JP2000103060A - インクジェットヘッド及びその製造方法 - Google Patents
インクジェットヘッド及びその製造方法Info
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- JP2000103060A JP2000103060A JP10278771A JP27877198A JP2000103060A JP 2000103060 A JP2000103060 A JP 2000103060A JP 10278771 A JP10278771 A JP 10278771A JP 27877198 A JP27877198 A JP 27877198A JP 2000103060 A JP2000103060 A JP 2000103060A
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- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 短寿命化と、圧電定数の低下とを抑制しつ
つ、ノズルの高密度化を図ることができるインクジェッ
トヘッド及びその製造方法を提供することを目的とする
ものである。 【解決手段】 圧力室を備えた基板の一方の面には、イ
ンクを吐出させるための振動板3とペロブスカイト結晶
構造を有する圧電体7とを有する圧電素子が形成され、
上記基板の他方の面には、インク流路10が設けられた
インクジェットヘッドにおいて、上記基板は、異方性エ
ッチングが可能な感光性ガラス基板1からなり、且つ上
記振動板3と上記圧電体7とが共に薄膜から成ることを
特徴とする。
つ、ノズルの高密度化を図ることができるインクジェッ
トヘッド及びその製造方法を提供することを目的とする
ものである。 【解決手段】 圧力室を備えた基板の一方の面には、イ
ンクを吐出させるための振動板3とペロブスカイト結晶
構造を有する圧電体7とを有する圧電素子が形成され、
上記基板の他方の面には、インク流路10が設けられた
インクジェットヘッドにおいて、上記基板は、異方性エ
ッチングが可能な感光性ガラス基板1からなり、且つ上
記振動板3と上記圧電体7とが共に薄膜から成ることを
特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧力室を備えた基
板の一方の面にはインク流路が設けられ、上記基板の他
方の面には、インクを吐出させるための振動板とペロブ
スカイト結晶構造を有する圧電体とから成る圧電素子が
形成されたインクジェットヘッド及びその製造方法に関
する。
板の一方の面にはインク流路が設けられ、上記基板の他
方の面には、インクを吐出させるための振動板とペロブ
スカイト結晶構造を有する圧電体とから成る圧電素子が
形成されたインクジェットヘッド及びその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、パソコン等の印刷装置としてイン
クジェット記録装置を用いたプリンタが印字性能がよ
く、取り扱いが簡単で、しかも低コスト等の理由から広
く普及している。このインクジェット記録装置には、熱
エネルギーによってインク中に気泡を発生させ、その気
泡による圧力波によりインク滴を吐出させるもの、静電
力によりインク滴を吸引吐出させるもの、圧電素子のよ
うな振動子による圧力波を利用したもの等、種々の方式
がある。
クジェット記録装置を用いたプリンタが印字性能がよ
く、取り扱いが簡単で、しかも低コスト等の理由から広
く普及している。このインクジェット記録装置には、熱
エネルギーによってインク中に気泡を発生させ、その気
泡による圧力波によりインク滴を吐出させるもの、静電
力によりインク滴を吸引吐出させるもの、圧電素子のよ
うな振動子による圧力波を利用したもの等、種々の方式
がある。
【0003】上記インクジェット記録装置のうち、圧電
素子を用いたものは、例えば、インク吐出口に連通した
インク流路と、そのインク流路に連通した圧力室と、こ
の圧力室に設けられ、圧電体が接合された振動板等によ
り構成されている。そして、圧電体に所定の電圧を印加
すると、圧電体が伸縮することによって、圧電体と振動
板とが太鼓状の振動を起こして圧力室内のインクが圧縮
され、それによりインク吐出口からインク液滴が吐出す
るような構成である。
素子を用いたものは、例えば、インク吐出口に連通した
インク流路と、そのインク流路に連通した圧力室と、こ
の圧力室に設けられ、圧電体が接合された振動板等によ
り構成されている。そして、圧電体に所定の電圧を印加
すると、圧電体が伸縮することによって、圧電体と振動
板とが太鼓状の振動を起こして圧力室内のインクが圧縮
され、それによりインク吐出口からインク液滴が吐出す
るような構成である。
【0004】ところで、昨今、白黒に代わりカラーのイ
ンクジェット記録装置が普及してきたが、当該インクジ
ェット記録装置においては印字性能の向上、特に高解像
度および高速印字が求められている。そのため、インク
ジェットヘッドの微細化しマルチノズルヘッド構造を用
いて高解像度および高速印字を実現することが試みられ
ており、上記インクジェットヘッドの微細化を達成する
ためには、インクを供給するための圧電素子の小型化が
強く求められる。圧電素子の小型化のためには圧電体の
厚みを薄くして、振動板を利用してたわみ振動を発生さ
せインクを吐出させる方法が構成上可能である。しか
し、電圧に対する圧電体自身の変位量は非常に小さく、
そのため圧電素子を小型化すると圧電性の低下から十分
は応力や振動が発生せずインクを吐出することができな
い。そこで、小型、マルチノズルヘッドを有した高解像
度、高速プリンタを実現するためには薄い膜厚において
も十分な圧電性を有する圧電薄膜材料を開発し、その製
造方法を確立することが必要である。
ンクジェット記録装置が普及してきたが、当該インクジ
ェット記録装置においては印字性能の向上、特に高解像
度および高速印字が求められている。そのため、インク
ジェットヘッドの微細化しマルチノズルヘッド構造を用
いて高解像度および高速印字を実現することが試みられ
ており、上記インクジェットヘッドの微細化を達成する
ためには、インクを供給するための圧電素子の小型化が
強く求められる。圧電素子の小型化のためには圧電体の
厚みを薄くして、振動板を利用してたわみ振動を発生さ
せインクを吐出させる方法が構成上可能である。しか
し、電圧に対する圧電体自身の変位量は非常に小さく、
そのため圧電素子を小型化すると圧電性の低下から十分
は応力や振動が発生せずインクを吐出することができな
い。そこで、小型、マルチノズルヘッドを有した高解像
度、高速プリンタを実現するためには薄い膜厚において
も十分な圧電性を有する圧電薄膜材料を開発し、その製
造方法を確立することが必要である。
【0005】しかしながら、上述のように厚みの薄い圧
電体を用いて、十分なインクの吐出に必要な特性を有す
る小型の圧電素子およびインクヘッドをこれまで実現す
ることができなかった。特に、従来から用いてきた焼結
体の圧電材料では、素子を切削等の機械的な加工により
小型化してきたが、機械的加工では小型化に限界がある
上、圧電特性の劣化を招き、小型化と高解像度を両立さ
せる事は困難であった。
電体を用いて、十分なインクの吐出に必要な特性を有す
る小型の圧電素子およびインクヘッドをこれまで実現す
ることができなかった。特に、従来から用いてきた焼結
体の圧電材料では、素子を切削等の機械的な加工により
小型化してきたが、機械的加工では小型化に限界がある
上、圧電特性の劣化を招き、小型化と高解像度を両立さ
せる事は困難であった。
【0006】そこで、以下に示すように、圧電素子を構
成する圧電体や振動板等を薄膜化することで半導体プロ
セスで一般に用いられている微細加工な可能な形状とす
るようなものが提案されている。具体的には、(11
0)の結晶方位を有するシリコン基板を用いて、シリコ
ンの(110)面と(111)面とのエッチングレート
の差を利用する異方性エッチングにより圧力室を形成す
ると共に、シリコン基板上にスパッタ蒸着法を用いてP
ZT〔Pb(Ti1-x Zrx )O3 :x=0.53〕薄
膜等の圧電体を形成するような方法である。
成する圧電体や振動板等を薄膜化することで半導体プロ
セスで一般に用いられている微細加工な可能な形状とす
るようなものが提案されている。具体的には、(11
0)の結晶方位を有するシリコン基板を用いて、シリコ
ンの(110)面と(111)面とのエッチングレート
の差を利用する異方性エッチングにより圧力室を形成す
ると共に、シリコン基板上にスパッタ蒸着法を用いてP
ZT〔Pb(Ti1-x Zrx )O3 :x=0.53〕薄
膜等の圧電体を形成するような方法である。
【0007】しかしながら、単にスパッタ蒸着法を用い
て圧電体を形成するだけでは、ペロブスカイト結晶構造
の圧電体において、(001)面が主成分とならないた
め、高い圧電定数を得ることができないという課題があ
る。また、シリコンの(110)面と(111)面との
エッチングレートの差を利用する異方性エッチングによ
り圧力室を形成すると、圧力室の断面形状が平行四辺形
となるため、インクジェットヘッドの作動時に振動板が
均一に加圧されず、振動板の寿命が短くなるという課題
を有していた。
て圧電体を形成するだけでは、ペロブスカイト結晶構造
の圧電体において、(001)面が主成分とならないた
め、高い圧電定数を得ることができないという課題があ
る。また、シリコンの(110)面と(111)面との
エッチングレートの差を利用する異方性エッチングによ
り圧力室を形成すると、圧力室の断面形状が平行四辺形
となるため、インクジェットヘッドの作動時に振動板が
均一に加圧されず、振動板の寿命が短くなるという課題
を有していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の事情
に鑑みなされたものであって、短寿命化と、圧電定数の
低下とを抑制しつつ、ノズルの高密度化を図ることがで
きるインクジェットヘッド及びその製造方法を提供する
ことを目的とするものである。
に鑑みなされたものであって、短寿命化と、圧電定数の
低下とを抑制しつつ、ノズルの高密度化を図ることがで
きるインクジェットヘッド及びその製造方法を提供する
ことを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうちで請求項1記載の発明は、圧力室を備
えた基板の一方の面には、インクを吐出させるための振
動板とペロブスカイト結晶構造を有する圧電体とを有す
る圧電素子が形成され、上記基板の他方の面には、イン
ク流路が設けられたインクジェットヘッドにおいて、上
記基板は、異方性エッチングが可能な感光性ガラス基板
からなり、且つ上記振動板と上記圧電体とが共に薄膜か
ら成ることを特徴とする。
に、本発明のうちで請求項1記載の発明は、圧力室を備
えた基板の一方の面には、インクを吐出させるための振
動板とペロブスカイト結晶構造を有する圧電体とを有す
る圧電素子が形成され、上記基板の他方の面には、イン
ク流路が設けられたインクジェットヘッドにおいて、上
記基板は、異方性エッチングが可能な感光性ガラス基板
からなり、且つ上記振動板と上記圧電体とが共に薄膜か
ら成ることを特徴とする。
【0010】上記構成の如く、基板として感光性ガラス
基板を用いれば、基板としてシリコン基板を用いた場合
の如く圧力室の断面形状が平行四辺形となることはな
い。したがって、振動板が均一に加圧されるので、振動
板の寿命が長くなって、インクジェットヘッドの寿命も
長くなる。加えて、振動板と圧電体とが共に薄膜から構
成されるので、微細加工が可能となって、ノズルの高密
度化を図ることができる。
基板を用いれば、基板としてシリコン基板を用いた場合
の如く圧力室の断面形状が平行四辺形となることはな
い。したがって、振動板が均一に加圧されるので、振動
板の寿命が長くなって、インクジェットヘッドの寿命も
長くなる。加えて、振動板と圧電体とが共に薄膜から構
成されるので、微細加工が可能となって、ノズルの高密
度化を図ることができる。
【0011】尚、特開平5−177831号公報に示さ
れるように、従来より、異方性エッチングが可能な基板
として感光性ガラス基板を用いることが提案されてい
る。但し、上記公報に示されるインクジェットヘッドは
薄膜化されたものではなくバルク積層構造であると考え
られるので、圧電体と振動板とを接着にて形成するか、
或いは振動板としてガラス振動板を用い、このガラス振
動板と圧電体とを融着等する必要がある。ところが、前
者の場合には、接着剤がはみ出すことがあるため高密度
化が困難であり、後者の場合にはガラス振動板のヤング
率が小さくて、インクの吐出パワーが小さくなり、この
結果インクの吐出速度が遅くなるという問題を生じる。
したがって、本発明のような効果を得ることはできな
い。
れるように、従来より、異方性エッチングが可能な基板
として感光性ガラス基板を用いることが提案されてい
る。但し、上記公報に示されるインクジェットヘッドは
薄膜化されたものではなくバルク積層構造であると考え
られるので、圧電体と振動板とを接着にて形成するか、
或いは振動板としてガラス振動板を用い、このガラス振
動板と圧電体とを融着等する必要がある。ところが、前
者の場合には、接着剤がはみ出すことがあるため高密度
化が困難であり、後者の場合にはガラス振動板のヤング
率が小さくて、インクの吐出パワーが小さくなり、この
結果インクの吐出速度が遅くなるという問題を生じる。
したがって、本発明のような効果を得ることはできな
い。
【0012】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明において、前記圧電体がPZT薄膜から成るこ
とを特徴とする。圧電体がPZT薄膜から構成されてい
れば、インクジェットヘッド機能が一層向上する。
載の発明において、前記圧電体がPZT薄膜から成るこ
とを特徴とする。圧電体がPZT薄膜から構成されてい
れば、インクジェットヘッド機能が一層向上する。
【0013】また、請求項3記載の発明は、請求項1又
は2記載の発明において、前記圧電体の結晶方位は(0
01)面を主成分とすることを特徴とする。圧電体の結
晶方位は(001)面を主成分としていれば、高い圧電
定数を得ることができる(圧電性が向上する)ので、振
動板に十分なたわみ振動を発生させることができる。
は2記載の発明において、前記圧電体の結晶方位は(0
01)面を主成分とすることを特徴とする。圧電体の結
晶方位は(001)面を主成分としていれば、高い圧電
定数を得ることができる(圧電性が向上する)ので、振
動板に十分なたわみ振動を発生させることができる。
【0014】また、請求項4記載の発明は、請求項3記
載の発明において、前記振動板と前記圧電体との間に
は、前記圧電体の結晶方位が(001)面を主成分とし
易くなる補助膜が形成されていることを特徴とする。こ
のような補助膜が形成されていれば、上記請求項3に記
載の効果が一層発揮される。
載の発明において、前記振動板と前記圧電体との間に
は、前記圧電体の結晶方位が(001)面を主成分とし
易くなる補助膜が形成されていることを特徴とする。こ
のような補助膜が形成されていれば、上記請求項3に記
載の効果が一層発揮される。
【0015】また、請求項5記載の発明は、請求項4記
載の発明において、前記補助膜として白金が用いられる
ことを特徴とする。補助膜として白金が用いられると、
圧電体の結晶方位が(001)面を主成分とし易くなる
ということを実験により確認している。
載の発明において、前記補助膜として白金が用いられる
ことを特徴とする。補助膜として白金が用いられると、
圧電体の結晶方位が(001)面を主成分とし易くなる
ということを実験により確認している。
【0016】また、請求項6記載の発明は、請求項4又
は5記載の発明において、前記圧電体と前記補助膜との
間には、PLT膜が設けられていることを特徴とする。
圧電体と前記補助膜との間にPLT膜が設けられている
と、より一層、圧電体の結晶方位が(001)面を主成
分とし易くなる。これは、補助膜上に直接圧電体(PZ
T膜)を形成すると、初期段階でZrが付着し易くなる
ため、圧電体の結晶方位において(111)の成分が若
干増大することになる。そこで、結晶方位が(001)
でZrが入っていないPLT膜を圧電体と補助膜との間
に形成することにより、上記不都合が解消されるという
理由によるものである。
は5記載の発明において、前記圧電体と前記補助膜との
間には、PLT膜が設けられていることを特徴とする。
圧電体と前記補助膜との間にPLT膜が設けられている
と、より一層、圧電体の結晶方位が(001)面を主成
分とし易くなる。これは、補助膜上に直接圧電体(PZ
T膜)を形成すると、初期段階でZrが付着し易くなる
ため、圧電体の結晶方位において(111)の成分が若
干増大することになる。そこで、結晶方位が(001)
でZrが入っていないPLT膜を圧電体と補助膜との間
に形成することにより、上記不都合が解消されるという
理由によるものである。
【0017】また、上記目的を達成するために、本発明
のうちで請求項7記載の発明は、異方性エッチングが可
能な感光性ガラス基板の一方の面に、薄膜から成りイン
クを吐出させるための振動板を形成する振動板形成工程
と、上記振動板上に、ペロブスカイト結晶構造を有する
薄膜を形成する薄膜形成工程と、上記感光性ガラス基板
の他方の面からエッチングして圧力室を形成する圧力室
形成工程と、上記ペロブスカイト結晶構造を有する薄膜
をエッチングして圧電体を形成する圧電体形成工程とを
有することを特徴とする。
のうちで請求項7記載の発明は、異方性エッチングが可
能な感光性ガラス基板の一方の面に、薄膜から成りイン
クを吐出させるための振動板を形成する振動板形成工程
と、上記振動板上に、ペロブスカイト結晶構造を有する
薄膜を形成する薄膜形成工程と、上記感光性ガラス基板
の他方の面からエッチングして圧力室を形成する圧力室
形成工程と、上記ペロブスカイト結晶構造を有する薄膜
をエッチングして圧電体を形成する圧電体形成工程とを
有することを特徴とする。
【0018】上記製造方法により、前記請求項1記載の
インクジェットヘッドを容易に製造することができる。
また、前記特開平5−177831号公報に示されるイ
ンクジェットヘッドの如く、圧電体と振動板とを接着或
いは溶着するという必要性がないので、ノズルの高密度
化が容易に達成される。加えて、感光性ガラス基板の厚
みは圧力室の高さと同等であれば良いので、感光性ガラ
ス基板の厚みを小さくすることができる。したがって、
インクジェットヘッドの材料コストを低減することがで
きる他、インクジェットヘッドの小型化を図ることもで
きる。
インクジェットヘッドを容易に製造することができる。
また、前記特開平5−177831号公報に示されるイ
ンクジェットヘッドの如く、圧電体と振動板とを接着或
いは溶着するという必要性がないので、ノズルの高密度
化が容易に達成される。加えて、感光性ガラス基板の厚
みは圧力室の高さと同等であれば良いので、感光性ガラ
ス基板の厚みを小さくすることができる。したがって、
インクジェットヘッドの材料コストを低減することがで
きる他、インクジェットヘッドの小型化を図ることもで
きる。
【0019】また、請求項8記載の発明は、請求項7記
載の発明において、前記薄膜形成工程前に、前記圧力室
に対応する部位に露光を施す露光工程を備えると共に、
前記薄膜形成工程として、450℃〜550℃、特に好
ましくは510℃〜540℃の温度範囲内で行われる高
周波スパッタ蒸着法を用いることを特徴とする。このよ
うな方法であれば、露光工程において露光部のみが結晶
核が大きくなり、更に薄膜形成工程で当該露光部が結晶
化ガラスとなる(露光部以外は非晶質ガラス)。したが
って、圧力室形成工程のエッチング時に、結晶化ガラス
となった部位のみがエッチングされ、非晶質ガラス部は
殆どエッチングされないので、オーバーエッチングを生
じることなく円滑に圧力室を形成することができる。
載の発明において、前記薄膜形成工程前に、前記圧力室
に対応する部位に露光を施す露光工程を備えると共に、
前記薄膜形成工程として、450℃〜550℃、特に好
ましくは510℃〜540℃の温度範囲内で行われる高
周波スパッタ蒸着法を用いることを特徴とする。このよ
うな方法であれば、露光工程において露光部のみが結晶
核が大きくなり、更に薄膜形成工程で当該露光部が結晶
化ガラスとなる(露光部以外は非晶質ガラス)。したが
って、圧力室形成工程のエッチング時に、結晶化ガラス
となった部位のみがエッチングされ、非晶質ガラス部は
殆どエッチングされないので、オーバーエッチングを生
じることなく円滑に圧力室を形成することができる。
【0020】尚、高周波スパッタ蒸着法における温度を
450℃〜550℃の範囲に規制するのは、450℃未
満では圧電素子の圧電定数が悪くなる一方、550℃を
超えると露光部位以外の部位も結晶化ガラスになるとい
う欠点を生じるためである。
450℃〜550℃の範囲に規制するのは、450℃未
満では圧電素子の圧電定数が悪くなる一方、550℃を
超えると露光部位以外の部位も結晶化ガラスになるとい
う欠点を生じるためである。
【0021】また、請求項9記載の発明は、請求項8記
載の発明において、前記露光工程におけるエネルギー密
度が1.5〜2.0J/cm2 の範囲であることを特徴
とする。このようにエネルギー密度を規制するのは、エ
ネルギー密度が1.5J/cm 2 未満であると露光が不
十分となって露光部の結晶化が不十分となる一方、エネ
ルギー密度が2.0J/cm2 を超えるとオーバー露光
となって、圧力室形成工程のエッチング時にオーバーエ
ッチングを生じることがあるという理由による。
載の発明において、前記露光工程におけるエネルギー密
度が1.5〜2.0J/cm2 の範囲であることを特徴
とする。このようにエネルギー密度を規制するのは、エ
ネルギー密度が1.5J/cm 2 未満であると露光が不
十分となって露光部の結晶化が不十分となる一方、エネ
ルギー密度が2.0J/cm2 を超えるとオーバー露光
となって、圧力室形成工程のエッチング時にオーバーエ
ッチングを生じることがあるという理由による。
【0022】また、請求項10記載の発明は、請求項
7、8又は9記載の発明において、前記圧電体はPZT
薄膜から成ることを特徴とする。また、請求項11記載
の発明は、請求項7、8、9又は10記載の発明におい
て、前記圧電体の結晶方位は(001)面を主成分とす
ることを特徴とする。また、請求項12記載の発明は、
請求項11記載の発明において、前記振動板形成工程と
前記薄膜形成工程との間には、前記圧電体の結晶方位が
(001)面を主成分とし易くなる補助膜を形成する補
助膜形成工程が含まれることを特徴とする。
7、8又は9記載の発明において、前記圧電体はPZT
薄膜から成ることを特徴とする。また、請求項11記載
の発明は、請求項7、8、9又は10記載の発明におい
て、前記圧電体の結晶方位は(001)面を主成分とす
ることを特徴とする。また、請求項12記載の発明は、
請求項11記載の発明において、前記振動板形成工程と
前記薄膜形成工程との間には、前記圧電体の結晶方位が
(001)面を主成分とし易くなる補助膜を形成する補
助膜形成工程が含まれることを特徴とする。
【0023】また、請求項13記載の発明は、請求項1
2記載の発明において、前記補助膜として白金が用いら
れることを特徴とする。また、請求項14記載の発明
は、請求項12又は13記載の発明において、前記補助
膜形成工程と前記薄膜形成工程との間には、PLT膜を
形成するPLT膜形成工程が含まれることを特徴とす
る。
2記載の発明において、前記補助膜として白金が用いら
れることを特徴とする。また、請求項14記載の発明
は、請求項12又は13記載の発明において、前記補助
膜形成工程と前記薄膜形成工程との間には、PLT膜を
形成するPLT膜形成工程が含まれることを特徴とす
る。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、図1〜図
3に基づいて、以下に説明する。図1は本発明にかかる
実施の形態のインクジェットヘッドの平面図であり、図
2は図1のインクジェットヘッドの断面図であり、図3
(a)〜(h)は図1のインクジェットヘッドの製造工
程を示す断面図である。
3に基づいて、以下に説明する。図1は本発明にかかる
実施の形態のインクジェットヘッドの平面図であり、図
2は図1のインクジェットヘッドの断面図であり、図3
(a)〜(h)は図1のインクジェットヘッドの製造工
程を示す断面図である。
【0025】図1及び図2に示すように、本発明のイン
クジェットヘッドは厚みが0.2mmの感光性ガラス基
板1を有しており、この感光性ガラス基板1には、イン
クの吐出口(図示せず)と連通すると共にインクを収容
する圧力室2が形成されている。上記感光性ガラス基板
1の一方の面には、Crから成り共通電極を兼ねる振動
板3(厚み:2.0μm)が形成されており、この振動
板3は後述の圧電体7により振動して、インクの吐出口
からインク滴を吐出する。また、振動板3を構成するC
r膜のヤング率は12×1010N/m2 であるのに対し
て、後述の圧電体7を構成するPZT膜のヤング率は6
×10N/m2 程度であり、Cr膜のヤング率はPZT
膜のヤング率よりの2倍程度大きい。これによって圧電
素子が円滑に動作する。
クジェットヘッドは厚みが0.2mmの感光性ガラス基
板1を有しており、この感光性ガラス基板1には、イン
クの吐出口(図示せず)と連通すると共にインクを収容
する圧力室2が形成されている。上記感光性ガラス基板
1の一方の面には、Crから成り共通電極を兼ねる振動
板3(厚み:2.0μm)が形成されており、この振動
板3は後述の圧電体7により振動して、インクの吐出口
からインク滴を吐出する。また、振動板3を構成するC
r膜のヤング率は12×1010N/m2 であるのに対し
て、後述の圧電体7を構成するPZT膜のヤング率は6
×10N/m2 程度であり、Cr膜のヤング率はPZT
膜のヤング率よりの2倍程度大きい。これによって圧電
素子が円滑に動作する。
【0026】上記振動板3上には、Ti膜4(厚み:
0.1μm)と、補助膜であるPt膜5(厚み:0.3
μm)と、PLT膜6(厚み:0.1μm)とが、順に
形成されている。上記Ti膜4は、上記振動板3と上記
Pt膜5との密着性を向上させると共に、CrとPtと
の拡散を防止するバリア層としての役割を有する。上記
Pt膜5とPLT膜6とは、圧電体7を構成するPZT
膜の結晶方位が(001)面を主成分とするように作用
する。また、上記PLT膜6上には、ペロブスカイト結
晶構造を有するPZTから成り且つ上述したPt膜5と
PLT膜6との作用により結晶方位が(001)面を主
成分とするよう構成された圧電体7が形成されており、
この圧電体7上には、Ptから成る個別電極(上部電
極)8が形成されている。一方、前記感光性ガラス基板
1の他方の面には、前記圧力室2と連通したインク流路
9が形成された平板10が接着されている。
0.1μm)と、補助膜であるPt膜5(厚み:0.3
μm)と、PLT膜6(厚み:0.1μm)とが、順に
形成されている。上記Ti膜4は、上記振動板3と上記
Pt膜5との密着性を向上させると共に、CrとPtと
の拡散を防止するバリア層としての役割を有する。上記
Pt膜5とPLT膜6とは、圧電体7を構成するPZT
膜の結晶方位が(001)面を主成分とするように作用
する。また、上記PLT膜6上には、ペロブスカイト結
晶構造を有するPZTから成り且つ上述したPt膜5と
PLT膜6との作用により結晶方位が(001)面を主
成分とするよう構成された圧電体7が形成されており、
この圧電体7上には、Ptから成る個別電極(上部電
極)8が形成されている。一方、前記感光性ガラス基板
1の他方の面には、前記圧力室2と連通したインク流路
9が形成された平板10が接着されている。
【0027】ここで、上記構造のインクジェットヘッド
を、以下のようにして作製した。先ず、所定の厚みの感
光性ガラスを、厚みが0.2mmとなるまで研磨加工し
て圧力室の深さと同じ厚みを有する感光性ガラス基板1
を作製した後、図3(a)に示すように、この感光性ガ
ラス基板1の一方の面に、Crを高周波スパッタ蒸着法
(スパッタ条件:温度は常温、時間は1時間)にて2.
0μm堆積させて振動板3を形成した。次に、図3
(b)に示すように、上記感光性ガラス基板1の他方の
面に、後工程で圧力室2を構成する部位(即ち、後工程
で感光性ガラス基板を貫通加工する部位)のみがCrで
覆われていない(即ち、圧力室2を構成する部位のみが
透明である)Crマスク11を配置して、露光する。こ
のとき、露光部位12のみが結晶核が大きくなり、後工
程である高周波スパッタリング蒸着法等を実施する際の
熱により結晶化ガラスとなる。尚、この際の露光条件
は、波長365nmの光で1.8J/cm2 のエネルギ
ーで露光するという条件である。
を、以下のようにして作製した。先ず、所定の厚みの感
光性ガラスを、厚みが0.2mmとなるまで研磨加工し
て圧力室の深さと同じ厚みを有する感光性ガラス基板1
を作製した後、図3(a)に示すように、この感光性ガ
ラス基板1の一方の面に、Crを高周波スパッタ蒸着法
(スパッタ条件:温度は常温、時間は1時間)にて2.
0μm堆積させて振動板3を形成した。次に、図3
(b)に示すように、上記感光性ガラス基板1の他方の
面に、後工程で圧力室2を構成する部位(即ち、後工程
で感光性ガラス基板を貫通加工する部位)のみがCrで
覆われていない(即ち、圧力室2を構成する部位のみが
透明である)Crマスク11を配置して、露光する。こ
のとき、露光部位12のみが結晶核が大きくなり、後工
程である高周波スパッタリング蒸着法等を実施する際の
熱により結晶化ガラスとなる。尚、この際の露光条件
は、波長365nmの光で1.8J/cm2 のエネルギ
ーで露光するという条件である。
【0028】次いで、図3(c)に示すように、上記振
動板3上に、Tiを高周波スパッタ蒸着法(スパッタ条
件:温度は常温、時間は10分)にて0.1μm堆積さ
せてTi膜4を形成した後、Ptを高周波スパッタ蒸着
法(スパッタ条件:温度は530℃、時間は10分)に
て0.3μm堆積させてPt膜5を形成し、更にPLT
を高周波スパッタ蒸着法(スパッタ条件:温度は530
℃、時間は10分)にて0.1μm堆積させてPLT膜
6を形成した。この後、図3(d)に示すように、上記
PLT膜6上に、PZTを高周波スパッタ蒸着法(スパ
ッタ条件:温度は530℃、時間は2時間)にて4.0
μm堆積させてPZT膜13を形成した。尚、前記上記
Pt膜5及びPLT膜6の形成工程では、スパッタ温度
が530℃と高温であるため、前記露光工程における露
光部位12が結晶化するが、スパッタ時間が短いため、
十分に結晶化することができない。しかし、PZT膜1
3形成工程では、スパッタ温度が530℃と高温であ
り、しかもスパッタ時間が長いため、露光部位12を確
実に結晶化することができる。
動板3上に、Tiを高周波スパッタ蒸着法(スパッタ条
件:温度は常温、時間は10分)にて0.1μm堆積さ
せてTi膜4を形成した後、Ptを高周波スパッタ蒸着
法(スパッタ条件:温度は530℃、時間は10分)に
て0.3μm堆積させてPt膜5を形成し、更にPLT
を高周波スパッタ蒸着法(スパッタ条件:温度は530
℃、時間は10分)にて0.1μm堆積させてPLT膜
6を形成した。この後、図3(d)に示すように、上記
PLT膜6上に、PZTを高周波スパッタ蒸着法(スパ
ッタ条件:温度は530℃、時間は2時間)にて4.0
μm堆積させてPZT膜13を形成した。尚、前記上記
Pt膜5及びPLT膜6の形成工程では、スパッタ温度
が530℃と高温であるため、前記露光工程における露
光部位12が結晶化するが、スパッタ時間が短いため、
十分に結晶化することができない。しかし、PZT膜1
3形成工程では、スパッタ温度が530℃と高温であ
り、しかもスパッタ時間が長いため、露光部位12を確
実に結晶化することができる。
【0029】しかる後、図3(e)に示すように、基板
温度を室温にまで温度を低下させて、上記PZT膜13
上にPtをスパッタ蒸着法にて1.0μm堆積させてP
t膜14を形成した。次に、図3(f)に示すように、
感光性ガラス基板1の下面側(図中A方向)から、30
%のフッ酸溶液をスプレーし、上記結晶化した露光部位
12をエッチングして圧力室2を形成した。次いで、図
3(g)に示すように、前記Pt膜14上にレジストパ
ターンを形成した後、RIE(リアクティブ・イオン・
エッチング)法でエッチングを行い、個別電極(上部電
極)8を形成した。この後、PZT膜13を個別化する
ためのレジストパターンを形成し、更にHFとHNO3
との混合水溶液でエッチングを行うことにより圧電体7
を形成した。これにより、インクジェットヘッドのアク
チュエータを得ることができる。最後に、SUS薄板を
エッチングやプレス加工してインク流路9が形成された
平板10を感光性ガラス基板1の下面に接着することに
よりインクジェットヘッドを製造した。
温度を室温にまで温度を低下させて、上記PZT膜13
上にPtをスパッタ蒸着法にて1.0μm堆積させてP
t膜14を形成した。次に、図3(f)に示すように、
感光性ガラス基板1の下面側(図中A方向)から、30
%のフッ酸溶液をスプレーし、上記結晶化した露光部位
12をエッチングして圧力室2を形成した。次いで、図
3(g)に示すように、前記Pt膜14上にレジストパ
ターンを形成した後、RIE(リアクティブ・イオン・
エッチング)法でエッチングを行い、個別電極(上部電
極)8を形成した。この後、PZT膜13を個別化する
ためのレジストパターンを形成し、更にHFとHNO3
との混合水溶液でエッチングを行うことにより圧電体7
を形成した。これにより、インクジェットヘッドのアク
チュエータを得ることができる。最後に、SUS薄板を
エッチングやプレス加工してインク流路9が形成された
平板10を感光性ガラス基板1の下面に接着することに
よりインクジェットヘッドを製造した。
【0030】ここで、振動板3としては上記Cr膜に限
定するものではなく、SUSや、Ti、W、Moやポリ
シリコン等を用いることができる。更に、a−Si3 N
4-xOx (0.02>X>3.5)をプラズマCVD法
で成膜することによって作製することが可能である。ま
た、振動板3の厚みは上記の如く2.0μmに限定する
ものではないが、1.0〜5.0μmの範囲であるのが
望ましい。これは、振動板3の厚みが1.0μm未満で
あると十分な応力や振動が発生しない一方、振動板3の
厚みが5.0μmを超えるとこれに伴って圧電体7の厚
みも大きくする必要が生じてインクジェットヘッドの大
型化を招くという課題を有するからである。
定するものではなく、SUSや、Ti、W、Moやポリ
シリコン等を用いることができる。更に、a−Si3 N
4-xOx (0.02>X>3.5)をプラズマCVD法
で成膜することによって作製することが可能である。ま
た、振動板3の厚みは上記の如く2.0μmに限定する
ものではないが、1.0〜5.0μmの範囲であるのが
望ましい。これは、振動板3の厚みが1.0μm未満で
あると十分な応力や振動が発生しない一方、振動板3の
厚みが5.0μmを超えるとこれに伴って圧電体7の厚
みも大きくする必要が生じてインクジェットヘッドの大
型化を招くという課題を有するからである。
【0031】更に、Ti膜4、Pt膜5及びPLT膜6
の厚みは上記に示す値に限定するものではなく、各々、
Ti膜4は0.05〜0.1μmの範囲、Pt膜5は
0.1〜0.5μmの範囲、PLT膜6は0.05〜
0.1μmの範囲であれば、上記と同様の効果がある。
尚、このような範囲が好ましい理由は、各膜4・5・6
が最低値未満であると各膜4・5・6の有する機能を十
分に発揮することができない一方、各膜4・5・6が最
高値を超えるとインクジェットヘッドの大型化を招くと
いう課題を有するからである。加えて、上部電極8とし
てはPtに限定するものではなくAuであっても良い。
また、上部電極8の形成方法としては、真空蒸着法を用
いることも可能である。
の厚みは上記に示す値に限定するものではなく、各々、
Ti膜4は0.05〜0.1μmの範囲、Pt膜5は
0.1〜0.5μmの範囲、PLT膜6は0.05〜
0.1μmの範囲であれば、上記と同様の効果がある。
尚、このような範囲が好ましい理由は、各膜4・5・6
が最低値未満であると各膜4・5・6の有する機能を十
分に発揮することができない一方、各膜4・5・6が最
高値を超えるとインクジェットヘッドの大型化を招くと
いう課題を有するからである。加えて、上部電極8とし
てはPtに限定するものではなくAuであっても良い。
また、上部電極8の形成方法としては、真空蒸着法を用
いることも可能である。
【0032】また、感光性ガラス基板1のエッチングと
しては前記スプレー法に限定するものではなく、ディッ
プ法で行っても良い。但し、ディップ法で行った場合に
は、作業時間が長くなり、しかもオーバーエッチングす
る可能性が高くなるということから、スプレー法で行う
のが望ましい。更に、感光性ガラス基板1をエッチング
する際には、PZT膜13等の堆積面(側面)はレジス
ト等で覆ってHF溶液から保護するのが望ましい。加え
て、PZT膜13の成膜時間は2時間に限定するもので
はなく、1.5〜3時間の範囲であれば上記と同様の効
果を有する。
しては前記スプレー法に限定するものではなく、ディッ
プ法で行っても良い。但し、ディップ法で行った場合に
は、作業時間が長くなり、しかもオーバーエッチングす
る可能性が高くなるということから、スプレー法で行う
のが望ましい。更に、感光性ガラス基板1をエッチング
する際には、PZT膜13等の堆積面(側面)はレジス
ト等で覆ってHF溶液から保護するのが望ましい。加え
て、PZT膜13の成膜時間は2時間に限定するもので
はなく、1.5〜3時間の範囲であれば上記と同様の効
果を有する。
【0033】
【実施例】〔実施例1〕実施例1としては上記発明の実
施の形態に示す方法により作製したインクジェットヘッ
ドを用いた。このようにして作製したインクジェットヘ
ッドを、以下、本発明ヘッドAと称する。
施の形態に示す方法により作製したインクジェットヘッ
ドを用いた。このようにして作製したインクジェットヘ
ッドを、以下、本発明ヘッドAと称する。
【0034】〔比較例〕シリコン基板上に、高周波スパ
ッタ蒸着法にてPZTから成る圧電体(Pt膜とPLT
膜は存在しない圧電体)を形成することにより、インク
ジェットヘッドを作製した。このようにして作製したイ
ンクジェットヘッドを、以下、比較ヘッドXと称する。
ッタ蒸着法にてPZTから成る圧電体(Pt膜とPLT
膜は存在しない圧電体)を形成することにより、インク
ジェットヘッドを作製した。このようにして作製したイ
ンクジェットヘッドを、以下、比較ヘッドXと称する。
【0035】〔実験〕上記本発明ヘッドAと比較ヘッド
Xとにおける圧電定数(d31)を調べたところ、本発明
ヘッドAではd31=100pC/Nであり非常に高い値
であるのに対して、比較ヘッドXではd31=45pC/
Nであり非常に低い値であることが認められた。
Xとにおける圧電定数(d31)を調べたところ、本発明
ヘッドAではd31=100pC/Nであり非常に高い値
であるのに対して、比較ヘッドXではd31=45pC/
Nであり非常に低い値であることが認められた。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
インクジェットヘッドの短寿命化と、圧電定数の低下と
を抑制しつつ、ノズルの高密度化を図ることができ、且
つこのような優れたインクジェットヘッドを容易に製造
することができるといった効果を奏する。
インクジェットヘッドの短寿命化と、圧電定数の低下と
を抑制しつつ、ノズルの高密度化を図ることができ、且
つこのような優れたインクジェットヘッドを容易に製造
することができるといった効果を奏する。
【図1】本発明にかかる実施の形態のインクジェットヘ
ッドの平面図である。
ッドの平面図である。
【図2】図1のインクジェットヘッドの断面図である。
【図3】図3(a)〜(h)は図1のインクジェットヘ
ッドの製造工程を示す断面図である。
ッドの製造工程を示す断面図である。
1:感光性ガラス基板 2:圧力室 3:振動板 4:Ti膜 5:Pt膜 6:PLT膜 7:圧電体 8:個別電極 9:インク流路 10:平板 11:Crマスク 12:露光部位 13:PZT膜 14:Pt膜
Claims (14)
- 【請求項1】 圧力室を備えた基板の一方の面には、イ
ンクを吐出させるための振動板とペロブスカイト結晶構
造を有する圧電体とを有する圧電素子が形成され、上記
基板の他方の面には、インク流路が設けられたインクジ
ェットヘッドにおいて、 上記基板は、異方性エッチングが可能な感光性ガラス基
板からなり、且つ上記振動板と上記圧電体とが共に薄膜
から成ることを特徴とするインクジェットヘッド。 - 【請求項2】 前記圧電体がPZT薄膜から成る請求項
1記載のインクジェットヘッド。 - 【請求項3】 前記圧電体の結晶方位は(001)面を
主成分とする、請求項1又は2記載のインクジェットヘ
ッド。 - 【請求項4】 前記振動板と前記圧電体との間には、前
記圧電体の結晶方位が(001)面を主成分とし易くな
る補助膜が形成されている、請求項3記載のインクジェ
ットヘッド。 - 【請求項5】 前記補助膜として白金が用いられる、請
求項4記載のインクジェットヘッド。 - 【請求項6】 前記圧電体と前記補助膜との間には、P
LT膜が設けられている、請求項4又は5記載のインク
ジェットヘッド。 - 【請求項7】 異方性エッチングが可能な感光性ガラス
基板の一方の面に、薄膜から成りインクを吐出させるた
めの振動板を形成する振動板形成工程と、 上記振動板上に、ペロブスカイト結晶構造を有する薄膜
を形成する薄膜形成工程と、 上記感光性ガラス基板の他方の面から感光性ガラス基板
をエッチングして圧力室を形成する圧力室形成工程と、 上記ペロブスカイト結晶構造を有する薄膜をエッチング
して圧電体を形成する圧電体形成工程と、 を有することを特徴とするインクジェットヘッドの製造
方法。 - 【請求項8】 前記薄膜形成工程前に、前記圧力室に対
応する部位に露光を施す露光工程を備えると共に、前記
薄膜形成工程として、450℃〜550℃、特に好まし
くは510℃〜540℃の温度範囲内で行われる高周波
スパッタ蒸着法を用いる、請求項7記載のインクジェッ
トヘッドの製造方法。 - 【請求項9】 前記露光工程におけるエネルギー密度が
1.5〜2.0J/cm2 の範囲である、請求項8記載
のインクジェットヘッドの製造方法。 - 【請求項10】 前記圧電体はPZT薄膜から成る、請
求項7、8又は9記載のインクジェットヘッドの製造方
法。 - 【請求項11】 前記圧電体の結晶方位は(001)面
を主成分とする、請求項7、8、9又は10記載のイン
クジェットヘッドの製造方法。 - 【請求項12】 前記振動板形成工程と前記薄膜形成工
程との間には、前記圧電体の結晶方位が(001)面を
主成分とし易くなる補助膜を形成する補助膜形成工程が
含まれる、請求項11記載のインクジェットヘッドの製
造方法。 - 【請求項13】 前記補助膜として白金が用いられる、
請求項12記載のインクジェットヘッドの製造方法。 - 【請求項14】 前記補助膜形成工程と前記薄膜形成工
程との間には、PLT膜を形成するPLT膜形成工程が
含まれる、請求項12又は13記載のインクジェットヘ
ッドの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10278771A JP2000103060A (ja) | 1998-09-30 | 1998-09-30 | インクジェットヘッド及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10278771A JP2000103060A (ja) | 1998-09-30 | 1998-09-30 | インクジェットヘッド及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000103060A true JP2000103060A (ja) | 2000-04-11 |
Family
ID=17601966
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10278771A Pending JP2000103060A (ja) | 1998-09-30 | 1998-09-30 | インクジェットヘッド及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000103060A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007098727A (ja) * | 2005-10-03 | 2007-04-19 | Fujifilm Corp | 液体吐出ヘッドの製造方法及び液体吐出ヘッド並びに画像形成装置 |
| JP2018001640A (ja) * | 2016-07-05 | 2018-01-11 | セイコーエプソン株式会社 | 液体吐出装置 |
-
1998
- 1998-09-30 JP JP10278771A patent/JP2000103060A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007098727A (ja) * | 2005-10-03 | 2007-04-19 | Fujifilm Corp | 液体吐出ヘッドの製造方法及び液体吐出ヘッド並びに画像形成装置 |
| JP2018001640A (ja) * | 2016-07-05 | 2018-01-11 | セイコーエプソン株式会社 | 液体吐出装置 |
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