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JP2000178395A - 熱可塑性フッ素系樹脂組成物及びトナー定着用部材 - Google Patents

熱可塑性フッ素系樹脂組成物及びトナー定着用部材

Info

Publication number
JP2000178395A
JP2000178395A JP35433498A JP35433498A JP2000178395A JP 2000178395 A JP2000178395 A JP 2000178395A JP 35433498 A JP35433498 A JP 35433498A JP 35433498 A JP35433498 A JP 35433498A JP 2000178395 A JP2000178395 A JP 2000178395A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silicone resin
silicone
compound
thermoplastic fluororesin
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP35433498A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaharu Maruo
正晴 円尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Gunze Ltd
Original Assignee
Gunze Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Gunze Ltd filed Critical Gunze Ltd
Priority to JP35433498A priority Critical patent/JP2000178395A/ja
Publication of JP2000178395A publication Critical patent/JP2000178395A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に熱可塑性フッ素系樹脂の有する耐熱性と
シリコーンオイル等のシリコーン化合物に対する濡れ性
を更に向上した組成物とその用途についての提供。 【解決手段】 熱可塑性フッ素系樹脂80〜96重量
部、シリコーン樹脂(三次元網状構造)粉体20〜4重
量部と、パーフルオロアルキル官能シラン化合物(EX
・・パーフルオロアルキルトリメトキシシラン)と該シ
リコーン樹脂粉体に対して2〜55重量%含有されてい
る熱可塑性フッ素系樹脂組成物。該組成物は成形性に優
れ、各種用途(コーティング、機械部品、フィルム等)
に向けられる。中でも無端管状フィルムは複写機等のト
ナー定着用部材として有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱可塑性フッ素系樹
脂組成物及びそれの無端管状フィルム成形体としてのト
ナー定着用部材への使用に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばフッ素系樹脂組成物としてパーフ
ルオロシラン化合物と共に顔料を配合して得た塗料用組
成物(特開平4−272973号公報)、スルホンアミ
ド結合を有するパーフルオロシランカップリング剤1〜
20重量%で処理した無機質フィラーを配合して得た高
耐圧縮性組成物(特開平2ー11651号公報)が各々
知られている。又、単にフッ素樹脂に0.1〜3%のシ
リコーンオイル又はシリコーンパウダーを配合し、これ
を定着部材として使用したものとして特開平10−21
3988号公報も知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は少なくとも熱
可塑性フッ素系樹脂の本来有する機械的特性を維持し、
より高い耐熱性を付与せしめると共に、より優れた表面
性(表面粗さ)をもって、種々の形状を有する成形体に
容易に成形することができ、しかもシリコーンオイル等
のシリコーン化合物に対する親和性をより向上せしめる
ことを主たる目的として鋭意検討した結果、見い出した
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題は請求項1に記
載する手段によって容易に達成することができる。即ち
熱可塑性フッ素系樹脂80〜96重量部と、シリコーン
樹脂粉体20〜4重量部と該シリコーン樹脂粉体に対し
て2〜55重量%のパーフルオロアルキル官能シラン化
合物が含有されていることを特徴とする熱可塑性フッ素
系樹脂組成物の提供によってなされる。
【0005】又、前記熱可塑性フッ素系樹脂組成物は用
途に応じて種々の形態で使用されるがその1つとして無
端管状フィルム(請求項5)があり、これをロール状又
はベルト状にして複写機等に組込んで紙上に転写された
トナー画像の定着の為の部材として使用することも特徴
として提供する。(請求項6) 尚、請求項2〜4は請求項1に従属する手段として提供
するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に本発明を実施例と共に詳細
に説明する。
【0007】まず前記請求項1における熱可塑性フッ素
系樹脂(以下単にフッ素樹脂と呼ぶ)は、熱により溶融
して種々の形状に成形できるポリマーであり、具体的に
は例えばポリビニリデンフルオライド、ポリ三フッ化エ
チレン等の単独ポリマ、エチレンと四フッ化エチレンと
の2元共重合体(以下ETFEと略す)、エチレンと三
フッ化塩化エチレンとの2元共重合体(以下ECTFE
と略す)、四フッ化エチレンとパーフルオロアルキルビ
ニルエーテルとの2元共重合体(以下PFAと略す)、
四フッ化エチレンと六フッ化ポリプロピレンとの2元共
重合体、四フッ化エチレンと六フッ化プロビレンとパー
フルオロアルキルビニルエーテルとの3元共重合体等が
挙げられるが、中でも融点が200〜320゜Cの共重
合体が好ましい(請求項2)。例えば、PFA(融点3
00〜310゜C)、ETFE(融点225〜250゜
C)が挙げられる。これは組成化しやすく、そしてその
組成物の成形性、更には耐熱性、耐屈曲性等にも優れて
いるからである。尚、これらフッ素樹脂は、一般に粉体
で供せられるが、その粒度、粒形には制約はない。
【0008】又、後述する所定量のパーフルオロアルキ
ル官能シラン化合物を有して、フッ素樹脂に混合分散さ
れるシリコーン樹脂粉体は、三次元網状構造を有する有
機シロキサンのポリマが所定形状をもって粉末状にされ
たものである。該ポリマ自身は基本的には、加水分解性
官能基(例えばハロゲン、アルコキシ基)を2〜3個有
するメチル又はフェニルシラン化合物を出発原料とし
て、これを加水分解しつつ重縮合反応することで得られ
るものである。従って、該ポリマをベースにして、その
1部を他の反応性をモノマで反応置換して、若干変性し
た変性オルガノ樹脂の粉体も含まれる。例えばアルキッ
ド、エステル、アクリル、エポキシ等である。
【0009】前記シリコーン樹脂粉体の形状は、球状で
も良いし、種々の形状が混在する不定形であっても良
い。従ってこの形状には制限はない。しかし特にその粉
体の有する比表面積については、一定範囲以内にあるこ
とが望ましく、それは10〜100m/gであり、好
ましくは20〜80m/gである(請求項3)。これ
は10m/g未満では、シリコーン樹脂粉体の配合の
増量に対する悪影響(成形性、表面性、耐屈曲性等の低
下の度合)が顕著的に現われるからであり、逆に100
/gを超えると、パーフルオロアルキル官能シラン
化合物(以下FRS化合物と呼ぶ)の使用量をより多く
する必要があり、その結果フッ素樹脂のシリコーンオイ
ル等のシリコーン化合物に対する親和性をより大きな効
果でもって改質することができなくなる。これはFRS
化合物がシリコーン樹脂粉体に作用(FRS化合物の官
能基部分)するよりも、該FRS化合物自身の反応が優
先し、そこで生成する反応物がシリコーン樹脂粉体を覆
ってしまう結果ではないかと考えられる。
【0010】尚、前記シリコーン樹脂粉体は粒形と粒径
が同一、同一粒形で異粒径、種々の粒形と粒径(不定
形)の3つの場合があるが、同一粒形で、あまり粒径に
もバラツキがなく、かつあまりにも粒径の小さいものよ
りもある程度大きい方が好ましい。また、前記比表面積
は同一粒形であれば粒径(平均)が大きくなる程小さく
なり、不定形であれば粒径よりもむしろカサ比重に依存
し、これが大きい程、比表面積は小さくなる。
【0011】そしてFRS化合物は、フッ素樹脂中によ
り多くのシリコーン樹脂粉体を混合して、フッ素樹脂自
身の有する機械的性質を低下させることなく耐熱性、シ
リコーンオイル等のシリコーン化合物に対する親和性
(以下単にシリコーン濡れ性と呼ぶ)のより大きな改善
を計るために使用される。つまりFRS化合物が使用さ
れない場合、シリコーン樹脂粉体の増量と共に、まずフ
ッ素樹脂への混合分散そのものが容易に行われない。仮
に混合分散しても成形そのものがスムースに行われな
い。また成形体が得られても、不均一分散状態であるた
めに、フッ素樹脂自身の有する耐熱性、シリコーン濡れ
性、表面性、機械的性質を大きく低下させることにな
る。従ってFRS化合物は主としてフッ素樹脂とシリコ
ーン樹脂粉体との間に介在して両者に絶大な親和的結合
をもたらすのに有効に作用するものといえる。
【0012】前記のような作用効果をもたらすFRS化
合物は具体的には1個のケイ素に加水分解性の官能基、
例えば塩素とかアルコキシル基が1〜3個結合され、そ
して1個のパーフルオロアルキル基、つまり少なくとも
アルキル基の末端の3個の水素原子の全てがフッ素で置
換されたアルキル基の結合されたものである。これらは
一般に常温で液状の単分子化合物であるが、半固形状の
オリゴマーであってもよい。また該官能基の数は2〜3
個の方がより少量の添加でより大きい効果が得られ易い
ので好ましい。またパーフルオロアルキル基の炭素数
は、一般に2〜10の範囲であるが出来るだけ多い方が
よい。更にフッ素原子置換はアルキル基末端に限らず鎖
中の水素原子と適宜置換されていてもよい。そして、更
に具体的には次の示性式で示す8つが例示できる。尚、
この8つの他に−Clが−Brである場合、−Cl、ー
OCH叉はーOC が−OCOCHであっても
よい。
【0013】 CF(CHSi(OCH ・・・(1) CF(CHSi(CH)(OC ・・・(2) CF(CF(CHSi(OCH ・・・(3) CF(CF(CHSi(OCH ・・・(4) CF(CF(CHSi(CH)(OCH ・・・(5 ) CF(CHSiCl ・・・(6) CF(CF(CHSiCl ・・・(7) CF(CF(CHSi(CH)Cl ・・・(8)
【0014】しかし、前記具体例の中でも(1)、
(3)、(4)で示すようなパーフルオロアルキルトリ
アルコキシシランが好ましく(請求項4)、更には
(3)、(4)で示すようなパーフルオロアルキル基の
炭素数のより多いものがより好ましい。これはFRS化
合物中のパーフルオロアルキル基に基づくフッ素樹脂と
シリコーン樹脂とのより高い親和力及び他方の官能アル
コキシ基に基づくシリコーン樹脂粉体との間の作用(結
合)がより迅速に進行すること、更にはFRS化合物自
身によるブリードアウト等の危険性も無いからである。
また、官能基が−Cl等のハロゲンである場合には、公
害、腐食性等の点でもあまり好ましくないと言うことに
もよる。
【0015】次に前記3成分の配合量について説明す
る。まずフッ素樹脂は80〜96重量部好ましくは85
〜93重量部、シリコーン樹脂粉体として20〜4重量
部好ましくは15〜7重量部をもって100重量部とな
し、これを主成分として、本発明における熱可塑性フッ
素系樹脂組成物の主体が形成される。これはシリコーン
樹脂紛体が4重量部未満であるとフッ素樹脂自身の耐熱
性、シリコーン濡れ性において若干の改良が見られるも
のの本発明に云う、より顕著な効果がもたらされず、逆
に20重量部を超えるといかなる条件でFRS化合物を
駆使しようとも、成形性と共にフッ素樹脂自身の有する
耐屈曲性等の機械的性質が改悪される方向に進むといっ
た理由による。
【0016】一方、FRS化合物は前記シリコーン樹脂
粉体の20〜4重量部に対して2〜55重量%、好まし
くは4〜40重量%、更には7〜30重量%が好ましく
添加される。ここでまずFSR化合物の添加の基準がシ
リコーン樹脂に対してなされるのはフッ素樹脂とシリコ
ーン樹脂との親和の仕組みが、まずFRS化合物中の加
水分解性の官能基がシリコーン樹脂粉体と何らかの作用
(化学的結合か、物理化学的か、単なる物理的な表面吸
着か)して両者が結合する。その結果未関与のパーフル
オロアルキル基が外方に向って伸びた状態にあり、これ
がフッ素樹脂と親和して相容することになり、最終的に
フッ素樹脂とシリコーン樹脂粉体とが容易に相容する結
果になるというものである。FRS化合物の添加量が2
〜55重量%に特定されるのは、前記の作用機構を経て
目的とする効果を発現するための必要量ということであ
るが、更には特にシリコーン濡れ性の大幅改善を目的と
する本発明にあって、これの達成のために、成形体の表
面にFSR化合物で完全に覆われていないシリコーン樹
脂粉体自身の少なくとも必要量が露出状態にある必要が
あり、これを達成する添加量ということでも決められた
ものである。つまりFRS化合物が2重量%未満では、
両者が十分に親和して相容し分散することができないこ
とになり、そして逆に55重量%を超えると、シリコー
ン樹脂粉体の最高配合量の20重量部の全てが、FRS
化合物によって完全に覆われてしまい、該樹脂粉体自身
による露出部分(ストリップ部分)が成形体表面に全く
現われないことになり、本発明に云うシリコーン濡れ性
の新たな付与がなされないということになる。
【0017】尚、前記FRS化合物の添加量2〜55重
量%は、前記2つの作用効果発現が条件になるので、こ
の条件が有効に発現されるように、この添加量の範囲以
内でシリコーン樹脂粉体の配合量と共に最適量のFRS
化合物を決めることになる。これは事前にテスト確認す
ることが最善であるが、次のAで示す計算式から求めた
理論FRS化合物添加量を目安とすることも出来る。
【0018】
【0019】前記A式で計算されるFRS化合物の添加
量は、シリコーン樹脂粉体の全部がFRS化合物で覆わ
れた場合の理論量であり、従って少なくともA式によっ
て得られた添加量よりも少量を使うことが目安となる。
尚、FRS化合物の最小被覆面積は、シリコーン樹脂粉
体に対してSiOが垂直に配列されて全体が覆われると
仮定したものであり、パーフルオロアルキル基の種類に
は関係なく、最小被覆面積は(13Å)(m)とい
う事になる。従ってFRS化合物1g当たりの最小被覆
面積(m/g)は、その分子量によって決まる。参考
までにA式における前記(4)の示性式で示すFRS化
合物(分子量568.7)の最小被覆面積は138m
/gであり、該理論量A7、6gと計算される。
【0020】前記3成分の配合方法については、種々の
方法があるが、次の方法によるのが望ましい。まず所定
量のシリコーン樹脂粉体とFRS化合物との混合を行
う。この混合については、FRS化合物を水またはIP
A等のアルコール(水を含有していても良い)に溶解し
ておき、これをシリコーン樹脂粉体中に攪拌しながら添
加し、十分分散させて後、加熱乾燥する。この時添加は
点滴的又はスプレー的に行うのが良く、またシリコーン
樹脂粉体を加熱しておいても良い。またシリコーン樹脂
粉体に水又はアルコールを添加しておき、この中に攪拌
しながらFRS化合物の水又はアルコール溶液を添加
し、最後に加熱乾燥する。この混合段階でFRS化合物
の加水分解性官能基部分が加水分解し、シリコーン樹脂
粉体に結合される。この時添加したFSR化合物の全部
がシリコーン樹脂粉体に関与するとはとは限らず、1部
はFRS化合物同士の縮重合反応も進み、オリゴマー、
更にはシリコーン樹脂のような三次元網状ポリマも生成
するのではないかと考えられる。
【0021】前記のとおり混合して処理したシリコーン
樹脂粉体は、フッ素樹脂粉体とヘンシェルミキサー等を
使って混合し、十分分散して目的の熱可塑性フッ素系樹
脂組成物を得るが、ここでの混合分散を更に進めて、二
軸押出機を使って、溶融解押出混練し、ペレタイズとし
てこれを該組成物とすることもできる。
【0022】前記得られた組成物は、フッ素樹脂本来の
有する耐熱性よりも、より優れた耐熱性とシリコーン濡
れ性が付与され、また各種被体(例えばガラス製品)に
対して密着性もより向上する事から、より改良されたも
のとして、各々分野で使用される。特に各種被体へのコ
ーティング材料として有望である。勿論フィルム状、棒
状、型物への成形も容易である。フィルム状である場
合、厚さ50〜300μm程度のものまで容易に成形で
き、しかも環状ノズルからの溶融押出成形も容易であ
り、各種サイズの無端管状フィルムとして得ることがで
きる(請求項5)。
【0023】無端管状フィルムとしての用途は、これを
芯材に篏着固定して、塗料、接着剤等の高温でのコーテ
ィング用のローラとか、印刷機のインキ練りローラと
か、更には複写機等の電子情報機器におけるトナー画像
の紙への加熱定着ローラ又はベルトの部材としても有効
である。この加熱定着ローラ又はベルトとしての使用
(請求項6)は、耐熱性の他にシリコーン濡れ性も要求
されることから、より有効な使い方である。これは一般
に複写紙に定着されたトナー画像が積まれる次の複写紙
の裏にオフセット(裏移り)されて汚れるので、これを
防ぐために該ローラ又はベルトを介して定着と同時に複
写画面にシリコーンオイルがコーティングされる。この
コーティングは、可能な限り薄層(少量のシリコーンオ
イル)で、全面に均一に行うことが極めて重要である。
本発明に基づく定着部材はこれを容易に達成するもので
ある。これは本定着部材では、シリコーン樹脂粉体の露
出にある部分がフィルム表面に極めて多く、かつ細密の
状態で薄層を形成する如く、均一な表面をもって形成さ
れていことによるものである。つまり、該フィルム表面
はシリコーンオイルとの親和性が極めて高い状態にある
ので、ごく少量の該オイルの供給でも速やかに均一に定
着ローラ又はベルト面に薄層で展延され、それがそのま
ま定着と同時に複写画面の全体に転移し、薄くコーティ
ングされることになる。該オフセットが可能な限り少量
のシリコーンオイルで防止されるということは、積まれ
てくる複写紙同志の付着を防ぐということにおいても極
めて重要なことである。従って、定着部材としての使用
の場合には、耐熱性と共により高いシリコーン濡れ性を
有する事が極めて重要となる。
【0024】前記定着部材の具体的な使用形態は、一般
に複写機等で使用されている状態と同じである。つまり
定着ローラの場合は、例えばアルミ管等の金属性芯管に
弾性層を設け、その上に本発明に係わる無端円筒状フィ
ルムを篏着したものを該ローラとし、この芯管の中に
は、加熱源を内設しておく。オフセット防止のシリコー
ンオイルの供給は該ローラに対して線接触で設けた塗布
ローラを介して行う。一方、ベルトの場合には、特に多
色刷りの場合に使用され、弾性層を設けたアルミ等金属
芯管の2〜3本に張架する。加熱源はアルミ芯管に内設
するか叉はベルトの裏面に近設する。シリコーンオイル
の供給は前記定着ローラと同じ形態を採用する。
【0025】定着部材としての無端管状フィルムの厚さ
は、該部材として使用形態(ローラ又はベルト)、定着
効率(熱伝導)、耐屈曲強度等の点から考慮して決める
のが良い。一般に50〜300μm程度を目安として最
適厚みを決める。尚、該フィルムへの成形はフッ素樹脂
の有する融点又は軟化点を基準に、成形温度を設定し、
環状ダイスよりインナーサイジングを行いつつ押出され
るが、延伸はあまり行わずに徐冷しつつ引き取るのが良
い。また実際に使用する前には予め熱処理して内部応力
等を除去するのが良い。
【0026】尚、前記3成分による組成化は一般に各々
1種類によって行われるが、これが複数の種類の混合で
あっても良く、更に他の一般に知られている各種添加剤
の添加も妨げるものではない。
【0027】
【実施例】以下に比較例と共に、更に実施例によって詳
述する。尚、本文中及び該例中で云う耐熱性、シリコー
ン濡れ性は次の方法によって測定されたものである。
【0028】・ 耐熱性・・・ASTM D1708の
測定規格に基づき、常温(23゜C)と高温下(その温
度は表1中に記載)で引張強度(kgf/cm)を測
定し、その差をもって耐熱性の尺度とした。従ってその
差の大きいほど耐熱性が悪いことになる。 ・ シリコーン濡れ性・・・200センチストークスの
ジメチルシリコーンオイルを使って、これの一滴をサン
プル上に滴下してその時の接触角を測定した。該角度が
小さい程該オイルに対して良く濡れるので、複写紙の非
オフセット効果は、より少量のシリコーンオイルの使用
でより大きく現れることになる。尚測定は、協和界面科
学株式会社製のCA−Sミクロンー2型器によった。ま
た各測定値は各3サンプルについて測定し、その平均値
を記した。
【0029】(実施例1)まずケイ素原子に1個のメチ
ル基の結合した三次元網状構造のシリコーン樹脂粉体と
して、東芝シリコーン株式会社製のトスパール105
(平均粒径0.5μm、比表面積70m/g)を使用
し、これの1.5kgを採取し、ハイミキサー中に入れ
た。一方、パーフルオロアルキル官能シラン化合物とし
て、前記示性式中(4)で示すパーフルオロアルキルリ
メトキシシラン(東芝シリコーン株式会社製TSL82
33)をIPAに溶解し、1.5重量%の溶液となし、
これの6kgを採って、前記ハイミキサー中に攪拌しな
がら徐々に添加した。そして添加が終了したら、これを
一旦取り出して今度は真空乾燥機中に入れて、40゜C
で24時間真空乾燥した。(TSL8233はトスパール
105に対して6重量%添加)、以下これを処理トスパ
ールと呼ぶ。
【0030】次に前記処理トスパールの1.4kgとフ
ッ素樹脂としてPFA(旭硝子株式会社製アフロンPF
A)粉体12.6kgとハイミキサーにて十分混合した
(該アフロン90重量部/トスパール10重量部の割
合)。そしてこれを更に2軸押出機(バレル温度320
〜360゜C)にて混練しつつペレタイズし、ペレット
状の熱可塑性フッ素系樹脂組成物とした。以下これを単
にペレットと呼ぶ。
【0031】そして、前記ペレットを用いて、次の条件
で無端管状フィルムに成形した。クロスヘッドダイ(内
径150mmφ、ノズル幅1.0の環状ダイス)をヘッ
ドに有する1軸押出機(バレル温度320〜360゜
C)にて、インナーサイジングしつつ常温の空気中に押
し出し、ほぼ常温になった時点で巻き取るようにし、押
出しから巻き取る間で延伸(縦、横)は積極的に行なわ
なかった。成形は終始順調でトラブルもなく終った。最
後に130゜Cで熱処理して全行程を終了した。
【0032】前記熱処理した管状フィルムの表面は、フ
ローマークとか肌荒れとかは全く無く平滑であったが、
その断面をSEM(走査形電子顕微鏡)で観察すると、
その表面はトスパール105粉体と考えられる無数の微
細突起のあることが観察された。このものの耐熱性とシ
リコーン濡れ性を表1にまとめた。尚、該管状フィルム
の内径は147.9mmで、肉厚は200±5μmであ
った。また比較のためにアフロンPFAのみで同様条件
にて成形し、これをブランクとして耐熱性とシリコーン
濡れ性とを測定して表1にまとめ、これは二重カッコで
示した。
【0033】
【表1】
【0034】(比較例1)(範囲外のパーフルオロアル
キル官能シラン化合物の量) 実施例1においてパーフルオロアルキルリメトキシシラ
ンのTSL8233をトスパール105(1.5kg)
に対して、1重量%と63重量%とを添加し、同様に処
理して、各々の処理トスパールを得た。そして、この各
々の処理トスパールを用いて同様にPFAに混合し、ペ
レタイズしてペレットを得た。
【0035】そして、前記各々のペレットを用いて、実
施例1と同様条件にてクロスヘッドダイより溶解押出し
成形を行った。その結果TSL8233・1重量%添加
のペレットによる成形では順調に成形されず、また得ら
れた管状フィルムの表面は荒れていて実用できるレベル
のものが得られなかった。一方、TSL8233・63
重量%添加のペレットでは問題無く成形され、表面状態
も実施例1と差は見られなかったので更に実施例1と同
様に熱処理した。この熱処理したものをフィルムA(6
3)と呼び、耐熱性とシリコーン濡れ性について測定し
表1まとめた。(1重量%添加によるフィルムについて
は測定せず)
【0036】(比較例2)(範囲外のシリコーン樹脂粉
体量) 実施例1において、シリコーン樹脂粉体のトスパール1
05の配合量を1.5重量部と24重量部とに変える以
外は、全て同一条件にて混合し、混練してペレット化し
た。そして、各ペレットについて実施例1と同様にして
クロスヘッドダイより押出し成形して各々無端管状フィ
ルムを得た。その結果、まず1.5重量部含有の該フィ
ルムの成形は問題無く行われ、表面状態にも何ら異常は
なく平滑であった。一方、24重量部含有の該フィルム
では成形もスムースに行われず、そして表面状態も悪か
った。更に該フィルムの肉厚を測定すると150±25
μmバラツキが大きかった。更に実施例1と比較して全
体が硬く、強度(耐屈曲性)も強くなかった。1.5重
量部含有の該フィルムをフィルムB(1.5)と呼び、
これを実施例1と同様に熱処理して、耐熱性とシリコー
ン濡れ性を測定し、表1にまとめた。(24重量部含有
の該フィルムについては測定せず)
【0037】(実施例2)まずケイ素原子に1個のメチ
ル基の結合した三次元網状構造のシリコーン樹脂粉体と
して、東芝シリコーン株式会社製のトスパール105
(平均粒径0.5μm、比表面積70m/g)とトス
パール145(平均粒径4.5μm、比表面積20m
/g)とを1:1(重量比)に混合した混合トスパール
の1.5kgを採取し、これをハイミキサー中に入れ
た。一方、パーフルオロアルキル官能シラン化合物とし
て、前記示性式中(3)で示すパーフルオロアルキルト
リメトキシシラン(東芝シリコーン株式会社製TSL8
257)をIPAとテトラヒドロフランとの混合溶媒に
溶解して9%(重量)溶液となし、これの6kgを採っ
て、前記ハイミキサー中に攪拌しながら徐々に添加し
た。そして添加が終るとこれを一旦取り出して、今後は
真空乾燥機中に入れて40゜Cで24時間真空乾燥し
た。(TSL8257は混合トスパールに対して36重
量%添加)以下処理混合トスパールと呼ぶ。
【0038】次に前記処理混合トスパールの1.4kg
とフッ素樹脂としてETFE粉末(旭硝子株式会社製ア
フロンCOP55AXT、融点260゜C)8.6kg
とをハイミキサーにて十分混合した(該アフロン86重
量部/該トスパール14重量部の割合)。そして、これ
を更に2軸押出機(バレル温度270〜310゜C)に
供給して、混練しつつペレット化した。
【0039】そして、前記ペレットを用いて、次の条件
で無端管状フィルムに成形した。クロスヘッドダイ(内
径30mm、ノズル幅0.7mmの環状ダイス)をヘッ
ドに有する1軸押出機(バレル温度270〜310゜
C)にて、インナーサイジングしつつ常温の空気中に押
出した。押出しつつ徐冷し、ほぼ常温になった時点で巻
き取るようにし、押出しから巻き取る間での延伸(縦、
横)は積極的に行わなかった。成形は終始順調でトラブ
ルも無く終った。最後に100゜Cで熱処理して全行程
を終了した。
【0040】前記熱処理した管状フィルムの表面はフロ
ーマークとか肌荒れとかは全くなく平滑であったが、そ
の断面をSEMにて観察すると実施例1で見るよりも多
くの混合トスパールによると考えられる無数の微細突起
がより緻密に分散していることが確認された。このもの
の耐熱性とシリコーン濡れ性は表1にまとめた。尚、該
管状フィルムの内径は28.9mmで、肉厚は72.1
±4.9μmであった。
【0041】
【発明の効果】本発明は前記のとおり構成されているの
で、次のような効果を奏する。
【0042】フッ素樹脂自身の有する特に耐熱性とシリ
コーン濡れ性に対して、一層向上両特性を持つフッ素樹
脂組成物を得る事ができるようになった。
【0043】一層向上した前記組成物は、成形性にも優
れているので種々形態で成形(コーティングも含む)で
きることから、現状用途をより改善すると共に、より用
途の拡大を計ることができる。例えば無端管状フィルム
としての成形体は、複写機(単色、多色)に使用される
複写紙上のトナー画像の定着用部材(ロール状、ベルト
状)としての使用は、その性能を大きく改善するので極
めて有効である。尚、各種被体との密着力も向上してい
るので、コーティング剤としても有効である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性フッ素系樹脂80〜96重量部
    とシリコーン樹脂粉体20〜4重量部と、該シリコーン
    樹脂粉体に対して2〜55重量%のパーフルオロアルキ
    ル官能シラン化合物とが含有されていることを特徴とす
    る熱可塑性フッ素系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記熱可塑性フッ素系樹脂が融点20
    0〜320゜Cのフッ素系共重合ポリマである請求項1
    に記載の熱可塑性フッ素系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 前記シリコーン樹脂粉体の比表面積が
    10〜100m/gである請求項1に記載の熱可塑性
    フッ素系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 前記パーフルオロアルキル官能シラン
    化合物がパーフルオロアルキルトリアルコキシシランで
    ある請求項1に記載の熱可塑性フッ素系樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 前記請求項1〜4のいずれか1項に記載
    の熱可塑性フッ素系樹脂組成物からなる無端管状フィル
    ム。
  6. 【請求項6】 前記請求項5における無端管状フィルム
    がロール状又はベルト状で使用されることを特徴とする
    トナー定着用部材。
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