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JP2002012960A - 摺動部材 - Google Patents

摺動部材

Info

Publication number
JP2002012960A
JP2002012960A JP2000194380A JP2000194380A JP2002012960A JP 2002012960 A JP2002012960 A JP 2002012960A JP 2000194380 A JP2000194380 A JP 2000194380A JP 2000194380 A JP2000194380 A JP 2000194380A JP 2002012960 A JP2002012960 A JP 2002012960A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sprayed
steel
bronze
particles
sliding film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000194380A
Other languages
English (en)
Inventor
Youichi Kaneyasu
洋一 兼康
Takaaki Nakano
敬章 中野
Nobuaki Takei
宣明 竹井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
Priority to JP2000194380A priority Critical patent/JP2002012960A/ja
Publication of JP2002012960A publication Critical patent/JP2002012960A/ja
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  • Coating By Spraying Or Casting (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】耐摩耗性及び耐焼付性を一層改善し、摺動環境
が厳しい場合であっても良好に使用することができる青
銅系の溶射摺動膜を有する摺動部材を提供する。 【解決手段】金属を母材とする金属マトリックスを有す
る溶射摺動膜が基材に積層された摺動部材であって、溶
射摺動膜の金属マトリックスは、硬度がビッカース硬度
で400以上の炭素鋼または合金鋼を母材とする鋼系溶
射粒子と、重量比で15%以下のSnを含有する青銅を
母材とする青銅系溶射粒子とを含有しており、金属マト
リックスにおける面積比は、金属マトリックスを100
%としたとき、鋼系溶射粒子が占める面積が30〜70
%であり、残部が実質的に青銅系溶射粒子が占める面積
に設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は粉末などの溶射材を
溶射処理することにより形成された溶射摺動膜を有する
摺動部材に関する。本発明は、自動車、産業用機械、船
舶等に搭載されるエンジンや変速機等に用いられる摺動
部材に適用できる。
【0002】
【従来の技術】自動車や産業用機械等に搭載されるエン
ジンや変速機等に用いられる摺動部材には、耐焼付き
性、耐摩耗性に優れる青銅などの銅合金が多く採用され
ている。しかしながら青銅等の銅合金は、耐摩耗性に優
れているものの、材料単価が高いため、従来から必要部
のみに銅合金の溶射皮膜を形成して低コスト化を図るこ
とが良く行われている。更に、自己潤滑効果のある粒子
を銅合金のマトリックス中に存在させる方策、銅合金の
金属マトリックス自体の高強度化を図る方策などが開発
されている。
【0003】例えば、特開平7ー224370号公報
(公開:1995年)によれば、重量比で鉛を2〜30
%含有する青銅の溶射皮膜組織における固溶、析出を制
御して、溶射皮膜が有する強度と潤滑効果を両立させ、
潤滑油が十分に供給されない条件でも使用できる軸受材
料を開示している。
【0004】また特開平7ー48665号公報(公開:
1995年)によれば、Zn20〜45%を含有すると
共に、Al、Mn、Fe、Ni、Si、Co、Cr、T
i、Nb、V、Zr、Mo、Pbの少なくとも1種を
0.1〜10%含有し、微細な金属間化合物を金属マト
リックス中に晶出させて耐焼付き性、耐摩耗性を改善し
た高力黄銅皮膜を形成した摺動部材を開示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、エン
ジンや変速機等の高出力及び小型化に伴い、摺動環境が
一層高負荷化されつつある。このため、かなり高い面圧
が作用する摺動環境、潤滑油が十分供給されない摺動環
境であっても、良好に使用できる青銅系の溶射摺動膜が
求められている。
【0006】本発明は上記した実情に鑑みてなされたも
のであり、耐摩耗性及び耐焼付性を一層改善し、摺動環
境が厳しい場合であっても良好に使用することができる
青銅系の溶射摺動膜を有する摺動部材を提供することを
課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は青銅系の溶射
摺動膜を有する摺動部材について鋭意開発を進めてい
る。そして本発明者は、溶射摺動膜を構成する青銅を母
材とする金属マトリックスは、摺動環境が過酷である
と、摺動の際に塑性流動が発生し易いものであるが、青
銅の塑性流動を抑制すれば、青銅系の溶射摺動膜の耐摩
耗性及び耐焼付き性を一層向上できることに着目した。
本発明者は、青銅系の溶射摺動膜を構成する青銅系溶射
粒子に硬質の鋼系溶射粒子を骨格として分散させ、金属
マトリックスにおける面積比として、金属マトリックス
を100%としたとき、鋼系溶射粒子が占める面積が3
0〜70%であり、残部が実質的に青銅系溶射粒子が占
める面積になるように設定すれば、青銅系溶射粒子を構
成している青銅の連続的な塑性流動を、骨格として機能
する硬質の鋼系溶射粒子で効果的に分断することがで
き、これにより溶射摺動膜を構成する青銅の連続的な塑
性流動を抑制し、以て厳しい摺動環境であっても、青銅
系の溶射摺動膜の耐摩耗性及び耐焼付き性を一層向上さ
せ得ることを知見し、試験で確認し、本発明を完成し
た。
【0008】すなわち、本発明に係る溶射摺動膜は、金
属を母材とする金属マトリックスを有する溶射摺動膜が
基材に積層された摺動部材であって、溶射摺動膜の金属
マトリックスは、硬度がビッカース硬度で400以上の
炭素鋼または合金鋼を母材とする鋼系溶射粒子と、重量
比で15%以下のSnを含有する青銅を母材とする青銅
系溶射粒子とを含有しており、金属マトリックスにおけ
る面積比は、金属マトリックスを100%としたとき、
鋼系溶射粒子が占める面積が30〜70%であり、残部
が実質的に青銅系溶射粒子が占める面積に設定されてい
ることを特徴とするものである。
【0009】本発明に係る摺動部材の基材は、溶射摺動
膜を積層できるものであれば良く、鉄系、銅系等を問わ
ず、鋳造品、鍛造品、機械加工品を問わない。
【0010】本発明に係る溶射摺動膜によれば、ビッカ
ース硬度で400以上という高い硬度を有する炭素鋼ま
たは合金鋼を母材とする鋼系溶射粒子は、摺動の際に摩
擦熱が生じても、高温強度が維持され易い。このような
機能をもつ鋼系溶射粒子が金属マトリックスにおいて所
定の面積比で配置されて骨格として機能するため、摺動
の際に青銅の連続的な過剰な塑性流動を抑制することが
できる。これにより青銅系の溶射摺動膜の耐焼付き性が
改善され、溶射摺動膜の異常摩耗が抑制される。鋼系溶
射粒子により連続性が分断されている青銅系溶射粒子
は、微視的な塑性流動による潤滑効果を効果的に発現す
る。
【0011】炭素鋼または合金鋼を母材とする鋼系溶射
粒子の硬度がビッカース400未満では、骨格としての
機能が充分ではなく、青銅の連続的な塑性流動を分断し
て抑制する効果が十分に得られない。本明細書での硬度
は平均硬度を意味する。鋼系溶射粒子の硬度の上限とし
ては、必要に応じて、ビッカース900以下、800以
下、700以下とすることができる。合金鋼は耐熱鋼の
組成を有するものを採用できる。炭素鋼はFe−C系を
採用できる。Cは主として硬度、高温強度、耐熱性を高
めるのに有利である。この場合には炭素量は溶射摺動膜
の用途、溶射摺動膜の溶射条件などに応じて適宜選択で
きるものの、重量比で、例えば、0.1〜3.0%、
0.2〜2.8%とすることができる。但しこれに限定
されるものではない。
【0012】合金鋼としては、Fe−C−Cr系、Fe
−C−Ni系、Fe−C−Cr−Ni系、Fe−C−C
r−Ni−Mo系の少なくとも1種を採用できる。鋼系
溶射粒子はSiを含有しても含有せずともよい。Cは主
として高温強度、耐熱性を向上させるのに有利である。
Cr、Niは主として高温強度、耐熱性、耐食性を向上
させるのに有利である。Moは主として硬度を高めるの
に有利である。合金鋼の場合には、重量比で、Cは例え
ば0.1〜2.8%を採用でき、Crは例えば0.3〜
30%を採用でき、Niは例えば0.3〜18%を採用
でき、Moは例えば0.1〜8%を採用できる。但し、
合金元素はこれらの範囲に限定されるものではない。
【0013】青銅はCu−Sn系合金である。青銅中の
Sn(スズ)の含有量が重量比で15%を越えると、青
銅系粒子中に脆弱な金属間化合物が出現し易く、強度の
低下、耐焼付きの低下、異常摩耗の発生等の不具合が発
生し易い。青銅中のSn(スズ)の含有量は、重量比
で、例えば13%以下、12%以下、8%以下にするこ
とができるが、これらに限定されるものではない。青銅
は必要に応じてSnの他にPb、Zn、Pの少なくとも
1種を含有していてもよい。
【0014】炭素鋼または合金鋼と青銅との組合わせ
は、互いに固溶限が低い。このため、摺動の際に摩擦熱
により溶射摺動膜の摺動面の温度が上昇しても、変質相
が生成されにくく、骨格として機能できる鋼系溶射粒子
及び潤滑性を発揮する青銅系溶射粒子のそれぞれの機能
を維持するのに有利となる。
【0015】本発明によれば、金属マトリックスを10
0%としたとき、金属マトリックスにおける面積比は、
鋼系溶射粒子が占める面積が30〜70%であり、残部
が実質的に青銅系溶射粒子が占める面積に設定されてい
る。面積比の算定の基礎となる面積とは、溶射摺動膜の
金属マトリックスにおける相手材と摺動する側の面にお
ける2次元的面積つまり投影面積を意味する。
【0016】なお、一般的には、溶射摺動膜の金属マト
リックスにおける相手材と摺動する側の面における鋼系
溶射粒子と青銅系溶射粒子との面積比は、溶射摺動膜の
堆積方向に沿って切断した切断面の金属マトリックスに
おける鋼系溶射粒子と青銅系溶射粒子との面積比と、相
応するものとなる。
【0017】金属マトリックスにおいて、炭素鋼または
合金鋼を母材とする鋼系溶射粒子の割合が前記割合より
も少なすぎると、青銅の連続的な塑性流動が充分に抑制
されず、耐摩耗性及び耐焼付き性が低下する。また、炭
素鋼または合金鋼を母材とする鋼系溶射粒子の割合が前
記割合よりも多すぎると、青銅系溶射粒子の割合が相対
的に減少するため、溶射摺動膜の潤滑性が低下し、異常
摩耗、焼付きが発生し易くなる。上記した面積比によ
り、一層高強度で自己潤滑効果を有する摺動部材を形成
することができる。よって、従来より高面圧下で潤滑油
が十分供給されない条件であっても、良好に使用するこ
とができる摺動部材を提供できる。
【0018】本発明によれば、金属マトリックスにおけ
る面積比で、鋼系溶射粒子の上限値及び下限値は30〜
70%の範囲内で適宜選択できる。下限値としては例え
ば33%、35%、37%にすることができ、上限値と
して例えば65%、60%、55%とすることができ
る。但しこれらに限定されるものではない。この場合に
も、金属マトリックスの残部が実質的に青銅系溶射粒子
となる。従って、金属マトリックスを100%としたと
き、金属マトリックスにおける面積比で、鋼系溶射粒子
が占める面積が例えば35〜65%、37〜60%、4
0〜60%、45〜60%にすることができ、残部が実
質的に青銅系溶射粒子が占める面積とすることができ
る。ただし、これらの範囲に限定されるものではない。
【0019】本発明に係る溶射摺動膜によれば、次の
(1)〜(3)の堆積形態を採用することができる。説
明の便宜上、符号を付して説明する。
【0020】(1)図1に模式的に示すように、溶射摺
動膜1が基材4に積層されている。そして、溶射摺動膜
1における青銅を母材とする青銅系溶射粒子2(図1に
おいてハッチングが付されていない粒子)の溶射摺動膜
1の堆積方向である矢印B方向における高さをh1とし
たとき、溶射摺動膜1における鋼または合金鋼を母材と
する鋼系溶射粒子3(図1においてハッチングを付した
粒子で形成された粒子)の溶射摺動膜1の堆積方向であ
る矢印B方向における高さh2は、実質的にh1に対応
する形態を採用することができる。これにより、炭素鋼
または合金鋼を母材とする鋼系溶射粒子3が骨格として
機能し易くなり、青銅の連続性を効果的に分断でき、青
銅系溶射粒子2における連続的な塑性流動の発生を効果
的に抑制することができる。従って、青銅が有する本来
の潤滑効果を高めることができる。なお、本明細書では
高さは複数の高さデータの平均値を意味する。
【0021】『高さh2が実質的にh1に対応する』と
は、溶射摺動膜の堆積構造においてh2がh1と同じ程
度であることを意味し、具体的には、平均値として、h
2が(h1×0.6)〜(h1×1.5)の範囲にある
ことを意味する。h2が(h1×0.8)〜(h1×
1.2)の範囲にあれば、一層好ましい。なお、図1に
おいて、鋼系溶射粒子3及び青銅系溶射粒子2は、基材
4の表面の面方向に沿ってのびるように偏平化されてい
る。
【0022】(2)図2に模式的に示すように、溶射摺
動膜1が基材4に積層されている。そして、溶射摺動膜
1における青銅を母材とする青銅系溶射粒子2の溶射摺
動膜1の堆積方向である矢印B方向における高さをh1
としたとき、溶射摺動膜1における鋼または合金鋼を母
材とする鋼系溶射粒子3の溶射摺動膜1の堆積方向であ
る矢印B方向における高さh2は、h1の2倍以上で溶
射摺動膜1の厚み以下である形態を採用することができ
る。これにより、炭素鋼または合金鋼を母材とする鋼系
溶射粒子3の骨格性が一層向上するため、青銅を母材と
する青銅系溶射粒子2における連続的な塑性流動の発生
を一層効果的に抑制することができる。従って図2に示
す堆積形態は、青銅が有する本来の潤滑効果を一層高め
ることができる。
【0023】溶射摺動膜1における鋼または合金鋼を母
材とする鋼系溶射粒子3の溶射摺動膜1の堆積方向にお
ける高さh2は、h1の3倍以上であれば、前記した効
果が一層得られる。この場合には、溶射摺動膜1の厚み
や用途などもよるが、h2はh1の3.5倍以上、h1
の4倍以上にすることもできる。図2に示す形態におい
て、鋼系溶射粒子3の溶射摺動膜1の堆積方向における
高さh2は、溶射摺動膜1の平均厚み以下にできる。な
お、図2において、鋼系溶射粒子3及び青銅系溶射粒子
2は、基材4の表面の面方向に沿ってのびるように偏平
化されている。
【0024】(3)図3に模式的に示すように、溶射摺
動膜1が基材4に積層されている。そして、溶射摺動膜
1における青銅を母材とする青銅系溶射粒子2の溶射摺
動膜1の堆積方向である矢印B方向における高さをh1
としたとき、溶射摺動膜1における鋼または合金鋼を母
材とする鋼系溶射粒子3は、溶射摺動膜1の堆積方向で
ある矢印B方向における高さh2aがh1の2倍以上で
溶射摺動膜1の厚み以下である第1鋼系溶射粒子部分3
aと、溶射摺動膜1の堆積方向における高さh2bが高
さh1に対応する第2鋼系溶射粒子部分3bとを有する
形態を採用することができる。
【0025】この場合には、溶射摺動膜1の厚みや用途
などもよるが、第1鋼系溶射粒子部分3aにおいて、溶
射摺動膜1の堆積方向である矢印B方向における高さh
2aは、h1の3.5倍以上、h1の4倍以上にするこ
ともできる。なお、図3に示す形態において、第1鋼系
溶射粒子部分3aの溶射摺動膜1の堆積方向である矢印
B方向における高さh2aは、溶射摺動膜1の平均厚み
以下にできる。
【0026】図3に示す形態を採用すれば、高さが高い
第1鋼系溶射粒子部分3aによって、大きなレンジの青
銅の塑性流動を分断するとともに、高さが低い第2鋼系
溶射粒子部分3bによって、その領域内においてさらに
青銅の塑性流動を分断することができる。このため、塑
性流動が発生し易い青銅系溶射粒子2において、青銅の
塑性流動が効果的に分断されて微細化されるため、青銅
の潤滑効果が更に一層増す。また組織の微細化により、
金属マトリックスの強度も更に向上することができる。
なお、図3において、第1鋼系溶射粒子部分3a、第2
鋼系溶射粒子部分3b及び青銅系溶射粒子2は、基材4
の表面の面方向に沿ってのびるように偏平化されてい
る。
【0027】ところで、溶射摺動膜1における鋼系溶射
粒子3や青銅系溶射粒子2の高さの制御は、溶射処理の
特徴を利用すれば、比較的容易に行うことができる。す
なわち、一般的には、溶射摺動膜1は、溶融または半溶
融状態の溶射粒子が、溶射摺動面を形成する基材4の表
面に衝突して堆積されるため、前述したように溶射粒子
が偏平化し、このような偏平化された粒子が多数堆積し
た堆積組織を有する。したがって、鋼系溶射粒子3や青
銅系溶射粒子2の高さを大きくしたい場合には、その鋼
系溶射粒子3を形成する溶射前の状態の粒子、青銅系溶
射粒子2を形成する溶射前の状態の粒子の粒径サイズ自
体を大きくしたり、あるいは、溶射粒子が偏平化される
度合いを小さくしたりすればよい。具体的には、例えば
次の及びの方策により可能である。
【0028】青銅系溶射粒子2を形成する溶射前の粉
末材料の粒子径よりも、炭素鋼または合金鋼を母材とす
る鋼系溶射粒子3を形成する溶射前の粉末材料の粒子径
を大きく設定し、これらの粉末材料を溶射する。これら
の粉末は共通の溶射ガンでまとめて溶射してもよいし、
あるいは、複数の溶射ガンで個別的に溶射してもよい。
【0029】複数の溶射ガンを用い、それぞれの溶射
ガンへの入熱量を調整して溶射を行う。これにより、例
えば、鋼系溶射粒子3の高さを大きくしたい場合には、
鋼系溶射粒子3を形成する炭素鋼または合金鋼を溶射す
る溶射ガンへの入熱量を小さくする。これにより溶射温
度が低下し、鋼系溶射粒子3を形成する炭素鋼または合
金鋼を溶射する粒子の溶融度合いが減少する。よって、
溶射摺動面を形成する基材4の表面に溶融粒子または半
溶融粒子が衝突したとき、粒子の偏平度合いを小さくで
き、堆積方向における鋼系溶射粒子3の高さを確保でき
る。
【0030】なお、青銅系溶射粒子を形成する粉末材
料、炭素鋼または合金鋼を母材とする鋼系溶射粒子を形
成する粉末材料は、粉砕粉末でも、アトマイズ粉末でも
よい。
【0031】本発明によれば、溶射摺動膜の内部にセラ
ミックス粒子が含有されている形態を採用することもで
きる。セラミックス粒子としてはアルミナ、ジルコニ
ア、シリカの少なくとも1種を採用することができる。
前記セラミックス粒子は硬質(一般的にはHv1000
以上)であり、しかも化学的に安定しているため、溶射
摺動膜の耐摩耗性を一層高めることができる。なお、溶
射摺動膜の内部にセラミックス粒子が含有されている場
合には、前記した面積比が規定される金属マトリックス
の面積には、セラミックス粒子の面積部分は含まれな
い。
【0032】セラミックス粒子の含有量が過剰であれ
ば、相手攻撃性が増し、相手材の摩耗量が異常に増加し
たり、かじりが発生したり、溶射摺動膜の強度が低下し
たりするおそれがある。溶射摺動面の面積を100%と
したときには、セラミックス粒子の面積の割合は10%
以下に設定することができる。この場合には、溶射摺動
面は、金属マトリックスとセラミックス粒子とで形成さ
れている。溶射摺動面の面積を100%としたときに
は、セラミックス粒子の面積の割合は10%以下に設定
することができる。8%以下、6%以下、4%以下でも
よい。セラミックス粒子が適度な割合であれば、相手材
を清浄化させる効果、摩擦係数を安定化させる効果を期
待できる。
【0033】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態について、図面
を参照しつつ実施例に基づいて説明する。
【0034】本実施例では、複数種類の鋼系粉末と複数
種類の青銅系粉末とを用いた。表1は、溶射処理を行う
前の各鋼系粉末の組成、溶射処理を行う前の各青銅系粉
末の組成(重量比)を示す。なお表1等においてBa
l.とはBalanceの略であり、残部を意味する。
【0035】表1に示すように、No.1に係る鋼系粉
末はFe−C−Cr−Ni−Mo系であり、No.2に
係る鋼系粉末はFe−C−Cr系であり、No.3に係
る鋼系粉末はFe−C系であり、No.4に係る鋼系粉
末はFe−C−Cr−Ni−Mo系であり、No.5に
係る鋼系粉末はFe−C−Cr系であり、No.6に係
る鋼系粉末はFe−C−Cr系であり、No.7に係る
鋼系粉末はFe−C−Cr−Ni−Mo系であり、N
o.8に係る鋼系粉末はFe−C−Cr−Ni−Mo系
である。比較例であるNo.9に係る鋼系粉末はFe−
C系であり、比較例であるNo.10に係る鋼系粉末は
Fe−C系である。
【0036】また表1に示すように、No.1〜No.
7、No.9に係る青銅系粉末はCu−Sn系である。
No.8及びNo.10に係る青銅系粉末はCu−Sn
−Pb系である。
【0037】前記した鋼系粉末と青銅系粉末とを所定の
混合比で混合した混合粉末を形成し、混合粉末をプラズ
マ溶射した。これにより実施例(No.1〜No.8)
に係る溶射摺動膜、比較例(No.9,No.10)に
係る溶射摺動膜を形成した。
【0038】表1に示すように、実施例に係るNo.1
〜No.3では、溶射前の鋼系粉末の粒径サイズは−2
70〜+350(53μm〜45μm)であり、溶射前
の青銅系粉末の粒径サイズは−270〜+350(53
μm〜45μm)である。即ち、実施例に係るNo.1
〜No.3では、溶射前の鋼系粉末の粒径範囲と、溶射
前の青銅系粉末の粒径範囲とは実質的に同じ範囲となる
ように対応している。なお、−270〜+350とは、
270メッシュの網目を通過したものの、350メッシ
ュの網目は通過していないという意味であり、従って粒
子の粒径が53μm〜45μmの範囲であることを示
す。
【0039】また表1に示すように、実施例に係るN
o.4〜No.6、比較例に係るNo.9及びNo.1
0では、溶射前の鋼系粉末の粒径サイズは−150〜+
250(104μm〜61μm)であり、溶射前の青銅
系粉末の粒径サイズは−270〜+350(53μm〜
45μm)である。即ち、実施例に係るNo.4〜N
o.6比較例に係るNo.9及びNo.10では、溶射
前の鋼系粉末の粒径は、溶射前の青銅系粉末の粒径より
も大きく設定されており、具体的には約1.2〜2.5
倍に設定されている。
【0040】また表1に示すように、実施例に係るN
o.7及びNo.8では、溶射前の鋼系粉末は、粒径サ
イズが−270〜+350(53μm〜45μm)の第
1鋼系粉末と、粒径サイズが−150〜+250(10
4μm〜61μm)の第2鋼系粉末とを用い、更に、青
銅系粉末の粒径サイズは−270〜+350(53μm
〜45μm)とした。即ち、実施例に係るNo.7及び
No.8では、溶射前の鋼系粉末は、青銅系粉末の粒径
範囲と対応して同程度のものと、青銅系粉末の粒径範囲
よりも大きい粒径範囲をもつものとが混合されている。
【0041】実施例に係るNo.8では、アルミナ粒子
を混合粉末に更に配合している。溶射前のアルミナ粒子
の粒径サイズは、−150〜+250(104μm〜6
1μm)である。よって、実施例に係るNo.10で形
成した溶射摺動膜は、アルミナ粒子を含有している。金
属マトリックスの面積を100%としたとき、100%
に対して面積比5%を占めるアルミナ粒子が付加されて
いる。この場合、溶射摺動膜の摺動面の面積は、(金属
マトリックスの面積+アルミナ粒子の面積=100%+
5%)という意味である。
【0042】各溶射摺動膜の目標厚みは300μmとし
た。溶射摺動膜の摺動面を面粗度Rzで1〜2μmに仕
上げた。表2は前記したプラズマ溶射の条件を示す。
【0043】No.1〜No.3では、前記したように
鋼系粉末の粒径範囲と青銅系粉末の粒径範囲とが対応し
ており、同じ程度であるため、溶射摺動膜の堆積構造は
基本的には図1に示す構造である。
【0044】No.4〜No.6では、前記したように
鋼系粉末の粒径範囲が青銅系粉末の粒径範囲よりも大き
いため、溶射摺動膜の堆積構造は基本的には図2に示す
構造である。
【0045】No.7及びNo.8では、前記したよう
に鋼系粉末は、青銅系粉末の粒径範囲に対応する粒径範
囲をもつものと、青銅系粉末の粒径範囲よりも大きい粒
径範囲をもつものとが混在しているため、溶射摺動膜の
堆積構造は基本的には図3に示す構造である。これらの
構造は溶射摺動膜の断面の顕微鏡写真により確認されて
いる。
【0046】実施例に係るNo.1〜No.8に係る各
溶射摺動膜を構成する鋼系溶射粒子の硬度は、ビッカー
ス硬度(マイクロビッカース硬度:荷重0.098N=
10gf)でいずれも400以上であった。また、比較
例に係るNo.9及びNo.10に係る各溶射摺動膜を
構成する鋼系溶射粒子の硬度は、ビッカース硬度(マイ
クロビッカース硬度)でいずれも400以上であった。
各硬度は表3にそれぞれ示す。
【0047】更に、金属マトリックスを100%とした
とき、各溶射摺動膜を構成する鋼系溶射粒子及び青銅系
溶射粒子について金属マトリックスにおける面積比を、
画像解析装置に基づいて調べた。面積比の測定結果を表
3に示す。面積比は2次元的面積の比を意味する。
【0048】別の比較例として、表4に示すように押出
し材、鋳造材により形成した銅系の試験片を用い、これ
の摺動面を面粗度Rz1〜2μmに仕上げた。そして、
各実施例及び各比較例について、以下の条件で摩耗試験
及び焼付試験を同様に行った。 (1)摩耗試験は、相手材としてJIS−S45Cの調
質材で形成された回転体を用い、図4に示すように回転
体100を矢印A1方向つまり周方向に回転させつつ回
転体100の外周面に試験片の溶射摺動膜を押し付けて
行ない、溶射摺動膜に発生した摩耗幅を調べた。回転速
度は118rpmとし、摺動速度を216mm/sec
とした。摩耗試験における試験条件を表5に示す。 (2)焼付き試験は、相手材としてJIS−S45Cの
調質材で形成された回転体300を用い、図5に示すよ
うに、回転体300を矢印A2方向つまり周方向に回転
させつつ回転体300の軸端面に試験片の溶射摺動膜を
押し付けて行った。そして90秒毎に245Nづつ荷重
を増加して試験片の溶射摺動膜に焼付きが発生するまで
焼付き試験を実施し、焼付き荷重を調べた。焼付き試験
における試験条件を表6に示す。
【0049】摩耗試験及び焼付き試験における試験結果
を表7に示す。表7に示すように、実施例に係るNo.
1では、摩耗幅は3.5mm、焼付き荷重は1960N
であった。実施例に係るNo.2では、摩耗幅は3.5
mm、焼付き荷重は1960Nであった。実施例に係る
No.3では、摩耗幅は3.7mm、焼付き荷重は19
60Nであった。実施例に係るNo.4では、摩耗幅は
3.0mm、焼付き荷重は2205Nであった。実施例
に係るNo.5では、摩耗幅は3.3mm、焼付き荷重
は1960Nであった。実施例に係るNo.6では、摩
耗幅は3.2mm、焼付き荷重は2205Nであった。
実施例に係るNo.7では、摩耗幅は2.7mm、焼付
き荷重は2450Nであった。実施例に係るNo.8で
は、摩耗幅は2.9mm、焼付き荷重は2450Nであ
った。
【0050】比較例に係るNo.9では、摩耗幅は3.
4mm、焼付き荷重は1470Nであった。比較例に係
るNo.10では、摩耗幅は3.8mm、焼付き荷重は
1715Nであった。
【0051】上記したように本発明に相当する実施例に
係るNo.1〜No.8の溶射摺動膜は、摩耗幅が小さ
く、耐摩耗性が良好であり、焼付き荷重も大きく、耐焼
付き性も良好であった。金属マトリックスにおける青銅
系溶射粒子と鋼系溶射粒子との面積比が適切であるた
め、骨格として機能する鋼系溶射粒子で青銅系溶射粒子
の連続性が効果的に分断され、これにより青銅系溶射粒
子の連続的な過剰な塑性流動が鋼系溶射粒子により抑制
されるためと推察される。
【0052】殊に、実施例に係るNo.4〜No.6
は、摩耗幅が小さく、耐摩耗性が良好であり、焼付き荷
重も大きく、耐焼付き性も良好であった。その理由は、
図2に示すように、鋼系溶射粒子の高さh2を青銅系溶
射粒子の高さh1よりも大きくしているため、鋼系溶射
粒子が骨格として機能し易いものと推察される。
【0053】更に、実施例に係るNo.7及びNo.8
は、摩耗幅が最も小さく、耐摩耗性が特に良好であり、
焼付き荷重も最も大きく、耐焼付き性も特に良好であっ
た。その理由は、図3に示すように、鋼系溶射粒子は、
青銅系溶射粒子の高さh1よりも大きい高さをもつ、即
ち高さが高い第1鋼系溶射粒子部分3aと、青銅系溶射
粒子の高さh1に対応する高さをもつ、即ち高さが低い
第2鋼系溶射粒子部分3bとを併有しているためである
と推察される。即ち、青銅の大きなレンジの塑性流動は
高さの高い第1鋼系溶射粒子部分3aによって抑制さ
れ、青銅の小さなレンジの塑性流動は高さの低い第2鋼
系溶射粒子部分3bによって抑制され、複合的な抑制効
果が期待される。
【0054】これに対して表7に示すように、比較例に
係るNo.9及びNo.10においては、鋼系溶射粒子
の硬度が400以上と硬質であっても、摩耗幅が大きく
耐摩耗性は良好でなく、焼付き荷重も低く耐焼付き性も
良好ではなかった。溶射摺動膜の金属マトリックスにお
ける面積比が適切ではないためである。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】
【表3】
【0058】
【表4】
【0059】
【表5】
【0060】
【表6】
【0061】
【表7】
【0062】図6〜図8は適用例を示す。図6は車両の
トランスミッションの軸受に適用した例を示す。この軸
受は、リング形状の基材50(材質:炭素鋼)と、基材
50の内周面に積層された溶射摺動膜52とを有する。
図7は車両などに使用される摩擦材に適用した例を示
す。この摩擦材は、リング形状の基材60(材質:炭素
鋼)と、基材60のリング表面に積層された溶射摺動膜
62とを有する。図8は車両のマニュアルトランスミッ
ションに搭載されるシフトフォークに適用した例を示
す。このシフトフォークは、フォーク形状の基材70
(材質:炭素鋼)と、基材70の係合面に積層された溶
射摺動膜72とを有する。溶射摺動膜52、62、72
は、本発明に係る溶射摺動膜で形成されており、図1に
示す堆積形態、図2に示す堆積形態、図3に示す堆積形
態のうちのいずれかで形成されている。
【0063】本発明に係る請求項には、本明細書に記載
した各表に示す数値を上限値または下限値として限定で
きるものである。また実施例に表れる部材の形容は例示
であって、本発明はこれらの記載に限定されるものでは
ない。その他、本発明は上記した且つ図面に示した実施
例のみに限定されるものではなく、例えば、溶射前の粒
径サイズ、鋼系溶射粒子の組成及び青銅系溶射粒子の組
成、また、鋼系溶射粒子の溶射摺動膜の堆積方向におけ
る高さ及び青銅系溶射粒子の溶射摺動膜の堆積方向にお
ける高さは、上記した実施例のものに限定されるもので
はない等、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施
できるものである。
【0064】(付記)上記した記載及び図面から次の技
術的思想も把握できる。 (付記項1)金属を母材とする金属マトリックスを有す
る溶射摺動膜を基材に積層して構成された軸受、摩擦材
またはシフトフォークであって、溶射摺動膜の金属マト
リックスは、硬度がビッカース硬度で400以上の炭素
鋼または合金鋼を母材とする鋼系溶射粒子と、重量比で
15%以下のSnを含有する青銅を母材とする青銅系溶
射粒子とを含有しており、金属マトリックスを100%
としたとき、金属マトリックスにおける面積比で鋼系溶
射粒子が占める面積が30〜70%であり、残部が実質
的に青銅系溶射粒子が占める面積に設定されていること
を特徴とする溶射摺動膜を有する軸受、摩擦材またはシ
フトフォーク。 (付記項2)付記項1において、青銅を母材とする青銅
系溶射粒子の溶射摺動膜の堆積方向における高さをh1
としたとき、鋼または合金鋼を母材とする鋼系溶射粒子
の溶射摺動膜の堆積方向における高さは、h1の2倍以
上で溶射摺動膜の厚み以下であることを特徴とする溶射
摺動膜を有する軸受、摩擦材またはシフトフォーク。 (付記項3)付記項1において、青銅を母材とする青銅
系溶射粒子の溶射摺動膜の堆積方向における高さをh1
としたとき、鋼または合金鋼を母材とする鋼系溶射粒子
は、溶射摺動膜の堆積方向における高さがh1の2倍以
上で溶射摺動膜の厚み以下である第1鋼系溶射粒子部分
と、溶射摺動膜の堆積方向における高さがh1に対応す
る第2鋼系溶射粒子部分とを有することを特徴とする溶
射摺動膜を有する軸受、摩擦材またはシフトフォーク。 (付記項4)金属を母材とする金属マトリックスを有す
る溶射摺動膜であって、金属マトリックスは、硬度がビ
ッカース硬度で400以上の炭素鋼または合金鋼を母材
とする鋼系溶射粒子と、重量比で15%以下のSnを含
有する青銅を母材とする青銅系溶射粒子とを含有してお
り、金属マトリックスにおける面積比で鋼系溶射粒子が
占める面積が30〜70%であり、残部が実質的に青銅
系溶射粒子が占める面積に設定されていることを特徴と
する溶射摺動膜。 (付記項5)付記項1〜4において、青銅系溶射粒子及
び鋼系溶射粒子は基材の表面に沿って偏平化されて堆積
されていることを特徴とする摺動部材、軸受、摩擦材、
シフトフォークまたは溶射摺動膜。
【0065】
【発明の効果】本発明によれば、青銅系の溶射摺動膜に
おける耐摩耗性及び耐焼付性を一層改善することがで
き、高負荷または潤滑油切れの状態といった苛酷な摺動
環境であっても、良好に使用することができる摺動部材
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】溶射摺動膜の堆積構造の一例を模式的に示す概
念図である。
【図2】溶射摺動膜の堆積構造の別例を模式的に示す概
念図である。
【図3】溶射摺動膜の堆積構造の他の別例を模式的に示
す概念図である。
【図4】摩耗試験を模式的に示す概念図である。
【図5】焼付き試験を模式的に示す概念図である。
【図6】車両のトランスミッションの軸受に適用した例
を模式的に示す斜視図である。
【図7】車両に使用される摩擦材に適用した例を模式的
に示す斜視図である。
【図8】車両のマニュアルトランスミッションに搭載さ
れるシフトフォークに適用した例を模式的に示す側面図
である。
【符号の説明】
図中、52、62、72は溶射摺動膜を示す。
フロントページの続き (72)発明者 竹井 宣明 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 Fターム(参考) 4K031 AA02 AB05 AB08 CB11 CB12 CB22 CB23 CB28 CB35 DA04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属を母材とする金属マトリックスを有す
    る溶射摺動膜が基材に積層された摺動部材であって、前
    記溶射摺動膜の金属マトリックスは、 硬度がビッカース硬度で400以上の炭素鋼または合金
    鋼を母材とする鋼系溶射粒子と、重量比で15%以下の
    Snを含有する青銅を母材とする青銅系溶射粒子とを含
    有しており、 前記金属マトリックスにおける面積比は、前記金属マト
    リックスを100%としたとき、前記鋼系溶射粒子が占
    める面積が30〜70%であり、残部が実質的に前記青
    銅系溶射粒子が占める面積に設定されていることを特徴
    とする摺動部材。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記青銅系溶射粒子の
    前記溶射摺動膜の堆積方向における高さをh1としたと
    き、前記鋼系溶射粒子の前記溶射摺動膜の堆積方向にお
    ける高さは、h1の2倍以上で前記溶射摺動膜の厚み以
    下であることを特徴とする摺動部材。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記青銅系溶射粒子の
    前記溶射摺動膜の堆積方向における高さをh1としたと
    き、前記鋼系溶射粒子は、前記溶射摺動膜の堆積方向に
    おける高さがh1の2倍以上で前記溶射摺動膜の厚み以
    下である第1鋼系溶射粒子部分と、前記溶射摺動膜の堆
    積方向における高さがh1に対応する第2鋼系溶射粒子
    部分とを有することを特徴とする摺動部材。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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