明 細 書 医薬又は化粧料 技術分野
本発明は、 特に水生生物由来の生理活性物質の医薬または化粧料としての用途 に関する。 背景技術
水生生物由来の生理活性物質としてはフコィダンが知られている。 フコィダン とは藻類、 棘皮動物等に含まれている硫酸化フコース含有多糖であり、 硫酸化フ コースを構成糖として含むものである。
フコィダンの生理作用としては、 がん増殖抑制活性、 がん転移抑制活性、 抗凝 血活性、 抗ウィルス活性等が知られており、 医薬品等としての用途開発が期待さ れている。 本発明はフコィダンの新たな生理作用に関し、 その目的はフコィダン、 その分 解物またはその塩を利用した医薬または化粧料を提供することにある。 発明の開示
本発明を概説すれば、 本発明の第 1の発明は、 フコィダン、 その分解物および それらの塩からなる群より選択される一つ以上を有効成分として含有することを 特徵とする、 型トランスフォーミング増殖因子産生増強を必要とする疾患の治 療剤もしくは予防剤、 しわ改善剤もしくは予防剤、 皮膚の弾力性向上剤もしくは 弾力性維持剤、 皮膚肥厚改善剤もしくは予防剤、 およびコラーゲン減少抑制剤も しくは産生増強剤、 のいずれかとして使用される医薬に関する。 なお、 本明細書
において、 本発明の第 1の発明の主題を単に 「医薬」 という場合がある。
本発明の第 2の発明は、 フコィダン、 その分解物およびそれらの塩からなる群 より選択される一つ以上を有効成分として含有することを特徵とする、 ^型トラ ンスフォ一ミング増殖因子産生増強用、 しわ改善用もしくは予防用、 皮膚の弾力 性向上用もしくは弾力性維持用、 皮膚肥厚改善用もしくは予防用、 およびコラー ゲン減少抑制用もしくは産生増強用、 のいずれかに使用される化粧料に関する。 なお、 本明細書において、 本発明の第 2の発明の主題を単に 「化粧料」 という場 合がある。
本発明の第 3の発明は、 フコィダン、 その分解物およびそれらの塩からなる群 より選択される一つ以上を個体に投与することを特徵とする、 型トランスフォ 一ミング増殖因子産生増強方法、 しわ改善もしくは予防方法、 皮膚の弾力性向上 もしくは弾力性維持方法、 皮膚肥厚改善もしくは予防方法、 およびコラーゲン減 少抑制方法もしくは産生増強方法、 のいずれかの方法に関する。
本発明の第 4の発明は、 S型トランスフォーミング増殖因子産生増強、 しわ改 善もしくは予防、 皮膚の弾力性向上もしくは弾力性維持、 皮膚肥厚改善もしくは 予防、 およびコラーゲン減少抑制もしくは産生増強、 のいずれかを行う薬剤を製 造するための、 フコィダン、 その分解物およびそれらの塩からなる群より選択さ れる一つ以上の使用に関する。 図面の簡単な説明
第 1図は、 ガゴメ昆布由来フコィダンの D E A E—セル口ファイン A— 8 0 0 力ラム溶出バタ一ンを示す図である。 発明を実施するための最良の形態
本発明の医薬および化粧料は、 フコィダン、 その分解物およびそれらの塩から なる群より選択される一つ以上を有効成分として含有することを特徵とする。 本
発明の所望の効果の発現は、 本発明者らが見出した当該有効成分により発揮され る、 ;8型トランスフォーミング増殖因子 (T G F— ) 産生増強作用、 しわ改善 作用もしくは予防作用、 皮膚の弾力性向上作用もしくは弾力性維持作用、 皮膚肥 厚改善作用もしくは予防作用、 および//またはコラーゲン減少抑制作用もしくは 産生増強作用に基づくものである (以下、 これらの有効成分の作用を単に 「生理 作用」 という場合がある) 。
なお、 本明細書において 「増強」 には、 本発明の有効成分の作用前に比し、 作 用後において目的物質の量が増加するという態様と共に、 本発明の有効成分を作 用させることにより目的物質を生起せしめるという態様 (誘導) を含む。
本発明におレ、て有効成分として使用されるフコィダンとは硫酸化フコースを構 成成分として含む硫酸化フコース含有多糖であり、 前記生理作用を有していれば 良く、 特に限定はない。 当該フコィダンの好適な材料としては、 藻類、 例えばガ ゴメ昆布、 マ昆布、 トロロ昆布、 ワカメ、 クロメ、 ァラメ、 カジメ、 ジャイアン トケルプ、 レツソニァ ニグレセンス、 モズク、 ォキナヮモズク、 ァスコフイラ ム ノ ドッサム、 ェクロニァ マキシマ (Ecklonia maxi ) 、 ダ一ピリア (Du rvillaea) 等の昆布目、 ながまつも目、 ひばまた目等の褐藻類に属する海藻等、 および棘皮動物、 例えばナマコ、 ゥニ、 ヒトデ等が例示される。 中でも、 昆布目 の海藻は優れた T G F - 産生増強作用を有するフコィダンを多く含んでおり、 原料として好適である。 従って、 本発明において有効成分として使用されるフコ ィダンとしては藻類由来または棘皮動物由来のものが好ましく、 褐藻類由来のも のがより好ましい。
これらのフコィダンの調製はそれぞれ公知の方法で調製すれば良く、 粗調製物 、 精製物又はいくつかの分子種に分けたフコィダン等を本発明に使用できる。 例えばガゴメ昆布からフコィダンを調製し、 該フコィダンからグルクロン酸含 有フコィダン (以下、 U—フコィダンと称す) とグルクロン酸非含有フコィダン (以下、 F—フコィダンと称す) を分離でき、 本発明の有効成分としてそれぞれ
のフコィダンを使用できる。 また、 ガゴメ昆布から硫酸化フコガラクタン (以下
、 G—フコィダンと称す) を調製し、 使用できる。
U—フコィダン及び F—フコィダンは、 例えばガゴメ昆布からフコィダンを調 製後、 陰イオン交換樹脂、 界面活性剤等を用いて分離される。 ガゴメ昆布由来 U —フコィダン及び F—フコィダンの存在比は約 1 : 2であり、 U—フコィダンは フコース、 マンノース、 ガラクト一ス、 グルクロン酸等を含み硫酸含量は約 2 0 %、 F—フコイダンはフコースとガラクトースを含み、 硫酸含量は約 5 0 %、 分 子量は両物質共に約 2 0万を中心に分布している (第 1 8回糖質シンポジウム要 旨集、 第 1 5 9頁、 1 9 9 6年) 。
例えばガゴメ昆布から調製したフコィダン溶液を D E A E—セル口ファイン A 一 8 0 0カラムにアプライ後、 N a C 1含有緩衝液にて濃度勾配法により溶出さ せることにより、 U—フコィダンと F—フコィダンに分離できる。 第 1図にその 1例を示す。 すなわち第 1図は U—フコィダンと F—フコィダンの分離を示す図 であり、 図中前ピークが U—フコィダン、 後ピークが F—フコィダンである。 フコィダンを含有するナマコとしては、 例えば特開平 4一 9 1 0 2 7号公報に 記載のナマコがあり、 当該公報記載の方法にてナマコよりフコィダンを調製でき る。 また、 市販のフコィダンを使用することもできる。
本発明において有効成分として使用するフコィダンの分解物 (以下、 本発明の 分解物と称することがある。 ) は、 酵素学的方法、 化学的方法、 物理学的方法等 の公知の方法にてフコィダンを分解し、 T G F _ S産生増強作用、 しわ改善作用 もしくは予防作用、 皮膚の弾力性向上作用もしくは弾力性維持作用、 皮膚肥厚改 善作用もしくは予防作用、 およぴ またはコラーゲン減少抑制作用もしくは產生 増強作用を指標として所望の分解物を選択することにより得られる。
本発明で使用するフコィダンの分解物の好適な調製方法としては、 例えば酸分 解法があり、 フコィダンの酸分解により、 前記生理作用を有する分解物を調製で きる。
本発明で使用するフコィダンの酸分解条件としては、 本発明の分解物が生成す る条件であれば、 特に限定はない。 例えばフコィダンを酸水溶液等に溶解または けん濁し、 酸分解反応を行うことにより、 本発明の分解物を得ることができる。 また、 反応時の加熱により、 本発明の分解物の生成に必要な時間が短縮される。 フコィダンを溶解またはけん濁する酸の種類は特に限定するものではないが、 塩 酸、 硫酸、 硝酸等の無機酸、 クェン酸、 ギ酸、 酢酸、 乳酸、 リンゴ酸、 ァスコル ビン酸等の有機酸、 また陽イオン交換樹脂、 陽イオン交換繊維、 陽イオン交換膜 等の固体酸が使用可能である。
酸の濃度も特に限定はないが、 好ましくは 0 . 0 0 0 1〜5規定、 より好まし くは 0 . 0 1〜1規定程度の濃度で使用可能である。 また、 反応温度も特に限定 はないが好ましくは 0〜2 0 0 °C、 より好ましくは 2 0〜1 3 0 °Cに設定すれば 良い。
また、 反応時間も特に限定はないが、 好ましくは数秒〜数日に設定すれば良い 。 酸の種類と濃度、 反応温度及び反応時間は、 本発明の分解物の生成量、 分解物 の重合度により適宜選択すれば良い。 例えば、 本発明の分解物の製造に際しては 、 クェン酸、 乳酸、 リンゴ酸等の有機酸を使用し、 酸の濃度は数 1 O mM〜数 M 、 加熱温度は 5 0〜1 1 0 °C、 好適には 7 0〜9 5 °C;、 加熱時間は数分〜 2 4時 間の範囲から適宜選択することにより、 本発明の分解物を調製できる。 フコイダ ンの酸分解物としてはガゴメ昆布由来フコィダンの酸分解物が例示され、 当該分 解物は T G F— 産生増強作用、 しわ改善作用もしくは予防作用、 皮膚の弾力性 向上作用もしくは弾力性維持作用、 皮膚肥厚改善作用もしくは予防作用、 および Zまたはコラーゲン減少抑制作用もしくは産生増強作用の強い新生理機能を有す る食物繊維としても使用できる。
本発明の分解物は、 T G F—;8産生増強作用、 しわ改善作用もしくは予防作用 、 皮膚の弾力性向上作用もしくは弾力性維持作用、 皮膚肥厚改善作用もしくは予 防作用、 および またはコラーゲン減少抑制作用もしくは産生増強作用を指標と
してさらに分画でき、 例えば酸分解物をゲルろ過法、 分子量分画膜による分画法 等により分子量分画できる。
ゲルろ過法の例としては、 セル口ファイン GCL— 3 0 0を使用し、 例えば分 子量 25 0 0 0超、 分子量 25 0 0 0〜 1 0 0 0 0超、 分子量 1 0 0 0 0〜 5 0 0 0超、 分子量 5 0 0 0以下等の任意の分子量画分を調製でき、 セル口ファイン GCL- 25を用い、 例えば分子量 5 0 0 0以下の画分を分子量 5 0 0 0〜3 0 0 0超、 分子量 3 0 0 0〜 20 0 0超、 分子量 2 0 0 0〜1 0 0 0超、 分子量 1 0 0 0〜5 0 0超、 分子量 5 0 0以下等の任意の分子量画分に調製できる。 また、 本発明の分解物は、 限外ろ過膜を用いて工業的に分子量分画でき、 例え ばダイセル社製 FE 1 0 -FUSO 3 8 2を用いて分子量 3 0 0 0 0以下の画分 を、 同 FE— FUS— T 6 5 3を用いて分子量 6 0 0 0以下の画分を調製できる 。 更にナノフィルター膜を用いて分子量 5 0 0以下の画分を得ることもでき、 ま た、 これらのゲルろ過法や分子量分画法を組み合せて任意の分子量画分を調製で きる。
本発明で使用できる前記生理作用を有するフコィダンの分解物としては、 以下 の式 ( I ) 〜式 ( I V) で表される化合物が例示きれ、 これらの化合物は国際公 開第 9 7 2 6 8 9 6号パンフレツト、 国際公開第 9 9Z4 1 28 8号パンフレ ット、 国際公開第 0 0 5 04 6 4号パンフレツトに記載の方法で調製できる。 また、 本発明の分解物としては、 国際公開第 9 7/ 2 6 8 9 6号パンフレツト、 国際公開第 9 9/4 1 2 8 8号パンフレツト、 国際公開第 0 0 5 04 6 4号パ ンフレツトに記載のフコィダンの分解物も例示される。
(式中、 Rは OH又は OS0
3 Hである。 )
(式中、 Rは OH又は OS03 Hである。 )
(式中、 Rは〇H又は〇S〇3 Hである。 ) なお、 式 (I)で表される化合物の例としては後述の式 (V)で表される化合 物が、 式 (I I)で表される化合物の例としては後述の式 (VI) および式 (V I I) が、 また、 式 (I I I)で表される化合物の例としては式 (VIII)で表
される化合物が挙げられる。
式 (I)で表される化合物は、 例えば前記 F—フコィダンを、 アルテロモナス s p. SN- 1009 (FERM BP- 5747)が産生するェンド型硫酸 化多糖分解酵素 (F_フコィダン特異的分解酵素) を用いて分解し、 得られた分 解物より精製して得ることができる。 当該化合物中の硫酸基の含量、 部位につい てはその分解物中より、 任意のものを精製できる。 また当該分解物中には式 (I ) で表される化合物の多量体も含有されており、 目的に応じて分離、 精製できる 式 (I I) と式 (I I I)で表される化合物は、 例えば前記 U—フコィダンを 、 フラボバクテリゥム sp. SA- 0082 (FERM BP— 5402 ) が産生するエンド型硫酸化多糖分解酵素 (U -フコィダン特異的分解酵素) を用 いて分解し、 得られた分解物より精製して得ることができる。 当該化合物中の硫 酸基の含量、 部位については任意のものを分解物中より精製できる。 また当該分 解物中には各々式 (I I) または式 (I I I)で表される化合物を基本骨格とす る、 その多量体も含有されており、 目的に応じて分離、 精製できる。
また、 ガゴメ昆布由来フコィダンを、 アルテロモナス s p. SN- 1009 (FERM BP- 5747)が産生する F—フコィダン特異的分解酵素および フラボパクテリゥム sp. SA- 0082 (FERM BP— 5402)が 產生する U—フコィダン特異的分解酵素で分解し、 得られた分解物を精製して、 前記 G -フコィダンを調製できる。
前記フラボバクテリゥム s p. SA- 0082は G—フコィダンを特異的 に分解するエンド型硫酸化多糖分解酵素 (G—フコィダン特異的分解酵素) をも 産生する。 当該 G—フコィダン特異的分解酵素を G—フコィダンにさらに作用さ せて当該 G—フコィダンの分解物を調製し、 目的に応じ分解物を精製し、 当該分 解物中より本発明において有効成分として使用しうる分解物を調製することもで きる。 式 (IV)で表される化合物はその例である。 当該化合物中の硫酸基の含
量、 部位については任意のものを分解物中より精製できる。 また、 当該分解物中 には式 ( I V) で表される化合物を基本骨格とする、 その多量体も含有されてお り、 目的に応じて分離、 精製できる。
なお、 上記各酵素については、 国際公開第 9 7 / 2 6 8 9 6号パンフレツトぉ よび国際公開第 0 0 Z 5 0 4 6 4号パンフレツトに記載されている。
また、 後述の製造例 2 — (3 ) に記載のごとく、 フコィダンまたはその分解物 に対し硫酸基をさらに付加してなる高硫酸化体も本発明において有効成分として 使用し得る。
本発明において有効成分として使用されるフコィダンまたはその分解物の塩と しては、 たとえば、 アルカリ金属塩、 アルカリ土類金属塩、 有機塩基等との塩が 例示される。 たとえば、 ナトリウム、 カリウム、 カルシウム、 マグネシウム、 ァ ン乇ニゥム、 またはジエタノールァミン、 エチレンジァミン等との塩が挙げられ る。 これらの塩は、 たとえば、 フコィダン等に存在する硫酸基やカルボキシル基 を公知の方法により塩に変換することで得られる。 かかる塩としては薬理学的に 許容され得る塩が好ましい。
なお、 本発明の有効成分の生理作用の発現は後述の実施例に記載の方法により 評価することができる。 たとえば、 TG F— /5産生増強作用については実施例 1 に記載の方法により、 しわ改善作用もしくは予防作用、 皮膚の弾力性向上作用も しくは弾力性維持作用、 皮膚肥厚改善作用もしくは予防作用、 および またはコ ラーゲン減少抑制作用もしくは産生増強作用については、 実施例 5、 6、 8、 9 および/または 1 0に記載の方法により評価することができる。 なお、 細胞内で の I型コラーゲンの産生量は、 その前駆体である I型プロコラーゲン (typel pr o - collagen) 産生量に反映される。 すなわち、 I型プロコラーゲン産生量を調べ ることにより、 I型コラーゲン産生の変化を知ることができる。
本発明の第 1の態様である医薬は、 本発明における前記有効成分を含有してな るものであり、 TG F— /8産生増強を必要とする疾患の治療剤もしくは予防剤、
しわ改善剤もしくは予防剤、 皮膚の弾力性向上剤もしくは弾力性維持剤、 皮膚肥 厚改善剤もしくは予防剤、 またはコラーゲン減少抑制剤もしくは産生増強剤とし て提供される。
トランスフォーミング増殖因子 (TGF) には 型 (TGF— ) と;8型 (T GF— が存在する。 特に TGF— 8は細胞増殖の抑制、 細胞分化の促進、 免 疫機能の抑制、 繊維芽細胞の走化性の亢進など多彩な生理活性を有し、 さまざま な疾患の治癒に関連すると考えられている。 例えば糖尿病性網膜症、 粥状動脈硬 化の初期病変、 骨折、 心筋梗塞、 虚血再還流後の心筋梗塞、 脳梗塞、 網膜剝離な どの治療または予防効果、 創傷治癒促進効果などが知られている。 従って、 TG F― 産生を増強することにより、 これらの疾患の治療または予防効果が期待さ れ o
すなわち、 本発明において、 TGF— 産生増強を必要とする疾患とは TGF 一 産生を増強することにより治療または予防することが可能な疾患であり、 例 えば糖尿病性網膜症、 粥状動脈硬化、 骨折、 心筋梗塞、 虚血再還流後の心筋梗塞 、 脳梗塞、 網膜剝離、 創傷などが例示される。 本発明の有効成分は TGF— ^産 生増強作用を有しており、 当該有効成分を含有してなる、 本発明の治療剤または 予防剤は、 かかる疾患の治療または予防に有効である。 なお、 TGF— /3には様 々なァイソフォームが存在するが、 本発明において有効成分として使用されるフ コィダン、 その分解物および またはそれらの塩は、 TGF— のァイソフォー ムの中でも、 特に TGF— ;8, を産生増強する作用に優れており、 当該有効成分 により産生増強される TGF— y8としては好適には TGF— ^! が例示される。 また、 本発明の有効成分は、 しわ改善作用もしくは予防作用、 皮膚の弾力性向 上作用もしくは弾力性維持作用、 皮膚肥厚改善作用もしくは予防作用、 および Ζ またはコラーゲン減少抑制作用もしくは産生増強作用を有する。 従って、 当該有 効成分を含有してなる、 本発明のしわ改善剤もしくは予防剤、 皮膚の弾力性向上 剤もしくは弾力性維持剤、 皮膚肥厚改善剤もしくは予防剤、 あるいはコラーゲン
減少抑制剤もしくは産生増強剤は、 しわ改善もしくは予防等に優れた効果を発揮 する。 たとえば、 本発明のしわ改善剤もしくは予防剤、 皮膚の弾力性向上剤もし くは弾力性維持剤、 皮膚肥厚改善剤もしくは予防剤、 またはコラーゲン減少抑制 剤もしくは産生増強剤を肌に塗布することにより、 日光暴露、 紫外線照射、 乾燥 等の外的要因、 および老化現象として起こる内的要因により誘発される、 いずれ のしわ形成、 皮膚の弾力性の低下、 皮膚の肥厚の増大またはコラーゲン減少をも 改善または予防することができる。 なお、 本発明において、 しわ改善とは、 しわ の長さを短くする、 しわの深さを浅くする、 もしくはしわをなくすことを意味す る。
続いて、 本発明の医薬の製造方法について説明する。 本発明の医薬は、 フコィ ダン、 その分解物およびそれらの塩からなる群より選択される一つ以上を有効成 分とするものであり、 当該有効成分を公知の医薬用担体と組合せて製剤化すれば 良い。 一般的には、 本発明にかかる有効成分を薬学的に許容できる液状又は固体 状の担体と配合し、 所望により、 溶剤、 分散剤、 乳化剤、 緩衝剤、 安定剤、 賦形 剤、 結合剤、 崩壊剤、 滑沢剤等を加えて、 錠剤、 顆粒剤、 散剤、 粉末剤、 カプセ ル剤等の固形剤、 通常液剤、 懸濁剤、 乳剤等の液剤とする。 また、 使用前に適当 な担体の添加によって液状となし得る乾燥品や、 外用剤とすることもできる。 医薬用担体は、 本発明の医薬の投与形態および剤型に応じて選択することがで き、 経口剤の場合は、 例えばデンプン、 乳糖、 白糖、 マンニット、 カルボキシメ チルセルロース、 コーンスターチ、 無機塩等が利用される。 また経口剤の調製に 当っては、 更に結合剤、 崩壊剤、 界面活性剤、 潤滑剤、 流動性促進剤、 矯味剤、 着色剤、 香料等を配合することもできる。
一方、 非経口剤の場合は、 常法に従い本発明の有効成分を希釈剤としての注射 用蒸留水、 生理食塩水、 ブドウ糖水溶液、 注射用植物油、 ゴマ油、 ラッカセィ油 、 ダイズ油、 トウモロコシ油、 プロピレングリコール、 ポリエチレングリコール 等に溶解ないし懸濁させ、 所望により殺菌剤、 安定剤、 等張化剤、 無痛化剤等を
加えることにより調製することができる。
外用剤としては、 経皮投与用の固体、 半固体または液状の製剤が含まれる。 ま た、 座剤なども含まれる。 たとえば、 乳剤、 ローション剤などの乳濁剤、 外用チ ンキ剤などの液状製剤、 油性軟膏、 親水性軟膏などの軟膏剤、 フィルム剤、 テー プ剤、 パップ剤などの経皮投与用の貼付剤などとすることもできる。
本発明の医薬は、 適宜、 製薬分野における公知の方法により製造することがで きる。 本発明の医薬における本発明の有効成分の含有量は、 投与形態、 投与方法 などを考慮し、 当該医薬を用いて好ましくは後述の投与量範囲で当該有効成分を 投与できるような量であれば特に限定されるものではない。
本発明の医薬は、 製剤形態に応じた適当な投与経路で投与できる。 投与方法も 特に限定はなく、 内用、 外用および注射によることができる。 本発明のしわ改善 剤もしくは予防剤、 皮膚の弾力性向上剤もしくは弾力性維持剤、 皮膚肥厚改善剤 もしくは予防剤、 あるいはコラーゲン減少抑制剤もしくは産生増強剤については 、 前記外用剤として皮膚に塗布して投与するのが特に好適であり、 それにより所 望の効果、 例えばしわ改善または予防効果を得ることができる。 注射剤は、 例え ば静脈内、 筋肉内、 皮下、 皮内等に投与することができる。
本発明の医薬の投与量は、 その製剤形態、 投与方法、 使用目的及び当該医薬の 投与対象である患者の年齢、 体重、 症状によって適宜設定され一定ではない。一 般には、 製剤中に含有される有効成分の投与量で、 好ましくは成人 1日当り 0 . 1〜2 0 0 O m gZk gである。 もちろん投与量は、 種々の条件によって変動す るので、 上記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、 あるいは範囲を超えて 必要な場合もある。 投与は、 所望の投与量範囲内において、 1日内において単回 で、 または数回に分けて行ってもよい。 また、 本発明の医薬はそのまま経口投与 するほか、 任意の飲食品に添加して日常的に摂取させることもできる。 また、 フ コィダン、 その分解物および またはそれらの塩を T G F— /8産生増強用、 しわ 改善もしくは予防用、 皮膚の弾力性向上もしくは弾力性維持用、 皮膚肥厚改善も
しくは予防用、 および Zまたはコラーゲン減少抑制用もしくは産生増強用の飲食 品の原料として用いても良い。
また、 本発明において有効成分として使用されるフコィダン、 その分解物およ び Zまたはそれらの塩はその生理作用により、 T G F— iSの機能研究、 しわ形成 、 皮膚の弾力性の低下、 皮膚の肥厚、 コラーゲン減少のメカニズムの研究や、 ま た、 本発明の医薬の他、 種々の T G F - ^が関連する疾病用医薬、 しわ改善剤ま たは予防剤、 皮膚の弾力性向上剤または弾力性維持剤、 皮膚肥厚改善剤または予 防剤、 およびコラーゲン減少抑制剤もしくは産生増強剤のスクリーニングにも有 用である。
本発明の第 2の態様である化粧料は本発明の前記有効成分を含有してなり、 T G F一 ^産生増強用化粧料、 しわ改善用もしくは予防用化粧料、 皮膚の弾力性向 上用もしくは弾力性維持用化粧料、 皮膚肥厚改善用もしくは予防用化粧料、 また はコラーゲン減少抑制用もしくは産生増強用化粧料として提供される。 本発明の 化粧料の所望の効果の発現は、 かかる化粧料に含まれる有効成分が有する前記生 理作用に基づくものである。 また、 皮膚内部で T G F _ 産生が増強されれば、 皮膚の張りや弾力性を高めることができるものと推定され、 T G F— ;5産生増強 作用は、 しわ改善作用もしくは予防作用等に対し相乗的に働くものと思われる。 従って、 本発明の化粧料によれば、 たとえば、 皮膚の張りや弾力性を効果的に向 上させることができる。 すなわち、 本発明によりフコィダン、 その分解物および それらの塩からなる群より選択される一つ以上を有効成分とする T G F— iS產生 増強作用、 しわ改善作用もしくは予防作用、 皮膚の弾力性向上作用もしくは弾力 性維持作用、 皮膚肥厚改善作用もしくは予防作用、 またはコラーゲン減少抑制作 用もしくは産生増強作用に優れた化粧料が提供される。
なお、 有効成分として使用するフコィダンは藻類由来または棘皮動物由来であ るものが好ましく、 藻類としては褐藻類であるのが好ましい。 また、 フコィダン の分解物としては、 特に限定はないが上記式 ( I ) 〜式 ( I V) で表される化合
物から選択される化合物を好適に使用できる。
本発明の化粧料における本発明の有効成分の含有量は、 通常、 好ましくは 0 . 0 0 0 1〜2 0重量%、 より好ましくは 0 . 0 0 1〜5重量%、 更に好ましくは 0 . 0 3〜3重量%である。
また、 本発明の化粧料には、 本発明の有効成分以外のその他の成分として、 所 望により 1 , 3—ブチレングリコール、 ピロリ ドンカルボン酸塩等の保湿剤、 流 動パラフィン、 ヮセリン、 ォリーブ油、 スクヮラン、 ラノリン、 合成エステル油 等の皮膚柔軟剤、 ヤシ油、 パ一ムオイル等の油脂類、 ビタミン E等のビタミン類 、 ミツロウ、 プロピレングリコールモノステアレート、 ステアリン酸等の界面活 性剤、 ステアリルアルコール等の乳化安定助剤、 ポリオキシエチレンセチルェ一 テル、 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の可溶化剤、 メチルパラベン等の防腐 剤、 顔料、 抗酸化剤、 紫外線吸収剤、 薬理活性物質、 基剤、 界面活性剤等を含有 させることができる。 さらに、 グリセリン、 プロピレングリコール、 ポリエチレ ングリコール、 ヒアルロン酸に代表される多糖類等の保水作用を有するものを併 用してもよい。
本発明の化粧料の形状としては、 有効成分の前記生理作用を期待しうるもので あれば特に限定はなく、 たとえば、 ローション類、 乳液類、 クリーム類、 パック 類、 浴用剤、 洗顔剤、 浴用石ゲン、 浴用洗剤または軟膏が好適である。
本発明の化粧料は、 本発明の有効成分および所望により前記その他の成分を原 料として用い、 化粧品分野における公知の方法に従って適宜製造することができ る。 また、 たとえば、 後述の食品、 飲料等と同様にして飲食品分野における公知 の方法に従って経口摂取に適する化粧料を製造することもできる。
たとえば、 本発明の有効成分を前記含有量範囲で含む化粧料を、 それぞれの用 途形態に応じて所望の量、 例えばローション類であれば、 例えばヒトの顔面全体 に適用するような場合、 1回の使用当たり好ましくは 0 . 0 1〜5 g、 より好ま しくは 0 . l〜2 g程度を用いれば、 T G F— ;3の産生増強効果、 しわ改善効果
もしくは予防効果、 皮膚の弾力性向上効果もしくは弾力性維持効果、 皮膚肥厚改 善効果もしくは予防効果、 および/またはコラ一ゲン減少抑制効果もしくは産生 増強効果が得られ、 肌に張りゃ艷を与え、 美肌効果が得られる等、 本発明の所望 の効果が得られる。
また、 経口摂取に適する化粧料とした場合、 当該化粧料の経口摂取のための有 効量としては、 本発明の有効成分がその生理作用を示し得る量を摂取できるよう な量であればよく、 特に限定はないが、 たとえば、 通常、 成人一日当たり好まし くは 0. l m g〜l 0 g、 より好ましくは 2 m g〜5 g、 さらに好ましくは 1 0 m g〜2 gである。
なお、 本明細書中に記載の皮膚とは、 顔、 首、 胸、 背中、 腕、 手、 脚、 足、 及 び頭皮などの人や動物の外側を覆い包んでいる部分すベてを含む。
また、 本発明の第 3の態様として、 フコィダン、 その分解物およびそれらの塩 からなる群より選択される一つ以上を個体に投与することを特徴とする、 T G F 一 5産生増強方法、 しわ改善もしくは予防方法、 皮膚の弾力性向上もしくは弾力 性維持方法、 皮膚肥厚改善もしくは予防方法、 またはコラーゲン減少抑制方法も しくは産生増強方法を提供する。
本発明の態様において使用するフコィダン、 その分解物およびそれらの塩は、 本発明における前記有効成分と同様であり、 個体に投与するフコィダンは藻類由 来または棘皮動物由来であるものが好ましい。 また、 藻類としては褐藻類である のが好ましい。 なお、 本明細書において 「個体」 とは哺乳動物、 中でもヒトであ る。
かかる方法は、 たとえば、 T G F— ^産生の増強が必要であると予想される、 または、 その必要のあるヒトに対し、 前記有効成分を、 好ましくは、 本発明の治 療剤または予防剤として投与することにより行うことができ、 かかる投与により T G F— /3の産生を増強せしめる。 その結果、 たとえば、 T G F— 3産生増強を 必要とする疾患の治療または予防効果が期待できる。 また、 かかる方法は、 しわ
改善もしくは予防等を所望するヒトに対し、 前記有効成分を、 好ましくは、 本発 明のしわ改善剤もしくは予防剤、 皮膚の弾力性向上剤もしくは弾力性維持剤、 皮 膚肥厚改善剤もしくは予防剤、 またはコラーゲン減少抑制剤もしくは産生増強剤 として投与することにより行うことができ、 かかる投与により、 しわ改善もしく は予防等の所望の効果を得ることができる。 有効成分の投与方法、 投与量などは 、 当該有効成分の投与に使用する本発明の医薬の投与方法、 投与量などに従えば ょレ、。 なお、 本発明の態様においては、 本発明により提供される、 前記化粧料や 後述の食品、 飲料または飼料を用いることもできる。
また、 本発明の別の態様として、 本発明にかかる前記有効成分を含有、 添加お よび/または希釈してなる、 T G F— ^産生増強用、 しわ改善用もしくは予防用 、 皮膚の弾力性向上用もしくは弾力性維持用、 皮膚肥厚改善用もしくは予防用、 またはコラーゲン減少抑制用もしくは産生増強用の食品、 飲料または飼料を提供 する。 本発明の食品、 飲料または飼料は、 有効成分の生理作用により、 本発明の 有効成分に感受性を示す個体における、 T G F— 産生増強を必要とする疾患の 症状改善もしくは予防、 しわ改善もしくは予防、 皮膚の弾力性向上もしくは弾力 性維持、 皮膚肥厚に伴う症状改善もしくは予防、 および/またはコラーゲン減少 に伴う症状の改善もしくは予防に極めて有用である。
なお、 本発明の態様において、 「含有」 とは食品、 飲料、 または飼料中に本発 明で使用される有効成分が含まれるという態様を、 「添加」 とは食品、 飲料、 ま たは飼料の原料に、 本発明で使用される有効成分を添加するという態様を、 「希 釈 J とは本発明で使用される有効成分を、 食品、 飲料、 または飼料の原料で希釈 するという態様をいうものである。 また、 本発明の前記化粧料についての記載に おける 「含有」 の語は、 本発明の態様にいう含有、 添加、 希釈の意を含むもので ある。
本発明の食品または飲料の製造法は特に限定されるものではなく、 調理、 加工 及び一般に用いられている食品または飲料の製造法による製造を挙げることがで
き、 製造された食品または飲料に本発明で有効成分として使用されるフコィダン
、 そ O分解物及び 又はそれらの塩が含有、 添加及び 又は希釈されていれば良 い。
本発明の食品または飲料としては特に限定はないが、 例えば穀物加工品 (小麦 粉加工品、 デンプン類加工品、 プレミックス加工品、 麵類、 マカロニ類、 パン類 、 あん類、 そば類、 麩、 ビーフン、 はるさめ、 包装餅等) 、 油脂加工品 (可塑性 油脂、 てんぷら油、 サラダ油、 マヨネーズ類、 ドレッシング等) 、 大豆加工品 ( 豆腐類、 味噌、 納豆等) 、 食肉加工品 (ハム、 ベーコン、 プレスハム、 ソ一セ一 ジ等) 、 水産製品 (冷凍すりみ、 かまぼこ、 ちくわ、 はんぺん、 さつま揚げ、 つ みれ、 すじ、 魚肉ハム、 ソーセージ、 かつお節、 魚卵加工品、 水産缶詰、 つくだ 煮等) 、 乳製品 (原料乳、 クリーム、 ヨーグルト、 バタ一、 チーズ、 練乳、 粉乳 、 アイスクリーム等) 、 野菜 ·果実加工品 (ペースト類、 ジャム類、 漬け物類、 果実飲料、 野菜飲料、 ミックス飲料等) 、 菓子類 (チョコレート、 ビスケット類 、 菓子パン類、 ケーキ、 餅菓子、 米菓類等) 、 アルコール飲料 (日本酒、 中国酒 、 ワイン、 ウィスキー、 焼酎、 ウォッカ、 プランデ一、 ジン、 ラム酒、 ビール、 清涼アルコール飲料、 果実酒、 リキュール等) 、 嗜好飲料 (緑茶、 紅茶、 ウー口 ン茶、 コーヒー、 清涼飲料、 乳酸飲料等) 、 調味料 (しょうゆ、 ソース、 酢、 み りん等) 、 缶詰,瓶詰め,袋詰め食品 (牛飯、 釜飯、 赤飯、 カレ—、 その他の各 種調理済み食品) 、 半乾燥又は濃縮食品 (レバーペースト、 その他のスプレツド 、 そば,うどんの汁、 濃縮スープ類) 、 乾燥食品 (即席麵類、 即席カレ一、 イン スタントコ一ヒー、 粉末ジュース、 粉末スープ、 即席味噌汁、 調理済み食品、 調 理済み飲料、 調理済みスープ等) 、 冷凍食品 (すき焼き、 茶碗蒸し、 うなぎかば 焼き、 ハンバーグステーキ、 シユウマイ、 餃子、 各種スティック、 フルーツカク テル等) 、 固形食品、 液体食品 (スープ等) 、 香辛料類等の農產 ·林産加工品、 畜産加工品、 水産加工品等が挙げられる。
本発明の食品または飲料における本発明の有効成分の含有量は特に限定されず
、 その官能と作用発現の観点から適宜選択できるが、 たとえば、 食品 1 0 0重量 部当たり好ましくは 0 . 0 0 0 1重量部以上、 より好ましくは 0 . 0 0 1〜1 0 重量部であり、 、 たとえば、 飲料 1 0 0重量部当たり好ましくは 0 . 0 0 0 1重 量部以上、 より好ましくは 0 . 0 0 1〜1 0重量部である。
また、 本発明により、 本発明の前記有効成分を含有、 添加及び/又は希釈して なる生物用の飼料 (以下、 本発明の飼料と称することがある。 ) が提供され、 さ らに、 別の一態様として、 前記有効成分を生物に投与することを特徴とする生物 の飼育方法が提供される。 さらに本発明の別の一態様として、 前記有効成分を含 有することを特徵とする生物飼育用剤が提供される。
これらの発明において、 生物とは例えば養殖動物、 ぺット動物等であり、 養殖 動物としては家畜、 実験動物、 家禽、 魚類、 甲殻類又は貝類が例示される。 飼料 としては体調の維持及ぴ 又は改善用飼料が例示される。 生物飼育用剤としては 浸漬用剤、 飼料添加剤、 飲料用添加剤が例示される。
これらの発明によれば、 それらを適用する前記例示するような生物において、 本発明における有効成分の生理作用に基づき、 本発明の医薬と同様の効果が期待 できる。 たとえば、 しわ改善効果もしくは予防効果、 皮膚の弾力性向上効果もし くは弾力性維持効果、 皮膚肥厚改善効果もしくは予防効果、 および zまたはコラ
—ゲン減少抑制効果もしくは産生増強効果の他、 T G F - 産生増強を必要とす る疾患、 たとえば、 糖尿病性網膜症、 粥状動脈硬化、 骨折、 心筋梗塞、 虚血再還 流後の心筋梗塞、 脳梗塞、 網膜剝離の治療もしくは予防効果または創傷治癒促進 効果を得ることができる。
本発明の飼料において、 本発明で使用される前記有効成分は通常、 対象生物の 体重 l k g、 1日当たり 0 . 0 1〜2 0 0 O m g投与される。 投与は、 たとえば 、 当該有効成分を、 人工配合飼料の原料中に添加混合して調製した飼料を用いて 行う、 または、 人工配合飼料の粉末原料と混合した後、 その他の原料とさらに添 加混合して調製した飼料を用いて行うことができる。 対象生物用の飼料中の本発
明の有効成分の含有量は特に限定はなく、 目的に応じて設定すれば良いが、 好ま しくは 0 . 0 0 1〜1 5重量%の割合が適当である。
人工配合飼料としては、 魚粉、 カゼイン、 イカミールなどの動物性原料、 大豆 粕、 小麦粉、 デンプンなどの植物性原料、 飼料用酵母などの微生物原料、 タラ肝 油、 イカ肝油などの動物性油脂、 大豆油、 菜種油などの植物性油脂、 ビタミン類 、 ミネラル類、 アミノ酸、 抗酸化剤などを原料とする人工配合飼料が挙げられる 。 また魚肉ミンチ等の魚類用飼料が挙げられる。
本発明の飼料の製造方法に特に限定はなく、 一般の飼料に準じて製造すること ができ、 製造された飼料中に本発明の前記有効成分の有効量が含有、 添加および または希釈されていればよい。
また、 本発明の有効成分をプール、 水槽、 保持タンクまたは飼育領域の水、 海 水等に直接、 添加し、 対象生物を浸漬することにより、 投与することもできる。 この浸漬方法は対象生物の飼料摂取量が低下したときに特に有効である。 水また は海水中の本発明で使用される前記有効成分の濃度は特に限定はなく、 目的に応 じて適宜設定すれば良いが、 好ましくは 0 . 0 0 0 0 1〜 1重量%の割合が適当 である。
また、 本発明の有効成分を含有する飲料を飼育用飲料として対象生物に摂取さ せても良い。 飲料中の本発明の有効成分の濃度は特に限定はなく、 目的に応じて 適宜設定すれば良いが、 好ましくは 0 . 0 0 0 1〜1重量%の割合が適当である
。 本発明の有効成分を含んでなる生物飼育用剤、 例えば浸漬用剤、 飼料添加剤、 飲料用添加剤はそれ自体公知の方法で調製すれば良い。 該生物飼育用剤における 有効成分の含有量は、 本発明の所望の効果が得られ得る限り特に限定されるもの ではない。
本発明のこれらの飼料等が適用できる生物としては限定はないが、 前記養殖動 物としては、 ゥマ、 ゥシ、 ブタ、 ヒッジ、 ャギ、 ラクダ、 ラマ等の家畜、 マウス 、 ラット、 モルモット、 ゥサギ等の実験動物、 ニヮトリ、 ァヒル、 七面鳥、 ダチ
ヨウ等の家禽、 マダイ、 イシダイ、 ヒラメ、 カレイ、 プリ、 ハマチ、 ヒラマサ、 マグロ、 シマアジ、 ァュ、 サケ 'マス類、 トラフグ、 ゥナギ、 ドジヨウ、 ナマズ 等の魚類、 クルマエビ、 ブラックタイガー、 タイショウェビ、 ガザミ等の甲殻類 、 ァヮビ、 サザェ、 ホ夕テ貝、 カキ等の貝類が、 前記ぺット動物としてはィヌ、 ネコ等が挙げられ、 陸上 ·水中動物に広く適用できる。
本発明により提供される、 本発明の有効成分を生物に投与する生物の飼育方法 は、 たとえば、 前記本発明の飼料および または生物用飼育用剤を、 それらによ り本発明の所望の効果が得られ得るように投与対象の生物に対し投与することに より行うことができる。
本発明の飼料を摂取させること、 または本発明の有効成分の含有液に対象生物 を浸漬することにより、 家畜、 実験動物、 家禽、 魚類、 甲殻類、 貝類、 ペット動 物等の体調を良好に維持したり、 改善させたりすることができる。
本発明の食品、 飲料または飼料としては、 本発明で有効成分として使用される フコィダン、 その分解物および またはそれらの塩が含有、 添加および/または 希釈されており、 その生理作用を発現させるための有効量が含有されていれば特 にその形状に限定はなく、 夕ブレット状、 顆粒状、 カプセル状等の経口的に摂取 可能な形状物も包含する。 なお、 本発明にかかる有効成分は、 当該生理作用と食 物繊維機能とを合わせ持つ健康食品素材として、 食品、 飲料または飼料の製造素 材として極めて有用である。
さらに、 本発明の別の態様として、 T G F— 産生増強、 しわ改善もしくは予 防、 皮膚の弾力性向上もしくは弾力性維持、 皮膚肥厚改善もしくは予防、 および コラーゲン減少抑制もしくは産生増強、 のいずれかを行う薬剤を製造するための 、 フコィダン、 その分解物およびそれらの塩からなる群より選択される一^ ^以上 の使用を提供する。
なお、 本発明において有効成分として使用されるフコィダン、 その分解物およ ぴ またはそれらの塩はラットへの経口投与において 1 gZk g体重を経口単回
投与しても死亡例は認められない。 また、 副作用の発生も認められない。 以下、 実施例を挙げて、 本発明を更に具体的に説明するが、 本発明はこれらの 記載に何ら限定されるものではない。 なお、 実施例における は特段の事情がな い限り重量%を意味する。 製造例 1
( 1 ) ガゴメ昆布を充分乾燥後、 乾燥物 20 k gを自由粉砕機 (奈良機械製作 所製) により粉砕した。
水道水 90 0リツ トルに塩化カルシウム二水和物 (日本曹達社製) 7. 3 kg を溶解し、 次にガゴメ昆布粉砕物 20 kgを混合した。 液温 1 2°Cから液温 90 °Cとなるまで 40分間の水蒸気吹込みにより水温を昇温させ、 次いでかくはん下 90〜9 5でに 1時間保温し、 次いで冷却し、 冷却物 1 1 00リツトルを得た。 次いで固液分離装置 (ウェストファリアセパレーター社製 CNA型) を用い、 冷却物の固液分離を行い、 約 9 00リツトルの固液分離上清液を調製した。 固液分離上清液 360リツトルをダイセル社製 FE 1 0 -FC-FUS 038 2 (分画分子量 3万) を用い、 20リットルまで濃縮した。 次いで水道水を 20 リットル加え、 また 20リットルまで濃縮するという操作を 5回行い、 脱塩処理 を行い、 ガゴメ昆布由来の抽出液 25リットルを調製した。
該溶液 1 リットルを凍結乾燥し、 ガゴメ昆布由来フコィダン乾燥物 1 3 gを得 た。
(2) 製造例 1一 (1) 記載のフコィダン乾燥物 7 gを、 5 OmM塩化ナトリ ゥムと 1 0%エタノールを含む 2 OmIV [ィミダゾ一ル緩衝液 (pH 8 ) 70 0 m Lに溶解し、 遠心分離により不溶物を除去した。 DEAE—セル口ファイン A— 80 0カラム (01 1. cmx48 cm) (生化学工業社製) を同緩衝液にて 平衡化し、 遠心分離上清をアプライ後、 同緩衝液で洗い、 5 01111^から 1. 9 5
Mの塩化ナトリウム濃度勾配により溶出させた ( 1フラクション: 25 OmL) 。 フ ノール硫酸法及び力ルバゾ一ル硫酸法にて、 総糖量及ぴゥロン酸含量を各 々求め、 溶出順にフラクシヨン 43〜 49、 フラクション 50〜 55、 フラクシ ヨン 56〜67の画分を得た。 次に、 これらの画分を電気透析により脱塩後凍結 乾燥し、 フラクション 43〜49より I画分 (340mg) 、 フラクション 50 〜55より I I画分 (870m g:) 、 フラクション 56〜 67より I I I画分 ( 2. 64 g) をそれぞれ調製した。
第 1図にガゴメ昆布由来フコィダンの DEAE—セル口ファイン A— 800力 ラム溶出パターンを示す。 第 1図において縦軸は力ルバゾール硫酸法での 530 nmの吸光度 (図中黒丸) 、 フエノール硫酸法での 480 nmの吸光度 (図中白 丸) 、 及ぴ電導度 (mS/cm:図中白四角) 、 横軸はフラクション番号を示す 。 図中前ピークが U—フコィダン、 後ピークが F—フコィダンである。
(3) ガゴメ昆布から硫酸化フコース含有多糖画分を調製した。 すなわち、 市 販の乾燥ガゴメ昆布 2 kgを穴径 lmmのスクリーンを装着させたカッターミル
(増幸産業社製) で破砕し、 20リツトルの 80%エタノール中に懸濁後 25°C で 3時間攪拌し、 ろ紙でろ過した。 得られた残さを 40リットルの 1 0 OmM塩 化ナトリウムを含む 3 OmMリン酸ナトリウム緩衝液 (pH6. 5) に懸濁し、
95°Cで 2時間放置後、 穴径 1 06〃mのステンレス製ふるいでろ過した。 この ろ液に 200 gの活性炭、 4. 5リットルのエタノール、 12, 0 O OUのアル ギン酸リア一ゼ K (ナガセ生化学工業社製) を添加し、 25°Cで 20時間攪拌後 、 遠心分離した。 得られた上清を排除分子量 1 0万のホロファイバーを装着させ た限外ろ過機で 4リットルに濃縮後、 遠心分離で不溶物を除去し、 5°Cで 24時 間放置した。 生じた沈殿を遠心分離で除去し、 得られた上清を限外ろ過機を用い て 1 0 OmM塩化ナトリウムで溶媒交換した。 この溶液を 4 °C以下に冷却後、 塩 酸で pHを 2とし、 生じた沈殿を遠心分離により除去した。 得られた上清の pH を水酸化ナトリウムで 8とし、 4リットルに濃縮後、 限外ろ過機により 20 mM
塩化ナトリウムに溶媒交換した。 この溶液中の不溶物を遠心分離で除去後、 凍結 乾燥し、 ガゴメ昆布由来フコィダンの乾燥物 76 gを得た。 また、 上記と同様の 方法でマコンブ由来フコィダン、 レツソニァ ニグレセンス由来フコィダン、 ェ クロニァ マキシマ由来フコィダン、 ダービリア由来フコィダンをそれぞれ調製 した。
(4) 乾燥ガゴメ昆布 500 gを細断し、 1 0リツトルの 8 0%エタノールで 洗浄後、 50リツトルの ImM塩化カリウムを含有する 1 0%エタノール中にて 、 25°Cで 3日間攪拌し、 網目の直径 32〃mのステンレス金網でろ過して F— フコィダン含有ろ液約 4 5リットルを得た。
(5) 乾燥ガゴメ昆布 500 gを細断し、 1 0リツトルの 8 0%エタノールで 洗浄後、 50リツトルの ImM塩化カリウムを含有する 1 0%エタノール中にて 、 25°Cで 3日間攪拌し、 網目の直径 32 / mのステンレス金網でろ過してろ液 約 4 5リットルを得た。 このろ液 34リットルを 8 0°Cで 3時間加熱した後、 5 0°Cまで冷却した。 これを分子量 1万カットの限外ろ過 OMEGAカセット (フ ィルトロン社製) で液温 50°Cに保ちながら濃縮した。 さらに 50°Cに加温した 蒸留水 5リットルで脱塩を行い、 同蒸留水 20 OmLを加えて流路を 2回洗浄し て回収し濃縮液 1. 5リットルを得た。 これを凍結乾燥し、 8. 2 gの F_r i c hフコィダンを得た。 なお、 F_r i c h—フコィダンとは、 硫酸化フコース を構成糖の主成分として含むフコィダンをいう。 製造例 2
(1) アルテロモナス s p. SN- 1 00 9 (FERM BP- 5 74 7) を、 グルコース 0. 25%、 ペプトン 1. 0%、 酵母エキス 0. 0 5 %を添加した人工海水 (ジャマリンラボラトリー社製) PH8. 2からなる培地 60 OmLを分注して殺菌した ( 1 20°C、 20分間) 2リットルの三角フラス コに接種し、 25 °Cで 26時間培養して種培養液とした。 ペプトン 1. 0%、
酵母エキス 0. 02 %、 下記製造例 2— (2) に記載の硫酸化多糖 0. 2% 、 及び消泡剤 (信越化学工業社製 KM 70) 0. 0 1 %を添加した人工海水 pH 8からなる培地 20リットルを 30リットル容のジャーファメン夕一に入れて 1 20°C 20分間殺菌した。 冷却後、 上記の種培養液 60 OmLを接種し、 24 °Cで 24時間、 毎分 1 0リットルの通気量と毎分 250回転のかくはん速度の条 件で培養した。 培養終了後、 培養液を遠心分離して菌体及び培養上清を得た。 こ の培養上清を、 排除分子量 1万のホロファイバーを装着させた限外ろ過機により 濃縮後 8 5 %飽和硫安塩折し、 生じた沈殿を遠心分離により集め、 1 0分の 1濃 度の人工海水を含む 2 OmMのトリス—塩酸緩衝液 (pH 8. 2) に対して充分 透析し、 硫酸化多糖に選択的に作用するェンド型硫酸化多糖分解酵素 (F _フ コィダン特異的分解酵素) 液 60 OmLを調製した。
( 2 ) 乾燥したガゴメ昆布 2 kgを直径 1 mmのスクリーンを装着させた力ッ ターミルにより粉砕し、 得られた昆布のチップを 20リットルの 8 0%ェタノ一 ル中に懸濁し、 25°Cで 3時間かくはんし、 ろ紙でろ過後、 残渣を充分洗浄した 。 得られた残渣を、 上記製造例 2— (1) で調製した F—フコィダン特異的分解 酵素液 30mL、 1 0%エタノール、 1 0 OmM塩化ナトリウム、 及び 5 OmM 塩化カルシウムを含む 20リットルの 5 OmM イミダゾ一ル緩衝液 (pH8. 2) に懸濁し、 25 °Cで 48時間かくはんした。 この懸濁液を網目の直径 32 mのステンレス金網でろ過し、 残渣を 5 OmlV [塩化カルシウムを含む 1 0 %エタ ノールで洗浄した。 更にその残渣を 1 0リットルの 5 OmM塩化カルシウムを含 む 1 0%エタノール中に懸濁し、 3時間かくはん後、 ステンレス金網でろ過、 洗 浄した。 更にその残渣を同条件で懸濁後、 1 6時間かくはんし、 直径 32 m(D ステンレス金網でろ過、 洗浄した。
得られたろ液及び洗浄液を集め、 排除分子量 3000のホロファイバーを装着 させた限外ろ過機により限外ろ過し、 ろ過液と非ろ過液に分離した。
このろ過液を口一タリ一エバポレー夕一で約 3リットルに濃縮後、 遠心分離し
て上清を得た。 この上清を排除分子量 300の膜を装着させた電気透析器により 脱塩し、 この溶液に 0. 1Mとなるように酢酸カルシウムを添加し、 生じた沈殿 を遠心分離により除去した。 この上清を 5 OmM酢酸カルシウムで平衡化させた DEAE—セル口ファイン A— 800カラム (樹脂量 4リットル) にかけ、 50 mM酢酸カルシウム及び 5 OmM塩化ナトリウムで充分洗浄後、 50mM〜80 OmMの塩化ナトリゥムの濃度勾配でカラム吸着物を溶出させた。 この時の分取 量は 1本当り 50 OmLで行った。 分取した画分をセルロースアセテート膜電気 泳動法 [アナリティカル バイオケミストリ一 (An a 1 y t i c a 1 B i o chemi s t ry)、 第 37巻、 第 1 97〜 202頁 (1 970) ] により分 折したところ塩化ナトリウム濃度が約 0. 4 Mで溶出される硫酸化糖 (フラクシ ヨンナンバー 63付近) は実質的に不純物を含まないことが明らかになった。 そこで、 まずフラクションナンバー 63の液を 1 5 OmLに濃縮後、 濃度が 4 Mとなるように塩化ナトリウムを添加し、 あらかじめ 4 Mの塩化ナトリウムによ り平衡化したフヱニルセル口ファインカラム (樹脂量 20 OmL) (生化学工業 社製) にかけ、 4 Mの塩化ナトリウムにより充分洗浄した。 非吸着性の硫酸化糖 画分を集め、 排除分子量 300の膜を装着させた電気透析器により脱塩し、 脱塩 液 505 mLを得た。
この脱塩液のうち 4 OmLを 1 0%エタノールを含む 0. 2 Mの塩化ナトリウ ムによって平衡化させたセル口ファイン GCL— 90のカラム (4. 1 cmx 8 7 cm) (生化学工業社製) にかけて、 ゲルろ過を行った。 分取は 1フラクショ ン当り 9. 2mLで行った。
全フラクションに対して総糖量をフエノール硫酸法 〔アナリティカル ケミス トリ— (Analytical Chemistry)、 第 28巻、 第 350頁 (1 956) 〕 により 分析した。
この結果、 硫酸化糖は 1つのピークを形成したので、 そのピークの中央部分、 フラクションナンバー 63〜70を集め、 排除分子量 300の膜を装着させた電
気透析器により脱塩後、 凍結乾燥し、 1 1 2mgの下記式 (V)で表される化合 物の乾燥品を得た。 該化合物を 7— 12SFd— Fと称す。
(3)製造例 1— (2)記載の方法で調製した F—フコィダン 98mgを 5 m Lの DMSOに溶解し、 室温にてピペリジン硫酸 98 Omgを添加した後、 80 °Cにて 2時間攪拌した。 反応液を冷却後、 分子量 1 000.カツトの透析膜にて 2 日間透析した。 得られた透析内液を陽イオン交換カラム 〔アンバーライト IRA - 1 20 (Na + ) 〕 (オルガノ社製) に供じた後、 減圧乾固することにより F —フコィダンの高硫酸化体 98mgを調製した。
(4)製造例 2— (2)記載の方法で調製した 7 - 1 2SFd-F 34mgを 4mLの DMSOに溶解し、 その後、 製造例 2— (3) と同様の操作で、 7— 1 23?(1— の高硫酸化体34mgを調製した。 製造例 3
( 1 ) 乾燥ガゴメ昆布 2 k gを穴径 1 mmのスクリーンを装着した力ッターミ ル (増幸産業社製) により破砕し、 20リツトルの 80%エタノール中で 25°C 、 3時間攪拌後ろ過、 洗浄した。 得られた残渣を 5 OmM塩化カルシウム、 1 0
OmM塩化ナトリウム、 1 0%エタノール、 及び製造例 2— (1) で調製したァ ルテロモナス s p. SN- 1 0 09由来 F_フコィダン特異的分解酵素を 1 U含む 20リッ トルの 3 OmMイミダゾール緩衝液 (pH8. 2) に懸濁し、 2 5°Cで 2日間攪拌し、 穴径 32 mのステンレス金網でろ過し、 洗浄した。 得ら れた残渣を 1 0 OmM塩化ナトリウム、 1 0%エタノール、 及び 4 gのアルギン 酸リア—ゼ (ナガセ生化学工業製) を含む 40リットルのリン酸ナトリウム緩衝 液 (PH 6. 6) に懸濁し、 25 °Cで 4日間攪拌後、 遠心分離し上清を得た。 こ の上清中に含まれるアルギン酸の低分子化物を除去するため排除分子量 1 0万の ホロファイバ一を装着した限外ろ過機により 2リットルに濃縮後、 1 0%ェ夕ノ ールを含む 1 0 OmM塩化ナトリウムで溶媒交換した。 この溶液に等量の 400 mM酢酸カルシウムを添加攪拌後、 遠心分離し、 得られた上清を氷冷しながら、 1 Nの塩酸で pH2とした。 生じた沈殿を遠心分離により除去し、 得られた上清 を 1 Nの水酸化ナトリウムにより pH 8とした。 この溶液を限外ろ過により 1 リ ットルに濃縮後、 1 0 OmM塩化ナトリウムで溶媒交換した。 この時生じた沈殿 は遠心分離により除去した。 得られた上清中の疎水性物質を除去するため、 上清 に 1 Mとなるように塩化ナトリゥムを加えて、 1 M塩化ナトリゥムで平衡化した 3リッ トルのフヱニルセル口ファインカラム (生化学工業製) にかけ、 素通り画 分を集めた。 この画分を限外ろ過機により濃縮後、 2 OmM塩化ナトリウムで溶 媒交換し、 凍結乾燥した。 凍結乾燥物の重量は 29. 3 gであった。
(2) 上記の凍結乾燥物 1 5 gを 40 OmlV [塩化ナトリウム及び国際公開第 9 7/26 8 9 6号パンフレツト記載のフラボパクテリゥム s p. SA- 00 82 (FERM BP— 54 02) を培養し、 該培養物から得られたエンド型硫 酸化多糖分解酵素 (U—フコィダン特異的分解酵素) を 9U含む 1. 5リットル の 5 OmMトリス塩酸緩衝液に溶解し、 25°Cで 6日間反応後、 エバポレーター で約 30 OmLに濃縮した。 濃縮液を排除分子量 350 0の透析チューブに入れ て徹底的に透析し、 透析チューブ内に残った液を、 5 OmM塩化ナトリウムで平
衡化した 4リットルの DEAE—セル口ファイン A— 800カラムにかけ、 50 mM塩化ナトリゥムで充分洗浄後、 50〜 650 mMの塩化ナトリゥムの濃度勾 配によるカラム吸着物の溶出を行った。 更に同カラム吸着物を 65 OmM塩化ナ トリウムで充分溶出させた。 溶出画分のうち 65 OmM塩化ナトリウムで溶出し た画分を硫酸化フコガラクタン画分として集め、 排除分子量 1 0万の限外ろ過機 により濃縮後、 1 OmMの塩化ナトリウムで溶液を置換し、 凍結乾燥して硫酸化 フコガラクタンの凍結乾燥物を 0. 85 g得た。 得られた硫酸化フコガラクタン (G—フコィダン) は、 構成糖としてガラクト一スとフコースを含有し、 そのモ ル比は、 約 2 : 1であった。 製造例 4
製造例 1一 (3) で得られたガゴメ昆布由来フコィダンに製造例 3— (2)記 載の U—フコイダン特異的分解酵素を作用させ分解物の調製を行つた。
すなわち、 2. 5%のフコィダン溶液 1 6mLと、 5 OmMリン酸緩衝液 (p H7. 5) 1 2mLと 4M塩化ナトリウム 4mLと 3 SmUZniLの前記 U—フ コィダン特異的分解酵素溶液 8 mLを混合し、 25°Cで 48時間反応させた。 反応液をセル口ファイン GCL— 300 (生化学工業社製) のカラムにより分 子量分画し、 分子量 2000以下の画分を集めた。 この画分をマイクロァシライ ザ一 G3 (旭化成社製) により脱塩後、 DEAE—セファロ一ス FFカラム (フ アルマシア社製) により 3つの画分に分離し、 脱塩後、 凍結乾燥し、 それぞれ 4 lmg、 69mg、 及び 9. 6 m gの精製物を得た。 質量分析により、 これらは それぞれ分子量が 564、 724、 1 128であり NMR分析により下記式 (V I)、 (VI I) (VIII) で表される化合物であることを確認した。 これら をそれぞれ 3— 1 S、 3— 3S、 6— 2SFd_Uと称す。
く
製造例 5
市販のワカメ メカブの乾燥物 1 k gを穴の径が 1 mmのスクリーンを装着さ せたカッターミルで破砕後、 1 0 リッ トルの 8 0 %エタノール中に懸濁し、 3時 間攪拌後、 ろ紙でろ過し、 残查を得た。 残查を 5 O mM塩化ナトリウムを含む 4 O mMリン.酸緩衝液 (p H 6 . 5 ) 2 0 リッ トルに懸濁し 9 5 °Cで 2時間処理し た。 処理液を 3 7でまで冷却後、 1 0 %となるようにエタノールを添加し、 市販 のアルギン酸リア—ゼ K (ナガセ生化学工業社製) を 1 2 0 0 0 U添加後、 室温 で 2 4時間攪拌した。 得られた処理液を遠心分離し、 その上清を排除分子量 1 0 万のホロファイバーを装着させた限外ろ過機で 2リットルに濃縮後、 生じた沈殿 を遠心分離で除去した。 得られた上清を 5でに冷却後 0 . 5 Nの塩酸を添加して p Hを 2とした後 3 0分間攪拌し、 生じた沈殿を遠心分離で除去した。 上清の p Hを 0 . 5 N水酸化ナトリウムで 8とし、 限外ろ過で溶媒を 2 0 mM塩化ナトリ ゥムに置換した。 溶液の p Hを 8に調整後、 遠心分離して得られた上清を凍結乾 燥し、 9 0 . 5 gのワカメ メカブ由来フコィダンを得た。 製造例 6
製造例 1一 (1) 記載の方法で調製したガゴメ昆布由来フコィダン 2 gを 1 0 OmLの水に溶解し、 その pHをクェン酸にて pH 3に調整後、 1 0 0 °Cで 3時 間処理し、 当該フコィダンの酸分解物を調製した。 この酸分解物をセルロフアイ ン GCL— 30 0カラム、 又はセル口ファイン GCL— 25カラムによるゲルろ 過で分子量分画し、 分子量 25 0 00超 (A画分) 、 250 00〜 1 00 0 0超 (B画分) 、 1 000 0〜50 0 0超 (C画分) 、 5000〜200 0超 (D画 分) 、 20 0 0〜500超 (E画分) 、 500以下 (F画分) に分画した。 更に これらの画分及び酸分解物をそれぞれ脱塩後凍結乾燥し、 酸分解物の各分画物及 び酸分解物を調製した。 製造例 7
市販の塩蔵モズク 5 kgを 20リットルのエタノールと混合し、 はさみで細断 した。 1晚放置後ろ紙でろ過し、 得られた残査を 1 2. 5リットルの水に懸濁し 、 95 °Cで 2時間放置した。 処理液をろ紙でろ過後、 35 OmM塩化ナトリウム を含む 2. 5%塩化セチルピリジニゥム溶液を 260 OmL添加し 3日放置した 。 上清部分を廃棄し、 沈殿部分を遠心分離して、 その上清も廃棄した。 得られた 沈殿に 2. 5リツトルの 35 OmM塩化ナトリウムを添加後ホ乇ジナイザーで均 一にし遠心分離した。 この洗浄操作を 3回繰り返した。 得られた沈殿に 4 0 Om Lの 40 OmlV [塩化ナトリウムを添加後、 ホモジナイザーで均一にし、 8 0%と なるようにエタノールを添加して 30分間攪拌後ろ紙でろ過した。 得られた残渣 に 5 0 OmLの塩化ナトリウム飽和 8 0%エタノールを添加後、 ホモジナイザ一 で均一にし、 1 リットルとなるように塩化ナトリウム飽和エタノールを添加して 30分間攪拌後ろ紙でろ過した。 この洗浄操作をろ液の波長 260 nmの吸光度 が実質的に 0になるまで繰り返した (通常 5回) 。 得られた残査を 1. 5リット ルの 2 Mの塩化ナトリウムに溶解後、 不溶物を遠心分離で除去し、 2 M塩化ナト リウムで平衡化した 1 0 OmLの DEAEセル口ファイン A— 800のカラムを
素通りさせた。 素通り画分を排除分子量 1 0万のホロファイバ一を装着させた限 外ろ過機で 2リットルに濃縮後、 限外ろ過により溶媒を 2 mM塩化ナトリウムに 置換した。 この溶液を遠心分離して得られた上清を凍結乾燥し、 22. 9 gのモ ズク由来フコィダンを得た。 製造例 8
マナマコを 5 kg解体し、 内臓を除去し、 体壁を集めた。 体壁湿重量 20 0 g 当り 50 OmLのアセトンを加え、 ホモジナイザーで処理後ろ過し、 残渣をこれ 以上着色物質がでなくなるまでアセトンで洗浄した。 この残渣を吸引乾燥し、 1 40 gの乾燥物を得た。 この乾燥物に 0. 4 M塩化ナトリウム水溶液 2. 8リツ トルを加え、 1 00でで 1時間処理後、 ろ過し、 残渣を 0. 4 M塩化ナトリウム 水溶液で充分洗浄し、 抽出液 3. 7リットルを得た。 この抽出液に 5%のセチル ピリジニゥムクロリ ドをこれ以上沈殿が生じなくなるまで加え、 生じた沈殿を遠 心分離で集めた。 この沈殿を 0. 4 M塩化ナトリウム水溶液に懸濁後再度遠心分 離し、 得られた沈殿に 1 リットルの 4 M塩化ナトリウム水溶液を添加し、 ホモジ ナイザーで処理後、 かくはんしながら 4リットルのエタノールを添加し、 1時間 かくはん後、 ろ過し、 沈殿を得た。 この沈殿に対して、 80%エタノールに懸濁 後ろ過という工程を上清の波長 260 nmの吸光度が実質的に 0になるまで繰り 返した。 得られた沈殿を 2リットルの 2M塩化ナトリウム水溶液に懸濁し、 不溶 物を遠心分離により除去した。 上清を排除分子量 3万の膜を備えた限外ろ過機に より限外ろ過し、 完全に脱塩後、 凍結乾燥し 3. 7 gのナマコ由来フコィダンを 得た。 製造例 9
市販の塩蔵ォキナヮモズク 625 gを 4375mLの 30mMリン酸ナトリウ ム緩衝液 (PH6.0) に懸濁し、 ホモジナイザーにより 8000回転/分で 5分間処理
後、 95°Cで 1時間処理し、 遠心分離して上清を得た。 この上清に 1 O gの活性炭 を添加後 3 0分間攪拌し、 遠心分離して上清を得た。 この上清を排除分子量 10万 のホロファイバ一を装着させた限外ろ過機で 2リットルに濃縮後、 2 OmM の塩 化ナトリウムで溶媒置換し、 凍結乾燥して 1 0. 9 gのォキナヮモズク由来フコ イダン画分の乾燥物を得た。 製造例 1 0
粉砕したヒバマ夕 (Fucus vesiculosus ) の乾燥物 1 kgを、 1 0リツトルの 8 0%エタノール中に懸濁し、 3時間攪拌後、 ろ紙によりろ過し、 残渣を得た。 残渣を 1 0 OmM塩化ナトリウムを含む 3 OmMリン酸緩衝液 (pH6) 30リ ットルに懸濁し 9 5 °Cで 2時間処理した。 処理液を 37 °Cまで冷却後、 1 0 0 g の活性炭を添加し 30分間攪拌した。 市販のアルギン酸リアーゼ Kを 30 0 0 U 添加後、 1 0%となるようにエタノールを添加し室温で 24時間攪拌した。 得ら れた処理液を遠心分離し、 その上清を排除分子量 1 0万のホロファイバーを装着 させた限外ろ過機で 2リットルに濃縮後、 生じた沈殿を遠心分離して除去した。 この上清に 1 0 OmM 塩化ナトリウムを加えながら限外ろ過し、 色素を除去し た。 得られた非ろ過液を 5でに冷却後 0. 5 Nの塩酸を添加して pHを 2とした 後 30分間攪拌し、 生じた沈殿を遠心分離により除去した。 上清の pHを 0. 5 Nの水酸化ナトリウムにより 8とし、 限外ろ過により溶媒を 2 OmMの塩化ナト リウムに置換した。 溶液の pHを 8に調整後、 遠心分離して得られた上清を凍結 乾燥し、 7 1 gのヒバマ夕由来フコィダンを得た。 実施例 1
ヒト繊維芽細胞 (hFB ) である MG-63 (ヒト骨肉腫細胞株、 ATCC CRL-1427 ) を 10%ゥシ胎児血清 (FCS、 バイオゥイツタカ一社製) を含む DMEM培地 (バイオゥイツタカ一社製) にて、 5%C02 存在下、 37°Cでコンフルェント
になるまで培養し、 Re a g e n t P a c k™ (バイオウイッタカ一社製) を 用いて細胞を 5 X 1 04 個 ZmLとなるように上記培地に懸濁し、 4 8穴マイク ロタイタ一プレートの各ゥヱルに 500〃Lずつ分注した。 培養 2〜3日後、 単 層 hFBがサブ—コンフルェントになった時点で培地を捨て、 被検物質として各種 フコィダン (製造例 1— (1) 記載のガゴメ昆布由来フコィダン、 製造例 1一 ( 3) 記載のガゴメ昆布由来フコィダン、 製造例 1一 (2) に準じて調製した U— フコィダン、 製造例 5記載のワカメ メカブ由来フコィダン、 製造例 1 0記載の ヒバマタ由来フコィダン) を生理食塩水に溶解したもの又は対照として同量の生 理食塩水だけを各々添加した 1. 5%FCS— DMEM培地を添加し、 24時間 または 4 8時間培養後、 培養上清中の TGF— /Si 量を ELISA定量法 (TGF-yS! Emax™ 〖匪 uno Assay System; Promega社製) で測定し、 被検試料の TGF—; 8 1 産生増強作用について調べた。 これらの結果を表 1に示す。 また、 同様の方法 で製造例 4記載の 3— 1 S、 3 - 3 S、 製造例 2 - (2) 記載の 7 - 1 2 SF d —Fおよび製造例 2— (4) 記載の 7— 1 2 SFd— Fの高硫酸化体の TGF - 産生増強作用について調べた。 その結果を表 2に示す。 各被検試料の培地中 の濃度は表 1および 2に各々示す。 また、 ΜΤΤアツセィを用い、 本実施例で使 用した各種フコィダンおよびその分解物の MG-63への影響を調べたところ、 MG- 6 3への毒性は認められなかった。
各種フコィダン TGF- iS i (ρ g/mL) { g/mL)
24時間 48時間 対照 Ν. D. 475 製造例 1— ( 1) 記載ガゴメ昆布由来フコィダン
1 60 70 3 1 0 N. T. 5 62 製造例 1— (3) 記載ガゴメ昆布由来フコィダン
1 5 5 8
1 0 320
1 0 0 4 6 1
U—フコィダン
1 2 1 1 75 7
1 0 1 54 764 1 0 0 1 0 84 1 0 1 0 ワカメ メカブ由来フコィダン
1 64 3 1 272
1 0 98 9 1 0 5 9 ヒバマタ由来フコィダン
1 98 5 1 523
1 0 454 743
N. D. は検出限界以下を、 N. T. は評価していないことを示す c
表 2
各種フコィダン分解物 TGF 量 (P g/mL)
^ g/mL) ―
24時間 4 8時間 対照 305. 5 4 0 9. 2
3 - 1 S
1 30 9. 6 5 6 7. 8
1 0 43 1. 1 6 0 7. 4
1 0 0 76 9. 8 6 4 84. 4
3 - 3 S
1 32 1. 9 5 1 8. 4
1 0 504. 9 6 1 0. 0
7— 1 2 SF d-F
1 372. 3 6 1 4. 1
7 - 1 2SF d-F高硫酸化体
1 3 1 9. 0 5 0 2. 1
1 0 375. 2 4 6 3. 8
表 1と 2に示すように、 ヒト繊維芽細胞 MG-63 において、 各種フコィダン又は フコィダン分解物による TGF— 産生増強作用が確認された。
実施例 2
実施例 1の MG-63 の代わりに、 ヒト繊維芽細胞 (hFB ) である HT-1080 (ヒト 繊維肉腫細胞株、 ATCC CRL-121) を用い、 実施例 1 と同様にして HT-1080 におけ るフコィダンによる TGF— 産生増強について調べた。 被検試料には各種フ コィダン (製造例 1一 ( 1) 記載のガゴメ昆布由来フコィダン、 製造例 1— (3 ) 記載のガゴメ昆布由来フコィダン、 製造例 1— (2) に準じて調製した U—フ コィダン、 製造例 1一 (2) に準じて調製した F—フコィダン、 製造例 5記載の ワカメ メカブ由来フコィダン、 製造例 1 0記載のヒバマ夕由来フコィダン) を 生理食塩水に溶解したものを用い、 対照には同量の生理食塩水を用いた。 その結 果を表 3と 4に示す。 また、 同様の方法で製造例 4記載の 3— 1 S、 3— 3 S、
製造例 2— ( 2 ) 記載の 7 - 1 2 S F d - Fおよび製造例 2— ( 3 ) 記載の F - フコィダンの高硫酸化体による T G F— , 産生増強作用について調べた。 その 結果を表 5に示す。 また、 MTTアツセィを用い、 本実施例で使用した各種フコ ィダンおよびその分解物の HT-1080への影響を調べたところ、 HT-1080への毒性 は認められなかった。 表 3
対照 1 0 7 3 2 8 0 7 製造例 1— ( 1 ) 記載のガゴメ昆布由来フコィダン 製造例 1
N. T. は評価していないことを示す c
ノ ヽ 各種フコィダン TGF-ySi (ρ g/mL)
( ί g/mL)
24時間 48時間 対照 1 073 2807
F―フコィダン
1 1 655 4447
1 0 1 605 3 6 32
U—フコィダン
1 2 1 0 8 5 0 57
1 0 20 0 8 5 5 94 1 0 0 2 1 40 5538 ワカメ メカフ由来フコィダン
1 1 944 5 702
1 0 2052 4236 ヒバマ夕由来フコィダン
1 1 832 5 85 9
各種フコィダン分解物 TGF-ySi 量 (P g/mL)
24時間 4 8時間 対照 4 687 4 35 8
3- 1 S
1 7 1 1 2 4 820
3 - 3 S
1 0 0 5 08 6 5 6 55
7 - 1 2 SF d-F
1 5 1 45 548 5
1 0 0 5495 6 8 5 1
F—フコィダン高硫酸化体
1 0 0 5428 6 750
表 3〜5に示すように、 ヒト繊維芽細胞 HT-1080 において、 各種フコィダンま
たはフコィダン分解物による TGF— 産生増強作用が確認された。
実施例 3
実施例 1の MG-63の代わりに、 ヒト繊維芽細胞 (hFB ) である HT- 1080 (ヒト 繊維肉腫細胞株、 ATCC CRL-121) を用い、 実施例 1と同様にして HT-1080 におけ るフコィダンによる TGF— 産生増強について調べた。 被検試料には各種フ コィダン (製造例 1一 (4)記載の F—フコィダン含有ろ液、 製造例 1— (5) 記載の F— r i ch—フコィダン) を生理食塩水に溶解したものを用い、 対照に は同量の生理食塩水を用いた。 その結果を表 6に示す。 また、 WST— 1アツセ ィにより、 本実施例で使用した各種フコィダンの細胞増殖への影響を調べたとこ ろ、 HT- 1080への毒性は認められなかった。
表 6
TGF- 5i 量 (P g/mL) 各種フコィダン プゥ
24時間 48時間 対照 924 233 ; 7ト
F—フコィダン含有ろ液 [%(v/v)]
1 1646 31 65 3 978 2796
F- r i ch—フコィダン ( / g/mL)
0. 1 1 1 1 8
1 1 1 83
1 0 1 1 09
N. T. は評価していないことを示す。
表 6に示すように、 ヒト繊維芽細胞 HT— 1080において、 F—フコィダン 含有ろ液または F_ r i c h—フコィダンによる TGF— ! 産生増強作用が確 認された。
実施例 4
実施例 2と同様にして HT-1080 におけるフコィダンによる TGF— ^ , 産生増 強作用について調べた。 被検試料には各種フコィダン (製造例 1一 (3) で調製 したマコンブ由来フコィダン、 レツソニァ ニグレセンス由来フコィダン、 ェク ロニァ マキシマ由来フコィダン、 ダ一ピリア由来フコィダン、 ァスコフィラム ノ ドッサム由来フコィダン、 ォキナヮモズク由来フコィダン) を生理食塩水に 溶解したものを用い、 対照には同量の生理食塩水を用いた。 その結果を表 7と 8 に示す。 また、 WSTアツセィにより、 本実施例で使用した各種フコィダンの細 胞増殖への影響を調べたところ、 HT-1080への毒性は認められなかった。 表 7
各種
対照 9 75. 5
マコンブ由来フコィダン
1 1 2 1 0. 2
1 0 1 7 7 6. 3 1 0 0 1 25 3. 5 レツつ:ニァ由来フコィダン
0. 1 9 9 5. 1
1 2 6 3 3. 9
1 0 2 3 6 0. 7 ェクロ:二ァ由来フコィダン
0. 1 1 0 5 4. 1
1 2 9 6 5. 5
1 0 3 6 8 7. 4
表 8
各種フコィダン TGF- ^ i
τ量
{ L g/mL) (p g/mL
対照 975. 5
タ一ヒリァ甶来フコィダン
0. 1 1 223. 9
1 1 6 6 6. 2
1 0 1 6 92. 6 1 0 0 1 1 9 0. 7
/スコノィフム田来フコイタノ
1 1 1 5 1. 7
1 0 1 80 5. 6 ォキナヮモズク由来フコィダン
0. 1 3 9 9 7. 5
1 4 670. 3
1 0 4670. 1 1 00 1 054. 1
表 7と 8に示すように、 ヒト繊維芽細胞 HT-1080 において、 各種フコィダン による TGF— / St 産生増強作用が確認された。
実施例 5
ヒト繊維芽細胞 (hFB ) である MG-63 (ヒト骨肉腫、 ATCC CRL-1427 ) を 10% ゥシ胎児血清 (FCS、 バイオウイッタカ一社製) を含む DMEM培地 (バイオゥ イツタカ一社製) にて、 5%C02 存在下、 37°Cでコンフルェントになるまで 培養し、 Re a g e n t Pa c k™ (バイオゥイツタカ一社製) を用いて細胞 を 5 X 1 04 個/ mLとなるように上記培地に懸濁し、 48穴マイクロ夕イタ一 プレートの各ゥヱルに 500 1ずつ分注した。 培養 2 3日後、 単層 hFB がサ ブ—コンフルェントになった時点で培地を捨て、 in vitroでの type I pro-col la gen產生系において、 被検試料として製造例 1一 (4) で調製した F—フコイダ ン含有ろ液と製造例 1— (5) 記載の F— r i c h—フコィダンを生理食塩水に
溶解したもの、 又は対照として同量の生理食塩水だけを各々添加した 1. 5%F CS—DMEM培地を添加し、 24時間又は 48時間培養後、 培養上清中の type I pro- collagen量を Pro-collagen type I C-peptide [PIPIEIA Kit (宝酒造社製 ) を用いて測定した。 その結果を表 9に示す。 また、 WST— 1アツセィにより 、 本実施例で使用した各種フコィダンの細胞増殖への影響を調べたところ、 MG-6 3への毒性は認められなかった。 表 9
各種フコィダン typel pro - collagen重 (n s/m 1 )
24時間 48時間 対照 312 387
F—フコィダン含有ろ液 (v/v)]
0. 3 N. T. 503
1 475 654
3 421 5 1 9
1 0 389 465
F— r i ch—フコィダン ( zgZml)
0. 1 389 397
1 496 564
1 0 487 564
1 00 356 41 4
Ν. Τ. は評価していないことを示す。 表 9に示すように、 ヒト繊維芽細胞 MG— 63において、 F—フコィダン含有 ろ液及び F—r i c h—フコィダンによる typel pro- collagen産生増強作用が確 n^c^れ 7こ。 実施例 6
実施例 5と同様の方法で、 被検試料として製造例 1一 (3) で調製したガゴメ 昆布由来フコィダン、 マコンブ由来フコィダン、 レツソニァ ニグレセンス由来 フコィダン、 ェクロニァ マキシマ由来フコィダンおよびダービリア由来フコィ
ダンを各々用いて typel pro-collagen産生量に与える影響を調べた。 その結果を 表 1 0に示す。 なお、 本実施例で使用した各種フコィダンの細胞増殖への影響を 調べたところ、 MG- 63への毒性は認められなかった。
表 1 0
各種フコィダン tvpel pro一 col lagen景 C n / m ι )
( Ρ / r» 1
2 4時間
対照 3 8 7
ガゴメ昆布由来フコィダン
0 . 1 4 0 9
1 5 4 9
1 0 5 0 2
1 0 0 3 9 5 マコンフ由来フコィダン
1 3 7 9
1 0 4 3 2
1 0 0 3 4 7 レツソニァ由来フコィダン
0 . 1 3 5 1
1 3 8 7
ェクロユア由来フコィダン
0 . 1 3 4 0
1 4 1 1
1 0 3 8 6 ダ一ピリア由来フコィダン
1 3 5 5
1 0 3 6 0
表 1 0に示すように、 ヒト繊維芽細胞 M G— 6 3において、 各種藻類由来フコ ィダンによる typel pro-collagen産生増強作用が確認された。
実施例 7
ヒト皮膚繊維芽細胞 (hSFB) である Hs-68 (正常ヒト新生児包皮、 ATCC CRL-1
635) およびヒト繊維芽細胞 (hFB) である MG-63 (ヒト骨肉腫、 ATCC CRL-142 7)、 HT-1080 (ヒト繊維肉腫、 ATCC CRL-121) の各々を 1 0 %ゥシ胎児血清 ( FCS、 バイオゥイツタカ一社製) を含む DMEM培地 (バイオゥイツタカ一社製 ) にて、 5%C02 存在下、 37°Cでコンフルェントになるまで培養し、 Re a g e n t P a c k™ (バイオウイッタカー社製) を用いて細胞を 5 x 1 04 個 /mLとなるように上記培地に懸濁し、 直径 1 0 Ommカルチャーフラスコ (IW AKI 社製) に 1 OmLずつ分注した。 培養 2〜3日後、 単層 hSFBまた hFBがサブ —コンフルェントになった時点で培地を捨て、 被検試料として各種フコィダン ( 製造例 1一 ( 1 ) 記載のガゴメ昆布由来フコィダン、 製造例 1一 (3) 記載のガ ゴメ昆布由来フコィダン、 製造例 1一 (2) に準じて調製した F—フコィダン、 製造例 1一 (2) に準じて調製した U—フコィダン、 製造例 5に記載のワカメ メ力ブ由来フコィダン) を生理食塩水に溶解したもの又は対照として同量の生理 食塩水だけを各々添加した 1. 5% FCS— DMEM培地を添加し、 24時間 培養した後、 培養上清を除いた。 PBS溶液で洗浄した後、 5. 3mM EDT A— PBS溶液 (GIBC0/BRL社製) によってフラスコから細胞を浮遊させた。 次 いで繊維芽細胞表面のインテグリン 1 β 1およびインテグリン 2 ;51発現量 を、 抗ヒトインテグリン抗体 (《 1 ^ 1 /CD49a/CD29 END0GEN社製、 2 31 /CD49b/CD29 CHEMIC0N社製) を用い各インテグリ ンを FITC染色し、 FACS c an (Ortho Cytoron Omron社製) で測定した。 これらの結果を表 1 1と 1 2に 示す。 試験は 2連で行い、 平均値を採用した。 表中の値は対照を 1 0 0%として 算出しこ o
表 1 1
インテグリ ン 1 B 1発現量 各種フコィダン (%
Hs-68 HT-1080 MG-63 対照 1 0 0 1 0 0 1 0 0 製 例 1 一 ( 1 ) 記載ガゴメ昆布由来フコィダン
1 8 6. 5 9 5. 0 8 4. 9
1 0 9 4. 0 9 7. 3 7 6. 7 製诰例 1— ( 3 ) 記載ガゴメ昆布由来フコィゲン
1 8 5. 2 9 5. 6 8 7. 6
1 0 8 7. 6 9 6. 4 8 0. 6
F—フコィダン
1 9 0. 8 9 9. 3 8 4. 3
1 0 9 5. 6 9 6. 5 77. 1
U—フコィダン
1 9 0. 9 9 3. 3 1 1 1 , 3
1 0 8 8. 6 9 6. 1 9 4 . 0 ワカメ メカブ由来フコィダン
1 N. D. 9 6. 6 6 9. 8
1 0 N. D. 9 5. 1 6 9. 5
N. D. は検出限界以下を示す c
表 1 2
インテグリン 2 β 1発現量 各種フコィダン
( g/mL)
Hs-68 HT-1080 MG-63 対照 1 00 1 0 0 1 0 0 製造例 1 ( 1) 記載ガゴメ昆布由来フコィダン
1 92. 7 97. 1 97. 6
1 0 1 0 0. 9 1 0 1. 8 98. 5 製造例 1— (3) 記載ガゴメ昆布由来フコィダン
1 92. 3 94 4 92 5
1 0 97. 0 1 0 1 8 90 6
F _フコィダン
1 9 6 4 9 9. 4 1 0 8 7
1 0 1 0 0 9 9 9. 9 9 8 0
U—フコィダン
1 1 0 1. 3 9 5. 1 1 1 1. 5
1 0 1 07. 1 9 7. 6 93. 2 ワカメ メカ
N. D. は検出限界以下を示す。
表 1 1と 1 2に示すように、 ヒト繊維芽細胞の細胞表面インテグリン 1 51 および 2 /81の発現量は、 フコィダンを添加することにより、 対照と比べやや 減少しているものが多かった。 すなわち、 フコィダンによるインテグリン 1;8 1および 2;81の発現増加はほとんど観察されなかった。 このことから、 本発 明におけるフコィダンの効果はインテグリン 1 81および 2 β 1の発現増加 を伴わないものであるということが分かる。
参考例 1
雌性 HOS : HR— 1ヘアレスマウスを日本 SLE社から購入し、 予備飼育の 後 5週齢より実験に用い、 低用量 (紅斑にならない投与量) 紫外線 (UVB, 2
90〜320 nm)の背部皮膚への照射によりしわ形成を誘導し、 マウス皮膚し わ形成モデルを作製した。 すなわち、 最初 1週目には UVB照射量を 5回ノ週、 65mJ/cm2 とし、 これから 1週間ごとに UVB照射量を 1 Om JZcm2 ずつ増加させ、 4週目から 12週目までの UVB照射量を 95mJZcm2 とし た。 対照群は UVB照射されなかった同週齢正常マウスを用いた。 UVB照射し て 12週目のマウスを用いて、 経時的に照射された皮膚を観察し、 B i s e t t 法 (B i s e t t D L, e t a 1 : Pho t ochem & Pho t ob i o l, 46 : 367, 1987) によってしわ形成の変化を数値化 して判断した。 すなわち、 しわの評価は、 0 :正常皮膚、 1 :小しわ、 2 :中し わ、 3 :大しわとした。 また、 皮膚弾力性をキュートメ一ター SEM 575 (ィ ンテグラル社製) を用いて測定した。 13週目から UVB照射せずに 24週目ま で飼育し、 被験部位の皮膚を採取し、 組織標本を作製した後、 へマトキシリン - ェォジン染色により、 皮膚厚さの測定を行い、 対照群と比較した。 また、 皮膚コ ラ一ゲン量は、 皮膚を採取し、 S i r c o l Co l l agen As s ay k i t (B i o c o 1 o r社製) を用いて、 全タンパク質 1 m g中のコラーゲン 含量について測定した。 これらの結果を表 13〜1 6に示す。 表中の数字は、 5 例の平均値土標準誤差を表す。
U V B照射 2週目には、 対照群と比べ U V B照射群マゥスの皮膚は本来正常皮 膚にあるつやつや感が消失し、 かさかさとなった。 UVB照射 4週目になると、 小しわが観察され、 8週目になると中しわが観察され、 1 1週目以後には大しわ が確認された。 また、 皮膚弾力性については UVB照射群では明らかに低下して いた。 皮膚の厚さについては明らかに増大した。 皮膚コラーゲン量については明 らかに減少した。 なお、 表中の数字は、 5例の平均値土標準誤差を表す。
表 1 3 慢性低用量紫外線照射のマウス背部皮膚しわ形成への影響
マウス群 しわの評価
1 2週目
UVB照射群 (n = 5) 3 ± 0. 25 正常対照群 ( n = 5 ) 0
表 1 4 慢性低用量紫外線照射によるマウス背部皮膚弾力性への影響
マウス群 皮膚弾力性
1 2週目
UVB照射群 (n = 5) 0. 64 1 ± 0. 0 65 正常対照群 (n= 5) 0. 752± 0. 0 73 理論的最大弾力性の値が 1である。
表 1 5 慢性低用量紫外線照射によるマウス背部皮膚厚さの変化
マウス群 皮膚の厚さ ( m)
24週目
UVB照射群 (n= 5) 1 0 6 ± 6. 60 7 正常対照群 (n = 5) 21 ± 1. 90 9 表中の皮膚の厚さは背部表皮の角質層から基質層までの距離を示す。
表 1 6 慢性低用量紫外線照射によるマウス背部皮膚コラーゲン量への影響 マウス群 皮膚コラーゲン量 ( ugZmg)
24週目
UVB照射群 (n=5) 26±2. 5 1 3 正常対照群 (n= 5) 42± 1. 475
実施例 8
雌性 HOS: HR— 1ヘアレスマウスを日本 SLC社から購入し、 予備飼育の 後 5週齢より実験に用いた。 マウス皮膚しわ形成モデルの作製過程及びその条件 は参考例 1で記述した実験法と同様にした。 製造例 1— (4) で調製した F—フ コィダン含有ろ液を UVB照射しわ誘導期において、 あらかじめ 1週目からマウ ス背部に 1匹あたり 250 1ずつ塗布した。 溶媒塗布群には 1 mM 塩化力リ ゥムを含む 1 0%エタノールを同様に塗布した。 投与は 1日 1回とし、 5回 Z週 、 1 2週間連続で投与し、 しわの変化の観察、 皮膚弾力性の測定を参考例 1と同 様の方法で行った。 さらに 1 3週目以降は UVB照射は行わず、 製造例 1— (4 ) で調製した F—フコィダン含有ろ液をさらに 1 2週間連日塗布し、 しわの変化 の観察、 皮膚弾力性、 皮膚厚さ、 皮膚コラーゲン量の測定を参考例 1と同様の方 法で行った。 これらの結果を表 1 7〜20に示す。 表中の数字は、 5例の平均値 土標準誤差を表す。 その結果、 溶媒塗布群、 UVB照射群と比較して F—フコィ ダン含有ろ液塗布群では有意にしわの形成を予防し、 さらに皮膚の弾力性の低下 についても予防した。 また、 皮膚の厚さについても UVBによる増大を予防した 。 皮膚コラーゲン量についても UVBによる減少を抑制した。
表 1 7 F—フコィダン含有ろ液の連続塗布によるマウス背部皮膚しわ形成の 予防作用
しわの評価
マウス群 1 2週目 24週目
F-フコィダン含有ろ液塗布群 (n = 5 ) 2.15±0.205 1.5±0.187 溶媒塗布群 (n = 5) 3 ±0.25 2.8±0.215
UVB照射群 (n=5) 3 ±0.25 2.85 ±0.225 正常対照群 ( n = 5 ) 0 0
表 1 8 F—フコィダン含有ろ液の連続塗布によるマウス背部皮膚弾力性低下の 予防作用
皮膚弾力性
マウス群 1 2週目 24週目
F-フコィダン含有ろ液塗布群 (n = 5 ) 0.698 ±0.075 0.739± 0.065 溶媒塗布群 ( n = 5 ) 0.609 ± 0.065 0.571±0.053
UVB照射群 (n = 5) 0.641 ±0.065 0.567±0.055 正常対照群 ( n = 5 ) 0.752 ± 0.073 0.762± 0.067 理論的最大弾力性の値が 1である <
表 1 9 F—フコィダン含有ろ液の連続塗布によるマウス背部皮膚厚さの変化 皮膚の厚さ ( m) マウス群 24週目
F-フコィダン含有ろ液塗布群 (n = = 5) 43± 3. 448
溶媒塗布群 (n = = 5) 9 6 ± 6. 33 3
UVB照射群 (n = = 5) 1 0 6 ± 6. 6ト 0 6
正常対照群 (n = =5) 2 1 ± 1. 90 9
表中の皮膚の厚さは背部表皮の角質層から基質層までの距離を示す
表 20 F—フコイダン含有ろ液の連続塗布によるマウス皮膚コラーゲン量の 変化
皮膚コラーゲン量 ( agZmg) マウス群 24週目
F-フコィダン含有ろ液塗布群 (n
溶媒塗布群 ( n 2. 71 2
UVB照射群 (n 2. 5 1 3
実施例 9
雌性 HOS : HR- 1ヘアレスマウスを日本 SLC社から購入し、 予備飼育の 後 5週齢より実験に用いた。 参考例 1と同様にしわを誘導した後、 しわの変化の
観察、 皮膚弾力性の測定を参考例 1と同様の方法で行った。 製造例 1 - (4) で 調製した F—フコィダン含有ろ液を、 1 3週目からマウス背部に 1匹あたり 25 0 1ずつ塗布した。 溶媒塗布群には 1 mM塩化力リゥムを含む 1 0 %ェタノ一 ルを同様に塗布した。 投与は 1日 1回とし、 5回 Z週、 1 2週間連続行い、 しわ の変化の観察、 皮膚弾力性、 皮膚厚さ、 皮膚コラーゲン量の測定を参考例 1と同 様の方法で行った。 これらの結果を表 2 1〜24に示す。 その結果、 溶媒塗布群 、 UVB照射群と比較して F—フコィダン含有ろ液塗布群では有意にしわの形成 を改善し、 皮膚の弾力性の低下についても改善し、 さらに皮膚コラーゲン量の減 少を抑制した。 また、 皮膚の厚さについても UVBによる増大を改善した。 表中 の数字は、 5例の平均値土標準誤差を表す。
表 2 1 F—フコィダン含有ろ液の連続塗布によるマウス背部皮膚しわ形成の 改善作用
しわの評価
マウス群 1 2週目 24週目
F-フコィダン含有ろ液塗布群 (n=5) 2.15±0.205 1.65 ±0.155 溶媒塗布群 (n=5) 3 ±0.25 2.8 ±0.215 UVB照射群 (n = 5) 3 ±0.25 2.85 ±0.225 正常対照群 ( n = 5 ) 0 0
表 22 F—フコィダン含有ろ液の連続塗布によるマウス背部皮膚弾力性向上 作用
皮膚弾力性
マウス群 1 2週目 24週目
F-フコィダン含有ろ液塗布群 (n = 5) 0.641 ±0.065 0.698 ±0.072 溶媒塗布群 ( n = 5) 0.609 ±0.065 0.571 ±0.053
UVB照射群 (n = 5) 0.641 ±0.065 0.567±0.055 正常対照群 ( n = 5) 0.752 ±0.073 0.762±0.067 理論的最大弾力性の値が 1である <
表 23 F フコィダン含有ろ液の連続塗布によるマウス背部皮膚厚さの変化 皮膚の厚さ ( m) マウス群 24週目
実施例 1 0
(1)製造例 1— (4)記載の F フコィダン含有ろ液を含有するクリーム型 化粧品を調製した。 すなわち、 製造例 1一 (4)記載の F フコィダン含有ろ液 をクリーム (hydrophilic ointment, 丸石製薬社製) に 25% (v/v) になる ように溶解し、 F フコィダン含有クリーム状化粧品を調製した。
(2)雌性 H0S: HR- 1ヘアレスマウスを日本 SLC社から購入し、 予備 飼育の後 5週齢より実験に用いた。 マウス皮膚しわ形成モデルの作製過程及びそ の条件は参考例 1で記述した実験法と同様にした。 UVB照射によりしわ誘導期 を終了した後、 しわの変化の観察、 皮膚弾力性の測定を参考例 1と同様の方法で 行った。 1 3週目からマウス背部に 1匹あたり、 実施例 1 0— (1) で調製した
F—フコィダン含有クリーム状化粧品を 25 0 a 1ずつ塗布した。 溶媒塗布群に はクリームのみ 〔蒸留水: クリーム =25%: 75% (v/v) 〕 を同様に塗布 した。 投与は 1日 1回とし、 5回 Z週、 1 2週間連続行い、 しわの変化の観察、 皮膚弾力性、 皮膚厚さ、 皮膚コラーゲン量の測定を参考例 1と同様の方法で行つ た。 これらの結果を表 25〜28に示す。 表中の F—フコィダンクリーム塗布群 は F—フコィダン含有クリーム状化粧品塗布群のことを示す。 表中の数字は、 5 例の平均値土標準誤差を表す。 その結果、 溶媒塗布群、 UVB照射群と比較して F—フコィダン含有クリーム状化粧品塗布群では有意にしわの形成を改善し、 皮 膚の弾力性を向上させ、 さらに皮膚コラーゲン量についても減少抑制が見られた 。 また、 皮膚の厚さについても UVBによる増大を改善した。
表 2 5 F-フコィダン含有クリーム状化粧品の連続塗布によるマウス背部皮膚しわの 改善作用
しわの評価
マウス群 1 2週目 24週目
F-フコィダン クリ - ム塗布群 (n = 5) 2.75 ±0.225 1.75±0.155 溶媒塗布群 (n = 5) 2.85 ±0.205 2.55 ±0.205 UVB照射群 (n = 5) 3 ±0.25 2.85 ±0.225 正常対照群 (n = 5) 0 0
表 2 6 F-フコィダン含有クリーム状化粧品の連続塗布によるマウス背部皮膚弾力性 の向上作用
皮膚弾力性
マウス群 1 2週目 24週目
F-フコィダン クリ— -ム塗布群 (n = 5) 0.698 ±0.075 0.771±0.061 溶媒塗布群 (n = 5) 0.609 ±0.065 0.589±0.054
UVB照射群 (n = 5) 0.641 ±0.065 0.567±0.055 正常対照群 (n = 5) 0.752 ±0.073 0.762±0.067 理論的最大弾力性の値が 1である,
表 27 F-フコィダン含有クリーム状化粧品の連続塗布によるマウス背部皮膚厚さの 変化
皮膚の厚さ ( am) マウス群 24週目
F-フコィダン クリ- -ム塗布群 (n = 5) 42±3. 965
溶媒塗布群 (n = 5) 79± 6. 782
UVB照射群 (n = 5) 1 0 6± 6. 606
正常対照群 (n = 5)
表中の皮膚の厚さは背部表皮の角質層から基質層までの距離を示す
表 28 F-フコィダン含有クリーム状化粧品の連続塗布によるマウス皮膚コラーゲン 量の変化
皮膚コラーゲン量(〃g/mg)
+1
マウス群 24週目
F-フコィダン クリー -ム塗布群 (n = 5) 47±2. 887
溶媒塗布群 (n = 5) 3 6 ± 2. 1 1 6
UVB照射群 (n = 5) 26 ± 2. 5 1 3
正常対照群 (n = 5) 42± 1. 475
寄託された生物材料
( 1 ) 寄託機関の名称 ·あて名
独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター
日本国茨城県つくば市東 1丁目 1番地 1中央第 6 (郵便番号 305- 8566)
(2) 寄託された微生物
( i ) アルテロモナス (Alteromonas) s p. SN- 1 009
原寄託日 : 1 9 9 6年 2月 1 3日
国際寄託への移管請求日 : 1 9 9 6年 1 1月 1 5日 受託番号: FERM BP— 5747
(ii) フラボパクテリゥム (Flavobacterium) s p. S A- 0082 原寄託日 : 1 995年 3月 29日 国際寄託への移管請求日 : 1 996年 2月 15日 受託番号: FERM BP— 5402 産業上の利用可能性
本発明により、 フコィダン、 その分解物およびそれらの塩からなる群より選択 される一つ以上を有効成分として含有することを特徴とする、 TGF— 産生増 強を必要とする疾患の治療剤もしくは予防剤、 しわ改善剤もしくは予防剤、 皮膚 の弾力性向上剤もしくは弾力性維持剤、 皮膚肥厚改善剤もしくは予防剤、 およぴ コラーゲン減少抑制剤もしくは産生増強剤、 のいずれかとして使用される医薬が 提供される。
更に、 フコィダン、 その分解物およびそれらの塩からなる群より選択される一 つ以上を有効成分として含有することを特徵とする、 TGF— /3産生増強用、 し わ改善用もしくは予防用、 皮膚の弾力性向上用もしくは弾力性維持用、 皮膚肥厚 改善用もしくは予防用、 およびコラーゲン減少抑制用もしくは産生増強用、 のい ずれかに使用される化粧料が提供される。
また、 フコィダン、 その分解物およびそれらの塩からなる群より選択される一 つ以上を個体に投与することを特徵とする、 TGF— 産生増強方法、 しわ改善 もしくは予防方法、 皮膚の弾力性向上もしくは弾力性維持方法、 皮膚肥厚改善も しくは予防方法、 およびコラーゲン減少抑制方法もしくは產生増強方法、 のいず れかの方法が提供される。
さらには、 TGF— 産生増強、 しわ改善もしくは予防、 皮膚の弾力性向上も しくは弾力性維持、 皮膚肥厚改善もしくは予防、 およびコラーゲン減少抑制もし くは産生増強、 のいずれかを行う薬剤を製造するための、 フコィダン、 その分解 物およびそれらの塩からなる群より選択される一つ以上の使用が提供される。
従って、 本発明によれば、 T G F - 産生増強を必要とする疾患の治療もしく は予防、 しわ改善もしくは予防、 皮膚の弾力性向上もしくは弾力性維持、 皮膚肥 厚改善もしくは予防、 および/または皮膚におけるコラーゲン減少の抑制もしく は産生の増強を行うことができる。