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JP2001318206A - 減反射材およびその用途 - Google Patents

減反射材およびその用途

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Publication number
JP2001318206A
JP2001318206A JP2000136149A JP2000136149A JP2001318206A JP 2001318206 A JP2001318206 A JP 2001318206A JP 2000136149 A JP2000136149 A JP 2000136149A JP 2000136149 A JP2000136149 A JP 2000136149A JP 2001318206 A JP2001318206 A JP 2001318206A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refractive index
meth
layer
hard coat
low refractive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000136149A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihiro Morimoto
佳寛 森本
Takayuki Nojima
孝之 野島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NOF Corp
Original Assignee
NOF Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NOF Corp filed Critical NOF Corp
Priority to JP2000136149A priority Critical patent/JP2001318206A/ja
Publication of JP2001318206A publication Critical patent/JP2001318206A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】反射光の着色の少ない外観と高い硬度を併せ持
つ減反射材、およびその用途を提供する。 【解決手段】透明基材の表面に直接もしくは1層以上の
層を介して、1層もしくは2層以上のハードコート層を
設け、その上に最外層となる低屈折率層を備えてなる減
反射材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は反射光の着色の少な
い外観と高い硬度を併せ持つ減反射材およびそれを用い
た電子画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】透明基板の最外層に、基板よりも低屈折
率の物質からなる低屈折率層を可視光波長の1/4の膜
厚(約100nm)で形成すると、干渉効果により表面
反射が低減し、透過率が向上することが知られており、
電気製品や光学製品、建材等の透明基板部分における表
面反射の低減が必要とされる分野において、減反射材と
して応用されている。
【0003】減反射層の形成方法としては、フッ化マグ
ネシウム等を蒸着、スパッタリングするいわゆるドライ
コーティング法(特開昭63−261646号公報)、
および材料を溶液や分散液など液状で基材に塗布し、乾
燥させ、必要に応じて硬化させるウェットコーティング
法(特開平7−48543号公報、特開平9−3140
38号公報)の二方法が知られている。これらのうちド
ライコーティング法は高真空の大型設備が必要で、生産
性が低いなどの問題があった。一方、ウェットコーティ
ング法は設備投資が少なく、また生産性および大面積化
への対応の点で優れている。
【0004】ウェットコーティング法では透明基材に直
接低屈折率層をコーティングした単層減反射材、および
透明基材に基材から順にハードコート層、高屈折率層、
低屈折率層をコーティングした3層減反射材が一般的に
知られている。しかし、単層減反射材では鉛筆硬度、耐
擦傷性などの表面強度が十分でないといった問題があっ
た。また3層減反射材では反射光の着色が強くなる問題
があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、反射
光の着色の少ない外観と高い硬度を併せ持つ減反射材、
およびその用途を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば以下の減
反射材、およびその用途が提供される。 〔1〕透明基材の表面に直接もしくは1層以上の層を介
して1層もしくは多層のハードコート層を設け、その上
に最外層となる低屈折率層を備えてなる減反射材。 〔2〕透明基材の裏面に接着層を設けてなる前記〔1〕
の減反射材。 〔3〕透明基材もしくはハードコート層が防眩性を併せ
持つ前記〔1〕もしくは〔2〕記載の減反射材。 〔4〕ハードコート層が多官能アクリレートを含む紫外
線硬化組成物を重合硬化してなる前記の〔1〕〜〔3〕
に記載の減反射材。 〔5〕低屈折率層の屈折率が1.30〜1.48の範囲
内であり、かつ直下のハードコート層より0.01以上
低いものである前記〔1〕〜〔4〕に記載の減反射材。 〔6〕低屈折率層が含フッ素多官能アクリレートを含む
紫外線硬化組成物を重合硬化してなる前記〔1〕〜
〔5〕に記載の減反射材。 〔7〕低屈折率層の含フッ素多官能アクリレートが、下
記の式[1]で示される前記〔6〕の減反射材。
【0007】
【化4】
【0008】[X1、X2は同一もしくは異なる基であっ
て、水素原子もしくはメチル基を示し、Y1は、(i)
フッ素原子を2個以上有する炭素数1〜14のフルオロ
アルキレン基、(ii)フッ素原子を4個以上有する炭素
数3〜14のシクロアルキレン基、(iii)―C(Y2
HCH2―基(但しY2は、フッ素原子を3個以上有する
炭素数1〜14のフルオロアルキル基、もしくはフッ素
原子を4個以上有する炭素数3〜14のシクロアルキル
基を示す)、(iv)下記の式[2]で示される基、
【0009】
【化5】
【0010】{ここでY3はフッ素原子を2個以上有す
る炭素数1〜14のフルオロアルキル基、X3は水素原
子もしくは炭素数1〜3のアルキル基、Z1は水素原
子、アクリル酸残基、もしくはメタクリル酸残基で示さ
れる基である。}、および、(v)下記の式[3]で示
される基のいずれかである。
【0011】
【化6】
【0012】(ここでY4はフッ素原子を2個以上有す
る炭素数1〜14のフルオロアルキレン基、Z2、Z3
同一もしくは異なる基であって、水素原子、アクリル酸
残基、もしくはメタクリル酸残基で示される基であ
る)] 〔8〕前記〔1〕〜〔7〕のいずれかの減反射材を用い
た電子画像表示装置。
【0013】
【発明の実施形態】本発明に用いる透明基材の材質とし
ては特に限定されるものではないが、例えば、ガラス、
ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネ
ート(PC)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)共
重合体、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリオレ
フィン(PO)、ポリアミド(PA)、ポリ塩化ビニル
(PVC)等を好ましく挙げることができる。ここでい
う透明とは光線透過率で30%以上を示し、より好まし
くは50%以上、更に好ましくは80%以上である。
【0014】透明基材の形状としては特に限定されるも
のではないが、例えば板状もしくはフィルム状のもの等
が挙げられる。生産性、運搬性の点からフィルム状のも
のが好ましく、その厚みとしては10〜500μmのも
のが透明性、作業性の点より好ましい。また、防眩性を
有するものが好ましい。
【0015】本発明において、ハードコート層は、低屈
折率層と前記の透明基材との間に、硬度の向上の付与を
目的として設ける層である。この層は必要に応じて1層
もしくは2層以上の積層体として形成することができ
る。2層以上積層する場合のこれらの層は同一でも異な
るものでもよい。これらの層を形成することにより得ら
れる硬度は、好ましくは鉛筆硬度でH以上、さらに好ま
しくは2H以上である。
【0016】またハードコート層には、必要に応じて、
硬度の向上以外に、防眩、ニュートンリング防止、帯電
防止機能、特定波長域の光の遮断、密着性の向上、色調
補正等の機能を一種類以上付与することができる。2層
以上積層する場合にはそれぞれに異なる機能を付与して
もよい。それぞれの機能の付与は公知の方法を用いるこ
とができる。
【0017】前記の層は、無機材料、有機材料、もしく
はこれらの混合物を用いることができる。用いられる有
機材料としては、例えば、多官能もしくは単官能の(メ
タ)アクリル酸エステルやテトラエトキシシラン等の珪
素化合物等の硬化物が挙げられる。生産性および硬度の
両立の観点より、紫外線硬化性多官能アクリレート単量
体組成物の重合硬化物であることが特に好ましい。ここ
で(メタ)アクリルは、アクリルおよび/またはメタク
リルを意味する。
【0018】前記紫外線硬化性多官能アクリレート単量
体組成物としては特に限定されるものでなく、例えば、
公知の紫外線硬化性多官能アクリレート単量体を一種類
以上混合したもの、もしくは公知の紫外線硬化性ハード
コート材をそのまま、もしくはその他の成分を添加して
用いることができる。紫外線硬化性多官能アクリレート
単量体としては、特に限定されるものではないが、例え
ばジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、テトラ
メチロールメタンテトラアクリレート、テトラメチロー
ルメタントリアクリレート、ペンタエリスリトールペン
タアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレ
ート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,
6−ビス(3−アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプ
ロピルオキシ)ヘキサン等の多官能アルコール誘導体や
ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリウレタン
アクリレートなどが好ましく挙げられる。
【0019】ハードコート層には前記の化合物以外に本
発明の効果を損なわない範囲において、その他の成分を
含んでも構わない。その他の成分とは特に限定されるも
のではなく、例えば、無機または有機充填剤、無機また
は有機微粒子、無機または有機顔料、重合体、および重
合開始剤、重合禁止剤、酸化防止剤、分散剤、界面活性
剤、光安定剤、光吸収剤、レベリング剤などの添加剤な
どが挙げられる。またウェットコーティング法において
成膜後乾燥させる限りは、任意の量の溶媒を添加するこ
とができる。
【0020】また層の形成方法は特に限定されず、有機
材料を用いた場合には、ロールコートやダイコート等、
一般的なウェットコート法により形成することができ
る。形成した層は、必要に応じて加熱や紫外線、電子線
などの活性エネルギー線照射により硬化反応を行うこと
ができる。
【0021】ハードコート層の厚みは、2〜20μmが
好ましい。厚みが2μm未満になると鉛筆硬度の低下な
ど、十分な硬度を得ることが難しく、20μmを超える
と耐屈曲性の低下などの問題が生じる。また2層以上積
層する場合には厚みの合計が前記範囲内であればよく、
1層の厚みは特に限定されない。
【0022】ハードコート層の屈折率は特に限定されな
いが、その直上に形成される低屈折率層との屈折率差が
0.15以上となるときは高屈折率層として機能しない
ように層の厚みを制御することが好ましい。例えば層の
厚みが、[減反射の目的とする光の波長/(4×層の屈
折率)](nm)とならないように調製する。
【0023】本発明において、低屈折率層は従来公知の
ものでもよく、層の形成方法も限定されない。例えば、
ドライコーティング法、ウェットコーティング法等の方
法をとることができる。生産性、コストの面より、特に
ウェットコート法が好ましい。ウェットコーティングの
方法としては公知のもので良く、例えばロールコート
法、スピンコート法、ディップコート法などが代表的な
ものとして挙げられる。ロールコート法等、連続的に形
成できる方法が生産性の点より好ましい。
【0024】低屈折率層は、ハードコート層上に形成
し、直下のハードコート層と比較して屈折率が相対的に
0.01以上低いことが好ましい。屈折率差が0.01
未満、もしくは直下の層以上であると減反射効果が低下
する傾向にある。また屈折率が直下のハードコート層と
比較して好ましくは0.03以上、更に好ましくは0.
05以上低くすることにより優れた減反射効果を得るこ
とができる。
【0025】低屈折率層の屈折率は、好ましくは1.3
0〜1.48の範囲内、さらに好ましくは1.30〜
1.45の範囲内である。低屈折率層の屈折率が、1.
48を超える場合はウェットコーティングでは十分な減
反射効果を得ることが難しく、また1.30未満の場合
は、層を形成するのは現実的に困難となる傾向にある。
【0026】本発明の低屈折率層の厚みは基材の種類、
形状、目的とする光の波長、および層の構成によって異
なるが、一層あたり可視光波長と同じ厚みもしくはそれ
以下の厚みが好ましい。例えばヒトの視感度に減反射効
果をあわせる場合、層の厚みは、125/(低屈折率層
の屈折率)≦低屈折率層の厚さ(nm)≦165/(低
屈折率層の屈折率)として通常設計される。
【0027】低屈折率層の材料としては酸化珪素、フッ
化ランタン、フッ化マグネシウム、フッ化セリウム、フ
ッ化マグネシウム等の無機物や含フッ素有機化合物を単
独または混合物として用いることができる。また非フッ
素系単量体や重合体をバインダーとして用いることがで
きる。
【0028】含フッ素有機化合物は特に限定されるもの
ではないが、例えば単官能もしくは多官能の含フッ素
(メタ)アクリル酸エステル、含フッ素イタコン酸エス
テル、含フッ素マレイン酸エステル、含フッ素珪素化合
物等の単量体の重合体等が挙げられる。特に反応性の観
点より含フッ素(メタ)アクリル酸エステルが好まし
い。これら含フッ素有機化合物を硬化させることによ
り、低屈折率かつ高硬度の層を形成することができる。
【0029】前記の単官能含フッ素(メタ)アクリル酸
エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸−2,
2,2−トリフルオロエチル、(メタ)アクリル酸−
2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル、(メ
タ)アクリル酸−2,2,3,3,4,4,4−ヘプタ
フルオロブチル、(メタ)アクリル酸−2,2,3,
3,4,4,5,5,5−ノナフルオロペンチル、(メ
タ)アクリル酸−2,2,3,3,4,4,5,5,
6,6,6−ウンデカフルオロヘキシル、(メタ)アク
リル酸−2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,
7,7,7−トリデカフルオロへプチル、(メタ)アク
リル酸−2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,
7,7,8,8,8−ペンタデカフルオロオクチル、
(メタ)アクリル酸−2,2,3,3,4,4,5,
5,6,6,7,7,8,8,9,9,9−ヘプタデカ
フルオロノニル、(メタ)アクリル酸−2,2,3,
3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,
9,10,10,10−ノナデカフルオロデシル、(メ
タ)アクリル酸−3,3,3−トリフルオロプロピル、
(メタ)アクリル酸−3,3,4,4,4−ペンタフル
オロブチル、(メタ)アクリル酸−3,3,4,4,
5,5,5−ヘプタフルオロペンチル、(メタ)アクリ
ル酸−3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフル
オロヘキシル、(メタ)アクリル酸−3,3,4,4,
5,5,6,6,7,7,7−ウンデカフルオロヘプチ
ル、(メタ)アクリル酸−3,3,4,4,5,5,
6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチ
ル、(メタ)アクリル酸−3,3,4,4,5,5,
6,6,7,7,8,8,9,9,9−ペンタデカフル
オロノニル、(メタ)アクリル酸−3,3,4,4,
5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,1
0,10−ヘプタデカフルオロデシル、(メタ)アクリ
ル酸−3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,
8,9,9,10,10,11,11,11−ノナデカ
フルオロウンデシル、(メタ)アクリル酸−3,3,
4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,1
0,10,11,11,12,12,12−ヘンエイコ
サフルオロウンデシル、(メタ)アクリル酸−(1−ト
リフルオロメチル)−2,2,2−トリフルオロエチ
ル、(メタ)アクリル酸−(2−ヒドロキシ)−4,
4,5,5,6,6,7,7,7−ノナフルオロヘプチ
ル、(メタ)アクリル酸−(2−ヒドロキシ)−4,
4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,9−ト
リデカフルオロノニル、(メタ)アクリル酸−(2−ヒ
ドロキシ)−4,4,5,5,6,6,7,7,8,
8,9,9,10,10,11,11,11−ノナデカ
フルオロウンデシル、(メタ)アクリル酸−(2−ヒド
ロキシ)−4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,
9,9,10,10,11,11,12,12,13,
13,13−ヘンエイコサフルオロトリデシル等が挙げ
られる。
【0030】前記の多官能含フッ素(メタ)アクリル酸
エステルとしては、2官能ないし4官能の含フッ素(メ
タ)アクリル酸エステルが好ましく挙げられる。その中
で2官能の含フッ素(メタ)アクリル酸エステルとして
は、例えば、1,2−ジ(メタ)アクリロイルオキシ−
4,4,4−トリフルオロブタン、1,2−ジ(メタ)
アクリロイルオキシ−4,4,5,5,5−ペンタフル
オロペンタン、1,2−ジ(メタ)アクリロイルオキシ
−4,4,5,5,6,6,6−ヘプタフルオロヘキサ
ン、1,2−ジ(メタ)アクリロイルオキシ−4,4,
5,5,6,6,7,7,7−ノナフルオロヘプタン、
1,2−ジ(メタ)アクリロイルオキシ−4,4,5,
5,6,6,7,7,8,8,8−ウンデカフルオロオ
クタン、1,2−ジ(メタ)アクリロイルオキシ−4,
4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,9−ト
リデカフルオロノナン、1,2−ジ(メタ)アクリロイ
ルオキシ−4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,
9,9,10,10,10−ペンタデカフルオロデカ
ン、1,2−ジ(メタ)アクリロイルオキシ−5,5,
6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−
トリデカフルオロデカン、1,2−ジ(メタ)アクリロ
イルオキシ−4,4,5,5,6,6,7,7,8,
8,9,9,10,10,11,11,11−ヘプタデ
カフルオロウンデカン、1,2−ジ(メタ)アクリロイ
ルオキシ−4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,
9,9,10,10,11,11,12,12,12−
ノナデカフルオロドデカン、1,2−ジ(メタ)アクリ
ロイルオキシ−5,5,6,6,7,7,8,8,9,
9,10,10,11,11,11−ヘプタデカフルオ
ロドデカン、1,2−ジ(メタ)アクリロイルオキシ−
4−トリフルオロメチル−5,5,5−トリフルオロペ
ンタン、1,2−ジ(メタ)アクリロイルオキシ−5−
トリフルオロメチル−6,6,6−トリフルオロヘキサ
ン、1,2−ジ(メタ)アクリロイルオキシ−3−メチ
ル−4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンタン、
1,2−ジ(メタ)アクリロイルオキシ−3−メチル−
4,4,5,5,6,6,6−ヘキサフルオロヘキサ
ン、1,4−ジ(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,
3,3−テトラフルオロブタン、1,5−ジ(メタ)ア
クリロイルオキシ−2,2,3,3,4,4−ヘキサフ
ルオロペンタン、1,6−ジ(メタ)アクリロイルオキ
シ−2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ
ヘキサン、1,7−ジ(メタ)アクリロイルオキシ−
2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−デカフルオ
ロヘプタン、1,8−ジ(メタ)アクリロイルオキシ−
2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ド
デカフルオロオクタン、1,9−ジ(メタ)アクリロイ
ルオキシ−2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,
7,7,8,8−テトラデカフルオロノナン、1,10
−ジ(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,3,3,
4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ヘ
キサデカフルオロデカン、1,11−ジ(メタ)アクリ
ロイルオキシ−2,2,3,3,4,4,5,5,6,
6,7,7,8,8,9,9,10,10−オクタデカ
フルオロウンデカン、1,12−ジ(メタ)アクリロイ
ルオキシ−2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,
7,7,8,8,9,9,10,10,11,11−エ
イコサフルオロドデカン、2−ヒドロキシ−4,4,4
−トリフルオロブチル−2’,2’−ビス{(メタ)ア
クリロイルオキシメチル}プロピオナート、2−ヒドロ
キシ−4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチル−
2’,2’−ビス{(メタ)アクリロイルオキシメチ
ル}プロピオナート、2−ヒドロキシ−4,4,5,
5,6,6,6−ヘプタフルオロヘキシル−2’,2’
−ビス{(メタ)アクリロイルオキシメチル}プロピオ
ナート、2−ヒドロキシ−4,4,5,5,6,6,
7,7,7−ノナフルオロヘプチル−2’,2’−ビス
{(メタ)アクリロイルオキシメチル}プロピオナー
ト、2−ヒドロキシ−4,4,5,5,6,6,7,
7,8,8,9,9,9−トリデカフルオロノニル−
2’,2’−ビス{(メタ)アクリロイルオキシメチ
ル}プロピオナート、2−ヒドロキシ−4,4,5,
5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,1
1,11,11−ノナデカフルオロウンデシル−2’,
2’−ビス{(メタ)アクリロイルオキシメチル}プロ
ピオナート、2−ヒドロキシ−4,4,5,5,6,
6,7,7,8,8,9,9,10,10,11,1
1,12,12,13,13,13−ヘンエイコサフル
オロトリデシル−2’,2’−ビス{(メタ)アクリロ
イルオキシメチル}プロピオナート等を好ましく挙げる
ことができる。
【0031】屈折率と硬度の点より、特に好ましくは
1,2−ジ(メタ)アクリロイルオキシ−4,4,5,
5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,1
1,11,11−ヘプタデカフルオロドデカン、1,1
0−ジ(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,3,3,
4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ヘ
キサデカフルオロデカン、2−ヒドロキシ−4,4,
5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,1
0,10−ヘプタデカフルオロウンデシル−2’,2’
−ビス{(メタ)アクリロイルオキシメチル}プロピオ
ナートが挙げられる。これらのジ(メタ)アクリル酸エ
ステルは、使用に際して単独もしくは混合物として用い
ることができる。
【0032】さらに前記の2官能以外の含フッ素多官能
(メタ)アクリル酸エステルとしては、3官能および4
官能の含フッ素多官能(メタ)アクリル酸エステルが挙
げられる。該3官能の含フッ素多官能(メタ)アクリル
酸エステルの具体例としては、例えば、2−(メタ)ア
クリロイルオキシ−4,4,5,5,6,6,7,7,
7−ノナフルオロヘプチル−2’,2’−ビス{(メ
タ)アクリロイルオキシメチル}プロピオナート、2−
(メタ)アクリロイルオキシ−4,4,5,5,6,
6,7,7,8,8,9,9,9−ウンデカフルオロノ
ニル−2’,2’−ビス{(メタ)アクリロイルオキシ
メチル}プロピオナート、2−(メタ)アクリロイルオ
キシ−4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,
9,10,10,11,11,11−ヘプタデカフルオ
ロウンデシル−2’,2’−ビス{(メタ)アクリロイ
ルオキシメチル}プロピオナート、3−{(1−トリフ
ルオロメチル)オクタフルオロシクロペンチル}−2−
アクリロイルオキシプロピル−2’,2’−ビス{(メ
タ)アクリロイルオキシメチル}プロピオナート、3−
{(1−トリフルオロメチル)デカフルオロシクロヘキ
シル}−2−アクリロイルオキシプロピル−2’,2’
−ビス{(メタ)アクリロイルオキシメチル}プロピオ
ナート、3−{(1−トリフルオロメチル)ヘキサフル
オロシクロブチル}−2−アクリロイルオキシプロピル
−2’,2’−ビス{(メタ)アクリロイルオキシメチ
ル}プロピオナート、さらに、1−(メタ)アクリロイ
ルオキシメチル−3,3,4,4,5,5,6,6,6
−ノナフルオロヘキシル−2’,2’−ビス{(メタ)
アクリロイルオキシメチル}プロピオナート、1−(メ
タ)アクリロイルオキシメチル−3,3,4,4,5,
5,6,6,7,7,8,8,8−ウンデカフルオロオ
クチル−2’,2’−ビス{(メタ)アクリロイルオキ
シメチル}プロピオナート、1−(メタ)アクリロイル
オキシメチル−3,3,4,4,5,5,6,6,7,
7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフ
ルオロデシル−2’,2’−ビス{(メタ)アクリロイ
ルオキシメチル}プロピオナート、2−{(1−トリフ
ルオロメチル)オクタフルオロシクロペンチル}−1−
(アクリロイルオキシメチル)エチル−2’,2’−ビ
ス{(メタ)アクリロイルオキシメチル}プロピオナー
ト、2−{(1−トリフルオロメチル)デカフルオロシ
クロヘキシル}−1−(アクリロイルオキシメチル)エ
チル−2’,2’−ビス{(メタ)アクリロイルオキシ
メチル}プロピオナート、2−{(1−トリフルオロメ
チル)ヘキサフルオロシクロブチル}−1−(アクリロ
イルオキシメチル)エチル−2’,2’−ビス{(メ
タ)アクリロイルオキシメチル}プロピオナート等が挙
げられる。屈折率と硬度の点より、特に好ましくは2−
(メタ)アクリロイルオキシ−4,4,5,5,6,
6,7,7,8,8,9,9,10,10,11,1
1,11−ヘプタデカフルオロウンデシル−2’,2’
−ビス{(メタ)アクリロイルオキシメチル}プロピオ
ナートが挙げられる。
【0033】また、4官能の含フッ素多官能(メタ)ア
クリル酸エステルの具体的な例としては、1,2,7,
8−テトラ(メタ)アクリロイルオキシ−4,4,5,
5−テトラフルオロオクタン、1,2,8,9−テトラ
(メタ)アクリロイルオキシ−4,4,5,5,6,6
−ヘキサフルオロノナン、1,2,9,10−テトラ
(メタ)アクリロイルオキシ−4,4,5,5,6,
6,7,7−オクタフルオロデカン、1,2,10,1
1−テトラ(メタ)アクリロイルオキシ−4,4,5,
5,6,6,7,7,8,8−デカフルオロウンデカ
ン、1,2,11,12−テトラ(メタ)アクリロイル
オキシ−4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,
9,9−ドデカフルオロドデカン等を好ましくあげるこ
とができる。屈折率と硬度の点より、特に好ましくは
1,2,9,10−テトラ(メタ)アクリロイルオキシ
−4,4,5,5,6,6,7,7−オクタフルオロデ
カン、1,2,11,12−テトラ(メタ)アクリロイ
ルオキシ−4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,
9,9−ドデカフルオロドデカンが挙げられる。使用に
際しては、前記の含フッ素多官能(メタ)アクリル酸エ
ステルは、単独もしくは混合物として用いることができ
る。
【0034】前記の含フッ素珪素化合物の具体的な例と
しては、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメ
トキシシラン、(3,3,4,4,4−ペンタフルオロ
ブチル)トリメトキシシラン、(3,3,4,4,5,
5,5−ヘプタフルオロペンチル)トリメトキシシラ
ン、(3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフル
オロヘキシル)トリメトキシシラン、(3,3,4,
4,5,5,6,6,7,7,7−ウンデカフルオロヘ
プチル)トリメトキシシラン、(3,3,4,4,5,
5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロ)
トリメトキシシラン、(3,3,4,4,5,5,6,
6,7,7,8,8,9,9,9−ペンタデカフルオ
ロ)トリメトキシシラン、(3,3,4,4,5,5,
6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−
ヘプタデカフルオロ)トリメトキシシラン、(3,3,
4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,1
0,10,11,11,11−ノナデカフルオロ)トリ
メトキシシラン、(3,3,4,4,5,5,6,6,
7,7,8,8,9,9,10,10,11,11,1
2,12,12−ヘンエイコサフルオロ)トリメトキシ
シラン等を好ましく挙げることができる。
【0035】前記の含フッ素重合体としては前記の単官
能含フッ素単量体の単独重合体、共重合体、もしくはフ
ッ素を含まない単量体との共重合体等の直鎖状重合体、
鎖中に炭素環や複素環を含む重合体、環状重合体、櫛型
重合体などが挙げられる。
【0036】前記の非フッ素系単量体としては、従来公
知のものを用いることができる。例えば、単官能もしく
は多官能の(メタ)アクリル酸エステルやテトラエトキ
シシラン等の珪素化合物等が挙げられる。
【0037】また、低屈折率層には前記の化合物以外に
本発明の効果を損なわない範囲において、その他の成分
を含んでも構わない。その他の成分とは特に限定される
ものではなく、例えば、無機または有機微粒子、無機ま
たは有機顔料、重合体、および重合開始剤、重合禁止
剤、酸化防止剤、分散剤、界面活性剤、光安定剤、光吸
収剤、レベリング剤などの添加剤などが挙げられる。ま
たウェットコーティング法において成膜後乾燥させる限
りは、任意の量の溶媒を添加することができる。
【0038】低屈折率層はウェットコーティングにより
成膜した後、必要に応じて熱や紫外線、電子線などの活
性エネルギー線の照射や加熱により硬化反応を行って層
を形成することができる。また、活性エネルギー線によ
る硬化反応は窒素、アルゴンなどの不活性ガス雰囲気下
にて行うことが好ましい。
【0039】さらに、透明基材の反対側、もしくは透明
基材とハードコート層の間に一層以上の層を形成するこ
とができる。この層は無機物、有機物、もしくはこれら
の混合物を用いることができる。その厚みは0.005
〜20μmが好ましく、層の形成方法は特に限定されな
い。またこれらの層にはニュートンリング防止、特定波
長域の光の遮断、層間の密着性の向上、導電性、電磁波
遮蔽、色調補正等の機能を一種類以上付与することがで
きる。
【0040】前記の減反射材は減反射効果、高い光線透
過率を必要とする用途に用いることができる。特に電子
画像表示装置の表面反射を抑える目的で用いることがで
きる。 これらの用途に用いる場合には減反射材の低屈
折率層を形成していない面にあらかじめ接着層を設け、
対象物に貼り合せて用いることができる。接着層に用い
られる材料としては特に限定されるものではないが、例
えば、アクリル系粘着剤、紫外線硬化型接着剤、熱硬化
型接着剤等を挙げることができる。また、この接着層に
は特定波長域の光の遮断、コントラスト向上、色調補正
等の機能を一種類以上付与することができる。
【0041】前記の電子画像表示装置としては、例え
ば、ブラウン管、プラズマパネルディスプレイ(PD
P)、液晶表示装置等を挙げることができる。該表面に
直接、もしくは前面に配置する透明材料に減反射材の低
屈折率層を形成していない面が接するように接着層を介
して密着させ用いることができる。
【0042】
【発明の効果】本発明の減反射材は、高い硬度および反
射光の着色の少ない減反射効果が得られる。また本発明
の電子画像表示装置では減反射による鮮明な画像が得ら
れる。
【0043】
【実施例】以下、実施例に基づき更に詳細に説明する。
なお、硬化物の屈折率は以下のように測定した。 1.硬化物の屈折率の測定方法 (1)厚さ2mmのアクリル板(商品名「デラグラス
A」、旭化成工業(株)製)上に、バーコーターを用い
て、それぞれの塗液を乾燥膜厚が約3μmになるように
塗布した。 (2)溶媒乾燥後、紫外線照射装置(岩崎電気(株)
製)により120W高圧水銀灯を用いて、窒素雰囲気下
で400mJの紫外線を照射し硬化した。 (3)硬化後、アッベ屈折率計(エルマ(株)製)を用
いて屈折率を測定した。
【0044】製造例1;ハードコート層用塗液(HC−
1)の調製 市販の紫外線硬化ハードコート材(商品名「デソライト
Z7521」、JSR(株)製)を塗液としてそのまま
用いた。硬化物の屈折率は1.49であった。
【0045】製造例2;ハードコート層用塗液(HC−
2)の調製 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート70重量
部、1,6−ビス(3−アクリロイルオキシ−2−ヒド
ロキシプロピルオキシ)ヘキサン30重量部、光重合開
始剤(商品名「IRGACURE184」、チバガイギ
ー社製)4重量部、イソプロパノール100重量部を混
合しハードコート層用塗液(HC−2)を調製した。硬
化物の屈折率は1.51であった。
【0046】製造例3;ハードコート層用塗液(HC−
3)の調製 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート70重量
部、テトラメチロールメタントリアクリレート20重量
部、1,6−ビス(3−アクリロイルオキシ−2−ヒド
ロキシプロピルオキシ)ヘキサン10重量部、平均粒径
が0.07μmの酸化インジウム錫微粒子200重量
部、光重合開始剤(商品名「IRGACURE90
7」、チバガイギー社製)4重量部、イソプロパノール
100重量部を混合しハードコート層用塗液(HC−
3)を調製した。硬化物の屈折率は1.59であった。
【0047】製造例4;防眩ハードコート層用塗液(A
G−1)の調製 アクリル樹脂粒子(商品名「アートパール」、根上工業
(株)製)20重量部を加えた以外は製造例1と同様に
して、ハードコート層用塗液(AG−1)を調製した。
硬化物の屈折率は1.51であった。
【0048】製造例5;低屈折率層用塗液(L−1)の
調製 1,2−ジ(メタ)アクリロイルオキシ−4,4,5,
5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,1
1,11,11−ヘプタデカフルオロドデカン90重量
部、アクリル酸n−ブチルとアクリル酸−3,3,4,
4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,
10,10−ヘプタデカフルオロデシルの1:1共重合
体10重量部、ベンゾトリフルオライド900重量部、
光重合開始剤(商品名「KAYACURE BMS」、
日本化薬(株)製)5重量部を混合し低屈折率層用塗液
(L−1)を調製した。溶媒乾燥後の硬化物の屈折率は
1.39であった。
【0049】製造例6;低屈折率層用塗液(L−2)の
調製 1,10−ジアクリロイルオキシ−2,2,3,3,
4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−オ
クタデカフルオロデカン70重量部、テトラメチロール
メタンテトラアクリレート20重量部、ブチルアルコー
ル900重量部、光重合開始剤(商品名「KAYACU
RE BMS」、日本化薬(株)製)5重量部を混合し
低屈折率層用塗液(L−2)を調製した。溶媒乾燥後の
硬化物の屈折率は1.42であった。
【0050】製造例7;低屈折率層用塗液(L−3)の
調製 1,2,9,10−テトラアクリロイルオキシ−4,
4,5,5,6,6,7,7−オクタフルオロデカン5
0重量部、シリカ微粒子30%分散液(商品名「XBA
−ST」、日産化学(株)製)120重量部、2’,
2’−ビス(アクリロイルオキシメチル)プロピオン酸
(2−ヒドロキシ)−4,4,5,5,6,6,7,
7,8,8,9,9,10,10,11,11,11−
ノナデカフルオロウンデシル10重量部、ブチルアルコ
ール900重量部、光重合開始剤(商品名「KAYAC
URE BMS」、日本化薬(株)製)5重量部を混合
し低屈折率層用塗液(L−3)を調製した。溶媒乾燥後
の硬化物の屈折率は1.47であった。
【0051】製造例8;低屈折率層用塗液(L−4)の
調製 1,2,9,10−テトラアクリロイルオキシ−4,
4,5,5,6,6,7,7−オクタフルオロデカン3
0重量部、シリカ微粒子30%分散液(商品名「XBA
−ST」、日産化学(株)製)120重量部、ブチルア
ルコール900重量部、光重合開始剤(商品名「KAY
ACURE BMS」、日本化薬(株)製)5重量部を
混合し低屈折率層用塗液(L−4)を調製した。溶媒乾
燥後の硬化物の屈折率は1.49であった。
【0052】製造例9;高屈折率層用塗液(H−1)の
調製 平均粒径0.05μmの酸化亜鉛微粒子70重量部、テ
トラメチロールメタントリアクリレート30重量部、光
重合開始剤(商品名「KAYACURE BMS」、日
本化薬(株)製)5重量部を混合し高屈折率層用塗液
(H−1)を調製した。溶媒乾燥後の硬化物の屈折率は
1.65であった。
【0053】実施例1−1〜1−14 厚みが188μmのPETフィルム(商品名「A410
0」、東洋紡績(株)製)上に、製造例1〜4で調製し
たハードコート用塗液を実施例1−1〜3はHC−1、
実施例1−4〜6はHC−2、実施例1−7〜9はHC
−3、実施例1−10〜12はAG−1をそれぞれバー
コーターを用いて乾燥膜厚4μm程度になるように塗布
した。乾燥後、紫外線照射装置(岩崎電気(株)製)に
より120W高圧水銀灯を用いて400mJの紫外線を
照射し硬化し、ハードコート処理PETフィルムを作製
した。その上に、ディップコーター(杉山元理化学機器
(株)製)により、製造例5〜7で調製した低屈折率層
用塗液を実施例1−1、4、7、および10はL−1
を、実施例1−2、5、8、および11はL−2を、実
施例1−3、6、9、および12はL−3を、それぞれ
乾燥膜厚でλ/4を示す光の波長が550nm程度にな
るように層の厚さを調製して塗布した後、窒素雰囲気下
で同様にして400mJの紫外線により硬化し減反射材
を作製した。また実施例1−13にはあらかじめハード
コート処理されたPETフィルム(略号HCPET;商
品名「OHF」、帝人(株)製)を、実施例1−14に
はあらかじめ防眩ハードコート処理されたPETフィル
ム(略号AGPET;商品名「KBフィルムN05
S」、きもと(株)製)を用いて、それぞれ低屈折率層
塗液L−1を用いて同様に減反射材を作製した。得られ
た減反射材の分光反射率、鉛筆硬度、および外観を以下
のように評価した。結果をそれぞれ表1および2に示
す。
【0054】2.分光反射率;減反射材の裏面をサンド
ペーパーで荒らし、黒色塗料で塗りつぶしたものを分光
光度計(「U−best 50」、日本分光(株)製)
により、5°、−5°正反射率を測定し、そのスペクト
ルより最小反射率を読み取った。スペクトルにハードコ
ートの干渉が見られる場合は上端と下端の中心値を読み
取った。 3.鉛筆硬度:安田精機(株)製、鉛筆硬度試験機を用
いてJIS K5400−1990 8.4.2項に従っ
て、鉛筆硬度を測定した。4.外観:目視により反射光
の着色を評価し、○:着色がほとんどない、△:着色が
感じられる、×:着色が強い、として示す。
【0055】実施例2−1〜2−14 透明基材に厚みが80μmのTACフィルム(商品名
「SH80」、富士写真フィルム(株)製)を用いた以
外は実施例1と同様にして減反射材を作製した。また、
実施例2−13にはあらかじめハードコート処理された
TACフィルム(略号HCTAC;コニカ(株)製)
を、実施例2−14にはあらかじめ防眩ハードコート処
理されたTACフィルム(略号AGTAC;商品名「ソ
フトルックAG」、(株)巴川製紙所製)を用いて、そ
れぞれ低屈折率層塗液L−1を用いて実施例1と同様に
減反射材を作製した。また実施例1と同様に減反射材の
分光反射率、鉛筆硬度、外観について評価を行った。結
果をそれぞれ表3および4に示す。
【0056】実施例3−1〜3−10 実施例2と同様にしてハードコート処理TACフィルム
を作製した後、その上に表3に示す様に2層目のハード
コート層2を形成した。その上に実施例1と同様にして
低屈折率層を形成した。また実施例3−9にはあらかじ
めハードコート処理されたTACフィルム(略号HCT
AC;コニカ株式会社製)を、実施例3−10にはあら
かじめ防眩ハードコート処理されたTACフィルム(略
号AGTAC;商品名「ソフトルックAG」、(株)巴
川製紙所製)を用いて、同様に減反射材を作製した。実
施例1と同様に減反射材の分光反射率、鉛筆硬度、外観
について評価を行った。結果をそれぞれ表5および6に
示す。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
【0060】
【表4】
【0061】
【表5】
【0062】
【表6】
【0063】以上の結果から、実施例1〜3において、
製造された減反射材は減反射機能、高い表面硬度、反射
光の着色の少ない外観を兼備している。特に屈折率の高
いHC−3を用いた場合には反射光の着色がわずかに確
認されるが、減反射効果が高くなっている。また防眩効
果のあるAG−1および屈折率の低いL−1を用いた場
合も減反射効果が高くなっている。
【0064】比較例1〜3 それぞれ低屈折率層を形成しない以外は実施例1−1、
2−1、2−10と同様にしてハードコート処理透明基
材を作製した。また実施例1と同様にして、ハードコー
ト処理透明基材の分光反射率、鉛筆硬度、外観について
評価を行った。結果を表7に示す。比較例1〜3は低屈
折率層がないため、減反射効果が得られていない。
【0065】比較例4、5 それぞれハードコート層を形成せずに低屈折率層を形成
した以外は実施例1−1、2−1と同様にして減反射材
を作製した。また実施例1と同様に減反射材の分光反射
率、鉛筆硬度、外観について評価を行った。結果を表7
に示す。比較例4、5ともにハードコート層がないた
め、鉛筆硬度が実施例と比較して非常に低下している。
【0066】比較例6 ハードコート層と低屈折率層の間に高屈折率層用塗液H
−1を用いて高屈折率層を形成した以外は、表1中の実
施例1−1と同様にして減反射材を作製した。得られた
材料について、実施例1と同様に減反射材の分光反射
率、鉛筆硬度、外観について評価を行った。結果を表7
に示す。比較例6では3層の減反射材となり、反射光の
着色が非常に強くなっている。
【0067】比較例7 低屈折率層に低屈折率層用塗液L−4を用いた以外は実
施例1−1と同様にして減反射材を作製した。得られた
減反射材について、実施例1と同様に減反射材の分光反
射率、鉛筆硬度、外観について評価を行った。結果を表
7に示す。比較例7では低屈折率層とハードコート層の
屈折率差が無いため、減反射効果が表れていない。
【0068】
【表7】
【0069】実施例4 実施例1−1で作成した減反射材の裏面にアクリル系粘
着剤シート(商品名「ノンキャリア」、リンテック
(株)製)をハンドローラーにより貼り、ブラウン管式
テレビ表面に均一に貼り合せた。本発明の減反射材を用
いると、貼り合わせを行っていない面に対し、反射光の
色がほとんど変化せずに背景光の反射が抑えられ鮮明な
画像が得られたことを確認した。以上の結果から、本発
明の減反射材が優れた減反射性能を有することが分か
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 3/00 G02B 1/04 G02B 1/04 C08L 101:00 1/10 G02B 1/10 A // C08L 101:00 Z Fターム(参考) 2K009 AA04 AA15 BB24 CC03 CC24 CC26 DD02 DD05 4F006 AA02 AA12 AA17 AA22 AA35 AA36 AA38 AB24 AB73 AB74 BA00 BA02 DA04 4J011 QA03 QA04 QA13 QA21 QA23 QA24 QA32 UA01 VA01 WA10 4J100 AL62P AL63P AL66P AL67P BA02P BA03P BA15P BB10P BB11P BB12P BB13P BB17P BB18P CA01 DA48 DA62 JA01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基材の表面に直接もしくは1層以上の
    層を介して、1層もしくは2層以上のハードコート層を
    設け、その上に最外層となる低屈折率層を備えてなる減
    反射材。
  2. 【請求項2】透明基材の裏面に接着層を設けてなる請求
    項1記載の減反射材。
  3. 【請求項3】透明基材もしくはハードコート層が防眩性
    を併せ持つ請求項1または請求項2に記載の減反射材。
  4. 【請求項4】ハードコート層が多官能アクリレートを含
    む紫外線硬化組成物を重合硬化してなる請求項1〜請求
    項3のいずれか1項に記載の減反射材。
  5. 【請求項5】低屈折率層の屈折率が1.30〜1.48
    であり、かつ直下のハードコート層の屈折率より0.0
    1以上低い請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の
    減反射材。
  6. 【請求項6】低屈折率層が含フッ素多官能アクリレート
    を含む紫外線硬化組成物を重合硬化してなる請求項1〜
    請求項5のいづれか1項に記載の減反射材。
  7. 【請求項7】低屈折率層の含フッ素多官能アクリレート
    が、下記の式[1]で示される請求項6記載の減反射
    材。 【化1】 [X1、X2は同一もしくは異なる基であって、水素原子
    もしくはメチル基を示し、Y1は、(i)フッ素原子を
    2個以上有する炭素数1〜14のフルオロアルキレン
    基、(ii)フッ素原子を4個以上有する炭素数3〜14
    のシクロアルキレン基、(iii)―C(Y2)HCH2
    基(但しY2は、フッ素原子を3個以上有する炭素数1
    〜14のフルオロアルキル基、もしくはフッ素原子を4
    個以上有する炭素数3〜14のシクロアルキル基を示
    す。) (iv)下記の式[2]で示される基、 【化2】 {ここでY3はフッ素原子を2個以上有する炭素数1〜
    14のフルオロアルキル基、X3は水素原子もしくは炭
    素数1〜3のアルキル基、Z1は水素原子、アクリル酸
    残基、もしくはメタクリル酸残基で示される基であ
    る。}、および、(v)下記の一般式[3]で示される
    基のいづれかである。 【化3】 (ここでY4はフッ素原子を2個以上有する炭素数1〜
    14のフルオロアルキレン基、Z2、Z3は同一もしくは
    異なる基であって、水素原子、アクリル酸残基、もしく
    はメタクリル酸残基で示される基である。)]
  8. 【請求項8】請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載
    の減反射材を用いてなる電子画像表示装置。
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