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JP2001120118A - 釣 竿 - Google Patents

釣 竿

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JP2001120118A
JP2001120118A JP31027699A JP31027699A JP2001120118A JP 2001120118 A JP2001120118 A JP 2001120118A JP 31027699 A JP31027699 A JP 31027699A JP 31027699 A JP31027699 A JP 31027699A JP 2001120118 A JP2001120118 A JP 2001120118A
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JP
Japan
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water
repellent
particles
rod
coating
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JP31027699A
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English (en)
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Eiji Sugaya
英二 菅谷
Tomoyoshi Tsurufuji
友義 鶴藤
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Globeride Inc
Original Assignee
Daiwa Seiko Co Ltd
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Publication date
Application filed by Daiwa Seiko Co Ltd filed Critical Daiwa Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 竿管表面の釣糸と接触する部分の撥水性を高
め、水滴の付着による釣糸の竿管への付着や釣糸抵抗の
発生を低減することが可能な釣竿を提供する。 【解決手段】 強化繊維に合成樹脂を含浸したプレプレ
グを巻回して形成した竿管の表面に、撥水性樹脂に微小
な撥水性粒子を混入してなる撥水性被膜を形成し、この
撥水性被膜の表面に、前記微小な撥水性粒子の粒径より
も深い微細な凹凸表面を形成したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長期間に亘って優
れた撥水性を維持し続けることが可能な釣竿に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば特開平5−268858号
公報には、ウレタン樹脂やアクリル樹脂からなる密着性
の高い、竿管と強固に接着する樹脂に、弗素樹脂粒子を
混入した樹脂層を、竿管の内面に形成した中通し釣竿が
開示されている。
【0003】また、特開平5−268858号公報に
は、弗素樹脂微粒子とシリコン樹脂微粒子とを含むエポ
キシ樹脂を芯金の上に塗布した後、プレプレグを巻き付
け、加圧加熱焼成した中通し釣竿が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来技術はいずれも、塗布する塗料のバインダ
ー樹脂として、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、エポ
キシ系樹脂等の密着性の高い樹脂を使用しているため、
たとえ弗素粒子等を混入したとしても、そのような樹脂
では高い撥水性が得られなかった。即ち、それらの樹脂
の水との接触角は、120°未満と小さく、撥水性が低
いものであった。
【0005】また、前者の従来技術(特開平5−268
858号公報)のように、樹脂に単に粒子を混入しただ
けでは、樹脂層の表面に凹凸を形成しにくく、後者の従
来技術(特開平5−268858号公報)の場合も、そ
の製法から塗膜層の表面が芯金によって平滑になり、エ
ポキシ系樹脂の表面が凹凸にはならなかった。そのた
め、表面形状の面からも、撥水性を高くすることが出来
なかった。
【0006】本発明は、このような問題を解決するため
になされ、その目的は、竿管表面の釣糸と接触する部分
の撥水性を高め、水滴の付着による釣糸の竿管への付着
や釣糸抵抗の発生を低減することが可能な釣竿を提供す
ることにある。
【0007】本発明の他の目的は、耐久性を向上させ、
長期間の使用を可能とする釣竿を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明は、強化繊維に合成樹脂を含浸したプ
レプレグを巻回して形成した竿管の表面に、撥水性樹脂
に微小な撥水性粒子を混入してなる撥水性被膜を形成
し、この撥水性被膜の表面に、前記微小な撥水性粒子の
粒径よりも深い微細な凹凸表面を形成したことを特徴と
する釣竿を提供する。
【0009】このように、本発明の釣竿の特徴は、撥水
性樹脂に撥水性粒子を混入してなる、微細な凹凸表面を
有する撥水性被膜を表面に形成したことにある。撥水性
樹脂としては、弗素系樹脂やシリコン系樹脂を挙げるこ
とが出来る。なお、撥水性樹脂として他の材料を用いる
ことも出来るが、水の接触角が130度以上、好ましく
は140度以上の表面性質が得られる材料を用いるのが
よい。
【0010】また、撥水性粒子としては、四弗化エチレ
ン樹脂、四弗化エチレン樹脂−六弗化ポリプロピレン共
重合樹脂、三弗化塩化エチレン樹脂、弗化ビニル樹脂、
四弗化ビニリデン樹脂、四弗化エチレン−パーフロロア
ルキルビニルエーテル共重合樹脂、弗化エチレン樹脂−
エチレン共重合樹脂、エチレン−三弗化エチレン共重合
樹脂、その他酸化ケイ素やシリコン樹脂等を挙げること
が出来る。
【0011】また、撥水性被膜の表面は、撥水性粒子の
粒径よりも深い微細な凹凸表面を有する。このように、
撥水性樹脂および撥水性粒子を含み、微細な凹凸表面を
有する撥水性被膜の表面は、水滴の接触角が130°以
上、好ましくは140°以上、特に好ましくは150〜
180°であるような極めて高い超撥水性を有する。
【0012】撥水性粒子の粒径よりも深い微細な凹凸表
面は、撥水性被膜の形成の際に表面の溶剤の量を多くし
ておき、溶剤を揮発させることにより形成することが出
来る。或いは、後述するように、撥水性粒子よりも粒径
の大きい耐摩耗性粒子を混入することにより形成するこ
とも可能である。
【0013】撥水性被膜の厚さは、1μm〜100μmの
範囲内で任意に設定することが出来るが、特に3μm〜
20μmであるのが好ましい。釣糸案内ガイドのための
突起を設ける場合には、突起の頂部が露出するような厚
さに形成し、耐摩耗性の突起頂部で釣糸を受けるように
することにより、撥水性被膜の磨耗を防止することが出
来る。
【0014】撥水性樹脂に混入する撥水性粒子は、単一
の形状や大きさでなく、2種類以上の様々な形状や大き
さのものとすることが好ましい。様々な形状や大きさの
撥水性粒子を用いることにより、撥水性被膜表面の凹凸
形状を複雑な形状にすることが出来、それによって撥水
性を一層向上させることが出来る。
【0015】撥水性被膜の表面における撥水性粒子の割
合を、竿管側における撥水性粒子の割合よりも多くする
ことが好ましい。これは、材料の物性、例えば撥水性樹
脂と撥水性粒子の比重差を利用したり、被膜の形成時に
遠心力を利用したり、或いはまた、撥水性粒子の含有量
の異なる撥水性樹脂を段階的に複数回コーティングする
ことにより達成することが出来る。このように、撥水性
被膜の表面における撥水性粒子の割合を竿管側よりも多
くすることにより、撥水性被膜の表面の撥水性を更に高
くすることが出来るとともに、バインダーとしての樹脂
が竿管側で多くなることにより、相対的に竿管との密着
性を向上させることが出来る。
【0016】なお、撥水性被膜は、複数層で形成するこ
とも出来るが、単層または一体に同時に加熱硬化する複
数層に形成するとよい。撥水性被膜であっても、層間剥
離を防止することが出来るからである。
【0017】撥水性被膜中の撥水性粒子の混入比率は、
30%(断面の面積比率)より多くすることが好まし
く、40〜70%の範囲がより好ましい。それによっ
て、撥水性粒子の突出を多くすることが出来、高い撥水
性の表面を得ることが出来る。
【0018】撥水性被膜の表面を、撥水性粒子の粒径よ
りも深い微細な凹凸表面とするために、撥水性被膜に耐
摩耗性粒子を混入することが出来る。この場合、耐摩耗
性粒子が撥水性被膜の表面に突出するように形成するこ
とで、撥水性被膜の表面に釣糸が接触しても、撥水性被
膜の早期の磨耗を防止することが出来る。
【0019】耐摩耗性粒子の大きさは、特に限定されな
いが、撥水性被膜に含まれている他の粒子、例えば撥水
性粒子の大きさよりも大きくすることが好ましい。その
結果、大きさの異なる複数種の粒子が突出して、微小な
凹凸と微細な凹凸とからなる複合的な凹凸面を形成する
ことが出来る。なお、耐摩耗性粒子の量は、撥水性粒子
の量よりも少ないことが望ましい。
【0020】このように、撥水性被膜の表面に複合的な
凹凸面を形成することにより、被膜を耐久性を向上させ
ることが出来るとともに、撥水性を更に向上させること
が出来る。特に、撥水性粒子と耐摩耗性粒子とを、材料
等、異なる性質とした場合には、その性質に応じた特性
を付加した凹凸面を形成することが出来る。
【0021】耐摩耗性粒子の混入比率は、特に限定され
ないが、1重量%以上、通常は3〜30重量%が適当で
ある。
【0022】なお、竿管の表面に耐磨耗性材料からなる
スパイラル状の突起を設けることが出来る。このスパイ
ラル状の突起は、釣糸案内ガイドとして機能する。
【0023】本発明の釣竿における撥水性被膜の形成
は、スプレーによるコーティング法、ディッピング法
(塗液注入後、不要分を除去)、刷毛塗り等の他、あら
かじめ撥水性層を形成したフィルムを芯金の外側に巻回
し、その上にFRプレプレグを巻回し、常法により加熱
成形することによっても行うことが出来る。また、メッ
キ法を用いて形成することも可能である。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態に係
る釣竿について、添付図面を参照して説明する。なお、
本発明の釣竿としては、例えば、並継竿、逆並継竿、イ
ンロー継竿、振出竿、そして、中通し竿、外ガイドを設
けた釣竿、外ガイドの無い釣竿(アユ竿等の丸竿)等が
該当する。
【0025】図1は、本発明の釣竿の一例として、中通
し式の振出竿を示す。この釣竿は、元竿管2と、この元
竿管2に継合部4を介して継ぎ合わされる中竿管6と、
この中竿管6に継合部8を介して継ぎ合わされる穂先竿
管10とから構成されている。なお、図1では、複数本
の中竿管6を有する釣竿を示したが、これに限定される
ことは無く、1本の中竿管6を有する釣竿であっても良
い。また、図1では、複数本の竿管を有する釣竿を示し
たが、これに限定されることは無く、1本の竿管のみで
構成された釣竿であっても良い。
【0026】図1に示す釣竿において、元竿管2には、
リール12が着脱自在に取り付けられた握持部14が設
けられており、リール12から送り出された釣糸16
は、元竿管2に設けられた釣糸導入ガイド18を介して
元竿管2内に導入された後、中竿管6を介して穂先竿管
10の先端から外方に送り出されるようになっている。
【0027】また、穂先竿管10の先端には、トップガ
イド20が着脱自在に取り付けられており、このトップ
ガイド20によって、釣糸16は、穂先竿管10の先端
から円滑且つ安定して外方に送り出される。
【0028】このような釣竿において、元竿管2及び中
竿管6並びに穂先竿管10の内周面には、夫々、釣糸1
6の摩擦抵抗を低減すると共に、長期間に亘って優れた
撥水性を維持し続けるための撥水性被膜が施されてい
る。この場合、元竿管2では、釣糸16が接触する部分
に撥水性被膜が施される。なお、図1では、中通し式の
振出竿を示したが、例えば外ガイドを設けた釣竿(釣糸
16を竿管外側に沿って案内する方式の釣竿)の場合に
は、竿管の外周面に釣糸16の摩擦抵抗を低減すると共
に、長期間に亘って優れた撥水性を維持し続けるための
撥水性被膜が施される。
【0029】上述の2つの構成は、互いに同一の構成で
あるため、以下の説明では、元竿管2及び中竿管6並び
に穂先竿管10の内周面に、釣糸16の摩擦抵抗を低減
すると共に、長期間に亘って優れた撥水性を維持し続け
るための撥水性被膜を施す場合について説明する。ま
た、元竿管2及び中竿管6並びに穂先竿管10の内周面
に施される撥水性被膜は、共に同一であるため、以下の
説明では、その一例として、中竿管6の内周面に、釣糸
16の摩擦抵抗を低減すると共に、長期間に亘って優れ
た撥水性を維持し続けるための撥水性被膜を施す場合に
ついて説明を加える。
【0030】図2は、強化繊維に合成樹脂を含浸したプ
リプレグシートを巻回して形成された、中通し釣竿用竿
管本体の一部切り欠き断面図を示す。図2に示すよう
に、竿管本体22の内周面には、釣糸案内ガイドとして
のスパイラル状突起部24が形成されている。
【0031】図3は、本発明の一実施形態に係る竿管本
体22の内周面の構造を示す断面図である。図3に示す
ように、竿管本体22は、内層22a,中間層22b、
および外層22cの3層構造を有する。内層22aおよ
び外層22は、カーボン周方向繊維層、ガラススクリム
クロス層(織布層)またはカーボン軸方向繊維層、また
はこれらの組合せからなり、中間層22bは、軸方向繊
維層または傾斜方向繊維層を主体とした層により構成さ
れる。
【0032】図3に示すように、竿管本体22の内周面
には、所定の高さの複数の突起部24が所定のピッチで
形成されていると共に、微小な撥水性粒子を含有する撥
水性樹脂からなる撥水性被膜28が止着されている。な
お、超撥水性被膜28は、「微細な凹凸」とともに、そ
れよりも深さの小さい「微小な凹凸」をも有する、複合
的な凹凸表面を有することが好ましい。
【0033】本実施の形態において、「止着」とは、例
えば、塗装(液体、粉体など)、印刷、プリプレグや樹
脂フィルムの巻装、蒸着、メッキ、その他接着等によっ
て撥水性被膜28を形成することを意味する。また、
「撥水性」とは、水滴の接触角が、少なくとも130度
以上、好ましくは、140度以上、更に好ましくは、1
50度〜180度であることを意味する。
【0034】複数の突起部24は、耐摩耗性材料により
構成することが好ましい。使用可能な耐摩耗性材料とし
ては、例えば、セラミックス繊維、カーボン繊維、ガラ
ス繊維等を用いた繊維強化樹脂、強化繊維にPET、ア
ラミド、PTFE、PE等の有機繊維を用いたもの、或
いは、合成樹脂フィルム、糸条、セラミックス材料(リ
ング状)等を用いことができる。また、これら突起部2
4の高さは、0.1〜1mm、好ましくは、0.2〜
0.6mmの範囲に設定することが好ましい。また、複
数の突起部24のピッチは、2〜20mm、好ましく
は、3〜10mmの範囲に設定することが好ましい。た
だし、竿管の外側に形成するときは、上記のようにして
もよいが、竿管当り1〜10個の突起でよい。
【0035】撥水性被膜28は、複数の突起部24の間
の領域に亘って止着されており、その厚さは、突起部の
高さよりも小さく設定されている。この場合、撥水性被
膜28の厚さは、1〜100μm、好ましくは、3〜2
0μmの範囲に設定することが好ましい。
【0036】なお、図3に示すように、撥水性被膜28
は、突起部24の頂部28aにおいて最も薄く、突起部
24の基部28bにおいて最も厚く、突起部24の間の
領域28cにおいて平均的な厚さを示す。
【0037】撥水性被膜28は、フッ素樹脂粒子等の撥
水性粒子26が分散混入された、弗素樹脂やシリコーン
樹脂等の撥水性樹脂を用いて形成され、吹き付け塗装や
注入塗装の他に、例えば後述するような被膜形成方法に
おいて、プリプレグシートを巻回して竿管本体22を形
成する際に、上記撥水性樹脂混合物を予めプリプレグシ
ートに固着させておくことによって、竿管本体22の完
成と同時に、竿管本体22の内周面に形成される。
【0038】撥水性被膜28の微小な凹凸表面は、バイ
ンダーにより結合された複数個の撥水性粒子の集合から
なる凸部とこれら凸部間に形成された凹部とが組み合わ
されて形成されている。この場合、「微小」という概念
は、微小な凹凸の凹部に入った空気が凹部に保持され、
水滴が凹部に入らない程度の微小さのことである。具体
的な例としては、撥水性被膜28を平面上に見たとき
に、凹部と凸部との組み合わせ個数が、単位面積(例え
ば、1mm2 )当たりに換算して、100個以上または
1000個以上、好ましくは、5000〜100万個ま
たはそれ以上形成されていることを意味する。また、別
の言い方をすると、「微小」という概念は、凹部と凸部
との高低差が、10μm以下、好ましくは、0.1〜5
μmであって、且つ、凹部と凸部との間のピッチWが、
10μm以下、好ましくは、0.1〜5μmに設定され
ていることを意味する。
【0039】また、撥水性被膜28の微細な凹凸表面
は、微小な撥水性粒子の粒径より深い凹凸表面であり、
この場合の「微細」なる概念は、微細な凹凸の凹部に入
った空気が凹部に保持され、水滴が凹部に入らない程度
の微細さのことであり、具体的な例としては、超撥水性
被膜を平面上に見たときに、凹部と凸部との組み合わせ
個数が、単位面積(例えば、1mm2 )当たりに換算し
て、10個以上または100個以上、好ましくは、10
00〜50万個またはそれ以上形成されていることを意
味する。また、別の言い方をすると、「微細」という概
念は、凹部と凸部との高低差が、10μm以下、好まし
くは、0.2〜5μmであって、且つ、凹部と凸部との
間のピッチが、100μm以下、好ましくは、0.2〜
5μmに設定されていることを意味する。
【0040】なお、撥水性粒子26が竿管本体22側に
密集していると、竿管本体22と撥水性被膜28との間
の止着(密着)面積が小さくなり、その結果、竿管本体
22に対する撥水性被膜28の止着性(密着性)が低下
する場合があるため、撥水性粒子26は、撥水性被膜2
8の表面側およびその近傍に集中させることが好まし
い。
【0041】このように撥水性粒子26を撥水性被膜2
8の表面側およびその近傍に集中させることによって、
竿管本体22と撥水性被膜28との境界面は、撥水性粒
子26が少ないか或いは殆ど無い状態にすることができ
るため、竿管本体22と撥水性被膜28との間の止着
(密着)面積を大きくすることができる。この結果、竿
管本体22に対する撥水性被膜28の止着性(密着性)
を向上させることができる。
【0042】以上のように、本実施形態によれば、複数
の突起部24を所定のピッチで形成し、且つ、これら複
数の突起部24の間の領域に、微小な凹凸表面を有する
撥水性被膜28を設けたことによって、釣糸16の摩擦
抵抗を低減すると共に、長期間に亘って優れた撥水性を
維持し続けることが可能な釣竿を提供することができ
る。即ち、例えば海水や水等が釣竿{本実施の形態で
は、中竿管6(竿管本体22)の内周面}に被った場合
でも、微小な凹凸表面Sによって水滴等を素早く除去す
ることができるため、撥水性被膜28上に水滴等が付着
することを防止することができる。つまり、撥水性被膜
28上に水滴等が付着すると、この水滴等によって釣糸
16が撥水性被膜28に引き寄せられ、釣糸16と撥水
性被膜28との接触状態が増大する。しかし、微小な凹
凸表面の存在によって、撥水性被膜28上への水滴等の
付着を防止することができるため、撥水性被膜28に対
する釣糸16の接触を少なくして、糸抵抗を低減するこ
とが出来、また釣糸の接触が少ないことで、撥水性被膜
28の保護を図ることができる。
【0043】図4は、本発明の他の実施形態に係る、竿
管本体22の内周面に形成された撥水性被膜28を、
1,000倍〜20,000倍に拡大して示す断面図で
ある。この例では、撥水性被膜28は、撥水性粒子26
に加え、耐摩耗性粒子30をも含有している。耐摩耗性
粒子30としては、シリカ、アルミナ、ガラス、Si
C、ステンレス鋼等を用いることが出来る。
【0044】耐摩耗性粒子30は、撥水性被膜28中に
含まれる撥水性粒子26の粒子径よりも大きく、撥水性
被膜28の膜厚よりも小さい粒子径のものを用いること
が出来る。撥水性粒子26の粒子径は、例えば0.1μ
m〜1μmであり、耐摩耗性粒子30の粒子径は、例え
ば0.2μm〜5μmである。
【0045】従って、撥水性被膜28は、バインダーと
しての撥水性樹脂中に、小径の撥水性粒子26と大径の
耐摩耗性粒子30を含有するものであり、その結果、大
小の粒子の複合された表面を提供する。即ち、小径の撥
水性粒子26により比較的なめらかな微小凹凸表面が形
成されるとともに、その表面から大径の耐摩耗性粒子3
0が突出した表面が得られる。
【0046】図4に示す構造の撥水性被膜28におい
て、被膜全体量に対する撥水性樹脂の割合は、例えば6
0または50重量%未満とすることが好ましい。このよ
うな範囲の撥水性樹脂量を用いることにより、撥水性被
膜28の表面の凹凸を容易に深く形成することが可能と
なる。
【0047】図5に、図4に示す撥水性被膜28で用い
た耐摩耗性粒子30の種々の形状を示す。図5(a)は
球状、図5(b)は楕円状、図5(c)は柱状、図5
(d)は表面に凹部や穴のあいた形状をそれぞれ示す。
【0048】耐摩耗性粒子30は、表面に角や凹凸のな
い、滑らかな形状を有することが好ましく、そのような
表面を得るためには表面研磨を施すことがよい。また、
他の粒子、例えば撥水性粒子との分離性を向上させるた
め、バインダーとの密着性を向上させるため、または表
面に撥水性を付与するため、耐摩耗性粒子30にコーテ
ィングを施すことも可能である。また、同じ理由で、表
面に凹部や穴を形成してもよい。
【0049】図6は、本発明の更に他の実施形態に係る
竿管本体の内面部分を示す断面図である。この実施形態
では、竿管本体の内面と撥水性被膜28との間に、高密
着層32を形成するとともに、撥水性被膜28中の撥水
性粒子26の割合を、竿管本体22側よりも撥水性被膜
28の表面側に相対的に多くしている。
【0050】高密着層32は、竿管本体22の内面を粗
面化し、撥水性被膜28の密着性を向上させるために設
けられる。高密着層32を構成する材質としては、アク
リル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコー
ン樹脂等を挙げることが出来る。なお、この高密着層
は、必ずしも設けなくてもよい。高密着層32を設ける
代わりに、竿管本体22の内面自体を粗面化したり、或
いは直接、撥水性被膜28をコーティングしてもよい。
【0051】本実施形態に係る撥水性被膜28では、上
述のように、撥水性粒子26の割合を、竿管本体22の
側よりも撥水性被膜28の表面側に相対的に多くしてい
る。即ち、竿管本体22の側には、相対的にバインダー
の量が多くされている。そのため、竿管本体22の内面
または高密着層32と撥水性被膜28の密着性を、より
向上させることが可能である。また、撥水性粒子26の
割合を表面側で多くしたことにより、撥水性被膜28の
表面の撥水性を、より高めることが出来る。
【0052】このような撥水性粒子26の割合を表面側
で多くした撥水性被膜28は、例えば撥水性粒子とバイ
ンダーとの比重差を利用して形成することが出来る。即
ち、被膜の加熱硬化や光硬化等の硬化段階において、ま
たはその前の段階において、遠心力を利用して撥水性粒
子26の割合を表面側で多くするように調整することが
可能である。
【0053】また、表面張力の差によって、撥水性粒子
26を表面に浮き出させることも可能である。或いはま
た、撥水性粒子26の割合の少ない塗料を塗布し、半硬
化状態の樹脂層の上に撥水性粒子26の割合の少ない塗
料を塗布し、内・外層を加熱硬化するようにしてもよ
い。
【0054】以上のように、本発明では、撥水性被膜2
8の撥水性を更に向上させるために、撥水性被膜28中
に撥水性粒子26を混入させ、それによって、突起24
および耐摩耗性粒子30により形成された撥水性被膜2
8の凹凸表面に、更に、撥水性粒子26による微細な凹
凸部が形成されている。
【0055】即ち、撥水性粒子26が凸部となり、撥水
性粒子26間の間隙が凹部となるのである。
【0056】このような撥水性粒子26を用いた撥水性
被膜28の被膜形成方法は、例えば撥水性粒子26が分
散混入された撥水材料混合物(合成樹脂)をプリプレグ
シートに予め固着させておいて、そのプリプレグシート
を巻回して竿管本体22を形成した後、撥水材料混合物
に加熱処理を施して、撥水性粒子26を露出させ、その
結果として、撥水性粒子26と撥水性粒子26間の間隙
との組み合わせ形状に対応した微小な凹凸表面を形成す
る。
【0057】他の被膜形成方法としては、例えば、竿管
本体22を完成させた後に、撥水性粒子26が分散混入
された撥水材料混合物を竿管本体22の内周面に積層
(吹き付け、塗装)し、その撥水材料混合物に加熱処理
を施しても良い。
【0058】以上の実施形態は、すべて竿管内面に撥水
性被膜を形成した例について説明したが、本発明は、竿
管外面に撥水性被膜を形成する場合についても、同様に
適用可能である。また、撥水性被膜の形成は、竿管の全
体であっても一部でもよく、また1本の竿管のみでも、
全節に適用してもよい。
【0059】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、撥水性樹脂に撥水性粒子を混入した撥水性被膜
を用いるとともに、その表面を凹凸表面に形成している
ため、長期にわたり高い撥水性の表面が得られ、効果的
に水滴の付着を防止することが出来る。その結果、釣糸
が水滴によって竿管表面に付着したり、釣糸抵抗が大き
くなることが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る釣竿の一例の全体の構成を示す
図。
【図2】本発明に係る中通し釣竿用竿管本体を示す一部
切り欠き断面図。
【図3】本発明の一実施形態に係る竿管本体の内周面の
構造を示す断面図
【図4】本発明の他の実施形態に係る竿管本体の内周面
に形成された撥水性被膜を拡大して示す断面図。
【図5】種々の撥水性粒子の形状を示す図。
【図6】本発明の更に他の実施形態に係る竿管本体の内
周面に形成された撥水性被膜を拡大して示す断面図。
【符号の説明】
6…中竿管 22…竿管本体 24…突起 26…撥水性粒子 28…撥水性被膜 30…耐摩耗性粒子 32…高密着層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】強化繊維に合成樹脂を含浸したプレプレグ
    を巻回して形成した竿管の表面に、撥水性樹脂に微小な
    撥水性粒子を混入してなる撥水性被膜を形成し、この撥
    水性被膜の表面に、前記微小な撥水性粒子の粒径よりも
    深い微細な凹凸表面を形成したことを特徴とする釣竿。
  2. 【請求項2】前記撥水性被膜の表面における前記撥水性
    粒子の割合は、前記竿管側における前記撥水性粒子の割
    合よりも多いことを特徴とする請求項1に記載の釣竿。
  3. 【請求項3】前記撥水性被膜に、前記撥水性粒子より粒
    子の大きさが大きく、かつ少ない量の耐磨耗性粒子を混
    入したことを特徴とする請求項1または2に記載の釣
    竿。
  4. 【請求項4】前記撥水性被膜の表面の微細な凹凸は、大
    きさの異なる複数種の粒子が表面に突出した複合的な凹
    凸面であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの
    項に記載の釣竿。
  5. 【請求項5】前記撥水性被膜中の前記撥水性粒子の混入
    比率を30%(断面の面積比率)より多くしたことを特
    徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載の釣竿。
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