮蔽層
自体を工夫することにより、熱線遮蔽物質の劣化を抑制
してより簡便にかつ確実に熱線の遮蔽性能を持続させる
ための研究の余地があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑み
てなされたものであり、近赤外線吸収性色素が劣化する
ことが抑制されて優れた耐候性を発揮することができる
近赤外線吸収性塗膜及び近赤外線吸収性樹脂組成物を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、780nm〜
1200nmに極大吸収波長を有する近赤外線吸収性色
素を含有する近赤外線吸収性塗膜であって、紫外線オー
トフェードメーターによる促進耐候性試験における光照
射48時間後の近赤外線吸収能残存率が50%以上であ
る近赤外線吸収性塗膜である。
【0007】本発明者らは、近赤外線吸収性塗膜や熱線
吸収フィルムを形成する近赤外線吸収性樹脂組成物につ
いて種々検討するうち、このような近赤外線吸収性塗膜
中に含有される水が近赤外線吸収性色素を劣化させる原
因の1つであることに着目し、近赤外線吸収性塗膜中の
水の含有量を減少させると、近赤外線吸収性色素の劣化
を抑制することができることを見いだし、上記課題をみ
ごとに解決することができることに想到した。この結
果、近赤外線吸収性能を有する積層体を様々な用途に使
用できるようになり、本発明に到達したものである。以
下に、本発明を詳述する。
【0008】本発明の近赤外線吸収性塗膜は、780n
m〜1200nmに極大吸収波長を有する近赤外線吸収
性色素を含有する塗膜である。このような近赤外線吸収
性塗膜は、上記近赤外線吸収性色素とバインダー樹脂と
を含んでなる近赤外線吸収性樹脂組成物により形成され
ることになる。上記近赤外線吸収性色素は、780〜1
200nmに極大吸収波長を有する色素であり、単独で
用いてもよく、2種以上を併用してもよい。近赤外線の
吸収特性が異なる2種以上を併用した場合には、近赤外
線の吸収効果が向上する場合がある。なお、近赤外線吸
収性は、熱線吸収性と同等の意味で用いられる。また、
上記バインダー樹脂は、重合体を必須とし、必要により
有機溶剤や不飽和単量体を含有することにより構成さ
れ、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0009】本発明では、近赤外線吸収性色素として
は、有機溶剤への溶解性を有する色素、すなわち有機溶
剤可溶性の近赤外線吸収性色素を用いることが好まし
い。色素が有機溶剤に可溶であると、バインダー樹脂溶
液中へ容易に溶解できるため、コーティング剤の作成が
容易になる。一方色素が溶解性に乏しいとバインダー樹
脂溶液への混合が難しくなるため、コーティング剤の作
成も困難となる。有機溶剤に対する溶解度として、有機
溶剤を100質量%とした溶解度が0.01質量%以上
である近赤外線吸収性色素を用いることが好適である。
有機溶剤可溶性における有機溶剤としては特に限定され
ず、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒;i
so−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、プ
ロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリ
コールメチルエーテル等のアルコール系溶媒;酢酸ブチ
ル、酢酸エチル、セロソルブアセテート等のエステル系
溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン等のケトン系溶媒;ジメチルホルムアミド等の
1種又は2種以上が挙げられる。
【0010】上記近赤外線吸収性色素の種類としては、
例えば、フタロシアニン系色素、ナフタロシアニン系色
素、アントラキノン系色素、ナフトキノン系色素等が挙
げられるが、これらの中でも、近赤外線吸収性能及び有
機溶剤可溶性に優れることから、フタロシアニン系色素
を用いることが好ましい。
【0011】本明細書でいうフタロシアニン系とは、フ
タロシアニン、フタロシアニン錯体、或いはフタロシア
ニン及びフタロシアニン錯体であってフタロシアニン骨
格のベンゼン環上にOR、SR、NHR、又はNRR′
のうちの1種以上の置換基を1個以上有するものであ
る。ここでR、R′は、同一若しくは異なって、置換基
を有しても良いフェニル基、炭素数1〜20のアルキル
基又は炭素数7〜20のアラルキル基を表す。なお置換
基のうちの1個がNHRで置換されたフタロシアニンで
あることが好ましい。
【0012】本発明においては、上記近赤外線吸収性色
素が下記一般式(2);
【0013】
【化4】
【0014】(式中、αは、同一若しくは異なって、S
1 、OR2 、NHR3 又はハロゲン原子を表し、NH
3 を必須とする。R1 、R2 及びR3 は、同一若しく
は異なって、置換基を有してもよいフェニル基、炭素数
1〜20のアルキル基又は炭素数7〜20のアラルキル
基を表す。βは、同一若しくは異なって、SR1 、OR
2 又はハロゲン原子を表し、SR1 又はOR2 を必須と
する。ただし、α及びβのうち少なくとも1つは、ハロ
ゲン原子又はOR2 を必須とする。Mは、無金属、金
属、金属酸化物又は金属ハロゲン化物を表す。)で表さ
れる化合物であることが好ましい。これにより本発明の
作用効果をより充分に発揮させることができる。
【0015】上記一般式(2)において、炭素数1〜2
0のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソ
ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n
−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1,
2−ジメチルプロピル基、n−ヘキシル基、1,3−ジ
メチルブチル基、1−イソプロピルプロピル基、1,2
−ジメチルブチル基、n−ヘプチル基、1,4−ジメチ
ルペンチル基、2−メチル−1−イソプロピルプロピル
基、1−エチル−3−メチルブチル基、n−オクチル
基、2−エチルヘキシル基等の直鎖又は分岐状のアルキ
ル基;シクロヘキシル基等の環状アルキル基等が挙げら
れる。炭素数7〜20のアラルキル基としては、例え
ば、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。ハロゲ
ン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素
原子、ヨウ素原子等が挙げられ、フッ素原子であること
が好ましい。
【0016】上記R1 、R2 及びR3 におけるフェニル
基、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数7〜20の
アラルキル基は、置換基を1個又は2個以上有してもよ
い。このような置換基としては、例えば、ハロゲン原
子、アシル基、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化
アルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ
基、アルキルカルボニルアミノ基、アリールアミノ基、
アリールカルボニルアミノ基、カルボニル基、アルコキ
シカルボニル基等が挙げられる。
【0017】上記一般式(2)中のMにおいて、無金属
とは、金属以外の原子、例えば、2個の水素原子である
ことを意味する。具体的には、フタロシアニン構造の中
央部分に存在する、置換基を有してもよい相対する2つ
の窒素原子に水素原子が結合している構造となる。金属
としては、例えば、鉄、マグネシウム、ニッケル、コバ
ルト、銅、パラジウム、亜鉛、バナジウム、チタン、イ
ンジウム、錫等が挙げられる。金属酸化物としては、例
えば、チタニル、バナジル等が挙げられる。金属ハロゲ
ン化物としては、例えば、塩化アルミニウム、塩化イン
ジウム、塩化ゲルマニウム、塩化錫、塩化珪素等が挙げ
られる。Mとしては、金属、金属酸化物又は金属ハロゲ
ン化物であることが好ましく、具体的には、ニッケル、
コバルト、銅、亜鉛、鉄、バナジル、ジクロロ錫等が挙
げられる。より好ましくは、亜鉛、コバルト、バナジ
ル、ジクロロ錫である。
【0018】上記一般式(2)で表される化合物の好ま
しい形態としては、8個のβのうち4〜8個が、同一若
しくは異なって、SR1 又はOR2 を表すことである。
より好ましくは、8個のβがすべて、同一若しくは異な
って、SR1 又はOR2 を表すことである。このような
近赤外線吸収性色素としては、例えば、ZnPc(Ph
S)8 (PhNH)35 、ZnPc(PhS)8 (P
hNH)44 、ZnPc(PhS)8 (PhNH)5
3 、ZnPc(PhS)8 (PhCH2 NH) 4
4 、ZnPc(PhS)8 (PhCH2 NH)53
ZnPc(PhS) 8 (PhCH2 NH)62 、Cu
Pc(PhS)8 (PhNH)7 F、CuPc(Ph
S)8 (PhNH)62 、CuPc(PhS)8 (P
hNH)53、VOPc(PhO)8 (PhCH2
H)53 、VOPc(PhO)8 (PhCH2 NH)
62 、VOPc(PhO)8 (PhCH2 NH)8
VOPc(PhS)8 (PhCH2 NH)8 、VOPc
(2,5−Cl2 PhO)8 {2,6−(CH32
hO}4 {Ph(CH3 )CHNH}3 F、VOPc
(2,5−Cl2 PhO)8 {2,6−(CH32
hO}4 {Ph(CH2 NH}4 、CuPc(2,5−
Cl2 PhO)8 {2,6−(CH32 PhO}
4{Ph(CH2 NH}4 、CuPc(PhS)8
{2,6−(CH32 PhO}4 (PhCH2 NH)
4 、VOPc(4−CNPhO)8 {2,6−Br2
4−(CH3 )PhO}4 {Ph(CH3 )CHNH}
4 、ZnPc(2,6−Cl2 PhO}8 {2,6−B
2 −4−(CH3 )PhO}4 {Ph(CH3)CH
NH}3 Fの略称で表されるフタロシアニン化合物等が
挙げられる。またこれらの化合物の中でも8個のαのう
ち4個が、同一若しくは異なってOR2 又はハロゲン原
子を表す化合物で、例えば、ZnPc(PhS)8 (P
hNH)35 、ZnPc(PhS)8 (PhNH)4
4 、ZnPc(PhS)8 (PhCH2 NH)4
4 、VOPc(2,5−Cl2 PhO)8 {2,6−
(CH32 PhO}4 {Ph(CH3 )CHNH}3
F、VOPc(2,5−Cl2 PhO)8 {2,6−
(CH32 PhO}4 {Ph(CH2 NH}4 、Cu
Pc(2,5−Cl2 PhO)8 {2,6−(CH3
2 PhO}4 {Ph(CH2NH}4 、CuPc(Ph
S)8 {2,6−(CH32 PhO}4 (PhCH 2
NH)4 、VOPc(4−CNPhO)8 {2,6−B
2 −4−(CH3 )PhO}4 {Ph(CH3 )CH
NH}4 、ZnPc(2,6−Cl2 PhO} 8 {2,
6−Br2 −4−(CH3 )PhO}4 {Ph(CH
3 )CHNH}3Fの略称で一般的に表される化合物等
が挙げられる。
【0019】上記近赤外線吸収性色素の使用量として
は、例えば、バインダー樹脂100重量部に対して、
0.0005〜20重量部とすることが好ましい。0.
0005重量部未満であると、近赤外線吸収性樹脂組成
物から形成される近赤外線吸収性塗膜が充分な近赤外線
吸収性能を発揮しないおそれがあり、20重量部を超え
ると、近赤外線吸収性塗膜の物性が低下するおそれがあ
る。より好ましくは、0.0015〜10重量部であ
り、更に好ましくは、0.002〜7重量部である。ま
た、近赤外線吸収性塗膜の厚さにより適宜設定すること
が好ましく、例えば、厚さ10μmでは、0.5〜20
重量部とすることが好ましく、1.0〜10重量部とす
ることがより好ましい。厚さ3mmの近赤外線吸収性塗
膜とする場合には、0.002〜0.06重量部とする
ことが好ましく、0.005〜0.03重量部とするこ
とがより好ましい。厚さ10mmでは、0.0005〜
0.02重量部とすることが好ましく、0.0010〜
0.01重量部とすることがより好ましい。更に、近赤
外線吸収性塗膜の単位面積あたりに含有される重量とし
ては、例えば、0.01〜2.4g/m2 とすることが
好ましい。0.01g/m2未満であると、近赤外線吸
収性色素の作用が充分に発揮されないおそれがあり、
2.4g/m2 を超えると、近赤外線吸収性塗膜の製造
コストが高くなるおそれがある。より好ましくは、0.
05〜1.0g/m2 である。
【0020】本発明では、塗膜の吸水率が2質量%以下
であることが好ましい。また、塗膜の吸水率が0質量%
に近いほど好ましい。塗膜の吸水率が2質量%を超える
と、近赤外線吸収性色素の劣化を充分に抑制することが
できるように、近赤外線吸収性塗膜中の水の含有量を減
少させることができず、本発明の作用効果を発揮するこ
とができないおそれがある。より好ましくは、1質量%
以下であり、更に好ましくは、0.8質量%以下であ
る。塗膜の吸水率とは、バインダー樹脂の他に、近赤外
線吸収性色素、必要により硬化剤、各種添加剤等を配合
した近赤外線吸収性樹脂組成物により形成された塗膜
(コーティング膜)が時間の経過と共に水を含有するこ
とにより増加する重量割合(質量%)を示す。塗膜の吸
水率は、下記の測定方法により下記式を用いて算出され
る。
【0021】塗膜の吸水率の測定方法 厚さ1mmのコーティング膜約3cm×3cmを30m
Pa以下の減圧条件下、80℃で12時間乾燥後、重量
(W0 )を測定し、これを初期値とする。次いで、水に
浸漬し、室温(25℃)で20日間保存した後、取り出
して重量(W1 )を測定する。下記式を用いて塗膜の吸
水率を算出する。 塗膜の吸水率(質量%)={(W1 −W0 )/W0 }×
100
【0022】なお、本発明では、塗膜の吸水率の測定に
は、例えば、調製した近赤外線吸収性樹脂組成物をガラ
スの基材に乾燥膜厚が1mmとなるようにコーティング
後、下記に示す条件で乾燥し、基材より剥離して作製し
た塗膜を用いることにより、塗膜の吸水率を一定の条件
で測定することが可能である。また、本発明では、硬化
剤に関しては、樹脂と硬化剤を架橋させて硬化塗膜とす
る場合と、硬化剤なしで乾燥塗膜とする場合の2通りの
実施形態があるが、硬化剤を架橋させて硬化塗膜とする
場合には、下記に示すような硬化剤を配合して近赤外線
吸収性樹脂組成物を調製し、下記の条件で塗膜を作製し
て吸水率の測定に供することにより塗膜の吸水率を一定
の条件下で測定することが可能となる。吸水率測定用の
塗膜(コーティング膜)作製条件を以下に具体的に示
す。 (1)硬化剤なし(ラッカー) 乾燥条件:80℃で3分後、50℃で7日 (2)硬化剤:イソシアネート化合物 硬化剤の種類:住友バイエルウレタン社製、「スミジュ
ールN3200」(商品名) 硬化剤配合量:硬化剤のイソシアネート基/バインダー
樹脂の水酸基=1/1(モル比)硬化条件:80℃で3
分後、50℃で7日 (3)硬化剤:アミノプラスト樹脂 硬化剤の種類:三井サイテック社製、「サイメル32
5」(商品名) 硬化触媒:三井サイテック社製、「キャタリスト296
−9」(商品名) 硬化剤配合量:バインダー樹脂/硬化剤/硬化触媒=8
0/19/1(固形分重量比) 硬化条件:110℃で30分
【0023】本発明ではまた、上記バインダー樹脂のガ
ラス転移温度(Tg)が−80〜160℃であることが
好ましい。これにより、バインダー樹脂自体の耐候性が
向上することになり、近赤外線吸収性塗膜中の水の含有
量を抑制することと相まって、近赤外線吸収性塗膜の近
赤外線吸収性能が持続すると共に、近赤外線吸収性塗膜
自体の耐候性や物性がより向上することとなる。好まし
くは、−50〜130℃であり、より好ましくは、20
〜110℃であり、更に好ましくは、40〜100℃で
ある。
【0024】上記バインダー樹脂の種類としては、例え
ば、(メタ)アクリル系樹脂、(メタ)アクリルウレタ
ン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン
樹脂、メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、スチレン系樹
脂、アルキド系樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹
脂、ポリエステル系樹脂や、(メタ)アクリルシリコー
ン系樹脂、アルキルポリシロキサン系樹脂、シリコーン
樹脂、シリコーンアルキド樹脂、シリコーンウレタン樹
脂、シリコーンポリエステル樹脂、シリコーンアクリル
樹脂等の変性シリコーン樹脂、ポリフッ化ビニリデン、
フルオロオレフィンビニルエーテルポリマー等のフッ素
系樹脂等が挙げられ、熱可塑性樹脂でもよく、熱硬化性
樹脂、湿気硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化
性樹脂等の硬化性樹脂でもよい。また、エチレン−プロ
ピレン共重合ゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブ
タジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム等の
合成ゴム又は天然ゴム等の有機系バインダー樹脂;シリ
カゾル、アルカリ珪酸塩、シリコンアルコキシドやそれ
らの(加水分解)縮合物、リン酸塩等の無機系結着剤等
の従来公知のバインダー樹脂等が挙げられる。これらは
単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これ
らの中でも、比較的低温で乾燥して近赤外線吸収性塗膜
を形成することができ、しかも、バインダー樹脂自体の
耐候性に優れる点で、(メタ)アクリル系樹脂、(メ
タ)アクリルウレタン系樹脂、(メタ)アクリルシリコ
ーン系樹脂、シリコーン樹脂、シリコーンアルキド樹
脂、シリコーンウレタン樹脂、シリコーンポリエステル
樹脂、シリコーンアクリル樹脂等の変性シリコーン樹
脂、ポリフッ化ビニリデン、フルオロオレフィンビニル
エーテルポリマー等のフッ素系樹脂であることが好まし
い。より好ましくは、(メタ)アクリル系樹脂である。
なお、アクリル系樹脂とメタクリル系樹脂をアクリル系
樹脂ともいう。
【0025】上記(メタ)アクリル系樹脂のなかでも本
発明では、上記バインダー樹脂が、下記一般式(1);
【0026】
【化5】
【0027】(式中、R4 は、水素原子又はメチル基を
表す。Zは、炭素数4〜25の炭化水素基を表す。)で
表される単量体を必須とする単量体成分を重合してなる
重合体をバインダー樹脂として用いると好ましい。一般
式(1)で表される単量体は1種用いてもよく、2種以
上を併用してもよい。これにより、近赤外線吸収性色素
の耐久性が向上することに加えてバインダー樹脂自体の
耐候性も優れたものとなるため、近赤外線吸収性塗膜の
耐候性をより向上させることができる。この場合には、
上記近赤外線吸収性塗膜が上記一般式(1)で表される
単量体を含有する単量体成分を重合してなる重合体を含
む近赤外線吸収性樹脂組成物から形成されてなることに
なる。
【0028】上記一般式(1)中、Zで表される炭素数
4〜25の炭化水素基としては、例えば、シクロヘキシ
ル基、メチルシクロヘキシル基、シクロドデシル基等の
脂環式炭化水素基;ブチル基、イソブチル基、tert
−ブチル基、2−エチルヘキシル基、ヘプチル基、オク
チル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル
基、ペンタデシル基、オクタデシル基等の直鎖又は分枝
鎖のアルキル基;ボルニル基、イソボルニル基等の多環
式炭化水素基等が挙げられる。これらの中でも、脂環式
炭化水素基、分枝鎖のアルキル基、炭素数6以上の直鎖
アルキル基であることが好ましい。更に好ましくは炭素
数6以上の脂環式炭化水素基である。
【0029】上記一般式(1)で表される単量体として
は、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、メ
チルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロドデ
シル(メタ)アクリレート、tert−ブチルシクロヘ
キシル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アク
リレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ラ
ウリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)ア
クリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−エ
チルヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0030】上記一般式(1)で表される単量体の使用
量としては、例えば、すべての単量体成分を100質量
%とすると、30質量%以上とすることが好ましい。3
0質量%未満であると、バインダー樹脂自体の耐候性が
充分に向上しないおそれがある。より好ましくは、40
質量%以上であり、更に好ましくは、60質量%以上で
あり、最も好ましくは、80質量%以上である。上記単
量体成分に用いることができるその他の共重合可能な不
飽和単量体としては特に限定されず、例えば、下記の単
量体等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2
種以上を併用してもよい。
【0031】(メタ)アクリル酸、イタコン酸、無水マ
レイン酸等のカルボキシル基を有する不飽和単量体;2
−(メタ)アクリロイロキシエチルアシッドホスフェー
ト等の酸性リン酸エステル系不飽和単量体;2−ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレート、カプロラクトン変性ヒドロキシ(メタ)アク
リレート(例えば、ダイセル化学工業社製、商品名「プ
ラクセルFM」)等の活性水素をもつ基を有する不飽和
単量体;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)
アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプ
ロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレ
ート等の(メタ)アクリル酸エステル;グリシジル(メ
タ)アクリレート等のエポキシ基を有する不飽和単量
体。
【0032】(メタ)アクリルアミド、N,N′−ジメ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート、イミド(メ
タ)アクリレート等の窒素原子を有する不飽和単量体;
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロール
プロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラ(メタ)アクリレート等の2個以上の重合性
二重結合を有する不飽和単量体;塩化ビニル等のハロゲ
ン原子を有する不飽和単量体;スチレン、α−メチルス
チレン等の芳香族不飽和単量体;酢酸ビニル等のビニル
エステル;ビニルエーテル。
【0033】本発明はまた、780nm〜1200nm
に極大吸収波長を有する近赤外線吸収性色素と上記一般
式(1)で表される単量体を30質量%以上含有する単
量体成分を重合してなる重合体を含んでなる近赤外線吸
収性樹脂組成物でもある。このような近赤外線吸収性樹
脂組成物は、本発明の近赤外線吸収性塗膜を形成する樹
脂組成物として好適に用いられることになる。
【0034】本発明においては、近赤外線吸収性塗膜の
耐候性向上のために、バインダー樹脂に共重合させる不
飽和単量体として、重合性紫外線吸収性単量体、重合性
紫外線安定単量体を使用することができる。特に本発明
の近赤外線吸収性塗膜に更に紫外線遮断能が必要な場合
は、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリア
ジン系等の紫外線吸収性基を有する不飽和単量体を使用
すればよい。具体的には「RUVA93」(商品名、大
塚化学社製)、「BP−1A」(商品名、大阪有機化学
社製)等が挙げられ、これらは単独で使用し得る他、必
要により2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
またバインダー樹脂の更なる耐候性向上が必要な場合に
は、立体障害ピペリジン基を有する紫外線安定性基を有
する不飽和単量体を使用すればよい。具体的には「アデ
カスタブLA−82」、「アデカスタブLA−87」
(いずれも商品名、旭電化工業社製)等が挙げられ、こ
れらは単独で使用し得る他、必要により2種以上を適宜
組み合わせて使用してもよい。
【0035】上記バインダー樹脂を製造するための重合
方法としては、例えば、重合開始剤を用いて、溶液重
合、分散重合、懸濁重合、乳化重合等の従来公知の重合
方法により行うことができる。溶液重合を行う場合の溶
媒としては特に限定されず、例えば、上述したような有
機溶剤を1種又は2種以上用いることができる。溶媒の
使用量としては、重合条件やバインダー樹脂中の重合体
の重量割合等により適宜設定すればよい。
【0036】上記重合開始剤としては特に限定されず、
例えば、2,2′−アゾビス−(2−メチルブチロニト
リル)、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキ
サノエート、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、
ベンゾイルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパー
オキサイド等の通常のラジカル重合開始剤が挙げられ
る。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用して
もよい。使用量としては、所望する重合体の特性値等か
ら適宜設定すればよいが、例えば、単量体成分を100
質量%とすると、0.01〜50質量%とすることが好
ましい。より好ましくは、0.05〜20質量%であ
る。
【0037】上記重合方法における重合条件としては、
重合方法により適宜設定すればよく、特に限定されるも
のではない。例えば、重合温度としては、室温〜200
℃とすることが好ましい。より好ましくは、40〜14
0℃である。反応時間としては、単量体成分の組成や重
合開始剤の種類等に応じて、重合反応が完結するように
適宜設定すればよい。
【0038】上記バインダー樹脂を構成する重合体の数
平均分子量としては、例えば、1000〜100000
であることが好ましい。より好ましくは、2000〜8
0000であり、更に好ましくは、4000〜6000
0である。なお、重量平均分子量は、ポリスチレン標準
GPCでの測定値である。
【0039】上記バインダー樹脂の使用量としては、例
えば、近赤外線吸収性樹脂組成物100質量%とする
と、50〜99.9995質量%とすることが好まし
い。50質量%未満であると、近赤外線吸収性樹脂組成
物から形成される近赤外線吸収性塗膜の物性が充分でな
くなるおそれがあり、99.9995質量%を超える
と、近赤外線吸収性色素の重量割合が少なくなるため、
近赤外線吸収性塗膜の近赤外線吸収性能が充分でなくな
るおそれがある。より好ましくは、60〜99.998
5質量%であり、更に好ましくは、70〜99.998
質量%である。
【0040】本発明の近赤外線吸収性塗膜は、更に、脱
水剤を含んでなることが好ましい。これにより、近赤外
線吸収性塗膜中の水の含有量をバインダー樹脂と共に効
果的に抑制することができる。脱水剤としては、無機化
合物あるいは有機化合物において種々のものがあるが、
本発明に用いる場合には、塗膜形成時に揮発し形成後に
は残存しない方が、塗膜の性能低下がない点で好まし
い。このような点で、比較的揮発しやすい有機系の脱水
剤を用いるのがよい。このような脱水剤の例として、オ
ルトギ酸トリメチル、オルトギ酸トリエチル、オルト酢
酸トリメチル、オルト酢酸トリエチル、メチルトリメト
キシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン、ビニルトリメトキシシラン、メチルシリケー
ト、エチルシリケート等の加水分解性エステル化合物が
挙げられ、1種又は2種以上を用いることができる。こ
のような脱水剤の化学構造の好ましい形態は、例えば、
下記一般式(3);
【0041】
【化6】
【0042】(式中、R5 、R6 、R7 及びR8 は、同
一若しくは異なって、炭素数1〜8の有機基を表し、好
ましくは、炭素数1〜3の有機基である。)で表され
る。また、脱水剤の使用量としては、例えば、バインダ
ー樹脂100重量部に対して、1〜20重量部とするこ
とが好ましい。1重量部未満であると、脱水剤の作用効
果を充分に発揮することができないおそれがあり、20
重量部を超えると、近赤外線吸収性塗膜の物性が低下す
るおそれがある。より好ましくは、2〜10重量部であ
り、更に好ましくは、3〜7重量部である。
【0043】本発明の近赤外線吸収性塗膜は、架橋、未
架橋のいずれでも使用可能であるが、色素の耐久性向上
の点で架橋塗膜が好ましく、例えばそれ自体が単独で架
橋したり架橋剤を配合して硬化塗膜を形成した方が好ま
しい。本発明の近赤外線吸収性塗膜を形成することにな
る近赤外線吸収性樹脂組成物は、それが用いられる用途
や架橋剤の種類によって様々な硬化条件で硬化させるこ
とができるものであり、常温硬化型、加熱硬化型、紫外
線又は電子線硬化型等として用いることができる。ま
た、架橋剤の使用量や、添加及び分散方法等は特に限定
されず、例えば、バインダー樹脂が1分子内に水酸基を
複数有するポリオールにより構成される場合では、ポリ
オールに通常用いられる使用量や、添加及び分散方法と
すればよい。
【0044】上記架橋剤としては、バインダー樹脂がポ
リオールにより構成される場合では、例えば、(ブロッ
ク)ポリイソシアネート化合物、アミノプラスト樹脂等
が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上
を併用してもよい。
【0045】上記(ブロック)ポリイソシアネート化合
物とは、ポリイソシアネート化合物及び/又はブロック
ポリイソシアネート化合物を意味する。上記ポリイソシ
アネート化合物としては、イソシアネート基を分子内に
少なくとも2つ有する化合物であれば特に限定されず、
例えば、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソ
シアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、1,
6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネート、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシ
ルイソシアネート)、リジンジイソシアネート、トリメ
チルヘキサメチレンジイソシアネート、1,3−(イソ
シアナートメチル)シクロヘキサン、1,5−ナフタレ
ンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシア
ネート等のポリイソシアネート;これらのポリイソシア
ネートのアダクト体、ビュレット体、イソシアヌレート
体等のポリイソシアネートの誘導体(変性物)等が挙げ
られる。
【0046】上記ブロックポリイソシアネート化合物と
は、近赤外線吸収性樹脂組成物を加熱乾燥するときに架
橋させ、かつ、常温での貯蔵安定性を向上させるため
に、通常、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート
基をブロック化剤でブロックしたものである。上記ブロ
ック化剤としては特に限定されず、例えば、ε−カプロ
ラクタム、フェノール、クレゾール、オキシム、アルコ
ール等の化合物等が挙げられる。上記(ブロック)ポリ
イソシアネート化合物の市販品としては、例えば、スミ
ジュールN3200、スミジュールN3300、スミジ
ュールBL3175、デスモジュールN3400、デス
モジュールN3600、デスモジュールVPLS210
2(商品名、住友バイエルウレタン社製)、デュラネー
トE−402−90T(商品名、旭化成工業社製)等が
挙げられる。また、近赤外線吸収性樹脂組成物から形成
される近赤外線吸収性塗膜の黄変を防止するために、芳
香環に直接結合したイソシアネート基を有しない無黄変
性ポリイソシアネート化合物が好ましい。
【0047】上記(ブロック)ポリイソシアネート化合
物の使用量としては特に限定されないが、例えば、バイ
ンダー樹脂中の水酸基1モルに対して、(ブロック)ポ
リイソシアネート化合物におけるイソシアネート基が
0.6〜1.4モルとなるようにすることが好ましい。
0.6モル未満であると、近赤外線吸収性樹脂組成物中
に末反応の水酸基が多く残存するので、得られる近赤外
線吸収性樹脂組成物を用いて形成される近赤外線吸収性
塗膜の耐候性が低下することがある。1.4モルを超え
ると、未反応のイソシアネート基が近赤外線吸収性塗膜
中に多く残存し、これが塗膜硬化時に空気中の水分と反
応して、塗膜が発泡や白化を起こすことがある。より好
ましくは、0.8〜1.2モルである。
【0048】上記アミノプラスト樹脂は、メラミンやグ
アナミン等のアミノ基を有する化合物とホルムアルデヒ
ドとの付加縮合物であり、アミノ樹脂とも呼ばれている
ものである。上記アミノプラスト樹脂としては特に限定
されず、例えば、ジメチロールメラミン、トリメチロー
ルメラミン、テトラメチロールメラミン、ペンタメチロ
ールメラミン、ヘキサメチロールメラミン、完全アルキ
ル型メチル化メラミン、完全アルキル型ブチル化メラミ
ン、完全アルキル型イソブチル化メラミン、完全アルキ
ル型混合エーテル化メラミン、メチロール基型メチル化
メラミン、イミノ基型メチル化メラミン、メチロール基
型混合エーテル化メラミン、イミノ基型混合エーテル化
メラミン等のメラミン樹脂;ブチル化ベンゾグアナミ
ン、メチル/エチル混合アルキル化ベンゾグアナミン、
メチル/ブチル混合アルキル化ベンゾグアナミン、ブチ
ル化グリコールウリル等のグアナミン樹脂等が挙げられ
る。
【0049】上記アミノプラスト樹脂の市販品として
は、例えば、サイメル1128、サイメル303、マイ
コート506、サイメル232、サイメル235、サイ
メル771、サイメル325、サイメル272、サイメ
ル254、サイメル1170(いずれも商品名、三井サ
イテック社製)等が挙げられる。
【0050】上記アミノプラスト樹脂の使用量としては
特に限定されず、例えば、バインダー樹脂とアミノプラ
スト樹脂との固形分重量比が9/1〜6/4となるよう
に配合することが好ましい。バインダー樹脂が6/4よ
り少なくなると、得られる近赤外線吸収性塗膜が硬くな
りすぎ、塗膜の性能が低下するおそれがある。バインダ
ー樹脂が9/1より多くなると、架橋が充分に進まない
ので、得られる近赤外線吸収性塗膜が、耐水性や耐溶剤
性に劣るものとなるおそれがある。
【0051】上記近赤外線吸収性樹脂組成物は、必要に
応じて、バインダー樹脂と、架橋剤との架橋反応を促進
させるための硬化触媒を1種又は2種以上含んでもよ
い。このような硬化触媒としては特に限定されるもので
はないが、例えば、上記(ブロック)ポリイソシアネー
ト化合物を用いる場合には、ジブチル錫ジラウレート、
第3級アミン等の触媒を使用することが好ましく、上記
アミノプラスト樹脂を使用する場合には、酸性又は塩基
性の硬化触媒を使用することが好ましい。
【0052】本発明の近赤外線吸収性塗膜を形成するこ
とになる近赤外線吸収性樹脂組成物には、上述した以外
の配合物として、例えば、溶剤や添加剤等を1種又は2
種以上含んでいてもよい。このような溶剤としては、上
述したのと同様の有機溶剤等が挙げられ、また、添加剤
としては、フィルムやコーティング膜等を形成する樹脂
組成物に一般に使用される従来公知の添加剤等を用いる
ことができ、例えば、レベリング剤;コロイド状シリ
カ、アルミナゾル等の無機微粒子、消泡剤、タレ性防止
剤、シランカップリング剤、チタン白、複合酸化物顔
料、カーボンブラック、有機顔料、顔料中間体等の顔
料;顔料分散剤;抗酸化剤;粘性改質剤;紫外線安定
剤;金属不活性化剤;過酸化物分解剤;充填剤;補強
剤;可塑剤;潤滑剤;防食剤;防錆剤;蛍光性増白剤;
有機及び無機系紫外線吸収剤、無機系熱線吸収剤;有機
・無機防炎剤;静電防止剤等が挙げられる。
【0053】本発明の近赤外線吸収性塗膜の使用形態と
しては、例えば、近赤外線吸収性樹脂組成物から形成さ
れる近赤外線吸収性塗膜を近赤外線吸収層として、透明
基材上に設けた積層体や2枚の透明基材で挟んだ積層体
等が挙げられる。上記透明基材としては特に限定され
ず、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、
ポリエチレン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリプロピレ
ン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂等の有
機系基材;ガラス等の無機系基材が挙げられる。また上
記、透明基材は着色されていてもよいし、各種意匠が印
刷されていてもよい。
【0054】上記近赤外線吸収層の形成方法としては、
例えば、(1)近赤外線吸収性樹脂組成物を透明基板上
に塗布し、その後に塗布した近赤外線吸収性樹脂組成物
を硬化させて近赤外線吸収層を形成する方法、(2)近
赤外線吸収性樹脂組成物を成形してフィルム化し、透明
基材に貼りつけることにより積層体とする方法等が挙げ
られ、(1)の方法が簡便であることから好ましい。
【0055】上記近赤外線吸収層の形成方法において、
近赤外線吸収性樹脂組成物を透明基材上に塗布する方法
としては、例えば、浸漬、吹き付け、刷毛塗り、カーテ
ンフローコート、グラビアコート、ロールコート、スピ
ンコート、ブレードコート、バーコート、リバースコー
ト、ダイコート、スプレーコート、静電塗装等の方法が
挙げられる。これらの場合には、近赤外線吸収性樹脂組
成物に上述した有機溶剤を適宜混合させて塗布すること
ができる。また、近赤外線吸収性樹脂組成物を硬化させ
る方法としては、バインダー樹脂の種類等により適宜設
定すればよく、例えば、加熱する方法、紫外線や電子線
を照射する方法等が挙げられる。
【0056】上記近赤外線吸収層の厚さとしては、使用
用途等により適宜設定すればよく特に限定されるもので
はない。例えば、乾燥時の厚さを0.5〜1000μm
となるようにすることが好ましい。より好ましくは、1
〜100μmである。更に好ましくは1〜50μm、特
に好ましくは、1〜20μmである。
【0057】上記積層体においては、近赤外線吸収層の
光入射側に、紫外線吸収層を設けることが好ましい。こ
れにより、太陽光による近赤外線吸収性色素の劣化をよ
り効果的に抑制することができる。このような積層体の
積層構造としては特に限定されず、例えば、(1)光入
射側から紫外線吸収層、近赤外線吸収層、基材の順に積
層された形態、(2)光入射側から紫外線吸収層、基
材、近赤外線吸収層の順に積層された形態、等が挙げら
れる。また、耐擦り傷性及び耐汚染性を向上させるため
に、積層体表面にシリコン系や有機系のハードコート
層、光触媒機能層等の表面保護層を更に設けてもよく、
必要により基材と積層体との間や積層体の各層間にプラ
イマー層を設けてもよい。このような紫外線吸収層や表
面保護層、プライマー層の組成や厚さとしては、特に限
定されるものではない。
【0058】本発明の近赤外線吸収性塗膜はまた、近赤
外線吸収性能の劣化が少ないことを特長としており、塗
膜が持つ物性として、促進耐候性試験後の近赤外線吸収
性色素の近赤外線吸収性能の低下が少ない、すなわち吸
収能残存率が高いことが挙げられ、紫外線オートフェー
ドメーターによる促進耐候性試験における光照射63
℃、48時間後の近赤外線吸収能残存率が50%以上で
ある。具体的には、近赤外線吸収性樹脂組成物を用いて
形成された塗膜を用いて紫外線フェードメーターによる
促進耐候性試験を行い、次の評価方法により求められる
吸収能残存率が、50%以上である。好ましくは、60
%以上であり、より好ましくは70%以上、更に好まし
くは80%以上である。なお、近赤外線吸収性能残存率
の実際の測定は、ガラス、PETフィルム等の近赤外線
領域に吸収をもたない基材にコーティングした塗膜で行
うことになる。
【0059】近赤外線吸収能残存率の評価方法 基材上に、近赤外線吸収性塗膜を形成し、得られた積層
体の近赤外領域における極大吸収波長での光の透過率
を、分光光度計により測定する(Ti 初期値)。また基
材の当該波長での透過率を測定する(T0 )。この積層
体を用い、紫外線オートフェードメーター(スガ試験機
社製、商品名「FAL−AU−B」)による照射試験を
63℃で48時間、連続照射を行い、促進耐候性試験と
し、試験後の近赤外領域における極大吸収波長での透過
率を測定する(T)。これらの測定値から、吸収能残存
率R(%)を次式により求める。 R(%)=(T0 −T)/(T0 −Ti
【0060】本発明の近赤外線吸収性塗膜や、該近赤外
線吸収性塗膜を近赤外線吸収性層として含む積層体は、
透明性を高くすることが好ましく、例えば、ヘーズ(曇
価)を3.0%以下とすることが好ましい。より好まし
くは、2.0%以下であり、更に好ましくは、1.0%
以下である。このような近赤外線吸収性塗膜や積層体
は、ビルや住宅の窓用、電車や自動車等の車両の窓用、
アーケード、温室等に好適に用いることができる他、プ
ラズマディスプレイにおける赤外線リモコン誤作動防止
用、太陽電池パネルの保護用や、サングラス、一般眼
鏡、保護眼鏡、コンタクトレンズ等にも用いることがで
きる。また上記の物品や構造体の所望の部分に(例えば
窓等のガラス面に)、近赤外線吸収性樹脂組成物を塗布
して使用することもできる。
【0061】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるも
のではない。
【0062】合成例1 攪拌機、滴下口、温度計、冷却管及び窒素ガス導入口を
備えた500ミリリットルのフラスコにトルエン84g
を加えて105℃に加熱した。これにメタクリル酸シク
ロヘキシル69g、アクリル酸2−エチルヘキシル1
6.5g、メタクリル酸0.5g、メタクリル酸2−ヒ
ドロキシエチル14g、開始剤として2,2′−アゾビ
ス−(2−メチルブチロニトリル)2gを3時間かけて
連続滴下し、更に2時間加熱した。その後、トルエン1
8gを加えてアクリル樹脂の50%溶液を得た。なお、
このアクリル樹脂を構成する重合体の数平均分子量は、
5800であった。アクリル樹脂の合成に用いた単量体
成分の組成及び得られたアクリル樹脂の特性値を表1に
示す。
【0063】合成例2、4及び5 アクリル樹脂の合成に用いる単量体成分の組成を表1に
示すようにした以外は、合成例1と同様の方法でアクリ
ル樹脂を得た。得られたアクリル樹脂の特性値を表1に
示す。
【0064】合成例3 攪拌機、滴下口、温度計、冷却管及び窒素ガス導入口を
備えた500ミリリットルのフラスコにトルエン84g
を加えて115℃に加熱した。これにメタクリル酸シク
ロヘキシル81g、アクリル酸2−エチルヘキシル1
8.5g、メタクリル酸0.5g、開始剤として、t−
ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート1gを3
時間かけて連続滴下し、更に2時間加熱させ、その後ト
ルエン18gを加えてアクリル樹脂の50%溶液を得
た。なお、このアクリル樹脂を構成する重合体の数平均
分子量は17000であった。アクリル樹脂の合成に用
いた単量体成分の組成及び得られたアクリル樹脂の特性
値を表1に示す。
【0065】合成例6 アクリル樹脂の合成に用いる単量体成分の組成を表1に
示すようにした以外は、合成例3と同様の方法でアクリ
ル樹脂を得た。得られたアクリル樹脂の特性値を表1に
示す。
【0066】合成例7 攪拌機、滴下口、温度計、冷却管及び窒素ガス導入口を
備えた500ミリリットルのフラスコにメチルエチルケ
トン100g、2− [2′−ヒドロキシ−5′−(メタ
クリロイルオキシエチル)フェニル] −2H−ベンゾイ
トリアゾール(商品名「RUVA93」、大塚化学社
製)18g、メタクリル酸シクロヘキシル34g、スチ
レン3g、メタクリル酸2−エチルヘキシル3g、アク
リル酸ブチル2g、開始剤(2,2′−アゾビス−(2
−メチルブチロニトリル))0.2gを仕込み、窒素ガ
スを導入し攪拌しながら還流温度に加熱した。これにメ
チルエチルケトン80g、2− [2′−ヒドロキシ−
5′−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル] −2
H−ベンゾトリアゾール(商品名「RUVA93」、大
塚化学社製)18g、メタクリル酸シクロヘキシル34
g、スチレン3g、メタクリル酸2−エチルヘキシル3
g、アクリル酸ブチル2g、開始剤0.2gの混合物を
2時間かけて滴下し、更に2時間加熱して、アクリル樹
脂の50%溶液を得た。なお、このアクリル樹脂を構成
する重合体の数平均分子量は20000であった。
【0067】合成例8 単量体成分を表1に示すようにした以外は、合成例3と
同様の方法でアクリル樹脂を得た。得られた樹脂の特性
値を表1に示す。
【0068】
【表1】
【0069】表1について、以下に説明する。 1)CHMAは、メタクリル酸シクロヘキシルであり、
2)2−EHAは、アクリル酸2−エチルヘキシルであ
り、3)MMAは、メタクリル酸メチルであり、4)E
Aは、アクリル酸エチルであり、5)MAAは、メタク
リル酸であり、6)HEMAは、メタクリル酸2−ヒド
ロキシエチルであり、7)開始剤1は、2,2′−アゾ
ビス−(2−メチルブチロニトリル)であり、8)開始
剤2は、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエ
ートである。
【0070】実施例1 バインダー樹脂として合成例1のアクリル樹脂10部、
色素1を0.23部、トルエン4.3部、硬化剤として
住友バイエルウレタン社製、スミジュールN3200
(商品名)を1部を混合し、近赤外線吸収性樹脂組成物
を調製した。これを基材としてのPETフィルム(東レ
社製、商品名「ルミラーT60」、50μm)に塗工し
80℃で乾燥させて膜厚5μmの近赤外線吸収層を形成
した。また、紫外線吸収層として合成例7のアクリル樹
脂10部、メチルエチルケトン3部、スミジュールN3
200を0.3部を混合し、上記近赤外線吸収層の上に
塗工し80℃で乾燥させて膜厚5μmの紫外線吸収層を
形成した。以上の方法で作製した試料を50℃で7日間
保管後、促進耐候性試験を実施した。また、試験試料の
ヘーズ(曇価)の測定を行った。
【0071】実施例2〜7、9 表2に示した原材料の構成で、実施例1と同様の方法で
試験試料の作製、促進耐候性試験を実施した。すなわ
ち、実施例2では、バインダー樹脂に合成例2で得られ
たアクリル樹脂を用いた、実施例3では、バインダー樹
脂に合成例3で得られたアクリル樹脂を用い、スミジュ
ールN3200を配合せず、実施例4では、近赤外線吸
収色素に色素2を0.16部用い、実施例5では、近赤
外線吸収色素に色素3を0.13部用い、実施例6で
は、合成例1のアクリル樹脂10部に対して脱水剤とし
てオルトギ酸トリメチル(OFM)を0.5部添加し、
1日後に使用したこと以外は実施例1と同様の方法で試
験試料の作製を行い、促進耐候性試験を実施した。ま
た、実施例7では、紫外線吸収層を設けなかったこと以
外は実施例1と同様の方法で試験試料の作製を行い、促
進耐候性試験を実施した。実施例9ではバインダー樹脂
に合成例8で得られたアクリル樹脂を用い、スミジュー
ルN3200を配合せず、また紫外線吸収層を設けなか
ったこと以外は実施例1と同様の方法で試験試料の作製
を行い、促進耐候性試験を実施した。また、試験試料の
ヘーズ(曇価)の測定を行った。
【0072】実施例8 実施例1と同様にしてPETフィルム上に近赤外線吸収
層を形成した。更に実施例1と同じ条件で近赤外線吸収
層とは反対側のPETフィルム上に紫外線吸収層を形成
した。この試料を50℃で7日間保管後、促進耐候性試
験を実施した。また試験試料のヘーズ(曇価)の測定を
行った。
【0073】比較例1〜3 表2に示した原材料の構成で、実施例1と同様の方法で
試験材料の作製、促進耐候性試験を実施した。すなわ
ち、比較例1では、バインダー樹脂に合成例4を用い、
比較例2では、バインダー樹脂に合成例5を用い、比較
例3では、バインダー樹脂に合成例6を用いスミジュー
ルN3200を配合しなかったこと以外は実施例1と同
様の方法で試験試料の作製を行い、促進耐候性試験を実
施した。
【0074】評価方法 塗膜の吸水率の測定 実施例1で調製した近赤外線吸収性樹脂組成物を乾燥膜
厚が1mmとなる様にコーティング後80℃で3分間乾
燥し、基材より剥離し、3cm×3cmの近赤外線吸収
性塗膜を作製した。これを50℃で7日間保存後、減圧
条件(約20mPa)下で80℃に加熱し、12時間乾
燥後、重量を測定した(W0 とする)。この膜を水に浸
漬し、室温で20日間保存した後、取り出して重量を測
定した(W 1 とする)。これらの測定値より、次式に従
って吸水率を測定した。 塗膜の吸水率(質量%)={(W1 −W0 )/W0 }×
100 実施例2〜8、比較例1〜3についても同様に測定を行
った。結果を表2に示した。実施例3、9及び比較例3
は硬化剤(スミジュールN3200)を用いないもので
ある。
【0075】色素の耐候性 実施例1〜9及び比較例1〜3の方法で作製した試験試
料の極大吸収波長での光の透過率を、分光光度計により
測定した(Ti 初期値)。また基材フィルムの当該波長
での透過率を測定した(T0 )。この試験試料を用い、
紫外線オートフェードメーター(スガ試験機社製、商品
名「FAL−AU−B」)による連続照射試験を63℃
で48時間行い、促進耐候性試験とし、試験後の極大吸
収波長での透過率を測定した(T)。なお、照射試験に
おいて、実施例7以外は紫外線吸収層側から、また、実
施例7は近赤外線吸収層側から光(紫外線)照射を行っ
た。これらの測定値から、近赤外線吸収能残存率R
(%)を次式により求めた。結果を表2に示した。 R(%)=(T0 −T)/(T0 −Ti
【0076】
【表2】
【0077】表2について、以下に説明する。色素1
は、VOPc(2,5−Cl2 PhO)8 {2,6−
(CH32 PhO}4 {Ph(CH3 )CHNH}3
Fであり、色素2は、VOPc(2,5−Cl2 Ph
O)8 {2,6−(CH32 PhO}4 (PhCH2
NH)4 であり、色素3は、:CuPc(2,5−Cl
2 PhO)8 {2,6−(CH32 PhO}4 (Ph
CH2 NH)4 であり、脱水剤のOFMは、は、オルト
ギ酸トリメチルである。
【0078】ヘーズ(曇価)の測定 実施例1〜9の方法で作製した試験試料のヘーズの測定
を、JIS K7105に従い、日本電色社製のヘーズ
メーターを用いて行った。結果を表3に示した。
【0079】
【表3】
【0080】
【発明の効果】本発明の近赤外線吸収性塗膜は、上述の
構成よりなるので、近赤外線吸収性色素が劣化すること
が抑制されて優れた耐候性を発揮することができる積層
体を形成して、ビルや住宅の窓用、電車や自動車等の車
両の窓用、アーケード、温室等に好適に用いることがで
きる他、プラズマディスプレイにおける赤外線リモコン
誤作動防止用、太陽電池パネルの保護用や、サングラ
ス、一般眼鏡、保護眼鏡、コンタクトレンズ等にも用い
ることができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 3/00 105 C09K 3/00 105 (72)発明者 野田 信久 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒内 (72)発明者 増田 清司 茨城県つくば市観音台1丁目25番地12 株 式会社日本触媒内 (72)発明者 北尾 倍章 茨城県つくば市観音台1丁目25番地12 株 式会社日本触媒内 Fターム(参考) 4J038 CA011 CA021 CA041 CB041 CB081 CC021 CC041 CD021 CD081 CD091 CD111 CE051 CG141 CH031 CH041 CH071 DA031 DA161 DB001 DD001 DD121 DG031 DG211 DL031 DL121 DL131 KA08 MA13 NA19 PA19 PB02 PB05 PB07 PC03 PC08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 780nm〜1200nmに極大吸収波
    長を有する近赤外線吸収性色素を含有する近赤外線吸収
    性塗膜であって、紫外線オートフェードメーターによる
    促進耐候性試験における光照射48時間後の近赤外線吸
    収能残存率が50%以上であることを特徴とする近赤外
    線吸収性塗膜。
  2. 【請求項2】 前記近赤外線吸収性塗膜が下記一般式
    (1); 【化1】 (式中、R4 は、水素原子又はメチル基を表す。Zは、
    炭素数4〜25の炭化水素基を表す。)で表される単量
    体を30質量%以上含有する単量体成分を重合してなる
    重合体を含む近赤外線吸収性樹脂組成物から形成されて
    なることを特徴とする請求項1記載の近赤外線吸収性塗
    膜。
  3. 【請求項3】 前記近赤外線吸収性色素が下記一般式
    (2); 【化2】 (式中、αは、同一若しくは異なって、SR1 、OR
    2 、NHR3 又はハロゲン原子を表し、NHR3 を必須
    とする。R1 、R2 及びR3 は、同一若しくは異なっ
    て、置換基を有してもよいフェニル基、炭素数1〜20
    のアルキル基又は炭素数7〜20のアラルキル基を表
    す。βは、同一若しくは異なって、SR1 、OR 2 又は
    ハロゲン原子を表し、SR1 又はOR2 を必須とする。
    ただし、α及びβのうち少なくとも1つは、ハロゲン原
    子又はOR2 を必須とする。Mは、無金属、金属、金属
    酸化物又は金属ハロゲン化物を表す。)で表される化合
    物であることを特徴とする請求項1又は2記載の近赤外
    線吸収性塗膜。
  4. 【請求項4】 780nm〜1200nmに極大吸収波
    長を有する近赤外線吸収性色素と下記一般式(1); 【化3】 (式中、R4 は、水素原子又はメチル基を表す。Zは、
    炭素数4〜25の炭化水素基を表す。)で表される単量
    体を30質量%以上含有する単量体成分を重合してなる
    重合体を含んでなることを特徴とする近赤外線吸収性樹
    脂組成物。
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