明 細 書 歯科用硬化性組成物 技術分野 本発明 は、 歯科用修復材 と して好適に使用 でき る 歯科 用硬化性組成物に関する。 さ ら に詳 し く は、 優れた操作 性を有 し、 重合時の重合収縮が小 さ く 、 さ ら に硬化体の 強度、 表面滑沢性、 耐磨耗性、 及び天然歯に対する 色調 適合性が優れた歯科用硬化性組成物に関する 。 背景技術 歯科用複合修復材は、 天然歯牙色に近い色調を付与で き る こ と や操作が容易 な こ と 力ゝ ら 、 治療 した歯牙を修復 する た めの材料 と して急速に普及 し、 近年において は、 前歯の治療の大部分が複合修復材料に よ っ て行われてい る ばカゝ り でな く 、 高い咬合圧のかかる 臼歯部等の修復に も使用 さ れる よ う にな つ て き て レヽ る。
歯科用複合修復材は、 一般に重合性単量体 ( モ ノ マー) フ ィ ラ ー、 及び重合触媒か ら 主に構成 さ れ る が、 硬化前 ペー ス ト の操作性、 並びに硬化体の審美性及び機械的物 性等は、 使用する フ イ ラ 一の種類、 形状、 粒子径、 及び 充填量等に よ っ て大き く 左右 さ れる。
例 えば、 従来、 粒径 数 m を超え る 比較的大き な無 機 フ ィ ラ ーが配合 さ れ 歯科用複合修復材が知 られてい たが 、 該歯科用複合修 材は、 硬化体の機械的強度が高 い と い う 特徴を持つ も の、 研磨性ゃ耐摩耗性が悪 く 、 臨床的 に天然歯 と 同様 艷のあ る仕上が り 面 を得 ら れな レヽ と いつ た問題が あ つ
細復形小度体伴す法れてたがたのたはなのな控るさと
の問題点 を解決す た めに 、 平均粒径が 1 μ m liX f の無機粒子、 特にそ の 状が丸みを帯びた無機粒子及び /又はそ の凝集体か ら る 無機フ イ ラ一を用 い る こ と が さ れ、 表面滑沢性 大き く 改善 さ れてい る。 しカゝ し なが ら 、 こ の よ う な微 フ イ ラ一を用 いた歯科用複合修 復材は、 微小 フ ィ ラ ー 比表面積が非常に大き いた め に 硬化目 Uペース ト の粘稠 が高 く なっ て しま い . へ ' " ス |^ の粘稠度を歯科医が 口 内で使用可能な レべルに調整す る た め には重合性単量 の配合量を多 く せ ざ る を得ず、 操作性の低下や重合に う 収縮量の増加、 さ ら には機械 的強度の低下等を招い しま う と いつ た問題が あっ た。
れ ら の問題を解決 る方法 と して、 例 え ば特開昭 5
4 一 1 0 7 1 8 7 号に 示 さ れてい る よ う な有機無機複 合フ イ ラ一を用い る方 が提案 されてい る。 こ の有機無 機複合フ イ ラ 一は、 微 な無機粉体 と 重合性単量体 と を 予め混合 して重合硬化 せた後に、 数十〜数 ø m 度 の粒径に粉砕 して得 ら る も のであ り 、 該有機無機複合 フ ィ ラ ー を使用する こ に よ り 、 微細 フ イ ラ一を用 いた と き の特徴であ る優れ 表面滑沢性や耐磨耗性を実現 し
なが ら 、 上記 した よ う な操作性や重合収縮の問題を あ る 程度解決する こ と が可能 と なっ てい る。
しか しなが ら 、 上記の有機無機複合フ ィ ラ ー を用 いた 歯科用複合修復材料においては、 修復後の色調が天然歯 の色調 と 必ず し も適合 して い る と は言えず、 審美性の点 で今一つ満足の行 く も のではなかっ た。 即 ち 、 従来の材料では、 患者の歯の色調や透明性に あ つ た も の を選択 した と して も 、 実際の修復処置を行っ た 後 に は、 歯の色調や質感 を正確に表現でき なかっ た り 、 充填物 と 天然歯 と の境界が 明確になっ て強い違和感を有 する ケース が発生する 場合があ っ た。
一般に、 歯科用複合修復材の も つ光学的特性の 中 で、 審美性に大 き な影響を与 えてい る も の の一つに光拡散性 が あ る と いわれてい る。 こ の光拡散性 と は、 歯科用複合 修復材の よ う な半透明材料に光が入射 した場合に光が材 料内部の充填物に よ っ て屈折反射 さ れて様々 な方向へ光 が拡散 さ れ る性質であ り 、 観察 さ れる反射拡散光は半透 明材料の色調やその背景色 を反映 した色調を有する こ と に な る ため 、 光拡散性が高いほ ど修復物の背景色や修復 物 と 天然歯 と の輪郭をぼかす効果が高 く 、 天然歯 と の色 調適合性が高 く な る と 考 え られる。
こ の 光拡散性の指標 の 一つ と し て 、 後述す る 拡散度 ( D ) が提案 さ れてい る 。 該拡散度は、 値が高いほ ど光 拡散性は高い と い え、 例 え ば特開平 9 — 2 5 5 5 1 6 号 公報では無機フ ィ ラ ー を含有する 歯科用複合修復材にお
いて こ の値を特定の範囲にする こ と で材料の光透過性を 調整 し審美性を高め る こ と が提案 さ れてい る 。 しカゝ し な が ら 、 該公報では、 上記 目 的の達成は、 硬化後の重合性 単量体の屈折率 と の差が 0 . 0 6 よ り も 大き い屈折率を 有す る 、 平均粒子径が Ι μ ηι以上の無機フ ィ ラ ー と 、 硬 化後 の重合性単量体の屈折率 と の差が 0 . 0 6 以下の屈 折率を有する 、 平均粒子径が l / m以下の無機フ ィ ラ ー の 2 種を組み合わせて使用 しな ければ実現で き ない と 記 載 さ れてお り 、 該拡散度の調整に よ る 審美性の改善を上 記有機無機複合フ ィ ラ ーを用 いた系で実現す る こ と につ いて は何 も 記載 も示唆 も さ れていない。 有機無機複合フ ィ ラ ーを含有する 歯科用複合修復材の光学的特性の挙動 は、 上記無機フ ィ ラ ー を用いた系での も の と は異な る 特 有の も の で あ る た め、 該有機無機複合フ ィ ラ ー を含有す る 系 において天然歯 と の色調適合性を高 め る に際 して 、 該公報の記載は何 ら 直接的に参考にで き る も の ではない ま た、 上記の有機無機複合フ ィ ラ ー を用いた歯科用複 合修復材料において も 、 操作性及び機械的強度の点は、 依然 と して十分な も の と は言い難 く 、 さ ら な る 改善が望 まれていた。 発明 の開示 そ こ で、 本発明 は、 充填時の操作性に優れ、 重合収縮 が小 さ く 、 高い曲 げ強度を有 し、 表面滑沢性ゃ耐磨耗性
に優れ、 且つ修復後 において天然歯に対する 色調適合性 が非常に 良好であ る 歯科用複合修復材 と な り 得る歯科用 重合硬化性組成物を提供する こ と を 目 的 と する 。
本発明者等は上記課題を解決する た め に、 有機無機複 合フ イ ラ一を含む硬化性組成物について 、 そ の成分の拡 散度に与 え る 影響について種 々 検討を行な っ た。 そ の結 果、 有機無機複合フ ィ ラ ーの粒子径、 及び有機無機複合 フ ィ ラ ー と 硬化後 に該フ イ ラ一のマ ト リ ッ ク ス と な る 部 分 と の屈折率差が拡散度に大き な影響を与え、 これ ら を 制御する こ と に よ り 硬化体の拡散度を調節でき る と い う 知見 を得た。 そ して、 該知見に基づき 更に検討を行なつ た結果、 有機無機複合フ ィ ラーの平均粒子径を特定の範 囲 と し、更に上記屈折率差を特定値以上に した場合に は、 前記の 目 的 を達成 し得 る こ と を見出 し、 本発明 を完成す る に至っ た。
即ち、 本発明 は、 平均粒径 1 〜 2 0 m の有機無機複 合フ ィ ラ ー及び重合性単量体を含有 して な る 歯科用硬化 性組成物であ っ て 、 当該歯科用硬化性組成物の硬化体の 下記式
D = { ( I 20/ cos20° ) + ( I 7ノ cos70° ) } / (2 X I 0)
(式中、 I。、 I2。、 及び I7Q は、 前記歯科用硬化性組成物 を硬化 さ せて得た厚 さ 0 . 3 m mの板状試料に、 該試料 の表面に対 して垂直に光を照射 した場合において、 光の 入射方向 に対 してそれぞれ、 0 ° 、 2 0 ° 、 及び 7 0 ° の方向 に透過 した光強度を意味する。)
の D で定義 さ れる拡散度が 0 . 0 1 以上で あ る こ と を特 徵と する 歯科用硬化性組成物であ る 。
上記本発明 の歯科用硬化性組成物は、 次の よ う な本発 明の製造方法に よ っ て製造する こ と ができ る。
即 ち 、 重合性単量体組成物、 及び平均粒径が 1 〜 2 0 i mであ る有機無機複合フ ィ ラ ー を混合 して歯科用硬化 性組成物 を製造する に際 し、 該有機無機複合フ ィ ラ ー の 屈折率 と 該重合性単量体組成物を硬化 さ せて得 られ る硬 化体の屈折率 と の差の絶対値が 0 . 0 1 以上 と な る よ う に調整する こ と に よ り 製造する こ と ができ る。
したが っ て、 本発明 の歯科用硬化性組成物は、 構成成 分の観点か ら みる と 、 有機無機複合フ ィ ラ ー及び重合性 単量体を含有 してな る歯科用硬化性組成物であ って 、 該 有機無機複合フ ィ ラ ーが下記 ( 1 ) 及び ( 2 ) に示す条 件を満足す る こ と を特徵 と する 歯科用硬化性組成物で あ る と も レヽ え る 。
( 1 ) 平均粒径が :! 〜 2 0 μ mであ る こ と 。
( 2 ) そ の屈折率を n F と し、 当該歯科用硬化性組 成物 を硬化 さ せて得 られる硬化体中 の該有機無機複合 フ イ ラ 一が分散する マ ト リ ッ ク ス部分の屈折率を n M と し た と き に、 n F — n Mの絶対値力 S O . 0 1 以上で あ る こ と 。
本発明 は理論に拘束 さ れる も の ではないが、 本発明 に おいて は、有機無機複合フ ィ ラ ー を使用する こ と に よ り 、 従来の歯科用硬化性組成物 と 同様に重合時の重合収縮が 小 さ く な り 、 硬化体の表面滑沢性ゃ耐磨耗性が 良好 と な
る ばカゝ り でな く 、 該複合フ ィ ラ ー の平均粒径が可視光線 の波長 ( 0 . 4 〜 0 . 7 m ) よ り 大き いた め に光の屈折 反射が有効に起 こ り 、 さ ら に該複合フ ィ ラ ー と マ ト リ ツ タ ス の屈折率差が大き いた め に硬化体中 に入射 した光が 複合フ ィ ラ ー と マ ト リ ッ タ ス と の界面で屈折反射が起 こ し易 く な る こ と と 相俟っ て、 拡散度が大き く な り 天然歯 と の色調適合性が向上する も の と 思われる。
前記本発明 の歯科用硬化性組成物において、 有機無機 複合フ ィ ラ ーが、 重合性単量体及び平均粒子径が 0 . 0 0 1 〜 1 μ πιであ る球状若 し く は略球状の無機粒子及び ノ又は無機粒子の凝集体 と を含む重合硬化性組成物の硬 化体を粉砕 して得 られる 有機無機複合フ ィ ラ ーであ る も のは、 特に高い表面滑沢性ゃ耐磨耗性を有する 。
特に 、 無機粒子及び /又は無機粒子の凝集体 と して、 加水分解可能な有機ケィ 素化合物、 及び加水分解可能な 有機ケ ィ 素化合物 と 結合可能な周期律表第 I、 I I、 I I I、 及び第 I V 族の金属 よ り な る 群か ら選ばれる 少な く と も 1 種の金属 の有機化合物 を反応 さ せて得 られる 無機酸化 物を主な構成成分 と して含む有機無機複合フ ィ ラーは、 目 的の拡散度を得る た め の屈折率の調整が容易であ り 、 更に X線造影性の付与が容易 と い う 特徴を有する。
ま た 、 前記本発明の歯科用硬化性組成物において、 平 均粒径 1 μ m 以下であ る 球状若 し く は略球状の無機粒子 及び 又は該無機粒子の凝集体か ら な る無機フ ィ ラ ー を 更に含有する も のは、 硬化性ペー ス ト の充填操作性が よ
り 良好であ り 、 硬化体の強度が更に高い と い う 特徴を有 する 。
特に、 無機フ ィ ラ ーが 、 下記一般式
CH2 = C (R" - COO— (CH2 ) n _ Si - R2 m R3 ( 3 — m )
[ I ]
{式中 、 R 1 は水素原子又はメ チル基であ り 、 R 2 は炭素 数 1 〜 6 のアルコ キ シ基、 イ ソ シアナ一 ト 基、 又は塩素 原子で あ り 、 R 3 は炭素数 1 〜 6 の炭化水素基であ り 、 mは 2 ま たは 3 であ り 、 n は 8 〜 2 0 の整数であ る 。 } で表 さ れる シラ ン化合物に よ っ て表面処理 さ れた無機フ イ ラ 一であ る 場合には、 重合収縮が小 さ く 、 硬化性ぺー ス ト のパサツ キが抑制 さ れ、 充填操作性が更に 向上する と い う 特徴を有す る。
ま た 、 前記本発明 の歯科用硬化性組成物において 、 有 機無機複合フ ィ ラ ーが蛍光増 白剤を含有する 場合に は、 硬化体の透明性が高 く 無色 に近い色調を容易 に調整可能 であ る と い う 特徴を有す る 。
特に 、 硬化体の下記式で定義 さ れる 黄色度 ( Y I ) が 2 0 以下であ る の も のは、 上記効果が高い と い う 特徴を 有す る 。
黄色度 ( Y I ) = 100 X ( 1.28 X - 1.06 Z ) / Y (式中 、 X、 Y、 お よ び Ζ は、 厚み 2 m mの試料を 白背 景 に密着 さ せ、 色差計で測定 し た と き の 三刺激値で あ る 。)
発明 を実施する ため の最良の形態 本発明 の歯科用硬化性組成物は、 有機無機複合フ イ ラ 一 (以下、 単に複合フ ィ ラ ー と も い う 。)、 及び重合性単 量体を含有 してな る。 フ イ ラ 一 と して有機無機複合 フ ィ ラ ー を使用する こ と に よ り 重合収縮を小 さ く し、 硬化体 の表面滑沢性ゃ耐磨耗性を 良好にす る こ と がで き る 。 こ こ で 、 複合フ ィ ラ ー と は、 ポ リ マー と 無機粒子 と の複合 フ ィ ラ ーを意味 し、 例 え ば重合性単量体及び無機粉体 と を含む重合硬化性組成物 を硬化 さ せて得た硬化体を粉砕 する こ と に よ り 製造する こ と ができ る。
本発明 の歯科用硬化性組成物で使用する複合フ ィ ラ ー は、 平均粒径が 1 〜 2 0 mであ る 限 り 特に限定さ れな いが 、 本発明 の 目 的を達成する た め に、 そ の屈折率 ( n F ) が 、 本発明 の歯科用硬化性組成物 を硬化 さ せて得 ら れる 硬化体中複合フ ィ ラ ーが分散す る マ ト リ ッ ク ス 部分 の屈折率を n M と した時に、 n F — n Mの絶対値が 0 . 0 1 以上 と な る も のであ る のが好適であ る 。 こ の よ う な複 合フ イ ラ 一 の製法について は、 後述する 本発明 の歯科用 硬化性組成物の好適な製造方法の説明 で詳述する。
本発明の歯科用硬化性組成物にお け る複合フ ィ ラ ーの 含有量は特に限定 さ れないが、 硬化体の天然歯 と の色調 適合性や強度の観点か ら 、 歯科用硬化性組成物全体の質 量基準で、 3 0 〜 9 0 質量%、 特に 4 0 〜 7 0 重量%の 範囲 に あ る のが好適であ る 。
ま た、 本発明の歯科用硬化性組成物で使用する重合性 単量体 と し ては、 歯科用複合材料 と し て使用 可能な公知 の重合性単量体が何 ら 制 限な く 使用可能であ る 。 好適に 使用 で き る 重合性単量体 を例示すれば、 (メ タ )ァ ク リ 口 ィ ル基を有する重合可能な重合性単量体が挙げ られ、 こ の よ う な重合性単量体の具体例 と して は下記 A 〜 D に示 さ れ る 各重合性単量体が挙げ られる。
A 単官能性 ビ ュ ルモ ノ マ ー
メ チルメ タ タ リ レー ト 、 ェチルメ タ タ リ レー ト 、 イ ソ プ ロ ピノレメ タ タ リ レー ト 、 ヒ ド ロ キ シェ チノレメ タ ク リ レ ー ト 、 テ ト ラ ヒ ド ロ フ ル フ リ ノレメ タ タ リ レ ー ト 、 グ リ シ ジルメ タ タ リ レー ト 等 の メ タ タ リ レー ト 、 お よ び こ れ ら の メ タ ク リ レー ト に対応す る ア タ リ レー ト ; あ る い はァ ク リ ル酸、 メ タ ク リ ル酸、 p —メ タ ク リ ロ イ ルォキ シ安 息香酸、 N — 2 — ヒ ド ロ キ シ一 3 —メ タ ク リ ロ イ ル ォ キ シプ ロ ピル一 N—フ エ ュ ル グ リ シ ン 、 4 一メ タ ク リ ロ イ ルォ キ シェ チル ト リ メ リ ッ ト 酸、 及ぴそ の無水物、 6 — メ タ ク リ 口 イ ノレオ キ シへ キサ メ チ レ ンマ ロ ン酸、 1 0 — メ タ ク リ ロ イ ルォ キ シデカ メ チ レ ンマ ロ ン酸、 2 _ メ タ ク リ ロ イ ノレ才キ シェチノレ ジノヽィ ド ロ ジェ ン フ ォ ス フ エ一 ト 、 1 0 — メ タ ク リ ロ イ ルォキ シデカ メ チ レ ン ジハイ ド ロ ジ ェ ン フ ォ ス フ ェ ー ト 、 2 — ヒ ド ロ キ シェ チノレノヽイ ド ロ ジ ェ ン フ エ 二ル フ ォ ス フ ォ ネ ー ト 等。
B 二官能性ビ ュ ルモ ノ マ ー
B — 1 芳香族化合物系 の も の
2 , 2 — ビス ( メ タ ク リ ロ イ ルォキ シフ エ ニル) プ ロ パ ン 、 2 , 2 — ビス 〔 4 — ( 3 — メ タ ク リ ロ イ ノレオキ シ) 一 2 — ヒ ド ロ キ シプ ロ ポ キ シ フ エ ニル〕 プ ロ パ ン (以下、 b i s — G M A と 略記す る )、 2 , 2 — ビス ( 4 — メ タ ク リ ロ イ ノレォキ シフ エ 二ノレ ) プ ロ ノ ン、 2 , 2 — ビス ( 4 ー メ タ ク リ ロ イ ルォ キ シポ リ エ ト キ シ フ ヱ ニル) プ ロ パ ン (以下 、 D — 2 . 6 E と 略記す る )、 2 , 2 — ビス ( 4 ー メ タ ク リ ロ イ ルォ キ シジェ ト キ シ フ エ 二ノレ)プ ロ ノ ン) 2 , 2 — ビス ( 4 ー メ タ ク リ 口 イ ノレオ キ シテ ト ラ エ ト キ シ フ エ ニル) プ ロ パ ン、 2 , 2 — ビス ( 4 ー メ タ ク リ ロ イ ノレオキ シペ ンタ エ ト キ シ フ エ 二 ノレ ) プ ロ パ ン 、 2 , 2 一 ビス ( 4 ー メ タ ク リ ロ イ ルォキ シ ジプ ロ ポ キ シフ エ 二 ノレ ) プ ロ ノ ン、 2 ( 4 ー メ タ ク リ ロ イ ノレォ キ シ ジェ ト キ シ フ エ 二ノレ ) 一 2 ( 4 ー メ タ ク リ ロ イ ノレォ キ シ ジェ ト キ シ フ エ ニル) プ ロ ノ、° ン 、 2 ( 4 — メ タ ク リ ロ イ ルォキ シ ジェ ト キ シ フ エ ニル) 一 2 ( 4 ー メ タ ク リ ロ イ ルォキ シ ジ ト リ エ ト キ シ フ エ ニル) プ ロ ノ ン、 2 ( 4 一 メ タ ク リ ロ イ ルォ キ シ ジプ ロ ポ キ シ フ エ ニル) — 2 — ( 4 — メ タ ク リ ロ イ ルォキ シ ト リ ェ ト キ シ フ エ エル) プ ロ ノヽ0 ン、 2 , 2 — ビス ( 4 — メ タ ク リ ロ イ ルォキ シプ ロ ポ キ シフ エ ェ ル) プ ロ ノヽ。 ン、 2 , 2 — ビス ( 4 ー メ タ ク リ ロ イ ルォ キ シィ ソ プ ロ ポ キ シ フ エ 二ノレ ) プ ロ パ ンお よ び こ れ ら の メ タ ク リ レ ー ト に対応す る ァ ク リ レ ー ト ; 2 — ヒ ド ロ キ シ ェ チノレメ タ ク リ レ ー ト 、 2 — ヒ ド ロ キ シプ ロ ピ ノレメ タ ク リ レー ト 、 3 — ク ロ 口 一 2 — ヒ ド ロ キ シプ ロ ピノレメ タ ク
リ レー ト 等 の メ タ ク リ レー ト あ る レヽ は こ れ ら の メ タ タ リ レー ト に対応す る ァ ク リ レ ー ト の よ う な一 O H基 を有す る ビュルモ ノ マー と 、ジィ ソ シァ ネ ー ト メ チルベ ンゼ ン 、 4 , 4 ' ー ジ フ エ ニル メ タ ン ジイ ソ シァ ネ ー ト の よ う な 芳香族基 を 有す る ジィ ソ シァネー ト 化合物 と の付加 か ら 得 ら れ る ジ ァ ダ ク ト 等。
B — 2 脂肪族化合物系 の も の
エ チ レ ン グ リ コ ー ノレ ジ メ タ ク リ レ一 ト 、 ジエ チ レ ン グ リ コ ーノレ ジ メ タ ク リ レー ト 、 ト リ エチ レ ン グ リ コ ールジ メ タ タ リ レー ト (以下、 3 G と 略記す る )、 ブチ レ ン グ リ コ ー ノレジ メ タ ク リ レー ト 、 ネ オペ ンチノレ グ リ コ ーノレジメ タ ク リ レ ー ト 、プ ロ ピ レ ン グ リ コ ー ルジ メ タ タ リ レー ト 、 1 , 3 — ブ タ ン ジオールジメ タ タ リ レー ト 、 1 , 4 ー ブ タ ン ジォ一/レ ジメ タ ク リ レー ト 、 1 , 6 一へキサ ン ジ才 一ルジメ タ ク V レー ト お よ び こ れ ら の メ タ ク リ レー ト に 対応す る ア タ リ レー ト ; 2 — ヒ ド ロ キ シェチルメ タ ク リ レー ト 、 2 — ヒ ド ロ キ シプ ロ ピゾレ メ タ ク リ レー ト 、 3 ― ク ロ ロ ー 2 — ヒ ド ロ キ シプ ロ ピノレメ タ タ リ レー ト 等の メ タ ク リ レー ト あ る レ、 は こ れ ら の メ タ ク リ レー ト に対応す る ァ ク リ レ ー ト の よ う な一 O H基 を有す る ビュルモ ノ マ 一 と 、 へ キサ メ チ レ ン ジィ ソ シァ ネー ト 、 ト リ メ チルへ キサ メ チ レ ン ジイ ソ シァネー ト 、 ジイ ソ シァネー ト メ チ ルシ ク 口 へキ サ ン、 イ ソ フ ォ ロ ン ジイ ソ シァ ネー ト 、 メ チ レ ン ビス ( ー シ ク 口 へキ シルイ ソ シ ァネー ト ) の よ う な ジィ ソ シァ ネ ー ト 化合物 と の付加 カゝ ら 得 ら れ る ジァ
ダ ク ト ; 無水 ア タ リ ル酸、 無水 メ タ ク リ ル酸、 1 , 2 — ビス ( 3 — メ タ ク リ ロ イ ルォキ シ ー 2 — ヒ ド ロ キ シプ ロ ポ キ シ) ェ チル、 ジ ( 2 — メ タ ク リ ロ イ ルォキ シプ ロ ピ ノレ) フ ォ ス フ ェ 1 ~· ト 等。
C 三官能性 ビ二ルモ ノ マ
b リ メ チ ロ ールプ 口 パ ン ト リ メ タ ク リ レー ト 、 ト リ メ チ 口 ールエ タ ン ト リ メ タ ク リ レー ト 、 ペ ン タ エ リ ス リ ト ― ノレ ト リ メ タ ク リ レー ト 、 ト リ メ チ ロ ールメ タ ン ト リ メ タ ク リ レ ー ト 等の メ タ ク リ レー ト ぉ よ び こ れ ら の メ タ ク リ レ一 ト に対応する ア タ リ レー ト 等
D 四官能性 ビ二 /レ モ ノ マ
ぺン タ エ リ ス リ ト ^~ " ノレテ ト ラ メ タ ク リ レー 卜 、 ペ ンタ ェ リ ス リ ト ールテ ト ラ ア タ リ レー ト 及びジィ ソ シァ ネ ー 卜 メ チノレ べ ンゼン、 ジィ ソ シァネ ー ト メ チノレシ ク ロ へ キ サ ン 、 イ ソ フ ォ ロ ンジィ ソ シァネ ー ト 、 へキサ メ チ レ ン ジィ ソ シ ァ ネ一 ト 、 ト リ メ チノレへキ サ メ チ レ ン ジイ ソ シ ァネー ト 、 メ チ レ ン ビ ス ( 4 — シ ク 口 へ キ シルイ ソ シァ ネ一 卜 )、 4 , 4 ー ジフ エ ニルメ タ ン ジィ ソ シァ ネー ト 、 h リ レ ン 一 2 , 4 ー ジイ ソ シァネ ー ト の よ う な ジイ ソ シ ァネー ト 化合物 と グ リ シ ド一ルジメ タ ク リ レー ト と の付 加か ら得 ら れ る ジァ ダク ト 等
れ ら 重合性単量体は、 単独で使用 して も 、 異な る 種 類の も の を混合 して用 いて も よ い。
本発明 の歯科用硬化性組成物にお け る重合性単量体の 含有量は特 に 限定 されないが、 硬化性ペー ス ト の充填操
作性及び硬化体の強度の観点か ら 、 歯科用硬化性組成物 全体の質量か ら 前記複合フ ィ ラ ーの質量を除いた残 り の 質量基準で、 1 5 〜 9 9 質量%、 特に 2 0 〜 6 0 重量% の範囲 に あ る のが好適であ る。
ま た 、 本発明 の歯科用硬化性組成物に は、 上記複合 フ ィ ラ ー を用 い る こ と に よ り 不可避的 に生 じ るペース ト の パサ ツ キ現象を粘性を増大 さ せる こ と に よ っ て打ち消 し てペー ス ト の充填操作性を 向上 さ せ、 更には硬化体の強 度の 向上、 並びに屈折率の調整等 を図 る 目 的で、 平均粒 径 1 μ m 以下の無機粒子及び Z又は該無機粒子の凝集体 か ら な る 無機フ ィ ラ ー (以下、 第三成分微細 フ ィ ラ ー と も レヽ う 。) を配合添加する のが好適であ る。
該第三成分微細 フ ィ ラ ー の形状は特に限定 さ れる も の ではないが 、 高い表面滑沢性ゃ耐磨耗性を得る ため に、 形状が球状ま たは略球状の無機粉体及び /又はその凝集 体を用 い る 事が好適であ る 。 なお、 こ こ でい う 略球状 と は、 走査型電子顕微鏡 (以下、 S E M と 略す) でフ イ ラ 一 の写真を撮 り 、 そ の単位視野内 に観察 さ れる粒子が丸 みを帯びてお り 、 その最大径に直交する方向の粒子径を その最大径で除 した平均均斉度が 0 . 6 以上であ る こ と を意味す る 。
ま た、 第三成分微細 フ ィ ラ ー の粒径は、 高い表面滑沢 性ゃ耐摩耗性、 並びに高い機械的強度を得る ためには、 平均粒径が 0 . 0 0 1 〜 0 . 7 μ πι、 特に 0 . 0 5 〜 0 . 7 / mで あ る こ と が好適であ る。 ま た、 凝集体を一粒子
と し て数えた第三成分微細 フ ィ ラ ー の全体 と し て の平均 粒子径は 0 . 0 0 1 〜 1 0 0 111、 特に 0 . 0 5 〜 5 0 μ mの範囲であ る こ と が好適であ る。 なお、 該無機フ イ ラ 一において は、 粒子径の大き な凝集体を含んでいて も 該 凝集体は平均粒径 1 m以下の無機粒子の凝集体であれ ば、 粒子径の大き な独立粒子を添加 した場合 と 異な り 、 重合硬化後 の滑沢性及び耐摩耗性は低下 しない。
なお、 こ れ ら第三成分微細 フ ィ ラ ーにおいて は、 修復 後の硬化体の表面滑沢性及ぴ耐摩耗性の観点か ら、 前記 無機粒子 (一次粒子) はそ の粒子径の変動係数が 0 . 3 以内 に あ る よ う な単分散性に優れた も のであ る のが好ま し く 、 更に 5 0 0 〜 1 0 0 0 の温度で焼成する等 し て 表面の シラ ノ ール基を減 ら し該無機フ ィ ラ ー 自 体の表面 安定性を保持する のが好適であ る。 こ れ ら無機フ ィ ラ ー は粒度分布や材質が異な る も の を複数種類混合 して用 い る こ と も で き る。
第三成分微細 ブ イ ラ 一 の材質は特に限定 さ れず、 非晶 質シ リ カ 、 シ リ カ ジル コ ニ ァ 、 シ リ カ チ タ ニ ア 、 シ リ カ チタ ユア酸化バ リ ウ ム 、 石英、 アル ミ ナ等の無機酸化物 等の無機化合物が使用 でき る。 無機フ ィ ラ ーの材質 と し て は、 X線造影性を有 し、 よ り 耐摩耗性に優れた硬化体 が得 ら れる こ と 力ゝ ら 、 シ リ カ と ジルコ ユア を主な構成成 分 と す る複合酸化物が特に好適に用い ら れる。
こ れ ら の無機粉体の製造方法は特に限定 さ れ る も の で はないが、 形状が球状ま た は略球状であ っ て分布が単分
散な微細粒子を工業的 に製造する 上で有利であ り 、 さ ら に は屈折率を調整 した り 、 X線造影性を付与する事が容 易 で あ る事か ら 、 いわ ゆ る ゾルゲル法に よ っ て製造する のが好適であ る。 特に、 上記理由 の好適 さ か ら 、 加水分 解可能な有機ケィ 素化合物、 及ぴ該加水分解可能な周期 律表第 I、 I I、 I I I、 及び第 I V 族の金属 よ り な る群か ら 選ばれる 少な く と も 1 種の金属の有機化合物を加えた混 合溶液を、 これ ら の有機化合物は溶解する が反応生成物 は実質的に溶解 し ないアル力 リ 性溶媒中 に添力 D し、 加水 分解を行い反応生成物 を析出 さ せ、 析出物を乾燥す る 方 法が好適に採用 さ れる。
ま た、 こ の様な方法で得 られた無機酸化物は、 表面安 定性を保持する た め乾燥後 5 0 0 〜 1 0 0 0 °C の温度で 焼成 さ れていて も よ い。 焼成に際 して は、 無機酸化物 の
—部が凝集する場合 も あ る ため、 ジェ ッ ト ミ ル、 振動ボ 一ル ミ ル等を用 レ、 る こ と に よ り 凝集粒子を解き ほ ぐ し、 粒度を調整 してか ら使用す る のが好ま しい。 こ の よ う な 操作を行な っ て も凝集粒子 を完全に凝集前の状態にす る の は困難で あ り 、 上記の よ う な熱処理を行な っ た場合に は、 平均粒径 1 /z m以下の無機粒子 と そ の凝集体 と が混 合 した フ ィ ラ ーが得 られる 。
該第三成分微細 フ ィ ラ ー の添加量は特に限定 さ れない が、 上記 目 的の観点か ら 、 歯科用硬化性組成物全体の質 量か ら前記複合フ ィ ラ ー の質量を除いた残 り の質量基準 で、 1 〜 8 5 質量%、 特に 4 0 〜 8 0 質量% の範囲 に あ
る のが好適であ る。
なお、 これ ら 第三成分微細フ イ ラ 一は、 後述する よ う に、 その表面を疎水化処理 してか ら用 レ、 る こ と が好ま し レヽ
本発明 の歯科用硬化性組成物は、 重合開始剤 (重合触 媒) を用 いてそ の成分であ る前記重合性単量体を重合 さ せる こ と に よ り 硬化 さ れる。 したが っ て、 本発明の歯科 用硬化性組成物は重合開始剤を含有する のが好適であ る 重合開始剤 と して は、 公知の重合開始剤が特に制 限な く 用 い ら れる 。 一般に、 重合開始剤は重合性単量体の重 合手段に よ っ て異な る種類の も のが使用 され る。 重合手 段に は、 紫外線、 可視光線等の光エネルギーに よ る も の、 過酸化物 と 促進剤 と の反応に よ る も の 、 加熱に よ る も の 等が あ り 、 採用する 重合手段に応 じて下記に示す各種重 合開始剤の 中 か ら適 した重合開始剤を適宜選定すれば よ い。
例 えば、 光エネルギーに よ る反応 (以下、 光重合 と い う ) に用 レ、 る重合開始剤 と しては、 ベ ン ゾイ ンメ チルェ ー テ ノレ、 ベ ン ゾ ィ ン ェ チノレエ ー テ ノレ 、 ベ ン ゾ ィ ンィ ソ プ 口 ピ ノレエ ー テ ノレ な ど の ベ ン ゾ ィ ン ァ ノレ キ ノレエ一テル類、 ペ ン ジノレ ジ メ チノレ ケ タ ー ノレ 、 ペ ン ジノレ ジ ェ チ ノレ ケ タ ー ノレ な ど のベ ンジノレケ タ ーノレ類、 ベ ン ゾ フ エ ノ ン 、 4 , 4 ' — ジメ チノレ べ ン ゾ フ エ ノ ン 、 4 ー メ タ ク リ 口 キ シべ ン ゾ フ エ ノ ン な ど の ベ ン ゾ フ エ ノ ン類 、 ジァセチ ル 、 2 , 3 一 ペ ンタ ジオ ンべ ン ジノレ 、 カ ン フ ァ ー キ ノ ン 、 9 , 1 0
一 フ エ ナ ン ト ラ キ ノ ン、 9 , 1 0 — ア ン ト ラ キ ノ ンな ど の ひ -ジケ ト ン類、 2 , 4 — ジェ ト キ シチォキ サ ン ソ ン、 2 — ク ロ 口 チォキサ ン ソ ン 、 メ チルチオキ サ ン ソ ン等 の チォキサ ン ソ ンィヒ合物、 ビ ス 一 ( 2 , 6 — ジ ク ロ 口 ベ ン ゾィ ル) フ エ 二ノレ ホ ス フ ィ ンォキ サイ ド 、 ビ ス 一 ( 2 , 6 — ジ ク ロ 口 べ ン ゾィ ノレ ) 一 2 , 5 — ジ メ チノレ フ エ - ル ホ ス フ ィ ンオキサイ ド、 ビス 一 ( 2 , 6 — ジ ク ロ 口 ベ ン ゾィ ル) 一 4 — プ ロ ピル フ エ ニルホ ス フ ィ ンォキサイ ド、 ビス 一 ( 2 , 6 — ジ ク ロ 口 べ ン ゾィ ノレ ) 一 1 一 ナ フ チノレ ホ ス フ ィ ンオキサイ ド、 ビス ( 2 , 4 , 6 — ト リ メ チル ベ ン ゾ ィ ノレ) 一フ エ 二ノレホ ス フ ィ ンォキサイ ド な ど の ビ ス ァ シルホ ス フ ィ ンォキサイ ド類等が使用 で き る 。
なお、 光重合開始剤には、 しば しば還元剤が添加 さ れ る が 、 そ の例 と し て は、 2 — ( ジ メ チルァ ミ ノ ) ェチル メ タ ク リ レ ー ト 、 4 ー ジ メ チルァ ミ ノ 安息香酸ェチル、 N — メ チル ジェ タ ノ ールア ミ ンな ど の第 3 級 ア ミ ン類、 ラ ウ リ ルァ ノレデ ヒ ド 、ジ メ チルァ ミ ノ べ ン ズアルデ ヒ ド、 テ レ フ タ ルァノレデ ヒ ド な どの アルデ ヒ ド類、 2 — メ ルカ ブ ト べ ン ゾォキ サ ゾール、 1 一 デカ ンチォ一 /レ 、 チォサ ルチル酸、 チォ安息香酸な どの含ィ ォ ゥ化合物な どを挙 げ る こ と 力 Sでき る 。
ま た、 熱重合に使用でき る重合開始剤 と しては、 例え ば、 ベ ン ゾ ィ ノレノヽ。ー ォキ サイ ド、 p — ク ロ 口 ベ ン ゾィ ル パーォ キ サイ ド、 t e r t 一 プチル ノ 一ォ キ シ一 2 — ェ チノレ へキサ ノ エー ト 、 t e r t ー ブチノレ ノ ーォキ シジカ
ーボネー ト 、 ジィ ソ プロ ピルノヽ。ーォキ シジカ ーボネー ト 等の過酸化物、 ァ ゾ ビ ス ィ ソ ブチ ロ ニ ト リ ノレ等のァ ゾ化 合物、 ト リ プチルポ ラ ン、 ト リ ブチルボ ラ ン部分酸化物、 テ ト ラ フ ェ ニ ル ホ ウ 酸ナ ト リ ウ ム 、 テ ト ラ キ ス ( p — フ ロ ルオ ロ フ ェ ニ ノレ ) ホ ウ酸ナ ト リ ウ ム 、 テ ト ラ フ エ 二 ノレ ホ ウ酸 ト リ エ タ ノ ールア ミ ン塩等のホ ウ素化合物、 5 — プ チルノ ル ビ ツ ー ル酸、 1 — ベ ン ジル 一 5 — フ エ エ ルバ ル ビ ツ ール酸等 の ノく ル ビ ツ ール酸類、 ベ ン ゼ ン ス ル フ ィ ン酸 ナ ト リ ゥ ム 、 p — ト ル エ ン ス ル フ ィ ン酸ナ ト リ ゥ ム 等のス ル フ ィ ン酸塩類等が挙げ ら れる 。
なお、 一般に歯科用硬化性組成物において は、 使用時 の操作の簡便 さ の理由 か ら 、 硬化 (重合) 手段 と して光 重合が採用 さ れ る こ と が多 く 、 本発明 の歯科用硬化性組 成物において も重合開始剤 と して は光重合開始剤を用 い る のが好適であ る 。 前記 した光重合開始剤 の 中でも 特に 好適な光重合開始剤 を具体的に例示す る と 、 カ ン フ ァ ー キ ノ ン 、 ビ ス ( 2 , 4 , 6 — ト リ メ チ ルベ ン ゾ ィ ル) 一 フ エ ニ ル ホ ス フ ィ ンオキサイ ド、 及ぴ ビ ス ( 2 , 6 — ジ メ ト キ シベ ン ゾ ィ ル) 一 2 , 4 , 4 一 ト リ メ チ ル フ エ 二 ルホ ス フ ィ ンォキサイ ドが挙げ られる。 こ れ ら重合開始 剤は単独で用 レヽ る こ と も あ る が、 2 種以上を混合 して使 用 して も よ い。 重合開始剤の添加量は 目 的に応 じて選択 すれば よ いが、 重合性単量体 1 0 0 重量部に対 して通常 0 . 0 1 〜 3 0 重量部の割合であ り 、 よ り 好ま し く は 0 . 1 〜 5 重量部の割合で使用 さ れる 。
本発明 の歯科用組成物において は、 そ の効果を著 し く 阻害 しな い範囲で、 公知の添加剤を配合する こ と ができ る。 かか る 添加剤 と して は、 重合禁止剤、 顔料、 紫外線 吸収剤等が挙げ ら れる。 ま た、 本発明 の歯科用硬化性組 成物 において は、硬化体の更な る 強度向上を 図 る 目 的で、 表面滑沢性ゃ耐摩耗性が低下 しない範囲で、 更に平均粒 子径が 1 // m よ り 大き レ、無機フ ィ ラ ー を力 P えて も よ い。
本発明 の歯科用硬化性組成物は、 そ の硬化体の拡散度
( D ) が 0 . 0 1 以上であ る こ と を最大の特徴 と する。 こ こ で拡散度 と は、 硬化体に光を照射 した と き の光拡散 性の指標であ り 、 下記式の D と して定義 される も の であ る。
D = { 20 ' c 0 s 20 ) + ( I 70/ cos70° ) } / (2 X I 。) 伹 し、 上記式中 の I。、 I2。、 及び 17。 は、 歯科用硬化性組 成物 を硬化 さ せて作成 した厚 さ 0 . 3 m m の板状試料に、 該試料の表面 に対 して垂直に光を照射 した場合において 光の入射方向 に対 してそれぞれ、 0 ° 、 2 0 ° 、 及び 7 0 ° の方向 に透過 した光強度を意味す る。 こ れ ら光強度 (光度 ) の測定は、 変角光度計を用 いて簡単に行な う こ と ができ る 。 ま た、 三角 関数 ( cos) は光度を測定 した方 向 の余弦を意味 し、 角度の単位は度 ( ° ) であ る。
上記拡散度力 S 0 . 0 1 以上 と な る こ と に よ り 、 本発明 の歯科用硬化性組成物を用 いて、 天然歯に対する色調適 合性の高い修復、 即 ち審美性の高い修復を行な う こ と が 可能 と な る。 よ り 高い色調適合性を得る た め には、 拡散
度は 0 . 0 5 以上で あ る の が好適 で あ り 、 0 . 0 8 以上 であ る の が 更 に好適で あ る 。拡散度 は あ ま り 高すぎ て も 、 歯科用 修復材料 と して必要な透明性 を十分に有す る 事が 困難 と な る た め 、 0 . 5 以下、 よ り 好適に は 0 . 3 以下 で あ る の が 好ま し い。
本発明 の 歯科用硬化性組成物の製造方法は特に限定 さ れな い が 、 例 え ば次の よ う な方法 (本発 明 の製造方法) に よ り 好適 に製造す る こ と が で き る 。
即 ち 、 重合性単量体組成物 ( マ ト リ ッ ク ス 原料組成物 と も い う 。)、 及び平均粒径が 1 〜 2 0 μ πιで あ る複合 フ ィ ラ ー を混合 して歯科用硬化性組成物 を製造す る に 際 し、 該複合 フ イ ラ 一 の 屈折率 ( n F ) と 該モ ノ マ ー組成物 を 硬化 さ せて 得 ら れ る 硬化体の屈折率 と の差の絶対値が 0 . 0 1 以上 と な る よ う に調整す る こ と に よ り 好適 に製造す る こ と が で き る 。
平均粒子径が 1 m未満 の複合 フ ィ ラ ー を用 いた場合 に は 、 拡散度 が 0 . 0 1 以上 と な る 歯科用硬化性組成物 を得 る の が 困難で あ る 。 ま た 、 平均粒子径が 2 0 μ m よ り 大 き い複合 フ ィ ラ ー を用 いた場合、 パサ ツ キやべ タ ツ キ と い っ た操作性の 問題が あ る ばカゝ り でな く 、 機械的 強 度の低下が 起 こ る た め好ま し く な い。 硬化体の機械的 強 度が 高 く 、 硬化性ペー ス ト の操作性に優れ、 よ り 高 い拡 散度 を 有す る 歯科用修復材料 を得 る 事が 出 来 る と い っ た 観点 力、 ら 、 2 〜 : 1 8 μ πι、 よ り 好適 に は 5 〜 1 5 μ πι の 平均粒子径 の複合 フ ィ ラ ー を用 レ、 る の が好ま し い。
本発明 の製造方法で使用する複合フ イ ラ 一は、 そ の平 均粒径が 1 〜 2 0 μ mであ り 、 そ の屈折率が上記の条件 を満足する も の であれば、 そ の粒度分布や製法等は特に 限定 さ れず公知の方法で製造 さ れた複合フ ィ ラ ーを用 い る こ と ができ る。 高い表面滑沢性ゃ耐磨耗性、 並びに高 い機械的強度を得る ため に、 重合性単量体 (以下、 複合 フ ィ ラ ー原料モ ノ マ ー と も い う 。)及び平均粒子径が 0 . 0 0 1 〜 1 ^ 111、 特に 0 . 0 5 〜 0 . 7 w mであ る 球状 若 し く は略球状の無機粒子及びノ又は該無機粒子の凝集 体か ら な る 無機粉体 (複合フ イ ラ 一原料無機フ ィ ラ ー と も い う 。) と を含む重合硬化性組成物 (複合フ ィ ラ ー原料 組成物 と も い う 。)の硬化体を粉砕 して得た も の であ る の が好適であ る 。
こ の と き 複合フ ィ ラ ー原料無機フ イ ラ 一 と し て は 、 前 記第三成分微細フ ィ ラ ー と 同様の も のが使用 でき る 。 即 ち、 一次粒子径の変動係数が 0 . 3 以内 にあ る よ う な単 分散性に優れた も の であ り 、 無機粉体の全体 と して の平 均粒子径が 0 . 0 0 1 〜 2 0 μ πι、 特に 0 . 0 5 〜 5 μ m の範囲であ る 無機フ ィ ラ ーが好適に使用 でき る。 上記無 機粒子は、 X線造影性を有 し、 よ り 耐摩耗性に優れた硬 化体が得 ら れ る こ と 力、 ら 、 シ リ カ と ジル コ ユア を主な構 成成分 と する複合酸化物であ る のが好適であ る 。
なお、 こ れ ら複合フ ィ ラ ー原料無機フ イ ラ 一は粒度分 布や材質が異な る も の を複数種類混合 して用 い る こ と も でき る 。 ま た、 該無機フ イ ラ 一について も 、 後述す る よ
う に、 そ の表面を疎水化処理 してか ら 用 い る こ と が好ま しレヽ 。
ま た、 複合フ ィ ラ ー原料モ ノ マー も 特に限定 さ れず、 本発明 の硬化性組成物の成分であ る重合性単量体 と して 前記 した も の と 同 じ重合性単量体が単独で又は複数種組 合わせて使用 でき る。 複合 フ ィ ラ ー原料組成物にお け る 複合フ ィ ラ ー原料無機フ ィ ラ ー と 複合フ ィ ラー原料モ ノ マー と の量比は特に限定 さ れず、 得 ら れる複合フ ィ ラ ー の強度や屈折率の観点か ら適宜決定すればよ いが、 複合 フ ィ ラ ー原料無機フ ィ ラ ー と 複合フ ィ ラ ー原料モ ノ マ ー の合計質量を基準 と し て複合ブ イ ラ ー原料無機フ ィ ラ ー が 4 0 〜 9 5 質量 0 /0、 特に 6 0 〜 9 0 質量 0 /0であ る のが 好適であ る 。 ま た、 歯科用硬化性組成物の硬化体の透明 性を大き く 低下 さ せないた め に、 複合ブ イ ラ 一原料無機 フ ィ ラ ー の屈折率 と 複合 ブ イ ラ ー原料モ ノ マ ー の屈折率 と の差力 S O . 1 以下、 よ り 好ま し く は、 0 . 0 3 以下 と な る よ う 設定する のが好適であ る。
ま た、 複合フ ィ ラ ー原料組成物には、 上記複合フ イ ラ 一原料無機フ ィ ラ ー及び複合ブ イ ラ ー原料モ ノ マ ー の他 に、 重合禁止剤、 紫外線吸収剤、 顔料等が配合 さ れてい て も よ レヽ 。
複合フ ィ ラ ー原料組成物に光重合触媒及び Z又は化学 重合触媒を添加 して重合硬化 さ せた後、 得 ら れた硬化体 を粉砕 し、 分級する 等 して所望の平均粒子径の複合 フ ィ ラ ー を得る こ と ができ る 。 粉砕方法 と しては、 ボール ミ
ルゃ振動 ミ ル、 ンエ ツ 卜 ミ ノレ等が好適に使用 で き 、 分級 は、 フルィ 、 ェァ一分級機、 ある いは水簸分級等に よ り 行な う こ と がでさ る 。
こ の よ う に して得 ら れた複合フ イ ラ 一は、 マ ト リ ッ ク ス原料組成物 と 混合する に先立ち、 洗浄、 脱色、 及ぴ表 面処理を行っ て も よ い。 脱色は一般的に は、 適切な溶媒 に有機無機複合フ ィ ラ ー を分散 さ せ、 過酸化物 を溶解撹 拌、 場合に よ つ て は加熱する こ と で行われ、 過酸化物 と して は公知の過酸化物が好適に使用 でき る。 表面処理法 と して は、 後述の無機フ ィ ラ一を表面処理す る 要領が 同 様に適用 さ れる
なお、 複合フ ィ フ ーに は、 下記理由 か ら蛍光增 白剤 を 含有 さ せる のが好ま しい。 即 ち、 複合フ イ ラ 一は、 こ れ を得る ため の重合時や粉碎時に着色 してそれ 自 体が黄色 味を帯ぴる こ と が あ り 、 歯科用修復材料 と して適用 した 場合に、 特に無色で透明 な色調を持つ歯の先端部やブ リ 一チ ン グを行つ た歯に対 して用 い る 場合に、 そ の色調を 再現す る の が非常に 困難であ る と い う 問題が あ つ た。
酸化チタ ン等の 白色顔料を添加する こ と に よ り 外観を 白 く 見せる こ と はでき る が、 透明性が著 し く 低下する た め、 白 色顔料の添カ卩に よ り 上記の よ う な問題を解決する こ と はでき ない。 ま た、 有機無機複合フ イ ラ一を過酸化 物等の脱色 に よ つ て脱色する 方法が知 ら れてい る が 一般的な脱色試薬は取扱い上危険な も の が多い う え製造 上煩雑な脱色ェ程を增や さ な ければな ら ず、 ま たそ の脱
色効果 も十分な も のでなかっ た。
こ れに対 して前記の ご と く 、 複合 フ ィ ラ ー に蛍光増 白 剤を含有 さ せる こ と に よ り 、 上記黄色味を 目 立たな く す る こ と が で き 、 歯科用硬化性組成物において透明性が高 く 無色に近い色調を容易 に調整で き る よ う に な る。 こ れ は、 蛍光増 白剤 をペー ス ト 中 に添加する よ り 遥かに高い 增 白 効果が発揮 さ れる か ら であ る 。
こ こ で蛍光増 白剤 と は、 紫外線を吸収 し可視部短波長 側周辺に紫青〜靑緑の蛍光を発する薬剤 を意味 し、 一般 的に蛍光顔料 と 呼ばれ る薬剤 と 必ず し も 一致 しない。 該 蛍光増 白剤 を複合フ ィ ラ ーに配合 しない場合に は、 黄色 味を十分に少な く す る こ と は難 し く な る 。
歯科用複合修復材の黄色味を評価する パラ メ ータ と し ては、 黄色度が一般的に用い られる。 なお、 こ こ でい う 黄色度 と は、 厚 さ 2 m m の歯科用複合修復材の硬化体を 試料 と し、 これを 白 背景に密着 さ せ、 色差計で X Y Z 表 色系 の三刺激値を測定 した と き に得 られる 測定値に基づ いて下記式に従っ て算出 さ れる値を意味する 。
黄色度 ( Y I ) = 1 00 X ( 1 . 28 X - 1 . 06 Z ) / Y
( X , Y, Z : 三刺激値)
歯牙先端部やプ リ 一チ ン グ さ れた歯の よ う な無色に近 い色調を再現する た め には、 上記の方法で算出 した黄色 度の値が 2 0 以下であ る こ と が好ま し く 、 0 〜 1 5 であ る こ と が更に好ま し く 、 0 〜 1 0 であ る こ と が最も 好ま しい。
使用す る蛍光増 白剤 と して は、 公知の も のが特に制限 な く 使用 でき る。 例 と しては、 ピラ ゾ リ ン、 ス チルベン、 ト リ ア ジン、 チア ゾール 、 ベンゾォキサ ゾール、 キサ ン ト ン 、 ト リ ァ ゾーノレ、 ォキサゾーノレ、 チォフ ェ ン、 及び ク マ リ ン の各誘導体が挙げ られ、 具体的化合物名 を例示 する と 、 4 , 4, -ビ ス ( ジフ エ -ル ト リ ア ジ二ノレ) ス チルベ ン 、 ス チ ルベ ニ ル -ナ フ ト ト リ ァ ゾ ール 、 2, 2, - (チ オ フ ェ ン ジィ ノレ) -ビ ス ( t e r t -プチノレ -ベ ン ゾォキサ ゾーノレ)、 2- ( ス チ ノレ ビル - 4 ' ' ) - ( ナ フ ト _1', 2,, 4, 5) — 1, 2, 3— ト リ ア ゾ ー ノレ - 2, , -ス ル ホ ン酸フ エ ニ ルエ ス テ ル 、 7- ( 4' - ク 口 ロ ー 6,,ージェ チ ノレ ア ミ ノ — , 3,, 5, — 卜 リ ァ ジ ン — 4' 一 ィ ル) -ァ ミ ノ — 3 -フ エ 二 ノレ—ク マ リ ン 、 2, 5_ビ ス ( 6, 6' - ビ ス ( t e r t—ブチノレ) —ベ ン ゾォキサ ゾーノレ— 2 -ィ ル) チォ フ ェ ン 、 2, 5—チォフ ェ ンジィ ノレ ( 5— tert—フ、、チ ノレー 1, 3—べ ン ゾ キサ ゾーノレ ) 、 4, 4, -ビ ス ( ベ ン ゾ ォキサ ゾーノレ - 2 - ィ ル) ス チルベ ン 、 ジベンズォキサゾ リ ルエチ レン、 及 ぴ N-メ チノレ - 5 -メ ト キ シナ フ タ一ルイ ミ ド等が挙げ ら れ る。
こ れ ら 蛍光増 白剤は単独で用いて も 、 2 種以上を混合 して使用 して も よ い。 蛍光增 白剤の添加量は 目 的に応 じ て選択すれば よ いが、 複合ブ イ ラ一を製造する 際に用 い られ る重合性単量体 (以下、 複合 フ ィ ラ ー原料モ ノ マー と も い う 。) 1 0 0 重量部に対 して、 通常 0 . 0 0 0 ;! 〜 5 重量部の割合で使用 さ れ、 0 . 0 0 1 〜 0 . 5 重量部 であ る こ と 力 よ り 好適であ り 、 0 . 0 0 5 〜 0 . 0 5 重
量部の割合で使用 さ れる のが最 も 好適であ る 。 蛍光増 白 剤の上記添加量が 5 重量部を越え る 場合は、 歯科用複合 修復材 と し て の諸物性の低下を招 く 恐れが あ る。 ま た、 上記添加量が 0 . 0 0 0 1 重量部に満た ない場合は、 本 発明 の効果が十分に得 ら れない場合が あ る。
本発明の製造方法において使用する マ ト リ ッ ク ス原料 組成物は、 本発明 の歯科用硬化性組成物か ら複合フ ィ ラ 一を除いた も の であ り 、 該組成物の硬化体は、 本発明 の 歯科用硬化性組成物 を硬化 させて得 ら れる硬化体におい て、 複合フ ィ ラ ーが分散する マ ト リ ッ ク ス部分 と な る も の であ る。 したが っ て、 該マ ト リ ッ ク ス原料組成物の硬 化体の屈折率は上記マ ト リ ッ ク ス部分の屈折率 ( n M ) と 同義であ る。
マ ト リ ッ ク ス原料組成物で使用す る 重合性単量体 と し ては、 本発明 の歯科用硬化性組成物で使用す る重合性単 量体 と して前記 した も の が使用 でき る 。 該マ ト リ ッ ク ス 原料組成物 は複合フ ィ ラ ー原料モ ノ マー と 同 じ も の であ つ て も よ いが、 そ の硬化体の屈折率 と 該複合フ イ ラ 一原 料モ ノ マーの硬化体の屈折率 と の差の絶対値が 0 . 0 0 5 〜 0 . 0 5 、 更に好適には 0 . 0 1 〜 0 . 0 3 であ る 異種の も の を用 いた場合には、 拡散度 ( D ) を前記値に 調整 し易 く 、 本発明の効果が特に良好に発揮 さ れる た め 好ま し い。
ま た、 マ ト リ ッ ク ス原料組成物には、 前記第三成分微 細フ イ ラ一を添加する の が好適であ る 。 その際、 第三成
分微細 フ イ ラ 一は、 重合性単量体への分散性を改良す る 目 的でそ の表面を疎水化処理 してか ら 用 い る こ と が好ま しい。 該第三成分微細フ ィ ラ ーを疎水化処理 してか ら 用 いれば、 そ の重合性単量体への分散性が改善 さ れ、 硬化 体の表面滑沢性ゃ耐摩耗性が高 く 、 硬化時の重合収縮が 小 さ く 、 且つ施用時の操作性が良好な各物性バ ラ ン ス に 優れた歯科用複合修復材が得 られる 。
疎水化剤 と しては、 例 えば γ — メ タ ク リ ロ イ ルォキ シ プロ ピ ル ト リ メ ト キ シシラ ン、 へキサ メ チルジシラ ザ ン 等の有機珪素化合物か ら な る汎用 的な シラ ンカ ツ プ リ ン グ剤 も使用 可能であ る が、 上記効果に優れた も の と し て 下記一般式
CH2 = C (RX ) - COO- (CH2 ) n - Si - R2 m R3 ( 3 — m )
[ I ]
{式中 、 R 1 は水素原子又はメ チル基であ り 、 R 2は炭素 数 1 〜 6 のアル コ キシ基、 イ ソ シアナ一 ト 基、 又は塩素 原子で あ り 、 R 3 は炭素数 1 〜 6 の炭化水素基であ り 、 mは 2 ま た は 3 であ り 、 n は 8 〜 2 0 の整数であ る 。 } で表 さ れ る シラ ン化合物 (単に シラ ン化合物 [ I ]と も い う 。) を用 レヽ る のが好ま しい。
一般に、 硬化体の表面滑沢性ゃ耐摩耗性の観点か ら 、 前記 した よ う な汎用的な第三成分微細 フ ィ ラ ー を用 いた 場合に は、 粘稠性の増加の度合いが大き すぎ、 パサ ツ キ 現象が な く な る ま で添加する と ペー ス ト がベた付いた り 容易 に展延でき な く な る位ま で粘度が増大 して しま っ た
り して操作性が却っ て低下 し、 粘度を調節 して操作性低 下を防 ぐた め には重合性単量体を添加せ ざ るを得な く な り 、 結果 と して重合収縮が大き く な っ て しま う 場合が あ つ た。 こ れに対 して、 上記一般式で示 さ れた疎水化剤 に よ り 表面処理 さ れた第三成分微細 フ ィ ラ ーを用 いれば、 こ れ をパサ ツ キ現象がな く な る ま で添加 して もペー ス ト がベた付いた り 、 操作性が低下する こ と が な く 、 前記各 種の物性パ ラ ン ス に特に優れた歯科用複合修復材が得 ら れる た め好ま しい。
上記一般式 [ I ]にお け る R 1 は、 水素原子又 はメ チル 基で あ り 、 R 2 は炭素数 1 〜 6 のアル コ キ シ基、 イ ソ シ アナー ト 基、 又は塩素原子であ り 、 R 3 は炭素数 1 〜 6 の炭化水素基であ り 、 m は 2 ま た は 3 であ り 、 n は 8 〜 2 0 の整数であ る。 n が上記範囲 に あ る こ と に よ り 、 無 機フ イ ラ 一の重合性単量体中への分散性に特に優れ、 ぺ ー ス ト の粘度上昇の程度が特に少な く 、 操作性や重合収 縮の観点において格別に優位な歯科用複合修復材が得 る こ と 力 S可能にな る。
上記 R 2 の炭素数 1 〜 6 の アルコ キ シ基 と し ては、 メ ト キ シ基、 エ ト キ シ基、 n — プロ ポ キ シ基、 お よび i s o 一 プ ロ ポキ シ基等が挙げ ら れ る 。 ま た 、 R 3 の炭素数 1
〜 6 の炭化水素基 と して は、 メ チル基、 ェチル基、 n — プロ ピ ル基、 及び i s o — プロ ピル基等の炭素数 1 〜 6 のアルキル基、 並びに フ エ ニル基等が挙げ られ る。
好適に使用 でき る前記一般式 [ I ]で示 さ れる シラ ン化
合物 (単にシ ラ ン化合物 [ I ]と も い う 。) を具体的に例示 する と 、 次の よ う なィヒ合物を挙げる こ と ができ る。
CH2 = C (CH3) -COO- (CH2) 8 -Si- (0CH3) 3
CH2 = C (CH3) - COO- (CH2) 10 - Si -(0CH3) 3 (以下 、 MDS と 略 す。)
CH2 = C (CH3)-COO- (CH2) 11-Si- (OCH3)3 (以下、 MUDS と 略す。)
CH2 = CH-C00- (CH2) 8 -Si- (0CH3) 3 (以下、 AOS と 略す。)
CH2 = CH-C00- (CH2) 12-Si- (0CH2CH3)3
CH2 = C (CH3) -COO- (CH2) 8 -Si- (0CH2CH3) 3
CH2 = C (CH3) -COO- (CH2) 12-Si- (0CH2CH3) 3 ( 以 下 、 MDDTES と 略す。)
CH2 = C (CH3) -COO- (CH2) 8 -Si-Cl3 (以下、 MOTCS と 略す。)
CH2 = C (CH3)-C00- (CH2) 10-Si- (NC0)3 (以下、 MDTIS と 略す。)
CH2 = C (CH3)-C00- (CH2) 10-Si- (CH3) (0CH3) 2 (以下、 MDMMS と 略す。)
CH2 = C (CH3)-C00- (CH2) 11-Si- (C6H5) (0CH3) 2
これ ら シラ ン化合物 [ I ]は、単独で用 い る こ と も あ る が、 2 種以上を混合 して使用 して も よ い。 ま た、 上記シラ ン 化合物 [ I ]は、 シラ ン化合物 [ I ]以外の公知の表面処理 剤 と 併用 して使用す る事 も でき る。
上記疎水化剤を用 いて の疎水化処理は特に限定 さ れる も の ではな く 、 公知の方法が制限な く 採用 さ れ る 。 疎水 化処理方法を例示すれば、無機フ ィ ラ ー及び疎水化剤 を'、
適当 な溶媒中でボー ル ミ ル等を用 いて分散混合 させ、 ェ バポ レータ ーやス プ レ ー ド ラ イ で乾燥 した後、 5 0 〜 1
5 0 °Cに加熱する 方法や、 無機フ ィ ラ ー及び上記疎水化 剤を ア ル コ ー ル等の溶剤 中 で数時間程度加熱還留す る 方 法、 チタ ネー ト 系カ ッ プ リ ン グ剤 を用 いる 方法、 粒子表 面に前記重合性単量体を グ ラ フ ト 重合 させ る 方法等が挙 げ ら れる 。
こ の時使用 さ れる 上記疎水化剤の量に特に制限は な く 、 得 ら れる複合修復材の機械的物性等を予め実験で確認 し た う えで最適値を決定すればよ いが、 好適な範囲を例示 すれば、 無機フ ィ ラ ー 1 0 0 重量部に対 して、 上記疎水 化剤 1 〜 3 0 重量部の範囲であ る。
さ ら に、 マ ト リ ッ ク ス原料組成物には、 本発明の効果 を阻害 しない範囲内であれば、 重合禁止剤、 顔料、 紫外 線吸収剤、 平均粒子径が 1 μ m よ り 大き い無機フ ィ ラ ー 等を添力 [I して も よ い。
こ れ ら のマ ト リ ッ ク ス原料組成物中 にお け る 重合性単 量体以外の成分の混合方法は特に制限 さ れる も の ではな く 、 重合性単量体 と 複合フ ィ ラ ー と を混合する前におい て、 該重合性単量体に混合する他、 上記 2 成分を混合 し た後 に、 そ の混合物に加 えて も よ い。
本発明の製造方法においては、 0 . 0 1 以上の高い拡 散度 を得る た め に、 重合性単量体組成物、 及び平均粒径 が 1 〜 2 0 μ πιであ る複合フ ィ ラ ー を混合 して歯科用硬 化性組成物 を製造する に際 し、 前記複合ブ イ ラ 一 の屈折
率 ( n F ) と 該重合性単量体組成物 を硬化 さ せて得 ら れ る硬化体の屈'折率 (即 ち、 n M ) と の差 ( n F — n M ) の 絶対値 (以下、 Δ η と 略記する。) 力 S O . 0 1 以上、 よ り 好ま し く は ◦ . 0 1 〜 0 . 0 4 、 更に好ま し く は 0 . 0 1 5 〜 0 . 0 3 と な る よ う に調整する こ と が重要であ る。
こ こ で 、 Δ η を 0 . 0 1 以上に調製する た め には、 マ ト リ ッ ク スモ ノ マ ー組成物の組成或いは複合 フ イ ラ 一原 料組成物、 又はその両方を変 え る こ と に よ り 行な う こ と が で き る 。 一般に、 マ ト リ ッ ク ス モ ノ マー組成物の硬化 体の屈折率 ( η Μ ) は 、 そ の重合性単量体を 単独重合 さ せた時に得 られる重合体の屈折率が高い重合単量体の含 有量を多 く す る こ と 、 或いは必要に応 じて添加する 第三 成分微細 フ ィ ラ ーにおいて、 屈折率が高い成分 (ジル コ 二 ゥ ム 、 バ リ ウ ム、 アル ミ ニ ウ ム等の金属酸化物) を多 く 含む第三成分微細 フ ィ ラ ーを添加する こ と に よ り 高 く する こ と が 出来る。 逆に重合性単量体を単独重合 さ せた 時に得 られる 重合体の屈折率が低い重合単量体の含有量 を多 く する こ と 、 或い は屈折率の低い第三成分微細 フ ィ ラ ーの添加量を多 く す る こ と に よ り 低 く する こ と ができ る 。 ま た、 複合フ ィ ラ ー の屈折率 ( n F ) に つ いて も複 合フ イ ラ 一原料モ ノ マ ー組成、 複合フ ィ ラ ー原料モ ノ マ 一 と 複合フ ィ ラ ー原料無機 フ ィ ラ ー の量比を変え る こ と に よ り 同様に制御でき る 他、 複合ブ イ ラ 一原料無機フ ィ ラ ーの組成を変 え る こ と に よ っ て も制御可能で ある 。
本発明 の製造方法においては、上記 Δ n の調整に際 し、
硬化体の光学的な質感を よ り 天然歯質に近づ け、 よ り 審 美的な修復 を可能 と する ためには、 硬化体の透明性 ( コ ン ト ラ ス ト 比 : C Y b / Y w ) について配慮 して両者 の屈折率を決定す る こ と が好ま しい。 こ こ で コ ン ト ラ ス ト 比 と は、 厚 さ 1 m mの歯科用修復物硬化体の裏側にそ れぞれ標準黒色板 ( も し く は喑箱) と 標準 白 色板を置い た場合の、 三刺激値の一つであ る Y値 ( Y b と Y w ) の 比で示 さ れ、 透明性の指標に も な つ てい る 。 コ ン ト ラ ス ト 比は各成分の屈折率、 配合量及ぴフ イ ラ 一の粒径に大 き く 影響さ れる た め 、一概に規定する こ と はでき ないが、 一般の コ ンポジ ッ ト レ ジ ン の場合には、 重合性単量体の 硬化体 と 、フ ィ ラ ーの屈折率の差が大き いほ ど不透明 に、 屈折率の差が小 さ い ほ ど透明 にな る こ と が知 られてレヽ る 好適に使用 さ れる 歯科用修復材料の コ ン ト ラ ス ト 比 ( C = Y b / Y w ) は、 0 . 3 5 〜 0 . 7 0 、 よ り 好ま し く は 0 . 5 〜 0 . 6 5 であ る。 こ の よ う な コ ン ト ラ ス ト 比 を実現する た め に、 Δ η は 0 . 0 1 、 特に 0 . 0 1 5 以 上であ る こ と に力 Β えて、 0 . 1 以下、 よ り 好ま し く は 0 . 0 4 以下、 更には 0 . 0 3 以下 と する の が好適であ る。
さ ら に、 本発明 の製造方法において は、 歯科用修復材 料の硬化前の透明性 と 硬化後の透明性の差が小 さ く な る よ う に調整する のが好ま しい。 こ れは、 臨床におけ る 充 填時の歯科用修復物 と 天然歯 と の色合わせを容易にする た めであ り 、 重合硬化の前後で透明性の変化を小 さ く す る ため であ る。 硬化前後の透明性の変化については、 フ
ィ ラ ーの粒径や各成分の配合量に大き く 影響 さ れる た め —概に規定する こ と はでき ないが、 一般に硬化前のマ ト リ ッ ク ス原料組成物 自 体の屈折率 と 複合フ ィ ラ ーの屈折 率 ( n F ) と の 差の絶対値 ( Δ η ' ) と Δ η の差の絶対値 が小 さ く な る よ う に調節す る のが好ま しい。 複合フ イ ラ 一を用 レヽ る 本発明 に あっ て は、 無機フ ィ ラ ー と 比較 して 上記屈折率の調整が容易 に達成でき る ため、 特に好ま し い 0
こ の よ う に屈折率差 ( Δ η ) が調整 さ れた複合フ イ ラ 一及びマ ト リ ッ ク ス モ ノ マー組成物 を それぞれ所定量取 つ て十分に混練 し、 さ ら に こ のペース ト を減圧下脱泡 し て気泡を 除去する こ と に よ っ て本発明 の歯科用硬化性組 成物を得る こ と が で き る。
本発明 の歯科用硬化性組成物の用途は特に限定さ れな いが、 具体例 と して は歯科充填用 コ ンポジ ッ ト レジンが 挙げ ら れ る 。 その一般的な使用方法 と しては、 修復すベ き 歯の窩洞 を適切 な前処理材ゃ接着材で処理 した後 に歯 科充填用 コ ンポジ ッ ト レジンを直接充填 し、 歯牙の形に 形成 した後 に専用 の光照射器にて強力 な光を照射 して重 合硬化 さ せ る 方法等が挙げ られる。
本発明 の歯科用硬化性組成物は、 光拡散性が高 く 天然 歯に対する 色調適合性が非常に良好な修復が可能であ り かつ操作性に優れ、 重合収縮が小 さ く 、 高い 曲 げ強度を 有 し、 表面滑沢性ゃ耐磨耗性に優れる 。
実施例 以下、 実施例に よ っ て本発明 を具体的に説明する が、 本発明 は こ れ ら の実施例に制限 さ れる も のではない。 な お、 実施例お よ び比較例で用 いた無機フ ィ ラ ー、 重合性 単量体、 重合開始剤、 及び蛍光増 白剤は以下の通 り であ る 。
〔無機フ ィ ラ ー〕
• F — 1 a ; 球状シ リ カ -ジ ル コ -ァ
テ ト ラ エチ ル シ リ ケー ト ( 日 本 コ ル コ ー ト 化学社製, 製品名 : ェチル シ リ ケー ト 2 8 ) 8 0 g をイ ソ プチル ァ ルコ ー ル (東然石油化学社製) 4 0 0 g と 混合 し、 0 . 0 5 %硫酸水溶液 5 g を加えて 4 0 °Cで約 1 時間攪拌 し な力 S ら加水分解 した。 そ の後、 こ の溶液にテ ト ラ プチル ジル コ ネー ト ( 日 本曹達社製) 2 O g と ナ ト リ ウ ム メ チ ラ ー ト メ タ ノ ール溶液 (濃度 2 8 重量% ) をイ ソ ブチル アル コ ール 2 0 0 g に溶か した溶液を攪拌 しなが ら 混合 して、 テ ト ラ ェチルシ リ ケ一 ト と テ ト ラ ブチルジル コ ネ 一 ト の混合溶液を調整 した。
次に攪拌装置付き 内容積 3 1 ガ ラ ス製容器に メ タ ノ ー ル 1 0 0 0 g , 2 5 % ア ン モ ニ ア水 2 5 0 g を導入 した ア ン モ ニ ア性ア ル コ ール溶液中に攪拌 しなが ら テ ト ラ エ チル シ リ ケー ト を 4 g 添加 し 3 0 分間攪拌 した後に上記 テ ト ラ ェチルシ リ ケ一 ト と テ ト ラ プチル ジルコ ネ一 ト の 混合溶液 を約 6 時間かけて滴下 した。 なお反応中は反応
槽の温度 を 4 0 °Cに保っ た。 反応終了後、 白濁 した反応 槽液か ら エ ノ ポ レータ ーで溶媒を留去 し、 さ ら に 8 0 °C で減圧乾燥す る こ と で乳 白 色の粉体を得た。 さ ら に 、 こ の乳 白 色の粉体を 9 5 0 °Cで 1 時間焼成 した後、 直径 2 0 m mの ァノレ ミ ナボールの入っ たアル ミ ナポ ッ ト に仕込 み、 ボール ミ ルで 5 時間解砕 した。 得 ら れた無機粒子 1 0 0 g を エ タ ノ ール 1 5 0 g に分散 さ せ、 ついで、 γ - メ タ ク リ ロ イ ノレオキ シプ ロ ビル ト リ メ ト キ シ シ ラ ン ( Μ
P S ) 3 g と 水 1.5 g を添カ卩 して均一に混合 し、 80°Cで 2 時間還留 した。 溶媒をエバポ レー タ ーで減圧留去 し、 さ ら に 8 0 °Cで減圧乾燥する こ と で無機フ ィ ラ ー F _ l a (屈折率 1 . 5 2 0 ) を得た。
こ れ ら の シ リ カ ー ジル コ ユ ア粒子 を走查型電子顕微鏡 で観察 した と こ ろ 、 いずれも 平均粒径が 0 . 2 m の独 立 した球状無機粒子 と 、 1 〜 1 0 0 ja mの前記球状無機 粒子の凝集体 (全体の平均粒子径 2 0 μ m ) と が混在 し ていた。
• F — 1 b ; 球状シ リ カ -ジル コ ニ ァ
F - 1 a と 同 じ要領で、 M P S の力、わ り に 10—メ タ ク リ ロ イ ロ キ シデシル ト リ メ ト キ シ シ ラ ン ( M D S ) を用 レヽ る こ と に よ っ て得た無機フ ィ ラ ー。
• F — 2 a ; 球状シ リ カ一ジルコ ユア
原料組成を変更 して F — l a に準 じた方法に よ り 、 屈 折率 1 . 5 4 5 、 平均粒径 0 . の 、 球状シ リ カ 一 ジル コ ユア粒子を得、 こ れを M P S 表面処理 した。
• F _ 2 b 〜 l h ; 球状シ リ カ -ジル コ ユア
F _ 1 と 同 じ要領で、 下記に示す表面処理剤に よ っ て 無機 フ ィ ラ ー F — 2 b 〜 2 h を得た。
F - 2 b ; M D S
F — 2 c ; ll -メ タ ク リ ロ イ ロ キ シ ゥ ンデ シル ト リ メ ト キ シ シ ラ ン ( M U D S )
F - 2 d ; 8 -ァ ク リ ロ イ 口 キ シォ ク チル ト リ メ ト キ シ シ ラ ン ( A O S )
F - 2 e ; 12 -メ タ ク リ ロ イ 口 キ シ ドデ シル ト リ エ ト キ シ シ ラ ン ( M D D T E S )
F — 2 f ; 8 -メ タ ク リ ロ イ ロ キ シォ ク チノレ ト リ ク ロ 口 シ ラ ン ( M O T C S )
F — 2 g ; 10 -メ タ ク リ ロ イ ロ キ シデシル ト リ イ ソ シァ ナ ト シ ラ ン ( M D T I S )
F - 2 h ; 10—メ タ ク リ ロ イ ロ キ シデ シルモ ノ メ チル ジ メ ト キ シ シ ラ ン ( M D MM S )
• F — 3 ; 球状シ リ カ -チ タ ニ ア
屈折率 1 . 5 1 0 、 平均粒径 ; 0 . 2 /x m、 M P S 表 面処理物
• F — 4 ; 球状シ リ カ -酸化ノ リ ウ ム
屈折率 1 . 5 5 0 、 平均粒径 ; 0 . 2 HI 、 M P S 表 面処理物
• F — 5 ; 不定形 シ リ 力 -ジル コ ニ ァ
屈折率 1 . 5 3 0 、 平均粒径 ; 3 . O w m M P S 表 面処理物
〔重合性単量体〕
• M - 1 ; 2 , 2 — ビス [ ( 3 — メ タ ク ロ イ ノレオキ シ一 2 — ヒ ド ロ キ シプ ロ ピルォキ シ) フ エ -ル ]プ ロ パ ン (以下 b i s — G M A と 略す。) Zト リ エ チ レ ン グ リ コ ール ジメ タ ク リ レー ト (以下 3 G と 略す。) (重量比 6 0 / 4 0 ) ; 硬化体の屈折率 1 . 5 4 6
• M— 2 ; 1 , 6 — ビス ( メ タ ク リ ルェ チノレオ キ シカ ノレ ボニルァ ミ ノ ) ト リ メ チルォキサ ン (以下 U D M A と 略 す。) / 3 G (重量比 7 0 / 3 0 ) ; 硬化体の屈折率 1 .
5 1 0
• M _ 3 ; 2 , 2 — ビス ( 4 — メ タ ク リ ロ イ ルォキ シポ リ エ ト キ シフ エ -ル) プ ロ ノ ン (以下 D — 2 . 6 E と 略 す。) / 3 G (重量比 7 0 Z 3 0 ) ; 硬化体の屈折率 1 .
5 5 0
• M - 4 ; b i S — G M A Z 3 G (重量比 4 0 ノ 6 0 ) ; 硬化体の屈折率 1 . 5 3 4
〔重合開始剤〕
• 1 — 1 ; ァ ゾ ビス イ ソ ブチ ロ ニ ト リ ル
• I 一 2 ; tert—ブチノレ ぺ ノレオキ シ -2-ェチノレ へ キサ ノ エ 一 ト
- I 3 ベ ン ゾィ ル ノ ーォキサイ ド
- I 4 ク ミ ノレ ぺ ノレ才キ シォク タ ノ エ一 ト
- I 5 ビス ( 2, 4 , 6 - ト リ メ チルベ ン ゾィ ル) ノ エ 二 ノレホ ス フ ィ ンォキ サイ ド
• C Q ; カ ン フ ァ ー キ ノ ン
• D M P T ; N , N—ジ メ チル - p-ト ル イ ジ ン
〔蛍光増 白剤〕
• W - 1 ; 2, 5 -チ ォ フ ェ ン ジィ ル ( 5— tert—ブ チノレ - 1, 3- ベ ン ゾキサ ソ、、一ノレ )
• W— 2 ; 4, 4 ' -ビ ス ( ベ ンゾォキサゾー ル - 2 -ィ ル) ス チルベ ン
• W - 3 ; N—メ チノレー 5—メ ト キ シ -ナ フ タ一ルイ ミ ド ま た、 以下の実施例、 比較例に示 した、 屈折率、 硬化 体の拡散度、 硬化体の 曲 げ強度の測定、 硬化体の表面滑 沢性、 硬化性ペー ス ト の操作性、 重合収縮及ぴ黄色度の 評価は以下の方法に従っ た。
( 1 ) 屈折率
2 5 °Cにおけ る 屈折率 n D 2 5 を 、 ア ッ ベ屈折計 (ァ タ ゴ社製) を用 いて測定 した。 各無機フ ィ ラ ー の屈折率は 液浸法に よ っ て測定 した。 すなわち 、 無機フ ィ ラ ーをェ タ ノ ー ル中 に分散 さ せ、 こ のス ラ リ ーに対 し 1 — プ ロ モ ナ フ タ リ ンを徐々 に滴下 し、 無機フ ィ ラ ー と 液体の境界 が 目 視で確認でき な く な っ た と こ ろ の分散液の屈折率を 無機フ ィ ラ ー の屈折率 と した。 ま た、 複合 ブ イ ラ 一 の屈 折率は、 無機フ ィ ラ ー と 重合性単量体の硬化体の屈折率 か ら 、 加成性が成 り 立つ と して計算に よ り 算 出 した。
( 2 ) 拡散度
直径 3 O m m X厚 さ 0 . 3 m m の型枠に硬化性ペー ス ト を充填 し、 十分に光重合を行っ て硬化 さ せた後に型枠 力、 ら取 り 出 し、 3 7 °C水中 に 2 4 時間浸漬 した。 こ の試
料片につ い て 、 ゴニ オ フ オ ト メ ー タ ー (村上色彩技術研 究所、 GP- 2000) を用 いて、 透過光の光度分布を測定 した。 拡散度 D は以下の式に従っ て計算 した。
D = { (120/ cos 2 0 ° ) + ( 170/ co 7 0 ° ) } Z ( 2 X 10 ) こ こ で、 I は試料を透過 した光の光度を表 し、 I 20
17。は光の入射方向 に対 してそれぞれ、 0 度、 2 0 度、 7 0 度方向 の光の強 さ を表す。 三角 関数は光度を測定 した 方向 の余弦を示 し、 角度の単位は度で あ る。
( 3 ) 表面滑沢性
幅 2 X高 さ 4 X長 さ 2 0 mm の角柱状の型枠に硬化性ぺ ース ト を充填 し、 十分に光重合を行っ て硬化 さ せた後に 型枠か ら 取 り 出 し、 3 7 °C水中 に 2 4 時間浸漬 した。 こ の試料片表面 を耐水研磨紙 1 5 0 0 番で研磨後、Sof - lex Superfine ( 3 M社製) にて一分間仕上げ研磨 し、 表面の 光沢度 を 目 視に よ り 判定 した。 滑沢性に優れる も の につ いて は〇、 特に滑沢性に優れる も の について は◎、 滑沢 性に劣 る も の については Xの判定 と した。
( 4 ) 曲 げ強度
2 X 2 X 2 5 mm の角柱状の型枠に硬ィヒ性ペース ト を充 填 し 、 十分に光重合を行っ て硬化 さ せた後 に型枠か ら 取 り 出 し、 3 7 °C水中 に 2 4 時間浸漬 した。 こ の試料片 を 試験機 (島津製作所製、 オー ト グラ フ 5 0 0 0 D ) に装 着 し、 支点間距離 2 0 mm、 ク ロ スヘ ッ ドス ピー ド 0 . 5 mm/分で 3 点曲 げ破壊強度を測定 した。
( 5 ) 操作性
硬化性ペ ー ス ト の性状について 、 充填操作の しゃす さ の観点か ら 以下の基準に基づいて評価を行っ た。 すなわ ち、 金属製の充填器を用いてプラ ス チ ッ ク 製の模擬窩洞 に充填操作を行な っ た際に、 ベタ ツ キやノ サ ツ キ と レヽっ た操作性上の問題が全 く な く 、 充填操作性に最 も優れる も の につい て は S 、 ベタ ツ キ と ノ サツ キ のノ ラ ンス が良 く 操作性は 良好だが、 付形を行な う 際に充填器へ付着す る場合があ る も の につレヽて は A、 ベタ ツ キ について はほ ぼ問題ないが、 パサ ツ キが強 く ペー ス ト が切れやすい も のについて は B 、 ベタ ツ キが非常に強 く 充填器に容易 に 付着 し、 充填操作が非常に 困難であ っ た も のについては C の判定 と した。
( 6 ) 重合収縮
直径 6mm, 高 さ 10mm の孔を有する SUS 製割型に、 直径 6mm,高 さ 7mm の SUS 製プ ラ ン ジ ャ ーを填入 して孔の高 さ を 3 mm と し た。 こ れに硬化性ペー ス ト を充填 し、 上力 ら ポ リ プ ロ ピ レ ン フ ィ ルム で圧接 した。 フ ィ ルム面を 下 に 向 けて歯科用可視光線照射器の備 え付けて あ る ガラ ス製 台の上に載せ、 さ ら に SUS 製プラ ンジャ ーの上か ら微小 な針の動き を計測でき る 短針を接触 さ せた。 歯科用可視 光線照射器に よ っ て硬化性ペース ト を重合硬化 させ、 光 照射開始よ り 3 分後の硬化体の収縮 ]を、短針の上下方 向の移動距離か ら算出 した。
( 7 ) 黄色度
歯科用硬化性組成物のペ ー ス ト を 7 ιη ιη φ X 2 m mの
孔を有する型にいれ、 両面はポ リ プ ロ ピ レ ン フ ィ ル ム で 圧接 した。 可視光線照射器 ( ト ク ャマ製、 ノ ヮ一ラ イ ト ) で両面を 3 0 秒づっ光照射 し硬化 さ せた後、 型か ら 取 り 出 して、 色差計 (東京電色製、 TC- 1800MKII)を用レヽて 、 背景色 白 で測定を行い、 下記式に基づいて黄色度 ( YI) を求め た。
黄色度 ( YI) = 100 X ( 1.28 X - 1.06 Z ) / Y
(伹 し、 式中 の X、 Y、 お よ び Z は三刺激値を表 す。)。 '
実施例 1
乳鉢中で、予め重合開始剤 と して I 一 1 を重量比で 0 . 5 %溶解 して あ る 重合性単量体 M— 1 を無機フ ィ ラ ー F — 1 a 、 3 0 0 重量部に対 し て 1 0 0 重量部添加混合 し、 ペー ス ト イ匕 し た。 こ れを、 9 5 °C、 窒素雰囲気下で 1 時 間加熱重合 した。 重合硬化体を振動 ボー ル ミ ルを用 いて 粉砕 し、さ ら に γ -メ タ タ リ ロ イ ノレォキ シプ ロ ビル ト リ メ ト キ シ シ ラ ン 0 . 0 2 重量 0 /0 に よ っ て 、 エ タ ノ ール中 、 9 0 °Cで 5 時間還留する こ と で表面処理を行っ た。 こ れ を複合 ブ イ ラ一 (屈折率 1 . 5 2 7 、 平均粒径 ; 1 2 μ m ) と する 。
重合性単量体 M— 1 に対 して、 重合開始剤 C Q を重量 比で 0 . 5 %、 D M P T を 1 . 5 %カ卩 えて混合 し、 均一 な重合性単量体組成物を調製 して 、 こ れをマ ト リ ッ ク ス と した。 次に、 フ イ ラ 一 と して上記有機無機複合フ イ ラ ーを メ ノ ゥ 乳鉢に入れ、 上記重合性単量体組成物を徐々
に加 えてい き 、 喑所にて十分に混練 し均一な硬化性ぺ一 ス ト と した。 さ ら に こ の ペ ー ス ト を減圧下脱泡 して気泡 を除去 した後 、上記の方法に基づいて各物性を評価 し た。 組成を表 1 に示 した。
ま た、 結果 を表 2 に示 した
表 2
実施例 2 〜 6
実施例 1 と 同様 な方法で、 表 1 に示す組成 に従 っ て有 機複合 フ イ ラ 一及び硬化性ペー ス ト を調整 し、 各物性 を 評価 し た。
実施例 1 ~ 6 の組成全て にお い て 、 高い拡散度 ¾び高
い表面滑沢性が達成 さ れた。
実施例 7
実施例 1 と 同 じ重合性単量体組成物で、 フ ィ ラー組成 を ( A ) 有機無機複合フ ィ ラ ー ( 6 0 重量部) と ( B ) 無機フ ィ ラ ー F — 2 a ( 4 0 重量部) の混合物に変 えて 硬化性ペー ス ト を調整 し、 実施例 1 と 同様な方法で各物 性を評価 した。 組成を表 1 に示 した。 ま た、 結果を表 2 に示 し 7こ。
実施例 8 〜 1 6
実施例 7 と 同様な方法で、 表 1 に示す組成に従っ て有 機複合フ ィ ラ ー及び硬化性ペー ス ト を調整 し、 各物性を 評価 した。
実施例 7 〜 1 6 は本発明 に必須の平均粒径 1 〜 2 0 μ m の有機無機複合フ ィ ラ ー と 、平均粒径 1 μ πι 以下の無機 フ イ ラ 一を組合せた例であ る が、 全ての組成で、 高い拡 散度 と 高い表面滑沢性が達成 さ れてお り 、 さ ら に曲 げ強 度 と ペー ス ト 操作性が 向上 した。
比較例 1
実施例 7 の組成物か ら 有機無機複合フ ィ ラ ー を除いて 硬化性ペー ス ト を調整 し、 実施例 1 と 同様な方法で各物 性を評価 した。 組成を表 1 に示 した。 ま た、 結果を表 2 に示 し に。
比較例 1 は必須成分であ る有機複合フ ィ ラ ーが配合 さ れてお らず、 実施例 よ り も拡散度が大き く 低下 した。 ま た、 ブ イ ラ 一充填率及び曲 げ強度が低 く 、 硬化性ペー ス
ト の操作性 も べたつ き の大 き な も の と な っ た。
比較例 2 、 3
実施例 1 に示 し た有機無機複合フ ィ ラ ー と 同 じ組成及 ぴ製法で、 振動 ボール ミ ルに よ る 粉砕時間 を変 え る こ と に よ っ て 、 平均粒径の よ り 小 さ な有機無機複合フ ィ ラ ー (屈折率 1 . 5 2 7 、 平均粒径 ; 0 . 8 μ ιη )、 と 平均粒 径の よ り 大 き な有機無機複合 フ ィ ラ ー (屈折率 1 . 5 2 4 、 平均粒径 ; 4 5 μ m ) を調整 し た。 実施例 5 と 同 じマ ト リ ッ ク ス 組成で、 有機無機複合 フ ィ ラ ー を 上記の も の に変 えて硬化性ペー ス ト を調整 し 、 実施例 1 と 同様 な方 法で各物性 を評価 し た。 組成を表 1 に示 し た。 ま た 、 結 果を表 2 に示 した。
比較例 2 で用 い ら れて い る 有機無機複合 フ ィ ラ ー の 平 均粒径は本発明 の範囲 よ り も 小 さ い も の で あ り 、 実施例 と 比較 して拡散度が 大幅 に低下 した。 更 に 、 フ イ ラ 一充 填率及び曲 げ強度が低 く 、 硬化性ペー ス ト の操作性 も ベ たつ き が大 き レヽ も の と な っ た。
ま た 、 比較例 3 で用 レ、 ら れて い る 有機無機複合フ イ ラ 一 の平均粒径は本発明 の範囲 よ り も 大 き く 、 曲 げ強度が 低 く 、 硬化性ペース ト の操作性 も ば さ っ き やべたつ き が 大 き レ、 も の と な っ た。
比較例 4
有機無機複合 フ ィ ラ ー の原料で あ る 無機 フ ィ ラ ー F — 1 a を F — 2 a に変 え、 それ以外は実施例 1 と 同 じ製法 及び組成で有機無機複合 フ ィ ラ ー (屈折率 1 . 5 4 5 、
平均粒径 ; 1 2 μ m ) を調整 した。 実施例 1 と 同 じマ ト リ ッ ク ス組成で、 有機無機複合フ ィ ラ ーを上記の も の に 変えて硬化†生べ一ス ト を調整 し、 実施例 1 と 同様な方法 で各物性を評価 した。 組成を表 1 に示 した。 ま た、 結果 を表 2 に示 した。
法に
比較例 4 は用い ら れる有機無機複合 フ ィ ラ ー と 硬化後 の マ ト リ ッ ク ス と の屈折率差が 0 . 0 1 以下 と 小 さ い例 であ り 、 実施例 と 比較 して著 し く 拡散度が低下 した。
比較例 5
実施例 1 の組成 おいて 、 有機無機複合フ ィ ラ ー を無 機フ イ ラ一 F — 5 変え て硬化性ペー ス ト を調整 し、 実 施例 1 と 同様な方 で各物性を評価 した。 組成を表 1 に 示 した。 ま た 、 結 を表 2 に示 した。
比較例 5 は用 いた フ ィ ラ ーが無機単独の大き い粒子の ため実施例 と 比較 して表面滑沢性が大 き く 劣っ ていた。
実施例 1 7 〜 2 3
実施例 1 1 において、 ( Β )無機フ ィ ラ ー F — 2 a に代 えて表 3 に示 した 機フ イ ラ一 F — 2 b 〜 F — 2 h を用 いた以外は、 実施例 1 1 と 同様な方法で硬化性ぺ一ス ト を調整 し評価 した 組成及び結果を表 3 に示 した。
実施例 2 4
実施例 1 7 と 同 じ無機フ ィ ラ ー及び重合性単量体組成 物で、 ( a )複合フ イ ラ一原科無機フ ィ ラ ーを F — 1 a か ら F — l b に変えて硬化性ペース ト を調整 し、 各物性を 評価 した。 結果を表 3 に示 した。
実施例 2 5 、 2 6
実施例 1 7 と 同 じ無機 フ ィ ラ ー、 有機無機複合フ イ ラ ー及ぴ重合性単量体組成物で、 フ ィ ラ ー組成を ( A ) 有 機無機複合 フ ィ ラ ー : ( B ) 無機フ ィ ラ ー F — 2 b 力 S 8 0 2 0 も し く は 4 0 : 6 0 (いずれ も 重量部) と の混 合物 に変 えて硬化性ペー ス ト を調整 し、 同様な方法で各 物性を評価 した。 結果を表 3 に示 した。
実施例 1 7 〜 2 6 の組成全て において、 硬化前後 の重 合収縮が よ り 小 さ く 、 さ ら に硬化性ペー ス ト の操作性が 更に良好な硬化性組成物が達成 さ れた。
表 3
フィラー
(A)有機無機複合フィラー (B) 屈折率 曲げ強
充填率 重合収 拡散度
無機 度 操作性
(a)無 (b)重合 (a)配合量 [重 縮 [%] D 滑沢性
フィラー (A) (B) Δη0 25 [MPa] 機粒子 性単量体 [重量0 /0] 量。 /0]
実施例 1 1 F-1 a M-4 75 F-2a 60 40 0.021 80 1.7 0.19 140 A 実施例 15 F - 1a M-4 75 F-2a 80 20 0.019 78 1.9 0.1 1 ◎ 132 A 実施例 16 F - 1a M-4 75 F-2a 40 60 0.018 80 1.7 0.11 ◎ 136 A 実施例 1 7 F-1a M-4 75 F-2b 60 40 0.021 83 1.2 0.18 ◎ 141 S 実施例 18 F - 1a M-4 75 F - 2c 60 40 0.021 83 1.2 0.17 ◎ 138 S 実施例 19 F-1a M-4 75 F-2d . 60 40 0.021 82 1.3 0.19 ◎ 137 S 実施例 20 F-1a M-4 75 F-2e 60 40 0.021 84 1.1 0.17 ◎ 141 S 実施例 21 F-1a M-4 75 F-2f 60 40 0.021 82 1.3 0.18 136 S 実施例 22 F-1a M-4 75 F-2g 60 40 0.021 83 1.2 0.20 ◎ 140 S 実施例 23 F-1a M-4 75 F-2h 60 S? I卿 40 0.021 84 1.1 0.18 ◎ 139 S 実施例 24 F-l b M-4 80 F-2b 60 40 |傘| 0.022 83 1.2 0.16 ◎ 142 S 実施例 25 F - 1a M-4 . 75 F-2b 80 20 0.019 82 1.4 0.12 130 S 実施例 26 F-1a M-4 フ 5 F-2b 40 60 0.018 83 1.2 0.14 ◎ 140 S
実施例 2 7 〜 3 7
重合性単量体 M— 4 中 に、 表 4 に示 した各種蛍光増 白 剤を重量比で 0 . 0 1 %、 各種重合開始剤を重量比で 0 . 5 %予め溶解 させてお き 、 無機フ イ ラ 一 F _ l a 、 3 0 0 重量部に対 して上記蛍光増 白剤及び重合開始剤を含む IV [ — 4 を 1 0 0 重量部添加混合 し、 乳鉢でペー ス ト 化 し た。こ れを、重合開始剤カ I 一 1 〜 I 一 4 の場合は 9 5 °C 窒素加圧下で一時間加熱す る こ と に よ っ て 、 ま た重合開 始剤カ S I — 5 の場合は、 可視光線照射器 ( ト ク ャマ製、 パ ワ ー ラ イ ト ) で両面を 3 0 秒づっ光照射する こ と に よ つ て重合硬化 させた。 こ の硬化体を、 振動ボール ミ ルを 用 いて粉砕 し、さ ら に 0 -メ タ ク リ ロ イ ルォキ シプロ ピ ル ト リ メ ト キ シシラ ン 0 . 0 2 重量 0 /0 に よ っ て 、 エタ ノ ー ル中 、 9 0 °Cで 5 時間還留す る こ と で表面処理を行い、 平均粒径 1 2 μ m の複合フ ィ ラ ー を得た。
重合性単量体 M— 1 に対 して、 重合開始剤 C Q を重量 比で 0 . 5 % 、 D M P T を 1 . 5 %加えて混合 し、 均一 な重合性単量体組成物を調製 した。 次に、 上記の方法に よ っ て調製 した各有機無機複合フ ィ ラ ー 3 0 0 重量部 を メ ノ ウ 乳鉢に入れ、 上記重合性単量体組成物 1 0 0 重量 部を徐々 に力 Π えてい き 、 暗所にて十分に混練 し均一な硬 化性ペー ス ト と した。 さ ら に こ のペー ス ト を減圧下脱泡 して気泡を除去 した後、 上記の方法に基づいて硬化体の 各物性を評価 した。 組成及び結果を表 4 に示 した。
なお、 上記実施例 2 7 において、 複合フ ィ ラ ーが蛍光
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表 4
実施例 3 8 〜 4 8
実施例 2 7 において、 有機無機複合 フ ィ ラ ー 3 0 0 重 量部に代えて ( A ) 有機無機複合フ ィ ラ ー と ( B ) 無機 フ ィ ラ ー F — 2 a と の混合比が表 4 に示 さ れる よ う な混 合フ イ ラ 一 4 0 0 重量部を用 い る 以外は、 実施例 2 7 と 同様な方法で硬化性ペース ト を調整 し評価 した。 組成及 び結果を表 4 に示 した。
なお、 上記実施例 3 8 において 、 複合フ ィ ラ ーが蛍光 增 白剤 を含有 していない以外は、 同一の系 に相 当する 前 記実施例 1 1 の重合性単量体組成物 の硬化体の 黄色度 ( YI ) も 測定 した と こ ろ、 2 2 であ っ た。
実施例 4 9
実施例 4 の組成において、 重合性単量体組成物 M— 1 中 に W— 1 を重量比で 0 . 0 1 %予め溶解 して用 い る 以 外は、 実施例 4 と 同様な方法で硬化性ペース ト を調整 し 評価 した。 組成及び結果を表 4 に示 した。
実施例 5 0
実施例 1 1 の組成において、 重合性単量体組成物 M— 1 中に W— 1 を重量比で 0 . 0 1 %予め溶解 して用い る 以外は、 実施例 1 1 と 同様な方法で硬化性ペース ト を調 整 し評価 した。 組成及び結果を表 4 に示 した。
実施例 2 7 〜 4 8 のすベての組成において、 有機無機 複合フ ィ ラ ー 中 に蛍光増 白剤を配合 さ せる こ と に よ っ て 蛍光增 白剤を添加 しない場合、 並びに単にペース ト 中 に 添加 した場合 よ り 黄色度の低い硬化体を得る こ と ができ
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