WO2003008132A1 - Procede et dispositif de frittage d'argile d'argent - Google Patents

Description

明 細 書

銀粘土の焼結方法及び装置 発明の背景

1 . 発明の利用分野

この発明は、 銀粘土成形体を手軽に焼結する方法及び装置に関する。

2 . 従来技術の記載

一般に、 銀粘土は、 純銀粉末または銀合金粉末をバインダーなどと混合して得 られる。 この銀粘土を所定の形状に成形し乾燥して得られた銀粘土成形体を、 温 度制御可能な電気炉またはガス炉に装入して加熱し焼結させることにより、 装飾 品などを製作する。

前記電気炉またはガス炉は比較的大型であるため、 多数の作品を同時に焼結さ せるには最適な焼結装置であるが、 製作者が個人で準備するのは難しい。 そこで、 近年、 銀粘土成形体を、 マイクロ波を吸収して発熱する焼結ボックス中に入れ、 この焼結ボックスを家庭用電子レンジの中に設置し、 銀粘土成形体を焼結させる 焼結方法が提案されている。 しかし、 この焼結方法では、 マイクロ波を吸収して 発熱する特殊な焼結ボックスを用意しなければならないため、 利便性に欠け、 し かも、 温度制御が難しく、 焼結ボックス内における銀粘土成形体の加熱状態の観 察が困難なため、 時には銀粘土焼結体が融点以上に過熱されて融けてしまうこと もあった。

そこで、 近年、 銀粘土成形体にガスバーナー炎を直接に当てて焼結させる銀粘 土の焼結方法が提案されている （特開 2 0 0 0— 8 0 4 0 4参照） 。 この方法で は、 ガスバーナー炎の火力を自由に調節することができ、 さらに、 携帯型のガス ボンべ及びガスコンロを用意するだけで、 銀粘土成形体をいかなる場所でも焼結 させることができる。

しかし、 ガスバーナーを用いて銀粘土成形体を焼結させる方法では、 ガスバー ナ一が原則として開放状態で使用されるため、 ガスバーナーの炎が見える状態で 銀粘土成形体の焼結作業が行なわれる。 この場合、 ガスバーナーの炎は、 調節可 能ではあるものの衝撃的に着火することが多く、 その結果、 特に女性が使用する と、 ガスバーナーに対する恐怖心から、 以後、 銀粘土による装飾品の製作意欲を 起こさなくなることがある。 耐火物製の容器内でガスバーナーの炎により加熱し て焼結させる方法も提案されているが、 容器内でガスバーナーを動かしながら銀 粘土成形体を焼結させるには、 容器内のスペースをかなり大きく しなければ作業 性が低下する。 従って、 容器が大型化し、 その結果、 容器の設置に労力がかかり、 かつ焼結作業の終了後、 容器を収納するためのスペースを確保する必要が生じる。 また、 ガスバーナーは、 その炎の状態を自由に調節できる利便性があるものの、 炎の温度を銀粘土成形体の焼結に最適な温度に調節することが難しく、 炎の状態 の調節に伴い、 その温度が銀粘土成形体の焼結に最適な温度から外れることが多 々あり、 その結果、 所望の装飾品を得ることが難しかった。 発明の要約

本発明者等は、 手軽に、 しかも簡単に銀粘土を焼結できる方法を開発すべく研 iし 1 ロ ゝ

( a ) 固形アルコール燃料の炎が銀粘土成形体の焼結に最適であり、 従って、 銀 粘土成形体を焼結する熱源として固形アルコール燃料の炎を使用し、 固形アルコ ール燃料の炎を銀粘土成形体に直接当てると、 銀粘土成形体を簡単に焼結させる ことができる、

( b ) 固形アルコール燃料は、 液体アルコール燃料のように芯を有するランプ装 置を用いる必要がないので取り扱いが簡単で、 さらに燃焼部分の面積を円盤状に 広げることができるので、 炎の発生する面積を広げて、 銀粘土成形体を十分に包 む炎を作ることができる、

という知見を得た。

本発明は、 かかる知見に基づいてなされたものであって、

( 1 ) 銀粘土成形体を固形アルコール燃料の炎により加熱し焼結させる銀粘土の 焼結方法、

( 2 ) 銀粘土成形体を網の上に置き、 銀粘土成形体に固形アルコール燃料の炎を 下から当てることにより加熱し焼結させる銀粘土の焼結方法、

を提供する。 この固形アルコール燃料は、 通常、 比較的大きな面積を有する上下平面を有す る円盤状体または円柱状体に成形されている。 従って、 この比較的大きな上平面 に着火することにより、 比較的大きく柔らかい炎を発生し、 この比較的大きな柔 らかい炎で銀粘土成形体を包み込みながら焼結させることができる。

しかし、 固形アルコール燃料の炎は微風で大きく揺らぐ欠点があるため、 固形 アルコール燃料を断熱材で囲まれた焼結スペース内で燃焼'させ、 微風による固形 アルコール燃料の炎の揺らぎを防止することが好ましい。

従って、 本発明は、 '

( 3 ) 断熱材製の壁部で囲まれた状態で、 銀粘土成形体に固形アルコール燃料の 炎を直接に当てることにより焼結させる前記 （1 ) または （2 ) に記載の銀粘土 の焼結方法、

を提供する。

断熱材で囲まれた焼結スペース内部に固形アルコール燃料を置き、 これに着火 すると、 焼結スペース内部の温度は比較的早く 7 0 0 °C以上に達するが 8 3 0 °C を越えることがない。 その結果、 固形アルコール燃料が燃焼している間、 焼結ス ペース内部の温度は 7 0 0〜8 0 0 °Cに保たれる。 この 7 0 0〜 8 0 0 °Cという 温度は、 銀粘土成形体の焼結に最適な温度範囲であるから、 固形アルコール燃料 を使用して銀粘土成形体を焼結させるときには、 特別な温度調整が不要となる。 さらに、 本発明者等は、 前記 （1 ) 及び （2 ) に記載の銀粘土の焼結方法を手 軽で簡単に実施することができ、 しかも、 可能な限り狭い焼結スペースを有し、 かつ収納しやすい装置を開発すべく研究を行なった。 その結果、

( c ) 少なくとも側壁に空気穴を有する装置を用意し、 さらに一回の焼結に必要 な固形アルコール燃料を予め用意し、 上記装置内に設置された固形アルコール燃 料の燃焼により発生する炎が広範囲に広がり、 かつ燃焼が終了した時に銀粘土成 形体の焼結が完了するようにすると、 ガスバーナーで焼結するときのように、 ガ スバーナーを動かす空間を確保する必要がなく、 狭い焼結スペースで焼結するこ とができること、

( d ) この狭い焼結スペースを有する装置は、 銀粘土成形体の焼結時は畫をして 外部から見え難いようにし、 焼結終了時に蓋を開けて焼結体を取り出せるように、 複数の部分からなり、 かつ使用時は構成部品を組み立てて焼結装置を作製し、 銀 粘土成形体の焼結終了後は分解してコンパク トにして収納すれば良いこと、

( e ) 焼結終了後の焼結体を、 蓋をあけてすぐに取り出せるよう、 蓋に、 焼結に より加熱されない把持部を設けることが一層好ましいこと、

などの知見を得た。

本発明は、 かかる知見に基づいてなされたものであって、

( 4 ) 少なくとも側壁に空気穴が設けられている有底燃焼筒部と、 この有底燃焼 筒部の上端に被せて有底燃焼筒部の上端開口部に嵌合する下端開口部を有する燃 焼蓋部とを備える銀粘土焼結装置であって、 有底燃焼筒部の上端開口部には網が 嵌合可能とされ、 下端開口部を有する燃焼蓋部には、 その天井に排気穴を有する 屋根が設けられている銀粘土焼結装置、

( 5 ) 少なくとも側壁に空気穴が設けられている有底燃焼筒部と、 この有底燃焼 筒部の上端に被せて有底燃焼筒部の上端開口部に嵌合する下端開口部を有する燃 焼蓋部とを備える銀粘土焼結装置であって、 有底燃焼筒部の上端開口部には網が 嵌合可能とされ、 さらに前記下端開口部を有する燃焼蓋部が、 天井に排気穴を有 する屋根と筒状把持部とを有しており、 屋根が筒状把持部の内側に一体に設けら れている銀粘土焼結装置、

( 6 ) 前記 （4 ) または （5 ) に記載の有底燃焼筒部及び燃焼蓋部が、 それぞれ 分割可能である銀粘土焼結装置、

を提供する。

この場合、 有底燃焼筒部及び燃焼蓋部の断面が円形で、 有底燃焼筒部は有底円 筒形を有していることが好ましいが、 有底燃焼筒部の断面形状は特に限定される ものではなく、 楕円筒形、 多角筒形であっても良い。

本発明の銀粘土焼結方法及びその装置によると、 製作者が個人で焼結装置を組 み立てることにより、 少数の銀粘土成形体を手軽に簡単に焼結させて貴金属装飾 品を作製することができ、 焼結終了後は、 銀粘土焼結装置を簡単に収納すること ができるので便利である。 図面の簡単な説明 図 1は、 本発明の銀粘土焼結装置の例を示す断面図である。

図 2は、 固形アルコール燃料を燃焼させることによって得られた焼結装置内部 の昇温曲線である。

図 3は、 本発明の銀粘土焼結装置の例を示す断面図である。

図 4は、 図 3に示す銀粘土焼結装置の上方斜視図である。 好ましい実施様態

次に、 本発明の銀粘土の焼結方法を実施するための装置を、 図面に基づいて具 体的に説明する。

図 1は、 本発明の銀粘土焼結装置の一例を示す断面図である。 この銀粘土焼結 装置は、 少なく とも側壁に空気穴 7が設けられている有底燃焼筒部 1 5と、 有底 燃焼筒部 1 5の上端に被せて有底燃焼筒部 1 5の上端開口部に嵌合する下端開口 部を有する燃焼蓋部 2 0とから構成されている。 有底燃焼筒部 1 5は、 断熱耐火 物からなるリング状上囲い 3、 断熱耐火物からなるリング状台囲い 5、 及び台 1 2に分割可能であり、 燃焼蓋部 2 0は、 断熱耐火物からなるリング状下囲い 4、 及び排気穴 1 4を有する円錐台筒形状の屋根 6に分割可能となっている。 また、 この装置は断熱材で作られ、 特に、 有底燃焼筒部 1 5及び燃焼蓋部 2 0はいずれ も耐熱材で作られることが好ましい。 耐熱材としては、 ステンレス鋼などの耐熱 合金が使用可能であるが、 断熱性が要求されるため、 ムライ ト、 アルミナ、 マグ ネシァ、 ジルコニヤ、 シリカ、 陶器などのセラミックスを用いることが好ましく、 ムライ トがコス ト的にも最も好ましい。

また、 図 1において、 1は銀粘土成形体、 2， 2 ' は網である。 これらの網 2 , 2 ' は、 ステンレス鋼などの耐熱合金からなる網、 金属製の網に耐火物をコーテ ィングしたコーティング網、 セラミックス製の網など耐熱性に優れた網であれば、 いかなる網であっても良い。 有底燃焼筒部 1 5の上囲い 3の上端には、 網 2を嵌 合させるための窪み 9が設けられ、 台囲い 5の上端には、 網 2 を嵌合させるた めの窪み 9 が設けられている。 これらの窪み 9、 9 'は、 上囲い 3及び台囲い 5の上端に網 2， 2 ' を載置した際に網 2 , 2 ' を安定させるためのものである が、 窪み 9、 9 一がなくても焼結は可能である。 また、 上囲い 3及び台囲い 5には、 少なくとも一対の空気導入用の空気穴 7カ、 それぞれ上囲い 3及び台囲い 5の側壁に、 互いに対向するよう設けられている。 台 1 2には、 台囲い 5を固定するリング状突起 8が設けられており、 台囲い 5は、 リング状突起 8に嵌合させることにより、 台 1 2に着脱自在に固定される。 また、 1 0は、 固形アルコール燃料 1 1の燃焼時に発生する微暈の灰などを受けるため の受け皿である。

こ.の銀粘土焼結装置を用いて銀粘土を焼結させるには、 まず、 台 1 2の中心部 に受け皿 1 0を载せ、 台囲い 5を台 1 2のリング状突起 8にはめ込んで固定し、 台囲い 5の上端の窪み 9 'に網 2 'をはめ込み、 網 2 'の上に固形アルコール燃 料 1 1を置き、 台囲い 5の上に上囲い 3を载置し、 上囲い 3の上端の窪み 9に網 2を載せ、 上囲い 3の上端に下囲い 4を載せ、 さらに下囲い 4の上に屋根 6を載 せることにより銀粘土焼結装置を組み立てる。

装置を組み立てた後、 固形アルコール燃料 1 1に着火し燃焼させると、 台囲い 5の側壁に設けられた空気穴 7から供給された空気が煙突作用により上昇し、 網 2一を通って整流化され、 固形アルコール燃料 1 1の炎 1 3の方向性を一定にし て銀粘土成形体 1を均一に加熱、 焼結させる。 図 1に示す装置は、 有底燃焼筒部 1 5及び燃焼蓋部 2 0からなり、 有底燃焼筒部 1 5はリング状上囲い 3、 リ ング 状台囲い 5及び台 1 2に分割可能であり、 燃焼蓋部 2 0はリング状下囲い 4及び 屋根 6に分割可能であるから、 組み立て時に銀粘土成形体 1と固形アルコール燃 料 1 1の間隔を調整することにより、 比較的大型の焼結装置を作製することがで き、 従って、 大型の銀粘土成形体を焼結することができる。 また、 焼結終了後は、 銀粘土焼結装置を簡単に分解し、 狭い場所に収納することができる。

図 3は、 この発明の銀粘土の焼結方法を実施するための他の銀粘土焼結装置を 示す断面図である。 この焼結装置も、 有底燃焼筒部 1 5と、 有底燃焼筒部 1 5の 上端に被せて有底燃焼筒部 1 5の上端開口部に嵌合する下端開口部を有する燃焼 蓋部 2 0とから構成されている。

有底燃焼筒部 1 5の側壁には空気を導入する空気穴 7が設けられている。 この 空気穴 7は必須であるが、 必要に応じて着火用穴 1 7を設けてもよい。 空気穴 7 は燃料が設置される部位の真横になるように設けることが好ましい。 また、 有底 燃焼筒部 1 5及び燃焼蓋部 2 0はいずれも耐熱材または耐熱断熱材で作られるこ とが好ましい。 耐熱材または耐熱断熱材としては、 図 1に示す装置と同様の材質 を使用することが好ましい。

図 3に示す有底燃焼筒部 1 5及び燃焼蓋部 2 0は、 それぞれ一体に成形されて いる。 有底燃焼筒部 1 5の上端開口部には棚 1 6が設けられており、 この棚 1 6 は、 網 2が支持されている。 網 2の材質は、 図 1に示す装置に使用されているも のと同様である。 また、 有底燃焼筒部 1 5の底 1 2には、 受け皿 1 0内に充填さ れた固形アルコール燃料 1 1が载置されるようになっている。

一方、 燃焼蓋部 2 0は、 筒状把持部 1 8と、 筒状把持部 1 8の内側に一体に設 けられた、 天井に排気穴 1 4を有する屋根 6とから構成されている。 筒状把持部 1 8の上端には内側に向けて張出し、 筒状把持部 7の強度を向上させる縁 1 9が 設けられている。 また、 筒状把持部 1 8が、 屋根 6の天井に設けられた排気穴 1 4から離れているので、 銀粘土成形体を焼結する程度の加熱では、 筒状把持部 1 8が熱くなることはほとんどない。 さらに、 屋根 6は傾斜していることが好まし い。 固形アルコール燃料により加熱された空気は排気穴 1 4から外部に排気され るが、 屋根 6が傾斜して形成されていると、 ここで空気の流速が上がり、 空気穴 1 7から新鮮な空気が供給されやすくなる。

次に、 図 3に示す銀粘土焼結装置を用いた銀粘土の焼結方法を説明する。 まず、 有底燃焼筒部 1 5の底 1 2に、 加熱源である固形アルコール燃料 1 1が受け皿 1 0内に充填されたものを載置する。 固形アルコール燃料 1 1は、 灰などの残り滓 がほとんど発生しないので後処理が簡単であり、 取り扱いが簡単である。 さらに、 燃焼させて燃え尽きた時点で焼結が完了するように予め固形アルコール燃料 1 1 のブロックの大きさを計算しておくことができるので、 ガスボンベ、 アルコール ランプ、 ガスバーナーなどのように燃焼を止める必要がない。

有底燃焼筒部 1 5の底 1 2に固形アルコール燃料 1 1を載置したのち、 有底燃 焼筒部 1 5の上端開口部の棚 1 6に網 2をはめ込み、 網 2の上に銀粘土成形体 1 を置いた後、 筒状把持部 1 8を有する燃焼蓋部 2 0を有底燃焼筒部 1 5の上端に 積み重ねるようにして被せる。 有底燃焼筒部 1 5に燃焼蓋部 2 0を被せた状態の 上方斜視図を図 4に示す。 そして、 固形アルコール燃料 1 1に着火用穴 1 7から着火し、 固形アルコール 燃料 1 1が燃え尽きて銀粘土成形体 1の焼結が終了した後、 燃焼蓋部 2 0を外し、 銀粘土焼結体を取り出す。 焼結終了後、 銀粘土焼結装置が冷却してから燃焼蓋部 2 0を外して銀粘土焼結体を取り出してもよいが、 この燃焼蓋部 2 0では、 固形 アルコール燃料 1 1の燃焼中も筒状把持部 1 8が熱くならないので、 焼結終了直 後であっても、 燃焼蓋部 2 0を外し、 銀粘土焼成体を取り出すことができる。 他 の作用効果は図 1に示す銀粘土焼結装置と同様である。

実施例 1

以下に、 実施例を示し、 本発明の効果を説明する。

外径： 1 1 O mm、 内径： 9 0 m m、 高さ ： 3 0 mmの寸法を有し、 側壁に直 径： 1 O mmの空気穴を有するムライト製台囲い、 外径： 1 1 O m m、 内径： 9 0 m m , 高さ ： 6 0 m mの寸法を有するムライ ト製下囲い、 外径： 1 1 O m m、 内径： 9 O mm、 高さ ： 6 0 mmの寸法を有するムライ ト製上囲いを用意し、 さ らに 1 2メッシュのステンレス鋼製網を 2枚、 受け皿、 2 O gの固形アルコール 燃料及びムラィ ト製台をそれぞれ用意した。 また、 市販の純銀粘土を成形し乾燥 させ、 直径： 2 0 mm、 厚さ ： 2 m mの寸法を有する純銀粘土成形体を作製した。 前記純銀粘土成形体及び前記 2 0 gの固形アルコール燃料 1 1を、 図 1に示す ようにそれぞれ網 2、 2 一 の上に置いて焼結装置を組み立てた後、 固形アルコー ル燃料 1 1に着火し、 発生した炎 1 3が純銀粘土成形体を包み込むようにして焼 結させた。 1 0分後、 固形アルコール燃料が燃え尽きたので純銀粘土成形体を取 り出したところ、 純銀粘土成形体は十分に焼結していた。

また、 焼結の開始から終了までの 1 0分間にわたる焼結装置内部の純銀粘土成 形体近傍における温度を測定したところ、 図 2に示すような昇温曲線が得られた。 図 2から明らかなように、 この焼結方法によると、 焼結装置内部の温度は 1分 3 0秒で 7 0 0 °Cにまで上昇するところから、 比較的早く焼結温度に達することが 確認された。 また、 7分まで 7 0 0〜8 0 0 °Cを保持するところから、 純銀粘土 成形体であれば十分に焼結可能であることが確認された。

実施例 2

図 3に示すような組み立て式銀粘土焼結装置を構成する有底燃焼筒部 1 5及び 燃焼蓋部 2 0をそれぞれムライ トで作製した。 さらに、 実施例 1で作製した純銀 粘土成形体 1を、 図 3に示すように有底燃焼筒部 1 5の上端に置かれた 1 2メッ シュのステンレス鋼製の網 1 6上に置き、 直径： 4 0 mm、 高さ ： 2 0 mmの寸 法を有する固形アルコール燃料 1 1のブロックに着火し、 発生した炎 1 3が純銀 粘土成形体を包み込むようにして焼結させた。 そして、 固形アルコール燃料 1 1 が燃え尽きた時点で、 筒状把持部 1 8をつかんで燃焼蓋部 2 0を取り外し、 純銀 粘土成形体を取り出したところ、 純銀粘土成形体は十分に焼結していた。

Claims

請求の範囲

1 . 銀粘土成形体を固形アルコール燃料の炎により加熱し焼結させる銀粘土の 焼結方法。

2 . 銀粘土成形体を網の上に置き、 銀粘土成形体に固形アルコール燃料の炎を 下から当てることにより加熱し焼結させる銀粘土の焼結方法。

3 . 前記銀粘土成形体及び固形アルコール燃料を、 断熱材製の壁部で囲んだ状 態で前記銀粘土成形体を焼結させる請求項 1に記載の銀粘土の焼結方法。

4 . 前記銀粘土成形体及び固形アルコール燃料を、 断熱材製の壁部で囲んだ状 態で前記銀粘土成形体を焼結させる請求項 2に記載の銀粘土の焼結方法。

5 . 少なくとも側壁に空気穴が設けられている有底燃焼筒部と、 前記有底燃焼 筒部の上端に被せて前記有底燃焼筒部の上端開口部に嵌合される下端開口部を有 する燃焼蓋部とを備える銀粘土焼結装置であって、

前記有底燃焼筒部の前記上端開口部には網が嵌合可能とされ、 前記下端開口部 を有する燃焼蓋部には、 天井に排気穴を有する屋根が設けられている銀粘土焼結 装置。

6 . 前記蓋部が筒状把持部を有し、 前記屋根が筒状把持部の内側に一体に設け られている請求項 5に記載の銀粘土焼結装置。

7 . 前記有底燃焼筒部及び燃焼羞部が、 それぞれ複数部分に分割可能である請 求項 5に記載の銀粘土焼結装置。

8 . 前記有底燃焼筒部及び燃焼蓋部が、 それぞれ複数部分に分割可能である請 求項 6に記載の銀粘土焼結装置。