明細書
新規グラフト共重合体及びその製造方法
技術分野:
本発明は、 電池、 キャパシター、 センサー、 コンデンサー、 E C素子、 光電変 換素子等の電気化学用デバイス材料として好適な高分子固体電解質に適した高分 子共重合体に関する。
従来技術:
高分子固体電解質として、 ポリエーテル鎖がグラフト重合した重合体及び電解 質塩から組成物が知られている。 例えば、 クロロメチルスチレンとメタクリル酸 メチルとからラジカル重合法によりランダム共重合体を得た後、 該ランダム共重 合体を開始剤とし、 銅錯体を触媒とするリビングラジカル重合法によりメトキシ ポリエチレングリコールモノメタクリレートをグラフト共重合させたランダム · ダラフト共重合体をマトリックスとする真性高分子固体電解質が知られており、 ポリエチレンオキサイド成分が 4 0重量%前後で、 イオン伝導性が室温で 1 0 ·4 S / c mオーダーであり、 ヤング率が室温で数 M P aであるとされている。 (Polymer preprints, Japan Vol51,No.11,2742(2002) を参照)
しかし、 後述するように > 上記高分子固体電解質フィルムのイオン伝導性の値 は、 再現性に乏しく、 充分満足のいくものとは言えなかった。 また、 上記フィル ムの電子顕微鏡観察を行ったところ、相分離構造は観察されず均一構造であった。 均一構造を有する高分子をマトリックスとする高分子固体電解質のイオン伝導性 はポリエチレンォキサイド成分含有量に依存することが知られており、 上記文献 記載の高分子固体電解質は、エチレンォキサイド含有量が 4 0箪量%程度であり、 この程度の含有量でイオン伝導性が 1 0—4 S / c mオーダーであることは、 通常 は考えられないことが予想された。
発明の開示:
本発明は、 ポリエーテル鎖をグラフト鎖に有する高いイオン導電性を有する固 体電解質の基材となる新規なグラフト共重合体、 及び該グラフト共重合体と電解 質塩からなる固体電解質を提供することを目的とする。
本発明者らは、 上記問題点を解決すべく鋭意検討した結果、 アルコキシポリエ
チレングリコールモノ (メタ) ァクリレート単位をグラフト鎖とするグラフト共 重合体において、 ポリスチレンのような無極性且つ剛直な繰り返し単位をブロッ ク鎖等として結合させたグラフト共重合体とすることによりミク口相分離構造が 発現し、 結果的に高いイオン導電性と優れた膜物性とを両立させることが可能で あることを見出し、 更に 2種類のリビングラジカル重合法を併用することにより かかるグラフト共重合体を製造しうることを確認し、本発明を完成するに至った。 すなわち、 本発明は、 基本的に次の (1) 〜 (24) の発明単位から構成され る。
(1) 式 (I)
(式中、 は、 水素原子、 または置換基を有してもよい C 1〜C 1 0炭化水素 基を表し、 R2は、 活性ハロゲン原子を有することのできる官能基を表し、 R3 は、 ハロゲン原子、 または有機基を表し、 Xは、 式 (II)
(式中、 R4は、 水素原子、 または置換基を有してもよい C 1〜(: 10炭化水素 基を表し、 R51、 及び R52は、 それぞれ独立して、 水素原子、 またはまたは C 1〜C4アルキル基を表し、 R6は、 水素原子、 炭化水素基、 ァシル基、 シリル 基、 ホスホリル基、炭化水素ホスホリル基、 または炭化水素スルホ二ル基を表し、 dは、 1〜 1000のいずれかの整数を表し、 dが 2以上の場合には、 R4同士、 R51同士、 R52同士、 R6同士、 及び e同士は、 同一または相異なっていても よく、 eは、 1〜 100のいずれかの整数を表し、 eが 2以上の場合には、 R5 i同士、 及び R52同士は、 同一または相異なっていてもよい。) で表される繰り
返し単位を有する有する重合体鎖を表し、 aは、 1〜3のいずれかの整数を表し、 aが 2以上の場合、 R2同士、 及び X同士は、 同一または相異なっていてもよく、 bは、 1または 2を表し、 bが 2の塲合、 X同士は、 同一でも相異なっていても よく、 cは 0または 1〜 (4一 a) のいずれかの整数を表し、 cが 2以上の場合、 R3同士は、 同一または相異なっていてもよい。) で表される繰り返し単位、 及 び非極性部位からなる繰り返し単位を有することを特徴とする共重合体。
(式中、 R9及び R10は、 それぞれ独立して、 水素原子、 ハロゲン原子、 または 置換基を有していてもよい C 1〜C 10炭化水素基を表し、 式 (I) における b が 2の場合には、 Xとの結合手を表す。) で表される官能基であることを特徴と する (1) に記載の共重合体。
(3) 式 (I) で表される繰り返し単位の重合度が、 3以上であることを特徴と する (1) または (2) に記載の共重合体。
(4) 非極性部位からなる繰り返し単位の重合度が、 5以上であることを特徴と する (1) 〜 (3) のいずれかに記載の共重合体。
(5) 式 (Π) で表される繰り返し単位を有する重合体鎖中、 式 (II) で表され る繰り返し単位の重合度が、 5以上であることを特徴とする (1) 〜 (4) のい ずれかに記載の共重合体。
(6) 式 (I) で表される繰り返し単位と非極性部位からなる繰り返し単位が、 プロック共重合していることを特徴とする (1) 〜 (5) のいずれかに記載の共 重合体。
(7) 式 (I) で表される繰り返し単位を有するブロック鎖 (A) と同一でも相 異なっていてもよい非極性部位からなる繰り返し単位を有するブロック鎖 (B) 及び (C) が、 (B)、 (A), (C) の順の配置を有することを特徴とする (1) 〜 (6) のいずれかに記載の共重合体。
(8) (B)、 (A)、 (C) の順の配置が、 (B) — (A) 一 (C) の結合した配列
であることを特徴とする (7) に記載の共重合体。
(9) 式 (I) で表される繰り返し単位、 式 (Π) で表されるくり返し単位、 及 び非極性部位からなる繰り返し単位の総モル数に対して、 式 (I) で表される繰 り返し単位のモル数が、 0. 00 1〜50%の範囲であることを特徴とする (1) 〜 (8) のいずれかに記載の共重合体。
(10) 式 (I) で表される繰り返し単位、 式 (Π) で表されるくり返し単位、 及び非極性部位からなる繰り返し単位の総モル数に対して、 式 (Π) で表される 繰り返し単位のモル数が、 9. 99 9〜 80 %の範囲であることを特徴とする
(1) 〜 (9) のいずれかに記載の共重合体。
(1 1) 式 (I) で表される繰り返し単位、 式 (Π) で表されるくり返し単位、 及び非極性部位からなる繰り返し単位の総モル数に対して、 非極性部位からなる 繰り返し単位のモル数が、 19. 999〜90 %の範囲であることを特徴とする
(1) 〜 (10) のいずれかに記載の共重合体。
(12) 非極性部位からなる繰り返し単位が、 式 (III)
- cH2-c-f- · · · (III)
い
R8
(式中、 R7は、 水素原子、 または置換基を有してもよい C 1〜C 10炭化水素 基を表し、 R8は、 置換基を有していてもよい炭化水素基を表す。) で表される 繰り返し単位であることを特徴とする (1) 〜 (1 1) のいずれかに記載の共重 合体。
(13) 式 (III) 中、 R8が、 置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基であ ることを特徴とする (12) に記載の共重合体。
(14) 式 (III) で表される繰り返し単位が、 式 (V)
(式中、 は、 水素原子、 または、 メチル基を表す。) で表される繰り返し単 位であることを特徴とする (1) 〜 (1 3) のいずれかに記載の共重合体。
(15) 数平均分子量が、 10, 000〜 5, 000, 000の範囲であること を特徴とする (1) 〜 (14) のいずれかに記載の共重合体。
( 16 ) 式 (VI)
(式中、 R„は、 水素原子、 または置換基を有してもよい C 1〜(: 10炭化水素 基を表し、 R
12は、 活性ハロゲン原子を有することのできる官能基を表し、 Y は、 ハロゲン原子を表し、 R
13は、 ハロゲン原子、 または有機基を表し、 a l は、 1〜 3のいずれかの整数を表し、 a lが、 2以上の場合、 R
12同士、 Y同 士、 及び b l同士は、 同一でも相異なっていてもよく、 b lは、 1または 2を表 し、 b lが 2の場合、 Y同士は、 同一でも相異なっていてもよく、 じ 1は0また は 1〜 (4一 a l) のいずれかの整数を表し、 c lが 2以上の場合、 R
13同士 は、 同一でも相異なっていてもよい。) で表される化合物と、 式 (VII)
(式中、 R
17は、 水素原子、 または置換基を有してもよい C 1〜C 10炭化水素 基を表し、 R
18は、 置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基を表す。) で表 される化合物を、 安定ラジカル系重合開始剤を用い、 リビングラジカル重合させ て共重合体を得、 次いで、 得られた共重合体を開始剤とし、 遷移金属錯体を用い て式 (VIII)
(式中、 R14は、 水素原子、 または置換基を有してもよい C 1〜(: 10炭化水 素基を表し、 R151、 及び R152は、 それぞれ独立して、 水素原子、 またはまた は C 1〜C4アルキル基を表し、 R16は、 水素原子、 炭化水素基、 ァシル基、 シリル基、 ホスホリル基、 炭化水素ホスホリル基、 または、 炭化水素スルホニル 基を表し、 e lは、 1〜100のずれかの整数を表し、 e lが 2以上の場合には、 R151同士、 及び R152同士は、 同一でも相異なっていてもよい。) で表される 化合物をリビングラジカル重合させることを特徴とする共重合体の製造方法。
(17) 式 (VI) 中、 R12が、 式 (IX)
(式中、 !^^及び!^ ^は、 それぞれ独立して、 水素原子、 ハロゲン原子、 ま たは置換基を有していてもよい C 1〜( 10炭化水素基を表し、 式 (VI) にお いて、 b lが 2の場合には、 Yとの結合手を表す。) で表される官能基であるこ とを特徴とする (16) に記載の共重合体の製造方法。
(1 8) 式 (VI) で表される化合物と式 (VII) で表される化合物から得られる 共重合体が、 ブロック共重合体であることを特徴とする (16) または (17) に記載の共重合体の製造方法。
(19) 安定ラジカル系開始剤が、 安定フリーラジカル化合物とラジカル重合開 始剤、 またはアルコキシァミン類からなることを特徴とする (16) 〜 (18) のいずれかに記載の共重合体の製造方法。
(20) 安定フリーラジカル化合物が、 ニトロキシル化合物であることを特徴と する (19) に記載の共重合体の製造方法。
(2 1) ラジカル重合開始剤が、 有機過酸化物またはァゾ化合物であることを特
徵とする (1 9 ) または (2 0 ) に記載の共重合体の製造方法。
( 2 2 ) ( 1 ) 〜 (1 5 ) のいずれかに記載の共重合体、 及び電解質塩を含むこ とを特徴とする高分子固体電解質。
( 2 3 ) 電解質塩が、 アルカリ金属塩、 4級アンモニゥム塩、 4級ホスホニゥム 塩、 遷移金属塩、 及びプロトン酸からなる群から選ばれる少なくとも 1つである ことを特徴とする (2 2 ) に記載の高分子固体電解質。
( 2 4 ) 電解質が、 リチウム塩であることを特徴とする (2 3 ) に記載の高分子 固体電解質。
以下において、 本発明を具体的に詳細に説明する。
( 1 ) 本発明のブロック ·グラフト共重合体
本発明のブロック ·グラフ卜共重合体は、 式 (I) で表される繰り返し単位及 び非極性部位からなる繰り返し単位を有する共重合体であることを特徴とする。 式 (I) 中、 1^は、 水素原子、 置換基を有していてもよい C 1〜C 1 0炭化水 素基を表し、 具体的には、 水素原子、 メチル基、 ェチル基、 n—プロピル基、 ィ ソプロピル基、 n—ブチル基、 s e c —プチル基、 イソブチル基、 t—ブチル基、 フエニル基、 ナフチル基、 またはベンジル基等を例示することができる。
また、 1^において、 適当な炭素原子上に置換基を有していてもよく、 そのよ うな置換基として具体的には、 フッ素原子、 クロル原子、 またはブロム原子等ハ ロゲン原子、 メチル基、 ェチル基、 n—プロピル基、 フエニル基、 ナフチル基、 ベンジル基等の炭化水素基、 ァセチル基、 ベンゾィル基等のァシル基、 二トリル 基、 ニトロ基、 メトキシ基、 フエノキシ基等の炭化水素ォキシ基、 メチルチオ基、 メチルスルフィニル基、 メチルスルホニル基、 アミノ基、 ジメチルァミノ基、 ァ 二リノ基等を例示することができる。
式 (I) 中、 R2は、 活性ハロゲン原子を有することのできる官能基を表す。 こ こで、 「活性ハロゲン原子を有することのできる官能基」 とは、 構成する炭素原 子にハロゲン原子が結合した場合に、 そのハロゲン原子が活性ハロゲン原子とな るような構造を有する官能基という意であり、 具体的には、 カルポニル基、 エス テル基、 アミド基、 スルホニル基、 二トリル基、 ニトロ基等の電子求引基等のひ 位にハロゲン原子を有することのできる官能基を例示することができる。
R2に結合するハロゲン原子としては、 フッ素原子、 塩素原子、 臭素原子、 ョ ゥ素原子があげられ、 特に塩素原子、 臭素原子が好ましい。
R2の具体例としては、 以下の官能基が挙げられる。
S—— CH2— -NH— CH2- - ― CH2- CH3
-S— C— CH2— NH— C—— CH2- — — C—— CH2"
II 2 II I II
o o CH30
CN
-CH2—— CH- -CH2― CH- -CH2一 C一
I
C02Me CN C02Me
-CH?——
特に、 R
2として、 式 (IV) で表される官能基を好ましく例示することができ る。 式 (IV) 中、 R
9及び R
1 Qは、 それぞれ独立して、 水素原子、 ハロゲン原子、 または置換基を有していてもよい C l l 0炭化水素基を表し、 式 (I) におけ る bが 2の場合には、 Xとの結合手を表す。
R9、 及び 。として具体的には、 水素原子、 塩素原子、 臭素原子、 またはョ
ゥ素原子等のハロゲン原子、 メチル基、 ェチル基、 n—プロピル基、 イソプロピ ル基、 n—ブチル基、 s e c—ブチル基、 イソブチル基、 t—ブチル基、 n—べ ンチル基、 n—へキシル基、 シクロへキシル基、 フエニル基、 ナフチル基、 ベン ジル基等の炭素数 1〜 1 0の炭化水素基を例示することができる。
また、 と同様に、 適当な炭素原子上に置換基を有することができ、 そのよ うな置換とし同様のものを例示することができる。
式 (IV) として具体的には、 下記式に示す官能基を例示することができる。
CH。
c-
式 (I) R
3は、 ハロゲン原子、 または有機基を表し、 cは 0または 1〜 ( 4 - a ) のいずれかの整数を表し、 cが 2以上の場合、 R
3同士は、 同一また は相異なっていてもよい。 R
3として具体的には塩素原子、 臭素原子、 またはョ ゥ素原子等のハロゲン原子、 またはメチル基、 ェチル基、 n—プロピル基、 イソ プロピル基、 n -ブチル基、 s e c—ブチル基、 ィソブチル基、 t -ブチル基、 n—ペンチル基、 n—へキシル基、 シクロへキシル基、 フエニル基、 ナフチル基、 ベンジル基等の炭素数 1〜 1 0の炭化水素基、 メトキシ基、 エトキシ等のアルコ キシ基、 メチルチオ基、 ァセチル基等の有機基を例示することができる。
また、 と同様に、 適当な炭素原子上に置換基を有することができ、 そのよ うな置換とし同様のものを例示することできる。
式 (I) 中、 Xは、 式 (II) で表される繰り返し単位を有する重合鎖を表す。 式 (Π) 中、 R4は、 水素原子、 または置換基を有していてもよい C 1〜(: 1 0 炭化水素基を表し、 具体的には、 1^で示した具体例と同様の官能基を例示する ことができる。
R 5 1、 及び R 5 2は、 それぞれ独立して、 水素原子、 またはまたは C 1〜C 4
アルキル基を表し、 そのような官能基として、 具体的には、 メチル基、 ェチル基、 n—プロピル基、 イソプロピル基、 n—ブチル基、 イソブチル基、 s —ブチル基、 t —ブチル基等を例示することができる。 eは、 1〜 1 0 0のいずれかの整数を 表し、 eが 2以上の場合、 R 5 1同士及び、 及び R 5 2同士は、 同一でも相異なつ ていてもよい。
R 6は、 水素原子、 炭化水素基、 ァシル基、 シリル基、 ホスホリル基、 炭化水 素ホスホリル基、 または炭化水素スルホ二ル基を表し、 具体的には、 メチル基、 ェチル基、 n—プロピル基、 イソプロピル基、 n—ブチル基、 s e c—ブチル基、 イソブチル基、 t _ブチル基、 n—へキシル基、 フエニル基、 置換フエニル基、 ナフチル基等の炭化水素基、 ホルミル基、 ァセチル基、 プロピオニル基、 ブチリ ル基等のァシル基、 卜リメチルシリル基、 t 一プチルジメチルシリル基、 ジメチ ルフエニルシリル基等のシリル基、 ジメチルホスホリル基、 ジフエ二ルホスホリ ル基等の炭化水素ホスホリル基、 メチルスルホニル基、 フエニルスルホニル基等 の炭化水素スルホ二ル基等を例示することができる。
dは、 1〜 1 0 0 0のいずれかの整数を表し、 dが 2以上の場合に、 R4同士、 R 5 1同士、 R 5 2同士、 R 6同士、 及び e同士は、 同一または相異なっていても よく、 eは、 1〜 1 0 0のいずれかの整数を表し、 eが 2以上の場合には、 R 5 i同士及び、 及び R 5 2同士は、 同一または相異なっていてもよい。
式 (II) で表される繰り返し単位として、 具体的には以下の化合物を例示する ことができる。 但し、 式 (II) で表される繰り返し単位に誘導されると考えられ る単量体で例示することとする。
また、 これらの繰り返し単位は、 一種単独でも、 2種以上を混合していても構 わない。
2—メトキシェチル (メタ) ァクリレート、 2—エトキシェチル (メタ) ァク リレート、 2—メトキシプロピル (メタ) ァクリレート、 2—エトキシプロピル (メタ) ァクリレート、 メトキシポリエチレングリコール (エチレングリコール の単位数は 2〜 1 0 0 ) (メタ) ァクリレート、 エトキシポリエチレングリコー ル (メタ) ァクリレート、 フエノキシポリエチレングリコール (メタ) ァクリレ ート、 メトキシポリプロピレングリコール (プロピレングリコールの単位数は 2
〜 1 0 0 ) (メタ) ァクリレー卜、 エトキシポリプロピレングリコール (メタ) ァクリレート、 フエノキシポリプロピレングリコール (メタ) ァクリレート、 ポ リエチレングリコールモノ (メタ) ァクリレート、 2—ヒドロキシプロピル (メ タ) ァクリレート、 ポリプロピレングリコールモノ (メタ) ァクリレート、 ポリ エチレングリコール一ポリプロピレングリコールモノ (メタ) ァクリレート、 ォ クトキシポリエチレングリコール一ポリプロピレングリコールモノ (メタ) ァク リレート、 ラウロキシポリエチレングリコールモノ (メタ) ァクリレート、 ステ ァロキシポリエチレングリコールモノ (メタ) ァクリレート、 「ブレンマー P M Eシリーズ」 〔式 (I) において 1^= 1^=水素原子、 R3=メチル基、 m= 2〜9 0に相当する単量体〕 (日本油脂製)、ァセチルォキシポリエチレングリコール(メ 夕) ァクリレート、 ベンゾィルォキシポリエチレングリコール (メタ) ァクリレ t 一ブチルジメチチルシリルォキシポリエチレンダリコール (メタ) ァクリレー 卜、 メトキシポリエチレングリコ一ルシクロへキセン— 1—力ルポキシレ一ト、 メトキシポリエチレングリコールーシンナメート。
本発明の共重合体中に含まれる非極性部位からなる繰り返し単位は、 フエニル 基、 ナフチル基、 メチル基、 ェチル等の炭化水素基等に代表される極性基を含ま ない官能基、 繰り返し単位全体として影響のない範囲で極性基を含む官能基、 ま たは、 式 (I) で表される繰り返し単位に比して極性的に差のある官能基等であ れば、 特に限定されないが、 具体的には、 式 (III) で表される繰り返し単位を 好ましく例示することができる。
式 (III) で表される繰り返し単位中、 R7は、 水素原子、 または置換基を有し ていてもよい C 1〜C 1 0炭化水素基を表し、 具体的には、 で示した具体例 と同様の官能基を例示することができる。
また、 R8は、 置換基を有していてもよい炭化水素基を表し、 具体的には、 メ チル基、 ェチル基、 フエニル基、 ナフチル基、 アントラセニル基等を例示するこ とができ、 芳香族炭化水素基を好ましく例示することができる。 R8は、 適当な 炭素原子上に置換基を有していてもよく、 そのよなうな置換基として、 具体的に は、 フッ素原子、 クロル原子、 またはブロム原子等ハロゲン原子、 メチル基、 ェ
チル基、 n—プロピル基、 フエニル基、 ナフチル基、 ベンジル基等の炭化水素基、 ァセチル基、 ベンゾィル基等のァシル基、 二トリル基、 ニトロ基、 メトキシ基、 フエノキシ基等の炭化水素ォキシ基、 メチルチオ基、 メチルスルフィニル基、 メ チルスルホニル基、 アミノ基、 ジメチルァミノ基、 ァニリノ基等を例示すること ができる。
式 (III) で表される繰り返し単位として、 具体的には、 以下の繰り返し単位 を例示することができ、 特に、 式 (V) で表される繰り返し単位を好ましく例示 することができる。 但し、 式 (III) で表される繰り返し単位に誘導されると考 えられる単量体で例示することとする。
式 (III) で表される繰り返し単位は、 1種単独でも、 2種以上を混合してい ても構わない、
スチレン、 o—メチルスチレン、 p—メチルスチレン、 p— t —プチルスチレ ン、 α—メチルスチレン、 ρ— t —ブトキシスチレン、 m— t —ブトキシスチレ ン、 2, 4一ジメチルスチレン、 m—クロロスチレン、 p—クロロスチレン、 1 —ビニルナフタレン、 9—ビニルアントラセン等。
式 (I) で表される繰り返し単位の重合度 (繰り返し単位のモル数を表す。 以 下同じ) は、 特に制限されないが、 3以上であるのが好ましい。 3未満では、 十 分なィォン伝導性が得られない。
式 (III) 等で代表される非極性部位からなる繰り返し単位の重合度は、 特に 制限はされないが、 5以上であるのが好ましい。 5未満では、 膜質が低下し、 し かも、 成膜時に鮮明なミクロ相分離構造を有しないという問題がある。
式 (Π) で表される繰り返し単位を有する重合体鎖中の式 (II) で表される繰 り返し単位中の重合度は、 特に制限されないが、 5以上であるのが好ましい。 5 未満では、 十分なイオン伝導性が得られない。
本発明の共重合体は、 式 (I) で表される繰り返し単位、 式 (II) で表される 繰り返し単位、 及び式 (ΠΙ) 等で代表される非極性部位からなる繰り返し単位 の総モル数 (以下、 該総モル数という) に対して、 式 (I) で表される繰り返し 単位のモル数が、 0 . 0 0 1〜5 0 %の範囲であるのが好ましい。 0 . 0 0 1 % 未満では、 十分なイオン伝導性が得られず、 5 0 %より大きいと、 成膜された膜
の質が低下する場合がある。
また、 該総モル数に対して、 式 (II) で表される繰り返し単位のモル数が、 9. 999〜80 %の範囲であるのが好ましい。 9. 999 %未満では、 イオン伝導 性が低下し、 80%より大きい場合には、 膜質が低下する場合がある。
また、 該総モル数に対して、 式 (III) 等で代表される非極性部位からなる繰 り返し単位のモル数が、 19. 999〜 90 %の範囲であるのが好ましい。 19. 999 %未満では、 膜質が低下し、 鮮明なミクロ相分離構造が得られず、 90 % より大きいと、 イオン伝導性が低下する場合がある。
本発明における式(I)で表される繰り返し単位を含むポリマー鎖(A)、式(III) で代表される非極性部位からなる繰り返し単位を含むポリマー鎖 (B) の結合状 態は、 特に制限されないが、 ブロックで結合しているのが好ましい。 ブロックで 結合することにより、 成形または成膜した際にミクロ相分離構造を発現し、 固体 状態でも、 良好なイオン導電率を示す。 尚、 ブロックで結合しているとは、 各ポ リマー鎖 (A;)、 (B) が、 直接または他のポリマー鎖もしくは連結基で間接的に 結合していることを意味する。 また、 各ポリマー鎖を構成する繰り返し単位間の 成分比が徐々に変化するテーパーブロックも本発明でいうプロック結合に含まれ ることとする。 この際、 他のポリマー鎖は、 ホモポリマーでも、 2元以上の共重 合体であってもよく、共重合体の場合には、その中の結合状態は特に制限されず、 ランダム、 テーパーブロック、 ブロックであってもよい。 また、 式 (I) 等で表 される繰り返し単位を含むポリマー鎖 (A) 等とは、 式 (I) 等で表される繰り 返し単位のみからなるポリマー鎖、 式 (I) 等で表される繰り返し単位と他の成 分からなる共重合ポリマー鎖を意味する。
本発明の共重合体は、 ポリマー鎖 (A)、 (B) 及び、 ポリマー鎖 (B) と同一 または相異なっていてもよいポリマ一鎖 (C) が、 (B)、 (A)、 (C) の順の配 置を有するのが好ましく、 特に、 (B) ― (A) - (C) の結合した配列である のが好ましい。
上記した配列として具体的には、 [(A) - (B)] j、 [(B) ― (A) ― (C)] j、 [(A) ― (B) 一 (A)] j (jは、 1以上のいずれかの整数を表す) 等を 例示することができる。 また、 上記各ブロックポリマーをそれぞれカップリン
グ剤の残基を介して下記式 (1) 〜 (3) で表わされるような、 セグメントが延 長または分岐されたブロックコポリマーとすることもできる。 尚、 式中、 wは 1以上の整数を表し、 Xはカップリング剤の残基を表す。
[(A) ― (B)] w— X · · · ( 1)
[(B) - (A) - (C)] w-X · · · (2)
[(A) (B) 一 (A)] w-X · · · (3〉
式 (I) 及び (III) で代表される非極性部位からなる繰り返し単位を有する共 重合体の数平均分子量は、 特に制限されないが、 10, 000〜 5, 000, 0 00の範囲を好ましく例示することができる。 10, 000より小さい場合には、 熱的特性、 物理的特性が低下し、 5, 000, 000より大きい場合には、 成形 性、 または成膜性が低下する場合がある。
本発明の式 (1)、 式 (11)、 及び式 (III) で代表される非極性部位からなる繰 り返し単位を有する重合体鎖中、 または各重合体鎖間には、 必要に応じて、 他の 繰り返し単位を含めることができ、 そのようなく繰り返し単位として、 下記単量 体から、 誘導させる繰り返し単位を例示することができる。 また、 これらの繰り 返し単位は、 1種単独で、 また、 2種以上を混合して用いることができる。
(メタ) アクリル酸メチル、 (メタ) アクリル酸ェチル、 (メタ) アクリル酸 n 一プチル、 (メタ) アクリル酸 t—プチル、 (メタ) アクリル酸シクロへキシル、
(メタ) アクリル酸ベンジル、 (メタ) アクリル酸イソポルニル、 (メタ) ァクリ ル酸ジシクロペンテニル、 (メタ) アクリル酸 1—ァダマンチル、 (メタ) ァクリ ル酸 2—メチルー 2—ァダマンチル、 (メタ) アクリル酸 1—メチレンァダマン チル、 (メタ) アクリル酸 1一エチレンァダマンチル、 (メタ) アクリル酸 3, 7 —ジメチルー 1—ァダマンチル、 (メタ) アクリル酸トリシクロデカニル、 (メ タ) アクリル酸ノルポルナン、 (メタ) アクリル酸メンチル 、 (メタ) アクリル 酸 n—プロピル、 (メタ) アクリル酸イソプロピル、 (メタ) アクリル酸 2—ェチ ルへキシル、 (メタ) アクリル酸イソデシル、 (メタ) アクリル酸イソォクチル、
(メタ) アクリル酸ラウリル、 (メタ) アクリル酸シクロへキシル、 (メタ) ァク リル酸テトラヒドロフラニル、 (メタ) アクリル酸テトラヒドロピラエル、 (メ 夕)アクリル酸 3—才キソシクロへキシル、 (メタ)アクリル酸プチロラクトン、
(メタ) アクリル酸メパロニックラクトン等の (メタ) アクリル酸誘導体、
1, 3—ブタジエン、 イソプレン、 2、 3 _ジメチルー 1、 3—ブタジエン、 1、 3—ペン夕ジェン、 2—メチルー 1、 3 _ペン夕ジェン、 1、 3—へキサジ ェン、 1, 6—へキサジェン、 4、 5—ジェチル一 1、 3—ォクタジェン、 3— ブチルー 1、 3—ォク夕ジェン、 クロ口プレンなどの共役ジェン類、 N—メチル マレイミド、 N—フエニルマレイミド等の α, /3—不飽和カルボン酸イミド類、
(メタ) アクリロニトリルなどの α, /3—不飽和二トリル類等。
(2) 本発明のプロック ·グラフト共重合体の製造方法
本発明のブロック ·グラフト共重合体の製造方法は、 以下に詳述する 2種類の リビングラジカル重合法を用いることを特徴とする。 即ち、 安定ラジカル系開始 剤を用いる.リビングラジカル重合法によりブロック共重合体を得た後、 得られた ブロック共重合体をマクロ開始剤、 遷移金属錯体を触媒とするリビングラジカル 重合法によりグラフ卜共重合を行う方法である。
本発明の共重合体の製造方法に用いられる単量体は、 式 (VI)、 式 (VII)、 及 び式 (VIII) で表される化合物であり、 式 (VI)、 及び式 (VIII) で表される化 合物は、 式 (I) で表される繰り返し単位及び式 (II) で表される繰り返し単位 に相当し、 式 (VII) で表される化合物は、 式 (III) で表される繰り返し単位に 相当するので、 Ru〜R14、 R15い R152、 及び R16〜R18で表される官能基 の内容は、 それぞれ、 1^〜1^4、 R51、 R52、 R6〜R8表される官能基の内容 に対応し、 各化合物の具体例は、 各繰り返し単位に誘導される単量体として例示 した化合物と同様の化合物を例示することができる。 また、 ェは、 aと、 b l は、 bと、 c lは、 cと、 e lは eに相当する。 また、 式 (VI) で表される化 合物中、 Yは、 ハロゲン原子を表し、 具体的には、 クロル原子、 ブロム原子、 ョ ゥ素原子等を表す。
また、 式 (IX) で表される官能基は、 式 (IV) で表される官能基に相当し、 R19、 : 。で表される官能基の内容は、 R9、 。で表される官能基の内容に 対応する。
本発明のブロック ·グラフト共重合体の製造方法を、 単量体に対応してさらに 詳細に説明すると、 式 (VI) で表される化合物と、 式 (VII) で表される化合物
とを、 安定ラジカル系開始剤を用いるリビングラジカル重合法によりプロック共 重合させた後、 得られたブロック共重合体をマクロ開始剤、 遷移金属錯体を触媒 とするリビングラジカル重合法により、 式 (VIII) で表される化合物をグラフト 重合させる方法となる。
式 (VI) で表される化合物として、 具体的には、 4一クロロメチルスチレン、 3—クロロメチルスチレン、 4 _クロロメチル一 0!—メチルスチレン、 3—クロ ロメチルー《—メチルスチレン、 4—ジクロロメチルスチレン等を例示すること ができる。
安定ラジカル系開始剤としては、 安定フリーラジカル化合物とラジカル重合開 始剤との混合物、 または、 各種アルコキシァミン類が挙げられる。
安定フリーラジカル化合物とは、 室温または重合条件下で単独で安定な遊離基 として存在し、 また重合反応中には生長末端ラジカルと反応して再解離可能な結 合を生成することができるものであり、 例えば、 2 , 2 , 6, 6—テトラメチル 一 1ーピペリジニルォキシ (T E M P〇)、 4ーァミノ一 2, 2 , 6 , 6—テト ラメチル— 1ーピベリジニルォキシ、 4—ヒドロキシ— 2 , 2 , 6 , 6—テトラ メチルー 1—ビペルジニルォキシ、 4—ォキソ— 2, 2 , 6, 6—テトラメチル — 1—ピベリジニルォキシ、 4 , 4 '—ジメチル— 1, 3—ォキサゾリン— 3— ィルォキシ、 2, 2 , 5, 5—テトラメチルー 1一ピロジニルォキシ、 ジー t _ ブチルニトロキシド、 2, 2—ジ (4 _ t —ォクチルフエ二ル) _ 1—ピクリル ヒドラジル等のニトロキシドラジカルゃヒドラジニルラジカルを 1〜複数個生成 する化合物が例示される。
ラジカル重合開始剤とは、 分解してフリーラジカルを生成する化合物であれば 良く、 具体的には、 2, 2 '—ァゾビスイソプチロニトリル、 2 , 2 '—ァゾビス 一 (2, 4—ジメチルバレロニトリル) 等のァゾ化合物類、 過酸化ベンゾィル等 のジァシルパーォキサイド類、 メチルエヂルケトンパーォキサイド等のケ卜ンパ —オキサイド類、 1, 1一ビス (t 一ブチルパーォキシ) — 3, 3 , 5—卜リメ チルシクロへキサンなどのパーォキシケタール類等、 キュメンハイドロパーォキ サイド等のハイドロパーォキサイド類、 ジクミルパーォキサイドなどのジアルキ ルパーオキサイド類、 t一ブチルパーォキシビバレート、 t一ブチルパーォキシ
ベンゾエート等のパーォキシエステル類の有機過酸化物が例示できる。 また、 ジ メチルァニリンゃナフテン酸コバルト等有機過酸化物と組み合わせて用いられる 公知の重合促進剤を併用しても良い。
これらのラジカル重合開始剤は、 前述の安定フリーラジカル化合物 1モルに対 して通常 0 . 0 5〜5モル、 好ましくは 0 . 2〜2モルの範囲で用いられる。 アルコキシァミン類としては、 具体的には下記に示す化合物を例示することが できる。
重合は、 公知の各種重合法、 例えば、 塊状重合、 溶液重合、 懸濁重合、 乳化重 合などが採用でき、 窒素、 アルゴン等の不活性ガスの雰囲気下、 重合温度は 5 0 〜2 0 0 °C、 好ましくは 1 0 0〜 1 5 0 °Cで行われる。 溶液重合を行う場合の有 機溶媒としては、 特に制限されず、 ベンゼン、 トルエン、 キシレンなどの芳香族 炭化水素類、 シクロへキサン等の脂環族炭化水素類、 メチルェチルケトン、 メチ ルイソプチルケトン、 シクロへキサノン等のケトン類、 ジォキサンなどのエーテ ル類、 酢酸ェチル、 酢酸プチルなどのエステル類、 エタノール、 n—ブタノール 等のアルコール類、 エチレングリコールモノメチルエーテル、 エチレングリコー ルモノメチルエーテルアセテートなどの多価アルコール誘導体類などを例示する ことができる。
上記安定ラジカル系開始剤を用いるリビングラジカル重合による共重合体の製 造方法として、 具体的には、
( 1 ) 例えば、 第一の単量体の転化率が 1 0 0 %に達した後、 第二の単量体を添
加して重合を完結させ、 これを繰り返すことによりブロック共重合体を得る単量 体を逐次的に添加する方法、
( 2 ) 第一の単量体の転化率が 1 0 0 %に達しなくとも目標の重合度又は分子量 に達した段階で第二の単量体を加えて重合を継続し、 ブロック鎖間にランダム部 分が存在するグラジェント共重合体を得る方法、
( 3 ) 第一の単量体の転化率が 1 0 0 %に達しなくとも目標の重合度又は分子量 に達した段階で一旦反応を停止、 系外に重合体を取りだし、 得られた重合体をマ クロ開始剤として他の単量体を加えて共重合を断続的に進め、 ブロック共重合体 を得る方法、
等を例示することができる。
共重合形態は、 用いる安定フリーラジカル化合物が、 1官能の場合には基本的 に A— B型、 B— A型、 B— A— C型の共重合体が得られ、 また、 2官能の場合 には基本的に、 A— B— A型、 B— A— B型の共重合体が得られる。
又、 グラジェン卜共重合体を得る別の方法として、 前記 (2 ) の方法において 安定フリーラジカル化合物を用いず、 ラジカル重合開始剤のみで重合を行う通常 のラジカル重合でもグラジェント共重合体を得る事は可能であり、 この方法も本 発明のグラフ卜共重合体の製造方法に包含される。
共重合反応過程の追跡及び反応終了の確認は、 ガスクロマトグラフィー、 液体 クロマトグラフィー、 ゲル浸透クロマトグラフィー、 膜浸透圧法、 NM Rなどに より容易に行うことができる。 共重合反応終了後は、 カラム精製、 減圧精製、 又 は、例えば水や貧溶媒中に投入して析出したポリマー分を濾過、乾燥させるなど、 通常の分離精製方法を適用することにより共重合体を得ることができる。
本発明においては、 前記した安定フリーラジカル系開始剤を用いるリピンダラ ジカル重合で得られたブロック共重合体をマクロ開始剤とし、 遷移金属錯体を触 媒とするリビングラジカル重合法により、 グラフト重合を行なうことを特徴とす る。
グラフト重合は、 公知の各種重合法、 例えば、 塊状重合、 溶液重合、 懸濁重合、 乳化重合などが採用でき、 窒素、 アルゴン等の不活性ガスの雰囲気下、 重合温度 は 5 0〜2 0 0 °C、 好ましくは 1 0 0〜1 5 0 °Cで行われる。 溶液重合を行う場
合の有機溶媒としては、 特に制限されず、 ベンゼン、 トルエン、 キシレンなどの 芳香族炭化水素類、 シクロへキサン等の脂環族炭化水素類、 メチルエヂルケトン、 メチルイソプチルケトン、 シクロへキサノン等のケトン類、 ジォキサンなどのェ 一テル類、 酢酸ェチル、 酢酸ブチルなどのエステル類、 エタノール、 n—ブタノ ール等のアルコール類、 エチレングリコールモノメチルエーテル、 エチレングリ コールモノメチルエーテルアセテートなどの多価アルコール誘導体類などを例示 することができる。
本発明用いられる遷移金属錯体を構成する中心金属としては、 マンガン、 レニ ゥム、 鉄、 ルテニウム、 ロジウム、 ニッケル、 銅等の周期律表第 7〜1 1族元素 (日本化学会編 「化学便覧基礎編 I改訂第 4版」 (1 9 9 3年) 記載の周期律表 による) が好ましく挙げられる。 金属種としては特に 0価及び 1価の銅、 2価の ルテニウム、 及び 2価の鉄を好適に例示することができる。 より具体的には、 塩 化第一銅、 臭化第一銅、 ヨウ化第一銅、 シアン化第一銅、 酸化第一銅、 酢酸第一 銅、過塩素酸第一銅等を例示することができる。 これら銅化合物を用いた場合に、 例えば、 2, 2,ーピピリジル及びその誘導体、 1 , 1 0—フエナント口リン及 びその誘導体、 トリプチルァミン等のアルキルァミン、 テトラメチルエチレンジ ァミン、 ペンタメチルエチレンジエチレントリアミン、 へキサメチルトリエチレ ンテトラミン等のポリアミン等を、 触媒活性を高める配位子として添加するのが 好ましい。 また、 塩化ルテニウムトリストリフエニルホスフィン錯体 (R u C l 2 ( P P h 3) 3) 等の二価ルテニウム錯体好適に用いることができる。 ルテニウム 錯体を用いる場合には、トリアルコキシアルミニウム等のアルミニウム化合物を、 触媒の活性を高めるために添加するのが好ましい。 さらに、 塩化鉄トリストリフ ェニルホスフィン錯体 (F e C l 2 ( P P h 3) 3) 等の二価鉄錯体も好適に用いる ことができる。 また、 これらの遷移金属錯体は、 1種又は 2種以上組み合わせて 使用できる。
グラフト鎖 Xは、 式 (VIII) で表される化合物を重合させることにより得られ るが、 必要に応じて、 他の重合性不飽和単量体、 例えば、 式 (VII) で表される 化合物、及び/または(メタ)アクリル酸メチル、 (メタ)アクリル酸エヂル、 (メ タ) アクリル酸 tーブチル、 (メタ) アクリル酸ベンジル、 (メタ) アクリル酸ィ
ソポルニル、 (メタ) アクリル酸ジシクロペンテニルなどの (メタ) アクリル酸 エステル類との共重合体鎖とすることできる。
グラフト鎖 Xを形成する方法として、 具体的には、
( 1 ) 式 (VIII) で表される化合物のみ用いて単独重合体鎖を得る方法、
( 2 ) 式 (VIII) で表される化合物と他の重合性不飽和単量体とを反応系に同時 に添加し、 ランダム共重合体鎖を得る方法、
( 3 ) 式 (VIII) で表される化合物と他の重合性不飽和単量体とを反応系へ逐次 的に添加してブロック共重合体鎖を得る方法、
( 4 ) 式 (VIII) で表される化合物と他の不飽和単量体との組成比を経時的に変 化させて添加してグラジェン卜共重合体鎖を得る方法、
等を例示することができる。 また、 グラフト重合は、 連続的に進めても、 断続的 に進めても良い。 例えば、 前記 (3 ) の方法において、 式 (VIII) で表される化 合物の重合が完了したことを確認後、 他の重合性不飽和単量体を加えて共重合を 連続的に行うことも、 式 (VIII) で表される化合物の重合が未完了でも所望の重 合度又は分子量に到達したことが確認された段階で一旦系外にブロック ·グラフ 卜共重合体を取り出し、 得られたブロック ·グラフト共重合体をマクロ開始剤と して他の重合性不飽和単量体を加えて共重合を断続的に進めることもできる。 グラフト重合反応過程の追跡及び反応終了の確認は、ガスクロマトグラフィー、 液体クロマトグラフィー、 ゲル浸透クロマトグラフィー、 膜浸透圧法、 NM Rな どにより容易に行うことができる。 グラフト重合反応終了後は、 カラム精製、 減 圧精製、 又は、 例えば水や貧溶媒中に投入して析出したポリマー分を濾過、 乾燥 させるなど、 通常の分離精製方法を適用することによりグラフ卜共重合体を得る ことができる。
本発明で使用する電解質としては、 特に限定されるものではなく、 電荷でキヤ リア一としたいイオンを含んだ電解質を用いればよいが、 硬化して得られる高分 子固体電解質中での解離定数が大きいことが望ましく、 アルカリ金属塩、 (C H 3)4 N B F 6等の 4級アンモニゥム塩、 (C H3)4 P B F 6等の 4級ホスホニゥム塩、 A g C 1 04等の遷移金属塩あるいは塩酸、 過塩素酸、 ホウフッ化水素酸等のプ 口トン酸が使用出来、 アルカリ金属塩、 4級アンモニゥム塩、 4級ホスホニゥム
塩または遷移金属塩の使用が好ましい。
使用しうるアルカリ金属塩の具体例としては、 例えば L i CF3S03、 L i N (C F3S 02) 2、 L i C (C F3S 02) 3 L i C (CH3) (CF3S02) 2、 L i CH (C F3S 02) 2、 L i CH2 (CF3S02)、 L i C2F5S03、 L i N (C2F 5S〇2) 2、 L i B (C F3S 02) 2、 L i P F6, : L i C 1〇4、 L i I , L i B F4、 L i S CN、 L i As F6、 NaCF3S03、 NaPF6、 N a C 1〇4、 Na l、 Na BF4、 N aA s F6、 KCF3S03、 KP F6、 K I、 L i CF3C03、 N a C 1〇3、 N a S CN、 KB F4、 Mg (C 104) 2、 Mg (B F4) 2等を例示す ることができ、 これら電解質塩は混合し、 使用しても良く、 中でもリチウム塩が 好ましい。
これら電解質塩の添加量は、 高分子電解質の基材高分子である多分岐高分子中 のアルキレンオキサイドユニットに対して、 0. 00 5〜80モル%、 好ましく は 0. 01〜50モル%の範囲である。 添加複合させる方法には特に制限なく、 例えば、 共重合体と電解質塩とをテトラヒドロフラン、 メチルエヂルケトン、 ァ セトニトリル、 エタノール、 ジメチルホルムアミド等の適当な溶媒に溶解させる 方法、 共重合体と電解質塩とを常温又は加熱下に機械的に混合する方法等が挙げ られる。
高分子固体電解質は、 シート状等の形状が好ましく、 その製造手段として、 具 体的には、 ロールコ一夕一法、 カーテンコ一夕一法、 スピンコート法、 ディップ 法、 キャスト法等の各種コーティング手段により支持体上に本発明の共重合体及 び電解質を含む組成物を成膜させ、 次いで熱等で固化させ、 その後支持体を除去 することにより得る方法等を例示することができる。
本発明の高分子固体電解質は、 熱的特性、 物理的特性、 及びイオン伝導度に優 れた固体電解質として電池などの電気化学素子に重用されると期待できるもので ある。
発明を実施するための最良の形態:
以下、 実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、 本発明は下記の実施例 によって限定されるものではない。
実施例 1
(1) ブロック,グラフト共重合体の合成
4一クロロメチルスチレン (以下、 4CMSと記す) 131. Ommo 1 と、 1一 (2, 2, 6, 6—テトラメチルピペリジニルォキシ) 一 1—フエ二ルェ夕 ン 9. 6mmo 1とを均一に混合し、 1 5分間窒素パブリングを行った後、 窒素 雰囲気下、 125°Cに加温して重合反応を開始させた。 重合反応を開始して 12 時間後に、 反応液を 0°Cに冷却して重合反応を停止させた。 反応液をテトラヒド 口フラン (THF) で希釈、 均一溶液とした後、 大量のメタノール中に投入して ポリマーを析出させ、 濾過、 洗浄後、 60°Cで 5時間減圧乾燥した。 得られたポ リマーの単離収率は 56 %であった。 さらに、 得られたポリ CMSについて GP C分析を行ったところ、 数平均分子量 (以下、 Mnと記す) は 1, 300、 分散 度 (重量平均分子量 (Mw) と Mnとの比 (MwZMn)、 以下 PDと記す) は 1. 35であった。
ついで、 得られたポリ CMS 0. 7mmo 1と、 スチレン (以下、 S tと記す) 40 Ommo 1とを均一に混合し、 15分間窒素バブリングを行った後、 125 °C に加温して共重合反応を開始させた。 共重合反応を開始して 24時間後に、 反応 液を 0°Cに冷却して共重合反応を停止させた。 GC分析の結果、 S tの重合転化 率は 63%であった。 反応液を THFで希釈、 均一溶液とした後; 大量のメタノ ール中に投入してポリマーを析出させ、濾過、洗浄後、得られたポリマーを 60°C で 5時間減圧乾燥した。 このポリマーについて GP C分析を行ったところ、 Mn = 37, 000、 PD= 1. 48であるポリ (4CMS— b— S t) の構造を有 するブロック共重合体 [P— 1] であった。
次いで、 窒素雰囲気下において、 予め窒素バブリング処理を行ったトルエン 1 10 gに、 上記ブロック共重合体 [P— 1] 0. lmmo 1、 メトキシポリエチ レンダリコールモノメタクリレート (日本油脂 (株) 製、 ブレンマー PME— 1 000、 式 (VIII) において e 1 = 23) 38mmo 1、 塩化第一銅 0. 1mm o l、 2, 2 '—ビビリジン 0. 2mmo 1を加えて均一に混合後、 攪拌下、 8 0°Cに加温して共重合反応を開始させた。 共重合反応を開始してから 20時間後 に、反応系の温度を 0°Cに冷却して共重合反応を停止させた。 G PC分析の結果、 PME- 1000の重合転化率は 70 %であった。 反応液のカラム精製を行って
金属錯体、 及び未反応モノマーを除去した後、 減圧下に揮発分を除去してポリマ 一を得た。 このポリマーについて GP C分析を行ったところ、 Mn=3 10, 0 00、 PD= 1. 52のポリマーであり、 また、 13CNMR分析を行ったところ、 共重合体中の総繰り返し単位モル数に対する、 4 CMS繰り返し単位モル数、 S t繰り返し単位モル数、及び PME— 1000繰り返し単位モル数の比率が、各々 1. 2 %、 56. 8 %、 42. 0 %であるポリ (( 4 C M S— g— P M E— 1 0 00) -b-S t) の構造を有するブロック ·グラフト共重合体 [BG— 1] で あった。
また、 得られたブロック ·グラフト共重合体 [BG— 1] をアセトンに溶解し てテフロン (登録商標) 板上に流延し、 室温で 24時間放置後、 60 で 24時 間減圧乾燥して膜厚 100 xmのフィルムを得た。 得られたフィルムの透過型電 子顕微鏡写真を測定し、 このブロック ·グラフト共重合体は、 ポリエチレンォキ サイド相の中にポリスチレン相が球状に分散している海島型のミクロ相分離構造 を有することがわかった。
(2) 高分子固体電解質用樹脂組成物の調製
アルゴン雰囲気下において、 上記の操作で得られたブロック ·グラフト共重合 体 [BG— l] 2 gをアセトン 1 8 gに溶解させ、 L i C 1 O40. 2 gを加え て均一に溶解させて高分子固体電解質用樹脂組成物を調製した。
(3) 高分子固体電解質膜作製及びイオン伝導度測定
アルゴン雰囲気下において、 上記組成物をテフロン (登録商標)板上に流延し、 室温で 24時間放置^、 60°Cで 24時間減圧乾燥して均一な高分子固体電解質 膜を得た (膜厚 100 111)。 アルゴン雰囲気下、 この高分子固体電解質膜を白 金板にはさみ、 周波数 5〜10 MHzのインピーダンスアナライザー (S o l a r t r o n - 1260型) を用いて複素インピーダンス解析によりイオン伝導度 を測定した。 その結果、 イオン伝導度は、 23°Cで 5x1 O^SZcmであった。 実施例 2
(1) ブロック ·グラフト共重合体の合成
4 CMS 13 1. Ommo 1と、 下記構造を有する 2官能重合開始剤
lmmo 1とを均一に混合し、 1 5分間窒素パブリングを行った後、 窒素雰囲気 下、 1 25 °Cに加温して重合反応を開始させた。 重合反応を開始して 10時間後 に、 反応液を 0°Cに冷却することにより重合反応を停止させた。 反応液を THF で希釈、均一溶液とした後、大量のメタノール中に投入してポリマーを析出させ、 濾過、 洗浄後、 得られたポリマーを 60°Cで 5時間減圧乾燥した。 得られたポリ マーの単離収率は 65 %であった。 さらに、 得られたポリ 4 CMSについて GP C分析を行ったところ、 Mn= 1 1, 800、 PD= 1. 32であった。
ついで、 得られたポリ CMS 0. lmmo 1 , S t 65 mm ο 1を均一に混合 し、 1 5分間窒素バプリングを行った後、 窒素雰囲気下、 125°Cに加温して共 重合反応を開始させた。 共重合反応を開始して 20時間後に、 反応液を 0°Cに冷 却して共重合反応を停止させた。 GC分析の結果、 S tの重合転化率は 59 %で あった。 反応液を THFで希釈、 均一溶液とした後、 大量のメタノール中に投入 してポリマーを析出させ、 濾過、 洗浄後、 得られたポリマーを 60°Cで 5時間減 圧乾燥した。 このポリマーについて GP C分析を行ったところ、 Mn = 49, 0 00、 PD= 1. 47であるポリ (S t— b— 4 CMS— b— S t ) の構造を有 するブロック共重合体 [P— 2] であった。
ついで、 窒素雰囲気下において、 予め窒素パブリング処理を行ったトルエン 7 6 gに、 上記プロック共重合体 [P— 2] 0. lmmo 1 , ブレンマー PME— 1 000 25mmo 1、 塩化第一銅 0. lmmo l、 2, 2 '—ピピリジン 0. 2mmo 1を加えて均一に混合後、 撹拌下、 80 °Cに加温して共重合反応を開始 させた。 共重合反応を開始してから 18時間後に、 反応系の温度を 0°Cに冷却し て共重合反応を停止させた。 G PC分析の結果、 ブレンマー PME— 1000の 重合転化率は 6 5%であった。 反応液のカラム精製を行って、 金属錯体、 未反応 モノマ一を除去した後、 減圧下に揮発分を除去してポリマーを得た。 このポリマ
一について、 GP C分析を行ったところ、 Mn= 209, 000、 PD= 1. 5 2であり、 また、 13CNMRを測定したところ, 共重合体中の総繰り返し単位モ ル数に対する、 4CMS繰り返し単位、 S t繰り返し単位、 及び PME— 100 0繰り返し単位のモル数の比率が、 各々、 13. 3 %、 6 1. 8%、 24. 9 % であるポリ (S t— b— (4 CMS - g-PME- 1000) 一 b— S t) の構 造を有するブロック ·グラフト共重合体 [BG— 2] であった。
また、 得られたブロック ·グラフト共重合体 [BG— 2] を実施例 1と同様に 成膜し、 得られたフィルムの透過型電子顕微鏡観察を行ったところ、 実施例 1に おけると同様の海島型のミク口相分離構造を有していた。
(2) 高分子固体電解質用組成物の調製
アルゴン雰囲気下において、 上記の操作で得られたブロック ·グラフト共重合 体 [BG— 2] 2 gを、 アセトン 1 8 gに溶解させ、 L i C 1 O40. 1 7 gを 加えて均一に溶解させて高分子固体電解質用樹脂組成物を調製した。
(3) 高分子固体電解質膜作製、 及びイオン伝導度測定
上記組成物を実施例 1におけると同様にして高分子固体電解質膜を調製し、 ィ オン伝導度を測定したところ、 23°Cで 2x10—4S/cmであった。 - 実施例 3
(1) ブロック ·グラフト共重合体の合成
S t l 90mmo lと、 2, 2, 6, 6—テトラメチル— 1ーピベリジニルォ キシ 0. 56mmo 1と、 ベンゾィルパーオキサイド 0. 47mmo lとを均一 に混合し、 15分間窒素バブリングを行った後、 窒素雰囲気下、 9 5°Cで 3. 5 時間保持後、 125°Cに昇温して重合反応を開始させた。 重合反応を開始してか ら 30時間後、 反応液を 0°Cに冷却する事により重合反応を停止させた。 反応液 を THFで希釈、 均一溶液とした後、 大量のメタノール中に投入してポリマーを 析出させ、 濾過、 洗浄後、 得られたポリマーを 60°Cで 5時間減圧乾燥した。 得 られたポリマーの単離収率は、 64%であった。 さらに、 得られたポリ S tにつ いて GP C分析を行ったところ、 Mn = 43, 100、 PD= 1. 35であった。 次いで、 得られたポリ S t lmmo 1と、 4 CMS 239mmo 1とを均一に 混合し、 1 5分間窒素パブリングを行った後、 窒素雰囲気下、 125°Cに昇温し
て共重合反応を開始させた。 共重合反応を開始して 5時間後に、 反応液を 0でに 冷却して共重合反応を停止させた。 GC分析の結果 4 CMSの重合転化率は 2 0 %であった。 反応液を THFで希釈、 均一溶液とした後、 大量のメタノール中 に投入してポリマーを析出させ、 濾過、 洗浄後、 得られたポリマーを 60°Cで 5 時間減圧乾燥した。 このポリマーについて GP C分析を行ったところ、 Mn=5 0, 000、 PD= 1. 37であるポリ (S t— b— 4CMS) の構造を有する ブロック共重合体 [P— 3] であった。
ついで、 窒素雰囲気下において、 予め窒素バブリング処理を行ったトルエン 7 0 gに、 上記ブロック共重合体 [P— 3] 0. lmmo 1と、 メトキシポリェチ レングリコールモノメタクリレート (日本油脂 (株) 製、 ブレンマー PME— 4 00、 式 (VIII) において e 1 = 9) 5 lmmo 1と、 塩化銅 [1] 0. 1mm o 1と、 ビビリジン 0. 2mmo 1とを加えて均一に混合後、 攪拌下、 80°Cに 加温して共重合反応を開始させた。 共重合反応を開始してから 1 5時間後に、 反 応系の温度を 0°Cに冷却して共重合反応を停止させた。 GPC分析の結果、 PM E— 400の重合転化率は 60 %であった。 反応液のカラム精製を行って金属錯 体、 及び未反応モノマーを除去した後、 減圧下に揮発分を除去してポリマーを得 た。 このポリマーについて GP C分析を行ったところ、 Mn= 1 85, 000、 PD= 1. 42のポリマーであり、 また、 13CNMRを測定したところ、 共重合 体中の総繰り返し単位モル数に対する、 4 CMS繰り返し単位、 S t繰り返し単 位、 及び PME— 400繰り返し単位のモル数の比率が、 各々 6. 2 %、 56. 6%、 37. 2 %であるポリ (S t— b— (CMS— g— PME— 400)) の 構造を有するブロック ·グラフト共重合体 [BG— 3] であった。
また、 得られたブロック ,グラフト共重合体 [BG— 3] を実施例 1と同様に 成膜し、 得られたフィルムの透過型電子顕微鏡観察を行ったところ、 実施例 1に おけると同様の海島型のミク口相分離構造を有していた。
(2) 高分子固体電解質用樹脂組成物の調製
アルゴン雰囲気下において、 上記の操作で得られたブロック ·グラフ卜共重合体
[BG- 3] 2 gをアセトン 1 8 gに溶解させ、 L i C l〇40. 1 5 gを加え て均一に溶解させて高分子固体電解質用樹脂組成物を調製した。
(3) 高分子固体電解質膜作製、 及びイオン伝導度測定
上記組成物を実施例 1におけると同様にして高分子固体電解質膜を作製、 ィォ ン伝導度を測定したところ、 23°Cで 8x10—5s Zcmであった。
実施例 4
(1) ブロック ·グラフト共重合体の合成
窒素雰囲気下において、予め窒素バブリング処理を行ったトルエン 10 5 gに、 実施例 2で製造したブロック共重合体 [P— 2] 0. lmmo l、 PME— 40 0 75mmo l、 クロ口ペンタメチルシクロペンタジェニルビス (トリフエ二 ルホスフィン) ルテニウム 0. 02 mm o 1を加えて均一に混合後、 ジー n—ブ チルァミン 0. 2mmo 1を加え、 攪拌下、 100 °Cに加温して重合反応を開始 させた。 重合反応を開始してから 45時間後に、 反応液を 0°Cに冷却して共重合 反応を停止させた。 GC分析の結果、 PME— 400の重合転化率は 50 %であ つた。 反応液のカラム精製を行って、 金属錯体、 及び未反応モノマーを除去した 後、 減圧下に揮発分を除去してポリマーを得た。 このポリマーについて GP C分 析を行ったところ、 Mn= 230, 000、 PD= 1. 57であり、 また、 13C NMRを測定したところ、 共重合体中の総繰り返し単位モル数に対する、 4 CM S繰り返し単位、 S t繰り返し単位、 及び PME— 400繰り返し単位のモル数 の比率が、 各々、 9. 5%、 44. 2%、 46. 3 %であるポリ (S t— b— (4 CMS— g— PME— 400) -b-S t) の構造を有するブロック ·グラフト 共重合体 [BG—4] であった。
得られたブロック ·グラフ卜共重合体 [BG— 4] を実施例 1と同様に成膜し、 得られたフィルムの透過型電子顕微鏡観察を行つたところ、 実施例 1におけると 同様の海島型のミクロ相分離構造を有していた。
(2) 高分子固体電解質用樹脂組成物の調製
アルゴン雰囲気下において、 上記の操作で得られたブロック ·グラフ卜共重合 体 [BG—4] 2 gをアセトン 1 8 gに溶解させ、 L i C 1 Ο40· 1 5 gを加 えて均一に溶解させて高分子固体電解質用樹脂組成物を調製した。
(3) 高分子固体電解質膜作製、 及びイオン伝導度測定
上記組成物を実施例 1におけると同様にして高分子固体電解質膜を作製、 ィォ
ン伝導度を測定したところ、 23 °Cで 9x10-5sZcmであった。
比較例 1
(1) ランダム ·グラフ小共重合体の合成
メタアクリル酸メチル (以下、 MM Aと記す) 40m l、 4 CMS 0. 5m l、 ァゾビスイソプチロニトリル 0. 03 gをトルエン 20m 1に溶解し、 1 5分間 アルゴンガスでパブリング後、 アルゴン雰囲気下、 8 O :に昇温して 3時間共重 合反応を行った。 反応液を室温に冷却した後、 大量のメタノール中に投入してポ リマーを析出させ、 濾過、 乾燥後、 60°Cで 5時間減圧乾燥し、 単離収率 41 % でポリマーを得た。 このポリマーについて GP C分析を行ったところ、 Mn= l 33, 000、 PD= 2. 5 1であり、 また、 13C NM Rを測定したところ、 4 CMS単位を 0. 93モル%含むポリ (MMA— r— 4 CMS) の構造を有する ランダム共重合体であった。
次いで、 アルゴン雰囲気下において、 予めアルゴンパブリング処理を行ったト ルェン 1 12 gに、 得られたポリ (MMA— r— 4 CMS) 0. lmmo l、 P ME- 400 7 Ommo 1、 塩化第一銅 0. 1 mm o 1、 4, 4 '―ジメチル - 2, 2'—ジピリジル 0. 2mmo 1を加えて均一に混合後、 攪拌下、 90 °C に加温して共重合反応を開始させた。 共重合反応を開始してから 40時間後に、 反応系の温度を 0°Cに冷却して共重合反応を停止させた。 G PC分析の結果、 重 合転化率は 50 %であった。 反応液のカラム精製を行って、 金属錯体、 未反応モ ノマーを除去した後、 減圧下に揮発分を除去してポリマーを得た。 このポリマー について GP C分析を行ったところ、 Mn = 283, 000、 PD= 2. 28で あり、 また、 13CNMRを測定したところ、 'ポリエチレンオキサイド成分を 42. 4重量%含有する、 ポリ (MMA— r— (4CMS-g-PME-400)) の 構造を有するランダム ·グラフト共重合体であった。
また、 得られたランダム ·グラフト共重合体を THFに溶解し、 実施例 1と同 様に成膜したフィルムの透過型電子顕微鏡観察を行ったところ、 ミクロ相分離構 造は観察されず均一構造であった。
(2) 高分子固体電解室用樹脂組成物の調製
アルゴン雰囲気下において、 上記の操作で得られたランダム ·グラフト共重合
体 2 gを THF 1 8 gに溶解させ、 L i C l〇40. l gを加えて均一に溶解さ せて高分子固体電解質用樹脂組成物を調製した。
(3) 高分子固体電解質膜調製、 及びイオン伝導度測定
アルゴン雰囲気下において、 上記組成物をテフロン (登録商標) 板に流延し、 室温で 24時間減圧乾燥を行って均一な高分子固体電解質膜を得た (膜厚 100 m 得られた高分子個体電解質膜について、 実施例 1におけると同様にして イオン伝導度を測定した。 また、 同様にして得られた高分子個体電解質膜につい て、 乾燥条件を室温で 24時間、 更に 60°Cで 24時間減圧乾燥を行った高分子 固体電解質膜についてもイオン伝導度を測定した。 その結果、 25°Cにおけるィ オン伝導度は、 室温乾燥したものも、 室温乾燥後更に加温乾燥したものも、 1〜 2x10-6s Zcmであった。
比較例 2
(1) ブロック ·グラフ卜共重合体の合成
t一ブチルァクリレート (以下、 t BAと記す) 1 20mmo lと、 2, 2, 5—卜リメチル一 3— フエニルエトキシ) — 4—フエ二ルー 3—ァザへ キサン 1. 07 mm o 1とを均一に混合し、 1 5分間窒素パブリングを行った後、 窒素雰囲気下、 1 25°Cに加温して重合反応を開始させた。 重合反応を開始して から 1 5時間後に、 反応液を 0°Cに冷却して重合反応を停止させた。 反応液を T HFに溶解後、 大量のメタノール中に投入してポリマーを析出させ、 濾過、 洗浄 後、 60°Cで 5時間減圧乾燥を行った。 得られたポリマーの単離収率は、 78% であった。得られたポリ t BAについて GP C分析を行ったところ、 Mn= 10, 800、 PD= 1. 2 1であった。
次いで、 得られたポリ t B A lmmo 1と、 4 CMS 10 Ommo 1とを均一 に混合し、 15分間窒素パブリングを行った後、 125°Cに加温して共重合反応 を開始させた。 共重合反応を開始して 5時間後に、 反応液を 0°Cに冷却して共重 合反応を停止させた。 GC分析の結果、 4CMSの重合転化率は 20 %であった。 反応液を THFに溶解後、 大量のメタノール中に投入してポリマーを析出させ、 濾過、 洗浄後、 得られたポリマーを 60°Cで 5時間減圧乾燥した。 このポリマー について GP C分析を行ったところ、 Mn= 13, 700、 PD= 1. 23であ
るポリ (t BA— b— 4 CMS) の構造を有するブロック共重合体であった。 次いで、 窒素雰囲気下において、 予め窒素パブリング処理を行ったトルエン 4 2 gに、上記ポリ (t BA_b— 4 CMS) 0. lmmo 1、 PME— 1000 1 5mmo 1、 塩化第一銅 0. lmmo l、 2, 2,—ビビリジン 0. 2mmo l を加えて均一に混合後、 撹拌下、 80でに加温して共重合反応を開始させた。 共 重合反応を開始して 20時間後に、 反応系の温度を 0°Cに冷却して共重合反応を 停止させた。 G PC分析の結果、 PME— 1000の重合転化率は 68 %であつ た。 反応液のカラム精製を行って、 金属錯体、 未反応モノマーを除去した後、 減 圧下に揮発分を除去してポリマーを得た。 このポリマーについて GP C分析を行 つたところ、 Mn= 1 2 1, 000、 PD= 1. 30であり、 また、 13CNMR 分析を行ったところ、 共重合体中の総繰り返し単位モル数に対する、 4 CMS繰 り返し単位、 t BA繰り返し単位、 及び PME— 1000繰り返し単位のモル数 の比率が、 各々、 9. 5%、 42. 3%、 48. 2%であるポリ (t BA— b— (4CMS- g-PME- 1000)) の構造を有するブロック ·グラフト共重 合体であった。
得られたブロック ·グラフト共重合体を実施例 1と同様に成膜し、 得られたフ ィルムの透過型電子顕微鏡観察を行つたところ、ミク口相分離構造は観察されず、 均一構造であった。
(1) 高分子固体電解質用樹脂組成物の調製
アルゴン雰囲気下において、 上記の操作で得られたブロック ·グラフト共重合 体' 2 gをアセトン 1 8 gに溶解させ、 L i C l O40. 2 gを加えて均一に溶解 させて高分子固体電解質用樹脂組成物を調製した。
(2) 高分子固体電解膜作製、 及びイオン伝導度測定
上記組成物を実施例 1におけると同様にして高分子固体電解質膜を作製、 ィォ ン伝導度を測定したところ、 23°Cで 3x10—5sZcmであった。
産業上の利用可能性:
以上述べたように、 本発明の新規グラフト共重合体は、 薄膜において海島構造 の相分離構造を有するため、 電解質との複合体において、 高い伝導性を有すると ともに、 優れた機械的、 物理的性質を有することから、 電池等の各種電気デバィ
スの固体電解質として有用であり、 産業上の利用可能性は高いといえる。