WO2010035810A1 - 垂直磁気記録媒体および垂直磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents
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- Co has a Gibbs free energy ⁇ G larger than that of Ru
- oxygen atoms of Co oxide combine with Ru to form a Ru oxide, and oxygen is efficiently contained in the second underlayer 118b.
- the refinement of the crystal grains of the second underlayer 118b was further promoted.
- the present invention can be used as a perpendicular magnetic recording medium mounted on a perpendicular magnetic recording type HDD or the like and a method of manufacturing the perpendicular magnetic recording medium.
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Abstract
【課題】 磁気記録層の磁性粒子への酸化物の混入を低減し、磁性粒子の結晶配向性を向上することで、保磁力Hcを増大させ、垂直磁気記録媒体の信頼性を向上することが可能な垂直磁気記録媒体および垂直磁気記録媒体の製造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明にかかる垂直磁気記録媒体の構成は、ディスク基体上に少なくとも、ルテニウムからなる下地層118と、信号を記録するための磁気記録層122とを、この順に備える垂直磁気記録媒体100において、下地層118は、第1下地層118aおよび第2下地層118bで構成され、第1下地層に含まれる酸素の含有量をAmol%、第2下地層に含まれる酸素の含有量をBmol%、磁気記録層に含まれる酸素の含有量をCmol%とすると、含有量の関係は、A<B<Cであることを特徴とする。
Description
本発明は、垂直磁気記録方式のHDD(ハードディスクドライブ)などに搭載される垂直磁気記録媒体および垂直磁気記録媒体の製造方法に関するものである。
近年の情報処理の大容量化に伴い、各種の情報記録技術が開発されている。特に磁気記録技術を用いたHDDの面記録密度は年率100%程度の割合で増加し続けている。最近では、HDD等に用いられる2.5インチ径の磁気記録媒体にして、1枚あたり200GBを超える情報記録容量が求められるようになってきており、このような要請にこたえるためには1平方インチあたり400GBを超える情報記録密度を実現することが求められる。
HDD等に用いられる磁気記録媒体において高記録密度を達成するために、近年、垂直磁気記録方式の垂直磁気記録媒体が提案されている。垂直磁気記録方式は、磁気記録層の磁化容易軸が基板面に対して垂直方向に配向するよう調整されている。垂直磁気記録方式は従来の面内記録方式に比べて、超常磁性現象により記録信号の熱的安定性が損なわれ、記録信号が消失してしまう、いわゆる熱揺らぎ現象を抑制することができるので、高記録密度化に対して好適である。
垂直磁気記録方式に用いる磁気記録媒体としては、高い熱安定性と良好な記録特性を示すことから、CoCrPt-SiO2垂直磁気記録媒体(非特許文献1参照)が提案されている。これは磁気記録層において、Coのhcp構造(六方最密結晶格子)の結晶が柱状に連続して成長した磁性粒子の間に、SiO2が偏析した非磁性の粒界部を形成したグラニュラー構造を構成し、磁性粒子の微細化と保磁力Hcの向上をあわせて図るものである。非磁性の粒界(磁性粒子間の非磁性部分)には酸化物を用いることが知られており、例えばSiO2、Cr2O3、TiO、TiO2、Ta2O5のいずれか1つを用いることが提案されている(特許文献1)。
更に、垂直磁気記録媒体における高記録密度実現のためには、磁気記録層の下部層にあたる下地層の結晶配向性および磁性粒子の分離性が重要となっている。従来は、垂直磁気記録媒体において、下地層は成膜プロセスが異なる2層のRu層(下層の第1下地層(Ru#1)、上層の第2下地層(Ru#2))が連続的に成膜されている。Ru#1では低ガス圧、Ru#2では高ガス圧で成膜している(例えば、特許文献2参照)。Ru#1では主に上部磁気記録層の垂直配向性、Ru#2は主に磁性粒子の分離性に寄与している。
T. Oikawa et. al., IEEE Trans. Magn, vol.38, 1976-1978(2002)
上記の如く高記録密度化している磁気記録媒体であるが、今後さらなる記録密度の向上が要請されている。高記録密度化のために重要な要素としては、保磁力Hcや逆磁区核形成磁界Hnなどの静磁気特性の向上と、オーバーライト特性(OW特性)やSNR(Signal to Noise Ratio:シグナルノイズ比)などの電磁変換特性の向上、トラック幅の狭小化など様々なものがある。その中でもSNRの向上は、面積の小さな記録ビットにおいても正確に且つ高速に読み書きするために重要である。
SNRの向上は、主に磁気記録層の磁化遷移領域ノイズの低減により行われる。ノイズ低減のために有効な要素としては、磁気記録層の結晶配向性の向上、磁性粒子の粒径の微細化、および磁性粒子の孤立化が挙げられる。中でも、磁性粒子の孤立化が促進されるとその交換相互作用を遮断されるため、ノイズを大幅に低減することができ、SNRを著しく向上させることが可能となる。
上述のCoCrPt-SiO2垂直磁気記録媒体では、SiO2等の酸化物を添加することにより、CoPtのエピタキシャル成長を阻害することなく粒界に酸化物を偏析させることができる。これにより磁性粒子を微細化し、かつ磁性粒子間の孤立化を促進することで、SNRを向上させていた。しかし、酸化物の量を過度に増加させると保磁力Hcおよび垂直磁気異方性が劣化し、熱安定性の劣化やノイズの増大が問題となる。
また、酸化物の添加により、本来は粒界に偏析するはずの酸化物が柱状の磁性粒子の結晶に混入してしまうこともわかった。その結果、磁性粒子の結晶配向性が低下し、結晶の格子欠陥が増加してしまう。これにより、結晶磁気異方性エネルギーが減少し、保磁力Hcの著しい低下を引き起こしていた。
保磁力Hcが低下すると、磁気記録層の磁化は弱い磁界によっても反転してしまう。したがって、垂直磁気記録媒体への書き込みの際に磁気ヘッドから磁気記録層に強い磁界が印加されると、その漏れ磁場すなわち弱い磁界によって隣接トラックにおいて磁化反転が生じる。その結果、書込みの対象となるトラックを中心に数μmにわたって記録情報が消失する現象、すなわち、WATE(Wide Area Track Erasure)が発生してしまうため、垂直磁気記録媒体の信頼性が低下してしまう。
また磁性粒子の微細化や孤立化は、粒界に偏析した酸化物の水平方向(面内方向)の厚みに影響される。酸化物の量を増加させると、高記録密度時のSNRは向上する。一方、酸化物の量を過度に増加させると保磁力Hcおよび垂直磁気異方性が劣化し、熱安定性の劣化やノイズの増大が問題となる。すなわち、粒界に酸化物を含有させることは有効であるが、含有させることができる酸化物の量には自ずと上限が生じるため、微細化や孤立化の向上にも限界が見え始めている。
したがって、上記の技術を用いてSNRを更に向上させることは困難であるため、磁気記録媒体の更なる高記録密度化の達成には、磁気記録層のSNRを更に向上することが可能な新たな手法の確立が課題となっていた。
更に、従来の垂直磁気記録媒体では、垂直磁気記録媒体におけるRu系下地層として、低ガス圧、高ガス圧で成膜プロセスが異なる2層(Ru#1、Ru#2)を積層していたが、Ru#2では分離性を促進させるため、高ガス圧にする必要がある。しかしながら、高ガス圧にすると膜が疎の状態になり信頼性が悪化するといった問題があった。
本発明は、このような課題に鑑み、磁気記録層の磁性粒子への酸化物の混入を低減し、磁性粒子の結晶配向性を向上することで、保磁力Hcを増大させ、垂直磁気記録媒体の信頼性を向上することが可能な垂直磁気記録媒体および垂直磁気記録媒体の製造方法を提供することを目的とする。また磁気記録層の磁性粒子の微細化および孤立化を促進させることで、SNRを向上し、更なる高記録密度化を達成することが可能な垂直磁気記録媒体および垂直磁気記録媒体の製造方法を提供することを目的とする。更に、磁性粒子の分離性を高めることによる記録再生特性の改善とRu#2成膜時の低ガス圧化による信頼性向上とを両立できる垂直磁気記録媒体及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために発明者らが鋭意検討したところ、磁気記録層の磁性粒子の結晶配向性は、その成長の基礎となる下地層の状態に大きく影響を受けることに着目した。そして、さらに研究を重ねることにより、磁気記録層および下地層の状態は各層に含まれる酸素の含有量により変化し、かかる含有量を最適化することが、上記課題の解決に有効であることを見出し、本発明を完成するに到った。
すなわち、上記課題を解決するために、本発明にかかる垂直磁気記録媒体の代表的な構成は、ディスク基体上に少なくとも、ルテニウムからなる下地層と、信号を記録するための磁気記録層とを、この順に備える垂直磁気記録媒体において、下地層は、第1下地層および第2下地層で構成され、第1下地層に含まれる酸素の含有量をAmol%、第2下地層に含まれる酸素の含有量をBmol%、磁気記録層に含まれる酸素の含有量をCmol%とすると、含有量の関係は、A<B<Cであることを特徴とする。なお、A≧0、B>0であることが好ましい。
上記構成では、第1下地層、第2下地層および磁気記録層には、単体としての酸素原子、もしくは酸化物としての酸素原子のいずれか一方または両方が含まれ、この単体としての酸素原子の量、および酸化物としての酸素原子の量を併せて酸素の含有量とすると、第1下地層から磁気記録層にかけて段階的に酸素の含有量が増加することとなる。すなわち第1下地層から磁気記録層にいくにつれて、下地層または磁気記録層において結晶粒子となる物質以外の物質の含有量が段階的に多くなる。このような構成により、第1下地層から磁気記録層にかけて、結晶粒子の分離を段階的(略連続的)に促進することができる。
また上記構成の如く下地層に酸素または酸化物を含有させることにより、下地層においてRuの結晶粒子の境界に酸素または酸化物(Ruの結晶粒子以外の物質)が析出するため、Ruの結晶粒子の分離が促進される。その結果、下地層上に成膜される磁気記録層では、下地層のRuの結晶粒子上には磁気記録層の結晶粒子(磁性粒子)が析出し、下地層の酸素(または酸化物)の境界上には、かかる境界を形成する酸素(または酸化物)と親和性が高い、磁気記録層に含まれる酸素(または酸化物)が析出し、粒界を形成する。したがって、磁気記録層の酸化物の粒界への析出を促進することができ、柱状の結晶粒子への酸化物の混入が低減される。これにより、磁気記録層における結晶粒子の結晶配向性が向上し、保磁力Hcを増大させることが可能となる。
更に、上述した如く下地層に酸素を含有させることで、従来の酸素を含有しない下地層よりもRuの結晶粒子の分離および微細化を促進することができるため、柱状の構造である下地層の結晶粒子が微細化し、その微細化した下地層の表面に磁気記録層の磁性粒子が柱状に成長し、グラニュラー構造を形成する。したがって、磁気記録層の磁性粒子の微細化と孤立化を促進することができる。
また、下地層を上記のような第1下地層および第2下地層の2層で構成することで、従来からの2層構成の下地層が有する利点を得ることができる。すなわち、第1下地層による磁気記録層の結晶配向性の向上、および第2下地層による磁気記録層の磁性粒子の粒径の微細化が可能となる。
なお、上記にA≧0、B>0と示したように、第1下地層には酸素が含まれていなくてもよい。これは、第1下地層には酸素が含まれていない場合であっても、A<B<Cという含有量の関係が成り立ち、上述した含有量の関係による効果を十分に得ることができるからである。また、下地層が第1下地層および第2下地層の2層から構成される場合、磁気記録層の直下に存在するのは第2下地層であるため、少なくとも第2下地層に酸素が含有されていれば、上述した効果を十分に得ることができるからである。
本願においては下地層を2層構成としたが、これに限定されるものではなく、下地層を1層で構成することも可能である。かかる場合には、下地層の下方(基体側)から上方(磁気記録層側)になるにつれ、酸素の含有量が増加するように構成すればよい。
上記の磁気記録層は、結晶粒子の周囲に偏析して粒界を形成する酸化物を含有するとよい。これにより、Co系合金からなる硬磁性体の磁性粒子の周囲に、酸化物を偏析させて粒界を形成し、グラニュラー層を柱状のグラニュラー構造とすることができる。
上記の含有量の関係は更に、10≦C/B≦140であるとよい。なお、「C/B」は「C÷B」のことである。これにより、磁気記録層および磁気記録層の直下に存在する第2下地層に含まれる酸素の含有量を最適化し、上述した効果を最も効率的に得ることができる。
上記の磁気記録層は、CoCrPt-SiO2-TiO2からなるとよい。これにより、Co系合金からなる硬磁性体の磁性粒子の周囲に、非磁性物質であるSiO2とTiO2を偏析させて粒界を形成し、磁気記録層を柱状のグラニュラー構造とすることができる。したがって、磁気記録層をCoCrPt-SiO2-TiO2のhcp結晶構造とすることができる。
上記の磁気記録層は、第1磁気記録層および第2磁気記録層で構成され、磁気記録層に含まれる酸素の含有量Cmol%は、第1磁気記録層に含まれる酸素の含有量であるとよい。
上記構成の如く、磁気記録層を第1磁気記録層および第2磁気記録層からなる2層構成とすることで、第1磁気記録層の結晶粒子から継続して第2磁気記録層の小さな結晶粒子が成長する。これにより、主記録層たる第2磁気記録層の微細化を図ることができ、SNRの向上が可能となる。
また上記構成では、磁気記録層に含まれる酸素の含有量は、第1磁気記録層に含まれる酸素の含有量であるため、含有量の関係がA<B<Cのとき、第1下地層から第1磁気記録層にいくにつれて、結晶粒子となる物質以外の物質の含有量が多くなり、第1下地層から第1磁気記録層にかけて、結晶粒子の分離を段階的(略連続的)に促進することができる。
また、第1磁気記録層の直下に存在する下地層においてRuの結晶粒子の境界に酸素(または酸化物)が析出するため、下地層のRuの結晶粒子上には第1磁気記録層の磁性粒子(結晶粒子)が、下地層の酸素(または酸化物)の境界上には、第1磁気記録層に含まれる酸素(または酸化物)が析出する。したがって、第1磁気記録層に含まれる酸化物の粒界への析出を促進し、柱状の磁性粒子への酸化物の混入を低減することができる。これにより、第1磁気記録層における磁性粒子の結晶配向性を向上させ、保磁力Hcを増大させることが可能となる。
ここで、磁気記録層に含まれる酸素の含有量として第1磁気記録層に含まれる酸素の含有量を用いたのは、第1下地層から第1磁気記録層までの結晶粒子(第1磁気記録層においては磁性粒子)の分離が段階的に促進されれば、第1磁気記録層の上に成膜する第2磁気記録層の結晶粒子は、第1磁気記録層の結晶粒子の影響を受け自ずと分離が促進されるからである。また、第1磁気記録層の磁性粒子への酸化物の混入が低減されれば、その影響を受けて第2磁気記録層の磁性粒子への酸化物の混入も低減されるからである。
上記の第1磁気記録層は、CoCrPt-Cr2O3からなるとよい。これにより、Co系合金からなる硬磁性体の磁性粒子の周囲に、非磁性物質であるCr2O3を偏析させて粒界を形成し、第1磁気記録層を柱状のグラニュラー構造とすることができる。したがって、第1磁気記録層をCoCrPt-Cr2O3のhcp結晶構造とすることができる。
上記の第2磁気記録層は、CoCrPt-SiO2-TiO2からなるとよい。これにより、Co系合金からなる硬磁性体の磁性粒子の周囲に、非磁性物質であるSiO2とTiO2を偏析させて粒界を形成し、第2磁気記録層を柱状のグラニュラー構造とすることができる。したがって、第2磁気記録層をCoCrPt-SiO2-TiO2のhcp結晶構造とすることができる。
上記課題を解決するために、本発明にかかる垂直磁気記録媒体の代表的な構成は、ディスク基体上に少なくとも、ルテニウムからなる下地層と、非磁性グラニュラー層と、信号を記録するための磁気記録層とを、この順に備える垂直磁気記録媒体において、下地層は、第1下地層および第2下地層で構成され、第1下地層に含まれる酸素の含有量をAmol%、第2下地層に含まれる酸素の含有量をBmol%、非磁性グラニュラー層に含まれる酸素の含有量をDmol%とすると、含有量の関係は、A<B<Dであることを特徴とする。
上記構成のように、下地層上に非磁性グラニュラー層を備えることにより、非磁性グラニュラー層の上に磁気記録層のグラニュラー層を成長させ、磁気記録層のグラニュラー層を初期成長の段階から分離させることが可能となる。したがって、磁気記録層の磁性粒子の孤立化を促進することができる。
また、上記構成では、含有量の関係がA<B<Dのとき、第1下地層から非磁性グラニュラー層にいくにつれて、結晶粒子となる物質以外の物質の含有量が多くなる。したがって、第1下地層から非磁性グラニュラー層にかけて、結晶粒子の分離を段階的(略連続的)に促進することができ、非磁性グラニュラー層の結晶粒子の微細化の影響により、最終的に磁気記録層における磁性粒子の分離を促進することができる。また、下地層の分離の影響により、非磁性グラニュラー層の結晶粒子への酸化物の混入を低減することができるため、グラニュラー層上に成膜される磁気記録層の磁性粒子の結晶配向性を向上させ、保磁力Hcを増大させることが可能となる。
上記の含有量の関係は更に、20≦D/B≦160であるとよい。なお、「D/B」は「D÷B」のことである。これにより、非磁性グラニュラー層および非磁性グラニュラー層の直下に存在する第2下地層に含まれる酸素の含有量を最適化し、上述した効果を最も効率的に得ることができる。
上記の非磁性グラニュラー層は、CoCr-SiO2からなるとよい。これにより、Co系合金からなる非磁性の結晶粒子の間に、非磁性物質であるSiO2を偏析させて粒界を形成するため、非磁性グラニュラー層をグラニュラー構造とすることができる。
なお、上記の非磁性グラニュラー層は下地層上、すなわち下地層よりも上に設けられていればよく、下地層との間に他の層が設けられていてもよい。
上記課題を解決するために、本発明にかかる垂直磁気記録媒体の製造方法の代表的な構成は、ディスク基体上に少なくとも、ルテニウムからなる第1下地層および第2下地層で構成される下地層と、信号を記録するための磁気記録層とを、この順に備える垂直磁気記録媒体の製造方法において、所定圧力の雰囲気ガス下で第1下地層をスパッタリングにより成膜し、所定圧力より高圧の雰囲気ガス下で第2下地層をスパッタリングにより成膜し、第2下地層の成膜に用いるターゲットには酸素が含まれていることを特徴とする。
上述した垂直磁気記録媒体の技術的思想に基づく構成要素やその説明は、当該垂直磁気記録媒体の製造方法にも適用可能である。
なお、下地層に酸素を含有させるための他の方法として、リアクティブスパッタ法がある。リアクティブスパッタ法は、スパッタリングを行うチャンバー内に供給する雰囲気ガスに活性ガスを添加し、ターゲットの原子と活性ガスの原子との化合物膜または混合膜を成膜する方法である。したがって、下地層のスパッタリングの際に活性ガスとして酸素ガスを添加することで、下地層に酸素を含有させることができる。
しかし、リアクティブスパッタ法は、雰囲気ガスに添加する酸素ガスの量が少量であるため、下地層に含有される酸素の量が所望する量になるよう調整することが非常に困難である。また雰囲気ガス中において活性ガスが均一に分布するよう調節することが難しいため、下地層における酸素の分布が不均一になってしまう。更には、下地層の成膜の際に層内に混入した酸素ガスを完全に脱気することが困難であるため、層内に残留した酸素ガスが、下地層より後の層を成膜するチャンバーに入り込んでしまう。その結果、磁気記録層の酸化が生じ、垂直磁気記録媒体の品質が低下する。
したがって、本願の如くスパッタに用いるターゲットに酸素を予め含有させておくことにより、上述した不具合が生じることなく、所望する量の酸素を均一に下地層に含有させることが可能となる。
また上記課題を解決するために、本発明にかかる垂直磁気記録媒体の他の代表的な構成は、ディスク基体上に少なくとも、ルテニウムからなる下地層と、下地層上にCo系合金からなり結晶粒子が柱状に成長したグラニュラー構造を有するグラニュラー層と、を備える垂直磁気記録媒体において、下地層は、グラニュラー層に含まれる元素および酸素を含有することを特徴とする。すなわち、下地層には、直上のグラニュラー層に含まれる元素の酸化物を含有させる。
上記構成の如く、下地層に酸素を含有することで、従来の酸素を含有しない下地層よりもルテニウム(以下「Ru」と称する。)の結晶粒子を微細化することができる。これにより、下地層の表面には微細な柱状構造(カラム)が生じ、グラニュラー層の結晶粒子はかかるカラムの上に柱状のグラニュラー構造を形成するため、結晶粒子の孤立化が促進される。また、下地層のRuの結晶粒子が微細化されることで、かかる下地層上に存在するグラニュラー層の結晶粒子が微細化される。したがって、グラニュラー構造を有する磁気記録層の磁性粒子(結晶粒子)の微細化と孤立化を促進し、SNRを向上することができる。
なお、上記構成において下地層に含有されている、グラニュラー層に含まれる元素は、下地層に酸素を含有させるための担体として用いられた物質であって、当該元素と酸素とが結合した酸化物として含有させることができる。酸化物はスパッタリングの際に分解し、Ruと、含有させた金属と、酸素とが混合して下地層が形成される。なお酸素を含有することによってRuの結晶が微細化するのは、Ruの結晶が成長する際に不純物としての酸素が結晶成長を阻止するか、または結晶成長の核となるためであると考えられる。
一方、下地層の上にグラニュラー層をスパッタリングによって形成するとき、界面拡散が生じる。したがって、例えば担体としてグラニュラー層に含まれる元素とは全く異なる元素(物質)を用いた場合、かかる元素のグラニュラー層への混入により、グラニュラー層の結晶粒子の結晶配向性が低下してしまう。したがって、本発明の如くグラニュラー層に含まれる元素を担体として用いることで、グラニュラー層の結晶配向性の低下を招くことなく、下地層に酸素を含有させ、グラニュラー層の結晶粒子の微細化と孤立化を図ることが可能となる。
上記の下地層は、スパッタリングによる成膜時のガス圧が相異なる第1下地層および第2下地層でこの順に構成され、少なくとも第2下地層に、元素および酸素を含有するとよい。
下地層が2層で構成される場合、グラニュラー層の直下に存在するのは第2下地層となる。したがって、上記構成によれば、少なくとも第2下地層に元素および酸素を含有することで、グラニュラー層の直下に存在する第2下地層のRuの結晶粒子を微細化することができ、上述した利点を得ることができる。
また下地層を上記のような第1下地層および第2下地層の2層で構成することで、従来から知られているように、第1下地層においては低ガス圧によってRuの結晶配向性を向上し、第2下地層においては高ガス圧によってRuの結晶の微細化を図ることができる。したがって、相乗効果によりグラニュラー層の結晶粒子の微細化と孤立化を促進することができる。
上記の元素は、Coであるとよい。Coは、グラニュラー層を構成するCo系合金に含まれる元素である。したがって、かかる構成によれば、上述した如くグラニュラー層の結晶配向性の低下を招くことなく、グラニュラー層の結晶粒子の微細化と孤立化を図ることが可能となる。またCoは、結晶構造がRuと同様にhcp構造であり、格子定数のRuと近いため、下地層の結晶配向性の低下も防止することができる。このことから、かかる元素としてはCoが最も好適である。
上記のCo系合金は、CoCr合金であり、元素は、CoもしくはCrのいずれか一方または両方であるとよい。これにより、上述した如くグラニュラー層の結晶配向性を低下させることなく、グラニュラー層の結晶粒子の微細化と孤立化を図ることが可能となる。
上記のグラニュラー層は、結晶粒子の周囲に偏析して粒界を形成する酸化物を含み、酸化物は、SiO2、TiO2、Cr2O3からなる群から1または複数選択され、酸化物がSiO2の場合、元素はCoもしくはSiいずれか一方または両方であり、酸化物がTiO2の場合、元素はCoもしくはTiいずれか一方または両方であり、酸化物がCr2O3の場合、元素はCoもしくはCrいずれか一方または両方であるとよい。
上記構成によれば、グラニュラー層においては、Co系合金からなるhcp構造の結晶が柱状に連続して成長した結晶粒子の周囲に、SiO2、TiO2、Cr2O3からなる群から1または複数選択された非磁性物質を偏析させて粒界を形成し、グラニュラー構造とすることができる。また下地層に含有させた上記の元素は、グラニュラー層に含まれる酸化物を構成する元素である。したがって、上述した如くグラニュラー層の結晶配向性の低下を招くことなく、グラニュラー層の結晶粒子の微細化と孤立化を図ることが可能となる。
上記の元素は更に、その元素の酸化物のギブスの自由エネルギーΔGがルテニウムの酸化物より大きい元素であるとよい。
一般に、元素と酸素が結合し酸化物を生成する反応において、かかる酸化物が金属酸化物の場合、金属酸化物はギブスの自由エネルギーΔG(以下、「ΔG」と称する。)が大きいほど、化学的に不安定な状態となり還元されやすくなる。故に、ルテニウムよりもΔGが大きい元素の酸化物は、ルテニウム酸化物よりも還元されやすい酸化物であり、換言すれば、ルテニウムは、ルテニウムよりもΔGが大きい元素よりも酸化されやすい元素であると言える。
したがって上記構成によれば、下地層に含有させる元素を酸素の担体としたとき、すなわち酸化物として含有させたターゲットを用いて下地層をスパッタリングした際に、RuよりもΔGが大きい元素の酸化物に含まれる酸素原子がかかる酸化物から脱離し、かかる元素よりも酸化されやすいRuと結合することでRu酸化物を形成する。したがって、下地層に効率的に酸素を含有させることが可能となる。
上記課題を解決するために、本発明にかかる垂直磁気記録媒体の製造方法の他の代表的な構成は、ルテニウムを所定圧力の雰囲気ガス下でスパッタリングする第1下地層成膜工程と、ルテニウムを所定圧力より高圧の雰囲気ガス下でスパッタリングする第2下地層成膜工程と、第2下地層の上にCo系合金からなり結晶粒子が柱状に成長したグラニュラー構造を有するグラニュラー層を形成するグラニュラー層成膜工程とを含み、第2下地層の成膜に用いるターゲットにはグラニュラー層を構成する元素の酸化物が含まれていることを特徴とする。
上述した垂直磁気記録媒体の技術的思想に基づく構成要素やその説明は、当該垂直磁気記録媒体の製造方法にも適用可能である。またスパッタに用いるターゲットに酸素を予め含有させておくことによる利点については既に述べた通りである。
また上記課題を解決するために、本発明にかかる垂直磁気記録媒体の他の代表的な構成は、ディスク基体上に、少なくともRu系下地層と磁気記録層とがこの順に形成された垂直磁気記録媒体であって、Ru系下地層は、ディスク基体側から第1の下地層と第2の下地層と第3の下地層の三層からなり、第1及び第3の下地層は、Ru(ルテニウム)又はRu合金材料からなり、第2の下地層は、酸化物を含有したRu又はRu合金材料からなることを特徴とする。
本発明は、上記垂直磁気記録媒体において、第1から第3の下地層は異なる成膜プロセスにて連続的に成膜されており、第1及び第2の下地層のうち少なくとも第1の下地層は0.3Pa~1.5Paの低ガス圧で成膜し、第2及び第3の下地層のうち少なくとも第3の下地層は3Pa~7Paの高ガス圧で成膜してなることを特徴とする。
本発明によれば、Ru系下地層を構成する第1及び第3の下地層の間に酸化物を含有するRu又はRu合金材料からなる第2の下地層を入れることにより、磁性粒子の分離性を促進させることができ、それにより記録再生特性が向上する。
また、酸化物を含有するRu又はRu合金材料からなる第2の下地層導入による分離性改善により、第3の下地層の成膜時のガス圧を低下させることができ、信頼性を向上することができる。
また、第1から第3の下地層の全てにおいてRu系材料を使用しているため、第1の下地層から第3の下地層までのつながりが改善し、結晶配向性の悪化を防止することもできる。
また上記課題を解決するために、本発明にかかる垂直磁気記録媒体の製造方法の他の代表的な構成は、ディスク基体上に、少なくともRu系下地層と磁気記録層とがこの順に形成された垂直磁気記録媒体の製造方法であって、Ru系下地層として、ディスク基体側からRu又はRu合金材料からなる第1の下地層、酸化物を含有したRu又はRu合金材料からなる第2の下地層、Ru又はRu合金材料からなる第3の下地層の三層を順に形成したことを特徴とする。
上述した垂直磁気記録媒体の技術的思想に基づく構成要素やその説明は、当該垂直磁気記録媒体の製造方法にも適用可能である。
本発明によれば、磁気記録層の磁性粒子への酸化物の混入を低減し、磁性粒子の結晶配向性を向上することで、保磁力Hcを増大させ、垂直磁気記録媒体の信頼性を向上することが可能な垂直磁気記録媒体および垂直磁気記録媒体の製造方法を提供することができる。また、磁気記録層の磁性粒子の微細化および孤立化を促進させることで、SNRを向上し、更なる高記録密度化を達成することが可能な垂直磁気記録媒体および垂直磁気記録媒体の製造方法を提供することができる。更に、磁性粒子の分離性を高めることによる記録再生特性の改善とRu#2成膜時の低ガス圧化による信頼性向上とを両立できる。
100…垂直磁気記録媒体、110…ディスク基体、112…付着層、114…軟磁性層、114a…第1軟磁性層、114b…スペーサ層、114c…第2軟磁性層、116…前下地層、118…下地層、118a…第1下地層、118b…第2下地層、120…非磁性グラニュラー層、122…磁気記録層、122a…第1磁気記録層、122b…第2磁気記録層、124…補助記録層、126…媒体保護層、128…潤滑層、200…垂直磁気記録媒体、218a…第1下地層、218b…第2下地層、218c…第3下地層
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(第1実施形態)
第1実施形態では、まず本発明にかかる垂直磁気記録媒体およびその製造方法の実施形態について説明した後に、本発明の特徴である下地層、非磁性グラニュラー層、および磁気記録層に含まれる酸素の含有量の関係について説明する。
第1実施形態では、まず本発明にかかる垂直磁気記録媒体およびその製造方法の実施形態について説明した後に、本発明の特徴である下地層、非磁性グラニュラー層、および磁気記録層に含まれる酸素の含有量の関係について説明する。
[垂直磁気記録媒体およびその製造方法]
図1は、本実施形態にかかる垂直磁気記録媒体100の構成を説明する図である。図1に示す垂直磁気記録媒体100は、ディスク基体110、付着層112、第1軟磁性層114a、スペーサ層114b、第2軟磁性層114c、前下地層116、第1下地層118a、第2下地層118b、非磁性グラニュラー層120、第1磁気記録層122a、第2磁気記録層122b、補助記録層124、媒体保護層126、潤滑層128で構成されている。なお第1軟磁性層114a、スペーサ層114b、第2軟磁性層114cは、あわせて軟磁性層114を構成する。第1下地層118aと第2下地層118bはあわせて下地層118を構成する。第1磁気記録層122aと第2磁気記録層122bとはあわせて磁気記録層122を構成する。
図1は、本実施形態にかかる垂直磁気記録媒体100の構成を説明する図である。図1に示す垂直磁気記録媒体100は、ディスク基体110、付着層112、第1軟磁性層114a、スペーサ層114b、第2軟磁性層114c、前下地層116、第1下地層118a、第2下地層118b、非磁性グラニュラー層120、第1磁気記録層122a、第2磁気記録層122b、補助記録層124、媒体保護層126、潤滑層128で構成されている。なお第1軟磁性層114a、スペーサ層114b、第2軟磁性層114cは、あわせて軟磁性層114を構成する。第1下地層118aと第2下地層118bはあわせて下地層118を構成する。第1磁気記録層122aと第2磁気記録層122bとはあわせて磁気記録層122を構成する。
ディスク基体110は、アモルファスのアルミノシリケートガラスをダイレクトプレスで円板状に成型したガラスディスクを用いることができる。なおガラスディスクの種類、サイズ、厚さ等は特に制限されない。ガラスディスクの材質としては、例えば、アルミノシリケートガラス、ソーダライムガラス、ソーダアルミノケイ酸ガラス、アルミノボロシリケートガラス、ボロシリケートガラス、石英ガラス、チェーンシリケートガラス、又は、結晶化ガラス等のガラスセラミックなどが挙げられる。このガラスディスクに研削、研磨、化学強化を順次施し、化学強化ガラスディスクからなる平滑な非磁性のディスク基体110を得ることができる。
ディスク基体110上に、DCマグネトロンスパッタリング法にて付着層112から補助記録層124まで順次成膜を行い、媒体保護層126はCVD(Chemical Vapor Deposition)法により成膜することができる。この後、潤滑層128をディップコート法により形成することができる。なお、生産性が高いという点で、インライン型成膜方法を用いることも好ましい。以下、各層の構成および製造方法について説明する。
付着層112はディスク基体110に接して形成され、この上に成膜される軟磁性層114とディスク基体110との剥離強度を高める機能と、この上に成膜される各層の結晶グレインを微細化及び均一化させる機能を備えている。付着層112は、ディスク基体110がアモルファスガラスからなる場合、そのアモルファスガラス表面に対応させる為にアモルファス(非晶質)の合金膜とすることが好ましい。
付着層112としては、例えばCrTi系非晶質層、CoW系非晶質層、CrW系非晶質層、CrTa系非晶質層、CrNb系非晶質層から選択することができる。中でもCrTi系合金膜は、微結晶を含むアモルファス金属膜を形成するので特に好ましい。付着層112は単一材料からなる単層でも良いが、複数層を積層して形成してもよい。
軟磁性層114は、垂直磁気記録方式において記録層に垂直方向に磁束を通過させるために、記録時に一時的に磁路を形成する層である。軟磁性層114は第1軟磁性層114aと第2軟磁性層114cの間に非磁性のスペーサ層114bを介在させることによって、AFC(Antiferro-magnetic exchange coupling:反強磁性交換結合)を備えるように構成することができる。これにより軟磁性層114の磁化方向を高い精度で磁路(磁気回路)に沿って整列させることができ、磁化方向の垂直成分が極めて少なくなるため、軟磁性層114から生じるノイズを低減することができる。第1軟磁性層114a、第2軟磁性層114cの組成としては、CoTaZrなどのコバルト系合金、CoCrFeBなどのCo-Fe系合金、[Ni-Fe/Sn]n多層構造のようなNi-Fe系合金などを用いることができる。
前下地層116は非磁性の合金層であり、軟磁性層114を防護する作用と、この上に成膜される下地層118に含まれる六方最密充填構造(hcp構造)の磁化容易軸をディスク垂直方向に配向させる機能(下地層118の結晶粒子の配向の整列を促進する作用)を備える。前下地層116は面心立方構造(fcc構造)の(111)面がディスク基体110の主表面と平行となっていることが好ましい。また前下地層116は、これらの結晶構造とアモルファスとが混在した構成としてもよい。前下地層116の材質としては、Ni、Cu、Pt、Pd、Zr、Hf、Nb、Taから選択することができる。さらにこれらの金属を主成分とし、Ti、V、Cr、Mo、Wのいずれか1つ以上の添加元素を含む合金としてもよい。例えばfcc構造としてはNiW、CuW、CuCrを好適に選択することができる。
下地層118はhcp構造であって、磁気記録層122のCoのhcp構造の結晶をグラニュラー構造として成長させる作用を有している。したがって、下地層118の結晶配向性が高いほど、すなわち下地層118の結晶の(0001)面がディスク基体110の主表面と平行になっているほど、磁気記録層122の配向性を向上させることができる。下地層118の材質としてはRuが代表的であるが、その他に、RuCr、RuCoから選択することができる。Ruはhcp構造をとり、また結晶の格子間隔がCoと近いため、Coを主成分とする磁気記録層122を良好に配向させることができる。
下地層118をRuとした場合において、スパッタ時のガス圧を変更することによりRuからなる2層構造とすることができる。具体的には、下層側の第1下地層118aを形成する際にはArのガス圧を所定圧力、すなわち低圧にし、上層側の第2下地層118bを形成する際には、下層側の第1下地層118aを形成するときよりもArのガス圧を高くする、すなわち高圧にする。これにより、第1下地層118aによる磁気記録層122の結晶配向性の向上、および第2下地層118bによる磁気記録層122の磁性粒子の粒径の微細化が可能となる。
また、ガス圧を高くするとスパッタリングされるプラズマイオンの平均自由行程が短くなるため、成膜速度が遅くなり、皮膜が粗になるため、Ruの結晶粒子の分離微細化を促進することができ、Coの結晶粒子の微細化も可能となる。更に、高圧にすることにより、結晶格子の大きさが小さくなる。Ruの結晶格子の大きさはCoの結晶格子よりも大きいため、Ruの結晶格子を小さくすればCoのそれに近づき、Coのグラニュラー層の結晶配向性をさらに向上させることができる。
更に本実施形態においては、第2下地層118bを成膜する際のスパッタリングに、酸素が含まれているターゲットを用いる。これにより、リアクティブスパッタ法を用いた場合よりも容易且つ均一に所望する量の酸素を第2下地層118bに含有させることが可能となる。また、リアクティブスパッタ法を用いることによる磁気記録層122の酸化等の不具合が生じることもない。
非磁性グラニュラー層120はグラニュラー構造を有する非磁性の層である。下地層118のhcp結晶構造の上に非磁性のグラニュラー層を形成し、この上に第1磁気記録層122a(または磁気記録層122)のグラニュラー層を成長させることにより、磁性のグラニュラー層を初期成長の段階(立ち上がり)から分離させる作用を有している。これにより、磁気記録層122の磁性粒子の孤立化を促進することができる。非磁性グラニュラー層120の組成は、Co系合金からなる非磁性の結晶粒子の間に、非磁性物質を偏析させて粒界を形成することにより、グラニュラー構造とすることができる。
本実施形態においては、かかる非磁性グラニュラー層120にCoCr-SiO2を用いる。これにより、Co系合金(非磁性の結晶粒子)の間にSiO2(非磁性物質)が偏析して粒界を形成し、非磁性グラニュラー層120がグラニュラー構造となる。なお、CoCr-SiO2は一例であり、これに限定されるものではない。他には、CoCrRu-SiO2を好適に用いることができ、さらにRuに代えてRh(ロジウム)、Pd(パラジウム)、Ag(銀)、Os(オスミウム)、Ir(イリジウム)、Au(金)も利用することができる。また非磁性物質とは、磁性粒子(磁性グレイン)間の交換相互作用が抑制、または、遮断されるように、磁性粒子の周囲に粒界部を形成しうる物質であって、コバルト(Co)と固溶しない非磁性物質であればよい。例えば酸化珪素(SiOx)、酸化クロム(CrO2)、酸化チタン(TiO2)、酸化ジルコン(ZrO2)、酸化タンタル(Ta2O5)を例示できる。
なお本実施形態では、下地層188(第2下地層188b)の上に非磁性グラニュラー層120を設けているが、これに限定されるものではなく、非磁性グラニュラー層120を設けずに垂直磁気記録媒体100を構成することも可能である。
磁気記録層122は、Co系合金、Fe系合金、Ni系合金から選択される硬磁性体の磁性粒子の周囲に非磁性物質を偏析させて粒界を形成した柱状のグラニュラー構造を有している。この磁性粒子は、非磁性グラニュラー層120を設けることにより、そのグラニュラー構造から継続してエピタキシャル成長することができる。磁気記録層122は単層でもよいが、本実施形態では組成および膜厚の異なる第1磁気記録層122aと、第2磁気記録層122bとから構成されている。これにより、第1磁気記録層122aの結晶粒子から継続して第2磁気記録層122bの小さな結晶粒子が成長し、主記録層たる第2磁気記録層122bの微細化を図ることができ、SNRの向上が可能となる。なお、かかる構成に限定するものではなく、磁気記録層122を単層で構成してもよい。
本実施形態では、第1磁気記録層122aにCoCrPt-Cr2O3を用いる。CoCrPt-Cr2O3は、CoCrPtからなる磁性粒(グレイン)の周囲に、非磁性物質であるCrおよびCr2O3(酸化物)が偏析して粒界を形成し、磁性粒が柱状に成長したグラニュラー構造を形成した。この磁性粒子は、非磁性グラニュラー層120のグラニュラー構造から継続してエピタキシャル成長した。
また第2磁気記録層122bには、CoCrPt-SiO2-TiO2を用いる。第2磁気記録層122bにおいても、CoCrPtからなる磁性粒子(グレイン)の周囲に非磁性物質であるCrおよびSiO2、TiO2(複合酸化物)が偏析して粒界を形成し、磁性粒子が柱状に成長したグラニュラー構造を形成した。
なお、上記に示した第1磁気記録層122aおよび第2磁気記録層122bに用いた物質は一例であり、これに限定されるものではない。また、本実施形態では、第1磁気記録層22aと第2磁気記録層22bで異なる材料(ターゲット)であるが、これに限定されず組成や種類が同じ材料であってもよい。非磁性領域を形成するための非磁性物質としては、例えば酸化珪素(SiOx)、酸化クロム(CrXOY)、酸化チタン(TiO2)、酸化ジルコン(ZrO2)、酸化タンタル(Ta2O5)、酸化コバルト(CoOまたはCo3O4)、酸化鉄(Fe2O3)、酸化ボロン(B2O3)等の酸化物を例示できる。また、BN等の窒化物、B4C3等の炭化物も好適に用いることができる。
さらに本実施形態では、第1磁気記録層122aにおいて1種類の、第2磁気記録層122bにおいて2種類の非磁性物質(酸化物)を用いているが、これに限定されるものではなく、第1磁気記録層122aまたは第2磁気記録層122bのいずれかまたは両方において2種類以上の非磁性物質を複合して用いることも可能である。このとき含有する非磁性物質の種類には限定がないが、本実施形態の如く特にSiO2およびTiO2を含むことが好ましい。したがって、本実施形態とは異なり、磁気記録層122が1層のみで構成される場合、かかる磁気記録層122はCoCrPt-SiO2-TiO2からなることが好ましい。
補助記録層124は基体主表面の面内方向に磁気的にほぼ連続した磁性層である。補助記録層124は磁気記録層122に対して磁気的相互作用を有するように、隣接または近接している必要がある。補助記録層124の材質としては、例えばCoCrPt、CoCrPtB、またはこれらに微少量の酸化物を含有させて構成することができる。補助記録層124は逆磁区核形成磁界Hnの調整、保磁力Hcの調整を行い、これにより耐熱揺らぎ特性、OW特性、およびSNRの改善を図ることを目的としている。この目的を達成するために、補助記録層124は垂直磁気異方性Kuおよび飽和磁化Msが高いことが望ましい。なお本実施形態において補助記録層124は磁気記録層122の上方に設けているが、下方に設けてもよい。
なお補助記録層124として、単一の層ではなく、高い垂直磁気異方性かつ高い飽和磁化MSを示す薄膜(連続層)を形成するCGC構造(Coupled Granular Continuous)としてもよい。なおCGC構造は、グラニュラー構造を有する磁気記録層と、PdやPtなどの非磁性物質からなる薄膜のカップリング制御層と、CoBとPdとの薄膜を積層した交互積層膜からなる交換エネルギー制御層とから構成することができる。
また、「磁気的に連続している」とは磁性が連続していることを意味している。「ほぼ連続している」とは、補助記録層124全体で観察すれば一つの磁石ではなく、結晶粒子の粒界などによって磁性が不連続となっていてもよいことを意味している。粒界は結晶の不連続のみではなく、Crが偏析していてもよく、さらに微少量の酸化物を含有させて偏析させても良い。ただし補助記録層124に酸化物を含有する粒界を形成した場合であっても、磁気記録層122の粒界よりも面積が小さい(酸化物の含有量が少ない)ことが好ましい。補助記録層124の機能と作用については必ずしも明確ではないが、磁気記録層122のグラニュラー磁性粒と磁気的相互作用を有する(交換結合を行う)ことによってHnおよびHcを調整することができ、耐熱揺らぎ特性およびSNRを向上させていると考えられる。またグラニュラー磁性粒と接続する結晶粒子(磁気的相互作用を有する結晶粒子)がグラニュラー磁性粒の断面よりも広面積となるため磁気ヘッドから多くの磁束を受けて磁化反転しやすくなり、全体のOW特性を向上させるものと考えられる。
媒体保護層126は、真空を保ったままカーボンをCVD法により成膜して形成することができる。媒体保護層126は、磁気ヘッドの衝撃から垂直磁気記録媒体100を防護するための層である。一般にCVD法によって成膜されたカーボンはスパッタ法によって成膜したものと比べて膜硬度が向上するので、磁気ヘッドからの衝撃に対してより有効に垂直磁気記録媒体100を防護することができる。
潤滑層128は、PFPE(パーフロロポリエーテル)をディップコート法により成膜することができる。PFPEは長い鎖状の分子構造を有し、媒体保護層126表面のN原子と高い親和性をもって結合する。この潤滑層128の作用により、垂直磁気記録媒体100の表面に磁気ヘッドが接触しても、媒体保護層126の損傷や欠損を防止することができる。
以上の製造工程により、垂直磁気記録媒体100を得ることができた。次に、本発明の特徴である下地層118、非磁性グラニュラー層120、および磁気記録層122に含まれる酸素の含有量の関係について説明する。
[下地層、非磁性グラニュラー層、および磁気記録層に含まれる酸素の含有量の関係]
本実施形態は、既に述べたように、ディスク基体110上に少なくとも、ルテニウムからなる下地層118(第1下地層118aおよび第2下地層118b)と、非磁性グラニュラー層120と、信号を記録するための磁気記録層122(第1磁気記録層122aおよび第2磁気記録層122b)とを、この順に備える垂直磁気記録媒体である。
本実施形態は、既に述べたように、ディスク基体110上に少なくとも、ルテニウムからなる下地層118(第1下地層118aおよび第2下地層118b)と、非磁性グラニュラー層120と、信号を記録するための磁気記録層122(第1磁気記録層122aおよび第2磁気記録層122b)とを、この順に備える垂直磁気記録媒体である。
上記の第1下地層118aに含まれる酸素の含有量をAmol%、第2下地層118bに含まれる酸素の含有量をBmol%、第1磁気記録層122aに含まれる酸素の含有量をCmol%とすると、含有量の関係は、A<B<Cであるとよい。なお、A≧0、B>0とする。また、上記の酸素とは、各層に含まれる、単体としての酸素原子、および酸化物としての酸素原子を示しており、酸素の含有量とは、単体としての酸素原子の量および酸化物としての酸素原子の量を併せた量である。
各層に含まれる単体としての酸素原子および酸化物としての酸素原子の量を併せた酸素の含有量が上記の関係式を満たすことにより、第1下地層118aから第1磁気記録層122aにいくにつれて、酸素の含有量、すなわち各層において結晶粒子となる物質以外の物質の含有量が段階的に多くなる。これにより、第1下地層118aから第1磁気記録層122aにかけて、結晶粒子を段階的(略連続的)に微細化させることができる。
また下地層118に酸素または酸化物を含有させることにより、下地層118のRuの結晶粒子の境界に酸素または酸化物(Ruの結晶粒子以外の物質)が析出するため、Ruの結晶粒子の分離が促進される。これにより、下地層118上に成膜される第1磁気記録層122aでは、下地層118のRuの結晶粒子上には第1磁気記録層122aの結晶粒子が析出し、下地層118の酸素(または酸化物)の境界上には、かかる境界を形成する酸素(または酸化物)と親和性が高い、第1磁気記録層122aに含まれる酸素(または酸化物)が析出し、粒界を形成する。したがって、第1磁気記録層122aの酸化物の粒界への析出を促進され、柱状の結晶粒子への酸化物の混入を低減することができ、第1磁気記録層122aにおける結晶粒子(磁性粒子)の結晶配向性が向上し、保磁力Hcを増大させることが可能となる。
更に、上述した如く下地層118に酸素を含有させることで、下地層118のRuの結晶粒子の更なる孤立化(分離)および微細化を促進することが可能となる。これにより、柱状の構造である下地層118の結晶粒子が微細化し、その微細化した下地層118の表面に磁気記録層122の磁性粒子が柱状に成長し、グラニュラー構造を形成するため、磁気記録層122の磁性粒子の微細化と孤立化を促進することができる。
なお、上記にA≧0、B>0と示したように、第1下地層118aには酸素が含まれていなくてもよい。これは、第1下地層118aには酸素が含まれていない場合であっても、A<B<Cという含有量の関係が成り立ち、上述した含有量の関係による効果を十分に得ることができるからである。
上記説明したように、下地層118に酸素を含有させ、下地層118および第1磁気記録層122aの酸素の含有量が上記関係式を満たすように設定することで、下地層118のRuの結晶粒子の分離を促進し、その影響により第1磁気記録層122aの結晶粒子と、粒界を形成する物質との分離を促進することができる。これにより、柱状の結晶粒子への酸化物の混入を低減し、第1磁気記録層122aにおける結晶粒子の結晶配向性の向上、ひいては保磁力Hcの向上が可能となる。
なお、第1下地層118aから第1磁気記録層122aまでの微細化が段階的に行われ、また第1磁気記録層122aの磁性粒子への酸化物の混入を低減させることができれば、第2磁気記録層122bの結晶粒子は、第1磁気記録層122aの結晶粒子の影響を受け自ずと微細化され、また磁性粒子への酸化物の混入が低減される。したがって、含有量の関係は上記不等式とするのみで足り、かかる不等式には第2磁気記録層122bに含まれる酸素の含有量は要素として含まれない。
また、本実施形態とは異なり、垂直磁気記録媒体100における磁気記録層122が1層のみで構成される場合には、下地層118(第1下地層118aおよび第2下地層118b)と単層の磁気記録層122に含まれる酸素の含有量が上記関係式を満たすよう設定すればよい。これにより、本実施形態と同様の利点を得ることができる。
なお、上記の第2下地層118bと第1磁気記録層122a(または単層の磁気記録層122)の酸素の含有量の関係は更に、10≦C/B≦140であるとよい。なお、「C/B」は「C÷B」のことである。これにより、第1磁気記録層122a(または単層の磁気記録層122)、およびその直下に存在する第2下地層118bに含まれる酸素の含有量を最適化し、上述した効果を最も効率的に得ることができる。
また、本実施形態のように下地層118(第1下地層118a)と磁気記録層122(第1磁気記録層122a)との間に非磁性グラニュラー層120が設けられている場合、非磁性グラニュラー層120に含まれる酸素の含有量をDmol%とし、下地層118(第1下地層118aおよび第2下地層118b)と非磁性グラニュラー層120に含まれる酸素の含有量がA<B<Dの関係式を満たすよう設定してもよい。これにより、第1下地層118aから非磁性グラニュラー層120にいくにつれて、酸素(結晶粒子となる物質以外の物質の含有量)が多くなり、第1下地層118aから非磁性グラニュラー層120にかけて、結晶粒子の分離を段階的(略連続的)に促進することができる。
また下地層118の分離の影響により、非磁性グラニュラー層120の結晶粒子の分離の促進および結晶粒子への酸化物の混入の低減が図れるため、非磁性グラニュラー層120の影響を受け、磁気記録層122の磁性粒子の分離の促進および磁性粒子への酸化物の混入の低減が可能となる。したがって、非磁性グラニュラー層120上に成膜される磁気記録層122の磁性粒子の結晶配向性を向上させ、保磁力Hcを増大させることが可能となる。
なお、上記の第2下地層118bと非磁性グラニュラー層120の酸素の含有量の関係は更に、20≦D/B≦160であるとよい。なお、「D/B」は「D÷B」のことである。これにより、非磁性グラニュラー層120、およびその直下に存在する第2下地層118bに含まれる酸素の含有量を最適化し、上述した効果を最も効率的に得ることができる。
以上、本実施形態においては下地層118を2層構成としたが、これに限定されるものではなく、下地層118を1層で構成することも可能である。かかる場合には、下地層118の下方(基体側)から上方(グラニュラー層側)になるにつれ、酸素の含有量が増加するように構成すればよい。
(実施例)
ディスク基体110上に、真空引きを行った成膜装置を用いて、DCマグネトロンスパッタリング法にてAr雰囲気中で、付着層112から補助記録層124まで順次成膜を行った。なお、断らない限り成膜時のArガス圧は0.6Paである。付着層112は、CrTi50を10nm成膜した。軟磁性層114は、第1軟磁性層114a、第2軟磁性層114cはそれぞれ(Co60Fe40)92-Ta3-Zr5を20nm成膜し、スペーサ層114bはRuを0.5nm成膜した。前下地層116はNiW5を7nm成膜した。第1下地層118aは酸素が含まれたRuを10nm成膜した。第2下地層118bは酸素が含まれたRuを5Paで10nm成膜した。非磁性グラニュラー層120は非磁性の(CoCr40)88-(SiO2)12を3Paで1nm成膜した。第1磁気記録層122aは(CoCr12Pt18)93-(Cr2O3)7を3Paで2nm成膜した。第2磁気記録層122bは(Co71Cr13Pt16)90-(SiO2)5-(TiO2)5を3Paで10nm成膜した。補助記録層126はCo62Cr18Pt15B5を7nm成膜した。保護層128はCVD法によりC2H4およびN2を用いて5nm成膜し、潤滑層130はディップコート法によりPFPEを用いて1.3nm形成した。
ディスク基体110上に、真空引きを行った成膜装置を用いて、DCマグネトロンスパッタリング法にてAr雰囲気中で、付着層112から補助記録層124まで順次成膜を行った。なお、断らない限り成膜時のArガス圧は0.6Paである。付着層112は、CrTi50を10nm成膜した。軟磁性層114は、第1軟磁性層114a、第2軟磁性層114cはそれぞれ(Co60Fe40)92-Ta3-Zr5を20nm成膜し、スペーサ層114bはRuを0.5nm成膜した。前下地層116はNiW5を7nm成膜した。第1下地層118aは酸素が含まれたRuを10nm成膜した。第2下地層118bは酸素が含まれたRuを5Paで10nm成膜した。非磁性グラニュラー層120は非磁性の(CoCr40)88-(SiO2)12を3Paで1nm成膜した。第1磁気記録層122aは(CoCr12Pt18)93-(Cr2O3)7を3Paで2nm成膜した。第2磁気記録層122bは(Co71Cr13Pt16)90-(SiO2)5-(TiO2)5を3Paで10nm成膜した。補助記録層126はCo62Cr18Pt15B5を7nm成膜した。保護層128はCVD法によりC2H4およびN2を用いて5nm成膜し、潤滑層130はディップコート法によりPFPEを用いて1.3nm形成した。
以下に、上記製造方法により得た垂直磁気記録媒体100を用いて、本発明の有効性を評価する。なお理解を容易にするため、以下に説明する垂直磁気記録媒体100は、第1下地層118aに含まれる酸素の含有量Aを0mol%とし、第2下地層118bに含まれる酸素の含有量Bと、第1磁気記録層122aに含まれる酸素の含有量C、または非磁性グラニュラー層120に含まれる酸素の含有量Dとの関係について説明する。かかる場合においても、A<B<Cとなるのは言うまでもない。
図2は、第2下地層118bと第1磁気記録層122aの酸素の含有量比C/Bと保磁力Hcの関係を示すグラフである。図2に示すように、保磁力Hcは、酸素の含有量比C/Bが増大すると著しく上昇し、C/Bが30付近となったときにピークに達し、更にC/Bを増大させると緩やかに下降する。高記録密度化に伴って狭隘化するトラック幅でもデータ保持を可能とするために必要な保磁力Hcの基準値は5250Oe以上であるため、図2を参照すると、C/Bは10~140の範囲が好適であることが理解できる。したがって、第2下地層118bと第1磁気記録層122aにおける酸素の含有量の関係は、10≦C/B≦140であるとよい。
なお、図2において、C/Bが30付近から0に近づくにつれて著しく低下していることから、C/Bが1未満、第2下地層118bの酸素の含有量の関係と第1磁気記録層122aの酸素の含有量の関係がすなわちB>Cとなることが好ましくないのは言うまでもない。
図3は、第2下地層118bと非磁性グラニュラー層120の酸素の含有量比D/Bと保磁力Hcの関係を示すグラフである。図3に示すように、保磁力Hcは、酸素の含有量比D/Bが増大すると著しく上昇し、D/B60付近となったときにピークに達し、更にD/Bを増大させると緩やかに下降する。上述した如く保磁力Hcの基準値は5250Oe以上であるため、図3を参照すると、D/Bは20≦D/B≦160の範囲が好適であることが理解できる。したがって、第2下地層118bと非磁性グラニュラー層120における酸素の含有量の関係は、20≦D/B≦160であるとよい。
なお、図3において、D/Bが60付近から0に近づくにつれて著しく低下していることから、D/Bが1未満、第2下地層118bの酸素の含有量の関係と非磁性グラニュラー層120の酸素の含有量の関係がすなわちB>Dとなることが好ましくないのは言うまでもない。
図4は、第2下地層118bの酸素の含有量と保磁力Hcの関係を示す図である。図4に示すように、保磁力Hcは、第2下地層118bの酸素含有量が増加すると上昇し、かかる酸素含有量が0.2mol%付近を越えると下降する。これは、第2下地層118bに酸素または酸化物を含有させることにより、第2下地層118bのRuの結晶粒子の分離が促進され、これにより磁気記録層122の酸化物の粒界への析出を促進されたため、柱状の結晶粒子への酸化物の混入を低減することができ、結晶配向性が向上し、保磁力Hcを増大したと推測される。なお、酸素の含有量を0.2mol%よりも増加させていくと、Ruの結晶は微細化されすぎ、その結果、Ruの結晶の結晶性が徐々に失われてしまい、その上に存在する層の結晶粒子の結晶配向性の向上に寄与することができなくなったと推測される。
上記説明した如く、第1実施形態にかかる垂直磁気記録媒体によれば、下地層118から磁気記録層122にかけての各層の酸素の含有量を最適化することで、磁気記録層122の磁性粒子への酸化物の混入を低減し、磁性粒子の結晶配向性を向上することができ、保磁力Hcを増大させ、垂直磁気記録媒体の信頼性を向上することが可能となる。
(第2実施形態)
既に述べたように、垂直磁気記録媒体の高記録密度化を達成するためには、SNRの向上が不可欠であり、SNRを向上するためには、磁気記録層の磁性粒子の微細化および孤立化を促進する必要がある。発明者らが鋭意検討したところ、磁気記録層の磁性粒子(結晶粒子)の微細化および孤立化は、その成長の基礎となる下地層等、すなわち当該磁気記録層よりもディスク基体側に存在する層に大きく影響を受けることがわかった。かかる層は酸素を含有することでその状態が変化することは、第1実施形態において述べた通りである。
既に述べたように、垂直磁気記録媒体の高記録密度化を達成するためには、SNRの向上が不可欠であり、SNRを向上するためには、磁気記録層の磁性粒子の微細化および孤立化を促進する必要がある。発明者らが鋭意検討したところ、磁気記録層の磁性粒子(結晶粒子)の微細化および孤立化は、その成長の基礎となる下地層等、すなわち当該磁気記録層よりもディスク基体側に存在する層に大きく影響を受けることがわかった。かかる層は酸素を含有することでその状態が変化することは、第1実施形態において述べた通りである。
そして、第1実施形態では、下地層から磁気記録層にかけて段階的に酸素の含有量を増加させることにより、磁性粒子の結晶配向性を向上させていたのに対し、第2実施形態では、下地層に、酸素と、磁気記録層と下地層との間に介在するグラニュラー層に含まれる元素を含有させることにより、グラニュラー層の結晶粒子の微細化と孤立化を図る。
以下、まず第2実施形態にかかる垂直磁気記録媒体およびその製造方法の実施形態について説明した後に、第2実施形態の特徴である下地層118およびグラニュラー層における元素の構成について説明する。なお、第2実施形態にかかる垂直磁気記録媒体およびその製造方法の実施形態については、重複を避けるため第1実施形態との差分のみを説明する。
第2実施形態においては、第2下地層118bを成膜する際のスパッタリングに、グラニュラー層を構成する元素の酸化物が含まれているターゲットを用いる。これにより、第2下地層118bに酸素を含有させ、Ruの結晶粒子の微細化を促進することができる。その結果、下地層118の表面には微細な凹凸が生じ、グラニュラー層の結晶粒子の孤立化および微細化が促進され、SNRを向上することができる。
また、かかる酸化物に含まれている元素、すなわち第2下地層118bに酸素を含有させるための担体となる元素はグラニュラー層を構成する元素である。これにより、グラニュラー層の結晶配向性の低下を防止することができる。更に、上記の如くグラニュラー層を構成する元素の酸化物が含まれているターゲットを用いることで、リアクティブスパッタ法を用いた場合よりも容易且つ均一に所望する量の酸素を第2下地層118bに含有させることが可能となる。
[下地層118およびグラニュラー層における元素の構成]
第1実施形態と同様に、第2実施形態においても、下地層118は第1下地層118aおよび第2下地層118bの2層から構成されている。そして、Co系合金からなり結晶粒子が柱状に成長したグラニュラー構造を有する層は、非磁性グラニュラー層120、および磁気記録層122(第1磁気記録層122aおよび第2磁気記録層122b)である。かかるグラニュラー構造を有する層の中でも、下地層118(第2下地層118b)上に設けられている層は非磁性グラニュラー層120であることから、本願が示すグラニュラー層は非磁性グラニュラー層120となる。したがって、以下、本実施形態におけるグラニュラー層として非磁性グラニュラー層120を例に挙げて説明する。
第1実施形態と同様に、第2実施形態においても、下地層118は第1下地層118aおよび第2下地層118bの2層から構成されている。そして、Co系合金からなり結晶粒子が柱状に成長したグラニュラー構造を有する層は、非磁性グラニュラー層120、および磁気記録層122(第1磁気記録層122aおよび第2磁気記録層122b)である。かかるグラニュラー構造を有する層の中でも、下地層118(第2下地層118b)上に設けられている層は非磁性グラニュラー層120であることから、本願が示すグラニュラー層は非磁性グラニュラー層120となる。したがって、以下、本実施形態におけるグラニュラー層として非磁性グラニュラー層120を例に挙げて説明する。
第2実施形態において、第2下地層118bはグラニュラー層、すなわち非磁性グラニュラー層120に含まれる元素および酸素を含有する。
第2下地層118bに酸素を含有することで、第2下地層118bのRuの結晶粒子の微細化が促進され、これにより第2下地層118b上に成膜される層の結晶粒子も微細化される。また、Ruの結晶粒子の微細化により、第2下地層118bの表面に微細な凹凸が生じるため、非磁性グラニュラー層120の結晶粒子はかかる凹凸の凸上に柱状のグラニュラー構造を形成し、結晶粒子の孤立化が促進される。これにより、非磁性グラニュラー層120上に成膜される磁気記録層122の磁性粒子の孤立化をも促進することができ、SNRを向上することが可能となる。
また、第2下地層118bに含有される元素は、第2下地層118bの成膜に用いるターゲットに含まれていた酸化物に含有されていた元素であり、第2下地層118bに酸素を含有させるための担体として用いられた物質である。かかる酸化物はスパッタリングの際に分解するため、第2下地層118bは、Ruと、酸化物に含有されていた元素と、酸素との混合物から形成されることとなる。したがって、第2下地層118bに含有される元素を、非磁性グラニュラー層120を構成する元素とすることで、非磁性グラニュラー層120の結晶配向性の低下を招くことなく、第2下地層118bに酸素を含有させることが可能となる。
第1実施形態と同様に、第2実施形態においても、非磁性グラニュラー層120はCoCr-SiO2からなる。かかるCoCr-SiO2はCoCr合金(Co系合金)であるので、第2下地層118bが含有する元素としては、まずCoもしくはCrのいずれか一方または両方が挙げられる。次に、CoCr-SiO2は、Coの結晶粒子の周囲に偏析して粒界を形成する酸化物としてSiO2を含んでいるので、かかる元素としてはSiが挙げられる。したがって、第2下地層118bが含有する元素は、Co、Cr、Siからなる群から1または複数選択することができる。
上記の中でも、Coは、結晶構造がRuと同様にhcp構造であり、格子定数もRuと近いため、第2下地層118bに含有されてもかかる第2下地層118bの結晶配向性の低下を招くことがない。またCoは、ギブスの自由エネルギーΔGがRuより大きいので、その酸化物はRuの酸化物よりも還元されやすい。このため、第2下地層118bの成膜の際に、Coの酸化物に含まれる酸素原子がかかる酸化物から脱離し、Ruと結合してRu酸化物を形成し、第2下地層118bに効率的に酸素を含有させることが可能となる。したがって、第2下地層118bが含有する、すなわち第2下地層118bの成膜に用いるターゲットに含まれる酸化物を構成する元素としては、Coが最適である。
上記の粒界を形成する酸化物としては、SiO2以外にTiO2、Cr2O3を好適に用いることができる。酸化物がTiO2の場合には、第2下地層118bが含有する元素はCoもしくはTiいずれか一方または両方であり、酸化物がCr2O3の場合には、第2下地層118bが含有する元素はCoもしくはCrいずれか一方または両方である。更に、かかる酸化物としては、本実施形態中に示した物質を用いることもでき、その場合、当該物質を構成する元素が、第2下地層118bが含有する元素となることは言うまでもない。
また、本実施形態におけるグラニュラー層、すなわち非磁性グラニュラー層120はCoCr-SiO2からなるため、粒界を形成する酸化物は1種類であるが、これに限定されるものではなく、粒界を形成する酸化物は複数であってもよい。かかる場合には、その複数の酸化物を構成する元素が、第2下地層118bが含有する元素となる。例えば、グラニュラー層がCoCr-SiO2-TiO2からなる場合には、第2下地層118bが含有する元素は、Co、Cr、Si、Tiからなる群から1または複数選択することができる。
なお、本実施形態においては第2下地層118bのみにグラニュラー層(非磁性グラニュラー層120)に含まれる元素および酸素を含有させているが、これに限定されるものではなく、少なくとも第2下地層118bにかかる元素および酸素を含有すればよい。したがって、第1下地層118aおよび第2下地層118bの両層にかかる元素および酸素を含有してもよい。
また、下地層118が含有する元素は、かかる元素の酸化物のギブスの自由エネルギーΔGがRuの酸化物より大きい元素であるとよい。これは、上述した如く、ギブスの自由エネルギーΔGがRuより大きい酸化物はRuの酸化物よりも還元されやすいからである。したがって、下地層118の成膜の際に、RuよりもΔGが大きい元素の酸化物に含まれる酸素原子がかかる酸化物から脱離し、Ruと結合してRu酸化物を形成することで、下地層118に効率的に酸素を含有させることが可能となるからである。
なお、本実施形態においては第2下地層118b上に非磁性グラニュラー層120を設けているがこれに限定されるものではない。例えば非磁性グラニュラー層120を設けない場合には、本願が示すグラニュラー層は第1磁気記録層122aとなり、第2下地層118bが含有する元素は、第1磁気記録層122aを構成する元素となる。
また、本実施形態では下地層118が第1下地層118aと第2下地層118bからなる2層構造であるが、これに限定されるものではなく、下地層118は単層であってもよい。更に、本実施形態では磁気記録層122においても第1磁気記録層122aと第2磁気記録層122bからなる2層構造となっているが、これに限定されるものではなく、磁気記録層122は単層であってもよい。
(実施例)
第2下地層118b以外は、第1実施形態と同様にディスク基体110上に、真空引きを行った成膜装置を用いて、DCマグネトロンスパッタリング法にてAr雰囲気中で、付着層112から補助記録層124まで順次成膜を行った。第2下地層118bは、非磁性グラニュラー層120を構成する元素の酸化物が含まれているターゲットを用いて所定圧力より高い圧力(高圧:例えば4.5~7Pa)のAr雰囲気下で、酸素および非磁性グラニュラー層120を構成する元素を含有するRu膜を成膜した。
第2下地層118b以外は、第1実施形態と同様にディスク基体110上に、真空引きを行った成膜装置を用いて、DCマグネトロンスパッタリング法にてAr雰囲気中で、付着層112から補助記録層124まで順次成膜を行った。第2下地層118bは、非磁性グラニュラー層120を構成する元素の酸化物が含まれているターゲットを用いて所定圧力より高い圧力(高圧:例えば4.5~7Pa)のAr雰囲気下で、酸素および非磁性グラニュラー層120を構成する元素を含有するRu膜を成膜した。
以下に、上記製造方法により得た第2実施形態にかかる垂直磁気記録媒体100を用いて、本発明の有効性を評価する。図5は、実施例および比較例の垂直磁気記録媒体100の性能評価を説明する図である。ここで、垂直磁気記録媒体100の更なる高記録密度化を達成するために要求されるSNRの値は18.1以上であり、垂直磁気記録媒体100の熱揺らぎ現象を抑制し、その信頼性を確保するために要求される保磁力Hcの値は、4500Oe以上である。実施例1はCoの酸化物が含まれているターゲットを、実施例2はCrの酸化物が含まれているターゲットを、実施例3はSiの酸化物が含まれているターゲットを用いて各々第2下地層を成膜した垂直磁気記録媒体100である。また、比較例1は酸化物が含まれていないRuのみのターゲットを、比較例2はTiの酸化物が含まれているターゲットを、比較例3はTaの酸化物が含まれているターゲットを用いて各々第2下地層を成膜した垂直磁気記録媒体100である。なお、いずれの種類の酸化物も、酸素が5000wtppmとなるように含有させた。
なお、図5中の性能評価では、SNRが高いものを◎、SNRが同程度の値の場合、保磁力Hcが高いが高いものから○、△の順の評価とした。なお、要求されるSNRの値および保磁力Hc値のいずれか一方でも満たせなかったものは、評価を×とした。
図5に示すように、すべての実施例において、第2下地層118bに酸素を含まない垂直磁気記録媒体100、すなわち比較例1よりもSNR、保磁力Hc共に高い値を示し、優れた評価を得た。このことから、非磁性グラニュラー層120、すなわち第2下地層118bの直上となる層を構成する元素の酸化物が含まれているターゲットを用いて第2下地層118bを成膜することで、第2下地層118bに酸素が含有され、これにより第2下地層118bのRuの結晶粒子の微細化が促進されたことがわかる。その結果、非磁性グラニュラー層120、ひいては磁気記録層122の結晶粒子の孤立化および微細化が促進され、SNRが向上したと理解できる。したがって、第2下地層118bに酸素を含有することが垂直磁気記録媒体100の性能向上に有効であることがわかる。
また実施例1、2および3を比較すると、かかる実施例は非磁性グラニュラー層120を構成する元素を含んでいるにも拘らず、その元素の種類により評価が異なっている。これは、実施例1に含まれるCoは、結晶構造がRuと同様のhcp構造であり、格子定数もRuと近いことから、かかるCoが第2下地層118bに含まれても第2下地層118bの結晶配向性を維持することができ、その上に成膜される非磁性グラニュラー層120および磁気記録層122の結晶配向性にも影響を及ぼさなかったためと考えられる。また、CoはRuよりもギブスの自由エネルギーΔGが大きいため、Coの酸化物の酸素原子がRuと結合してRu酸化物を形成し、酸素が第2下地層118bに効率的に含有されることで、第2下地層118bの結晶粒子の微細化がより促進されたと考察される。
実施例2においては、含有する元素がCrであり、やはりグラニュラー層の結晶粒子に含まれる元素であるために、その比率にわずかな変更を生じさせるものの、影響は極めて小さいと考えられる。実施例3においては、実施例1および実施例2よりも低い評価となっている。これは、第2下地層118bに含有する元素が、粒界を形成する酸化物を構成するSiであることから、粒界に拡散した場合には影響が極めて小さいと考えられるが、結晶粒子に拡散して結晶配向性を乱している可能性が考えられる。上記の結果から、第2下地層118bに含有する元素としては、Coが最適であることが理解できる。
なお、比較例2および3では、非磁性グラニュラー層120を構成する元素ではない元素が第2下地層118bに含有されており、かかる比較例は実施例に比べて性能評価が低い。これは、第2下地層118bに非磁性グラニュラー層120を構成する元素ではない元素が混入することで、下地層118によるグラニュラー層の結晶配向性の向上作用が阻害されてしまうためと考えられる。
ここで、本実施形態では第2下地層118bの直上となるグラニュラー層が非磁性グラニュラー層120であり、かかる非磁性グラニュラー層120を構成する物質がCoCr-SiO2であったため、比較例2や比較例3は低い評価となっている。しかし、例えば非磁性グラニュラー層120がCoCr-SiO2からなる場合や、垂直磁気記録媒体に非磁性グラニュラー層が設けられておらず、第2下地層118bの直上となるグラニュラー層がCoCr-SiO2-TiO2からなる磁気記録層である場合等においては、比較例2においても高いSNRや保磁力Hcを得ることができ、高い性能評価となるであろうことは容易に推測可能である。比較例3についても同様である。
上記説明した如く、第2実施形態にかかる垂直磁気記録媒体によれば、下地層118の直上に成膜される、グラニュラー構造を有するグラニュラー層に含まれる元素の酸化物を含有したターゲットを用いて下地層の成膜を行うことで、かかる元素を担体として下地層118に酸素を含有させることが可能となる。これにより、下地層118におけるRuの結晶粒子の微細化を促進し、グラニュラー層、ひいては磁気記録層122の結晶粒子の更なる微細化と孤立化を図ることができ、SNRの向上を図ることができる。したがって、垂直磁気記録媒体100の更なる高記録密度化を達成することが可能である。
(第3実施形態)
垂直磁気記録媒体の高記録密度化を達成するために発明者らが鋭意検討したところ、下地層として、ガス圧の異なるRu2層の成膜だけではなく、その間に酸化物(酸素)含有のRu材料を挟んで3層を成膜することにより、分離性の促進による記録再生特性の改善とRu#2ガス圧低下による信頼性向上との両立を図れることを見出した。
垂直磁気記録媒体の高記録密度化を達成するために発明者らが鋭意検討したところ、下地層として、ガス圧の異なるRu2層の成膜だけではなく、その間に酸化物(酸素)含有のRu材料を挟んで3層を成膜することにより、分離性の促進による記録再生特性の改善とRu#2ガス圧低下による信頼性向上との両立を図れることを見出した。
したがって、第3実施形態では、Ruからなる下地層が、第1実施形態のようなガス圧の異なる成膜プロセスにて成膜されたRu層の2層だけではなく、その間に酸化物(酸素)を含有するRu材料からなるRu層を挟んだ3層からなる垂直磁気記録媒体について説明する。なお、第3実施形態にかかる垂直磁気記録媒体およびその製造方法の実施形態については、重複を避けるため第1実施形態との差分のみを説明する。
図6は、第3実施形態にかかる垂直磁気記録媒体の構成を説明する図である。図6に示すように、垂直磁気記録媒体200は、ディスク基体110、付着層112、軟磁性層114、前下地層116、下地層218、磁気記録層122、補助記録層124、媒体保護層126、潤滑層128で構成されている。
図7は、図6に示す垂直磁気記録媒体200における下地層218の構成図である。第3実施形態において下地層218(Ru系下地層、中間層と称されることもある)は、図7に示すRuからなる3層構造となっている。すなわち、下地層218は、下層側の第1下地層218a(第1の下地層であるRu#1層)、上層側の第3下地層218c(第3の下地層であるRu#2層)、第1下地層218a(Ru#1層)と第3下地層218c(Ru#2層)との間に挟まれ酸化物を含有した第2下地層218b(第2の下地層である酸素含有Ru層)で構成される。
酸化物(酸素)を含有しないRu層、すなわち第1下地層218aおよび第3下地層218cの材質としては、Ruの他に、RuCr、RuCoから選択することができる。Ruはhcp構造をとり、Coを主成分とする磁気記録層を良好に配向させることができる。酸化物(酸素)を含有するRu層、すなわち第2下地層218bの材質としては、Ru-SiO2、Ru-TiO2、Ru-Cr2O3、Ru-CoO、Ru-CuO、RuO、Ru-SiO2+TiO2、Ru-TiO2+Cr2O3、Ru-SiO2+Cr2O3、Ru-SiO2+TiO2+Cr2O3から選択することができる。Ru+酸化物、Ru-SiO2+TiO2等の複合酸化物などで特性の改善を期待できる。
図8は、下地層218の材料と成膜ガス圧との関係を示す図である。図8に示すように、下地層218の成膜プロセスにおけるガス圧条件は、上層側の第3下地層218cを形成する際に、下層側の第1下地層218aを形成するときよりも、Arガスのガス圧を高くしている。また、第2下地層218bを形成するときのガス圧は、第1下地層218aを形成するときと同様の低ガス圧、又はそれよりも高い高ガス圧のいずれでもよい。ただし、高ガス圧とする場合には膜が疎の状態になり信頼性が悪化しない程度に抑える必要がある。
ここで、第1実施形態において述べたように、下地層(本実施形態においては上層側の第3下地層218c)を形成する際にガス圧を高くすると、結晶配向性を改善することができる反面、膜が疎となり信頼性が低下する原因となる。そこで、第3実施形態では、第1下地層218a(Ru#1層)と第3下地層218c(Ru#2層)との間に第2下地層218b(酸素含有Ru層)を挟んだ構造とした。そのため、磁性粒子の分離性を改善する作用が得られ、第3下地層218cを形成する際のArガスのガス圧を下げても信頼性を維持することができる。高ガス圧では6Paから4Paに落としても、記録再生特性の劣化は見られなかった。
なお、第1下地層218aおよび第2下地層218bのうち少なくとも第1下地層218aは0.3Pa~1.5Paの低ガス圧で成膜され、第2下地層218bおよび第3下地層218cのうち少なくとも第3下地層218cは3Pa~7Paの高ガス圧で成膜されることが好ましい。
以上の製造工程により、垂直磁気記録媒体200を得ることができる。なお、垂直磁気記録媒体200には、第1実施形態において設けられていた非磁性グラニュラー層120が設けられていない(図6参照)。これは、非磁性グラニュラー層120は必ずしも必要ではないからであるが、かかる構成に限定するものではなく、垂直磁気記録媒体200においても補助記録層124を設けてもよい。
(実施例)
以下に、実施例と比較例を用いて本発明の有効性について説明する。なお、以下の説明では、まず実施例および比較例の垂直磁気記録媒体の構成について詳述し、その後にそれらの評価について詳述する。
以下に、実施例と比較例を用いて本発明の有効性について説明する。なお、以下の説明では、まず実施例および比較例の垂直磁気記録媒体の構成について詳述し、その後にそれらの評価について詳述する。
[実施例4]
アモルファスのアルミノシリケートガラスをダイレクトプレスで円盤状に成型し、ガラスディスクを作成した。そして、このガラスディスクに研削、研磨、化学強化を順次施し、化学強化ガラスディスクからなる平滑な非磁性のディスク基体110を得た。ディスク基体110の直径は、65mm、内径は20mm、ディスク厚は0.635mmの2.5インチ型磁気ディスク用ディスク基体である。得られたディスク基体110の表面粗さをAFM(原子間力顕微鏡)で観察したところ、Rmaxが2.18nm、Raが0.18nmの平滑な表面であることを確認した。尚、Rmax及びRaは、日本工業規格(JIS)に従う。
アモルファスのアルミノシリケートガラスをダイレクトプレスで円盤状に成型し、ガラスディスクを作成した。そして、このガラスディスクに研削、研磨、化学強化を順次施し、化学強化ガラスディスクからなる平滑な非磁性のディスク基体110を得た。ディスク基体110の直径は、65mm、内径は20mm、ディスク厚は0.635mmの2.5インチ型磁気ディスク用ディスク基体である。得られたディスク基体110の表面粗さをAFM(原子間力顕微鏡)で観察したところ、Rmaxが2.18nm、Raが0.18nmの平滑な表面であることを確認した。尚、Rmax及びRaは、日本工業規格(JIS)に従う。
ディスク基体110上に、DCマグネトロンスパッタリングで順次、付着層112、軟磁性層114、前下地層116、下地層218、磁気記録層122、補助記録層124の成膜を行った。なお、断らない限り成膜時のArガス圧は0.6Paである。付着層112としては、10nmのCrTi50層をTi合金ターゲットを用いて成膜した。軟磁性層114としては、非磁性層を挟んで反強磁性交換結合する2層の軟磁性材料の層の積層膜を成膜した。軟磁性層114の成膜においては、最初に、1層目の軟磁性材料の層(第1軟磁性層114a)として、24nmの(Co60Fe40)92-Ta3-Zr5(アモルファス層)を成膜した。次に、非磁性層(スペーサ層114b)として、2nmのRu層を成膜した。そして、2層目の軟磁性材料の層(第2軟磁性層114c)として、1層目の軟磁性材料の層と同様にして、22.5nmのアモルファス層を成膜した。続いて、軟磁性層114上に、前下地層116として、6nmのNiW5層を成膜した。
次に、下地層218として、3層のRu層を成膜した。下層側の第1下地層218a(Ru#1層)は、成膜時におけるスパッタリングガスのガス圧を0.7Paとし、膜厚が10nmの層を成膜した。第2下地層218b(酸素含有Ru層)は、5000wtppmとなるように酸素を含有させたRuターゲット(Ru-O)を用いて、スパッタリングガスのガス圧4Paで成膜した。第2下地層218bの膜厚は2nmとした。上層側の第3下地層218c(Ru#2層)は、成膜時におけるスパッタリングガスのガス圧を4.0Paとし、膜厚が8nmの層を成膜した。上層側の第3下地層218cの成膜時のガス圧は従来のガス圧(6Pa)から4Paへと低下させている。
そして、磁気記録層122として、(Co71Cr13Pt16)90-(SiO2)5-(TiO2)4-(Cr2O3)1からなる硬磁性体のターゲットを用いて、7.5nm成膜した。次に非磁性層を挟んで補助記録層124として、7nmのCo62Cr18Pt15B5膜を成膜した。補助記録層124の成膜に続いて、CVD法により、炭化水素(水素化カーボン)からなる媒体保護層126を成膜した。媒体保護層126の膜厚は、5nmとした。その後、PFPE(パーフロロポリエーテル)からなる潤滑層128を、ディップコート法により1.3nm形成した。潤滑層128の膜厚は1nmとした。以上のようにして、実施例4にかかる垂直磁気記録媒体を作成した。
[実施例5]
実施例5は、下地層218以外は実施例4と同一条件としたので、下地層218についてのみ説明する。下層側の第1下地層218a(Ru#1層)は、成膜時におけるスパッタリングガスのガス圧を0.5Paとし、膜厚が10nmの層を成膜した。第2下地層218bは、酸素が5000wtppmとなるようにSiO2を含有させたRuターゲット(Ru-SiO2)を用いて、スパッタリングガスのガス圧4.5Paとして成膜した。第2下地層218bの膜厚は4nmとした。上層側の第3下地層218c(Ru#2層)は、成膜時におけるスパッタリングガスのガス圧を4.5Paとし、膜厚が6nmの層を成膜した。下地層218以外は、実施例4と同一条件にて、実施例5にかかる垂直磁気記録媒体を作成した。
実施例5は、下地層218以外は実施例4と同一条件としたので、下地層218についてのみ説明する。下層側の第1下地層218a(Ru#1層)は、成膜時におけるスパッタリングガスのガス圧を0.5Paとし、膜厚が10nmの層を成膜した。第2下地層218bは、酸素が5000wtppmとなるようにSiO2を含有させたRuターゲット(Ru-SiO2)を用いて、スパッタリングガスのガス圧4.5Paとして成膜した。第2下地層218bの膜厚は4nmとした。上層側の第3下地層218c(Ru#2層)は、成膜時におけるスパッタリングガスのガス圧を4.5Paとし、膜厚が6nmの層を成膜した。下地層218以外は、実施例4と同一条件にて、実施例5にかかる垂直磁気記録媒体を作成した。
[実施例6]
実施例6は、下地層218以外は、実施例4と同一条件としたので、下地層218についてのみ説明する。下層側の第1下地層218a(Ru#1層)は、成膜時におけるスパッタリングガスのガス圧を0.7Paとし、膜厚が12nmの層を成膜した。第2下地層218bは、酸素が5000wtppmとなるようにTiO2を含有させたRuターゲット(Ru-TiO2)を用いて、スパッタリングガスのガス圧4.2Paとして成膜した。第2下地層218bの膜厚は3nmとした。上層側の第3下地層218c(Ru#2層)は、成膜時におけるスパッタリングガスのガス圧を4.2Paとし、膜厚が7nmの層を成膜した。下地層218以外は、実施例4と同一条件にて、実施例6にかかる垂直磁気記録媒体を作成した。
実施例6は、下地層218以外は、実施例4と同一条件としたので、下地層218についてのみ説明する。下層側の第1下地層218a(Ru#1層)は、成膜時におけるスパッタリングガスのガス圧を0.7Paとし、膜厚が12nmの層を成膜した。第2下地層218bは、酸素が5000wtppmとなるようにTiO2を含有させたRuターゲット(Ru-TiO2)を用いて、スパッタリングガスのガス圧4.2Paとして成膜した。第2下地層218bの膜厚は3nmとした。上層側の第3下地層218c(Ru#2層)は、成膜時におけるスパッタリングガスのガス圧を4.2Paとし、膜厚が7nmの層を成膜した。下地層218以外は、実施例4と同一条件にて、実施例6にかかる垂直磁気記録媒体を作成した。
[実施例7]
実施例7は、下地層218以外は、実施例4と同一条件としたので、下地層218についてのみ説明する。下層側の第1下地層218a(Ru#1層)は、成膜時におけるスパッタリングガスのガス圧を0.6Paとし、膜厚が10nmの層を成膜した。第2下地層218bは、酸素が5000wtppmとなるようにCr2O3を含有させたRuターゲット(Ru-Cr2O3)を用いて、スパッタリングガスのガス圧4.0Paとして成膜した。第2下地層218bの膜厚は3nmとした。上層側の第3下地層218c(Ru#2層)は、成膜時におけるスパッタリングガスのガス圧を4.0Paとし、膜厚が7nmの層を成膜した。下地層218以外は、実施例4と同一条件にて、実施例7にかかる垂直磁気記録媒体を作成した。
実施例7は、下地層218以外は、実施例4と同一条件としたので、下地層218についてのみ説明する。下層側の第1下地層218a(Ru#1層)は、成膜時におけるスパッタリングガスのガス圧を0.6Paとし、膜厚が10nmの層を成膜した。第2下地層218bは、酸素が5000wtppmとなるようにCr2O3を含有させたRuターゲット(Ru-Cr2O3)を用いて、スパッタリングガスのガス圧4.0Paとして成膜した。第2下地層218bの膜厚は3nmとした。上層側の第3下地層218c(Ru#2層)は、成膜時におけるスパッタリングガスのガス圧を4.0Paとし、膜厚が7nmの層を成膜した。下地層218以外は、実施例4と同一条件にて、実施例7にかかる垂直磁気記録媒体を作成した。
[実施例8]
実施例8は、下地層218以外は、実施例4と同一条件としたので、下地層218についてのみ説明する。下層側の第1下地層218a(Ru#1層)は、成膜時におけるスパッタリングガスのガス圧を0.7Paとし、膜厚が8nmの層を成膜した。第2下地層218bは、酸素が5000wtppmとなるようにCoOを含有させたRuターゲット(Ru-CoO)を用いて、スパッタリングガスのガス圧4.0Paとして成膜した。第2下地層218bの膜厚は2nmとした。上層側の第3下地層218c(Ru#2層)は、成膜時におけるスパッタリングガスのガス圧を4.0Paとし、膜厚が8nmの層を成膜した。下地層218以外は、実施例4と同一条件にて、実施例8にかかる垂直磁気記録媒体を作成した。
実施例8は、下地層218以外は、実施例4と同一条件としたので、下地層218についてのみ説明する。下層側の第1下地層218a(Ru#1層)は、成膜時におけるスパッタリングガスのガス圧を0.7Paとし、膜厚が8nmの層を成膜した。第2下地層218bは、酸素が5000wtppmとなるようにCoOを含有させたRuターゲット(Ru-CoO)を用いて、スパッタリングガスのガス圧4.0Paとして成膜した。第2下地層218bの膜厚は2nmとした。上層側の第3下地層218c(Ru#2層)は、成膜時におけるスパッタリングガスのガス圧を4.0Paとし、膜厚が8nmの層を成膜した。下地層218以外は、実施例4と同一条件にて、実施例8にかかる垂直磁気記録媒体を作成した。
[比較例4]
比較例4は、下地層を酸化物を含有しないRu2層とし、下地層以外は実施例4と同様にして作製した。図9は、比較例の垂直磁気記録媒体における下地層の材料と成膜ガス圧との関係を示す図である。比較例4では、図9に示すように、下地層として、2層(第1下地層であるRu#1層+第2下地層であるRu#2層)のRu層を成膜した。下層側のRu#1層は、成膜時におけるスパッタリングガスのガス圧は0.7Pa(低ガス圧)とし、膜厚は10nmとした。上層側のRu#2層は、成膜時におけるスパッタリングガスのガス圧は4.0Pa(高ガス圧)とし、膜厚は10nmとした。
比較例4は、下地層を酸化物を含有しないRu2層とし、下地層以外は実施例4と同様にして作製した。図9は、比較例の垂直磁気記録媒体における下地層の材料と成膜ガス圧との関係を示す図である。比較例4では、図9に示すように、下地層として、2層(第1下地層であるRu#1層+第2下地層であるRu#2層)のRu層を成膜した。下層側のRu#1層は、成膜時におけるスパッタリングガスのガス圧は0.7Pa(低ガス圧)とし、膜厚は10nmとした。上層側のRu#2層は、成膜時におけるスパッタリングガスのガス圧は4.0Pa(高ガス圧)とし、膜厚は10nmとした。
(評価)
図10は、実施例4~8および比較例4の特性一覧を示す図である。同図に示す特性一覧における、実施例4から8に関する△θ50(Ru)、△θ50(Co)は、第1下地層218a+第2下地層218b+第3下地層218c(3層)を含む垂直磁気記録媒体200(磁気ディスク全体)の配向度であり、比較例4の△θ50(Ru)、△θ50(Co)は、Ru#1層+Ru#2層からなる下地層(2層)を含む磁気ディスク全体の配向度である。なお、実施例4~8及び比較例4ともに、Coに関しては、その上部にある磁気記録層122のCoの配向度を示している。比較例4と比べて、実施例4から8では、第2下地層218bの配向度の劣化を生じていないことが確認される。
図10は、実施例4~8および比較例4の特性一覧を示す図である。同図に示す特性一覧における、実施例4から8に関する△θ50(Ru)、△θ50(Co)は、第1下地層218a+第2下地層218b+第3下地層218c(3層)を含む垂直磁気記録媒体200(磁気ディスク全体)の配向度であり、比較例4の△θ50(Ru)、△θ50(Co)は、Ru#1層+Ru#2層からなる下地層(2層)を含む磁気ディスク全体の配向度である。なお、実施例4~8及び比較例4ともに、Coに関しては、その上部にある磁気記録層122のCoの配向度を示している。比較例4と比べて、実施例4から8では、第2下地層218bの配向度の劣化を生じていないことが確認される。
また、実施例4~8の評価項目bER、MWw、Squash、SNmから、垂直磁気記録媒体の下地層の成膜において、第3実施形態のように、Ru2層の間(第1下地層218aと第3下地層218cの間)に、酸化物(酸素)含有Ruターゲットにより成膜される層(第2下地層218b)を導入し3層とすることで、分離性の促進、つまりRW特性(bER、MWw、Squash、SNm)の改善が図られていることが確認できる。また、衝撃性に関する評価項目Pin-on[pass count]から、第3下地層218c(Ru#2)の成膜時のガス圧を低ガス圧にすることで、膜が密になり衝撃性が上がり信頼性(Pin-on[pass count])が増していることを確認できた。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施例について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、垂直磁気記録方式のHDDなどに搭載される垂直磁気記録媒体および垂直磁気記録媒体の製造方法として利用することができる。
Claims (21)
- ディスク基体上に少なくとも、ルテニウムからなる下地層と、信号を記録するための磁気記録層とを、この順に備える垂直磁気記録媒体において、
前記下地層は、第1下地層および第2下地層で構成され、
前記第1下地層に含まれる酸素の含有量をAmol%、
前記第2下地層に含まれる酸素の含有量をBmol%、
前記磁気記録層に含まれる酸素の含有量をCmol%とすると、
前記含有量の関係は、A<B<Cであることを特徴とする垂直磁気記録媒体。 - 前記磁気記録層は、前記結晶粒子の周囲に偏析して粒界を形成する酸化物を含有することを特徴とする請求項1に記載の垂直磁気記録媒体。
- 前記含有量の関係は更に、10≦C/B≦140であることを特徴とする請求項1に記載の垂直磁気記録媒体。
- 前記磁気記録層は、CoCrPt-SiO2-TiO2からなることを特徴とする請求項1に記載の垂直磁気記録媒体。
- 前記磁気記録層は、第1磁気記録層および第2磁気記録層で構成され、
前記磁気記録層に含まれる酸素の含有量Cmol%は、前記第1磁気記録層に含まれる酸素の含有量であることを特徴とする請求項1に記載の垂直磁気記録媒体。 - 前記第1磁気記録層は、CoCrPt-Cr2O3からなることを特徴とする請求項5に記載の垂直磁気記録媒体。
- 前記第2磁気記録層は、CoCrPt-SiO2-TiO2からなることを特徴とする請求項5に記載の垂直磁気記録媒体。
- ディスク基体上に少なくとも、ルテニウムからなる下地層と、非磁性グラニュラー層と、信号を記録するための磁気記録層とを、この順に備える垂直磁気記録媒体において、
前記下地層は、第1下地層および第2下地層で構成され、
前記第1下地層に含まれる酸素の含有量をAmol%、
前記第2下地層に含まれる酸素の含有量をBmol%、
前記非磁性グラニュラー層に含まれる酸素の含有量をDmol%とすると、
前記含有量の関係は、A<B<Dであることを特徴とする垂直磁気記録媒体。 - 前記含有量の関係は更に、20≦D/B≦160であることを特徴とする請求項8に記載の垂直磁気記録媒体。
- 前記非磁性グラニュラー層は、CoCr-SiO2からなることを特徴とする請求項8に記載の垂直磁気記録媒体。
- ディスク基体上に少なくとも、ルテニウムからなる第1下地層および第2下地層で構成される下地層と、信号を記録するための磁気記録層とを、この順に備える垂直磁気記録媒体の製造方法において、
所定圧力の雰囲気ガス下で前記第1下地層をスパッタリングにより成膜し、
前記所定圧力より高圧の雰囲気ガス下で前記第2下地層をスパッタリングにより成膜し、
前記第2下地層の成膜に用いるターゲットには酸素が含まれていることを特徴とする垂直磁気記録媒体の製造方法。 - ディスク基体上に少なくとも、ルテニウムからなる下地層と、該下地層上にCo系合金からなり結晶粒子が柱状に成長したグラニュラー構造を有するグラニュラー層と、を備える垂直磁気記録媒体において、
前記下地層は、前記グラニュラー層に含まれる元素および酸素を含有することを特徴とする垂直磁気記録媒体。 - 前記下地層は、スパッタリングによる成膜時のガス圧が相異なる第1下地層および第2下地層でこの順に構成され、
少なくとも前記第2下地層に、前記元素および酸素を含有することを特徴とする請求項12に記載の垂直磁気記録媒体。 - 前記元素は、Coであることを特徴とする請求項12に記載の垂直磁気記録媒体。
- 前記Co系合金は、CoCr合金であり、
前記元素は、CoもしくはCrのいずれか一方または両方であることを特徴とする請求項12に記載の垂直磁気記録媒体。 - 前記グラニュラー層は、前記結晶粒子の周囲に偏析して粒界を形成する酸化物を含み、
前記酸化物は、SiO2、TiO2、Cr2O3からなる群から1または複数選択され、
前記酸化物がSiO2の場合、前記元素はCoもしくはSiいずれか一方または両方であり、
前記酸化物がTiO2の場合、前記元素はCoもしくはTiいずれか一方または両方であり、
前記酸化物がCr2O3の場合、前記元素はCoもしくはCrいずれか一方または両方であることを特徴とする請求項12に記載の垂直磁気記録媒体。 - 前記元素は更に、その元素の酸化物のギブスの自由エネルギーΔGがルテニウムの酸化物より大きい元素であることを特徴とする請求項12に記載の垂直磁気記録媒体。
- ルテニウムを所定圧力の雰囲気ガス下でスパッタリングする第1下地層成膜工程と、
ルテニウムを前記所定圧力より高圧の雰囲気ガス下でスパッタリングする第2下地層成膜工程と、
前記第2下地層の上にCo系合金からなり結晶粒子が柱状に成長したグラニュラー構造を有するグラニュラー層を形成するグラニュラー層成膜工程とを含み、
前記第2下地層の成膜に用いるターゲットには前記グラニュラー層を構成する元素の酸化物が含まれていることを特徴とする垂直磁気記録媒体の製造方法。 - ディスク基体上に、少なくともRu系下地層と磁気記録層とがこの順に形成された垂直磁気記録媒体であって、
前記Ru系下地層は、前記ディスク基体側から第1の下地層と第2の下地層と第3の下地層の三層からなり、
前記第1及び第3の下地層は、Ru(ルテニウム)又はRu合金材料からなり、前記第2の下地層は、酸化物を含有したRu又はRu合金材料からなることを特徴とする垂直磁気記録媒体。 - 前記第1から第3の下地層は異なる成膜プロセスにて連続的に成膜されており、
前記第1及び第2の下地層のうち少なくとも第1の下地層は0.3Pa~1.5Paの低ガス圧で成膜し、前記第2及び第3の下地層のうち少なくとも第3の下地層は3Pa~7Paの高ガス圧で成膜してなることを特徴とする請求項1記載の垂直磁気記録媒体。 - ディスク基体上に、少なくともRu系下地層と磁気記録層とがこの順に形成された垂直磁気記録媒体の製造方法であって、
前記Ru系下地層として、前記ディスク基体側からRu又はRu合金材料からなる第1の下地層、酸化物を含有したRu又はRu合金材料からなる第2の下地層、Ru又はRu合金材料からなる第3の下地層の三層を順に形成したことを特徴とする垂直磁気記録媒体の製造方法。
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