[go: up one dir, main page]

by 桃子

published on

三月の葬列 Writer:Dr.Lolita Arranger:桃子 Performed by 桃子  Dr.Lolitaという福岡のバンド(2016〜2018)時代に作り、長らく放置されていた曲をアレンジして今作とした。もとの曲を視聴する術はないのでどんなものであったかは当時のバンドメンバーとライブに来ていた若い観客しか知らない。バンドのギタリストであるまーくんは覚えていなかったので、ほんの数人しかこの曲についての記憶を持たない。  もとはテンポが速く、ドラムはオルタナティブにドンドコし、ギターは歪ませてシューゲイザー?て感じ。で、歌詞の内容は「日本の田舎の葬列」「死んだあの人」「オタク的な想像の中のあの人」だった。これはけっして悪いものではない。しかし歌詞を作って7・8年経った今そういう好みがあまり残存していなかったため、テーマもけっきょく変えることになった。具体性を削ぎ落とし、聴いた人間全員が違うことを考えられるくらいの余地を残すことに努めた(これは、音楽という寡黙な芸術形態において基本的な構成要素だと思う)。  ごたくはもういいが、インドから来た金属の弁当箱ぽんぽこ叩いていたり、奇妙なハモりを入れてみたり、Ruby,My Dearみたいな三段展開をしてみたり、「きみの におい」とか恥ずかしげもなく発音したり…17歳の自分では到底なしえなかったことを多く盛り込んだ。自分を試すような気分でこのトラックを作ったことは言うまでもない。  私は今年の3月に、ヒンドゥーの聖地・ヴァラナシで「葬列」をいくつも見る機会に恵まれた。火葬を毎日見た。においを嗅いだ。日の出(誕生)を拝み、日没(死)を美しいと思った。因果な話である。まるで、高校生の自分がこの体験を予見していたかのようなタイトルだ。そして、この曲ははじめμ’sの『Angelic Angel』のサビ→Cメロに向かうブリッジ部から着想を得て作られていた。あの曲は今でも色々な思い出と共に強く頭の中にある。  天使  火葬  いま隣にいるきみの におい  焼かれている知らないおっさんやおばさんの におい  ガートや寺院で微笑みと共に歌われる哀しげな聖歌  素敵だ 夜になる……

Genre
Pop

Your current browser isn't compatible with SoundCloud.
Please download one of our supported browsers. Need help?

Sorry! Something went wrong

Is your network connection unstable or browser outdated?

Popular searches