フルォロアルキル基と炭化水素基を有する分岐型界面活性剤 技術分野
[0001] 本発明は、フルォロアルキル基と炭化水素基を有する分岐型界面活性剤に関する
[0002] 本発明の界面活性剤は、液体、亜臨界または超臨界の二酸化炭素と共に使用す ることで、化学反応、洗浄、抽出、染色等の溶媒としての機能を向上させることができ る。
背景技術
[0003] 環境問題の顕在化により、毒性の高い有機溶媒の代わりに、 COを溶媒として利用
2
する技術が注目されている。また CO
2中でィ匕合物を扱うことが出来れば、廃水処理費 が大幅に削減できる可能性が有り、染色、めっき、有機合成、化学反応、洗浄、抽出 など廃水処理コストの大き 、産業分野への応用が特に注目されて 、る。
[0004] このような応用のためには、二酸ィ匕炭素と極性ィ匕合物を混合するための界面活性 剤が必要になる。
[0005] 分子内に炭化水素基とフッ素化アルキル基の両方を有するハイブリット型のフッ素 系化合物としては、 H(CF CF ) (CH CH O) OOCCH(OSO Na)CH COORが
2 2 n 2 2 n 3 2
感光材料の塗布物性を向上させる添加剤として特許文献 1に記載され、 H(CF CF )
2 2
CH OCH CH(OSO Na)Rが感光材料の塗布物性を向上させる添加剤として特許 n 2 2 3
文献 2に記載され、 H(CF CF ) CH OCH CH(OSO Na)CH ORが感光材料の帯
2 2 n 2 2 3 2
電防止材として特許文献 3に記載されて ヽる。
[0006] 一方、二酸ィヒ炭素中で高機能を発現する界面活性剤は非常に限られており、フッ 素基を有するスルホコハク酸エステルが非特許文献 1〜3に報告されている程度であ り、二本鎖ないしは枝分かれ構造の疎水性基が必要とされている。非特許文献 4に は C F CH(OSO Na)C H が二酸ィ匕炭素中に水を取り込む機能が高いと報告さ
7 15 3 7 15
れていた。し力しながらこの化合物は安定性が低いため実用にならなかった。また、 本発明者らが追試したところ、水を取り込む機能についても不十分であることを確認
した。
[0007] このため安定で高機能なハイブリット型界面活性剤の合成が近年報告されている( 非特許文献 5〜8)。し力しながら、これら公知のハイブリット型界面活性剤は二酸ィ匕 炭素中では充分な機能を発現して 、な 、 (非特許文献 3)。
[0008] 非特許文献 9に報告されたリン酸エステルは二酸ィ匕炭素中で高機能を発現してい るが、リン酸エステルは加水分解の可能性があり、長期使用時の安定性に課題があ る。また、該リン酸エステルも本発明者による追試により機能が不充分であることを確 した 0
特許文献 1 :特開昭 51— 32322号公報
特許文献 2:特公昭 52— 25087号公報
特許文献 3:特公昭 52— 26687号公報
非特許文献 l : Progr、 Colloid Polym、 Sci. 2000年、 115卷、 214頁
非特許文献 2 : Langmulr 2001年、 17卷、 274頁
非特許文献 3 : Langmuir 2003年、 19卷、 220頁
非特許文献 4: Langmuir 1994年、 10卷、 3536頁
非特許文献 5 : Langmuirl995年、 11卷、 466頁
非特許文献 6 :油化学討論会講演要旨 2000年、 305頁、 306頁
非特許文献 7 :油化学討論会講演要旨 2002年、 101頁
非特許文献 8 :J.Am.Chem.SOC. 2002年、 124卷、 6516頁
非特許文献 9 :J.Am.Chem.SOC.2002年, 124卷, 1834頁
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0009] 本発明は、二酸ィ匕炭素一水系で使用可能な界面活性剤を提供することを目的とす る。
課題を解決するための手段
[0010] 本発明は、以下の界面活性剤を提供するものである。
1. 下記の一般式 (I)
[0011] [化 1]
Rf—— Z1—— CH—— Z2—— Rh
(0)rS03M ひ)
[0012] (式中、 Rfはエーテル結合を有して 、てもよ 、フルォロアルキル基を示し、 Rhはアル キル基を示す。
[0013] rは 1または 0を示す。
[0014] r=0のとき、 Z1は (CH ) -(X1) -、 Z2は- (X2) -を各々示す。
2 nl pi ql
[0015] r= lのとき、 Z1は (CH Y) - CH -、 Z2は- (CH Y) -を各々示す。
2 ρ2 2 2 q2
[0016] X1, X2は同一または異なって二価の連結基を示し、 piは 0または 1であり、 qlは 0ま たは 1である。 nlは 1〜10の整数を示す。
[0017] Yは、 0, Sまたは NR(Rは水素原子、メチル、ェチル、 n—プロピル、イソプロピル、 n ーブチル、イソブチル、 sec ブチルまたは t ブチルを示す)である。
[0018] p2と q2は、同時に 0では無い 0または 1である。
[0019] Mは水素原子、アルカリ金属、 1Z2アルカリ土類金属またはアンモ-ゥムを示す。) で表される界面活性剤。
2. 下記の一般式 (IA)
[0020] [化 2]
Rf― (CH2)ni— (X1)p1-CH― (X2)q1-Rh S I (IA)
03M
[0021] (式中、 Rfはエーテル結合を有して 、てもよ 、フルォロアルキル基を示し、 Rhはアル キル基を示す。 X1, X2は同一または異なって二価の連結基を示し、 piは 0または 1で あり、 qlは 0または 1である。 nlは 1〜10の整数を示す。 Mは水素原子、アルカリ金 属、 1Z2アルカリ土類金属またはアンモ-ゥムを示す。 )
で表される項 1に記載の界面活性剤。
3. 下記の一般式 (IB)
[0022] [化 3]
Rf— (CH2Y)p1.CH2_cH一 (CH2Y)q1一 Rh
OS03M (IB)
[0023] (式中、 Rfは(ペル)フルォロアルキル基、(ペル)フルォロエーテル基、または(ペル) フルォロポリエーテル基を示し、 Rhはアルキル基を示す。
[0024] Yは、 0, Sまたは NR(Rは水素原子、メチル、ェチル、 n—プロピル、イソプロピル、 n ーブチル、イソブチル、 sec ブチルまたは t ブチルを示す)である。
[0025] p2と q2は、同時に 0では無い 0または 1である。
[0026] Mは水素原子、アルカリ金属、 1Z2アルカリ土類金属またはアンモ-ゥムを示す。 ) で表される項 1に記載の界面活性剤。
4. Rfの炭素数が 5〜 12である項 1に記載の界面活性剤。
5. 一般式: Rf(CH ) OOCCH(SO M)CH COORh
2 nl 3 2
(式中、 Rf, Rh, nl, Mは前記に定義された通りである。 )
で表される項 2に記載の界面活性剤。
6. 一般式: Rf(CH ) OCCH(SO M)Rh
2 nl 3
(式中、 Rf, Rh, n, Mは前記に定義されたとおりである。 )
で表される項 2に記載の界面活性剤。
7. 一般式: RfCH OCH CH(OSO M)CH ORh
2 2 3 2
(式中、 Rf, Rh及び Mは前記に定義されるとおりである)で表される項 3に記載の界 面活性剤。
8. 二酸ィ匕炭素と極性ィ匕合物を含む系に添加して使用するための項 1に記載の界 面活性剤の使用。
9. 極性ィ匕合物が水である項 8に記載の使用。
10. 超臨界、亜臨界又は液体の二酸化炭素中における極性化合物の溶解度を向 上させるための項 1に記載の界面活性剤の使用。
発明の効果
[0027] 本発明によれば、二酸化炭素と相溶性の低!、物質である水の二酸ィ匕炭素中への
高い取り込み性を有するため、二酸化炭素 極性化合物系で使用した場合に、良 好な混合状態を実現できる界面活性剤が提供される。
[0028] また、本発明によれば、十分高 、水取り込み値を有し、 CO
2 Z水および極性化合 物 (例えば無機塩、極性有機化合物など)の混合系において、十分なミセル形成能 を有する界面活性剤を提供できる。
図面の簡単な説明
[0029] [図 1] (A)W値の測定装置を示す概略図である。 (B)ビューセル詳細図である。図 1 ( B)において、 "a"の部分に試料を入れる。
発明を実施するための最良の形態
[0030] 本発明の界面活性剤は、 CO (超臨界、亜臨界又は液体)と水などの極性化合物
2
を混合可能とし、 co 2を溶媒として、水などの極性化合物を扱う有機 Z無機化学反 応やめつきなどの電気化学反応、さらには洗浄、染色、抽出などの効率向上を可能 にするものである。また、 CO—水系での繰り返し使用に十分耐えるだけの安定性を
2
有するものである。
[0031] このような界面活性剤は、硫酸エステル基もしくはスルホン酸基を有し、かつ、フル ォロアルキル基とアルキル基を 1個ずつ有するハイブリッド型の界面活性剤であるの が好ましい。
[0032] CO溶媒に混合される極性ィ匕合物としては、水、アルコール (メタノール、エタノー
2
ル、プロパノール、ブタノールなど)、含水アルコール、 DMF, DMSO,ホルムアミド 、エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、ァセトニトリル、 THFな どの水または水と混和可能な有機溶媒、或!ヽは水とこれら有機溶媒との混合溶媒が 挙げられ、好ましくは水が挙げられる。さらには金属微粒子、無機塩、有機塩、あるい はリン脂質、糖類、蛋白質、炭水化物などの生体化合物などが挙げられる。
[0033] 一般式 (I)の界面活性剤にお 、て、 Rfはエーテル結合を有して 、てもよ 、直鎖また は分岐を有するフルォロアルキル基を示し、具体的には(ペル)フルォロアルキル基 、(ペル)フルォロエーテル基、(ペル)フルォロポリエーテル基)が挙げられる。 Rfの 炭素数は、 4〜50であり、 R1¾エーテル結合を有しないフルォロアルキル基の場合、 炭素数は 4〜20,好ましくは 5〜18、さらに好ましくは 5〜12であり、 Ri¾エーテル結
合を有するフルォロアルキル基の場合、 4-50,好ましくは 5〜40、さらに好ましくは 5〜35である Q
[0034] r=0にお!/、て、 Rfの好まし!/、具体例としては、エーテル結合を有しな 、フルォロア ルキル基の場合、
C F - (nは 4〜20の整数を示す、 mは 1〜10の整数を示す);
m 2m+l
HC F - (nは 4〜20の整数を示す、 mは 1〜10の整数を示す);
m 2m
が例示され、エーテル結合を有するフルォロアルキル基の場合、
CF CF (CF ) (CF ) - (mは 4〜20の整数を示す);
3 3 2 m
CF CF(CF )(CF ) CF(CF )CF - (mは 4〜20の整数を示す);
3 3 2 m 3 2
C F 0(CF CF O) CF - (mは 1〜10の整数を示す、 rは 1〜15の整数を示す); m 2m+l 2 2 r 2
C F 0(CF(CF )CF O) CF(CF )- (mは 1〜10の整数を示す、 rは 1〜15の整数を m 2m+l 3 2 r 3
示す)
HC F 0(CF CF O) CF - (mは 1〜10の整数を示す、 rは 1〜15の整数を示す); m 2m 2 2 r 2
HC F 0(CF(CF )CF O) CF(CF )- (mは 1〜10の整数を示す、 rは 1〜15の整数を m 2m 3 2 r 3
示す)
が例示される。
[0035] 一般式 (I)中の r= lの化合物において、 Rfの好ましい具体例としては、以下が例 示される:
(ペル)フルォロアルキル基としては:
C F (CH ) 一(nは 5〜 12の整数を示す、 mは 0〜 10の整数を示す); n 2n+ l 2 m
HC F (CH ) 一(nは 5〜 12の整数を示す、 mは 0〜 10の整数を示す)が例示さ n 2n 2 m
れ、
(ペル)フルォロエーテル基としては、例えば C F OCF(CF ) -などの Rfl— O— Rf2
3 7 3
(Rflは C〜Cの直鎖又は分枝を有する(ペル)フルォロアルキル基であり、 Rf 2は C
1 6
〜cの直鎖又は分枝を有する(ペル)フルォロアルキレン基)である。
1 4
[0036] (ペル)フルォロポリエーテル基としては、例えば、 C F OCF(CF )CF OCF(CF ) -な
3 7 3 2 3 どの、 Rfl— (O— Rf2)r (Rfl、 Rf2は前記に定義されるとおりである。 rは 2〜4の整 数を示す)
Rhは炭素数 3〜18,好ましくは 4〜12、より好ましくは 4〜10の直鎖または分岐を 有するアルキル基である。 Rhの好ましい具体例としては、(n-, sec-, iso-, tert_)ブチ ル、ペンチル、へキシル、ヘプチル、ォクチル、ノニル、デシルが例示される: C02親和性部分 (Rf)と親水性基 (Rh)のバランスとしては、
(Rfの炭素数) Z(Rhの炭素数) = 1Z2〜2Z1が好ましぐ 2Z3〜3Z2がより好ま しい。
Mは水素原子、アルカリ金属(Na, K, Li, Cs) , lZ2アルカリ土類金属(Ca, Mg, Ba)、アンモ -ゥム(NH ) ,四級アンモ-ゥム(NR ; Rは、 C1〜C4の直鎖または分
4 4
岐を有するアルキル基を表す。 )が挙げられる。
[0037] r=0のとき、 Z1は (CH ) -(X1) -、 Z2は- (X2) -を各々示す。
2 nl pi ql
X1, X2で表される二価の連結基としては、 0, S, NH,NR、 C=0, C(0)0, OC(O), C(0)S, SC(O), C(0)NH, C(0)NR, NH(0)C, NR(0)C (ここで、 Rは C1〜C4の直鎖ま たは分岐を有するアルキル基)で連結された構造を有し、 X1および/または X2と CH(SO M)の間にはさらに、フッ素化されていてもよい直鎖又は分枝を有するアルキ
3
レン基(例えば、(CH2)m, (CF2)n, CF(CF3), (CF2)n(CH2)など、 m、 nは 1〜3の整数
)を介在させてもよい。
[0038] X1, X2で表される好ましい二価の連結基としては、以下が例示される。
[0039] (CH ) COO- (nは 0〜4の整数、好ましくは 0または 1を示す。)
2 n
-(CH ) O- (nは 0〜4の整数、好ましくは 0または 1を示す。)
2 n
plは 0または 1である。
qlは 0または 1である。
nlは 1〜: L0,好ましくは 1〜5の整数である。
[0040] r= lのとき、 Z1は (CH Y) - CH -、 Z2は- (CH Y) -を各々示す。
2 p2 2 2 q2
[0041] Yは、 O, Sまたは NR(Rは水素原子、メチル、ェチル、 n—プロピル、イソプロピル、 n ーブチル、イソブチル、 sec ブチルまたは t ブチルを示す)、好ましくは 0または NR、より好ましくは 0である。
[0042] p2と q2は、同時に 0では無い 0または 1である。
[0043] 本発明の界面活性剤は、市販品である力、公知の方法 (例えば特許文献 1〜3)に
より当業者には容易に製造することが可能である。
[0044] 本発明での界面活性剤の使用量は、水溶液または二酸ィ匕炭素中で取り扱う極性 化合物に対して 0.001〜2000wt%程度、好ましくは 0.01〜1000wt%程度、より好ましくは 0.01〜500wt%程度、特に 0.1〜100wt%程度であることが望ましい。
[0045] さらに CO—水系には、以下に示す有機溶媒 (助溶剤)の添加も可能である。例え
2
ばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノールなどのアルコール 類、アセトンなどのケトン類、ァセトニトリル、酢酸ェチルなどのエステル類、ェチルェ 一テルなどのエーテル類、フロン類、塩化メチレン、クロ口ホルムなどのハロゲン化物 があり、特に毒性が低く低分子量のものが望ましい。
[0046] 界面活性剤の使用量は、通常の 2相系での界面活性剤とは異なり、対象とする極 性ィ匕合物により界面活性剤の重量の方が多くなることがある。例えば、金属塩などを 触媒として C02中で使用して、化学反応を行う場合などでは、界面活性剤の使用量 力 100wt%を超えることがある。
[0047] 本発明の界面活性剤は、 CO (液体、亜臨界、超臨界状態)と水ないしは極性化合
2
物間の 2相系で好適に使用される。
実施例
[0048] 以下、実施例、参考例で本発明を具体的に説明するが、本発明はこれだけに限定 されるものではない。
(A)スルホン酸エステル某を有する界 rif活件剤 (一般式 (I)にお 、て r = 0) 実施例 1A〜5A
特開昭 51— 32322号公報の記載に準じて化合物 1A〜5Aの合成を行った。
[0049] 得られた化合物の物性値を以下に示す。
C F CH CH OOCCH(SO Na)CH COOC H 1A
6 13 2 2 3 2 6 13
無色アモルファス:1 H-NMR(CD OD): δ 0.90(t, J=6.9Hz, 3H), 1.19- 1.50(m, 6H),
3
1.50-1.75(m, 2H), 2.45-2.79(m, 2H), 2.93— 3.27(m, 2H), 4.00— 4.22(m, 3H), 4.34-4.50(m, 2H). IR(KBr, cm_1):2968, 1740, 1241, 1209, 1146, 1033.
C F CH CH OOCCH(SO Na)CH COOC H 2A
6 13 2 2 3 2 8 17
無色アモルファス:1 H-NMR(CD OD): δ 0.94(t, J=7.3Hz, 3H), 1.27-1.50(m, 10H),
1.50-1.73(m, 2H), 2.45- 2.80(m, 2H), 2.94- 3.38(m, 2H), 4.00- 4.20(m, 3H), 4.33-4.50(m, 2H). IR(KBr, cm_1):2969, 1737, 1241, 1146, 1054.
C F CH CH OOCCH(SO Na)CH COOC H 3A
8 17 2 2 3 2 10 21
無色アモルファス:1 H-NMR(CD OD): δ 0.89(t, J=6.8Hz, 3H),1.15- 1.45(m, 14H),
3
1.50-1.75(m, 2H), 2.45-2.79(m, 2H), 2.94-3.27(m, 2H), 4.02— 4.22(m, 3H), 4.36-4.51(m, 2H). IR(KBr, cm_1):2930, 1741, 1245, 1220, 1153, 1055.
C F CH CH OOCCH(SO Na)CH COOC H 4A
8 17 2 2 3 2 6 13
無色アモルファス:1 H-NMR(CD OD): δ 0.91(t, J=6.9Hz, 3H), 1.20- 1.50(m, 6H),
3
1.50-1.76(m, 2H), 2.44- 2.80(m, 2H), 2.94-3.47(m, 2H), 4.02- 4.20(m, 3H), 4.33-4.52(m, 2H).). IR(KBr, cm_1):2967, 1740, 1244, 1210, 1152, 1054.
C F CH CH OOCCH(SO Na)CH COOC H 5A
4 9 2 2 3 2 4 9
無色アモルファス:1 H-NMR(CD OD): δ 0.94(t, J=7.3Hz, 3H), 1.25- 1.50(m, 2H),
3
1.50-1.73(m, 2H), 2.45- 2.80(m, 2H), 2.94- 3.37(m, 2H), 4.02- 4.22(m, 3H), 4.33-4.50(m, 2H). IR(KBr, cm_1):2967, 1739, 1229, 1135, 1054.
比較例 1A〜5A
フルォロアルキル基を 2個有する化合物(6A〜8A)は Bull.Chem.SOC.Jpn. 1991年 、 64卷、 3262頁により合成した。また化合物 9Aは C F Iと CH =CHCH CH OHのラジ
4 9 2 2 2 カル付加反応で得らる生成物を、さらにリチウムアルミニウムヒドリドで還元して得ら れるアルコール体 C F CH CH CH CH OHを用いて同様の手法により合成した。さら
4 9 2 2 2 2
に化合物!^ Aは Langmuir 1994, 10, 3536により合成した。
構造と化合物番号を以下に示す。
H(CF ) CH OOCCH(SO Na)CH COOCH (CF ) H 6A
2 4 2 3 2 2 2 4
H(CF ) CH OOCCH(SO Na)CH COOCH (CF ) H 7A
2 6 2 3 2 2 2 6
F(CF ) CH CH OOCCH(SO Na)CH COOCH CH (CF ) F 8A
2 8 2 2 3 2 2 2 2 8
F(CF ) (CH ) OOCCH(SO Na)CH COO(CH ) (CF ) F 9A
2 4 2 4 3 2 2 4 2 4
C F CH(OSO Na)C H 10A
7 15 3 7 15
化合物 9 Aの物性値
無色アモルファス:1 H-NMR(CD OD): δ 1.56- 1.90(m, 8Η), 2.05-2.38(m, 4H),
2.95-3.28(m, 2H), 4.02— 4.30(m, 5H). IR(KBr, cm ):2968, 1738, 1224, 1134, 1051. 試験例 1A
実施例および比較例の化合物の機能試験を行った。
(1)W値と水取り込み量の測定方法
図 1に示した評価測定装置を使用し、以下の工程 1)〜4)に従い、 W値と水取り込 み量を測定した。
1)可視窓付き耐圧装置 (ビューセル)内の aの部分に界面活性剤を二酸ィ匕炭素に対 して 2wt%導入する。
2)二酸ィ匕炭素を導入し、表に示した所定の測定圧力、温度にした後、六方バルブか ら aの部分に水を導入する。
3)可視窓 (サフアイャ窓)から内容を目視して、透明均一な状態をもって二酸化炭素 に水が溶解して 、ると判定した。
4)透明状態を維持できる最高水導入量と、測定に用いた界面活性剤重量から W値 および水取り込み量を算出した。
[0050] なお、 2)の所定の測定圧力および温度は、以下の表 1Aに示す。
界面活性効果評価 (二酸化炭素中への水取り込み能力で判定)
W値 =ミセル中の (水分子数/界面活性剤分子数)
水取り込み =界面活性剤 lgあたりに二酸ィ匕炭素中に溶解した水の重量
[0051] [表 1A]
これまでは化合物 10A力 不安定ではあるが高機能であると報告されてきた (Langmuir 1994, 10, 3536)。本発明者が追試した力 他の化合物と同様に 50°Cで試
験を行ったためか、まったく機能を発現できな力 た。試験後に試料を回収して機器 分析 (NMR)により原因を究明しょうとした。硫酸エステル部分の加水分解されたもの と合わせて、少量であるが非常に複雑なピークが観測された(50°Cでも分解が進行 したものと考えられる)。実用に対して大きな障害となるものと考えられる。
[0053] さらに安定な化合物としては、これまでは化合物 7A〜8Aが最も高機能であると報 告されてきたが(Langmuir2001年、〜 17卷、 274頁;同じく 1997年、 13卷、 6980頁 )、本発明では特に化合物 1A〜4Aがこれらより機能が上回っている。
[0054] さらに化合物 9Aの結果を見ると、炭素鎖 2本の合計でフッ素鎖と炭化水素鎖それ ぞれの炭素数が 8であっても充分に機能して 、な 、。
[0055] 次に化合物 6Aと分子内に炭化水素基だけを有するスルホコハク酸エステルである AOT: C H OOCCH(SO Na)CH COOC H との 1対 1 (モル比)の混合物を検討した
8 17 3 2 8 17 以下に示すように、化合物 6Aが半モルで機能しているのと同じ結果となった。こ の結果から、炭化水素基 2本を有する化合物とフルォロアルキル基 2本を有する化合 物を混ぜたのでは機能は得られず、 1分子中にフルォロアルキル基と炭化水素基両 方を有していなければ、本発明の高機能は発現できないことが判る。
[0056] [表 2A]
以上の結果から、分子内に一本の炭素数力 以上のフッ素基とそれと同程度の長 さの炭化水素鎖の両方を有し、枝分かれ構造のハイブリット型スルホン酸エステルが 、二酸ィ匕炭素中で水などの極性ィ匕合物を取り扱う際に高機能を発現することが判る。
) エステル する界面活件 (一 mに: ¾ ヽて r = D
実施例 IB
C F CH CH(OSO Na)CH OC H IB
8 17 2 3 2 8 17
ヘプタデカフルォロプロピレンォキシド(1.09g, 2.3mmol)、ォクタノール(1.02g,
7.8mmol)、硫酸 1滴の混合物を 100°Cで 48時間攪拌下に加熱した。酢酸ェチルで 抽出し、有機層を飽和重曹水、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水後、減圧 下に溶媒を留去した。得られた反応物をシリカゲルカラムクロマト(
n-hexane:EtOAc=30:l)で分離してアルコール体(830mg, 60%)を得た。ここで得たァ ルコール体に SO - Pyl昔体(416mg, 2.6mmol)を加え、ピリジン 5ml中、 40°Cで 24時間
3
攪拌した。反応物を飽和重曹水中に開けて、加熱乾固させて化合物 1Bを得た。残つ た反応物力もソックスレー抽出器を用い、アセトン抽出して無機塩を除 、た (730mg, 2工程、 45%) o
無色アモルファス:1 H-NMR(CDC1 ): δ 0.88 (t, J=6.5Hz, 3H), 1.15 - 1.47 (m, 10H),
3
1.47 - 1.65 (m, 2H), 2.47 - 2.87 (m, 2H), 3.35 - 3.62 (m, 2H), 3.62 - 3.78 (m, 2H), 4.74 - 4.90 (m, 1H).
IR (KBr, cm"1): 2934, 1243, 1213, 1152, 951.
実施例 2B
C F CH CH(OSO Na)CH OC H 2B
6 13 2 3 2 6 13
トリデカフルォロプロピレンォキシド (5.0g, 13.3mmol)とへキサノール(8.35ml, 66.5mmol)を硫酸存在下に反応させて得たアルコール体(3.5g, 55%)に、 SO - Py錯
3 体 (2.3g, 14.6mmol)をピリジン(12ml)中反応させて化合物 2Bを得た。粗生成物をソ ックスレー抽出器を用い、アセトン抽出して無機塩を除いた (3.1g, 2工程、 40%) o 無色アモルファス:1 H-NMR(CDC1 ): δ 0.89 (t, J=6.8Hz, 3H), 1.15 - 1.44 (m, 7H),
3
1.44 - 1.68 (m, 2H), 2.40 - 2.86 (m, 2H), 3.32 - 3.76 (m, 4H), 4.70 - 5.0 (m, 1H). IR (KBr, cm"1): 2936, 1244, 1214, 1150.
実施例 3B
H(CF ) CH OCH CH(OSO Na)CH OC H 3B
2 6 2 2 3 2 6 13
実施例 IBと同様にしてドデカフルォ口へプチルグリシジルエーテル(3.88g, 10mmol)、へキサノール(2.94g, 30mmol)から化合物 3Bを合成した(3.1g, 2工程、 52%
)。
無色アモルファス:1 H-NMR(CDC1 ): δ 0.89 (t, J=7.0Hz, 3H), 1.22 - 1.40 (m, 6H),
3
1.49 - 1.60 (m, 2H), 3.43 - 3.52 (m, 2H), 3.60 - 3.69 (m, 2H), 3.85 (d-d, J=10.9,
4.4Hz, IH), 3.92 (d-d, J=10.9, 4.4Hz, IH), 4.13 (t, J=14.1Hz, 2H), 4.45 - 4.52 (m,
IH), 6.61 (t-t, J=50.8, 4.9Hz, IH).
IR (KBr, cm"1): 2938, 1240, 1202, 1142, 1045, 797.
実施例 4B
H(CF ) CH OCH CH(OSO Na)CH OC H 4B
2 8 2 2 3 2 8 17
へキサデカフルォ口へプチルグリシジルエーテル (8.06g, 16.5mmol)とォクタノール( 13ml, 82.3mmol)力 合成したアルコール体から、実施例 1Bと同様にしてスルホン酸 エステル化合物 4Bを合成した(5.0g, 2工程、 42%)。
無色アモルファス:1 H-NMR(CD OH): δ 0.89 (t, J=6.9Hz, 3H), 1.15 - 1.46 (m, 10H),
3
1.46 - 1.65 (m, 2H), 3.48 (t, J=6.4Hz, 2H), 3.60 - 3.75 (m, 2H), 3.80 - 4.00 (m, 2H), 4.16 (t, J=14.1Hz, 2H), 4.43 - 4.55 (m, IH), 6.69 (t-t, J=51.1, 5.1Hz, IH). IR (KBr, cm"1): 2936, 1214, 1149, 1043, 806.
実施例 5B
H(CF ) CH OCH CH(OSO Na)CH OC H 5B
2 6 2 2 3 2 8 17
実施例 IBと同様にしてドデカフルォ口へプチルグリシジルエーテル(5.92g,15.2 mmol)、ォクタノール(12ml, 76mmol)からアルコール体を経由し、 SO - Py錯体により
3
化合物 5Bを合成した (4.2g, 2工程、 45%)。
無色アモルファス:1 H-NMR(CD OH): δ 0.89 (t, J=6.9Hz, 3H), 1.17 - 1.47 (m, 10H),
3
1.47 - 1.66 (m, 2H), 3.45 (t, J=6.4Hz, 2H), 3.60 - 3.74 (m, 2H), 3.80 - 4.00 (m, 2H), 4.15 (t, J=14.1Hz, 2H), 4.43 - 4.55 (m, IH), 6.65 (t-t, J=51.1, 5.1Hz, IH). IR (KBr, cm"1): 2936, 1202, 1142, 1043, 796.
実施例 6B
C F OCF(CF )CH OCH CH(OSO Na)CH OCH CH(C H )C H 6B
3 7 3 2 2 3 2 2 2 5 4 9
実施例 IBと同様にして 2 ェチルへキシルグリシジルエーテル(6.55ml,31.6 mmol) と 2 ヘプタフルォロプロポキシ 2,3,3,3—テトラフルォロプロパノール(10.0g, 32mmol)の混合物に、撹拌下に 90°Cで水酸ィ匕ナトリウム水溶液 (NaOH 1.3g-水 6.3ml)を滴下して 6時間反応させた。反応液を酢酸ェチルで抽出し、有機相を脱水、 溶媒留去してアルコール体を得た。さらに本アルコール体から SO -Py錯体によりィ匕
合物 6Bを合成した(6.76g, 2工程、 35%)。
無色液体:1!" I- NMR(CD OH): δ 0.80—1.00 (m, 6H), 1.15 - 1.65 (m, 9H), 3.34 (d,
3
J=5.6Hz, 2H), 3.42 (d-d, J=5.1, 1.5Hz, 2H), 3.50—3.76 (m, 2H), 3.76—3.91 (m, 1H), 4.19 (d, J=11.9 Hz, 2H).
IR (KBr, cm"1): 2933, 1239, 1150, 998.
実施例 7B
C F OCF(CF )CH OCH CH(OSO Na)C H 7B
3 7 3 2 2 3 6 13
化合物 5Bと同様にして 1,2-エポキシオクタン(4.83ml, 31.6 mmol)、 2 ヘプタフル ォロプロポキシ 2,3,3, 3—テトラフルォロプロパノール(lO.Og, 32mmol)からアルコー ル体を経由し、 SO - Py錯体により化合物 7Bを合成した(9.8g, 2工程、 56%)。
3
無色アモルファス:1 H-NMR(CD OH): δ 0.87 (t, J=7.0Hz, 3H), 1.15 - 1.55 (m, 8H),
3
1.55 - 1.77 (m, 2H), 3.75 - 3.89 (m, 2H), 4.08 - 4.30 (m, 2H), 4.30 - 4.46 (m, 1H). IR (KBr, cm"1): 2936, 1336, 1236, 1151, 997, 936.
比較例 IB
(C F CH CH O) P(0)ONa 8B
6 13 2 2 2
化合物 8Bを J. Am. Chem. Soc. 2002年、 124卷、 1834頁により合成した。
比較例 2B
C F CH(OSO Na)C H 9B
7 15 3 7 15
化合物 9Bを J.Phys.Chem. 1992年、 96卷、 6738頁に従い合成した。
試験例 1B
実施例および比較例の化合物の機能試験を行った。
(1)W値と水取り込み量の測定方法
図 1に示した評価測定装置を使用し、以下の工程 1)〜4)に従い、 W値と水取り込 み量を測定した。
1)可視窓付き耐圧装置 (ビューセル)内の aの部分に界面活性剤を二酸ィ匕炭素に対 して 2wt%導入する。
2)二酸ィ匕炭素を導入し、表に示した所定の測定圧力、温度にした後、六方バルブか ら aの部分に水を導入する。
3)可視窓 (サフアイャ窓)から内容を目視して、透明均一な状態をもって二酸化炭素 に水が溶解して 、ると判定した。
4)透明状態を維持できる最高水導入量と、測定に用いた界面活性剤重量から W値 および水取り込み量を算出した。
[0058] なお、 2)の所定の測定圧力および温度は、以下の表 1Bに示す。
界面活性効果評価 (二酸化炭素中への水取り込み能力で判定)
W値 =ミセル中の (水分子数/界面活性剤分子数)
水取り込み =界面活性剤 lgあたりに二酸ィ匕炭素中に溶解した水の重量
[0059] [表 1B]
Water uptake=界面活性剤 1 gあたりに二酸化炭素中に溶解した水の重量
[0060] これまでは化合物 8B、 9Bが最も高機能であると報告されており(J. Am. Chem. Soc.
2002年、 124卷、 1834頁; Langmuir 1994年、 10卷、 3536頁)、両化合物とも界面活性 剤 lgに対する水取り込み量 (Water Uptake)が lgに達すると記載されている。またこ のデータがこれまでに報告された Water Uptakeの最も高い値である。今回の発明で は特に化合物 2B、 3B、 5B, 6Bがこれらより機能が上回っている。
[0061] さらに本発明者が上記化合物 8B、 9Bを合成して本発明の化合物と同一条件下に 評価してみたところ、化合物 8Bでは比較的低圧力で機能するものの、化合物の Water Uptakeは報告のデータよりかなり低!、値しか得られなかった。
[0062] さらに化合物 9Bでは 50°Cで試験を行ったため力 まったく機能を発現できなかつ た。試験後に試料を回収して機器分析 (NMR)により原因を究明しょうとした。硫酸ェ ステル部分の加水分解されたものと合わせて、少量であるが非常に複雑なピークが 観測された(50°Cでも分解が進行したものと考えられる)。この結果力 化合物 9Bは
実用に対して大きな障害となるものと考えられる。
[0063] 一方、今回の発明の化合物は、評価試験の条件では安定に機能することが判った
(評価試験後にサンプルを回収して機器分析により確認した)。
[0064] 以上のように本発明の化合物は、二酸化炭素を溶媒とした媒体の中で、水などの 極性ィ匕合物を扱う際に優れた界面活性剤であることが判った。