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JP2000248136A - 柔軟性に優れたエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂組成物 - Google Patents

柔軟性に優れたエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂組成物

Info

Publication number
JP2000248136A
JP2000248136A JP5654999A JP5654999A JP2000248136A JP 2000248136 A JP2000248136 A JP 2000248136A JP 5654999 A JP5654999 A JP 5654999A JP 5654999 A JP5654999 A JP 5654999A JP 2000248136 A JP2000248136 A JP 2000248136A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
resin composition
copolymer
ethylene
carboxylic acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5654999A
Other languages
English (en)
Inventor
Nahotoshi Hayashi
七歩才 林
Tomonori Murata
知規 村田
Hiroyuki Shimo
浩幸 下
Hitoshi Tateno
均 舘野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP5654999A priority Critical patent/JP2000248136A/ja
Publication of JP2000248136A publication Critical patent/JP2000248136A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 バリア性、機械強度、柔軟性、溶融安定性、
透明性、成形性等に優れた樹脂組成物を提供すること。 【解決手段】 エチレン−ビニルアルコール共重合体
(A)、ポリアミド樹脂(B)、オレフィン−不飽和カ
ルボン酸共重合体(C)および20℃における弾性モジ
ュラスが100kgf/cm以下である熱可塑性樹脂
(D)からなる樹脂組成物を提供し、その樹脂を用い
て、フィルム、バッグインボックス等に成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バリア性、機械強
度、柔軟性、溶融安定性、透明性、成形性等に優れた樹
脂組成物およびその成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】エチレンービニルアルコール共重合体
(以下、EVOHと略記することがある)フィルムは透
明性、酸素、二酸化炭素及び窒素などに対するバリアー
性、耐油性に優れる。この特長を生かし食品や医薬品等
の包装材料として使用されている。しかしながら、EV
OHフィルムは本質的に硬いため、耐衝撃性、耐屈曲性
に劣るといったような欠点を有している。この欠点を補
うために、EVOH樹脂中に柔軟な成分をブレンドする
試みが行われている。
【0003】例えば、特開平9−040825号公報に
おいては、EVOHとエチレン含有量70モル%以上の
エチレンー酢酸ビニル系共重合体からなるブレンド物を
記載している。このブレンド物の延伸性の向上に関する
記載はあるが、フィルムの透明性および柔軟性について
の詳細な記載はない。他方、ビニル芳香族と共役ジエ
ン、共役ジエン水添物等のいわゆる熱可塑性エラストマ
ーとからなる共重合体組成物とEVOHとのブレンド系
について、例えば、特開平3−277642号公報に
は、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィ
ン、EVOH、不飽和カルボン酸またはその誘導体変性
ポリオレフィンおよびビニル芳香族と共役ジエン化合物
水添物の4成分のブレンド系が記載されている。この樹
脂は、成形後の膜面改良を目的としており、最も柔軟性
に寄与するビニル芳香族と共役ジエン化合物水添物の他
にポリオレフィンを含んでいる。従って、EVOHフィ
ルムの欠点を補い、衝撃性、耐屈曲性等を付与できる樹
脂組成物は、未だ、得られていないのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、バリ
ア性、機械強度、柔軟性、溶融安定性、透明性、成形性
等を併せ持つようなEVOH系樹脂組成物、およびこの
樹脂組成物を用いて得られる成形物を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題は、エチレン含
有量20〜60モル%、ケン化度90%以上のエチレン
−ビニルアルコール共重合体(A)、ポリアミド樹脂
(B)、オレフィン−不飽和カルボン酸共重合体(C)
および20℃における弾性モジュラスが100kgf/
cm以下である熱可塑性樹脂(D)からなり;配合重
量比が下記式(1)〜(4): 0.60≦W(A)/W(T)≦0.95 (1) 0.01≦W(B+C)/W(T)≦0.30 (2) 0.04≦W(D)/W(T)≦0.39 (3) 0.01≦W(B)/W(B+C)≦0.99 (4) (但し、W(A);組成物中の(A)の重量 W(B);組成物中の(B)の重量 W(B+C);組成物中の(B)と(C)との合計重量 W(D);組成物中の(D)の重量 W(T);組成物の合計重量)を満足する樹脂組成物を
提供することによって達成される。
【0006】好ましい実施態様では、本発明の樹脂組成
物に配合される熱可塑性樹脂(D)の溶解性パラメータ
ー(Fedorsの式から算出)が11以下である。
【0007】また、好ましい実施態様においては、本発
明の樹脂組成物に配合される熱可塑性樹脂(D)がビニ
ル芳香族化合物と共役ジエン化合物との共重合体、また
はエチレン−プロピレン共重合体である。
【0008】さらに好ましい実施態様では、本発明の樹
脂組成物に配合されるオレフィン−不飽和カルボン酸共
重合体(C)が、エチレン−不飽和カルボン酸ランダム
共重合体またはその金属塩である。
【0009】さらに好ましい実施態様では、本発明の樹
脂組成物は、エチレン−ビニルアルコール共重合体
(A)が連続相、熱可塑性樹脂(D)が分散相となるよ
うな樹脂組成物である。
【0010】また、本発明は、上記樹脂組成物からなる
フレキシブルフィルム、上記樹脂組成物からなる層の少
なくとも片方に、カルボン酸変性ポリオレフィンからな
る接着性樹脂層が積層されてなるフレキシブル積層包装
材、上記樹脂組成物からなる層を少なくとも一層含むフ
レキシブル積層包装材からなるバッグインボックス、お
よび、上記樹脂組成物からなる層を少なくとも一層含む
フレキシブル積層包装材からなるシュリンクフィルムに
関する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明で用いられるエチレン−ビ
ニルアルコール共重合体(A)は、エチレンとビニルエ
ステルからなる共重合体を、アルカリ触媒等を用いてケ
ン化して得られる。ビニルエステルとしては酢酸ビニル
が代表的なものとして挙げられるが、その他の脂肪酸ビ
ニルエステル(プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル
など)も使用できる。また、EVOHは共重合成分とし
てビニルシラン化合物0.0002〜0.2モル%を含
有することができる。ここで、ビニルシラン系化合物と
しては、たとえば、ビニルトリメトキシシラン、ビニル
トリエトキシシラン、ビニルトリ(β−メトキシ−エト
キシ)シラン、γ−メタクリルオキシプロピルメトキシ
シランが挙げられる。なかでも、ビニルトリメトキシシ
ラン、ビニルトリエトキシシランが好適に用いられる。
さらに、本発明の目的が阻害されない範囲で、他の共単
量体、例えば、プロピレン、ブチレン、あるいは、(メ
タ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチルもしくは
(メタ)アクリル酸エチルなどの不飽和カルボン酸また
はそのエステル、及び、N−ビニルピロリドンなどのビ
ニルピロリドンを共重合することも出来る。
【0012】本発明で用いられるEVOH(A)のエチ
レン含量は20〜60モル%であり、好適には25〜5
5モル%、より好適には25〜50モル%である。エチ
レン含量が20モル%未満では、高湿度下でのガスバリ
ア性が低下し溶融成形性も悪化する。また60モル%を
超えると十分なガスバリア性が得られない。
【0013】また、本発明で用いられるEVOH(A)
のビニルエステル成分のケン化度は90%以上であり、
好適には95%以上、より好適には98%以上である。
ケン化度が90%未満では、高湿度時のガスバリア性が
低下するだけでなく、EVOHの熱安定性が悪化し、成
形物にゲルが発生しやすくなる。
【0014】さらに、EVOH(A)はホウ素化合物を
含有してもよい。ホウ素化合物を含有することにより、
EVOHの溶融粘性が改善され、ブレンドに際し分散性
が改善されるだけでなく、均質な共押出多層フィルムの
製造の面でも有効である。ここでホウ素化合物として
は、ホウ酸類、ホウ酸エステル、ホウ酸塩、水素化ホウ
素類等が挙げられる。具体的には、ホウ酸類としては、
オルトホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸などが挙げられ、
ホウ酸エステルとしてはホウ酸トリエチル、ホウ酸トリ
メチルなどが挙げられ、ホウ酸塩としては上記の各種ホ
ウ酸類のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、ホウ砂
などが挙げられる。これらの化合物うちでもオルトホウ
酸、NaBHが好ましい。
【0015】ホウ素化合物が含まれる場合、その含有量
はホウ素元素換算で、好ましくは20〜2000pp
m、より好ましくは50〜1000ppmである。この
範囲にあることで加熱溶融時のトルク変動が抑制された
EVOHを得ることができる。20ppm未満ではその
ような効果が小さく、2000ppmを超えるとゲル化
しやすく、成形性不良となる場合がある。
【0016】また、本発明で用いるEVOH(A)に対
し、アルカリ金属塩を含有させることも、層間接着性や
相溶性の改善に効果的であることから好ましい。アルカ
リ金属塩の添加量は、アルカリ金属元素換算で5〜50
00ppmが好ましい。より好ましくは20〜1000
ppm、さらに好ましくは、30〜500ppmであ
る。アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カ
リウムなどがあげられ、アルカリ金属塩としては、一価
金属の脂肪族カルボン酸塩、芳香族カルボン酸塩、燐酸
塩、金属錯体等が挙げられる。例えば、酢酸ナトリウ
ム、酢酸カリウム、燐酸ナトリウム、燐酸リチウム、ス
テアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、エチレ
ンジアミン四酢酸のナトリウム塩等が挙げられる。中で
も酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、燐酸ナトリウムが好
適である。
【0017】また、本発明で用いられるEVOH(A)
に対しリン化合物を、リン元素換算で2〜200pp
m、より好適には3〜150ppm、最適には5〜10
0ppm含有させることも好ましい。EVOH中のリン
濃度が2ppmより少ない場合、あるいは200ppm
より多い場合には、溶融成形性や熱安定性に問題を生じ
ることがある。特に、長時間にわたる溶融成形を行なう
際のゲル・ブツの発生や着色の問題が発生しやすくな
る。
【0018】EVOH(A)中に配合されるリン化合物
の種類は特に限定されるものではない。リン酸、亜リン
酸等の各種の酸やその塩等を用いることができる。リン
酸塩としては第1リン酸塩、第2リン酸塩、第3リン酸
塩のいずれの形で含まれていても良く、そのカチオン種
も特に限定されるものではないが、アルカリ金属塩、ア
ルカリ土類金属塩であることが好ましい。中でも、リン
酸2水素ナトリウム、リン酸2水素カリウム、リン酸水
素2ナトリウム、リン酸水素2カリウムの形でリン化合
物を添加することが好ましい。
【0019】本発明に用いるEVOH(A)の好適なメ
ルトフローレート(MFR)(190℃、2160g荷
重下)は0.1〜50g/10min.、最適には0.
5〜30g/10min.である。但し、融点が190
℃付近あるいは190℃を超えるものは2160g荷重
下、融点以上の複数の温度で測定し、片対数グラフで絶
対温度の逆数を横軸、MFRの対数を縦軸にプロット
し、190℃に外挿した値で表す。これらのEVOH樹
脂は、それぞれ単独で用いることもできるし、2種以上
を混合して用いることもできる。
【0020】本発明で用いられるポリアミド樹脂(B)
は、アミド結合を有する重合体であって、例えば、ポリ
カプロアミド(ナイロン−6)、ポリウンデカンアミド
(ナイロン−11)、ポリラウリルラクタム(ナイロン
−12)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン−
6,6)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン−
6,12)の如き単独重合体、カプロラクタム/ラウリ
ルラクタム共重合体(ナイロン−6/12)、カプロラ
クタム/アミノウンデカン酸重合体(ナイロン−6/1
1)、カプロラクタム/ω−アミノノナン酸重合体(ナ
イロン−6,9)、カプロラクタム/ヘキサメチレンジ
アンモニウムアジペート共重合体(ナイロン−6/6,
6)、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウム
アジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムセバケート
共重合体(ナイロン−6/6,6/6,12)、アジピ
ン酸とメタキシリレンジアミンとの重合体、あるいはヘ
キサメチレンジアミンとm,p−フタル酸との重合体で
ある芳香族系ナイロンなどが挙げられる。これらのポリ
アミド樹脂は、それぞれ単独で用いることもできるし、
2種以上を混合して用いることもできる。
【0021】EVOHとの相容性の点から、これらのポ
リアミド樹脂(B)のうち、ナイロン6成分を含むポリ
アミド樹脂(例えば、ナイロン−6、ナイロン−6,1
2、ナイロン−6/12、ナイロン−6/6,6等)が
好ましい。EVOHとポリアミド樹脂は高温での溶融過
程で反応してゲル化するため、ブレンド組成物の熱劣化
を抑制する点から、ポリアミド樹脂(B)の融点は24
0℃以下が好ましく、230℃以下であることがより好
ましい。
【0022】本発明に用いるポリアミド樹脂(B)の好
適なメルトフローレート(MFR)(210℃、216
0g荷重下)は0.1〜50g/10min.、最適に
は0.5〜30g/10min.である。但し、融点が
210℃付近あるいは210℃を超えるものは2160
g荷重下、融点以上の複数の温度で測定し、片対数グラ
フで絶対温度の逆数を横軸、MFRの対数を縦軸にプロ
ットし、210℃に外挿した値で表す。
【0023】本発明に用いられるオレフィン−不飽和カ
ルボン酸共重合体(C)とは、オレフィン、特にα−オ
レフィンと不飽和カルボン酸とからなる共重合体のこと
をいい、分子中にカルボキシル基を有するポリオレフィ
ンおよびポリオレフィン中に含有されるカルボキシル基
の全部あるいは一部が金属塩の形で存在しているものも
含まれる。オレフィン−不飽和カルボン酸共重合体
(C)のベースとなるポリオレフィンとしては、例え
ば、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポ
リエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(V
LDPE)などのポリエチレン、ポリプロピレン、共重
合ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エ
チレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体等の各種
ポリオレフィンが挙げられる。
【0024】本発明に用いられるオレフィン−不飽和カ
ルボン酸共重合体またはその金属塩(C)の中でも、ポ
リオレフィンと不飽和カルボン酸またはその無水物をラ
ンダム共重合して得られる重合体が好ましく、エチレン
と不飽和カルボン酸またはその無水物がランダムに共重
合していることがさらに望ましい。ランダム共重合体ま
たはその金属塩がグラフト化合物よりも優れている理由
は、グラフト化合物では、相容性を発揮するのに必要な
高い酸含有量を得ることが難しいためである。さらに、
不飽和カルボン酸、例えば無水マレイン酸のグラフト化
合物の場合は、EVOH中の水酸基とグラフト共重合体
中のカルボキシル基が反応して、ゲル・フィッシュアイ
の原因となるため、好ましくない場合がある。特に長時
間に渡る溶融成形を行う場合にフィッシュアイの発生が
顕著となり易い。また、本樹脂組成物において、オレフ
ィン−不飽和カルボン酸ランダム共重合体より、その金
属塩を用いる方が優れている。その理由は明確でない
が、金属塩の方が極性が高くなるために、ポリアミド樹
脂に対する相容性が増すためと考えられる。
【0025】不飽和カルボン酸またはその無水物の含有
量は、好ましくは2〜15モル%、さらに好ましくは3
〜12モル%である。不飽和カルボン酸またはその無水
物としては、アクリル酸、メタアクリル酸、エタアクリ
ル酸、マレイン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸
モノエチル、イタコン酸、無水イタコン酸、無水マレイ
ン酸などが例示され、特にアクリル酸あるいはメタアク
リル酸が好ましい。また、共重合体に含有されても良い
他の単量体としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル
のようなビニルエステル、アクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸イソブ
チル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘ
キシル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸イソブ
チル、マレイン酸ジエチルのような不飽和カルボン酸エ
ステル、一酸化炭素などが例示される。
【0026】オレフィン−不飽和カルボン酸共重合体の
金属塩における金属イオンとしては、リチウム、ナトリ
ウム、カリウムなどのアルカリ金属、マグネシウム、カ
ルシウムなどのアルカリ土類金属、亜鉛などの遷移金属
が例示され、特に亜鉛を用いた場合がポリアミド樹脂に
対する相容性の点で好ましい。オレフィン−不飽和カル
ボン酸共重合体の金属塩における中和度は、100%以
下、特に90%以下、さらに70%以下の範囲が望まし
い。中和度の下限値については、通常5%以上、特に1
0%以上、さらには30%以上が望ましい。
【0027】本発明に用いるオレフィン−不飽和カルボ
ン酸共重合体(C)のメルトフローレート(MFR)
(190℃、2160g荷重下)は、好ましくは0.0
5〜50g/10min.、さらに好ましくは0.5〜
30g/10min.である。これらのオレフィン−不
飽和カルボン酸共重合体(C)は、それぞれ単独で用い
ることもできるし、2種以上を混合して用いることもで
きる。
【0028】本発明で用いられる熱可塑性樹脂の弾性モ
ジュラスは、20℃、65%RHにおいて、JIS K
6301に準拠した測定における100%引張弾性率の
ことをいう。本発明で用いられる熱可塑性樹脂の弾性モ
ジュラスは100kgf/cm以下である。好適に
は、75kgf/cm以下、より好適には、50kg
f/cm以下である。かかる弾性モジュラスが100
kgf/cmを超えるとEVOHをブレンドした際
に、EVOH樹脂組成物に柔軟性が十分付与されない。
熱可塑性樹脂(D)としては、EPDM(エチレン−プ
ロピレン−ジエン系ゴム)、NR(天然ゴム)、イソプ
レンゴム、ブタジエンゴム、IIR(ブチルゴム)等の
ゴム、ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物の共重合
体、エチレン−プロピレン共重合体エラストマー(EP
R)などが挙げられるが、中でも、ビニル芳香族化合物
と共役ジエン化合物の共重合体、エチレン−プロピレン
共重合体(EPR)が好適である。
【0029】ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物か
らなる共重合体に使用されるビニル芳香族としては特に
限定されるものではない。このようなビニル芳香族とし
ては、例えば、スチレン、α―メチルスチレン、2−メ
チルスチレン、4−メチルスチレン、4−プロピルスチ
レン、4−t−ブチルスチレン、4−シクロヘキシルス
チレン、4−ドデシルスチレン、2−エチル−4−ベン
ジルスチレン、4−(フェニルブチル)スチレン、2,
4,6−トリメチルスチレン、モノフルオロスチレン、
ジフルオロスチレン、モノクロロスチレン、ジクロロス
チレン、メトキシスチレン、t−ブトキシスチレン等の
スチレン類;1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタ
レン等のビニルナフタレン類などのビニル基含有芳香族
化合物;インデン、アセナフチレン等のビニレン基含有
芳香族化合物などを挙げることが出来る。ビニル芳香族
モノマー単位は1種のみでも良く、2種以上であっても
良い。但し、スチレンから誘導される単位であることが
好ましい。
【0030】また、ビニル芳香族化合物と共役ジエン化
合物からなる共重合体に使用される共役ジエン化合物も
特に限定されるものではない。該共役ジエン化合物とし
てはブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチルブタジ
エン、ペンタジエン、ヘキサジエン等を挙げることが出
来る。このとき、該共役ジエン化合物が部分的または完
全に水素添加されていても良い。部分的に水素添加され
たビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物からなる共重
合体の例としては、スチレン−エチレン・ブチレン−ス
チレントリブロック共重合体(SEBS)、スチレン−
エチレン・プロピレン−スチレントリブロック共重合体
(SEPS)、スチレン−共役ジエン系共重合体の水素
添加物等が挙げられる。
【0031】エチレン−プロピレン共重合体としては、
特に限定されるものではなく、エチレンとプロピレンの
ランダム共重合体、ブロック共重合体を例示することが
できる。また、各組成の含有量は柔軟性を充分持つ点よ
り、片方の成分が少なくとも10重量%以上あることが
好ましく、20重量%以上あることがさらに、好まし
い。
【0032】上記20℃における100%引張弾性率
(JIS K6301)が100kgf/cm以下で
ある熱可塑性樹脂(D)のうち、溶解性パラメーターが
11以下の熱可塑性樹脂(D)が、より好ましい。熱可
塑性樹脂(D)とオレフィン−不飽和カルボン酸共重合
体またはその金属塩(C)の溶解性パラメーター(Fe
dorsの式から算出)に近いことにより、結果とし
て、4成分(A)、(B)、(C)、(D)間の相容性
が向上するからである。熱可塑性樹脂(D)の溶解性パ
ラメーターが11以上である場合、4成分(A)、
(B)、(C)、(D)間の相容性が低下し、機械強度
等が低下する傾向にある。
【0033】本発明に用いる熱可塑性樹脂(D)の好適
なメルトフローレート(MFR)(190℃、2160
g荷重下)は、好ましくは0.05〜100g/10
分、さらに好ましくは0.05〜50g/10分、最適
には0.5〜30g/10分である。但し、融点が19
0℃付近あるいは190℃を超えるものは2160g荷
重下、融点以上の複数の温度で測定し、片対数グラフで
絶対温度の逆数を横軸、MFRの対数を縦軸にプロット
し、190℃に外挿した値で表す。これらの熱可塑性樹
脂(D)は、それぞれ単独で用いることもできるし、2
種以上を混合して用いることもできる。
【0034】本発明ではEVOHの有する優れたバリア
性を保持しながら柔軟性、延伸性などを改善することを
目的としているため、このような目的の達成には、樹脂
組成物において、EVOH(A)が連続相、熱可塑性樹
脂(D)が分散相となることが好ましい。
【0035】EVOH(A)が連続相、熱可塑性樹脂
(D)が分散相となるとなるためには、EVOH(A)
熱可塑性樹脂(D)との合計重量に対するEVOHの割
合が、0.5以上、0.99以下の範囲、好ましくは
0.55以上、0.98以下、より好ましくは、0.6
以上、0.97以下の範囲である。0.5未満の場合に
はEVOHが連続相を形成しにくくなり、組成物のガス
バリア性が不足し、0.99を超える場合には組成物の
柔軟性の改善効果が不充分となる。
【0036】本発明で用いられる、エチレン含有量20
〜60モル%、ケン化度90%以上のエチレン−ビニル
アルコール共重合体(A)、ポリアミド樹脂(B)、オ
レフィン−不飽和カルボン酸共重合体(C)および20
℃における弾性モジュラスが100kgf/cm以下
である熱可塑性樹脂(D)からなる樹脂組成物中の各成
分配合比は下記式(1)〜(4): 0.60≦W(A)/W(T)≦0.95 (1) 0.01≦W(B+C)/W(T)≦0.30 (2) 0.04≦W(D)/W(T)≦0.39 (3) 0.01≦W(B)/W(B+C)≦0.99 (4) (但し、W(A);組成物中の(A)の重量 W(B);組成物中の(B)の重量 W(B+C);組成物中の(B)と(C)との合計重量 W(D);組成物中の(D)の重量 W(T);組成物の合計重量)を満足するものである。
【0037】(1)〜(4)式はそれぞれ好適には、 0.65≦W(A)/W(T)≦0.87 (1’) 0.03≦W(B+C)/W(T)≦0.30 (2’) 0.05≦W(D)/W(T)≦0.32 (3’) 0.05≦W(B)/W(B+C)≦0.95 (4’) であり、より好適には、 0.70≦W(A)/W(T)≦0.85 (1”) 0.05≦W(B+C)/W(T)≦0.25 (2”) 0.05≦W(D)/W(T)≦0.25 (3”) 0.10≦W(B)/W(B+C)≦0.95 (4”) である。
【0038】W(A)/W(T)が0.60に満たない
場合あるいはW(D)/W(T)が0.39を超える場
合では、得られる樹脂組成物のガスバリア性などを十分
に発揮することが出来ない。一方、 W(A)/W
(T)が0.95を超える場合あるいはW(D)/W
(T)が0.04に満たない場合では、熱可塑性樹脂
(D)の添加による柔軟性の向上の効果を充分に得るこ
とが出来ない。
【0039】W(B+C)/W(T)が0.01に満た
ない場合、EVOH(A)と熱可塑性樹脂(D)の相容
性が悪化し、本発明の効果が得られない。 W(B+
C)/W(T)が0.30を超える場合、組成物全体の
量のうちEVOH(A)と熱可塑性樹脂(D)の比率が
低下するため、本来EVOH(A)の有するガスバリア
性や熱可塑性樹脂(D)の有する耐衝撃性等の性能が低
下する。また、W(B)/W(B+C)が0.01に満
たない場合、EVOH(A)と熱可塑性樹脂(D)との
相容性が低下するため、本発明の目的を達成することが
出来ない。一方、W(B)/W(B+C)が0.99を
超える場合、溶融ペレット化時、EVOHとの架橋反応
が劇的に進行し、ゲル、ブツの発生原因となる。
【0040】EVOH(A)とポリアミド樹脂(B)が
反応することによるEVOHの熱劣化を防ぐ観点から、
本発明に用いる樹脂組成物には、高級脂肪族カルボン酸
の金属塩およびハイドロタルサイト化合物の少なくとも
1種を含有させることが好ましい。
【0041】ここで、ハイドロタルサイト化合物として
は特にMAl(OH)2x+3 y−2z(A)
aHO(MはMg、CaまたはZn、AはCOまた
はHPO、x、y、z、aは正数)で示される複塩で
あるハイドロタルサイト化合物を挙げることができる。
特に好適なものとして以下のハイドロタルサイト化合物
が例示される。
【0042】 MgAl(OH)16CO・4HO MgAl(OH)20CO・5HO MgAl(OH)14CO・4HO Mg10Al(OH)22(CO・4HO MgAl(OH)16HPO・4HO CaAl(OH)16CO・4HO ZnAl(OH)16CO・4HO Mg4.5Al(OH)13CO・3.5H
【0043】また、ハイドロタルサイト化合物として、
特開平1−308439号(USP4954557)に
記載されているハイドロタルサイト系固溶体である、
[Mg 0.75Zn0.250.67Al
0.33(OH)(CO0.167・0.45H
Oのようなものも用いることができる。
【0044】高級脂肪族カルボン酸の金属塩とは炭素数
8〜22の高級脂肪酸の金属塩である。炭素数8〜22
の高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ステアリン酸、ミ
リスチン酸などがあげられ、また金属としては、ナトリ
ウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、バ
リウム、アルミニウムなどがあげられる。このうちマグ
ネシウム、カルシウム、バリウム等のアルカリ土類金属
が好適である。
【0045】これらの高級脂肪族カルボン酸の金属塩お
よびハイドロタルサイト化合物の含有量は、樹脂組成物
の合計重量に対して0.01〜3重量部が好ましく、よ
り好適には0.05〜2.5重量部である。
【0046】また、本発明の樹脂組成物には、上記の樹
脂成分の他に、適切な添加剤(例えば、熱安定剤、可塑
剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色剤、フィラー、他
の樹脂など)を本発明の目的が阻害されない範囲で使用
することは自由である。
【0047】また、本発明の樹脂組成物には、アルカリ
金属化合物を、アルカリ金属イオンに換算してEVOH
に対し、5〜5000ppm含有させることにより、焦
げ、目ヤニなどの流動異常が無くなり、そのためスクラ
ップの回収性能が大幅に改善される。アルカリ金属イオ
ンの、より好適な含有量は20〜1000ppm、さら
には、30〜500ppmである。ここで、アルカリ金
属イオンとしては、リチウムイオン、ナトリウムイオ
ン、カリウムイオンなどが挙げられ、アルカリ金属化合
物としては、一価金属の脂肪族カルボン酸塩、芳香族カ
ルボン酸塩、リン酸塩、金属錯体などが挙げられる。例
えば、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、リン酸ナトリウ
ム、リン酸リチウム、ステアリン酸ナトリウム、ステア
リン酸カリウム、エチレンジアミン四酢酸のナトリウム
塩等が挙げられる。中でも酢酸ナトリウム、酢酸カリウ
ム、リン酸ナトリウム、リン酸リチウム、ステアリン酸
ナトリウム、ステアリン酸カリウムが好適である。
【0048】樹脂組成物を溶融混練する方法に関して
は、特に限定されるものではないが、EVOH(A)、
ポリアミド樹脂(B)、オレフィン−不飽和カルボン酸
共重合体(C)、および熱可塑性樹脂(D)を同時に、
単軸または二軸スクリュー押出機などで造粒・乾燥する
方法、あるいは、まず最初に、ポリアミド樹脂(B)と
オレフィン−不飽和カルボン酸共重合体(C)とを溶融
混合し、造粒・乾燥してから、EVOH(A)と熱可塑
性樹脂(D)にドライブレンドし、単軸または二軸スク
リュー押出機などで造粒・乾燥する方法等があげられ
る。分散状態を均一なものとし、ゲル、ブツの発生や混
入を防止するためには、混練ペレット化操作時に混練度
の高い押出機を使用し、ホッパー口を窒素シールし、低
温で押出すことが望ましい。
【0049】なかでも、後述する実施例で示されている
ように、まず最初に、ポリアミド樹脂(B)とオレフィ
ン−不飽和カルボン酸共重合体(C)とを溶融混合し、
造粒・乾燥してから、 EVOH(A)と熱可塑性樹脂
(D)とにドライブレンドし、単軸または二軸スクリュ
ー押出機などで造粒し、乾燥する方法が好ましい。この
理由として、各成分を同時に溶融混練する場合は、相容
性の良い成分同士(例えば、EVOH(A)とポリアミ
ド樹脂(B))の混合が優先して進む場合があるため
に、4成分からなる樹脂組成物のモルフォロジーを安定
に制御することが難しいことがある。しかしながら、ポ
リアミド樹脂(B)とオレフィン−不飽和カルボン酸共
重合体(C)とのブレンド物を予め作製しておくことに
より、溶融混合時の条件にあまり影響を受けずに、安定
したEVOH(A)と熱可塑性樹脂(D)の相容化効果
が得られる。
【0050】本発明の樹脂組成物は、例えば、溶融成形
によりフィルム、シート、容器、パイプ、繊維等、各種
の成形体に成形される。溶融成形法としては、押出成
形、インフレーション押出、ブロー成形、溶融紡糸、射
出成形等が挙げられる。溶融温度は、樹脂組成物の組成
等により異なるが、150〜270℃程度が好ましい。
これらの成形物は再使用の目的で粉砕し、再度成形する
こともできる。
【0051】多層フィルムの製造には、当業者に適切な
方法、例えば、ドライラミネーション、押出コーティン
グ、共押出成形などの方法が用いられる。なかでも、各
々の樹脂を押出機で溶融させ、丸ダイまたはTダイより
多層で吐出・冷却する共押出成形による方法が工程を簡
略化でき、製造コストを抑えられる面から好ましい。ま
た、複合フィルムないしシートを、縦および/または横
方向に面積倍率で1.5倍以上に共延伸または共圧延す
る方法も、当業者に適切な方法、例えば、ダブルバブル
法、テンター法、ロール法などで一軸または二軸延伸す
る方法、ロールで圧延する方法などが例示できる。
【0052】多層構造体の厚み、構成も、特に限定され
ないが、成形性およびコスト等を考慮した場合、全層厚
みに対するEVOH層の厚み比は2〜20%が好適であ
る。具体的な層構成として、熱可塑性樹脂をA、EVO
H樹脂をB、接着性樹脂層をCとすると、A/B、A/
B/A、A/C/B、A/C/B/C/A、A/B/A
/B/A、A/C/B/C/A/C/B/C/Aなどの
層構成が例示される。これらの層に他の層を適宜付加す
ることは何ら差しつえなく、上記の例に限定されるもの
ではない。両外層に熱可塑性樹脂層を設ける場合は、異
なった種類のものでもよいし、同じものでもよい。さら
に、成形時に発生するトリムなどのスクラップからなる
回収樹脂層を別途設けてもよいし、回収樹脂を熱可塑性
樹脂層にブレンドしてもよい。
【0053】これらのうちでも、熱可塑性樹脂としてポ
リオレフィンを用い、接着性樹脂としてカルボン酸変性
ポリオレフィンを用いることが好ましい。ポリオレフィ
ンを積層することで、力学的特性を補強することができ
る上に、耐湿性を向上できるからである。なかでも、両
外層にポリオレフィン層を設ける場合は、樹脂組成物層
への吸湿が効果的に防止できるので特に好ましい。ま
た、ポリオレフィン層として、ポリオレフィンを主成分
とし、EVOHや接着性樹脂等を含有する回収樹脂を用
いることもできる。
【0054】上記で得られた単層および多層(積層)の
フィルム、シートなどはフレキシブルな包装材として有
用である。さらに、このようなフィルムから成る容器、
例えば、バッグインボックスは、ボックスの形状に適合
できる柔軟性と強度を有している。また、得られたフィ
ルム、シート等を一軸または二軸延伸することもでき
る。得られたフィルム、シートは、フレキシブルな包装
材であり、シュリンクフィルムとして、例えば、各種食
品の包装材として有用である。
【0055】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに説明する
が、本発明はこれにより何ら限定されるものではない。
【0056】表1〜4に、本発明の実施例1〜6および
比較例1〜12に用いた樹脂を示す。なお、100%引
張弾性モジュラスは、JISK6301に従って測定し
た。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
【0060】
【表4】
【0061】実施例1〜4、比較例1〜8 (実施例1)酢酸ナトリウムをナトリウム元素の重量換
算で65ppm、リン化合物をリン酸塩の形でリン原子
当たりの重量で100ppm含有するEVOH(A−
1)85重量%と、6/12−ポリアミド(B−1)/
エチレン−メタクリル酸ランダム共重合体金属塩(C−
1)の重量比30/70の混合物(以下、N−Iono
merと略する)の5重量%と、熱可塑性樹脂(D−
1)10重量%とをドライブレンドした後、ニーディン
グディスクを有する30mmφの2軸押出機(日本製鋼
所製TEX30:L/D=30)を用いてフィーダー下
部のシリンダー温度を200℃、混練部及びノズル付近
を220℃に設定し、押出機のスクリューの回転数は3
00rpm、フィーダーのスクリュー回転数220rp
mで、溶融混練し、ペレット化して樹脂組成物(EVO
H樹脂組成物)を得た。
【0062】得られた樹脂組成物を用いて25μmの単
層フィルムを作製した。まず、単層フィルムの相構成に
ついて検討した。成形した単層フィルムの一部を切断
し、小片を得た。小片の切断面のEVOH(A)をヨウ
素で染色し、小片の切断面を光学顕微鏡で観察すること
により、EVOH(A)が連続相であるか、分散相であ
るかを判別した。いずれが連続相であるかが不明確な場
合は、「共連続」とした。
【0063】ついで、単層フィルム(25μm)の酸素
透過量(バリアー性)、ヘイズ(透明性)および耐屈曲
性を、以下の方法に従って評価した。
【0064】(1)酸素透過量 単層フィルムの一部を切り取り、20℃−85%RHに
湿度調整した後、バリア測定装置(モダンコントロール
社製、OX−TRAN−10/50A)にて、単層フィ
ルムの酸素透過量を測定した。
【0065】(2)ヘイズ 単層フィルムの一部を切り取り、シリコンオイルを塗布
して、村上色彩技術研究所製HR−100を用い、AS
TM D1003−61に従ってヘイズ値を測定した。
【0066】(3)フィルムの耐屈曲性試験 単層フィルムの一部を12×8インチに切り取り、20
℃−65%RHに湿度調整した後、同一雰囲気下で、直
径3.5インチの円筒状にして、ゲルボフレックステス
ター(理学工業(株)製)に両端を把持する形で固定
し、初期把持間隔7インチ、最大屈曲時の把持間隔1イ
ンチ、ストロークの最初の3.5インチで440度の角
度のひねりを加え、その後の2.5インチは直線水平動
である動作の繰り返し往復動を40回/分の早さで行っ
た。50回ごとにサンプルを観察し、ピンホールが発生
するまで、最大20回試験を続け、ピンホールが発生す
るまでの屈曲回数を測定した。
【0067】次に、上記で得られたEVOH樹脂組成物
を用い、3種5層共押出装置を用いて、多層シート(ア
イオノマー樹脂層/接着性樹脂層/EVOH樹脂組成物
/接着性樹脂層/アイオノマー樹脂層)を作製した。シ
ートの構成は、両外層のアイオノマー樹脂(三井デュポ
ンポリケミカル製、ハイミラン1652)層が各250
μm、また接着性樹脂層(三井石油化学製、アドマーN
F500)層が各30μm、さらにEVOH組成物層が
90μmであった。そして、得られた多層シートについ
て、延伸性(外観)、熱収縮性(収縮率)および熱収縮
性(外観)を、以下の方法に従って評価した。
【0068】(4)延伸性(外観) 得られたシートをパンタグラフ式二軸延伸機にかけ、6
0℃で4x4倍の延伸倍率において同時二軸延伸を行っ
た。延伸後のフィルム外観を以下の評価基準により評価
した。 A:ムラ及び局部的偏肉なし。 B:微少なムラはあるが局部的偏肉なし。 C:微少なムラ及び微少な局部的偏肉有り。 D:大きなムラ及び大きな局部的偏肉有り。 E:フィルムが破れた。 なお、E評価となった場合には、その後の熱収縮試験及
びガスバリア性測定は行わなかった。
【0069】(5)熱収縮性(収縮率) 延伸後のフィルムを80℃の熱水中に1分間浸漬し、面
積収縮率を評価した。面積収縮率は、収縮前のフィルム
の面積をX、収縮後のフィルムの面積をYとしたとき
に、{(X−Y)/X}×100(%)として得られる
数値である。
【0070】(6)熱収縮性(外観) 更に、上記延伸後のフィルムを2枚に折り畳み、2方向
(両サイド)をヒートシールして袋を作製し、生肉を投
入した後、真空下で投入口をヒートシールした。引き続
いて、この真空包装袋を80℃の温水に10秒間浸漬
し、フィルムを熱収縮させた。ここで用いた評価基準
は、以下の通りである。 A:シワなし。 B:微少なシワ有り。 C:大きなシワ有り。
【0071】(実施例2〜4、比較例1〜8)表1〜4
に記載の樹脂を、表5に記載の配合割合で含有する樹脂
組成物を作製し、実施例1と同様に単層フィルムと多層
フィルムとを作製し、実施例1と同様に評価した。
【0072】(実施例5〜6、比較例9〜12)表1〜
4に記載の樹脂を、表5に記載の配合割合で混合し、得
られた樹脂組成物100重量部に対し、さらに ハイド
ロタルサイト化合物(協和化学製、DHT−4A)0.
5重量部をドライブレンドして実施例5〜6、比較例9
〜12の樹脂組成物をそれぞれ作製し、実施例1と同様
に、厚みは25μmの単層フィルムを作製した。評価も
実施例1と同様に行った。
【0073】次に、得られたEVOH樹脂組成物を用
い、3種5層共押出装置を用いて、直鎖状低密度ポリエ
チレン(LLDPE)(三井石油化学製、ウルトゼック
ス3520L)、無水マレイン酸変性ポリエチレン(A
D)(三井石油化学製、アドマーSF600)の多層フ
ィルムを得た。層構成はLLDPE/AD/EVOH樹
脂組成物/AD/LLDPE=30/10/10/10
/30μmである。
【0074】得られた積層フィルム(300mmX60
0mm)を2枚重ねにし、打ち抜き機により、液体注入
用の穴(直径50mm)をあけた。更に穴のあいていな
い前記と同様の積層フィルム2枚を重ねて四辺をヒート
シールした。次に液体注入用の穴に高密度ポリエチレン
製の密閉栓を熱融着により取り付け、バッグインボック
ス用試料とした。得られたバッグインボックス用試料に
ついて、走行輸送テストと剥離強度を測定した。
【0075】なお、酸素透過量(バリアー性)、ヘイズ
(透明性)および耐屈曲性については上記(1)〜
(3)と同様に評価し、走行輸送テストおよび剥離強度
は、以下の方法で評価した。
【0076】(7)走行輸送テスト 得られたバッグインボックス用試料に、水をおよそ10
リットル入れ、これを段ボール箱に入れて、約3000
kmの走行輸送し、走行後、バッグインボックス中の水
が漏れたか否かを観察した。評価基準は、以下の通りで
ある。良 好:穴があかず、水漏れなし穴あき:穴があ
き、水漏れが生じた。
【0077】(8)剥離強度 得られた多層フィルムを20℃−65%RHの恒温室に
2週間放置後、多層フィルムの接着層/EVOH樹脂組
成物層間のT型剥離強度を20℃―65%RHの条件下
で、引張速度250mm/minで測定した。
【0078】実施例1〜6および比較例1〜12の結果
をまとめて表5〜7に示す。表5に、各実施例1〜6及
び比較例1〜12の樹脂の配合割合と、得られた樹脂組
成物の単層フィルムの構成相を示す。
【0079】
【表5】
【0080】実施例1〜6の樹脂組成物は、全て連続相
であった。
【0081】表6に、実施例1〜4、比較例1〜8の樹
脂組成物から得られた単層フィルムおよび多層フィルム
の性能を示す。
【0082】
【表6】
【0083】実施例1〜4の単層フィルムは、酸素バリ
アー性に優れ、ヘイズ値も小さく透明性が高く、屈曲性
にも優れていた。多層フィルムも外観がよく、十分な収
縮率を示した。
【0084】他方、N−ionomerを用いなかった
比較例1、3、5、7は、バリア性の測定ができず、屈
曲性に欠け、ヘイズも高く、透明度が低かった。また、
外観も悪かった。比較例2、4、6、および8は、EV
OHが所定量配合されていないのでガスバリアー性に欠
け、透明性に劣り、多層にした場合の外観が悪かった。
【0085】表7には、実施例5〜6および比較例10
〜12の樹脂組成物から得られた単層フィルムと多層フ
ィルムで作製されたバッグインボックスの性能を示す。
【0086】
【表7】
【0087】実施例5〜6の単層フィルムは、酸素バリ
アー性に優れ、ヘイズ値も小さく透明性が高く、屈曲性
にも優れていた。多層フィルムも剥離しにくく、走行輸
送テストでも合格であった。他方、N−ionomer
を用いなかった比較例9および11は、バリア性の測定
ができず、屈曲性に欠け、透明度が低かった。また、外
観も悪かった。EVOHが所定量配合されていない比較
例10および12はガスバリアー性に欠け、透明性に劣
り、多層にした場合の剥離強度も低かった。
【0088】
【発明の効果】本発明の、特定の配合成分を有する樹脂
組成物が提供される。この樹脂はフィルムにされ、ま
た、さらにバッグインボックスに成形されたときに、優
れたバリア性、機械強度、柔軟性、溶融安定性、透明
性、成形性を発揮する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 77:00 23:26 25:10) (C08L 29/04 77:00 23:26 23:16) Fターム(参考) 4F071 AA14 AA14X AA15 AA15X AA18 AA19 AA20X AA28 AA28X AA29 AA29X AA33 AA33X AA54 AA55 AA76 AA84 AA88 AF05Y AF08 AF14 AF20Y AF30 AF45 AF58 AF61 AH04 BA01 BB06 BB07 BB08 BC01 4F100 AK01A AK03B AK46A AK64A AK69A AK70A AK73A AL05A AL07B BA02 GB15 JA03 JB16A JD02 JD03 JK01 JK07A JK13 JK17 JL11B JN01 YY00A 4J002 AC084 BB083 BB154 BB221 BE031 CL012 CL032 GF00 GG02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン含有量20〜60モル%、ケン
    化度90%以上のエチレン−ビニルアルコール共重合体
    (A)、ポリアミド樹脂(B)、オレフィン−不飽和カ
    ルボン酸共重合体(C)および20℃における弾性モジ
    ュラスが100kgf/cm以下である熱可塑性樹脂
    (D)からなり、配合重量比が下記式(1)〜(4)を
    満足する樹脂組成物: 0.60≦W(A)/W(T)≦0.95 (1) 0.01≦W(B+C)/W(T)≦0.30 (2) 0.04≦W(D)/W(T)≦0.39 (3) 0.01≦W(B)/W(B+C)≦0.99 (4) (但し、W(A);組成物中の(A)の重量 W(B);組成物中の(B)の重量 W(B+C);組成物中の(B)と(C)との合計重量 W(D);組成物中の(D)の重量 W(T);組成物の合計重量)。
  2. 【請求項2】 前記熱可塑性樹脂(D)の溶解性パラメ
    ーター(Fedorsの式から算出)が11以下であ
    る、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 前記熱可塑性樹脂(D)がビニル芳香族
    化合物と共役ジエン化合物との共重合体である、請求項
    1または2に記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 前記熱可塑性樹脂(D)がエチレン−プ
    ロピレン共重合体である、請求項1または2に記載の樹
    脂組成物。
  5. 【請求項5】 前記オレフィン−不飽和カルボン酸共重
    合体(C)が、エチレン−不飽和カルボン酸ランダム共
    重合体またはその金属塩である、請求項1ないし4いず
    れかの項に記載の樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 前記エチレン−ビニルアルコール共重合
    体(A)が連続相、熱可塑性樹脂(D)が分散相となる
    樹脂組成物である、請求項1ないし5いずれかの項に記
    載の樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかの項に記載
    の樹脂組成物からなるフレキシブルフィルム。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし6のいずれかの項に記載
    の樹脂組成物からなる層の少なくとも片方に、カルボン
    酸変性ポリオレフィンからなる接着性樹脂層が積層され
    てなるフレキシブル積層包装材。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし6のいずれかの項に記載
    の樹脂組成物からなる層を少なくとも一層含むフレキシ
    ブル積層包装材からなるバッグインボックス。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし6のいずれかの項に記
    載の樹脂組成物からなる層を少なくとも一層含むフレキ
    シブル積層包装材からなるシュリンクフィルム。
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