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WO2026038420A1 - 二液硬化型樹脂原料 - Google Patents

二液硬化型樹脂原料

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WO2026038420A1
WO2026038420A1 PCT/JP2025/022605 JP2025022605W WO2026038420A1 WO 2026038420 A1 WO2026038420 A1 WO 2026038420A1 JP 2025022605 W JP2025022605 W JP 2025022605W WO 2026038420 A1 WO2026038420 A1 WO 2026038420A1
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WO
WIPO (PCT)
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raw material
resin raw
mass
polyisocyanate
allophanate
Prior art date
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Pending
Application number
PCT/JP2025/022605
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English (en)
French (fr)
Inventor
雄大 塩路
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DKS Co Ltd
Original Assignee
DKS Co Ltd
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Publication date
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Publication of WO2026038420A1 publication Critical patent/WO2026038420A1/ja
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Abstract

常温で硬化可能であり、かつ高強度でありながら可使時間が長い二液硬化型樹脂原料を提供する。 実施形態に係る二液硬化型樹脂原料は、活性水素化合物を含む第1液と、ポリイソシアネートを含む第2液と、を備え、前記活性水素化合物は、アルキルチオ基を有する芳香族ジアミンを含み、前記ポリイソシアネートは、25℃での粘度が1300~3300mPa・sであってNCO含量が13~25質量%である脂肪族ポリイソシアネートのアロファネート変性体を含む。

Description

二液硬化型樹脂原料
 本発明の実施形態は、二液硬化型樹脂原料に関する。
 常温で硬化してポリウレアを形成する二液硬化型樹脂原料が知られている。例えば、特許文献1には、アロファネート基によって結合されたポリエーテル基を有するポリイソシアネートプレポリマーと、少なくとも二つの第一級アミノ基を含有するポリアミンを含む組成物が記載されている。より詳細に、特許文献1には、ヘキサン1,6-ジイソシアネートを用いてアロファネート基を含有するポリイソシアネートを調製し、当該ポリイソシアネートを芳香族ジアミンと混合して硬化させることで、ポリウレアのフィルムを得たことが記載されている。
特表2009-510235号公報
 従来のポリウレアを形成する二液硬化型樹脂原料では、常温で硬化可能であるものの、可使時間(ポットライフ)が短いものがあり、そのため用途が制限されることがある。一方で、常温での可使時間の長いものもあるが、可使時間が長いものについては、硬化物が脆く、強度が不十分なことがある。
 本発明の実施形態は、以上の点に鑑み、常温で硬化可能であり、かつ高強度でありながら可使時間が長い二液硬化型樹脂原料を提供することを目的とする。
 本発明は以下に示される実施形態を含む。
[1] 活性水素化合物を含む第1液と、ポリイソシアネートを含む第2液と、を備える二液硬化型樹脂原料であって、
 前記活性水素化合物は、アルキルチオ基を有する芳香族ジアミンを含み、
 前記ポリイソシアネートは、25℃での粘度が1300~3300mPa・sであってNCO含量が13~25質量%である脂肪族ポリイソシアネートのアロファネート変性体を含む、二液硬化型樹脂原料。
[2] 前記脂肪族ポリイソシアネートのアロファネート変性体が、炭素数4~8のアルキレンジイソシアネートのアロファネート変性体である、[1]に記載の二液硬化型樹脂原料。
[3] 前記アルキルチオ基を有する芳香族ジアミンの量が前記活性水素化合物中に50質量%以上である、[1]又は[2]に記載の二液硬化型樹脂原料。
[4] 前記第1液及び/又は前記第2液がフィラーをさらに含む、[1]~[3]のいずれか1項に記載の二液硬化型樹脂原料。
[5] 電気電子部品封止用である、[1]~[4]のいずれか1項に記載の二液硬化型樹脂原料。
[6] [1]~[4]のいずれか1項に記載の二液硬化型樹脂原料を用いて樹脂封止された電気電子部品。
 本発明の実施形態によれば、常温で硬化可能であり、かつ高強度でありながら可使時間が長い二液硬化型樹脂原料を提供することができる。
 本実施形態に係る二液硬化型樹脂原料は、活性水素化合物(A)を含む第1液と、ポリイソシアネート(B)を含む第2液と、を備え、すなわち第1液と第2液を組み合わせてなるものであり、二液硬化型樹脂組成物とも称される。活性水素化合物(A)は、アルキルチオ基を有する芳香族ジアミン(A1)を含む。ポリイソシアネート(B)は、25℃での粘度が1300~3300mPa・sでありかつNCO含量が13~25質量%である脂肪族ポリイソシアネートのアロファネート変性体(B1)を含む。なお、第1液及び第2液は常温(25℃)で液状、すなわち流動性を持つ。
<第1液>
 [アルキルチオ基を有する芳香族ジアミン(A1)]
 第1液に含まれる活性水素化合物(A)は、アルキルチオ基を有する芳香族ジアミン(A1)を含む。ここで、活性水素化合物とは、イソシアネート基と反応する活性水素基を有する化合物をいう。活性水素基としては、例えば、ヒドロキシ基、アミノ基が挙げられる。芳香族ジアミンとは、1分子中に1つ以上の芳香環構造と2つのアミノ基を有する化合物をいう。アルキルチオ基とは、-SC2n+1(但し、nは1以上の整数)で表される基をいう。
 アルキルチオ基を有する芳香族ジアミン(A1)は、1分子中に1つ以上の芳香環構造と2つのアミノ基を有するとともにアルキルチオ基を有する化合物である。該芳香族ジアミン(A1)としては、芳香環に直接結合した2つのアミノ基とともに、芳香環に直接結合したアルキルチオ基を有する化合物が好ましい。アルキルチオ基の数は、1分子中に1つでもよく、2つ以上でもよいが、好ましくは2つである。
 アルキルチオ基における上記nは1~5の整数であることが好ましく、より好ましくは1~3の整数である。
 アルキルチオ基を有する芳香族ジアミン(A1)の具体例としては、ジメチルチオトルエンジアミン、ジエチルチオトルエンジアミン、ジプロピルチオトルエンジアミンなどのジアルキルチオトルエンジアミンが挙げられ、これらはいずれか一種用いても、二種以上併用してもよい。
 [活性水素化合物(A)]
 活性水素化合物(A)は、アルキルチオ基を有する芳香族ジアミン(A1)のみからなることが好ましいが、当該芳香族ジアミン(A1)とともに、他の活性水素化合物を含んでもよい。硬化後の樹脂のガラス転移点Tgを高くし、可使時間を長くするという観点から、活性水素化合物(A)は、芳香族ジアミン(A1)を主成分とすることが好ましい。一実施形態において、アルキルチオ基を有する芳香族ジアミン(A1)の量は、活性水素化合物(A)中に50質量%以上であることが好ましく、より好ましくは70質量%以上であり、より好ましくは80質量%以上であり、さらに好ましくは90質量%以上であり、100質量%でもよい。
 アルキルチオ基を有する芳香族ジアミン(A1)と併用してもよい他の活性水素化合物としては、活性水素基を有する有機化合物が挙げられ、好ましくはアルキルチオ基を有さない芳香族ジアミン(A2)である。
 アルキルチオ基を有さない芳香族ジアミン(A2)としては、芳香環に直接結合した2つのアミノ基を有する化合物が好ましい。当該芳香族ジアミン(A2)の具体例としては、フェニレンジアミン、トルエンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、トリメチルフェニレンジアミン、4,4’-メチレンジアニリン、4,4’-メチレンビス(2-メチルアニリン)、4,4’-メチレンビス(2-エチルアニリン)、4,4’-メチレンビス(2-イソプロピルアニリン)、4,4’-メチレンビス(2,6-ジメチルアニリン)、4,4’-メチレンビス(2,6-ジエチルアニリン)、4,4’-メチレンビス(N-メチルアニリン)、4,4’-メチレンビス(N-エチルアニリン)、4,4’-メチレンビス(N-sec-ブチルアニリン)などが挙げられ、これらはいずれか一種用いても二種以上併用してもよい。好ましくは、フェニレンジアミン、トルエンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、トリメチルフェニレンジアミンなどのように、1つのベンゼン環に2つのアミノ基と0~3つのアルキル基が直接結合した構造の芳香族ジアミンを用いることであり、より好ましくは、ジエチルトルエンジアミンやトリメチルフェニレンジアミンなどのジアルキルトルエンジアミンである。
 一実施形態において、活性水素化合物(A)は、アルキルチオ基を有する芳香族ジアミン(A1)を50~100質量%と、任意成分としてのアルキルチオ基を有さない芳香族ジアミン(A2)を0~50質量%含んでもよく、(A1)を70~100質量%と(A2)を0~30質量%含んでもよく、(A1)を80~100質量%と(A2)を0~20質量%含んでもよく、(A1)を90~100質量%と(A2)を0~10質量%含んでもよい。
 その他の活性水素化合物としては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール、ひまし油系ポリオール、ダイマー酸ポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、アクリルポリオール、エチレングリコール、1,4-ブタンジオール、オクタンジオール、トリメチロールプロパンなどのポリオール、脂肪族ジアミンなどが挙げられる。
 [フィラー(C)]
 第1液には、フィラー(C)が配合されてもよく、配合されなくてもよい。フィラー(C)としては、熱伝導率を高めることができる観点から、無機フィラーが好ましい。無機フィラーとしては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウムなどの金属酸化物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの金属水酸化物、窒化アルミニウム、窒化ホウ素などの金属窒化物などが挙げられる。これらはいずれか一種又は二種以上組み合わせて用いることができる。
 第1液にフィラー(C)を配合する場合、フィラー(C)の量は特に限定されず、例えば、第1液100質量%中に20~95質量%でもよく、50~90質量%でもよく、70~90質量%でもよい。
 [その他の成分]
 第1液は、活性水素化合物(A)のみで構成されてもよく、活性水素化合物(A)及びフィラー(C)のみで構成されてもよいが、これら成分のほかに、必要に応じて、例えば、触媒、消泡剤、表面処理剤、酸化防止剤、希釈剤、難燃剤、紫外線吸収剤、着色剤、可塑剤などの各種添加剤を、本実施形態の目的を損なわない範囲で含んでもよい。
 触媒としては、活性水素化合物(A)とポリイソシアネート(B)との反応を促進するものが用いられ、例えば、有機スズ触媒、有機鉛触媒、有機ビスマス触媒などの金属触媒、アミン触媒などの各種ウレタン重合触媒、オクチル酸などの有機酸触媒などを用いることができる。
<第2液>
 [脂肪族ポリイソシアネートのアロファネート変性体(B1)]
 第2液に含まれるポリイソシアネート(B)は、脂肪族ポリイソシアネートのアロファネート変性体(B1)を含む。該アロファネート変性体(B1)は、脂肪族ポリイソシアネートとアルコールとの反応により形成されたウレタン結合に脂肪族ポリイソシアネートが付加して得られるイソシアネート化合物であり、アロファネート結合(-NH-CO-N-CO-)を有する。
 本実施形態では、アロファネート変性体(B1)として、25℃での粘度が1300~3300mPa・sであり、かつNCO含量が13~25質量%であるものが用いられる。
 アロファネート変性体(B1)の25℃での粘度が1300mPa・s以上であることにより、常温での硬化が可能となり、常温硬化物の強度を高めることができる。該粘度が3300mPa・s以下であることにより、第1液との混合時における均一性が向上し、常温硬化物の強度を高めることができ、また、フィラー配合時の第2液の粘度や、第1液との混合時の混合液の粘度を低減することができる。アロファネート変性体(B1)の25℃での粘度は、1400~3000mPa・sであることが好ましく、より好ましくは1500~2500mPa・sであり、さらに好ましくは1600~2000mPa・sである。
 本明細書において、アロファネート変性体(B1)の粘度は、BM型回転粘度計(ブルックフィールド社製)を用いてローターNo.4、回転数60rpm、25℃の雰囲気下で測定される値である。
 アロファネート変性体(B1)のNCO含量が13質量%以上であることにより、硬化後の樹脂を高強度にすることができ、またガラス転移点Tgを高めることができる。NCO含量が25質量%よりも大きいアロファネート変性体は合成することが実用上困難である。アロファネート変性体(B1)のNCO含量は、15~22質量%であることが好ましく、より好ましくは15.5~20.0質量%である。
 本明細書において、NCO含量は、JIS K1603-1:2007のA法に準拠して測定される、イソシアネート基含有率である。
 アロファネート変性体(B1)を構成する脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2-メチルペンタン-1,5-ジイソシアネート、3-メチルペンタン-1,5-ジイソシアネートが挙げられる。これらはいずれか1種用いても2種以上併用してもよい。
 これらの中でも、アロファネート変性体(B1)を構成する脂肪族ポリイソシアネートとしては、第1液との混合時の粘度がより低く、硬化物の引張破壊ひずみがより優れる点から、炭素数4~8のアルキレンジイソシアネートが好ましく、より好ましくはヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)及び/又はペンタメチレンジイソシアネートである。
 [ポリイソシアネート(B)]
 ポリイソシアネート(B)は、上記の脂肪族ポリイソシアネートのアロファネート変性体(B1)のみで構成されてもよく、該アロファネート変性体(B1)とともに、他のポリイソシアネートを含んでもよい。ポリイソシアネート(B)は、該アロファネート変性体(B1)を主成分とすることが好ましく、一実施形態において、該アロファネート変性体(B1)の量は、ポリイソシアネート(B)中に40質量%以上であることが好ましく、より好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは70質量%以上であり、より好ましくは80質量%以上であり、さらに好ましくは90質量%以上であり、100質量%でもよい。
 該アロファネート変性体(B1)と併用してもよい他のポリイソシアネートとしては、特に限定されず、例えば、脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネートなどの各種ポリイソシアネートが挙げられる。
 上記他のポリイソシアネートとして、脂肪族ポリイソシアネートの具体例としては上記のとおりであり、それらのイソシアヌレート体、アダクト体、ビュレット体、又はカルボジイミド体でもよい。また、(B1)以外の脂肪族ポリイソシアネートのアロファネート変性体を用いてもよい。脂環式ポリイソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン4,4’-ジイソシアネート(水添MDI)、水添キシリレンジイソシアネート、1,4-シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、1,3-ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサンが挙げられ、これらのイソシアヌレート体、アダクト体、ビュレット体、アロファネート体、カルボジイミド体などの変性体でもよい。芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメリックMDI、トリレンジイソシアネート(TDI)、ナフタレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)が挙げられ、これらのイソシアヌレート体、アダクト体、ビュレット体、アロファネート体、カルボジイミド体などの変性体でもよい。
 一実施形態において、ポリイソシアネート(B)は、上記脂肪族ポリイソシアネートのアロファネート変性体(B1)を40~100質量%と、任意成分としての(B1)以外の脂肪族ポリイソシアネートのアロファネート変性体(B2)及び/又は脂肪族ポリイソシアネートのイソシアヌレート変性体(B3)を0~60質量%含んでもよく、(B1)を50~100質量%と、(B2)及び/又は(B3)を0~50質量%含んでもよく、(B1)を60~100質量%と、(B2)及び/又は(B3)を0~40質量%含んでもよく、(B1)を70~100質量%と、(B2)及び/又は(B3)を0~30質量%含んでもよい。
 [フィラー(C)]
 第2液には、フィラー(C)が配合されてもよく、配合されなくてもよい。フィラー(C)としては、熱伝導率を高めることができる観点から、無機フィラーが好ましい。無機フィラーの具体例については、第1液において上述したとおりである。なお、二液硬化型樹脂原料に無機フィラーを配合する場合、一般に無機フィラーは水分を含みやすく、第2液に配合すると当該水分がポリイソシアネートと反応することが懸念される。そのため、フィラー(C)、特に無機フィラーは、第2液よりも第1液に配合されることが好ましい。すなわち、二液硬化型樹脂原料にフィラー(C)を配合する場合、無機フィラーは、第1液、又は第1液と第2液の両方に配合されることが好ましい。
 第2液にフィラー(C)を配合する場合、フィラー(C)の量は特に限定されず、例えば、第2液100質量%中に20~95質量%でもよく、50~85質量%でもよく、60~80質量%でもよい。
 [その他の成分]
 第2液は、ポリイソシアネート(B)のみで構成されてもよく、ポリイソシアネート(B)及びフィラー(C)のみで構成されてもよいが、これら成分のほかに、必要に応じて、例えば、触媒、消泡剤、表面処理剤、酸化防止剤、希釈剤、難燃剤、紫外線吸収剤、着色剤、可塑剤などの各種添加剤を、本実施形態の目的を損なわない範囲で含んでもよい。触媒の具体例については、第1液において上述したとおりである。
<二液硬化型樹脂原料>
 本実施形態に係る二液硬化型樹脂原料は、通常は、第1成分としての第1液と第2成分としての第2液とで構成されるが、第1液及び第2液の他に、任意成分としての上記その他の成分を含む第3液として備えてもよい。
 二液硬化型樹脂原料は、第1液と第2液をそれぞれ調製することにより製造することができ、第1液と第2液とを分離して含んでもよい。すなわち、第1液と第2液がそれぞれ別の容器に充填された二液キットの樹脂原料でもよい。別々の容器に充填された第1液と第2液は、使用時に混合されることにより活性水素化合物(A)とポリイソシアネート(B)が反応して熱硬化性樹脂が生成され、硬化することで硬化物となる。
 その際、加熱により硬化させてもよく、室温で硬化させてもよい。加熱により硬化させる場合、加熱温度は特に限定されず、例えば30~120℃でもよく、80~120℃でもよい。加熱時間は特に限定されず、例えば1~3時間でもよく、2~3時間でもよい。室温で硬化させる場合、その温度は例えば15~30℃でもよく、20~30℃でもよい。硬化させる時間は特に限定されず、例えば1~24時間でもよく、3~16時間でもよい。
 二液硬化型樹脂原料の可使時間(ポットライフ)は、1~30分であることが好ましく、より好ましくは5~15分である。ここで、可使時間の測定方法は、実施例の欄に記載したとおりである。
 二液硬化型樹脂原料を硬化させて得られる樹脂は、活性水素化合物(A)にポリオールが含まれない場合はポリウレア樹脂であり、活性水素化合物(A)にポリオールが含まれる場合はポリウレタン・ウレア樹脂である。従って、二液硬化型樹脂原料は、二液硬化型ウレア樹脂原料、又は、二液硬化型ポリウレタン・ウレア樹脂原料とも称される。ここで、ポリウレタン・ウレア樹脂は、主鎖にウレタン結合とウレア結合の両方を含む樹脂である。
 二液硬化型樹脂原料において、イソシアネート基と活性水素基(即ち、アミノ基と水酸基の合計)とのモル比(NCO/活性水素基)は、特に限定されず、例えば、0.75~1.55であることが好ましく、より好ましくは0.8~1.5であり、より好ましくは0.9~1.3であり、さらに好ましくは1.0~1.2である。該モル比(NCO/活性水素基)が上記範囲内であることにより、二液硬化型樹脂原料は、硬化不良を起こしにくい。
<二液硬化型ポリウレタン樹脂原料の用途>
 本実施形態に係る二液硬化型樹脂原料の用途は、特に限定されないが、絶縁性と可使時間が長いという利点から、電気電子部品の封止のために用いられることが好ましい。すなわち、好ましい実施形態に係る電気電子部品の封止剤は、上記の第1液と第2液とを備える。電気電子部品の封止剤は、電気電子部品を熱、湿気、埃などの外的要因から保護するための材料であり、注型封入される場合はポッティング剤とも称される。
 電気電子部品としては、特に限定されないが、例えば、フィルムコンデンサなどのコンデンサ、トランスコイル、チョークコイル及びリアクトルコイルなどの変圧器、電気セル、機器制御基板などの電子基板、センサ、無線通信部品などが挙げられる。実施形態に係る二液硬化型樹脂原料であると、硬化物のガラス転移点Tgが高いことから、電気電子部品の使用環境としても幅広い用途に適用可能である。
 二液硬化型樹脂原料は、例えば、フィルムコンデンサの封止剤として用いることができる。フィルムコンデンサとは、誘電体に高分子フィルムを使用しているコンデンサをいい、誘電体フィルムを外装ケースに入れて樹脂充填して得られる。その際の充填する樹脂として、上記二液硬化型樹脂原料が好適に用いられる。
 二液硬化型樹脂原料を用いて樹脂封止された電気電子部品は、例えば、電気洗濯機、便座、湯沸し器、浄水器、風呂、食器洗浄機、太陽光パネル、電動工具、自動車、バイクなどに使用することができる。
 以下、実施例及び比較例に基づいて、より詳細に説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
 実施例で使用した各成分の詳細は以下のとおりである。
[活性水素化合物]
 ・ジメチルチオトルエンジアミン:ロンザ社製「エタキュア300」
 ・ジエチルトルエンジアミン(DETDA):ロンザ社製「エタキュア100」
[ポリイソシアネート]
 ・HDIアロファネート変性体1:東ソー株式会社製「コロネート2785」、粘度(25℃)1800mPa・s、NCO含量19.2質量%
 ・HDIアロファネート変性体2:東ソー株式会社製「コロネート2793」、粘度(25℃)1900mPa・s、NCO含量16.4質量%
 ・HDIアロファネート変性体3:旭化成株式会社製「デュラネートA201H」、粘度(25℃)110mPa・s、NCO含量19.7質量%
 ・HDIイソシアヌレート変性体1:旭化成株式会社製「デュラネートTPA-100」、粘度(25℃)1500mPa・s、NCO含量23.1質量%
 ・HDI系2官能型プレポリマー:旭化成株式会社製「デュラネートD101」、粘度(25℃)500mPa・s、NCO含量19.7質量%
 ・HDIイソシアヌレート変性体2:旭化成株式会社製「デュラネートTSE-100」、粘度(25℃)2000mPa・s、NCO含量12.0質量%
[その他の成分]
 ・フィラー:シリカ、AGC社製「HS-208」
 実施例における測定・評価方法は以下のとおりである。
[ポットライフ]
 二液硬化型樹脂原料について、二液混合時から所定粘度に達するまでの時間をポットライフとする。第1実施例に示すフィラーを含有しない混合液については、25℃にてBM型回転粘度計(ブルックフィールド社製)を用いてローターNo.4、60rpmで1万mPa・sになるまでの時間を求めた。第2実施例に示すフィラーを含有する混合液については、25℃にてBH型回転粘度計(ブルックフィールド社製)を用いてローターNo.07、4rpmで100万mPa・sになるまでの時間を求めた。
[硬化性]
 二液硬化型樹脂原料の第1液と第2液を混合してなる二液混合液をシート状に塗布し、120℃3時間の加熱硬化又は室温終夜の室温硬化の硬化物を確認し、硬化物の物性評価が可能であるかを評価した。硬化性の評価は、硬化物についての物性評価である下記のガラス転移点、硬度、及び曲げ強度の測定が可能か否かで判断し、これら3項目が全て測定可能の場合は「A」、3項目のうち1項目のみ測定不可の場合は「B」、3項目のうち2項目以上が測定不可の場合は「C」と評価した。ここで、測定不可とは、測定中又は試験片準備段階で試験片が割れる等により測定できないことをいう。
[ガラス転移点Tg]
 該二液混合液をシート状に塗布し、120℃3時間の加熱硬化又は室温終夜の室温硬化させることで、厚さ2~3mmの樹脂のシートを得た。得られた樹脂シートから5mm×2cmの試験片を切り出し、ユービーエム社製の「Rheogel E-4000」にてチャック間20mm、基本周波数は10Hz、歪みは自動制御モードで、ガラス転移温度(Tg)を測定した。Tgはtanδが最大値を示すときの温度を指す。
[硬度]
 該二液混合液をシート状に塗布し、120℃3時間の加熱硬化又は室温終夜の室温硬化させることで、厚さ4mmの樹脂のシートを得た。得られた樹脂シートについて、JIS K7312:1996に準じ、タイプD硬さ試験を行って、硬度を測定した。測定時に樹脂シートが押針により破壊された場合は測定不可とした。
[曲げ強度測定]
 該二液混合液をシート状に塗布し、120℃3時間の加熱硬化又は室温終夜の室温硬化させることで、厚さ4mmの樹脂のシートを得た。得られた樹脂シートについて、JIS K7074-1988に準拠し、測定装置として島津製作所(株)製の精密万能試験機を用い、試験速度:2mm/分、支点間距離:80mmとして、三点曲げ強度を測定した。曲げ試験により最大曲げ弾性率と最大曲げ応力を測定した。
[第1実施例]
 下記表1及び表2に示す配合(質量部)に従い、各実施例及び各比較例の二液硬化型樹脂原料を調製した。詳細には、第1液及び第2液をそれぞれ、表1及び表2に示す配合に従い準備し、複数成分からなる場合はそれらを攪拌混合することで調製した。得られた第1液及び第2液を、表1及び表2に示す「第1液/第2液 質量比」に従い攪拌混合して、ポットライフを測定した。また、第1液と第2液を混合してなる混合液について、硬化性、ガラス転移点Tg、硬度、曲げ弾性率、最大曲げ応力を測定・評価した。
 結果は表1及び表2に示すとおりである。比較例1では、活性水素化合物としてアルキルチオ基を有さない芳香族ジアミンであるジエチルトルエンジアミンを単独で用いており、ポットライフ試験において第1液と第2液を混合した際に直ちに硬化した。そのため、塗膜を形成することができず、塗膜物性を評価できなかった。
 比較例2では、活性水素化合物としてジメチルチオトルエンジアミンを用いたが、ポリイソシアネートとして粘度が規定値未満のHDIのアロファネート変性体を用いた。そのため、比較例2では、加熱硬化時の塗膜物性は十分であるものの、室温での硬化が不十分で、得られた塗膜が脆く、硬度や曲げ試験を行うことができなかった。
 比較例3では、ポリイソシアネートとしてHDI系2官能型プレポリマーを用いており、加熱硬化時の塗膜物性には優れていたものの、室温での硬化が不十分で、得られた塗膜が脆く、加熱硬化時に比べて最大曲げ応力が大幅に劣っていた。
 ポリイソシアネートとしてHDIのイソシアヌレート変性体を用いた比較例4,5では、十分な強度が得られず、又は室温での硬化が不十分であり、効果に劣っていた。
 これに対し、実施例1~7であると、活性水素化合物としてアルキルチオ基を有する芳香族ジアミンを用いるとともに、ポリイソシアネートとして所定の粘度とNCO含量を持つ脂肪族ポリイソシアネートのアロファネート変性体を用いたことにより、可使時間が長いものであった。また、加熱による硬化はもちろんのこと、室温でも硬化可能であり、得られた硬化物は曲げ弾性率及び最大曲げ応力が高く、高強度であった。さらに、得られた硬化物はガラス転移点Tgが高かった。
[第2実施例]
 下記表3に示す配合(質量部)に従い、各実施例及び各比較例の二液硬化型樹脂原料を調製した。詳細には、第1液及び第2液をそれぞれ、表3に示す各成分を攪拌混合することで調製した。得られた第1液及び第2液を、表3に示す「第1液/第2液 質量比」に従い攪拌混合して、ポットライフを測定した。また、第1液と第2液を混合してなる混合液について、硬化性、ガラス転移点Tg、硬度、曲げ弾性率、最大曲げ応力を測定・評価した。
 結果は表3に示すとおりである。実施例9,10に示されるように、フィラーを配合した場合にも、アルキルチオ基を有する芳香族ジアミンと、所定の粘度とNCO含量を持つ脂肪族ポリイソシアネートのアロファネート変性体とを併用したことにより、室温で硬化可能であり、高強度かつ高Tgでありながら、可使時間が長かった。
 なお、明細書に記載の種々の数値範囲は、それぞれそれらの上限値と下限値を任意に組み合わせることができ、それら全ての組み合わせが好ましい数値範囲として本明細書に記載されているものとする。また、「X~Y」との数値範囲の記載は、X以上Y以下を意味する。
 以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその省略、置き換え、変更などは、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。

 

Claims (6)

  1.  活性水素化合物を含む第1液と、ポリイソシアネートを含む第2液と、を備える二液硬化型樹脂原料であって、
     前記活性水素化合物は、アルキルチオ基を有する芳香族ジアミンを含み、
     前記ポリイソシアネートは、25℃での粘度が1300~3300mPa・sであってNCO含量が13~25質量%である脂肪族ポリイソシアネートのアロファネート変性体を含む、
     二液硬化型樹脂原料。
  2.  前記脂肪族ポリイソシアネートのアロファネート変性体が、炭素数4~8のアルキレンジイソシアネートのアロファネート変性体である、請求項1に記載の二液硬化型樹脂原料。
  3.  前記アルキルチオ基を有する芳香族ジアミンの量が前記活性水素化合物中に50質量%以上である、請求項1に記載の二液硬化型樹脂原料。
  4.  前記第1液及び/又は前記第2液がフィラーをさらに含む、請求項1に記載の二液硬化型樹脂原料。
  5.  電気電子部品封止用である、請求項1~4のいずれか1項に記載の二液硬化型樹脂原料。
  6.  請求項1~4のいずれか1項に記載の二液硬化型樹脂原料を用いて樹脂封止された電気電子部品。

     
PCT/JP2025/022605 2024-08-14 2025-06-24 二液硬化型樹脂原料 Pending WO2026038420A1 (ja)

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