JP2002088465A - 金属基材への硬質炭素膜の成膜方法 - Google Patents
金属基材への硬質炭素膜の成膜方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】金属基材30と硬質炭素膜(DLC)33との
密着性の向上と、基材を硬化させることで、硬質炭素膜
の保護膜としての効果をより高める。 【解決手段】ボンバード時において、不活性ガスに窒素
ガスを添加することで、ボンバードと同時に窒化物処理
を行い金属基材30の硬化を行う。また、中間層31も
窒化物を生成可能な金属を用い、窒素を介して金属基材
30と中間層31の結合を図り、密着性の向上を図る。
中間層31と硬質炭素膜(DLC)33との間には傾斜
構造体32を形成してもよい。
密着性の向上と、基材を硬化させることで、硬質炭素膜
の保護膜としての効果をより高める。 【解決手段】ボンバード時において、不活性ガスに窒素
ガスを添加することで、ボンバードと同時に窒化物処理
を行い金属基材30の硬化を行う。また、中間層31も
窒化物を生成可能な金属を用い、窒素を介して金属基材
30と中間層31の結合を図り、密着性の向上を図る。
中間層31と硬質炭素膜(DLC)33との間には傾斜
構造体32を形成してもよい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属基材上にダイ
アモンドライクカーボン(DLC)と呼ばれる硬質炭素
膜を成膜するための方法に関する。特に、磁気ディスク
記録装置、光ディスク記録装置に用いられるスピンドル
モータの動圧軸受けの摺動部品における耐摩耗性を向上
させるための、炭素硬質膜の成膜技術に関する。
アモンドライクカーボン(DLC)と呼ばれる硬質炭素
膜を成膜するための方法に関する。特に、磁気ディスク
記録装置、光ディスク記録装置に用いられるスピンドル
モータの動圧軸受けの摺動部品における耐摩耗性を向上
させるための、炭素硬質膜の成膜技術に関する。
【0002】
【従来の技術】硬質炭素膜(DLC)は非常に硬度が高
いため、摩耗に強く、また、自己潤滑性に富み、表面粗
さも非常に小さくため、摩擦係数が非常に少ない。さら
に、物質的に安定であり、化学的な耐久性も高い。その
ため、磁気ディスク記録装置の記録面および記録ヘッド
表面やスピンドルモータの軸受け摺動部においる保護膜
として有望視されている。
いため、摩耗に強く、また、自己潤滑性に富み、表面粗
さも非常に小さくため、摩擦係数が非常に少ない。さら
に、物質的に安定であり、化学的な耐久性も高い。その
ため、磁気ディスク記録装置の記録面および記録ヘッド
表面やスピンドルモータの軸受け摺動部においる保護膜
として有望視されている。
【0003】例えば、特開平11-125243号公報では、ECR
プラズマCVD装置を用いて、動圧軸受の回転軸および
軸受に硬質炭素膜を成膜している。その中で、硬質炭素
膜は、高硬度で耐摩耗性が高く、潤滑性が高いために、
モータの起動時の負荷を低減できることが記載されてい
る。しかし、硬質炭素膜は金属基材に対して基本的に密
着性が悪く、剥離等の問題を抱えている。特に、動圧軸
受の基材には、加工性の面から、アルミニウム、真鍮、
ステンレス等が用いられており、これらの金属は、硬質
炭素膜との密着性が良好でないものが多い。
プラズマCVD装置を用いて、動圧軸受の回転軸および
軸受に硬質炭素膜を成膜している。その中で、硬質炭素
膜は、高硬度で耐摩耗性が高く、潤滑性が高いために、
モータの起動時の負荷を低減できることが記載されてい
る。しかし、硬質炭素膜は金属基材に対して基本的に密
着性が悪く、剥離等の問題を抱えている。特に、動圧軸
受の基材には、加工性の面から、アルミニウム、真鍮、
ステンレス等が用いられており、これらの金属は、硬質
炭素膜との密着性が良好でないものが多い。
【0004】また、硬質炭素膜の密着性を改善する例と
して、特開平10-203896号公報では、基材と硬質炭素膜
の間に2層以上の中間層を成膜する方法、中間層と硬質
炭素膜の間に中間層の金属と硬質炭素膜の炭素の比率が
段階的に変化する層を成膜する方法、さらに、基材と中
間層の境界面を無くするイオン注入やイオンミキシング
法等が用いられている。
して、特開平10-203896号公報では、基材と硬質炭素膜
の間に2層以上の中間層を成膜する方法、中間層と硬質
炭素膜の間に中間層の金属と硬質炭素膜の炭素の比率が
段階的に変化する層を成膜する方法、さらに、基材と中
間層の境界面を無くするイオン注入やイオンミキシング
法等が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】硬質炭素膜膜は、基本
的にアルミニウム、真鍮、ステンレス等に直接成膜する
と密着性が良好でなく、中間層を成膜することで密着性
を改善している。しかし、中間層が1層の場合は密着性
が十分ではなく、2層以上の中間層を用いる場合や,イ
オン注入や,イオンミキシング法等は、磁気ディスク記
録装置や光ディスク装置等の動圧軸受け等においては、
コストの面から用いることは難しい。
的にアルミニウム、真鍮、ステンレス等に直接成膜する
と密着性が良好でなく、中間層を成膜することで密着性
を改善している。しかし、中間層が1層の場合は密着性
が十分ではなく、2層以上の中間層を用いる場合や,イ
オン注入や,イオンミキシング法等は、磁気ディスク記
録装置や光ディスク装置等の動圧軸受け等においては、
コストの面から用いることは難しい。
【0006】また、これらの金属は硬質炭素膜の基材と
して、十分な硬度とは言えない。例えば、硬質炭素膜の
一点に集中的荷重を受けた場合、基材そのものが塑性変
形を起こし、傷等が発生しやすく、保護膜としての機能
を十分に果たせない。
して、十分な硬度とは言えない。例えば、硬質炭素膜の
一点に集中的荷重を受けた場合、基材そのものが塑性変
形を起こし、傷等が発生しやすく、保護膜としての機能
を十分に果たせない。
【0007】そこで、本発明は、一般のPVD装置を用
いて、従来の成膜プロセスを変更することで、基材と中
間層、および、中間層と硬質炭素膜膜との密着性の向上
を図り、さらに、基材を硬化させることで硬質炭素膜の
保護膜としての機能をより高めることを目的としたもの
である。
いて、従来の成膜プロセスを変更することで、基材と中
間層、および、中間層と硬質炭素膜膜との密着性の向上
を図り、さらに、基材を硬化させることで硬質炭素膜の
保護膜としての機能をより高めることを目的としたもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の金属基材への硬質炭素膜の成膜方法(第1
番目の方法)は、真空曹内部にプラズマを発生可能なP
VD(Pyhysical VaporDeposition)装置により、窒素
化合物を生成可能な金属を含む金属基材上に、硬質炭素
膜の成膜を行うに際して、前記真空曹内部の不活性ガス
と窒素ガスを混合し、予め基材を窒化可能な温度まで加
熱する第1の工程と、バイアス電圧を基材に印加し、前
記真空曹内部にプラズマを発生させ、同プラズマ中の不
活性ガスイオンと窒素イオンにより、前記金属基材表面
へのボンバードと窒化処理を行う第2の工程と、その
後、前記硬質炭膜膜を成膜する第3の工程とを含むこと
を特徴とする。
め、本発明の金属基材への硬質炭素膜の成膜方法(第1
番目の方法)は、真空曹内部にプラズマを発生可能なP
VD(Pyhysical VaporDeposition)装置により、窒素
化合物を生成可能な金属を含む金属基材上に、硬質炭素
膜の成膜を行うに際して、前記真空曹内部の不活性ガス
と窒素ガスを混合し、予め基材を窒化可能な温度まで加
熱する第1の工程と、バイアス電圧を基材に印加し、前
記真空曹内部にプラズマを発生させ、同プラズマ中の不
活性ガスイオンと窒素イオンにより、前記金属基材表面
へのボンバードと窒化処理を行う第2の工程と、その
後、前記硬質炭膜膜を成膜する第3の工程とを含むこと
を特徴とする。
【0009】前記方法においては、前記第2の工程と第3
の工程の間に、さらに、窒素化合物を生成可能な金属を
含む中間層を形成することが好ましい(以下第2番目の
方法)。
の工程の間に、さらに、窒素化合物を生成可能な金属を
含む中間層を形成することが好ましい(以下第2番目の
方法)。
【0010】次に本発明の第3番目の方法は、真空曹内
部にプラズマを発生可能なPVD装置により、金属基材
上に中間層を介して、硬質炭素膜の成膜を行うに際し
て、真空曹内部にプラズマを発生させ、蒸発源より前記
中間層の成膜粒子を蒸発させ、前記金属基材に印加する
バイアス電圧を制御して、前記金属基材の表面に前記成
膜粒子による前記中間層の成膜と不活性ガスおよび成膜
粒子のスパッタと注入を同時に行う第1の工程と、前記
バイアス電圧の電圧を段階的に下げて、前記金属基材の
表層に成膜粒子による中間層の成膜を行う第2の工程
と、中間層の表面に硬質炭素膜を成膜する第3の工程と
を含むことを特徴とする。
部にプラズマを発生可能なPVD装置により、金属基材
上に中間層を介して、硬質炭素膜の成膜を行うに際し
て、真空曹内部にプラズマを発生させ、蒸発源より前記
中間層の成膜粒子を蒸発させ、前記金属基材に印加する
バイアス電圧を制御して、前記金属基材の表面に前記成
膜粒子による前記中間層の成膜と不活性ガスおよび成膜
粒子のスパッタと注入を同時に行う第1の工程と、前記
バイアス電圧の電圧を段階的に下げて、前記金属基材の
表層に成膜粒子による中間層の成膜を行う第2の工程
と、中間層の表面に硬質炭素膜を成膜する第3の工程と
を含むことを特徴とする。
【0011】次に本発明の第4番目の方法は、真空曹内
部にプラズマを発生可能なPVD装置により、窒素化合
物を生成可能な金属を含む金属基材上に、前記中間層を
介して硬質炭素膜の成膜を行うに際して、前記真空曹内
部の不活性ガスと窒素ガスを混合し、予め基材を窒化可
能な温度まで加熱する第1の工程とバイアス電圧を基材
に印加し、前記真空曹内部にプラズマを発生させ、同プ
ラズマ中の不活性ガスイオンと窒素イオンにより、前記
金属基材表面へのボンバードと窒化処理を行う第2の工
程と、蒸発源より前記中間層の成膜粒子を蒸発させ、前
記金属基材に印加するバイアス電圧を制御して、前記金
属基材の表面に前記成膜粒子による、中間層の成膜と不
活性ガスおよび成膜粒子のスパッタと注入を同時に行う
第3の工程と、前記バイアス電圧の電圧を段階的に下げ
て、前記金属基材の表層に成膜粒子による中間層の成膜
作用を行う第4の工程と、中間層の表面に硬質炭素膜を
成膜する第5の工程とを含むことを特徴とする。
部にプラズマを発生可能なPVD装置により、窒素化合
物を生成可能な金属を含む金属基材上に、前記中間層を
介して硬質炭素膜の成膜を行うに際して、前記真空曹内
部の不活性ガスと窒素ガスを混合し、予め基材を窒化可
能な温度まで加熱する第1の工程とバイアス電圧を基材
に印加し、前記真空曹内部にプラズマを発生させ、同プ
ラズマ中の不活性ガスイオンと窒素イオンにより、前記
金属基材表面へのボンバードと窒化処理を行う第2の工
程と、蒸発源より前記中間層の成膜粒子を蒸発させ、前
記金属基材に印加するバイアス電圧を制御して、前記金
属基材の表面に前記成膜粒子による、中間層の成膜と不
活性ガスおよび成膜粒子のスパッタと注入を同時に行う
第3の工程と、前記バイアス電圧の電圧を段階的に下げ
て、前記金属基材の表層に成膜粒子による中間層の成膜
作用を行う第4の工程と、中間層の表面に硬質炭素膜を
成膜する第5の工程とを含むことを特徴とする。
【0012】前記方法においては、中間層が窒素化合物
を生成可能な金属を含むことが好ましい(以下第5番目
の方法)。
を生成可能な金属を含むことが好ましい(以下第5番目
の方法)。
【0013】次に本発明の第6番目の方法は、真空曹内
部にプラズマが発生可能なPVD装置により、金属基材
上に中間層と、前記中間層の金属と硬質炭素の比率が段
階的に変化する傾斜構造層を介して、硬質炭素膜の成膜
を行うに際して、前記真空曹内部に不活性ガスを導入し
をプラズマを発生させ、第1の蒸発源より前記中間層の
成膜粒子を蒸発させ、前記中間層の成膜を行う第1の工
程と、成膜時間により段階的に前記中間層の成膜粒子の
蒸発量を減少させると同時に第2の蒸発源より前記硬質
炭素膜の成膜粒子の蒸発量を増加させ、前記傾斜構層を
成膜する第2の工程と、前記中間層の成膜粒子の蒸発が
停止した後に、前記真空曹内部に窒素ガスを導入し、前
記不活性ガスと混合させ、硬質炭素膜を成膜する第3の
工程とを含むことを特徴とする。
部にプラズマが発生可能なPVD装置により、金属基材
上に中間層と、前記中間層の金属と硬質炭素の比率が段
階的に変化する傾斜構造層を介して、硬質炭素膜の成膜
を行うに際して、前記真空曹内部に不活性ガスを導入し
をプラズマを発生させ、第1の蒸発源より前記中間層の
成膜粒子を蒸発させ、前記中間層の成膜を行う第1の工
程と、成膜時間により段階的に前記中間層の成膜粒子の
蒸発量を減少させると同時に第2の蒸発源より前記硬質
炭素膜の成膜粒子の蒸発量を増加させ、前記傾斜構層を
成膜する第2の工程と、前記中間層の成膜粒子の蒸発が
停止した後に、前記真空曹内部に窒素ガスを導入し、前
記不活性ガスと混合させ、硬質炭素膜を成膜する第3の
工程とを含むことを特徴とする。
【0014】次に本発明の第7番目の方法は、真空曹内
部にプラズマが発生可能なPVD装置により、金属基材
上に中間層と、前記中間層の金属と硬質炭素の比率が段
階的に変化する傾斜構造層を介して、硬質炭素膜の成膜
を行うに際して、真空曹内部にプラズマを発生させ、蒸
発源より前記中間層の成膜粒子を蒸発させ、前記金属基
材に印加するバイアス電圧を制御して、前記金属基材の
表面に前記成膜粒子による前記中間層の成膜と不活性ガ
スおよび成膜粒子のスパッタと注入を同時に行う第1の
工程と、前記バイアス電圧の電圧を段階的に下げて、前
記金属基材の表層に成膜粒子による中間層の成膜を行う
第2の工程と、成膜時間により段階的に前記中間層の成
膜粒子の蒸発量を減少させると同時に、第2の蒸発源よ
り前記硬質炭素膜の成膜粒子の蒸発量を増加させ、前記
傾斜構層を成膜する第3の工程と、前記中間層の成膜粒
子の蒸発が停止した後に、前記真空曹内部に窒素ガスを
導入し、前記不活性ガスと混合させ、硬質炭素膜を成膜
する第4の工程とを含むことを特徴とする。
部にプラズマが発生可能なPVD装置により、金属基材
上に中間層と、前記中間層の金属と硬質炭素の比率が段
階的に変化する傾斜構造層を介して、硬質炭素膜の成膜
を行うに際して、真空曹内部にプラズマを発生させ、蒸
発源より前記中間層の成膜粒子を蒸発させ、前記金属基
材に印加するバイアス電圧を制御して、前記金属基材の
表面に前記成膜粒子による前記中間層の成膜と不活性ガ
スおよび成膜粒子のスパッタと注入を同時に行う第1の
工程と、前記バイアス電圧の電圧を段階的に下げて、前
記金属基材の表層に成膜粒子による中間層の成膜を行う
第2の工程と、成膜時間により段階的に前記中間層の成
膜粒子の蒸発量を減少させると同時に、第2の蒸発源よ
り前記硬質炭素膜の成膜粒子の蒸発量を増加させ、前記
傾斜構層を成膜する第3の工程と、前記中間層の成膜粒
子の蒸発が停止した後に、前記真空曹内部に窒素ガスを
導入し、前記不活性ガスと混合させ、硬質炭素膜を成膜
する第4の工程とを含むことを特徴とする。
【0015】次に本発明の第8番目の方法は、真空曹内
部にプラズマが発生可能なPVD装置により、窒素化合
物を生成可能な金属を含む金属基材上に、中間層と、中
間層の金属と硬質炭素の比率が段階的に変化する傾斜構
造層を介して、硬質炭素膜の成膜を行うに際して、前記
真空曹内部の不活性ガスと窒素ガスを混合し、予め基材
を窒化可能な温度まで加熱する第1の工程とバイアス電
圧を基材に印加し、前記真空曹内部にプラズマを発生さ
せ、同プラズマ中の不活性ガスイオンと窒素イオンによ
り、前記金属基材表面へのボンバードと窒化処理を行う
第2の工程と、蒸発源より前記中間層の成膜粒子を蒸発
させ、前記金属基材に印加するバイアス電圧を制御し
て、前記金属基材の表面に前記成膜粒子による、中間層
の成膜と不活性ガスおよび成膜粒子のスパッタと注入を
同時に行う第3の工程と、前記バイアス電圧の電圧を段
階的に下げて、前記金属基材の表層に成膜粒子による中
間層の成膜作用を行う第4の工程と、成膜時間により段
階的に前記中間層の成膜粒子の蒸発量を減少させると同
時に、第2の蒸発源より前記硬質炭素膜の成膜粒子の蒸
発量を増加させ、前記傾斜構層を成膜する第5の工程
と、前記中間層の成膜粒子の蒸発が停止した後に、前記
真空曹内部に窒素ガスを導入し、前記不活性ガスと混合
させ、硬質炭素膜を成膜する第6の工程とを含むことを
特徴とする。
部にプラズマが発生可能なPVD装置により、窒素化合
物を生成可能な金属を含む金属基材上に、中間層と、中
間層の金属と硬質炭素の比率が段階的に変化する傾斜構
造層を介して、硬質炭素膜の成膜を行うに際して、前記
真空曹内部の不活性ガスと窒素ガスを混合し、予め基材
を窒化可能な温度まで加熱する第1の工程とバイアス電
圧を基材に印加し、前記真空曹内部にプラズマを発生さ
せ、同プラズマ中の不活性ガスイオンと窒素イオンによ
り、前記金属基材表面へのボンバードと窒化処理を行う
第2の工程と、蒸発源より前記中間層の成膜粒子を蒸発
させ、前記金属基材に印加するバイアス電圧を制御し
て、前記金属基材の表面に前記成膜粒子による、中間層
の成膜と不活性ガスおよび成膜粒子のスパッタと注入を
同時に行う第3の工程と、前記バイアス電圧の電圧を段
階的に下げて、前記金属基材の表層に成膜粒子による中
間層の成膜作用を行う第4の工程と、成膜時間により段
階的に前記中間層の成膜粒子の蒸発量を減少させると同
時に、第2の蒸発源より前記硬質炭素膜の成膜粒子の蒸
発量を増加させ、前記傾斜構層を成膜する第5の工程
と、前記中間層の成膜粒子の蒸発が停止した後に、前記
真空曹内部に窒素ガスを導入し、前記不活性ガスと混合
させ、硬質炭素膜を成膜する第6の工程とを含むことを
特徴とする。
【0016】前記方法においては、中間層が窒素化合物
を生成可能な金属を含むことが好ましい(以下第9番目
の方法)。
を生成可能な金属を含むことが好ましい(以下第9番目
の方法)。
【0017】
【発明の実施形態】本発明によれば、PVD装置を用い
た、金属基材上へ中間層と傾斜構造層と硬質炭素膜の成
膜法において、密着性の高い硬質炭素膜の成膜と金属基
材の硬化を同時に行うことができる。
た、金属基材上へ中間層と傾斜構造層と硬質炭素膜の成
膜法において、密着性の高い硬質炭素膜の成膜と金属基
材の硬化を同時に行うことができる。
【0018】本発明の第1番目の方法は、不活性ガスと
窒素ガスを混合させてボンバードを行うことにより、基
材のクリーニングと同時に窒化を行い、基材の硬度を高
くし、炭素系保護膜の耐摩耗性の効果を高める作用を有
する。
窒素ガスを混合させてボンバードを行うことにより、基
材のクリーニングと同時に窒化を行い、基材の硬度を高
くし、炭素系保護膜の耐摩耗性の効果を高める作用を有
する。
【0019】本発明の第2番目の方法は、不活性ガスと
窒素ガスを混合させてボンバードを行うことにより、基
材のクリーニングと同時に窒化を行い、基材の硬度を高
くし、炭素系保護膜の耐摩耗性の効果を高める作用を有
する。さらに、中間層が窒化物を生成可能な金属を含む
ため、窒素を介して中間層と基材との結合を図ること
で、密着性を高める作用を有する。
窒素ガスを混合させてボンバードを行うことにより、基
材のクリーニングと同時に窒化を行い、基材の硬度を高
くし、炭素系保護膜の耐摩耗性の効果を高める作用を有
する。さらに、中間層が窒化物を生成可能な金属を含む
ため、窒素を介して中間層と基材との結合を図ること
で、密着性を高める作用を有する。
【0020】本発明の第3番目の方法は、不活性ガスイ
オンおよび中間層の成膜粒子イオンにより、基材表面お
よび中間層のスパッタ作用およびイオンの注入を起こ
し、基材と中間層との界面の拡散を促進し、密着性を高
める作用を有する。
オンおよび中間層の成膜粒子イオンにより、基材表面お
よび中間層のスパッタ作用およびイオンの注入を起こ
し、基材と中間層との界面の拡散を促進し、密着性を高
める作用を有する。
【0021】本発明の第4番目の方法は、不活性ガスと
窒素ガスを混合させてボンバードを行うことで、基材の
クリーニングと同時に窒化を図ることで基材の硬度を高
くし、炭素系保護膜の耐摩耗性の効果を高める作用を有
する。さらに、不活性ガスイオンおよび中間層の成膜粒
子イオンにより、基材表面および中間層のスパッタ作用
およびイオンの注入が起こり、基材と中間層との界面の
拡散を促進し、密着性を高める作用を有する。
窒素ガスを混合させてボンバードを行うことで、基材の
クリーニングと同時に窒化を図ることで基材の硬度を高
くし、炭素系保護膜の耐摩耗性の効果を高める作用を有
する。さらに、不活性ガスイオンおよび中間層の成膜粒
子イオンにより、基材表面および中間層のスパッタ作用
およびイオンの注入が起こり、基材と中間層との界面の
拡散を促進し、密着性を高める作用を有する。
【0022】本発明の第5番目の方法は、前記第4番目の
方法において、中間層が窒素化合物を生成可能な金属を
含むことで、不活性ガスと窒素ガスを混合させてボンバ
ードを行い、基材のクリーニングと同時に窒化を行うこ
とができる。これにより、基材の硬度を高くし、炭素系
保護膜の耐摩耗性の効果を高める作用を有する。また、
不活性ガスイオンおよび中間層の成膜粒子イオンによ
り、基材表面および中間層のスパッタ作用およびイオン
の注入が起こり、基材と中間層との界面の拡散を促進
し、密着性を高める作用を有する。さらに、中間層が窒
化物を生成可能な金属を含むため、窒素を介して中間層
と基材との結合を図ることで、密着性を高める作用を有
する。
方法において、中間層が窒素化合物を生成可能な金属を
含むことで、不活性ガスと窒素ガスを混合させてボンバ
ードを行い、基材のクリーニングと同時に窒化を行うこ
とができる。これにより、基材の硬度を高くし、炭素系
保護膜の耐摩耗性の効果を高める作用を有する。また、
不活性ガスイオンおよび中間層の成膜粒子イオンによ
り、基材表面および中間層のスパッタ作用およびイオン
の注入が起こり、基材と中間層との界面の拡散を促進
し、密着性を高める作用を有する。さらに、中間層が窒
化物を生成可能な金属を含むため、窒素を介して中間層
と基材との結合を図ることで、密着性を高める作用を有
する。
【0023】本発明の第6番目の方法は、傾斜構造層と
炭素系保護膜の密着性を高くする作用を有する。
炭素系保護膜の密着性を高くする作用を有する。
【0024】本発明の第7番目の方法は、不活性ガスイ
オンおよび中間層の成膜粒子イオンにより、基材表面お
よび中間層のスパッタ作用およびイオンの注入が起こ
り、基材と中間層との界面の拡散を促進し、密着性を高
める作用を有する。さらに、傾斜構造層と炭素系保護膜
の密着性を高くする作用を有する。
オンおよび中間層の成膜粒子イオンにより、基材表面お
よび中間層のスパッタ作用およびイオンの注入が起こ
り、基材と中間層との界面の拡散を促進し、密着性を高
める作用を有する。さらに、傾斜構造層と炭素系保護膜
の密着性を高くする作用を有する。
【0025】本発明の第8番目の方法は、不活性ガスと
窒素ガスを混合させてボンバードを行うことで、基材の
クリーニングと同時に窒化を図ることで基材の硬度を高
くし、炭素系保護膜の耐摩耗性の効果を高める作用を有
するものである。さらに、不活性ガスイオンおよび中間
層の成膜粒子イオンにより、基材表面および中間層のス
パッタ作用およびイオンの注入が起こり、基材と中間層
との界面の拡散を促進し、密着性を高める作用を有す
る。また、傾斜構造層と炭素系保護膜の密着性を高くす
る作用を有する。
窒素ガスを混合させてボンバードを行うことで、基材の
クリーニングと同時に窒化を図ることで基材の硬度を高
くし、炭素系保護膜の耐摩耗性の効果を高める作用を有
するものである。さらに、不活性ガスイオンおよび中間
層の成膜粒子イオンにより、基材表面および中間層のス
パッタ作用およびイオンの注入が起こり、基材と中間層
との界面の拡散を促進し、密着性を高める作用を有す
る。また、傾斜構造層と炭素系保護膜の密着性を高くす
る作用を有する。
【0026】本発明の第9番目の方法は、不活性ガスと
窒素ガスを混合させてボンバードを行うことにより、基
材のクリーニングと同時に窒化を図り、基材の硬度を高
くし、炭素系保護膜の耐摩耗性の効果を高める作用を有
する。さらに、不活性ガスイオンおよび中間層の成膜粒
子イオンにより、基材表面および中間層のスパッタ作用
およびイオンの注入が起こり、基材と中間層との界面の
拡散を促進し、密着性を高める作用を有する。また、傾
斜構造層と炭素系保護膜の密着性を高くする作用を有す
る。また、中間層が窒化物を生成可能な金属を含むた
め、窒素を介して中間層と基材との結合を図ることで、
密着性を高める作用を有する。
窒素ガスを混合させてボンバードを行うことにより、基
材のクリーニングと同時に窒化を図り、基材の硬度を高
くし、炭素系保護膜の耐摩耗性の効果を高める作用を有
する。さらに、不活性ガスイオンおよび中間層の成膜粒
子イオンにより、基材表面および中間層のスパッタ作用
およびイオンの注入が起こり、基材と中間層との界面の
拡散を促進し、密着性を高める作用を有する。また、傾
斜構造層と炭素系保護膜の密着性を高くする作用を有す
る。また、中間層が窒化物を生成可能な金属を含むた
め、窒素を介して中間層と基材との結合を図ることで、
密着性を高める作用を有する。
【0027】本発明において、中間層の好ましい膜厚は
100〜500nmの範囲であり、このうち傾斜構造膜が
存在する場合、その好ましい膜厚は100〜1000nm
の範囲であり、硬質炭素膜の好ましい膜厚は100〜4
000nmの範囲である。
100〜500nmの範囲であり、このうち傾斜構造膜が
存在する場合、その好ましい膜厚は100〜1000nm
の範囲であり、硬質炭素膜の好ましい膜厚は100〜4
000nmの範囲である。
【0028】以下に、本発明の実施形態を図1から図6
を用いて説明する。また、本発明に用いる成膜用装置と
しては、スパッタ装置、イオンプレーティング装置等を
用いることができるが、以下実施の形態1から3には、
非平衡型マグネトロンスパッタリング装置を用いた例に
ついて説明する。
を用いて説明する。また、本発明に用いる成膜用装置と
しては、スパッタ装置、イオンプレーティング装置等を
用いることができるが、以下実施の形態1から3には、
非平衡型マグネトロンスパッタリング装置を用いた例に
ついて説明する。
【0029】(実施の形態1)本発明の第1番目の方法
および第2番目の方法に関する第1の実施形態につい
て、図1から図4を用いて説明する。
および第2番目の方法に関する第1の実施形態につい
て、図1から図4を用いて説明する。
【0030】まず、装置の概略について説明する。図3
に示す装置は、本発明に用いる非平衡マグネトロンスパ
ッタリング装置の概略を示す。図4は蒸発源および周辺
の詳細を示す。排気するための排気口1を備えた真空槽
2と、この真空槽2内の所定の位置の4個所に配置され
た蒸発源3と、蒸発源3に接続されたスパッタ用電源2
2と、スパッタ放電用ガスの導入口5と、不活性ガスと
窒素および水素等の流入ガス量を調整する調整用バルブ
6と、回転テーブル8上の所定位置に、ワーク7を保持
し、バイアス電源9よりバイアス電圧を印可するための
ワークホルダー10を備えている。
に示す装置は、本発明に用いる非平衡マグネトロンスパ
ッタリング装置の概略を示す。図4は蒸発源および周辺
の詳細を示す。排気するための排気口1を備えた真空槽
2と、この真空槽2内の所定の位置の4個所に配置され
た蒸発源3と、蒸発源3に接続されたスパッタ用電源2
2と、スパッタ放電用ガスの導入口5と、不活性ガスと
窒素および水素等の流入ガス量を調整する調整用バルブ
6と、回転テーブル8上の所定位置に、ワーク7を保持
し、バイアス電源9よりバイアス電圧を印可するための
ワークホルダー10を備えている。
【0031】蒸発源3および4は全部で4個あり、蒸発
源3には、中間層に用いる金属からなるターゲット12
を設置し、それ以外の蒸発源4には硬質炭素膜の成膜用
の炭素からなるターゲット12を設置する。中間層の蒸
発源3と炭素の蒸発源4の個数は、1個対3個になって
いるが、中間層の成膜レートが遅い場合や、中間層の膜
厚を厚く成膜する場合は、中間層の蒸発源の割合を増や
してもよい。
源3には、中間層に用いる金属からなるターゲット12
を設置し、それ以外の蒸発源4には硬質炭素膜の成膜用
の炭素からなるターゲット12を設置する。中間層の蒸
発源3と炭素の蒸発源4の個数は、1個対3個になって
いるが、中間層の成膜レートが遅い場合や、中間層の膜
厚を厚く成膜する場合は、中間層の蒸発源の割合を増や
してもよい。
【0032】蒸発源3および4は、非平衡型マグネトロ
ンスパッタ型で、スパッタ用電極11と、ターゲット1
2と、マグネット13、14からなる。また、蒸発源3
および4は、ボンバード時にプラズマを発生させるため
の熱陰極としてのフィラメント18と、それに接続され
たフィラメント用電源16および加熱用電源17を有
し、また、ボンバード時にターゲットを保護するシャッ
ター18を備えている。
ンスパッタ型で、スパッタ用電極11と、ターゲット1
2と、マグネット13、14からなる。また、蒸発源3
および4は、ボンバード時にプラズマを発生させるため
の熱陰極としてのフィラメント18と、それに接続され
たフィラメント用電源16および加熱用電源17を有
し、また、ボンバード時にターゲットを保護するシャッ
ター18を備えている。
【0033】磁力線23は、マグネット13とマグネッ
ト14が相対的な磁力が非平衡となっており、また、補
助磁極15を真空槽2内の蒸発源3および4の間で、回
転テーブル9の近傍に配置することで、ワーク7近くま
で伸ばすことが可能となり、ワーク7近傍のイオン密度
を高くすることができる。これにより、ワーク7の基材
表面および成膜表面を、イオンにより叩き、ボンバード
作用の促進および緻密な成膜等が可能となる。
ト14が相対的な磁力が非平衡となっており、また、補
助磁極15を真空槽2内の蒸発源3および4の間で、回
転テーブル9の近傍に配置することで、ワーク7近くま
で伸ばすことが可能となり、ワーク7近傍のイオン密度
を高くすることができる。これにより、ワーク7の基材
表面および成膜表面を、イオンにより叩き、ボンバード
作用の促進および緻密な成膜等が可能となる。
【0034】次に工程について説明する。図2は、工程
の流れと各工程での温度、ガス濃度、フィラメントの電
圧を示す。また、図1に成膜断面図を示す。ここで、基
材30は、ワーク7の成膜を行なう部分の下地である。
の流れと各工程での温度、ガス濃度、フィラメントの電
圧を示す。また、図1に成膜断面図を示す。ここで、基
材30は、ワーク7の成膜を行なう部分の下地である。
【0035】まず、真空槽2の内部のワークホルダー1
0に、通常の真空装置成膜用の洗浄を行ったワーク7を
設置する。ワーク7の基材30として、アルミ合金、ス
テンレス、SK等の窒化可能な金属を含む物質が使用で
きる。
0に、通常の真空装置成膜用の洗浄を行ったワーク7を
設置する。ワーク7の基材30として、アルミ合金、ス
テンレス、SK等の窒化可能な金属を含む物質が使用で
きる。
【0036】次に、排気口1より排気を行い、真空槽内
2の圧力を所定の初期到達圧力1.33×10-3Paまで
減圧する。減圧後、ヒータ20により、真空曹2内部を
400℃から500℃に加熱して洗浄を行う。その後、
回転テーブル9を回転させ、ガス導入口5より調整用バ
ルブ6を調整して不活性ガスであるアルゴンガスと窒素
ガスを所定の比率に混合させながら真空曹内部に導入
し、真空度が、4.39×10-1Paになるようにする。
ここで、アルゴンと窒素の混合ガスを用いているのは、
窒素ガスのスパッタ効果がアルゴンに比べて、約10分
の1程の効果しかなく、窒素ガスのみでボンバードする
場合は、アルゴンガスのみの場合に比較して、10倍程
の時間を要する。そこで、アルゴンガスと窒素ガスに混
合することで、ボンバードの時間の短縮を図る。また、
ボンバード中は、ターゲット12を保護するためシャッ
ター19により遮断をしておく。
2の圧力を所定の初期到達圧力1.33×10-3Paまで
減圧する。減圧後、ヒータ20により、真空曹2内部を
400℃から500℃に加熱して洗浄を行う。その後、
回転テーブル9を回転させ、ガス導入口5より調整用バ
ルブ6を調整して不活性ガスであるアルゴンガスと窒素
ガスを所定の比率に混合させながら真空曹内部に導入
し、真空度が、4.39×10-1Paになるようにする。
ここで、アルゴンと窒素の混合ガスを用いているのは、
窒素ガスのスパッタ効果がアルゴンに比べて、約10分
の1程の効果しかなく、窒素ガスのみでボンバードする
場合は、アルゴンガスのみの場合に比較して、10倍程
の時間を要する。そこで、アルゴンガスと窒素ガスに混
合することで、ボンバードの時間の短縮を図る。また、
ボンバード中は、ターゲット12を保護するためシャッ
ター19により遮断をしておく。
【0037】その後、ヒータ20を用いて、温度モニタ
ー21によるフィードバック制御をしながら、ボンバー
ド時の設定温度になるまで加熱する。この温度は、ワー
ク7の窒化可能な温度以上であり、かつ、ワーク7の加
熱後の変形が、必要な寸法精度を確保できる温度以下で
ある必要があり、事前に確認をして設定する。ステンレ
スの場合、約300℃以上から550℃以下が望まし
い。加熱完了後、フィラメント18を加熱し、さらにフ
ィラメント電源16より負電圧を印可することで、真空
曹2内部にプラズマを発生させる。また、ワーク7を保
持しているワークホルダー10にバイアス電圧として約
−300〜−1000V程度の負電圧を印可する。これ
により、基材30近傍のアルゴンイオンおよび窒素イオ
ンが、バイアス電圧により加速され、基材30の表面に
衝突し不純物や酸化膜を叩き出すことで、活性状態の高
い金属基材表面を露出させる。いわゆるプラズマクリー
ニングであり、ボンバード処理と呼ばれる。さらに、窒
素イオンは、基材30の表面に、窒素化合物を生成し、
内部に拡散していくことで、基材30の硬度を高めるこ
とが出来る。また、ボンバードによる基材30の過加熱
を防止するために、放電と停止をそれぞれ所定の時間間
隔で規定の回数繰り返す。通常の場合、放電時間と停止
(冷却)が1サイクルとして、1サイクル約2分から7
分で、5から50回繰り返す。放電時間と停止時間の比
率は、温度の上昇状況を確認しながら設定する。
ー21によるフィードバック制御をしながら、ボンバー
ド時の設定温度になるまで加熱する。この温度は、ワー
ク7の窒化可能な温度以上であり、かつ、ワーク7の加
熱後の変形が、必要な寸法精度を確保できる温度以下で
ある必要があり、事前に確認をして設定する。ステンレ
スの場合、約300℃以上から550℃以下が望まし
い。加熱完了後、フィラメント18を加熱し、さらにフ
ィラメント電源16より負電圧を印可することで、真空
曹2内部にプラズマを発生させる。また、ワーク7を保
持しているワークホルダー10にバイアス電圧として約
−300〜−1000V程度の負電圧を印可する。これ
により、基材30近傍のアルゴンイオンおよび窒素イオ
ンが、バイアス電圧により加速され、基材30の表面に
衝突し不純物や酸化膜を叩き出すことで、活性状態の高
い金属基材表面を露出させる。いわゆるプラズマクリー
ニングであり、ボンバード処理と呼ばれる。さらに、窒
素イオンは、基材30の表面に、窒素化合物を生成し、
内部に拡散していくことで、基材30の硬度を高めるこ
とが出来る。また、ボンバードによる基材30の過加熱
を防止するために、放電と停止をそれぞれ所定の時間間
隔で規定の回数繰り返す。通常の場合、放電時間と停止
(冷却)が1サイクルとして、1サイクル約2分から7
分で、5から50回繰り返す。放電時間と停止時間の比
率は、温度の上昇状況を確認しながら設定する。
【0038】ボンバードの終了後、ガス量を調整する調
整用バルブ6を操作して、アルゴンガスのみを真空曹2
の内部に導入する。また、基材30が中間層の成膜温度
になるように、再度、ヒータ20の温度を設定する。真
空曹2の内部の温度が、設定温度になり、窒素ガスが排
気口1より十分排気された時点で、蒸発源3のターゲッ
ト12を遮断しているシャッター19を開く。そして、
ターゲット12を取り付けてある電極11にスパッタ用
電源22より電圧を印可し、スパッタを開始する。一定
時間、基材30上に中間層31を成膜し、所定の膜厚に
なった時点で成膜を停止する。
整用バルブ6を操作して、アルゴンガスのみを真空曹2
の内部に導入する。また、基材30が中間層の成膜温度
になるように、再度、ヒータ20の温度を設定する。真
空曹2の内部の温度が、設定温度になり、窒素ガスが排
気口1より十分排気された時点で、蒸発源3のターゲッ
ト12を遮断しているシャッター19を開く。そして、
ターゲット12を取り付けてある電極11にスパッタ用
電源22より電圧を印可し、スパッタを開始する。一定
時間、基材30上に中間層31を成膜し、所定の膜厚に
なった時点で成膜を停止する。
【0039】その後、中間層の成膜方法と同様の手順に
て、蒸発源4を用いて硬質炭素膜33を成膜する。
て、蒸発源4を用いて硬質炭素膜33を成膜する。
【0040】中間層31は、一般に炭素の化合物を生成
できる金属であり、Ti、W、Si、Mo、Cr、Al等を用いる
ことができる。特に、Ti、Cr、Al等の窒化物を成膜でき
る金属を中間層に成膜すると、基材30表面の窒素化合
物の窒素原子が、中間層31の金属とも化合物を形成
し、接着剤のように機能することで密着性が向上する。
また、アルゴンだけでなく窒素によるボンバードによ
り、アルゴンだけの場合と比較して、表面粗度が大きく
なり、この効果による密着性の向上も図れる。
できる金属であり、Ti、W、Si、Mo、Cr、Al等を用いる
ことができる。特に、Ti、Cr、Al等の窒化物を成膜でき
る金属を中間層に成膜すると、基材30表面の窒素化合
物の窒素原子が、中間層31の金属とも化合物を形成
し、接着剤のように機能することで密着性が向上する。
また、アルゴンだけでなく窒素によるボンバードによ
り、アルゴンだけの場合と比較して、表面粗度が大きく
なり、この効果による密着性の向上も図れる。
【0041】また、基材30と硬質炭素膜33との密着
性が良好な場合、例えば、超硬などの場合は、中間層3
1を成膜せず、直接に硬質炭素膜33を成膜することも
可能である。
性が良好な場合、例えば、超硬などの場合は、中間層3
1を成膜せず、直接に硬質炭素膜33を成膜することも
可能である。
【0042】また、ボンバード処理によるプラズマクリ
ーニングと窒化を同じに行なう方法について記載した
が、ワーク7とスパッタの蒸発源の電気極性を逆にす
る、逆スパッタによるプラズマ発生法を用いても良い。
さらに、ガスとしては、アルゴン等の不活性ガスと窒素
ガスの混合ガスを用いる方法を記載したが、アルゴン等
の不活性ガスによりボンバードをした後に、窒素ガス等
を混合して窒化を行ってもよい。
ーニングと窒化を同じに行なう方法について記載した
が、ワーク7とスパッタの蒸発源の電気極性を逆にす
る、逆スパッタによるプラズマ発生法を用いても良い。
さらに、ガスとしては、アルゴン等の不活性ガスと窒素
ガスの混合ガスを用いる方法を記載したが、アルゴン等
の不活性ガスによりボンバードをした後に、窒素ガス等
を混合して窒化を行ってもよい。
【0043】(実施の形態2)本発明の第3〜5番目の
方法に関する第2の実施形態について、図1〜5を用い
て説明する。なお、成膜用装置は実施の形態1で示した
装置と同じである。まず、図3に示す真空槽2の内部の
ワークホルダー10に、通常の真空装置の成膜を行なう
ための洗浄を行ったワーク7を設置する。ワーク7の材
質として、真鍮、アルミ合金、ステンレス、炭素工具
鋼、合金工具鋼等の窒化可能な金属を含むものが使用で
きる。
方法に関する第2の実施形態について、図1〜5を用い
て説明する。なお、成膜用装置は実施の形態1で示した
装置と同じである。まず、図3に示す真空槽2の内部の
ワークホルダー10に、通常の真空装置の成膜を行なう
ための洗浄を行ったワーク7を設置する。ワーク7の材
質として、真鍮、アルミ合金、ステンレス、炭素工具
鋼、合金工具鋼等の窒化可能な金属を含むものが使用で
きる。
【0044】図5に中間層の膜厚と成膜時のワーク7に
印加するバイアス電圧の表を示す。
印加するバイアス電圧の表を示す。
【0045】図3に示す排気口1より排気を行い、真空
槽内2の圧力を所定の初期到達圧力1.33×10-3Pa
まで減圧する。減圧後、実施の形態1の加熱による洗浄
とボンバードを行うことも可能である。その後、回転テ
ーブル9を回転させ、ガス導入口5より調整用バルブ6
を調整して不活性ガスであるアルゴンガスを真空槽内部
に導入し、真空度を4.39×10-1Paになるようにす
る。その後、ヒータ20を用いて、温度モニター21に
よるフィードバック制御をしながら、成膜時の設定温度
になるまで加熱する。この温度は、ワーク7の加熱後の
変形が、必要な寸法精度を確保できる温度以下である必
要があり、事前に確認をして設定する。
槽内2の圧力を所定の初期到達圧力1.33×10-3Pa
まで減圧する。減圧後、実施の形態1の加熱による洗浄
とボンバードを行うことも可能である。その後、回転テ
ーブル9を回転させ、ガス導入口5より調整用バルブ6
を調整して不活性ガスであるアルゴンガスを真空槽内部
に導入し、真空度を4.39×10-1Paになるようにす
る。その後、ヒータ20を用いて、温度モニター21に
よるフィードバック制御をしながら、成膜時の設定温度
になるまで加熱する。この温度は、ワーク7の加熱後の
変形が、必要な寸法精度を確保できる温度以下である必
要があり、事前に確認をして設定する。
【0046】次に、ワーク7を保持しているワークホル
ダー10に第1のバイアス電圧として−500〜−20
00V程度の高負電圧を印可する。そして、中間層用の
蒸発源3の電極11にスパッタ用電源22より電圧を印
可することにより、真空曹2内にプラズマを発生させ、
ターゲット12から成膜粒子を発生させる。図5のAで
示す部分である。プラズマ中のアルゴンイオンおよび成
膜粒子は、一部がイオン化され、ワーク7のバイアス電
圧により加速され、ワーク7の基材30表面に衝突す
る。プラズマ中のイオンの持つエネルギーレベルは広範
囲にわたるため、基材30に衝突したアルゴンおよび中
間層の成膜粒子のイオンは、一部は中間層31として成
膜され、一部は基材30および中間層31をスパッタ
し、一部は基材30の内部に注入される。また、表面に
細かい凹凸が発生する。これにより、中間層31は、密
着性の弱い部分が叩きだされ、また中間層の金属粒子が
基材に拡散した形となり、さらに、表面に細かな凹凸が
発生することで、基材30と中間層31との密着性を向
上させることが可能となる。
ダー10に第1のバイアス電圧として−500〜−20
00V程度の高負電圧を印可する。そして、中間層用の
蒸発源3の電極11にスパッタ用電源22より電圧を印
可することにより、真空曹2内にプラズマを発生させ、
ターゲット12から成膜粒子を発生させる。図5のAで
示す部分である。プラズマ中のアルゴンイオンおよび成
膜粒子は、一部がイオン化され、ワーク7のバイアス電
圧により加速され、ワーク7の基材30表面に衝突す
る。プラズマ中のイオンの持つエネルギーレベルは広範
囲にわたるため、基材30に衝突したアルゴンおよび中
間層の成膜粒子のイオンは、一部は中間層31として成
膜され、一部は基材30および中間層31をスパッタ
し、一部は基材30の内部に注入される。また、表面に
細かい凹凸が発生する。これにより、中間層31は、密
着性の弱い部分が叩きだされ、また中間層の金属粒子が
基材に拡散した形となり、さらに、表面に細かな凹凸が
発生することで、基材30と中間層31との密着性を向
上させることが可能となる。
【0047】ワーク7に印加するバイアス電圧が高負電
圧の状態では、成膜レートが大きく低下し、また、ワー
ク7の温度が急激に上昇するため、一定時間成膜を行な
った時点で、段階的にバイアス電圧を低下させ、最終的
に成膜のみ起こるバイアス電圧の状態にする。最終的な
バイアス電圧は約−0V〜−50V程度が望ましい。図
5のBで示す。これにより中間層31を所定の厚さに成
膜する。
圧の状態では、成膜レートが大きく低下し、また、ワー
ク7の温度が急激に上昇するため、一定時間成膜を行な
った時点で、段階的にバイアス電圧を低下させ、最終的
に成膜のみ起こるバイアス電圧の状態にする。最終的な
バイアス電圧は約−0V〜−50V程度が望ましい。図
5のBで示す。これにより中間層31を所定の厚さに成
膜する。
【0048】その後、蒸発源3に印加しているスパッタ
用電源22を切り、炭素の蒸発源4にスパッタ用電源2
2より印加すると同時に、ワーク7へ印加しているバイ
アス電圧を硬質炭素膜の成膜に最的な電圧に設定する。
その後、所定の時間成膜を行い、硬質炭素膜を中間層の
上部に成膜する。
用電源22を切り、炭素の蒸発源4にスパッタ用電源2
2より印加すると同時に、ワーク7へ印加しているバイ
アス電圧を硬質炭素膜の成膜に最的な電圧に設定する。
その後、所定の時間成膜を行い、硬質炭素膜を中間層の
上部に成膜する。
【0049】また、ワーク7の基材30が窒化物を生成
可能な金属を含む場合、実施の形態1で示した、ボンバ
ードを行うことで窒化層を基材表面近傍に拡散させ基材
の硬度を向上させ、硬質炭素膜の耐摩耗性の特性をより
生かすことができる。
可能な金属を含む場合、実施の形態1で示した、ボンバ
ードを行うことで窒化層を基材表面近傍に拡散させ基材
の硬度を向上させ、硬質炭素膜の耐摩耗性の特性をより
生かすことができる。
【0050】さらに、中間層31も窒化物を生成できる
金属を含むことで、窒素介在させてより密着性を向上さ
せることが出来る。
金属を含むことで、窒素介在させてより密着性を向上さ
せることが出来る。
【0051】(実施の形態3)本発明の第6〜9番目の
方法に関する第3の実施形態について、図1、図2およ
び図6を用いて説明する。
方法に関する第3の実施形態について、図1、図2およ
び図6を用いて説明する。
【0052】まず、真空槽2内部のワークホルダー10
に金属基材からなるワーク7を設置する。ワーク7は、
真鍮、アルミ合金、ステンレス、SK等が使用できる。
に金属基材からなるワーク7を設置する。ワーク7は、
真鍮、アルミ合金、ステンレス、SK等が使用できる。
【0053】まず、排気口1より排気を行い、真空槽内
2の圧力を所定の初期到達圧力1.33×10-3Paまで
減圧する。減圧後、加熱による洗浄とボンバードを行な
う。その後、回転テーブル9を回転させ、ガス導入口5
より調整用バルブ6を調整して不活性ガスであるアルゴ
ンガスを真空槽内部に導入し、真空度を4.39×10
-1Paになるようにする。その後、ヒータ20により、真
空槽2内部に設けた温度モニター21によるフィードバ
ック制御をしながら、設定温度になるまで加熱する。こ
の温度は、ワーク7の加熱後の変形が、必要な寸法精度
を確保できる温度以下である必要があり、事前に確認を
して設定する。
2の圧力を所定の初期到達圧力1.33×10-3Paまで
減圧する。減圧後、加熱による洗浄とボンバードを行な
う。その後、回転テーブル9を回転させ、ガス導入口5
より調整用バルブ6を調整して不活性ガスであるアルゴ
ンガスを真空槽内部に導入し、真空度を4.39×10
-1Paになるようにする。その後、ヒータ20により、真
空槽2内部に設けた温度モニター21によるフィードバ
ック制御をしながら、設定温度になるまで加熱する。こ
の温度は、ワーク7の加熱後の変形が、必要な寸法精度
を確保できる温度以下である必要があり、事前に確認を
して設定する。
【0054】次に、ワーク7を保持しているワークホル
ダー10にバイアス電圧として負電圧を印可する。そし
て、中間層用のターゲット3の電極12にスパッタ用に
電圧を印可する。バイアス電圧は−0〜−50V程度に
設定する。これにより、真空槽2内にプラズマを発生さ
せ、蒸発源3から成膜粒子を発生させる。プラズマ中の
アルゴンイオンおよび成膜粒子は、一部がイオン化さ
れ、ワーク7の近傍のイオンシース内に引き込まれると
負電圧による電圧勾配により加速され、ワーク7の基材
表面に衝突し中間層が成膜される。中間層31が所定の
膜厚になるまで、成膜を行なった後、中間層の蒸発源3
の電力を時間と共に段階的に下げると同時に、炭素の蒸
発源4の電極11にスパッタ用電源22より印加すると
同時に時間と共に段階的に電力を増加させる。これによ
り中間層の金属と硬質炭素膜の炭素の組成が膜厚の位置
により、段階的に変化するような傾斜構造層32を中間
層31の上部に成膜することができる。最終的に中間層
の蒸発源3に印加している電力が0Wになった時点で、
真空槽2内部に窒素を1〜10vol.%程度添加し、ワー
ク7に印可するバイアス電圧を、−50から−700V
程度に設定する。この条件で所定の膜厚になるまで硬質
炭素膜33を形成する。場合により、水素等を添加する
こともできる。一般に硬質炭素膜は、硬度が高い反面、
内部応力も高く、密着性の低下の原因となる。そこで、
硬質炭素膜中に、窒素または水素を混入させることで、
内部応力を低下させ密着性を向上させることができる。
但し、傾斜構造層の成膜時においては、窒素ガスをアル
ゴン等のスパッタガスに混入させると、逆に密着性が低
下する。
ダー10にバイアス電圧として負電圧を印可する。そし
て、中間層用のターゲット3の電極12にスパッタ用に
電圧を印可する。バイアス電圧は−0〜−50V程度に
設定する。これにより、真空槽2内にプラズマを発生さ
せ、蒸発源3から成膜粒子を発生させる。プラズマ中の
アルゴンイオンおよび成膜粒子は、一部がイオン化さ
れ、ワーク7の近傍のイオンシース内に引き込まれると
負電圧による電圧勾配により加速され、ワーク7の基材
表面に衝突し中間層が成膜される。中間層31が所定の
膜厚になるまで、成膜を行なった後、中間層の蒸発源3
の電力を時間と共に段階的に下げると同時に、炭素の蒸
発源4の電極11にスパッタ用電源22より印加すると
同時に時間と共に段階的に電力を増加させる。これによ
り中間層の金属と硬質炭素膜の炭素の組成が膜厚の位置
により、段階的に変化するような傾斜構造層32を中間
層31の上部に成膜することができる。最終的に中間層
の蒸発源3に印加している電力が0Wになった時点で、
真空槽2内部に窒素を1〜10vol.%程度添加し、ワー
ク7に印可するバイアス電圧を、−50から−700V
程度に設定する。この条件で所定の膜厚になるまで硬質
炭素膜33を形成する。場合により、水素等を添加する
こともできる。一般に硬質炭素膜は、硬度が高い反面、
内部応力も高く、密着性の低下の原因となる。そこで、
硬質炭素膜中に、窒素または水素を混入させることで、
内部応力を低下させ密着性を向上させることができる。
但し、傾斜構造層の成膜時においては、窒素ガスをアル
ゴン等のスパッタガスに混入させると、逆に密着性が低
下する。
【0055】また、ボンバードの方法として実施の形態
1の方法を用いても良い。ワーク7の基材が窒化物を生
成可能な金属を含む場合、実施の形態1で示した、ボン
バードを行うことで窒化層を基材表面近傍に拡散させ基
材の硬度を向上させ、硬質炭素膜の特性をより生かすこ
とができる。
1の方法を用いても良い。ワーク7の基材が窒化物を生
成可能な金属を含む場合、実施の形態1で示した、ボン
バードを行うことで窒化層を基材表面近傍に拡散させ基
材の硬度を向上させ、硬質炭素膜の特性をより生かすこ
とができる。
【0056】また、中間層を成膜する場合、実施の形態
2で示した、中間層の成膜開始直後を高負電圧のバイア
スで成膜し、段階的に低負電圧のバイアスとすることで
更に密着性を向上させることが出来る。
2で示した、中間層の成膜開始直後を高負電圧のバイア
スで成膜し、段階的に低負電圧のバイアスとすることで
更に密着性を向上させることが出来る。
【0057】さらに、中間層も窒化物を生成できる金属
を用いることで、窒素を介在させてより密着性を向上さ
せることが出来る。
を用いることで、窒素を介在させてより密着性を向上さ
せることが出来る。
【0058】
【実施例】次に本発明の具体例を説明する。
【0059】ワークの基材として、テンレスSUS42
0に、中間層をTiとして、硬質炭素膜を成膜した実施
例について説明する。
0に、中間層をTiとして、硬質炭素膜を成膜した実施
例について説明する。
【0060】(実施例1)通常の表面処理を行う場合の
前洗浄工程を経た基材であるステンレスSUS420か
らなるワーク7に、非平衡型蒸発源を有するもつスパッ
タリング装置のワークホルダー10に設置した。真空槽
2内部を6.65×10-5Paまで真空引きした後、回転
テーブル9の回転を開始し、ワーク7(基材30)を約
400℃まで加熱した。この状態を一定時間保持し、真
空槽2内部の洗浄を行った。
前洗浄工程を経た基材であるステンレスSUS420か
らなるワーク7に、非平衡型蒸発源を有するもつスパッ
タリング装置のワークホルダー10に設置した。真空槽
2内部を6.65×10-5Paまで真空引きした後、回転
テーブル9の回転を開始し、ワーク7(基材30)を約
400℃まで加熱した。この状態を一定時間保持し、真
空槽2内部の洗浄を行った。
【0061】その後、温度調整して、基材30を約30
0℃に加熱した。アルゴンガスおよび窒素ガスを所定の
流量比である50対50に調整して、ガス導入口5より
導入した。ここでガス圧力が4.39×10-1Paになっ
たことを確認して、バイアス電源9よりワークホルダ1
0を通して、ワーク7に−700V印可した。同時に、
フィラメント18を加熱用電源で加熱し、フィラメント
用電源16から負電圧を印可し熱電子を供給した。これ
により、真空層2内部にプラズマが発生し、ワーク7が
ボンバードされた。ボンバードと停止を1周期5分と
し、約30回繰り返した。その後、窒素ガスとアルゴン
ガスの流量比を0対100とし、ワーク7の温度を約2
50℃に調整した。その後、中間層31であるTiを蒸
発源3より蒸発させ成膜を行った。ワーク7のバイアス
電圧は約−50Vで、中間層31を100nm成膜した。
そして、バイアス電圧を−200Vにし、ターゲットと
して炭素を取り付けてある蒸発源4より炭素を蒸発さ
せ、中間層31上に硬質炭素膜33を500nmの膜厚
で成膜した。
0℃に加熱した。アルゴンガスおよび窒素ガスを所定の
流量比である50対50に調整して、ガス導入口5より
導入した。ここでガス圧力が4.39×10-1Paになっ
たことを確認して、バイアス電源9よりワークホルダ1
0を通して、ワーク7に−700V印可した。同時に、
フィラメント18を加熱用電源で加熱し、フィラメント
用電源16から負電圧を印可し熱電子を供給した。これ
により、真空層2内部にプラズマが発生し、ワーク7が
ボンバードされた。ボンバードと停止を1周期5分と
し、約30回繰り返した。その後、窒素ガスとアルゴン
ガスの流量比を0対100とし、ワーク7の温度を約2
50℃に調整した。その後、中間層31であるTiを蒸
発源3より蒸発させ成膜を行った。ワーク7のバイアス
電圧は約−50Vで、中間層31を100nm成膜した。
そして、バイアス電圧を−200Vにし、ターゲットと
して炭素を取り付けてある蒸発源4より炭素を蒸発さ
せ、中間層31上に硬質炭素膜33を500nmの膜厚
で成膜した。
【0062】上記条件で成膜したサンプルについて、ボ
ンバード時に窒素とアルゴンを混合したことによる密着
性への効果を、スクラッチ試験により評価した結果を表
1に示す。これにより、ボンバード時に窒素を添加する
ことで、硬質炭素膜33の基材30への密着性を向上さ
せることが確認できた。
ンバード時に窒素とアルゴンを混合したことによる密着
性への効果を、スクラッチ試験により評価した結果を表
1に示す。これにより、ボンバード時に窒素を添加する
ことで、硬質炭素膜33の基材30への密着性を向上さ
せることが確認できた。
【0063】
【表1】
【0064】(実施例2)通常の表面処理を行う場合の
前洗浄工程を経た基材であるステンレスSUS420
を、非平衡型蒸発源を有するスパッタリング装置のワー
クホルダ10に設置した。真空槽2内部を6.65×1
0-5Pa台まで真空引きした後、回転テーブル9の回転を
開始し、ワーク7を約400℃まで加熱した。この状態
を保持して、真空槽2内部の洗浄を行った。
前洗浄工程を経た基材であるステンレスSUS420
を、非平衡型蒸発源を有するスパッタリング装置のワー
クホルダ10に設置した。真空槽2内部を6.65×1
0-5Pa台まで真空引きした後、回転テーブル9の回転を
開始し、ワーク7を約400℃まで加熱した。この状態
を保持して、真空槽2内部の洗浄を行った。
【0065】所定時間の後、ワーク温度を再調整して、
約300℃に加熱した。アルゴンガスを所定の流量に調
整して、ガス導入口5より導入した。ここでスパッタ圧
力が6.65×10-5Paになったことを確認して、ワー
ク7に−700V印可し、ワークをボンバードした。ボ
ンバードと停止を1周期5分とし、約20回繰り返し
た。その後、ワーク温度を約250℃に再設定し、約1
0分間保持した後、中間層Tiを成膜した。ワーク7の
初期バイアス電圧を約−500から−1500Vに設定
した。中間層Tiは、電力は約2KWで、6分間成膜
し、その後、ワーク7のバイアス電圧を−50Vまで低
下させ、約24分成膜した。これにより。約100nm膜
厚の中間層31を成膜した。最後に、硬質炭素膜33
を、ワークの7バイアス電圧を−200Vに、そして、
炭素の蒸発源4の電力を2KWとして、中間層31の上
に硬質炭素膜33を500nmの膜厚で成膜した。
約300℃に加熱した。アルゴンガスを所定の流量に調
整して、ガス導入口5より導入した。ここでスパッタ圧
力が6.65×10-5Paになったことを確認して、ワー
ク7に−700V印可し、ワークをボンバードした。ボ
ンバードと停止を1周期5分とし、約20回繰り返し
た。その後、ワーク温度を約250℃に再設定し、約1
0分間保持した後、中間層Tiを成膜した。ワーク7の
初期バイアス電圧を約−500から−1500Vに設定
した。中間層Tiは、電力は約2KWで、6分間成膜
し、その後、ワーク7のバイアス電圧を−50Vまで低
下させ、約24分成膜した。これにより。約100nm膜
厚の中間層31を成膜した。最後に、硬質炭素膜33
を、ワークの7バイアス電圧を−200Vに、そして、
炭素の蒸発源4の電力を2KWとして、中間層31の上
に硬質炭素膜33を500nmの膜厚で成膜した。
【0066】この条件で成膜し、中間層31の成膜時
に、高負電圧のバイアス電圧が密着性に与える影響を、
スクラッチ試験で評価した結果を表2に示す。
に、高負電圧のバイアス電圧が密着性に与える影響を、
スクラッチ試験で評価した結果を表2に示す。
【0067】
【表2】
【0068】このように、中間層の成膜開始時に−50
0から−1000Vの高負電圧のバイアスをワーク7
(基材30)に印可することで、密着性を向上させるこ
とが確認できた。
0から−1000Vの高負電圧のバイアスをワーク7
(基材30)に印可することで、密着性を向上させるこ
とが確認できた。
【0069】(実施例3)通常の表面処理を行う場合の
前洗浄工程を経た基材であるステンレスSUS420
を、非平衡型蒸発源を有するもつスパッタリング装置の
ワークホルダー10に設置した。真空槽2内部を6.6
5×10-5Pa台まで真空引きした後、回転テーブル9の
回転を開始し、ワーク7を約400℃まで加熱した。こ
の状態を保持して、真空槽2内部の洗浄を行った。
前洗浄工程を経た基材であるステンレスSUS420
を、非平衡型蒸発源を有するもつスパッタリング装置の
ワークホルダー10に設置した。真空槽2内部を6.6
5×10-5Pa台まで真空引きした後、回転テーブル9の
回転を開始し、ワーク7を約400℃まで加熱した。こ
の状態を保持して、真空槽2内部の洗浄を行った。
【0070】所定時間の後、ワーク温度を再調整して、
約300℃に加熱した。アルゴンガスを所定の流量に調
整して、ガス導入口5より導入した。ここでスパッタ圧
力が6.65×10-5Paになったことを確認して、ワー
ク7に−700V印可し、ワークをボンバードした。ボ
ンバードと停止を1周期5分とし、約20回繰り返し
た。その後、ワーク7を約250℃に再設定し、約10
分間保持した。その後、中間層31としてTiを成膜し
た。ワーク7のバイアス電圧を約−50Vに設定した。
中間層31は、電力は約2KWで、12分間成膜した。
その後、炭素を取り付けてある蒸発源4の電力を0.5
KWとして、炭素をスパッタさせた。その後、17分か
け、Ti蒸発源3の電力を徐々に低下させると同じに、
炭素の蒸発源4の電力を最終的に2KWとして徐々に増
加させ、中間層31上にTiと硬質炭素膜の傾斜構造層
32を成膜した。この時点においては窒素ガスを導入口
5より導入しなかった。中間層31の膜厚は100nmであ
り、硬質炭素膜の傾斜構造層32の膜厚は150nmであっ
た。そしてTiの蒸発源の電力が0KWとなった時点
で、ワーク7のバイアス電圧を−200Vにし、窒素ガ
スを導入口5より、約5%の流量で導入し硬質炭素膜を
500nmの膜厚まで成膜した。
約300℃に加熱した。アルゴンガスを所定の流量に調
整して、ガス導入口5より導入した。ここでスパッタ圧
力が6.65×10-5Paになったことを確認して、ワー
ク7に−700V印可し、ワークをボンバードした。ボ
ンバードと停止を1周期5分とし、約20回繰り返し
た。その後、ワーク7を約250℃に再設定し、約10
分間保持した。その後、中間層31としてTiを成膜し
た。ワーク7のバイアス電圧を約−50Vに設定した。
中間層31は、電力は約2KWで、12分間成膜した。
その後、炭素を取り付けてある蒸発源4の電力を0.5
KWとして、炭素をスパッタさせた。その後、17分か
け、Ti蒸発源3の電力を徐々に低下させると同じに、
炭素の蒸発源4の電力を最終的に2KWとして徐々に増
加させ、中間層31上にTiと硬質炭素膜の傾斜構造層
32を成膜した。この時点においては窒素ガスを導入口
5より導入しなかった。中間層31の膜厚は100nmであ
り、硬質炭素膜の傾斜構造層32の膜厚は150nmであっ
た。そしてTiの蒸発源の電力が0KWとなった時点
で、ワーク7のバイアス電圧を−200Vにし、窒素ガ
スを導入口5より、約5%の流量で導入し硬質炭素膜を
500nmの膜厚まで成膜した。
【0071】この条件で成膜したサンプルを用いて、傾
斜構造層の成膜時および硬質炭素膜の成膜時における、
窒素ガスの添加による密着性への影響について、スクラ
ッチ試験による評価した結果を表3に示す。
斜構造層の成膜時および硬質炭素膜の成膜時における、
窒素ガスの添加による密着性への影響について、スクラ
ッチ試験による評価した結果を表3に示す。
【0072】
【表3】
【0073】このように、傾斜構造層の成膜時には、窒
素を混入させず、硬質炭素膜の成膜開始時に窒素を混入
させ成膜することで、密着性を向上させることが確認で
きた。
素を混入させず、硬質炭素膜の成膜開始時に窒素を混入
させ成膜することで、密着性を向上させることが確認で
きた。
【0074】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、基材のボ
ンバード時に、不活性ガスに窒素ガスを添加すること
で、基材のクリーニングと同時に窒化層を形成し、基材
の硬化を図ることが可能となる。さらに、中間層も窒化
物を生成可能な金属であれば、窒素を介して基材との結
合を図り、中間層と基材との密着性を高めることが可能
となる。さらに、中間層の成膜開始の一定時間のみ、ワ
ークに印加するバイアス電圧を高くすることで、不活性
ガスおよび金属のイオンが、基材表面への成膜および、
スパッタおよび、イオンの注入を起こし、密着性の低い
中間層の除去と、基材中へ中間層の金属の拡散を行な
い、密着性を高めることが可能となる。さらに、炭素系
保護膜に窒素を混入させることで内部応力を緩和し、さ
らに、傾斜構造中に窒素を添加しないことで、炭素と中
間層の金属との密着性を高くすることが可能となる。こ
れらの、幾つかの効果を組みあわせせることで、総合的
に基材と炭素系保護膜との密着性を更に高めることが可
能である。
ンバード時に、不活性ガスに窒素ガスを添加すること
で、基材のクリーニングと同時に窒化層を形成し、基材
の硬化を図ることが可能となる。さらに、中間層も窒化
物を生成可能な金属であれば、窒素を介して基材との結
合を図り、中間層と基材との密着性を高めることが可能
となる。さらに、中間層の成膜開始の一定時間のみ、ワ
ークに印加するバイアス電圧を高くすることで、不活性
ガスおよび金属のイオンが、基材表面への成膜および、
スパッタおよび、イオンの注入を起こし、密着性の低い
中間層の除去と、基材中へ中間層の金属の拡散を行な
い、密着性を高めることが可能となる。さらに、炭素系
保護膜に窒素を混入させることで内部応力を緩和し、さ
らに、傾斜構造中に窒素を添加しないことで、炭素と中
間層の金属との密着性を高くすることが可能となる。こ
れらの、幾つかの効果を組みあわせせることで、総合的
に基材と炭素系保護膜との密着性を更に高めることが可
能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1により形成された成膜部
の断面図
の断面図
【図2】本発明の実施の形態1〜3におけるボンバード
の工程図
の工程図
【図3】本発明の実施の形態1〜3で使用した非平衡型
マグネトロンスパッタリング装置の概略図
マグネトロンスパッタリング装置の概略図
【図4】本発明の実施の形態1〜3で使用した非平衡型
マグネトロンスパッタリング装置の蒸発源の概略図
マグネトロンスパッタリング装置の蒸発源の概略図
【図5】本発明の実施の形態2の成膜部断面図とバイア
ス電圧の関係図
ス電圧の関係図
【図6】本発明の実施の形態3の成膜部断面図と添加ガ
ス濃度の関係図
ス濃度の関係図
1 排気口 2 真空曹 3 蒸発源(中間層) 4 蒸発源(炭素) 5 導入口 6 調整用バルブ 7 ワーク 8 回転テーブル 9 バイアス電源 10 ワークホルダー 11 電極 12 ターゲット 13 マグネット(強) 14 マグネット(弱) 16 フィラメント用電源 17 加熱用電源 18 フィラメント 19 シャッター 20 ヒータ 21 温度モニター 22 スパッタ用電源(中間層) 23 スパッタ用電源(炭素) 24 磁力線 25 成膜粒子 26 ガスイオン 27 加熱用電源 28 プラズマ領域 30 ワーク(基材) 31 中間層 32 傾斜構造層 33 硬質炭素膜 34 窒化物
Claims (9)
- 【請求項1】真空曹内部にプラズマを発生可能なPVD
(Pyhysical Vapor Deposition)装置により、窒素化合
物を生成可能な金属を含む金属基材上に、硬質炭素膜の
成膜を行うに際して、 前記真空曹内部の不活性ガスと窒素ガスを混合し、予め
基材を窒化可能な温度まで加熱する第1の工程と、 バイアス電圧を基材に印加し、前記真空曹内部にプラズ
マを発生させ、同プラズマ中の不活性ガスイオンと窒素
イオンにより、前記金属基材表面へのボンバードと窒化
処理を行う第2の工程と、 その後、前記硬質炭膜膜を成膜する第3の工程とを含む
ことを特徴とする金属基材への硬質炭素膜の成膜方法。 - 【請求項2】前記第2の工程と第3の工程の間に、さら
に、窒素化合物を生成可能な金属を含む中間層を形成す
る請求項1に記載の金属基材への硬質炭素膜の成膜方
法。 - 【請求項3】真空曹内部にプラズマを発生可能なPVD
装置により、金属基材上に中間層を介して、硬質炭素膜
の成膜を行うに際して、 真空曹内部にプラズマを発生させ、蒸発源より前記中間
層の成膜粒子を蒸発させ、前記金属基材に印加するバイ
アス電圧を制御して、前記金属基材の表面に前記成膜粒
子による前記中間層の成膜と不活性ガスおよび成膜粒子
のスパッタと注入を同時に行う第1の工程と、 前記バイアス電圧の電圧を段階的に下げて、前記金属基
材の表層に成膜粒子による中間層の成膜を行う第2の工
程と、 中間層の表面に硬質炭素膜を成膜する第3の工程とを含
むことを特徴とする金属基材への硬質炭素膜の成膜方
法。 - 【請求項4】真空曹内部にプラズマを発生可能なPVD
装置により、窒素化合物を生成可能な金属を含む金属基
材上に、前記中間層を介して硬質炭素膜の成膜を行うに
際して、 前記真空曹内部の不活性ガスと窒素ガスを混合し、予め
基材を窒化可能な温度まで加熱する第1の工程とバイア
ス電圧を基材に印加し、前記真空曹内部にプラズマを発
生させ、同プラズマ中の不活性ガスイオンと窒素イオン
により、前記金属基材表面へのボンバードと窒化処理を
行う第2の工程と、 蒸発源より前記中間層の成膜粒子を蒸発させ、前記金属
基材に印加するバイアス電圧を制御して、前記金属基材
の表面に前記成膜粒子による、中間層の成膜と不活性ガ
スおよび成膜粒子のスパッタと注入を同時に行う第3の
工程と、 前記バイアス電圧の電圧を段階的に下げて、前記金属基
材の表層に成膜粒子による中間層の成膜作用を行う第4
の工程と、 中間層の表面に硬質炭素膜を成膜する第5の工程とを含
むことを特徴とする金属基材への硬質炭素膜の成膜方
法。 - 【請求項5】中間層が窒素化合物を生成可能な金属を含
む請求項4に記載の金属基材への硬質炭素膜の成膜方
法。 - 【請求項6】真空曹内部にプラズマが発生可能なPVD
装置により、金属基材上に中間層と、前記中間層の金属
と硬質炭素の比率が段階的に変化する傾斜構造層を介し
て、硬質炭素膜の成膜を行うに際して、 前記真空曹内部に不活性ガスを導入しをプラズマを発生
させ、第1の蒸発源より前記中間層の成膜粒子を蒸発さ
せ、前記中間層の成膜を行う第1の工程と、 成膜時間により段階的に前記中間層の成膜粒子の蒸発量
を減少させると同時に第2の蒸発源より前記硬質炭素膜
の成膜粒子の蒸発量を増加させ、前記傾斜構層を成膜す
る第2の工程と、 前記中間層の成膜粒子の蒸発が停止した後に、前記真空
曹内部に窒素ガスを導入し、前記不活性ガスと混合さ
せ、硬質炭素膜を成膜する第3の工程とを含むことを特
徴とする金属基材への硬質炭素膜の成膜方法。 - 【請求項7】真空曹内部にプラズマが発生可能なPVD
装置により、金属基材上に中間層と、前記中間層の金属
と硬質炭素の比率が段階的に変化する傾斜構造層を介し
て、硬質炭素膜の成膜を行うに際して、 真空曹内部にプラズマを発生させ、蒸発源より前記中間
層の成膜粒子を蒸発させ、前記金属基材に印加するバイ
アス電圧を制御して、前記金属基材の表面に前記成膜粒
子による前記中間層の成膜と不活性ガスおよび成膜粒子
のスパッタと注入を同時に行う第1の工程と、 前記バイアス電圧の電圧を段階的に下げて、前記金属基
材の表層に成膜粒子による中間層の成膜を行う第2の工
程と、 成膜時間により段階的に前記中間層の成膜粒子の蒸発量
を減少させると同時に、第2の蒸発源より前記硬質炭素
膜の成膜粒子の蒸発量を増加させ、前記傾斜構層を成膜
する第3の工程と、 前記中間層の成膜粒子の蒸発が停止した後に、前記真空
曹内部に窒素ガスを導入し、前記不活性ガスと混合さ
せ、硬質炭素膜を成膜する第4の工程とを含むことを特
徴とする金属基材への硬質炭素膜の成膜方法。 - 【請求項8】真空曹内部にプラズマが発生可能なPVD
装置により、窒素化合物を生成可能な金属を含む金属基
材上に、中間層と、中間層の金属と硬質炭素の比率が段
階的に変化する傾斜構造層を介して、硬質炭素膜の成膜
を行うに際して、 前記真空曹内部の不活性ガスと窒素ガスを混合し、予め
基材を窒化可能な温度まで加熱する第1の工程とバイア
ス電圧を基材に印加し、前記真空曹内部にプラズマを発
生させ、同プラズマ中の不活性ガスイオンと窒素イオン
により、前記金属基材表面へのボンバードと窒化処理を
行う第2の工程と、 蒸発源より前記中間層の成膜粒子を蒸発させ、前記金属
基材に印加するバイアス電圧を制御して、前記金属基材
の表面に前記成膜粒子による、中間層の成膜と不活性ガ
スおよび成膜粒子のスパッタと注入を同時に行う第3の
工程と、 前記バイアス電圧の電圧を段階的に下げて、前記金属基
材の表層に成膜粒子による中間層の成膜作用を行う第4
の工程と、 成膜時間により段階的に前記中間層の成膜粒子の蒸発量
を減少させると同時に、第2の蒸発源より前記硬質炭素
膜の成膜粒子の蒸発量を増加させ、前記傾斜構層を成膜
する第5の工程と、 前記中間層の成膜粒子の蒸発が停止した後に、前記真空
曹内部に窒素ガスを導入し、前記不活性ガスと混合さ
せ、硬質炭素膜を成膜する第6の工程とを含むことを特
徴とする金属基材への硬質炭素膜の成膜方法。 - 【請求項9】中間層が窒素化合物を生成可能な金属を含
む請求項8に記載の金属基材への硬質炭素膜の成膜方
法。
Priority Applications (1)
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| JP2000275444A JP2002088465A (ja) | 2000-09-11 | 2000-09-11 | 金属基材への硬質炭素膜の成膜方法 |
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2000
- 2000-09-11 JP JP2000275444A patent/JP2002088465A/ja active Pending
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