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JP2000097105A - 内燃機関用ピストン - Google Patents

内燃機関用ピストン

Info

Publication number
JP2000097105A
JP2000097105A JP10268291A JP26829198A JP2000097105A JP 2000097105 A JP2000097105 A JP 2000097105A JP 10268291 A JP10268291 A JP 10268291A JP 26829198 A JP26829198 A JP 26829198A JP 2000097105 A JP2000097105 A JP 2000097105A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piston
rib
portions
region
head portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10268291A
Other languages
English (en)
Inventor
Yutaka Yamagata
裕 山縣
Toshikatsu Koike
俊勝 小池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Motor Co Ltd filed Critical Yamaha Motor Co Ltd
Priority to JP10268291A priority Critical patent/JP2000097105A/ja
Publication of JP2000097105A publication Critical patent/JP2000097105A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 必要な強度を確保しながら可能な限りの計量
化を図ることができる内燃機関用ピストンを提供する。 【解決手段】 略円板状のヘッド部2の下面のピストン
ピン軸線C上の2箇所部分から下方に延設された一対の
ピンボス部4,4と上記ヘッド部2の外周縁の上記ピス
トンピン軸線Cの前側,後側部分から下方に延設された
スカート部3,3とを上記ヘッド部2の下面2fから下
方に延設された複数のリブ部5a,5bで接続した内燃
機関用ピストン1において、上記ピストンピン軸線C及
びクランク軸線Dを含む平面Eを境として、ピストン1
が下死点方向に移動するときコンロッド33が位置する
側を第1領域G1,ピストン1が上死点方向に移動する
ときコンロッド33が位置する側を第2領域G2とする
とき、上記複数のリブ部のうち、第2領域G2側の後側
リブ部5bの厚さを第1領域G1側の前側リブ部5aの
厚さより厚くした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関用ピストンに
関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関用ピストンでは、略円板状のヘ
ッド部の下面のピストンピン軸線上の2箇所部分から下
方に延設された一対のピンボス部と上記ヘッド部の外周
縁の少なくとも上記ピストンピン軸線の両側部分から下
方に延設されたスカート部とを上記ヘッド部の下面から
下方に延設された複数のリブ部で接続した構造が一般的
に採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで内燃機関の高
速・高出力化の要請に応えるには、上記ピストンの可能
な限りの軽量化が効果的であるが、そのためには、必要
な強度を確保しながら各部の肉厚を可能な限り薄く設定
することが必要となる。
【0004】本発明は、上記内燃機関の高速・高出力化
の要請に鑑みてなされたもので、必要な強度を確保しな
がら可能な限りの軽量化を図ることができる内燃機関用
ピストンを提供することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、略円
板状のヘッド部の下面のピストンピン軸線上の2箇所部
分から下方に延設された一対のピンボス部と上記ヘッド
部の外周縁の少なくとも上記ピストンピン軸線の両側部
分から下方に延設されたスカート部とを上記ヘッド部の
下面から下方に延設された複数のリブ部で接続した内燃
機関用ピストンにおいて、上記ピストンピン軸線及びク
ランク軸線を含む平面を境として、ピストンが下死点方
向に移動するときコンロッドが位置する側を第1領域,
ピストンが上死点方向に移動するときコンロッドが位置
する側を第2領域とするとき、上記複数のリブ部のう
ち、第2領域側のリブ部の厚さを第1領域側のリブ部の
厚さより厚くしたことを特徴とし、請求項2の発明は、
第2領域側のリブ部のピストン軸方向長さを第1領域側
のリブ部の長さより長くしたことを特徴としている。
【0006】請求項3の発明は、上記複数のリブ部のう
ち、第2領域側のリブ部の厚さを第1領域側のリブ部の
厚さより厚くし、かつ第2領域側のリブ部のピストン軸
方向長さを第1領域側のリブ部の長さより長くしたこと
を特徴としている。
【0007】請求項4の発明は、請求項1ないし3の何
れかにおいて、上記ピストンピン軸線を上記第2領域側
にオフセット配置したことを特徴としている。
【0008】
【発明の作用効果】本発明に係る内燃機関用ピストンに
よれば、第1領域側,第2領域側のリブ部をピストン側
圧に応じた強度を有する厚さ又は長さに設定でき、ピス
トンの軽量化を図ることができる。即ち、本発明のピス
トンは、エンジンに装着された際に、燃焼行程におい
て、つまりピストンが下死点方向に移動する行程では、
第2領域側にピストン側圧が作用する一方、圧縮行程等
のピストンが上死点方向に移動する行程では第1領域側
にピストン側圧が作用するが、燃焼行程におけるピスト
ン側圧の方が圧縮行程等におけるピストン側圧より大き
い。そこで本発明では、この大きなピストン側圧が作用
する第2領域側に位置するリブ部を第1領域側に位置す
るリブ部より厚肉に、又は長く設定したので、リブ部を
ピストン側圧に対応したものとすることができ、結果的
にピストンを軽量化することができる。
【0009】またピストンが上死点に到達するとコンロ
ッドの傾き方向が入れ替わるので、コンロッドからの圧
力による側圧の方向がF1方向からF2方向に入れ替わ
る。これによりシリンダとピストンの間にクリアランス
があるので、打音(ピストンスラップ)が発生する。点
火はピストンが上死点に到達する前に実施されて急激に
燃焼室内の圧力が上昇し、ピストンが上死点に到達する
時点においては燃焼室圧がかなり大きくなっており、こ
れによりコンロッド反力も大きくなり、これにより大き
な打音が発生する。しかし、請求項4の発明では、ピス
トンピン軸線Cを僅かに第2領域側にオフセットさせた
ので、ピストンが従来の上死点に到達する前にコンロッ
ドの傾き方向が入れ替わる。すなわち側圧の方向が入れ
替わるタイミングが早まるので、その分燃焼室内の圧力
が小さくなり、打音を小さくできる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面に基づいて説明する。図1ないし図11は本発明の一
実施形態による内燃機関用鍛造ピストン及びその製造方
法を説明するための図であり、図1,図2,図3,図4
は機械加工済の鍛造ピストンの平面図,右側面図,正面
図,底面図、図5,図6,図7は図1のV-V 線断面図,V
I-VI線断面図,VII-VII線断面図、図8は図2のVIII-VII
I 線断面図、図9,図10は上記ピストンの製造方法を
説明するための模式図、図11は上記ピストンのエンジ
ン装着状態での力の作用状態を説明するための模式図で
ある。なお、本実施形態における前後左右は図1に示す
通りであり、平面視で排気側を前,吸気側を後とする。
【0011】図において、1は4サイクル5バルブエン
ジン用アルミ合金製鍛造ピストンであり、該ピストン1
は略円板状のヘッド部2と、該ヘッド部2の下面のピス
トンピン軸線C上の2箇所部分から下方に延設された一
対のピンボス部4,4と、上記ヘッド部2の外周縁の上
記ピストンピン軸線Cの前側,後側部分から下方に延設
されたスカート部3,3と、上記ヘッド部2の下面2f
から下方に延設され上記各ピンボス部4と上記スカート
部3と上記ヘッド部2の下面2fとを接続する2つの前
側リブ部5a及び2つの後側リブ部5bとを備えてい
る。
【0012】上記ヘッド部2は略円板状をなしており、
燃焼室の底面を形成する上面2aには3つの吸気弁用逃
げ凹部2bと2つの排気弁用逃げ凹部2cが形成されて
おり、また側面2hには2つの圧縮リング溝2dと1つ
のオイルリング溝2eが機械加工により形成されてい
る。
【0013】上記ピンボス部4,4は、上記ヘッド部2
の下面2fの、ピストンピン軸線C上でかつヘッド部2
の外周面から内方に凹んだ2箇所部分から下方に延びて
いる。該両ピンボス部4,4には、同軸をなして貫通す
るようにピストンピン孔4aが形成されている。なお、
4bはピストンピンの抜け止め用リングが嵌着される止
めリング溝であり、4cは該止めリング溝4bに止めリ
ングを着脱する際の工具挿入孔である。
【0014】上記スカート部3,3は、エンジン回転に
伴って発生するピストン側圧を受けるためのものであ
り、上記ピストンピン軸線Cの前側,後側、つまりピス
トンピンに連結される不図示のコンロッドの揺動方向と
対向する部分に設けられている。該スカート部3,3の
外周面はシリンダボア内周面に摺接するもので、機械加
工が施されている。このスカート部3の肉厚は、図5に
示すように、上記オイルリング溝2eに近接する上端部
3aから該ピストンの下端に位置する下端部3bまで徐
々に薄くなる傾斜肉厚に設定されている。なお、スカー
ト部3をピストン軸線Aを通る任意の面で切断した時、
外周面と切断面との交差線すなわち外周面のなす線はピ
ストン軸線Aに平行で、同様の内周面と切断面とのなす
交差線は内方に傾斜している。
【0015】ここで、上記スカート部3の上端部3aと
ヘッド部2の下面2fとの境界部2gはオイルリング溝
2eを形成しても十分な厚みが得られるように厚肉にな
っており、かつエッジ形状をなすことなく緩やかな曲面
をなしている。なお、上記ヘッド部2,スカート部3の
内表面、及びピンボス部4,リブ部5の表面は機械加工
が施されていない鍛造肌のままとなっている。
【0016】上記前側リブ部5a,後側リブ部5bは、
上記各ピンボス部4の軸方向略中央の前縁,後縁と上記
前側,後側のスカート部3の左,右縁と上記ヘッド部2
の下面2fとを接続しており、該前側,後側リブ部5
a,5bはピストン軸線A方向に見ると、上記ピンボス
部4側からピストンピン軸線Cと直角の直線より左,右
に広がっている。また上記各リブ部5a,5bは、図7
に示すようにピストン軸線A方向に均一の肉厚を有し、
かつ図8に示すようにピストンピン軸線Cと交差する方
向に見ても均一の肉厚を有している。
【0017】ここで上記前側リブ部5aと後側リブ部5
bとを比較すると、後側リブ部5bの肉厚が前側リブ部
5aの肉厚より厚く設定されており、かつ後側リブ部5
bのピストン軸方向長さが前側リブ部5aの長さより長
く設定されいる。さらにまた、上記ピストンピン軸線C
は僅かに後側リブ部5b側にオフセット配置されてい
る。
【0018】本実施形態のピストン1は、図11に示す
状態でエンジンに装着される。即ち、ピストン1は、シ
リンダブロック31のシリンダボア31a内に摺動自在
に挿入されて該シリンダボア31a及びシリンダヘッド
32の燃焼凹部32aとで燃焼室を構成するとともに、
コンロッド33でクランク軸34のクランクピン34a
に連結され、図示矢印a方向に回転する。
【0019】そして上記ピストンピン軸線C及びクラン
ク軸34の軸線Dを含む平面Eを境として、ピストン1
が下死点方向に移動するときコンロッド33が位置する
側を第1領域G1,ピストン1が上死点方向に移動する
ときコンロッド33が位置する側を第2領域G2とする
とき、上記ピストン1は、上記肉厚が厚く、かつピスト
ン軸方向長さが長い2つの後側リブ部5bが第2領域G
2側のに位置し、上記2つの前側リブ部5aが第1領域
G1側に位置するように配置されている。
【0020】次に上記ピストン1の製造方法について説
明する。上記ピストン1は、先ずアルミ合金塊からなる
ピストン素材(ビレット)10′を金型鍛造により上記
ピストン1と略同じ形状の成形素材10(図9,図10
参照)に成形し、該成形素材10に所要の機械加工を施
すことにより製造される。
【0021】図9,図10は上記成形素材10を製造す
るための鍛造用金型を示す。なお、同図では、鍛造用金
型を図1のVII-V 線に沿って断面した状態で示してい
る。図中、20は鍛造用金型であり、これは上記ピスト
ン1と略同一形状を有する成形素材10の表面形状の一
部に対応した形状の第1金型(上型)11と、上記成形
素材10の表面形状の残りに対応した形状の第2金型
(下型)12とを有する。該第2金型12は鍛造装置の
固定部に固定され、第1金型11は可動部に固定されて
おり、該第1,第2金型11,12は所定の鍛造力でも
って相対移動可能となっている。
【0022】上記第1金型11は、上記成形素材10の
表面形状の一部、具体的には、ヘッド部2の上面2aの
表面形状に対応した形状の鍛造型部11aを有してい
る。また上記第2金型12は、上記成形素材10の表面
形状の残り、具体的にはヘッド部2の側部外表面2h,
下面2fに対応した形状の鍛造型部12a,12bと、
スカート部3の外表面,内表面に対応した形状のスカー
ト鍛造型部12cと、ピンボス部4の表面に対応した形
状の鍛造型部と、前側リブ部5a,後側リブ部5bの表
面に対応した形状のリブ鍛造型部12db,12daと
を有している。
【0023】ここで、上記第2金型12のスカート鍛造
型部12cは、その厚さ寸法が上側ほど厚く下側ほど薄
く設定された抜き勾配を有しており、またこのスカート
鍛造型部12cのアルミ合金の流入時の入り口部12c
´は曲率の大きい滑らかな形状に設定されている。
【0024】一方、上記第2金型12のリブ鍛造型部1
2da,12dbは、抜き勾配を有さず、その厚さ寸法
は軸方向に均一になっており、またこのリブ鍛造型部1
2da,12dbの入り口部12d´は上記入り口部1
2c´に比較して曲率の小さいエッジ形状に設定されて
いる。さらにまた、後側リブ部5b用の鍛造型部12d
bは、前側リブ部5a用の鍛造型部12daより肉厚方
向寸法が厚くかつピストン軸方向寸法が長く設定されて
いる。
【0025】上記鍛造用金型20を用いて成形素材10
を成形する場合には、第2金型12内に上記成形素材1
0に対応した体積を有するアルミ合金塊からなるピスト
ン素材(ビレット)10′を載置し、第1金型11を所
定の鍛造力でもって下降させる。この場合上記第1,第
2金型11,12の少なくとも何れかに設けられたヒー
タにより、又は外部のヒータによりピストン素材10′
を400〜500℃に加熱して熱間鍛造することにより
アルミ合金の延性を十分に利用して成形素材10に寸法
精度良く鍛造することができる。
【0026】このような金型鍛造において、第2金型1
2の上記スカート鍛造型部12cについて、ヘッド部2
側、つまりピストン素材10′が流入開始する側の厚さ
を大きく、先端側の厚さを薄く設定したので、アルミ合
金はスカート鍛造型部12c内にピストン軸方向(鍛造
方向)に塑性変形して進入しつつ、さらに鍛造方向と直
角方向(厚さ方向)にも塑性変形することとなる。つま
りアルミ合金は鍛造の進行に伴って塑性変形を継続する
こととなり、それだけ必要とする鍛造荷重が増加する。
しかし上記スカート鍛造型部12cの厚さを先端側ほど
薄く設定して抜き勾配を設けたことから、鍛造後の型抜
き荷重を減少できる。
【0027】一方、リブ鍛造型部12da,12dbに
ついては、ピストン軸方向(鍛造方向)に均一の厚さに
設定したので、アルミ合金はリブ鍛造型部12da,1
2db内にピストン軸方向(鍛造方向)には塑性変形す
るものの、鍛造方向と直角方向(厚さ方向)には塑性変
形することはないので、つまりアルミ合金は上記リブ鍛
造型部12da,12dbの入り口部12d´を通過し
た後においてはさらに塑性変形することはなく、鍛造荷
重が増加することはない。一方、上記リブ鍛造型部12
da,12dbの厚さを軸方向に均一に設定したことか
ら抜き勾配がなく、従って鍛造後の型抜き時の摩擦力が
増加する懸念があるが、上述の塑性変形によりアルミ合
金の温度が高くなっている点、及びリブ部5の軸方向寸
法が例えば上記スカート部3に比べて短いことから型抜
き荷重が極端に増加することはない。
【0028】ここで、本実施形態では、上記第2金型1
2のスカート鍛造型部12cの入り口部12c´は曲率
の大きい滑らかな形状に設定されており、一方リブ鍛造
型部12da,12dbの入り口部12d´は上記入り
口部12c´に比較して曲率の小さいエッジ形状に設定
されている。これにより厚さの薄いリブ鍛造型部12d
a,12dbへのアルミ合金の流入が厚さの厚いスカー
ト鍛造型部12cへの流入に比較して相対的に容易とな
り、全体として同じ鍛造荷重でもって両鍛造型部12
c,12da,12db内に欠肉なくアルミ合金を流入
させることができる。
【0029】この点をより詳細に述べれば以下の通りで
ある。即ち、上記入り口部を上記12d´のように曲率
の小さいエッジ形状とした場合には、成形素材10′の
入り口部に向かう傾斜剪断面(最大剪断応力面)の主応
力方向(鍛造方向)に対する角度が小さくなり、それだ
けアルミ合金が塑性変形により昇温して剪断破壊応力が
小さくなり、その結果、厚さの薄い鍛造型部であっても
アルミ合金の流入が容易となる。
【0030】一方、上記入り口部を上記12c´のよう
に曲率の大きい隅切り形状とした場合には、成形素材1
0′の入り口部に向かう傾斜剪断面(最大剪断応力面)
の主応力方向(鍛造方向)に対する角度が45°と大き
くなり、塑性変形による摩擦熱,圧縮熱が拡散してアル
ミ合金が昇温し難くなり剪断破壊応力の低下が小さく、
その結果、アルミ合金が型面に凝着し易く、鍛造型部の
厚さを大きくしないとアルミ合金の流入が困難となる。
【0031】なお、図9,図10に二点鎖線で示すよう
に、上記鍛造用金型20の第2金型12を、スカート鍛
造型部12c,リブ鍛造型部12da,12db及びピ
ンボス部に対応した鍛造型部の下端を通る分割面aより
内側の金型bと外側の金型cとに分割しておくこともで
きる。このようにした場合には、上記スカート鍛造型部
12c,リブ鍛造型部12da,12dbにアルミ合金
が流入する際に該鍛造型部12c,12da,12db
の底部にクラックが発生するのを上記分割面aが僅かに
開くことで回避でき、その結果金型の寿命を延長でき
る。
【0032】また本実施形態のピストン1は、図11に
示すようにエンジンに装着される。この場合、燃焼行程
において、つまりピストン1が下死点方向に移動する行
程(同図に実線で示す行程)では、第2領域G2側にピ
ストン側圧F2が作用する一方、圧縮行程等のピストン
が上死点方向に移動する行程(同図に二点鎖線で示す行
程)では第1領域G1側にピストン側圧F1が作用する
が、燃焼行程におけるピストン側圧F2の方がF1より
大きい。
【0033】そこで本実施形態では、上記大きなピスト
ン側圧F2が作用する第2領域G2側に位置する後側リ
ブ部5bを第1領域G1側に位置する前側リブ部5aよ
り厚肉にし、かつピストン軸方向長さを長く設定したの
で、前側,後側リブ部5a,5bを作用するピストン側
圧F1,F2に対応した厚さ,長さに設定することがで
き、結果的にピストン1を軽量化することができる。
【0034】また本実施形態では、ピストンピン軸線C
を僅かに第2領域G2側にオフセットさせたので、ピス
トン1が従来のオフセットのない場合の上死点に到達す
る前にコンロッド33の傾き方向が入れ替わる。すなわ
ち側圧の方向がF1方向からF2方向に入れ替わるタイ
ミングが早まるので、その分上死点前に点火着火し燃焼
開始する燃焼室内の圧力が、側圧の方向が入れ替わる上
記タイミングにおいて小さくなり、シリンダ31aとピ
ストン1の間にクリアランスがあることによるピストン
1のF2方向への移動による打音を小さくできる。
【0035】ここで上記のような鍛造ピストンの製造に
使用されるピストン素材(ビュレット)10´について
は、例えば、アルミニウム(Al)を基材とし、シリコ
ン(Si)を10〜25重量%,鉄(Fe)を1重量%
以下,銅(Cu)を0.5〜7重量%,マグネシウム
(Mg)を0.1〜2重量%,マンガン(Mn)を1.
5重量%以下,ニッケル(Ni)を1.5重量%以下,
クロム(Cr)を1.5重量%以下の範囲で含むアルミ
合金を円柱形状の棒状体に連続鋳造した溶製材を切断し
たものが使用される。
【0036】また、上記のような組成のアルミ合金を溶
解炉の底部から円柱形状の連続鋳造体として引き出すと
共に、溶解炉から出て凝固が始まる部分の外周に電磁石
又は超音波発振器からなる攪拌装置を配置して、円柱形
状の連続鋳造体の中心部と外周部を攪拌混合しつつ凝固
させることにより、析出結晶粒子の成長を抑制して粒子
サイズを小さくし、且つ、外周部から中心部に渡って結
晶粒子を均一に分散させるようにした固体で円形形状の
アルミ合金の棒状体を、適当な大きさに切断してピスト
ン素材10′として使用しても良い。
【0037】上記のように円柱形状の連続鋳造体の中心
部と外周部を攪拌混合しつつ凝固させたピストン素材1
0′を使用した場合には、結晶粒子のサイズが小さく且
つ均一に分散されていることから鍛造時にクラックが発
生し難くなるため、鍛造時の歩留りを向上させることが
でき、且つ、ピストン1をエンジンに組み込んで運転し
た場合のスカート部3の疲労強度を高くすることができ
る。
【0038】さらに、ピストン素材10′については、
初晶シリコンの平均粒径が10μm以下であるシリコン
(Si)を10〜22重量%の範囲で含む急冷凝固粉末
を固化したアルミ合金を使用しても良い。
【0039】このような急冷凝固粉末アルミ合金として
は、例えば、アルミニウム(Al)を基材とし、シリコ
ン(Si)を10〜22重量%,鉄(Fe)を1〜10
重量%,銅(Cu)を0.5〜5重量%,マグネシウム
(Mg)を0.5〜5重量%,マンガン(Mn)を1重
量%以下,ニッケル(Ni)を1重量%以下,クロム
(Cr)を1重量以下,ジルコニウム(Zr)を2重量
%以下,モリブデン(Mo)を1重量%以下の範囲で囲
むようなものがある。
【0040】上記急冷凝固粉末アルミ合金の含有成分に
おいて、シリコン(Si)は、金属組織中に硬質の初晶
や共晶のシリコン粒を晶出させることで耐摩耗性および
耐焼付性を高めるために添加され、鉄(Fe)は、金属
組織を分散強化して200℃以上で高い強度を得るため
に添加され、また、銅(Cu)およびマグネシウム(M
g)は、200℃以下での強度を高めるために添加され
るものであって、それらの添加量については、上記の範
囲外では所望の耐摩耗性や耐焼付性および高温での必要
な強度を得ることができない。
【0041】上記のような急冷凝固粉末アルミ合金によ
るピストン素材10′では、溶解したアルミ合金を霧状
に散布して急冷凝固させることにより粉末化してから成
形固化しているため、アルミ合金粉末は平均粒径で約1
00μm程度となり、その中に含まれているシリコン
(Si)は、粉末化しつつ凝固するアルミ合金の金属組
織中に晶出させた硬質の初晶シリコンが平均粒径が10
μm以下となるように微細化されていて、各アルミ合金
粒子毎に分散されている。
【0042】上記のようにシリコン(Si)が微細化さ
れて分散されていることにより、ピストン素材10′を
鍛造して略ピストン形状の成形素材10′とする際に、
特にスカート部3で材料が薄く引き延ばされるように鍛
造されても、その部分で初晶シリコンの粒子が割れてク
ラックが発生するようなことが無く、その結果、鍛造で
成形されたピストン1は、スカート部3での疲労強度が
高いものとなる。
【0043】ピストン素材10′として使用する急冷凝
固粉末アルミ合金としては、上記のようなものに限ら
ず、例えば、更にその耐摩耗性を高めるために、シリコ
ン(Si)よりも硬い成分である炭化シリコン(Si
C)を所定量含むものも使用される。
【0044】上記炭化シリコン(SiC)を含有する急
冷凝固粉末アルミ合金の一例としては、アルミニウム
(Al)を基材とし、シリコン(Si)を10〜22重
量%,鉄(Fe)を1〜10重量%,銅(Cu)を0.
5〜5重量%,マグネシウム(Mg)を0.5〜5重量
%,マンガン(Mn)を1重量%以下,ニッケル(N
i)を1重量%以下,クロム(Cr)を1重量%以下,
ジルコニウム(Zr)を2重量%以下,モリブデン(M
o)を1重量%以下の範囲で含むと共に、更に、炭化シ
リコン(SiC)を1〜10重量%の範囲で含むような
ものがある。
【0045】上記のような炭化シリコン(SiC)を含
有する急冷凝固粉末アルミ合金からなるピストン素材1
0′では、初晶シリコンの平均粒径が10μm以下とな
るようにシリコン(Si)が微細化されて含まれている
と共に、更に耐摩耗性および耐焼付性を高めるために、
シリコン(Si)よりも硬く非溶解性の非金属物である
炭化シリコン(SiC)が、平均粒径が10μm以下と
なるように微細化された状態で金属組織中に分散して含
まれており、このピストン素材10から鍛造されたピス
トン1は、微細な炭化シリコン(SiC)がアルミ合金
組織中に均等に分散されたものとなり、それによって高
い耐摩耗性を得ることができる。
【0046】上記のような急冷凝固粉末アルミ合金によ
るピストン素材10の製造については、先ず、アルミニ
ウム(A1)の基材に対して必要な各成分(シリコンや
炭化シリコンその他)を予め含有させたアルミ合金のイ
ンゴットを準備して、これを約700℃以上で溶解して
から霧状に散布し、冷却速度100℃/sec以上で急
激に冷やして粉末に凝固させるか、或いは、必要な成分
を含まないアルミ合金を溶解して急冷凝固することによ
り形成したアルミ合金粉末に、平均粒径が1〜10μm
となるように微細化した必要成分の粉末を所定量だけ混
合する等によって、固化する前のアルミ合金粉末を得
る。
【0047】そして上記のようなアルミ合金粉末につい
て、型の中にアルミ合金粉末を充填し、400〜500
℃(700℃未満の温度)に加熱且つ加圧して、直接的
に所望の大きさおよび形状のピストン素材10′を成形
するか、或いは、アルミ合金粉末を400〜500℃に
加熱して押し出すことにより丸棒として固形化した後、
この丸棒を一個のピストンに相当する適当量の大きさの
厚い円板形状に切断する等によって、厚い円板状のピス
トン素材10′とする。
【0048】アルミ合金粉末からピストン素材10′を
成形するには、その他にも、アルミ合金粉末を400〜
500℃に加熱しつつ一対の圧延ロールの間に導いて圧
延した後、プレスにより打ち抜くことで厚い円板形状の
ピストン素材として成形したり、シャーリングで所望の
大きさに切断して矩形のピストン素材として成形したり
することも可能であり、更に、そのように矩形に成形し
てから予備鍛造して厚い円板形状のピストン素材に成形
しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による内燃機関用鍛造ピス
トンの平面図である。
【図2】上記ピストンの右側面図である。
【図3】上記ピストンの正面図である。
【図4】上記ピストンの底面図である。
【図5】上記ピストンの断面側面図(図1のV-V 線断面
図)である。
【図6】上記ピストンの断面正面図(図1のVI-VI 線断
面図)である。
【図7】上記ピストンの断面正面図(図1のVII-VII 線
断面図)である。
【図8】上記ピストンの断面平面図(図2のVIII-VIII
線断面図)である。
【図9】上記ピストンの金型鍛造の状態を示す模式図で
ある。
【図10】上記ピストンの金型鍛造の状態を示す模式図
である。
【図11】上記ピストンのエンジン装着状態を示す模式
図である。
【符号の説明】
1 ピストン 2 ヘッド部 2f 下面 3 スカート部 4 ピンボス部 5a 前側リブ部 5b 後側リブ部 33 コンロッド C ピストンピン軸線 D クランク軸線 E 平面 G1 第1領域 G2 第2領域

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略円板状のヘッド部の下面のピストンピ
    ン軸線上の2箇所部分から下方に延設された一対のピン
    ボス部と上記ヘッド部の外周縁の少なくとも上記ピスト
    ンピン軸線の両側部分から下方に延設されたスカート部
    とを上記ヘッド部の下面から下方に延設された複数のリ
    ブ部で接続した内燃機関用ピストンにおいて、上記ピス
    トンピン軸線及びクランク軸線を含む平面を境として、
    ピストンが下死点方向に移動するときコンロッドが位置
    する側を第1領域,ピストンが上死点方向に移動すると
    きコンロッドが位置する側を第2領域とするとき、上記
    複数のリブ部のうち、第2領域側のリブ部の厚さを第1
    領域側のリブ部の厚さより厚くしたことを特徴とする内
    燃機関用ピストン。
  2. 【請求項2】 略円板状のヘッド部の下面のピストンピ
    ン軸線上の2箇所部分から下方に延設された一対のピン
    ボス部と上記ヘッド部の外周縁の少なくとも上記ピスト
    ンピン軸線の両側部分から下方に延設されたスカート部
    とを上記ヘッド部の下面から下方に延設された複数のリ
    ブ部で接続した内燃機関用ピストンにおいて、上記ピス
    トンピン軸線及びクランク軸線を含む平面を境として、
    ピストンが下死点方向に移動するときコンロッドが位置
    する側を第1領域,ピストンが上死点方向に移動すると
    きコンロッドが位置する側を第2領域とするとき、上記
    複数のリブ部のうち、第2領域側のリブ部のピストン軸
    方向長さを第1領域側のリブ部の長さより長くしたこと
    を特徴とする内燃機関用ピストン。
  3. 【請求項3】 請求項1において、上記第2領域側のリ
    ブ部のピストン軸方向長さを第1領域側のリブ部の長さ
    より長くしたことを特徴とする内燃機関用ピストン。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3の何れかにおいて、上
    記ピストンピン軸線を上記第2領域側にオフセット配置
    したことを特徴とする内燃機関用ピストン。
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