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JP2000214594A - フレキソ版材 - Google Patents

フレキソ版材

Info

Publication number
JP2000214594A
JP2000214594A JP1605199A JP1605199A JP2000214594A JP 2000214594 A JP2000214594 A JP 2000214594A JP 1605199 A JP1605199 A JP 1605199A JP 1605199 A JP1605199 A JP 1605199A JP 2000214594 A JP2000214594 A JP 2000214594A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
film
layer
polyvinyl acetate
saponified polyvinyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1605199A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsutoshi Sasashita
勝利 笹下
Shinji Tanaka
眞二 田中
Masanao Isono
正直 磯野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP1605199A priority Critical patent/JP2000214594A/ja
Publication of JP2000214594A publication Critical patent/JP2000214594A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】水現像可能な合成ゴム系感光性樹脂層を有する
フレキソ版材表面の粘着を防止すること、特に露光の際
の原図フイルムと感光層との密着性を改良することであ
り、画像再現性の優れたフレキソ印刷用感光性樹脂版を
提供することにある。 【解決手段】水現像可能な合成ゴム系感光性樹脂層を有
するフレキソ版材であって、その表面に、次の(a)お
よび(b)の被膜がこの順に設けられており、かつ
(a)および(b)両被膜の合計厚みが0.2〜20μmで
あることを特徴とするフレキソ版材。 (a)部分ケン化ポリ酢酸ビニルとゴム系ラテックスと
の混合物からなる被膜。 (b)ケン化度が60〜90モル%の部分ケン化ポリ酢
酸ビニルからなる被膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は粘着防止膜を有する
フレキソ版材、特に水現像可能な合成ゴム系感光性樹脂
層(以下、感光層という)表面に粘着防止膜を有するフ
レキソ版材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感光性樹脂印刷版を像形状に露光するに
際しては、該樹脂印刷版の感光層の上に原図フイルム
(ネガティブまたはポジティブ)を真空密着させて活性
光線で露光する方法が主として用いられている。
【0003】しかしながら、感光性樹脂印刷版の感光層
表面は、通常粘着性を帯びていることが多く、この粘着
性のために原図フイルムを感光層上に真空密着させる際
に原図フイルムと感光層との均一な密着が阻害され、し
たがつて画像の均一な焼き付けが不可能となる。また、
露光後に原図フイルムを感光層から剥離する際に原図フ
イルムのゼラチン層が感光層面に転写したり、また感光
層の表面が原図フイルムに転写するなどして原図フイル
ムを損傷することもある。
【0004】特に水現像可能な感光性樹脂印刷原版の場
合に感光層自体が水との親和性に富むために、空気中の
湿度(水分)によって感光層表面の粘着が著しくなり、
均一密着が困難になるなどの問題点がある。
【0005】このような問題点を解決する方法として
は、例えば感光層表面をサンド吹き付け、ケミカルエッ
チング、マット化剤を含む樹脂のコーテイングなどでマ
ット化することが行われている。
【0006】しかしながら、水現像可能な感光性樹脂印
刷原版のように多湿な条件によって感光層表面の粘着性
が著しく大きくなる場合には、マット化をしても原図フ
イルムの密着が十分でなく、したがって原図フイルムの
密着を高めるために感光層表面を強くマット化すると散
乱光の増加により感光画像のシヤープさが低下するとい
う重大な問題もある。
【0007】また、原図フイルム自身にマット化したフ
イルムを使用する方法も用いられているが、この場合は
フイルムコストが高い上に原図フイルム作製が通常のフ
イルムよりも困難であることが問題となる。さらにこの
方法は感光層表面の粘着性が強い場合には密着不良を起
こす可能性も大きく、散乱光による画像のシヤープさが
低下する問題もある。
【0008】このように、原図フイルムと感光層の密着
性改良のために種々の手段が行われているが、いずれの
方法も感光層表面の粘着性が大きい場合には感光層表面
への原図フイルムの均一な真空密着はかなり困難であ
る。
【0009】さらに、前述の原図フイルムの密着不良を
改良する他の方法としては例えば感光層表面にケン化度
90モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルの層で被覆
する方法が提案されている(特開昭51−49803号
公報)。
【0010】しかしながらこの方法にも次のような問題
点がある。 (1)部分ケン化ポリ酢酸ビニル被膜を設けた後にカバ
ーフイルムを装着する工程や、製版作業で版を内側や外
側に曲げると部分ケン化ポリ酢酸ビニル被膜にクラック
が入ることが多い。このようなクラックの入った版材を
露光すると、クラックの部分で光の散乱が発生するため
に原図フイルムよりも大きな画像が再現するという重大
な問題が発生する。 (2)部分ケン化ポリ酢酸ビニル被膜の上にカバーフイ
ルムを装着した版材では、露光に際してこのカバーフイ
ルムをはがす時に部分ケン化ポリ酢酸ビニル被膜の一部
が感光層面からはがれてカバーフイルム面に移る現象が
発生する。このようにして、部分ケン化ポリ酢酸ビニル
被膜が感光層表面から脱落した部分はネガ密着が不良と
なり、原図フイルムよりも大きい画像が再現する問題が
発生する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の諸欠点に鑑みなされたもので、その目的とすると
ころは水現像可能な合成ゴム系感光性樹脂層を有するフ
レキソ版材表面の粘着を防止すること、特に露光の際の
原図フイルムと感光層との密着性を改良することであ
り、画像再現性の優れたフレキソ版材を提供することに
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のフレキソ版材は主として次の構成を有す
る。すなわち、水現像可能な合成ゴム系感光性樹脂層を
有するフレキソ版材であって、その表面に、次の(a)
および(b)の被膜がこの順に設けられており、かつ
(a)および(b)両被膜の合計厚みが0.2〜20μmで
あることを特徴とするフレキソ版材である。 (a)部分ケン化ポリ酢酸ビニルとゴム系ラテックスと
の混合物からなる被膜。 (b)ケン化度が60〜90モル%の部分ケン化ポリ酢
酸ビニルからなる被膜。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明でいう水現像可能な合成ゴ
ム系感光性樹脂層とは水可溶性または水分散性の親水性
ポリマと合成ゴムを樹脂成分とし、さらに光重合性不飽
和化合物および必要に応じて光増感剤、熱重合禁止剤な
どからなる組成物から形成された層をいい、これら組成
物は例えばスチール、アルミニウム、鉄、ガラス、プラ
スチックフイルムなどの支持体に任意の厚さに設けら
れ、感光層を形成する。こうして形成される感光層は、
原図フイルムを用いて活性光線により露光したのち水に
よって未露光分が洗い出される性質を有するものであ
る。
【0014】次に感光層を形成する各成分について説明
する。
【0015】本発明の親水性ポリマとは、水に溶解およ
び/または分散する性質を有するポリマをいい、たとえ
ばフイルム状に成形したポリマを水または温水に浸漬
し、ブラシ等で擦過したときポリマが全面溶出するか、
または一部溶出することにより、あるいはポリマが膨潤
離散し水中に分散することによりフイルムが減量あるい
は崩壊するものをいう。
【0016】このような親水性ポリマとしては、アルコ
ールおよび/または水に溶解し得るポリマが例としてあ
げられ、ポリアミド、部分ケン化ポリ酢酸ビニル、セル
ロース類等が使用できるが、ポリマ同士あるいはポリマ
と光重合性不飽和化合物との相溶性などの点からは、主
としてポリアミドを使用することが好ましい。
【0017】本発明は、このような親水性ポリマ、特に
親水性ポリアミド特有の性質を活用することによって中
性水現像ができ、かつ水性インキによる印刷に適用でき
る。
【0018】本発明において使用される親水性ポリアミ
ドとしては、従来提案されているすべてのものが含まれ
る。たとえば、特開昭48−72250号公報に示され
るような3,5−ジカルボキシベンゼンスルホン酸ナト
リウムなどを共重合することによって得られるスルホン
酸基またはスルホネート基を含有するポリアミド、特開
昭49−43465号公報に示されているような分子中
にエーテル結合を持つジカルボン酸、ジアミン、あるい
は環状アミドのうちいずれか1種類を共重合して得られ
るところのエーテル結合を有するポリアミド、特開昭5
0−7605号公報に示されているようなN,N´−ジ
(γ−アミノプロピル)ピペラジン等を共重合して得ら
れる塩基性窒素を含有するポリアミドおよびこれらのポ
リアミドをアクリル酸等で四級化したポリアミド、特開
昭55−74537号公報で提案されている分子量15
0〜1500のポリエーテルセグメントを含有する共重
合ポリアミド、およびα−(N,N´−ジアルキルアミ
ノ)−ε−カプロラクタムの開環重合またはα−(N,
N´−ジアルキルアミノ)−ε−カプロラクタムとε−
カプロラクタムの開環共重合で得られるところのポリア
ミドなどが挙げられる。
【0019】これらの親水性ポリアミドのうちでは、分
子量150〜1500のポリエーテルセグメントを含有
する共重合ポリアミド、より具体的には末端にアミノ基
を有しポリエーテルセグメント部分の分子量が150〜
1500であるポリオキシエチレンと脂肪族ジカルボン
酸またはジアミンとから成る構成単位を30〜70重量
%含有するところの共重合ポリアミドが好ましく用いら
れる。
【0020】これらの親水性ポリアミドは単独で使用し
てもよいが2種類以上を混合して使用することもでき
る。
【0021】本発明において感光性樹脂層に用いる合成
ゴムとは、未加硫ゴムあるいは加硫ゴムもしくは両方を
いう。加硫したゴムは、未加硫のゴムを加硫したもので
あるが、未加硫のゴムとしては、特に限定されるもので
はなく、分子量4万以上のいわゆる固体ゴムを好ましく
使用することができ、例えば、高分子量のイソプレンゴ
ム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロ
ロプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、アクリルゴ
ム、エピクロルヒドリンゴム、シリコーンゴム、等の原
料ゴムあるいはエラストマーや、スチレン−ブタジエン
共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、ブタジエン
−アクリル酸共重合体、等のジエン類の共重合体、エチ
レン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、等のオレフィン類の共重合体が挙げられる。中で
も、ジエン類またはオレフィン類の共重合体は好ましく
使用される。これらの未加硫のゴムとしては自己加硫性
および非自己加硫性ゴムのいずれもが本発明の実施に適
当である。非自己加硫性ゴムは加工温度下にゴムをゴム
のゲル含量が少なくとも約80%またはそれ以上の程度
まで加硫させるためには加硫剤の存在を必要とする。自
己加硫性ゴムは、その名が示すように加硫剤なしでゴム
のゲル含量が少なくとも約80%またはそれ以上の程度
まで加工温度下で加硫する。
【0022】本発明においてゴムの加硫剤成分は、特に
限定されるものではなくジエンゴム加硫に通常使用され
る加硫剤および加硫剤系が使用可能である。ジエンゴム
の加硫に適用しうるすべての加硫剤および促進加硫剤
系、例えばパーオキサイド、アジド、キノイドまたは促
進硫黄加硫系を本発明の実施に使用できる。マレイミド
とパーオキサイドまたはジサルファイド促進剤の組み合
わせを使用することができる。ゴムの本質的に完全な加
硫を達成せしめるに充分量の加硫剤が使用される。過剰
量の加硫剤は避けるべきである。その理由はゴムを完全
に加硫させるに必要な量よりもはるかに多い量は性質の
劣悪化たとえば親水性ポリマの水に溶解および/または
分散する性質の低下を生ずるからである。
【0023】印刷版材の水現像性と印刷版の水性インキ
への適合性を両立させるためには、これら親水性ポリマ
中にゴムが分散していることが好ましい。親水性ポリマ
中にゴムを分散させる方法としては、親水性ポリマと未
加硫のゴムを溶融混合する方法があげられる。その後、
場合により該未加硫のゴムを加硫することも行われる。
溶融混合とは、二種以上のポリマを軟化点以上の温度で
混合することをいう。溶融混合を行なうことにより、連
続親水性ポリママトリックス全体に微小サイズのゴム粒
子が分散するようになるので、その後該ゴム粒子を加硫
することにより、目的とするブレンドポリマを得ること
ができる。
【0024】ブレンドポリマの製造方法は、親水性ポリ
マと未加硫のゴム、および要求される場合には加硫剤を
混合し、次いで加硫形成を行わせるに充分な温度でこの
ブレンドを通常の素練り装置例えばバンバリーミキサ
ー、ブラベンダーミキサーまたは2軸等の混合押し出し
成形機を使用して素練りする。親水性ポリマとゴムを親
水性ポリマを軟化させるに充分な温度で、あるいはより
一般的には親水性ポリマが通常の温度で結晶性の場合に
はその融点以上の温度で混合する。親水性ポリマとゴム
を緊密に混合した後に、必要に応じて加硫剤を加える。
加硫温度での加熱および素練りは一般に数分またはそれ
以下で加硫形成を完了させるに充分である。しかしより
短い時間が所望されている場合には一層高い温度を使用
することができる。加硫の形成に適当な温度範囲は親水
性ポリマの溶融温度からゴムの分解温度までであり、こ
の範囲は一般に約100℃〜250℃であるがその最高
温度はゴムの種類、劣化防止剤の存在及び混合時間によ
っていくらか変化する。典型的にはこの範囲は約130
℃〜250℃である。好ましい範囲は約150℃〜23
0℃である。良好なゴムの加硫されたブレンドポリマを
得るためには、混合を中止することなく加硫が起こるま
で続けることが好ましい。
【0025】親水性ポリマとゴムの混合比率は、1:9
〜8:2が好ましく、より好ましくは1:9〜5:5で
ある。
【0026】親水性ポリマの使用量は全感光性樹脂組成
物中で3〜40重量%であることが好ましく、より好ま
しくは5〜20重量%である。親水性ポリマの使用量が
かかる範囲内であれば、現像性が低下し生版の形態保持
性が低下することもなく、刷版の耐水性が低下し耐刷性
が悪くなることもない。
【0027】ゴムの使用量は全感光性樹脂組成物中で1
0〜80重量%であることが好ましく、より好ましくは
30〜70重量%である。このゴムとはブレンドポリマ
のゴムはもちろん感光性樹脂組成物調製時に添加される
ゴムエマルジョン、加硫されたゴムの微粒子も含まれ
る。ゴムの使用量がかかる範囲内であれば刷版の柔軟性
が低下することもなく、現像性も低下することもない。
【0028】親水性ポリマとゴムの合計量は全感光性樹
脂組成物中で20〜90重量%であることが好ましく、
より好ましくは50〜80重量%である。合計量がかか
る範囲内であれば得られた版表面の粘着が大きくなった
り、版の形態保持性が損なわれることもなく、版の感光
特性、特に画像再現性が低下することもない。
【0029】本発明のフレキソ版材の感光層に用いる光
架橋剤である分子中にエチレン性二重結合を有する光重
合性不飽和化合物としては、公知のものが挙げられ、親
水性ポリマ−と一定程度以上の相溶性のあるものが使用
される。
【0030】具体的には、次のようなものが挙げられ
る。2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアク
リレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2
−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシブチ
ルメタクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピ
ルアクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル
メタクリレートなどの水酸基を有するモノアクリレート
およびモノメタクリレート。エチレングリコールなどの
多価アルコールとアクリル酸またはメタクリル酸などの
不飽和カルボン酸の反応によって得られる多価アクリレ
ートおよび多価メタクリレート。グリシジルアクリレー
ト、グリシジルメタクリレート、3、4−エポキシシク
ロヘキシルアクリレート、3、4−エポキシシクロヘキ
シルメタクリレートなどの不飽和エポキシ化合物。エチ
レングリコールジグリシジルエーテルなどの多価グリシ
ジルエーテルとアクリル酸、メタクリル酸などの不飽和
カルボン酸の反応によって合成されるところの水酸基を
有する多価アクリレートおよび多価メタクリレート。グ
リシジルメタクリレートなどの不飽和エポキシ化合物と
アクリル酸またはメタクリル酸などの不飽和カルボン酸
の反応によって合成されるところの水酸基を有する多価
アクリレートおよび多価メタクリレート。アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミ
ド、N−メチロールメタクリルアミド、ダイアセトンア
クリルアミド、メチレンビスアクリルアミド、N−メチ
ロールアクリルアミドまたはN−メチロールメタクリル
アミドと多価アルコールの縮合反応によって得られる多
価アクリルアミドおよび多価メタクリルアミドなどのア
クリルアミド系の光重合性モノマーなどであり、好まし
くは水酸基を有するアクリルまたはメタクリル酸エステ
ル類およびアクリルまたはメタクリルアミド類が使用さ
れる。
【0031】感光性樹脂組成物中の光重合性不飽和化合
物の割合は10〜80重量%の範囲にあることが好まし
い。より好ましくは10〜60重量%である。感光性樹
脂組成物中の光重合性不飽和化合物の割合が10重量%
未満であると、光重合によって生成する架橋構造の密度
が不足するために水を主成分とする水性インキの希釈溶
剤に対して膨潤しやすくなり印刷中にベタ部の膨潤破
壊、印刷不良を生じやすくなる。しかも、架橋密度の不
足により十分な画像再現性が得られない。また高品質な
画像再現性を得るために架橋性のより高い光重合性不飽
和化合物を使用すると印刷版材の刷版硬度が高くなり被
印刷物へのインキ着肉性が低下し良好な印刷物ができな
くなる。逆に感光性樹脂組成物中の光重合性不飽和化合
物の割合が80重量%を越えると光重合によって生成す
る架橋構造の密度が過剰となるために、製版されたレリ
ーフが非常に脆くなり、そのため印刷中にレリーフにク
ラックが入るなどの問題が発生する。
【0032】本発明における光重合開始剤としては、従
来公知の光重合開始剤が全て使用できる。例えば、ベン
ゾインアルキルエーテル類、ベンゾフェノン類、アント
ラキノン類、ベンジル類、アセトフェノン類、ジアセチ
ル類などがある。これらの光重合開始剤は感光性樹脂組
成物全量に対して0.01〜10重量%の範囲で使用で
きる。
【0033】本発明の感光性樹脂組成物に親水性ポリマ
と光重合性不飽和化合物との相溶助剤としてエチレング
リコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチ
ロールエタンなどの多価アルコール類、N−エチル−p
−トルエンスルホンアミド、N−ブチルベンゼンスルホ
ンアミド,N−メチルベンゼンスルホンアミドなどを添
加することも可能である。これらの多価アルコール類、
スルホンアミド系化合物は光重合部分の柔軟性をより高
めてレリーフクラックの発生を防止する効果が認められ
る。このような多価アルコール、スルホンアミド系化合
物は感光性樹脂組成物に対して30重量%以下の範囲で
使用できる。
【0034】本発明の感光性樹脂組成物の熱安定性を向
上させるために従来公知の重合禁止剤を使用することが
できる。好ましい熱重合禁止剤としては、フェノール
類、ハイドロキノン類、カテコール類などが挙げられ
る。これらの熱重合禁止剤は組成物全量に対して0.0
01〜5重量%の範囲で使用することができる。また、
染料、顔料、界面活性剤、消泡剤、紫外線吸収剤、香料
などを添加することができる。
【0035】本発明のフレキソ版材の粘着防止を有する
(a)の被膜(以下第1層という)は、部分ケン化ポリ
酢酸ビニルとゴム系ラテックスとの混合物から形成され
ている。ここで用いられる部分ケン化ポリ酢酸ビニル
は、合成方法の如何にかかわらず公知のものであればど
のようなものでも使用可能であるが、より好ましくはケ
ン化度が40〜90モル%の範囲である。かかる範囲で
あれば、水現像が容易で、部分ケン化ポリ酢酸ビニルの
結晶性の高さに由来する活性光線の散乱が発生せず画像
のシャープさが保たれる。
【0036】本発明の第1層に使用するゴム系ラテック
スはどのようなものでも使用可能である。このゴム系ラ
テックスは感光層に使用している合成ゴムと同一である
のが好ましいが、別のものであっても合成ゴム同志の親
和性は極めて良好であるので第一層の被膜の脱離を防止
する作用を十分に発揮する。ここで合成ゴムとは未加硫
ゴムあるいは加硫ゴムもしくは両方をいうが、このよう
な合成ゴムとしては、次のようなものが挙げられる。加
硫したゴムは、未加硫のゴムを加硫したものであるが、
未加硫のゴムとしては、特に限定されるものではなく、
分子量4万以上のいわゆる固体ゴムを好ましく使用する
ことができ、例えば、高分子量のイソプレンゴム、ブタ
ジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレン
ゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、エピ
クロルヒドリンゴム、シリコーンゴム、等の原料ゴムあ
るいはエラストマーや、スチレン−ブタジエン共重合
体、スチレン−イソプレン共重合体、ブタジエン−アク
リル酸共重合体、等のジエン類の共重合体、エチレン−
プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
等のオレフィン類の共重合体が挙げられる。中でも、ジ
エン類またはオレフィン類の共重合体は好ましく使用さ
れる。これらの合成ゴムの微粒子が水に分散した形態の
ものがラテックスと呼ばれている。これらのゴム系ラテ
ックスは一種のみならず2種以上を混合して用いること
も可能である。
【0037】第1層は部分ケン化ポリ酢酸ビニルとゴム
系ラテックスの2成分を任意の割合で混合した組成とす
ることが可能である。好ましい割合としては部分ケン化
ポリ酢酸ビニル5重量部に対してゴム系ラテックス95
〜2重量部である。しかしながら部分ケン化ポリ酢酸ビ
ニル単独の場合には、水現像可能な合成ゴム系の感光層
と第1層との間の接着力が不足するために、カバーフイ
ルムの剥離時や露光作業時に第1層脱離が発生する。ま
た、ゴム系ラテックス単独の場合には、第1層と(b)
の被膜(以下第2層という)との間の接着力が不足する
ために、第2層の脱離が発生することがある。しかし、
本発明の第1層、すなわち部分ケン化ポリ酢酸ビニルと
ゴム系ラテックスを混合した層を用いた場合には、粘着
防止のための第2層は感光層に強固に接着される。その
ため、部分ケン化ポリ酢酸ビニル被膜を感光層上に直接
設けた従来例の場合に見られる粘着防止膜の脱落は完全
に防止される。
【0038】本発明の(b)の被膜(以下第2層とい
う)に用いられる部分ケン化ポリ酢酸ビニルは合成方法
の如何にかかわらずケン化度が60〜90モル%の範囲
であれば全てのものが使用可能である。ケン化度が90
モル%を越える部分ケン化ポリ酢酸ビニルを使用した場
合には、部分ケン化ポリ酢酸ビニルの結晶性の高さに由
来する活性光線の散乱が発生して画像のシャープさが低
下する。ケン化度が60モル%以下となると多湿時には
部分ケン化ポリ酢酸ビニル自体が粘着性を帯びるために
原図フイルムの密着改良効果が小さくなる。以上の理由
から第2層に使用する部分ケン化ポリ酢酸ビニルのケン
化度は60〜90モル%の範囲であることが必要であ
る。
【0039】このような2層構造を有する本発明の粘着
防止膜の厚さ((a)、(b)両被膜の合計の厚さ)は
0.2〜20μmの範囲にあることが必要である。0.2μm以
下であると、感光層面の影響が出て第2層の部分ケン化
ポリ酢酸ビニル面にも粘着性が発生する。厚さが20μm
以上になると原図フイルムと感光層との間に距離ができ
るため活性光線の拡散が発生するので画像のシャープさ
の低下が明らかになる。以上の理由から第1層と第2層
との厚さの合計は0.2〜20μmの範囲でなければならな
い。
【0040】本発明のフレキソ版材のうち、第2層のケ
ン化度が60〜90モル%の部分ケン化ポリ酢酸ビニル
被膜は表面の粘着防止の働きを受け持っている。第1層
の部分ケン化ポリ酢酸ビニルとゴム系ラテックスとの混
合物からなる被膜は、第2層が感光層から脱離するのを
防止する役割を果たしている。このように役割の異なる
2層構造をとることによって、例えば部分ケン化ポリ酢
酸ビニル被膜を水現像可能な合成ゴム系感光性フレキソ
印刷原板の感光層上に直接設けた場合に見られるような
部分ケン化ポリ酢酸ビニル被膜の脱離するのを防止する
ことが可能となった。また、これらの2層はいずれも水
現像時に完全に感光面から溶出脱落するので現像後の版
面には全く残留しない。したがって、印刷時には全く悪
影響を及ぼさない。
【0041】このような2層構造をもつた薄い被膜を感
光層上に設ける方法としては各種の方法が可能である。
グラビアコータ、ロールコータ、カーテンフローコー
タ、スプレなどを使用して感光層上に第1層の部分ケン
化ポリ酢酸ビニルとゴム系ラテックスとの混合物の溶液
を塗布して乾燥した後に、その上に第2層の部分ケン化
ポリ酢酸ビニル溶液を同様に塗布乾燥して粘着防止膜を
設けることも可能である。
【0042】最も簡便な方法は、感光層保護用カバーフ
イルムとして使用するフイルム上に、まず第2層の部分
ケン化ポリ酢酸ビニル溶液を塗布乾燥し、その上に第1
層の部分ケン化ポリ酢酸ビニルとゴム系ラテックスとの
混合物の溶液を塗布乾燥してフイルム上に2層構造をも
つた薄い被膜を作り、この被膜が感光層に接するように
してカバーフイルムを圧着する方法である。このように
してカバーフイルムを装着した版材は、活性光線の露光
に先だってカバーフイルムを剥がす際に感光層と第1層
の接着力および第1層と第2層の接着力が強いために2
層構造をもつ被膜全体が感光層側に転写するので、第2
層の部分ケン化ポリ酢酸ビニルの被膜が版表面となり原
図フイルムとの密着性が良好となる。カバーフイルムと
してマット化されたものを使用すれば、感光層側に転写
された第2層の部分ケン化ポリ酢酸ビニル被膜の表面も
マット化されることになり原図フイルムの密着性は極め
て良好となる。このようなカバーフイルムとしては、ポ
リエステルフイルムが酸素透過率、寸法安定性などの面
から最適であるが、ポリエチレンフイルム、ポリプロピ
レンフイルム、アセテートフイルム、塩化ビニルフイル
ム、セロファンなども使用可能である。これらのフイル
ムをマット化する方法としてはサンド吹き付け、ケミカ
ルエッチング、マット化剤を含む樹脂のコーテイングな
どが考えられる。またサンド吹き付け、ケミカルエッチ
ングを行ったマットフイルムに樹脂を薄く塗布してマッ
トの程度を調整したものも可能である。
【0043】本発明の粘着防止膜を実施した場合には、
従来の方法に比べて次のような点が改善される。 (1)パウダ等を塗布する方法ではないので作業者の熟
練が不要である。 (2)感光層自体の粘着性が強い場合にも、原図フイル
ムと接触する面には部分ケン化ポリ酢酸ビニルの被膜が
面全体に形成されているので原図フイルムの密着が容易
である。 (3)ケン化度が60〜90モル%の部分ケン化ポリ酢
酸ビニルは結晶性が低いために活性光線の散乱がほとん
ど起こらないので極めてシャープな画像が再現される。 (4)部分ケン化ポリ酢酸ビニルとゴム系ラテックスと
の混合物からなる第1層が、ケン化度が60〜90モル
%の部分ケン化ポリ酢酸ビニルから成る第2層と合成ゴ
ム系感光層との接着層の働きをするために、カバーフイ
ルムの剥離時や露光作業時に部分ケン化ポリ酢酸ビニル
被膜が感光層から脱離する現象および粘着防止膜にクラ
ックの入る現象が完全に防止できる。
【0044】以下実施例により本発明をさらに詳しく説
明する。
【0045】
【実施例】
実施例1 第1層用組成物として、ケン化度71〜75モル%の部
分ケン化ポリ酢酸ビニル(ゴーセノールKP−06 日
本合成化学(株)製品)を10重量部、ゴム系ラテック
スとしてカルボキシル変性ブタジエン・アクリロニトリ
ル共重合ラテックス(ラックスター1570B 固形分
濃度42% 大日本インキ化学工業(株)製)90重量
部を水/エタノール=50/50(重量比)の混合溶剤
に濃度15%(重量)となるように80℃で溶解して原
液を調製した。
【0046】第2層組成物として、ケン化度78〜82
モル%の部分ケン化ポリ酢酸ビニル(ゴーセノールKH
−17 日本合成化学(株)製品)を水/エタノール=
40/60(重量比)の混合溶剤に濃度10%(重量)
となるように80℃で溶解して原液を調製した。
【0047】カバーフイルムとしてサンドマット化ポリ
エステルフイルム(厚さ75μm)を選び、このマット
面にグラビアコータでまず第2層用原液を乾燥膜厚1μ
mになるように塗布し、120℃で30秒乾燥した。そ
の上に、第1層用原液を乾燥膜厚1.5μmになるよう
に塗布し、120℃で30秒乾燥した。このようにして
マット化ポリエステルフイルム上に、フイルム側に第2
層、その上に第1層の2層構造をもつコーテイングを行
った。
【0048】水現像可能な合成ゴム系感光性フレキソ版
材として、樹脂成分として親水性ポリアミド(ε−カプ
ロラクタム/ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の等
モル塩/α、ω−ジアミノプロピルポリオキシエチレン
(数平均分子量1000)とアジピン酸の等モル塩=2
0/20/60(重量比)の共重合ポリアミド)20部
とカルボキシル化ニトリルブタジエンゴム(Nipol 10
72 日本ゼオン(株)製)20部と部分架橋タイプニ
トリルブタジエンゴム(Nipol DN214 日本ゼオン
(株)製)20部とブタジエンゴム(Nipol BRー122
0L 日本ゼオン(株)製)40部を10分間溶融混合し
て得られたポリマブレンド物40部とメチレンビスナフ
タリンスルホン酸ナトリウム2重量部を密閉式ミキサ−
で160℃で3分混練りし、ついでブタジエンラテック
ス(Nipol LX111NF 不揮発分55% 日本ゼオ
ン(株)製)固形分換算10部、カルボキシ変性アクリ
ルブタジエンラテックス(DM811 不揮発分50%
大日本インキ化学(株)製)固形分換算15部と、重
合性不飽和化合物としてフェノキシポリエチレングリコ
−ルアクリレート20重量部とグリセリンジグリシジル
ジアクリレート12重量部を加えて140℃で15分混
練りし、さらに光開始剤としてジメチルベンジルケター
ル1重量部を加えて140℃で10分混練りした。この
ようにして得られた厚さ3mmの感光性フレキソ版材を
選んだ。この版材の表面は著しい粘着性が存在するため
にネガフイルムの密着は極めて困難であった。
【0049】この感光性樹脂層上に上記コーテイングで
得られた2層構造を有するカバ−フィルムをコーテイン
グ面が感光層に接するようにして80℃で熱圧着した。
【0050】このようにして得られた感光性フレキソ印
刷原板からカバ−フィルムを剥離する際に、第2層の部
分ケン化ポリ酢酸ビニル被膜が感光層表面から浮き上が
って脱離することもなく容易にカバ−フィルムを剥離す
ることができた。フィルム上のコーテイング層は完全に
感光層上に転写されており、表面に粘着性は全く認めら
れなかった。
【0051】2層構造の粘着防止膜を有する版材にネガ
フイルムを載せて真空密着したところ全く問題なく密着
することがわかった。露光作業中にも粘着防止膜が脱離
することは全く発生しなかった。
【0052】このようにして露光した版材を、水を入れ
たブラシ式洗いだし機(液温35℃)で現像を行なっ
た。現像後の版面を顕微鏡で観察し粘着防止膜が版面に
全く残留してないことを確認した。得られたレリーフ像
を評価した結果、粘着防止膜を設けることによって画像
のシャープさは全く低下せず、白抜き部分の深さも全く
低下してないことが確認された。この印刷版を使用して
水性インキを用いた100000枚のフレキソ印刷試験
においても、粘着防止膜による悪影響は全く認められず
良好な印刷物を得た。
【0053】比較例1 実施例1において、第2層の部分ケン化ポリ酢酸ビニル
単独原液のみを同じくサンドマット化ポリエステルフイ
ルム(厚さ75μm)に同一条件で塗布した1層コーテ
イングカバ−フイルムを試作し、同じように感光層上に
熱圧着した。
【0054】このようにして得られた感光性フレキソ印
刷原板からカバ−フイルムを剥離する際に、部分ケン化
ポリ酢酸ビニル被膜が感光層表面から浮き上がって脱離
する現象が認められた。
【0055】実施例2 第1層用組成物として、ケン化度50モル%の部分ケン
化ポリ酢酸ビニル5重量部と実施例1と同じゴム系ラテ
ックスとしてカルボキシル変性ブタジエン・アクリロニ
トリル共重合ラテックス(ラックスター1570B 固
形分濃度42%大日本インキ化学工業(株)製)95重
量部を水/エタノール=60/40(重量比)の混合溶
剤に濃度15%(重量)となるように80℃で溶解して
原液を調製した。
【0056】第2層組成物として、ケン化度78〜82
モル%の部分ケン化ポリ酢酸ビニル(ゴーセノールKL
−05 日本合成化学(株)製品)を水/エタノール=
40/60(重量比)の混合溶剤に濃度15%(重量)
となるように80℃で溶解して原液を調製した。
【0057】カバーフイルムとして、ケミカルマット化
したポリエステルフイルム(厚さ100μm)を選び、
これに実施例1と同様にして2層コーテイングを行っ
た。第2層の膜厚が1.5μm、第1層も1.5μmで
合計膜厚は3μmであった。
【0058】このカバーフイルムを実施例1と同じ水現
像可能な合成ゴム系感光性フレキソ版材に80℃で熱圧
着した。この版材のカバーフイルムの剥離および露光時
に粘着防止膜の脱離は全く発生しなかった。ネガフイル
ムの真空密着も容易であり、焼きボケも全く発生しない
ことを確認した。
【0059】このようにして露光した版材を、水を入れ
たブラシ式洗いだし機(液温35℃)で現像を行なっ
た。現像後の版面を顕微鏡で観察し粘着防止膜が版面に
全く残留してないことを確認した。得られたレリーフ像
を評価した結果、粘着防止膜を設けることによって画像
のシャープさは全く低下せずネガを忠実に再現し、白抜
き部分の深さも全く低下してないことが確認された。こ
の印刷版を使用して水性インキを用いた200000枚
のフレキソ印刷試験においても、粘着防止膜による悪影
響は全く認められず良好な印刷物を得た。
【0060】比較例2 実施例2の第2層用として、部分ケン化ポリ酢酸ビニル
をケン化度91〜94モル%の部分ケン化ポリ酢酸ビニ
ル(ゴーセノールAL−06 日本合成化学(株)製
品)に代えた以外は、全て実施例2と同様にして水現像
可能な合成ゴム系感光性フレキソ版材を得た。この版材
のカバーフイルムの剥離および露光時に粘着防止膜の脱
離は発生しなかった。ネガフイルムの真空密着も容易で
あり、焼きボケも全く発生しないことを確認した。
【0061】このようにして露光した版材を、水を入れ
たブラシ式洗いだし機(液温35℃)で現像を行なっ
た。現像後の版面を顕微鏡で観察し粘着防止膜が版面に
全く残留してないことを確認した。得られたレリーフ像
を評価した結果、画像のシャープさは低下しており、ネ
ガ上で幅200μmの細線が240μmに再現されてい
ることがわかった。また白抜き部分の深さもかなり浅く
なっていることが確認された。部分ケン化ポリ酢酸ビニ
ルとしてケン化度90モル%以上のものを使用すると活
性光線の散乱による悪影響が顕著になることが明らかに
なった。
【0062】比較例3 実施例2の2層コーテイングの第2層の膜厚を0.1μ
m、第1層を0.05μmで合計膜厚を0.15μmに
代えた以外は、全て実施例2と同様にして水現像可能な
合成ゴム系感光性フレキソ版材を得た。この版材のカバ
ーフイルムの剥離および露光時に粘着防止膜の脱離は全
く発生しなかったが粘着防止膜があまりに薄いために感
光層面の影響が出て第2層の部分ケン化ポリ酢酸ビニル
面にも粘着性が発生して、ネガフイルムの真空密着が難
しく焼きボケが発生した。
【0063】比較例4 実施例2の2層コーテイングの第2層の膜厚を10μ
m、第1層を20μmで合計膜厚を30μmに代えた以
外は、全て実施例2と同様にして水現像可能な合成ゴム
系感光性フレキソ版材を得た。この版材のカバーフイル
ムの剥離および露光時に粘着防止膜の脱離は全く発生し
なかった。ネガフイルムの真空密着も容易であった。
【0064】このようにして露光した版材を、水を入れ
たブラシ式洗いだし機(液温35℃)で現像を行なっ
た。現像後の版面を顕微鏡で観察し粘着防止膜が版面に
全く残留してないことを確認した。得られたレリーフ像
を評価した結果、画像のシャープさは低下しており、ネ
ガ上で幅200μmの細線が250μmに再現されてい
ることがわかった。また白抜き部分の深さもかなり浅く
なっていることが確認された。粘着防止膜の厚さが20
μm以上になると原図フイルムと感光層との間に距離が
できるため活性光線の拡散が発生するので画像のシャー
プさの低下が明らかとなった。
【0065】実施例3 実施例1と同じ水現像可能な合成ゴム系感光性フレキソ
版材を選んだ。
【0066】第1層として、実施例2と同じケン化度5
0モル%の部分ケン化ポリ酢酸ビニル5重量部とゴム系
ラテックスとしてカルボキシル変性ブタジエン・スチレ
ン共重合ラテックス(ラックスター7310k 固形分
濃度49% 大日本インキ化学工業(株)製)95重量
部を水/エタノール=60/40(重量比)の混合溶剤
に濃度20%(重量)となるように80℃で溶解して原
液を調製した。この溶液をカーテンフローコータを使用
して感光層上に直接塗布し、80℃で10分乾燥した。
その上に第2層として、実施例2と同じケン化度78〜
82モル%の部分ケン化ポリ酢酸ビニル(ゴーセノール
KL−05 日本合成化学(株)製品)の15%溶液を
カーテンフローコータで塗布し、80℃で10分乾燥し
て感光層上に2層構造を有する粘着防止膜を設けた。粘
着防止膜の膜厚は合計で10μmであった。
【0067】この粘着防止膜のうえにごく少量の水を供
給いながら、サンドマット化したポリエステルフイルム
(厚さ100μm)にあらかじめエポキシ樹脂を塗布キ
ュアすることによりマツトの程度を弱めたフイルムを8
0℃で熱圧着した。この版材のカバーフイルムの剥離お
よび露光時に粘着防止膜の脱離は全く発生しなかった。
第2層の表面はマツト化されているために、ネガフイル
ムの真空密着も極めて良好であった。
【0068】現像および画像再現性に粘着防止膜による
悪影響は全く認められず、この印刷版を使用して水性イ
ンキを用いた100000枚のフレキソ印刷試験を行な
たが、粘着防止膜による悪影響は全く認められず良好な
印刷物を得た。
【0069】
【発明の効果】本発明の水現像可能な合成ゴム系感光性
樹脂層の表面の粘着防止膜は、高度の画像再現性を与え
るものであり、かつ良好な水現像性を有し、水性インキ
への適合性を満足するものである。したがって、水性イ
ンキその他のフレキソインキを使用したフレキソ印刷に
おいて印刷耐性が優れたフレキソ印刷版材を与え、かつ
良好なゴム弾性を有する水現像性のフレキソ版材を与え
ることができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA00 AA04 AA14 AA15 AA16 AB02 AC01 AD01 BC13 BC31 BC51 BC55 BJ03 CB07 CB23 CB52 DA05 DA06 FA17 2H096 AA02 BA06 CA20 EA02 GA08

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水現像可能な合成ゴム系感光性樹脂層を有
    するフレキソ版材であって、その表面に、次の(a)お
    よび(b)の被膜がこの順に設けられており、かつ
    (a)および(b)両被膜の合計厚みが0.2〜20μmで
    あることを特徴とするフレキソ版材。 (a)部分ケン化ポリ酢酸ビニルとゴム系ラテックスと
    の混合物からなる被膜。 (b)ケン化度が60〜90モル%の部分ケン化ポリ酢
    酸ビニルからなる被膜。
  2. 【請求項2】フレキソ版材の水現像可能な合成ゴム系感
    光性樹脂層が、親水性ポリマ中に加硫したゴムおよび未
    加硫ゴムが分散してなることを特徴とする請求項1記載
    のフレキソ版材。
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