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JP2000189040A - ケーキ用品質改良剤 - Google Patents

ケーキ用品質改良剤

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JP2000189040A
JP2000189040A JP10366705A JP36670598A JP2000189040A JP 2000189040 A JP2000189040 A JP 2000189040A JP 10366705 A JP10366705 A JP 10366705A JP 36670598 A JP36670598 A JP 36670598A JP 2000189040 A JP2000189040 A JP 2000189040A
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cake
dough
whey protein
flour
protein
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JP10366705A
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Kayoko Ueyasu
佳代子 上保
Kimie Kawachi
公恵 河内
Hitoshi Aikawa
均 相川
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Snow Brand Milk Products Co Ltd
Original Assignee
Snow Brand Milk Products Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 焼成前の生地を安定化させ、焼成中の膨らみ
を増大させ、しっとりとした食感を有するケーキを製造
するためのケーキ用品質改良剤、それを含有するケーキ
用調製粉、及びそれを用いるケーキの製造方法を提供す
る。 【解決手段】 部分加熱変性ホエー蛋白質をケーキ用品
質改良剤の有効成分として用いる。部分加熱変性ホエー
蛋白質は、実質的に脱塩されたホエー蛋白質の蛋白質濃
度が15重量%以下の溶液を、55〜120℃の温度で
120分間以下の時間で加熱処理して得ることができ、
または、前記加熱処理したものを乾燥させて得ることが
できる。前記ケーキ用品質改良剤をケーキ原料の小麦粉
に対して0.01重量%以上含有するものをケーキ用調
製粉とする。前記ケーキ用品質改良剤を小麦粉に対して
0.01重量%以上添加混合したもの、または前記ケー
キ用調製粉を用いて調製した生地を焼成してケーキを製
造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ケーキ用品質改良
剤、ケーキ用調製粉及びそれらを用いたケーキの製造方
法に関する。本発明のケーキ用品質改良剤を用いること
により、焼成前の生地の安定性を高め、焼成中の生地の
膨らみを増大させることができ、さらにしっとりとした
食感を有するケーキを製造することができる。
【0002】
【従来の技術】ケーキとは、洋菓子類の一種であり、小
麦粉に砂糖、卵、バター等の油脂類を混ぜてスポンジ状
に焼成したものや、それをベースにして、泡立てた生ク
リームやチョコレート、ジャムを塗ったり、果物等を飾
った洋菓子を総称したものである。主なものに、スポン
ジケーキ、ショートケーキ、エンゼルケーキ、ロールケ
ーキ、マドレーヌ、バターケーキ、パウンドケーキ、フ
ルーツケーキ等がある。この内、エンゼルケーキ、ロー
ルケーキ、ショートケーキの土台となるのはスポンジケ
ーキである。スポンジケーキは、通常、卵、小麦粉、砂
糖を主原料とし、しっとりとした食感やコク味を与える
ために、牛乳やバター、植物油が少量使用されることも
ある。スポンジケーキの製造方法には、卵黄と卵白を別
々に泡立てる別立て法と、卵黄と卵白を一緒に泡立てる
共立て法がある。いずれの方法においても卵の泡立てが
重要であり、卵に空気を多く含有させ、特にきめの細か
い気泡を多く含有させることにより、焼成するとスポン
ジケーキが十分に膨らみ、しかも、しっとりとした食感
を有するようになる。ところが、スポンジケーキを工業
的に生産する場合、生地にきめの細かい気泡を多く含有
させることは非常に難しく、また生地を調製した後、調
製から焼成までの間に生地に含有される気泡がつぶれや
すくなるので、生地中に含有される気泡が減少し、膨ら
みが小さくなり、スポンジケーキの組織が硬くなり、食
感が悪くなるといった問題があった。
【0003】そこで、焼成前のスポンジケーキの生地を
安定化させ、焼成中のスポンジケーキの膨らみや焼成後
のスポンジケーキの食感を改良するために、水中油型乳
化油脂組成物や気泡性乳化組成物等を使用する試みがな
されている。例えば、特開平5−30890号公報に
は、焼成前の生地を安定化させ、焼きむらが少なく、ソ
フトでしっとりとしたスポンジケーキを製造するため
に、特定のタンパク質で乳化させた水中油型乳化油脂組
成物を用いる技術が開示されている。また、特開平6−
269244号公報及び特開平10−88184号公報
には、生地の気泡性及び安定性を向上させ、さらにボリ
ュームが大きく、口溶けの良いケーキを製造するために
乳化剤と加工鶏卵、乳蛋白から成る気泡性乳化油脂組成
物を用いる技術が開示されている。これらの技術はいず
れも目的とする効果を得るために、乳化剤や安定剤を使
用しており、風味の点で好ましくないといった問題があ
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような現状におい
て、安定剤や乳化剤を使用しないで、風味・食感とも好
ましいケーキを製造する方法が求められているが、その
ような方法は未だ開発されていない。従って、本発明
は、焼成前の生地を安定化させ、焼成中の膨らみを増大
させ、さらにはしっとりとした食感を有するケーキを提
供するためのケーキ用品質改良剤を提供することを課題
とする。本発明はまた、上記ケーキ用品質改良剤を含有
するケーキ用調製粉を提供することを課題とする。本発
明はまた、上記ケーキ用品質改良剤またはケーキ用調製
粉を用いてケーキを製造する方法を提供することを課題
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、部分加熱変
性させたホエー蛋白質を有効成分とするケーキ用品質改
良剤を用いてケーキを製造することにより、焼成前の生
地の安定性を高め、焼成中の膨らみを増大させることが
でき、さらに焼成後のしっとりとした食感を有するケー
キを製造できることを見出し、本発明を完成させるに至
った。
【0006】したがって、本発明は、部分加熱変性ホエ
ー蛋白質を有効成分とするケーキ用品質改良剤、部分加
熱変性ホエー蛋白質が、実質的に脱塩されたホエー蛋白
質の蛋白質濃度15重量%以下の水溶液を、55〜12
0℃の温度で120分以下の加熱処理を行なうことによ
り得られるものである前記ケーキ用品質改良剤、部分加
熱変性ホエー蛋白質の疎水性度(FI)が、50FI/
mg蛋白質以上であることを特徴とする前記ケーキ用品
質改良剤、前記ケーキ用品質改良剤を、ケーキ原料の小
麦粉に対して0.01重量%以上含有させたことを特徴
とするケーキ用調製粉、前記ケーキ用品質改良剤を、小
麦粉に対して0.01重量%以上添加混合して調製した
生地を焼成することを特徴とするケーキの製造方法、及
び前記ケーキ用調製粉を使用して調製した生地を焼成す
ることを特徴とするケーキの製造方法である。
【0007】通常、ホエー蛋白質の溶液は、その濃度が
15重量%を超える場合、加熱により凝固し、脆いゲル
を形成することが知られている。一方で、ホエー蛋白質
の蛋白質濃度を15重量%以下に溶解し、55〜120
℃の温度で、1〜120分間加熱すると、ホエー蛋白質
は凝固せず、球状を呈しているホエー蛋白質分子の構造
が崩れ、鎖状に連結した可溶性の凝集体(以下、可溶性
凝集体と呼ぶ)を形成し、分子表面に疎水基が出現する
ことが知られている(特開平5−64550号公報)。
このようにホエー蛋白質の可溶性凝集体を形成させるに
は、上記の条件でホエー蛋白質溶液を加熱処理すればよ
く、この加熱処理を本発明ではホエー蛋白質の部分加熱
変性と呼び、可溶性凝集体を形成したホエー蛋白質を
「部分加熱変性ホエー蛋白質」と呼ぶ。
【0008】部分加熱変性ホエー蛋白質は、1価または
2価のイオンによってゲル化することが知られており、
このようなホエー蛋白質のゲル化能を利用して、有塩バ
タースプレッド等の油脂製品やローストビーフ、ハム等
の肉製品、かまぼこ等の魚肉製品、デザート等に用いら
れている(特開平5−64550号公報)。また、部分
加熱変性ホエー蛋白質は、パンの膨らみを増大させ、パ
ンに柔らかな食感を与えることができる製パンの品質改
良剤としても利用されている(特開平8−256672
号公報)。部分加熱変性ホエー蛋白質を製パン原料に添
加してパンを調製すると、部分加熱変性ホエー蛋白質が
原料中の塩類によって、ゲルを形成し、さらにドウ中の
小麦蛋白質と相互作用し、ドウ中に微小なゲルが形成さ
れて均等に分散し、焼成する時の加熱にともないゲル中
の水分が水蒸気となって放出され、パンを膨らませると
ともに、一部の水分はゲルのままパンの組織中に残留す
ることにより、パンの品質を改良することができる。
【0009】本発明者らは、この部分加熱変性ホエー蛋
白質をケーキ製造に用いたところ、従来の乳化剤や安定
剤を含有するケーキの品質改良剤より優れた効果が得ら
れることを見出した。また、部分加熱変性ホエー蛋白質
は、上記のような製パンにおける場合とは全く異なる作
用で、ケーキの焼成前の生地を安定化させ、焼成中の膨
らみを増大させ、さらには焼成後のケーキにしっとりし
た食感を付与することができることを見出した。すなわ
ち、部分加熱変性ホエー蛋白質は、ホエー蛋白質分子が
部分的に変性し、可溶性凝集体を形成しているので、蛋
白質分子の表面に疎水基が増加しており、卵とともに撹
拌することにより表面変性を受け、蛋白質分子間の相互
作用が起こり、蛋白質分子同士が結合して網目構造が形
成されることにより気泡性が良好となり、生地調製時に
きめの細かい多くの気泡を抱き込むことができる。さら
に、部分加熱変性ホエー蛋白質を添加することにより生
地の粘度が高くなるため、気泡安定性が高くなり、生地
中に抱き込んだ気泡を保持することができるので、焼成
前の生地の安定性を向上させることができる。また、部
分加熱変性ホエー蛋白質は、加熱凝固性を有するため、
焼成中に生地中に抱き込んだ気泡を放出することなく、
気泡が水蒸気とともに膨張するため膨らみを増大させ、
しっとりとした食感を有するケーキが得られる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳しく説明
する。 [部分加熱変性ホエー蛋白質]最初に、本発明のケーキ
用品質改良剤の有効成分である部分加熱変性ホエー蛋白
質について説明する。本発明の部分加熱変性ホエー蛋白
質は、牛乳を原料としたカゼインまたはチーズの製造時
に副産物として得られるホエーを用いて調製される。そ
の調製方法は、ホエーを膜濃縮装置及びクロマトグラフ
ィー装置を用い、例えば、電気透析法(Stribley,R.C,
Food Processing, 24(1),49,1963)、逆浸透処理法(Ma
rshall,P.G.,Food Technology,22(a),696,1968)、ゲル
濾過法(米国特許第27806号明細書)、限外濾過法
(Horton,R.S.et al.,Food Technology,26,30,1972)ま
たはイオン交換樹脂に吸着させる方法(Skudder,P.J.Ch
em.Ind.,June,810,1983;deWit,J.N.,Proc.Int.Congr.Mi
lk Proteins,p183,1984)等の処理を行って調製しても
よい。このように処理されたホエー蛋白質溶液は、蛋白
質含量が高められ、脂肪、乳糖及び塩類等の低分子成分
が低減または除去されている。なお、このホエー蛋白質
溶液は、加熱によってゲル化しないように、実質的に脱
塩されていることが必要であり、灰分濃度として0.5
〜10重量%であることが好ましい。その後さらに必要
があれば、ホエー蛋白質溶液を濃縮し、凍結乾燥あるい
は噴霧乾燥してもよい。また、通常入手できるホエー蛋
白質濃縮物(WPC)やホエー蛋白質分離物(WPI)
を用いてもよい。
【0011】上記の方法によって得られたホエー蛋白質
溶液またはホエー蛋白質粉末を水に溶解した溶液をゲル
化しない程度に加熱する。すなわち、蛋白質濃度として
15重量%以下、好ましくは4〜15重量%、さらに好
ましくは5〜12重量%に調製したホエー蛋白質溶液
を、温度55℃以上120℃以下、好ましくは65〜9
5℃で加熱する。ホエー蛋白質溶液の濃度が15重量%
を超えると、溶液の粘度が高くなり、生地調製時に気泡
を抱き込みづらくなるため好ましくない。また、加熱温
度が55℃未満となると、蛋白質の変性が不十分であり
好ましくなく、120℃を超えると部分的にホエー蛋白
質がゲル化したり、焦げを生じるため好ましくない。
【0012】また、本発明の部分加熱変性ホエー蛋白質
は、変性したホエー蛋白質の疎水性度によってその特性
が異なる。上記温度で加熱処理を行う場合、加熱時間
を、120分以下とすることにより、部分加熱変性ホエ
ー蛋白質を得ることができる。加熱時間が1分未満で
は、蛋白質の変性が起こらず、下記に定義する疎水性度
を測定した場合、疎水性度が低くなり、目的とする効果
を得ることができないので好ましくない。また、加熱時
間が120分を超えると、疎水性度は高くなるが、水溶
液は部分的にゲル化し、褐変化するので好ましくない。
なお、加熱処理の際のpHは、6.0〜8.0程度とする
ことが好ましい。
【0013】このように、ホエー蛋白質溶液を加熱処理
することによって、ホエー蛋白質はその微細な構造に部
分的な変性を生じ、分子表面に疎水基が出現し、分子間
のSH/SS交換反応を生じながら可溶性凝集体を形成
する。なお、疎水性度とは、部分加熱変性ホエー蛋白質
の加熱変性度の指標であり、以下に示す方法により測定
し、算出される。
【0014】・疎水性度:被検ホエー蛋白質溶液を0.
1〜0.3g/l程度の濃度に希釈し、8mMの1−ア
ニリノナフタレン−8−スルホン酸を蛍光プローブとし
て添加し、蛍光光度計にて励起波長370nm、蛍光波
長470nmにて測定し、得られた値、FIをホエー蛋
白質(mg)当たりで示したもの。以下、疎水性度をF
I値と呼ぶ。本発明においては、疎水性度(FI/mg
蛋白質)が50以上が好ましく、特に好ましくは100
以上である。なお、部分加熱変性ホエー蛋白質の溶液の
調製及びFI値の測定は、上記特開平5−64550号
公報に開示されている方法に従って実施することができ
る。
【0015】本発明の部分加熱変性ホエー蛋白質は、溶
液のままで用いることもできるが、常法に従い、凍結乾
燥または噴霧乾燥して、粉末状としたものを用いること
もできる。このようにして得られる部分加熱変性ホエー
蛋白質は、ケーキ用品質改良剤の有効成分として用いら
れ、その組成は、固形分当たり蛋白質30〜95重量
%、灰分0.5〜10重量%であることが好ましい。本
発明のケーキ用品質改良剤は、必要に応じて、その他の
成分として、澱粉や小麦粉を含むこともできる。
【0016】[ケーキの製造]次に、本発明の部分加熱
変性ホエー蛋白質を使用するケーキの製造について説明
する。なお、本発明のケーキ用品質改良剤が溶液の場合
は、卵にグラニュー糖を添加して卵を泡立てる際、卵に
混合すればよい。本発明のケーキ用品質改良剤が粉末の
場合は、グラニュー糖とともに、卵に添加してもよく、
また、卵にグラニュー糖を添加して卵を泡立てたもの
に、小麦粉とともに混合してもよい。
【0017】生地の調製及び焼成は常法に従って行えば
よく、例えば、卵に本発明の部分加熱変性ホエー蛋白質
を添加し、これにグラニュー糖を加え、ケンウッドミキ
サーを用い、700〜900rpmで5〜10分間撹拌
し、生地に気泡を十分に抱き込ませる。次いで、水を添
加し、さらに200〜300rpmで30秒〜1分間撹
拌した後、小麦粉を添加する。小麦粉を加えた後、20
0〜300rpmで30秒間撹拌し、小麦粉が完全に生
地に混合されたところで撹拌を止め、得られた生地を適
当な大きさの型に流し込み、例えば、60gの生地を型
に流した場合は、約180℃のオーブンで約22分間焼
成すればよい。この時、ケーキ用品質改良剤の添加量は
ホエー蛋白質に換算し、原料の小麦粉に対して0.01
〜10重量%とすることが好ましく、0.05〜3重量
%とすることがより好ましく、2重量%とすることが特
に好ましい。ケーキ品質改良剤の添加量が0.01重量
%未満では、焼成前の生地に安定性を付与することがで
きず、10重量%を越えると生地の粘度が大きく、生地
調製時に十分な気泡を抱き込むことができないので好ま
しくない。また、グラニュー糖の添加量は、小麦粉に対
して80〜100重量%、水の添加量は、小麦粉に対し
て約10重量%とすることが好ましく、その他、風味向
上の目的で、クリームまたは香料等を添加することがで
きる。本発明の溶液状または粉末状のケーキ用品質改良
剤を原料に添加することにより、焼成前の生地の安定性
を高め、焼成中の生地の膨らみを増大させることがで
き、さらにはしっとりとした食感を有するケーキを製造
することができる。
【0018】[ケーキ用調製粉]なお、本発明のケーキ
用品質改良剤を、グラニュー糖や小麦粉等のケーキの主
原料と混合することにより、ケーキ用調製粉を調製する
ことができ、これを使用して、目的とするケーキを製造
することができる。この場合は、ケーキ用調製粉中に含
まれるケーキ用品質改良剤の量は、上記と同様に、ホエ
ー蛋白質に換算して、原料の小麦粉に対して0.01〜
10重量%とすることが好ましく、0.05〜3重量%
とすることがより好ましく、2重量%とすることが特に
好ましい。また、ケーキ用調製粉中のグラニュー糖の含
有量は、上記と同様、小麦粉に対して80〜100重量
%とすることが好ましく、その他、風味向上の目的で、
クリームまたは香料等を含有させることが好ましい。本
発明のケーキ用調製粉を使用する場合は、ケーキ用調製
粉に、卵、水等を適宜添加混合して調製した生地を焼成
すればよい。
【0019】
【実施例】実施例及び試験例により本発明をさらに詳細
に説明する。
【0020】(実施例1:部分加熱変性ホエー蛋白質
(液体)の調製)ホエー蛋白質分離物(WPI;蛋白質
含量89.8重量%、灰分含量1.34重量%;サンラク
トI−1:太陽化学社製)2000gを、脱イオン水1
8000gに溶解し、10重量%濃度のWPI溶液(蛋
白質含量9重量%、灰分含量0.13重量%、pH7)
を調製した。このWPI溶液を湯浴中で撹拌しながら加
熱し、液温が80℃に達した後、30分間保持した。次
いで、氷水中で5℃まで冷却し、部分加熱変性WPI溶
液を得た。これを下記の実施例3においてケーキ用品質
改良剤として用いた。なおこの部分加熱変性WPI溶液
のFI値を前記の定義に従って測定したところ、92F
I/mg蛋白質であった。
【0021】(実施例2:部分加熱変性ホエー蛋白質
(粉末)の調製)ホエー蛋白質濃縮物(WPC;蛋白質
含量75重量%、灰分含量5重量%:type7502:Expres
s Food社製)120gを、脱イオン水1380gに溶解
し、8重量%濃度のWPC溶液を調製した。このWPC
溶液を温浴中で撹拌しながら加熱し、液温が97℃に達
した後8分間保持した。次いで、30℃まで冷却し、部
分加熱変性WPC溶液を得た。この溶液のFI値を測定
したところ、114FI/mg蛋白質であった。次に、
この部分加熱変性WPC溶液を50℃に加温しながら、
圧力噴霧乾燥装置により噴霧乾燥を行い、部分加熱変性
WPC粉末を得た。これを下記の実施例4においてケー
キ用品質改良剤として用いた。なお、この部分加熱変性
WPC粉末を再び水に溶解し、同様にFI値を測定した
ところ、110FI/mg蛋白質であった。
【0022】(実施例3:ケーキの製造)表1の配合に
従い、下記の方法によりケーキを製造した。実施例1で
得られた部分加熱変性WPI溶液を用いたものを試料1
とし、試料1で用いた部分加熱変性WPI溶液と同濃度
の未変性WPI溶液を用いたものを試料2とし、さら
に、ホエー蛋白質未添加のものを試料3とした。
【0023】
【表1】
【0024】卵と、部分加熱変性WPI溶液または未変
性のWPI溶液とを混合し、篩にかけたグラニュー糖を
加えた。試料3の場合は、卵に、いずれの改良剤も加え
ずに、篩にかけたグラニュー糖を加えた。次いで、これ
らをケンウッドミキサーを用いて800rpmで10分
間撹拌し、卵に気泡を十分に抱き込ませた。その後、水
を加え270rpmにて30秒間撹拌し、水分を分散さ
せた後、篩にかけた薄力粉を加え、220rpmにて3
0秒間撹拌し、生地を得た。得られた生地を型(直径1
0cm丸型)に60g充填し、180℃のオーブンで2
2分間焼成した。
【0025】(試験例1)実施例3で得られたケーキに
ついて、焼成前の生地の安定性を確認するために、薄力
粉添加前、生地調製直後及び30分後の生地の比重の測
定を行った。また、焼成中の生地の膨らみを確認するた
めに、生地の容積の測定を行った。さらに、しっとり感
については官能評価で評価した。測定及び評価の方法を
以下に示す。
【0026】(1) 生地の比重の測定 シャーレ(内径6cm、高さ3cm)の重量を測定し、
次いでシャーレに生地を充填し、シャーレと生地の重量
を測定し、これらの測定値から生地の重量を求め、同じ
シャーレで測定した水の重量で生地の重量を除して生地
の比重を算出した。結果を表2に示す。
【0027】
【表2】
【0028】部分加熱変性WPI溶液を添加した試料1
は、小麦粉添加前において、ホエー蛋白質未添加の試料
3及び未変性WPI溶液を添加した試料2と比べて、生
地の比重が軽く、多くの空気が生地中に含有されてい
た。また、生地調製直後及び30分後の生地についても
試料1は、他の試料に比べて、比重の値が大きくならず
それだけ、生地に安定性があることが確認された。
【0029】(2) 生地の比容積の測定 焼成したケーキを1時間放冷後、菜種法(E.J.Pyler,Ba
king Science & Technology,Vol.II,p892,SIEBEL Publi
shing Company,Chicago,ILL,1973)で容積の測定を行っ
た。すなわち、ケーキの入る容積を有する容器の体積を
菜種種子を用いて測定しておき、この容器にケーキを入
れた時の空隙の体積を菜種法を用いて測定し、最初の菜
種の容積との割合を求めた。この値が大きいほど、ケー
キが膨らんだことを示す。結果を表3に示す。
【0030】
【表3】
【0031】部分加熱変性WPI溶液を添加した試料1
は、ホエー蛋白質未添加の試料3及び未変性WPI溶液
を添加した試料2と比べて、生地の比容積が大きく、焼
成中により膨らんだことが確認された。
【0032】(3) 官能評価 焼成したケーキを20℃で1晩放置したものを10gづ
つ、10名の熟練したパネラーに食してもらい、5点:
大変好ましい、4点:好ましい、3点:どちらでもな
い、2点:好ましくない、1点:全く好ましくないの5
段階で官能評価し、その平均点で示した。結果を表4に
示す。
【0033】
【表4】
【0034】部分加熱変性WPI溶液を添加した試料1
は、生地のきめも細かく、ふんわりとし、しかもしっと
りとした食感を有しており、大変好ましいとの評価を得
た。一方で、ホエー蛋白質未添加の試料3及び未変性W
PI溶液を添加した試料2は、生地のきめが粗く、試料
1と比べて、硬いとの評価であった。
【0035】(実施例4:ケーキの製造)表5の配合に
従い、下記の方法によりケーキを製造した。実施例2で
得られた部分加熱変性WPC粉末を用いたものを試料4
とし、未変性WPC粉末を用いたものを試料5とし、さ
らに、ホエー蛋白質未添加のものを試料6とした。
【0036】
【表5】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 添加量(重量%) −−−−−−−−−−−−−−−−− 原料 試料4 試料5 試料6 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 小麦粉 30 30 30 グラニュー糖 30 30 30 全卵 15 15 15 水 22.5 0 25 部分加熱変性WPC粉末 2.5 0 0 未変性WPC粉末 0 25 0 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0037】卵に、篩にかけたグラニュー糖を加え、ケ
ンウッドミキサーを用いて800rpmで10分間撹拌
し、卵に気泡を十分に抱き込ませた。その後、水を加
え、270rpmにて30秒間撹拌し、水分を分散させ
た後、篩にかけた薄力粉と、部分加熱変性WPC粉末ま
たは未変性WPC粉末を混合した。なお、試料6の場合
は、いずれの改良剤も加えなかった。次いで、これを2
20rpmにて30秒間撹拌し、生地を得た。得られた
生地を型(直径10cm丸型)に60g充填し、180
℃のオーブンで22分間焼成した。なお、本実施例にお
ける卵の添加量は、実施例3より少なく、膨らみにくい
生地である。
【0038】(試験例2)実施例4において得られたケ
ーキについて、焼成前の生地の安定性を確認するため
に、薄力粉添加前、生地調製直後及び30分後の生地の
比重の測定を行った。また、焼成中の生地の膨らみを確
認するために生地の容積の測定を行った。さらに、しっ
とり感については官能評価で評価した。測定及び評価は
試験例1と同様の方法で行った。結果を表6〜8に示
す。
【0039】
【表6】
【0040】部分加熱変性WPC粉末を添加した試料4
は、小麦粉添加前において、ホエー蛋白質未添加の試料
6及び未変性WPC粉末を添加した試料5と比べて、生
地の比重が軽く、多くの空気が生地中に含有されてい
た。また、生地調製後及び30分後の生地についても、
試料4は、他の試料に比べ比重の値が大きくならず、そ
れだけ、生地に安定性があることが確認された。
【0041】
【表7】
【0042】部分加熱変性WPC粉末を添加した試料4
は、ホエー蛋白質未添加の試料6及び未変性WPC粉末
を添加した試料5と比べて、生地の比容積が大きく、焼
成中により膨らんだことが確認された。
【0043】
【表8】
【0044】部分加熱変性WPC粉末を添加した試料4
は、生地のきめも細かく、ふんわりとし、しかもしっと
りとした食感を有しており、大変好ましいとの評価を得
た。一方で、ホエー蛋白質未添加の試料6及び未変性W
PC粉末を添加した試料5は、生地のきめが粗く、試料
4と比べ硬いとの評価であった。本試験例におけるケー
キは、原料中の卵の配合量が少なく、本来膨らみにくい
生地であるにもかかわらず、部分加熱変性WPC粉末を
用いた試料4では、ふんわりとし、しかもしっとりとし
た食感を有する評価の高いケーキが得られた。
【0045】
【発明の効果】本発明では、部分加熱変性ホエー蛋白質
を有効成分とするケーキ用品質改良剤、ケーキ用品質改
良剤を含有するケーキ用調製粉、及びこれらを用いたケ
ーキの製造方法が提供される。本発明のケーキ用品質改
良剤またはケーキ用調製粉を用いて調製したケーキは、
焼成前の生地の安定性が高められ、焼成中の膨らみが増
大し、焼成後もしっとりとした食感を有する。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 部分加熱変性ホエー蛋白質を有効成分と
    するケーキ用品質改良剤。
  2. 【請求項2】 部分加熱変性ホエー蛋白質が、実質的に
    脱塩されたホエー蛋白質の蛋白質濃度15重量%以下の
    水溶液を、55〜120℃の温度で120分以下の加熱
    処理を行なうことにより得られるものである請求項1記
    載のケーキ用品質改良剤。
  3. 【請求項3】 部分加熱変性ホエー蛋白質の疎水性度
    (FI)が、50FI/mg蛋白質以上であることを特
    徴とする請求項1または2記載のケーキ用品質改良剤。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のケーキ
    用品質改良剤を、ケーキ原料の小麦粉に対して0.01
    重量%以上含有させたことを特徴とするケーキ用調製
    粉。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載のケーキ
    用品質改良剤を、小麦粉に対して0.01重量%以上添
    加混合して調製した生地を焼成することを特徴とするケ
    ーキの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項4記載のケーキ用調製粉を使用し
    て調製した生地を焼成することを特徴とするケーキの製
    造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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