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JP2002037756A - 無水酢酸 - Google Patents

無水酢酸

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Publication number
JP2002037756A
JP2002037756A JP2001107959A JP2001107959A JP2002037756A JP 2002037756 A JP2002037756 A JP 2002037756A JP 2001107959 A JP2001107959 A JP 2001107959A JP 2001107959 A JP2001107959 A JP 2001107959A JP 2002037756 A JP2002037756 A JP 2002037756A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acetic anhydride
ozone
ozonized
treatment
heat treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001107959A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuru Yamashita
充 山下
Toshifumi Fukui
敏文 福井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daicel Chemical Industries Ltd filed Critical Daicel Chemical Industries Ltd
Priority to JP2001107959A priority Critical patent/JP2002037756A/ja
Publication of JP2002037756A publication Critical patent/JP2002037756A/ja
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 精製された無水酢酸であって、加
熱等により着色等の品質問題が生じない無水酢酸を提供
する。 【解決手段】 80〜120℃、5時間以上の加
熱処理を施した後の硫酸着色試験の値が10APHA以
下であることを特徴とする無水酢酸。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば酢酸を熱分
解してケテンを得、酢酸にそのケテンを吸収反応せしめ
る方法等によって製造される無水酢酸に関するものであ
る。無水酢酸は酢酸セルロースの原料、医薬、農薬(ア
セフェート等)、染料、洗顔料、甘味料(アスパルテー
ム等)、可塑剤(クエン酸トリブチル等)、高分子分野
(ポリオキシテトラメチレングリコール、ポリアセター
ル、液晶ポリマー等)などに広く用いられている。
【0002】
【従来の技術】無水酢酸の工業的な製造方法としては、
酢酸を熱分解してケテンを得、酢酸にそのケテンを吸収
反応せしめて無水酢酸を得るケテン法(ワッカー法)、
酢酸メチルに一酸化炭素を反応せしめて無水酢酸を得る
ハルコン法等が知られているが、従来、酢酸の熱分解に
よるケテン法が一般的である。ケテン法において、酢酸
を熱分解して得られたケテンを酢酸に吸収反応せしめて
得られる粗製無水酢酸中には不飽和化合物などの不純物
が少なからず混入している。
【0003】また、無水酢酸は、その原料酢酸として酢
酸セルロース製造工程から排出される酢酸水溶液から濃
縮回収された酢酸が使用される場合があり、この濃縮酢
酸には酢酸セルロース製造工程からの不純物が完全に除
去されずに含まれるため、製造された粗製無水酢酸もそ
れらの影響を受ける。
【0004】粗製無水酢酸は、以上のように、低沸点及
び高沸点の不飽和化合物などの不純物を含むため、通
常、蒸留によって脱低沸及び脱高沸を行なう。しかしな
がら、蒸留による精製は、多大な熱エネルギーを必要と
し、また、無水酢酸に沸点が近かったり、共沸するもの
は、十分に分離できない。このような蒸留による精製の
問題を解決するため、特開平4−34537号には、ケ
テン炉を通して得られる粗製無水酢酸、すなわち無水酢
酸(AA)と酢酸(AC)との混合物(AA/AC≒8
0/20)に対してオゾン処理する精製法が開示されて
いる。粗製無水酢酸をオゾン処理することにより、不飽
和化合物などの不純物はオゾン化され、オゾン化中間体
の生成を経て、分解される。なお、オゾン処理された粗
製無水酢酸中には、不飽和化合物などの不純物がオゾン
化され、オゾン化中間体を経て分解した分解生成物が存
在する他に、分解する前のオゾン化中間体が存在し、ま
た、未反応のオゾンが溶存オゾンとして存在する。しか
しながら、この処理後の無水酢酸は酢酸セルロース製造
工程で使用され得るが、純度が低いため、ある種の方法
にはさらに高純度な無水酢酸が求められている。
【0005】そこで、特開平6−25071号には、オ
ゾン処理した後、蒸留する粗製無水酢酸の精製法が開示
されている。この方法では、不飽和化合物などの不純物
がオゾン化され生じた分解生成物、さらにオゾン化中間
体、および溶存オゾンが、蒸留により除去されて、高純
度に精製される。
【0006】しかしながら、オゾン処理後に蒸留する方
法により精製した無水酢酸においても、不飽和化合物な
どの不純物が存在し、また、加熱によって、着色等の品
質問題が発生することが判明した。また、オゾン処理後
に蒸留する方法により精製した無水酢酸を有機薬品のア
セチル化剤等として用いる場合、例えば、ポリオキシテ
トラメチレングリコール(PTMG)の製造等の場合、
硫酸等の酸と共に使用したり、加熱を施したりすること
で、PTMG等の最終製品が着色し、最終製品の品質の
低下を引き起こすことも判明した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、精製
された無水酢酸であって、加熱等により着色等の品質問
題が生じない無水酢酸を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意検討した結果、上記のようにオゾン
処理後に蒸留する方法により精製するよりも、例えば蒸
留後にオゾン処理する方法により精製し、さらに、無水
酢酸中にオゾン化中間体および溶存オゾンを適量存在さ
せた状態にすることにより、無水酢酸の加熱による着色
が抑えられることを見出し、本発明を完成した。
【0009】すなわち、本発明は、80〜120℃、5
時間以上の加熱処理を施した後の硫酸着色試験の値が1
0APHA以下であることを特徴とする無水酢酸であ
る。
【0010】本発明の請求項2の発明は、オゾン処理し
て製造される純度95%以上の無水酢酸であって、80
〜120℃、5時間以上の加熱処理を施した後の硫酸着
色試験の値が10APHA以下であることを特徴とする
無水酢酸である。
【0011】本発明の請求項3の発明は、オゾン処理し
て製造される純度95%以上の無水酢酸であって、溶存
オゾン及びオゾン化中間体を含有し、かつ80〜120
℃、5時間以上の加熱処理を施した後の硫酸着色試験の
値が10APHA以下であることを特徴とする無水酢酸
である。
【0012】本発明の請求項4の発明は、オゾン処理し
て製造される純度95%以上の無水酢酸であって、溶存
オゾン及びオゾン化中間体を合計の含有率がオゾン換算
で15〜200ppm含有し、かつ80〜120℃、5
時間以上の加熱処理を施した後の硫酸着色試験の値が1
0APHA以下であることを特徴とする無水酢酸であ
る。
【0013】本発明の請求項5の発明は、オゾン処理し
て製造される純度95%以上の無水酢酸であって、溶存
オゾン及びオゾン化中間体を含有し、オゾン化中間体の
含有率が5〜200ppmであり、かつ80〜120
℃、5時間以上の加熱処理を施した後の硫酸着色試験の
値が10APHA以下であることを特徴とする無水酢酸
である。
【0014】本発明の請求項6の発明は、オゾン処理し
て製造される純度95%以上の無水酢酸に加熱処理を施
して製造された無水酢酸である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の無水酢酸は、例えば、前
記したケテン法によって製造される粗製無水酢酸に対
し、蒸留した後にオゾン処理を施すという二段階の精製
処理を行うことによって製造され、また、例えば、上記
の精製処理の後、さらに加熱処理を施して製造される。
以上のような製造法により、精製無水酢酸中にオゾン化
中間体および溶存オゾンを存在させた状態にし、オゾン
化中間体および溶存オゾンの量を調整することができ
る。原料粗製無水酢酸は、無水酢酸の製造工程中、どの
ような濃度の粗製無水酢酸であっても良い。しかし、反
応工程より得られる粗製無水酢酸中の不純物が多くなる
ほど、後述するオゾン含有ガスの消費量が多くなるた
め、粗製無水酢酸中に含有される例えばジケテン等の二
重結合成分量がより少なくなる反応条件を選んで、粗製
無水酢酸を製造するのが望ましい。
【0016】粗製無水酢酸を蒸留して一次精製する際に
使用される蒸留塔の形式に特に制限はなく、自由に選択
することができる。一般的にはシーブトレイ、バブルキ
ャップトレイ、バルブトレイ等の棚段塔、インタロック
スサドル、ポールリング、スルザーパック等の充填塔の
うちから一つまたは二つ以上選択して用いることが可能
でる。
【0017】棚段塔の場合は、トレイ数は20〜80個
程度、充填塔の場合はそれに相当する充填高さを有する
ものを使用するのが好ましい。粗製無水酢酸は、蒸留塔
の中間部、望ましくは蒸留塔中央部よりも上方から導入
され、この原料導入段より下方、望ましくは蒸留塔中央
部よりも下部から精製無水酢酸が蒸気または液で回収さ
れる。
【0018】蒸留塔の操作圧力については特に制限はな
いが、圧力が高すぎる場合、塔内温度の上昇により望ま
しくない反応が起こるおそれがあり、逆に圧力が低すぎ
る場合、塔頂における蒸気の凝縮に困難を伴う。したが
って、望ましい操作圧力は、塔頂において100mmH
g〜常圧の範囲である。
【0019】塔頂蒸気の凝縮液の一部は還流液として塔
頂に戻されるが、回収液流量に対する還流液流量の比、
いわゆる還流比は原料液の組成、求められる製品品質等
により決定される。通常0.5〜1000程度、好まし
くは1〜100程度の範囲から選択できる。
【0020】次に、上記のような蒸留塔を用いて一次精
製された無水酢酸に対し、オゾン処理にて二次精製する
場合、これに用いるオゾン含有ガスにも特に制限はな
い。工業的には、一般に空気あるいは酸素を原料とし、
無声放電によりオゾンを発生させる方式が用いられる。
通常、空気原料の場合、オゾンの濃度は5〜25g/N
3、好ましくは10〜20g/Nm3である。
【0021】無水酢酸と接触させるオゾンの割合は、蒸
留により一次精製された無水酢酸中に含まれる不飽和化
合物量、オゾン自身の分解反応等を考慮し、反応を完全
に完結させた後に残留する溶存オゾンが10〜100p
pm、好ましくは10〜60ppm、さらに好ましくは
10〜50ppmとなるように、オゾンを仕込む。実用
上はさらに気液の接触効率や精製率等を考慮して実験に
より適宜決められるが、通常、このときのオゾン使用率
は50〜300g−O3/Tであり、好ましくは90〜
270g−O3/Tである。
【0022】オゾン処理の反応器の形式は、オゾンと無
水酢酸の接触が良好に行えるのならば特に制限はない
が、実用上は気泡塔方式、攪拌槽方式、充填塔方式が好
ましい。また、接触時間は、数十秒〜数十分の範囲で適
切な時間を設定すれば良い。反応温度は室温付近が適当
であり、好ましくは20〜40℃程度である。温度が低
すぎると反応速度が低下し、温度が高すぎるとオゾン自
身が分解し易くなったり、オゾン分解度が低下したりす
るので好ましくない。
【0023】蒸留した後、オゾン処理した精製無水酢酸
を、さらに加熱処理する場合の加熱処理の条件として
は、80〜120℃で5〜20時間の範囲に設定すれば
良い。
【0024】このように、粗製無水酢酸を蒸留して一次
精製した後、上述したように設定されるオゾン含有ガス
処理による二次精製を行うことによって、また、上記の
精製処理の後、さらに加熱処理を施して精製することに
よって、本発明の無水酢酸が製造される。
【0025】上記のようにして得られた本発明の無水酢
酸は、純度が95%以上、好ましくは99%以上であ
り、溶存オゾン及び、オゾン処理時に不飽和化合物がオ
ゾンによって酸化されて生成したオゾン化中間体を含有
し、溶存オゾン及びオゾン化中間体の合計の含有率が、
オゾン換算で15〜200ppmである。そのうちオゾ
ン化中間体の含有率は5〜200ppmであるが、オゾ
ン化中間体の含有率は一次精製の蒸留条件により変化し
得る。すなわち不飽和化合物の除去量及びオゾン処理法
によって変わってくる。
【0026】以上、本発明の無水酢酸を得る方法とし
て、粗製無水酢酸を蒸留した後にオゾン処理する精製法
について述べたが、この精製法に限られず、本発明の8
0〜120℃、5時間以上の加熱処理を施した後の硫酸
着色試験の値が10APHA以下という条件をクリアー
する無水酢酸であればどのような精製法によって得られ
た無水酢酸であってもよい。本発明の無水酢酸は、例え
ば加熱等によっても新たな不飽和化合物の発生が抑えら
れ、したがって色相の悪化を生じず、その品質が安定し
て維持される。したがって本発明の無水酢酸は、前記P
TMGの製品に使用する無水酢酸の用途以外にも、酢酸
セルロースの原料、医薬、農薬(アセフェート等)、染
料、洗顔料、甘味料(アスパルテーム等)、可塑剤(ク
エン酸トリブチル等)、高分子分野(ポリアセタール、
液晶ポリマー等)等の用途に適用され得るが、特にポリ
アセタール、液晶ポリマーが好適である。また、それら
の用途に限らずどのような用途にも適用可能だが、例え
ば熱を加える処理が必要な用途に使用することができ
る。本発明の無水酢酸は、80〜120℃、5時間以
上、好ましくは6時間以上、さらに好ましくは10時間
以上、さらに60時間以上の加熱処理を施した後の硫酸
着色試験の値が10APHA以下である。硫酸着色試験
(硫着試験)は、サンプル30mlに硫酸0.3mlを
加え25℃で5分間経過後その着色状態をAPHAで表
現することで実施される。硫着試験の着色状態を表わす
APHA値が低いものが品質の良い無水酢酸である。
【0027】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて本発明を
説明するが、本発明はこれらによって限定されるもので
はない。
【0028】実施例1 ケテン炉を通して酢酸の熱分解によって得られたケテン
を酢酸に吸収させて粗製無水酢酸を得、この粗製無水酢
酸を、操作圧力をそれぞれ常圧にした脱低沸塔と脱高沸
塔とを順次通して、一次精製処理を行った。次いで、こ
の一次精製処理した無水酢酸に対し、図1に示す実験装
置を用いてオゾン処理を行った。なお、図1において、
1はオゾン発生器、2は充填塔である。空気を原料とし
てオゾン発生器1によりオゾンを発生させ、このオゾン
発生器1から出るオゾン化空気(オゾンと空気の混合ガ
ス)を、外径5mm×高さ5mmのラシヒリングを装填
した充填塔2に、その下部から導入した。このときのオ
ゾン化空気量は42NL/H、オゾン濃度19.0g/
Nm3、オゾン流入量16.6mmol/Hである。一
方、充填塔2の上部から、前記のように蒸留による一次
精製処理を行った粗製無水酢酸を、仕込み、オゾンと向
流接触させて、オゾン処理を行った。オゾン処理された
製品無水酢酸は、充填塔2の下部から抜き取り、これを
回収した。このときの無水酢酸の仕込流量は6006g
/Hで、オゾン使用率は133g−O3/Tである。こ
うして得られた精製無水酢酸の純度は99.5%、溶存
オゾンとオゾン化中間体との合計の含有率はオゾン換算
で92ppm、このうち、オゾン化中間体の含有率は6
9ppmであった。なお、溶存オゾンとオゾン化中間体
との合計の含有率の測定は、KI法に従って下記のよう
な手順で行った。 試料10gに純水100gを入れて加水分解させて2
0分放置。 サンプル10ccに0.2NKI水溶液30cc添
加。 2N硫酸水溶液5cc添加。 冷蔵庫(5℃)で20分以上冷却。 チオ硫酸ナトリウム滴定(指示薬澱粉水溶液)。 このような測定により、溶存オゾンとオゾン化中間体と
のオゾン換算での合計含有率を求めた。一方、溶存オゾ
ンとオゾン化中間体とが混在する無水酢酸中での溶存オ
ゾンの含有率の測定は、所定量のジケテンを添加し、こ
のジケテンの残量をガスクロマトグラフ分析によって測
定することによって行った(以下、DK法という)。す
なわち、ジケテンを添加するとこれが溶存オゾンによっ
て酸化され、溶存オゾンと同量のジケテンが消失する。
したがって、ジケテンの添加量から、測定されたジケテ
ン残量を引いた減少量、すなわち、溶存オゾンとの反応
で消失したジケテン量を求めて、この量を溶存オゾン量
とすることができる。また、前記したKI法によって求
められた溶存オゾン及びオゾン化中間体の合計含有率か
ら、DK法によって求められた溶存オゾンの含有率を引
いた値を、オゾン化中間体の含有率とした。なお、不飽
和化合物としてのジケテン濃度の測定を併せて行った。
その濃度は、粗製無水酢酸では76ppm、得られた製
品無水酢酸でのジケテン濃度は検出限界(2ppm)以
下であった。ジケテン濃度の分析は、ガスクロマトグラ
フィー(カラム;DB−1(キャピラリーカラム)、検
出器;FID)で行った。上記で得られた精製無水酢酸
について、硫酸着色試験(硫着試験)を下記の方法で行
った。すなわち、サンプル30mlに硫酸0.3mlを
加え25℃で5分間経過後その着色状態をAPHAで表
わした。次に、上記で得られた精製無水酢酸について、
110℃で6時間の加熱処理をした後、上記の方法と同
様にして、硫着試験を行った。また、加熱処理後の精製
無水酢酸の硫着試験について、さらに試験時間を10時
間、30時間、60時間にして行った。以上の無水酢酸
についての各測定値をまとめて表1に示した。
【0029】実施例2 実施例1における無水酢酸の製造工程中、オゾン処理時
に充填塔2に導入したオゾン化空気量を120NL/H
とした以外は、実施例1と同様の方法で無水酢酸を製造
した。得られた精製無水酢酸の純度は99.5%、溶存
オゾンとオゾン化中間体との合計含有率はオゾン換算で
124ppm、このうち、オゾン化中間体の含有率は1
12ppmであった。また、ジケテン濃度は検出限界
(2ppm)以下であった。上記で得られた精製無水酢
酸およびこれを110℃で6時間の加熱処理をしたもの
について、実施例1と同様にして硫着試験を行った。無
水酢酸についての各測定値をまとめて表1に示した。
【0030】比較例1 実施例1と同様に、ケテン炉を通して酢酸の熱分解によ
って得られたケテンを酢酸に吸収させて粗製無水酢酸を
得、この粗製無水酢酸に対し、まずオゾン処理を行い、
次いで蒸留を行って製品無水酢酸を得た。オゾン処理
は、図1の装置において、オゾン濃度が20g/Nm3
のオゾン化空気を150NL/Hの速度で充填塔2の下
部から導入した。一方、粗製無水酢酸を充填塔2の上部
から6000g/Hで仕込み、オゾンと向流接触させて
処理した。次いで、充填塔2の下部から抜き取ったオゾ
ン処理後の無水酢酸を30段のシーブトレイを有する蒸
留塔(内径40mm、ガラス製)の上から14段目に5
00g/Hにて連続的に導入し、還流比5、塔頂圧力1
気圧にて運転を行った。濃縮された低沸物は塔頂におけ
る凝縮液より100g/H、精製された無水酢酸は上か
ら26段目より蒸気サイドカットで396g/Hの割合
で連続的に抜き取った。また、塔底より6g/Hの割合
で高沸物を含む無水酢酸を連続的に抜き取った。得られ
た精製無水酢酸の純度は99.6%、溶存オゾンとオゾ
ン化中間体との合計含有率はオゾン換算で33ppm、
このうち、溶存オゾンの含有率は検出限界(10pp
m)以下であった。また、ジケテン濃度は8ppmであ
った。上記で得られた精製無水酢酸およびこれを110
℃で6時間の加熱処理をしたものについて、実施例1と
同様にして硫着試験を行った。無水酢酸についての各測
定値をまとめて表1に示した。
【0031】比較例2 前記同様に得られた粗製無水酢酸を、30段のシーブト
レイを有する蒸留塔(内径40mm、ガラス製)の上か
ら14段目に500g/Hにて連続的に導入し、還流比
5、塔頂圧力100Torrにて運転を行った。濃縮さ
れた低沸物は塔頂における凝縮液より100g/H、精
製された無水酢酸は上から26段目より蒸気サイドカッ
トで394g/Hの割合で連続的に抜き取った。得られ
た精製無水酢酸の純度は99.6%、溶存オゾンとオゾ
ン化中間体との合計含有率はオゾン換算で60ppm、
このうち、溶存オゾンの含有率は検出限界(10pp
m)以下であった。また、ジケテン濃度は3ppmであ
った。上記で得られた精製無水酢酸およびこれを110
℃で6時間の加熱処理をしたものについて、実施例1と
同様にして硫着試験を行った。無水酢酸についての各測
定値をまとめて表1に示した。
【0032】比較例3 実施例1と同様に、ケテン炉を通して酢酸の熱分解によ
って得られたケテンを酢酸に吸収させて粗製無水酢酸を
得、この粗製無水酢酸に対し、オゾン処理を行った。オ
ゾン処理は、図1の装置において、オゾン濃度が21g
/Nm3のオゾン化空気を75NL/Hバブリングしな
がら1時間接触させて処理した。得られた精製無水酢酸
の純度は85.5%、溶存オゾンとオゾン化中間体との
合計含有率はオゾン換算で150ppm、このうち、溶
存オゾンの含有率は27ppm、オゾン化中間体の含有
率は123ppmであった。上記で得られた精製無水酢
酸およびこれを110℃で6時間の加熱処理をしたもの
について、実施例1と同様にして硫着試験を行った。無
水酢酸についての各測定値をまとめて表1に示した。
【0033】
【表1】
【0034】表1より明らかなように、本発明の無水酢
酸(実施例1、2)は、加熱処理後に着色がなく、加熱
処理後の硫着試験(試験時間5分)のAPHAは低い値
であった。また、硫着試験の試験時間を10時間、30
時間、60時間にした場合も、APHAは低い値であっ
た。これに対して、比較例1〜3の無水酢酸は、加熱処
理後に着色し、加熱処理後の硫着試験(試験時間5分)
のAPHAは高い値を示した。また、比較例1、2の無
水酢酸は、硫着試験の試験時間を60時間にした場合、
試験時間5分の場合よりさらに高いAPHAの値を示し
た。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、精製された無水酢酸で
あって、加熱等により着色等の品質問題が生じない無水
酢酸を提供し得る。本発明の無水酢酸は、高純度でかつ
色相等の品質が安定しているので、ポリアセタール、液
晶ポリマー製造用として、また有機薬品のアセチル化剤
等として広く用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無水酢酸の製造時にオゾン処理を行っ
たときの装置構成の一例を示す模式図である。
【符号の説明】
1 オゾン発生器 2 充填塔

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 80〜120℃、5時間以上の加熱処理
    を施した後の硫酸着色試験の値が10APHA以下であ
    ることを特徴とする無水酢酸。
  2. 【請求項2】 オゾン処理して製造される純度95%以
    上の無水酢酸であって、80〜120℃、5時間以上の
    加熱処理を施した後の硫酸着色試験の値が10APHA
    以下であることを特徴とする無水酢酸。
  3. 【請求項3】 前記加熱処理前の無水酢酸が、溶存オゾ
    ン及びオゾン化中間体を含有していることを特徴とする
    請求項1又は2記載の無水酢酸。
  4. 【請求項4】 溶存オゾンとオゾン化中間体との合計の
    含有率がオゾン換算で15〜200ppmであることを
    特徴とする請求項3記載の無水酢酸。
  5. 【請求項5】 オゾン化中間体の含有率が5〜200p
    pmであることを特徴とする請求項3又は4記載の無水
    酢酸。
  6. 【請求項6】 オゾン処理して製造される純度95%以
    上の無水酢酸に加熱処理を施して製造された無水酢酸。
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