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WO2026014372A1 - 重合体の製造方法 - Google Patents

重合体の製造方法

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WO2026014372A1
WO2026014372A1 PCT/JP2025/024134 JP2025024134W WO2026014372A1 WO 2026014372 A1 WO2026014372 A1 WO 2026014372A1 JP 2025024134 W JP2025024134 W JP 2025024134W WO 2026014372 A1 WO2026014372 A1 WO 2026014372A1
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hydrocarbon group
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隆太郎 中村
大路 相原
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Maruzen Petrochemical Co Ltd
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Maruzen Petrochemical Co Ltd
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Abstract

[課題]フェノール性水酸基を有する構造単位と、易酸解離性基を有する構造単位と、光酸発生基を有する構造単位とを含む高純度なレジスト用重合体が得られ、かつ作業性に優れるレジスト用重合体の製造方法の提供。 [解決手段]フェノール性水酸基を有する構造単位と、酸解離性基を有する構造単位と、光酸発生基を有する構造単位とを含む重合体の製造方法であって、 少なくともアセタール基でフェノール性水酸基を保護した構造を有する単量体と、酸解離性基を有する単量体と、光酸発生基を有する単量体を、溶媒中で重合する工程と、 前記重合工程で得られた重合体を、pKaが8以下の酸の不存在下で、プロトン源となる化合物と接触させて、前記アセタール基を脱保護する工程であって、前記アセタール基の脱保護率が、98モル%以下である、脱保護工程と、を含む、重合体の製造方法。

Description

重合体の製造方法
 本発明は、重合体の製造方法に関する。
 従来から半導体デバイス製造工程において、フォトリソグラフィーによる微細加工が用いられている。例えば、最初にシリコンウエハ等の半導体基板上にフォトレジストや反射防止膜等のフォトリソグラフィー用組成物の薄膜を形成する。次いで、半導体デバイスのパターンが描かれたマスクパターンを介して紫外線等の活性光線を照射し、現像して得られたフォトレジストパターンを保護膜として基板をエッチング処理することにより、基板表面に該パターンに対応する微細凹凸が形成されている。上記のような微細なパターンを形成するためには、良好なリソグラフィー特性を有するレジスト組成物が求められており、該レジスト組成物のリソグラフィー特性を向上させるためにはレジスト用重合体の高純度化が求められている。
 良好なリソグラフィー特性を持つレジスト組成物として、酸の作用により現像液に対する溶解性が変化する基材成分と、露光により酸を発生する酸発生剤成分と、を有する化学増幅型レジスト組成物が従来より使われている。また、酸発生剤成分として、露光により酸を発生する酸発生基を含む構造単位を導入したレジスト用重合体が提案されている(例えば、特許文献1)。このようなレジスト用重合体は、酸発生剤としての機能と、基材成分としての機能を併せ持つ。
 レジスト、特にEUV向けのレジストには、フェノール性水酸基を含む構造単位と、酸の作用により分解して極性が増大する酸解離性基 (以下、酸解離性基とする) を含む構造単位と、露光により酸を発生する酸発生基 (以下、光酸発生基とする) を含む構造単位と、を有する高分子化合物が、酸発生剤機能と基材成分機能を併せ持つレジスト用重合体として使用される。特に、レジストのリソグラフィー特性向上のために、酸解離性基を含む構造単位について、より容易に分解する酸解離性基 (以下、易酸解離性基とする) を含む構造単位が使用される。特許文献2では、フェノール性水酸基を含む構造単位と、酸解離性基を含む構造単位と、を有する高分子化合物の製造方法が開示されている。
特開2006-178317号公報 特開2018-012823号公報
 しかしながら、フェノール性水酸基を含む構造単位と、易酸解離性基を含む構造単位と、を有する高分子化合物は、特許文献2に報告されている方法では製造できない。その理由として、フェノール性水酸基の保護基を脱保護するために酸成分を系中に添加すると、易酸解離性基の分解も同時に進行してしまい、目的とする高分子化合物の純度が大きく下がってしまうためである。
 これに対し、易酸解離性基の分解を抑制するために、系中に塩基を添加する方法が考えられる。しかし、系中に塩基を添加すると、光酸発生基と塩基が反応するために、目的とする、フェノール性水酸基を有する構造単位と、酸解離性基を有する構造単位と、光酸発生基を有する構造単位とを含む高分子化合物が製造できない。
 そのため、酸発生剤機能と基材成分機能を併せ持つ、高純度なレジスト用重合体を製造する方法が求められている。
 さらには、上記重合体を製造するにあたり、特定の単量体の組み合わせでは重合の際に重合体が析出し、作業性が悪化するという問題が本発明者らにより見出された。そのため、上記の高純度な重合体の製造に加えて、良好な作業性を確保できる重合体の製造方法が求められている。
 したがって、本発明の目的は、フェノール性水酸基を有する構造単位と、易酸解離性基を有する構造単位と、光酸発生基を有する構造単位とを含む高純度なレジスト用重合体が得られ、かつ作業性に優れるレジスト用重合体の製造方法を提供することである。
 本発明者らは、鋭意検討した結果、アセタール基でフェノール性水酸基を保護した構造を有する単量体と、酸解離性基を有する単量体と、光酸発生基を有する単量体とを、溶媒中で重合し、得られた重合体をpKaが8以下の酸の不存在下でプロトン源となる化合物と接触させて、アセタール基を特定の割合で脱保護させることにより、上記課題を解決できることを見出した。
 すなわち、本発明によれば、以下の発明が提供される。
 [1] フェノール性水酸基を有する構造単位と、酸解離性基を有する構造単位と、光酸発生基を有する構造単位とを含む重合体の製造方法であって、
 少なくともアセタール基でフェノール性水酸基を保護した構造を有する単量体と、酸解離性基を有する単量体と、光酸発生基を有する単量体を、溶媒中で重合する工程と、
 前記重合工程で得られた重合体を、pKaが8以下の酸の不存在下で、プロトン源となる化合物と接触させて、前記アセタール基を脱保護する工程であって、前記アセタール基の脱保護率が、98モル%以下である、脱保護工程と、
を含む、重合体の製造方法。
 [2] 前記脱保護工程における前記プロトン源が、アルコール及びフェノール類の少なくとも1種を含む、[1]に記載の重合体の製造方法。
 [3] 前記アルコールが、炭素数6以下のアルコールである、[2]に記載の重合体の製造方法。
 [4] 前記pKaが8以下の酸が、酢酸、シュウ酸、ギ酸、トリフルオロ酢酸、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、マロン酸、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸、及び臭化水素酸からなる群から選択される、[1]~[3]のいずれかに記載の重合体の製造方法。
 [5] 前記脱保護工程における前記重合体中の前記アセタール基の脱保護率が、50モル%以上である、[1]~[4]のいずれかに記載の重合体の製造方法。
 [6] 前記脱保護工程における前記重合体中の前記アセタール基の脱保護率が、95モル%以下である、[1]~[5]のいずれかに記載の重合体の製造方法。
 [7] 前記脱保護工程で得られた重合体を、アルコール系溶媒を用いて精製する工程をさらに含む、[1]~[6]のいずれかに記載の重合体の製造方法。
 [8] 前記精製工程における前記重合体中の前記アセタール基の脱保護率が、98%モル超である、[7]に記載の重合体の製造方法。
 [9] 前記重合工程において、重合溶媒に含まれるプロトン源となる化合物の含有量が溶媒全体の20質量%以下である、[1]~[8]のいずれかに記載の重合体の製造方法。
 [10] 前記アセタール基でフェノール性水酸基を保護した構造を有する単量体が、下記一般式(1)で表される化合物のフェノール性水酸基を、下記一般式(1-1)で表されるアセタール基で保護した構造を有する単量体を含む、[1]~[9]のいずれかに記載の重合体の製造方法。
[一般式(1)中、R11は水素原子、炭素数1~5のアルキル基又は炭素数1~5のハロゲン化アルキル基である。
 R12は、単結合又はヘテロ原子を有していてもよい2価の連結基である。
 nは、1~3の整数である。
 一般式(1-1)中、R13及びR14は、それぞれ独立に、水素原子又はアルキル基である。R15は炭化水素基である。
 R15は、R13又はR14のいずれかと結合して環を形成してもよい。
 *は、式(1)の酸素原子との結合手を意味する。]
 [11] 前記酸解離性基を有する単量体が、少なくとも下記一般式(2): 
[一般式(2)中、R21は、水素原子、炭素数1~5のアルキル基又は炭素数1~5のハロゲン化アルキル基である。
 R22は、単結合又はヘテロ原子が介在してもよい炭素数1~30の2価の炭化水素基を示し、該炭化水素基中の水素原子の一部又は全部はヘテロ原子を含む基で置換されていてもよい。
 R23は、ヘテロ原子が介在してもよい炭素数1~30の2価の炭化水素基を示し、該炭化水素基中の水素原子の一部又は全部はヘテロ原子を含む基で置換されていてもよい。
 mは、0~2の整数である。
 R24は、下記一般式(2-1)で表される酸解離性基である。]
[一般式(2-1)中、R241は、炭素原子を表す。
 R242は、R241と共に脂環、又は脂環と芳香環との縮合環を形成する基である。
 *は、式(2)の酸素原子との結合手を意味する。
 R243は、置換基を有していてもよい炭素数1~10のアルキル基若しくは芳香族炭化水素基、又は下記一般式(2-1-1)で表される基である。
一般式(2-1-1)中、R2431、R2432及びR2433は、それぞれ独立に、水素原子又は飽和脂肪族炭化水素基である。
 R2431、R2432及びR2433の2つ以上が互いに結合して、環構造を形成していてもよい。
 *は、式(2-1)のR241との結合手を意味する。]
で表される単量体を含む、[1]~[10]のいずれかに記載の重合体の製造方法。
 [12] 前記光酸発生基を有する単量体が、下記一般式(3):
[一般式(3)中、R31は、水素原子、炭素数1~5のアルキル基又は炭素数1~5のハロゲン化アルキル基である。
 R32は、単結合又は置換基を有してもよい芳香族炭化水素基である。
 kは0又は1である。
 R33は、単結合又は置換基を有しても良い炭素数1~30の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる炭素原子の一部はヘテロ原子又はヘテロ原子を含む基に置き換わってもよい。
 R34は、炭素数1~15の炭化水素基を表し、該炭化水素基中の水素原子の一部又は全部はフッ素原子で置き換わってもよい。
 R35、R36及びR37はそれぞれ独立に、置換基を有しても良い炭素数1~20の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる炭素原子の一部はヘテロ原子又はヘテロ原子を含む基に置き換わっても良い。
 また、R35、R36及びR37のうちのいずれか2つ以上が相互に結合して式(3)中の硫黄原子と共に環を形成してもよい。]
で表されるものを含む、[1]~[11]のいずれかに記載の重合体の製造方法。
 本発明によれば、高純度な重合体が得られ、かつ作業性に優れるレジスト用重合体の製造方法を提供することができる。さらには、酸の除去が不要であるため工程を短縮でき、酸を使用しないため金属の混入リスクを低減することができる。
 以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
[重合体]
 本発明の製造方法により得られる重合体は、フェノール性水酸基を有する構造単位と、酸解離性基を有する構造単位と、光酸発生基を有する構造単位とを含む。以下、重合体を構成する各構造単位について説明する。
(フェノール性水酸基を有する構造単位)
 前記フェノール性水酸基を有する構造単位は、具体的には下記一般式(1-0)で表される構造である:
[一般式(1-0)中、R11は、水素原子、炭素数1~5のアルキル基又は炭素数1~5のハロゲン化アルキル基である。
 R12は、単結合又はヘテロ原子を有していてもよい2価の連結基である。
 nは、1~3の整数である。]
 式(1-0)中、R11は水素原子、炭素数1~5のアルキル基又は炭素数1~5のハロゲン化アルキル基であり、工業上の入手の容易さから、水素原子又はメチル基がより好ましく、水素原子がさらに好ましい。
 前記式(1-0)中、R12は、ヘテロ原子を有していてもよい2価の連結基、又は単結合である。
 R12における、ヘテロ原子を含む2価の連結基の好ましいものとしては、*-O-、*-C(=O)-O-、*-C(=O)-、*-O-C(=O)-O-、*-C(=O)-NH-、*-NH-、*-NH-C(=NH)-(Hはアルキル基、アシル基等の置換基で置換されていてもよい。)、*-S-、*-S(=O)-、*-S(=O)-O-、一般式*-Y21-O-Y22-、*-Y21-O-、*-Y21-C(=O)-O-、*-C(=O)-O-Y21-、*-[Y21-C(=O)-O]m”-Y22-、*-Y21-O-C(=O)-Y22-又は*-Y21-S(=O)-O-Y22-で表される基[式中、Y21及びY22はそれぞれ独立して置換基を有していてもよい2価の炭化水素基であり、Oは酸素原子であり、m”は0~3の整数である。*は主鎖への結合手を表す。]等が挙げられる。
 前記へテロ原子を含む2価の連結基が*-C(=O)-NH-、*-C(=O)-NH-C(=O)-、*-NH-、*-NH-C(=NH)-の場合、そのHはアルキル基、アシル等の置換基で置換されていてもよい。該置換基(アルキル基、アシル基等)は、炭素数が1~10であることが好ましく、1~8であることがさらに好ましく、1~5であることが特に好ましい。
 一般式*-Y21-O-Y22-、*-Y21-O-、*-Y21-C(=O)-O-、*-C(=O)-O-Y21-、*-[Y21-C(=O)-O]m”-Y22-、*-Y21-O-C(=O)-Y22-又は*-Y21-S(=O)-O-Y22-中、Y21及びY22は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい2価の炭化水素基である。該2価の炭化水素基としては、後述する式(2)中のR23における2価の炭化水素基についての説明で挙げる基と同様のものが挙げられる。
 Y21としては、直鎖状の脂肪族炭化水素基が好ましく、直鎖状のアルキレン基がより好ましく、炭素数1~5の直鎖状のアルキレン基がさらに好ましく、メチレン基又はエチレン基が特に好ましい。
 Y22としては、直鎖状又は分岐鎖状の脂肪族炭化水素基が好ましく、メチレン基、エチレン基又はアルキルメチレン基がより好ましい。該アルキルメチレン基におけるアルキル基は、炭素数1~5の直鎖状のアルキル基が好ましく、炭素数1~3の直鎖状のアルキル基がより好ましく、メチル基が最も好ましい。
 式*-[Y21-C(=O)-O]m”-Y22-で表される基において、m”は0~3の整数であり、0~2の整数であることが好ましく、0又は1がより好ましく、1が特に好ましい。つまり、式*-[Y21-C(=O)-O]m”-Y22-で表される基としては、式*-Y21-C(=O)-O-Y22-で表される基が特に好ましい。なかでも、式*-(CH2)a’-C(=O)-O-(CHb’-で表される基が好ましい。該式中、a’は、1~10の整数であり、1~8の整数が好ましく、1~5の整数がより好ましく、1又は2がさらに好ましく、1が最も好ましい。b’は、1~10の整数であり、1~8の整数が好ましく、1~5の整数がより好ましく、1又は2がさらに好ましく、1が最も好ましい。
 R12としては、単結合、エステル結合[*-C(=O)-O-]、エーテル結合(*-O-)、直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキレン基、又はこれらの組合せであることが好ましく、単結合、エステル結合がより好ましく、単結合がさらに好ましい。
 本発明では、フェノール性水酸基を有する構造単位を与える単量体として、アセタール基でフェノール性水酸基を保護した構造を有する単量体を用いて重合を行う。
 具体的には、下記一般式(1)で表される化合物のフェノール性水酸基を、下記一般式(1-1)で表されるアセタール基で保護した構造を有する単量体を挙げることができる。
[一般式(1)中、R11は水素原子、炭素数1~5のアルキル基又は炭素数1~5のハロゲン化アルキル基である。
 R12は、単結合又はヘテロ原子を有していてもよい2価の連結基である。
 nは、1~3の整数である。
 一般式(1-1)中、R13及びR14は、それぞれ独立に、水素原子又はアルキル基である。
 R15は炭化水素基である。R15は、R13又はR14のいずれかと結合して環を形成してもよい。
 *は、式(1)の酸素原子との結合手を意味する。]
 一般式(1)におけるR11、R12及びnは、式(1-0)におけるものと同様である。
 アセタール基としては、例えば、下記一般式(1-1)で表される基が挙げられる。
 前記式(1-1)中、R13及びR14は、それぞれ独立に、水素原子又はアルキル基である。R13又はR14のどちらか一方は、炭素数1~5のアルキル基が好ましい。具体的には、直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基が好ましく挙げられる。より具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基などが挙げられ、メチル基又はエチル基がより好ましく、メチル基が特に好ましい。
 また、R13又はR14のどちらか一方がアルキル基である場合、他方は、水素原子又は炭素数1~5のアルキル基が好ましく、水素原子、メチル基又はエチル基がより好ましく、水素原子が特に好ましい。
 R15は炭化水素基である。R15は、R13又はR14のいずれかと結合して環を形成してもよい。
 *は、式(1)の酸素原子との結合手を意味する。
 前記式(1-1)中、R15の炭化水素基としては、直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基、環状の炭化水素基が挙げられる。
 該直鎖状のアルキル基は、炭素数が1~5であることが好ましく、1~4がより好ましく、1又は2がさらに好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基等が挙げられる。これらの中でも、メチル基、エチル基、n-ブチル基が好ましく、メチル基又はエチル基がより好ましく、エチル基がさらに好ましい。
 該分岐鎖状のアルキル基は、炭素数が3~10であることが好ましく、3~5がより好ましい。具体的には、イソプロピル基、イソブチル基、tert-ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1,1-ジエチルプロピル基、2,2-ジメチルブチル基等が挙げられ、イソプロピル基であることが好ましい。
 R15が環状の炭化水素基である場合、該炭化水素基は、脂肪族炭化水素基でも芳香族炭化水素基でもよく、また、多環式基でも単環式基でもよい。
 単環式基である脂肪族炭化水素基としては、モノシクロアルカンから1個の水素原子を除いた基が好ましい。該モノシクロアルカンとしては、炭素数3~6のものが好ましく、具体的にはシクロペンタン、シクロヘキサン等が挙げられる。
 多環式基である脂肪族炭化水素基としては、ポリシクロアルカンから1個の水素原子を除いた基が好ましく、該ポリシクロアルカンとしては、炭素数7~12のものが好ましく、具体的にはアダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカン等が挙げられる。
 R15が芳香族炭化水素基である場合、炭素数は5~30であることが好ましく、5~20がより好ましく、6~15がさらに好ましく、6~12が特に好ましい。
 芳香環として具体的には、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン等の芳香族炭化水素環;前記芳香族炭化水素環を構成する炭素原子の一部がヘテロ原子で置換された芳香族複素環等が挙げられる。芳香族複素環におけるヘテロ原子としては、酸素原子、硫黄原子、窒素原子等が挙げられる。芳香族複素環として具体的には、ピリジン環、チオフェン環等が挙げられる。
 R15における芳香族炭化水素基として具体的には、前記芳香族炭化水素環又は芳香族複素環から水素原子を1つ除いた基(アリール基又はヘテロアリール基);2以上の芳香環を含む芳香族化合物(例えばビフェニル、フルオレン等)から水素原子を1つ除いた基;前記の芳香族炭化水素環又は芳香族複素環の水素原子の1つがアルキレン基で置換された基(例えばベンジル基、フェネチル基、1-ナフチルメチル基、2-ナフチルメチル基、1-ナフチルエチル基、2-ナフチルエチル基等のアリールアルキル基など)等が挙げられる。前記の芳香族炭化水素環又は芳香族複素環に結合するアルキレン基の炭素数は、1~4が好ましく、炭素数1~2がより好ましく、炭素数1が特に好ましい。
 R15における環状の炭化水素基は、置換基を有していてもよい。この置換基としては、例えば、-RP1、-RP2-O-RP1、-RP2-CO-RP1、-RP2-CO-ORP1、-RP2-O-CO-RP1、-RP2-OH、-RP2-CN又は-RP2-COOH等が挙げられる。
 ここで、RP1は、炭素数1~10の1価の鎖状飽和炭化水素基、炭素数3~20の1価の脂肪族環状飽和炭化水素基、又は炭素数6~30の1価の芳香族炭化水素基である。RP2は、単結合、炭素数1~10の2価の鎖状飽和炭化水素基、炭素数3~20の2価の脂肪族環状飽和炭化水素基、又は炭素数6~30の2価の芳香族炭化水素基である。但し、RP1及びRP2の鎖状飽和炭化水素基、脂肪族環状飽和炭化水素基及び芳香族炭化水素基が有する水素原子の一部又は全部はフッ素原子で置換されていてもよい。上記脂肪族環状飽和炭化水素基は、上記置換基を1種単独で1つ以上有していてもよいし、上記置換基のうち複数種を各1つ以上有していてもよい。
 炭素数1~10の1価の鎖状飽和炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基等が挙げられる。
 炭素数3~20の1価の脂肪族環状飽和炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデシル基、シクロドデシル基等の単環式脂肪族飽和炭化水素基;ビシクロ[2.2.2]オクタニル基、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニル基、トリシクロ[3.3.1.13,7]デカニル基、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカニル基、アダマンチル基等の多環式脂肪族飽和炭化水素基が挙げられる。
 炭素数6~30の1価の芳香族炭化水素基としては、例えば、ベンゼン、ビフェニル、フルオレン、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン等の芳香族炭化水素環から水素原子1個を除いた基が挙げられる。
 RP2における、炭素数1~10の2価の鎖状飽和炭化水素基、炭素数3~20の2価の脂肪族環状飽和炭化水素基、炭素数6~30の2価の芳香族炭化水素基としては、上述の1価の各炭化水素基から、さらに水素原子1個を除いた基が挙げられる。
 上記の中でも、R15は、直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基が好ましく、直鎖状のアルキル基がより好ましい。
 R15が、R13又はR14のいずれかと結合して環を形成する場合、該環式基としては、4~7員環が好ましく、4~6員環がより好ましい。該環式基の具体例としては、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基等が挙げられる。
 前記式(1)中、nは、1~3の整数であり、好ましくは1又は2であり、より好ましくは1である。
 以下に、アセタール基でフェノール性水酸基を保護した単量体の具体例を示す。下記式中、Rαは、水素原子、炭素数1~5のアルキル基又は炭素数1~5のハロゲン化アルキル基を示す。
 実施形態の製造方法において、前記フェノール性水酸基を有する構造単位を与える単量体は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
 該単量体は、作業性に優れ、本発明における重合体がより安定に合成されやすくなることから、一般式(1)で表される化合物のフェノール性水酸基を、一般式(1-1)で表されるアセタール基で保護した構造を有する単量体であると、好ましい。
(酸解離性基を有する構造単位)
 本発明の製造方法によって得られる重合体は、単量体の一つとして、酸解離性基を有する単量体を用いて製造される。
 「酸解離性基」とは、酸の作用により、当該酸解離性基の構造中の少なくとも一部の結合が開裂し得る基をいう。重合体中の酸解離性基を有する構造単位は、酸の作用により、酸解離性基が解離し、極性の高いカルボキシ基を生じることによって、フォトリソグラフィーの現像液に対する重合体の溶解性を変化させる。
 前記酸解離性基を有する単量体は、従来公知のものを広く使用することができるが、中でも、EUV(極紫外線)又はEB(電子線)によるリソグラフィーでの特性(感度、形状等)を高められやすいことから、下記一般式(2): 
[一般式(2)中、R21は、水素原子、炭素数1~5のアルキル基又は炭素数1~5のハロゲン化アルキル基である。
 R22は、単結合又はヘテロ原子が介在してもよい炭素数1~30の2価の炭化水素基を示し、該炭化水素基中の水素原子の一部又は全部はヘテロ原子を含む基で置換されていてもよい。
 R23は、ヘテロ原子が介在してもよい炭素数1~30の2価の炭化水素基を示し、該炭化水素基中の水素原子の一部又は全部はヘテロ原子を含む基で置換されていてもよい。
 mは、0~2の整数である。
 R24は、下記一般式(2-1)で表される酸解離性基である。]
[一般式(2-1)中、R241は、炭素原子を表す。
 R242は、R241と共に脂環又は脂環と芳香環との縮合環を形成する基である。
 *は、式(2)の酸素原子との結合手を意味する。
 R243は、置換基を有していてもよい炭素数1~10のアルキル基若しくは芳香族炭化水素基、又は下記一般式(2-1-1)で表される基である。
 一般式(2-1-1)中、R2431、R2432及びR2433は、それぞれ独立に、水素原子又は飽和脂肪族炭化水素基である。
 R2431、R2432及びR2433の2つ以上が互いに結合して、環構造を形成していてもよい。
 *は、式(2-1)のR241との結合手を意味する。]
で表されるものが好ましい。
 前記式(2)中、R21は、水素原子、炭素数1~5のアルキル基又は炭素数1~5のハロゲン化アルキル基である。R21における炭素数1~5のアルキル基は、炭素数1~5の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基が好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基等が挙げられる。R21における炭素数1~5のハロゲン化アルキル基は、前記炭素数1~5のアルキル基の水素原子の一部又は全部がハロゲン原子で置換された基である。該ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、特にフッ素原子が好ましい。R21としては、水素原子、炭素数1~5のアルキル基又は炭素数1~5のフッ素化アルキル基が好ましく、工業上の入手の容易さから、水素原子又はメチル基がより好ましく、メチル基がさらに好ましい。
 前記式(2)中、R22は、単結合又はヘテロ原子が介在してもよい炭素数1~30の2価の炭化水素基を示し、該炭化水素基中の水素原子の一部又は全部はヘテロ原子を含む基で置換されていてもよい。
 R22における前記2価の炭化水素基、及び該炭化水素基中の水素原子の一部又は全部を置換するヘテロ原子を含む基は、後述するR23におけるものと同様のものが挙げられる。
 前記式(2)中、R23は、ヘテロ原子が介在してもよい炭素数1~30の2価の炭化水素基を示し、該炭化水素基中の水素原子の一部又は全部はヘテロ原子を含む基で置換されていてもよい。R23における2価の炭化水素基は、鎖状炭化水素基、環状炭化水素基、又はこれらを組み合わせた基でもよい。鎖状炭化水素基としては直鎖アルキレン基や分岐アルキレン基等が挙げられる。環状炭化水素基としては、シクロペンタン、シクロヘキサン、ノルボルナン、イソボルナン、アダマンタン、トリシクロデカン等の脂環基;ベンゼン、ナフタレン、フルオレン、アントラセン、フェナントレン、ピレン、ビフェニル等の芳香環基、あるいはそれらの縮合環基が挙げられる。該炭化水素基が有しても良い置換基としてはアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アセチル基、水酸基、シアノ基、ハロゲン原子などが挙げられる。
 また、該炭化水素基に含まれる炭素原子の一部はヘテロ原子又はヘテロ原子を含む基に置き換わってもよく、その結果、エーテル結合、エステル結合、スルホン酸エステル結合、カーボネート結合、ラクトン環、スルトン環、カルボン酸無水物、複素環等を形成していてもよい。
 前記式(2)中、mは、0~2の整数であり、0又は1が好ましく、0がより好ましい。
 前記式(2)中、R24は、酸解離性基である。R24における酸解離性基としては、一般式(2-1)で表される酸解離性基が好適に挙げられる。
 前記式(2-1)中、R241は、炭素原子を表す。
 R242は、R241と共に脂環又は脂環と芳香環との縮合環を形成する基である。
 R242がR241と共に形成する脂環式炭化水素基は、単環でも多環でもよい。
 単環式基である脂環式炭化水素基としては、モノシクロアルカンから2個の水素原子を除いた基が好ましい。該モノシクロアルカンとしては、炭素数3~6のものが好ましく、具体的にはシクロペンタン、シクロヘキサン等が挙げられる。
 多環式基である脂肪族炭化水素基としては、ポリシクロアルカンから2個の水素原子を除いた基が好ましく、該ポリシクロアルカンとしては、炭素数7~12のものが好ましく、具体的にはアダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカン等が挙げられる。
 R242がR241と共に形成する脂環と芳香環との縮合環における脂環の部分は単環でもよいし多環でもよい。前記縮合環における芳香族炭化水素基の部分として具体的には、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン等の芳香族炭化水素環;前記芳香族炭化水素環を構成する炭素原子の一部がヘテロ原子で置換された芳香族複素環等が挙げられる。芳香族複素環におけるヘテロ原子としては、酸素原子、硫黄原子、窒素原子等が挙げられる。芳香族複素環として具体的には、ピリジン環、チオフェン環、フラン環等が挙げられる。
 前記式(2-1)中の、R242がR241と共に形成する脂環又は脂環と芳香環との縮合環は、置換基を有してもよい。この置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、カルボキシ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシル基、アルキルオキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
 前記式(2-1)中、R243は、置換基を有していてもよい炭素数1~10のアルキル基若しくは芳香族炭化水素基、又は前記一般式(2-1-1)で表される基である。

 R243における、炭素数1~10のアルキル基として、具体的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1,1-ジエチルプロピル基、2,2-ジメチルブチル基等が挙げられ、これらの中でも、メチル基、エチル基、n-ブチル基、イソプロピル基、tert-ブチル基が好ましく、メチル基、エチル基又はイソプロピル基がより好ましい。
 R243における炭素数1~10のアルキル基が有していてもよい置換基としては、例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルオキシカルボニル基等が挙げられる。
 R243における芳香族炭化水素基は、芳香環を少なくとも1つ有する炭化水素基であり、単環でも多環でもよい。芳香環の炭素数は5~30であることが好ましく、5~20がより好ましく、6~15がさらに好ましく、6~12が特に好ましい。
 具体的には、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントリル基等の他、これらにアルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基等)、アルキレン基が置換したトリル基、ベンジル基等が挙げられる。
 また、前記芳香環を構成する炭素原子の一部が、酸素原子、硫黄原子、窒素原子等のヘテロ原子で置換された芳香族複素環等でもよく、ピリジル基、チエニル基、フラニル基等が挙げられる。
 R243における芳香族炭化水素基が有していてもよい置換基としては、例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルオキシカルボニル基等が挙げられる。
 前記式(2-1-1)中、R2431、R2432及びR2433は、それぞれ独立に、水素原子又は飽和脂肪族炭化水素基である。
 R2431、R2432及びR2433における飽和脂肪族炭化水素基としては、鎖状飽和炭化水素基、脂環式飽和炭化水素基あるいはそれらの組み合わせが挙げられる。
 R2431、R2432及びR2433における鎖状飽和炭化水素基の炭素数は、1~10が好ましく、炭素数1~5がより好ましく、該鎖状飽和炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基等が挙げられる。
 R2431、R2432及びR2433における脂環式飽和炭化水素基の炭素数は、3~20が好ましく、該脂環式飽和炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデシル基、シクロドデシル基等の単環式基;ビシクロ[2.2.2]オクタニル基、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニル基、トリシクロ[3.3.1.13,7]デカニル基、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカニル基、アダマンチル基等の多環式基等が挙げられる。
 前記式(2-1-1)(中、R2431、R2432及びR2433の2つ以上が互いに結合して、環構造を形成していてもよい。
 R2431、R2432及びR2433の2つ以上が互いに結合して環状構造を形成することにより生じる炭素-炭素二重結合を含む基としては、例えば、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、メチルシクロペンテニル基、メチルシクロヘキセニル基、シクロペンチリデンエテニル基、シクロへキシリデンエテニル基等が挙げられる。これらの中でも、一般式(2)の単量体の合成容易性の観点から、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロペンチリデンエテニル基が好ましい。
 R2431、R2432及びR2433は、中でも、上記一般式(2)の単量体の合成容易性の観点から、水素原子、炭素数1~10の1価の鎖状飽和炭化水素基が好ましく、その中でも、水素原子、メチル基、エチル基がより好ましく、水素原子が特に好ましい。
 一般式(2-1)で表される酸解離性基の中でも、R243が芳香族炭化水素基又は一般式(2-1-1)で表される基である酸解離性基は比較的低エネルギーで解離し得る基であり、レジストの感度向上に適している。本発明の方法は、このように比較的低エネルギーで解離する易分解性酸解離性基を含む重合体を、その構造が分解するのを抑制しながら重合するのに好適である。
 以下に、一般式(2-1)で表される酸解離性基の具体例を示す。*は、式(2)の酸素原子との結合手を意味する。
 上記一般式(2)の単量体の具体例としては、アクリル酸やメタクリル酸のエステル結合に前記[化14]~[化20]に例示した酸解離性基が結合した構造を有する単量体が挙げられる。
(光酸発生基を有する構造単位)
 本発明の製造方法によって得られる重合体は、単量体の一つとして、光酸発生基を有する単量体を用いて製造される。
 光酸発生基は、紫外線、遠紫外線、電子線、EUV、X線、γ線、シンクロトロン放射線等の高エネルギー線の照射を受けた際、酸を発生させる。この構造を含有する高分子化合物をレジスト組成物のベース樹脂として用いると、発生酸の移動、拡散を適度に制御することが可能である。
 光酸発生基を有する単量体は、従来公知のものを広く使用することができるが、中でも、下記一般式(3):
[一般式(3)中、R31は、水素原子、炭素数1~5のアルキル基又は炭素数1~5のハロゲン化アルキル基である。
 R32は、単結合又は置換基を有してもよい芳香族炭化水素基である。
 kは0又は1である。
 R33は、単結合又は置換基を有しても良い炭素数1~30の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる炭素原子の一部はヘテロ原子又はヘテロ原子を含む基に置き換わってもよい。
 R34は、炭素数1~15の炭化水素基を表し、該炭化水素基中の水素原子の一部又は全部はフッ素原子で置き換わってもよい。
 R35、R36及びR37はそれぞれ独立に、置換基を有しても良い炭素数1~20の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる炭素原子の一部はヘテロ原子又はヘテロ原子を含む基に置き換わっても良い。
 また、R35、R36及びR37のうちのいずれか2つ以上が相互に結合して式(3)中の硫黄原子と共に環を形成してもよい。]
で表される単量体が好ましい。
 前記式(3)中、R31は、水素原子、炭素数1~5のアルキル基又は炭素数1~5のハロゲン化アルキル基である。R31における炭素数1~5のアルキル基は、炭素数1~5の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基が好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基等が挙げられる。R31における炭素数1~5のハロゲン化アルキル基は、前記炭素数1~5のアルキル基の水素原子の一部又は全部がハロゲン原子で置換された基である。該ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、特にフッ素原子が好ましい。R31としては、水素原子、炭素数1~5のアルキル基又は炭素数1~5のフッ素化アルキル基が好ましく、工業上の入手の容易さから、水素原子又はメチル基がより好ましく、メチル基がさらに好ましい。
 上記一般式(3)中のR32は、単結合又は置換基を有してもよい芳香族炭化水素基である。該芳香族炭化水素基としてはベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ピレン、ビフェニルなどの芳香環から水素原子2つを除いた基などを挙げることができ、好ましくはフェニレン基である。置換基としてはアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アセチル基、水酸基、シアノ基、ハロゲン原子などが挙げられ、好ましくは無置換である。
 上記一般式(3)中のR33は、単結合又は置換基を有しても良い炭素数1~30の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる炭素原子の一部はヘテロ原子又はヘテロ原子を含む基に置き換わってもよい。該炭化水素基は鎖状炭化水素基、環状炭化水素基、又はこれらを組み合わせた基でもよい。鎖状炭化水素基としては直鎖アルキレン基や分岐アルキレン基等が挙げられる。環状炭化水素基としては、シクロペンタン、シクロヘキサン、ノルボルナン、アダマンタン、トリシクロデカン等の脂環基;ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ピレン、ビフェニル等の芳香族基、あるいはそれらの縮合環基が挙げられる。該炭化水素基が有しても良い置換基としてはアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アセチル基、水酸基、シアノ基、ハロゲン原子などが挙げられる。中でもフッ素原子やヨウ素原子は13.5nmのEUVに高い吸光性を示すことからEUVリソグラフィーの高感度化に有効である。また、該炭化水素基に含まれる炭素原子の一部はヘテロ原子又はヘテロ原子を含む基に置き換わってもよく、その結果、エーテル結合、エステル結合、スルホン酸エステル結合、カーボネート結合、ラクトン環、スルトン環、カルボン酸無水物等を形成していてもよい。
 上記一般式(3)中のR34は、炭素数1~15の炭化水素基を表し、該炭化水素基中の水素原子の一部又は全部はフッ素原子で置き換わってもよい。該炭化水素基は鎖状炭化水素基、環状炭化水素基、又はこれらを組み合わせた基であり、好ましくは鎖状飽和炭化水素基又は環状飽和炭化水素基であり、より好ましくは鎖状飽和炭化水素基であり、さらに好ましくは一部又は全部の水素原子がフッ素で置換された鎖状飽和炭化水素基である。
 上記一般式(3)で示される単量体のスルホニウム塩の好ましいアニオン構造としては、下記に示すものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
 上記一般式(3)中、R35、R36及びR37はそれぞれ独立に、置換基を有しても良い炭素数1~20の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる炭素原子の一部はヘテロ原子又はヘテロ原子を含む基に置き換わっても良い。
 該炭化水素基としてはフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、ビフェニル基などの芳香族炭化水素基;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert-ブチル基などのアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニル基、アダマンチル基などのシクロアルキル基、又はこれらを組み合わせた基が挙げられる。
 また、R35、R36及びR37のうちのいずれか2つ以上が相互に結合して式(3)中の硫黄原子と共に環を形成してもよい。
 前記R35、R36、及びR37を含むスルホニウムカチオンには芳香族炭化水素基が含まれることが好ましい。
 該炭化水素基が有しても良い置換基としては水酸基、シアノ基、ハロゲン原子などが挙げられ、好ましくは水酸基やフッ素原子である。また、該炭化水素基に含まれる炭素原子の一部はヘテロ原子又はヘテロ原子を含む基に置き換わってもよく、カルボニル基、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、スルホン酸エステル結合、カーボネート結合、カーバメート結合、ラクトン環、スルトン環、カルボン酸無水物、ハロアルキル基等を形成してもよい。
 上記一般式(3)で示されるスルホニウムカチオンの具体的な構造としては、下記に示すものが挙げられる。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
 本発明の上記一般式(3)で示される単量体の具体的構造としては、上記に例示した構造のアニオンとカチオンの任意の組み合わせが挙げられる。
 ここで、上記一般式(3)で示される単量体の原料として用いることのできる塩を合成するための方法について述べる。以下のスルホニウムカチオンを例にして下記に例示するが、本発明はこの方法に限定されるわけではない。
(式中、Mはカチオンを示す。R41、R42、R43、R44は1価の有機基を示す。R31、R32、k、R33、R34、R35、R36、R37は上記と同様である。Xはハライドイオン又はメチル硫酸イオンを示す。)
 先ず、特開2010-215608号公報を参考に上記式(20)で示されるスルホン酸塩を合成する。次に、得られたスルホン酸塩のカチオンを、イオン交換によってアンモニウムカチオンに交換し、上記式(21)で示されるスルホン酸アンモニウム塩とする。このとき、イオン交換反応は、ジクロロメタン、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン、メタノール、エタノール、アセトニトリル等の有機溶剤単独、又は水を併用して行うことができる。例えば、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリドの水溶液と混合したものを用いることができる。
 次いで、得られたスルホン酸アンモニウム塩とアシル化剤を反応させ、上記式(22)で示されるアシル化スルホン酸アンモニウム塩を合成する。この反応は、公知の方法により容易に進行させることができる。例えば、無溶媒あるいは塩化メチレン、トルエン、ヘキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、アセトニトリル等の溶媒中、上記式(21)で示されるスルホン酸アンモニウム塩と、アシル化剤、及びトリエチルアミン、ピリジン、4-ジメチルアミノピリジン等の塩基とを、順次又は同時に加え、更に必要に応じて冷却あるいは加熱などして反応させる方法が挙げられる。
 更に、得られた上記式(22)で示されるアシル化スルホン酸アンモニウム塩から上記式(23)で示されるスルホニウム塩を合成する。例えば、ジクロロメタン、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン、メタノール、エタノール、アセトニトリル等の有機溶剤単独、又は水を併用し、例えばトリフェニルスルホニウムクロリドの水溶液と混合することで反応させることができる。
[重合体の製造方法]
 本発明の重合体の製造方法は、重合工程と、脱保護工程とを含み、さらに精製工程を含んでもよい。
 以下、本発明の重合体の製造方法の各工程について説明する。
[重合工程]
 本発明の重合体の製造方法は、アセタール基でフェノール性水酸基を保護した単量体と、酸解離性基を有する単量体と、光酸発生基を有する単量体とを、溶媒中で重合する工程を含む。
 重合反応の様式は特に限定されないが、ラジカル重合、カチオン重合、及びリビングアニオン重合など、従来公知の重合方法を適用することができる。
 ラジカル重合による方法の場合、単量体、ラジカル重合開始剤、必要に応じて連鎖移動剤等を溶媒に溶解した状態で、好ましくは窒素等の不活性ガス雰囲気下、加熱撹拌することにより行われる。例えば、単量体、重合開始剤、連鎖移動剤等すべての原料を溶媒に溶解して重合温度に加熱するいわゆる一括重合法や、単量体を溶媒に溶解し重合温度に加熱した後で重合開始剤等を添加する方法、また、重合温度に加熱した溶媒に、単量体や重合開始剤などを溶媒に溶解した溶液を滴下するいわゆる滴下重合法などにより実施することができる。中でも滴下重合法は、製造ロット毎の再現性が高いため好ましく、特に単量体とラジカル発生源である重合開始剤とを別々に滴下するいわゆる独立滴下法でも実施することができる。単量体、重合開始剤、連鎖移動剤等はそれぞれ予め一部を重合系内に供給しておくこともできる。滴下法においては、供給する単量体溶液の組成や、単量体溶液や重合開始剤の供給スピードを変化させることにより、重合系内の単量体濃度やラジカル濃度を調整して、生成する重合体の分散度や組成分布を制御することができる。
 ラジカル重合開始剤は従来公知のもの、例えば、アゾ系重合開始剤や過酸化物系重合開始剤を用いることができる。アゾ系重合開始剤の具体例としては、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル、2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)、ジメチル2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオネート)、1,1’-アゾビス(シクロヘキサン-1-カルボニトリル)、4,4’-アゾビス(4-シアノ吉草酸)等を挙げることができる。アゾ系化合物の重合開始剤は取り扱いの安全性が優れる点で好ましい。過酸化物系重合開始剤の具体例としては、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ビス(3,5,5-トリメチルヘキサノイル)パーオキサイド、コハク酸パーオキサイド、tert-ブチルパーオキシ-2-エチルへキサノエート、tert-ブチルパーオキシピバレート、1,1,3,3-テトラメチルブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート等を挙げることができる。これらの重合開始剤は単独若しくは混合して用いることができる。重合開始剤の使用量は、目的とする分子量や、単量体、重合開始剤、連鎖移動剤、溶媒等の種類、構造単位組成、重合温度や滴下速度等に応じて選択することができる。
 連鎖移動剤は、連鎖移動剤として公知のものを、必要に応じて用いることができる。中でもチオール化合物が好ましく、公知のチオール化合物の中から幅広く選択することがでる。具体的には、t-ドデシルメルカプタン、メルカプトエタノール、メルカプト酢酸、メルカプトプロピオン酸等を挙げることができる。また、2-ヒドロキシ-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-プロピル基が飽和脂肪族炭化水素に結合した構造を有するチオール化合物は、リソグラフィーパターンのラフネスや欠陥を抑える効果があるため特に好ましい。連鎖移動剤の使用量は、目的とする分子量や、単量体、重合開始剤、連鎖移動剤及び溶媒等の種類、構造単位組成、重合温度や滴下速度等に応じて選択することができる。
 重合反応に用いる溶媒は、単量体、重合開始剤、連鎖移動剤、及び得られる重合体を安定して溶解し得る溶媒であれば特に制限されない。重合溶媒の具体例としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルイソアミルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル等のエステル類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエーテルエステル類;テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;N,N-ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、クロロホルム等を挙げることができる。
 なお、該重合工程において、重合溶媒にプロトン源となる化合物が含まれても良く、その含有量は、溶媒全体の好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは15質量%以下であり、さらにより好ましくは10質量%以下である。プロトン源となる化合物の含有量が上記数値範囲内であれば、該重合中に脱保護や酸解離性基の解離が起きにくくなるため、後述する脱保護結果等が良好となる。また、プロトン源となる化合物の具体例としては、後述する脱保護工程において記載されているプロトン源となる化合物を挙げることができる。
 これら重合溶媒は、単独又は2種以上を混合して用いることができる。また、3-メトキシ-3-メチル-1-ブチルアセテート、3-エトキシプロピオン酸エチル、γ-ブチロラクトン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、N-メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド等の、単量体、重合開始剤、連鎖移動剤、得られる重合体の溶解性が高く、高沸点の化合物を混合して用いても良い。
 重合溶媒の使用量には特に制限はないが、溶媒の使用量があまりに少なすぎると単量体が析出したり高粘度になりすぎて重合系を均一に保てなくなったりする場合があり、多すぎると単量体の転化率が不十分であったり重合体の分子量が所望の値まで高めることができなかったりする場合がある。通常、単量体1質量部に対して0.5~20質量部、好ましくは1~10質量部である。
 滴下重合法において反応槽内に予め張り込む溶媒(以下、初期張り溶媒と言うことがある)の量は、攪拌が可能な最低量以上であればよいが、必要以上に多いと、供給できる単量体溶液量が少なくなり、生産効率が低下するため好ましくない。通常は、最終仕込み量(即ち、初期張り溶媒と、滴下する単量体溶液及び開始剤溶液の総量)に対して、例えば容量比で1/30以上、好ましくは1/20~1/2、特に好ましくは1/10~1/3の範囲から選択する。なお、初期張り溶媒に単量体の一部を予め混合しても良い。
 滴下重合法における滴下時間は、短時間であると分散度が広くなりやすいことや、一度に大量の溶液が滴下されるため重合液の温度低下が起こることから好ましくない。逆に、長時間であると重合体に必要以上の熱履歴がかかることと、生産性が低下することから好ましくない。従って、通常0.5~24時間、好ましくは1~12時間、特に好ましくは2~8時間の範囲から選択する。
 また、滴下終了後、及び、一括昇温法における重合温度への昇温後は、一定時間温度を維持するか、若しくは更に昇温する等して熟成を行い、残存する未反応単量体を反応させることが好ましい。熟成時間は長すぎると時間当たりの生産効率が低下すること、重合体に必要以上の熱履歴がかかることから好ましくない。従って、通常12時間以内、好ましくは6時間以内、特に好ましくは1~4時間の範囲から選択する。
 重合温度は、溶媒、単量体、連鎖移動剤等の沸点、重合開始剤の半減期温度等によって適宜選択することができる。低温では重合が進みにくいため生産性に問題があり、又、必要以上に高温にすると、単量体及び重合体の安定性の点で問題がある。したがって、好ましくは40~160℃、特に好ましくは60~120℃の範囲で選択する。重合温度は、重合体の分子量や共重合組成に大きく影響するので、精密に制御する必要がある。一方、重合反応は一般的に発熱反応であり、重合温度が上昇する傾向にあるため、一定温度に制御することが難しい。このため、本発明では、重合溶媒として、目標とする重合温度に近い沸点を有する少なくとも1種以上の化合物を含有させ、重合温度を、該化合物の、重合圧力における初留点以上に設定することが好ましい。この方法によれば、重合溶媒の気化潜熱によって重合温度の上昇を抑制することができる。
 重合圧力は特に制限されず、常圧、加圧又は減圧下のいずれであってもよいが、通常、常圧である。ラジカル重合の場合は、開始剤からラジカルが発生する際に、アゾ系の場合は窒素ガスが、過酸化物径の場合は酸素ガスが発生することから、重合圧力の変動を抑制する為に、重合系を開放系とし大気圧近傍で行うことが好ましい。
 該重合工程における酸解離性基の分解率は、H-NMRにおけるシグナルの積分比によって測定することができる。該重合工程における酸解離性基分解率とは、該重合工程後の重合体において、酸解離性基を有する構造単位から酸解離性基が解離した構造単位と、酸解離性基を有する構造単位から酸解離性基が解離していない構造単位と、の和に対する、酸解離性基を有する構造単位から酸解離性基が解離した構造単位のモル比をいう。
 具体的には、酸解離性基を有する構造単位から一般式(2)のR24基が解離した構造単位と、酸解離性基を有する構造単位から一般式(2)のR24基が解離していない構造単位と、の和に対する、酸解離性基を有する構造単位から一般式(2)のR24基が解離した構造単位のモル比をいう。
[脱保護工程]
 本発明の製造方法は、前記重合工程で得られた重合体を、pKaが8以下の酸の不存在下で、プロトン源となる化合物と接触させて、アセタール基を特定の割合で脱保護する工程を含む。
 本発明の脱保護工程では、前述のフェノール性水酸基を保護するアセタール基を特定の割合で脱保護させる一方、酸解離性基を解離させないことが肝要である。
 脱保護反応の温度は、0~120℃の範囲であり、好ましくは20~100℃の範囲である。反応温度がこの範囲よりも高いと、酸解離性基の脱離及び脱離した酸解離性基がp-ヒドロキシスチレンのフェノール性水酸基と反応するなどの好ましくない副反応が起こり、また、反応温度がこの範囲よりも低いと、脱保護反応に時間がかかり生産性が低下するため好ましくない。本発明のアセタール基の特定の割合での脱保護は、該脱保護反応の温度又は時間をモノマーやプロトン源となる化合物に応じて調節することにより、達成することができる。
 脱保護反応に用いる溶媒は、脱保護前の重合体、脱保護後の重合体を安定して溶解し得る溶媒であれば特に制限されない。該溶媒の具体例としては、重合溶媒と同様のものを用いることができる。これらは、単独又は2種以上を混合して用いることができる。
(プロトン源となる化合物)
 本発明の製造方法においては、アセタール基を脱保護する工程に、プロトン源となる化合物を用いる。前記プロトン源となる化合物としては、好ましくはアルコール類及びフェノール類の少なくとも1種を含むものであり、より好ましくは炭素数6以下のアルコールである。炭素数6以下のアルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、sec-ブタノール、tert-ブタノール、アミルアルコール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどが挙げられる。
(pKaが8以下の酸)
 本発明の製造方法においては、アセタール基を脱保護する工程に、pKaが8以下の酸を用いない。
 pKaが8以下の酸とは、例えば、酢酸、シュウ酸、ギ酸、トリフルオロ酢酸、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、マロン酸、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸、及び臭化水素酸などが挙げられる。
 なお、これらの酸のpKaは、特に断りのない限り、25℃、水中における値とする。これらの値は、公知の文献(例えば、日本化学会編「化学便覧」丸善出版)等を参照することによって知ることができる。
 該脱保護工程における前記アセタール基の脱保護率は、98モル%以下であり、好ましくは97モル%以下であり、さらに好ましくは95モル%以下である。また、前記アセタール基の脱保護率は、好ましくは50モル%以上であり、より好ましくは55モル%以上であり、さらにより好ましくは60モル%以上である。アセタール基の脱保護率が上記数値範囲内であると、酸解離性基の分解が低減され、高純度な重合体を得ることができる。該脱保護率は、脱保護反応の反応温度や反応時間を調節することにより、上記数値範囲内にすることができる。
 なお、該脱保護工程における酸解離性基の分解率はH-NMRにおけるシグナルの積分比によって測定することができ、脱保護率は13C-NMRにおけるシグナルの積分比によって測定することができる。また、該脱保護工程における脱保護率とは、該脱保護工程後の重合体において、アセタール基で保護されたフェノール性水酸基を有する構造単位と、アセタール基が脱保護されたフェノール性水酸基を有する構造単位と、の和に対する、アセタール基が脱保護されたフェノール性水酸基を有する構造単位のモル比をいう。
 同様に、該脱保護工程における酸解離性基分解率とは、該脱保護工程後の重合体において、酸解離性基を有する構造単位から酸解離性基が解離した構造単位と、酸解離性基を有する構造単位から酸解離性基が解離していない構造単位と、の和に対する、酸解離性基を有する構造単位から酸解離性基が解離した構造単位のモル比をいう。
 具体的には「[重合工程]」と同様に、酸解離性基を有する構造単位から一般式(2)のR24基が解離した構造単位と、酸解離性基を有する構造単位から一般式(2)のR24基が解離していない構造単位と、の和に対する、酸解離性基を有する構造単位から一般式(2)のR24基が解離した構造単位のモル比をいう。
[精製工程]
 本発明の製造方法は、さらに、前記脱保護工程で得られた重合体を、アルコール系溶媒を用いて精製する工程を含んでもよい。本発明の製造方法によって得られる重合体が、溶媒、未反応単量体、オリゴマー、反応副生物等の不純物を含んでいる場合、それらを除去するため、あるいは所望の分散度を持つ重合体を得るために有効である。
 該精製工程における前記重合体中の前記アセタール基の脱保護率は、好ましくは98モル%超であり、より好ましくは99モル%以上である。アセタール基の脱保護率が上記数値範囲内であると、高品質なレジスト材料の原料として使用することができる。
 なお、該精製工程における酸解離性基の分解率はH-NMRにおけるシグナルの積分比及び13C-NMRにおけるシグナルの積分比によって測定することができ、脱保護率は13C-NMRにおけるシグナルの積分比によって測定することができる。また、該精製工程における脱保護率とは、該精製工程後の重合体において、アセタール基で保護されたフェノール性水酸基を有する構造単位と、アセタール基が脱保護されたフェノール性水酸基を有する構造単位と、の和に対する、アセタール基が脱保護されたフェノール性水酸基を有する構造単位のモル比をいう。
 同様に、該精製工程における酸解離性基分解率とは、該精製工程後の重合体において、酸解離性基を有する構造単位から酸解離性基が解離した構造単位と、酸解離性基を有する構造単位から酸解離性基が解離していない構造単位と、の和に対する、酸解離性基を有する構造単位から酸解離性基が解離した構造単位のモル比をいう。
 具体的には「[重合工程]」と同様に、酸解離性基を有する構造単位から一般式(2)のR24基が解離した構造単位と、酸解離性基を有する構造単位から一般式(2)のR24基が解離していない構造単位と、の和に対する、酸解離性基を有する構造単位から一般式(2)のR24基が解離した構造単位のモル比をいう。
 具体的には、重合体を含む溶液を、必要に応じて良溶媒を加えて希釈した後、貧溶媒と接触させて重合体を析出させ、不純物を液相に抽出する方法(以下、沈殿精製という)か、若しくは、液-液二相として良溶媒相に重合体を、貧溶媒相に不純物を抽出する方法によって行われる。
 沈殿精製では、析出した固体を濾過やデカンテーション等の方法で固液分離した後、この固体をさらに貧溶媒等で洗浄してもよい。精製は脱保護反応の前に実施しても良く、脱保護反応の後に実施しても良い。
 精製に用いる貧溶媒及び良溶媒の種類と量は、重合体を低分子量化合物と分離できれば特に制限されず、重合体の貧溶媒への溶解度、重合に用いた溶媒の種類と量、不純物の種類と量等に応じて適宜選択することができる。
 精製時の温度は、重合体の分子量、分散度、残存単量体や開始剤残査等の不純物の除去率に大きく影響するため、厳密に制御する必要がある。精製温度は、低すぎると沈殿抽出処理溶媒や洗浄溶媒への不純物の溶解性が不十分となり、不純物の除去が十分に行われないため効率的でなく、逆に高すぎると重合体が精製溶媒に溶出し、重合体の低分子領域における組成バランスが崩れたり、収率が低下したりするため好ましくない。このため、精製は0~80℃の範囲で、好ましくは0~60℃の範囲で実施することが好ましい。
[その他の工程]
 前記精製工程後の重合体は、その後、必要に応じてフィルター処理や溶剤置換を行ってもよい。
[レジスト用樹脂組成物]
 本発明の製造方法で得られた重合体はレジスト用樹脂組成物のベース重合体として有用である。レジスト用樹脂組成物には、重合体の他に酸発生剤、酸拡散抑制剤、これらを均一に溶解する溶媒などを含み、それらは従前より公知のものを用いることができる。さらに、レジスト用組成物には、酸発生剤の感度劣化防止やレジストパターンの形状、引き置き安定性等の向上を目的とした有機カルボン酸類やリンのオキソ酸類、レジスト膜の性能を改良するための付加的樹脂、塗布性を向上させるための界面活性剤、溶解抑止剤、可塑剤、安定剤、着色剤、ハレーション防止剤、染料等、レジスト用添加剤として慣用されている化合物を必要に応じて適宜含有させることができる。
 以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
 実施例で合成される重合体の酸解離性基分解率及びアセタール基脱保護率は、H-NMR及び13C-NMRで分析した。
 装置:Bruker製AV500
 重溶媒:DMSO-d6
 1H-NMR:測定温度30℃
 13C-NMR:測定温度45℃、逆ゲート付きデカップリング法、クロム(III)アセチルアセトナート使用
 本実施例で使用する単量体と溶媒及びそれらの略語を示す。
※1
 PHS-EE:p-(1-エトキシエトキシ)スチレン
 PHS:p-ヒドロキシスチレン
 VCPMA:1-ビニルシクロペンチルメタクリレート
 PCHMA:1-フェニルシクロヘキシルメタクリレート
 PCPMA:1-フェニルシクロペンチルメタクリレート
 MCPMA:1-メチルシクロペンチルメタクリレート
 モノマーA:トリフェニルスルホニウム 3-(メタクリロイルオキシ)-1-プロパンスルホネート 
※2
 MEK:メチルエチルケトン
 PGME:プロピレングリコールモノメチルエーテル
[実施例1]
(重合工程)
 容器に、アセタール基でフェノール性水酸基を保護した単量体、酸解離性基を有する単量体、及び光酸発生基を有する単量体として、それぞれ、PHS-EE14.0g、VCPMA21.9g、及びモノマーA23.1g、並びに、ジメチル2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオネート)3.9g、MEK115.6gを加えて混合し、単量体溶液を調製した。(PHS-EE/VCPMA/モノマーAのモル比は30/50/20である)
 温度計、冷却管及び撹拌装置を備えたガラス製4ツ口フラスコ反応容器にMEK56.4gを仕込み、窒素雰囲気とした後、79℃まで昇温した。ここに、前記単量体溶液を4時間かけて定速で滴下し、その後さらに2時間重合反応を継続した。重合終了後は室温まで冷却した。なお、重合時の撹拌は、PTFE製フットボール型撹拌子(Φ15×35mm)及びマグネティックスターラー(東京硝子器械株式会社製、強力型スターラー F-205D)を用いて、400rpmで行った。
 NMR分析により重合体中の各構造単位の組成比(モル比)を算出したところ、VCPMA単位の分解を示すメタクリル酸単位に由来するシグナルは認められず酸解離性基の分解率は0%であった。
 重合工程における重合条件、酸解離性基分解率及び重合体の析出の有無について表1にまとめた。
(アセタール基の脱保護工程)
 温度計、冷却管及び撹拌装置を備えた反応容器に前記重合工程で得られた重合液100gと、プロトン源としてメタノール15gを入れた後、60℃で6時間加熱した。反応終了後は室温まで冷却した。反応溶液を一部サンプリングし、窒素気流下で溶媒を留去した。NMR分析の結果、PHS-EE単位の脱保護率は90モル%、VCPMA単位の分解率は1モル%であった。(但し、VCPMA単位の分解率は、未反応のVCPMA単量体の分解も含んだ値である。)
 脱保護工程における反応条件、アセタール基脱保護率及び酸解離性基分解率を表2にまとめた。
(精製工程)
 上記脱保護工程で得られた反応液をヘキサンに混合、撹拌して重合体を析出させ、静置した後、デカンテーションにより重合体を分離した。重合体をアセトン/メタノール混合溶媒(アセトン/メタノール重量比=80/20)に再溶解後、ヘキサンを用いて再沈殿させ、デカンテーションにより重合体を分離する操作を4回繰り返し、最後に重合体をアセトン/メタノールの混合溶媒に溶解させた。
 精製した重合体溶液の一部をサンプリングし、40℃で減圧乾燥して重合体の粉末を得て、NMR分析に供した。NMR分析の結果、PHS-EEの脱保護率は100モル%、VCPMAの分解率は0.1モル%であった。脱保護工程時よりも酸解離性基分解率が一見下がっているように見えるが、未反応のVCPMA単量体が分解したメタクリル酸が精製によって除去されたためと考えられる。
 精製工程後のアセタール基脱保護率及び酸解離性基分解率を表3にまとめた。
[実施例2~実施例7、比較例3~5]
 単量体の種類、重合溶媒、脱保護反応条件を表1、表2に記載の通り変更した以外は、実施例1に準じて重合反応、脱保護反応、精製を行った。
 但し、実施例7と比較例5の精製工程では、樹脂の再溶解にアセトン/メタノール混合溶媒(アセトン/メタノール重量比=40/60)を使用した。
 重合工程における撹拌の可否、各工程後のアセタール基脱保護率及び酸解離性基分解率をそれぞれ表1~表3にまとめた。
[比較例1]
 PHS-EEの代わりに保護基が付いていないPHS(純度99%のPHSを25質量%含むMEK溶液)を、VCPMAの代わりにPCPMAを使用する以外は実施例1に準じて重合をおこない、脱保護工程が不要であるため、重合工程の後、実施例1に準じて精製をおこなった。
 重合工程における撹拌の可否、各工程後の酸解離性基分解率をそれぞれ表1~表3にまとめた。
[比較例2]
 PHS-EEの代わりに保護基が付いていないPHS(純度99%のPHSを25質量%含むMEK溶液)を使用する以外は実施例1に準じて重合をおこなった。重合反応の途中で重合体が大量に析出したため撹拌ができず、重合反応を継続することができなかった。
 本発明の方法による実施例1~7は、脱保護工程で酸触媒を用いることなくp-ヒドロスチレンのアセタール保護基を63~90モル%で脱保護させ、続く精製工程で98モル%以上の脱保護を達成し、且つ、酸解離性基の分解も低く抑えることができた。特に、易分解性の酸解離性基を有する単量体を使用した実施例1~6においても精製後の酸解離性基分解率が1モル%未満を達成できた。
 実施例4において重合溶媒にプロトン源(プロピレングリコールモノメチルエーテル)が含まれていても重合溶媒全体の20質量%以下であれば、その他実施例と同程度の脱保護結果が得られることが分かった。
 一方、フェノール性水酸基が保護されていないp-ヒドロキシスチレンを用いて重合した比較例1では、易分解性の酸解離性基の分解が認められた。弱酸性を示すフェノール性水酸基により酸解離性基の一部が分解したものと考えられる。また、p-ヒドロキシスチレンと、比較例1とは異なる易分解性酸解離性基を有する単量体を用いて重合した比較例2では、重合時に重合体が大量に析出し撹拌ができなくなった。
 また、酸触媒(p-トルエンスルホン酸)を用いてアセタール基を脱保護した比較例3では、易分解性酸解離性基の分解率が高かった。
 脱保護工程で全てのアセタール基を脱保護した比較例4では、易分解性酸解離性基の分解率が高くなった。理由は定かではないが、酸解離性基の分解よりもアセタール基の脱保護反応の方が優位に進行し、アセタール基の脱保護反応が完了してから酸解離性基の分解が始まるのではないかと推察する。
 脱保護反応を行わず重合後に精製のみ行った比較例5では、アセタール基の脱保護率が不十分であった。
 本発明により、フェノール性水酸基を有する構造単位と、易分解性酸解離性基を有する構造単位と、光酸発生基を有する構造単位とを含む重合体の製造において、易分解性酸解離性基の分解によるカルボン酸構造単位の生成を抑制し、高純度な重合体を製造することができた。本発明により得られた重合体はEUV又はEBリソグラフィー用レジストに好適に用いることができる。

Claims (12)

  1.  フェノール性水酸基を有する構造単位と、酸解離性基を有する構造単位と、光酸発生基を有する構造単位とを含む重合体の製造方法であって、
     少なくともアセタール基でフェノール性水酸基を保護した構造を有する単量体と、酸解離性基を有する単量体と、光酸発生基を有する単量体を、溶媒中で重合する工程と、
     前記重合工程で得られた重合体を、pKaが8以下の酸の不存在下で、プロトン源となる化合物と接触させて、前記アセタール基を脱保護する工程であって、前記アセタール基の脱保護率が、98モル%以下である、脱保護工程と、
    を含む、重合体の製造方法。
  2.  前記脱保護工程における前記プロトン源が、アルコール及びフェノール類の少なくとも1種を含む、請求項1に記載の重合体の製造方法。
  3.  前記アルコールが、炭素数6以下のアルコールである、請求項2に記載の重合体の製造方法。
  4.  前記pKaが8以下の酸が、酢酸、シュウ酸、ギ酸、トリフルオロ酢酸、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、マロン酸、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸、及び臭化水素酸からなる群から選択される、請求項1~3のいずれか一項に記載の重合体の製造方法。
  5.  前記脱保護工程における前記重合体中の前記アセタール基の脱保護率が、50モル%以上である、請求項1~4のいずれか一項に記載の重合体の製造方法。
  6.  前記脱保護工程における前記重合体中の前記アセタール基の脱保護率が、95モル%以下である、請求項1~5のいずれか一項に記載の重合体の製造方法。
  7.  前記脱保護工程で得られた重合体を、アルコール系溶媒を用いて精製する工程をさらに含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の重合体の製造方法。
  8.  前記精製工程における前記重合体中の前記アセタール基の脱保護率が、98%モル超である、請求項7に記載の重合体の製造方法。
  9.  前記重合工程において、重合溶媒に含まれるプロトン源となる化合物の含有量が溶媒全体の20質量%以下である、請求項1~8のいずれか一項に記載の重合体の製造方法。
  10.  前記アセタール基でフェノール性水酸基を保護した構造を有する単量体が、下記一般式(1)で表される化合物のフェノール性水酸基を、下記一般式(1-1)で表されるアセタール基で保護した構造を有する単量体を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の重合体の製造方法。
    [一般式(1)中、R11は水素原子、炭素数1~5のアルキル基又は炭素数1~5のハロゲン化アルキル基である。
     R12は、単結合又はヘテロ原子を有していてもよい2価の連結基である。
     nは、1~3の整数である。
     一般式(1-1)中、R13及びR14は、それぞれ独立に、水素原子又はアルキル基である。
     R15は炭化水素基である。R15は、R13又はR14のいずれかと結合して環を形成してもよい。
     *は、式(1)の酸素原子との結合手を意味する。]
  11.  前記酸解離性基を有する単量体が、少なくとも下記一般式(2): 
    [一般式(2)中、R21は、水素原子、炭素数1~5のアルキル基又は炭素数1~5のハロゲン化アルキル基である。
     R22は、単結合又はヘテロ原子が介在してもよい炭素数1~30の2価の炭化水素基を示し、該炭化水素基中の水素原子の一部又は全部はヘテロ原子を含む基で置換されていてもよい。
     R23は、ヘテロ原子が介在してもよい炭素数1~30の2価の炭化水素基を示し、該炭化水素基中の水素原子の一部又は全部はヘテロ原子を含む基で置換されていてもよい。
     mは、0~2の整数である。
     R24は、下記一般式(2-1)で表される酸解離性基である。]
    [一般式(2-1)中、R241は、炭素原子を表す。
     R242は、R241と共に脂環、又は脂環と芳香環との縮合環を形成する基である。
     *は、式(2)の酸素原子との結合手を意味する。
     R243は、置換基を有していてもよい炭素数1~10のアルキル基若しくは芳香族炭化水素基、又は下記一般式(2-1-1)で表される基である。
     一般式(2-1-1)中、R2431、R2432及びR2433は、それぞれ独立に、水素原子、又は飽和脂肪族炭化水素基である。R2431、R2432及びR2433の2つ以上が互いに結合して、環構造を形成していてもよい。
     *は、式(2-1)のR241との結合手を意味する。]
    で表される単量体を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の重合体の製造方法。
  12.  前記光酸発生基を有する単量体が、下記一般式(3):
    [一般式(3)中、R31は、水素原子、炭素数1~5のアルキル基又は炭素数1~5のハロゲン化アルキル基である。
     R32は、単結合又は置換基を有してもよい芳香族炭化水素基である。
     kは0又は1である。
     R33は、単結合又は置換基を有しても良い炭素数1~30の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる炭素原子の一部はヘテロ原子又はヘテロ原子を含む基に置き換わってもよい。
     R34は、炭素数1~15の炭化水素基を表し、該炭化水素基中の水素原子の一部又は全部はフッ素原子で置き換わってもよい。
     R35、R36及びR37はそれぞれ独立に、置換基を有しても良い炭素数1~20の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる炭素原子の一部はヘテロ原子又はヘテロ原子を含む基に置き換わっても良い。
     また、R35、R36及びR37のうちのいずれか2つ以上が相互に結合して式(3)中の硫黄原子と共に環を形成してもよい。]
    で表されるものを含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の重合体の製造方法。
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