明 細 書 テトラフルォロテレフ夕ル酸ジフルオラィドの製造方法 技術分野
本発明は、 テトラフルォロテレフタル酸ジフルオラィドの製造方法に関する。 背景技術
テトラフルォロテレフタル酸ジフルオラィドは、 農薬の合成中間体として有用である (欧州特許公開第 1 4 0 4 8 2号公報参照)。 テトラフルォロテレフタル酸ジフルオラィ ドの製造方法としては、 無溶媒で、 テトラクロロテレフ夕ル酸ジクロライドとフッ化カリ ゥムとを反応させる方法(Probし Organ. S i nteza, Akad. Nauk SSSR, Otd. Obshch. i Tekhn. Kh im. (1965) , p. 105-108 参照)、 スルホラン、 ジグライム、 ジフエニルスルホン、 ニト 口ベンゼン、 N, N—ジメチルァセトアミド、 N—メチル一 2—ピロリ ドンまたはべンゾ ニトリル中でテトラクロロテレフ夕ル酸ジクロライドとフッ化カリウムとを反応させる 方法(欧州特許公開第 1 4 0 4 8 2号公報参照)、触媒としてカリックスアレンを用いて、 スルホラン中で、 テトラクロロテレフタル酸ジクロライドとフッ化カリウムとを反応させ る方法 (中国特許公開第 1 4 5 8 1 3 7号明細書参照) 等が知られている。 発明の開示
本発明は、 ジメチルスルホンの存在下、 テトラクロロテレフタル酸ジクロライドとフ ッ化カリゥムとを反応させるテトラフルォロテレフ夕ル酸ジフルオラィドの製造方法を 提供するものである。 発明を実施するための最良の形態
テトラクロロテレフ夕ル酸ジクロライドは、 例えば特公平 2— 1 1 5 1号公報等
に記載の公知の方法により製造することができる。
フッ化カリウムとしては、 市販されているものを用いてもよいし、 例えば、 水酸化力 リゥムとフッ化水素とを反応させる方法等の公知の方法により得られたものを用いても よい。 粒径の小さいフッ化カリウムを用いることが好ましい。 含水量の少ないフッ化カリ ゥムを用いることが好ましい。 好適なフッ化カリウムとしては、 スプレイドライ法で製造 されたフッ化力リゥムが挙げられる。
フッ化カリウムの使用量は、 テトラクロロテレフ夕ル酸ジクロライド 1モルに対して、 通常 6モル以上であり、 その上限は特にないが、 経済的な観点から、 好ましくは 6 ~ 1 0 モルである。
ジメチルスルホンは、 市販のものを用いてもよいし、 例えば、 ジメチルスルホキシド を過酸化水素等の酸化剤で酸化する方法等の公知の方法 (例えば、 米国特許第 6 5 5 2 2 3. 1号明細書参照) により製造したものを用いてもよい。
ジメチルスルホンの使用量は特に制限されないが、 実用的には、 テトラクロロテレフ タル酸ジクロライドに対して、 0 . 1〜2 0重量倍、 好ましくは 2〜1 0重量倍である。
テトラクロロテレフ夕ル酸ジクロライドとフッ化カリウムとの反応の反応温度は、 通 常 1 2 0〜2 0 O t:である。
かかる反応は、 無溶媒で実施してもよいが、 反応に不活性な有機溶媒の存在下に実施 することが好ましい。 反応に不活性な有機溶媒としては、 ジォキサン、 ジエチレングリコ —ルジメチルエーテル等のェ一テル溶媒; N , N—ジメチルァセトアミド等のアミド溶 媒; トルエン、 キシレン、 クロ口ベンゼン、 ベンゾニトリル等の芳香族炭化水素溶媒;ォ クタン、 デカン等の脂肪族炭化水素溶媒等が挙げられ、 芳香族炭化水素溶媒、 脂肪族炭化 水素溶媒が好ましい。かかる反応に不活性な有機溶媒は、それぞれ単独で用いてもよいし、 二種以上を混合して用いてもよい。 なかでも、 反応に不活性であって、 その沸点がジメチ ルスルホンの沸点よりも低く、 且つ、 その融点がジメチルスルホンの融点よりも低い有機 溶媒を用いることがより好ましく、 反応に不活性で、 沸点が 1 0 0〜2 0 O tである有機 溶媒がさらに好ましく、 反応に不活性で、 沸点が 1 0 0〜2 0 O t:であり、 融点が 5 0 °C
以下である有機溶媒が特に好ましい。
反応に不活性な有機溶媒の使用量は、 ジメチルスルホンに対して、 通常 0 . 0 0 1〜 0 . 5重量倍であり、 好ましくは 0 . 0 0 1〜0 . 2重量倍である。
テトラクロロテレフ夕ル酸ジクロライドとフッ化カリウムとの反応は、 通常、 テトラ クロロテレフタル酸ジクロライド、 フッ化カリウム、 ジメチルスルホンおよび必要に応じ て反応に不活性な有機溶媒を混合し、 攪拌しながら、 所定の反応温度で保持することによ り実施される。 混合順序は特に限定されない。
本反応においては、 反応系内の水分が少ないほどスムーズに反応が進行する。 フッ化 力リゥムは吸湿しやすい性質を有しているため、 フッ化力リゥムに含まれる水分を予め除 去した後、 反応を実施することが好ましい。 フッ化カリウムに含まれる水分を除去する方 法としては、 例えば、 フッ化カリウムとジメチルスルホンとを混合し、 加熱して、 水を除 去する方法; トルエン、 キシレン等の水と共沸する有機溶媒とフッ化カリウムとジメチル スルホンとを混合し、 加熱して、 共沸混合物として水を除去する方法;等が挙げられる。 水を除去して得られるフッ化カリゥムとジメチルスルホンとを含む混合物とテトラクロ ロテレフ夕ル酸ジクロライドとを混合することにより、 反応が実施される。
反応は、 通常、 常圧条件下で実施されるが、 加圧条件下に実施してもよい。 .
反応の進行は、 ガスクロマトグラフィー、 液体クロマトグラフィー等の通常の分析手 段により確認することができる。
反応終了後、 例えば、 反応混合物を、 減圧条件下で濃縮することにより、 テトラフル ォロテレフタル酸ジフルオライドを取り出すことができる。 取り出したテトラフルォロテ レフタル酸ジフルオライドは、 例えば蒸留等の通常の精製手段により、 さらに精製しても よい。
得られたテトラフルォロテレフ夕ル酸ジフルオラィドと式 (1 )
ROH (1)
(式中、 Rは炭素数 1〜6のアルキル基を表わす。)
で示されるアルコール化合物 (以下、 アルコール (1 ) と略記する。) とを反応させるこ
とにより、 式 (2 )
(式中、 Rは上記と同一の意味を表わす。)
で示されるテトラフルォロテレフタル酸ジエステル化合物 (以下、 テトラフルォロテレフ タル酸ジエステル (2 ) と略記する。) を製造することができる。 以下、 かかるテトラフ ルォロテレフタル酸ジエステル (2 ) の製造方法について説明する。
前記テトラクロロテレフタル酸ジクロライドとフッ化カリウムとの反応で得られた テトラフルォロテレフタル酸ジフルオラィドを含む反応混合物をそのまま用いてもよい し、 該反応混合物から、 テトラフルォロテレフタル酸ジフルオライドを取り出して用いて もよい。 操作性の点で、 前記反応で得られたテトラフルォロテレフタル酸ジフルオライド を含む反応混合物をそのまま用いることが好ましい。
アルコール (1 ) の式中、 Rは炭素数 1〜6のアルキル基を表わす。 炭素数 1〜6の アルキル基としては、 メチル基、 ェチル基、 n—プロピル基、 イソプロピル基、 n—プチ ル基、 イソブチル基、 s e c—プチル基、 t e r t —ブチル基、 n—ペンチル基、 シクロ ペンチル基、 シクロへキシル基等の直鎖状、 分枝鎖状または環状の炭素数 1〜6のアルキ ル基が挙げられる。
アルコール (1 ) としては、 メタノール、 エタノール、 n—プロパノール、 イソプロ パノール、 n—ブタノール、 t e r tーブタノール、シクロへキサノール等が挙げられる。 かかるアルコール (1 ) は、 通常市販されているものが用いられる。
アルコール (1 ) の使用量は、 テトラフルォロテレフタル酸ジフルオライド 1モルに 対して、 通常 2モル以上であり、 その上限は特に制限されず、 溶媒を兼ねて過剰量を用い てもよいが、 実用的には、 テトラフルォロテレフタル酸ジフルオライド 1モルに対して、
2〜 5 0モルである。
テトラフルォロテレフタル酸ジフルオライドとアルコール (1 ) との反応は、 通常有 機溶媒の存在下に実施される。 かかる有機溶媒としては、 トルエン、 キシレン、 クロ口べ ンゼン等の芳香族炭化水素溶媒;ペンタン、へキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素溶媒; ジクロロメタン、 ジクロロエタン、 クロ口ホルム等のハロゲン化脂肪族炭化水素溶媒;ジ ェチルエーテル、 メチル t e r t —ブチルエーテル等のエーテル溶媒;酢酸ェチル等のェ ステル溶媒;等が挙げられる。 かかる有機溶媒はそれぞれ単独で用いてもよいし、 二種以 上を混合して用いてもよい。 かかる有機溶媒の使用量は、 特に限定されない。
.前記テトラクロロテレフタル酸ジクロライドとフッ化カリウムとの反応において、 反 応に不活性な有機溶媒を用いた場合であって、 得られた反応混合物をそのままアルコール ( 1 ) との反応に用いたときは、 有機溶媒を加えることなく反応を実施してもよい。 . テトラフルォロテレフタル酸ジフルオライドとアルコール (1 ) との反応の進行に伴 レ フッ化水素が副生するため、 副生したフッ化水素が反応系内に滞留しないように反応 を実施してもよい。 副生したフッ化水素が反応系内に滞留しないように反応を実施する方 法としては、 例えば、 塩基の存在下に反応を実施する方法、 不活性ガスを反応混合物中に 吹き込みながら反応を実施する方法、 減圧条件下で反応を実施する方法等が挙げられる。 塩基の存在下に反応を実施する方法、 不活性ガスを反応混合物中に吹き込みながら反応を 実施する方法が好ましく、 不活性ガスを反応混合物中に吹き込みながら反応を実施する方 法がより好ましい。
不活性ガスを反応混合物中に吹き込みながら反応を実施する場合、 用いる不活性ガス としては、 テトラフルォロテレフ夕ル酸ジフルオライドとアルコール (1 ) との反応に不 活性な気体であればよく、 例えば窒素、 二酸化炭素、 空気等が挙げられる。 不活性ガスの 吹き込み流量は、 反応混合物に対して、 通常 1容量%z分以上であり、 その上限は特にな いが、 操作性の点で、 3 0容量% /"分以下が好ましい。
塩基の存在下に反応を実施する場合、 用いる塩基としては、 例えば、 トリェチルアミ ン、 ジイソプロピルェチルァミン等の第三級ァミン化合物; ピリジン、 コリジン、 キノリ
ン等の含窒素芳香族化合物;酢酸ナトリウム等のカルボン酸アルカリ金属塩;ナトリウム メチラート、 ナトリウムエヂラート等のアルカリ金属アルコラ一ト ;水酸化ナトリウム、 水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;水酸化カルシウム、 水酸化マグネシウム等の アル力リ土類金属水酸化物;炭酸ナトリウム、 炭酸力リゥム等のアル力リ金属炭酸塩;炭 酸水素ナトリウム、 炭酸水素カリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩;炭酸カルシウム、 炭 酸マグネシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩;および、 炭酸水素カルシウム、 炭酸水素マ グネシゥム等のアル力リ土類金属炭酸水素塩等が挙げられる。 かかる塩基はそれぞれ単独 で用いてもよいし、 二種以上を混合して用いてもよい。 なかでも、 含窒素芳香族化合物、 アル力リ金属炭酸塩、 アル力リ金属炭酸水素塩、 アル力リ土類金属炭酸塩およびアル力リ 土類金属炭酸水素塩からなる群から選ばれる少なくとも一種を用いることが好ましく、 ァ ルカリ金属炭酸塩、 アルカリ金属炭酸水素塩、 アルカリ土類金属炭酸塩およびアルカリ土 類金属炭酸水素塩からなる群から選ばれる少なくとも一種を用いることがより好ましい。
かかる塩基の使用量は、 テトラフルォロテレフタル酸ジフルオラィド 1モルに対して、 通常 2 ~ 5モルである。
減圧条件下で反応を実施する場合の圧力は、 通常 6〜1 0 0 k P aである。
テトラフルォロテレフタル酸ジフルオライドとアルコール (1 ) との混合順序は特に 限定されない。 塩基の存在下に反応を実施する場合には、 所定の反応温度に調整したテト ラフルォロテレフタル酸ジフルオライドと塩基との混合物に、 アルコール (1 ) を加える 方法、 または、所定の反応温度に調整したテトラフルォロテレフ夕ル酸ジフルオラィドに、 塩基とアルコール (1 ) との混合物を加える方法により反応を実施することが好ましい。 塩基の非存在下に反応を実施する場合には、 アルコール (1 ) に、 テトラフルォロテレフ タル酸ジフルオラィドを加えることが好ましい。
テトラフルォロテレフタル酸ジフルオライドとアルコール (1 ) との反応の反応温度 は、 通常 ο〜ι 0 o :である。 塩基の存在下に反応を実施する場合には、 副反応の進行を 抑えるという点で、 0〜3 0 tで反応を実施することが好ましい。
テトラフルォロテレフ夕ル酸ジフルオライドとアルコール (1 ) との反応は、 通常、
常圧条件下で実施されるが、 前述のとおり減圧条件下で実施してもよいし、 加圧条件下で 実施してもよい。
反応の進行は、 ガスクロマトグラフィー、 液体クロマトグラフィー等の通常の分析手 段により確認することができる。
反応終了後、 未反応のアルコール (1 ) や有機溶媒を濃縮により除去し、 得られた濃 縮残渣と水とを混合し、 濾過することにより、 結晶としてテトラフルォロテレフタル酸ジ エステル (2 ) を取り出すことができる。 また、 反応混合物と水と、 必要に応じて水に不 溶の有機溶媒とを混合し、 抽出処理し、 得られた有機層を濃縮することにより、 テトラフ ルォロテレフ夕ル酸ジエステル (2 ) を取り出すことも.できる。 水に不溶の有機溶媒とし ては、 トルエン、 キシレン、 クロ口ベンゼン等の芳香族炭化水素溶媒;ペンタン、 へキサ ン、 ヘプタン等の脂肪族炭化水素溶媒; ジクロロメタン、 ジクロロェタン、 クロ口ホルム 等のハロゲン化炭化水素溶媒;ジェチルエーテル、 メチル t e r t —ブチルエーテル等の エーテル溶媒;および、 酢酸ェチル等のエステル溶媒等が挙げられ、 その使用量は特に限 定されない。
前記テトラクロロテレフタル酸ジクロライドとフッ化カリウムとの反応で得られた 反応混合物をそのままアルコール (1 ) との反応に用いた場合やアルコール (.1 ) との反 応において塩基を用いた場合には、 通常塩化力リゥムゃ塩基由来の塩等の固形分が反応混 合物中に析出しているが、 かかる固形分を除去することなく、 そのままテトラフルォロテ レフタル酸ジエステル (2 ) を反応混合物から取り出してもよいし、 該固形分を濾過によ り除去した後、 テトラフルォロテレフタル酸ジエステル (2 ) を取り出してもよい。 固形 分を濾過により除去した後、 テトラフルォロテレフ夕ル酸ジエステル (2 ) を取り出すこ とが好ましい。
取り出したテトラフルォロテレフタル酸ジエステル (2 ) は、 晶析、 カラムクロマト グラフィ一等の通常の精製手段により、 さらに精製してもよい。
テトラフルォロテレフタル酸ジエステル (2 ) としては、 2, 3, 5 , 6—テトラフ ルォロテレフタル酸ジメチル、 2 , 3 , 5 , 6 —テトラフルォロテレフタル酸ジェチル、
2, 3, 5, 6—テトラフルォロテレフ夕ル酸ジ (n—プロピル)、 2, 3, 5, 6—テ トラフルォロテレフタル酸ジイソプロピル、 2, 3, 5, 6—テトラフルォロテレフタル 酸ジ (n—プチル)、 2, 3, 5, 6—テトラフルォロテレフ夕ル酸ジ (t e r t—プチ ル) 等が挙げられる。
前記テトラクロロテレフタル酸ジクロライドとフッ化カリウムとの反応で得られた 反応混合物をそのままアルコール (1) との反応に用いた場合には、 テトラフルォロテレ フタル酸ジエステル (2) の結晶を濾過して得られる濾液ゃ前記抽出処理において有機層 と分離した水層中に、 ジメチルスルホンが含まれている。 かかる濾液ゃ水層を濃縮して水 を除去することにより、 ジメチルスルホンを回収することができる。 回収したジメチルス ルホンは、 前記テトラクロロテレフタル酸ジクロライドとフッ化カリウムとの反応に再利 用することができる。 かかる濾液ゃ水層中に塩が含まれているときは、 通常、 脱塩処理や 濾過処理等により塩を除去した後、 ジメチルスルホンが回収される。 実施例
以下、 実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、 本発明はこれら実施例に限定 されるものではない。 収率および含量は、 ガスクロマトグラフィー内部標準法により算出 した。 実施例 1
還流冷却管を付した 5 OmLフラスコに、 フッ化カリウム (スプレイドライ品) 2. 3 g、 ジメチルスルホン 8. 5 gおよびトルエン 20 gを仕込んだ。 得られた混合物を、 内温 130でに加熱し、 該混合物中の水分をトルエンとの共沸混合物として除去した。 そ の後、 内温 140^でトルエンのほぼ全量を留去し、 得られた混合物を内温 100"Cまで 冷却した。
該混合物に、 テトラクロロテレフ夕ル酸ジクロライド 1. 7 gおよびキシレン 600 mgを仕込み、 内温 145T:で 6時間反応させた。 還流冷却管やフラスコ内面へのジメチ
ルスルホンの付着は見られなかった。
反応終了後、 反応混合物を室温まで冷却し、 メタノール 10 gを加えた。 析出した固 体のジメチルスルホンを細かく砕いた後、 室温で 1時間攪拌し、 反応させた。 反応混合物 中の固形分を濾過により除去し、 濾過した固形分をメタノール 5 gで洗浄した。 得られた 濾液と洗液とを混合し、 濃縮してメタノールを除去した。 濃縮残渣に、 水 30 gを加え、 析出した結晶を濾過により取り出した。 取り出した結晶を水で洗浄した後、 乾燥し、 2, 3, 5, 6—テトラフルォロテレフ夕ル酸ジメチルの薄黄色結晶 1. 3gを得た。
含量: 90. 0重量%、 収率: 87 % 実施例 2
還流冷却管を付した 50 m Lフラスコに、 前記実施例 1で用いたと同じフッ化力リウ ム 480mg、 ジメチルスルホン 3. 0 gおよびトルエン 10 gを仕込んだ。 得られた混 合物を、 内温 130"Cに加熱し、 該混合物中の水分をトルエンとの共沸混合物として除去 した。 その後、 内温 14 でトルエンのほぼ全量を留去し、 得られた混合物を内温 10 Ot:まで冷却した。
該混合物に、 テトラクロロテレフ夕ル酸ジクロライド 34 Omgを仕込み、 内温 15 0でで 4時間反応させた。 フラスコ内面へのジメチルスルホンの付着が見られた。
反応混合物を室温まで冷却し、 メタノール 10 gを加えた。 析出した固体のジメチル スルホンを細かく砕いた後、 室温で 1時間攪拌し、 反応させた。 反応終了後、 得られた反 応混合物に酢酸ェチル 10 gを加え、 分析した。
2, 3, 5, 6—テトラフルォロテレフタル酸ジメチルの収率: 50 %
2, 3, 5—トリフルオロー 6—クロロテレフタル酸ジメチルの収率: 21 %
ジフルォロジクロロテレフタル酸ジメチルの収率 (3種の異性体の合計): 23% 実施例 3
還流冷却管を付した 50mLフラスコに、 前記実施例 1で用いたと同じフッ化力リウ
ム 2. 3 g、 ジメチルスルホン 8. 5 gおよびトルエン 20 gを仕込んだ。 得られた混合 物を、 内温 130でに加熱し、 該混合物中の水分をトルエンとの共沸混合物として除去し た。その後、内温 140ででトルエンのほぼ全量を留去し、得られた混合物を内温 100で まで冷却した。
該混合物に、 テトラクロロテレフタル酸ジクロライド 1. 7 gおよびキシレン 590 mgを仕込み、 内温 145でで 4時間反応させた。 還流冷却管やフラスコ内面へのジメチ ルスルホンの付着は見られなかった。
反応混合物を内温 11 まで冷却し、 キシレン 20gを加えた。 溶液の一部をサン プリ.ングし、 ガスクロマトグラフ質量分析装置により分析し、 主生成物として、 2, 3, 5, 6—テトラフルォロテレフ夕ル酸ジフルオライド (M + =242) が生成し、 原料の テトラクロロテレフ夕ル酸ジクロライドが消失していることを確認した。 該溶液を内温 6 0 まで冷却し、 メタノール 5 gを加え、 同温度で 1時間攪拌し、 反応させた。 反応終了 後、反応混合物を室温まで冷却し、水 30 gを加えた。静置後、有機層と水層に分離した。 水層にトルエン 10 gを加え抽出処理し、 得られた油層を、 先に得た有機層と混合した。 混合後の有機層を水洗した後、 濃縮し、 2, 3, 5, 6—テトラフルォロテレフ夕ル酸ジ メチルの褐色結晶 1. 5gを得た。
含量: 77. 3重量%、 収率: 84% 実施例 4
還流冷却管を付した 5 OmLフラスコに、 前記実施例 1で用いたと同じフッ化力リウ ム 2. 3 g、 ジメチルスルホン 8. 5 gおよびトルエン 20 gを仕込んだ。 得られた混合 物を、 内温 130でに加熱し、 該混合物中の水分をトルエンとの共沸混合物として除去し た。その後、内温 140¾でトルエンのほぼ全量を留去し、得られた混合物を内温 100で まで冷却した。
該混合物に、 テトラクロロテレフ夕ル酸ジクロライド 1. 7 gおよびキシレン 150 mgを仕込み、 内温 145でで 2時間反応させた。 還流冷却管やフラスコ内面へのジメチ
ルスルホンの付着は見られなかった。
反応混合物を内温 1 1 0 ^まで冷却した。 1 0 O mLフラスコにメタノール 2 5 gを 仕込み、 内温 1 0でに冷却した。 これに、 前記反応混合物を加えた。 得られた混合物を内 温 6 0でに加熱し、 1時間攪拌、 反応させた。 反応混合物から固形分を濾過により除去し た。 固形分をメタノール 5 gで洗浄し、 得られた洗液と先に得た濾液を混合した。 得られ た混合液に水 1 7 gを加え濃縮処理し、 メタノールを留去した。 濃縮残渣をトルエン 1 0 gで 2回抽出処理し、 得られた有機層を濃縮し、 2 , 3, 5, 6—テトラフルォロテレフ タル酸ジメチルの薄黄色結晶 1 . 4 gを得た。
含掌: 9 2 . 5重量%、 収率: 9 6 %
濃縮残渣をトルエンで抽出処理した後の水層 2 7 g中には、 ジメチルスルホンが含ま れていた。 実施例 5
還流冷却管を付した 5 O m Lフラスコに、 前記実施例 4で得たジメチルスルホンを含 む水層 2 7 gとトルエン 2 0 gを仕込み、 内温 1 3 O :に加熱し、 前記水層中の水を、 ト ルェンとの共沸混合物として除去した。 これに、 前記実施例 1で用いたと同じフッ化カリ ゥム 2 . 3 gを仕込んだ。 得られた混合物を、 内温 1 3 O t:に加熱し、 該混合物中の水分 をトルエンとの共沸混合物として除去した。 その後、 内温 1 4 0ででトルエンのほぼ全量 を留去し、 得られた混合物を内温 1 0 0でまで冷却した。
該混合物に、 テトラクロロテレフ夕ル酸ジクロライド 1 . 7 gおよびキシレン 1 5 0 m gを仕込み、 内温 1 4 5 で 3時間反応させた。 還流冷却管やフラスコ内面へのジメチ ルスルホンの付着は見られなかった。
反応混合物を室温まで冷却し、 メタノール 1 0 gを加えた。 析出した固体のジメチル スルホンを細かく砕いた後、 室温で 1時間攪拌し、 反応させた。 反応混合物に酢酸ェチル 1 0 gを加え、 分析した。
2 , 3 , 5 , 6 —テトラフルォロテレフタル酸ジメチルの収率: 7 3 %
2, 3, 5—トリフルオロー 6—クロロテレフタル酸ジメチルの収率: 12 %
ジフルォロジクロロテレフタル酸ジメチルの収率 (3種の異性体の合計): 1 1% 実施例 6
還流冷却管を付した 50 OmLフラスコに、 前記実施例 1で用いたと同じフッ化カリ ゥム 23g、 ジメチルスルホン 85 gおよびトルエン 30 gを仕込んだ。 得られた混合物 を、内温 130でに加熱し、該混合物中の水分をトルエンとの共沸混合物として除去した。 その後、 内温 140ででトルエンの留出が見られなくなるまで保温した。 さらに、 同温度 で、 20mmHg (2. 67 kPa相当) まで減圧し、 トルエンをほぼ全量留去し、 窒素 で常圧にし、 得られた混合物を内温 100^まで冷却した。
該混合物に、 テトラクロロテレフタル酸ジクロライド 17 gおよびトルエン 1. 5 g を仕込み、 内温 145でで 3時間反応させた。 還流冷却管やフラスコ内面へのジメチルス ルホンの付着は見られなかった。
反応終了後、 反応混合物を内温 1 1 Ot:まで冷却し、 トルエン 300 gを加えた。 得 られた混合物を内温 60でまで冷却した後、 メタノール 100 gを加え、 窒素を吹き込み ながら、 室温で 10時間反応させた。 反応混合物を濃縮し、 メタノールを留去した。 濃縮 残渣に水 20 gおよび炭酸カリウム 6. 9 gを加え、 有機層と水層に分離した。 有機層を 濃縮し、 2, 3, 5, 6—テトラフルォロテレフタル酸ジメチルの薄黄色結晶 13. 2 g を得た。
含量: 90. 0重量%、 収率: 89% 実施例 7
還流冷却管を付した 5 OmLフラスコに、 フッ化カリウム (粉末品) 2. 3 g、 ジメ チルスルホン 8. 5 gおよびトルエン 20 gを仕込んだ。得られた混合物を、内温 130^ に加熱し、 該混合物中の水分をトルエンとの共沸混合物として除去した。 その後、 内温 1 4 でトルエンのほぼ全量を留去し、 得られた混合物を内温 10 O :まで冷却した。
該混合物に、 テトラクロロテレフタル酸ジクロライド 1. 7 gおよびキシレン 150 mgを仕込み、 内温 145でで 3時間反応させた。 還流冷却管やフラスコ内面へのジメチ ルスルホンの付着は見られなかった。
反応混合物を内温 11 Ot:まで冷却し、 トルエン 20 gを加えた。 さらに内温 まで冷却した後、 炭酸カリウム 1. 4 gおよびメタノール 2 gを加え、 同温度で 4時間攪 拌し、 反応させた。 反応混合物中の固形分を濾過により除去し、 濾過した固形分をメタノ ール 5 gで洗浄した。 得られた濾液と洗液とを混合し、 濃縮してメタノールおよびトルェ ンを除去した。 濃縮残渣に、 水 30 gを加え、 析出した結晶を濾過により取り出した。 取 り ¾した結晶を水で洗浄した後、 乾燥し、 2, 3, 5, 6—テトラフルォロテレフタル酸 ジメチルの薄黄色結晶 1. 1 gを得た。
含量: 85. 0重量%、 収率: 72%
2, 3, 5—トリフルオロー 6—クロロテレフタル酸ジメチルの収率: 6%
ジフルォロジクロロテレフタル酸ジメチルの収率 (3種の異性体の合計) : 6% 比較例 1
還流冷却管を付した 5 OmLフラスコに、 前記実施例 1で用いたと同じフッ化力リウ ム 2. 3 g、 スルホラン 8. 5 gおよびトルエン 20 gを仕込んだ。 得られた混合物を、 内温 130でに加熱し、 該混合物中の水分をトルエンとの共沸混合物として除去した。 そ の後、 内温 14 O :でトルエンのほぼ全量を留去し、 得られた混合物を内温 10 Ot:まで 冷却した。
該混合物に、テトラクロロテレフタル酸ジクロライド 1. 7 gを仕込み、内温 155で で 4時間反応させた。
反応混合物を室温まで冷却し、 メタノール 10 gを加え、 同温度で 1時間攪拌し、 反 応させた。 反応終了後、 得られた反応混合物に酢酸ェチル 10 gを加え、 分析した。 2, 3, 5, 6—テトラフルォロテレフ夕ル酸ジメチルの収率: 0 %
2, 3, 5—トリフルオロー 6—クロロテレフ夕ル酸ジメチルの収率: 0%
ジフルォロジクロロテレフタル酸ジメチルの収率 (3種の異性体の合計) : 27 % 2—フルオロー 3, 5, 6—トリクロロテレフタル酸ジメチルの収率: 35 %
2, 3, 5, 6—テトラクロロテレフタル酸ジメチルの回収率: 38 % 産業上の利用可能性
本発明によれば、 農薬の合成中間体として有用なテトラフルォロテレフタル酸ジフル ォライドを工業的に有利に製造することができる。