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JP2000090754A - Nb3Al化合物系超電導線材の製造方法及びその方法により得られる超電導線材 - Google Patents

Nb3Al化合物系超電導線材の製造方法及びその方法により得られる超電導線材

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JP2000090754A
JP2000090754A JP10262727A JP26272798A JP2000090754A JP 2000090754 A JP2000090754 A JP 2000090754A JP 10262727 A JP10262727 A JP 10262727A JP 26272798 A JP26272798 A JP 26272798A JP 2000090754 A JP2000090754 A JP 2000090754A
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wire
stabilizing material
material layer
alloy
superconducting wire
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Akihiro Kikuchi
章弘 菊池
Tadashi Inoue
廉 井上
Katsuo Fukutomi
勝夫 福富
Genzo Iwaki
源三 岩城
Kazuhiko Nakagawa
和彦 中川
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Hitachi Cable Ltd
National Institute for Materials Science
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Hitachi Cable Ltd
National Research Institute for Metals
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

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  • Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】密着性に優れた安定化材層を複合化できるNb
3 Al化合物系超電導線材の製造方法とその線材を提供
する。 【解決手段】純Nbシート1及び純Alシート2を重ね
合わせ、ジェリーロール積層複合体を作製する。この複
合体を単芯ビレットとなした後、六角断面線材に加工
後、Cu層を除去してシングル線6を製作する。このシ
ングル線6を複数本別のNb管7に組み込み、さらにC
u−Ni合金管8に挿入して多芯ビレット9とする。次
いで、外皮のCu−Ni合金層を除去し、複合マルチ線
材10を得る。得られたNb/Al複合線材に、Nb−
Al過飽和固溶体を生成させ、この過飽和固溶体線材表
面に、第1の安定化材層11を形成し、その上に第2の
安定化材層を形成する。この線材を、真空中で一定時
間、再度加熱処理してNb3 Al相を析出させることに
より、安定化材層が付与されたNb3 Al化合物系超電
導線材12を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Nb3 Al化合物
系超電導線材の製造方法に関し、特にNb3 Al化合物
系超電導線材外周への強固な安定化材層の付与を含む製
造方法及びそれにより得られた超電導線材に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】Nb3 Al化合物系超電導線材は、超電
導線材として一般的なNb3 Sn及びNbTiに比較し
て、高磁界における臨界電流密度特性に優れているた
め、物性研究用の高磁界NMRマグネット等の超電導材
料として実用化が期待されている。Nb3 Al化合物系
超電導線材は、一般に、NbまたはNb合金とAlまた
はAl合金からなる複合材を高融点金属またはその合金
マトリックスで囲繞したシングル線材を複数本組み合わ
せ、それらの外周を高融点金属またはその合金マトリッ
クスで囲繞したマルチ構造を有しており、いかに述べる
製法により、線材中にNb3 Al化合物を生成させ、所
定の超電導特性を得られるようにしている。
【0003】Nb3 Al化合物系超電導線材の製法の主
なものは現在のところ、拡散法と急熱急冷・変態法の2
つである。拡散法はNbとAlを所定の組成で複合し、
相互の拡散距離をサブミクロンオーダーまで小さくした
後、600〜1050℃位の条件で加熱処理し、固相拡
散によりNb3 Al化合物を生成させる方法である
(「ジェリーロール法Nb3 Al超電導線材の開発」、
住友電気、第139号(1991))。もう一つの急熱
急冷・変態法は、やはり所定の組成で複合した線材を1
500℃以上まで加熱し、即座に急冷することでNb−
Al過飽和固溶体を生成させ、その後600〜1050
℃位の温度で再度加熱処理することでNb3Al相を析
出させる方法である(特公平6−44427号、科学技
術庁金属材料技術研究所)。
【0004】ところで、Nb3 Al化合物は1500℃
以上もの高温でのみ安定な化合物で、それ以下の温度で
は化学量論組成からのずれが大きくなるため、臨界電流
密度をはじめとする線材特性が低下してしまうという欠
点がある。前者の拡散法による線材の場合、加熱処理温
度が低いため化学量論組成からのずれにより、高磁界N
MRマグネット等への応用を想定した場合、20T以上
もの高磁界での臨界電流密度が低く要求特性を満たすこ
とができない。
【0005】従って、高磁界NMRマグネット用導体な
どへの適用を考えた場合、現在の諸金属系超電導線材の
なかでは、後者の急熱急冷・変態法による線材が唯一の
材料となっている。
【0006】従来の急熱急冷・変態法による製法は、例
えば、ジェリーロール法による場合、次のようである。
NbまたはNb合金シートとAlまたはAl合金シート
を積層密巻きしたのちNbまたはNb合金パイプに詰
め、押出加工や伸線加工を経てシングル線を作製する。
このシングル線作製においては密巻き時の芯棒は使用し
ても、使用しなくても構わない。次にシングル線を複数
本使用して、再度NbまたはNb合金パイプに組み込
み、押出や伸線を経て母材となるNb/Al複合マルチ
線材を得る。複合マルチ線材組み込み時においては、N
b/Al複合シングル線以外に、NbまたはNb合金か
らなるダミー線材を組み合わせて組み込むことも行われ
ている。このNb/Al複合マルチ線材を急熱急冷して
Nb−Al過飽和固溶体を生成させ、その後変態熱処理
を加えてNb3 Al化合物を析出させる。
【0007】また、従来法における母材用シングル線材
の作製法においては、上記に示したジェリーロール法以
外にも、NbまたはNb合金パイプにAlまたはAl合
金棒を挿入して押出や伸線により作製する方法や、この
逆にAlまたはAl合金パイプにNbまたはNb合金棒
を挿入して押出や伸線により作成する方法がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】超電導線材を超電導マ
グネット用導体として使用する場合、運転中のクエンチ
時にも線材を焼損しないように、線材の最外周には安定
化材層を付与する必要がある。しかし、急熱急冷・変態
法で作製した線材は、急熱急冷処理時に線材温度が1,
500℃以上になり、例えば、銅(Cu)の融点の1,
083℃を超えてしまうために予め安定化材としての銅
を表面に付与しておくことができない。従って、急熱急
冷・変態法Nb3 Al線材においては線材に安定化材層
が複合化されておらず、線材表面はNbで構成されてい
る。
【0009】ところで、従来の実用超電導線材であるN
b−Ti線材やNb3 Sn線材では、CuとNbもしく
はNb基合金の複合体を大きな(変形率106 程度)伸
線加工を加えることで、Nb表面の酸化膜を破壊して、
良好なCu/Nb接合を得ている。
【0010】一方、急熱急冷処理後に銅を複合化する場
合、Nb表面の強固な酸化皮膜のために複合化すること
が非常に困難である。さらには、空気中や水中において
は、Nb表面に直ちに酸化皮膜が生成してしまう。Nb
−Ti線材やNb3 Sn線材のように強加工により複合
化することも困難である。このような理由から、例え
ば、電気メッキ等によって線材表面に銅を付与しても、
被覆層と線材間の密着性が乏しく、マグネット作製時に
おけるコイル巻などにおいて簡単に剥離してしまう。
【0011】そこで本発明の目的は、前述した従来技術
の欠点を解消し、いわゆる急熱急冷・変態法においても
密着性に優れた安定化材層を複合化できるNb3 Al化
合物系超電導線材の製造方法とその方法により得られた
線材を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、NbまたはNb合金とAlまたはAl
合金からなる複合材を高融点金属またはその合金マトリ
ックスで囲繞したシングル線材を複数本組み合わせ、そ
れらの外周を高融点金属またはその合金からなるマトリ
ックスで囲繞したマルチ線材を、所定温度以上に通電加
熱後直ちに冷却しNb−Al過飽和固溶体を生成させ、
次いで再度熱処理することによりNb3Al相を析出さ
せる、Nb3 Al化合物系超電導線材の製造方法におい
て、マルチ線材の最外周に安定化材を複合化するに際
し、通電加熱後直ちに冷却した後もしくは再度加熱処理
後に、物理蒸着法により安定化材層を形成することを特
徴とするNb3 Al化合物系超電導線材の製造方法を提
供する。
【0013】ここで、本発明にいう物理的蒸着法とは、
高真空中で蒸着物質を高エネルギー粒子として目的物に
衝突させ析出させる方法をいい、蒸着条件、蒸発源等に
応じて適宜分類されている、イオンプレーティング法、
イオンビーム蒸着法、スパッター法、電子ビーム加熱
法、高周波加熱法、抵抗加熱法を含む。このうち特にイ
オンプレーティング法は、蒸着物質をプラズマ中を通す
ことにより、励起及びイオン化して高エネルギー粒子と
して目的物に衝突させ析出させる方法であり、本発明に
好適に使用できるものである。物理蒸着法により安定化
材層を形成することにより、Nbのように活性な金属で
空気中や液体中では直ちに酸化膜を形成してしまう材料
をマトリックスとするマルチ線材の場合であっても、真
空中での処理であるためにマルチ線材表面に酸化膜が生
成されにくく、かつコーティング物質粒子の衝突によっ
て酸化膜も破壊されるため、金属同士の接触を得やす
く、同時に衝突によるマルチ線材表面へのアンカー効果
も大きくなるために、安定化材層とマルチ線材との密着
が非常に強固となる。
【0014】本発明の好ましい例では、安定化材層が、
銅、銅合金、銀または銀合金のいずれか1つからなり、
前記物理蒸着法がイオンプレーティング法である。
【0015】物理蒸着法による安定化材層はそれ自身で
安定化材層全体を構成してもよく、一方、それを比較的
薄い膜の第1の安定化材層として形成後、それを下地層
としてその外周に第2の安定化材層を形成してもよい。
第2の安定化材層は、物理蒸着法によっても、それ以外
の電気めっき法または類似の膜形成方法によって形成し
てもよい。
【0016】本発明のNb3 Al化合物系超電導線材の
製造方法は、1,500℃以上まで通電加熱した後直ち
に冷却することでNb−Al過飽和固溶体を生成させ、
その後、さらに600〜1,050℃の温度で再度加熱
処理することによりNb3 Al相を析出させる、いわゆ
る急熱急冷・変態法に特に適した方法である。ここで、
再度の熱処理の温度は、安定化材層を構成する材料の融
点を超えない範囲であれば、安定化材層の材料や熱処理
時間に従い600〜1,050℃の範囲内で適宜選択で
きる。例えば、銀(Ag)よりなる安定化材層のとき
は、銀の融点(962℃)より僅かに低い温度、好まし
くは950℃で熱処理を行えばよい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を引用しつつ、本発明
のNb3 Al化合物系超電導線材の製造方法の実施の形
態を説明する。なお、本発明はこれに限定されるもので
はない。
【0018】図1、図2は、本発明のNb3 Al化合物
系超電導線材の製造方法を示す、工程説明図及び詳細フ
ローチャートである。所定の厚さの純Nbシート1、及
び所定の厚さの純Alシート2を重ね合わせ、純Nb棒
3に隙間なく巻き付け、ジェリーロール積層複合体を作
成する(ステップ1)。この複合体をNb管4に挿入
し、さらにCu管5に挿入して単芯ビレットとなした
後、減面加工(静水圧押出、ダイス伸線)により六角断
面線材に加工後、複数本の6角断面線材を外皮のCu層
を除去してシングル線6を製作する(ステップ2)。こ
のシングル線6を複数本別のNb管7に組み込み、さら
にCu−Ni合金管8に挿入して多芯ビレット9とする
(ステップ3)。次いで、この多芯ビレット9を減面加
工(静水圧押出、ダイス伸線)により所定の線径に加工
後、外皮のCu−Ni合金層を除去し、所定の線径の断
面円形Nb/Al複合マルチ線材10を得る(ステップ
4)。
【0019】以上の工程により製作したNb/Al複合
線材を、1,500℃以上まで通電加熱した後直ちに冷
却することでNb−Al過飽和固溶体を生成させる(急
熱急冷・変態化処理)。次いで、この過飽和固溶体線材
表面に、物理蒸着法、好ましくはイオンプレーティング
法により、所定の厚さの安定化材層(Cu層)11を形
成する。なお、この安定化材層を第1の安定化材層(す
なわち下地層)とし、その上に第2の安定化材層(Cu
層)を形成するようにしてもよいが、この第2の安定化
材層は物理蒸着法以外の方法、例えば、電気めっきで行
ってもよい。こうして得られた線材を、真空中で600
〜1,050℃の温度一定時間、再度加熱処理してNb
3 Al相を析出させることにより、表面に安定化材層1
1が付与されたNb3 Al化合物系超電導線材12を得
る(ステップ5)。
【0020】本発明で好適に使用されるイオンプレーテ
ィング法は、真空中でコーティングする物質を蒸発さ
せ、プラズマ中を通すことで励起化、イオン化させた高
エネルギー粒子を目的物(被コーティング物)に衝突さ
せて膜を形成させる技術である。このイオンプレーティ
ング法によれば、粒子の持っているエネルギーが非常に
大きいため、目的物表面はスパッタクリーニングされる
と共に比較的高温になり、高エネルギーの析出粒子は、
清浄かつ高温の目的物表面上で表面拡散易動度が大きく
結晶成長が促進され、付着力の強い膜が形成される。従
って、Nbのように活性な金属で空気中や液体中では直
ちに酸化膜を形成してしまう材料を目的物とする場合で
あっても、真空中での処理であるために目的物表面に酸
化膜が生成されにくく、かつコーティング物質イオンの
衝突によって酸化膜も破壊されるため、金属同士の接触
を得やすく、同時に衝突による目的物表面へのアンカー
効果も大きくなるために、コーティング層と目的物との
密着が非常に強固になる特徴を有する。
【0021】Nb3 Al化合物系超電導線材におけるマ
ルチ線材Nb表面への安定化材層、例えば、銅(Cu)
の付与にあたっては、Nb/Cuという組み合わせにお
いては、Cu層はほとんど固溶しないために、単純に表
面にコーティングするような方法、例えば、電気メッキ
によっては、メッキ層と目的物との間の密着力が低く、
安定化材としての効果も低い。また、僅かの曲げによっ
てもメッキ層が割れたり剥離したりしてしまうため、安
定化材層を形成後の機械加工に耐えられない。
【0022】これに対し、本発明のイオンプレーティン
グ法を用いた方法によれば、目的物との間に強固な密着
力を示す安定化材層が形成できるため、イオンプレーテ
ィング法で形成した層のみでも、または、イオンプレー
ティング法で形成した層を下地層として、その上に電気
メッキなどによって第2の安定化材層をコーティング
し、安定化材層全体を厚くしても、目的物との密着力を
低下させることなく、良好な安定化材層を形成すること
ができる。さらには、このような強固な密着力によっ
て、安定化材層形成後のダイス伸線のような塑性加工に
も耐えるような特徴を持つ。
【0023】なお、物理蒸着は、蒸着チャンバー内に目
的物である線材全体を収容し行うか、線材の長手方向の
一部を連続的に蒸着チャンバー内に通過させつつ行う等
により実施できるものである。
【0024】
【実施例】本発明の製造方法が、Nb3 Al化合物系超
電導線材への安定化材付与に好適であることは、以下の
実施例及び比較例の説明によってより明確に理解されよ
う。
【0025】〔実施例1〕厚さ75μmの純Nbシート
及び厚さ25μmの純Alシートを重ね合わせ、φ1.
5mmの純Nb棒に隙間なく巻き付け、Nb管に挿入し、
さらにCu管に挿入した後、減面加工により六角断面線
材に加工後、外皮のCuを除去してシングル線を製作し
た。これを複数本Nb管に組み込み、さらにCu合金管
に挿入して減面加工により所定の線径に加工後、外皮の
Cu合金を除去し、線径1.25mmのNb/Al複合マ
ルチ線材とした。
【0026】以上の工程により製作したNb/Al複合
線材に、通電し、2,000℃まで急熱後直ちに200
℃まで冷却することでNb/Al過飽和固溶体線材とし
た。次いで、この線材にイオンプレーティング処理を行
い、表面に約1μm厚の下地Cu層(第1の安定化材
層)を形成した。さらにこの上に電気メッキにより約4
9μm厚のCu層(第2の安定化材層)を形成した。
【0027】〔実施例2〕実施例1におけるNb/Al
過飽和固溶体線材に、イオンプレーティング処理を行
い、表面に約0.1μm厚の下地Cu層(第1の安定化
材層)を形成した。さらにこの上に電気メッキにより約
50μm厚のCu層(第2の安定化材層)を形成した。
【0028】〔実施例3〕実施例1におけるNb/Al
過飽和固溶体線材に、スパッター法による蒸着を行い、
表面に約1μm厚の下地Cu層(第1の安定化材層)を
形成した。さらにこの上に電気メッキにより約49μm
厚のCu層(第2の安定化材層)を形成した。
【0029】〔比較例1〕実施例1におけるNb/Al
過飽和固溶体線材に、電気メッキを用いて表面に約50
μm厚のCu層(安定化材層)を形成した。
【0030】〔比較例2〕実施例1におけるNb/Al
過飽和固溶体線材に、イオンプレーティング処理を行
い、表面に約0.05μm厚の下地Cu層(第1の安定
化材層)を形成した。さらにこの上に電気メッキにより
約50μm厚のCu層(第2の安定化材層)を形成し
た。
【0031】実施例1,2,3及び比較例1,2の各線
材を、真空中で800℃X10hrの加熱処理を加えて
最終的なNb3 Al化合物系超電導線材を得た。
【0032】実施例及び比較例の各方法で得られた線材
を、21〜15Tまでの磁場中において臨界電流特性を
評価した。表1には、本発明材及び比較材の線材仕様
と、両線材の4.2Kにおける各磁場での臨界電流値を
示す。なお、ここでは臨界電流値は1μV/cm基準で求
めた結果である。比較例2の18Tにおける測定結果で
は、最終的にクエンチを発生したものの、当初わずかな
がら電圧上昇が認められ、超電導状態から常電導状態に
遷移する様子が観察された後、急激な電圧上昇、すなわ
ち、クエンチに至った。
【0033】この結果からもわかるように、本発明の方
法に従い、安定化材層の付与方法としてイオンプレーテ
ィング法またはスパッタ法による安定化材層付与線材
(実施例1〜3)は、17T以下においてもクエンチを
発生することなく(すなわち、安定化されており)臨界
電流値の測定が可能であるのに対し、単純な電気メッキ
による安定化材層付与線材(比較例1)では、18Tに
おいてクエンチを発生してしまい(すなわち、不安定化
しており)臨界電流値を測定することができなかった。
また、実施例1〜3と比較例2との対比により明らかな
ように、イオンプレーティング法またはスパッター法に
よる安定化材層の厚みも0.1μm以上であれば、クエ
ンチ発生の磁場を低くできることも示している。すなわ
ち、イオンプレーティング法またはスパッター法を使用
した安定化材層の付与方法の方が線材の安定化方法とし
て優れていることを示している。
【0034】
【表1】
【0035】上記実施例において、イオンプレーティン
グ法またはスパッター法により形成した安定化材層の厚
みを0.1μm以上とした。これは、実施例に説明した
特定構造の超電導線材を高磁界マグネット導体として使
用するのであれば、17T以上において安定化していれ
ば十分と考えられるので、17T以上の磁界中で安定性
を維持できる厚さとして出願人が特定したものであっ
て、本発明はこれに限定されるものではなく、超電導線
材の様々な構造に応じて適宜決定し得るものである。も
っとも、この層が薄すぎるときは、イオンプレーティン
グ法またはスパッター法による酸化膜の破壊が十分行わ
れず密着性の高い安定化材層が得られなくなる恐れがあ
る。
【0036】なお、実施例では、イオンプレーティング
法またはスパッター法により形成する安定化材層の材料
にCuを用いたが、Cu合金であってもよい。また、C
u、Cu合金以外の材料、例えば、Niを用い、これを
第1の安定化材層、すなわち、下地層とし、その上にC
uからなる第2の安定化材層をコーティングした複合層
としてもよい。例えば、Ni下地層とCuとの組み合わ
せによれば、NbとNi、及びNiとCuとの間で固溶
体を形成し、密着が更に強固になると考えられる。
【0037】また、安定化材層の材料としては、電気伝
導度、熱伝導度がCuと類似しているAgまたはAg合
金であってもよい。
【0038】マトリックス材としては、特に急熱急冷処
理時の1500℃以上の温度における十分な強度を有す
ることとNbとの反応性が乏しく、加工性があれば使用
可能であり、NbとNb合金の他、例えばTa、Ta合
金が有望である。
【0039】本発明の方法によって得られた超電導線材
は、磁場中での高い臨界電流密度が要求されるような用
途、例えば、高磁界NMRマグネット用導体としての応
用に適している。
【0040】
【発明の効果】従来、いわゆる急熱急冷・変態法で得た
超電導線材表面への安定化材層の複合化は、その特殊な
製法による制約から困難であったが、本発明のNb3
l化合物系超電導線材の製造方法は、これをはじめて可
能にしたものであって、他の金属系超電導線材と比較す
ると高磁界において超電導特性、特に臨界電流密度に優
れる、急熱急冷・変態法で得た超電導線材の実用化に、
大きく道を開くものであって、その工業的意義は極めて
大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るNb3 Al化合物系超電導線材の
製造工程説明図である。
【図2】本発明に係るNb3 Al化合物系超電導線材の
製造工程の詳細フローチャートである。
【符号の説明】
1 Nbシート 2 Alシート 3 Nb棒 4 Nb管 5 Cu管 6 六角断面線材 7 Nb管 8 Cu合金管 9 多芯ビレット 10 マルチ線材 11 安定化材層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 廉 茨城県つくば市千現一丁目2番1号 科学 技術庁金属材料技術研究所内 (72)発明者 福富 勝夫 茨城県つくば市千現一丁目2番1号 科学 技術庁金属材料技術研究所内 (72)発明者 岩城 源三 茨城県土浦市木田余町3550番地 日立電線 株式会社システムマテリアル研究所内 (72)発明者 中川 和彦 茨城県土浦市木田余町3550番地 日立電線 株式会社システムマテリアル研究所内 Fターム(参考) 5G321 AA11 BA03 CA09 CA36 CA41 CA42 DC04 DC32 DC33 DC35

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】NbまたはNb合金とAlまたはAl合金
    からなる複合材を高融点金属またはその合金マトリック
    スで囲繞したシングル線材を複数本組み合わせ、それら
    の外周を高融点金属またはその合金からなるマトリック
    スで囲繞したマルチ線材を、所定温度以上に通電加熱後
    直ちに冷却してNb−Al過飽和固溶体を生成させ、次
    いで再度熱処理することによりNb3 Al相を析出させ
    る、Nb3 Al化合物系超電導線材の製造方法におい
    て、前記マルチ線材の最外周に安定化材を複合化するに
    際し、前記通電加熱後直ちに冷却した後もしくは再度加
    熱処理後に、物理蒸着法により安定化材層を形成するこ
    とを特徴とするNb3 Al化合物系超電導線材の製造方
    法。
  2. 【請求項2】前記安定化材層が、銅、銅合金、銀または
    銀合金のいずれか1つからなり、前記物理蒸着法がイオ
    ンプレーティング法であることを特徴とする請求項1に
    記載のNb3 Al化合物系超電導線材の製造方法。
  3. 【請求項3】前記物理蒸着法による第1の安定化材層を
    下地層として、さらにその外周に第2の安定化材層を形
    成することを特徴とする請求項1または2に記載のNb
    3 Al化合物系超電導線材の製造方法。
  4. 【請求項4】NbまたはNb合金とAlまたはAl合金
    からなる複合材を高融点金属またはその合金マトリック
    スで囲繞したシングル線材を複数本組み合わせ、それら
    の外周を高融点金属またはその合金マトリックスで囲繞
    したマルチ構造の線材を、1,500℃以上まで通電加
    熱した後直ちに冷却することで得られる線材を、さらに
    600〜1,050℃の温度で加熱することによりNb
    3 Al化合物を生成する、Nb3 Al化合物系超電導線
    材の製造方法において、前記マルチ線材の最外周に安定
    化材を複合化するに際し、前記通電加熱後直ちに冷却し
    た後もしくは追加熱処理後に、物理蒸着法により安定化
    材層を形成することを特徴とするNb3Al化合物系超
    電導線材の製造方法。
  5. 【請求項5】前記安定化材層が、銅、銅合金、銀または
    銀合金のいずれか1つからなり、前記物理蒸着法がイオ
    ンプレーティング法であることを特徴とする請求項4に
    記載のNb3 Al化合物系超電導線材の製造方法。
  6. 【請求項6】前記物理蒸着法による第1の安定化材層を
    下地層として、さらにその外周に第2の安定化材層を形
    成することを特徴とする請求項4または5に記載のNb
    3 Al化合物系超電導線材の製造方法。
  7. 【請求項7】前記物理蒸着法による安定化材層の厚さが
    0.1μm以上である請求項5または6に記載のNb3
    Al化合物系超電導線材の製造方法。
  8. 【請求項8】請求項1ないし7のいずれかの製造方法に
    より得られるNb3 Al化合物系超電導線材。
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