WO2008018199A1 - Pallet - Google Patents

Description

明 細 書

ノルツ卜

技術分野

[0001] 本発明は貨物が載置されてその運搬に用いるパレットに関し、特に ICタグが取り付 けられており、 ICタグに記録されたデータを読み取ることにより運搬する貨物の種類 や数量等の把握や検品を行うことが可能なパレットに関する。

背景技術

[0002] メーカーの物流センターや販売会社の物流センターでは、製品や部品を収納した 段ボール箱等の容器を運搬するためにパレットが用いられる。パレットは種々の容器 が積載され、容器の積載状態でフォークリフトのフォークによって持ち上げられて移 送されることにより製品や部品の出荷や納入を行っている。このような物流センターに おいては、出荷や納入される製品や部品の種類、数量等の検品を行う必要がある。 このため、製品や部品を識別するためのバーコードをそれぞれの容器の外面に貼り 付け、個々のバーコードの情報をバーコードリーダーによって読み取って検品を行つ ている。

[0003] 特許文献 1には、積載した貨物の種類や搬送先を示すバーコードをパレットの側面 に貼り付け、このバーコードをバーコードリーダーによって読み取ることにより積載貨 物の仕分けを行う技術が開示されている。

[0004] し力しながら、バーコードを用いた検品では、検品担当者が容器やパレットに貼り付 けられているバーコードを個々に読み取る必要があるため、検品作業に長時間を要 しており、検品作業の省力化を行うことができないものとなっている。又、バーコード は搬送する製品や部品に応じて変更する必要があり、製品や部品が変わる度に貼り 替える必要があることから面倒な作業が要求される問題を有している。これに対し、近 年、 ICタグを容器の外面に貼り付け、 ICタグの情報をリーダー 'ライターによって読み 取って容器内の製品や部品を検品することが行われている。

[0005] ICタグは、製品や部品の種類や個数に関する数多くの情報の書き込み及び読み 取りが可能であるという特徴を有しており、この特徴を利用することにより以下の検品 システムが可能となる。すなわち、出荷側の物流センターでは、一の容器に収納した 製品や部品の情報を ICタグに送信して ICタグに書き込んだ後、 ICタグをその容器の 外面に貼り付けて出荷すると共に、 ICタグに書き込んだ情報を通信ネット等を介して 納入側の物流センターに送信する。納入側の物流センターでは、容器を受け取ると きに、その容器の外面に貼り付けられている ICタグを読み取り、読み取った情報が事 前に出荷側の物流センターから送信された情報と照合して検品を行う。このようなシ ステムでは、個々の容器のバーコードを読み取る必要がなぐ容器内の製品や部品 の検品を行うことができるため、検品作業を効率的に行うことが可能となる。

[0006] ところで取り引きの迅速処理が要求される物流システムでは、 ICタグを用いて検品 等を行う以上のシステムを、容器が積載されるパレットに応用することが考えられる。 すなわちこの応用システムでは、個々の容器の外面に ICタグを貼り付けるものではな ぐ複数の容器が積載されるパレットに ICタグを貼り付けるものである。そしてパレット に貼り付けられた ICタグに対して上述したような情報の書き込みを行うと共に書き込 んだ情報の読み取りを行うことにより、個々の容器の ICタグへのアクセスを不要としパ レット貼着の ICタグにアクセスするだけで、その ICタグからの情報によりパレット上に 積載されている容器内の製品や部品を一括して把握して検品を行うものである。

[0007] 図 8はこのような検品等を行うために ICタグを貼り付けたパレット 100を示す。パレツ ト 100は容器（図示省略）が載置されるパレット体 105を有しており、このパレット体 10 5の外面に ICタグ 200が貼り付けにより取り付けられる。

[0008] パレット体 105は桁部 106、 107を左右部分及び中央部分に有し、これらの桁部 10 6, 107の上下部分に上側面板 110及び下側面板 120が設けられた扁平な立方体 形状に成形されている。 ICタグ 200は一のパレット体 100の外面に複数が貼り付けら れるものであり、一のパレット体 105に貼り付けられた複数の ICタグ 200には、同一の 情報が書き込まれている。検品に際しては、一のパレット体 105に貼り付けられた複 数の ICタグ 200における情報が全て同一であることの確認も行われる。

[0009] なお、特許文献 2には、 ICタグを液体容器の取手部に取り付け、 ICタグのアンテナ からの電磁波を受信することにより、液体容器の向きを一定に揃える技術が開示され ている。又、特許文献 3には、表裏の区別のあるシールの面に ICタグを取り付け、 IC タグとの交信による交信状態の差を生じさせることにより表裏判別を行う技術が開示 されている。ところが、これらの技術はパレットに積載してある容器の内部に収納した 製品や部品の検品に用いるものとは異なるものである。

特許文献 1：特開 2004— 250062号公報

特許文献 2：特開 2004— 224470号公報

特許文献 2：特開 2006 - 53702号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0010] しかしながら、図 8に示すような ICタグ 200の取り付け位置では、複数のパレットを 並べたときに、 ICタグ 200との送受信ができなくなる問題を有している。以下、これを 説明する。

[0011] パレット 100は運搬や格納の効率や作業のし易さから、形状や大きさがある程度、 規格化規格化されている。又、パレット 100としては、出荷や搬入の際には作業のし 易さから横並びが可能なように略同じ大きさのものが使用される。このようなパレット 1 00に対し、 ICタグ 200は貼り付け作業性を考慮してパレット体 105における中央部 分の桁部 107の外面に貼り付けられる。

[0012] このような条件では、左側のパレット 100及び右側のパレット 100は矢印 Aで示すよ うに、左側のパレット 100の側面と、これと対面する右側のパレット 100の側面とが突 き合わせられるように横並び状態に整列させられる。このように対面して 、る側面と側 面 103とが突き合わせられた場合、それぞれのパレット体 105の中央部分の桁部 10 7に貼り付けられた ICタグ 200が相互に重なった状態となるものである。すなわち、図 8におけるハッチングを施した ICタグ 200が相互に重なった状態となる。

[0013] そして、このように ICタグ 200が重なり合うことにより、 ICタグ 200が相互に被さった 状態となるため、交信の電波が到達しに《なるば力りでなぐ発信しに《なる。この ため、 ICタグ 200の送受信ができなくなる問題が発生する。このような場合には、パレ ット 100を横並びさせる前に検品を行い、その後、パレット 100を横並び状に整列さ せるか、横並び状に整列されたパレット 100を横方向にずらせて検品を行い、その後 、再びこれらを横並び状に整列させる作業が必要となる。し力しながら、これらの場合 には、パレットが整列されている横並び状態での検品ができないため、検品の作業性 を向上させることに限界を有して 、る。

[0014] 本発明は、このような従来の問題点を考慮してなされたものであり、同形状及び同 寸法のパレットを横並び状に整列させても、隣接して 、るパレットの ICタグが重なり合 うことがなぐこれにより ICタグとの送受信を確実に行うことができ、検品の効率を向上 させることが可能なパレットを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0015] 請求の範囲第 1項記載の発明のパレットは、離隔した複数の桁部を介して上側面 板と下側面板とが対向すると共に前記桁部の間がフォークの挿入空間となっており、 外形が扁平な略立方体又は扁平な略直方体に形成されたパレット体と、 ICチップ及 び ICチップに接続されたアンテナを有し、 UHF帯を通信周波数帯域として使用する ノッシブ型の UHF帯 ICタグとを備え、前記パレット体における一の側面に存する複 数の桁部の内、中央部分の桁部を除いた左右部分の桁部のいずれか一方の外面に 前記 UHF帯 ICタグが取り付けられていることを特徴とする。

[0016] 請求の範囲第 2記載の発明のパレットは、離隔した複数の桁部を介して上側面板と 下側面板とが対向すると共に前記桁部の間がフォークの挿入空間となっており、外 形が扁平な略立方体又は扁平な略直方体に形成されたパレット体と、 ICチップ及び I Cチップに接続されたアンテナを有し、 UHF帯を通信周波数帯域として使用するパ ッシブ型の UHF帯 ICタグとを備え、前記 UHF帯 ICタグが前記桁部における外面を 除 、た側面に取り付けられて 、ることを特徴とする。

[0017] 請求の範囲第 3項記載の発明のパレットは、離隔した複数の桁部を介して上側面 板と下側面板とが対向すると共に前記桁部の間がフォークの挿入空間となっており、 外形が扁平な略立方体又は扁平な略直方体に形成されたパレット体と、 ICチップ及 び ICチップに接続されたアンテナを有し、 UHF帯を通信周波数帯域として使用する パッシブ型の UHF帯 ICタグとを備え、前記 UHF帯 ICタグが前記上側面板又は下側 面板のいずれか一方の内面又は双方の内面に取り付けられていることを特徴とする

[0018] 請求の範囲第 4項記載の発明は、請求の範囲第 3項記載のパレットであって、前記 UHF帯 ICタグが下側面板における上側面板と対向した内面に取り付けられているこ とを特徴とする。

発明の効果

[0019] 本発明によれば、パレット体における左右部分の桁部のいずれか一方の外面に IC タグが取り付けられる。又、パレット体の桁部の外面を除いた側面に ICタグが取り付 けられる。或いは、パレット体の上側面板又は下側面板のいずれか一方の内面又は 双方の内面に取り付けられる。このことにより、同形状及び同寸法のパレットを横並び させても、横並び状に隣接するパレットでは、 ICタグが相互に重なり合うことがない。 このため ICタグに対する送受信を確実に行うことができる。従って、パレットが横並び の整列状態で検品を行うことができ、整列し直す必要がなぐ検品作業の効率を向上 させることができる。又、 ICタグとして、 UHF帯 ICタグを用いるため、通信距離が長く なり、検品時にパレットをリーダー ·ライターに接近させるための作業が不要となる。こ れにより検品の作業をさらに効率良く行うことができる。

図面の簡単な説明

[0020] [図 1]本発明の第 1実施形態のパレットを示す斜視図である。

[図 2]第 1実施形態のパレットを整列させる状態を示す斜視図である。

[図 3]UHF帯 ICタグの一例を示す正面図である。

[図 4]物流センターにおけるパレットの流れを示す斜視図である。

[図 5]第 2実施形態のパレットを示す斜視図である。

[図 6]第 3実施形態のパレットを示す斜視図である。

[図 7]第 4実施形態のパレットを示す斜視図である

[図 8]従来のパレットを示す斜視図である。

符号の説明

[0021] 1 パレット

2 ICタグ

3 ノ《レット体

4 上側面板 6、 7、 8 桁部

10、 10a フォーク挿入空間

12 ICチップ

13 アンテナ

発明を実施するための最良の形態

[0022] 以下、本発明を図示する実施形態により具体的に説明する。

[0023] 図 1〜図 3は本発明の第 1実施形態を示し、図 1はパレットの斜視図、図 2は横並び させる作動を示す斜視図、図 3は ICタグ 2の正面図である。この実施形態のパレット 1 は、パレット体 3と、パレット体 3に貼り付けられた ICタグ 2とを備えている。

[0024] パレット体 3は上側面板 4と、下側面板 5とが対向すると共に、これらの面板 4、 5が 複数の桁部 6、 7、 8を介して連結されている。又、上側面板 4及び下側面板 5には、 スリット状や網目状の水抜き孔部 9が多数形成されている。パレット体 3は外形が扁平 な略立方体又は扁平な略直方体となるように全体が合成樹脂により形成されて ヽる。 この実施形態では、扁平な略立方体の外形に形成されている。このように略立方体 形状とすることにより、側面を突き合わせた横並び状にパレット体 3を整列させること が可能となっている。なお、パレット体 3としては、合成樹脂でなぐアルミニウムや木 材によって形成することも可能である。

[0025] 上下の面板 4、 5を連結する桁部 6、 7、 8は、パレット体 3を構成する前後及び左右 の各側面に設けられており、それぞれが上下の面板 4、 5の間に入り込む長さとなつ ている。パレット体 3における一の側面に存する桁部は、中央部分の桁部 7と左右部 分の桁部 6、 8から構成されており、左側の桁部 6と中央部分の桁部 7との間及び中 央部分の桁部 7と右側の桁部 8との間は、フォークリフトゃノヽンドリフト等のフォーク（ 図示省略）が挿入されるフォーク挿入空間 10、 10aとなっている。従って、フォーク揷 入空間 10、 10a内にフォークを差し込んでフォークを持ち上げることによりパレット 1 の全体を持ち上げることができ、これによりパレット 1の搬送が可能となる。

[0026] ICタグ 2は、パレット体 3における 4側面に貼り付けにより取り付けられるものである。

4側面に取り付けられた ICタグ 2は、そのパレット 1に積載される段ボール箱等の容器 内の製品や部品の種類、個数、製造ロット、その他の情報が書き込まれると共に、そ の情報の読み取りが行われる。

[0027] それぞれの側面における ICタグ 2は、中央部分の桁部 7を除いた左右の桁部 6、 8 のいずれか一方の外面に取り付けられるものである。この実施形態では、パレット体 3 の各側面における左側に位置している桁部 6の外面に ICタグ 2がそれぞれ取り付け られる。このように中央部分の桁部 7を除いた左右の桁部 6、 8のいずれか一方に IC タグ 2が取り付けられることにより、パレット体 3の側面を突き合わせて横並び状にパレ ット 1を整列させても、隣接するパレット 1の間で ICタグ 2が相互に重なり合うことがなく なる。

[0028] 図 2は同形状及び同寸法のパレット 1を矢印 Aで示すように横並び状に整列させる 状態を示し、横並び状とすることにより隣接するパレット 1における側面が相互に突き 合わせられる。即ち、左側のパレット 1は右側の側面が右側のパレット 1の左側の側面 1と突き合わせられる。この実施形態において、それぞれのパレット 1は ICタグ 2が左 側の桁部 6の外面に取り付けられていることから、パレット 1を横並び状に整列させて もハッチング及び鎖線で示すように、対面しているパレット 1のパレット体 3の側面に対 UCタグ 2が存在しな 、箇所で重なるようになる。

[0029] このようにパレット 1を整列させても、対面している側面の ICタグ 2が重ならないため 、電波を確実に送受信することができ、パレット 1に取り付けた全ての ICタグ 2に対し て交信することが可能となる。これによりパレット 1を整列させた状態のままでパレット 1 上に積載されている全ての容器内の製品や部品の検品ができるため、個々に検品を 行った後に整列させる必要がないばかりか、検品のためにパレット 1をずらす必要が ない。従って、検品作業を飛躍的に向上させることができ、しかも省力化することがで きる。

[0030] ICタグ 2として、本発明では UHF帯 ICタグを用いるものである。図 3は UHF帯 ICタ グ 2の一例を示し、薄いベースシート 11上に ICチップ 12と、 ICチップ 12に接続され たアンテナ 13とを有している。アンテナ 13は導電性金属の印刷により形成されるもの である。この UHF帯 ICタグ 2はベースシート 11の全面に粘着剤が塗布されており、 剥離紙 14を剥がした後、粘着面 (ICチップ 12及びアンテナ 13の形成面）を容器本 体 3の側面に貼り付けることにより容器本体 3への取り付けができる。 [0031] UHF帯 ICタグは UHF帯域を通信周波数帯域として無線方式で通信を行うタグで あり、周波数が低いと共に空間での減衰が小さぐ電磁誘導を用いる 135KHZ未満 の帯域や 13. 56MHz帯域を通信周波数帯域として使用する ICタグ、さらには無線 方式で通信を行う 2. 45GHz帯 ICタグに比べて通信距離が 3〜： LOmと長い特徴を有 している。これにより、メーカーや販売会社における物流センターでの検品構造を簡 単にすることができる。

[0032] 図 4は、販売会社の物流センターにおける検品作動の一例を示している。物流セン ターには、検品を行うためのリーダー 'ライター 21がその入口あるいは屋根等に設置 されている。このリーダ一'ライター 21は、モニター 22に接続されており、モニター 22 が検品結果を可視表示する。ノ ット 1は製品等を収納した容器 25が積載されてお り、トラック 23によって物流センターまで搬送される。そして、パレット 1は容器 25を積 載した状態で、トラック 23からリーダー 'ライター 21の下方に荷下ろしされ、整列状に 横並びされる。

[0033] 容器 25を積載したパレット 1は、リーダー 'ライター 21から離れた位置にあっても、そ の側面に長距離通信可能な UHF帯 ICタグ 2が取り付けられているため、リーダー'ラ イタ一 21はその情報を確実に読み取ることができ検品を迅速に行うことができる。こ の検品後においては、容器 25を積載した状態のままで、フォークリフト 27のフォーク 力 Sフォーク挿入空間 10, 10a (図 1参照）に挿入された後、フォークリフト 27による搬 送が行われる。このように UHF帯 ICタグ 2を用いることにより、パレット 1の整列状態で の検品及びリーダー 'ライター 21から離れた場所での検品を行うことができるため、検 品作業を迅速にすることができる。

[0034] 以上に加えて、この発明では、 ICタグとしてパッシブ型の UHF帯 ICタグを用いるも のである。ノッシブ型のタグは、電池を有していないため通常は動作をすることがな い。この状態に対し、リーダー 'ライター 21側のアンテナが UHF帯 ICタグ 2に対して 電波を送信することにより、同タグ 2はその電波を ICチップ 12の整流回路に送って直 流に変換し、この直流をエネルギーとして作動する。このようなパッシブ型の UHF帯 I Cタグ 2を用いることにより、電池を実装する必要がないため、長期間繰り返し使用す ることができるメリットがある。 [0035] 図 5は、本発明の第 2実施形態におけるパレット 1Aを示す。この実施形態において もパレット 1Aのパレット体 3は扁平な略立方体となっており、その 4側面には、左側の 桁部 6、中央部分の桁部 7、右側の桁部 8が設けられ、これらの桁部 6、 7、 8を介して 上側面板 4及び下側面板 5が対向して 、る。

[0036] また、 ICタグ 2としては、ノッシブ型の UHF帯 ICタグが用いられる。この実施形態に おける ICタグ 2は、桁部 6、 7、 8における外面を除いた側面に取り付けられるものであ る。即ち、 ICタグ 2は桁部 6、 7におけるフォーク挿入空間 10、 10aに臨む側面に取り 付けられている。これにより、 ICタグ 2は外面に露出することがなぐ側面を突き合わ せるようにパレット 1Aを横並び状に整列させても、隣接するパレット 1Aにおけるパレ ット体 3の間では ICタグ 2が相互に重なり合うことがない。従って、第 1実施形態と同様 にパレット 1A上に積載された貨物の検品作業を迅速ィ匕且つ省力化できる。なお、フ オーク挿入空間 10、 10aに挿入されるフォークが金属の場合においては、送受信の 関係から ICタグ 2をフォークから 10cm程度離すことが好ましい。従って、フォーク挿 入空間 10、 10aの幅は、 ICタグ 2が取り付けられる桁部の側面とフォークとの間に上 記空間ができる程度に設定される。

[0037] 図 6は、本発明の第 3実施形態におけるパレット 1Bを示す。この実施形態では、パ ッシブ型の UHF帯 ICタグ 2が中央部分の桁部 7や左右部分の桁部 6、 8に取り付け られるものである。各桁部 6、 7、 8において、 ICタグ 2はその外面に取り付けられるも のではなぐ奥側の面に取り付けられるものである。即ち、各桁部 6、 7、 8において、 パレット体 3の内方側に臨んでいる内面に ICタグ 2が取り付けられる。

[0038] このように桁部 6、 7、 8の内面に ICタグ 2が取り付けられることにより、パレット 1Bを 横並び状に整列させても隣接するパレット 1Bの間では ICタグ 2が相互に重なり合うこ とがなくなる。従って、パレット 1B上に積載された貨物の検品作業を迅速且つ省力化 して行うことができる。これに加えて、この実施形態では、桁部 6、 7、 8の奥側の面に I Cタグ 2が取り付けられることにより、フォーク挿入空間 10、 10aから挿入されるフォー クが ICタグ 2に接触することがない。これにより、 ICタグ 2の損傷を防止することができ る。

[0039] 図 7は、本発明の第 4実施形態におけるパレット 1Cを示す。この実施形態では、 IC タグ 2が下側面板 5の内面に貼り付けにより取り付けられている。すなわち、 ICタグ 2 は、下側面板 5における上側面板 4と対向した内面に取り付けられるものである。下側 面板 5の内面に取り付けられることにより、パレット 1Cを横並び状に整列させても、隣 接するパレット 1Cの間では、 ICタグ 2が相互に重なり合うことがなくなる。従って、パレ ット 1C上に積載された貨物の検品作業を迅速ィ匕且つ省力化できる。

[0040] この実施形態のパレット 1Cでは、 ICタグ 2がフォーク挿入空間 10、 10a内に位置す るため、フォークのそれぞれの通路に対し、隅側 (桁部側）に幾分片寄った位置に取 り付けられることが好ましい。又、 ICタグ 2はその大きさにより水抜き孔部 9を含めた領 域に対しても貼り付けられるが、ベースシート 11に塗布された粘着剤が粘着力を有し ているため下側面板 5に確実に貼り付けることが可能である。 ICタグ 2としては、パッ シブ型の UHF帯 ICタグを使用するものである。

[0041] この実施形態では、下側面板 5の内面及び上側面板 4の内面の双方に対して ICタ グ 2を取り付けても良ぐ上側面板 4の内面だけに ICタグ 2を取り付けても良い。これら の場合においても、フォークとの接触や接触による損傷を防止するため、フォークの 通路に対し、桁部側に片寄った位置に取り付けることが好ましい。

[0042] 本発明は、以上の実施形態に限定されることなく種々変形が可能である。上記実施 形態では、パレット体 3を略立方体としている力 略直方体であっても良い。また、 1ま たは 2の UHF帯 ICタグ 2によってパレット 1上の製品や部品の検品を行うことができる 場合には、それに対応した数の UHF帯 ICタグ 2を上述した条件で取り付ければ良く 、パレット体 3の全ての側面や内面に対して UHF帯 ICタグ 2を取り付ける必要がない 産業上の利用可能性

[0043] 本発明のパレットは、複数が横並び状となっていても、 ICタグに対して確実に送受 信できるため、大量の製品や部品を流通させる物流システムに用いるのに適している

Claims

請求の範囲

[1] 離隔した複数の桁部を介して上側面板と下側面板とが対向すると共に前記桁部の 間がフォークの挿入空間となっており、外形が扁平な略立方体又は扁平な略直方体 に形成されたパレット体と、 ICチップ及び ICチップに接続されたアンテナを有し、 UH F帯を通信周波数帯域として使用するパッシブ型の UHF帯 ICタグとを備え、 前記 UHF帯 ICタグは、前記パレット体における一の側面に存する複数の桁部の内 、中央部分の桁部を除 、た左右部分の 、ずれか一方側に位置して 、る桁部の外面 に取り付けられて 、ることを特徴とするパレット。

[2] 離隔した複数の桁部を介して上側面板と下側面板とが対向すると共に前記桁部の 間がフォークの挿入空間となっており、外形が扁平な略立方体又は扁平な略直方体 に形成されたパレット体と、 ICチップ及び ICチップに接続されたアンテナを有し、 UH F帯を通信周波数帯域として使用するパッシブ型の UHF帯 ICタグとを備え、 前記 UHF帯 ICタグが前記桁部における外面を除 、た側面に取り付けられて 、るこ とを特徴とするパレット。

[3] 離隔した複数の桁部を介して上側面板と下側面板とが対向すると共に前記桁部の 間がフォークの挿入空間となっており、外形が扁平な略立方体又は扁平な略直方体 に形成されたパレット体と、 ICチップ及び ICチップに接続されたアンテナを有し、 UH F帯を通信周波数帯域として使用するパッシブ型の UHF帯 ICタグとを備え、 前記 UHF帯 ICタグが前記上側面板又は下側面板のいずれか一方の内面又は双 方の内面に取り付けられていることを特徴とするパレット。

[4] 請求の範囲第 3項記載のパレットであって、

前記 UHF帯 ICタグが下側面板における上側面板と対向した内面に取り付けられ て 、ることを特徴とするパレット。