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JP2001049038A - 共重合体ラテックスおよび紙塗工用組成物 - Google Patents

共重合体ラテックスおよび紙塗工用組成物

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Publication number
JP2001049038A
JP2001049038A JP11222606A JP22260699A JP2001049038A JP 2001049038 A JP2001049038 A JP 2001049038A JP 11222606 A JP11222606 A JP 11222606A JP 22260699 A JP22260699 A JP 22260699A JP 2001049038 A JP2001049038 A JP 2001049038A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
monomer
weight
copolymer latex
meth
latex
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11222606A
Other languages
English (en)
Inventor
Toru Takei
徹 武井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP11222606A priority Critical patent/JP2001049038A/ja
Publication of JP2001049038A publication Critical patent/JP2001049038A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗工紙におけるピック強度、湿潤ピック
強度、耐ブリスター性等の塗工紙物性に優れ、かつ紙塗
工における耐バッキングロール汚れ特性に優れる高性能
の共重合体ラテックスを提供すること。 【解決手段】 共役ジエン系単量体、およびこのものと
共重合可能なその他の単量体を多段重合法により乳化重
合して得られる共役ジエン系共重合体ラテックスであっ
て、少なくとも第一工程、第二工程のいずれにも共役ジ
エン系単量体を含み、かつ、第一工程で添加する単量体
混合物(A)の組成から得られる共重合体の溶解性パラ
メータ(SPA)と第二工程で添加する単量体混合物
(B)の組成から得られる共重合体の溶解性パラメータ
(SPB)とが、下記式(1)を満たすジエン系共重合
体ラテックス。 0.8<(SPA)−(SPB)<4 (1)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジエン系共重合体
ラテックス、およびそれを用いる紙塗工用組成物に関
し、さらに詳しくは、オフセット印刷、グラビア印刷に
供される塗工紙あるいは塗工板紙その他に使用する紙塗
工用のバインダーとして好適な、高性能のジエン系共重
合体ラテックス、およびそれを用いる紙塗工用組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、合成共重合体ラテックスは、例え
ば、紙塗工用バインダー、カーペットバックサイジング
用バインダー、不織布や人工皮革などの繊維結合用バイ
ンダー、あるいは各種材料の粘接着剤などとして広く用
いられている。共重合体ラテックスがこのような用途に
用いられる場合、共重合体ラテックスには、接着強度が
強く、耐水性、乾燥加熱による耐ブリスター性などに優
れていることが要求される。
【0003】塗工紙は、紙の印刷適性の向上および光沢
などの光学特性の向上を目的として、抄造された原紙表
面に、カオリンクレー、炭酸カルシウム、サチンホワイ
ト、タルク、酸化チタンなどの顔料、それらのバインダ
ーとしての共重合体ラテックスおよび粘度調整剤あるい
は補助バインダーとしてのスターチ、ポリビニルアルコ
ール、カルボキシメチルセルロースなどの水溶性高分子
を主構成成分とする紙塗工用組成物が塗工されているも
のである。
【0004】ここで、バインダーとしての共重合体ラテ
ックスとしては従来からスチレンとブタジエンを主要モ
ノマー成分として乳化重合されたスチレン−ブタジエン
系共重合体ラテックス、いわゆるSB系ラテックスが汎
用的に用いられている。
【0005】近年、カラー印刷された雑誌類やパンフレ
ット、広告類の需要の拡大に伴って印刷速度の高速化が
進められており、塗工紙および顔料バインダーに対する
要求水準はますます高度化している。その中でも、特に
インクピック抵抗性、いわゆるピック強度と、湿し水が
塗布された後のインクピック抵抗性、いわゆる湿潤ピッ
ク強度の向上が強く求められている。これらのピック強
度性能自体が負の相関関係にあるだけでなく、他の印刷
物性、すなわち耐ブリスター性、網点再現性などとも負
の相関関係にあるため、これらの諸物性を高水準にバラ
ンス化させる改良が一段と要求されている。これらの相
反する物性は、顔料バインダーとして用いられているジ
エン系共重合体ラテックスの性能に強く依存することか
ら、これまでジエン系共重合体ラテックスについて種々
の検討がなされてきた。
【0006】例えば、これらの諸物性の高バランス化を
目指し、2段もしくは多段重合法において特定のモノマ
ー組成で重合する方法を用いたラテックスの改良が提案
されている(第1427990号公報、特開昭62−1
17897号公報、特開平6−240559号公報、特
開平7−258308号公報、特開平7−324112
号公報、特開平7−324113号公報、特開平9−3
1141号公報、特開平9−31895号公報)。しか
しながら、近年における本技術分野においては、より高
度な物性バランスの達成が要求されており、いずれの方
法も塗工紙におけるピック強度、湿潤ピック強度、耐ブ
リスター性等の塗工紙物性や紙塗工における耐バッキン
グロール汚れ特性を向上させる方法として十分とは言い
難かった。
【0007】一方、塗工紙の生産能力を向上するために
近年高速塗工化が進んでおり、塗工液においては塗工の
高速化に伴う乾燥能力の低下への対応および生産効率を
高める目的で塗工液の高固形分化が進められている。塗
工液を高固形分化するには、重質炭酸カルシウムの配合
率を高める等の顔料面からの流動性の改良とスターチ等
の増粘性の大きい水溶性バインダーを減らしラテックス
を増量することによるバインダー面からの改良が採られ
ている。しかし、炭酸カルシウム比率を高める顔料面か
らの流動性の改良では、白紙光沢が低下し好ましくな
い。また、ラテックス量を増量するバインダー面からの
流動性の改良では、塗工紙表面のベタツキ性を増大させ
るため、バッキングロール汚れやスーパーカレンダー汚
れなどの問題を発生させ好ましくない。これらの問題を
解決するために共重合体ラテックスを重合するにあた
り、2段重合で第2段目にシアン化ビニル単量体、アミ
ド基含有エチレン性不飽和単量体を重合することが提案
されている(特開平4−240297号公報、特開平5
−239113号公報)が、これらの方法では塗工紙の
印刷適性と共重合体ラテックスの耐ベタツキ性は改善さ
れるものの十分とは言い難く高速塗工のための高固形分
条件下での塗工液の流動性は満足し得るものではなかっ
た。さらに、共重合ラテックスを重合するにあたり、2
段重合を行い第2段目にメタクリロニトリルをある添加
速度で連続的に添加重合することにより、塗工紙の印刷
適性と高速塗工のための高固形分の塗工液の流動性に優
れることが提案されている(特開平10−18270
9)が、この方法でも塗工紙の印刷適性と紙塗工におけ
る耐バッキングロール汚れ特性が満足し得るものではな
かった。
【0008】このように、従来の技術では印刷と塗工紙
の製造の一層の高速化に対応することができず、生産性
を高め高品質の塗工紙の製造を可能にするバインダーと
しての共重合体ラテックスの出現が強く求められている
のが現状である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記の通り、従来の紙
塗工用バインダーは、これを用いた塗工紙のピック強
度、湿潤ピック強度、耐ブリスター性等の塗工紙物性お
よび操業性における要求を同時に満足させることはでき
なかった。本発明はこのような事情のもとで、塗工紙に
おけるピック強度、湿潤ピック強度、耐ブリスター性等
の塗工紙物性に優れ、かつ紙塗工における耐バッキング
ロール汚れ特性に優れる高性能の共重合体ラテックスを
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記のよ
うな従来技術の持つ問題点に鑑み、鋭意研究を重ねた結
果、単量体組成、乳化重合条件を特定することにより得
られる特定のジエン系共重合体ラテックスが目的を達成
することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】すなわち本発明の第1は、共役ジエン系単
量体、およびこのものと共重合可能なその他の単量体を
多段重合法により乳化重合して得られる共役ジエン系共
重合体ラテックスであって、少なくとも第一工程、第二
工程のいずれにも共役ジエン系単量体を含み、かつ、第
一工程で添加する単量体混合物(A)の組成から得られ
る共重合体の溶解性パラメータ(SPA)と第二工程で
添加する単量体混合物(B)の組成から得られる共重合
体の溶解性パラメータ(SPB)とが、下記式(1)を
満たすジエン系共重合体ラテックスである。
【0012】 0.8<(SPA)−(SPB)<4 (1) 発明の第2は、単量体混合物(A)が共役ジエン系単量
体20〜50重量%およびこのものと共重合可能なその
他の単量体50〜80重量%から成り、かつ、単量体混
合物(B)が共役ジエン系単量体50〜90重量%およ
びこのものと共重合可能なその他の単量体10〜50重
量%から成る発明の第1に記載のジエン系共重合体ラテ
ックスである。
【0013】発明の第3は、単量体混合物(A)がシア
ン化ビニル系単量体20〜60重量%を含む発明の第1
乃至2に記載のジエン系共重合体ラテックスである。
【0014】発明の第4は、単量体混合物(A)から得
られる共重合体ラテックスのゲル含量が50〜90重量
%である発明の第1乃至3に記載のジエン系共重合体ラ
テックスである。
【0015】発明の第5は、発明の第1乃至4に記載の
ジエン系共重合体ラテックスを含む紙塗工用組成物であ
る。
【0016】本発明について以下にさらに詳しく説明す
る。
【0017】本発明のジエン系共重合体ラテックスは、
2段階以上の多段階重合法を用いて乳化重合することに
よって製造される。
【0018】本発明の第一工程で添加される単量体混合
物(A)は、共役ジエン系単量体、およびこのものと共
重合可能なその他の単量体から成るが、特に共役ジエン
系単量体と共重合可能なその他の単量体としてシアン化
ビニル系単量体を20〜60重量%含有することが好ま
しい。
【0019】第一工程に用いられる共役ジエン系単量体
としては、例えば1,3−ブタジエン、イソプレン、
2,3−ジメチル1,3−ブタジエン、2−エチル−
1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエ
ン、1,3−ペンタジエン、クロロプレン、2−クロル
−1,3−ブタジエン、シクロペンタジエン等を挙げる
ことができるが、好ましくは1,3−ブタジエンであ
る。これらの共役ジエン系単量体は、1種あるいは2種
以上を組み合わせて使用される。
【0020】これらの共役ジエン系単量体の好ましい使
用量は、単量体混合物(A)の20〜50重量%、さら
に好ましくは25〜40重量%である。この使用量が2
0重量%未満では得られる重合体が脆くなり、塗工紙の
ピック強度の改良効果が十分に得られない。また、50
重量%を超えると、紙塗工における耐バッキングロール
汚れ特性の指標となる共重合体ラテックスの耐ベタツキ
性改良効果、および塗工紙の湿潤ピック強度の改良効果
が十分に出現されず、本発明の目的が十分に達せられな
い。
【0021】第一工程で使用される共役ジエン系単量体
と共重合可能なその他の単量体としては、シアン化ビニ
ル系単量体、芳香族ビニル系単量体、エチレン性不飽和
カルボン酸単量体、(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ル単量体、(メタ)アクリルアミド系単量体、酢酸ビニ
ルなどのカルボン酸ビニルエステル類、塩化ビニルなど
のハロゲン化ビニル類、アミノエチルアクリレート、ジ
メチルアミノエチルアクリレートなどのアミノ基含有エ
チレン性単量体類、スチレンスルホン酸ナトリウムなど
を挙げることができる。これらの共重合可能な単量体は
1種あるいは2種以上を組み合わせて使用される。
【0022】シアン化ビニル系単量体としては、例えば
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロルア
クリルニトリルなどを挙げることができるが、特にアク
リロニトリルが好ましい。これらのシアン化ビニル系単
量体は1種あるいは2種以上組み合わせてもよく、ま
た、その好ましい使用量は単量体混合物(A)の20〜
60重量%、さらに好ましくは25〜50重量%であ
る。その使用量が20重量%未満では、紙塗工における
耐バッキングロール汚れ特性の指標となる共重合体ラテ
ックスの耐ベタツキ性改良効果、および塗工紙の湿潤ピ
ック強度の改良効果が十分に出現されない。また、60
重量%を越えるとラテックスの重合安定性に劣り好まし
くない。
【0023】芳香族ビニル系単量体としては、例えばス
チレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−メ
チルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレ
ン、エチルスチレン、ビニルキシレン、ブロモスチレ
ン、ビニルベンジルクロリド、p−t−ブチルスチレ
ン、クロロスチレン、アルキルスチレン、ジビニルベン
ゼン、トリビニルベンゼンなどが挙げられるが、特にス
チレンが好ましい。
【0024】エチレン性不飽和カルボン酸単量体として
は、例えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マ
レイン酸、フマール酸、クロトン酸などが挙げられる。
これらのエチレン性不飽和カルボン酸単量体は1種ある
いは2種以上組み合わせてもよく、その好ましい使用量
は、全単量体の重量に基づき0.5〜10重量部、さら
に好ましくは1〜7重量部の範囲で選ばれる。この量が
0.5重量部未満では、ラテックスの分散安定性が十分
でなく、塗工液調整や塗工時において種々の問題が生
じ、かつピック強度も低い。10重量部を超えるとラテ
ックスや塗工液の粘度が高くなり過ぎると共に、湿潤ピ
ック強度が低下する傾向が見られ好ましくない。
【0025】(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量
体としては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチ
ル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレー
ト、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メ
タ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、
n−アミル(メタ)アクリレート、イソアミルヘキシル
(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレー
ト、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アク
リレート、ドデシル(メタ)アクリレート、オクタデシ
ル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アク
リレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル
(メタ)アクリレート、2−エチル−ヘキシル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、グリシジル(メタ)アクリレート、エチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールジ
(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メ
タ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メ
タ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ジエチレングリコールエトキシアクリレー
ト、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポ
リエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプ
ロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエ
リスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロー
ルプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロー
ルメタンテトラ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)
アクリレート、ビス(4−アクリロキシポリエトキシフ
ェニル)プロパン、メトキシポリエチレングリコール
(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレー
ト、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキ
シポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2,
2−ビス[4−((メタ)アクリロキシエトキシ)フェ
ニル]プロパン、2,2−ビス[4−((メタ)アクリ
ロキシ・ジエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビ
ス[4−((メタ)アクリロキシ・ポリエトキシ)フェ
ニル]プロパン、イソボルニル(メタ)アクリレートな
どが挙げられる。
【0026】(メタ)アクリルアミド系単量体として
は、例えば(メタ)アクリルアミド、N−メチロール
(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリル
アミドなどのN−モノアルキル(メタ)アクリルアミ
ド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミドなどの
N、N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド、グリシジ
ルメタアクリルアミド、N−アルコキシ(メタ)アクリ
ルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンス
ルホン酸などが挙げられ、その好ましい使用量は全単量
体の重量に基づき10重量部以下、さらに好ましくは7
重量部以下である。10重量部を超えて使用するとラテ
ックスおよび紙塗工組成物の低せん断粘度を上げてしま
い作業性を悪化させてしまうので好ましくない。
【0027】本発明の第二工程で添加される単量体混合
物(B)は、共役ジエン系単量体、およびこのものと共
重合可能なその他の単量体から成る。
【0028】第二工程に用いられる共役ジエン系単量体
は第一工程で用いられる共役ジエン系単量体例と同様で
あり、例えば1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3
−ジメチル1,3−ブタジエン、2−エチル−1,3−
ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、1,3
−ペンタジエン、クロロプレン、2−クロル−1,3−
ブタジエン、シクロペンタジエン等を挙げることができ
るが、好ましくは1,3−ブタジエンである。これらの
共役ジエン系単量体は、1種あるいは2種以上を組み合
わせて使用される。
【0029】これらの共役ジエン系単量体の好ましい使
用量は、単量体混合物(B)の50〜90重量%、さら
に好ましくは55〜80重量%である。この使用量が5
0重量%未満では得られる重合体が脆くなりすぎ、十分
に高いピック強度が得られ難い。また、90重量%を超
えると、要求される耐ベタツキ性を達成することが難し
く、本発明の目的が十分に達せられない。
【0030】第二工程で使用される共役ジエン系単量体
と共重合可能なその他の単量体は、第一工程で用いられ
る共役ジエン系単量体と共重合可能なその他の単量体例
と同様であり、シアン化ビニル系単量体、芳香族ビニル
系単量体、エチレン性不飽和カルボン酸単量体、(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル単量体、(メタ)アク
リルアミド系単量体、酢酸ビニルなどのカルボン酸ビニ
ルエステル類、塩化ビニルなどのハロゲン化ビニル類、
アミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルアク
リレートなどのアミノ基含有エチレン性単量体類、スチ
レンスルホン酸ナトリウムなどを挙げることができる。
これらの共重合可能な単量体は1種あるいは2種以上を
組み合わせて使用される。
【0031】本発明のジエン系共重合体ラテックスは、
2段階以上の、多段階重合法を用いて乳化重合するにあ
たり、第一工程で添加する単量体混合物(A)の組成か
ら得られる共重合体の溶解性パラメータ(SPA)と第
二工程で添加する単量体混合物(B)の組成から得られ
る共重合体の溶解性パラメータ(SPB)とが、下記式
(1)を満たすことが必須である。
【0032】 0.8<(SPA)−(SPB)<4 (1) これを満たすことにより、本発明の効果であるピック強
度、湿潤ピック強度、耐ブリスター性等の塗工紙物性バ
ランスに優れ、かつ紙塗工における耐バッキングロール
汚れ特性に優れる高性能の共重合体ラテックスを得るこ
とができる。
【0033】(SPA)−(SPB)が0.8以下で
は、特に湿潤ピック強度と紙塗工における耐バッキング
ロール汚れ特性が十分でなく、また、(SPA)−(S
PB)が4以上では、特にピック強度と耐ブリスター性
が不十分で本発明の目的が達せられない。また、好まし
い範囲は1.2<(SPA)−(SPB)<3である。
なお、共重合体の溶解パラメータ(SPA)および(S
PB)は、Robert F.Fedorsが規定する
方法により、各々の単量体化合物構造と単量体組成から
算出することができる(POLYMER ENGINN
EERINGAND SCIENCE,1974,Vo
l.14,No.2,147−154page参照)。
【0034】本発明では、本発明の効果を出現させる上
で第一工程に添加された単量体混合物(A)から乳化重
合して得られた共重合体の第二工程の重合を開始する時
点でのゲル含量は50〜90重量%であることが好まし
く、さらには60〜80重量%であることが好ましい。
第二工程の重合を開始する時点でのゲル含量が50重量
%未満では特に紙塗工における耐バッキングロール汚れ
特性の向上が十分に認められず、90重量%を超えると
ピック強度の向上が十分に認められない。なお、本発明
ではトルエン不溶分をもってゲル含量とする。
【0035】また、第一工程に添加された単量体混合物
(A)の第二工程の重合を開始する時点での重合転化率
は50〜90重量%であることが好ましく、さらには6
0〜80重量%であることが好ましい。重合転化率が5
0重量%未満では特に湿潤ピック強度と紙塗工における
耐バッキングロール汚れ特性の向上が十分に認められ
ず、90重量%を超えるとピック強度の向上が十分に認
められない。
【0036】本発明の第一工程で添加される単量体混合
物(A)と第二工程で添加される単量体混合物(B)の
重量比(A)/(B)は、(A)、(B)の組成内容、
重合転化率、および各々の混合物由来の共重合体間の相
溶性により一概に決定できないが、通常1/9〜9/1
までが選択され、好ましくは3/7〜7/3の範囲であ
る。重量比(A)/(B)が1/9未満では湿潤ピック
強度、耐ベタツキ性の改良効果が十分でなく、また、9
/1を超えると特にピック強度の改良効果が十分でな
く、いずれも本発明の効果であるピック強度、湿潤ピッ
ク強度、耐ブリスター性等の塗工紙物性バランスの向上
が十分に認められず好ましくない。
【0037】本発明で使用される単量体を乳化重合する
に際しては、特に制限はなく、従来公知の方法で、水性
媒体中で前記の単量体、連鎖移動剤と界面活性剤、ラジ
カル重合開始剤と必要に応じて用いられる他の添加剤成
分を基本構成成分とする分散系において単量体を重合さ
せて、共重合体粒子の水性分散液、すなわちジエン系共
重合体ラテックスを製造する方法などが用いられる。
【0038】このジエン系共重合体ラテックス中の共重
合体の濃度は40〜60重量%の範囲で選ばれ、また、
その平均粒子径は0.04〜0.4μmの範囲にあるこ
とが望ましく、さらに0.05〜0.2μmの範囲にあ
ることが好ましい。平均粒子径はシードラテックスや界
面活性剤の使用割合などによって調整することができ、
一般にその使用割合を高くするほど生成共重合体ラテッ
クスの平均粒子径は小さくなる傾向がある。シードラテ
ックスの重合は、本発明のラテックスの重合に先だって
同一反応容器で行っても、異なる反応容器で重合したシ
ードラテックスを用いても良い。
【0039】単量体組成物の添加方法としては、各重合
工程とも、単量体組成物の一括添加法、単量体組成物の
一部を添加した後に重合の進行に従って断続的もしくは
連続的に添加する法、また、単量体組成物を連続的に添
加する法等のいずれでもよい。また、単量体組成物を連
続的に添加する場合の添加速度にも、特に制限はない。
【0040】本発明のジエン系共重合体ラテックスは、
一般の乳化重合に使用されている公知の連鎖移動剤を使
用することができる。例えば、α−メチルスチレンダイ
マーなどの核置換α−メチルスチレンの二量体類、n−
ブチルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−
ラウリルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t
−ドデシルメルカプタンなどのメルカプタン類、テトラ
メチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジ
スルフィドなどのジスルフィド類、四塩化炭素、四臭化
炭素などのハロゲン化誘導体、2−エチルヘキシルチオ
グリコレート、ターピノーレンなどを挙げられ、これら
の1種または2種以上が使用される。連鎖移動剤として
は特にα−メチルスチレンダイマーおよびt−ドデシル
メルカプタンが好ましい。連鎖移動剤は単量体100重
量部あたり0.2〜10重量部の範囲内で使用すること
が好ましい。この範囲を外れるとピック強度、湿潤ピッ
ク強度、耐ブリスター性のバランスが低下し本発明の効
果を出現させることが難しくなる。α−メチルスチレン
ダイマーには、異性体として2,4−ジフェニル−4−
メチル−1−ペンテン、2,4−ジフェニル−4−メチ
ル−2−ペンテンおよび1,1,3−トリメチル−3−
フェニルインダンがあるが、本発明で使用されるα−メ
チルスチレンダイマーとしては、2,4−ジフェニル−
4−メチル−1−ペンテンの比率が60重量%以上であ
ることが好ましく、特に好ましくは、2,4−ジフェニ
ル−4−メチル−1−ペンテンの比率が80重量%以上
である。
【0041】界面活性剤としては、一般の乳化重合に使
用されている公知の界面活性剤を使用することができ
る。例えば、脂肪族セッケン、ロジン酸セッケン、アル
キルスルホン酸塩、ジアルキルアリールスルホン酸塩、
アルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキ
ル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリール硫酸塩
などのアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエ
ーテル、ポリオキシエチレンオキシプロピレンブロック
コポリマーなどのノニオン性界面活性剤、スチレンスル
ホン酸ナトリウムの様な単量体との反応性を有する官能
基を持った反応性界面活性剤、さらに必要に応じてベタ
イン型などの両性界面活性剤などが挙げられ、これらの
1種または2種以上が使用される。この界面活性剤は通
常、アニオン性界面活性剤単独、反応性界面活性剤単
独、アニオン性/反応性またはアニオン性/ノニオン性
の混合系で用いられ、その使用量は全単量体の重量に基
づき、通常0.05〜2重量%の範囲で選ばれる。
【0042】前記ラジカル重合開始剤は、熱または還元
性物質の存在下ラジカル分解して単量体の付加重合を開
始させるものであり、無機系開始剤および有機系開始剤
のいずれも使用できる。このようなものとしては、例え
ば水溶性又は油溶性のペルオキソ二硫酸塩、過酸化物、
アゾビス化合物等、具体的にはペルオキソ二硫酸カリウ
ム、ペルオキソ二硫酸ナトリウム、ペルオキソ二硫酸ア
ンモニウム、過酸化水素、t−ブチルヒドロペルオキシ
ド、過酸化ベンゾイル、2,2−アゾビスブチロニトリ
ル、クメンハイドロパーオキサイドなどがあり、また他
に、POLYMER HANDBOOK(3rd ed
ition)、J.BrandrupおよびE.H.I
mmergut著、John Willy & Son
s刊(1989)に記載されている化合物が挙げられ
る。また、酸性亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸やそ
の塩、エリソルビン酸やその塩、ロンガリットなどの還
元剤を重合開始剤に組み合わせて用いる、いわゆるレド
ックス重合法を採用することもできる。第一工程では特
に無機系のラジカル重合開始剤を使用することが好まし
く、さらには重合の全工程において無機系のラジカル重
合開始剤を使用することが好ましい。これらの中で特に
ペルオキソ二硫酸塩が重合開始剤として好適である。こ
の重合開始剤の使用量は、全単量体の重量に基づき、通
常0.1〜5.0重量%の範囲から、好ましくは0.2
〜3.0重量%の範囲から選ばれる。
【0043】この乳化重合における重合温度は、通常6
0〜100℃の範囲で選ばれるが、前記レドックス重合
法等により、より低い温度で重合を行っても良い。ま
た、各重合工程での重合温度は同じでも異なっていても
良い。重合時間は、通常5〜30時間である。また、本
発明の第二工程終了後にさらに単量体を添加し、重合工
程を重ねても良い。
【0044】本発明においては、必要に応じ各種重合調
整剤を添加することができる。例えば、pH調整剤とし
て、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモ
ニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸
水素二ナトリウムなどのpH調整剤を添加することがで
き、この中でも水酸化カリウムがピック強度と湿潤ピッ
ク強度のバランスを高める点で特に好ましく、重合後の
pH調整剤としては好適である。また、エチレンジアミ
ン四酢酸ナトリウムなどの各種キレート剤なども重合調
整剤として添加することもできる。また、必要に応じ本
発明の共重合体ラテックスにアルカリ感応ラテックスを
添加してもさしつかえない。
【0045】本発明のジエン系共重合体ラテックスを紙
塗工用塗料のバインダーとして用いる場合には、通常行
われている実施態様で行うことができる。すなわち、分
散剤を溶解させた水中に、カオリンクレー、炭酸カルシ
ウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、サチンホワ
イト、タルク等の無機顔料、プラスチックピグメントや
バインダーピグメントとして知られる有機顔料、澱粉、
カゼイン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセ
ルロース等の水溶性高分子、増粘剤、染料、消泡剤、防
腐剤、耐水化剤、滑剤、印刷適性向上剤、保水剤等の各
種添加剤とともにジエン系共重合体ラテックスを添加し
て混合し、均一な分散液とする態様である。顔料と本発
明のジエン系共重合体ラテックスの使用割合は組成物の
使用目的によって適宜決定することが出来るが、好まし
くは顔料100重量部に対してラテックス3〜30重量
部である。そして、この紙塗工液は、各種ブレードコー
ター、ロールコーター、エアーナイフコーター、バーコ
ーターなどを用いる通常の方法によって原紙に塗工する
ことができる。
【0046】
【発明の実施の形態】以下に、実施例により本発明をさ
らに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によっ
て制約を受けるものではない。なお、各特性は次のよう
にして求めた。
【0047】(1)共重合体ラテックスの性状 (い)粒径 光散乱法粒度分析計(シーエヌウッド社製モデル600
0)により共重合体ラテックス粒子の平均直径を測定し
た。
【0048】(ろ)ゲル含量(トルエン不溶分) 共重合体ラテックス試料をpH8に調整し、100℃で
30分間乾燥してフィルムを作製した。トルエン(30
ml)中にこの乾燥フィルム(0.5g)を加え、3時
間振とうした後、325メッシュの金網で濾過し、金網
上に残った固形分を乾燥し、全固形分に対する重量%を
求めた。
【0049】(は)耐ベタツキ性 マイラーフィルムにラテックスをNo13ワイヤーバー
にて塗布した後、130℃で60秒乾燥する。黒ラシャ
紙と重ね合わせ、温度70℃、線圧20kg/cmのス
ーパーカレンダーを通す。黒ラシャ紙をマイラーフィル
ムより剥離し、ラシャ紙繊維のラテックスフィルム上へ
の転移を肉眼で観察した。評価は10点評価法で行い、
転移の少ないものほど高得点とした。
【0050】(2)紙塗工性能評価 (い)ピック強度 RI印刷試験機(明製作所)を用いて、中央部に塗工紙
(1.5cm×20cm)をならべて貼った台紙(30
cm×25.5cm)に、印刷インク(東華色素社製、
商品名:SDスーパーデラックス50紅B(タック18
のもの)0.4ccを25cm×21cmの印刷面積で
台紙ごと印刷し塗工紙に重ね刷りした。ゴムロールに現
れたピッキング状態を別の台紙に裏取りし、その状態を
観察した。評価は10点評価法で行い、ピッキング現象
の少ないものほど高得点とした。
【0051】(ろ)湿潤ピック強度 RI印刷試験機(明製作所)を用いて、中央部に塗工紙
(1.5cm×20cm)ならべて貼った台紙(30c
m×25.5cm)にモルトンロールで塗工紙表面に給
水を行い、その直後に印刷インク(東華色素社製、商品
名:SDスーパーデラックス50紅B(タック15のも
の)0.4ccを25cm×21cmの印刷面積で1回
刷りを行い、ゴムロールに現れたピッキング状態を別の
台紙に裏取りし、その状態を観察した。評価は10点評
価法で行い、ピッキング現象の少ないものほど高得点と
した。
【0052】(は)耐ブリスター性 RI印刷試験機(明製作所)を用いて、台紙(30cm
×25.5cm)の中央部に塗工紙(20cm×20c
m)を貼り、印刷インク(大日本インキ社製、商品名:
Webb Zett 黄)0.3ccを25cm×21
cmの印刷面積で台紙ごとべた刷りした。この条件で両
面印刷された塗工紙を適当な大きさに裁断し、その試験
片を所定の温度に調整したシリコンオイル恒温槽に浸し
てブリスターが発生するか否かを観察した。恒温槽の温
度を変化させてこの試験を行った。ブリスター発生温度
が高いものほど耐ブリスター性に優れる。
【0053】実施例1 平均直径0.035μmのシード粒子の水性分散体(シ
ード固形分濃度重量35%)3.0重量部を撹拌装置と
温度調節用ジャケットを取り付けた耐圧反応容器に入
れ、さらに水70重量部、ラウリル硫酸ナトリウム0.
1重量部、表1に示す第一工程用単量体の内のイタコン
酸とフマール酸の組成(重量部)に第一工程の添加比率
(重量%)を乗じた部数を仕込み、内温を80℃に昇温
し、次いで表1に示す第一工程重合用単量体の内のイタ
コン酸とフマール酸を除く単量体と連鎖移動剤の組成
(重量部)に第一工程の添加比率(重量%)を乗じた部
数を混合した単量体組成物と、水15重量部、ペルオキ
ソ二硫酸ナトリウム1重量部、ラウリル硫酸ナトリウム
0.1重量部、水酸化ナトリウム0.2重量部からなる
開始剤系水溶液を、それぞれ2時間および3時間かけて
一定の流速で添加した。第一工程重合用単量体混合物の
添加終了から1時間後に、表1に示す第二工程重合用単
量体の組成(重量部)に第二工程の添加比率(重量%)
を乗じた部数を混合した単量体組成物を3時間かけて連
続的に添加した。そして80℃の温度をそのまま4時間
保ったのち冷却した。次いで生成したジエン系共重合体
ラテックスに水酸化ナトリウムを添加してpHを8とし
た。次に、スチームストリッピング法により未反応単量
体を除去し、200メッシュの金網で濾過した。このジ
エン系共重合体ラテックスは最終的には固形分濃度50
重量%になるように調整した。このようにして得られた
ジエン系共重合体ラテックスをラテックス(イ)とす
る。
【0054】実施例2〜7 表1に示した単量体成分、連鎖移動剤を用い、単量体組
成物の添加時間を各工程の添加比率に応じて増減した以
外は、実施例1と同様の方法でラテックス(ロ)〜
(ト)を得た。
【0055】比較例1〜3 表1に示した単量体成分、連鎖移動剤を用い、単量体組
成物の添加時間を各工程の添加比率に応じて増減した以
外は、実施例1と同様の方法でラテックス(チ)〜
(ヌ)を得た。
【0056】
【表1】
【0057】実施例8〜14 ラテックス(イ)〜(ト)を用いて下記の配合で紙塗工
用組成物を調整した。
【0058】(配合処方) カオリンクレー 70 重量部 炭酸カルシウム 30 重量部 ポリアクリル酸ソーダ 0.2 重量部 水酸化ナトリウム 0.1 重量部 リン酸エステル化デンプン 2.5 重量部 共重合体ラテックス 12 重量部 水(全固形分が64%になるように添加) なお、カオリンクレーとしてはウルトラホワイト90
(ENGELHARD社製)を、炭酸カルシウムとして
はカービタル90(ECC社製)を、ポリアクリル酸ソ
ーダとしてはアロンT−40(東亜合成社製)を、リン
酸エステル化デンプンとしてはMS−4600(日本食
品化工社製)をそれぞれ使用した。
【0059】得られた紙塗工用組成物を坪量75g/m
2の塗工原紙に塗工量が片面14g/m2になるように両
面ブレード塗工して、塗工紙を得た。この塗工紙を用い
て行った評価結果を表2に示す。
【0060】比較例4〜6 ラテックスとして、(チ)〜(ヌ)を用いた以外は実施
例8〜14と同様にして塗工紙を得た。この塗工紙を用
いて行った評価結果を表2に示す。
【0061】
【表2】
【0062】表2から明らかなように、本発明の共重合
体ラテックス(イ)〜(ホ)をバインダーとして用いた
塗工紙(実施例8〜12)は、いずれも塗工紙における
ピック強度、湿潤ピック強度等の塗工紙物性に優れ、か
つ紙塗工における耐バッキングロール汚れ特性の指標と
なる耐ベタツキ性に優れていることが分かる。
【0063】第一工程に共役ジエン系単量体を含んでい
るものの好適な範囲を外れ、かつ第一工程共重合体のゲ
ル含量が好適な範囲を外れるラテックス(ヘ)では、ピ
ック強度がやや劣る(実施例13)。
【0064】第一工程で添加されるシアン化ビニル系単
量体と第二工程で添加される共役ジエン系単量体が好適
な範囲を外れるラテックス(ト)では、耐べたつき性と
湿潤ピック強度にやや劣る(実施例14)。
【0065】これに対して、第一工程に共役ジエン系単
量体を含まないラテックス(チ)では、特にピック強度
と湿潤ピック強度に劣る(比較例4)。
【0066】第一工程で添加する単量体混合物(A)の
組成から得られる共重合体の溶解性パラメータ(SP
A)と第二工程で添加する単量体混合物(B)の組成か
ら得られる共重合体の溶解性パラメータ(SPB)と
が、本発明の請求範囲である0.8<(SPA)−(S
PB)<4の範囲外で、かつ第一工程で添加されるシア
ン化ビニル系単量体が好適な範囲を外れるラテックス
(リ)では、特に湿潤ピック強度と耐べたつき性に劣る
(比較例5)。
【0067】(SPA)−(SPB)が本発明の範囲外
で、かつ第一工程で添加されるシアン化ビニル系単量体
が好適な範囲を外れ、かつ第一工程共重合体のゲル含量
が好適な範囲を外れるラテックス(ヌ)では、特に湿潤
ピック強度と耐べたつき性に劣る(比較例6)。
【0068】実施例15〜21 内温を75℃に昇温、その温度で重合を行い、表3に示
した単量体成分、連鎖移動剤を用い、単量体組成物の添
加時間を各工程の添加比率に応じて増減した以外は実施
例1と同様の方法でラテックス(ル)〜(レ)を得た。
【0069】比較例7〜9 内温を75℃に昇温、その温度で重合を行い、表3に示
した単量体成分、連鎖移動剤を用い、単量体組成物の添
加時間を各工程の添加比率に応じて増減した以外は実施
例1と同様の方法でラテックス(ソ)〜(ネ)を得た。
【0070】
【表3】
【0071】実施例22〜28 ラテックスとして、(ル)〜(レ)を用いた以外は実施
例8〜14と同様にして塗工紙を得た。この塗工紙を用
いて行った評価結果を表4に示す。
【0072】比較例10〜20 ラテックスとして、(ソ)〜(ネ)を用いた以外は実施
例8〜14と同様にして塗工紙を得た。この塗工紙を用
いて行った評価結果を表4に示す。
【0073】
【表4】
【0074】表4から明らかなように、本発明の共重合
体ラテックス(ル)〜(ヨ)をバインダーとして用いた
塗工紙(実施例22〜26)は、いずれも塗工紙におけ
るピック強度、湿潤ピック強度、耐ブリスター性等の塗
工紙物性に優れ、かつ紙塗工における耐バッキングロー
ル汚れ特性の指標となる耐べたつき性に優れていること
が分かる。
【0075】第一工程で添加されるシアン化ビニル系単
量体が好適な範囲を外れ、かつ第一工程共重合体のゲル
含量が好適な範囲を外れるラテックス(タ)では、ピッ
ク強度がやや劣る(実施例27)。
【0076】第二工程で添加される共役ジエン系単量体
が好適な範囲を外れ、かつ第一工程共重合体のゲル含量
が好適な範囲を外れるラテックス(レ)では、ピック強
度、湿潤ピック強度にやや劣り、かつ重合安定性もやや
劣る(実施例28)。
【0077】これに対して、第一工程に共役ジエン系単
量体を含まないラテックス(ソ)では、特にピック強度
と湿潤ピック強度に劣る(比較例10)。
【0078】第二工程に共役ジエン系単量体を含まず、
かつ(SPA)−(SPB)が請求項の範囲外であるラ
テックス(ツ)では、特にピック強度と湿潤ピック強度
に劣る(比較例11)。
【0079】(SPA)−(SPB)が請求項の範囲外
であり、かつ第一工程の共役ジエン系単量体が好適な範
囲を外れるラテックス(ネ)では、耐べたつき性、湿潤
ピック強度と耐ブリスター性に劣り、かつ重合安定性も
やや劣る(比較例12)。
【0080】
【発明の効果】塗工紙におけるピック強度、湿潤ピック
強度、耐ブリスター性等の塗工紙物性をバランス良く向
上することができる。また、紙塗工における耐バッキン
グロール汚れ特性を向上することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 AB042 AC071 AC081 BG041 DE059 DE237 DJ036 EG008 GK02 GK04 HA07 4L055 AG11 AG12 AG48 AG63 AG70 AG71 AG74 AG76 AG89 AG97 AH02 AH37 AJ04 EA29 EA32 EA33 FA13 FA20 FA30 GA19

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共役ジエン系単量体、およびこのものと
    共重合可能なその他の単量体を多段重合法により乳化重
    合して得られる共役ジエン系共重合体ラテックスであっ
    て、少なくとも第一工程、第二工程のいずれにも共役ジ
    エン系単量体を含み、かつ、第一工程で添加する単量体
    混合物(A)の組成から得られる共重合体の溶解性パラ
    メータ(SPA)と第二工程で添加する単量体混合物
    (B)の組成から得られる共重合体の溶解性パラメータ
    (SPB)とが、下記式(1)を満たすジエン系共重合
    体ラテックス。 0.8<(SPA)−(SPB)<4 (1)
  2. 【請求項2】 単量体混合物(A)が共役ジエン系単量
    体20〜50重量%およびこのものと共重合可能なその
    他の単量体50〜80重量%から成り、かつ、単量体混
    合物(B)が共役ジエン系単量体50〜90重量%およ
    びこのものと共重合可能なその他の単量体10〜50重
    量%から成る請求項1に記載のジエン系共重合体ラテッ
    クス。
  3. 【請求項3】 単量体混合物(A)がシアン化ビニル系
    単量体20〜60重量%を含む請求項1乃至2に記載の
    ジエン系共重合体ラテックス。
  4. 【請求項4】 単量体混合物(A)から得られる共重合
    体ラテックスのゲル含量が50〜90重量%である請求
    項1乃至3に記載のジエン系共重合体ラテックス。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4に記載のジエン系共重合
    体ラテックスを含む紙塗工用組成物。
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