WO2026018713A1 - フラックス残渣除去用洗浄剤組成物 - Google Patents
フラックス残渣除去用洗浄剤組成物Info
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Abstract
一態様において、隙間に残存するフラックス残渣の除去性に優れるフラックス残渣除去用洗浄剤組成物を提供する。 本開示は、一態様において、下記成分A、成分B及び成分Cを含有し、成分A及び成分Bの合計と成分Cとの質量比[(A+B)/C]が0.9超7.6未満である、フラックス残渣除去用洗浄剤組成物に関する。 成分A:20℃における水への溶解度が10質量%以上のグリコールエーテル 成分B:20℃における水への溶解度が10質量%未満のグリコールエーテル 成分C:炭化水素
Description
本開示は、フラックス残渣除去用洗浄剤組成物、及び該洗浄剤組成物を用いた洗浄方法に関する。
プリント配線基板等の電子基板に電子部品を実装する際、一般的にはんだ接合が行われる。近年、電子機器の処理速度向上、省エネルギー化、環境汚染物質排出抑制といった観点から、1)半田金属の鉛フリー化、2)配線や半田バンプの微細化、3)機器の軽量化や省資源化のため配線基板等の薄化の方向へ技術革新が進んでいる。とりわけ、1)半田金属の鉛フリー化においては、その結果として、半田金属の融点の上昇に伴い、リフロー温度の高温化する。これにより、フラックスが劣化や重合しやすくなり、除去しにくくなった。このような背景により、高温リフロー後の有機物残渣に対しても良好な洗浄性を示す洗浄剤が求められる。
例えば、特開平5-306481号公報(特許文献1)では、炭素数10~18の炭化水素:5~85重量%、R1-O-(CnH2nO)m-R2で表されるグリコールエーテル系化合物:1~80重量%、平均HLB3~18の非イオン性界面活性剤:0.5~35重量%、水:5~30重量%を含有する精密部品又は治工具類用洗浄剤組成物が提案されている。
特開平4-65495号公報(特許文献2)では、R1O-(CH2C(R3)HO)-R2で表されるグリコールエーテル、炭素数8~14の炭化水素とからなる混合物を有効成分として含有するロジン系半田フラックスの洗浄剤が提案されている。
特開2022-50320号公報(特許文献3)では、沸点が200℃以上であって20℃における水への溶解度が10質量%以下のグリコールエーテル(A)、沸点が200℃以上のアミノアルコール(B)、炭素数が10~24の炭化水素、炭素数が10~24の脂肪族アルコールから選ばれる少なくとも1種の疎水性化合物(C)及び水(D)を含む、フラックス残渣除去用洗浄剤組成物が提案されている。
特開2015-145476号公報(特許文献4)では、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、特定のアミン化合物、ポリアルキレングリコールアルキルアミン型非イオン界面活性剤、及び、水を含有し、ジエチレングリコールモノブチルエーテルの含有量が40.0質量%以上54.6質量%以下、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテルの含有量が40.0質量%以上54.6質量%以下、特定のアミン化合物の含有量が0.3質量%以上5.0質量%以下、ポリアルキレングリコールアルキルアミン型非イオン界面活性剤の含有量が0.1質量%以上5.0質量%以下である半田フラックス残渣除去用洗浄剤組成物が提案されている。
特開平4-65495号公報(特許文献2)では、R1O-(CH2C(R3)HO)-R2で表されるグリコールエーテル、炭素数8~14の炭化水素とからなる混合物を有効成分として含有するロジン系半田フラックスの洗浄剤が提案されている。
特開2022-50320号公報(特許文献3)では、沸点が200℃以上であって20℃における水への溶解度が10質量%以下のグリコールエーテル(A)、沸点が200℃以上のアミノアルコール(B)、炭素数が10~24の炭化水素、炭素数が10~24の脂肪族アルコールから選ばれる少なくとも1種の疎水性化合物(C)及び水(D)を含む、フラックス残渣除去用洗浄剤組成物が提案されている。
特開2015-145476号公報(特許文献4)では、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、特定のアミン化合物、ポリアルキレングリコールアルキルアミン型非イオン界面活性剤、及び、水を含有し、ジエチレングリコールモノブチルエーテルの含有量が40.0質量%以上54.6質量%以下、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテルの含有量が40.0質量%以上54.6質量%以下、特定のアミン化合物の含有量が0.3質量%以上5.0質量%以下、ポリアルキレングリコールアルキルアミン型非イオン界面活性剤の含有量が0.1質量%以上5.0質量%以下である半田フラックス残渣除去用洗浄剤組成物が提案されている。
本開示は、一態様において、下記成分A、成分B及び成分Cを含有し、成分A及び成分Bの合計と成分Cとの質量比[(A+B)/C]が0.9超7.6未満である、フラックス残渣除去用洗浄剤組成物に関する。
成分A:20℃における水への溶解度が10質量%以上のグリコールエーテル
成分B:20℃における水への溶解度が10質量%未満のグリコールエーテル
成分C:炭化水素
成分A:20℃における水への溶解度が10質量%以上のグリコールエーテル
成分B:20℃における水への溶解度が10質量%未満のグリコールエーテル
成分C:炭化水素
本開示は、一態様において、フラックス残渣を有する被洗浄物を本開示の洗浄剤組成物で洗浄する洗浄工程を含む、洗浄方法に関する。
近年、配線や半田バンプの微細化によって、半導体パッケージ等の部品が高密度に搭載される。そして、部品の高密度搭載により、基板を搭載した機器の使用時には基板温度が高温になるため、部品を接続する半田には高温に耐え得る溶融温度が高い半田が用いられる。そして、半田バンプの微小化や半田溶融時の従来よりも高い温度によるフラックスの変性により、上記特許文献に開示されている洗浄剤組成物では、フラックス残渣の除去性(フラックス除去性)が不足し、洗浄性が十分であるとは言えなくなっている。
特に、回路基板上に他の部品(例えば、半導体チップ、チップ型コンデンサ、他の回路基板等)が積層して搭載されると前記回路基板と前記他の部品との間に空間(隙間)が形成される。前記搭載のために使用されるフラックスは、リフロー等により半田付けされた後にフラックス残渣としてこの隙間にも残存しやすい。そして、近年、この隙間長はより長くなる傾向にあり、特に、前記回路基板と前記他の部品との間の最短距離が数十μmといった狭い空間(隙間)では隙間長が長くなるほど洗浄が難しくなる。そのため、隙間の洗浄性の向上が求められる。
特に、回路基板上に他の部品(例えば、半導体チップ、チップ型コンデンサ、他の回路基板等)が積層して搭載されると前記回路基板と前記他の部品との間に空間(隙間)が形成される。前記搭載のために使用されるフラックスは、リフロー等により半田付けされた後にフラックス残渣としてこの隙間にも残存しやすい。そして、近年、この隙間長はより長くなる傾向にあり、特に、前記回路基板と前記他の部品との間の最短距離が数十μmといった狭い空間(隙間)では隙間長が長くなるほど洗浄が難しくなる。そのため、隙間の洗浄性の向上が求められる。
そこで、本開示は、隙間に残存するフラックス残渣の除去性(隙間洗浄性)に優れるフラックス残渣除去用洗浄剤組成物及びそれを用いた洗浄方法を提供する。
本開示によれば、一態様において、隙間に残存するフラックス残渣の除去性(隙間洗浄性)に優れるフラックス残渣除去用洗浄剤組成物を提供できる。
本開示は、親水性グリコールエーテル(成分A)と疎水性グリコールエーテル(成分B)と炭化水素(成分C)とを特定の割合で含有する洗浄剤組成物を用いることで、長い隙間に残存するフラックス残渣を効率よく除去できるという知見に基づく。
すなわち、本開示は、一態様において、下記成分A、成分B及び成分Cを含有し、成分A及び成分Bの合計と成分Cとの質量比[(A+B)/C]が0.9超7.6未満である、フラックス残渣除去用洗浄剤組成物(以下、「本開示の洗浄剤組成物」ともいう)に関する。
成分A:20℃における水への溶解度が10質量%以上のグリコールエーテル
成分B:20℃における水への溶解度が10質量%未満のグリコールエーテル
成分C:炭化水素
成分A:20℃における水への溶解度が10質量%以上のグリコールエーテル
成分B:20℃における水への溶解度が10質量%未満のグリコールエーテル
成分C:炭化水素
本開示によれば、隙間に残存するフラックス残渣の除去性(隙間洗浄性)に優れるフラックス残渣除去用洗浄剤組成物を提供できる。
本開示の効果発現の作用メカニズムの詳細は不明な部分はあるが、以下のように推察される。
一般に、グリコールエーテルはフラックス残渣の溶解性を有するが部品下への浸透性が悪く、隙間に効率的に侵入することができないため、グリコールエーテルを用いた洗浄剤は隙間洗浄性が低下する傾向にある。しかしながら、20℃における水への溶解度が10質量%以上のグリコールエーテル(親水性グリコールエーテル、成分A)と20℃における水への溶解度が10質量%未満のグリコールエーテル(疎水性グリコールエーテル、成分B)と炭化水素(成分C)とが併用されると洗浄剤組成物の浸透性が向上し、部品下へ侵入しやすくなり隙間洗浄性が向上すると考えられる。炭化水素(成分C)はフラックス残渣溶解性が低いが成分Aと成分Bの相溶性を付与しフラックス残渣溶解性を保持したまま浸透性を向上させることができ、隙間洗浄性を向上していると予想される。
さらに、本開示の洗浄剤組成物における成分A及び成分Bの合計含有量と成分Cの含有量との質量比(A+B)/Cが0.9超7.6未満であることでフラックス残渣の溶解性と浸透性が両立でき隙間洗浄性を向上できると考えられる。
ただし、本開示はこのメカニズムに限定して解釈されなくてもよい。
一般に、グリコールエーテルはフラックス残渣の溶解性を有するが部品下への浸透性が悪く、隙間に効率的に侵入することができないため、グリコールエーテルを用いた洗浄剤は隙間洗浄性が低下する傾向にある。しかしながら、20℃における水への溶解度が10質量%以上のグリコールエーテル(親水性グリコールエーテル、成分A)と20℃における水への溶解度が10質量%未満のグリコールエーテル(疎水性グリコールエーテル、成分B)と炭化水素(成分C)とが併用されると洗浄剤組成物の浸透性が向上し、部品下へ侵入しやすくなり隙間洗浄性が向上すると考えられる。炭化水素(成分C)はフラックス残渣溶解性が低いが成分Aと成分Bの相溶性を付与しフラックス残渣溶解性を保持したまま浸透性を向上させることができ、隙間洗浄性を向上していると予想される。
さらに、本開示の洗浄剤組成物における成分A及び成分Bの合計含有量と成分Cの含有量との質量比(A+B)/Cが0.9超7.6未満であることでフラックス残渣の溶解性と浸透性が両立でき隙間洗浄性を向上できると考えられる。
ただし、本開示はこのメカニズムに限定して解釈されなくてもよい。
本開示において「フラックス」とは、電極や配線等の金属と半田金属との接続を妨げる酸化物を取り除き、前記接続を促進するために用いられる、半田付けに使用されるロジン又はロジン誘導体を含有するロジン系フラックスやロジンを含まない水溶性フラックス等をいい、本開示において「半田付け」はリフロー方式及びフロー方式の半田付けを含む。本開示において「半田フラックス」とは、半田とフラックスとの混合物をいう。
本開示において「フラックス残渣」とは、フラックスを用いて半田バンプを形成した後の基板、及び/又はフラックスを用いて半田付けをした後の基板等に残存するフラックス由来の残渣をいう。例えば、回路基板上に他の部品(例えば、半導体チップ、チップ型コンデンサ、他の回路基板等)が積層して搭載されると前記回路基板と前記他の部品との間に空間(隙間)が形成される。前記搭載のために使用されるフラックスは、リフロー等により半田付けされた後に、フラックス残渣としてこの隙間にも残存しうる。
本開示において「フラックス残渣除去用洗浄剤組成物」とは、フラックス又は半田フラックスを用いて半田バンプを形成及び/又は半田付けした後のフラックス残渣を除去するための洗浄剤組成物をいう。本開示に係る洗浄剤組成物による洗浄性の顕著な効果発現の点から、半田は錫を含有する鉛(Pb)フリー半田であることが好ましい。
本開示において「フラックス残渣」とは、フラックスを用いて半田バンプを形成した後の基板、及び/又はフラックスを用いて半田付けをした後の基板等に残存するフラックス由来の残渣をいう。例えば、回路基板上に他の部品(例えば、半導体チップ、チップ型コンデンサ、他の回路基板等)が積層して搭載されると前記回路基板と前記他の部品との間に空間(隙間)が形成される。前記搭載のために使用されるフラックスは、リフロー等により半田付けされた後に、フラックス残渣としてこの隙間にも残存しうる。
本開示において「フラックス残渣除去用洗浄剤組成物」とは、フラックス又は半田フラックスを用いて半田バンプを形成及び/又は半田付けした後のフラックス残渣を除去するための洗浄剤組成物をいう。本開示に係る洗浄剤組成物による洗浄性の顕著な効果発現の点から、半田は錫を含有する鉛(Pb)フリー半田であることが好ましい。
[成分A:20℃における水への溶解度が10質量%以上のグリコールエーテル]
本開示の洗浄剤組成物が含有する20℃における水への溶解度が10質量%以上のグリコールエーテル(以下、「成分A」ともいう)は、1種でもよいし、2種以上の組合せでもよい。
成分Aの20℃における水への溶解度は、10質量%以上であって、20質量%以上、50質量%以上、又は80質量%以上でもよく、20℃における水への溶解度が無限大でもよい。なお、20℃における水への溶解度が「無限大」とは、溶解度が100質量%以上であることを示す。
本開示において、グリコールエーテルの20℃における水への溶解度は、下記の方法で測定できる。
イオン交換水10gをガラス容器に入れ、グリコールエーテルを1g加えて20℃で5分間撹拌し、5分間静置する。静置後、水溶液の外観が均一透明である場合は溶解したと判断し、水溶液の外観が白濁もしく二層以上に分離している場合は不溶解と判断する。
具体的には、実施例に記載した方法で行うことができる。
20℃における水への溶解度が10質量%以上のグリコールエーテルは、親水性グリコールエーテルであり、一又は複数の実施形態において、ヒドロキシル基を有する。
成分Aは、一又は複数の実施形態において、下記式(I)で表すことができる。すなわち、成分Aは、一又は複数の実施形態において、下記式(I)で表される化合物である。
本開示の洗浄剤組成物が含有する20℃における水への溶解度が10質量%以上のグリコールエーテル(以下、「成分A」ともいう)は、1種でもよいし、2種以上の組合せでもよい。
成分Aの20℃における水への溶解度は、10質量%以上であって、20質量%以上、50質量%以上、又は80質量%以上でもよく、20℃における水への溶解度が無限大でもよい。なお、20℃における水への溶解度が「無限大」とは、溶解度が100質量%以上であることを示す。
本開示において、グリコールエーテルの20℃における水への溶解度は、下記の方法で測定できる。
イオン交換水10gをガラス容器に入れ、グリコールエーテルを1g加えて20℃で5分間撹拌し、5分間静置する。静置後、水溶液の外観が均一透明である場合は溶解したと判断し、水溶液の外観が白濁もしく二層以上に分離している場合は不溶解と判断する。
具体的には、実施例に記載した方法で行うことができる。
20℃における水への溶解度が10質量%以上のグリコールエーテルは、親水性グリコールエーテルであり、一又は複数の実施形態において、ヒドロキシル基を有する。
成分Aは、一又は複数の実施形態において、下記式(I)で表すことができる。すなわち、成分Aは、一又は複数の実施形態において、下記式(I)で表される化合物である。
<式(I)で表される化合物>
R1-O-(R2-O)m-H (I)
上記式(I)中、R1は、水素原子又は炭素数1以上5以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、フラックス残渣除去性向上の観点から、炭素数1以上5以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好ましく、炭素数2以上5以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基がより好ましく、炭素数3以上5以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が更に好ましく、炭素数4以上5以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基がより更に好ましく、炭素数4以上5以下の直鎖アルキル基がより更に好ましい。
R2は、-CH2-CR3H-又は-CH2-CH2-CH2-であり、同様の観点から、-CH2-CR3H-が好ましく、-CH2-CH2-がより好ましい。
R3は、水素原子又はメチル基であり、同様の観点から、水素原子が好ましい。
mは、1以上4以下の整数であり、同様の観点から、1以上3以下が好ましく、1又は2がより好ましく、2が更に好ましい。
R1-O-(R2-O)m-H (I)
上記式(I)中、R1は、水素原子又は炭素数1以上5以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、フラックス残渣除去性向上の観点から、炭素数1以上5以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好ましく、炭素数2以上5以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基がより好ましく、炭素数3以上5以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が更に好ましく、炭素数4以上5以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基がより更に好ましく、炭素数4以上5以下の直鎖アルキル基がより更に好ましい。
R2は、-CH2-CR3H-又は-CH2-CH2-CH2-であり、同様の観点から、-CH2-CR3H-が好ましく、-CH2-CH2-がより好ましい。
R3は、水素原子又はメチル基であり、同様の観点から、水素原子が好ましい。
mは、1以上4以下の整数であり、同様の観点から、1以上3以下が好ましく、1又は2がより好ましく、2が更に好ましい。
成分Aとしては、フラックス残渣除去性向上の観点から、炭素数1以上5以下のアルキル基を有するジエチレングリコールモノアルキルエーテル及びジプロピレングリコールモノアルキルエーテルから選ばれる少なくとも1種が挙げられ、例えば、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(BDG、20℃における水への溶解度:無限大)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(MDG、20℃における水への溶解度:無限大)、トリエチレングリコールモノブチルエーテル(BTG、20℃における水への溶解度:無限大)、プロピレングリコールモノプロピルエーテル(PFG、20℃における水への溶解度:無限大)が好ましく挙げられる。
成分Aの溶解度パラメーター(SP値)δは、フラックス残渣除去性向上の観点から、20(J/cm3)1/2以上が好ましく、20.2(J/cm3)1/2以上がより好ましく、20.4(J/cm3)1/2以上がより好ましい、また、フラックス残渣除去性向上の観点から、23.0(J/cm3)1/2以下が好ましく、22.0(J/cm3)1/2以下がより好ましく、21.0(J/cm3)1/2以下がより好ましい。
本開示において、溶解度パラメーター(SP値)δとは、以下に示すHansenの3次元溶解度空間における溶解度パラメーターをいう。Hansenの3次元溶解度空間における溶解度パラメーターの定義及び計算は、C.M. Hansenによる文献、「The three dimensionnal solubility parameters」、J. Paint Technol.、39巻、105頁(1967年)に記載されている。
このHansen空間によれば、δDは、分子の衝突中に誘起される双極子の形成から生じるロンドン分散力を特徴づけ、δpは、永久双極子間のDebye相互作用力、更に誘起双極子と永久双極子との間のKeesom相互作用力を特徴づけ、δhは、特定の相互作用力(水素結合、酸/塩基、ドナー/アクセプター等)を特徴づけ、溶解度パラメーターδは、下記式によって求めることができる。
δ=(δD2+δp2+δh2)1/2
パラメーターδp、δh、δD及びδの単位は、(J/cm3)1/2で表される。
本開示においては、Windows(登録商標)用のソフトウエアである「Hansen Solubility Parameters in Practice(HSPiP)」を用いて、各化合物の構造式からδp、δh、δDを求め、前記式に従って溶解度パラメーターδを算出する。
本開示において、溶解度パラメーター(SP値)δとは、以下に示すHansenの3次元溶解度空間における溶解度パラメーターをいう。Hansenの3次元溶解度空間における溶解度パラメーターの定義及び計算は、C.M. Hansenによる文献、「The three dimensionnal solubility parameters」、J. Paint Technol.、39巻、105頁(1967年)に記載されている。
このHansen空間によれば、δDは、分子の衝突中に誘起される双極子の形成から生じるロンドン分散力を特徴づけ、δpは、永久双極子間のDebye相互作用力、更に誘起双極子と永久双極子との間のKeesom相互作用力を特徴づけ、δhは、特定の相互作用力(水素結合、酸/塩基、ドナー/アクセプター等)を特徴づけ、溶解度パラメーターδは、下記式によって求めることができる。
δ=(δD2+δp2+δh2)1/2
パラメーターδp、δh、δD及びδの単位は、(J/cm3)1/2で表される。
本開示においては、Windows(登録商標)用のソフトウエアである「Hansen Solubility Parameters in Practice(HSPiP)」を用いて、各化合物の構造式からδp、δh、δDを求め、前記式に従って溶解度パラメーターδを算出する。
本開示の洗浄剤組成物の使用時における成分Aの含有量は、フラックス残渣の隙間洗浄性向上の観点から、30質量%以上が好ましく、35質量%以上がより好ましく、40質量%以上が更に好ましく、そして、フラックス残渣の隙間洗浄性向上の観点から、60質量%以下が好ましく、55質量%以下がより好ましく、50質量%以下が更に好ましい。より具体的には、本開示の洗浄剤組成物の使用時における成分Aの含有量は、30質量%以上60質量%以下が好ましく、35質量%以上55質量%以下がより好ましく、40質量%以上50質量%以下が更に好ましい。成分Aが2種以上の組合せである場合、成分Aの含有量はそれらの合計含有量をいう。
[成分B:20℃における水への溶解度が10質量%未満のグリコールエーテル]
本開示の洗浄剤組成物が含有する20℃における水への溶解度が10質量%未満のグリコールエーテル(以下、「成分B」ともいう)は、1種でもよいし、2種以上の組合せでもよい。
成分Bの20℃における水への溶解度は、10質量%未満であって、1質量%以下が好ましく、そして、0.05質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましい。
20℃における水への溶解度が10質量%未満のグリコールエーテルは、疎水性グリコールエーテルであり、下記式(II)又は下記式(III)で表すことができる。すなわち、成分Bは、一又は複数の実施形態において、下記式(II)で表される化合物及び下記式(III)で表される化合物から選ばれる少なくとも1種である。
本開示の洗浄剤組成物が含有する20℃における水への溶解度が10質量%未満のグリコールエーテル(以下、「成分B」ともいう)は、1種でもよいし、2種以上の組合せでもよい。
成分Bの20℃における水への溶解度は、10質量%未満であって、1質量%以下が好ましく、そして、0.05質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましい。
20℃における水への溶解度が10質量%未満のグリコールエーテルは、疎水性グリコールエーテルであり、下記式(II)又は下記式(III)で表すことができる。すなわち、成分Bは、一又は複数の実施形態において、下記式(II)で表される化合物及び下記式(III)で表される化合物から選ばれる少なくとも1種である。
<式(II)で表される化合物>
R4O-(R5-O)p-H (II)
上記式(II)中、R4は、炭素数6以上10以下の直鎖または分岐のアルキル基であり、フラックス残渣の隙間洗浄性向上の観点から、炭素数6以上9以下の直鎖または分岐のアルキル基が好ましい。
R5は、-CH2-CR6H-又は-CH2-CH2-CH2-であり、同様の観点から、-CH2-CR6H-が好ましく、-CH2-CH2-がより好ましい。
R6は、水素原子又はメチル基であり、同様の観点から、水素原子が好ましい。
pは、1以上4以下の整数であり、同様の観点から、1以上3以下が好ましく、1又は2がより好ましく、1が更に好ましい。
R4O-(R5-O)p-H (II)
上記式(II)中、R4は、炭素数6以上10以下の直鎖または分岐のアルキル基であり、フラックス残渣の隙間洗浄性向上の観点から、炭素数6以上9以下の直鎖または分岐のアルキル基が好ましい。
R5は、-CH2-CR6H-又は-CH2-CH2-CH2-であり、同様の観点から、-CH2-CR6H-が好ましく、-CH2-CH2-がより好ましい。
R6は、水素原子又はメチル基であり、同様の観点から、水素原子が好ましい。
pは、1以上4以下の整数であり、同様の観点から、1以上3以下が好ましく、1又は2がより好ましく、1が更に好ましい。
<式(III)で表される化合物>
R7O-(R9-O)q-R8 (III)
上記式(III)中、R7は、炭素数4以上10以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、フラックス残渣の隙間洗浄性向上の観点から、炭素数4以上8以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好ましく、炭素数4以上6以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基がより好ましく、炭素数4以上6以下の直鎖アルキル基が更に好ましい。
R8は、炭素数4以上10以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、同様の観点から、炭素数4以上8以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好ましく、炭素数4以上6以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基がより好ましく、炭素数4以上6以下の直鎖アルキル基が更に好ましい。
R9は、-CH2-CR10H-又は-CH2-CH2-CH2-であり、同様の観点から、-CH2-CR10H-が好ましく、-CH2-CH2-がより好ましい。
R10は、水素原子又はメチル基であり、同様の観点から、水素原子が好ましい。
qは、1以上4以下の整数であり、同様の観点から、1以上3以下が好ましく、1又は2がより好ましく、1が更に好ましい。
R7O-(R9-O)q-R8 (III)
上記式(III)中、R7は、炭素数4以上10以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、フラックス残渣の隙間洗浄性向上の観点から、炭素数4以上8以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好ましく、炭素数4以上6以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基がより好ましく、炭素数4以上6以下の直鎖アルキル基が更に好ましい。
R8は、炭素数4以上10以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、同様の観点から、炭素数4以上8以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好ましく、炭素数4以上6以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基がより好ましく、炭素数4以上6以下の直鎖アルキル基が更に好ましい。
R9は、-CH2-CR10H-又は-CH2-CH2-CH2-であり、同様の観点から、-CH2-CR10H-が好ましく、-CH2-CH2-がより好ましい。
R10は、水素原子又はメチル基であり、同様の観点から、水素原子が好ましい。
qは、1以上4以下の整数であり、同様の観点から、1以上3以下が好ましく、1又は2がより好ましく、1が更に好ましい。
成分Bとしては、隙間洗浄性及びフラックス残渣除去性向上の観点から、2-エチルヘキシルグリコール(EHG、20℃における水への溶解度:0.2質量%)、ヘキシルグリコール(HeG、20℃における水への溶解度:1.0質量%)、ジエチレングリコールジブチルエーテル(DBDG、20℃における水への溶解度:0.3質量%)等が挙げられる。
成分Bの溶解度パラメーター(SP値)は、隙間洗浄性及びフラックス残渣除去性向上の観点から、17.0(J/cm3)1/2以上が好ましく、18.0(J/cm3)1/2以上がより好ましく、19.0(J/cm3)1/2以上がより好ましく、また、同様の観点から、20(J/cm3)1/2以下が好ましく、19.8(J/cm3)1/2以下がより好ましく、19.6(J/cm3)1/2以下がより好ましい。
本開示の洗浄剤組成物の使用時における成分Bの含有量は、分離性の観点から、5質量%以上が好ましく、7質量%以上がより好ましく、10質量%以上がより好ましく、13質量%以上が更に好ましく、そして、フラックス残渣の隙間洗浄性向上の観点から、40質量%以下が好ましく、35質量%以下がより好ましく、30質量%以下がより好ましく、25質量%以下がより好ましく、20質量%以下がより好ましく、18質量%以下が更に好ましく、17質量%以下がより更に好ましい。より具体的には、本開示の洗浄剤組成物の使用時における成分Bの含有量は、5質量%以上40質量%以下、5質量%以上35質量%以下、5質量%以上30質量%以下、又は、5質量%以上25質量%以下が好ましく、7質量%以上20質量%以下がより好ましく、7質量%以上18質量%以下が更に好ましく、10質量%以上18質量%以下がより更に好ましく、13質量%以上17質量%以下が更に好ましい。成分Bが2種類以上の組合せである場合、成分Bの含有量はそれらの合計含有量をいう。
本開示の洗浄剤組成物における成分Aと成分Bとの質量比A/B(Aの含有量/Bの含有量)は、フラックス残渣の隙間洗浄性向上の観点から、1以上が好ましく、1.2以上がより好ましく、1.4以上が更に好ましく、1.5以上が更に好ましく、そして、洗浄剤組成物の安定性の観点から、15以下が好ましく、10以下よりが好ましく、7以下が更に好ましく、3.6以下がより更に好ましい。より具体的には、質量比A/Bは、1以上15以下が好ましく、1.2以上10以下がより好ましく、1.4以上7以下が更に好ましく、1.5以上3.6以下がより更に好ましい。
[成分C:炭化水素]
本開示の洗浄剤組成物が含有する炭化水素(以下、「成分C」ともいう)は、1種でもよいし、2種以上の組合せでもよい。
成分Cの炭素数は、フラックス残渣の隙間洗浄性向上の観点から、10以上が好ましく、12以上がより好ましく、13以上が更に好ましく、そして、同様の観点から、18以下が好ましく、16以下がより好ましく、14以下が更に好ましい。
成分Cは、一又は複数の実施形態において、洗浄剤組成物の安全性の観点から、好ましくは引火点が80℃以上の化合物である。成分Cの引火点は、同様の観点から、85℃以上が好ましく、90℃以上がより好ましく、95℃以上が更に好ましく、そして、150℃以下が好ましく、130℃以下がより好ましく、110℃以下が更に好ましい。
成分Cとしては、同様の観点から、炭素数10以上の飽和又は不飽和炭化水素が好ましく挙げられ、炭素数10以上の不飽和炭化水素がより好ましく挙げられる。成分Cとしては、例えば、1-テトラデセン(引火点113℃)、1-ドデセン(引火点87℃)、1-ヘキサデセン(引火点135℃)が挙げられる。
本開示の洗浄剤組成物が含有する炭化水素(以下、「成分C」ともいう)は、1種でもよいし、2種以上の組合せでもよい。
成分Cの炭素数は、フラックス残渣の隙間洗浄性向上の観点から、10以上が好ましく、12以上がより好ましく、13以上が更に好ましく、そして、同様の観点から、18以下が好ましく、16以下がより好ましく、14以下が更に好ましい。
成分Cは、一又は複数の実施形態において、洗浄剤組成物の安全性の観点から、好ましくは引火点が80℃以上の化合物である。成分Cの引火点は、同様の観点から、85℃以上が好ましく、90℃以上がより好ましく、95℃以上が更に好ましく、そして、150℃以下が好ましく、130℃以下がより好ましく、110℃以下が更に好ましい。
成分Cとしては、同様の観点から、炭素数10以上の飽和又は不飽和炭化水素が好ましく挙げられ、炭素数10以上の不飽和炭化水素がより好ましく挙げられる。成分Cとしては、例えば、1-テトラデセン(引火点113℃)、1-ドデセン(引火点87℃)、1-ヘキサデセン(引火点135℃)が挙げられる。
本開示の洗浄剤組成物の使用時における成分Cの含有量は、フラックス残渣の隙間洗浄性向上の観点から、5質量%以上が好ましく、10質量%以上が好ましく、15質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、23質量%以上が更に好ましく、そして、同様の観点から、40質量%以下が好ましく、35質量%以下がより好ましく、30質量%以下が更に好ましい。より具体的には、本開示の洗浄剤組成物の使用時における成分Cの含有量は、5質量%以上40質量%以下、10質量%以上40質量%以下、又は15質量%以上40質量%以下が好ましく、20質量%以上35質量%以下がより好ましく、23質量%以上30質量%以下が更に好ましい。成分Cが2種類以上の組合せである場合、成分Cの含有量はそれらの合計含有量をいう。
本開示の洗浄剤組成物における、成分Aと成分Cとの質量比A/C(成分Aの含有量/成分Cの含有量)は、フラックス残渣の隙間洗浄性向上の観点から、1以上が好ましく、1.2以上がより好ましく、1.4以上が更に好ましく、そして、同様の観点から、5以下が好ましく、4以下がより好ましく、3.9以下が更に好ましく、3以下がより更に好ましい。より具体的には、質量比A/Cは、1以上5以下が好ましく、1.2以上4以下がより好ましく、1.4以上3.9以下が更に好ましく、1.4以上3以下がより更に好ましい。
本開示の洗浄剤組成物における、成分Bと成分Cとの質量比B/C(成分Bの含有量/成分Cの含有量)は、フラックス残渣の隙間洗浄性向上の観点から、0.1以上が好ましく、0.2以上がより好ましく、そして、洗浄剤組成物の安定性の観点から、2以下が好ましく、1.5以下がより好ましく、1.2以下が更に好ましい。より具体的には、質量比B/Cは、0.1以上2以下が好ましく、0.2以上1.5以下がより好ましく、0.2以上1.2以下が更に好ましい。
本開示の洗浄剤組成物における、成分A及び成分Bの合計と成分Cとの質量比[(A+B)/C](成分A及び成分Bの合計含有量/成分Cの含有量)は、フラックス残渣の隙間洗浄性向上の観点から、0.9超であって、1以上又は1超が好ましく、1.5以上がより好ましく、2以上が更に好ましく、そして、同様の観点から、7.6未満であって、7以下が好ましく、5以下がより好ましく、4以下又は4未満が更に好ましい。より具体的には、質量比[(A+B)/C]は、一又は複数の実施形態において、0.9超7.6未満であって、1以上7以下が好ましく、1.5以上5以下がより好ましく、2以上4以下が更に好ましい。質量比[(A+B)/C]は、一又は複数の実施形態において、1超4未満が好ましい。
[成分D:水]
本開示の洗浄剤組成物は、一又は複数の実施形態において、水(以下、「成分D」ともいう)をさらに含むことができる。成分Dとしては、イオン交換水、RO水(逆浸透膜処理水)、蒸留水、純水、超純水等が挙げられる。
本開示の洗浄剤組成物が成分Dを含む場合、本開示の洗浄剤組成物の使用時における成分Dの含有量は、引火点を下げる観点、フラックス残渣の隙間洗浄性向上の観点から、5質量%以上が好ましく、8質量%以上がより好ましく、そして、安定性の観点、フラックス残渣の隙間洗浄性向上の観点から、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい。より具体的には、本開示の洗浄剤組成物における成分Dの含有量は、5質量%以上20質量%以下が好ましく、8質量%以上15質量%以下が更に好ましい。
本開示の洗浄剤組成物は、一又は複数の実施形態において、水(以下、「成分D」ともいう)をさらに含むことができる。成分Dとしては、イオン交換水、RO水(逆浸透膜処理水)、蒸留水、純水、超純水等が挙げられる。
本開示の洗浄剤組成物が成分Dを含む場合、本開示の洗浄剤組成物の使用時における成分Dの含有量は、引火点を下げる観点、フラックス残渣の隙間洗浄性向上の観点から、5質量%以上が好ましく、8質量%以上がより好ましく、そして、安定性の観点、フラックス残渣の隙間洗浄性向上の観点から、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい。より具体的には、本開示の洗浄剤組成物における成分Dの含有量は、5質量%以上20質量%以下が好ましく、8質量%以上15質量%以下が更に好ましい。
本開示の洗浄剤組成物における成分Aと成分Dとの質量比A/D(Aの含有量/Dの含有量)は、洗浄剤組成物安定性の観点から、2以上が好ましく、3以上がより好ましく、4以上が更に好ましく、そして、フラックス残渣の隙間洗浄性の観点から、10以下が好ましく、8以下よりが好ましく、7以下が更に好ましく、5.5以下がより更に好ましい。より具体的には、質量比A/Dは、2以上10以下が好ましく、3以上8以下がより好ましく、4以上7以下が更に好ましく、4以上5.5以下がより更に好ましい。
本開示の洗浄剤組成物における成分Bと成分Dとの質量比B/D(Bの含有量/Dの含有量)は、フラックス残渣の隙間洗浄性の観点から、0.5以上が好ましく、1以上がより好ましく、1.3以上が更に好ましく、そして、洗浄剤組成物安定性の観点から、3以下が好ましく、2以下よりが好ましく、1.7以下が更に好ましい。より具体的には、質量比B/Dは、0.5以上3以下が好ましく、1以上2以下がより好ましく、1.3以上1.7以下が更に好ましい。
本開示の洗浄剤組成物における、成分A及び成分Bの合計と成分Dとの質量比[(A+B)/D](成分A及び成分Bの合計含有量/成分Dの含有量)は、フラックス残渣の隙間洗浄性向上の観点から、3以上が好ましく、5以上がより好ましく、6以上が更に好ましく、そして、同様の観点から、20以下が好ましく、17以下がより好ましく、15以下、10以下、8以下、又は7以下が更に好ましい。より具体的には、質量比[(A+B)/D]は、3以上20以下が好ましく、5以上17以下がより好ましく、6以上15以下が更に好ましい。
本開示の洗浄剤組成物における成分Cと成分Dとの質量比C/D(Cの含有量/Dの含有量)は、フラックス残渣の隙間洗浄性の観点から、1以上が好ましく、1.5以上がより好ましく、2以上が更に好ましく、そして、洗浄剤組成物安定性の観点から、5以下が好ましく、4以下よりが好ましく、3以下が更に好ましい。より具体的には、質量比C/Dは、1以上5以下が好ましく、1.5以上4以下がより好ましく、2以上3以下が更に好ましい。
[成分E:アミン]
本開示の洗浄剤組成物は、フラックス残渣除去性の観点から、アミノアルコール及び脂肪族第3級アミンから選ばれる少なくとも1種のアミン(以下、「成分E」ともいう)をさらに含有することができる。成分Eは、1種でもよいし、2種以上の組合せでもよい。
アミノアルコール(アルカノールアミン)としては、一又は複数の実施形態において、第3級アルカノールアミンが挙げられ、例えば、N,N-ジブチルエタノールアミン(ジブチルアミノエタノール)、ブチルジエタノールアミン等が挙げられる。
脂肪族第3級アミンとしては、例えば、N,N´-ジメチルパルミチルアミンが挙げられる。
本開示の洗浄剤組成物が成分Eを含む場合、本開示の洗浄剤組成物の使用時における成分Eの含有量は、フラックス残渣除去性の観点から、1質量%以上が好ましく、3質量%以上がより好ましく、4質量%以上が更に好ましく、そして、周辺部材へのダメージ性の観点から、10質量%以下が好ましく、7質量%以下がより好ましく、5質量%以下が更に好ましい。より具体的には、本開示の洗浄剤組成物の使用時における成分Eの含有量は、1質量%以上10質量%以下が好ましく、3質量%以上7質量%以下がより好ましく、4質量%以上5質量%以下が更に好ましい。成分Eが2種類以上の組合せである場合、成分Eの含有量はそれらの合計含有量をいう。
本開示の洗浄剤組成物は、フラックス残渣除去性の観点から、アミノアルコール及び脂肪族第3級アミンから選ばれる少なくとも1種のアミン(以下、「成分E」ともいう)をさらに含有することができる。成分Eは、1種でもよいし、2種以上の組合せでもよい。
アミノアルコール(アルカノールアミン)としては、一又は複数の実施形態において、第3級アルカノールアミンが挙げられ、例えば、N,N-ジブチルエタノールアミン(ジブチルアミノエタノール)、ブチルジエタノールアミン等が挙げられる。
脂肪族第3級アミンとしては、例えば、N,N´-ジメチルパルミチルアミンが挙げられる。
本開示の洗浄剤組成物が成分Eを含む場合、本開示の洗浄剤組成物の使用時における成分Eの含有量は、フラックス残渣除去性の観点から、1質量%以上が好ましく、3質量%以上がより好ましく、4質量%以上が更に好ましく、そして、周辺部材へのダメージ性の観点から、10質量%以下が好ましく、7質量%以下がより好ましく、5質量%以下が更に好ましい。より具体的には、本開示の洗浄剤組成物の使用時における成分Eの含有量は、1質量%以上10質量%以下が好ましく、3質量%以上7質量%以下がより好ましく、4質量%以上5質量%以下が更に好ましい。成分Eが2種類以上の組合せである場合、成分Eの含有量はそれらの合計含有量をいう。
[成分F:キレート剤]
本開示の洗浄剤組成物は、金属残渣除去性の観点から、キレート剤(以下、「成分F」ともいう)をさらに含有することができる。成分Fは、1種でもよいし、2種以上の組合せでもよい。ここで、金属残渣としては、例えば、リフローされた半田に含まれる錫由来の残渣(酸化錫残渣)が挙げられる。一又は複数の実施形態において、半田に含まれる錫はリフロー工程で部品周辺部に飛散して酸化錫残渣として残存することがあり、キレート剤により酸化錫残渣を除去できる。
成分Fとしては、カルボン酸系キレート剤、リン系キレート剤から選ばれる少なくとも1種のキレート剤が挙げられる。カルボン酸系キレート剤としては、例えば、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、グルコン酸等のヒドロキシカルボン酸系キレート剤が挙げられる。リン系キレート剤としては、エチドロン酸(1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸)等のホスホン酸系キレート剤が挙げられる。
本開示の洗浄剤組成物が成分Fを含む場合、本開示の洗浄剤組成物の使用時における成分Fの含有量は、金属残渣除去性の観点から、0.1質量%以上が好ましく、0.2質量%以上がより好ましく、0.3質量%以上が更に好ましく、そして、金属部材ダメージ性の観点から、1.0質量%以下が好ましく、0.7質量%以下がより好ましく、0.5質量%以下が更に好ましい。より具体的には、本開示の洗浄剤組成物の使用時における成分Fの含有量は、0.1質量%以上1.0質量%以下が好ましく、0.2質量%以上0.7質量%以下がより好ましく、0.3量%以上0.5質量%以下が更に好ましい。成分Fが2種類以上の組合せである場合、成分Fの含有量はそれらの合計含有量をいう。
本開示の洗浄剤組成物は、金属残渣除去性の観点から、キレート剤(以下、「成分F」ともいう)をさらに含有することができる。成分Fは、1種でもよいし、2種以上の組合せでもよい。ここで、金属残渣としては、例えば、リフローされた半田に含まれる錫由来の残渣(酸化錫残渣)が挙げられる。一又は複数の実施形態において、半田に含まれる錫はリフロー工程で部品周辺部に飛散して酸化錫残渣として残存することがあり、キレート剤により酸化錫残渣を除去できる。
成分Fとしては、カルボン酸系キレート剤、リン系キレート剤から選ばれる少なくとも1種のキレート剤が挙げられる。カルボン酸系キレート剤としては、例えば、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、グルコン酸等のヒドロキシカルボン酸系キレート剤が挙げられる。リン系キレート剤としては、エチドロン酸(1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸)等のホスホン酸系キレート剤が挙げられる。
本開示の洗浄剤組成物が成分Fを含む場合、本開示の洗浄剤組成物の使用時における成分Fの含有量は、金属残渣除去性の観点から、0.1質量%以上が好ましく、0.2質量%以上がより好ましく、0.3質量%以上が更に好ましく、そして、金属部材ダメージ性の観点から、1.0質量%以下が好ましく、0.7質量%以下がより好ましく、0.5質量%以下が更に好ましい。より具体的には、本開示の洗浄剤組成物の使用時における成分Fの含有量は、0.1質量%以上1.0質量%以下が好ましく、0.2質量%以上0.7質量%以下がより好ましく、0.3量%以上0.5質量%以下が更に好ましい。成分Fが2種類以上の組合せである場合、成分Fの含有量はそれらの合計含有量をいう。
[その他の成分]
本開示の洗浄剤組成物は、本開示の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、通常洗浄剤に用いられる、成分A,B,C以外の溶剤、防錆剤、増粘剤、分散剤、成分E以外の塩基性物質、pH調整剤、高分子化合物、界面活性剤、可溶化剤、防腐剤、殺菌剤、抗菌剤、消泡剤、酸化防止剤を適宜含有することができる。
本開示の洗浄剤組成物は、本開示の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、通常洗浄剤に用いられる、成分A,B,C以外の溶剤、防錆剤、増粘剤、分散剤、成分E以外の塩基性物質、pH調整剤、高分子化合物、界面活性剤、可溶化剤、防腐剤、殺菌剤、抗菌剤、消泡剤、酸化防止剤を適宜含有することができる。
本開示の洗浄剤組成物は、一又は複数の実施形態において、平均HLB3~18の非イオン性界面活性剤を含まないものとすることができる。例えば、本開示の洗浄剤組成物中の平均HLB3~18の非イオン性界面活性剤の含有量は、0.5質量%未満好ましく、0.1質量%以下がより好ましく、0質量%(すなわち、含まないこと)が更に好ましい。
[洗浄剤組成物の製造方法]
本開示の洗浄剤組成物は、例えば、成分A、成分B、成分C、及び必要に応じて任意成分(成分D、成分E、成分F、その他の成分)を公知の方法で配合することにより製造できる。一又は複数の実施形態において、本開示の洗浄剤組成物は、少なくとも成分Aと成分Bと成分Cとを配合してなるものとすることができる。したがって、本開示は、一態様において、少なくとも成分Aと成分Bと成分Cとを配合する工程を含む、洗浄剤組成物の製造方法に関する。本開示において「配合する」とは、成分A、成分B、成分C、及び必要に応じて任意成分(成分D、成分E、成分F、その他の成分)を同時に又は任意の順に混合することを含む。
本開示の洗浄剤組成物の製造方法において、各成分の配合量は、上述した本開示の洗浄剤組成物の使用時における各成分の含有量と同じとすることができる。
本開示において「洗浄剤組成物の使用時における各成分の含有量」とは、洗浄時、すなわち、洗浄剤組成物の洗浄への使用を開始する時点での各成分の含有量をいう。
本開示の洗浄剤組成物は、例えば、成分A、成分B、成分C、及び必要に応じて任意成分(成分D、成分E、成分F、その他の成分)を公知の方法で配合することにより製造できる。一又は複数の実施形態において、本開示の洗浄剤組成物は、少なくとも成分Aと成分Bと成分Cとを配合してなるものとすることができる。したがって、本開示は、一態様において、少なくとも成分Aと成分Bと成分Cとを配合する工程を含む、洗浄剤組成物の製造方法に関する。本開示において「配合する」とは、成分A、成分B、成分C、及び必要に応じて任意成分(成分D、成分E、成分F、その他の成分)を同時に又は任意の順に混合することを含む。
本開示の洗浄剤組成物の製造方法において、各成分の配合量は、上述した本開示の洗浄剤組成物の使用時における各成分の含有量と同じとすることができる。
本開示において「洗浄剤組成物の使用時における各成分の含有量」とは、洗浄時、すなわち、洗浄剤組成物の洗浄への使用を開始する時点での各成分の含有量をいう。
本開示の洗浄剤組成物は、添加作業、貯蔵及び輸送の観点から、濃縮物として製造及び保管してもよい。本開示の洗浄剤組成物の濃縮物の希釈倍率としては、例えば、3倍以上30倍以下が挙げられる。本開示の洗浄剤組成物の濃縮物は、使用時に成分A、成分B、成分C及び必要に応じて配合される成分D及びその他の成分が上述した含有量(すなわち、洗浄時の含有量)になるよう水(成分D)で希釈して用いることができる。
[洗浄剤組成物のpH]
本開示の洗浄剤組成物は、フラックス残渣の隙間洗浄性を向上させる点から、アルカリ性であることが好ましく、例えば、pH7.0以上14以下、又はpH7.0以上8.5以下が好ましい。pHは、必要により、硝酸、硫酸等の無機酸、オキシカルボン酸、多価カルボン酸、アミノポリカルボン酸、アミノ酸等の有機酸、及びそれらの金属塩やアンモニウム塩、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の成分E以外の塩基性物質を適宜、所望量で配合することで調整することができる。本開示において、洗浄剤組成物のpHは、25℃における洗浄剤組成物の使用時のpHであり、実施例に記載の方法により測定できる。
本開示の洗浄剤組成物は、フラックス残渣の隙間洗浄性を向上させる点から、アルカリ性であることが好ましく、例えば、pH7.0以上14以下、又はpH7.0以上8.5以下が好ましい。pHは、必要により、硝酸、硫酸等の無機酸、オキシカルボン酸、多価カルボン酸、アミノポリカルボン酸、アミノ酸等の有機酸、及びそれらの金属塩やアンモニウム塩、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の成分E以外の塩基性物質を適宜、所望量で配合することで調整することができる。本開示において、洗浄剤組成物のpHは、25℃における洗浄剤組成物の使用時のpHであり、実施例に記載の方法により測定できる。
[被洗浄物]
本開示の洗浄剤組成物は、フラックス残渣を有する被洗浄物の洗浄に使用される。フラックス残渣を有する被洗浄物としては、例えば、リフローされた半田を有する被洗浄物が挙げられる。被洗浄物の具体例としては、例えば、電子部品及びその製造中間物が挙げられ、具体的には、半田付け電子部品及びその製造中間物が挙げられ、より具体的には、部品が半田で半田付けされた電子部品及びその製造中間物、部品が半田を介して接続されている電子部品及びその製造中間物、半田付けされた部品の隙間にフラックス残渣を含む電子部品及びその製造中間物、半田を介して接続されている部品の隙間にフラックス残渣を含む電子部品及びその製造中間物等が挙げられる。前記製造中間物は、半導体パッケージや半導体装置を含む電子部品の製造工程における中間製造物であって、例えば、フラックスを使用した半田付けにより、半導体チップ、チップ型コンデンサ、及び回路基板から選ばれる少なくとも1つの部品が搭載された回路基板、及び/又は、前記部品を半田接続するための半田バンプが形成された回路基板を含む。被洗浄物における隙間とは、例えば、回路基板とその回路基板に半田付けされて搭載された部品(半導体チップ、チップ型コンデンサ、回路基板等)との間に形成される空間であって、その高さ(部品間の距離)が、例えば、5~500μm、10~250μm、或いは20~100μmの空間をいう。隙間の幅及び奥行きは、搭載される部品や回路基板上の電極(ランド)の大きさや間隔に依存する。
本開示の洗浄剤組成物は、フラックス残渣を有する被洗浄物の洗浄に使用される。フラックス残渣を有する被洗浄物としては、例えば、リフローされた半田を有する被洗浄物が挙げられる。被洗浄物の具体例としては、例えば、電子部品及びその製造中間物が挙げられ、具体的には、半田付け電子部品及びその製造中間物が挙げられ、より具体的には、部品が半田で半田付けされた電子部品及びその製造中間物、部品が半田を介して接続されている電子部品及びその製造中間物、半田付けされた部品の隙間にフラックス残渣を含む電子部品及びその製造中間物、半田を介して接続されている部品の隙間にフラックス残渣を含む電子部品及びその製造中間物等が挙げられる。前記製造中間物は、半導体パッケージや半導体装置を含む電子部品の製造工程における中間製造物であって、例えば、フラックスを使用した半田付けにより、半導体チップ、チップ型コンデンサ、及び回路基板から選ばれる少なくとも1つの部品が搭載された回路基板、及び/又は、前記部品を半田接続するための半田バンプが形成された回路基板を含む。被洗浄物における隙間とは、例えば、回路基板とその回路基板に半田付けされて搭載された部品(半導体チップ、チップ型コンデンサ、回路基板等)との間に形成される空間であって、その高さ(部品間の距離)が、例えば、5~500μm、10~250μm、或いは20~100μmの空間をいう。隙間の幅及び奥行きは、搭載される部品や回路基板上の電極(ランド)の大きさや間隔に依存する。
[洗浄方法]
本開示は、一態様において、フラックス残渣を有する被洗浄物を本開示の洗浄剤組成物で洗浄する工程(以下、「洗浄工程」ともいう)を含む、洗浄方法(以下、「本開示の洗浄方法」ともいう)に関する。前記洗浄工程は、フラックス残渣を有する被洗浄物を本開示の洗浄剤組成物に接触させることを含む。
被洗浄物に本開示の洗浄剤組成物を接触させる方法、又は、被洗浄物を本開示の洗浄剤組成物で洗浄する方法としては、例えば、超音波洗浄装置の浴槽内で接触させる方法、洗浄剤組成物をスプレー状に射出して接触させる方法(シャワー方式)等が挙げられる。本開示の洗浄剤組成物は、希釈することなくそのまま洗浄に使用できる。
本開示の洗浄方法は、一又は複数の実施形態において、洗浄剤組成物に被洗浄物を接触させた後、水またはアルコール類でリンスし、乾燥する工程を含むことが好ましい。
本開示の洗浄方法であれば、半田付けした部品の隙間に残存するフラックス残渣を効率よく洗浄できる。本開示の洗浄方法による洗浄性及び狭い隙間への浸透性の顕著な効果発現の点から、半田は鉛(Pb)フリー半田であることが好ましい。さらに、同様の観点から、本開示の洗浄方法は、国際公開第2006/025224号、特公平6-75796号公報、特開2014-144473号公報、特開2004-230426号公報、特開2013-188761号公報、特開2013-173184号公報等に記載されているフラックスを用いて半田接続した電子部品に対して使用することが好ましい。
本開示の洗浄方法は、本開示の洗浄剤組成物の洗浄力が発揮されやすい点から、本開示の洗浄剤組成物と被洗浄物との接触時に超音波を照射することが好ましく、その超音波は比較的強いものであることがより好ましい。前記超音波の周波数としては、同様の観点から、26~72Hz、80~1500Wが好ましく、36~72Hz、80~1500Wがより好ましい。
本開示は、一態様において、フラックス残渣を有する被洗浄物を本開示の洗浄剤組成物で洗浄する工程(以下、「洗浄工程」ともいう)を含む、洗浄方法(以下、「本開示の洗浄方法」ともいう)に関する。前記洗浄工程は、フラックス残渣を有する被洗浄物を本開示の洗浄剤組成物に接触させることを含む。
被洗浄物に本開示の洗浄剤組成物を接触させる方法、又は、被洗浄物を本開示の洗浄剤組成物で洗浄する方法としては、例えば、超音波洗浄装置の浴槽内で接触させる方法、洗浄剤組成物をスプレー状に射出して接触させる方法(シャワー方式)等が挙げられる。本開示の洗浄剤組成物は、希釈することなくそのまま洗浄に使用できる。
本開示の洗浄方法は、一又は複数の実施形態において、洗浄剤組成物に被洗浄物を接触させた後、水またはアルコール類でリンスし、乾燥する工程を含むことが好ましい。
本開示の洗浄方法であれば、半田付けした部品の隙間に残存するフラックス残渣を効率よく洗浄できる。本開示の洗浄方法による洗浄性及び狭い隙間への浸透性の顕著な効果発現の点から、半田は鉛(Pb)フリー半田であることが好ましい。さらに、同様の観点から、本開示の洗浄方法は、国際公開第2006/025224号、特公平6-75796号公報、特開2014-144473号公報、特開2004-230426号公報、特開2013-188761号公報、特開2013-173184号公報等に記載されているフラックスを用いて半田接続した電子部品に対して使用することが好ましい。
本開示の洗浄方法は、本開示の洗浄剤組成物の洗浄力が発揮されやすい点から、本開示の洗浄剤組成物と被洗浄物との接触時に超音波を照射することが好ましく、その超音波は比較的強いものであることがより好ましい。前記超音波の周波数としては、同様の観点から、26~72Hz、80~1500Wが好ましく、36~72Hz、80~1500Wがより好ましい。
[電子部品の製造方法]
本開示は、一態様において、半導体チップ、チップ型コンデンサ、及び回路基板から選ばれる少なくとも1つの部品を、フラックスを使用した半田付けにより回路基板上に搭載する工程、並びに前記部品等を接続するための半田バンプを回路基板上に形成する工程から選ばれる少なくとも1つの工程と、前記部品が搭載された回路基板及び前記半田バンプが形成された回路基板から選ばれる少なくとも1つを本開示の洗浄方法により洗浄する工程とを含む、電子部品の製造方法(以下、「本開示の電子部品の製造方法」ともいう)に関する。フラックスを使用した半田付けは、例えば、鉛フリー半田で行われるものであり、リフロー方式でもよく、フロー方式でもよい。電子部品は、半導体チップが未搭載の半導体パッケージ、半導体チップが搭載された半導体パッケージ、及び、半導体装置を含む。本開示の電子部品の製造方法は、本開示の洗浄方法を用いて洗浄を行うことにより、半田付けされた部品の隙間や半田バンプの周辺等に残存するフラックス残渣が低減され、フラックス残渣が残留することに起因する電極間でのショートや接着不良が抑制されるから、信頼性の高い電子部品の製造が可能になる。さらに、本開示の洗浄方法を用いて洗浄を行うことにより、半田付けされた部品の隙間等に残存するフラックス残渣の洗浄が容易になることから、洗浄時間が短縮化でき、電子部品の製造効率を向上できる。
本開示は、一態様において、半導体チップ、チップ型コンデンサ、及び回路基板から選ばれる少なくとも1つの部品を、フラックスを使用した半田付けにより回路基板上に搭載する工程、並びに前記部品等を接続するための半田バンプを回路基板上に形成する工程から選ばれる少なくとも1つの工程と、前記部品が搭載された回路基板及び前記半田バンプが形成された回路基板から選ばれる少なくとも1つを本開示の洗浄方法により洗浄する工程とを含む、電子部品の製造方法(以下、「本開示の電子部品の製造方法」ともいう)に関する。フラックスを使用した半田付けは、例えば、鉛フリー半田で行われるものであり、リフロー方式でもよく、フロー方式でもよい。電子部品は、半導体チップが未搭載の半導体パッケージ、半導体チップが搭載された半導体パッケージ、及び、半導体装置を含む。本開示の電子部品の製造方法は、本開示の洗浄方法を用いて洗浄を行うことにより、半田付けされた部品の隙間や半田バンプの周辺等に残存するフラックス残渣が低減され、フラックス残渣が残留することに起因する電極間でのショートや接着不良が抑制されるから、信頼性の高い電子部品の製造が可能になる。さらに、本開示の洗浄方法を用いて洗浄を行うことにより、半田付けされた部品の隙間等に残存するフラックス残渣の洗浄が容易になることから、洗浄時間が短縮化でき、電子部品の製造効率を向上できる。
[キット]
本開示は、一態様において、本開示の洗浄方法及び/又は本開示の電子部品の製造方法に使用するためのキット(以下、「本開示のキット」ともいう)に関する。本開示のキットは、一又は複数の実施形態において、本開示の洗浄剤組成物を製造するためのキットである。
本開示のキットの一実施形態としては、成分A及び成分Bを含有する溶液(第1液)と、成分Cを含有する溶液(第2液)とを、相互に混合されていない状態で含み、第1液と第2液とが使用時に混合されるキット(2液型洗浄剤組成物)が挙げられる。前記第1液及び第2液には、各々必要に応じて上述した任意成分(成分D、成分E、成分F、その他の成分)が含まれていてもよい。前記第1液及び第2液の少なくとも一方は、一又は複数の実施形態において、成分D(水)の一部又は全部を含有することができる。一又は複数の実施形態において、前記第1液と第2液とが混合された後、必要に応じて成分D(水)で希釈されてもよい。
本開示は、一態様において、本開示の洗浄方法及び/又は本開示の電子部品の製造方法に使用するためのキット(以下、「本開示のキット」ともいう)に関する。本開示のキットは、一又は複数の実施形態において、本開示の洗浄剤組成物を製造するためのキットである。
本開示のキットの一実施形態としては、成分A及び成分Bを含有する溶液(第1液)と、成分Cを含有する溶液(第2液)とを、相互に混合されていない状態で含み、第1液と第2液とが使用時に混合されるキット(2液型洗浄剤組成物)が挙げられる。前記第1液及び第2液には、各々必要に応じて上述した任意成分(成分D、成分E、成分F、その他の成分)が含まれていてもよい。前記第1液及び第2液の少なくとも一方は、一又は複数の実施形態において、成分D(水)の一部又は全部を含有することができる。一又は複数の実施形態において、前記第1液と第2液とが混合された後、必要に応じて成分D(水)で希釈されてもよい。
本開示はさらに以下の一又は複数の実施形態に関する。
<1> 下記成分A、成分B及び成分Cを含有し、
成分A及び成分Bの合計と成分Cとの質量比[(A+B)/C]が0.9超7.6未満である、フラックス残渣除去用洗浄剤組成物。
成分A:20℃における水への溶解度が10質量%以上のグリコールエーテル
成分B:20℃における水への溶解度が10質量%未満のグリコールエーテル
成分C:炭化水素
<2> 成分A及び成分Bの合計と成分Cとの質量比[(A+B)/C]が1以上7以下である、<1>に記載の洗浄剤組成物。
<3> 成分A及び成分Bの合計と成分Cとの質量比[(A+B)/C]が、0.9超であって、1以上、または、1超、または、1.5以上、または、2以上であり、そして、7.6未満であって、7以下、または、5以下、または、4以下、または、4未満である、<1>又は<2>に記載の洗浄剤組成物。
<4> 成分Aが、ヒドロキシル基を有する、<1>から<3>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<5> 成分Aが、炭素数1以上5以下のアルキル基を有するジエチレングリコールモノアルキルエーテル及びジプロピレングリコールモノアルキルエーテルから選ばれる少なくとも1種である、<1>から<4>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<6> 成分Bが、下記式(II)で表される化合物及び下記式(III)で表される化合物から選ばれる少なくとも1種である、<1>から<5>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
R4O-(R5-O)p-H (II)
上記式(II)中、R4は、炭素数6以上10以下の直鎖または分岐のアルキル基であり、R5は、-CH2-CR6H-又は-CH2-CH2-CH2-であり、
R6は、水素原子又はメチル基であり、
pは、1以上4以下の整数である。
R7O-(R9-O)q-R8 (III)
上記式(III)中、R7は、炭素数4以上10以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、
R8は、炭素数4以上10以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、
R9は、-CH2-CR10H-又は-CH2-CH2-CH2-であり、
R10は、水素原子又はメチル基であり
qは、1以上4以下の整数である。
<7> 成分Bが、2-エチルヘキシルグリコール、ヘキシルグリコール、ジエチレングリコールジブチルエーテルから選ばれる1種以上である、<1>から<6>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<8> 成分Bの溶解度パラメーター(SP値)は、17.0(J/cm3)1/2以上、または、18.0(J/cm3)1/2以上、または、19.0(J/cm3)1/2以上であり、そして、20(J/cm3)1/2以下、または、19.8(J/cm3)1/2以下、または、19.6(J/cm3)1/2以下である、<1>から<7>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<9> 成分Cが、炭素数10以上の不飽和炭化水素、または、1-テトラデセン、または、1-ドデセン、または、1-ヘキサデセンである、<1>から<8>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<10> 成分Aの含有量が、30質量%以上、または、35質量%以上、または、40質量%以上であり、そして、60質量%以下、または、55質量%以下、または、50質量%以下である、<1>から<9>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<11> 成分Bの含有量が、5質量%以上、または、7質量%以上、または、10質量%以上、または、13質量%以上であり、そして、40質量%以下、または、35質量%以下、または、30質量%以下、または、25質量%以下、または、20質量%以下、または、18質量%以下、または、17質量%以下である、<1>から<10>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<12> 成分Cの含有量が、5質量%以上、または、10質量%以上、または、15質量%以上、または、20質量%以上、または、23質量%以上であり、そして、40質量%以下、または、35質量%以下、または、30質量%以下、<1>から<11>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<13> 水(成分D)をさらに含む、<1>から<12>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<14> 成分Dの含有量が、5質量%以上、または、8質量%以上であり、そして、20質量%以下、または、15質量%以下である、<13>に記載の洗浄剤組成物。
<15> 成分A及び成分Bの合計と成分Dとの質量比[(A+B)/D]が3以上、または、5以上、または、6以上であり、そして、20以下、または、17以下、または、15以下、または、10以下、または、8以下、または7以下である、<13>又は<14>に記載の洗浄剤組成物。
<16> 成分Aと成分Bとの質量比A/B(Aの含有量/Bの含有量)は、1以上、または、1.2以上、または、1.4以上、または、1.5以上であり、そして、15以下、または、10以下、または、7以下、または、3.6以下である、<1>から<15>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<17> 成分Aと成分Cとの質量比A/C(成分Aの含有量/成分Cの含有量)は、1以上、または、1.2以上、または、1.4以上であり、そして、5以下、または、4以下、または、3.9以下、または、3以下である、<1>から<16>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<18> 成分Bと成分Cとの質量比B/C(成分Bの含有量/成分Cの含有量)は、0.1以上、または、0.2以上であり、そして、2以下、または、1.5以下、または、1.2以下である、<1>から<17>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<19> 成分Aと成分Dとの質量比A/D(Aの含有量/Dの含有量)は、2以上、または、3以上、または、4以上であり、そして、10以下、または、8以下、または、7以下、または、5.5以下である、<13>から<18>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<20> 成分Cと成分Dとの質量比C/D(Cの含有量/Dの含有量)は、1以上、または、1.5以上、または、2以上であり、そして、5以下、または、4以下、または、3以下である、<13>から<19>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<21> アミノアルコール及び脂肪族第3級アミンから選ばれる少なくとも1種のアミン(成分E)をさらに含む、<1>から<20>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<22> 成分Eの含有量が、1質量%以上、または、3質量%以上、または、4質量%以上であり、そして、10質量%以下、または、7質量%以下、または、5質量%以下である、<21>に記載の洗浄剤組成物。
<23> キレート剤(成分F)をさらに含む、<1>から<22>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<24> 成分Fの含有量が0.1質量%以上、または、0.2質量%以上、または、0.3質量%以上であり、そして、1.0質量%以下、または、0.7質量%以下、または、0.5質量%以下である、<23>に記載の洗浄剤組成物。
<25> フラックス残渣を有する被洗浄物を、<1>から<24>のいずれかに記載の洗浄剤組成物で洗浄する洗浄工程を含む、洗浄方法。
<1> 下記成分A、成分B及び成分Cを含有し、
成分A及び成分Bの合計と成分Cとの質量比[(A+B)/C]が0.9超7.6未満である、フラックス残渣除去用洗浄剤組成物。
成分A:20℃における水への溶解度が10質量%以上のグリコールエーテル
成分B:20℃における水への溶解度が10質量%未満のグリコールエーテル
成分C:炭化水素
<2> 成分A及び成分Bの合計と成分Cとの質量比[(A+B)/C]が1以上7以下である、<1>に記載の洗浄剤組成物。
<3> 成分A及び成分Bの合計と成分Cとの質量比[(A+B)/C]が、0.9超であって、1以上、または、1超、または、1.5以上、または、2以上であり、そして、7.6未満であって、7以下、または、5以下、または、4以下、または、4未満である、<1>又は<2>に記載の洗浄剤組成物。
<4> 成分Aが、ヒドロキシル基を有する、<1>から<3>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<5> 成分Aが、炭素数1以上5以下のアルキル基を有するジエチレングリコールモノアルキルエーテル及びジプロピレングリコールモノアルキルエーテルから選ばれる少なくとも1種である、<1>から<4>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<6> 成分Bが、下記式(II)で表される化合物及び下記式(III)で表される化合物から選ばれる少なくとも1種である、<1>から<5>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
R4O-(R5-O)p-H (II)
上記式(II)中、R4は、炭素数6以上10以下の直鎖または分岐のアルキル基であり、R5は、-CH2-CR6H-又は-CH2-CH2-CH2-であり、
R6は、水素原子又はメチル基であり、
pは、1以上4以下の整数である。
R7O-(R9-O)q-R8 (III)
上記式(III)中、R7は、炭素数4以上10以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、
R8は、炭素数4以上10以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、
R9は、-CH2-CR10H-又は-CH2-CH2-CH2-であり、
R10は、水素原子又はメチル基であり
qは、1以上4以下の整数である。
<7> 成分Bが、2-エチルヘキシルグリコール、ヘキシルグリコール、ジエチレングリコールジブチルエーテルから選ばれる1種以上である、<1>から<6>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<8> 成分Bの溶解度パラメーター(SP値)は、17.0(J/cm3)1/2以上、または、18.0(J/cm3)1/2以上、または、19.0(J/cm3)1/2以上であり、そして、20(J/cm3)1/2以下、または、19.8(J/cm3)1/2以下、または、19.6(J/cm3)1/2以下である、<1>から<7>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<9> 成分Cが、炭素数10以上の不飽和炭化水素、または、1-テトラデセン、または、1-ドデセン、または、1-ヘキサデセンである、<1>から<8>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<10> 成分Aの含有量が、30質量%以上、または、35質量%以上、または、40質量%以上であり、そして、60質量%以下、または、55質量%以下、または、50質量%以下である、<1>から<9>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<11> 成分Bの含有量が、5質量%以上、または、7質量%以上、または、10質量%以上、または、13質量%以上であり、そして、40質量%以下、または、35質量%以下、または、30質量%以下、または、25質量%以下、または、20質量%以下、または、18質量%以下、または、17質量%以下である、<1>から<10>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<12> 成分Cの含有量が、5質量%以上、または、10質量%以上、または、15質量%以上、または、20質量%以上、または、23質量%以上であり、そして、40質量%以下、または、35質量%以下、または、30質量%以下、<1>から<11>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<13> 水(成分D)をさらに含む、<1>から<12>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<14> 成分Dの含有量が、5質量%以上、または、8質量%以上であり、そして、20質量%以下、または、15質量%以下である、<13>に記載の洗浄剤組成物。
<15> 成分A及び成分Bの合計と成分Dとの質量比[(A+B)/D]が3以上、または、5以上、または、6以上であり、そして、20以下、または、17以下、または、15以下、または、10以下、または、8以下、または7以下である、<13>又は<14>に記載の洗浄剤組成物。
<16> 成分Aと成分Bとの質量比A/B(Aの含有量/Bの含有量)は、1以上、または、1.2以上、または、1.4以上、または、1.5以上であり、そして、15以下、または、10以下、または、7以下、または、3.6以下である、<1>から<15>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<17> 成分Aと成分Cとの質量比A/C(成分Aの含有量/成分Cの含有量)は、1以上、または、1.2以上、または、1.4以上であり、そして、5以下、または、4以下、または、3.9以下、または、3以下である、<1>から<16>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<18> 成分Bと成分Cとの質量比B/C(成分Bの含有量/成分Cの含有量)は、0.1以上、または、0.2以上であり、そして、2以下、または、1.5以下、または、1.2以下である、<1>から<17>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<19> 成分Aと成分Dとの質量比A/D(Aの含有量/Dの含有量)は、2以上、または、3以上、または、4以上であり、そして、10以下、または、8以下、または、7以下、または、5.5以下である、<13>から<18>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<20> 成分Cと成分Dとの質量比C/D(Cの含有量/Dの含有量)は、1以上、または、1.5以上、または、2以上であり、そして、5以下、または、4以下、または、3以下である、<13>から<19>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<21> アミノアルコール及び脂肪族第3級アミンから選ばれる少なくとも1種のアミン(成分E)をさらに含む、<1>から<20>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<22> 成分Eの含有量が、1質量%以上、または、3質量%以上、または、4質量%以上であり、そして、10質量%以下、または、7質量%以下、または、5質量%以下である、<21>に記載の洗浄剤組成物。
<23> キレート剤(成分F)をさらに含む、<1>から<22>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<24> 成分Fの含有量が0.1質量%以上、または、0.2質量%以上、または、0.3質量%以上であり、そして、1.0質量%以下、または、0.7質量%以下、または、0.5質量%以下である、<23>に記載の洗浄剤組成物。
<25> フラックス残渣を有する被洗浄物を、<1>から<24>のいずれかに記載の洗浄剤組成物で洗浄する洗浄工程を含む、洗浄方法。
以下に、実施例により本開示を具体的に説明するが、本開示はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
1.洗浄剤組成物の調製(実施例1~20、比較例1~5)
100mLガラスビーカーに、表1に記載の組成となるように各成分を配合し、下記条件で混合することにより、実施例1~20及び比較例1~5の洗浄剤組成物を調製した。表中の各成分の数値は、断りのない限り、調製した洗浄剤組成物における含有量(質量%)を示す。
<混合条件>
液温度:25℃
攪拌機:マグネチックスターラー(50mm回転子)
回転数:300rpm
攪拌時間:10分
100mLガラスビーカーに、表1に記載の組成となるように各成分を配合し、下記条件で混合することにより、実施例1~20及び比較例1~5の洗浄剤組成物を調製した。表中の各成分の数値は、断りのない限り、調製した洗浄剤組成物における含有量(質量%)を示す。
<混合条件>
液温度:25℃
攪拌機:マグネチックスターラー(50mm回転子)
回転数:300rpm
攪拌時間:10分
洗浄剤組成物の成分として下記のものを使用する。
(成分A)
ブチルジグリコール(BDG)[日本乳化剤株式会社製、ジエチレングリコールモノブチルエーテル](20℃における水への溶解度:無限大、溶解度パラメーターδ:20.4(J/cm3)1/2)
(成分B)
2-エチルヘキシルグリコール(EHG)[日本乳化剤株式会社製、エチレングリコール モノ 2-エチルヘキシルエーテル](20℃における水への溶解度:0.2質量%、溶解度パラメーターδ:19.0(J/cm3)1/2)
ヘキシルグリコール(HeG)[日本乳化剤株式会社製、エチレングリコール モノ ヘキシルエーテル](20℃における水への溶解度:1.0質量%、溶解度パラメーターδ:19.8(J/cm3)1/2)
ジブチルジグリコール(DBDG)[日本乳化剤株式会社製、ジエチレングリコールジブチルエーテル](20℃における水への溶解度:0.3質量%、溶解度パラメーターδ:17.1(J/cm3)1/2)
(成分C)
1-テトラデセン[出光興産株式会社、リニアレン14](炭素数14、引火点113℃)
1-ドデセン[出光興産株式会社、リニアレン12](炭素数12、引火点87℃)
1-ヘキサデセン[出光興産株式会社、リニアレン16](炭素数16、引火点135℃)
(成分D)
水[オルガノ株式会社製純水装置G-10DSTSETで製造した1μS/cm以下の純水]
(アミン)
ジブチルエタノールアミン[日本乳化剤株式会社製、アミノアルコール2B]
ブチルジエタノールアミン[日本乳化剤株式会社製、アミノアルコールMBD]
N、N´-ジメチルパルミチンアミン[東京化成工業株式会社]
(キレート剤)
クエン酸[富士フィルム和光純薬株式会社]
リンゴ酸[富士フィルム和光純薬株式会社]
エチドロン酸[富士フィルム和光純薬株式会社]
(成分A)
ブチルジグリコール(BDG)[日本乳化剤株式会社製、ジエチレングリコールモノブチルエーテル](20℃における水への溶解度:無限大、溶解度パラメーターδ:20.4(J/cm3)1/2)
(成分B)
2-エチルヘキシルグリコール(EHG)[日本乳化剤株式会社製、エチレングリコール モノ 2-エチルヘキシルエーテル](20℃における水への溶解度:0.2質量%、溶解度パラメーターδ:19.0(J/cm3)1/2)
ヘキシルグリコール(HeG)[日本乳化剤株式会社製、エチレングリコール モノ ヘキシルエーテル](20℃における水への溶解度:1.0質量%、溶解度パラメーターδ:19.8(J/cm3)1/2)
ジブチルジグリコール(DBDG)[日本乳化剤株式会社製、ジエチレングリコールジブチルエーテル](20℃における水への溶解度:0.3質量%、溶解度パラメーターδ:17.1(J/cm3)1/2)
(成分C)
1-テトラデセン[出光興産株式会社、リニアレン14](炭素数14、引火点113℃)
1-ドデセン[出光興産株式会社、リニアレン12](炭素数12、引火点87℃)
1-ヘキサデセン[出光興産株式会社、リニアレン16](炭素数16、引火点135℃)
(成分D)
水[オルガノ株式会社製純水装置G-10DSTSETで製造した1μS/cm以下の純水]
(アミン)
ジブチルエタノールアミン[日本乳化剤株式会社製、アミノアルコール2B]
ブチルジエタノールアミン[日本乳化剤株式会社製、アミノアルコールMBD]
N、N´-ジメチルパルミチンアミン[東京化成工業株式会社]
(キレート剤)
クエン酸[富士フィルム和光純薬株式会社]
リンゴ酸[富士フィルム和光純薬株式会社]
エチドロン酸[富士フィルム和光純薬株式会社]
[グリコールエーテル(成分A、B)の20℃における水への溶解度の測定]
グリコールエーテルの20℃における水への溶解度は、以下のようにして算出する。
イオン交換水10gをガラス容器に入れ、グリコールエーテルを1g加えて20℃で5分間撹拌し、5分間静置する。静置後、水溶液の外観が均一透明である場合は溶解したと判断し、水溶液の外観が白濁もしく二層以上に分離している場合は不溶解と判断する。
初期添加量で溶解したと判断した場合、段階的にグリコールエーテルを添加し攪拌する操作を均一透明でなくなるまで添加し、下記式により溶解度を算出する。
20℃における水への溶解度(質量%)=均一透明でなくなるまでに添加したグリコールエーテルの合計質量(g)/イオン交換水の質量(g)×100
初期添加量で不溶解と判断した場合、段階的にイオン交換水を添加し攪拌する操作を均一透明になるまで繰り返し行い、下記式により溶解度を算出する。
20℃における水への溶解度(質量%)=均一透明になったときのグリコールエーテルの質量(g)/イオン交換水の合計質量(g)×100
なお、溶解度が100質量%以上になる場合は、20℃における水への溶解度は「無限大」と表記する。
グリコールエーテルの20℃における水への溶解度は、以下のようにして算出する。
イオン交換水10gをガラス容器に入れ、グリコールエーテルを1g加えて20℃で5分間撹拌し、5分間静置する。静置後、水溶液の外観が均一透明である場合は溶解したと判断し、水溶液の外観が白濁もしく二層以上に分離している場合は不溶解と判断する。
初期添加量で溶解したと判断した場合、段階的にグリコールエーテルを添加し攪拌する操作を均一透明でなくなるまで添加し、下記式により溶解度を算出する。
20℃における水への溶解度(質量%)=均一透明でなくなるまでに添加したグリコールエーテルの合計質量(g)/イオン交換水の質量(g)×100
初期添加量で不溶解と判断した場合、段階的にイオン交換水を添加し攪拌する操作を均一透明になるまで繰り返し行い、下記式により溶解度を算出する。
20℃における水への溶解度(質量%)=均一透明になったときのグリコールエーテルの質量(g)/イオン交換水の合計質量(g)×100
なお、溶解度が100質量%以上になる場合は、20℃における水への溶解度は「無限大」と表記する。
[グリコールエーテル(成分A、B)の溶解度パラメーターδ]
グリコールエーテルの溶解度パラメーターδ(J/cm3)1/2は、パソコン用ソフト「Hansen Solubility Parameters in Practice(HSPiP)」を用いて下記式により算出した。
δ=(δD2+δp2+δh2)1/2
グリコールエーテルの溶解度パラメーターδ(J/cm3)1/2は、パソコン用ソフト「Hansen Solubility Parameters in Practice(HSPiP)」を用いて下記式により算出した。
δ=(δD2+δp2+δh2)1/2
[pHの測定]
pHの測定は、以下の手順にて行った。
50mLガラスビーカーに、各洗浄剤組成物を20g添加し、pHメーター(東亜ティーディーケー社製)を用いて、25℃におけるpHを測定する。電極を洗浄剤組成物へ浸漬して3分後の数値を読み取る。
pHの測定は、以下の手順にて行った。
50mLガラスビーカーに、各洗浄剤組成物を20g添加し、pHメーター(東亜ティーディーケー社製)を用いて、25℃におけるpHを測定する。電極を洗浄剤組成物へ浸漬して3分後の数値を読み取る。
2.洗浄剤組成物の評価
調製した実施例1~20及び比較例1~5の洗浄剤組成物を用いて下記試験を行い、隙間洗浄性(フラックス残渣除去性)を評価した。
調製した実施例1~20及び比較例1~5の洗浄剤組成物を用いて下記試験を行い、隙間洗浄性(フラックス残渣除去性)を評価した。
[隙間洗浄性の評価(フラックス残渣除去性)]
<使用されたフラックス残渣モデル>
市販のハンダフラックス(エコソルダーM705-BPS9V-T2H(千住金属工業株式会社製、ハンダ金属(Sn-3Ag-0.5Cu))とフラックス(ロジン酸、添加剤及び溶剤の混合物)の混合物)を銅製の容器に入れ、N2雰囲気下で250℃、60分加温して溶剤を除去し、フラックス部分を回収してそれをフラックス残渣モデルとした。
<テストピース>
テストピースは、図1に示すとおり、ガラスエポキシ基板1上にスペーサを介してガラス板2を配置して隙間3(高さ30μm、幅(スペーサ間隔)16mm、奥行き32mm)を形成したものである。その隙間3に上記フラックス残渣モデルを充填して洗浄性試験に使用した。
<洗浄方法>
洗浄は、超音波洗浄装置(KAIJO社製PHENIX+、38kHz、300W)を用いて行った。
まず、テストピースを超音波洗浄装置内で洗浄剤組成物に浸漬(60℃、5分)した後、イオン交換水に浸漬して第1リンス(25℃、3分)を行い、さらに同装置内で新たなイオン交換水に浸漬して第2リンス(25℃、3分)を行う洗浄(5分洗浄)を行い、送風低温乾燥機で乾燥した(80℃、5分)。
<評価方法>
乾燥後の試験用基板に残ったガラス版下に残ったフラックス残渣をデジタルマイクロスコープ(キーエンス社製 VHX-6000)で面積測定機能を使用して洗浄前後のフラックス残渣面積を算出した。以下の式より除去率を算出し、下記評価基準に基づき隙間洗浄性(フラックス残渣除去性)を評価した。結果を表1に示す。
フラックス残渣の除去率(%)=[(洗浄前のフラックス残渣が付着している面積)-(洗浄後のフラックス残渣が付着している面積)]/(洗浄前のフラックス残渣が付着している面積)×100
<評価基準>
A:除去率90%以上
B:除去率80%以上90%未満
C:除去率70%以上80%未満
D:除去率50%以上70%未満
E:除去率50%未満
<使用されたフラックス残渣モデル>
市販のハンダフラックス(エコソルダーM705-BPS9V-T2H(千住金属工業株式会社製、ハンダ金属(Sn-3Ag-0.5Cu))とフラックス(ロジン酸、添加剤及び溶剤の混合物)の混合物)を銅製の容器に入れ、N2雰囲気下で250℃、60分加温して溶剤を除去し、フラックス部分を回収してそれをフラックス残渣モデルとした。
<テストピース>
テストピースは、図1に示すとおり、ガラスエポキシ基板1上にスペーサを介してガラス板2を配置して隙間3(高さ30μm、幅(スペーサ間隔)16mm、奥行き32mm)を形成したものである。その隙間3に上記フラックス残渣モデルを充填して洗浄性試験に使用した。
<洗浄方法>
洗浄は、超音波洗浄装置(KAIJO社製PHENIX+、38kHz、300W)を用いて行った。
まず、テストピースを超音波洗浄装置内で洗浄剤組成物に浸漬(60℃、5分)した後、イオン交換水に浸漬して第1リンス(25℃、3分)を行い、さらに同装置内で新たなイオン交換水に浸漬して第2リンス(25℃、3分)を行う洗浄(5分洗浄)を行い、送風低温乾燥機で乾燥した(80℃、5分)。
<評価方法>
乾燥後の試験用基板に残ったガラス版下に残ったフラックス残渣をデジタルマイクロスコープ(キーエンス社製 VHX-6000)で面積測定機能を使用して洗浄前後のフラックス残渣面積を算出した。以下の式より除去率を算出し、下記評価基準に基づき隙間洗浄性(フラックス残渣除去性)を評価した。結果を表1に示す。
フラックス残渣の除去率(%)=[(洗浄前のフラックス残渣が付着している面積)-(洗浄後のフラックス残渣が付着している面積)]/(洗浄前のフラックス残渣が付着している面積)×100
<評価基準>
A:除去率90%以上
B:除去率80%以上90%未満
C:除去率70%以上80%未満
D:除去率50%以上70%未満
E:除去率50%未満
上記表1に示すとおり、質量比(A+B)/Cが0.9超7.6未満である実施例1~20の洗浄剤組成物は、質量比(A+B)/Cが7.6である比較例1、質量比(A+B)/Cが0.9である比較例2、成分Bを含まない比較例3、成分Aを含まない比較例4、及び、質量比(A+B)/Cが91.0である比較例5に比べて、隙間洗浄性に優れていた。
本開示の洗浄剤組成物を用いることにより、隙間に残存するフラックス残渣を効率よく除去できることから、例えば、半導体装置の製造プロセスにおけるフラックスの洗浄工程の短縮化及び製造される半導体装置の性能・信頼性の向上が可能となり、半導体装置の生産性を向上できる。
1:ガラスエポキシ基板、2:ガラス板、3:隙間
Claims (15)
- 下記成分A、成分B及び成分Cを含有し、
成分A及び成分Bの合計と成分Cとの質量比[(A+B)/C]が0.9超7.6未満である、フラックス残渣除去用洗浄剤組成物。
成分A:20℃における水への溶解度が10質量%以上のグリコールエーテル
成分B:20℃における水への溶解度が10質量%未満のグリコールエーテル
成分C:炭化水素 - 成分A及び成分Bの合計と成分Cとの質量比[(A+B)/C]が1以上7以下である、請求項1に記載の洗浄剤組成物。
- 成分A及び成分Bの合計と成分Cとの質量比[(A+B)/C]が1超4未満である、請求項1又は2に記載の洗浄剤組成物。
- 成分Aが、ヒドロキシル基を有する、請求項1から3のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
- 成分Aの含有量が、30質量%以上60質量%以下である、請求項1から4のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
- 成分Bの含有量が、5質量%以上40質量%以下である、請求項1から5のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
- 成分Cの含有量が、5質量%以上40質量%以下である、請求項1から6のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
- 水(成分D)をさらに含む、請求項1から7のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
- 成分Dの含有量が、5質量%以上20質量%以下である、請求項8に記載の洗浄剤組成物。
- 成分A及び成分Bの合計と成分Dとの質量比[(A+B)/D]が3以上20以下である、請求項8又は9に記載の洗浄剤組成物。
- アミノアルコール及び脂肪族第3級アミンから選ばれる少なくとも1種のアミン(成分E)をさらに含む、請求項1から10のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
- 成分Eの含有量が1質量%以上10質量%以下である、請求項11に記載の洗浄剤組成物。
- キレート剤(成分F)をさらに含む、請求項1から12のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
- 成分Fの含有量が0.1質量%以上1.0質量%以下である、請求項13に記載の洗浄剤組成物。
- フラックス残渣を有する被洗浄物を、請求項1から14のいずれかに記載の洗浄剤組成物で洗浄する洗浄工程を含む、洗浄方法。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2024-113654 | 2024-07-16 | ||
| JP2025-111832 | 2025-07-01 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| WO2026018713A1 true WO2026018713A1 (ja) | 2026-01-22 |
Family
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