明細書
ネプリライシン活性発現制御能力の検定方法 技術分野
本発明は、 物質が有するネプリライシン活性発現制御能力の検定方法等に関する。 背景技術
アルツハイマー病の患者の脳の病理学的特徴として、神経細胞の脱落に加えて、老 人斑の形成、神経原線維変化の蓄積が知られている。 これらのうち、 アルツハイマー 病における最初期の病理変化は老人斑の形成であり、その主要構成成分がアミロイド ]3タンパク質 (以下、 A i3と記すこともある。 ) であることから、 A j3の産生又は分 解の異常がァルツハイマー病の発症 ·進展に深くかかわっていると考えられている。
とアルツハイマー病との関わりにおいて、 老人斑の出現は疾患特異性が高く、 また神経原線維変化よりも早期に認められることから、 A /9の産生又は分解の異常か ら生ずる A ^の蓄積は、発症に至るまでの複雑なカスケードの上流に位置する共通経 路において発生するものとして注目されている。
A i3は、約 4 0のアミノ酸残基からなる不溶性のペプチド性タンパク質であり、前 駆体タンパク質 (以下、 ;3 A P Pと記すこともある。 ) から) 3—セクレターゼと了- セクレタ一ゼとの両者により切断されることにより生じる。;3—セクレターゼについ ては、 新規ァスパラギン酸プロテア一ゼであることが同定されている (Neuron、 27 、 419— 422、 2000) 。 また、 ァ-セクレ夕一ゼについては、 家族性アルツハイマー病 (FAD) 原因遺伝子、 プレセ二リン又はプレセ二リンを含む複合体が、 その活性発現 に関与していることが明らかにされている (Neuron, 27、 419— 422、 2000) 。
A /3の分解については、主要な分解酵素として、様々な組織で発現している中性ェ ンドぺプチダーゼの一つであるネプリライシンがすでに同定されている。そこで、神 経細胞においてネプリライシン遺伝子発現を上昇させる方法又はネプリライシン酵 素活性を上昇させる方法(以下、総じてネプリライシン活性発現を上昇させる方法と 記すこともある。)がアルツハイマー病の治療方法の一つとして考えられている。例 えば、 培養神経細胞において神経ペプチド (ソマトス夕チン)処理によりネプリライ
シンの酵素活性が約 2倍程度増加したという報告されていることから、ソマトスタチ ン受容体を標的にした薬剤はアルツハイマー病に対する有効な原因療法になりうる と考えられている (医学のあゆみ、 207、 p51- 54、 2003、 医歯薬出版) 。
ネプリライシンの遺伝子発現は多くの転写因子により制御されていることが、プロ モーター解析によりすでに知られているが、特に神経変性疾患の標的細胞である神経 細胞でのネプリライシンの遺伝子発現の制御については未だ明らかにされていなか た
物質が有するネプリライシン活性発現制御能力を検定することによって、当該能力 を有する物質を探索し特定することができれば、当該物質をアミロイド 0タンパク質 関連疾患を治療又は予防するための薬剤 (即ち、具体的には例えば、 アルッハイマ一 病の治療剤又は予防剤) として利用することができ、前記疾患の治療又は予防が可能 となる。 発明の開示
本発明の目的は、ネプリライシン活性発現制御能力を有する物質を探索するために 簡便であり、 かつ、効果的である、 物質が有するネプリライシン活性発現制御能力の 検定方法等を提供することにある。
本発明者らは、アンドロゲンレセプター活性発現調節能力を有する物質がネプリラ イシン活性発現制御に顕著な影響を与えること、そして、物質が有するアンドロゲン レセプ夕一活性発現調節能力がネプリライシン活性発現制御能力と密接に関係して いることを見出した。具体的には例えば、神経細胞においてアンドロゲンレセプター ァゴニストがネプリライシン遺伝子発現を上昇させること、神経細胞においてアンド ロゲンレセプ夕一ァゴニストがネプリライシン酵素活性を上昇させること、神経細胞 においてアンドロゲンレセプ夕ーァゴニス卜がアミロイド タンパク質(Α )の細 胞外分泌量を抑制すること等の新規知見を見出し、 本発明に至った。
即ち、 本発明は、
1 . 物質が有するネプリライシン活性発現制御能力の検定方法であって、
( 1 )アンドロゲンレセプ夕一と被験物質との接触系内における前記アンドロゲンレ
セプターと前記被験物質との結合状態に応じて生じる表現指標によつて、当該被験物 質が有するアンドロゲンレセプター活性発現調節能力を測定する第一工程、 及び ( 2 )第一工程により測定された能力と対照における能力とを比較することにより得 られる差異に基づき前記被験物質が有するネプリライシン活性発現制御能力を評価 する第二工程、 +
を有することを特徴とする物質が有するネプリライシン活性発現制御能力の検定方 法 (以下、 本発明検定方法と記すこともある。 ) ;
2.アンドロゲンレセプターが哺乳動物由来であることを特徴とする前項 1記載の検 定方法;
3.第一工程における接触系が、神経細胞内における接触系であることを特徴とする 前項 1又は 2記載の検定方法;
4.神経細胞が、下記のいずれかの神経細胞であることを特徴とする前項 1乃至 3の いずれかの前項記載の検定方法
<神経細胞群 >
(a) 神経由来の初代細胞
(b) 神経由来の培養細胞株
(c) CHP212細胞
(d) IMR32細胞;
5. アンドロゲンレセプターが、下記のいずれかのアンドロゲンレセプターであるこ とを特徴とする前項 1乃至 4のいずれかの請求項記載の検定方法
<蛋白質群 >
(a) 配列番号 1で示されるアミノ酸配列からなるアンドロゲンレセプター
(b) 配列番号 1で示されるアミノ酸配列において、 1若しくは複数のアミノ酸が欠 失、 付加若しくは置換されたァミノ酸配列からなるアンドロゲンレセプ夕一
(c) 配列番号 1で示されるアミノ酸配列と 80%以上の配列同一性を有するァミノ 酸配列からなるアンドロゲンレセプタ一
(d)配列番号 1で示されるアミノ酸配列をコードする塩基配列を有する DNAに対 し相補性を有する DNAと、ストリンジェントな条件下でハイブリダイズする D N A
によりコードされるアミノ酸配列からなるアンドロゲンレセプ夕一
( e ) GenBank Access i on No. M20132に記載されるアミノ酸配列からなるアンドロゲ ンレセプター;
6 .物質が有するネプリライシン活性発現制御能力を評価するための指標を提供する 試薬としての、 アンドロゲンレセプ夕一の使用;
7 ·前項 1乃至 5のいずれかの請求項記載の検定方法により評価された物質が有する ネプリライシン活性発現制御能力に基づき、ネプリライシン活性発現制御能力を有す る物質を選抜することを特徴とするネプリライシン活性発現制御物質の探索方法(以 下、 本発明探索方法と記すこともある。 ) ;
8 .前項 7記載の探索方法により選抜された物質又はその薬学的に許容される塩を含 有してなる組成物;
9 .前項 7記載の探索方法により選抜された物質又はその薬学的に許容される塩を有 効成分とすることを特徴とするネプリライシン活性発現制御剤;
1 0 .アンドロゲンレセプター活性発現制御能力を有する物質又はその薬学的に許容 される塩を有効成分とすることを特徴とするネプリライシン活性発現制御剤 (以下、 本発明ネプリライシン活性発現制御剤と記すこともある。 ) ;
1 1 . アンドロゲンレセプター活性発現制御能力を有する物質が、アンドロゲンレセ プターァゴニスト活性を有する物質であることを特徴とする前項 1 0記載のネプリ ライシン活性発現制御剤;.
1 2 .神経細胞に、ネプリライシンの活性発現を制御するために薬理学上有効な量の アンドロゲンレセプタ一活性発現制御能力を有する物質を接触させる工程を有する ことを特徴とするネプリライシン活性発現制御方法;
1 3 .アンドロゲンレセプターとアンドロゲンレセプ夕一活性発現制御能力を有する' 物質との結合を促進させる工程を有することを特徴とするネプリライシン活性発現 制御方法;
1 4 . 前項 1 2又は 1 3記載のネプリライシン活性発現制御方法により、ネプリライ シンの活性発現を制御する工程を有することを特徴とするアミロイド βタンパク質 関連疾患を予防又は治療する方法;
等を提供するものである 図面の簡単な説明
図 1は、プラスミド pGL3- MMTV- BSDの D N A及びプラスミド pRC/RSV- MRコザックの DNAを導入して作製された細胞を用いたレポ一夕一ジーンアツセィ法によって、ジ ヒドロテストステロン(以下、 DHTと記すこともある。 アンドロゲンァゴニスト活 性を有する化合物)のアンドロゲンレセプ夕一活性調節能力を測定した結果を示した 図である。図中のカラムは左から順に、 DHTの溶媒に用いた DM SOのみが添加さ れた区 (DMS0) 、 終濃度 IpMとなるように DHTが添加された区 (IpM DHT) 、 終濃度 1 OpMとなるように DHTが添加された区(10pM DHT) 、終濃度 ΙΟΟρΜとなるように D HTが添加された区 (ΙΟΟρΜ DHT) 、 終濃度 InMとなるように DHTが添加された区 ( InM DHT) 、 終濃度 ΙΟηΜとなるように DHTが添加された区 (10nM DHT) 、 終濃度 10 OnMとなるように DHTが添加された区(ΙΟΟηΜ DHT)、 終濃度 1 Mとなるように DH Tが添加された区、 での測定結果を示している。
図 2は、プラスミド pGL3- MMTV-BSDの DNA及びプラスミド pRC/RSV- hARコザックの DNAを導入して作製された細胞を用いたレポ一夕一ジーンァッセィ法によつて、被 験物質 A (アンドロゲンァゴニスト活性を有する化合物)のアンドロゲンレセプター 活性調節能力を測定した結果を示した図である。図中のカラムは左から順に、被験物 質 Aの溶媒に用いた DMSOのみが添加された区(DMS0) 、 終濃度 ΙΟηΜとなるように 被験物質 Aが添加された区(ΙΟηΜ被験物質 A) 、終濃度 ΙΟΟηΜとなるように被験物質 Aが添加された区(ΙΟΟηΜ被験物質 A) 、終濃度 1 Mとなるように被験物質 Aが添加 された区(I M被験物質 A) 、終濃度 10 xMとなるように被験物質 Aが添加された区 (10 zM被験物質 A) 、 終濃度 50 Mとなるように被験物質 Aが添加された区(50 M 被験物質 A) 、終濃度 100 Mとなるように被験物質 Aが添加された区(100 M被験 物質 A) 、 での測定結果を示している。
図 3は、プラスミド pGL3- MMTV-BSDの DNA及びプラスミド pRC/RSV- MRコザックの DN Aを導入して作製された細胞を用いたレポ一夕一ジーンアツセィ法によって、被 験物質 B (アンドロゲンァゴニスト活性を有する化合物)のアンドロゲンレセプター
活性調節能力を測定した結果を示した図である。図中のカラムは左から順に、被験物 質 Bの溶媒に用いた DMSOのみが添加された区 (DMS0) 、 終濃度 InMとなるように 被験物質 Bが添加された区 (InM被験物質 B) 、 終濃度 10 riMとなるように被験物質 Bが添加された区(ΙΟηΜ被験物質 B)、終濃度 ΙΟΟηΜとなるように被験物質 Bが添加 された区 (ΙΟΟηΜ'被験物質 B) 、終濃度 1 ζΜとなるように被験物質 Βが添加された区 (1 xM被験物質 B) 、 終濃度 となるように被験物質 Bが添加された区(10/iM 被験物質 B) 、 終濃度 502Mとなるように被験物質 Bが添加された区 (50^M被験物 質 B) 、 での測定結果を示している。
図 4は、各種のステロイド.ホルモンレセプタ一活性発現調節能力を有する物質によ る、海馬初代培養細胞におけるネプリライシン遺伝子の発現量の変動を RT— PCR 法により比較した結果を示した図である。 図中のレーンは左から順に、 1) DMSO のみが添加された区、 2) DHTが添加された区、 3) プロゲステロンが添加された 区、 4) デキサメタソンが添加された区、 5) アルドステロンが添加された区、 にお けるネプリライシン遺伝子の R T -PC による増幅産物をァガロースゲル電気泳 動した結果を示している。レーン 2における DNA量のみが顕著に増加することが確 認される。
図 5は、 神経培養細胞株 (CHP212細胞、 画 2細胞、 PC12細胞) におけるアンド口 ゲンレセプター遺伝子の発現量及びネプリライシン遺伝子の発現量を RT— P C R 法により比較した結果を示した図である。 図中のレーンは左から順に、 CHP212細胞、 IMR32細胞、 PC12細胞におけるネプリライシン遺伝子 (NEP) の RT— PCRの増 幅産物、 CHP212細胞、 IMR32細胞、 PC12細胞におけるアンドロゲンレセプター遺伝子 (AR)の RT— PCRの増幅産物をァガロースゲル電気 動した結果を示している 図 6は、 DHT (アンドロゲンァゴニスト活性を有する化合物) による神経培養細 胞 (IMR32細胞) におけるネプリライシン遺伝子の発現量の変動 (RT—PCR (Ta qman) によるネプリライシン mRNAの定量) を示した図である。 図中のカラムは左から 順に、 DMSOのみが添加された区、 DHTが添加された区、 での測定結果を示して いる。
図 7は、 DHT (アンドロゲンァゴニスト活性を有する化合物) による神経培養細 胞 (CHP212細胞) におけるネプリライシン遺伝子の発現量の変動 (RT— PCR (T aqman) によるネプリライシン mRNAの定量) を示した図である。 図中のカラムは左か ら順に、 DMSOのみが添加された区、 DHTが添加された区、 での測定結果を示し ている。
図 8は、アンドロゲンレセプ夕一活性発現調節能力を有する物質による、神経培養 細胞(CHP212細胞)におけるネプリライシン活性発現量の変動測定結果を示した図で ある。 図中のカラムは左から順に、 DHTが添加された区、被験物質 Bが添加され た区、 での測定結果を示している。
図 9は、アンドロゲンレセプ夕一以外の各種のステロイドホルモンレセプタ一活性 発現調節能力を有する物質による、神経培養細胞(CHP212細胞) におけるネプリライ シン活性発現量の変動測定結果を示した図である。 図中のカラムは左から順に、 D HTが添加された区、 DHT及び HFTが添加された区、 プロゲステロンが添加され た区、 デキサメタソンが添加された区、 アルドステロンが添加された区、 での測定結 果を示している。
図 10は、 DHTによる、 神経培養細胞(CHP212細胞) におけるアミロイド タン パク質(A/342)分泌量の変動測定結果を示した図である。 図中のカラムは左か ら順に、 DMSOのみが添加された区、 DHT及び HFTが添加された区、 DHTが 添加された区、 での測定結果を示している。
図 1 1は、アンドロゲンレセプター活性発現調節能力を有する物質による、神経培 養細胞(CHP212細胞) におけるアミロイド j8タンパク質 (A/342) 分泌量の変動測 定結果を示した図である。 図中のカラムは左から順に、 DM SOのみが添加された 区、 DHTが添加された区、被験物質 Aが添加された区、 被験物質 Bが添加された区 、 での測定結果を示している。 発明を実施するための最良の形態
以下に本発明を詳細に説明する。
ネプリライシン (Neprilysin) は、 動物の各種組織に存在する中性エンドべプチダ
—ゼ(EC 3. 4. 24. 11) であり、 細胞外酵素である。 ラットの脳中ではエンケフアリン 分解べプチダーゼとして再発見され、エンケファリナ一ゼと命名されている。インビ ポにおいて、ネプリライシンの基質になるものは多くあることが知られており、例え ば、 エンケフアリン、 サブスタンス P、 心房性ナトリウム利尿ペプチド (AN P ) 、 ガストリン放出ペプチド (G R P ) 、 エンドセリン等を挙げられる。
本発明では、 このようなネプリライシンの活性発現を制御する能力、特に促進する 能力を物質が有するか否かを検定するための方法等を提供している。 本発明でいうアンドロゲンレセプター (AR) とは、 アンドロゲン (A Rの典型的 なリガンド)の作用機作においてキ一となるタンパク質であって、ステロイドホルモ ンレセプ夕一の一種である。アンドロゲンレセプ夕一は、 アンドロゲンの存在を認識 することにより、種々の生体内での反応を制御することが可能となる。詳細には、 細 胞内でアンドロゲンがアンドロゲンレセプタ一に結合すると、該レセプターが活性化 され、染色体上の標的遺伝子の転写調節領域に存在するアンドロゲンレセプター応答 配列 (ARE) に結合し、 標的遺伝子の転写を促進する。
本発明検定方法において用いられるアンドロゲンレセプ夕一としては、本発明検定 方法において効果を有するものであれば如何なるアンドロゲンレセプ夕一(尚、当該 アンドロゲンレセプ夕一と同等な効果を有する蛋白質を含む。 ) であってもよいが、 例えば、 哺乳動物由来のアンドロゲンレセプ夕一等を好ましく挙げることができる。 また具体的には例えば、下記のいずれかのアンドロゲンレセプターを好ましく挙げる ことができる。
<蛋白質群 >
( a ) 配列番号 1で示されるアミノ酸配列からなるアンドロゲンレセプ夕一
( b ) 配列番号 1で示されるアミノ酸配列において、 1若しくは複数のアミノ酸が欠 失、 付加若しくは置換されたアミノ酸配列からなるアンドロゲンレセプター
( c ) 配列番号 1で示されるアミノ酸配列と 8 0 %以上の配列同一性を有するァミノ 酸配列からなるアンドロゲンレセプタ一
( d )配列番号 1で示されるァミノ酸配列をコードする塩基配列を有する D N Aに対
し相補性を有する D N Aと、ストリンジェントな条件下でハイプリダイズする D N A によりコ一ドされるアミノ酸配列からなるアンドロゲンレセプター
( e ) GenBank Access ion No. M20132に記載されるアミノ酸配列からなるアンドロゲ ンレセプタ一 ここで、 前記 (b ) にある 「アミノ酸が欠失、 付加若しくは置換されたアミノ酸配 列」 や前記 (c ) にある 「8 0 %以上の配列同一性を有するアミノ酸配列」 には、 例 えば、配列番号 1で示されるァミノ酸配列を有する蛋白質が細胞内で受けるプロセシ ング、該蛋白質が由来する生物の種差、個体差、組織間の差異等により天然に生じる 変異や、 人為的なアミノ酸の変異等が含まれる。
かかる 「アミノ酸の欠失、 付加若しくは置換」 (以下、 総じてアミノ酸の改変と記 すこともある。 ) を人為的に行う場合の手法としては、 例えば、 配列番号 1で示され るァミノ酸配列をコードする D NAに対して慣用の部位特異的変異導入を施し、その 後この D NAを常法により発現させる手法が挙げられる。ここで部位特異的変異導入 法としては、 例えば、 アンバー変異を利用する方法 (ギャップド ·デュプレックス法 、 ucleic Ac ids Res. , 12, 9441-9456 (1984) ) 、 変異導入用プライマーを用いた Ρ C Rによる方法等が挙げられる。
前記で改変されるアミノ酸の数については、 少なくとも 1残基、 具体的には 1若し くは数個、 又はそれ以上である。かかる改変の数は、 アンドロゲンレセプター活性を 見出すことのできる範囲であれば良い。
また前記欠失、 付加又は置換のうち、 特にアミノ酸の置換に係る改変が好ましい。 当該置換は、 疎水性、 電荷、 p K:、 立体構造上における特徴等の類似した性質を有す るアミノ酸への置換がより好ましい。 このような置換としては、 例えば、 (1 ) ダリ' シン、 ァラニン; (2 ) パリン、 イソロイシン、 ロイシン; (3 ) ァスパラギン酸、 グルタミン酸、 ァスパラギン、 グルタミン、 (4 ) セリン、 スレオニン; (5 ) リジ ン、 アルギニン; (6 ) フエ二ルァラニン、 チロシンのグループ内での置換が挙げら れる。
本発明において「配列同一性」 とは、 2つの D NA又は 2つの蛋白質間の配列の同
一性及び相同性をいう。 前記 「配列同一性」 は、 比較対象の配列の領域にわたって、 最適な状態にァラインメントされた 2つの配列を比較することにより決定される。こ こで、比較対象の DN A又は蛋白質は、 2つの配列の最適なアラインメントにおいて 、 付加又は欠失(例えばギャップ等) を有していてもよい。 このような配列同一性に 関しては、 例えば、 Vector NTIを用いて、 ClustalWアルゴリズム(Nucleic Acid Res . , 22 (22): 4673-4680 (1994)を利用してァラインメントを作成することにより算出す ることができる。 尚、 配列同一性は、 配列解析ソフト、 具体的には Vector NTI, GEN ETYX-MACや公共のデータベースで提供される解析ツールを用いて測定される。前記公 共データベースは、 例えば、 ホームページアドレス http://www.ddbj. nig. ac.jpにお いて、 一般的に利用可能である。
本発明における配列同一性は、 80%以上であればよいが、好ましくは 90%以上 、 より好ましくは 95%以上である。
前記 (d) にある 「ストリンジェントな条件下でハイブリダィズする」 に関して、 ここで使用されるハイブリダィゼーシヨンは、 例えば、 Sambrook J., Frisch E. F. , Maniatis T.著、 モレキュラークロ一ニング第 2版 (Molecular Cloning 2nd editi on) 、 コールド スプリング ハーパー ラボラトリー発行 (Cold Spring Harbor Laboratory press)等に記載される通常の方法に準じて行うことができる。 また「ス トリンジェントな条件下」 とは、 例えば、 6 XSSC (1. 5M NaCK 0. 1 5M ク ェン酸三ナトリウムを含む溶液を 10 XSSCとする) 、 50%フオルムアミドを含む溶 液中で 45 °Cにてハイプリッドを形成させた後、 2XSSCで 50°Cにて洗浄するような 条件 (Molecular Biology, John Wiley & Sons, N. Y. (1989), 6.3.1-6.3.6) 等を 挙げることができる。 洗浄ステップにおける塩濃度は、 例えば、 2XSSCで 50°Cの 条件 (低ストリンジエンシーな条件) から 0. 2 XSSCで 50°Cまでの条件 (高スト' リンジエンシーな条件) から選択することができる。 洗浄ステップにおける温度は、 例えば、 室温 (低ストリンジエンシーな条件) から 6 5 (高ストリンジェンシ一な 条件) までの温度から選択することができる。 また、塩濃度と温度の両方を変えるこ ともできる。
アンドロゲンレセプタ一のアミノ酸配列をコードする塩基配列を有する遺伝子は、 例えば、 ヒトゃラット等の哺乳動物の組織から、 J. Sambrook, E. F. Fr isch, T. Maniat i s著;モレキュラー クローニング第 2版 (Molecular Cloning 2nd edition) 、 コー ルドスプリングハ一バー ラボラトリ一 (Cold Spring Harbor Laboratory発行、 19 89年) 等に記載の遺伝子工学的方法に準じて取得することができる。
例えば、 まず、 哺乳動物の組織由来の全 RNAを調製する。 具体的には、 哺乳動物の 肝臓等の組織を塩酸グァニジンやグァニジンチオシァネート等の蛋白質変性剤を含 む溶液中で粉碎し、 さらに当該粉碎物にフエノール、 クロ口ホルム等を加えることに より蛋白質を変性させる。変性された蛋白質を遠心分離等により沈殿画分として除去 した後、 回収された上清画分から塩酸グァニジン フエノール法、 SDS—フエノール 法、 グァニジンチオシァネート/ CsCl法等の方法により全 RNAを抽出する。 なお、 こ れらの方法に基づいた市販のキットとしては、例えば IS0GEN (二ツボンジーン製) が める。
抽出された全 RMを铸型として、 オリゴ dTアダプタ一プライマー、 ランダムプライ マ一又はカスタムプライマー等を铸型にァニールさせ、 逆転写酵素により一本鎖 cD NAを合成する。 これらの方法に基づいた市販のキットとしては、 例えば TaKaRa RN A LA PGR" Kit(AMV)Ver.1.1 (宝酒造社製) や TaKaRa RNA PCR Kit(AMV)Ver. 2.1 (宝酒造社製) 等があげられる。 カスタムプライマ一としては、 例えば、 約 20bp から約 40bp程度の長さのオリゴヌクレオチドであって、具体的には、例えば、配列番 号 1で示されるアミノ酸配列をコードする塩基配列の一部である部分塩基配列を有 するオリゴヌクレオチドをぁげることができる。
次いで、合成された一本鎖 cDN Aを铸型として、例えば、 大腸菌 RNaseHを用いて R NA鎖にニックとギャップを入れることにより得られる RNAをプライマーとして大腸菌 の DNAポリメラーゼ Iを用いて二本鎖 cDNAを合成する。得られた二本鎖 cDNA の両末端を T 4 D N Aポリメラ一ゼにより平滑化する。末端が平滑化された二本鎖 c DNAは、 フエノ一ルークロロホルム抽出、エタノール沈殿等の通常の方法により精 製、 回収する。 更に、 回収された二本鎖 cDNAを、 例えばプラスミド PUC118ゃファ ージ Agt 10などのベクターとリガ一ゼを用いて連結することにより cDNAライブラ
リーを作製してもよい。尚、 これらの二本鎖 cDNA又は cDNAライブラリ一は商業 的に入手できるものを用いてもよい。 上記のようにして得られた二本鎖 cDN A又は cDN Aライブラリーを铸型として、 例えば、配列番号 1で示されるアミノ酸配列をコードする塩基配列の部分塩基配列を 有するオリゴヌクレオチドをプライマーとして用いてポリメラーゼチエイン反応(以 下、 PCRと記す。) を行うことにより、 目的とするアンドロゲンレセプ夕一遺伝子 を取得することができる。 PCRに用いられるプライマ一としては、 例えば、 約 20b pから約 40bp程度の長さのオリゴヌクレオチドであって、 配列番号 1で示されるアミ ノ酸配列をコードする塩基配列の 5'末端領域から選択した塩基配列を有するオリゴ ヌクレオチド、 及び配列番号 1で示されるアミノ酸配列をコードする塩基配列の 3' 末端領域から選択した塩基配列に相補的な塩基配列を有するオリゴヌクレオチドを あげることができる。具体的には、 例えば、 フォワードプライマーとしては、 配列番 号 1で示されるアミノ酸配列をコードする塩基配列の塩基番号〗〜 25で示される塩基 配列を有するオリゴヌクレオチドをあげることができる。
また、 リバースプライマーとしては、配列番号 1で示されるアミノ酸配列をコードす る塩基配列の塩基番号 2734〜2754で示される塩基配列に相補的な塩基配列を有する オリゴヌクレオチドを挙げることができる。
PCRの条件としては、.例えば、 反応液 50 l中に、 10 X LA PCR 緩衝液 II (M g2 +不含) (宝酒造社製) 5 、 25mM MgCl2 5 K 2.5mM dNTP混合液 (各 2.5mMの dA TP, dGTP, dCTP, dTTPを含む。) 8 1 (dATP, dGTP, dCTP,及び dTTP各々の終濃度が 0 • 4mM) 、 10 zMプライマー 各 1 1 (終濃度が 0.2 M) 、 铸型 1本鎖 cDNA 0.1〜0.5 /ig及び TaKaRa LA Taq (宝酒造社製) 2.5ュニットを含む組成の反応液にて、 94°Cで 2 分間次いで 50°Cで 5分間の保温を行った後、 94°Cで 1分間次いで 50°Cで 30秒間更に 72 °Cで 2.5分間の保温を 1サイクルとしてこれを全 30サイクル行う等の条件が挙げられ る。
また、 上記のようにして得られた cDNAライブラリーから、 例えば、 配列番号 1 で示されるァミノ酸配列をコードする塩基配列の部分塩基配列を有する D N Aをプ
ローブとして用いるハイブリダィゼ一シヨン法により、アンドロゲンレセプ夕一遺伝 子を取得することもできる。ハイブリダィゼーションの条件としては、ストリンジェ ントな条件、 具体的には、 例えば、 6XSSC (0.9M NaCK 0.09Mクェン酸ナトリウム) 、 5Xデンハルト溶液 (0.1%(w/v)フイコール 400、 0.1%(w/v)ポリビニルピロリドン、 0.1%(w/v)BSA)、 0.5 (w/v)SDS及び 100 g/ml変性サケ精子 DNAの存在下に、 又は 1 OO g/ml変性サケ精子 DNAを含む DIG EASY Hyb溶液 (ベーリンガーマンハイム社) 中にて、 65°Cで保温し、 次いで 1 XSSC (0.15M NaCl、 0.015Mクェン酸ナトリウム) 及び 0.5%(w/v)SDSの存在下に、 室温で 15分間の保温を 2回行い、 さらに 0.1XSSC (0. 015M NaCK 0.0015Mクェン酸ナトリウム) 及び 0.5%(w/v)SDSの存在下に、 68°Cで 30 分間保温する条件等をあげることができる。
このようにして得られたアンドロゲンレセプター遺伝子は、 例えば、 LSambrook, E.F.Frisch,T,Maniatis著;モレキュラー クロ一ニング第 2版(Molecular Cloning 2nd edition) 、 コ一ルドスプリングハーバーラボラトリー (Cold Spring Harbor Laboratory)発行、 1989年等に記載の遺伝子工学的方法に準じてベクタ一にクロ一二 ングすることができる。 具体的には例えば、 TAクローニングキット (Invitrogen社) や pBluescriptll (Stratagene社) などの市販のプラスミドベクタ一を用いてクロ一 ニングすることができる。
尚、 アンドロゲンレセプ夕一遺伝子は、例えば、配列番号 1で示されるアミノ酸配 列をコードする公知の塩基配列に基づいて、 ホスファイト · トリエステル法 (Hunka piller,M.et al., Nature, 310, 105, 1984) 等の通常の方法に準じて、 核酸の化学 合成を行うことにより調製することもできる。
得られたアンドロゲンレセプ夕一遺伝子の塩基配列は、 Maxam Gilbert法 (例えば 、 Maxam, A. M & W.Gilbert, Proc. at 1. Acad. Sci. USA, 74, 560, 1977等に記載され' る)や Sanger法 (例えば、 Sanger, F. & A.R.Coulson, J.Mol.Biol., 94, 441, 1975 、 Sanger, F, & Nicklen and A.R.Coulson., Proc.Natl. Acad. Sci. USA, 74, 5463, 1 977等に記載される) 等により確認することができる。
そして、得られたアンドロゲンレセプ夕一遺伝子を用いることにより、通常の遺伝 子工学的方法に準じてアンドロゲンレセプ夕一を製造 '取得すればよい。 このように
してアンドロゲンレセプ夕一を調製することができる。 アンドロゲンレセプター遺伝子を、当該遺伝子が導入される宿主細胞において利用 可能なベクター (以下、 基本べクタ一と記す。 ) 、 例えば、 宿主細胞中で複製可能な 遺伝情報を含み、 自立的に増殖でき、 宿主細胞からの単離、 精製が可能であり、 検出 可能なマーカーをもつベクタ一に、通常の遺伝子工学的手法に準じて組み込むことに より、 アンドロゲンレセプタ一遺伝子を含有するべクタ一(以下、本ベクターと記す こともある。 ) を構築することができる。
本べクタ一の構築に用いることができる基本ベクターとしては、具体的には大腸菌 を宿主細胞とする場合には、例えば、プラスミド pUC119(宝酒造社製)やファージミド pBluescriptII(Stratagene社製)等をあげることができる。 出芽酵母を宿主細胞とす る場合には、 プラスミド pGBT9、 pGAD424, pAC (Clontech社製)等をあげることがで きる。 また、 哺乳類動物細胞を宿主細胞とする場合には、 pRc/RSV、 pRc/CMV(Invitr ogen社製)等のプラスミド、ゥシパピ口一マウィルスプラスミド pBPV (アマシャムファ ルマシアバイオテク社製)若しくは EBウィルスプラスミド pCEP4(Invitrogen社製)等 のウィルス由来の自律複製起点を含むベクター、ワクシニアウィルス等のウィルス等 をあげることができる。 さらに、 昆虫類動物細胞を宿主細胞とする場合には、 バキュ ロウィルス等の昆虫ウィルスをあげることができる。 自律複製起点を含むベクタ一、 例えば、 上記の酵母用プラスミド PACT2や、 ゥシパピ口一マウィルスプラスミド pBPV 、 EBウィルスプラスミド pCEM等を用いて本べクタ一を構築すると、 当該べクタ一は 宿主細胞に導入された際にェピソ一ムとして細胞内に保持される。
バキュロウィルスやワクシニアウィルス等のウィルスにアンドロゲンレセプター 遺伝子を組み込むには、使用しょうとするウィルスのゲノムと相同な塩基配列を含有 するトランスファーベクターを用いればよい。このようなトランスファ一ベクタ一と しては、 例えば、 Pharmingen社から市販されている pVL1392,pVL1393 (Smith, G.E.,Su mmers M.D.et al.: Mol. Cel 1. Biol. , 3, 2156-2165 (1983)) , pSFB5 (Funahashi, S. et al . : J. Virol., 65, 5584-5588 (1991))等のプラスミドをあげることができる。アンドロゲ ンレセプタ一遺伝子を前記のようなトランスファーベクターに揷入し、当該トランス
ファーベクターとウィルスのゲノムとを同時に宿主細胞に導入すると、トランスファ 一ベクターとウィルスのゲノムとの間で相同組換えが起こり、アンドロゲンレセプ夕 一遺伝子がゲノム上に組み込まれたウィルスを得ることができる。ウイルスのゲノム としては、 Baculovi rus, Adenovi rus, Vacc iniavi rusなどのゲノムを用いることができ る。
より具体的には、例えば、バキュロウィルスにアンドロゲンレセプ夕一遺伝子を組 み込む場合には、 まずトランスファーベクター PVL1393, pVL1392等のマルチクローニ ング部位にアンドロゲンレセプタ一遺伝子を揷入した後、該トランスファーベクター の D N Aと Baculovirus genome D NA (Baculogold ;Pharmingen社製)とを昆虫細胞 S f21株 (ATCCから入手可能) にリン酸カルシウム法等によって導入することにより、 得られる細胞を培養する。次いで培養液から遠心分離等により、アンドロゲンレセプ 夕一遺伝子が挿入されたウィルスのゲノムを含有するウィルス粒子を回収し、回収さ れたゥィルス粒子をフェノール等で除蛋白処理することにより、アンドロゲンレセプ タ一遺伝子を含有するウィルスのゲノムを得ることができる。 さらに、得られたウイ ルスのゲノムを、昆虫細胞 Sf2 朱等のウィルス粒子形成能力を有する宿主細胞にリン 酸カルシウム法等によって導入することにより、得られる細胞を培養する。 このよう にしてアンドロゲンレセプ夕一遺伝子を含有するウィルス粒子を増やすことができ る。
一方、マウス白血病レトロウイルス等の比較的小さなゲノムにアンドロゲンレセプ 夕一遺伝子を組み込むには、 トランスファ一ベクターを利用せずに、アンドロゲンレ セプター遺伝子を直接組み込むこともできる。例えば、 ウィルスベクタ- DC (X) (El i Gi lboa et al . , BioTechniques, 4, 504-512 (1986) ) 等は、 当該ベクター上のクロ一二 ング部位にアンドロゲンレセプタ一遺伝子を組み込む。得られたアンドロゲンレセプ' 夕一遺伝子の組み込れたウィルスベクターを、 例えば、 Ampl i-GPE (J. Virol . , 66, 37 55 (1992) )等のパッケージング細胞に導入することにより、 アンドロゲンレセプター 遺伝子の揷入されたウィルスのゲノムを含有するウィルス粒子を得ることができる。 アンドロゲンレセプター遺伝子の上流に、宿主細胞で機能可能なプロモーターを機
能可能な形で結合させ、 これを.上述のような基本べクタ一に組み込むことにより、 ァ ンドロゲンレセプター遺伝子を宿主細胞で発現させることの可能な本べクタ一を構 築することができる。 ここで、 ' 「機能可能な形で結合させる」 とは、 アンドロゲンレ セプ夕一遺伝子が導入される宿主細胞において、プロモーターの制御下にアンドロゲ ンレセプタ一遺伝子が発現されるように、当該プロモーターとアンドロゲンレセプ夕 —遺伝子とを結合させることを意味する。宿主細胞で機能可能なプロモーターとして は、 導入される宿主細胞内でプ口モ一タ一活性を示す D N Aをあげることができる。 例えば、宿主細胞が大腸菌である場合には、大腸菌のラクト一スオペロンのプロモー ター (l acP) 、 トリプトファンオペロンのプロモ一ター(t rpP)、 アルギニンオペロン のプロモー夕一(argP)、 ガラク 1 スォペロンのプロモータ一(galP)、 t acプロモー ター、 T7プロモー夕一、 T3プロモーター、 λファージのプロモ一夕一(λ - pL、 λ -pR )等をあげることができ、 宿主細胞が動物細胞や分裂酵母である場合には、 例えば、 ラウス肉腫ウィルス(RSV)プロモ一夕一、 サイトメガロウィルス(CMV)プロモータ一、 シミアンウィルス(SV40)の初期又は後期プロモーター、 マウス乳頭腫ウィルス(MMTV :)プロモータ一等をあげることができる。 宿主細胞が出芽酵母である場合には、 ADH1 プロモータ一等あげることができる。
また、宿主細胞において機能するプロモーターをあらかじめ保有する基本ベクター を使用する場合には、前記プロモーターとアンドロゲンレセプター遺伝子とが機能可 能な形で結合するように、前記プロモ一夕一の下流にアンドロゲンレセプター遺伝子 を挿入すればよい。例えば、 前述のプラスミド pRc/RSV、 pRc/CMV等には、 動物細胞で 機能可能なプロモーターの下流にクローニング部位が設けられている。当該クロ一二 ング部位にアンドロゲンレセプ夕一遺伝子を揷入することによって得られるベクタ 一を動物細胞へ導入することにより、当該動物細胞においてアンドロゲンレセプタ一 · 遺伝子を発現させることができる。これらのプラスミドにはあらかじめ SV40の自律複 製起点(or i) が組み込まれているため、 or iを欠失した SV40ゲノムで形質転換された 培養細胞、 例えば、 COS細胞等に当該プラスミドを導入すると、 細胞内でプラスミド のコピ一数が非常に増大し、結果として当該プラスミドに組み込まれたアンドロゲン レセプタ—遺伝子を大量発現させることもできる。
また前述の酵母用プラスミド PACT2は ADH1プロモーターを有しており、 当該プラスミ ド又はその誘導体の ADH1プロモータ一の下流にアンドロゲンレセプ夕一遺伝子を揷 入すれば、 アンドロゲンレセフ。夕一遺伝子を、例えば、 CG1945 (Cl ontech社製)等の出 芽酵母内で大量発現させることが可能な本べクタ一が構築できる。 構築された本ベクターを宿主細胞に導入することにより、本ベクターを含有する形 質転換体 (以下、 本形質転換体と記すこともある。 ) を取得することができる。 本べ クタ一を宿主細胞へ導入する方法としては、宿主細胞に応じた通常の導入方法を適用 することができる。 例えば、 大腸菌を宿主細胞とする場合には、 〗. Sambrook, E. F. F r i sch, T. Mani at i s著; 「 モレキュラー ·クローニング 第 2版 (Molecul ar Cloni ng 2nd edi t i on) 、 コールドスプリングハ一バーラポラトリ一 (Co ld Spr ing Harbo r Laboratory発行、 1989年)等に記載される塩化カルシウム法やエレクトロポレーシ ヨン法等の通常の方法を用いることができる。 また、哺乳類動物細胞又は昆虫類動物 細胞を宿主細胞とする場合には、 例えば、 リン酸カルシウム法、 DEAEデキストラン法 、エレクトロボレ一シヨン法又はリポフエクシヨン法等の一般的な遺伝子導入法に準 じて前記細胞に導入することができる。酵母を宿主細胞とする場合には、 例えば、 リ チウム法を基にした Yeas t trans format i on ki t (Clontech社製)などを用いて導入す ることができる。
尚、 ウィルスをベクターとして用いる場合には、上述のように一般的な遺伝子導入 法によりウィルスのゲノムを宿主細胞に導入できるほか、アンドロゲンレセプ夕一遺 伝子の挿入されたウィルスのゲノムを含有するウィルス粒子を、宿主細胞へ感染させ ることによつても、 当該ウィルスのゲノムを宿主細胞に導入することができる。 本形質転換体を選抜するには、例えば、本ベクターと同時にマーカー遺伝子が導入 された宿主細胞を、マ一力一遺伝子の性質に応じた方法によって培養すればよい。例 えば、マーカ一遺伝子が、宿主細胞に致死活性を示す選抜薬剤に対する薬剤耐性を付 与する遺伝子である場合には、 当該選抜薬剤が添加された培地を用いて、本べクタ一 が導入された宿主細胞を培養すればよい。薬剤耐性を付与する遺伝子と選抜薬剤との
組み合わせとしては、例えば、ネオマイシン耐性付与遺伝子とネオマイシンとの組み 合わせ、ハイグロマイシン耐性付与遺伝子とハイグロマイシンとの組み合わせ、ブラ ストサイジン S耐性付与遺伝子とブラストサイジン Sとの組み合わせ等をあげるこ とができる。 また、マーカー遺伝子が宿主細胞の栄養要求性を相補する遺伝子である 場合には、 当該栄養要求性に対応する栄養素を含まない最少培地を用いて、本べクタ —が導入された細胞を培養すればよい。またアンドロゲンレセプ夕一遺伝子を宿主細 胞で発現させることが可能な本べクタ一を導入した場合には、アンドロゲン結合活性 に基づく検出方法を用いることもできる。
アンドロゲンレセプター遺伝子が宿主細胞の染色体内に位置する本形質転換体を 取得するには、例えば、 まず本ベクターとマ一カー遺伝子を有するベクターとを制限 酵素等で消化することにより直鎖状にした後、これらを前述の方法で宿主細胞に導入 する。次いで当該細胞を通常数週間培養した後、導入されたマ一力一遺伝子の発現量 に基づき目的とする形質転換体を選抜し取得すればよい。 また、 例えば、 まず上記の ような薬剤耐性を付与する遺伝子をマーカ一遺伝子として有する本ベクターを前述 の方法によって宿主細胞に導入する。次いで当該細胞を選抜薬剤が添加された培地で 数週間以上継代培養した後、コロニー状に生き残った選抜薬剤耐性クローンを純化培 養することにより、アンドロゲンレセプ夕一遺伝子が宿主細胞の染色体に導入されて なる本形質転換体を選抜し取得することもできる。導入されたアンドロゲンレセプ夕 一遺伝子が宿主細胞の染色体に組み込まれたことを確認するには、当該細胞のゲノム D NAを通常の遺伝子工学的方法に準じて調製し、調製されたゲノム D N Aから、導 入されたアンドロゲンレセプタ一遺伝子の部分塩基配列を有する D NAをプライマ 一やプローブとした P C R、サザンハイブリダィゼーシヨン等の方法を利用して、前 記アンドロゲンレセプター遺伝子の存在を検出すればよい。当該形質転換体は、凍結 保存が可能であり必要に応じて起眠して使用することができるので、実験毎の形質転 換体作製の手間を省くことができ、 また、あらかじめ性質や取扱い条件の確認された 形質転換体を用いて試験を実施することが可能となる。 上述のようにして得られた本形質転換体を培養し、培養物から産生されたアンド口
ゲンレセプ夕一を回収することにより、アンドロゲンレセプターを製造することがで さる。 本形質転換体の培養は、微生物培養、昆虫細胞若しくは哺乳動物細胞の培養に使用' される通常の方法によって行うことができる。
例えば、本形質転換体が微生物である場合には、 当該形質転換体は、一般微生物に おける通常の培養に使用される炭素源や窒素源、有機ないし無機塩等を適宜含む各種 の培地を用いて培養することができる。培養は、一般微生物における通常の方法に準 じて行い、 固体培養、 液体培養 (旋回式振とう培養、 往復式振とう培養、 ジャーファ ーメン夕一 (JarFerment er) 培養、 タンク培養等) 等が可能である。 培養温度及び培 地の p Hは、 微生物が生育する範囲から適宜選ぶことができ、 例えば、 約 15°C〜約 4 0°Cの培養温度にて、 p Hが約 6〜約 8の培地で培養するのが一般的である。 培養時 間は、 種々の培養条件によって異なるが、 通常約 1日間〜約 5日間である。 温度シフ 卜型や IPTG誘導型等の誘導型のプロモーターを有する発現べクタ一を用いた場合に は、 誘導時間は 1日間以内が好ましく、 通常数時間である。
また、 上記形質転換体が哺乳動物、昆虫類等の動物細胞である場合には、 当該形質 転換体は一般の培養細胞における通常の培養に使用される培地を用いて培養するこ とができる。選抜薬剤を利用して当該形質転換体を作製した場合には、当該選抜薬剤 の存在下に培養することが好ましい。 哺乳動物細胞の場合には、 例えば、 終濃度が 1 0 %となるよう FBSが添加された DMEM培地 (二ッスィ社製等) を用いて 37°C、 5 % C02 存在下等の条件で数日毎に新しい培養液に交換しながら培養すればよい。細胞がコン フルェントになるまで増殖したら、例えば、 0. 25¾ (w/v)程度となるようトリプシンが 添加された PBS溶液を加えて個々の細胞に分散させ、 数倍に希釈して新しいシャーレ に播種し培養を続ける。昆虫類動物細胞の場合も同様に、 例えば、 10 % (v/v) FBS及び 2 % (w/v) Yeas t l at eを含む Grace' s medium等の昆虫細胞用培養液を用いて培養温度 25 °Cから 35°Cで培養すればよい。 この際、 S f 21細胞等のシャーレからはがれやすい細胞 の場合には、トリプシン液を用いずピベッティングにより分散させ継代培養を行なう ことができる。 また、バキュロウィルス等のウィルスベクタ一を含む形質転換体の場
合には、 培養時間は細胞質効果が現れて細胞が死滅する前、例えば、 ウィルス感染後 72時間までとすることが好ましい。
アンドロゲンレセプターの敢得は、一般の蛋白質の単離 ·精製に通常使用される方 法を組み合わせて実施すればよい。例えば、前記の培養により得られた形質転換体を 遠心分離等で集め、該形質転換体を破碎又は溶解せしめ、必要であれば蛋白質の可溶 化を行い、 イオン交換、疎水、 ゲルろ過等の各種クロマトグラフィーを用いた工程を 単独で、 若しくは組み合わせることにより精製すればよい。 また、 例えば、 前記の培 養により得られた形質転換体を遠心分離などで除去し、培養上清から本酵素を前記と 同様にして精製してもよい。必要であれば、精製された蛋白質の高次構造を復元する 操作をさらに行ってもよい。
具体的には例えば、培養物から、本形質転換体により産生されるアンドロゲンレセ プ夕一の回収は、 適宜、 通常の単離、精製の方法を組み合わせて行えばよく、 例えば 、 まず培養終了後、 形質転換体の細胞を遠心分離等で集め、集められた細胞を通常の バッファ一、例えば、 0mM HEPES pH7, ImM EDTA, lmM DTT, 0. 5mM PMSFからなるバッフ ァ一に懸濁した後、 ポリトロン、超音波処理、 ダウンスホモジナイザー等で破碎する 。 得られた破碎液を数万 xgで数十分間から 1時間程度超遠心分離し、 上清画分を回収 することにより、 アンドロゲンレセプタ一を含む画分を得ることができる。 さらに、 前記上清画分をイオン交換、 疎水、 ゲルろ過、 ァフイエティ等の各種クロマ卜グラフ ィ一に供することにより、より精製されたァンドロゲンレセプターを回収することも できる。 この際、 アンドロゲンレセプター応答配列 (以下、 A R Eと記すこともある 。 ) 、 即ちアンドロゲンレセプターが結合する塩基配列を含む約 15bpから約 200bp程 度の長さのオリゴヌクレオチドをプロ一ブとした D N A結合アツセィ等により、アン ドロゲンレセプターを含む画分を見分けることもできる。 本発明検定方法は、 (1 )アンドロゲンレセプ夕一と被験物質との接触系内におけ る前記アンドロゲンレセプターと前記被験物質との結合状態に応じて生じる表現指 標によって、当該被験物質が有するアンドロゲンレセプ夕一活性発現調節能力を測定 する第一工程、 及び
( 2 )第一工程により測定された能力と対照における能力とを比較することにより得 られる差異に基づき前記被験物質が有するネプリライシン活性発現制御能力を評価 する第二工程、 を有する。
本発明検定方法では、ネプリライシン活性発現制御能力の直接的な測定を行なうこ となく、例えば、アンドロゲンレセプターと被験物質との接触系内における前記アン ドロゲンレセプ夕一と前記被験物質との結合状態(具体的には例えば、 結合能力-結 合量)に応じて生じる表現指標によって、アンドロゲンレセプター活性発現調節能力 を測定した結果に基づいて、物質が有するネプリライシン活性発現制御能力を評価す ることができるために簡便でかつ効果的であり、 1次スクリ一二ング等に最適である 。 本発明検定方法における第一工程における接触系としては、例えば、神経細胞内に おける接触系等を好ましく挙げることができる。より好ましい系としては、 当該神経 細胞が、 例えば、 ( a ) 神経由来の初代細胞、 (b ) 神経由来の培養細胞株、 (c ) CHP212細胞、 (d ) IMR32細胞等の神経細胞である系が挙げられる。 このような本発明検定方法の第一工程は、例えば、 所謂、 アンドロゲンレセプ夕一 を用いたレポータージーンアツセィ、ァンドロゲンレセプ夕一を用いたツーハイプリ ッドアッセィ又はアンド口,ゲンレセプターを用いたバインディングアツセィ等によ り実施することができる。 以下により詳細に述べる。 まず、アンドロゲンレセプターを用いたレポータージーンアツセィに関して説明す る。
当該方法は、 (1 )アンドロゲンレセプター応答配列を含む転写制御領域の下流に 連結されたレポ一夕一遺伝子とアンドロゲンレセプ夕一遺伝子とが宿主細胞に導入 されてなる形質転換体と、 被験物質とを接触させる工程、 (2 )前記形質転換体が有 する前記レポ一ター遺伝子の発現量又はその量と相関関係を有する指標値を測定す る工程、 及び、 ( 3 )測定された発現量又はその量と相関関係を有する指標値に基づ
き前記被験物質が有するアンドロゲンレセプ夕一活性発現調節能力を測定する工程、 を有する。
アンドロゲンレセプ夕一活性発現調節能力としては、アンドロゲンレセプターに対 するァゴニスト活性、 アンタゴニスト活性等があげられる。 上記方法における「アンドロゲンレセプター応答配列を含む転写制御領域の下流に 連結されたレポーター遺伝子」 としては、例えば、 アンドロゲンレセプ夕一応答配列 を含むマウスパピローマウィルス (MMT V) の L T R由来の転写制御領域 (Nuc l e i c Ac i ds Research. , 19, 1563-1569) 等の下流に連結されたレポーター遺伝子、 又は アンドロゲンレセプ夕一応答配列のコンセンサス配列と転写開始に必要な塩基配列 とを含む転写制御領域の下流に連結されたレポ一夕一遺伝子等をあげることができ、 宿主細胞内でのアンドロゲンレセプター活性発現調節能力をモニタ一するために用 いることができる。
ここで「アンドロゲン応答配列」 とは、 アンドロゲンレセプターによって発現量が 調節される標的遺伝子の転写調節領域に存在する特定の塩基配列である。例えば、ァ ンドロゲンとアンドロゲンレセプターとの複合体が、該配列を認識しここに結合する と、その下流に存在する標的遺伝子の転写が促進される。具体的には例えば、 マウス パピローマウィルス (MMT V) の L T R中の塩基配列 (Nuc le i c Ac ids Research. , 19, 1563-1569) 等をあげることができる。 また、 アンドロゲン応答配列のコンセン サス配列を 1回以上含む塩基配列をあげることもできる。尚、十分な転写制御能を得 るには、前記のようなコンセンサス配列は通常 2〜5程度タンデムに連結されているこ とが好ましい。かかる塩基配列を有する D N Aは、化学合成するか、 又は P C Rなど により増幅しクローニングすること等により調製することができる。
また「転写開始に必要な塩基配列」 としては、 TATAボックス及び転写開始のリーダ 一配列を有する塩基配列をあげることができる。具体的には、 例えば、単純へルぺス ウィルス (H S V) 由来のチミジンキナ一ゼ遺伝子 (tk) の 5'上流領域の塩基配列、 マウスのメタ口チォネイン I遺伝子の 5'上流領域の一 3 3番目 (転写開始点を + 1番 目とする。 以下、 同様。 ) の塩基から + 1 5番目の塩基までの塩基配列 (Genbank A
ccess ion No. J00605)や、チキンオボアルブミン遺伝子の 5'上流領域の一 4 0番目の 塩基から + 1 0番目の塩基までの塩基配列 (Genbank access i on No. J00895) 等があ げられる。 このような塩基配列を有する D N Aは、例えば、 その塩基配列に基づいて 化学合成することにより調製することができる。また、前記のような領域をコードす る D N Aを増幅するためのォリゴヌクレオチドを、既知の塩基配列に基づいて設計し て作製し、作製されたオリゴヌクレオチドをプライマーとして用いる P C Rを行うこ となどにより調製することもできる。
また 「レポ一夕一遺伝子」 としては、 ルシフェラーゼ遺伝子、 分泌型アルカリフォ スファ夕一ゼ遺伝子、 ]3ガラクトシダ一ゼ遺伝子、 クロラムフエニコールァセチルト ランスフェラ一ゼ遺伝子、成長ホルモン遺伝子などを利用することができ、宿主細胞 における安定性が比較的高いレポータータンパク質をコードする遺伝子が好ましい。 まず、アンドロゲンレセプター応答配列を含む転写制御領域の下流に連結されたレ ポ一ター遺伝子とアンドロゲンレセプ夕一遺伝子とを、例えば、 アンドロゲンレセプ ター非内在性宿主細胞、 具体的には例えば HeLa細胞、 CV- 1細胞、 Hepal細胞、 NIH3T3 細胞、 HepG2細胞、 C0S1細胞、 BF- 2細胞、 CHH-1細胞等の宿主細胞に導入することによ つて形質転換体を作製する。 ここで、 アンドロゲンレセプ夕一遺伝子は、 例えば、 上 述のように、宿主細胞で機能可能なプロモーターと機能可能な形で結合された基本べ クタ一に組み込まれた形で宿主細胞へ導入するとよい。アンドロゲンレセプ夕一応答 配列を含む転写制御領域の下流に連結されたレポーター遺伝子も、基本ベクターに組 み込まれた形で用いるとよい。 また、導入されるレポ一夕一遺伝子又はアンドロゲン レセプ夕一遺伝子が宿主細胞の染色体に組み込まれていてもよい。例えば、アンド口 ゲンレセプ夕一応答配列を含む転写制御領域の下流に連結されたレポ一ター遺伝子 ' が組み込まれたベクタ一と、宿主細胞で機能可能なプロモーターと機能可能な形で結 合されたアンドロゲンレセプタ一遺伝子を保有するベクターとを、マーカ一遺伝子を 有するベクタ一とともに宿主細胞に導入する。次いで当該細胞を通常数週間培養した 後、導入されたマーカー遺伝子の発現量に基づき目的とする形質転換体を選抜するこ とにより、アンドロゲンレセプター応答配列を含む転写制御領域の下流に連結された
レポ一ター遺伝子及び宿主細胞で機能可能なプロモーターと機能可能な形で結合さ れたアンドロゲンレセプ夕一遺伝子とが宿主細胞の染色体に導入されてなる形質転 換体を取得することができる。導入されたレポ一夕一遺伝子又はァンドロゲンレセプ ター遺伝子が宿主細胞の染色体に組み込まれたことを確認するには、当該細胞のゲノ ム D NAを通常の遺伝子工学的方法に準じて調製し、 調製されたゲノム D N Aから、 導入された遺伝子の部分塩基配列を有する D N Aをプライマ一やプローブとした P C R、サザンハイブリダィゼ一シヨン等の方法を利用して、前記レポーター遺伝子又 はアンドロゲンレセプ夕一遺伝子の存在を検出すればよい。当該形質転換体は、凍結 保存が可能であり必要に応じて起眠して使用することができるので、実験毎の形質転 換体作製の手間を省くことができ、またあらかじめ性質や取り扱い条件の確認された 形質転換体を用いて試験を実施することが可能となる。 これは、例えば、 自動化され たロポットによる大規模スクリーニングを実施する際にも有用である。 さらに、例え ば、 アンドロゲンレセプター内在性宿主細胞、 具体的には例えば LNCaP細胞、 CEP212 細胞、 IMR32細胞の場合には、 アンドロゲン応答配列を含む転写制御領域の下流に連 結されたレポーター遺伝子を導入し、 形質転換体を作製する。 また、 例えば、 アンド ロゲンレセプター内在性宿主細胞又はアンドロゲンレセプ夕一遺伝子が導入された 非内在性細胞を用いて、レポーター遺伝子として内在性のアンドロゲン応答遺伝子を 用いてもよい。 内在性のアンドロゲン応答遺伝子としては、 例えば、 PSN (Pros tate Speci f ic Ant igen) 遺伝子、 PSMA (pros tate speci f ic membrane ant igen) 伝子、 プロバシン遺伝子、 hK2 (kal l ikrein 2) 遺伝子、 ネプリライシン遺伝子等を挙げる ことができる。
上述のように作製された形質転換体と被験物質とを、例えば、数時間から数日間接 触させた後、具体的には、被験物質が添加された培地中で数時間から数日間培養した 後、当該形質転換体が有する前記レポーター遺伝子の発現量又はその量と相関関係を 有する指標値を測定する。
当該形質転換体が産生するアンドロゲンレセプ夕一が被験物質(ァンドロゲン様活 性物質:即ち、 ァゴニス卜) の結合により活性化された場合には、 レポーター遺伝子 の転写が促進され、当該レポーター遺伝子にコードされるレポ一夕一蛋白質が前記形
質転換体の細胞内等に蓄積されるか若しくは培地中に分泌される。このレポーター蛋 白質の量又はその量と相関関係を有する指標値を測定することにより、当該形質転換 体の細胞あたりのレポ一夕一 伝子の発現量又はその量に相関関係を有する指標値 を測定する。具体的には、例えば、 レポーター遺伝子としてルシフェラ一ゼ遺伝子を 用いた場合には、被験物質を接触させた形質転換体から調製された細胞粗抽出物にル シフェラーゼの基質であるルシフェリンを加えると、当該細胞粗抽出物中のルシフエ ラーゼ量に比例した強度で発光する。従って、 この発光強度をルミノメ一夕一等の測 定装置で測定することにより、ルシフェラーゼ量、 ひいては、 ルシフェラーゼ遺伝子 の発現量を知ることができる。同様にして、 当該形質転換体と被験物質とを接触させ ない条件下におけるレポーター遺伝子の発現量又はその量に相関関係を有する指標 値を測定し、当該測定値と被験物質とを接触させた条件下におけるレポ一ター遺伝子 の発現量又はその量に相関関係を有する指標値とを比較することにより、被験物質が 有するアンドロゲンレセプター活性発現調節能力(この場合には、アンドロゲンレセ プターに対するァゴニスト活性) を評価することができる。 一方、 例えば、 上記の形 質転換体に D H T等のアンドロゲンを接触させた条件下、及び、当該アンドロゲンと 被験物質とを同時に接触させた条件下の各々において、上記と同様な方法でレポ一夕 一遺伝子の発現量又はその量に相関関係を有する指標値を測定する。形質転換体にァ ンドロゲンを接触させた条件下におけるレポーター遺伝子の発現量又はその量に相 関関係を有する指標値と比較して、アンドロゲンと被験物質とを接触させた条件下に おけるレポ一夕一遺伝子の発現量又はその量に相関関係を有する指標値が低ければ、 前記被験物質はアンドロゲンレセプター活性発現調節能力(この場合には、アンド口 ゲンレセプ夕一に対するアン夕ゴニスト活性) を有すると評価することができる。 このような評価方法により評価されたアンドロゲンレセプタ一活性発現調節能力 · に基づいてネプリライシン活性発現制御活性を有する物質を容易に選抜することが 可能となり、さらに当該物質又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含有す るネプリライシン活性発現制御剤を提供することも可能となる。 次いで、アンドロゲンレセプ夕一を用いたッ一ハイブリッドアッセィに関して説明
する。 当該方法は、 被験物質が有するアンドロゲンレセプタ一活性発現調節能力を、 2種の融合タンパク質(ツー八イブリッド; two- hybr id) の複合体形成能及び形成さ れた複合体の転写調節能力を細胞内のレポーター遺伝子の発現量又はその量と相関 関係を有する指標値に基づき検出する試験系 (ツーハイブリッドシステム; Nishik a a et al . , Toxicol. Appl . Pharmacol . , 154, 76-83 (1999) ) である。
当該方法は、例えば、 (1 ) アンドロゲンレセプターと転写共役因子との複合体を 形成させるために、被験物質をアンドロゲンレセプター及び転写共役因子に接触させ る第一工程(例えば、アンドロゲンレセプター複合体遺伝子導入形質転換体と被験物 質とを接触させる第一工程) 、 (2 ) 前記第一工程後に、 前記複合体により転写が制 御されるレポーター遺伝子の発現量又はその量と相関関係を有する指標値を測定す る第二工程、 及び、 (3 )前記第二工程により測定された発現量又はその量と相関関 係を有する指標値に基づき前記被験物質のアンドロゲンレセプター活性発現調節能 力を評価する第三工程、 を有する。
アンドロゲンレセプター活性発現調節能力としては、アンドロゲンレセプターに対 するァゴニスト活性、 アンタゴニスト活性等があげられる。 アンドロゲンレセプターと転写共役因子との複合体は、下記の構成要素 Iのうちの いずれか一方の構成要素(A又は B )及び下記の構成要素 I Iのうちのいずれか一方 の構成要素(X又は Y) を有するタンパク質と、 下記の構成要素 Iのうちの他方の構 成要素 (B又は A)及び下記の構成要素 I Iのうちの他方の構成要素 (Y又は X) を 有するタンパク質とが、 リガンドによる制御下において結合してなる複合体である。 <構成要素 I >
(A)リガンドによる制御下においてアンドロゲンレセプ夕一に結合する転写共役因' 子に由来し、 アンドロゲンレセプタ一に結合する領域、 又は
(B)アンドロゲンレセプターに由来し、 リガンドによる制御下においてアンドロゲ ンレセプターに結合する転写共役因子が結合する領域
<構成要素 I I >
(X) 宿主細胞内で機能可能な転写調節因子の D N A結合領域、 又は
(Y) 宿主細胞内で機能可能な転写調節因子の転写活性化領域 当該発明において、 構成要素 Iの (Α) を有する転写共役因子は、 アンドロゲンレ セプターとリガンドとの結合体を認識してこれに結合可能な転写共役因子であつて、 具体的には SRCl/NCoAl (Onate, S. A.ら、 Science, 1995, 270, 1354) 、 TIF2/GRIP1 (V oegel,J.J.ら、 EMBO, J.,1996,15, 3667) 等があげられる。 一方、 構成要素 Iの (B ) を有するアンドロゲンレセプターとしては、例えば、 上記のような転写共役因子に 結合可能なアンドロゲンレセプ夕一をあげることができる。 尚、 この場合には、 当該 アンドロゲンレセプ夕一は、 リガンドとの複合体を形成するために、前記リガンドが 結合する領域を有している。このような領域のアミノ酸配列をコードする塩基配列を 有する DNAとしては、アンドロゲンレセプ夕一遺伝子の部分塩基配列であり、例え ば、アンドロゲンレセプ夕一遺伝子の塩基配列のうちのアンドロゲンレセプターのリ ガンド結合領域をコードする塩基配列を含み、 構成要素 I Iの(X) のアミノ酸配列 をコードする塩基配列を含まない塩基配列からなる DNA等をあげることができる。 構成要素 I Iの (X) を有する転写調節因子としては、 例えば、 Ga 14蛋白質が 結合する DNAの塩基配列(配列番号 2) 、 L e X蛋白質が結合する DNAの塩基配 列 (配列番号 3) 、 La c I受容体蛋白質が結合する DNAの塩基配列 (配列番号 4) 、 テトラサイクリン受容体蛋白質が結合する DN Aの塩基配列 (配列番号 5) 、 ZFHD— 1蛋白質が結合する DNAの塩基配列(配列番号 6)等のいずれかの塩基 配列からなる D N Aに結合する転写調節因子であって、かつ宿主細胞内で機能可能な 転写調節因子をあげることができる。 一方、 構成要素 I Iの (Y) を有する転写調節 因子としては、 例えば、 Ga l 4蛋白質、 Le x蛋白質、 Lac I受容体蛋白質、 テトラサイクリン受容体蛋白質、 ZFHD— 1蛋白質、 B 42蛋白質、 アンドロゲン レセプ夕—の転写共役因子結合領域に、リガンドによる制御下において結合可能な転 写共役因子等の宿主細胞内で機能可能な転写調節因子をあげることができる。 上記のような各構成要素からなる複合体は、例えば、以下のような構成要素を有す る遺伝子導入形質転換体等により産生される:
(1) 下記の構成要素 iのうち、 いずれか一方の構成要素 (a又は b) 及び下記の構 成要素 i iのうち、 いずれか一方の構成要素 (X又は y) と、
(2)下記の構成要素 iのうち、 他方の構成要素 (b又は a) 及び下記の構成要素 i iのうち、 他方の構成要素 (y又は X) と、
(3) 下記の構成要素 i i iと
が宿主細胞に導入されてなることを特徴とする形質転換体;
<構成要素 i >
(a)リガンドによる制御下においてアンドロゲンレセプターに結合する転写共役因 子に由来し、 アンドロゲンレセプターに結合する領域
のアミノ酸配列ををコ一,ドする塩基配列を有する DNA、 又は
(b)アンドロゲンレセプ夕一に由来し、 リガンドによる制御下においてアンドロゲ ンレセプターに結合する転写共役因子が結合する領域
のアミノ酸配列ををコードする塩基配列を有する DNA
<構成要素 i i >
(x)宿主細胞内で機能可能な転写調節因子の D N A結合領域のァミノ酸配列をコ一 ドする塩基配列を有する DNA、 又は
( y )宿主細胞内で機能可能な転写調節因子の転写活性化領域のァミノ酸配列をコー ドする塩基配列を有する D N A
<構成要素 i i i > .
構成要素 i iの(x)の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を有する DNA結 合領域が結合可能な DNA、 及び、 構成要素 i iの (y) の塩基配列によりコードさ れるァミノ酸配列を有する転写活性化領域により活性化されうるプロモータ一の下 流に接続されたレポーター遺伝子を有する DNA。
上記遺伝子導入形質転換体の各構成要素に関して、 構成要件 iの (a) は、 構成要 素 Iの(A) のアミノ酸配列をコードする塩基配列を有する DNAを意味し、 当該 D NAは構成要素 Iの(A) を有する転写共役因子の遺伝子から通常の遺伝子工学的手 法により調製すればよい。 一方、 構成要件 iの (b) は、 構成要素 Iの (B) のアミ ノ酸配列をコードする塩基配列を有する DNAを意味し、当該 DNAは構成要素 Iの
(B)を有するアンドロゲンレセプ夕一の遺伝子から通常の遺伝子工学的手法により 調製すればよい。
構成要件 i iの ) は、 構成要素 I Iの (X) のアミノ酸配列をコードする塩基 配列を有する D NAを意味し、 当該 D NAは構成要素 I Iの (X) を有する転写調節 因子の遺伝子から通常の遺伝子工学的手法により調製すればよい。一方、構成要件 i iの (y) は、 構成要素 I Iの (Y) のアミノ酸配列をコードする塩基配列を有する D NAを意味し、 当該 D NAは構成要素 I Iの (Y) を有する転写調節因子の遺伝子 から通常の遺伝子工学的手法により調製すればよい。
構成要素 i i iは、 構成要素 I Iの (X) が結合可能な D N Aと、 構成要素 I Iの (Y)により活性化されうるプロモーターの下流に接続されたレポ一夕一遺伝子の D NAとを意味する。 構成要素 I Iの (X) が結合可能な D N Aとしては、 例えば、 G a 1 4蛋白質が結合する D NAの塩基配列(配列番号 2 )、 L e x蛋白質が結合する D N Aの塩基配列(配列番号 3 )、 L a c I受容体蛋白質が結合する D NAの塩基 配列 (配列番号 4 ) 、 テトラサイクリン受容体蛋白質が結合する D NAの塩基配列 ( 配列番号 5 )、 Z F HD— 1蛋白質が結合する D NAの塩基配列 (配列番号 6 ) 等の いずれかの塩基配列からなる D NAをあげることができる。また構成要素 I Iの(Y ) により活性化されうるプロモータ一としては、 具体的には、 構成要素 I Iの (Y) が G a 1 4蛋白質由来である場合には、例えば、酵母由来の最小 TATAボックス配 列があげられる。 レポ一夕,一遺伝子としては、 ルシフェラーゼ遺伝子、分泌型アル力 リフォスファターゼ遺伝子、 3ガラクトシダーゼ遺伝子、 クロラムフエニコールァセ チルトランスフエラーゼ遺伝子、成長ホルモン遺伝子等の通常のレポーターァッセィ に用いられるレポ一ター遺伝子をあげることができ、宿主細胞における安定性が比較 的高いレポ一ター蛋白質をコードする遺伝子であることが好ましい。 このような各構成要素が発現されるようにこれらを適切に組み合わせながらべク 夕一に挿入し、通常の遺伝子工学的手法を用いて同一の宿主細胞に導入することによ り、 当該形質転換体を作製することができる。例えば、構成要素 iのうちのいずれか 一方の構成要素 (a又は b ) と、 構成要素 i iのうちのいずれか一方の構成要素 (X
又は y ) とを、その塩基配列の読み枠を合わせて連結させることによりキメラ遺伝子 (キメラ遺伝子 1 ) を作製する。 また、 構成要素 iのうちの他方の構成要素 (b又は a ) と、 構成要素 i iのうちの他方の構成要素 (y又は X ) とを、 その塩基配列の読 み枠を合わせて連結させることによりキメラ遺伝子 (キメラ遺伝子 2 ) を作製する。 これらキメラ遺伝子 1及び 2をそれぞれ宿主細胞内で機能可能なプロモーター、例え ■ ば、宿主細胞が出芽酵母細胞である場合には、 GAL1プロモーターのような誘導型プロ モーターや、 ADHプロモーターのような恒常的に発現するプロモーター等の下流に接 続された状態で同一の宿主細胞内に導入するとよい。構成要素 i i iは、通常、 「構 成要素 i iの(X )の塩基配列にコードされるアミノ酸配列を有する D NA結合領域 が結合可能な D NA」 の下流に 「構成要素 i iの (y ) の塩基配列にコ一ドされるァ ミノ酸配列を有する転写活性化領域により活性化されうるプロモーターの下流に接 続されたレポーター遺伝子の D NA」が接続された状態で、上記の 2種のキメラ遺伝 子と同一の宿主細胞内に導入される。 尚、 宿主細胞が、 利用可能な内在性のレポ一夕 一遺伝子を有する場合には、それを利用してもよく、 この場合にはレポ一ター遺伝子 の導入を省略することができる。 各構成要素の遺伝子導入形質転換体を作製するために使用される宿主細胞として は、 例えば、 出芽酵母 Y190株 (Clontech社製)等の出芽酵母細胞、 HeLa細胞等の哺乳類 動物細胞等があげられる。.尚、アンドロゲンレセプ夕一に対する被験物質のアンド口 ゲン活性調節能力を精度よく測定するためには、宿主細胞がアンドロゲンレセプター 非内在性の細胞であることが好ましい。
尚、 ッ一ハイブリッドシステムを調製するには、 市販のキット、 例えば、 Makkia ker Two-hybr id Sys tem (Clontech社製) 、 CheckMate Mammal i an Two-Hybr id Sys tern (Promega) 等を利用してもよい。 当該方法では、形質転換体と被験物質とを、 例えば、 数時間から数日間接触させた 後、 具体的には、被験物質が添加された培地中で数時間から数日間培養した後、 当該 形質転換体が有する前記レポーター遺伝子の発現量又はその量と相関関係を有する
指標値を測定する。当該形質転換体が産生するアンドロゲンレセプターが被験物質( アンドロゲン様活性物質)の結合により活性化された場合には、 レポーター遺伝子の 転写が促進され、当該レポ一ター遺伝子にコードされるレポータータンパク質が前記 形質転換体の細胞内等に蓄積されるか若しくは培地中に分泌される。このレポーター 夕ンパク質の量又はその量と相関関係を有する指標値を測定することにより、当該形 質転換体の細胞あたりのレポ一夕一遺伝子の発現量又はその量に相関関係を有する 指標値を測定する。
具体的には、例えば、 レポ一夕一遺伝子としてルシフェラーゼ遺伝子を用いた場合 には、被験物質を接触させた形質転換体から調製された細胞粗抽出物にルシフェラー ゼの基質であるルシフェリンを加えると、当該細胞粗抽出物中のルシフェラ一ゼ量に 比例した強度で発光する。従って、 この発光強度をルミノメーター等の測定装置で測 定することにより、 ルシフェラーゼ量、 ひいては、 ルシフェラーゼ遺伝子の発現量を 知ることができる。同様にして、 当該形質転換体と被験物質とを接触させない条件下 におけるレポーター遺伝子の発現量又はその量に相関関係を有する指標値を測定し、 当該測定値と被験物質とを接触させた条件下におけるレポーター遺伝子の発現量又 はその量に相関関係を有する指標値とを比較することにより、被験物質が有するアン ドロゲンレセプター活性発現調節能力(この塲合には、アンドロゲンレセプターに対 するァゴニスト活性) を評価することができる。 一方、 例えば、 上記の形質転換体に DH T等のアンドロゲンを接触させた条件下、及び、当該アンドロゲンと被験物質と を同時に接触させた条件下の各々において、上記と同様な方法でレポーター遺伝子の 発現量又はその量に相関関係を有する指標値を測定する。形質転換体にアンドロゲン を接触させた条件下におけるレポ一夕一遺伝子の発現量又はその量に相関関係を有 する指標値と比較して、アンドロゲンと被験物質とを接触させた条件下におけるレポ 一夕一遺伝子の発現量又はその量に相関関係を有する指標値が低ければ、前記被験物 質はアンドロゲン活性調節能力(この場合には、 アンドロゲンレセプ夕一に対するァ ンタゴニスト活性) を有すると評価することができる。
このような評価方法により評価されたアンドロゲンレセプ夕一活性発現調節能力 に基づいてネプリライシン活性発現制御物質を容易に選抜することが可能となり、さ
らに当該物質又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含有するネプリライ シン活性発現制御剤を提供することができる。 次いで、アンドロゲン
して説明す る。
当該方法は、アンドロゲンレセプターに対する化学物質の結合能力の測定や結合量 の定量のほか結合特異性、 結合力の分析などが可能な試験方法である。例えば、 前記 のようにして本形質転換体から回収されたアンドロゲンレセプターに、標識されたリ ガンド (以下、 標識リガンドと記す。 ) が予め結合しているところへ、 被験物質を共 存させると、被験物質と標識リガンドとの競合から、両者のアンドロゲンレセプ夕一 への親和性に応じて、標識リガンドがアンドロゲンレセプ夕一から遊離し、 アンド口 ゲンレセプ夕一に結合した標識リガンドの量が減少し、よってアンドロゲンレセプタ 一に結合した標識量が減少する。従って、遊離型の標識リガンドの標識量又は結合型 の標識リガンドの標識量をモニターすることにより、アンドロゲンレセプターと前記 被験物質との結合状態を間接的に確認することができ、例えば、アンドロゲンレセプ 夕一に対する被験物質の結合能力の測定等が可能となる。
標識リガンドとしては、例えば、 トリチウム標識された D HT等を用いることがで きる。標識リガンドの結合型 Z遊離型の分離は、 ヒドロキシァパタイト法ゃグリセ口 ール密度勾配超遠心法等で行うことができる。反応系は大きく 3群に分けられる。第 一の群は、アンドロゲンレセプ夕一に標識リガンドが結合しているところへ溶媒のみ が添加される系であり、被験物質の添加濃度がゼロである系に相当する。当該系にお ける結合型の標識リガンドの標識量は、標識リガンドのアンドロゲンレセプ夕一に対 する総結合量を示す。第二の群は、アンドロゲンレセプ夕一に標識リガンドが結合し ているところへ、例えば、 標識されていないリガンドが、 アンドロゲンレセプターを 十分飽和し標識リガンドが結合できなくなるだけの添加濃度(例えば となる よう添加された系であり、 当該系における結合型の標識リガンドの標識量は、標識リ

に対する非特異的結合量と判断される。従って、 ァ ンドロゲンレセプ夕一への標識リガンドの特異的結合量は、総結合量から非特異的結
合量を引いた値となる。第三の群は、アンドロゲンレセプターに標識リガンドが結合 しているところへ、 被験物質が、 例えば、 最終添加濃度 10 M (この濃度は目的によ り任意に変更する。) となるよう添加された系である。被験物質がアンドロゲンレセ プターへの結合能力を有する場合には、この系から得られる結合型の標識リガンドの 標識量は、上記のようにして求めた被験物質の添加濃度がゼロの時のアンドロゲンレ セプ夕一への標識リガンドの特異的結合量より小さくなる。このようにしてアンド口 ゲンレセプターと前記被験物質との結合状態を間接的に確認する。当該方法を行うこ とにより、アンドロゲンレセプターに対する被験物質の結合能力を調べることができ 、被験物質が複数の物質を含む場合にはその中にアンドロゲンレセプ夕一に親和性を 示す物質が存在するかどうかを調べることもできる。 さらに、 アンドロゲンレセプ夕 一に対する被験物質の結合能力をより詳細に評価するには、例えば、前記の第三の群 における被験物質の添加濃度を変えて同様にアンドロゲンレセプタ一バインディン グアツセィを行えばよい。例えば、結合型の標識リガンドの標識量を測定し、 得られ た測定値に基づき、結合型のリガンド量と遊離型のリガンド量とを算出した後、得ら れた結果を、 例えば、 スキャッチヤード解析することにより、 被験物質とアンドロゲ ンレセプターとの結合親和性、 結合特異性、 結合容量等を評価することができる。 このようなアンドロゲンレセプ夕一を用いたレポ一夕一ジーンアツセィ、アンド口 ゲンレセプ夕一を用いたッ一ハイプリッドアッセィ及びアンドロゲンレセプターを 用いたパインデイングアツセィ等は、ネプリライシン活性発現制御物質を容易に選抜 することを可能とし、さらにネプリライシン活性発現制御剤の有効成分となる当該物 質又はその薬学的に許容される塩を検索すること等に利用することができる。 ネプリライシン活性発現制御物質を探索するには、本発明検定方法により評価され たネプリライシン活性発現制御能力に基づき、ネプリライシン活性発現制御能力を有 する物質を選抜すればよい (本発明探索方法) 。
例えば、 アンドロゲンレセプ夕一ァゴニストとしての評価に適する系において、対 照としてネガティブコントロールを用いた場合には、被験物質が有するネプリライシ ン活性発現制御能力を評価するための指標となるアンドロゲンレセプタ一活性発現
調節能力が、 対照 (基準物質) 値よりも統計学的に有意に高い値を示す物質、 具体的 に好ましくは、例えば、当該対照を 1 0 0とした塲合における被験物質におけるアン ドロゲンレセプ夕一活性発現調節能力が 1 3 0 %以上を示す物質、より好ましくは 1 5 0 %以上を示す物質を、ネプリライシン活性発現促進能力を有する物質として選抜 する。一方、アンドロゲンレセプターアン夕ゴニストとしての評価に適する系におい て、 ネプリライシン活性発現制御能力を有する物質(基準物質) を対照として用いた 場合には、 測定 (被験物質) 値が対照 (基準物質) 値よりも低い値を示す物質をネプ リライシン活性発現抑制能力を有する物質として選抜する。 尚、 当該被験物質は、 ネ プリライシン活性発現制御能力を有する限り、低分子化合物、蛋白質又はペプチド等 のいかなる物質であってもよい。 上記のように、アンドロゲンレセプターは、物質が有するネプリライシン活性発現 制御能力を評価するための指標を提供する試薬として使用することができる。 本発明探索方法によって選抜された物質又はその薬学的に許容される塩は、ネプリ ライシン活性発現制御能力を有しており、このような物質はネプリライシン活性発現 制御剤の有効成分として使用してもよい。 ここで 「薬学的に許容さ.れる塩」 としては、 生理学的に許容される酸 (例、 無機酸 、 有機酸) や塩基 (例、 アルカリ金属) 等との塩が用いられ、 とりわけ生理学的に許 容される酸付加塩力 S好ましい。 このような塩としては、 例えば、 無機酸 (例えば、 塩 酸、 リン酸、 臭化水素酸、 硫酸) との塩、 或いは有機酸 (例えば、 酢酸、 ギ酸、 プロ ピオン酸、 フマル酸、 マレイン酸、 コハク酸、 酒石酸、 クェン酸、 リンゴ酸、 蓚酸、' 安息香酸、 メタンスルホン酸、 ベンゼンスルホン酸) との塩等が用いられる。 アンドロゲンレセプター活性発現制御能力を有する物質又はその薬学的に許容さ れる塩を含有してなる組成物は、 ネプリライシン活性発現制御剤として有用であり、 その有効量を経口的又は非経口的にヒト等の哺乳動物に対し投与することができる。
例えば、 経口的に投与する場合には、 本発明ネプリライシン活性発現制御剤は錠剤 ( 糖衣錠、 フィルムコーティング錠を含む) 、 丸剤、 顆粒剤、 散剤、 カプセル剤 (ソフ トカプセル剤を含む) 、 シロップ剤、 乳剤、 懸濁液等の通常の形態で使用することが できる。 また、 非経口的に投与する場合には、 本発明ネプリライシン活性発現制御剤 を溶液、 乳剤、懸濁液等の通常の液剤の形態で使用することができる。前記形態の本 発明ネプリライシン活性発現制御剤を非経口的に投与する方法としては、例えば注射 する方法、 坐剤の形で直腸に投与する方法等を挙げることができる。
前記の適当な投与剤型は許容される通常の担体、 賦型剤、 結合剤、 安定剤、 希釈剤 等にアンドロゲンレセプター活性発現制御能力を有する物質又はその薬学的に許容 される塩を配合することにより製造することができる。また注射剤型で用いる場合に は、 許容される緩衝剤、 溶解補助剤、 等張剤等を添加することもできる。
このようにして得られる製剤は、 例えば、 哺乳動物 (例えば、 ヒト、 ラット、 マウ ス、 モルモット、 ゥサギ、 ヒッジ、 ブタ、 ゥシ、 ゥマ、 ネコ、 ィヌ、 サル等) に対し て投与することができる。 投与量は、 投与される哺乳動物の年令、 性別、 体重、 疾患 の程度、本発明ネプリライシン活性発現制御剤の種類、投与形態等によって異なるが 、 通常、 経口の場合には成人 (例えば、 体重 60 kgとして) で 1日あたり有効成分 量として約 0. O lmg〜約 lg、 好ましくは有効成分量として約 0. lmg〜l g 、 さらに好ましくは有効成分量として約 1. 0mg〜200mg、 より好ましくは有 効成分量として約 1. 0nag〜5 Omg投与すればよい。 また、 前記の 1日の投与量 を 1回又は数回に分けて投与することができる。 また、 非経口の場合には成人(例え ば、体重 60 kgとして)で 1日あたり有効成分量として約 0. 01mg〜30mg 、 好ましくは約 0. lmg〜2 Omg、 より好ましくは約 0. lmg〜10mgを静 脈注射により投与すればよい。他の哺乳動物の場合にも、 60 kg当たりに換算した' 量を投与することができる。 本発明ネプリライシン活性発現制御剤の適用可能な疾患としては、例えば、 アミ口 イド9タンパク質関連疾患 (即ち、 具体的には例えば、 アルツハイマー病) 等の疾患 等をあげることができる。
因みに、 アミロイド タンパク質関連疾患とは、 アミロイド iSタンパク質が臓器や 組織細胞の外に沈着してこれらの臓器や組織細胞の働きを阻害する病気であり、一般 的にはアミロイドーシスとも呼ばれる。本発明では、アルツハイマー病もアミロイド /3タンパク質関連疾患の一つとして含まれる (後述参照) 。 アミロイド一シスは、 全 身の様々な部分にアミロイド沈着が起こる「全身性アミロイドーシス」 と一部の臓器 のみに沈着が起こる 「限局性アミロイドーシス」 とがある。限局性アミロイドーシス としては、 例えば、 アルツハイマー病、 狂牛病 (牛海綿状脳症、 BSE) や新型クロ イツフェルト ·ヤコブ病 (vCJD)等を挙げることができる。 全身性アミロイドーシス としては、 例えば、 家族性アミロイドポリニューロパチ一 (FAP)等が挙げられる。 他 にも高齢で非遺伝的に発症する老人性アミロイドーシスや、透析患者の治療で使用す る透析膜では除去できないタンパク質が変化したアミロイドが引き起こす透析アミ ロイドーシス、リウマチで発現するタンパク質が切れて出来るアミロイドによる二次 性アミロイドーシス等を挙げることができる。 尚、配列番号 7で示されるアミノ酸配列からなる A/340、配列番号 8で示される アミノ酸配列からなる/ 342、配列番号 9で示されるアミノ酸配列からなる 043等 のアミロイド i3タンパク質の量は、種々の方法によって測定することができるが、例 えば、アミロイド j3タンパク質特異的抗体を用いる免疫化学的方法を用いる方法を好 ましく挙げることがことができる。 当該方法には、 免疫沈降法、 ウェスタンブロッテ ィング、酵素免疫測定法、サンドィツチ型酵素免疫測定法又はそれらの組み合わせ方 法が含まれる。アミロイド j8タンパク質特異的抗体としては、ポリクローナル抗体を 用いてもよいが、 例えば、 BAN 50、 BNT 77、 BS 85、 BA27、 BC 05 (Biochemistry, 34, 10272-10278, 1995) 又は 6 E l 0、 4G8等のモノクローナ ル抗体を用いてもよい。 とりわけ、 BA27及び BC 05は、それぞれ A/340及び Aj342/43に選択的な抗体であるため、これらの抗体又は同様な選択性を有する 抗体を用いれば、 A /340のタンパク質の量、 A /342 Z43のタンパク質の量、 或 いは、 A/340及び AjS 42/43のいずれのタンパク質の量も測定することができ る。そして、 このような方法を用いることにより、本発明検定方法等を検証すること
もも可可能能ととななるる。。 アアルルツツハハイイママーー病病はは、、 アアミミロロイイドド ^^タタンンパパクク質質((AA jj33 ))がが脳脳内内にに蓄蓄積積さされれるるここととをを 引引きき金金にに、、細細胞胞内内タタンンパパクク質質のの蓄蓄積積やや炎炎症症反反応応、、神神経経細細胞胞のの機機能能不不全全やや変変性性等等とといいつつ 55 たた複複雑雑なな経経路路をを経経てて、、痴痴呆呆発発症症へへとと至至るるとと理理解解さされれてていいるる。。優優性性遺遺伝伝すするる 「「家家族族性性ァァ ルルツツハハイイママーー病病」」 はは、、 アアミミロロイイドド jj33タタンンパパクク質質のの合合成成 ··分分泌泌がが過過度度にに行行わわれれるるここととかか らら発発症症しし、、 そそのの原原因因遺遺伝伝子子もも特特定定さされれてていいるる。。 しし力力、、ししななががらら、、 全全アアルルツツハハイイママーー病病のの 殆殆どどをを占占めめるる 「「孤孤発発性性アアルルツツハハイイママーー病病」」でではは、、 アアミミロロイイドド タタンンパパクク質質合合成成のの上上昇昇 がが認認めめらられれなないいここととかからら、、当当該該夕夕ンンパパクク質質にに係係るる分分解解酵酵素素のの活活性性発発現現低低下下がが原原因因ででああ
1100 るるとと考考ええらられれてていいるる。。そそここででアアミミロロイイドド ]]33タタンンパパクク質質にに係係るる分分解解酵酵素素ととししててネネププリリララ イイシシンンがが着着目目さされれてていいるる。。例例ええばば、、ハハーーババーードド大大学学でで作作製製さされれたたネネププリリラライイシシンンノノッッ ククアアウウトトママウウススをを用用いいてて、、 脳脳内内ののアアミミロロイイドド ]]33タタンンパパクク質質分分解解がが詳詳細細にに調調べべらられれたた。。 ままずず、、放放射射性性標標識識ししたたアアミミロロイイドド //33タタンンパパクク質質がが前前記記ママウウススのの脳脳内内にに投投与与さされれ、、そそのの 分分解解過過程程がが高高速速液液体体ククロロママトトググララフフィィーーででモモニニタターーさされれたた。。 ままたた、、非非常常にに感感度度のの高高いい
1155 酵酵素素抗抗体体法法をを用用いいてて、、内内在在性性ののアアミミロロイイドド 33タタンンパパクク質質のの量量がが測測定定さされれたた。。当当該該実実験験 のの結結果果、、放放射射性性標標識識アアミミロロイイドド ii33タタンンパパクク質質分分解解がが上上記記ノノッッククァァゥゥトトママウウススでで顕顕著著にに 減減速速すするるここととかからら、、ネネププリリラライイシシンンががアアミミロロイイドド //33夕夕ンンパパクク質質にに係係るる主主要要なな分分解解酵酵素素 ででああるるここととをを明明ららかかににさされれたた。。 ままたた、、 ネネププ
内在性のァミロイド )3タンパク質の量が約 2倍に上昇していることから、ネプリライ 20 シンが内在性のアミロイド タンパク質の分解を担うことが示された。さらに、ネプ リライシン遺伝子が半分だけ欠損しているへテロのノックアウトマウスでも同様に 分解が抑制されていることが確認された。そしてアミロイド /3夕ンパク質分解の抑制 がネプリライシン遺伝子の発現産物量と負の相関関係を有していることが明らかに■ されている。 本発明は、 ( 1 )神経細胞に、 ネプリライシンの活性発現を制御するために薬理学 上有効な量のアンドロゲンレセプター活性発現制御能力を有する物質を接触させる 工程を有することを特徴とするネプリライシン活性発現制御方法、 (2 )アンドロゲ
ンレセプターとアンドロゲンレセプター活性発現制御能力を有する物質との結合を 促進させる工程を有することを特徴とするネプリライシン活性発現制御方法、 ( 3 ) 前項 (1) 又は (2) 記載のネプリライシン活性発現制御方法により、 ネプリライシ ンの活性発現を制御する工程を有することを特徴とするアミロイド ]3タンパク質関 連疾患を予防又は治療する方法等の発明も提供している。 実施例
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例によつ て限定されるものではない。 実施例 1 (応答性レポ一ター遺伝子と選抜マーカ一遺伝子とを含むプラスミドの作 製) プラスミド pMSG (フアルマシア社製) を制限酵素 Hind III及び Smalで消化 し、 MMTV— LTR由来のアンドロゲン応答配列を含む 1463 b pの DNAを取 得した。得られた DNAを Bluniingキット (宝酒造社製)で処理してその末端を平滑 化した (以下、 得られた DNAを ARE DNAと記すこともある) 。
また、ホ夕ルルシフェラ一ゼのアミノ酸配列をコードする塩基配列を含むプラスミ ド PGL3 (プロメガ社製) を制限酵素 Bgl II及び Hind IIIで消化した後、 当該消化物 に Bacterial alkaline phosphatase (BAP)を加えて 65 °Cで 1時間保温し、 さらにこ れを Bluntingキット (宝酒造社製)で処理してその末端を平滑化した。得られた DN Aを低融点ァガロース (AgaroseL;二ツボンジーン社製) を用いた電気泳動に供し、 バンド部分のゲルから DNAを回収した。 回収された DNA約 lOOngと、 上記 ARE D NA1 とを混合し、 これに T 4リガーゼを反応させた。得られた反応液を用いて 大腸菌 D H5ひコンピテントセルを形質転換した。アンピシリン耐性を示した大腸菌 のコロニー数個からそれぞれが保有するプラスミドの DNAを精製し、これらを制限 酵素 Kpn I及び Clalで消化した後、 当該消化物をァガロースゲル電気泳動で分析した 。得られた分析結果に基づいてプラスミド PGL3の Bgl II部位と Hind ΠΙ部位との間に ARE DNAが正しい方向で 1コピー導入された構造を有するプラスミドを選択し、こ れをプラスミド pGL3—画 TVと名づけた。
次いで、 プラスミド pUCSV- BSD (フナコシ社から購入) を BamHIで消化し、 ブラスト サイジン Sデァミナーゼ遺伝子発現カセットを含有する D N Aを調製した。調製され た D N Aと、上記プラスミド pGL 3— MMTVを BamHIで消化し BAP処理して得られた D N A とを混合して、 T4リガ一ゼを反応させた。得られた反応液を用いて大腸菌 DH 5 コンビテントセルを形質転換した。アンピシリン耐性を示した大腸菌のコロニー数個 からそれぞれが保有するプラスミドの DN Aを精製し、これらを制限酵素 Bam HIで消 化した後、当該消化物をァガロースゲル電気泳動で分析した。得られた分析結果に基 づいてブラストサイジン Sデァミナーゼ遺伝子発現カセットが Bam HIサイトに導入 された構造を有するプラスミドを選択し、 これをプラスミド pGL3- MMTV-BSDと名づけ た。 実施例 2 (アンドロゲンレセプ夕一発現プラスミドの作製)
ヒト由来の標準型アンドロゲンレセプターのアミノ酸配列をコードする塩基配列 を有する cDNAを取得するために、 配列番号 1 0で示される塩基配列からなるフォ ヮ一ドプライマ一及び配列番号 1 1で示される塩基配列からなるリバースプライマ 一を DN A合成機 (アプライドバイォシステムズ社製モデル 394) を用いて合成し た。
ヒト Prostate cDNA 10 n g (クロンテック社製クイッククローン cDNA no .7 123- 1) を铸型にし、 上記プライマーをそれぞれ 1 Opmol、 LA-Taqポリメラ ーゼ(宝酒造社製)及び該酵素に添付されたバッファーを用いて、 反応液量を 50 1とした後 PCRを行った。該 PCRは、 P CRsystem9700 (アプライドバイオ システムズ社製)を用いて、 95°C1分間次いで 68 °C 3分間の保温を 1サイクルと してこれを 35サイクルという条件で行われた。
PCR後、 反応液全量を低融点ァガロース (ァガロース L:二ツボンジーン) を用 いたァガロースゲル電気泳動に供した。ェチジゥムブ口マイド染色により、既知の塩 基配列から予想される大きさの DN Aが増幅されていることを確認した後、該 DN A を回収した。
回収された DNAの一部とダイターミネータ一シークェンスキット FS (アプライドバ
ィォシステムズ社製) とを用いてダイレクトシークェンス用のサンプルを調製し、 こ れを、 オートシークェンサ一 (アプライドバイオシステムズ社製、 モデル 3700) を用いた塩基配列解析に供した。その結果、 回収された DN Aは、配列番号 1で示さ れるアミノ酸配列をコードする塩基配列を有することが確認された。
上記のようにして回収された DNA約 10 Ongを铸型にして、 配列番号 12で示 される塩基配列を有するフォワードプライマー及び配列番号 13で示される塩基配 列を有するリバースプライマ一を用いて P C Rを行うことにより、コザックのコンセ ンサス配列の直後にヒト標準型アンドロゲンレセプターのアミノ酸配列をコードす る塩基配列が連結されてなる構造を有する DNAを PCRにより増幅した。即ち、錡 型とする DNA 0. 1 zgを铸型とし、 上記プライマー各 1 Opmol 、 LA- Taqポリ メラーゼ(宝酒造社製) 及び該酵素に添付された反応バッファーを用いて、 反応液量 を 50 1とした後に PCRを行った。該 PCRは、 PCRsystem9700 (ァプラ ィドバイオシステムズ社製)を用いて、 95°C 1分間次いで 68°Cにて 3分間の保温 を 1サイクルとしてこれを 20サイクルという条件で行われた。 PCR後、反応液全 量を低融点ァガロースゲルを用いた電気泳動法に供することにより分離回収した。回 収された DNAの約 1 gを、 DNA bluntingキット (宝酒造社製) で処理してそ の末端を平滑化した後、これに次いで T 4ポリヌクレオチド力イネ一スを反応させる ことにより、その末端をリン酸化した。得られた DNAをフエノール処理した後、 さ らにエタノール沈殿により精製した。精製された DN Aの全量を以下の発現プラスミ ド作製用のインサート DN Aとして用いた。
プラスミド pRc/RSV (Invitrogen社製) を制限酵素 Hind IIIで消化した後、 当該消 化物に BAPを加えて 65でで 1時間保温した。 保温後の混合物をフエノール処理した 後、 さらにエタノール沈殿により精製した。精製された DNAを Bluntingキット (宝 酒造社製) で処理してその末端を平滑化した後、 これを低融点ァガロース(二ツボン ジーン社製;ァガロース L)を用いた電気泳動に供し、バンド部分のゲルから DNAを 回収した。 回収された DNA約 100 ngと、 上記インサ一ト D NA全量とを混合し、 こ れに T4 リガーゼを添加して反応させた。 得られた反応液を用いて大腸菌 DH 5 α コンビテントセルを形質転換した。アンピシリン耐性を示した大腸菌のコロニー数個
からそれぞれが保有するプラスミドの DNAを調製し、調製された DNAの塩基配列 を ABIモデル 3700型オートシークェンサ一を用いてダイ夕一ミネ一夕一法で決定 した。決定された塩基配列と、前述のダイレクトシークェンスで得られた塩基配列と を比較して、翻訳領域の塩基配列が完全に一致していることが確認されたプラスミド を選択し、 これを pRc/RSV- hARコザックと名づけた。 実施例 3 (レポ一夕一ジーンアツセィ法による被験物質
ァゴニスト活性の測定)
アンドロゲンァゴニスト活性を有する化合物を、アンドロゲンレセプター活性発現 調節能力の測定用細胞を用いたレポータージーンアツセィ法により同定した。
ヒト由来の He L a細胞に、 マウスパピローマウィルスの AREの下流にホタルルシ フエラーゼ遺伝子が接続された塩基配列を有するプラスミド pGL3- MMTV- BSDの D N A (実施例 1参照) 及びプラスミド pRC/RSV- hARコザックの D N A (実施例 2参照) を 導入して作製された細胞を、 フエノールレッドフリーの MEM培地 (日水製薬社製) にチャコ一ルデキストラン処理済み FBSが終濃度 10%となるよう加えられた培 地を用いて、 レシフェラーゼ発光測定用兼培養用 96穴プレート (コ一二ングコース 夕一社製 # 3903) に約 2 X 104細胞/穴ずつ播種した後、 これを一晩培養した
。 培養後、 該細胞に、 DMSOに溶解させた DHT (即ち、 アンドロゲンレセプター ァゴニスト) を添加した。 尚、 DHTの終濃度が試験区毎に 10倍ずつ高くなるように 、 また、 全ての試験区の培養液中の最終 DM SO量が 0. 1%に揃うように溶解液を 調製し添加した。 DHTが添加されていない系として、 溶媒(DMSO) のみを加え た対照区を設けた。
これらの細胞を培養し、 DHT添加から 36時間後に培地を除き、 PBS (—) で' 2回細胞を洗浄した後、 5倍に希釈した PGC 50 (東洋インキ社製) を 20 1ず つ加えて室温に 30分間放置した。 このプレートを、酵素基質自動インジェクター付 きルミノメーター LB 96 P (ベルト一ルド製) にセッ卜し、 50 1の基質液 PG L 100 (東洋インキ製) を自動分注した後、 ルシフェラ一ゼ活性を測定した。 その 結果を図 1に示した。
アンドロゲンレセプター活性調節能力の測定用細胞において、細胞に添加された D H T濃度の増加に伴うルシフェラ一ゼ活性の上昇が認められた。
上記方法と同様にして、 D HTに代えて被験物質を各試験区に添加して試験するこ とにより、アンドロゲンレセプ夕一に対する被験物質のァゴニスト活性を測定できる 。 その結果を図 2及び図 3に示す。
被験物質 A及び被験物質 Bは、アンドロゲンレセプ夕一転写活性調節能力の測定用 細胞において、細胞に添加された被験物質の濃度の増加に伴うルシフェラーゼ活性の 上昇が認められる。つまり、被験物質 A及び被験物質 Bには、 いずれもアンドロゲン レセプター転写活性調節能力が認められることから、当該被験物質にはネプリライシ ン活性発現制御能力が存在すると評価できる。 これらの被験物質は、アミロイド /3夕 ンパク質関連疾患を予防又は治療するための薬剤(即ち、具体的には例えば、 ァルツ ハイマー病の治療剤又は予防剤) として利用することができ、前記疾患の治療又は予 防が可能となる。
尚、 当該実施例 (後述の実施例も含めて) において記載されている被験物質 A及び 被験物質 Bは実際に存在する有機合成化合物であり、当該化合物を用いた試験も実際 に実施されているが、その構造が現時点では必ずしも確定できていないために、実施 例中では現在形による表現に基づきその試験結果を記載している。 実施例 4 (各種のステロイドホルモンレセプ夕一活性発現調節能力を有する物質に よる、 海馬初代培養細胞におけるネプリライシン遺伝子の発現量の変動)
S D系ラット 1 8日齢胎仔より無菌的に取り出した全脳から海馬を切り分けた後、 当該海馬をメスを用いて細切した後、 0 . 2 5 % トリプシン及び 0 . 0 0 2 % D Na se Iを含むリン酸緩衝生理食塩水中で 3 7 °C、 2 0分間インキュベートすることによ り酵素処理した。牛胎児血清を添加することにより酵素反応を停止させた後、 プラス チック製チップを付けたピぺッ卜で細胞液を吸い上げて吐き出す操作を 3回繰り返 すことにより細胞を分散させた。消化されなかった組織片を除くために、得られた細 胞分散液をレンズペーパーが 2枚重ねされたフィルターを用いてろ過した後、当該ろ 液を 1 0 0 O rpinで 5分間遠心した。 回収された細胞を、 イーグル最小必須培地 (EM
EM, ギブコ BRL社製) を用いて洗浄した後、 これを 10%牛胎児血清を含む EME M培地を入れたポリ Lリジン (Sigma社) でコ一ティングされた 48ゥエルプレート (イワキグラス社製) に 1 X 105細胞/ゥエルの割合で播き込み、 37° (:、 5%C 02条件下で一晩培養した。 培養後、 培地全量を 2 %B 27添加ニューロベーサル( Neurobasal)培地 (ギブコ BRL社製) に交換し、 さらに 37°C、 5%C02条件下 で培養を継続した。 この間、培地は 3乃至 4日間後に交換された。培養 7乃至 8日間 後、 培地全量をニューロべ一サル (Neurobasal)培地に交換し、 1 X 105細胞 〇111 2 の割合で播き込んだ。
このようにして得られた培養細胞に、 DMS〇、 01^30 溶解させた0111\ D MS Oに溶解させたプロゲステロン、 DM SOに溶解させたデキサメタソン、 又は、 DMSOに溶解させたアルドステロンを添加した。 これら細胞を培養し、 DMS〇、 当該 DHT、当該プロゲステロン、当該デキサメタソン又は当該アルドステロン添加 から 24時間後に、 RNeasy Mini Kit ( QIAGEN社製) を用いて RNAを調製した。 調製された: RNAの純度を 2100 Bioanalyzer ( Agilent社製) で RNA 6000 Nano Re agent & Supplies ( Agilent社製)を用いて確認した後、 当該 RN A (1 1) を Super Scriptll RNaseH" Reverse Transriptaseを用いて逆転写反応に供した。 当 該反応後に抽出された R N Aは使用するまで一 80°Cで保存された。
総 RNA 1 g, オリゴ (dT) 15プライマ一 (15/ g/ml) ln dNTP Mixture 2. 5iM each Ι Ι 及び ddH20の混合物 (全量 12 ^l) を 65°Cで 5分間加熱した。 次に、 当 該混合物を氷中に入れて、 5 X逆転写酵素緩衝液 (250 mMトリス塩酸、 pH 8.3、 375 mM KC1、 15 mM MgCl2 ) 4 1、 RNasin Plus RNase Inhibitor 40u/^l ( Promega 社製) 1 l及び 0.1 Mジチオスレイト一ル 2 l を混合した後、 42°Cで 2分間加熱し た。加熱後、 当該混合物に Super Script II RTを 1 zl混合し、 これを 42°Cで 50分間加' 熱した後、 さらに 70°Cで 15分間加熱し、 これを 4°Cに冷却した。 このようにして得ら れる cDNAは使用するまで一 20°Cで保存された。
配列番号 14で示されるオリゴヌクレオチド及び配列番号 15で示されるオリゴ ヌクレオチドを用いてラットネプリライシン遺伝子の R T— P C Rを行った。
RT-PCRの反応条件を下記に示した。
ラットネプリライシン遺伝子の RT— PCRの場合: 1 cycle (95°C, 5min) , 38 eye les (95°C, 30sec, 55^:, lmin, 72°C, lmin), 1 cycle (72°C,7min, 4°C)
当該 DNAをローディング緩衝液と混合した後、これを 2%ァガロースゲルを用いた ァガロース電気泳動に供した。電気泳動後、 DN Aをェチジゥムブ口マイド染色した 。 その結果を図 4に示した。 DMSOに溶解させた DHT(lOOpM)が処理された系で のネプリライシン遺伝子の発現量のみが顕著に増加することが確認された。 実施例 5 (アンドロゲンレセプ夕一遺伝子の発現量及びネプリライシン遺伝子の発 現量に基づいた神経培養細胞株の選択)
神経培養細胞 (ヒト Neuroblastoma CHP212 (以下、 CHP212細胞と記すこともある。 ) 、 ヒト Neuroblastoma IMR32 (以下、 IMR32細胞と記すこともある。 ) 、 ラット PC1 2細胞 (以下、 PC12細胞と記すこともある。 ) ) を、 フエノールレッド free DMEM 培地(日水製薬社製)にチャコ一ルデキストラン処理済み FB Sが終濃度 10%となる よう加えらた培地を用いて、 6穴プレート (Falcon社) に約 2x 105細胞 Z穴ずっ播 種した後、 これをー晚培養した。 24時間培養後、 total RNAを Micro- To-Midi Tota 1 RNA Purification (Invitrogen社)を用いて抽出し、 抽出された total RNA(l g/2 0 1)を Ready-To - Go You - Prime First-Strand Beads (Amersham Biosciences社) 用いて逆転写反応を供した。
配列番号 16で示されるオリゴヌクレオチド及び配列番号 17で示されるオリゴ ヌクレオチドを用いてヒトネプリライシン遺伝子の RT— P CRを行った。
配列番号 14で示されるオリゴヌクレオチド及び配列番号 15で示されるオリゴヌ クレオチドを用いてラットネプリライシン遺伝子の R T— P C Rを行った。
配列番号 18で示されるオリゴヌクレオチド及び配列番号 19で示されるオリゴヌ · クレオチドを用いてヒト及びラットアンドロゲンレセプター遺伝子の RT— PC R を行った。
各 RT— PC Rの反応条件を下記に示した。
(1) ヒト及びラットネプリライシン遺伝子の RT— P CRの場合: 1 cycle (95°C, 5min), 次いで 38 cycles (95°C,30sec, 55°C, lmin, 72 , lmin), さらに 1 cycle (7
2°C, 7min, 4°C)
(2) ヒト及びラットアンドロゲンレセプ夕一遺伝子の RT— PC Rの場合: 1 eye le (95°C,5min), 次いで 40 cycles (95°C,30sec, 57°C, lmin, 72°C,45sec), さらに 1 cycle (72°C,7min, 4°C)
該 DNAをローディング緩衝液と混合した後に 2 %ァガロースゲルを用いたァガ ロース電気泳動に供した後、 DNAをェチジゥムブ口マイド染色した。その結果を図 5に示した。
CHP212細胞及び IMR32細胞の場合には、 ヒトネプリライシン遺伝子の発現及びヒト アンドロゲンレセプ夕一遺伝子の発現が認められた。一方、 PC12細胞の場合には、 ラ ットネプリライシン遺伝子の発現及びラットアンドロゲンレセプター遺伝子の発現 が認められなかった。 尚、 CH 12細胞の場合は、 IMR32細胞の場合に比較してネプリ ライシン遺伝子の発現量及びアンドロゲンレセプ夕一遺伝子の発現量が高かった。 実施例 6 (アンドロゲンレセプター活性発現調節能力を有する被験物質による神経 培養細胞におけるネプリライシン遺伝子の発現量の変動: RT— PCR (Taqman) に よるネプリライシン mRNAの定量)
IMR32細胞の場合には 1 %チヤコール FBSフエノールレッド free DMEM培地 ( 日水 製薬社製) を、 また CHP212細胞の場合には 1 %チャコ一ル FBSフエノールレッド fre e RPMI Medium 1640 ( GIBCO社製;)を用いて、 どちらの場合にも 6穴プレート (Fa Icon社) に約 2 X 105細胞/穴ずつ播種した後、 これを一晩培養した。 培養後、 該 細胞に、 DMSO又は DMSOに溶解させた DHTを添加した。 これら細胞を培養し 、 DMSO又は当該 DHTの添加から、 IMR32細胞の場合には 48時間後、 また CHP2 12細胞の場合には 24時間後に、 RNeasy Mini Kit ( QIAGEN社製) を用いて RNAを調' 製した。調製された RN Aの純度を 2100 Bioanalyzer ( Agilent社製) で RNA 6000 Nano Reagent & Supplies ( Agilent社製)を用いて確認した後、 当該 RNA(l g/ 20 D を Super Scriptll RNaseH" Reverse Transr iptaseを用いて逆転写反応に供 した。 当該反応後に抽出された RNAは使用するまで—80 で保存された。
総 RNA 1 g, オリゴ (dT) 15プライマ一 (15 ig/ml) l^K dNTP Mixture 2
.5mM each 1 zl 及び ddH20の混合物 (全量 12 \) を 65°Cで 5分間加熱した。 次に、 当該混合物を氷中に入れて、 5 X逆転写酵素緩衝液 (250 mMトリス塩酸、 pH 8.3、 3 75 mM KC1、 15 mM MgCl2 ) 4 1、 RNasin Plus RNase Inhibitor 40u / n\ ( Prome ga社製) 及び 0.1 Mジチオスレィトール 2 1 を混合した後、 42°Cで 2分間加熱 した。加熱後、 当該混合物に Super Script II RTを 1 1混合し、 これを 42°Cで 50分間 加熱した後、 さらに 70°Cで 15分間加熱し、 これを 4°Cに冷却した。 このようにして得 られる cDNAは使用するまで一 20°Cで保存された。
TaqMan プロ一ブ及び TaqMan MGBプロ一ブを用いたリアルタイム P C Rは、 Human GAPDH ( Applied Biosystems社製 cat. no4310884E ) プライマー &プローブセットを 内部対照として用いて、 加えた cDNAの量を標準化した。 ヒトネプリライシンのプ ライマ一 &プローフセットは Applied Biosystems土の Assay - on - Demand (product, No Hs00153510 ) を使用した。 定量的 PC Rは、 2 X TaqMan Universal PGR Master Mix (Applied Biosystems) 12.5 1、 ddH20 9.25 K 20Xプライマ一 &プローブセッ ト 1.25 1及び铸型 c D NA 2〃 1からなる成分を総反応容量 25〃 1とした後に行われ た。 該定量的 PC Rは、 Applied Biosystems社 ABI PRISM 7900HT及び Optical 96- Well Reaction Plateを用いて行われた。 PCRは、 (1) 50°Cで 2分、 (2) 95°C で 10分、 (3) 95で 15秒、 (4) 60°Cで 60秒、 からなるサイクルを 40サイクルという 条件で行われた。
PCR後、増幅された D.NAを蛍光強度に基づいて定量的に検出した他に、該 DN Aをローディング緩衝液と混合した後に 3%ァガロースゲルを用いたァガロース電 気泳動に供した後、 DNAをェチジゥムブロマイド染色した。 その結果を図 6 (IMR 32細胞、 1.29) 及び図 7 (CHP212細胞、 2.49) に示した。 実施例 7 (アンドロゲンレセプター活性発現調節能力を有する物質による、神経培 養細胞におけるネプリライシン活性発現量の変動測定)
ネプリライシン活性発現量の測定は、 H. J.Vincentら、 Cytokine 10 : 55-65 (199 8)に記載された方法に従って行った。
具体的には、 培養神経細胞(ヒト Neuroblastoma CHP212)をフエノールレッド free
DMEM培地 (日水製薬社製) にチヤコールデキストラン処理済み FBSが終濃度 1 %となるよう加えられた培地を用いて、 6穴プレート (Falcon社) に約 2x 105細 胞 /穴ずつ播種した後、 これを一晩培養した。培養後、 該細胞に DM SO又は DM S Oに溶解させた DHTを添加した。 また同様にして被験物質 B (即ち、実施例 3によ り、アンドロゲンレセプター転写活性調節能力が認められることから、当該被験物質 にはネプリライシン活性発現制御能力が存在すると評価できる物質である。) を添加 する。 これら細胞を培養し、 DMSO又は当該 DHT添加から 48時間後に、 50 mM Tris-HCl (pH7.4) 液で 6穴プレートを洗浄した。.当該文献に記載される方法に準じ て、 600 ·ί 1のネプリライシン基質 (N-dansy卜 D- alany卜 glycil - ρ - nitro-phenylalan y卜 glycine; DAGNPG^ 25 M in Tris-HCK Sigma社) をそれぞれのゥエルに加えた後 、 37°Cで 2時間保温した。保温後、 反応液 500 1をチューブに移し、 これに 500 の D MS0液を加えた後、 当該混合物を 15000 i"pmにて 5分遠心した。 遠心後、 得られた上清 の蛍光強度を 329nm excitation, 531nm emissionという条件にて測定した。その結果 を図 8に示した。また同様にして被験物質 Bが添加された系での結果も図 8に併せて 示す。
D H T又は被験物質 Bが添加された神経培養細胞におけるネプリライシン活性発 現量は、 DMS〇のみが処理された系での活性発現量に対する%で示された結果を図 8に示した。 DHTが処理された系でのネプリライシン活性発現量は顕著に増加する ことが確認された。また被験物質 Bが処理された系でのネプリライシン活性発現量も 顕著に増加することが確認される。 実施例 8 (アンドロゲンレセプター以外の各種のステロイドホルモンレセプタ一活 性発現調節能力を有する物質による、神経培養細胞におけるネプリライシン活性発現 · 量の変動測定)
ネプリライシン活性発現量の測定は、 H.J.Vincentら、 Cytokine 10 : 55-65 (199 8)に記載された方法に従つて行つた。
具体的には、 培養神経細胞(ヒト Neuroblast oma CHP212)をフエノールレッド free DMEM培地 (日水製薬社製) にチヤコールデキストラン処理済み FBSが終濃度 1
%となるよう加えられた培地を用いて、 6穴プレート (Falcon社) に約 2x 105細 胞ノ穴ずつ播種した後、 これをー晚培養した。培養後、 該細胞に DMS〇、 DMSO に溶解させた DHT、 DMSOに溶解させた DHT及び HFT (当該物質は、 アンド ロゲンレセプターアンタゴニストである。) 、 DMSOに溶解させたプロゲステロン 、 DMSOに溶解させたデキサメタソン、 又は、 DMSOに溶解させたアルドステロ ンを添加した。 これら細胞を培養し、 DMS〇、 当該 DHT、 当該 DHT&HFT、 当該プロゲステロン、当該デキサメ夕ソン又は当該アルドステロン添加から 48時間 後に、 50 ni Tris-HCl (pH7.4) 液で 6穴プレートを洗浄した。 当該文献に記載され る方法に準じて、 600 1のネプリライシン基質 (N-d ansy 1 -D-a 1 any 1 -g 1 y c i 1 -p-n i t r o- phenyl al any卜 glycine; DAGNPG, 25 zM in Tris-HCK Sigma社) をそれぞれのゥェ ルに加えた後、 37°Cで 2時間保温した。 保温後、 反応液 500 t 1をチューブに移し、 こ れに 500 の DMS0液を加えた後、 当該混合物を 15000 rpmにて 5分遠心した。 遠心後、 得られた上清の蛍光強度を 329腹 excitation, 531nm emissionという条件にて測定 した。 その結果を図 9に示した。
前記 DHT、 前記DHT&HFT、前記プロゲステロン、 前記デキサメタソン又は 前記アルドステロンが添加された神経培養細胞におけるネプリライシン活性発現量 は、 DMS 0のみが処理された系での活性発現量に対する%で示された結果を図 9に 示した。 DHTが処理された系でのネプリライシン活性発現量 (346%) のみが顕著 に増加することが確認された。 因みに、 プロゲステロン、 デキサメタソン又はアルド ステロンが処理された系でのネプリライシン活性発現量は、 123%、 116%、 142%で あった。 一方、 DHT&HFTが処理された系でのネプリライシン活性発現量 (86 %) は、 アンタゴニストの存在によって、 逆に減少することも確認された。 実施例 9 (DHTによる、神経培養細胞におけるアミロイド jSタンパク質分泌量の 変動測定)
培養神経細胞(ヒト Neuroblastoma CHP212)を、フエノールレッド free DMEM培地 (日水製薬社製)にチャコ一ルデキストラン処理済み F B Sが終濃度 1 %となるよう 加えられた培地を用いて、 6穴プレー卜 (Falcon社) に約 2 x 105細胞 Z穴ずっ播
種した後、 一晩培養した。 培養後、 該細胞に、 DMSO、 DMSOに溶解させた DH T又は DMSOに溶解させた DHT及び HFT (当該物質は、アンドロゲンレセプ夕 一アンタゴニストである。 ) を添加した。 これら細胞を培養し、 DMSO、 前記 DH T又は前記 DHT&HFT添加から 72時間後に、さらにプロテア一ゼインヒピ夕一 (pl860, Sigma社)をそれぞれのゥエルに加えた後、 培養液中のアミロイド ]342ぺプチ ド量を ELISA法 (Human Amyloid j31-42測定キット Code. No.17711,免疫生物研究所) に て測定した。 その結果を図 10に示した。
DHT又は DHT&HFTが添加された神経培養細胞におけるアミロイド;6夕 ンパク質分泌量は、 DMS Oのみが処理された系での分泌量に対する%で示された結 果を図 10に示した。 DHTが処理された系でのアミロイド タンパク質分泌量 (4 9.0pg/ml, 59.6%) は顕著に減少することが確認された。 一方、 DHT&HFTが処 理された系でのアミロイド i3タンパク質分泌量(74.7pg/id, 91.1%) は、 アンタゴニ ス卜の存在によって、 減少が認められなくなることが確認された。 実施例 10 (アンドロゲンレセプタ一活性発現調節能力を有する物質による、神経 培養細胞におけるアミロイド i3夕ンパク質分泌量の変動測定)
培養神経細胞(ヒト Neuroblastoma CHP212)を、フエノールレツド free DMEM培地 (日水製薬社製)にチャコ一ルデキストラン処理済み FB Sが終濃度 1 %となるよう 加えられた培地を用いて、 .6穴プレート (Falcon社) に約 2 x 105細胞 Z穴ずっ播 種した後、 一晩培養した。 培養後、 該細胞に、 DMSO、 DMSOに溶解させた DH T、 DMSOに溶解させた被験物質 Α (即ち、 実施例 3により、 アンドロゲンレセプ 夕一転写活性調節能力が認められることから、当該被験物質にはネプリライシン活性 発現制御能力が存在すると評価できる物質である。)又は DMSOに溶解させた被験' 物質 B (即ち、実施例 3により、 アンドロゲンレセプ夕一転写活性調節能力が認めら れることから、当該被験物質にはネプリライシン活性発現制御能力が存在すると評価 できる物質である。 ) を添加した。 これら細胞を培養し、 DMS〇、 前記 DHT、 前 記被験物質 A又は前記被験物質 B添加から 72時間後に、さらにプロテア一ゼインヒ ビター(pl860, Sigma社)をそれぞれのゥヱルに加えた後、 培養液中のアミロイド 42
ぺプチド量を EL I SA法(Human My 1 o i d;6 1 -42測定キット Co d e . No . 17711,免疫生物研究 所) にて測定した。 その結果を図 1 1に示した。
D H T、被験物質 A又は被験物質 Bが添加された神経培養細胞におけるアミロイド /3タンパク質分泌量は、 DM S Oのみが処理された系での分泌量に対する%で示され た結果を図 1 1に示した。 D HTが処理された系でのアミロイド ]3タンパク質分泌量 (48. 0pg/ml, 53. 2%) は顕著に減少することが確認された。 また被験物質 A又は被験 物質 Bが処理された系でのアミロイド /3タンパク質分泌量 (A: 56. 0pg/ml, 62. 1%, B: 62. 2pg/ l, 69. 0%) も顕著に増加することが確認される。 産業上の利用の可能性
本発明により、ネプリライシン活性発現制御能力を有する物質を探索するために簡 便であり、 かつ、 効果的である、 物質が有するネプリライシン活性発現制御能力の検 定方法等が提供可能となった。 配列表フリーテキスト
配列番号 2
G a 1蛋白質が結合するコンセンサス配列
配列番号 3
L e X蛋白質が結合するコンセンサス配列
配列番号 4
L a c I蛋白質が結合するコンセンサス配列
配列番号 5
テトラサイクリン受容体蛋白質が結合するコンセンサス配列 - 配列番号 6
Z F HD— 1蛋白質が結合するコンセンサス配列
配列番号 1 0
PCRのために設計されたオリゴヌクレオチドプライマ一
配列番号 1 1
PCRのために設計されたオリゴヌクレオチドプライマ一 配列番号 1 2
PCRのために設計されたオリゴヌクレオチドプライマ一 配列番号 1 3
PCRのために設計されたオリゴヌクレオチドプライマ一 配列番号 1 4
PCRのために設計されたオリゴヌクレオチドプライマ一 配列番号 1 5
PCRのために設計されたオリゴヌクレオチドプライマー 配列番号 1 6
PCRのために設計されたオリゴヌクレオチドプライマー 配列番号 1 7
PCRのために設計されたオリゴヌクレオチドプライマ一 配列番号 1 8
PCRのために設計されたォリゴヌクレオチドプライマー 配列番号 1 9
PCRのために設計されたオリゴヌクレオチドプライマー