JP2001279567A - 吸音材およびその製造方法 - Google Patents
吸音材およびその製造方法Info
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Abstract
振特性にすぐれた吸音材を提供する。 【解決手段】繊維径が6ミクロン以下の極細繊維を含有
する目付が30〜200g/m2の不織布と、繊維径が
7〜40ミクロンで目付が50〜2000g/m2の短
繊維不織布とがこれらの繊維の交絡により一体化されて
いることを特徴とする吸音材。
Description
にも関わらず吸音性および制振特性にすぐれた吸音材に
関する。
繊維不織布が広く用いられている。吸音性能を高くする
ために、繊維径を細くして空気の通過抵抗を大きくした
り、目付を大きくするなどの方法が採られてきた。その
結果、高い吸音性能を求められる場合には、繊維径が1
5ミクロン程度と比較的細い繊維を用い、目付が500
〜5000g/m2の厚くて重い短繊維不織布が用いら
れている。従来、極細繊維を含む不織布は優れた吸音特
性やフィルター性、遮蔽性などのすぐれた特性があり多
くの用途に利用されてきたが、強度が弱かったり、形態
安定性が悪いなどの問題があり、その改善のために別の
不織布と積層複合化して用いられてきた。この際に不織
布を積層一体化する方法としては、スプレーや転写など
でバインダーとなる樹脂を付与する方法や熱融着繊維な
どを使用する方法がある。しかしながら、これらの方法
では、乾燥あるいは樹脂の融解接着の目的で熱処理を行
うことが必要であり、環境汚染の問題や省エネルギーの
観点からあまり好ましいことではない。また、バインダ
ー樹脂が不織布間の界面で皮膜を形成し、吸音性が低下
するなどの問題もあった。一方、極細繊維不織布と長繊
維不織布を積層一体化する方法は通称S/M/Sなどの
名前で知られる、スパンボンド不織布の間に極細繊維で
あるメルトブローン不織布を積層して熱エンボス法で接
合する方法が知られている。しかしながら、これらの不
織布は、ボリューム感に欠け、硬い風合いとなっており
用途が制限されてしまうという問題点があった。
高く、薄くて軽量な形態安定性の良い吸音材を、安価に
提供することを目的とする。特に、自動車関連では、燃
費向上や快適性改善のため、軽量で優れた吸音材が要求
されており、その要望に応える事も目的とする。
解決するために以下の手段をとる。第一の発明は、繊維
径が6ミクロン以下の極細繊維を含有する目付が30〜
200g/m2の不織布と、繊維径が7〜40ミクロン
で目付が50〜2000g/m2の短繊維不織布とがこ
れらの繊維の交絡により一体化されていることを特徴と
する吸音材である。
に、繊維径が5〜20ミクロン、目付が50〜250g
/m2の短繊維不織布が、熱融着性不織布により接着さ
れていることを特徴とする吸音材である。
極細繊維を含有する目付が30〜200g/m2の不織
布と、繊維径が7〜40ミクロンで目付が50〜200
0g/m2の短繊維不織布とを流体交絡法またはニード
ルパンチ法のいずれかにより一体化する事を特徴とする
吸音材の製造方法である。
なくとも2種以上の不織布が接合一体化されていること
が必要である。通気性などをコントロールするために極
細繊維を含む不織布層にフィルムなどを積層する事も望
ましい形態のひとつである。また、織布や編物と複合化
するのも用途により好ましい。さらに、該複合不織布の
外側に色や模様のついた意匠性のある表層不織布を貼り
付けても良く、車両内装材や建築用途の防音材として好
適に用いることが可能である。
維径が6ミクロン以下の極細繊維を重量で10%以上含
有されていることが好ましい。不織布全体が極細繊維の
みで構成されていてもよいが、含有率が低すぎると極細
繊維特性による効果が得られにくい。極細繊維の繊維径
は5ミクロン以下がより好ましく、特に好ましくは、
0.5〜4ミクロンであり、最も好ましくは1.5〜3
ミクロン前後である。
れないが、繊維のランダム配列が可能で生産コストの安
いメルトブロー法により得られる不織布が特に好まし
い。メルトブローン不織布は強度が弱いので、スパンボ
ンド不織布など補強用不織布と接合した不織布を用いた
り、積層工程で同時に3層以上の不織布を積層するのも
好ましい。この際、耐摩耗性にすぐれたスパンボンド不
織布が使用時に表層側にくるように設置することが好ま
しい。メルトブローン不織布とスパンボンド不織布のエ
ンボス加工積層不織布はS/M/SやS/Mなどの名称
で呼ばれ市販されておりこれらを用いるのも好ましい
(Sはスパンボンド不織布を、Mはメルトブローン不織
布を表す)。
て得られる極細繊維を用いるのも好ましい形態の一つで
ある。分割繊維は予め分割しておいたものを使用しても
良いし、積層加工の際に分割を同時に行っても良い。
付が30〜200g/m2不織布であることが好まし
い。目付が、30g/m2より小さくなると、極細繊維
の持つ遮蔽性、フィルター性能、柔らかさ、吸音性など
の効果があまり期待できず好ましくない。一方、目付が
200g/m2を超えると、短繊維不織布との複合化す
る際に皺が入ったり、接合力が弱いという問題が生じる
場合がありあまり好ましくない。また、目付をあまり大
きくしすぎても目的とする遮蔽性、フィルター性能、柔
らかさ、吸音性などの改善効果があまり変わらず、コス
ト削減や軽量化などの観点からあまり好ましくない。
は特に規定はされないが、ポリエステルあるいはポリオ
レフィンがリサイクル性などの観点から特に好ましい。
好ましくは、積層される短繊維不織布と同じ素材である
ことがリサイクルしやすく特に好ましい。一方、複数の
素材よりなる繊維を混合しても問題はない。
較的太い繊維よりなる不織布は、長繊維不織布でも短繊
維不織布でもよいが、どちらかというと短繊維不織布の
方がニードルパンチ加工によりループを発生させやすく
より好ましい。繊維径が7〜40ミクロンの間にあるこ
とが好ましく、特に好ましくは7〜20ミクロンの間で
ある。繊維径が7ミクロンより細いことは直接大きな問
題を引き起こす物ではないが、短繊維不織布の場合には
カード機よりの紡出性など生産性を考えるとあまり好ま
しくない。また、繊維径が7ミクロンより大幅に小さい
と、本発明による積層効果が小さくなる。また、不織布
が毛羽立ちやすいなど別の問題を生じる場合がある。繊
維径が40ミクロンより太いと、吸音性能に対する寄与
が小さくなりあまり好ましくない。極細繊維含有不織布
と積層される太い繊維よりなる不織布が長繊維不織布で
ある場合は、繊維に立体捲縮がかかっていることが積層
の剥離強度を高める上で好ましい。
不織布を極細繊維含有不織布と積層することにより、極
細繊維含有不織布が形態安定性が低く(へたりやすかっ
たり、毛羽立ちやすい)嵩高性の維持に問題を生じやす
いという問題点を改善したり、高いクッション性、制振
性を発現させることができる。また、吸音材は一般的に
厚みが大きいほど高い性能を得ることが可能と考えら
れ、厚みをコントロールする目的でも積層を行う効果が
大きい。
50〜2000g/m2の不織布である。目付が50g
/m2より小さいと積層効果が小さく不織布の嵩高性や
柔らかい風合いの点であまり好ましくない。一方、20
00g/m2より大きい目付であると厚みが大きくなり
すぎてスペースをとったり、重さが重くなるため好まし
くない。
織布の場合は、短繊維の長さは38〜150mmが好ま
しく、特に好ましくは50〜100mmである。複合不
織布を吸音材として用いる場合、繊維長が長いほど優れ
た吸音率を示すが、繊維長が長すぎるとカードからの紡
出性が悪くなり好ましくない。短繊維は単一成分でも良
いが、2種類以上の混合物や複数成分の複合繊維でも良
い。不織布の堅さを調整するために重量分率で30%程
度以下であればさらに太い繊維を混合しても特性はあま
り変化しない。太い繊維が多すぎると不織布風合いが硬
くなりすぎるなどの問題を生じやすくあまり好ましくな
い。融点の異なる熱融着性繊維を用いることも寸法安定
性を改善する観点から好ましい。
嵩高性の観点から0.005〜0.3g/cm3である
ことが好ましい。充填密度が小さすぎると形態安定性が
悪くなりあまり好ましくない。充填密度が0.3g/c
m3より大きいと嵩高性が悪く本発明の目的を満足する
ことが難しくなる。
は、流体交絡法あるいはニードルパンチ法のいずれかに
より一体化する。ニードルパンチ法は不織布加工方法と
して一般的に実施されている方法が採用でき、例えば、
日本繊維機械学会不織布研究会編集の「不織布の基礎と
応用」などで解説されている方法である。前記のメルト
ブローン不織布と短繊維不織布とをニードルパンチ法を
用いて複合化すると、メルトブローン極細繊維不織布に
穴が開いて、吸音性能やフィルター性能などが低下して
しまうことが一般的には、予想されるが、意外なことに
本発明においては、そのような欠点の発現がない。
手より細いニードル(針)を用いることが好ましく、特
に好ましくは40〜42番手である。ニードルは、短繊
維不織布側から入り、極細繊維含有不織布の外側に、短
繊維のループを生じさせることが好ましい。極細繊維含
有不織布は、繊維が他の物に引っかかったり、それによ
り切断されたりして毛羽立ちやすいが、短繊維のループ
は、極細繊維含有不織布の表面毛羽立ちを防止したり、
クッション層になって、極細繊維含有不織布層にかかる
外力を緩和することで破壊の防止に役立つ効果がある。
る際に、短繊維のループと積層相手の第3の素材を接着
することで、曲げや引っ張りなどの外力がかかったとき
にメルトブローン不織布が破壊されるのを防止すること
が可能となる。適切なループの大きさを形成するため
に、ニードルパンチの針深度は15mm以下であること
が好ましい。針深度が15mmを超えると、極細繊維不
織布を針および短繊維が貫通するときの衝撃で該不織布
が破れたり、貫通した後の針穴が大きくなりすぎること
が多くなりあまり好ましくない。針深度は、ニードルの
バーブの位置にもよるが5mm以上であることが、不織
布の交絡を増やして剥離を防止する上で好ましい。
ことが好ましい。刺孔密度が30本/cm2より小さい
と不織布の剥離の問題が生じやすく、250本/cm2
より大きいと刺孔による開口総面積が大きすぎたり、メ
ルトブローン極細繊維不織布の破れや破壊を生じやすく
あまり好ましくない。
させるために、第一の発明の吸音材に積層する相手とし
て特に好適である不織布は、繊維径が5〜20ミクロ
ン、目付が50〜250g/m2の短繊維不織布であ
る。該短繊維不織布は、繊維径が5ミクロン未満である
と形態安定性などの改善効果が小さく好ましくない。2
0ミクロン以上では不織布の斑が目立ちあまり好ましく
ない。目付に関しては、50g/m2を超えると、地合
の斑が目立ち好ましくなく、250g/m2を超えると
軽量化を目的とした本発明の趣旨と合致せず好ましくな
い。積層される不織布の表面には、色付けをしたり模様
をプリントして意匠性を持たせることが好ましい。これ
により、建築構造物の吸音材や自動車内装材に用いられ
る吸音材として視覚的に周囲と違和感なく調和させるこ
とが可能となる。
性不織布により行うことが好ましい。熱接着性フィルム
などにより接着すると通気性がなくなり吸音性能が低下
する場合がある。フィルムが薄いとあまり問題がない
が、30ミクロン程度より厚くなると空気の流れが遮断
されて表面で音波が反射されるためか吸音率が低下する
場合がある。また、接着の強さも熱接着性不織布を用い
た際の方が高く、界面での剥離が起こりにくく好まし
い。
価法は以下の方法によった。 (平均繊維径):走査型電子顕微鏡写真を適当な倍率で
とり、繊維側面を20本以上測定して、その平均値から
計測した。極細繊維不織布がメルトブロー法の場合は、
繊維径のバラツキが大きいため100本以上を測定して
平均値を採用した。
m角に切り出してその重量を測定した値を1m2あたり
に換算して目付とした。充填密度は、不織布の目付を2
0g/cm2の荷重下での厚みで割った値を求めて、g
/cm3に単位換算して求めた。
後折り曲げる動作を20回繰り返して、剥離が生じるか
どうかを目視で評価した。
て、垂直入射法吸音率を求めた。代表値として1000
Hzと2000Hzの値の平均値を用いた。
ピレン製メルトブローン不織布の上に、平均繊維径14
ミクロン、繊維長51mm、捲縮数12個/インチの短繊
維よりなる目付250g/m2、充填密度0.06g/
cm3のポリエチレンテレフタレート製ニードルパンチ
不織布を重ねて、40番手のニードルを用いて、刺孔密
度50本/cm2、針深度10mmでニードルパンチ積
層加工を実施した。吸音材を20回程度折り曲げても剥
離の問題は生じず、吸音率も68%と高く良好であっ
た。
は全て同じ条件で吸音材を作成した。吸音率も60%と
実施例1には及ばないものの良好な性能を示した。
レンテレフタレート製スパンボンドン不織布の上に平均
繊維径3ミクロン、目付100g/m2のポリエチレン
テレフタレート製メルトブローン不織布を重ね、さらに
その上に平均繊維径14ミクロン、繊維長51mm、捲
縮数12個/インチの短繊維よりなる目付250g/
m2、充填密度0.06g/cm3のポリエチレンテレフ
タレート製ニードルパンチ不織布を重ねて、40番手の
ニードルを用いて、刺孔密度50本/cm2、針深度1
0mmでニードルパンチ積層加工を実施した。作成した
不織布を20回程度折り曲げても剥離の問題は生じず、
吸音率も71%と高く良好であった。
目付が150g/m2のグレーに着色された短繊維を8
0%、同一繊維径かつ同色の低融点熱融着性繊維を20
%混合した不織布を熱処理より一体化した不織布を、1
5g/m2の熱融着性長繊維不織布(呉羽テック株式会
社製ダイナック)で140℃で接着した。作成した不織
布を20回程度折り曲げても剥離の問題も生じず、吸音
率も74%と高く良好であった。また、不織布の外観は
極めて良好で毛羽だちの問題もなく自動車の内装材など
好適に使用できるレベルであった。
ンダーを15g/m2塗布することで不織布を複合化し
た。複合不織布を折り曲げても初期の剥離の問題は生じ
なかったが、繰り返すと部分的な剥離を生じて問題であ
った。メルトブロー不織布構成繊維の接着が弱く、内部
で破壊を生じたと考えらる。吸音率は70%と高く、実
施例1と同等で良好であった。吸音率は実施例1より若
干高いが、樹脂の付着分の効果もあり、ニードルパンチ
による刺孔の跡による差はなく、吸音率の測定誤差程度
と考えられる。
レン製メルトブローン不織布の上に、平均繊維径14ミ
クロン、繊維長51mm、捲縮数12個/インチの短繊維
よりなる目付250g/m2、充填密度0.06g/c
m3のポリエチレンテレフタレート製ニードルパンチ不
織布を重ねて、32番手のニードルを用いて、刺孔密度
50本/cm2、針深度18mmでニードルパンチ積層
加工を実施した。積層不織布1m2あたりに5〜20程
度のメルトブローン不織布が針穴近傍で破れが発生して
おり問題であった。複合した不織布を折り曲げても剥離
の問題は生じなかったが、破れの箇所が増加して問題で
あった。破れのない箇所の吸音率を測定したが、28%
と低く問題であった。
/インチの短繊維よりなる目付500g/m2のポリエ
チレンテレフタレート製短繊維を40番手のニードルを
用いて、表と裏の両方からそれぞれ刺孔密度30本/c
m2、針深度10mmでニードルパンチ加工して、充填
密度0.05g/cm3の不織布を得た。該不織布は、
実施例1に比べて目付が高いにもかかわらず、吸音率を
測定したところ21%と低く問題であった。
くて軽量な形態安定性の良い吸音材として安価に提供す
ることが可能である。特に、自動車用途で燃費向上や快
適性改善のため、軽量で優れた吸音材として利用でき
る。その他産業上の広い用途で吸音材として好適に使用
される。
Claims (3)
- 【請求項1】繊維径が6ミクロン以下の極細繊維を含有
する目付が30〜200g/m2の不織布と、繊維径が
7〜40ミクロンで目付が50〜2000g/m2の短
繊維不織布とがこれらの繊維の交絡により一体化されて
いることを特徴とする吸音材。 - 【請求項2】請求項1に記載の吸音材の表面に、繊維径
が5〜20ミクロン、目付が50〜250g/m2の短
繊維不織布が、熱融着性不織布により接着されているこ
とを特徴とする吸音材。 - 【請求項3】繊維径が6ミクロン以下の極細繊維を含有
する目付が30〜200g/m2の不織布と、繊維径が
7〜40ミクロンで目付が50〜2000g/m2の短
繊維不織布とを流体交絡法またはニードルパンチ法のい
ずれかにより一体化する事を特徴とする吸音材の製造方
法。
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