WO2026018470A1 - ステーション装置、アクセスポイント装置及び通信方法 - Google Patents
ステーション装置、アクセスポイント装置及び通信方法Info
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Abstract
ステーション装置は、上位層部と下位層部とを備え、前記上位層部は、NPCA(Non-Primary Channel Access)インフォメーションエレメントで通知される一つ又は複数の値を示す情報(第1の情報)に基づいて、前記下位層部がNPCAプライマリチャネルへ遷移することを決定する。
Description
本発明は、ステーション装置、アクセスポイント装置及び通信方法に関する。
本願は、2024年7月19日に日本に出願された特願2024-116158号について優先権を主張し、その内容をここに援用する。
本願は、2024年7月19日に日本に出願された特願2024-116158号について優先権を主張し、その内容をここに援用する。
無線LAN(Local Area Network)規格であるIEEE802.11のさらなる高速化を実現する、IEEE802.11beがIEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers Inc.)により標準化が進められており、仕様ドラフトに準拠した無線LANデバイスが市場に登場している。現在、IEEE802.11beの後継規格として、IEEE802.11bnの標準化活動が開始されている。IEEE802.11bn標準化における主要テーマはUltra High Reliability(UHR)の実現である。
無線LANでは、国・地域からの許可(免許)を必要とせずに無線通信を実施可能なアンライセンスバンドを用いて、フレーム送受信を行うことができる。家庭などの個人向け用途では、インターネットなどへのWAN(Wide Area Network)回線に接続するための回線終端装置に無線LANアクセスポイント機能を含める、もしくは無線LANアクセスポイント装置(アクセスポイント装置、とも呼称する)を回線終端装置に接続するなどして、住居内からのインターネットアクセスが無線化されてきた。つまり、スマートフォンやPersonal Computerなどの無線LANステーション装置(ステーション装置、とも呼称する)は無線LANアクセスポイント装置に接続して、インターネットにアクセスできる。家庭への無線LAN導入の当初は、住居内における無線LANアクセスポイント装置の数は1つのみであることが多かったが、昨今は、複数の無線LANアクセスポイント装置を導入して、住居内の無線LAN使用エリアのカバレッジを広げるようになっている。特に、個人向け用途ではネットワーク構築の簡易化のために無線LANアクセスポイント装置間(バックホール、Backhaul)の通信を無線化する無線LANメッシュネットワークが好まれる。一方、企業向け(Enterprise向け)では、フレーム伝送の信頼性を高めるために、無線LANアクセスポイント装置間はイーサネット(登録商標)などで有線接続されることが好まれる。ただ、通信性能の優劣と機器設置の煩雑度合いがトレードオフの関係にあるため、そのバランスを考慮しユースケースに応じて、無線LANアクセスポイント装置間の接続形態を無線にするか有線にするかが決定されることもある。
一方、米国においては6GHz帯(5.925~7.125GHz)をアンライセンスバンドとして使用できるようになっており、欧州や日本においては6GHz帯の下側の周波数(5.925~6.425GHz)の使用が認められ、上側の周波数(6.425~7.125GHz)についても検討が進められている。その他の世界各国においても同様の検討が進んでいる。このような動向により、無線LANが2.4GHz帯、5GHz帯に追加して6GHz帯も使用可能となる見込みがでてきている。対象周波数拡大に対応するために、Wi-Fi AllianceはWi-Fi6の拡張版であるWi-Fi6E(登録商標)を策定し、6GHz帯を使用するとしている。
6GHz帯とはおおよそ5.925~7.125GHzの周波数帯であり、帯域幅としては合計で約1.2GHzを新たに使用可能になり、つまりは、80MHz幅チャネル換算で14個のチャネル分が、160MHz幅チャネル換算で7個のチャネル分が増加することとなる。潤沢な周波数リソースを使用できることとなるため、一つの無線LAN通信システム(後述するBSSと同等)が使用可能である最大のチャネル帯域幅は、IEEE802.11axの160MHzから、IEEE802.11beでは2倍の320MHzに広がる。
2.4GHz帯はカバレッジ(通信可能な範囲)が比較的広くとれる一方で、通信装置間の干渉の影響も大きくなり、また使用可能な帯域幅が比較的狭い。5GHz帯、6GHz帯は通信帯域幅を広くとれる一方で、カバレッジは広く取れない。よって、様々なサービス・アプリケーションを無線LANで実現するためには、ユースケースに応じて使用する周波数バンド(2.4GHz帯、5GHz帯、6GHz帯など。もしくは各周波数バンドに含まれるチャネル、もしくはチャネルに含まれるサブチャネル)を束ねて使用する、もしくは切り替えて使用することが望ましい。しかし、従来の無線LAN通信規格を用いる装置においては、通信に用いる異なる周波数バンド(2.4GHz帯、5GHz帯、6GHz帯など)を束ねて使用することはできなかった。また、周波数バンド(2.4GHz帯、5GHz帯、6GHz帯など)を切り替えるためには、一度現在の周波数バンドの接続を切断し、別の周波数バンドに接続し直す必要があった。
そこで、IEEE802.11beでは、通信装置が複数の周波数バンドを使用し、複数リンク(マルチリンク、Multi-Link)での接続可能となるMLO(Multi-Link Operation)が仕様化される。一例として、2.4GHz帯の接続、5GHz帯の接続、6GHz帯の接続の3つのリンク接続の同時運用が挙げられる。もちろん、周波数バンド、チャネル、サブチャネルの組み合わせや同時接続数はこれらの組み合わせに限られることなく、様々である。周波数バンドの観点からは、将来的にはミリ波(45GHz帯、60GHz帯など)も、Multi-Linkを構成する一つのリンクとして使用されうる。MLOによれば、通信装置は、使用する無線リソースや通信に係る設定が異なるリンク接続を複数維持することができる。すなわち、MLOを用いることで、通信装置は、異なる周波数バンドのリンク接続を同時に維持することができる。複数リンクを同時使用してのフレームを送受信ができるだけでなく、再接続動作を行うことなく、フレームを送受信するリンク接続を切り替える(周波数バンドを変更する)ことが可能となる。
さらに、IEEE802.11bn標準化においては、Non-Primary Channel Access(NPCA)に関する議論が行われている(非特許文献1)。従来技術における最大オペレーション帯域幅は、IEEE802.11nでは40MHz、IEEE802.11acでは80MHz、IEEE802.11axでは160MHz、IEEE802.11beでは320MHzというように世代が新しくなるほど広帯域になるように仕様化されているものの、実際には複数の20MHzのサブチャネルに分割して管理されている。1つの20MHzサブチャネルをプライマリチャネルと定めて、まずプライマリチャネルの送信機会(送信権)を獲得し、次にプライマリチャネル以外の20MHzサブチャネルでの送信機会の獲得ステップに進むという手順を踏む必要があった。そのため、プライマリチャネルの送信機会の獲得ができない場合には、たとえプライマリチャネル以外の複数の20MHzサブチャネルがアイドル状態(未使用状態)であったとしても送信機会の獲得ができなかった。IEEE802.11beまでの標準規格の場合には、20MHzプライマリチャネルでの送信権を獲得できない場合には、残りの300MHz帯域幅がアイドル状態であっても使用することができないということである。プライマリチャネルを基準とした送信機会の獲得の仕組みは、無線LANが後方互換性を維持して技術開発されてきた名残である。無線LANと同じ周波数帯を使用する無線通信技術にはLAA(Licensed Assisted Access)などがあるが、無線LANのようなプライマリチャネルを基準とするチャネルアクセス制限はなく、無線LAN技術は送信機会獲得の観点から不利な状況にある。そこで、IEEE802.11bnでは、20MHzプライマリチャネルの送信機会獲得ができない場合にも、プライマリチャネル以外の複数の20MHzサブチャネルを使用可能とする新しいチャネルアクセス方式が検討されている。
IEEE 802.11-24/0495-00-00bn、May.2024
NPCAでは、例えばOBSS(Overlapping Basic Service Set)のフレーム送受信発生などの理由で20MHzプライマリチャネルにNAVが設定されてビジー状態であるときに、BSS(Basic Service Set)に属する無線通信装置の一部もしくはすべてがNPCAプライマリチャネルにチャネル遷移(チャネルスイッチ、チャネル変更)し、チャネル遷移先で送信機会を獲得できた場合には無線通信装置間でフレーム送受信してよい技術である。ここでNPCAプライマリチャネルとは、無線通信システムのオペレーション帯域幅(オペレーションチャネル)に含まれる、プライマリチャネル以外のサブチャネルであり、原則20MHzのサブチャネルであるが、それ以上の帯域幅のサブチャネルであってもよい。NPCAプライマリチャネルでのフレーム送受信有無にかかわらず、基本的には、OBSSにより設定された前記NAVの終了前に再びプライマリチャネルに戻りプライマリチャネルでの送信機会獲得を試みることとなる。無線媒体使用効率を向上させるために、NPCAプライマリチャネルへの遷移を適切に制御する手法の確立が課題となる。
上述した課題を解決するための本発明に係る通信装置および通信方法は、次の通りである。
(1)すなわち、本発明の一態様に係るステーション装置は、上位層部と下位層部とを備え、前記上位層部は、NPCA(Non-Primary Channel Access)インフォメーションエレメントで通知される一つ又は複数の値を示す情報(第1の情報)に基づいて、前記下位層部がNPCAプライマリチャネルへ遷移することを決定する。
(2)また、本発明の一態様に係るステーション装置は、上記(1)に記載され、アクセスポイント装置と通信し、受信部を備え、前記受信部は、前記アクセスポイント装置が送信する第1のフレームを受信し、前記第1のフレームは前記NPCAインフォメーションエレメントを含む。
(3)また、本発明の一態様に係るステーション装置は、上記(1)に記載され、前記受信部は、前記アクセスポイント装置が構成するBSS(Basic Service Set)以外の無線通信装置から第2のフレームを受信し、前記第2のフレームに関して、前記第1の情報の少なくとも1つがチャネル遷移条件を満たす場合に、前記上位層部は前記下位層部に、NPCAプライマリチャネルへ遷移することを通知する。
(4)また、本発明の一態様に係るステーション装置は、上記(1)に記載され、前記第1の情報の一つは、NAV(Network Allocation Vector)閾値であり、前記チャネル遷移条件は、前記第2のフレームに基づいて設定されるNAVが前記NAV閾値を上回ることである。
(5)また、本発明の一態様に係るステーション装置は、上記(1)に記載され、前記第1の情報の一つは、帯域幅閾値であり、前記チャネル遷移条件は、前記第2のフレームに基づいて設定される帯域幅が前記帯域幅閾値を下回ることである。
(6)また、本発明の一態様に係るステーション装置は、上記(1)に記載され、前記第1の情報の一つは、受信電力閾値であり、前記チャネル遷移条件は、前記第2のフレームの受信電力が前記受信電力閾値を下回ることである、
(7)また、本発明の一態様に係るスアクセスポイント装置は、一つ以上のステーション装置と通信するアクセスポイント装置であって、送信部を備え、前記送信部は前記一つ以上のステーション装置の少なくともいずれかにフレームを送信し、前記フレームはNPCAインフォメーションエレメントを含み、前記NPCAインフォメーションエレメントは、NPCAプライマリチャネルを示す情報を含む。
(8)また、本発明の一態様に係るステーション装置は、上記(7)に記載され、前記NPCAインフォメーションエレメントは、前記NPCAプライマリチャネルへのチャネル遷移条件のための一つ又は複数の閾値を示す情報を含む。
(9)また、本発明の一態様に係るステーション装置は、上記(7)に記載され、前記閾値は、NAV閾値である。
(10)また、本発明の一態様に係るステーション装置は、上記(7)に記載され、前記閾値は、帯域幅閾値である。
(11)また、本発明の一態様に係るステーション装置は、上記(7)に記載され、前記閾値は、受信電力閾値である。
(12)また、本発明の一態様に係る通信方法は、アクセスポイント装置と1つ以上のステーション装置とで構成される無線通信システムでの通信方法っであって、前記アクセスポイント装置は、前記ステーション装置にNPCAインフォメーションエレメントを含むフレームを送信し、前記NPCAインフォメーションエレメントは、NPCAプライマリチャネルを示す情報と、前記NPCAプライマリチャネルへのチャネル遷移条件のための一つ又は複数の閾値を示す情報を含み、前記ステーション装置は、前記アクセスポイント装置が構成するBSS以外の無線通信装置から受信したフレームが前記チャネル遷移条件を満たす場合に、前記NPCAプライマリチャネルへ遷移する。
本発明によれば、NPCA(Non-Primary Channel Access)をサポートする無線LAN通信システムにおいて、周辺無線LAN通信システムにおけるフレーム送受信を解析してその特性に応じて、NPCAプライマリチャネルへの遷移可否を判断することで、チャネル遷移時の実効的な周波数利用効率を向上させることができる。
本実施形態における通信システムは、アクセスポイント装置(無線基地局装置、基地局装置、AP(Access Point)などとも呼称する)、および複数のステーション装置(無線端末装置、端末装置、non-AP STAなどとも呼称する)を備える。また、アクセスポイント装置とステーション装置とで構成されるネットワークを基本サービスセット(BSS: Basic service set、管理範囲)と呼ぶ。以下では、単に通信装置、無線通信装置と述べた場合、ステーション装置とアクセスポイント装置の両方を示すことができる。
BSS内のアクセスポイント装置およびステーション装置は、それぞれCSMA/CA(Carrier sense multiple access with collision avoidance)に基づいて、通信を行なうものとする。本実施形態においては、アクセスポイント装置が複数のステーション装置と通信を行なうインフラストラクチャモードを対象とするが、本実施形態の方法は、ステーション装置同士が通信を直接行なうアドホックモードでも実施可能である。アドホックモードでは、ステーション装置が、アクセスポイント装置の代わりとなりBSSを形成する。アドホックモードにおけるBSSを、IBSS(Independent Basic Service Set)とも呼称する。以下では、アドホックモードにおいてIBSSを形成するステーション装置を、アクセスポイント装置とみなすこともできる。本実施形態の方法は、ステーション装置同士が通信を直接行なうWi-Fi Direct(登録商標)でも実施可能である。Wi-Fi Directでは、ステーション装置が、アクセスポイント装置の代わりとなりGroupを形成する。以下では、Wi-Fi DirectにおいてGroupを形成するGroup ownerのステーション装置を、アクセスポイント装置とみなすこともできる。
図3に、無線通信装置(アクセスポイント装置とステーション装置を含む)のアーキテクチャ図を示す。MAC層は、PHY層の上位層に相当する。MAC層のことを上位層部、PHY層のことを下位層部と呼称してもよい。PHY層はPLME(Physical Layer Management Entity)というマネジメントエンティティを含み、PLMEを介してPHY層の管理機能が起動される。同様にMAC層はMLME(Medium Access Control sublayer Management Entity)というマネジメントエンティティを含み、MLMEを介してMAC層の管理機能が起動される。
SME(Station Management Entity)は、レイヤ非依存のエンティティであり、PHY、MACなどのレイヤに特有の状態を収集したり、PHY、MACなどのレイヤに特有のパラメータ値を設定する役割がある。SMEとMLME間にはMLME SAP(Service Access point)というインタフェースがあり、MLME SAPを介してMLME SAP Primitiveのやり取りをすることでMAC層とSMEは相互作用する。SMEとPLME間にはPLME SAPというインタフェースがあり、PLME SAPを介してPLME SAP Primitiveのやり取りをすることでPHY層とSMEは相互作用する。MAC層とMAC層より上の通信レイヤは、MAC SAPを介してMAC Service Primitive(MAC SAP Primitiveとも呼称する)のやり取りをすることで相互作用する。MAC層とPHY層は、PHY SAPを介してPHY Service Primitive(MAC SAP Primitiveとも呼称する)のやり取りをすることで相互作用する。MLME SAP Primitive、PLME SAP Primitive、MAC Service Primitive、PHY Service Primitiveなどを総じて、Primitive と呼称する。
IEEE802.11システムでは、各無線通信装置は、共通のフレームフォーマットを持った複数のフレームタイプのフレームを送信することが可能である。フレームは、物理(PHY:Physical)層、媒体アクセス制御(MAC:Medium access control)層、論理リンク制御(LLC: Logical Link Control)層、でそれぞれ定義されている。
PHY層のフレームは、物理プロトコルデータユニット(PPDU: PHY protocol data unit、物理層フレーム、無線フレーム、フレーム)と呼ばれる。PPDUは、物理層での信号処理を行なうためのヘッダ情報等が含まれる物理層ヘッダ(PHYヘッダ)と、物理層で処理されるデータユニットである物理サービスデータユニット(PSDU: PHY service data unit、MAC層フレーム)等から構成される。PSDUは無線区間における再送単位となるMACプロトコルデータユニット(MPDU: MAC protocol data unit)やMACプロトコルデータユニットが複数集約された集約MPDU(A-MPDU: Aggregated MPDU)で構成されることが可能である。
PHYヘッダには、信号の検出・同期等に用いられるショートトレーニングフィールド(STF: Short training field)、データ復調のためのチャネル情報を取得するために用いられるロングトレーニングフィールド(LTF: Long training field)などの参照信号と、データ復調のための制御情報が含まれているシグナル(Signal:SIG)などの制御信号が含まれる。また、STFは、対応する規格に応じて、non-High throughput-STF(non-HT STFまたはL-STF)や、High throughput-STF(HT-STF)や、Very high throughput-STF(VHT-STF)や、High efficiency-STF(HE-STF)や、Extremely High Throughput-STF(EHT-STF)等に分類され、LTFやSIGも同様にL-LTF、HT-LTF、VHT-LTF、HE-LTF、L-SIG、HT-SIG、VHT-SIG、HE-SIG、EHT-SIGに分類される。VHT-SIGは更にVHT-SIG-A1とVHT-SIG-A2とVHT-SIG-Bに分類される。同様に、HE-SIGは、HE-SIG-A1~4と、HE-SIG-Bに分類される。また、同一規格における技術更新を想定し、追加の制御情報が含まれているUniversal SIGNAL(U-SIG)フィールドが含まれることができる。
さらに、PHYヘッダは当該フレームの送信元のBSSを識別する情報(以下、BSS識別情報とも呼称する)を含むことができる。BSSを識別する情報は、例えば、当該BSSのSSID(Service Set Identifier)や当該BSSのアクセスポイント装置のMACアドレスであることができる。また、BSSを識別する情報は、SSIDやMACアドレス以外の、BSSに固有な値(例えばBSS Color等)であることができる。
PPDUは対応する規格に応じて変調される。例えば、IEEE 802.11b規格であればスペクトラム拡散(DSSS; Direct Sequence Spread Spectrum)、IEEE802.11a規格およびその後継規格(IEEE802.11g/n/ac/ax/be/bnなど)であれば、直交周波数分割多重(OFDM: Orthogonal frequency division multiplexing)信号に変調される。
無線通信装置は、PPDUを送信する機能と受信する機能のいずれか、または両方を備える。図1は、無線通信装置が送信するPPDU構成の一例を示した図である。IEEE802.11a/b/g規格に対応するPPDUはL-STF、L-LTF、L-SIG及びDataフレーム(MAC Frame、MACフレーム、ペイロード、データ部、データ、情報ビット等)を含んだ構成である。IEEE802.11n規格に対応するHT PPDU(High throughput PPDU)はL-STF、L-LTF、L-SIG、HT-SIG、HT-STF、HT-LTF及びDataフレームを含んだ構成である。IEEE802.11ac規格に対応するVHT PPDU(Very high throughput PPDU)はL-STF、L-LTF、L-SIG、VHT-SIG-A、VHT-STF、VHT-LTF、VHT-SIG-B及びMACフレームの一部あるいは全てを含んだ構成である。IEEE802.11ax規格に対応するHE PPDU(High efficiency PPDU)は、L-STF、L-LTF、L-SIG、L-SIGが時間的に繰り返されたRL-SIG、HE-SIG-A、HE-STF、HE-LTF、HE-SIG-B及びDataフレームの一部あるいは全てを含んだ構成である。IEEE802.11beで規格化されているEHT PPDU(Extremely High Throughput PPDU))は、L-STF、L-LTF、L-SIG、RL-SIG、U-SIG、EHT-SIG、EHT-STF、HET-LTF及びDataフレームの一部あるいは全てを含んだ構成である。
図2は、MPDU構成の一例を示した図である。MPDU(MAC frameとも呼称)はMAC層での信号処理を行なうためのヘッダ情報等が含まれるMACヘッダ(MAC header)と、MAC層で処理されるデータユニットであるMACサービスデータユニット(MSDU: MAC service data unit)もしくはフレームボディ、ならびにフレームに誤りがないかをどうかをチェックするフレーム検査部(Frame check sequence:FCS)で構成されている。MACヘッダは、Frame Controlフィールド、Duration/IDフィールド、Address1フィールド、Address2フィールド、Address3フィールド、Sequence Controlフィールド、Address4フィールド、QoS Controlフィールド、HT Controlフィールド、Frame Body(フレームボディ)フィールド、FCSフィールドを含んでいる。Frame Controlフィールドからフレームタイプ(マネジメントフレーム、コントロールフレーム、データフレーム、エクステンションフレームなどの種別)が分かる。Duration/IDフィールド(単にDurationフィールドと呼称してもよい)には、送信機会の長さに相当する値が記載されている。Address1フィールド、Address2フィールド、Address3フィールド、Address4フィールドなどの情報からフレームの送信アドレス(TA:Transmitter Address)や受信アドレス(RA:Receiver Address)が分かる。
図1中のL-STF、L-LTF及びL-SIGはIEEE802.11規格において共通に用いられる構成である(以下では、L-STF、L-LTF及びL-SIGをまとめてL-ヘッダとも呼称する)。例えばIEEE 802.11a/b/g規格に対応する無線通信装置は、IEEE802.11n/ac規格に対応するPPDU内のL-ヘッダを適切に受信することが可能である。IEEE 802.11a/b/g規格に対応する無線通信装置は、IEEE802.11n/ac規格に対応するPPDUを、IEEE 802.11a/b/g規格に対応するPPDUとみなして受信することができる。
ただし、IEEE 802.11a/b/g規格に対応する無線通信装置は、L-ヘッダの後に続くIEEE802.11n/ac規格に対応するPPDUを復調することができないため、MACヘッダに含まれる送信アドレス(TA:Transmitter Address)や受信アドレス(RA:Receiver Address)やNAV(Network Allocation Vector)の設定に用いられるDurationフィールドに関する情報を復調することができない。
IEEE 802.11a/b/g規格に対応する無線通信装置が適切にNAVを設定する(あるいは所定の期間受信動作を行う)ための方法として、IEEE802.11は、L-SIGにDuration情報を挿入する方法を規定している。L-SIG内の伝送速度に関する情報(RATE field、L-RATE field、L-RATE、L_DATARATE、L_DATARATE field)、伝送期間に関する情報(LENGTH field、L-LENGTH field、L-LENGTH)は、IEEE 802.11a/b/g規格に対応する無線通信装置が適切にNAVを設定するために使用される。
続いて、無線通信装置が受信するフレームからBSSを識別する方法について説明する。無線通信装置が、受信するフレームからBSSを識別するためには、PPDUを送信する無線通信装置が当該PPDUにBSSを識別するための情報(BSS Color,BSS識別情報、BSSに固有な値)を挿入することが好適である。BSS Colorを示す情報は、HE-SIG-Aに含むことが可能である。
無線通信装置は、L-SIGを複数回送信する(L-SIG Repetition)ことができる。例えば、受信側の無線通信装置は、複数回送信されるL-SIGをMRC(Maximum Ratio Combining)を用いて受信することで、L-SIGの復調精度が向上する。さらに無線通信装置は、MRCによりL-SIGを正しく受信完了した場合に、当該L-SIGを含むPPDUがIEEE802.11ax規格に対応するPPDUであると解釈することができる。
無線通信装置は、PPDUの受信動作中も、当該PPDU以外のPPDUの一部(例えば、IEEE802.11により規定されるプリアンブル、L-STF、L-LTF、PHYヘッダ等)の受信動作を行うことができる(二重受信動作とも呼称する)。無線通信装置は、PPDUの受信動作中に、当該PPDU以外のPPDUの一部を検出した場合に、宛先アドレスや、送信元アドレスや、PPDUあるいはDATA期間に関する情報の一部または全部を更新することができる。
MAC層フレームのフレームタイプは、無線通信装置間の接続状態などを管理するマネジメントフレーム(Management frame、管理フレーム、無線管理フレーム、とも呼称する)、無線通信装置間の通信状態を管理するコントロールフレーム(Control frame、制御フレーム、無線制御フレーム、とも呼称する)、および実際の送信データを含むデータフレームの3つに大きく分類され、それぞれは更に複数種類のサブフレームタイプに分類される。コントロールフレームには、受信完了通知(Ack: Acknowledge)フレーム、送信要求(RTS: Request to send)フレーム、受信準備完了(CTS: Clear to send)フレーム等が含まれる。マネジメントフレームには、ビーコン(Beacon)フレーム、プローブ要求(Probe request)フレーム、プローブ応答(Probe response)フレーム、認証(Authentication)フレーム、接続要求(Association request)フレーム、接続応答(Association response)フレーム、認証解除(Deauthentication)フレーム等が含まれる。データフレームには、データ(Data)フレーム、ポーリング(QoS CF-poll)フレーム等が含まれる。各無線通信装置は、MACヘッダに含まれるフレームコントロール(Frame Control)フィールドの内容を読み取ることで、受信したフレームのフレームタイプおよびサブフレームタイプを把握することができる。
MMPDU(MAC Management Protocol Data Unit)は、MAC Entity間でのやり取りされるデータユニットであり、Mesh Control fieldやマネジメントMIC(Message Integrity Code)エレメント(MME:Management MIC Element)を含んでもよい。少なくともMACヘッダ、MMPDU(図2におけるフレームボディ部に格納される)、検査部を連結してMAC frameを構成し、マネジメントフレームと呼称される。
なお、Ackには、Block Ackが含まれても良い。Block Ackは、複数のMPDUに対する受信完了通知を実施可能である。
ビーコンフレームには、ビーコンが送信される周期(Beacon interval)やSSIDを記載するフィールド(Field)、インフォメーションエレメント(Information Element)などが含まれる。アクセスポイント装置は、ビーコンフレームを周期的にBSS内に報知することが可能であり、ステーション装置はビーコンフレームを受信することで、ステーション装置周辺のアクセスポイント装置の存在とその能力情報を把握することが可能である。ステーション装置がアクセスポイント装置より報知されるビーコンフレームに基づいてアクセスポイント装置を把握することを受動的スキャニング(Passive scanning)と呼ぶ。一方、ステーション装置がプローブ要求フレームをBSS内に報知することで、アクセスポイント装置を探査することを能動的スキャニング(Active scanning)と呼ぶ。アクセスポイント装置は該プローブ要求フレームへの応答としてプローブ応答フレームを送信することが可能であり、該プローブ応答フレームの記載内容は、ビーコンフレームと同等である。
ステーション装置はアクセスポイント装置を認識したあとに、該アクセスポイント装置に対して接続処理を行なう。接続処理は認証(Authentication)手続きと接続(Association)手続きに分類される。ステーション装置は接続を希望するアクセスポイント装置に対して、認証フレーム(認証要求)を送信する。アクセスポイント装置は、認証フレームを受信すると、該ステーション装置に対する認証の可否などを示すステータスコードを含んだ認証フレーム(認証応答)を該ステーション装置に送信する。ステーション装置は、該認証フレームに記載されたステータスコードを読み取ることで、自無線通信装置が該アクセスポイント装置に認証を許可されたか否かを判断することができる。なお、アクセスポイント装置とステーション装置は認証フレームを複数回やり取りすることが可能である。
ステーション装置は認証手続きに続いて、アクセスポイント装置に対して接続手続きを行なうために、接続要求フレームを送信する。アクセスポイント装置は接続要求フレームを受信すると、該ステーション装置の接続を許可するか否かを判断し、その旨を通知するために、接続応答フレームを送信する。接続応答フレームには、接続処理の可否を示すステータスコードに加えて、ステーション装置を識別するためのアソシエーション識別番号(AID: Association identifier)が記載されている。アクセスポイント装置は接続許可を出したステーション装置にそれぞれ異なるAIDを設定することで、複数のステーション装置を識別して管理することが可能となる。
接続処理が行われたのち、アクセスポイント装置とステーション装置は実際のフレーム送受信(Frame exchangeとも呼称する)を行なう。IEEE802.11システムでは、分散制御機構(DCF: Distributed Coordination Function)と集中制御機構(PCF: Point Coordination Function)、およびこれらが拡張された機構(拡張分散チャネルアクセス(EDCA: Enhanced distributed channel access)や、ハイブリッド制御機構(HCF: Hybrid coordination function)等)が定義されている。以下では、アクセスポイント装置がステーション装置にDCFでフレームを送信する場合を例にとって説明する。
DCFでは、アクセスポイント装置およびステーション装置は、フレーム送信に先立ち、自無線通信装置周辺の無線チャネルの使用状況を確認するキャリアセンス(CS: Carrier sense)を行なう。例えば、フレーム送信を予定する無線通信装置(送信局)がアクセスポイント装置であるとして説明するが、送信局がステーション装置の場合も同様である。アクセスポイント装置は予め定められたクリアチャネル評価レベル(CCAレベル: Clear channel assessment level)よりも高い信号を該無線チャネルで受信した場合、該無線チャネルでのフレームの送信を延期する。以下では、該無線チャネルにおいて、CCAレベル以上の信号が検出される状態をビジー(Busy)状態、CCAレベル以上の信号が検出されない状態をアイドル(Idle)状態と呼ぶ。このように、各無線通信装置が実際に受信した信号の電力(受信電力レベル)に基づいて行なうCSを物理キャリアセンス(物理CS)と呼ぶ。なおCCAレベルをキャリアセンスレベル(CS level)、もしくはCCA閾値(CCA threshold:CCAT)とも呼ぶ。なお、アクセスポイント装置およびステーション装置は、CCAレベル以上の信号を検出した場合は、少なくともPHY層の信号を復調する動作に入る。
アクセスポイント装置は送信するフレームの種類に応じたフレーム間隔(IFS: Inter frame space)のキャリアセンスを行ない、無線チャネルがビジー状態かアイドル状態かを判断する。アクセスポイント装置がキャリアセンスする期間は、これからアクセスポイント装置が送信するフレームのフレームタイプおよびサブフレームタイプによって異なる。IEEE802.11システムでは、期間の異なる複数のIFSが定義されており、最も高い優先度が与えられた送信フレームに用いられる短フレーム間隔(SIFS: Short IFS)、優先度が比較的高い送信フレームに用いられるフレーム間隔(PCF IFS: PIFS)、最も優先度の低い送信フレームに用いられる分散制御用フレーム間隔(DCF IFS: DIFS)などがある。
アクセスポイント装置はDIFSの期間待機したあとで、フレームの衝突を防ぐためのランダムバックオフ時間の期間更に待機する。IEEE802.11システムにおいては、ランダムバックオフ時間は、コンテンションウィンドウ(CW: Contention window)内で設定される。CSMA/CAでは、ある送信局が送信した送信フレームは、他送信局からの干渉が無い状態で受信局となる無線通信装置に受信されることを前提としている。そのため、送信局同士が同じタイミングでフレームを送信してしまうと、フレーム同士が衝突してしまい、受信局は正しく受信することができない。そこで、各送信局が送信開始前に、ランダムに設定される時間を待機することで、フレームの衝突が回避される。アクセスポイント装置(本説明においては送信局に相当)はキャリアセンスによって無線チャネルがアイドル状態であると判断すると、バックオフカウンタのカウントダウンを開始し、バックオフカウンタが0となって初めて送信機会を獲得し、ステーション装置にフレーム(本説明においては受信局に相当)を送信できる。なお、バックオフカウンタのカウントダウン中にアクセスポイント装置がキャリアセンスによって無線チャネルをビジー状態と判断した場合は、バックオフカウンタのカウントダウンを停止する。そして、無線チャネルがアイドル状態となった場合、アクセスポイント装置は先のIFSと同じ期間(DIFS)の待機に続いて、残留するバックオフカウンタのカウントダウンを再開する。
受信局であるステーション装置は、フレームを受信し、該フレームのPHYヘッダを読み取り、受信したフレームを復調する。そして、ステーション装置は復調した信号のMACヘッダを読み取ることで、該フレームが自無線通信装置宛てのものか否かを認識することができる。なお、ステーション装置は、PHYヘッダに記載の情報(例えばVHT PPDUに相当するフレームの場合、VHT-SIG-Aの記載されるグループ識別番号(GID: Group identifier, Group ID))に基づいて、該フレームの宛先を判断することも可能である。
ステーション装置は、受信したフレームが自無線通信装置宛てのものと判断し、そして誤りなくフレームを復調できた場合、フレームを正しく受信できたことを示すAckフレームを送信局であるアクセスポイント装置に送信しなければならない。Ackフレームは、SIFS期間の待機後にランダムバックオフ時間は取らずに送信される最も優先度の高いフレームの一つである。アクセスポイント装置がステーション装置から送信されるAckフレームを受信することで、一つのフレーム送受信(Frame exchange)が成功しての終了となる。なお、ステーション装置がフレームを正しく受信できなかった場合、ステーション装置はAckを送信しない。よってアクセスポイント装置は、フレーム送信後、一定期間(SIFS+Ackフレーム長などの時間)の間、受信局からのAckフレームを受信しなかった場合、一つのフレーム送受信(Frame exchange)が失敗したと見做すことができる。このように、IEEE802.11システムの1回の一つのフレーム送受信(Frame exchange)の終了は、ビーコンフレームなどの報知信号の送信の場合や、送信データを分割するフラグメンテーションが用いられる場合などの特別な場合を除き、必ずAckフレームの受信の有無で判断されることになる。
ステーション装置は、受信したフレームが自無線通信装置宛てのものではないと判断した場合、MACヘッダまたはPHYヘッダ等に記載されている、獲得された送信機会の長さに相当する応報に基づいて、ネットワークアロケーションベクタ(NAV: Network allocation vector)を設定する。ステーション装置は、NAVに設定された期間は通信を試行しない。つまり、ステーション装置は物理CSによって無線チャネルがビジー状態と判断した場合と同じ動作をNAVに設定された期間行なうことになるため、NAVによる通信制御は仮想キャリアセンス(仮想CS)とも呼ばれる。NAVは、MACヘッダまたはPHYヘッダに記載の情報に基づいて設定することができ、HE PPDUに相当するフレームの場合、HE-SIG-Aに含まれるTXOPフィールドに記載される値を使用してもよい。さらに、NAVは、隠れ端末問題を解消するために導入される送信要求(RTS: Request to send)フレームや、受信準備完了(CTS: Clear to send)フレームによっても設定され、MACヘッダに含まれるDurationフィールドに記載される値が使用される。
各無線通信装置がキャリアセンスを行ない、自律的に送信機会を獲得するDCFに対して、PCFは、ポイントコーディネータ(PC: Point coordinator)と呼ばれる制御局が、BSS内の各無線通信装置の送信機会を制御する。一般にアクセスポイント装置がPCとなり、BSS内のステーション装置の送信権を獲得することになる。
PCFによる通信期間には、非競合期間(CFP: Contention free period)と競合期間(CP: Contention period)が含まれる。CPの間は、前述してきたDCFに基づいて通信が行われ、PCが送信機会を制御するのはCFPの間となる。PCであるアクセスポイント装置は、CFPの期間(CFP Max duration)などが記載されたビーコンフレームをPCFの通信に先立ちBSS内に報知する。なお、PCFの送信開始時に報知されるビーコンフレームの送信にはPIFSが用いられ、ランダムバックオフ時間を待たずに送信される。該ビーコンフレームを受信したステーション装置は、該ビーコンフレームに記載されたCFPの期間をNAVに設定する。以降、NAVが経過する、もしくはCFPの終了をBSS内に報知する信号(例えばCF-endを含んだデータフレーム)が受信されるまでは、ステーション装置はPCより送信される送信機会獲得をシグナリングする信号(例えばCF-pollを含んだデータフレーム)を受信した場合のみ、送信機会を獲得可能である。なお、CFPの期間内では、同一BSS内でのパケットの衝突は発生しないから、各ステーション装置はDCFで用いられるランダムバックオフ時間を取らない。
無線媒体は複数のリソースユニット(Resource unit:RU)に分割されることができる。図4は無線媒体の分割状態の一例を示す概要図である。例えば、リソース分割例1では、無線通信装置は無線媒体である周波数リソース(サブキャリア)を9個のRUに分割することができる。同様に、リソース分割例2では、無線通信装置は無線媒体であるサブキャリアを5個のRUに分割することができる。当然ながら、図4に示すリソース分割例はあくまで一例であり、例えば、複数のRUはそれぞれ異なるサブキャリア数によって構成されることも可能である。また、RUとして分割される無線媒体には周波数リソースだけではなく空間リソースも含まれることができる。無線通信装置(例えばアクセスポイント装置)は、各RUに異なるステーション装置宛てのフレームを配置することで、複数の無線通信装置(例えば複数のステーション装置)に同時にフレームを送信することができる。アクセスポイント装置は、無線媒体の分割の状態を示す情報(Resource allocation information)を、共通制御情報として、自無線通信装置が送信するフレームのPHYヘッダに含ませることができる。更に、アクセスポイント装置は、各ステーション装置宛てのフレームが配置されたRUを示す情報(resource unit assignment information)を、固有制御情報として、自無線通信装置が送信するフレームのPHYヘッダに含ませることができる。
また、複数の無線通信装置(例えば複数のステーション装置)は、それぞれ割り当てられたRUにフレームを配置して送信することで、同時にフレームを送信することができる。複数のステーション装置は、アクセスポイント装置から送信されるトリガ情報を含んだフレーム(Trigger frame:TF)を受信した後、所定の期間待機したのち、フレーム送信を行なうことができる。各ステーション装置は、該TFに含まれる情報に基づいて自無線通信装置に割り当てられたRUを把握することができる。また、各ステーション装置は、該TFを基準としたランダムアクセスによりRUを獲得することができる。
アクセスポイント装置は、1つのステーション装置に複数のRUを同時に割り当てることができる。該複数のRUは、連続するサブキャリアで構成されることもできるし、不連続のサブキャリアで構成されることもできる。アクセスポイント装置は、1つのステーション装置に割り当てた複数のRUを用いて、1つのフレームを送信することができるし、複数のフレームをそれぞれ異なるRUに割り当てて送信することができる。該複数のフレームの少なくとも1つは、Resource allocation informationを送信する複数のステーション装置に対する共通の制御情報を含むフレームであることができる。
1つのステーション装置は、アクセスポイント装置から複数のRUを割り当てられることができる。ステーション装置は、割り当てられた複数のRUを用いて、1つのフレームを送信することができる。また、ステーション装置は割り当てられた複数のRUを用いて、複数のフレームをそれぞれ異なるRUに割り当てて送信することができる。該複数のフレームは、それぞれ異なるフレームタイプのフレームであることができる。
アクセスポイント装置は、1つのステーション装置に複数のAIDを割り当てることができる。アクセスポイント装置は、1つのステーション装置に割り当てた複数のAIDに対して、それぞれRUを割り当てることができる。アクセスポイント装置は、1つのステーション装置に割り当てた複数のAIDに対して、それぞれ割り当てたRUを用いて、それぞれ異なるフレームを送信することができる。該異なるフレームは、それぞれ異なるフレームタイプのフレームであることができる。
1つのステーション装置は、アクセスポイント装置より複数のAIDを割り当てられることができる。1つのステーション装置は割り当てられた複数のAIDに対して、それぞれRUを割り当てられることができる。1つのステーション装置は、自無線通信装置に割り当てられた複数のAIDにそれぞれ割り当てられたRUを、全て自無線通信装置に割り当てられたRUと認識し、該割り当てられた複数のRUを用いて、1つのフレームを送信することができる。また、1つのステーション装置は、該割り当てられた複数のRUを用いて、複数のフレームを送信することができる。このとき、該複数のフレームには、それぞれ割り当てられたRUに関連付けられたAIDを示す情報を含めて送信することができる。
[1.第1の実施形態]
図5を用いて、本実施形態に無線通信システムを説明する。無線通信システム3-1(BSS3-1とも呼称)は、アクセスポイント装置1-1及びステーション装置2-1、2-12、2-13、2-123を備えている。また、ステーション装置2-1、2-12、2-13、2-123を、アクセスポイント装置1-1に接続している(Associationしている)ステーション装置として、包括してステーション装置2A(端末装置2A)とも呼称する。アクセスポイント装置1-1及びステーション装置2Aは、無線接続されており、お互いにフレームの送受信を行うことができる状態にある。
無線通信システム3-2(BSS3-2とも呼称)は、アクセスポイント装置1-2及びステーション装置2-2、2-21、2-23、2-213を備えている。また、ステーション装置2-2、2-21、2-23、2-213を、アクセスポイント装置1-2に接続している(Associationしている)装置として、包括してステーション装置2B(端末装置2B)とも呼称する。アクセスポイント装置1-2及びステーション装置2Bは、無線接続されており、お互いにフレームの送受信を行うことができる状態にある。
無線通信システム3-3(BSS3-3とも呼称)は、アクセスポイント装置1-3及びステーション装置2-3、2-31、2-32、2-34、2-312を備えている。また、ステーション装置2-3、2-31、2-32、2-34、2-312を、アクセスポイント装置1-3に接続している(Associationしている)装置として、包括してステーション装置2C(端末装置2C)とも呼称する。アクセスポイント装置1-3及びステーション装置2Cは、無線接続されており、お互いにフレームの送受信を行うことができる状態にある。
無線通信システム3-4(BSS3-4とも呼称)はアクセスポイント装置1-4及びステーション装置2-4を備えている。また、ステーション装置2-4を、アクセスポイント装置1-4に接続されている装置として、包括してステーション装置2D(端末装置2D)とも呼称する。アクセスポイント装置1-4及びステーション装置2Dは、無線接続されており、お互いにフレームの送受信を行うことができる状態にある。ステーション装置2-4は、接続先であるアクセスポイント装置1-4のみとフレーム送受信する。
また、図5においては、アクセスポイント装置1-1はアクセスポイント装置1-2の無線通信システム3-2のカバレッジ内に位置するとともに、アクセスポイント装置1-3の無線通信システム3-3のカバレッジ内にも位置するが、アクセスポイント装置1-4の無線通信システム3-4のカバレッジ外に位置する。同様に、アクセスポイント装置1-2はアクセスポイント装置1-1の無線通信システム3-1のカバレッジ内に位置するとともに、アクセスポイント装置1-3の無線通信システム3-3のカバレッジ内にも位置するが、アクセスポイント装置1-4の無線通信システム3-4のカバレッジ外に位置する。同様に、アクセスポイント装置1-3はアクセスポイント装置1-1の無線通信システム3-1のカバレッジ内に位置するとともに、アクセスポイント装置1-2の無線通信システム3-2のカバレッジ内にも位置するが、アクセスポイント装置1-4の無線通信システム3-4のカバレッジ外に位置する。一方で、アクセスポイント装置1-4はアクセスポイント装置1-3の無線通信システム3-3のカバレッジ内に位置するが、アクセスポイント装置1-1の無線通信システム3-1のカバレッジ外に位置し、アクセスポイント装置1-2の無線通信システム3-2のカバレッジ外に位置しする。従って、アクセスポイント装置1-1、1-2、1-3は互いに無線フレームの送受信が可能であるが、アクセスポイント1-4はアクセスポイント装置1-3とのみ無線フレームの送受信が可能であるとする。
無線通信システム3-1、無線通信システム3-2、無線通信システム3-3、無線通信システム3-4は異なるBSSを形成するが、これはESS(Extended Service Set)が異なることを必ずしも意味していない。ESSは、LAN(Local Area Network)を形成するサービスセットを示している。つまり、同じESSに属する無線通信装置は、上位層から同一のネットワークに属しているとみなされることができる。また、BSSはDS(Distribution System)を介して結合されてESSを形成する。なお、無線通信システム3-1、3-2、3-3、3-4のそれぞれは、さらに複数の無線通信装置を備えることも可能である。
図6は、無線通信装置1-1、1-2、1-3、1-4、2A、2B、2C、2D(以下では、まとめて無線通信装置10000-1とも呼称)の装置構成の一例を示した図である。無線通信装置10000-1は、上位層部(上位層処理ステップ)10001-1と、自律分散制御部(自律分散制御ステップ)10002-1と、送信部(送信ステップ)10003-1と、受信部(受信ステップ)10004-1と、アンテナ部10005-1と、を含んだ構成である。
上位層部10001-1は、MAC層フレーム生成部(MACフレーム生成ステップ)10001a-1と、上位層制御部(上位層制御ステップ)10001b-1とを含んだ構成である。MAC層フレーム生成部10001a-1は、情報ビットをFramebodyに収まるサイズに調整して、MACヘッダとFCSを付加してMAC frameを生成する。前記情報ビットには、データフレームを構成するためのデータに加えて、マネジメントフレームを構成するためのマネジメントデータ、コントロールフレームを構成するためのコントロールデータも含む。上位層制御部10001b-1は、上位層部10001-1内での制御に加えて、DSとのやり取りに関わる制御、物理層とのやり取りに関わる制御を行う。例えば、MAC frameをDSに送信するか、物理層側(後述する自律分散制御部10002-1、物理層フレーム生成部10003a-1)に送信するかを制御してもよい。
上位層部10001-1は、MAC層の機能を有し、DS(Distribution System)を介して他のネットワーク、他のBSSと接続されるとともに、自律分散制御部10002-1にトラフィックに関する情報を通知することができる。トラフィックに関する情報とは、例えば、他の無線通信装置宛ての情報であっても良いし、マネジメントフレームやコントロールフレームに含まれる制御情報でもよい。上位層部10001-1は、MLMEの機能を有してもよい。
図7は、自律分散制御部10002-1の装置構成の一例を示した図である。自律分散制御部10002-1は、CCA部(CCAステップ)10002a-1と、バックオフ部(バックオフステップ)10002b-1と、送信判断部(送信判断ステップ)10002c-1とを含んだ構成である。
CCA部10002a-1は、受信部10004-1から通知される、無線リソースを介して受信する受信信号電力に関する情報と、受信信号に関する情報(復号後の情報を含む)のいずれか一方、または両方を用いて、当該無線リソースの状態判断(busyまたはidleの判断を含む)を行うことができる。CCA部10002a-1は、当該無線リソースの状態判断情報を、バックオフ部10002b-1及び送信判断部10002c-1に通知することができる。
バックオフ部10002b-1は、無線リソースの状態判断情報を用いて、バックオフ手順を行うことができる。バックオフ部10002b-1は、CW内で設定される、ランダムバックオフ時間のカウントダウン機能を有する。例えば、無線リソースの状態判断情報がidleを示す場合に、バックオフカウンタのカウントダウンを実行し、無線リソースの状態判断情報がbusyを示す場合に、バックオフカウンタのカウントダウンを停止することができる。バックオフ部10002b-1は、バックオフカウンタの値を送信判断部10002c-1に通知することができる。
送信判断部10002c-1は、無線リソースの状態判断情報、またはバックオフカウンタの値のいずれか一方、あるいは両方を用いて送信判断を行う。例えば、無線リソースの状態判断情報がidleを示し、バックオフカウンタの値が0の時に送信判断情報を送信部10003-1に通知することができる。また、無線リソースの状態判断情報がidleを示す場合に送信判断情報を送信部10003-1に通知することができる。
送信部10003-1は、物理層フレーム生成部(物理層フレーム生成ステップ)10003a-1と、無線送信部(無線送信ステップ)10003b-1とを含んだ構成である。物理層フレーム生成部10003a-1は、送信判断部10002c-1から通知される送信判断情報に基づき、物理層フレーム(PPDU)を生成する機能を有する。物理層フレーム生成部10003a-1は、上位層から送られる送信フレームに対して誤り訂正符号化、変調、プレコーディングフィルタ乗算等を施す。物理層フレーム生成部10003a-1は、生成した物理層フレームを無線送信部10003b-1に出力する。
物理層フレーム生成部10003a-1は、MAC層から入力されてきた情報ビットに対して、誤り訂正符号化を施すが、誤り訂正符号化を施す単位(符号化ブロック長)は何かに限定されるものではない。例えば、物理層フレーム生成部10003a-1は、MAC層から入力されてきた情報ビット系列を所定の長さの情報ビット系列に分割し、それぞれに誤り訂正符号化を施し、複数の符号化ブロックとすることができる。なお、符号化ブロックを構成する際に、MAC層から入力されてきた情報ビット系列にダミービットを挿入することもできる。
物理層フレーム生成部10003a-1が生成するフレームには、制御情報が含まれる。該制御情報には、各無線通信装置宛てのデータが、どのRU(ここでRUには周波数リソースと空間リソースの両方を含む)に配置されているかを示す情報が含まれる。また、物理層フレーム生成部10003a-1が生成するフレームには、宛先端末である無線通信装置にフレーム送信を指示するトリガーフレームが含まれる。該トリガーフレームには、フレーム送信を指示された無線通信装置がフレームを送信する際に用いるRUを示す情報が含まれている。
無線送信部10003b-1は、物理層フレーム生成部10003a-1が生成する物理層フレームを、無線周波数(RF: Radio Frequency)帯の信号に変換し、無線周波数信号を生成する。無線送信部10003b-1が行う処理には、デジタル・アナログ変換、フィルタリング、ベースバンド帯からRF帯への周波数変換等が含まれる。
受信部10004-1は、無線受信部(無線受信ステップ)10004a-1と、信号復調部(信号復調ステップ)10004b-1を含んだ構成である。受信部10004-1は、アンテナ部10005-1が受信するRF帯の信号から受信信号電力に関する情報を生成する。受信部10004-1は、受信信号電力に関する情報と、受信信号に関する情報をCCA部10002a-1に通知することができる。
無線受信部10004a-1は、アンテナ部10005-1が受信するRF帯の信号をベースバンド信号に変換し、物理層信号(例えば、物理層フレーム)を生成する機能を有する。無線受信部10004a-1が行う処理には、RF帯からベースバンド帯への周波数変換処理、フィルタリング、アナログ・デジタル変換が含まれる。
信号復調部10004b-1は、無線受信部10004a-1が生成する物理層信号を復調する機能を有する。信号復調部10004b-1が行う処理には、チャネル等化、デマッピング、誤り訂正復号化等が含まれる。信号復調部10004b-1は、物理層信号から、例えば、物理層ヘッダが含む情報と、MACヘッダが含む情報と、MACフレームに含まれるその他の情報とを取り出すことができる。信号復調部10004b-1は、取り出した情報を上位層部10001-1に出力することができる。なお、信号復調部10004b-1は、物理層ヘッダが含む情報と、MACヘッダが含む情報と、MACフレームに含まれるその他の情報のいずれか、あるいは全てを取り出すことができる。
アンテナ部10005-1は、無線送信部10003b-1が生成する無線周波数信号を、他の無線装置10000-1に向けて、無線空間に送信する機能を有する。また、アンテナ部10005-1は、他の無線装置10000-1から送信される無線周波数信号を受信する機能を有する。
無線通信装置10000-1は、送信するフレームのPHYヘッダやMACヘッダに、自無線通信装置が獲得した送信機会に基づき無線媒体を利用する期間を示す情報を含ませることにより、自無線通信装置周辺の無線通信装置に当該期間のNAVを設定させることができる。例えば、無線通信装置10000-1は送信するフレームのMACヘッダのDurationフィールド、またはPHYヘッダに含まれるL-SIGのLengthフィールド、PHYヘッダに含まれるL-SIGのLengthフィールド、HE PPDUの場合はHE-SIG-AのTXOPフィールド、EHT PPDUの場合はU-SIGのTXOPフィールドなどに当該期間を示す情報を含ませることができる。自無線通信装置周辺の無線通信装置に設定されたNAV期間を、無線通信装置10000-1が獲得した送信機会(もしくはTXOP期間、単にTXOPとも呼称する)と呼ぶこととする。そして、該送信機会を獲得した無線通信装置10000-1を、TXOP獲得者(TXOP holder、TXOPホルダー)と呼ぶ。無線通信装置10000-1が獲得した送信機会を通知するために送信するフレームのフレームタイプは何かに限定されるものではなく、コントロールフレーム(例えばCTSフレーム、RTSフレーム、CTS-to-selfフレームなど)でも良いし、Non-HT PPDU、HT PPDU、VHT PPDU、EHT PPDU、UHR-PPDUなどのフォーマットで送信されるデータフレームでも良い。
TXOPホルダーである無線通信装置10000-1は、該送信機会の間で、自無線通信装置以外の無線通信装置に対して、フレームを送信することができる。無線通信装置1-1がTXOPホルダーであった場合、該送信機会の期間内で、無線通信装置1-1は無線通信装置2Aに対してフレームを送信することができる。また、無線通信装置1-1は、該送信機会内で、無線通信装置2Aに対して、無線通信装置1-1宛てのフレーム送信を指示することができる。無線通信装置1-1は、該送信機会内で、無線通信装置2Aに対して、無線通信装置1-1宛てのフレーム送信を指示する情報を含むトリガーフレームを送信することができる。
無線通信装置1-1は、フレーム送受信を行なう可能性のある全通信帯域(オペレーション帯域幅、オペレーションチャネルなど)に対して送信機会を獲得してもよいし、実際にフレームを送受信する通信帯域(送受信帯域幅、送受信チャネル)等の特定の通信帯域、通信チャネルに対して送信機会を獲得してもよい。
無線通信装置1-1が、獲得した送信機会の期間内でフレーム送受信の指示を行なう対象の無線通信装置は、必ずしも自無線通信装置に接続されている無線通信装置には限定されない。例えば、無線通信装置は、自無線通信装置の周辺にいる無線通信装置にReassociationフレームなどのマネジメントフレーム、RTS/CTSフレーム等のコントロールフレーム、データフレームを送信させるために、自無線通信装置に接続されていない無線通信装置に、トリガーフレームなどでフレームの送受信を指示することができる。
さらに、DCFとは異なるチャネルアクセス方式(データ伝送方法)であるEDCAにおける送信機会についても説明する。IEEE802.11e規格はEDCAに関わるもので、映像伝送やVoIPなどの各種サービスのためのQoS(Quality of Service)保証の観点から送信機会について規定されている。サービスは大きくは、VO(VOice)、VI(VIdeo)、BE(Best Effort)、BK(BacK ground)の4つのアクセスカテゴリに分類されている。一般的には、優先度の高い方からVO、VI、BE、BKの順番である。それぞれのアクセスカテゴリでは、CWの最小値CWmin、最大値CWmax、IFSの一種であるAIFS(Arbitration IFS)の長さ、送信機会の上限値であるTXOP limitのセットで設定されるパラメータ(EDCA parameter)があり、アクセスカテゴリ間で優先度の高低差をつけるように値が設定される。例えば、音声伝送を目的とした優先度の一番高いVOのCWmin,CWmax、AIFSは、他のアクセスカテゴリに比較して相対的に小さい値を設定することで、他のアクセスカテゴリに優先したデータ伝送が可能となる。例えば、映像伝送のため送信データ量が比較的大きくなるVIでは、TXOP limitを大きく設定することで、他のアクセスカテゴリよりも送信機会を長くとることが可能となる。このように、各種サービスに応じたQoS保証を目的として、各アクセスカテゴリのEDCA parameterの値が調整される。
本実施形態において、ステーション装置の信号復調部10004b-1は、受信した信号に対して、物理層における復号処理を行い、誤り検出を行うことができる。ここで復号処理は、受信した信号に適用されている誤り訂正符号に対する復号処理を含む。ここで、誤り検出は、受信した信号に予め付与されている誤り検出符号(例えば巡回冗長検査(CRC)符号)を用いた誤り検出や、もともと誤り検出機能を備える誤り訂正符号(例えば低密度パリティ検査符号(LDPC))による誤り検出を含む。物理層における復号処理は、符号化ブロック毎に適用されることが可能である。
上位層部10001-1には、信号復調部10004b-1における物理層の復号結果が入力され、MAC層の信号を復号する。そして、MAC層において、誤り検出を行い、受信フレームの送信元のステーション装置が送信したMAC層の信号が正しく復号できたか否かを判断する。
無線通信装置は、マルチリンク通信可能であるマルチリンクデバイス(MLD:Multi Link Device)であってもよい。MLDに対応したアクセスポイント装置をMLDアクセスポイント装置、MLDに対応したステーション装置をMLDステーション装置と呼称することとする。また、MLDアクセスポイント装置とMLDステーション装置を総じてMLD無線通信装置とも呼称する。
図8を用いてMLDアクセスポイント装置20000-1、MLDステーション装置30000-1について説明する。MLD無線通信装置は、マルチリンクを構成する各リンク(物理層リンクとも呼称する)の周波数バンド(もしくはチャネル、もしくはサブチャネル)に対応した複数のサブ無線通信装置から構成される。図8では、MLDアクセスポイント装置20000-1が3つのサブ無線通信装置、この場合は3つのサブアクセスポイント装置(20000-2、200000-3、20000-4)から構成されている例を示しているが、サブアクセスポイント装置の数は1つ以上の任意の数である。同様に、図8では、MLDステーション装置30000-1が3つのサブ無線通信装置、この場合は3つのサブステーション装置(30000-2、300000-3、30000-4)から構成されている例を示しているが、サブステーション装置の数は1つ以上の任意の数である。なお、サブ無線通信装置(サブアクセスポイント装置、サブステーション装置など)は無線通信装置内の一部の回路で構成されてもよく、サブ無線通信部(サブアクセスポイント部、サブステーション部)と呼称してもよい。
図8では、説明のために複数のサブ無線通信装置を論理的に別々のブロック(四角)で示しているが、物理的には、1つの無線通信装置として構成さてもよい。もしくは、物理的には、別々のサブ無線通信装置として構成されてもよく、この場合、各サブアクセスポイント装置は結線9-1や9-2により必要な情報を送受信し、各サブステーション装置は結線9-3や9-4により必要な情報を送受信する。本実施例では、MLD無線通信装置が物理的に1つの無線通信装置(10000-1)から構成されるとして、その構成は図6、図7を用いて前述した内容と同じである。
なお、1つのMLDアクセスポイント装置に含まれるサブアクセスポイント装置の数、1つのMLDステーション装置に含まれるサブステーション装置の数は、各MLD無線通信装置のグレード、クラス、能力に応じて変わってもよい。ハイグレード、ハイクラス、高能力のMLD無線通信装置であるほど、搭載するサブ無線通信装置(サブアクセスポイント装置、サブステーション装置)の数は多いかもしれない。つまり、1つの無線通信システム内に位置する各MLD無線通信装置について、それぞれのMLD無線通信装置を構成するサブ無線通信装置(サブアクセスポイント装置、サブステーション装置)の数は、グレード、クラス、能力に応じて変わってよく、それらの数は一致しなくてもよい。
サブステーション装置30000-2はサブアクセスポイント装置20000-2に接続(Association)し、リンク1を確立する。サブステーション装置30000-3はサブアクセスポイント装置20000-3に接続(Association)し、リンク2を確立する。サブステーション装置30000-4はサブアクセスポイント装置20000-4に接続(Association)し、リンク3を確立する。本実施例の説明ではマルチリンクを構成するリンク数は3つとするが、これには限られず任意の数である。本実施例における説明では、リンク1のキャリア周波数は2.4GHz帯、リンク2のキャリア周波数は5GHz帯、リンク3のキャリア周波数は6GHz帯とする。しかし、各リンクが使用する周波数は、2.4GHz帯、5GHz帯、6GHz帯、60GHz帯、その他、無線通信システムがサポートする周波数バンド、チャネル、サブチャネルの中から任意に設定可能であり、各国の法規制に応じて変化することもある。
ここで、IEEE802.11システムにおけるチャネルアクセスについて、前記送信機会の獲得は20MHz帯域幅毎に実施されることを、図11を用いて更に説明する。例えば、IEEE802.11axに準拠するアクセスポイント装置により、各々20MHz帯域幅のサブチャネルCH1~CH4から、オペレーション帯域幅が合計80MHzとなる無線通信システムが構築されているとする。CH1~CH4の何れかがプライマリチャネル(Primary channel)として設定される。例えば、CH1がプライマリチャネルに設定される場合、CH1と隣接するCH2をセカンダリチャネル(Secondary channel)、CH1とCH2の組み合わせを40MHzプライマリチャネル(40MHz Primary channel)、40MHzプライマリチャネルに隣接するCH3とCH4の組み合わせを40MHzセカンダリチャネル(40MHz Secondary channel)のように呼称する。なお、プライマリチャネルでのバックオフ時間のカウントとキャリアセンスとに基づいた送信機会の獲得が、他のチャネルにおける送信機会の獲得にも影響する。
プライマリチャネルがCH1に設定されているとして、ステーション装置2-1がアクセスポイント装置1-1にフレーム送信する場合のフレーム送信手順の例について説明する。ステーション装置2-1はCH1でランダムバックオフ時間をおいてキャリアセンス実行してCH1がアイドル状態であると判断すると、CH1上にRTSフレーム11-11を送信してよい。プライマリチャネルであるCH1がアイドル状態である場合には残りのCH2~CH4でもキャリアセンスし、アイドル状態であることを確認できた場合には、RTSフレーム11-12~14を送信してよい。なお、プライマリチャネルCH1がビジー状態である場合には、プライマリチャネル以外のCH2~CH4においてキャリアセンスする手順には進めない。RTSフレームを受信したアクセスポイント装置1-1は、CH1~CH4の無線チャネル状況を確認してアイドル状態であると判断すると、そのことを示すCTSフレーム11-21~11-24をCH1~CH4のそれぞれに送信し、ステーション装置2-1が受信する。ステーション装置は、CH1~CH4の無線チャネルを使用可能と判断して、データフレーム11-31~11-34を送信してよい。つまり、チャネル帯域幅80MHz全体を使用してデータフレーム送信できる。
一方、ステーション装置2-1がRTSフレームを送信しても、CH1~CH4の一部ではCTSフレームを受信できない場合がある。例えば、CH1~CH4のそれぞれでRTSフレーム11-41~11-44を受信したアクセスポイント装置1-1が、無線チャネル状況を確認してCH3とCH4のみがアイドル状態であると判断し、CH3とCH4のみにCTSフレーム(11-53、11-54)を送信する場合である。ステーション装置2-1は、プライマリチャネルであるCH1でCTSフレームを受信できない場合には、CH1~CH4の全てでデータフレーム送信をすることができない。つまり、データフレーム送信可否の判断は、プライマリチャネルの状況に依存する。
その他の例として、プライマリチャネルであるCH1ではCTSフレームを受信するが、CH1~CH4の全てではCTSフレームを受信できない場合もある。例えば、CH1~CH4のそれぞれでRTSフレーム11-61~11-64を受信したアクセスポイント装置が、無線チャネル状況を確認してCH1とCH2のみがアイドル状態であると判断し、CH1とCH2のみにCTSフレーム(11-71、11-72)を送信する場合である。ステーション装置2-1は、プライマリチャネルであるCH1でCTSフレームを受信したためデータフレーム送信可能ではあるものの、CH1とCH2のみがアイドル状態であることを検出し、データフレーム11-81と11-82を送信する。つまり、ステーション装置2-1は、80MHz帯域幅のうち、40MHz帯域幅しか使用できない。
なお、アクセスポイント装置は、自身が構成する無線通信システムにおいて設定されているプライマリチャネルを示す情報を、OCI(Operating Channel Information)インフォメーションエレメントなどに記載してよい。アクセスポイント装置はステーション装置に、ビーコンや、プローブ応答などのマネジメントフレームにOCIインフォメーションエレメントを含めて送信する。ステーション装置は、受信したマネジメントフレームに含まれるOCIインフォメーションエレメントの内容からプライマリチャネルを特定することできる。アクセスポイント装置は、プライマリチャネルを示す情報を、OCIインフォメーションエレメント以外のインフォメーションエレメントに記載してマネジメントフレームに含め、ステーション装置に送信してもよい。
Non-Primary Channel Access(NPCA)の概要について説明する。まず、従来技術のチャネルアクセス方式では、図11を用いて先に説明したように、オペレーション帯域幅が複数の20MHzサブチャネルで構成されている場合、まず、プライマリチャネルに設定された20MHzのサブチャネルで送信機会獲得(送信権獲得)できた場合に、残りのサブチャネルの使用可否を判断するステップに進むことができた。つまり、プライマリチャネルに設定された20MHzのサブチャネルで送信機会を獲得できない場合には、残りのサブチャネルも使用することができなかった。NPCAは、従来技術で必須であったプライマリチャネルでの送信機会獲得しなくとも、プライマリチャネル以外のサブチャネルの送信機会を獲得することができるチャネルアクセスを許容することで、周波数利用効率を向上させる技術である。具体的には、プライマリチャネルでの送信機会獲得を獲得できない場合であっても、NPCAプライマリチャネル(NPCA primary channel、Secondary primary channelとも呼称する)での送信機会を試みて獲得できた場合には、アイドル状態であるその他のサブチャネルも含めてフレーム送信してよい仕組みである。チャネルアクセスの観点から、NPCAプライマリチャネルは、プライマリチャネルに準ずる役割を持っていると言ってもよい。
NPCAでは、例えばOBSSのフレーム送受信発生などの理由で20MHzプライマリチャネルにNAVが設定されてビジー状態であるときに、BSSに属する無線通信装置の一部もしくはすべてがNPCAプライマリチャネルにチャネル遷移(チャネルスイッチ)し、チャネル遷移先で送信機会を獲得できた場合には無線通信装置間でフレーム送受信してよい技術である。ここでNPCAプライマリチャネルとは、無線通信システムのオペレーション帯域幅(オペレーションチャネル)に含まれる、プライマリチャネル以外のサブチャネルであり、原則20MHzのサブチャネルであるが、それ以上の帯域幅のサブチャネルであってもよい。NPCAプライマリチャネルでのフレーム送受信有無にかかわらず、基本的には、OBSSにより設定された前記NAVの終了前に再びプライマリチャネルに戻りプライマリチャネルでの送信機会獲得を試みることとなる。Medium access recovery処理が許容されるであれば、OBSSにより設定された前記NAVの終了後にプライマリチャネルに戻ってもよい。なお、OBSSで送信されるフレームをOBSSフレームと呼称する。
本実施形態に係るNPCAの確立手順(コンフィギュレーション手順とも呼称する)について説明する。アクセスポイント装置はNPCAに関わる情報をNPCAインフォメーションエレメント(NPCA Information Element)に格納してビーコンやプローブ応答などのマネジメントフレームで通知してもよい。図9にNPCAインフォメーションエレメントの構成の一例を示す。NPCAインフォメーションエレメントは、少なくとも1つのNPCAプライマリチャネル(NPCA primary channel、Secondary primary channel)を示すフィールドが含まれるが、その他のNPCAプライマリチャネル候補を示すフィールドを含んでもよい。無線LANにおけるチャネル(周波数)は、先述したように基本的には20MHzサブチャネル単位で扱われ、NPCAプライマリチャネルのフィールドには20MHz単位で振られたチャネル番号が記載されてもよい。NPCAプライマリチャネルは20MHz幅以上でもよく、例えばNPCAプライマリチャネルが40MHz幅である場合には、それに相当するチャネル番号が記載されてよい。
NPCAインフォメーションエレメントは、NPCA最大帯域幅を示すフィールドを含んでもよい。NPCA最大帯域幅は、NPCAプライマリチャネルでの送信機会獲得時のフレーム送受信に使用してもよい最大帯域幅を示す。
NPCAプライマリチャネルやNPCA最大帯域幅は、動的に変更されてもよいし、固定的に設定されてもよい。NPCAプライマリチャネルやNPCA最大帯域幅は、当該BSSの周辺に存在するOBSSで送受信される無線フレームを監視して、帯域幅占有状況、フレーム送受信頻度、当該BSSにおける受信電力などにより作成される統計情報に基づいて決定してもよい。この際にneighbor reporting機能や、beacon reportingなどの機能を用い、アクセスポイント装置が他のステーション装置経由で得た情報を用いても良い。NPCAプライマリチャネルは、プライマリチャネルから、事前に決定された最小離隔帯域幅(最小離隔チャネル、最小離隔チャネル数などとも呼称する)離したチャネルに設定してもよい。前記最小離隔帯域幅はMIB(Management Information Base)などで事前に決定されていてもよい。6GHz帯においては、スキャンチャネル数の削減のためにPSC(Preferred Scanning Channel)としてチャネル番号5、21,37、53、59、69、85、101、117、133、149、165、181、197、213、229が指定されており、PSCの中からNPCAプライマリチャネルを選択してもよい。
NPCAインフォメーションエレメントには、NPCAプライマリチャネルに遷移する条件値を示すNPCA実行閾値を示すフィールドが含まれてもよく、NPCA実行閾値の例として、NPCA NAV閾値、NPCA帯域幅閾値、NPCA受信電力閾値などがある。これらの値を設けることの目的は、無条件でのNPCAプライマリチャネルへの遷移を抑止し、NPCAプライマリチャネルへの遷移時の実質的な周波数利用効率の有効度を向上させることである。従って、この目的を達成できるのであれば、前述した3種類の条件値以外を採用して、NPCAインフォメーションエレメントのNPCA実行閾値フィールドに記述してもよい。NPCAインフォメーションエレメントには、NPCA NAV閾値、NPCA帯域幅閾値、NPCA受信電力閾値、その他の閾値のうち、少なくとも一つの条件値が含まれていてもよいし、複数の条件値が含まれていてもよい。また、NPCA実行閾値フィールドに記載されるのは、必ずしも閾値でなくともよく、値、インデックス値、範囲を示す内容、であってもよい。これらの条件値は、MIBで管理されてもよい。なお、先の説明でNPCA実行閾値フィールドに記載されるとした内容は、必ずしもアクセスポイント装置から通知されなくてもよく、標準規格で規定される値であって標準規格に準拠する無線通信装置で共通で使用される値であってもよい。
NPCAインフォメーションエレメントには、当該NPCAインフォメーションエレメントが含まれるマネジメントフレームなどが送信された時点における、NPCAの有効もしくは無効を示すNPCA有効・無効フィールドが含まれてもよい。当該BSSを構成するアクセスポイント装置は、周辺に存在するOBSSで送受信される無線フレームを監視して、帯域幅占有状況、フレーム送受信頻度、当該BSSにおける受信電力などに応じて、NPCAの有効、無効を切り替えることができる。NPCA有効・無効フィールドがNPCA無効を示す場合に、当該BSSに含まれる無線通信装置はNPCAを実行しない。NPCA有効・無効フィールドがNPCA有効を示す場合に、当該BSSに含まれる無線通信装置はNPCAを実行してもよい。
本実施形態において、NPCAを実行するための事前準備となるネゴシエーション手順について図10のシーケンス図を用いて説明する。図10では例としてステーション装置2-1と記載しているが、ステーション装置2Aに含まれるいずれのステーション装置であってもよい。NPCAを実行する意図のあるステーション装置2-1は、アクセスポイント装置1-1にNPCA参加要求フレーム(10-1)を送信してよい。NPCA参加要求フレームには、ステーション装置の能力情報を含めてもよく、能力情報の例として、プライマリチャネルとNPCAプライマリチャネルの間を遷移するために必要となる遅延時間(チャネル遷移遅延時間)、加えて、NPCAプライマリチャネルにおける特有の特性(最大チャネル帯域幅、最大動作帯域幅、最大帯域幅、最大MCS(Modulation and Coding Scheme)、最大ストリーム数、最大送信電力、受信感度など)の情報が含まれてもよい。
アクセスポイント装置1-1は、NPCA参加応答フレーム(10-2)をステーション装置2-1に送信する。NPCA参加応答フレーム(10-2)には、ステーション装置2-1にNPCAを「許可(成功、受入れ)」するか「拒否(失敗)」するかを示すステータス情報が少なくとも含まれる。アクセスポイント装置1-1は、NPCA許可条件に従って前記ステータス情報の内容を決定してよい。前記NPCA許可条件はMIBなどで管理されてよい。
アクセスポイント装置1-1は、NPCA参加要求フレーム(10-1)に含まれるステーション装置の能力情報に基づいて、当該ステーション装置2-1にNPCAを「許可(成功、受入れ)」するか「拒否(失敗)」するかを決定してもよい。例えば、チャネル遷移遅延時間上限値をMIBなどに設定しておき、当該ステーション装置のチャネル遷移遅延時間が前記チャネル遷移遅延時間上限値より短い(「以下(≦)」もしくは「未満(<)」)ことをNPCA許可条件(NPCA参加条件、NPCA受入れ条件などとも呼称)としてよい。当該ステーション装置のチャネル遷移遅延時間が、前記チャネル遷移遅延時間上限値より長い(「超過(>)」もしくは「以上(≧)」)場合には、当該無線通信システム全体におけるNPCAの効率が悪くなりうるなどと判断し、当該ステーション装置のNPCA参加要求を「拒否(失敗)」してよい。
または、アクセスポイント装置は、NPCA参加要求フレーム(10-1)に含まれるステーション装置の能力情報に基づかずに、当該ステーション装置にNPCAを「許可(成功、受入れ)」するか「拒否(失敗)」するかを決定してもよい。例えば、当該アクセスポイント装置が管理できるNPCA可能なステーション装置の最大数(NPCAステーション装置数上限値)をMIBなどに設定しておき、NPCA許可されるステーション数を最大NPCAステーション装置数より少なく(「以下(≦)」もしくは「未満(<)」)維持することをNPCA許可条件(NPCA参加条件、NPCA受入れ条件などとも呼称)としてよい。当該ステーション装置にNPCA許可することで、最大NPCAステーション装置数を上回る(「超過(>)」もしくは「以上(≧)」)場合には、当該無線通信システム全体におけるNPCAの効率が悪くなりうるなどと判断し、当該ステーション装置のNPCA参加要求を「拒否(失敗)」してよい。
NPCA許可条件は、上述したチャネル遷移遅延時間上限値、最大NPCAステーション装置数に基づく条件に限定されない。アクセスポイント装置が管理するBSS内でNPCA可能となるステーション装置を制限できる条件であればよい。
アクセスポイント装置1-1は、NPCA参加応答フレーム(10-2)のステータス情報で「許可(成功、受入れ)」もしくは「拒否(失敗)」を通知することで、NPCAを実行するステーション装置の数を調整および制限することができる。前記制限をかける一つの理由は、NPCAに参加するステーション装置が増加するとNPCAプライマリチャネル遷移後に各々のステーション装置の媒体獲得の競争率が高くなり、効率が悪くなりうるためである。ただし、NPCA参加応答フレーム(10-2)のステータス情報で「許可(成功、受入れ)」が通知されたステーション装置は、必ずしもNPCAを実行しなくてもよい。
ステーション装置2-1のNPCA動作の有効化を行う手法は少なくとも2つの方法がある。手法1として、アクセスポイント装置1-1が、NPCA参加応答フレーム(10-2)のステータス情報で「許可(成功、受入れ)」を通知することでステーション装置2-1のNPCA動作を「有効(妥当、可能)」にしてもよい。手法2として、アクセスポイント装置1-1は、NPCA参加応答フレーム(10-2)のステータス情報で「許可(成功、受入れ)」することに加えて、NPCA有効フレーム(10-3)を送信することでステーション装置2-1のNPCA動作を「有効(妥当、可能)」にしてもよい。アクセスポイント装置1-1は、NPCA無効フレーム(10-4)を送信することでステーション装置2-1のNPCA動作を「無効(不可)」にしてもよい。アクセスポイント装置1-1は、NPCA有効フレーム(10-3)やNPCA無効フレーム(10-4)をブロードキャストフレームで報知してもよいし、ユニキャストフレームで個別に通知してもよい。ステーション装置にブロードキャストでNPCA有効フレーム・NPCA無効フレームを送信することで、無線通信システム全体で一括してNPCAの有効化・無効化をすることができる。ステーション装置に個別にNPCA有効フレーム・NPCA無効フレームを送信することで、柔軟にNPCAに参加するステーション装置の数を制御および調整することができる。アクセスポイント装置は運用ポリシーなどに応じて、MIBなどでの設定を通じて、手法1、手法2のいずれを選択するかを決めてよい。
NPCA参加応答フレーム、NPCA有効フレーム、NPCA無効フレームなどは、マネジメントフレーム(アクションフレームなど)であってもよい。NPCA参加要求は、ステーション装置2-1がアクセスポイント装置1-1に接続する時に送信する接続要求(Association Request)に含まれてもよいし、NPCA参加応答はアクセスポイント装置1-1がステーション装置2-1接続応答(Association Response)に含まれてもよい。
ステーション装置2-1は、NPCA脱退要求フレーム(10-5)をアクセスポイント装置1-1に送信することで、NPCAの実行を取りやめることを一方的に通知してもよい。もしくは、アクセスポイント装置1-1から送信されるNPCA脱退応答フレーム(10-6)に含まれるステータス情報の値(「許可(成功、受入れ)」「拒否(失敗)」など)を確認し、「許可(成功、受入れ)」である場合に、NPCAの実行を取りやめることにしてもよい。
NPCA脱退要求フレーム、NPCA脱退応答フレームは、マネジメントフレーム(アクションフレームなど)であってもよい。NPCA脱退要求は、ステーション装置2-1がアクセスポイント装置1-1から接続解除する時に送信する接続解除(Disassociation)フレームや認証解除(Deauthentication)フレームに含まれてもよい。
本実施形態におけるNPCA(Non-Primary Channel Access)の動作の一例について図12を用いて説明する。図10で説明したネゴシエーション手順を経てアクセスポイント装置1-1とステーション装置2-1はNPCAが有効化されているとする。無線通信システム3-1(BSS1)と、BSS1と無線通信カバレッジが重なる無線通信システム3-2(BSS2)は、双方とも20MHzサブチャネルCH1をプライマリチャネルとして使用しているとする。また、NPCAプライマリチャネルとしてCH4が設定されているとする。BSS1を中心に考えた場合、無線カバレッジが重なるBSS2は、アクセスポイント装置1-1が構成するBSS1以外の無線通信装置であるアクセスポイント装置1-2が構成するBSSであり、BSS2のことをOBSS(Overlapping BSS)と呼び、BSS2で送受信されるフレームのことをOBSSフレームと呼称する。同様にBSS2を中心として考えた場合には、BSS1がOBSSとなり、BSS1で送受信されるフレームがOBSSフレームとなる。図12の例では、BSS1を主体としてNPCAの挙動を説明することとし、BSS2をOBSSと呼び、BSS1内でのフレーム送受信をBSSフレーム、BSS2内でのフレーム送受信をOBSSフレームと呼ぶ。また、簡易説明のために、図12では1台のステーション装置2-1のみ図示しているが、複数のステーション装置2Aが存在してもよい。
プライマリチャネルCH1で送信機会を得たOBSSを構成するアクセスポイント装置1-2は、CH1~CH4の80MHz帯域幅うちCH1の20MHz帯域幅でのみ無線フレームの送受信をすると決定した場合に、通信相手となるステーション装置2-2にRTSフレーム12-21を送信する。CH1でRTSフレーム12-21を受信したステーション装置2-2は、CTSフレーム12-22を送信する。RTSフレーム12-21のDurationフィールドには、獲得した送信機会の維持期間としてT21が記載されており、T21の期間はアクセスポイント装置1-2とステーション装置2-2のフレーム交換(Frame exchange、フレーム送受信、Frame transmission/receive)12-23の時間として使用されることを示す。同様に、CTSフレーム12-22のDurationフィールドには、獲得した送信機会の維持期間としてT22が記載されており、T22の終了まではアクセスポイント装置1-2とステーション装置2-2のフレーム交換12-23の時間として使用されることを示す。なおフレーム交換12-23は、OBSSに相当するBSS2内のアクセスポイント装置1-2とステーション装置2-2との間の1つ以上のフレーム送受信から構成される。
BSS1に属するアクセスポイント装置1-1およびステーション装置2-1は、OBSSでのRTSフレーム12-21やCTSフレーム12-22を受信することができ、各フレームに含まれるDurationフィールドに従ってNAV更新する。RTSフレーム11-21受信後から時間T21の間、もしくはCTSフレーム12-22を受信後から時間T22の間は、少なくともCH1がOBSSにより占有されることを検知し、その期間はBSS1でのフレーム送受信がCH1で発生しないように管理する。OBSSによりプライマリチャネルCH1の送信機会が獲得された場合に、BSS1に属してNPCAが有効となっているアクセスポイント装置1-1とステーション装置2-1はNPCAを開始するか否かの判断ステップに進んでもよい。
NPCAインフォメーションエレメントに、NPCA NAV閾値が含まれる場合の動作について説明する。アクセスポイント装置1-1もしくはステーション装置2-1はOBSSによって設定されたNAVの値(前述のT21やT22などの値)がNPCA NAV閾値、もしくはNAV閾値を示す情報に基づいた値を下回る(「以下(≦)」もしくは「未満(<)」)場合にはNPCAプライマリチャネルに遷移しない。アクセスポイント装置1-1もしくはステーション装置2-1はOBSSによって設定されたNAVの値(前述のT21やT22などの値)がNPCA NAV閾値を上回る(「超過(>)」もしくは「以上(≧)」)場合にはNPCAプライマリチャネルに遷移してもよい。NPCA NAV閾値を設けて、NPCAプライマリチャネル遷移条件とし、NPCAプライマリチャネルへの遷移を制御することで、非効率なチャネル遷移を抑制する。
図12は、OBSSによって設定されたNAVの値(前述のT21やT22などの値)がNPCA NAV閾値を上回っている場合の例であり、アクセスポイント装置1-1とステーション装置2-1はNPCAプライマリチャネルへの遷移を実行する。チャネル遷移のためには、前述したチャネル遷移遅延時間(Channel Switch Delay)に相当するハードウェア的な遅延が生じ、その大きさは無線通信装置によって異なる。
アクセスポイント装置1-1およびステーション装置2-1がNPCAプライマリチャネルに遷移後に、アクセスポイント装置1-1はxIFS(PIFS、AIFS、DFISなどのIFSの種類のいずれかを指す)の期間待機した後に、ランダムバックオフ時間が設定されたバックオフカウンタのカウントダウンを開始し、バックオフカウンタの値が0になった時にフレーム送信することが可能となる。図12の例は、アクセスポイント装置1-1が送信機会を獲得して管理する場合の例であり、フレーム交換12-13の準備として、アクセスポイント装置1-1がICF(Initial Control Frame)12-11を送信し、ステーション装置2-1がICF response12-12を送信する。図12には図示していないが、複数のステーション装置2AがNPCAに参加している場合は、それぞれのステーション装置がICF response12-12を送信する。なおフレーム交換12-13は、BSS1内のアクセスポイント装置1-1とステーション装置2Aとの間の1つ以上のフレーム送受信から構成される。
ICF12-11として、MU-RTS(Multi-User RTS)フレームやBSRP(Buffer Status Report Poll)フレームなどが使用されてよい。MU-RTSフレームは、複数のステーション装置2Aのそれぞれに割り当てる無線リソース(周波数軸、時間軸、空間軸などで指定される無線リソースユニット)を指定し、ICF response12-12で返答したステーション装置2Aに対して前記無線リソースを割り当ててダウンリンク無線フレームを送信する。前記ダウンリンクフレーム送信はフレーム交換12-13に含まれる。BSRPフレームを受信した各ステーション装置2Aは、送信バッファに溜まっている送信予定のデータ量を通知するためにICF response12-12を送信することで、無線リソースを要求する。ICF response12-12を受信したアクセスポイント装置1-1は、要求に応じて各ステーション装置のそれぞれに割り当てる無線リソースを指定する情報を含むトリガーフレームを送信し、各ステーション装置は割り当てられた無線リソースでアップリンク無線フレームを送信する。前記トリガーフレーム送信と前記アップリンク無線フレーム送信は、フレーム交換12-13に含まれる。
図12の例では、CH2~CH4でICF response12-12が送信されているために、フレーム交換12-13もCH2~CH4で実施している。フレーム交換12-13は、CH2~CH4のうち、ICF response12-12が送信されたチャネルでのみ実施されてもよい。例えば、NPCAプライマリチャネルとなるCH4と、CH2でのみICF response12-12が送信された場合、フレーム交換12-13もCH4とCH2でのみ実施されるというように一部の20MHzサブチャネルがパンクチャされたフレーム交換を実施してもよい。
フレーム交換12-13終了後に、アクセスポイント装置1-1とステーション装置2Aは、OBSSにより設定されたNAV(RTSフレーム12-21により設定されるT21、CTSフレーム12-22により設定されるT22など)の終了前に、他無線通信装置からの指示を受けずにNPCAプライマリチャネルからプライマリチャネルへチャネル遷移してもよい。
もしくは、フレーム交換12-13終了後に、アクセスポイント1-1からステーション装置2Aに送信するチャネルリターン(Channel return)フレーム12-14により、NPCAプライマリチャネルからプライマリチャネルへのチャネル遷移を指示してもよい。チャネルリターンフレーム12-14には、プライマリチャネルにおけるNAVの値を格納してもよい。仮にアクセスポイント装置1-1がNPCAプライマリチャネルでの動作時に、NPCAプライマリチャネルのNAVに加えて、プライマリチャネルのNAVも最新の状態に保てる能力を持っている場合、ステーション装置2AはNPCAプライマリチャネルからプライマリチャネルに戻る前に、プライマリチャネルにおける最新のNAV情報を把握することができる。
基本的には、アクセスポイント装置1-1およびステーション装置2Aは、OBSSにより設定されたNAV(RTSフレーム12-21により設定されるT21、CTSフレーム12-22により設定されるT22など)の終了前に、プライマリチャネルに戻る。しかし、仮に、前記NAV(T21やT22)より後にプライマリチャネルに戻った場合には、通常であれば、最新のNAV情報が分からずにMedium access recovery処理の必要があり、プライマリチャネルでの送信機会獲得の再開までに遅延が生じる。しかし、アクセスポイント装置1-1がNPCAプライマリチャネルで送信するチャネルリターンフレーム12-14フレームで、プライマリチャネルにおける最新のNAVを通知することで、ステーション装置2Aは、プライマリチャネルに遷移した時にMedium access recovery処理が不要となり、比較的早くプライマリチャネルでの送信機会獲得の再開が可能となる。
本実施形態におけるNPCA(Non-Primary Channel Access)の手順の一例について図13を用いて説明する。図12では、OBSSにおけるRTSフレーム12-21やCTSフレーム12-22を基にNAVを算出する例を示したが、図13では、OBSSにおけるフレーム交換13-23からNAVを算出する点が差異となる。その他の点、例えば、図13におけるICF13-11、ICF response13-12、フレーム交換13-13、Channel returnフレーム13-14の構成、仕組み、挙動などは、図12におけるICF12-11、ICF response12-12、フレーム交換12-13、Channel returnフレーム12-14と同等である。
BSS1に属するアクセスポイント装置1-1およびステーション装置2-1は、OBSSでのフレーム交換13-23を受信し、PHYヘッダやMACヘッダなどを参照することでフレーム交換13-23によりプライマリチャネルが占有される時間(T31)や、プライマリチャネル以外の20MHzサブチャネルの使用予定も知ることができる。標準規格(IEEE802.11a、IEEE802.11b、IEEE802.11g、IEEE802.11n、IEEE802.11ac、IEEE802.11ax、IEEE802.11be、IEEE802.11bnなど)に応じてPHYヘッダの構成は異なるため、それぞれについて以降で説明する。
フレーム交換13-23がHE PPDU(IEEE802.11axのPPDU)から始まる場合、HE-SIG-AフィールドのBSS colorフィールドからOBSSに該当するか否か判断でき、Bandwidthフィールドからプライマリチャネルを含むその他の20MHzサブチャネルの使用予定を知ることができ、TXOPフィールドから予定される媒体占有時間(T31に相当)を知ってNAVを設定することができる。
フレーム交換13-23がEHT PPDU(IEEE802.11beのPPDU)、もしくはUHR PPDU(IEEE802.11bnのPPDU)から始まる場合、U-SIGフィールドのBSS colorフィールドからOBSSに該当するか否か判断でき、Bandwidthフィールドからプライマリチャネルを含むその他の20MHzサブチャネルの使用予定を知ることができ、TXOPフィールドから予定される媒体占有時間(T31に相当)を知ってNAVを設定することができる。
フレーム交換13-23がVHT PPDU(IEEE802.11acのPPDU)から始まる場合、VHT-SIG-AフィールドのGroup IDフィールドとPartial AIDの内容からOBSSに該当するか否か判断でき、BWフィールドからプライマリチャネルを含むその他の20MHzサブチャネルの使用予定を知ることができる。L-SIGのLengthフィールドは媒体占有時間(T31に相当)の目安として使用してNAVを設定してもよい。
フレーム交換13-23がHT PPDU(IEEE802.11nのPPDU)もしくはnon-HT PPDUから始まる場合、PHYヘッダからは、OBSSに該当するか否かの情報、媒体占有時間の情報、プライマリチャネルを含むその他の20MHzサブチャネルの使用予定の情報などは取得できない。MACヘッダを復号し、Address1・Address2・Address3・Address4を参照してOBSSに該当するか否か判断でき、Durationフィールドから媒体占有時間(T31に相当)の情報を取得してNAVを設定することはできる。
NPCAインフォメーションエレメントに、NPCA帯域幅閾値、もしくはNPCA帯域幅閾値を示す情報が含まれる場合の動作について説明する。アクセスポイント装置1-1もしくはステーション装置2-1は、OBSSのフレーム交換13-23がEHT PPDUから始まる場合、EHT PPDUのPHYヘッダを復調し、U-SIGフィールドのBSS colorフィールドからOBSSに該当するか否か判断でき、Bandwidthフィールドからプライマリチャネルを含むその他の20MHzサブチャネルの使用予定を知ることができる。アクセスポイント装置1-1もしくはステーション装置2-1は、OBSSが占有する予定の帯域幅が、NPCA帯域幅閾値を上回る(「超過(>)」もしくは「以上(≧)」)場合はNPCAプライマリチャネルに遷移しない。アクセスポイント装置1-1もしくはステーション装置2-1は、OBSSが占有する予定の帯域幅が、NPCA 帯域幅閾値を下回る(「以下(≦)」もしくは「未満(<)」)場合にはステーション装置2-1はNPCAプライマリチャネルに遷移してもよい。NPCA帯域幅閾値を設けて、NPCAプライマリチャネル遷移条件とすることで、NPCAプライマリチャネルへの遷移を制御することで、非効率なチャネル遷移を抑制する。
NPCA用インフォメーションエレメントに、NPCA受信電力閾値、もしくはNPCA受信電力閾値を示す情報が含まれる場合の動作について説明する。図12においては、アクセスポイント装置1-1もしくはステーション装置2-1は、RTSフレーム12-21やCTSフレーム12-22を受信して、OBSSで送受信される無線フレームに関わるOBSS受信電力(RSSI)を算出できる。図13においては、アクセスポイント装置1-1もしくはステーション装置2-1は、OBSSのフレーム交換13-23からOBSSで送受信される無線フレームに関わるOBSS受信電力を算出できる。アクセスポイント装置1-1もしくはステーション装置2-1は、OBSSで送受信されるフレームを受信し、その受信電力(OBSS受信電力と呼称)がNPCA 受信電力閾値を上回る(「超過(>)」もしくは「以上(≧)」)場合はNPCAプライマリチャネルに遷移しない。アクセスポイント装置1-1もしくはステーション装置2-1は、OBSS受信電力が、NPCA 受信電力閾値を下回る(「以下(≦)」もしくは「未満(<)」)場合にはNPCAプライマリチャネルに遷移してもよい。NPCA受信電力閾値を設けて、NPCAプライマリチャネル遷移条件とすることで、NPCAプライマリチャネルへの遷移を制御することで、非効率なチャネル遷移を抑制する。
NPCAインフォメーションエレメントのNPCA実行閾値フィールドに、NPCA NAV閾値、NPCA帯域幅閾値、NPCA受信電力閾値、またはこれらの一部又は全部を示す情報など複数の条件が含まれる場合、アクセスポイント装置1-1とステーション装置2-1の挙動には様々なバリエーションがある。例えば、全ての条件が満たされる場合にのみNPCAチャネルに遷移するとしてもよいし、複数の条件のうち特定の条件の組み合わせ(例えば、NPCA NAV閾値とNPCA帯域幅閾値の組み合わせ、NPCA NAV閾値とNPCA受信電力閾値の組み合わせ、など)が満たされる場合にNPCAチャネルに遷移するとしてもよいし、いずれか一つの条件が満たされる場合にNPCAチャネルに遷移するとしてもよい。いずれの条件を選択するかは、アクセスポイント装置1-1のポリシーによって決定されてもよく、NPCAインフォメーションエレメントエレメントに含まれるいずれかのフィールドで指定されてもよいし、MIBで指定されてもよい。
図3に、無線通信装置(アクセスポイント装置とステーション装置を含む)のアーキテクチャ図を示している。NPCAのために、PHY SAPを経由して、MAC層とPHY層の間の通知(要求(Request)、応答(Response)、確認(Confirm)、指示(Indication)などを含む)に使用するPrimitiveについて説明する。
図14を用いてNPCA実現のためのPrimitiveシーケンスの第1の例について説明する。MAC層はPHY層にPrimitive PHY-CONFIG.request14-1で通知(発行ともいう)することで、PHY層をコンフィギュレーションする。PHY-CONFIG.request14-1には、パラメータPHYCONFIG_VECTORを引数として設定する。PHYCONFIG_VECTORは、パラメータOPERATING_CHANNEL、CHANNEL_WIDTH、CENTER_FREQUENCY_SEGMENT_0、CENTER_FREQUENCY_SEGMENT_1などの、PHY層をコンフィギュレーションするためのパラメータの集合体である。例えば、パラメータOPERATING_CHANNELはプライマリチャネルの指定に使用する値を示す情報であり、パラメータCHANNEL_WIDTHは無線通信システムのオペレーション帯域幅の指定に使用する値を示す情報である。MAC層は、PHY層にNPCAプライマリチャネルを通知するために、PHYCONFIG_VECTORにパラメータNPCA_CHANNELを含めてよく、パラメータNPCA_CHANNELにはNPCAプライマリチャネルの指定に使用する値を示す情報が設定されてよい。
前述した、プライマリチャネルの指定に使用する値を示す情報(プライマリチャネル情報、プライマリチャネル番号とも呼称する)は、PHY層においてMIBのdot11CurrentPrimaryChannelに設定される。NPCAプライマリチャネルの指定に使用する値を示す情報(NPCAプライマリチャネル情報、NPCAプライマリチャネル番号とも呼称する)は、PHY層においてdot11CurrentPrimaryChannelとは異なるMIBに設定されてもよい。
MAC層はPHY層にPrimitive PHY-DATA.request14-2で、DATA、USER_INDEXを引数に設定して、送信依頼するデータ列を通知する。引数DATAには、PHY層でフレームを構成して送信を依頼されるデータ列が格納されている。PHY層は、前記データ列を受け取ったことをPrimitive PHY-DATA.confirm14-3により通知する。
MAC層はPHY層にPrimitive PHY-TXSTART.request14-4にTXVECTORを引数に設定して、無線フレームの送信依頼を通知する。TXVECTORは、パラメータFORMAT、CH_BANDWIDTH、などの、PHY層で生成する無線フレームに関わるパラメータの集合体である。パラメータFORMATはPPDUの種類(HT PPDU、VHT PPDU、HE PPDU、EHT PPDUなど)を示す情報であり、パラメータCH_BANDWIDTHは、送信帯域幅を示す情報である。MAC層は、PHY層に、無線フレームをプライマリチャネルで送信するかNPCAプライマリチャネルで送信するかを通知するために、TX_VECTORにパラメータNPCA_CHANNEL、もしくはNPCAプライマリチャネルを用いる送信を指示するパラメータなどを含めてよい。パラメータNPCA_CHANNELはブール型のパラメータであってもよく、FALSEのときにプライマリチャネルでの送信を指示し、TRUEのときにNPCAプライマリチャネルでの送信を指示するというように使い分けてもよいし、その逆であってもよい。プライマリチャネルでの送信を指示された場合、キャリアセンスの手順として、まずプライマリチャネルをキャリアセンスの対象とする。一方で、NPCAプライマリチャネルでの送信を指示された場合、キャリアセンスの手順として、まずプライマリチャネルからNPCAプライマリチャネルに遷移し、NPCAプライマリチャネルをキャリアセンスの対象とし、少なくともプライマリチャネルでの送信は回避する。
パラメータNPCA_CHANNELには、前述したNPCAプライマリチャネルの指定に使用する値を示す情報(NPCAプライマリチャネル情報、NPCAプライマリチャネル番号とも呼称する)を設定してもよい。パラメータNPCA_CHANNELに、NPCAプライマリチャネル番号が格納されている場合に、NPCAプライマリチャネルでの送信が指示されているとして、キャリアセンスの手順として、まずプライマリチャネルからNPCAプライマリチャネルに遷移し、NPCAプライマリチャネルをキャリアセンスの対象とし、少なくともプライマリチャネルでの送信は回避する。一方で、パラメータNPCA_CHANNELに格納されている値がオールゼロ(各オクテットの値が全てX'00)、もしくはオールF(各オクテットの値が全てX'FF)など特別な値である場合、プライマリチャネルでの送信が指示されているとして、キャリアセンスの手順として、まずプライマリチャネルをキャリアセンスの対象としてもよい。なお、前記特別な値とは、オールゼロ、オールFに限られず、プライマリチャネルを示す番号として事前に設定されている値であればよく、前述したプライマリチャネル情報もしくはプライマリチャネル番号であってもよい。
PHY層はMAC層にPrimitive PHY-RXSTART.requestを使用して、無線LANフレームの受信を通知する。Primitive PHY-RXSTART.requestの引数にはRXVECTORが設定される。RXVECTORは、パラメータFORMAT、CH_BANDWIDTH、などの、PHY層で受信した無線フレームに関わるパラメータの集合体である。パラメータFORMATはPPDUの種類(HT PPDU、VHT PPDU、HE PPDU、EHT PPDUなど)を示す情報であり、パラメータCH_BANDWIDTHは、受信帯域幅を示す情報である。PHY層は、MAC層に、無線フレームをプライマリチャネルで受信したかNPCAプライマリチャネルで受信したかを通知するために、RX_VECTORにパラメータNPCA_CHANNELを含めてよい。パラメータNPCA_CHANNELはブール代数であってもよく、FALSEのときにプライマリチャネルでの受信を意味し、TRUEのときにNPCAプライマリチャネルでの受信を意味するというように使い分けてもよいし、その逆であってもよい。
このように、第1の例では、まず、Primitive PHY-CONFIG.request14-1でPHY層の基本的なコンフィギュレーションを実行し、NPCA実行(プライマリチャネルからNPCAプライマリチャネルにチャネル遷移)のタイミングはPrimitive PHY-TXSTART.requestで指示してもよい。
図15を用いてNPCA実現のためのPrimitiveシーケンスの第2の例について説明する。図14で説明した第1の例では、Primitive PHY-CONFIG.requestはNPCAプライマリチャネル情報をMAC層からPHY層に通知するものの、NPCA実行はPrimitive PHY-TXSART.requestで指示していた。図15で説明する第2の例では、Primitive PHY-CONFIG.requestはMAC層からPHY層に、NPCAプライマリチャネル情報を通知するとともにNPCA実行も指示する。その他の点においては、図14と図15で説明する内容は同等である。
MAC層はPHY層にPrimitive PHY-CONFIG.requestで通知(発行ともいう)することで、PHY層をコンフィギュレーションする。PHY-CONFIG.requestには、パラメータPHYCONFIG_VECTORを引数として設定する。例えば、PHYCONFIG_VECTORにパラメータNPCA_CHANNELを含めてよく、NPCA_CHANNELはNPCAプライマリチャネルの指定に使用する値を示す情報であってよい。また、PHYCONFIG_VECTORにパラメータNPCA_CHANNEL_ENを含めてよい。パラメータNPCA_CHANNEL_ENはブール型のパラメータであってもよく、FALSEのときにプライマリチャネルへのチャネル設定を指示し、TRUEのときにNPCAプライマリチャネルへのチャネル設定を指示するというように使い分けてもよいし、その逆であってもよい。
例えば、PHY-CONFIG.request15-1を、パラメータNPCA_CHANNEL_ENをFALSEに設定して発行することで、まず、プライマリチャネルにチャネルを設定する、もしくはNPCAプライマリチャネルに既に設定されている場合にはNPCA解除(NPCAプライマリチャネルからプライマリチャネルにチャネル遷移)するようにしてもよい。PHY-CONFIG.request15-2を、パラメータNPCA_CHANNEL_ENをTRUEに設定して発行した場合、NPCA実行(プライマリチャネルからNPCAプライマリチャネルにチャネル遷移)する。
MAC層はPHY層にPrimitive PHY-TXSTART.request15-5にTXVECTORを引数に設定して、無線フレームの送信依頼を通知する。NPCA実現のための第2の例においては、PHY-TXSTART.requestの発行の前に、プライマリチャネルからNPCAプライマリチャネルへのチャネル遷移は完了している。
前述した、プライマリチャネルの指定に使用する値を示す情報(プライマリチャネル情報、プライマリチャネル番号とも呼称する)は、PHY層においてMIBのdot11CurrentPrimaryChannelに設定される。NPCAプライマリチャネルの指定に使用する値を示す情報(NPCAプライマリチャネル情報、NPCAプライマリチャネル番号とも呼称する)も、PHY層においてMIB dot11CurrentPrimaryChannelを共用してよい。つまり、dot11CurrentPrimaryChannelには、プライマリチャネルでのフレーム送受信時にはプライマリチャネル情報が設定されてよく、NPCA実行してのNPCAプライマリチャネルでのフレーム送受信時にはNPCAプライマリチャネル情報が設定されてよい。
図16を用いてNPCA実現のためのPrimitiveシーケンスの第3の例について説明する。図15で説明した第2の例では、Primitive PHY-CONFIG.requestはMAC層からPHY層に、NPCAプライマリチャネル情報を通知するとともにNPCA実行も指示する。図16で説明する第3の例では、NPCAプライマリチャネル情報はPrimitive PHY-CONFIG.requestでMAC層からPHY層に通知するが、NPCA実行はPrimitive PHY-NPCA.requestでMAC層からPHY層に指示する。その他の点においては、図15と図16で説明する内容は同等である。なお、Primitive PHY-NPCA.requestは、Primitive PHY-CONFIG.requestおよびPHY-TXSTART.requestとは異なるPrimitiveである。
MAC層はPHY層にPrimitive PHY-CONFIG.requestで通知(発行ともいう)することで、PHY層をコンフィギュレーションする。PHY-CONFIG.requestには、パラメータPHYCONFIG_VECTORを引数として設定する。例えば、PHYCONFIG_VECTORにパラメータNPCA_CHANNELを含めてよく、NPCA_CHANNELはNPCAプライマリチャネルの指定に使用する値を示す情報であってよい。
MAC層はPHY層にPrimitive PHY-NPCA.requestで発行して、プライマリチャネルからNPCAプライマリチャネルへのチャネル遷移を指示してよい。パラメータNPCA_CHANNEL_ENを引数に含めてよい。パラメータNPCA_CHANNEL_ENはブール型のパラメータであってもよく、FALSEのときにプライマリチャネルへのチャネル設定を指示し、TRUEのときにNPCAプライマリチャネルへのチャネル設定を指示するというように使い分けてもよいし、その逆であってもよい。
例えば、MAC層はPHY層にPrimitive PHY-CONFIG.request16-1で通知(発行ともいう)することで、PHY層の基本的なコンフィギュレーションを実行し、プライマリチャネルにチャネルを設定する。次に、Primitive PHY-NPCA.requestをパラメータNPCA_CHANNEL_ENをTRUEに設定して発行することで、プライマリチャネルからNPCAプライマリチャネルへのチャネル設定を指示してよい。
プライマリチャネルの指定に使用する値を示す情報(プライマリチャネル情報、プライマリチャネル番号とも呼称する)は、PHY層においてMIBのdot11CurrentPrimaryChannelに設定される。NPCAプライマリチャネルの指定に使用する値を示す情報(NPCAプライマリチャネル情報、NPCAプライマリチャネル番号とも呼称する)は、PHY層においてdot11CurrentPrimaryChannelとは異なるMIBに設定されてもよい。
以上、NPCA(Non-Primary Channel Access)技術を例に、プライマリチャネルからプライマリチャネル以外のサブチャネルに遷移して、送信機会を獲得し、フレーム交換する実施形態例を説明した。同実施形態は、DSO(Dynamic Subchannel Operation)技術やIDC(In-Device Coexistence)技術にも適用できる。昨今の無線通信装置は、複数の無線通信技術が実装されており、スマートフォンの例では、無線LANに加えて4G・5Gセルラ通信技術、Bluetooth(登録商標)、UWB(Ultra wideband)などの無線通信技術が搭載されている。異なる無線通信技術が同じ周波数帯を使用する場合には、互いに無線干渉を及ぼすことで、互いの無線通信性能が劣化することがある。回避方法の一つがDSO技術やIDC技術であり、異なる無線通信技術が、同じ時間帯に、同じ周波数を使用しないように制御する。
[2.全実施形態共通]
[2.全実施形態共通]
本発明に係る通信装置は、国や地域からの使用許可を必要としない、いわゆるアンライセンスバンド(unlicensed band)と呼ばれる周波数バンド(周波数スペクトラム)において通信を行うことができるが、使用可能な周波数バンドはこれに限定されない。本発明に係る通信装置は、例えば、国や地域から特定サービスへの使用許可が与えられているにも関わらず、周波数間の混信を防ぐ等の目的により、実際には使われていないホワイトバンドと呼ばれる周波数バンド(例えば、テレビ放送用として割り当てられたものの、地域によっては使われていない周波数バンド)や、複数の事業者で共用することが見込まれる共用スペクトラム(共用周波数バンド)においても、その効果を発揮することが可能である。
本発明に係る無線通信装置で動作するプログラムは、本発明に関わる上記実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的にRAMに蓄積され、その後、各種ROMやHDDに格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行なわれる。プログラムを格納する記録媒体としては、半導体媒体(例えば、ROM、不揮発性メモリカード等)、光記録媒体(例えば、DVD、MO、MD、CD、BD等)、磁気記録媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等のいずれであってもよい。また、ロードしたプログラムを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステムあるいは他のアプリケーションプログラム等と共同して処理することにより、本発明の機能が実現される場合もある。
また市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送したりすることができる。この場合、サーバコンピュータの記憶装置も本発明に含まれる。また、上述した実施形態における通信装置の一部、または全部を典型的には集積回路であるLSIとして実現してもよい。通信装置の各機能ブロックは個別にチップ化してもよいし、一部、または全部を集積してチップ化してもよい。各機能ブロックを集積回路化した場合に、それらを制御する集積回路制御部が付加される。
また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能である。
なお、本願発明は上述の実施形態に限定されるものではない。本願発明の無線通信装置は、移動局装置への適用に限定されるものではなく、屋内外に設置される据え置き型、または非可動型の電子機器、たとえば、AV機器、キッチン機器、掃除・洗濯機器、空調機器、オフィス機器、自動販売機、その他生活機器などに適用出来ることは言うまでもない。
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も特許請求の範囲に含まれる。
本発明は、通信装置、および通信方法に用いて好適である。
1-1、1-2、1-3、1-4 アクセスポイント装置
2-1、2-12、2-13、2-123、2-2、2-21、2-23、2-213、2-3、2-31、2-32、2-34、2-312、2-4 ステーション装置
3-1、3-2、3-3、3-4 通信エリア(カバレッジ)
10000-1 無線通信装置
10001-1 上位層部
10001a-1 MAC層フレーム生成部
10001b-1 上位層制御部
10001c-1 アクセスファンクション部
10002-1 自律分散制御部
10002a-1 CCA部
10002b-1 バックオフ部
10002c-1 送信判断部
10003-1 送信部
10003a-1 物理層フレーム生成部
10003b-1 無線送信部
10004-1 受信部
10004a-1 無線受信部
10004b-1 信号復調部
10005-1 アンテナ部
11-11、11-12、11-13、11-14、11-21、11-22、11-23、11-24、11-31、11-32、11-33、11-34、11-41、11-42、11-43、11-44、11-53、11-54、11-61、11-62、11-63、11-64、11-71、11-72、11-81、11-82 フレーム
12-11、12-12、12-14、12-21、12-22 フレーム
12-13、12-23 フレーム交換
13-11、13-12、13-14 フレーム
13-13、13-23、 フレーム交換
14-1、14-2、14-3、14-4、14-5 Primitive
15-1、15-2、15-3、15-4、15-5、15-6 Primitive
16-1、16-2、16-3、16-4、16-5、16-6、16-7 Primitive
20000-1 MLDアクセスポイント装置
20000-2、20000-3、20000-4 サブアクセスポイント装置
30000-1 MLDステーション装置
30000-2、30000-3、30000-4 サブステーション装置
2-1、2-12、2-13、2-123、2-2、2-21、2-23、2-213、2-3、2-31、2-32、2-34、2-312、2-4 ステーション装置
3-1、3-2、3-3、3-4 通信エリア(カバレッジ)
10000-1 無線通信装置
10001-1 上位層部
10001a-1 MAC層フレーム生成部
10001b-1 上位層制御部
10001c-1 アクセスファンクション部
10002-1 自律分散制御部
10002a-1 CCA部
10002b-1 バックオフ部
10002c-1 送信判断部
10003-1 送信部
10003a-1 物理層フレーム生成部
10003b-1 無線送信部
10004-1 受信部
10004a-1 無線受信部
10004b-1 信号復調部
10005-1 アンテナ部
11-11、11-12、11-13、11-14、11-21、11-22、11-23、11-24、11-31、11-32、11-33、11-34、11-41、11-42、11-43、11-44、11-53、11-54、11-61、11-62、11-63、11-64、11-71、11-72、11-81、11-82 フレーム
12-11、12-12、12-14、12-21、12-22 フレーム
12-13、12-23 フレーム交換
13-11、13-12、13-14 フレーム
13-13、13-23、 フレーム交換
14-1、14-2、14-3、14-4、14-5 Primitive
15-1、15-2、15-3、15-4、15-5、15-6 Primitive
16-1、16-2、16-3、16-4、16-5、16-6、16-7 Primitive
20000-1 MLDアクセスポイント装置
20000-2、20000-3、20000-4 サブアクセスポイント装置
30000-1 MLDステーション装置
30000-2、30000-3、30000-4 サブステーション装置
Claims (12)
- ステーション装置であって
上位層部と下位層部とを備え、
前記上位層部は、NPCA(Non-Primary Channel Access)インフォメーションエレメントで通知される一つ又は複数の値を示す情報(第1の情報)に基づいて、前記下位層部がNPCAプライマリチャネルへ遷移することを決定する、
ステーション装置。 - 請求項1記載のステーション装置であって、
アクセスポイント装置が送信するフレームを受信する受信部を備え、
前記受信部は、前記アクセスポイント装置が送信する第1のフレームを受信し、
前記第1のフレームは前記NPCAインフォメーションエレメントを含む、
請求項1記載のステーション装置。 - 前記受信部は、前記アクセスポイント装置が構成するBSS(Basic Service Set)以外の無線通信装置から第2のフレームを受信し、
前記第2のフレームに関して、前記第1の情報の少なくとも1つがチャネル遷移条件を満たす場合に、
前記上位層部は前記下位層部に、NPCAプライマリチャネルへ遷移することを通知する、
請求項2記載のステーション装置。 - 前記第1の情報の一つは、NAV(Network Allocation Vector)閾値であり、
前記チャネル遷移条件は、前記第2のフレームに基づいて設定されるNAVが前記NAV閾値を上回ることである、
請求項3記載のステーション装置。 - 前記第1の情報の一つは、帯域幅閾値であり、
前記チャネル遷移条件は、前記第2のフレームに基づいて設定される帯域幅が前記帯域幅閾値を下回ることである、
請求項3記載のステーション装置。 - 前記第1の情報の一つは、受信電力閾値であり、
前記チャネル遷移条件は、前記第2のフレームの受信電力が前記受信電力閾値を下回ることである、
請求項3記載のステーション装置。 - 一つ以上のステーション装置と通信するアクセスポイント装置であって、
送信部を備え、
前記送信部は前記一つ以上のステーション装置の少なくともいずれかにフレームを送信し、
前記フレームはNPCAインフォメーションエレメントを含み、
前記NPCAインフォメーションエレメントは、NPCAプライマリチャネルを示す情報を含む、
アクセスポイント装置。 - 前記NPCAインフォメーションエレメントは、前記NPCAプライマリチャネルへのチャネル遷移条件のための一つ又は複数の閾値を示す情報を含む、
請求項7記載のアクセスポイント装置。 - 前記閾値は、NAV閾値である、
請求項8記載のアクセスポイント装置。 - 前記閾値は、帯域幅閾値である、
請求項8記載のアクセスポイント装置。 - 前記閾値は、受信電力閾値である、
請求項8記載のアクセスポイント装置。 - アクセスポイント装置と1つ以上のステーション装置とで構成される無線通信システムでの通信方法であって、
前記アクセスポイント装置は、前記ステーション装置にNPCAインフォメーションエレメントを含むフレームを送信し、
前記NPCAインフォメーションエレメントは、NPCAプライマリチャネルを示す情報と、前記NPCAプライマリチャネルへのチャネル遷移条件のための一つ又は複数の閾値を示す情報を含み、
前記ステーション装置は、前記アクセスポイント装置が構成するBSS以外の無線通信装置から受信したフレームが前記チャネル遷移条件を満たす場合に、前記NPCAプライマリチャネルへ遷移する、
通信方法。
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|---|---|---|---|
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- 2024-11-28 WO PCT/JP2024/042187 patent/WO2026018470A1/ja active Pending
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