明細書 '
X型 s P L A 2阻害作用を有する化合物 技術分野
本発明は、 X型 s P LA2阻害作用を有する化合物に関する。 背景技術
s P L A 2阻害剤に関しては、 EP— 62 02 14 (特開平 7— 0 1 083 8、 US— 5 5 78634) 、 E P— 62 02 1 5 (特開平 7— 0 2 585 0、 US — 5 6840 34) 、 EP— 6 75 1 1 0 (特開平 7— 2 85 9 33、 US— 5 6 543 26) , WO 9 6/0 3 1 2 0 (特開平 1 0— 5 0 5 3 3 6) 、 WO 9 6 / 0 3 37 6 (特開平 1 0— 50320 8、 US— 5 641 800) 、 WO 9
6 / 0 3 383 (特開平 1 0— 5 05 584) 、 WO 97/2 1 6 64 (EP—
7 7 9 2 7 1 ) 、 WO 9 7/2 1 7 1 6 (EP - 77 9 2 7 3 ) 、 W098/ 1
8464 (EP 83 980 6) , W098/2443 7 (ΕΡ 8466 87) , WO 98/2475 6, W09 8/247 94, WO 98/2 5 6 0 9, WO 9 9/ 5 1 6 0 5, WO 9 9/5 9 9 9 9等に記載の化合物、 パラブロモフエナシ ルブロマイヤ、 メパクリン、 マノアライ ド、 チェロシン Ai等が知られているが、 これらの s P L A2阻害剤が X型 s P LA2阻害作用を有するとの報告はない。 発明の開示
本発明は、 X型 s P LA2阻害作用を有する化合物を提供する。
また、 本発明者らは、 抗 X型 s P L A2抗体を用い、 各病理組織における X型 s P LA2の発現を調べ、 癌組織、 肝硬変患者由来の肝臓組織中の偽小葉、 およびァ ルヅハイマー患者由来の大脳組織中の神経細胞群の一部 (老人班や神経原繊維変 化部位) において X型 s P LA2が高発現していることを確認した。
各組織の免疫組織化学的解析は以下に示す手順で行なった。 まず、 健常成人組 織ならびに癌患者由来の癌組織から作成したスライ ドに、抗 X型 s P L A2抗体を 加え、 数時間反応させた。 次に、 標識等の手段により、 X型 s P L A2の発現を可 視化し、 X型 s PLA2シグナルを検出し、 組織中の X型 s P L A2の発現を調べ た。 その結果、 癌組織から作成したスライ ドに、 X型 s P LA2シグナルが検出さ れ、 癌組織において、 X型 s P LA2が高発現していることが示唆された。
さらに、 本発明者らは X型 s P LA2シグナルの中和実験を行った。すなわち、 抗 X型 s P LA2抗体をスライ ドに添加する前に、 精製した X型 s P LA2蛋白質 を数時間反応させ、 その後上記と同様の操作を行い、 X型 s P L A2シグナルを調 ぺた。 その結果、 癌組織から作成したスライ ドにおいて、 X型 s P LA2シグナル は消失した。
以上より、 ヒ ト癌組織において、 X型 s P LA2が高発現していることを確認し た。 同様にして、 肝硬変患者由来の肝臓組織中の偽小葉、 およびアルツハイマー 患者由来の大脳組織中の神経細胞群の一部 (老人班や神経原繊維変化部位) X型 s P LA2が高発現していることを確認した。
さらに、 本発明者らは、 癌細胞における X型 s P L A2によるォレイン酸遊離に 対する s P LA2阻害剤による阻害効果を調べた。 その結果、 s P LA2阻害剤が、 癌細胞における X型 s P LA2によるォレイン酸遊離を有意に抑制することを確 し/
一方、 PGE2が癌の発生と綿密な関係を有することは Cancer Research 59 5093-5096, 1999に記載されている。そこで本発明者らは、癌細胞における X型 s P L A2による PGE2産生作用に対する s P LA2阻害剤による阻害効果を調べた。 その結果、 s P LA2阻害剤が、 癌細胞におけるヒト X型 s P LA2による PGE2 産生作用を有意に抑制することを確認した。
さらに、 本発明者らは、 単離ヒト リポタンパク質から X型 s PLA2による脂肪 酸遊離に対する s P LA2阻害剤による阻害効果を調べた。 その結果、 s P LA2 阻害剤が、単離ヒト リポタンパク質における X型 s P L A2による脂肪酸遊離を有
意に抑制することを確認した。
本発明者らは、 以下の本発明を完成した。 本発明は、 I ) 一般式 ( I ) :
(式中、 A環は以下の (a) 〜 (c) で表わされる環:
(式中、 1¾1ぉょび1 2は、 それそれ独立して水素原子、 非妨害性置換基、 または - (L 1) - (酸性基) (式中、 L 1は酸性基との連結基を示し、 酸性基との連結 基の長さは 1 ~ 5である) 。 ただし、 R 1または R2のどちらか一方は一 (L 1) ― (酸性基) である。 ;
R 3および R 4は、 それそれ独立して水素原子、 非妨害性置換基、 炭素環基、 非妨 害性置換基で置換された炭素環基、 複素環基、 または非妨害性置換基で置換され た複素環基) ;
— B—は以下の (d) または (e) で表わされる基:
N' 、F!。
(d) または (e)
(式中、 R 5は ( f ) C 1—C 2 0アルキル、 C 2— C 2 0アルケニル、 C 2 - C 2 0アルキエル、 炭素環基、 または複素環基、 (g) 1またはそれ以上、 それそ れ独立して、 非妨害性置換基から選択される基によって置換された (f ) で示し
た基、 または一 (L2) — R8 (式中、 L2は水素原子、 窒素原子、 炭素原子、 酸 素原子、および硫黄原子から選択される 1 ~ 1 8原子の 2価の連結基; R8は(f ) または (g) から選択される基) から選択される基;
R 6は、 置換基を有していてもよい C 4— C 8アルキル、 C 3— C 8シクロアルキ ル C 1— C 4アルキル、 またはァリール C 1— C 4アルキル;
RAは、 式 :
(式中、 R 9および R 1 Qはそれそれ独立して、 水素原子、 C 1— C 3アルキル、 またはハロゲン ;
Xおよび γはそれそれ独立して酸素原子または硫黄原子 ;
Zは一 NH2または一 NHNH2) で表わされる基;
ただし、 A環が (a) である場合は、 — B—は (e) である)
で示される化合物、 そのプロ ドラッグ、 も しくはそれらの製薬上許容される塩、 またはそれらの溶媒和物、 に関する。
さらに詳しくは、 以下の I I ) 〜X V I I ) に関する。
I I ) R1が水素原子または一 (L3) -R 1 1 (式中、 L3は一 O CH2—、 一 S CH2—、 一 NH— CH2—、 一CH2— CH2—、 - 0 - C H (CH3) ―、 また は—0— CH (CH2 CH2 C6H5) —、 R1 1は式 :
0 0 N— O
II II II W *
― C-OH — S-OH ~ ^ 一 P-OH
II N I
O H OH
O o
— C-NHSO -R38 ― C-NH-CN
または (式中、 R38は C 1一 C 6アルキル、 C I— C 3ハロアルキル、 または C 1一 C 6アルキル、 ハロゲン、 置換されてもよいアミノ若しくはニトロで置換されても
よいァリール、 ) ) ; R2が水素原子または— (L4) -R 1 2 (式中、 L4は式
,13
R13
Η
-N-C-(CH2)i-3- -CH2-C-(CH2) 1"3
14
R
または R14
(式中、 R 13および R 14はそれそれ独立して、 水素原子、 C 1— C 1 0アルキル、 C 1一 C 1 0ァラルキル、 力ルポキシ、 アルキルォキシカルボニル、 またはハロ ゲン) 、 R12は一 COOH、 一 S 03H、 または一 P (0) (0 H) 2) ; ただし、 R 1および R 2は同時に水素原子ではない) である I ) 記載の化合物、 そのプロ ド. ラッグ、 もしくはそれらの製薬上許容される塩、 またはそれらの溶媒和物。
I I I ) R 3が水素原子、 C 1— C 6アルキル、 C 3— C 6シクロアルキル、 ァリ ール、 または複素環基であり、 R 4が水素原子またはハロゲンである I ) または I I ) に記載の化合物、 そのプロ ドラッグ、 もしくはそれらの製薬上許容される塩、 またはそれらの溶媒和物。
I V) R5が— (CH2) , - 6-R15 (R15は式 :
(式中、 b、 d、 f、 h、 j、 m、 および oはそれぞれ独立して 0〜 2の整数、 R 1 6および R 1 7はそれぞれ独立してハロゲン、 C 1— C 1 0アルキル、 C 1一 C 1 0アルキルォキシ、 C 1一 C 1 0アルキルチオ、 ァリールォキシ、 および C 1 - C 1 0ハロアルキルから独立に選択される基、 aは酸素原子または硫黄原子、 3は— CH2—または— (CH2) 2—、 ァは酸素原子または硫黄原子、 c、 i、 および Pは 0〜 5の整数、 eは 0〜7の整数、 gは 0〜4の整数、 kおよび nは それぞれ独立して 0〜 3の整数) で表わされる基である I ) ~ I I I) のいずれ かに記載の化合物、 そのプロ ドラッグ、 もしくはそれらの製薬上許容される塩、 またはそれらの溶媒和物。
(式中、 は一 CH2—または一 (CH2) 2— ; R 1 9は水素原子、 C I— C 3ァ ルキル、 またはハロゲン; Eは単結合、 一 CH2—または— 0— ) で表わされる基 である) で示される I V) 記載の化合物、 そのプロ ドラヅグ、 もしくはそれらの 製薬上許容される塩、 またはそれらの溶媒和物。
V I ) R 1が一〇 CH2 C〇OHまたは一〇 CH2 CONHS 02R38 (式中、 R38 は C 1— C 6アルキル、 C 1ハロアルキルまたはァリール) である I ) ~ V) の いずれかに記載の化合物、 そのプロ ドラッグ、 もしくはそれらの製薬上許容され る塩、 またはそれらの溶媒和物。
V I I) R 2が水素原子である I ) ~V I ) のいずれかに記載の化合物、 そのプロ ドラッグ、 もしくはそれらの製薬上許容される塩、 またはそれらの溶媒和物。
1 1 1 ) 1 6が〇 4—〇 6アルキルである I ) ~V I I ) のいずれかに記載の化 合物、 そのプロ ドラッグ、 もしくはそれらの製薬上許容される塩、 またはそれら の溶媒和物。
I X) RAがー CH2 CONH2または一 CO CONH2である I) 〜V I I I ) の いずれかに記載の化合物、 そのプロ ドラヅグ、 もしくはそれらの製薬上許容され る塩、 またはそれらの溶媒和物。
X) —般式 (I I) :
(式中、 R
20は、 一 O CH
2 COOH、 一〇 C H
2 C 0 N H S 0
2 C H
3、 または -O CH
2 CONHS 0
2C
6H
5 ;
R
2 1は、 一 CO CONH
2、 一 CH
2 CONH
2、 または一 CH
2 C〇NHNH
2 ;
R 2 2は、 C 4— C 6アルキル;
R23は、 — CH2— R18 (R 1 8は式 :
(式中、 3は一 (CH2) i— s— ; R19は水素原子、 C I— C 3アルキル、 また はハロゲン ; Eは単結合、 — CH2—、 または一 0— )
R24は、 水素原子または C 1— C 6アルキルで表わされる基である) で示される 化合物、 そのプ Πドラッグ、 もしくはそれらの製薬上許容される塩、 またはそれ らの溶媒和物。
X I ) 一般式 ( I I I ) :
(式中、 R2。、 R21、 R22、 R23および R24は X) と同意義) で示される化合 物、 そのプロ ドラッグ、 もしくはそれらの製薬上許容される塩、 またはそれらの 溶媒和物。
X I I ) 一般式 (I V) :
(式中、 R2Q、 R2 1、 R22、 R23および R24は X) と同意義) で示される化合 物、 そのプロ ドラッグ、 もしくはそれらの製薬上許容される塩、 またはそれらの
溶媒和物。
X I I I ) I ) 〜Xェ I ) のいずれかに記載の化合物を有効成分として含有する 医薬組成物。
X I V) I ) -X I I ) のいずれかに記載の化合物を有効成分として含有する X 型 s P LA2阻害剤。
XV) I ) 〜X I I ) のいずれかに記載の化合物を有効成分として含有する癌、 肝硬変、 アルヅハイマー病および/または動脈硬化の予防または治療剤。
XV I ) 癌、 肝硬変、 アルツハイマー病および/または動脈硬化を治療するため の医薬を製造するための I ) ~X I I ) のいずれかに記載の化合物の使用。
XV I I ) I ) 〜X I I ) のいずれかに記載の化合物の治療上効果を示す量を人 を含む哺乳動物に投与することからなる、 癌、 肝硬変、 アルツハイマー病および /または動脈硬化による影響を緩和するための哺乳動物を治療する方法。 以下、 本発明を詳細に説明する。
一般式 (I ) 〜 (I V) で示される化合物が 1またはそれ以上のキラル中心を 有する場合は、 光学活性体として存在し得る。 同様に、 該化合物がアルケニルま たはアルケニレンを含む場合は、 シスおよびトランス異性体の可能性が存在する。
R—および S—異性体、 シスおよびトランス異性体の混合物やラセミ混合物を含 む R—および S—異性体の混合物は、 本発明の範囲に包含される。 不斉炭素原子 はアルキル基のような、 置換基にも存在し得る。 このような異性体はすべて、 そ れらの混合物と同様に本発明に包含される。 特定の立体異性体が所望である場合 は、 あらかじめ分割した不斉中心を有する出発物質を、 立体特異的反応に付する 当業者には公知の方法により製造するか、 または立体異性体の混合物を製造して から公知の方法により分割する方法により製造する。
プロ ドラッグは、 化学的または代謝的に分解できる基を有する一般式 ( I ) 〜 ( I V) で示される化合物の誘導体であり、 加溶媒分解によりまたは生理学的条 件下でインビボにおいて薬学的に活性な化合物となる化合物である。 該化合物の
誘導体は、 酸誘導体または塩基誘導体の両者において活性を有するが、 酸誘導体 が哺乳類生物における溶解性、 組織結合性、 放出制御において有利である (B u n g a r d , H . , D e s i g n o f P r o d r u g s , p p. 7— 9, 2 1 - 24, E l s e v i e r, Ams t e r d am 1 9 85 ) 。 例えばもとに なる酸性化合物と適当なアルコールを反応させることによつて製造されるエステ ル、 またはもとになる酸性化合物と適当なアミンを反応させることによって製造 されるアミ ドのような酸性誘導体を含むプロ ドラッグは当業者にはよく知られて いる。 該化合物が有している酸性基から誘導される単純な脂肪族のまたは芳香族 のエステルは好ましいプロ ドラヅグである。 さらに好ましくは、 酸性基の C 1一 C 6アルキルエステル (例えば、 メチルエステル、 ェチルエステル) である。 場 合によっては、 (ァシルォキシ) アルキルエステルまたは ( (アルコキシ力ルポ ニル) ォキシ) アルキルエステルのような二重エステル型プロ ドラッグを製造す ることもできる。
一般式 (I ) 〜 (I V) で示される化合物が、 酸性または塩基性の官能基を有 する化合物である場合は、 そのもとの化合物よりも水溶性が高く、 かつ生理的に 適切な様々な塩を形成することができる。 代表的な製薬上許容される塩には、 リ チウム、 ナト リウム、 カリウム、 カルシウム、 マグネシウム、 アルミニウム等の アルカリ金属およびアル力リ土類金属の塩が含まれるがそれらに限定されない。 塩は溶液中の酸を塩基で処理するか、 または酸をイオン交換樹脂に接触させるこ とによって遊離の酸から簡便に製造される。 一般式 (I) ~ (I V) で示される 化合物の比較的無毒の無機塩基及び有機塩基の付加塩、 例えば、 該化合物と塩を 形成するに十分な塩基性を有する窒素塩基から誘導されるアミンカチオン、 アン モニゥム、 第四級アンモニゥムは製薬上許容される塩の定義に包含される (例え ば、 S . M. B e r g eら, "P ha rma c e u t i c a l S a l t s, ,, J . P h a r . S c i . , 6 6 , 1 - 1 9 ( 1 977) ) 。 さらに一般式 ( I ) 〜 ( I V) で示される阻害作用を有する化合物の塩基性基は適当な有機または無 機の酸と反応させてアセテート、 ベンゼンスルホネート、 ベンゾエート、 ビカル
ボネ一ト、 ビスルフェート、 ビタータレート、 ボレート、 ブロ ミ ド、 力ムシレー ト、 カーボネート、 クロライ ド、 クラブラネート、 シトレート、 ェデテ一ト、 ェ ジシレート、 エストレート、 ェシレート、 フルオライ ド、 フマレート、 グルセプ テート、 ダルコネート、 グル夕メート、 グリコリアルサニレート、 へキシルレゾ ルシネート、 ヒ ドロキシナフ トエート、 ィオダイ ド、 イソチォネート、 ラクテ一 ト、 ラク トビォネート、 ラウレート、 マレート、 マルセエート、 マンデレート、 メシレート、 メチルブロミ ド、 メチル二トレ一ト、 メチルスルフェート、 ムケー ト、 ナプシレート、 ニトレート、 ォレエ一ト、 ォキサレ一ト、 ノ ^ルミテート、 ノ、。 ントセネート、 ホスフェート、 ポリガラク トウ口ネート、 サリシレート、 ステア レート、 スバセテート、 スシネート、 夕ネート、 タルトレート、 トシレート、 ト チフルォロアセテート、 トリフルォロメタンスルホネート、 バレレート等の塩を 形成する。
溶媒和物としては、 有機溶媒および/または水との溶媒和物を包含する。 水和 物を形成する時は、 任意の数の水分子と配位していてもよい。
「製薬上許容される」 なる用語は、 受容者にとって有害ではないことを意味す る。
「癌」 とは、 様々な部位の上皮組織から発生する種々の悪性腫癟を意味し、 例 えば、 大腸癌、 肺癌、 肝臓癌、 胃癌、 腎臓癌、 胆嚢癌、 前立腺癌、 滕臓癌、精巣癌、 卵巣癌、 皮膚癌、 食道癌、 喉頭癌、 乳癌または子宮癌が挙げられる。 本発明者は、 大腸癌、 肺癌、 肝臓癌、 胃癌、 腎臓癌、 胆嚢癌、 前立腺癌、 滕臓癌、精巣癌、卵巣 癌、または皮膚癌の癌組織において X型 s P L A 2が高発現されていることを実験 で確認しており、 特に、 大腸癌、 肺癌、 肝臓癌、 胃癌、 腎臓癌、 胆嚢癌、 前立腺 癌、 滕臓癌、精巣癌、卵巣癌、 または皮膚癌の予防または治療において、 本発明は 有用である。
「肝硬変」 とは、 肝小葉構造の改築などをともなった肝実質細胞の広範な損傷 を特徴とする進行性の肝疾患であり、 しばしば、 黄疸、 門脈圧亢進、 腹水を生じ、 最後には肝不全を起こす。 本発明者は、 肝硬変患者由来肝臓組織では 偽小葉に
おいて、 X型 s P L A 2が高発現されていることを実験で確認しており、 特に、 肝 硬変の予防または治療において、 本発明は有用である。
「アルヅハイマー病」 とは、 記憶障害、 見当識障害を呈する進行性精神障害で あり、 病理学的には大脳、 特に側頭葉の萎縮が、 組織学的には神経原繊維変化と 老人斑が特徴である。 本発明者は、 アルツハイマー患者由来大脳組織中の神経細 胞群の一部、 特に老人班や神経原繊維変化部位において、 X型 s P L A 2が高発現 されていることを実験で確認しており、 特に、 アルヅハイマー病の予防または治 療において、 本発明化合物は有用である。
「動脈硬化」 とは、 動脈壁の肥厚、 改築、 弾性の低下および機能低下を示す限 局性の動脈病変の総称である。 病理学的には 3型に分類されるが、 その中でも虚 血性心疾患、 脳梗塞、 大動脈瘤などの重篤な疾患の基盤となる粥状硬化 (ァテロ ーム性動脈硬化) が最も重要である。 本発明者は、 本発明化合物が X型 s P L A 2 によるヒ ト リポタンパク質からの脂肪酸の遊離を有意に抑制することを実験で確 認しており、 特に、 動脈硬化の予防または治療において、 本発明化合物は有用で ある。 本明細書中、 単独でもしくは他の用語と組み合わせて用いられる 「アルキル」 なる用語は、 指定した数の範囲の炭素原子数を有する、 直鎖または分枝鎖の 1価 の炭化水素基を意味する。 例えば、 メチル、 ェチル、 n —プロピル、 イソプロピ ル、 n -プチル、 イソブチル、 s e c -ブチル、 t e r t -ブチル、 n—ペンチ ル、 n —へキシル、 イソペンチル、 ネオペンチル、 t e r t —ペンチル、 n—へ プチル、 n—ォクチル、 n —ノナニル、 n—デカニル、 n —ゥンデ力ニル、 n— ドデカニル、 n—ト リデカニル、 n—テトラデカニル、 n —ペン夕デカニル、 n 一へキサデ力ニル、 n—ヘプ夕デカニル、 n—ォク夕デカニル、 n—ノナデ力二 ル、 n—ィコサニル等が挙げられる。
本明細書中、 単独でもしくは他の用語と組み合わせて用いられる 「ァルケニル」 なる用語は、 指定した数の範囲の炭素原子数および 1個もしくは 2個以上の二重
結合を有する、 直鎖または分枝鎖の 1価の炭化水素基を意味する。 例えば、 ビニ ル、 ァリル、 プロぺニル、 クロ トニル、 イソペンテニル、 種々のブテニル異性体 等が挙げられる。
本明細書中、 「アルキニル j とは、 指定した数の範囲の炭素原子数および 1個 もしくは 2個以上の三重結合を有する、 直鎖または分枝鎖の 1価の炭化水素基を 意味する。 二重結合を有していてもよい。 例えば、 ェチニル、 プロピニル、 6— へプチニル、 7—ォクチニル、 8—ノニル等が挙げられる。
本明細書中、 「炭素璟基」 とは、 飽和または不飽和であって、 置換されたまた は置換されていない、 環を形成している原子が水素原子以外は炭素原子のみであ る 5〜 1 4員環、 好ましくは、 5〜 1 0員環、 さらに好ましくは 5〜 7員環の有 機骨格から誘導される基を意味する。 上記の炭素環が 2〜 3個連続しているもの も包含する。 代表的な炭素璟基としては、 シクロアルキル (例えば、 シクロプロ ピル、 シク口ブチル、 シクロペンチル、 シクロへキシル、 シクロへプチル、 およ びシクロォクチル) 、 シクロアルケニル (シクロブチレニル、 シクロペンテニル、 シクロへキセニル、 シク口へプテニル、 およびシクロォクテニル) 、 フエニル、 ナフチル、 ノルポルニル、 ビシクロヘプ夕ジェニル、 インデニル、 スチルベニル、 テルフエ二リル、 フエニルシクロへキセニル、 ァセナフチル、 アントリル、 ビフ ェニリル、 ビベンジリル、 および式 (V ) :
で表わされるフエニルアルキルフヱニル誘導体が挙げられる。
R 3および R 4における炭素環基としては、 フヱニル、 シクロへキシル等が好ま しい。
本明細書中、 「複素環基」 とは、 単環式または多璟式であって、 飽和または不 飽和であり、 窒素原子、 酸素原子、 硫黄原子からなる群から選択される 1〜 3の ヘテロ原子を含む 5〜 1 4の環原子を有する、 置換されたまたは置換されていな い複素璟骨格から誘導される基を意味する。 例えば、 ピリジル、 ピロリル、 フラ
ニル、 ベンゾフラニル、 チェニル、 ベンゾチェ二ル、 ピラゾリル、 イミダゾリル、 フエ二ルイ ミダゾリル、 ト リァゾリル、 イソォキサゾリル、 ォキサゾリル、 チア ゾリル、 チアジアゾリル、 インドリル、 カルバゾリル、 ノルハルマニル、 ァザィ ンドリル、 ベンゾフラニル、 ジベンゾフラニル、 ジベンゾチォフエニル、 インダ ゾリル、 イ ミダゾ [ 1 , 2— a ] ピリジニル、 ベンゾト リアゾリル、 アントラニ リル、 1, 2—ペンズイソォキサゾリル、 ベンゾォキサゾリル、 ベンゾチアゾリ ル、 プリニル、 プリジニル、 ジピリジニル、 フエニルピリジニル、 ベンジルピリ ジニル、 ピリ ミジニル、 フエニルピリ ミジェル、 ピラジニル、 1 , 3 , 5—ト リ アジニル、 キノ リル、 フタラジニル、 キナゾリニル、 キノキサリニル等が挙げら れる。
R 3および R 4における複素環基としては、 フリル、 チェニル等が好ましい。 R 5における炭素璟基および複素環としては、 式 :
(式中、 hは 0〜2の整数、 ; R 1 6および R 1 7はそれぞれ独立してハロゲン、 C 1 - C 1 0アルキル、 C 1 - C 1 0アルキルォキシ、 C 1 - C 1 0アルキルチオ、 ァリールォキシ、 および C 1一 C 1 0ハロアルキルから独立に選択される基、 は酸素原子または硫黄原子、 5は一 C H 2—または— (C H 2 ) 2—、 yは酸素原 子または硫黄原子、 c、 i、 および pは 0〜5の整数、 eは 0〜7の整数、 gは 0〜4の整数、 kおよび nはそれそれ独立して 0〜 3の整数) で表わされる基が 好ましい。 c、 e、 g、 i、 k、 n、 および/または pが 2以上の場合、 複数個 の R 1 6および複数個の R 1 7はそれぞれ異なっていてもよい。 R 1 6がナフチル基
の置換基である場合は、 当該ナフチル基上の任意の位置で置換し得る, さらに好ましくは、 式 :
(式中、 ;3は— CH2—または— (CH2) 2— ; R19は水素原子、 C I— C 3ァ ルキル、 またはハロゲン; Eは単結合、 一 CH2—または— 0— ) で表わされる基 が挙げられる。
R 5としては、 上記の 「炭素環」 C 1— C 3アルキルおよび上記の 「複素環」 C 1 - C 3アルキルが好ましい。
本明細書中、 「非妨害性置換基」 とは、 上記の 「炭素環基」 、 「複素環基」 、 および基本骨格の置換基として適当な基を意味する。 例えば、 〇 1ー 01 0ァル キル、 C 2— C 6アルケニル、 C 2— C 6アルキニル、 C 7— C 1 2ァラルキル (例えば、 ベンジルおよびフエネチル) 、 C 7 - C 1 2アルカリル、 C 3 - C 8 シクロアルキル、 C 3— C 8シクロアルケニル、 フエニル、 ト リル、 キシリル、 ビフエ二リル、 C 1一 C 1 0アルキルォキシ、 C 1 - C 6アルキルォキシ C 1 - C 6アルキル (例えば、 メチルォキシメチル、 ェチルォキシメチル、 メチルォキ シェチル、 およびェチルォキシェチル) 、 C 1一 C 6アルキルォキシ C 1一 C 6 アルキルォキシ (例えば、 メチルォキシメチルォキシ、 およびメチルォキシェチ ルォキシ) 、 C 1一 C 6アルキルカルボニル (例えば、 メチルカルボニルおよび ェチルカルボ二ル) 、 C 1— C 6アルキルカルボニルァミノ (例えば、 メチルカ ルボニルァミノおよびェチルカルポニルァミノ) 、 C 1 - C 6アルキルォキシァ ミノ (例えば、 メチルォキシァミノおよびェチルォキシァミノ) 、 C I— C 6ァ ルキルォキシァミノカルボニル (例えば、 メチルォキシァミノカルボニルおよび ェチルォキシァミノカルボ二ル) 、 モノまたはジ C 1一 C 6アルキルアミノ (例 えば、 メチルァミノ、 ェチルァミノ、 ジメチルァミノ、 およびェチルメチルアミ
ノ) 、 C 1— C 1 0アルキルチオ、 C 1一 C 6アルキルチオカルボニル (例えば、 メチルチオカルボニルおよびェチルチオカルボニル) 、 C 1一 C 6アルキルスル フィニル (例えば、 メチルスルフィエルおよびェチルスルフィニル) 、 C I— C 6アルキルスルホニル (例えば、 メチルスルホニルおよびェチルスルホニル) 、 C 2— C 6ハロアルキルォキシ (例えば、 2—クロ口ェチルォキシおよび 2—ブ 口モェチルォキシ) 、 C 1一 C 6ハロアルキルスルホニル (例えば、 クロロメチ ルスルホニルおよびブロモメチルスルホニル) 、 C 1一 C 1 0ハロアルキル、 C 1一 C 6ヒ ドロキシアルキル (例えば、 ヒ ドロキシメチルおよびヒ ドロキシェチ ル) 、 C 1一 C 6アルキルォキシカルボニル (例えば、 メチルォキシカルボニル およびェチルォキシカルボ二ル)、 一 (CHJ i— 8— 0—(C 1一 C 6アルキル)、 ベンジルォキシ、 ァリールォキシ (例えば、 フエニルォキシ) 、 ァリールチオ (例 えば、 フエ二ルチオ) 、 ― ( C 0 NH S 02 R 25) (R 25は C 1— C 6アルキル またはァリール) 、 — C H 0、 ァミノ、 アミジノ、 ハロゲン、 力ルバミル、 カル ポキシル、 カルブアルキルォキシ、 ― (CH ) !_8 - C 00 H (例えば、 カルボ キシメチル、 カルボキシェチル、 およびカルポキシプロピル) 、 シァノ、 シァノ グァニジノ、 グァニジノ、 ヒ ドラジド、 ヒ ドラジノ、 ヒ ドロキシ、 ヒ ドロキシァ ミノ、 ニトロ、 ホスフオノ、 一 S 03H、 チオアセ夕一ル、 チォカルボニル、 炭素 環基、 複素環基等が挙げられる。 これらは、 C 1 - C 6アルキル、 C I— C 6ァ ルキルォキシ、 C 2— C 6ハロアルキルォキシ、 C 1一 C 6ノヽ口アルキル、 およ びハロゲンからなる群から選択される 1もしくは 2以上の置換基で置換されてい てもよい。
3, R4、 および R 5の 「非妨害性置換基で置換された」 の 「非妨害性置換基 j としては、 ハロゲン、 C 1 - C 6アルキル、 C 1 - C 6アルキルォキシ、 C 1一 C 6アルキルチオ、 C 1— C 6ハロアルキルが好ましい。 さらに好ましくは、 ノ、 ロゲン、 C 1 - C 3アルキル、 C 1 - C 3アルキルォキシ、 C 1— C 3アルキル チォ、 C 1— C 3ハロアルキルが挙げられる。
R 1 R2、 R3、 および R 4における 「非妨害性置換基」 としては、 C 1— C 6
アルキル、 ァラルキル、 C 1 - C 6アルキルォキシ、 C 1一 C 6アルキルチオ、 C 1— C 6ヒ ドロキシアルキル、 C 2— C 6ハロアルキルォキシ、 ハロゲン、 力 ルボキシ、 C 1— C 6アルキルォキシカルボニル、 ァリールォキシ、 ァリールチ ォ、 炭素環基、 または複素璟基が好ましい。 さらに好ましくは、 〇 1ー〇 6ァル キル、 ァラルキル、 カルボキシ、 C 1— C 6ヒ ドロキシアルキル、 フエニル、 ま たは C 1— C 6アルキルォキシカルボニルが挙げられる。
本明細書中、 「ハロゲン」 とは、 フッ素、 塩素、 臭素、 ヨウ素を意味する。 本明細書中、 「シクロアルキル」 とは、 指定した数の範囲の炭素原子数を有す る、 環状の 1価の炭化水素基を意味する。 例えば、 シクロプロピル、 シクロプチ ル、 シクロペンチル、 シクロへキシル、 シクロへプチル、 シクロォクチル等が挙 げられる。
本明細書中、 「シクロアルケニル」 とは、 指定した数の範囲の炭素原子数およ び 1個もしくは 2個以上の二重結合を有する、 環状の 1価の炭化水素基を意味す る。 例えば、 1 ーシクロプロぺニル、 2—シクロプロぺニル、 1—シクロブテニ ル、 2—シクロブテニル等が挙げられる。
本明細書中、 「アルキルォキシ」 としては、 例えば、 メチルォキシ、 ェチルォ キシ、 n—プロピルォキシ、 イソプロピルォキシ、 n -ブチルォキシ、 n—ペン チルォキシ、 n—へキシルォキシ等が挙げられる。
本明細書中、 「アルキルチオ」 としては、 例えば、 メチルチオ、 ェチルチオ、 n—プロピルチオ、 イソプロピルチオ、 n一プチルチオ、 n—ペンチルチオ、 n 一へキシルチオ等が挙げられる。
本明細書中、 Γ酸性基」 とは、 適当な連結原子 (後に Γ酸性基との連結基」 と して定義する) を介して基本骨格に結合している時、 水素結合を可能にするプロ トン供与体として働く有機基を意味する。 例えば、 式:
o
OH
\ Ί
― C-NH— CN または
(式中、 R 2 sは水素原子、 金属、 または C 1一 C 1 0アルキル、 R 27はそれぞれ 独立して水素原子または C 1一 C 1 0アルキル、 R 38は C 1一 C 6アルキル、 C
1一 C 3ハロアルキルまたは C 1— C 6アルキル、 ハロゲン、 置換されてもよい ァミノ若しくはニトロで置換されてもよいァリール、ただし R 2 6および R 2 7を共 に有する酸性基の場合は、 R26および R27の少なく とも 1つは水素原子) で表わ される基が挙げられる。 好ましくは、 一COOH、 一 S 03H、 P (0) (OH) 2、 または一 C〇NHS 02R38 (式中、 R38は C 1— C 6アルキル、 C 1一 C 3 ハロアルキル、 または C 1一 C 6アルキル、 ハロゲン、 置換されてもよいアミノ 若しくはニトロで置換されてもよいァリール、 ) が挙げられる。 さらに好ましく は、 一 C〇NH S 02R38 (式中、 R38は C 1一 C 6アルキル、 またはァリール、 ) が挙げられる。
本明細書中、 「酸性基との連結基」 とは、 一 (L
1) 一なる記号で表わされる 2 価連結基を意味し、 通常の関係では基本骨格のと 「酸性基」 を連結する役目をす る。 例えば、 式 :
(式中、 Mは一 CH
2—、 一〇一、 -N (R
3 °) ―、 または一 S—、 R
28および R
29はそれぞれ独立して氷素原子、 C 1— C 1 0アルキル、 ァリール、 ァラルキ ル、 カルボキシ、 またはハロゲン) で表わされる基、 および式 :
1-3
(式中、 : R
13および R
14はそれそれ独立して、 水素原子、 C 1— C 1 0アルキル, C 1 - C 1 0ァラルキル、 カルボキシ、 アルキルォキシカルボニル、 またはハロ ゲン) で表わされる基が挙げられる。 好ましくは、 一 0— CH
2—、 -S - CH
2 一、 — N (R
3 0) — CH
2—、 — CH
2— CH
2—、 - 0 - C H (CH
3) 一、 ま たは一0— CH ( (CH
2)
2 C
6 H
5) - (式中、 R
3 Qは C 1— C 6アルキル) が挙げられる。 さらに好ましくは、 一 0— C H
2—または一 S— C H
2—が挙げら れる。
本明細書中、 「酸性基との連結基の長さ」 なる用語は、 基本骨格と 「酸性基」 をつなぐ連結基一 (Lつ 一の最短の鎖の原子の数 (水素原子を除く) を意味する ( 一 (L 1) —に炭素環がある場合、 算出した炭素環の直径とほぼ等しい数の原子と して計数する。 従って、 酸性基との連結基におけるベンゼン環およびシクロへキ サン環は、 — (Lリ 一の長さを 2原子として計数する。 好ましい長さは、 2〜 3 である。
本明細書中、 「ハロアルキル」 とは、 任意の位置で前記 「ハロゲン」 により置 換された前記 「アルキル」 を意味する。 例えば、 クロロメチル、 ト リフルォロメ
チル、 2—クロロェチル、 2—ブロモェチル等が挙げられる。
本明細書中、 「ヒ ドロキシアルキル」 とは、 任意の位置でヒ ドロキシにより置 換された前記 「アルキル」 を意味する。 例えば、 ヒ ドロキシメチル、 2—ヒ ドロ キシェチル、 3—ヒ ドロキシプロピル等が挙げられる。 ヒ ドロキシメチルが好ま しい。
本明細書中、 「ハロアルキルォキシ」 の 「ハロアルキル」 は前記と同義である。 例えば、 2—クロロェチルォキシ、 2— ト リフルォロェチルォキシ、 2—クロ口 ェチルォキシ等が挙げられる。
本明細書中、 「ァリール」 とは、 単環状もしくは縮合環状芳香族炭化水素を意 味する。 例えば、 フエニル、 1一ナフチル、 2—ナフチル、 アントリル等が挙げ られる。 特に、 フエニル、 1一ナフチルが好ましい。
本明細書中、 「ァラルキル」 とは、 前記 「アルキル」 に前記 「ァリール」 が置 換したもので、 これらは置換可能な全ての位置で結合しうる。 例えば、 ベンジル、 フエネチル、 フエニルプロピル (例えば、 3—フエニルプロピル) 、 ナフチルメ チル (例えば、 1一ナフチルメチル) 等が挙げられる。
本明細書中、 「アルキルォキシカルボニル J としては、 例えば、 メチルォキシ カルボニル、 ェチルォキシカルボニル、 n一プロプルォキシカルポニル等が挙げ られる。
本明細書中、 「ァリールォキシ」 としては、 フエニルォキシ等が挙げられる。 本明細書中、 「ァリールチオ」 としては、 フエ二ルチオ等が挙げられる。
本明細書中、 「ハロフヱニル」 とは前記 「ハロゲン」 で 1または 2個所以上置 換されたフエニルを包含する。 例えば、 フルオロフェニル、 クロ口フエニル、 ブ ロモフエニル、 ョードフエニル、 ジフルオロフェニル、 ジクロロフエニル、 ジブ ロモフエニル、 ト リ フルオロフヱニル、 ト リクロ口フエニル、 ト リブロモフエ二 ル、 クロ口フルオロフェニル、 プロモクロロフェニル等が挙げられる。
A環および— B—の好ましい組み合わせとしては、 以下に示す (h ) 〜 (j ) で表わされる組み合わせが好ましい。
R3Zヽ 'R。
(h) (i)
( h) 〜 (j ) において、 R1が一 O CH2 CO OHまたは一〇 CH2 CONH S 02 R38(式中、 R38は C 1一 C 6アルキル、 C 1ハロアルキルまたはァリール、:). R 2が水素原子、 R 3が水素原子または C 1一 C 6アルキル、 R 4が水素原子、 R5 が— (CH2) !_2 -R 18 (R18は式 :
(式中、 5は一 CH2—または一 (CH2) 2— ; R 1 9は水素原子、 C I— C 3ァ ルキル、 またはハロゲン ; Eは単結合、 — CH2—または一 0—) 、 R6が C 4一 C 6アルキル、 R Aが— C 0 C 0 NH 2である化合物が好ましい。 発明を実施するための最良の形態
本発明化合物 (I ) ~ (I V) は、 EP 0 67 5 1 1 0 A 1、 W09 9/5 1 6 05、 W09 9/5 9 9 9 9等に記載されている方法に従って合成することが できる。 以下にインドール誘導体、 ピロ口 [ 1 , 2— a] ピラジン誘導体、 およ びピロ口 [ 1 , 2— b] ピリダジン誘導体の合成法について代表的なスキームを 示す。
(式中、 R2、 R3、 R4、 R5、 および R6は前記と同意義、 R3 1および R32は C 1— C 5アルキル)
(B法) イン ドール誘導体の製造方法 ( 2 )
(式中、 R
2、 R
3、 R
4、 R
5、 および R
6は前記と同意義、 Ha lはハロゲン) (C法) ピロ口 [ 1 , 2— a] ピラジン誘導体の製造方法
(式中、 R3 R4 R5 R6 R3 1 R32、 および H a 1は前記と同意義、 R 3 3は R 5の前駆体、 R3 C l— C 3アルキルまたは C 1— C 3アルキルで置換 されていてもよいフエニル。 )
(D法) ピロ口 [ 1 , 2— b] ピリダジン誘導体の製造方法
N C02FT NC A OR36 NC OR3
37
OR'
(式中、 R
2、 R
3、 R
5、 R
6、 および R
32は前記と同意義、 R
35は C I— C 3 アルキル、 R
36および R
37は同一または異なって C 1 - C 3アルキルまたは R
3 6および R
3 7は一緒になつて隣接する酸素原子を含む 1 , 3—ジォキゾラン環を 形成する。 ) 本発明予防または治療剤は経口、 エアロゾル、 直腸、 絰皮、 皮下、 静脈内、 筋 肉内、 鼻腔内を含む様々な経路によって投与できる。 本発明の製剤は、 治療有効 量の化合物を製薬上許容される担体または希釈剤とともに組み合わせる (例えば 混合する) ことによって製造される。 本発明の製剤は、 周知の、 容易に入手でき る成分を用いて既知の方法により製造される。
本発明の組成物を製造する際、 活性成分は担体と混合されるかまたは担体で希 釈されるか、 カプセル、 サッシエー、 紙、 あるいは他の容器の形態をしている担 体中に入れられる。 担体が希釈剤として働く時、 担体は媒体として働く固体、 半 固体、 または液体の材料であり、 それは錠剤、 丸剤、 粉末剤、 口中剤、 エリキシ ル剤、 懸濁剤、 ェマルジヨン剤、 溶液剤、 シロップ剤、 エアロゾル剤 (液体媒質 中の固体) 、 軟膏の型にすることができ、 例えば、 1 0 %までの活性化合物を含 む。本発明 V型および/または X型 s P LA2阻害作用を有する化合物は、 投与に 先立ち製剤化するのが好ましい。
当業者には公知の適当な担体はいずれもこの製剤のために使用できる。 このよ うな製剤では担体は、 固体、 液体、 または固体と液体の混合物である。 例えば、 静脈注射のために X型 s P LA2阻害作用を有する化合物化合物を 2 mgZm 1 の濃度になるよう、 4%デキス トロ一スノ 0. 5 %クェン酸ナト リウム水溶液中 に溶解する。 固形の製剤は粉末、 錠剤およびカプセルを包含する。 固形担体は、 香料、 滑沢剤、 溶解剤、 懸濁剤、 結合剤、 錠剤崩壊剤、 カプセル剤にする材料と しても役立つ 1またはそれ以上の物質である。 経口投与のための錠剤は、 トウモ ロコシデンプン、 アルギン酸などの崩壊剤、 および/またはゼラチン、 アカシア などの結合剤、 およびステアリ ン酸マグネシウム、 ステアリン酸、 滑石などの滑
沢剤とともに炭酸カルシウム、 炭酸ナト リ ウム、 ラク トース、 リン酸カルシウム などの適当な賦形剤を含む。
粉末剤では担体は細かく粉砕された活性成分と混合された、 細かく粉砕された 固体である。 錠剤では活性成分は、 適当な比率で、 必要な結合性を持った担体と 混合されており、 所望の形と大きさに固められている。 粉末剤および錠剤は約 1 〜約 9 9重量%の本発明の新規化合物である活性成分を含んでいる。 適当な固形 担体は、 炭酸マグネシウム、 ステアリン酸マグネシウム、 滑石、 砂糖、 ラク トー ス、 ぺクチン、 デキス ト リン、 デンプン、 ゼラチン、 トラガカントゴム、 メチル セルロース、 ナトリウムカルボキシメチルセルロース、 低融点ワックス、 ココア バターである。
無菌液体製剤は懸濁剤、 ェマルジヨン剤、 シロップ剤、 およびエリキシル剤を 含む。 活性成分は、 滅菌水、 滅菌有機溶媒、 または両者の混合物などの製薬上許 容し得る担体中に溶解または懸濁することができる。 活性成分はしばしば適切な 有機溶媒、 例えばプロピレングリコール水溶液中に溶解することができる。 水性 デンプン、 ナト リウムカルボキシメチルセルロース溶液、 または適切な油中に細 かく砕いた活性成分を散布することによってその他の組成物を製造することもで きる。
投与量は疾患の状態、 投与ルート、 患者の年齢、 または体重によっても異なる が、 成人に静注で投与する場合、 通常 0 . 0 1〜 1 O mg/kg/時である。 好まし くは、 0 . 1 ~ 1 mg/kg/時である。
本発明化合物は選択的に X型 s P L A 2を阻害する。 X型 s P L A 2阻害剤は炎 症性疾患、 癌 (特に大腸癌、 肺癌、 気管支癌、 肝臓癌、 胃癌、 腎臓癌、 胆嚢癌、 前立腺癌、 滕臓癌、 精巣癌、 卵巣癌、 または皮膚癌等) 、 肝硬変、 アルッハイマ 一病、 動脈硬化症等の治療または予防に有用である。 炎症性疾患とは炎症性腸疾 患、 敗血症、 敗血症ショック、 成人呼吸窮迫症候群、 滕臓炎、 トラウマにより引 き起こされるショック、 気管支喘息、 アレルギー性鼻炎、 関節リウマチ、 慢性関 節リウマチ、 脳内出血、 脳梗塞、 心不全 (cardiac failure) 、 心筋梗塞症、 乾癬、
嚢胞性繊維症、 脳卒中、 急性気管支炎、 慢性気管支炎、 急性細気管支炎、 慢性細 気管支炎、 変形性関節症、 痛風、 脊髄炎 (spondylarthropathris) 、 強直性脊椎炎、 ロイ 夕一症候群 (Reiter's syndrome) 、 乾癬関節症、 脊椎炎 ( enterapathric spondylitis) 、 年少者閧節症 (Juvenile arthropathy) または年少者強直性脊椎炎 juvenile ankylosing spondylitis; 、 反力、f生関節 ¾E (Reactive arthropathy)、 感染性関節炎または感染後の関節炎、 淋菌性関節炎、 結核性関節症、 ウィルス性 関節炎、 菌による関節炎 (fungal arthritis) 、 梅毒性関節炎、 ライム病、 「脈管 炎症候群」 によ り引き起こされる関節炎、 結節性多発動脈炎、 過敏症脈管炎 (hypersensitivity vasculitis)、 Luegenec肉芽腫疯 Luegenec's granulomatosis) 多発性筋痛リウマチ (polymyalgin rheumatica) 、 関節細胞リウマチ (joint cell arteritis)、 カノレシゥム結晶沈殿関節征 calcium crystal deposition arthropathris) s 偽通風、 非関節性リウマチ (non-articular rheumatism) 、 滑液嚢炎、 腱滑膜炎 (tenosynomitis) 、 上顆炎 (テニス肘) 、 手根管症候群、 繰り返し使用による障 害 (タイ ピング) ( repetitive use injury (typing) ) 、 関節炎の混合形態 (miscellaneous forms of arthritis) 、 神経障害性関節症疾患(neuropathic joint disease (charco and joint)) 、 出血性関節症、 血管性紫斑病、 肥厚性骨関節症、 多中心性網組織球症、 特定の疾患によ り 引き起こされる関節炎 ( arthritis associated with certain diseases;、 surcoilosis、 血色素沈着症、 鎌状赤血球病お よび他のヘモグロ ビン異常症、 高リポ蛋白血症、 低ァ-グロブリン血症、 上皮小体 機能亢進症、 末端肥大症、 家族性地中海熱、 Behat病 (Behat's Disease) 、 全身 性自己免疫疾患紅はん性 (systemic lupus erythrematosis) 、 もしくは再発性多 発性軟骨炎のような疾患または脂肪酸の遊離を仲介する s P L A 2を阻害するの に、 またはそれによつてァラキドン酸カスケ一ドおよびその有害な生成物を阻害 もしくは予防するのに十分な量の一般式 (ェ) で表わされる化合物の治療上有効 な量を哺乳動物に投与することが必要とされる関連疾患をいう。
実施例
以下に実施例および試験例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、 本発明 はこれらにより限定されるものではない。
実施例中、 以下の略号を使用する。
M e : メチル
E t : ェチル
n - P r : n—プロピル
i - P r : イソプロピル
n - B u : n—ブチル
i - B u : イソプチル
t - B u : t e r t -ブチル
n - P e n : n—ペンチノレ
c— P e n : シクロペンチル
c - H e X : シクロへキシル
P h : フエニル
B n : ベンジル
4 - F - B n : 4一フルォ口べンジル
T o 1 : ト リル
B o c : t —ブトキシカルボニル
D M S 0 : ジメチルスルホキシ ド
実施例 1 化合物 ( I — 1 ) の調製
(第 1工程)
3—メ トキシ一 2 , 5—ジメチルピラジン(l)(3.24g, 23.4mmol)と 1一ブロモ一4一 メチルー 2—ペン夕ノン(4.2g, 23.5mmol)の混合物を 60°Cで 12時間攪拌した。 生 じた 4級塩をろ取し、 ェ一テルで洗浄し、 乾燥した。 得られた 4級塩をァセトニ ト リ ル(25ml)に溶解 し、 1, 8 - ジァザビシク ロ [5.4.0] — 7—ゥ ンデセ ン (DBU)(5.26ml, 35.2minol)を加え 1時間加熱還流を行った。 反応終了後、 氷水を 加え、 酢酸ェチルで抽出した。 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 硫酸ナト リウムで 乾燥した。 溶媒を留去し、 残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸ェチ ル:へキサン =10:90)で精製し、 目的物(2)(3.63g, 71%)を黄色の油状物質として得た < 1H-NMR(CDC13) :0.92(6H , d, J=6.6 Hz), 1.85(1H, ), 2.26(3H, s), 2.48(2H, d, J=7.2 Hz), 4.03(3H, s), 6.50(1H, s), 7.02(1H, s), 7.23(1H, s) .
(第 2工程)
ベンゾイルクロリ ド(3.2ml, 27.6mmol)のニトロメタン溶液(20ml)に氷冷下、 塩 化アルミニウム(3.68g, 27.6ιιιιηο1)を加え、 10分間攪袢した。 この溶液に同条件下、 化合物 (2)(2.01g, 9.2nunol)の二トロメタン溶液(10ml)を加え、 40分間攪拌した。 反応終了後、 氷水を加え、 酢酸ェチルで抽出した。 有機層をアンモニア水溶液、 飽和食塩水の順に洗浄し、 硫酸ナトリウムで乾燥した。 溶媒を留去し、 残さをシ リカゲルカラムクロマトグラフィ一 (酢酸ェチル:へキサン =5:95)で精製し、 目的物 (3)(886mg, 30%)を黄色の粉末として得た。
Ή-ΝΜϋ(ΟϋΟ13):0.63(6Η, d, J=6.6 Hz), 1.57(1H, m), 2.19(2H, d, J=7.2 Hz), 2.35(3H, s), 4.09(3H, s), 6.57(1H, s), 7.46(2H, m), 7.56(1H, m), 7.65(2H; m), 8.52(1H, s).
(第 3工程)
化合物(3)(853mg, 2.65mmol)のテトラヒドロフラン溶液(10ml)に氷冷下、 水素 ィ匕ほう素ナト リウム(0.5g, 13.2mmol)、 塩化アルミニウム(1.06g, 7.95mmol)をカロ え、 室温にて 30分間攪拌した。 反応終了後、 氷水を加え、 酢酸ェチルで抽出した。 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 硫酸ナトリウムで乾燥し、 溶媒を留去した。 精製 することなく次の反応に用いた。
(第 4工程)
先に得られた残さに濃塩酸(10ml)を加え、 30分間加熱還流した。 反応終了後、 氷水を加え、 酢酸ェチルで抽出した。 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 硫酸ナト リ ゥムで乾燥した。 溶媒を留去し、 残さをエーテルとへキサンの混合液で洗浄し、 目的物(5)(586mg, 90%)を灰色の粉末として得た。
Ή-ΝΜΚ(ά6-ϋΜ8Ο):0.84(6Η, d, J=6.6 Hz), 1.75(1H, m), 1.96(3H, s), 2.38(2H; d, J=6.9 Hz), 4.14(2H, s), 6.69(1H, s), 6.85(1H, s), 7.05(2H, m), 7.17(1H, m), 7.27(21-1, m), 10.37(1H, br.s).
(第 5工程)
化合物(5)(579mg, 2.34mmol)にォキシ塩化リン(3ml)を加え、 30 分間加熱還流
を行った。 反応終了後、 氷水に注ぎ、 炭酸水素ナト リウム水溶液で中和した。 酢 酸ェチルで抽出し、 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 硫酸ナトリ ウムで乾燥した。 溶媒を留去し茶色の油状物質を得た。 精製することなく次の反応に用いた。
(第 6工程)
先に得られた油状物質をエタノール(20ml)に溶解し、 p—トルエンスルフィン酸 ナト リウム(834mg, 4.68mmol)を加え、 18時間加熱還流した。 反応終了後、 溶媒 を留去し、 残さをシリカゲルカラムクロマ トグラフィー(酢酸ェチル:へキサン =40:60)で精製し、 目的物(7)(686mg, 68%)を黄色の粉末として得た。
1H-NMR(CDC13):0.94(6H) d, J=6.6 Hz), 1.95(1H, m), 2.30(3H, s), 2.41(3H, s), 2.61(2H, d, 3=1.2 Hz), 4,23(2H, s), 6.95(2H, m), 7.20-7.32(6H, m), 7.41(11-1, s), 8.01(2H, d, J=8.4 Hz).
(第 7工程)
メチルダリコレート(700mg, 7.77mmol)のテトラヒドロフラン溶液(10ml)に、氷 冷下、 t一ブトキシカリウム(523mg, 4.66mmol)を加え、 室温にて 30分間攪拌し た。 この溶液中に化合物(7)(672mg, 1.55mmol)のテトラヒ ドロフラン溶液(5ml) を加え、 さらに 45分間攪拌した。 反応終了後、 氷水を加え、 酢酸ェチルで抽出し た。 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 硫酸ナト リウムで乾燥し、 溶媒を留去した。 残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィ一(酢酸ェチル:へキサン =10:90)で精製 し、 目的物(8) (545mg, 96%)を淡黄色の粉末として得た。
Ή-ΝΜΕ(αϋΟ13):0.91(6Η, d, J=6.6 Hz), 1.87(1H, m), 2.12(3H; s), 2.51(2H, d, J=7.5 Hz), 3.78(3H, s), 4.18(2H, s), 5.00(2H, s), 6.72(1H, s), 6.95(1H, s), 7.00(2H, m), 7.23(3H, m).
(第 8工程)
化合物(8)(503mg, 1.37minol)の塩化メチレン溶液(10ml)に N-メチルモルホリ ン 6.86mmol)、 ォキサリルクロリ ド(599〃1, 6.86mmol)を加え、 室温にて 1時間攪袢した。反応液をアンモニア水溶液に注ぎ、 酢酸ェチルで抽出した。 有機 層を IN 塩酸、 飽和食塩水の順に洗浄し、 硫酸ナトリウムで乾燥した。 溶媒を留
去し、 残さをシリカゲルカラムクロマ トグラフィー(クロ口ホルム:メタノール = '99:1)で精製し、 目的物 (9)(414mg, 69%)を黄色の結晶として得た。
融点: 163— 164°C
1H-NMR(d6-DMSO):0.81(6H, d, J=6.9 Hz), 1.72(1H; m), 2.15(3H, s), 2.67(2H, d, J=7.2 Hz), 3.66(3H, s), 4.32(2H, s), 4.88(2H, s), 7.07(2H, m), 7.20(1H, m), 7.29(2H, m), 7.49(1H, br.s), 7.65(1H, s), 7.87(lh, br.s).
(第 9工程)
ィ匕合物(9)(414mg, 0.95mmol)をメタノ一ル(4ml)とテトラヒドロフラン(4ml)の 混合液に溶解し、 1N水酸化ナトリウム(1.9ml)を加え、 室温にて 30分間攪拌した。 反応終了後、 氷水を加え、 IN 塩酸 (4ml)で酸性とし、 酢酸ェチルで抽出した。 有 機層を飽和食塩水で洗浄し、 硫酸ナト リウムで乾燥し、 溶媒を留去した。 酢酸ェ チルーへキサンより再結晶を行い、 目的物 (I— l)(366mg, 91%)を黄色の結晶とし て得た。
融点: 206— 208°C
1H-NMR(d6-DMSO):0.81(6H, d, J=6.6 Hz), 1.73(1H, m), 2.16(3H, s), 2.66(2H, d, J=6.9 Hz), 4.32 (2H, s), 4.80(2H, s), 7.06-7.31(5H, m), 7.49(1H, br.s), 7.63(1H, s), 7.87(1H, br.s).
実施例 1に従い 表 1に示した化合物 (1-2)から(1-8)を合成した。 物理恒数を以 下に示す。
CN 第 1工程 勤工程
EtO C
(10) (11) (12)
(第 1工程)
化合物(10)(26.9g, 159mmol)のジメチルホルムアミ ド溶液(100ml)にブロモアセ トアルデヒ ドジメチルァセタール(28.7ml, 191mmol)、 炭酸カ リ ウム(26.4g, 191mmol)、 よう化カリウム(2.64g, 15.9mmol)を加え、 100°Cで 15時間攪拌した。 反応終了後、 氷水を加え、 トルエンで抽出した。 有機層を水洗し、 硫酸ナトリウ ムで乾燥し、 溶媒を留去した。 減圧蒸留を行い、 沸点 100〜: L03°C (lmmHg)の化 合物(ll)(35.4g, 78%)を黄色の油状物質として得た。
Ή-ΝΜΙ (α) 3):0.91(3Η, d, J=6.6 Hz), 1.06(3H, d, J=6.6 Hz), 1.17(3H; t, J=7.2 Hz), 1.21(3H, t, J=7.2 Hz), 1.33(3H, t, J=7.2 Hz), 1.65-1.91(3H, m), 1.97(1H, d.d, J=14.1, 3.9 Hz), 2.38(1H, d.d, J=14.1, 8.4 Hz), 3.55(2H, m), 3.66(2H, m), 4.23(2H; m), 4.78(1H, d.d, J=8.4, 3.6 Hz).
(第 2工程)
化合物(ll)(35.3g, 124mmol)のジメチルスルホキシド溶液(70ml)に酢酸力リゥ
ム(13.4g, 137mmol)を加え、 160°Cにて 7時間攪抻した。 反応終了後、 氷水を加え、 エーテルで抽出した。 有機層を水、 飽和食塩水の順に洗浄し、 硫酸ナト リウムで 乾燥した。 溶媒を留去した後、 減圧蒸留を行い、 沸点 67〜7rC (lmmHg)の化合物 (12)(22.1g,84%)を無色の油状物質として得た。
1H-NMR(CDC13):0.94(3H, d, J=6.3 Hz), 0.96(3H, d, J=6.3 Hz), 1.22(3H, t, J=7.2 Hz), 1.23(3H, t, J=7.2 Hz), 1.33(1H, m), 1.61(1H, m), 1.85(3H, m), 2.74(1H, m), 3.56(2H; m), 3.70(2H, m),4.69(lH, d.d, J=7.2, 3.2 Hz).
(第 3工程)
化合物(12)(3g, 14.1mmol)のエーテル溶液(10ml)をマグネシウム(427mg, 17.6mmol)、 エーテル(10ml)、 1,2—ジブロモェタン(73〃1, 0.85mmol)、 ベンジル ブロミ ド(2ml, 16.8mmol)より調整したグリニャール試薬に加え、 室温にて 2.5時 間攪拌した後、 18時間加熱還流を行った。 0°Cに冷却し、 塩化アンモニゥム(1.5g, 28mmol)の水溶液(15ml)を加え、 更に 2N硫酸 35mlを加え、 30分間攪拌した。 エーテルで抽出し、 飽和食塩水で洗浄し、 硫酸ナトリウムで乾燥した。 溶媒を留 去し、 残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸ェチル:へキサン = 5:95) で精製し、 目的物(13)(2.2g, 51%)を黄色の油状物質として得た。
Ή-ΝΜΕ(ΟϋΟ13):0.81(6Η, d, J=6.3 Hz), 1.15(3H, t, J=7.2 Hz), 1.18(3H, t, J=7.2 Hz), 1.45(2H, m) 1.64(1H, m); 2.00(2H, m), 2.85(1H, m), 3.27-3.62(4H, m), 3.77(2H, s), 4.35(1H, t, J=5.4 Hz), 7.19-7.34(5H, m).
(第 4工程)
ィ匕合物(13)(2.2g, 7.2mmol)の 95%エタノール溶液(50ml)に N—アミノフ夕ルイ ミ ド(2.28g, 14.1mmol), IN—塩酸(1.4ml)を加え、 30分間加熱還流を行った。 冷 却後、 析出した結晶をろ取し、 エタノールで洗浄した。 目的物(14)(1.96g,76%)を 淡黄色の結晶として得た。
1H-NMR(CDC1S):0.96(6H, d, J=6.9 Hz), 1.85(1H, m); 2.37(2H, d, J=6.9 Hz), 3.81(2H; s), 6.18(1H, d, J=3.3 Hz), 6.59(1H, d, J=3.3 Hz), 6.97(5H, m), 7.77(4H, m). .
(第 5工程)
ィ匕合物(14)(lg, 2.79ππηο1)のエタノール溶液(10ml)にヒ ドラジン一水和物 (350mg, 6.99minol)を加え、 1時間加熱還流を行った。 不溶物をろ過して除き、 溶 媒を留去した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィ一(酢酸ェチル:へキサン =10:90)で精製し、 目的物(15)(578mg, 91%)を無色油状物質として得た。
Ή-ΝΜΙ (〇ϋ(¾):0.90(6Η, d, J=6.9 Hz), 1.75(1H, m), 2.29(2H, d, J=6.9 Hz), 3.98(2H, s), 4.32(2H, s), 5.88(1H, d, J=2.7 Hz), 6.64(1H, d, J=2.7 Hz), 7.07- 7.29(5H, m).
(第 6工程)
ィ匕合物(15)(568mg, 2.49minol)のクロ口ホルム溶液(15ml)にァセト酢酸メチル (289mg; 2.49mmol パラ トルエンスルホン酸一水和物(24mg, 0.13mmol)を加え、 4 時間加熱還流を行った。 生成する水はモレキュラーシ一ブ 4A を充填した Dean-Starkで脱氷した。 反応終了後、 クロ口ホルムで希釈し、 飽和炭酸水素ナト リウム水溶液、 飽和食塩水の順に洗浄した。 硫酸ナト リウムで乾燥し、 溶媒を留 去した。 残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸ェチル:へキサン = 15:85)で精製し、 目的物(16)(692mg, 94%)を茶色の油状物質として得た。
Ή-ΝΜΚ(ΟϋΟ13):0.89(6Η, d, J=6.6 Hz), 1.84(1H, m), 2.35(3H, s), 2.49(2H, d, J=6.9 Hz), 4,36(2H, s), 5.80(1H, s), 6.38(1H, s), 7.13-7.24(5H, m).
(第 7工程)
ィ匕合物(16)(685mg, 2.33mmol)のジメチルホルムアミ ド溶液(10ml)にブロモ酢 酸メチル(463mg, 3.02mmol), 炭酸カリゥム(418mg, 3.02mmol)を加え、 室温にて 1.5時間攪拌した。 反応終了後、 氷水を加え、 酢酸ェチルで抽出した。 有機層を飽 和食塩水で洗浄し、 硫酸ナト リウムで乾燥した。 溶媒を留去し、 残さをシリカゲ ルカラムクロマ トグラフィ一(酢酸ェチル:へキサン =10:90)で精製し、 目的物 (17)(718mg, 84%)を黄色の粉末として得た。
Ή-ΝΜΕ(ΟϋΟ13) :0.89(6Η, d, J=6.3 Hz), 1.85(1H, m), 2.37(3H; s), 2.48(2H, d, J=6.9 Hz), 3.83(3H, s), 4.34(2H, s), 4.76(2H, s), 5.60(1H, s), 6.49(1H, s), 7.13-
7.24(5H, m) .
(第 8工程)
化合物(17)(636mg, 1.74mmol)の塩化メチレン溶液(10ml)に N—メチルモルホ リン(954 / 1, 8.68mmol)、 ォキサリルクロリ ド(757 8.68mmol)を加え、 室温に て 30分間攪拌した。 反応液をアンモニア水溶液に注ぎ、 酢酸ェチルで抽出した。 有機層を 1N 塩酸、 飽和食塩水の順に洗浄し、 硫酸ナト リゥムで乾燥した。 溶媒 を留去し、残さをシリ力ゲルカラムクロマトグラフィ一(クロ口ホルム:メタノール =98:2)で精製し、 目的物(18)(604mg, 80%)を淡黄色の結晶として得た。
融点: 205.5— 207.5°C
1H-NMR(d6-DMSO) : 0.80(6H) d, J=6.6 Hz), 1.74(1H, m), 2.39(3H; s), 2.65(2H, d, J=7.2 Hz), 3.72(3H, s), 4.31 (21-1, s), 4,94(2H, s), 6.48(1H, s), 7. 14-7.27(5H, m), 7.35(1H, br . s), 7.73(1H, br. s) .
(第 9工程)
化合物(18)(300mg, 0.69mmol)をテトラヒ ドロフラン(8ml)とメ夕ノ一ル(8ml) の混合液に溶解し、 1N水酸化ナト リウム(1.37ml)を加え室温にて 1時間攪拌した。 反応終了後、 1N塩酸で酸性とし、 酢酸ェチルで抽出した。 有機層を飽和食塩水で 洗浄し、 硫酸ナト リウムで乾燥し、 溶媒を留去した。 メタノールから再結晶を行 い、 目的物 (I-9) (168mg, 58%)を黄色の結晶として得た。
融点: 245— 247°C
1H-NMR(d
6-DMSO) : 0.80(6H, d, J=6.6 Hz), 1.75(1H
; m), 2.38(3H, s), 2.64(2H, d, J=7.2 Hz)
; 4.31 (2H, s), 4.82(2H, s), 6.42(1H, s), 7.14-7.27(5H
; m), 7.37(1H, br.s), 7.74(1H, br . s) .
実施例 1 0 化合物 (1- 10) の調製 第 3工程
(19) (20) (21)
(22) (23) (24)
Me02C
化合物(19)(4g, 16.7mmol)のテトラヒ ドロフラン溶液(70ml)を一 40°Cに冷却し、 1M sec -プチルリチウム—シク口へキサン . へキサン溶液(33.8ml)をゆつく り と 滴下した。 15 分間攪拌した後、 この反応溶液中に N—メ トキシ一 3,N—ジメチル ―ブチルアミ ド(2.45g, 16.9mmol)のテ トラヒ ドロフラン溶液(25ml)を一 40°Cにて 滴下した。 同条件にて 1時間、 更に室温にて 1時間攪拌した。 反応終了後、 1N塩 酸とエーテルの混合液に注ぎ、 エーテルで抽出した。 有機層を飽和食塩水で洗浄 し、 硫酸ナト リゥムで乾燥した。 溶媒を留去し、 粗製の(20)を得た。精製すること なく次の反応に用いた。
(第 2工程)
粗製の(20)を塩化メチレン(40ml)に溶解し、 ト リフルォロ酢酸(16ml)を加え、 室 温にて 1.5 時間攪拌した。 溶媒を留去し、 ク D口ホルムで希釈し、 有機層を飽和 炭酸水素ナトリゥム水溶液、 飽和食塩水の順に洗浄した。 硫酸ナトリウムで乾燥
し、 溶媒を留去した。 残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィ一(酢酸ェチル: へキサン = 10:90)で精製し、 目的物 (21)(1.06g,31%)を茶色の油状物質として得た。 1H-NMR(CDC13):0.97(6H) d, J=6.9 Hz), 1·97(1Η, m), 2.60(2H, d, J=7.2 Hz), 3.95(3H, s), 6.33(1H, s), 6.51(1H, d, J=7.8 Hz), 6.94(1H, d, J=7.8 Hz), 7.04(lH, t, J=7.8 Hz), 7.85(1H, br.s).
(第 3工程)
ィ匕合物(21)(572mg, 2.81nimol)のジメチルホルムアミ ド溶液(6ml)に 60%水素化 ナト リウム(124mg, 3.1mniol)を加え、 室温にて 1時間攪拌した。 この反応液中に ペンジルクロリ ド(389〃1, 3.38mmol)を加え、 更に 1時間攪拌した。 反応終了後、 氷水を加え、 酢酸ェチルで抽出した。 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 硫酸ナト リ ゥムで乾燥した。 溶媒を留去し、 残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢 酸ェチル:へキサン =10:90)で精製し、目的物(22)(803mg, 97%)を黄色の油状物質と して得た。
Ή-ΝΜΚ(ΟΌΟ13)·.0.95(6Η; d, J=6.6 Hz), 1.92(1H, m), 2·53(2Η, d, J=7.2 Hz), 3.97(3H, s), 5.30(2H, s), 6.44(lH, s), 6.52(1H, d, J=8.1 Hz), 6.80(1H, d, J=8.1 Hz), 6.94(2H, m), 7,01(1H, t, J=8.1 Hz), 7.22(3H, m).
(第 4工程)
ィ匕合物(22)(803mg, 2.74mmol)の塩化メチレン溶液(10ml)に 1M三臭化ほう素一 塩化メチレン溶液(5.47ml)を滴下し、 室温にて 1 時間攪抻した。 反応液を氷水に 注ぎ、 クロ口ホルムで抽出した。 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 硫酸ナト リウム で乾燥し、 溶媒を留去した。 残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸ェ チル:へキサン =20:80)で精製し、目的物(23)(638mg, 83%)を茶色の粉末として得た。 Ή-ΝΜΕ(ΟϋΟ13):0.96(6Η, d, J=6.6 Hz), 1.92(1H, m), 2.54(2H, d, J=7.2 Hz), 4.96(1H, s), 5.29(2H, s), 6.37(1H, s), 6.50(1H, d, J=8.1 Hz), 6.78(1H, d, J=8.1 Hz), 6.94(3H, m), 7.23(3H, m).
(第 5工程)
化合物(23)(638mg, 2.28mmol)をジメチルホルムアミ ド(6ml)に溶解し、 炭酸力
リウム(568mg, 4.11mmol)を加え、 30分間攪拌した。 この反応溶液にブロモ酢酸 メチル(259〃1, 2.74mmol), よう化カリウム(38mg, 0.23mmol)を加え、 室温にて 1.5時間攪拌した。 反応終了後、 氷水を注ぎ、 酢酸ェチルで抽出した。 有機層を飽 和食塩水で洗浄し、 硫酸ナトリ ウムで乾燥した。 溶媒を留去し、 残さをシリカゲ ルカラムクロマ トグラフィー(酢酸ェチル:へキサン =10:90)で精製し、 目的物 (24)(596mg, 74%)を白色の粉末として得た。
1H-NMR(CDC1S):0.95(6H, d, J=6.6 Hz), 1.93(1H, m), 2.54(2H, d, J=6.9 Hz), 3.82(3H, s), 4.80(2H, s), 5.30(2H; s), 6.41(1H, d, J=7.8 Hz), 6.51(1H, s), 6.84(1H, d, J=7.8 Hz), 6.93(2H, m), 6.97(1H, t, J=7.8 Hz), 7.23(3H, m).
(第 6工程)
ィ匕合物(24)(596mg, 1.70mmol)を塩化メチレン(10ml)に溶解し、 ォキサリルクロ リ ド(163/ l, 1.87mmol)を加え、 室温にて 1時間 20分間攪拌した。 反応液にアン モニァ水溶液を加え、 酢酸ェチルで抽出した。 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 硫 酸ナト リウムで乾燥し、 溶媒を留去した。 酢酸ェチルーへキサンから再結晶を行 い、 目的物(25)(644mg, 90%)を無色の結晶として得た。
融点: 167— 168.5°C
1H-NMR(d6-DMSO):0.87(6H, d, J=6.3 Hz), 1.85(1H, m), 2.86(2H, d, J=7.5 Hz), 3.71(3H, s), 4.76(2H, s), 5.51(2H, s), 6.56(lH, d.d, J=1.8, 6.3 Hz), 7.02(4H, m), 7.29(3H, m), 7.35(1H, br.s), 7.70(1H, br.s).
(第 7工程)
化合物(25)(639mg, 1.51mmol)をテ ト ラ ヒ ドロフラ ン(10ml)とメタノール (10ml)の混合液に溶解し、 1N水酸化ナト リウム(3.0ml)を加え室温にて 1.5時間攪 拌した。 反応終了後、 1N塩酸で酸性とし、 酢酸ェチルで抽出した。 有機層を飽和 食塩水で洗浄し、 硫酸ナト リウムで乾燥し、 溶媒を留去した。 酢酸ェチルーへキ サンから再結晶を行い、 目的物 (I— 10)(561mg, 91%)を淡黄色の結晶として得た。 融点: 208.5— 210°C
1H-NMR(d6-DMSO):0.87(6H, d, J=6.6 Hz), 1.85(1H, m), 2.86(2H, d, J=7.2 Hz),
4.65(2H, s), 5.51(2H, s), 5.52(1H, d.d, J=1.2, 7.2 Hz), 7.00(4H, m), 7.29(3H; m), 7.40(1H, br.s), 7.74(1H, br.s). 実施例 10に従い、 表 2に示した化合物 (1-11)、 (1-12)を合成した。物理恒数を以 下に示す。
表 2
実施例 1 3 化合物 (1-13) の調製 第 3工程
(29) (1-13)
(第 1工程)
5—メチルー 1, 3—シク口へキサンジオン(26)(6.16g, 48.8nmiol)をァセ トニト リ ル(10ml)に溶解し、 1ーブロモー 4一メチル一2—ペン夕ノン(8.75g, 48.9mmol)、 IN水酸化ナト リウム(63.5ml)を加え、 室温にて 72時間攪拌した。 反応液を水で 希釈し、 酢酸ェチルで抽出した。 硫酸ナト リウムで乾燥し、 溶媒を留去した。 残 さをシリカゲルカラムクロマ トグラフィ一(酢酸ェチル:へキサン =50: 50)で精製し、 目的物 (27)(1.32g, 12%)を白色の粉末として得た。
Ή-ΝΜΕ(ΟΌΟ13):0.89(6Η, d, J=6.6 Hz), 1.99-2.28(4H, m), 2.46(2H, d, 3=1.2 Hz), 2.49(2H; m); 3.29(1H, d, J=8.1 Hz), 3.72(1H, d, J=8.1 Hz), 9.93(1H, s).
(第 2工程)
化合物(27)(1.28g, 5.71ramol)のトルエン溶液(30ml)にべンジルアミン(612mg, 5.71mmol)を加え、 3 時間加熱還流を行った。 生成する水はモレキュラーシーブ 4A を充填した Dean-Stark で脱水した。 反応終了後、 酢酸ェチルで希釈し、 1N 塩酸で洗浄した。 硫酸ナトリゥムで乾燥し、 溶媒を留去した。 残さをシリ力ゲル カラムク ロマ トグラフ ィー(酢酸ェチル:へキサン =25:75)で精製し、 目的物 (28)(1.43g,85%)を淡黄色の粉末として得た。
Hz), 1.08(3H, d, J=6.0 Hz), 1.78(1H
; m), 2.17-2.43(5H, m), 2.50(1H, m), 2.69(1H, m), 5.03(2H
; s), 6.36(1H, s), 6.89(2H, m), 7.32(3H, m).
(第 3工程)
化合物(28)(0.95g, 3.22mmol)を 2—(2—ェトキシェトキシ)ェ夕ノール(12ml)に 溶解し、 10%パラジウム炭素(190mg)を加え、 200°Cで 9時間加熱した。 反応終了 後、 酢酸ェチルで希釈し、 水、 飽和食塩水の順に洗浄した。 硫酸ナトリウムで乾 燥し、 溶媒を留去した。残さをシリ力ゲルカラムクロマトグラフィ一(酢酸ェチル: へキサン =10:90)で精製し、 目的物(29)(634mg, 67%)を淡黄色の粉末として得た。 Ή-ΝΜΕ(ΟΒΟ13):0.94(6Η, d, J=6.6 Hz), 1.89(1H, m), 2.34(3H; s), 2.51(2H, d, 3=1.2 Hz), 4.84(1H, s), 5.25(2H, s), 6.30(1H, s), 6.35(1H, s), 6.59(1H, s),
6.94(2H, m), 7.24(3H, m).
(第 4工程)
化合物 (29)を出発原料として、 実施例 10—第 5工程〜第 7工程と同様の方法を 用いて化合物 (1-13)を合成した。
融点: 220— 221.5°C
1H-NMR(d6-DMSO):0.86(6H) d, J=6.6 Hz), 1.83(1H, m), 2.29(3H, s), 2.83(2H, d, J=7.2 Hz), 4.64(2H, s), 5.47(2H, s), 6.36(1H, s)' 6.83(1H, s), 6.98-7.34(5H, m), 7.40(1H, br.s), 7.74(1H, br.s), 12.92(lH, br). 実施例 1 4 化合物 (1-14) の調製
実施例 13に従い化合物化合物 (1-14)の合成を行った。
融点: 200.5— 202°C
1H-NMR(d6-DMSO):0.67(6H)d)J=6.9Hz), 1.56(lH,m)i2.77(2H,d,J=6.9Hz),4.69 (2H,s),6.57(lH,d,J=7.8Hz),6.59(lH,d>J=7.8Hz);7.05(lH,t,J=7.8Hz))7.47-7.69 (6H,m), 7.82 (lH'br.s). 実施例 Γ 5 化合物 (1-15) の調製
(第 1工程)
化合物(I— l)(150mg, 0.35mmol)を塩化メチレン(10ml)に溶解し、 ベンゼンスル ホンアミ ド(61mg, 0.39mmol)、 1—ェチル一 3—(3—ジメチルァミノプロピル)一力
ルボジイ ミ ド '塩酸塩(75mg, 0.39mmol)s 4—ジメチルァミノ ピリジン(48mg, 0.39mmol)を加え、 室温にて 1時間攪拌した。 反応終了後、 1N塩酸を加え、 クロ 口ホルムで抽出した。 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 硫酸ナト リゥムで乾燥した。 溶媒を留去し、残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロ口ホルム:メタノ ール =95:5)で精製し、 目的物 (I— 15)(114mg, 57%)を淡黄色の結晶として得た。 融点: 193— 195°C
Ή-ΝΜΕ(ά6-ϋΜ8Ο):0.81(6Η, d, J=6.6Hz), 1.73(1H, m), 1.90(3H, s), 2.66(2H, d, J=7.2Hz), 4.31(2H, s), 4.76(2H, s), 7.04-7.31(5H, m), 7.54-7.71(5H, m), 7.85(2H, m), 7.96(1H, br.s), 12.20(1H, br.s).
実施例 15に従い、 表 3、 4、 5に示した化合物 (1- 16)から(1-32)を合成した。 物 理恒数を以下に示す。
表 3
表 4
実施例 3 3 化合物 (1-33) の調製
(1-23)
(第 1工程)
化合物(I-23)(403mg,0.83mmol)のェ夕ノール懸濁液(10m に水素化ほう素ナト リウム(41mg,1.08mmol)を加え、 50°Cにて 15分間攪拌した。 反応終了後、 2N塩 酸に注ぎ、 酢酸ェチルで抽出した。 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 硫酸ナトリウ ムで乾燥し、 溶媒を留去した。 目的物(30)(398mg,98%)を白色の粉末として得た。 このまま次の反応に用いた。
(第 2工程)
ィ匕合物(30)(350mg,0.72mmol)にトリフルォロ酢酸(2ml)、トリェチルシラン(149 l,0.93mmol)を加え、 室温にて 15分間攪拌した。 酢酸ェチルで希釈し、 これを 水、 飽和食塩水の順に洗浄した。 硫酸ナト リウムで乾燥し、 溶媒を留去した。 残 さをシリ力ゲルカラムクロマ トグラフィ—(ク D口ホルム:メ夕ノール =97:3)で精 製し、 目的物 (I-33)(lllmg,33%)を無色の結晶として得た。
融点: 189 - 190°C
1H-NMR(d6-DMSO):0.87(6H>d,J=6.6Hz)J 1.74(lH,m))2.62(2H,d>J=7.2Hz)!
3.28(3H,s))3.69(2H,s))4.79(2HJs)i5.38(2H;s);6.37(lH,d,J=6.9Hz))6.91(5H,m))
7.06(lH,br.s);7.24(3H)m)) 12.11(lH,br).
実施例 15に従い、 化合物 (1-34)および表 6に示した化合物(1-35)、 (1-36)を合成 した。
融点 : 189-190°。
xH-NMR(d6-DMSO): 0.86(6H,d,J=6.6Hz), 1.25(6H,d,J=6.9Hz), 1.74(lH,m), 2.61 (2H,d,J=7.5Hz))3.60(lH)m)J 3.68(2H)s),4.83(2H,s),5.37(2H;s),6.35(lH,d.d)J= 1.8,6.6Hz), 6.88(5H,m),7.08(lH;br.s), 7.23(3H,m), H.92(br)
表 6
(1-10) (卜 37)
(第 1工程)
化合物(I-10)(100mg,0.24nimol)のジメチルホルムアミ ド溶液(4ml)に Ι, Γ-カル ボニルジイミダゾール(48mg,0.30mmol)を加え、 室温にて 1 時間攪拌した。 ここ に、シァナミ ド(31iiig,0.74inmol)のジメチルホルムアミ ド溶液(2ml)に 60%水素化 ナト リウム(29mg,0.73mmol)を加え室温にて 1 時間攪拌したものを滴下し、 さら に室温にて 2時間攪拌した。 反応液を 2N塩酸に注ぎ、 酢酸ェチルで抽出した。 有機層を水、 飽和食塩水の順に洗浄し、 硫酸ナトリウムで乾燥した。 溶媒を留去 し、 残さを Sephadex LH-20(Pharmacia Biotech社製)で精製(クロ口ホルム溶出) し、 目的物 (I-37)(94mg,89%)を黄色粉末として得た。
1H-NMR(d6-DMSO):0.88(6H)d,J=6.6Hz), 1.87(lH,m))2.91(2H)d,J=7.2Hz),4.84
(2H) s), 5.54(2H; s),6.63(lH)t)J=4.2Hz)) 7.02(2H,m),7.09(2H,d,J=4.2Hz), 7.30(3H) m), 7.82(lH,br.s),8.16(lH,br.s) .
実施例 37に従い、 表 7に示した化合物 (1-38)、 (1-39)を合成した。 表 7
(1-40)
(32)
(第 1工程)
化合物(23)(500mg, 1.79mmol)をジメチルホルムアミ ド(5ml)に溶解し、炭酸力リ
ゥム(445mg, 3.22mniol)を加え、 室温にて 30分間攪拌した。 この溶液に、 プロモ ァセトニト リル(150 l,2.15mmol)、 よう化カリウム(30mg,0.18mmol)を加え、 さ らに 3.5 時間攪袢した。 反応終了後、 水で希釈し、 酢酸ェチルで抽出した。 有機 層を飽和食塩水で洗浄し、 硫酸ナト リウムで乾燥し、 溶媒を留去した。 残さをシ リカゲルカラムクロマトグラフィー(へキサン:酢酸ェチル =85: 15)で精製し、 目的 物(31)(550mg,97% )を無色油状物質として得た。
1H-NMR(CDCl3):0.96(6H>d,J=6.6Hz)) 1.93(lH;m))2.55(2H!d,J=6.9Hz), 4.91 (2H, s),5.31(2H,s),6.43(lH,s),6.60(lH,d,J=8.1Hz),6.94(3H,m), 7.03(lH,t,J=8.lHz), 7.24(3H,m).
(第 2工程)
化合物(31)(291mg,0.91mmol)の塩化メチレン溶液にォキサリルクロ リ ド(88 l, 1.01mmol)を加え、 室温にて 1時間攪拌した。 反応液をアンモニア水に注ぎ、 酢酸ェチルで抽出した。 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 硫酸ナト リゥムで乾燥し、 溶媒を留去 した 。 酢酸ェチルーへキサ ン よ り 再結晶を行い、 目 的物 (32)(279mg,78%)を淡黄色結晶として得た。
融点: 155 - 156.5°C
1H-NMR(d6-DMSO):0.87(6H,d,J=6.6Hz); 1.84(lH,m),2.88(2H,d)J=7.2Hz),5.12 (2H)s),5.54(2H;s);6.84(lH;d.d)J=2.1,6.6Hz))7.01(2H)m),7.13(2H,m),7.29(3H,m)) 7.42(lH;br.s),7.85(lH;br.s).
(第 3工程)
化合物(32)(150mg,0.39mmol)のジメチルホルムアミ ド溶液(3ml)にアジ化ナト リウム(38mg,0.58minol)、 塩化アンモニゥム(llmg,0.21mmol)を加え、 140°Cにて 4時間攪拌した。 反応液を冷却し、 2N塩酸を加え、 酢酸ェチルで抽出した。 有機 層を水で洗浄し、 硫酸ナトリウムで乾燥し、 溶媒を留去した。 残さを Sephadex LH-20(Pliarniacia Biotech 社製)で精製(ク ロ口ホルム溶出)し、 目的物(1-40) (138mg,83%)を黄緑色粉末として得た。
1H-NMR(d6-DMSO):0.87(6H,d)J=6.6Hz), 1.85(lH,m);2.88(2H)d)J=7.5Hz);5.52
(2H,s);5.55(2H;s))6.77(lH,d.d,J=3.0,5. lHz)) 7.05(4H)m);7.29(3H,ni); 7.48(lH) br.s), 7.89(lH,br.s). 試験例 1 ヒ ト分泌ホスホリパーゼ A2阻害試験
分析実験
組み換えヒ ト分泌ホスホリパーセ A2のィンヒビ夕一を同定及び評価するために、 以下のクロモジェニヅクアツセィを用いる。 ここに配慮したアツセィは 9 6ゥェ ルマイクロタイ夕一プレートを用いる高容量スクリ一ニングに適用されている。 このアツセィの一般的な説明は、 Laure J. Reynolds, Lori L. Hughes 及び Edward A. Dennis に よ る 記事 「 Analysis of Human Synovial Fluid Phospholipase A2 on Short Chain Phosphatidylcliolme -Mixed Micelles: Development of a Spectrophotometric Assay Suitable for a Microtiterplate Readerj (Analytical Biochemistry, 204, pp 190-197, 1992)に記載されている。 試薬
(反応バッファー)
CaCl2.6H20 (2.19g/L)
C1 (7.455g/L)
ゥシ血清アルブミン (脂肪酸不含) (lg/L)
(Sigma A-7030)
Tris-HCl (3.94g/L)
pH 7.5(NaOHで調整)
(酵素バッファー)
Ο.ΟδΜ-AcONa
0.2M-NaCl
ρΗ 4· 5(酢酸で調整)
( DTNB)
5, 5'-ジチォビス- 2-安息香酸 (和光純薬製) 198mgを H20 100mlに溶解
pH 7.5(NaOHで調整)
(Substrate (基質) 溶液)
ラセミ 1,2-ビス (ヘプ夕ノィルチオ) -1,2-ジデォキシ -sn-グリセ口- 3-ホスホリル コリン lOOmgを 1mlのクロ口ホルムに溶解する。
( Triton-X 100)
Triton-X 100 624.9mgを 100mlの反応バッファ一で溶解する。
(酵素溶液)
I型酵素: s P L A 2溶液 ( 330η /Λί 1) (A.Kanda 等, Biochimica et Biophysica Acta, 1171(1992)1-10に記載)をァヅセィの際には希釈して (酵素溶液 27〃1 に反 応バヅファー 1973〃1 を加えて希釈) 用いる。
I I型酵素:酵素 1 mg を酵素バッファ一 1 ml に溶解する。 以後 4°Cにて保存す る。 アツセィの際には、 この溶液 6〃1に反応バッファーを 1994^ 1加えて希釈し 用いる。
V型および X型酵素: ヒト V型、 X型 sPLA2をコードする cDNA配列(Chen等, J. Biol. Chem, 1994, 269, 2365-2368ならびに Cupillard等, J. Biol. Chem, 1997, 272, 15745-15752)を動物細胞用発現ベクターである pSVL SV40 Late Promoter Expression Vector (Amer sham Pharmacia Biotech不工)のプロモータ一 ¾ΐ域に順 方向に揷入した。 得られた発現ベクターを LipofectAMINE 試薬(Gibco BRL社) を用いて宿主細胞 CHOに使用説明書にしたがってトランスフエクシヨンし、ヒト V型、 X型 sPLA2をそれぞれ安定に発現する CHO細胞を得た。 各発現細胞を、 10%ゥシ胎児血清含有 α -ΜΕΜ倍地にて 3 日間培養し、 その培養上清を各酵素活 性の測定に使用した。
酵素反応 : マイクロ夕イタ一プレート 1枚分
1 ) Substrate (基質)溶液 0.106mlを遠心管に取り、 窒素ガスを吹き付け溶媒を留 去する。 これに、 Triton-X 100 0.54mlを加え攪拌後、 Bath type sonication中 で、 sonify し溶解する。 これに、 反応バッファー 17.8ml及び DTNB 0.46mlを加 えて、 96ゥヱルマイクロタイ夕一プレートに、 0.18mlずつ分注する。
2 ) 被検化合物 (又は溶媒プランク) 10 1を、 あらかじめ設定したプレートの配 列に従って加える。
3 ) 40°Cで、 15分間インキュベートする。
4 ) ヒト ェ型酵素の場合は 90ng/ゥヱル、 ヒ ト I I型酵素の場合は 60ng/ゥエル、 ヒ ト V型酵素の場合は 40〃1/ゥヱル、 ヒト X型酵素の場合は 15 / 1/ゥヱルを反応 させた。
5 ) ヒ ト I型、 I I型、 X型酵素は 3 0分間、 ヒト V型酵素は 4 5分間の吸光度 変化をプレート リーダーで測定し、 阻害活性を算出した(OD:405nm)。
6 ) IC50は、 log濃度を 10%〜90% 阻害の範囲の阻害値に対して、 プロッ トする ことにより求めた。
s P L A 2阻害試験の結果を以下の表 8に示した。
表 8
試験例 2 抗 X型 sPLA
2抗体を用いたヒ ト大腸癌組織の免疫組織化学的解析 本試験には、 The Journal of Biological Chemistry Vol. 274, No. 48, pp. 34203-34211 1999記載の抗 X型 sPLA
2抗体を用いた。 健常成人大腸組織ならび に大腸癌患者由来大腸癌組織の標本は、 Biochain Inc. (San Leandro, CA) より 購入した。 組織切片のスライ ドは、 パラフィ ンワックスを取り除き、 0.3% H
20
2
を含むメタノールに 3 0分間反応させ内因性ペルォキシタ一ゼを除去した後、 5% の正常ャギ血清で 20分間処置した。 その後、 0.1% 牛血清アルブミンを含む; PBS 中で、 抗 X型 sPLA
2抗体 (6 g/mL) と 14時間、 4°Cで反応させた。 PBSで洗 浄後、 ピオチンを結合したャギ抗ゥサギ IgG抗体と 30分間反応させ、 ペルォキシ ダーゼ標識アビジン—ピオチン複合体試薬 (Vector Laboratories) で処置した。 洗浄後、 200 g/mL のジァミノべンジジンと 0.006% H
20
2 を含む 50 mmol/L Tris-HCl (pH 7.6)緩衝液中で 10分間反応させることによりペルォキシダ一ゼ活 性を呈色し、 組織標本中の X型 sPLA
2を可視化した。 また、 0.4%へマトキシリン 水溶液との反応により、 細胞核を対比染色した。 X型 sPLA
2陽性シグナルは、 濃 い茶色のジァミノベンジデンの沈着として検出した。 X型 sPLA
2シグナルの中和 実験は、抗体をスライ ドに添加する前に、精製した X型 sPLA
2蛋白質(60 u g/mL) と 2時間反応させることにより行なった。
その結果、 X型 sPLA2の陽性シグナルは、 正常大腸組織にはほとんど検出され ず、 大腸腺癌組織中の癌細胞に強く検出された。これらのシグナルは、 X型 sPLA2 蛋白質の添加で消失したことから X型 sPLA2に特異的であることが確認された。 また、 これら陽性シグナルは、 非免疫のゥサギから調製した IgGでは認められな かった。 以上の結果から、 大腸癌では X型 sPLA2蛋白質が顕著に高発現している ことが示唆された。 試験例 3 抗 X型 sPLA2抗体を用いたヒ ト肺癌組織の免疫組織化学的解析
本試験には、 The Journal of Biological Chemistry Vol. 274, No. 48, pp . 34203-34211 1999記載の抗 X型 sPLA2抗体を用いた。 健常成人肺組織ならびに 肺癌患者由来肺組織の標本は、 Biochain lnc ( San Leandro, CA) より購入した。 組織切片のスライ ドは、 パラフィンワックスを取り除き、 0.3% H202を含むメタ ノールに 3 0分間反応させ内因性ペルォキシターゼを除去した後、 5%の正常ャギ 血清で 20分間処置した。 その後、 0.1% 牛血清アルブミンを含む PBS 中で、 抗 X型 sPLA2抗体 (6 g/mL) と 14時間、 4°Cで反応させた。 PBSで洗浄後、 ビ
ォチンを結合したャギ抗ゥサギ IgG抗体と 30分間反応させ、ペルォキシダーゼ標 識ァビジン一ピオチン複合体試薬 (Vector Laboratories) で処置した。 洗浄後、 200 U g/mLのジァミノべンジジンと 0.006% H202を含む 50 mmol/L Tris-HCl (pH 7.6)緩衝液中で 10分間反応させることによりペルォキシダーゼ活性を呈色 し組織標本中の X型 sPLA2を可視化した。 また、 0.4%へマトキシリン水溶液との 反応により、 細胞核を対比染色した。 X型 sPLA2陽性シグナルは、 濃い茶色のジ ァミノベンジデンの沈着として検出した。 X型 sPLA2シグナルの中和実験は、 抗 体をスライ ドに添加する前に、 精製した X型 sPLA2蛋白質 (60 g/mL) と 2時 間反応させることにより行なった。
その結果、 X型 sPLA2の陽性シグナルは、 正常肺組織では I I型肺胞上皮細胞 において低レベルながら検出されたが、 肺癌患者由来肺組織においては、 癌細胞 に強く検出された。 これらのシグナルは、 X型 sPLA2蛋白質の添加で消失したこ とから X型 sPLA2に特異的であることが確認された。 また、 これら陽性シグナル は、 非免疫のゥサギから調製した IgGでは認められなかった。 以上の結果から、 肺癌では X型 sPLA2蛋白質が顕著に高発現していることが示唆された。 試験例 4 抗 X型 sPLA2抗体を用いたヒ ト肝臓組織の免疫組織化学的解析
本試験には、 The Journal of Biological Chemistry Vol. 274, No. 48, pp. 34203-34211 1999記載の抗 X型 sPLA2抗体を用いた。 健常成人肝臓組織ならび に肝臓癌患者由来肝臓組織の標本は、 Biochain I . ( San Leandro, CA) より購 入した。 組織切片のスライ ドは、 パラフィ ンワックスを取り除き、 0.3% H202 を 含むメタノールに 3 0分間反応させ内因性ペルォキシ夕ーゼを除去した後、 5%の 正常ャギ血清で 20 分間処置した。 その後、 0.1% 牛血清アルブミンを含む PBS 中で、 抗 X型 sPLA2抗体 (6 g/mL) と 14時間、 4°Cで反応させた。 PBSで洗 浄後、 ピオチンを結合したャギ抗ゥサギ IgG抗体と 30分間反応させ、ペルォキシ ダーゼ標識アビジン—ピオチン複合体試薬 (Vector Laboratories) で処置した。 洗浄後、 200 j gl h のジァミノべンジジンと 0.006% H202 を含む 50 mmol/L
Tris-HCl (pH 7.6)緩衝液中で 10分間反応させることによりペルォキシダーゼ活 性を呈色し組織標本中の X型 sPLA2を可視化した。 また、 0.4%へマトキシリン水 溶液との反応により、 細胞核を対比染色した。 X型 sPLA2陽性シグナルは、 濃い 茶色のジアミノベンジデンの沈着として検出した。 X型 sPLA2シグナルの中和実 験は、 抗体をスライ ドに添加する前に、 精製した X型 sPLA2蛋白質 (60 μ. g/mL) と 2時間反応させることにより行なった。
その結果、 X型 sPLA2 の陽性シグナルは、 正常肝臓組織では肝小葉および Kupffer 細胞において低レベルながら検出されたが、 肝臓癌患者由来肝臓組織に おいては、 癌細胞に強く検出された。 これらのシグナルは、 X型 sPLA2蛋白質の 添加で消失したことから X型 sPLA2に特異的であることが確認された。 また、 こ れら陽性シグナルは、 非免疫のゥサギから調製した IgGでは認められなかった。 以上の結果から、 肝臓癌では X型 sPLA2蛋白質が顕著に高発現していることが示 唆された。 試験例 5 抗 X型 sPLA2抗体を用いたヒト胃組織の免疫組織化学的解析
本試験には、 The Journal of Biological Chemistry Vol. 274, No. 48, pp. 34203-34211 1999記載の抗 X型 sPLA2抗体を用いた。 健常成人胃組織ならびに 胃癌患者由来胃組織の標本は、 Biochain Inc. (San Leandro, CA) より購入した。 組織切片のスライ ドは、 パラフィ ンワックスを取り除き、 0.3% H202を含むメタ ノールに 3 0分間反応させ内因性ペルォキシ夕一ゼを除去した後、 5%の正常ャギ 血清で 20分間処置した。 その後、 0.1% 牛血清アルブミンを含む PBS 中で、 抗 X型 sPLA2抗体 (6 u g/mL) と 14時間、 4°Cで反応させた。 PBSで洗浄後、 ビ ォチンを結合したャギ抗ゥサギ IgG抗体と 30分間反応させ、ペルォキシダーゼ標 識ァビジン一ピオチン複合体試薬 (Vector Laboratories) で処置した。 洗浄後、 200 g/mLのジァミノべンジジンと 0.006% H202を含む 50 mmol/L Tris-HCl (pH 7.6)緩衝液中で 10分間反応させることによりペルォキシダーゼ活性を呈色 し組織標本中の X型 sPLA2を可視化した。 また、 0.4%へマトキシリン水溶液との
反応により、 細胞核を対比染色した。 X型 sPLA2陽性シグナルは、 濃い茶色のジ ァミノベンジデンの沈着として検出した。 X型 sPLA2シグナルの中和実験は、 抗 体をスライ ドに添加する前に、 精製した X型 sPLA2蛋白質 (60 glmL) と 2時 間反応させることにより行なった。
その結果、 X型 sPLA2の陽性シグナルは、正常胃組織ではほとんど検出されず、 胃癌患者由来胃組織においては、 癌細胞に強く検出された。 これらのシグナルは、 X型 sPLA2蛋白質の添加で消失したことから X型 sPLA2に特異的であることが確 認された。 また、 これら陽性シグナルは、 非免疫のゥサギから調製した IgGでは 認められなかった。 以上の結果から、 胃癌では X型 sPLA2蛋白質が顕著に高発現 していることが示唆された。 試験例 6 抗 X型 sPLA2抗体を用いたヒト腎臓組織の免疫組織化学的解析
本試験には、 The Journal of Biological Chemistry Vol. 274, No. 48, pp . 34203-34211 199.9記載の抗 X型 sPLA2抗体を用いた。 健常成人腎臓組織ならび に腎臓癌患者由来腎臓組織の標本は、 Biochain In ( San Leandro, CA) より購 入した。 組織切片のスライ ドは、 パラフィ ンワックスを取り除き、 0.3% ¾02 を 含むメタノールに 3 0分間反応させ内因性ペルォキシ夕ーゼを除去した後、 5%の 正常ャギ血清で 20 分間処置した。 その後、 0.1% 牛血清アルブミンを含む PBS 中で、 抗 X型 sPLA2抗体 (6 ju g/mL) と 14時間、 4°Cで反応させた。 PBSで洗 浄後、 ピオチンを結合したャギ抗ゥサギ IgG抗体と 30分間反応させ、 ペルォキシ ダーゼ標識アビジン一ピオチン複合体試薬 (Vector Laboratories) で処置した。 洗浄後、 200 g/mL のジァミノべンジジンと 0.006% H202を含む 50 mmol/L Tris-HCl ( pH 7.6) 緩衝液中で 10分間反応させることによりペルォキシダーゼ活 性を呈色し組織標本中の X型 sPLA2を可視化した。 また、 0.4%へマトキシリ ン水 溶液との反応により、 細胞核を対比染色した。 X型 sPLA2陽性シグナルは、 濃い 茶色のジアミノベンジデンの沈着として検出した。 X型 sPLA2シグナルの中和実 験は、 抗体をスライ ドに添加する前に、 精製した X型 sPLA2蛋白質 (60 g/mL)
と 2時間反応させることにより行なった。
その結果、 X型 sPLA2の陽性シグナルは、 正常腎臓組織では糸球体メサンギゥ ム細胞において低レベルながら検出されたが、 腎臓癌患者由来腎臓組織において は、 癌細胞に強く検出された。 これらのシグナルは、 X型 sPLA2蛋白質の添加で 消失したことから X型 sPLA2に特異的であることが確認された。 また、 これら陽 性シグナルは、 非免疫のゥサギから調製した IgGでは認められなかった。 以上の 結果から、 腎臓癌では X型 sPLA2蛋白質が顕著に高発現していることが示唆され た。 試験例 7 抗 X型 sPLA2抗体を用いたヒ ト胆嚢癌組織の免疫組織化学的解析 本試験には、 The Journal of Biological Chemistry Vol. 274, No. 48, pp. 34203-34211 1999記載の抗 X型 sPLA2抗体を用いた。 健常成人胆嚢組織ならび に胆嚢癌患者由来胆嚢組織の標本は、 Biochain Inc. ( San Leandro, CA) より購 入した。 組織切片のスライ ドは、 パラフィ ンヮヅクスを取り除き、 0.3% H2〇2を 含むメタノールに 3 0分間反応させ内因性ペルォキシターゼを除去した後、 5%の 正常ャギ血清で 20 分間処置した。 その後、 0.1% 牛血清アルブミンを含む PBS 中で、 抗 X型 sPLA2抗体 (6 g/mL) と 14時間、 4°Cで反応させた。 PBSで洗 浄後、 ピオチンを結合したャギ抗ゥサギ IgG抗体と 30分間反応させ、ペルォキシ ダーゼ標識アビジン—ピオチン複合体試薬 (Vector Laboratories) で処置した。 洗浄後、 200 〃g/mL のジァミノべンジジンと 0.006% H202を含む 50 mmol/L Tris-HCl (pH 7.6)緩衝液中で 10分間反応させることによりペルォキシダ一ゼ活 性を呈色し組織標本中の X型 sPLA2を可視化した。 また、 0.4%へマトキシリン水 溶液との反応により、 細胞核を対比染色した。 X型 sPLA2陽性シグナルは、 濃い 茶色のジアミノベンジデンの沈着として検出した。 X型 sPLA2シグナルの中和実 験は、 抗体をスライ ドに添加する前に、 精製した X型 sPLA2蛋白質 (60 Z g/mL) と 2時間反応させることにより行なった。
その結果、 X型 sPLA2の陽性シグナルは、 正常胆嚢組織ではほとんど検出され
ず、 胆囊癌患者由来胆嚢組織においては、 癌細胞に強く検出された。 これらのシ グナルは、 X型 sPLA2蛋白質の添加で消失したことから X型 sPLA2に特異的であ ることが確認された。 また、 これら陽性シグナルは、 非免疫のゥサギから調製し た IgGでは認められなかった。 以上の結果から、 胆嚢癌では X型 sPLA2蛋白質が 顕著に高発現していることが示唆された。 試験例 8 抗 X型 sPLA2抗体を用いたヒ ト前立腺組織の免疫組織化学的解析 本試験には、 The Journal of Biological Chemistry Vol. 274, No. 48, pp. 34203-34211 1999記載の抗 X型 sPLA2抗体を用いた。 健常成人前立腺組織なら びに前立腺癌患者由来前立腺組織の標本は、 Biochain Inc. ( San Leandro, CA) より購入した。組織切片のスライ ドは ラフィンヮヅクスを取り除き、 0.3% H2O2 を含むメタノールに 3 0分間反応させ内因性ペルォキシ夕一ゼを除去した後、 5% の正常ャギ血清で 20分間処置した。 その後、 0.1% 牛血清アルブミンを含む PBS 中で、 抗 X型 sPLA2抗体 (6 z g/mL) と 14時間、 4°Cで反応させた。 PBSで洗 浄後、 ピオチンを結合したャギ抗ゥサギ IgG抗体と 30分間反応させ、ペルォキシ ダーゼ標識アビジン—ピオチン複合体試薬 (Vector Laboratories) で処置した。 洗浄後、 200 glmL のジァミノべンジジンと 0.006% H202を含む 50 mmol/L Tris-HCl (pH 7.6)緩衝液中で 10分間反応させることによりペルォキシダーゼ活 性を呈色し組織標本中の X型 sPLA2を可視化した。 また、 0.4%へマトキシリン水 溶液との反応により、 細胞核を対比染色した。 X型 sPLA2陽性シグナルは、 濃い 茶色のジアミノベンジデンの沈着として検出した。 X型 sPLA2シグナルの中和実 験は、 抗体をスライ ドに添加する前に、 精製した X型 sPLA2蛋白質 (60 U glmL) と 2時間反応させることにより行なった。
その結果、 X型 sPLA2の陽性シグナルは、 正常前立腺組織ではほとんど検出さ れず、 前立腺癌患者由来前立腺組織においては、 癌細胞に強く検出された。 これ らのシグナルは、 X型 sPLA2蛋白質の添加で消失したことから X型 sPLA2に特異 的であることが確認された。 また、 これら陽性シグナルは、 非免疫のゥサギから
調製した IgGでは認められなかった。 以上の結果から、 前立腺癌では X型 sPLA2 蛋白質が顕著に高発現していることが示唆された。 試験例 9 抗 X型 sPLA2抗体を用いたヒ ト滕臓組織の免疫組織化学的解析
本試験には、 The Journal of Biological Chemistry Vol. 274, No. 48, pp . 34203-34211 1999記載の抗 X型 sPLA2抗体を用いた。 健常成人膦臓組織ならび に脬臓癌患者由来脬臓組織の標本は、 Biochain Inc. ( San Leandro, CA) より購 入した。 組織切片のスライ ドは、 パラフィンワックスを取り除き、 0.3% H202 を 含むメタノールに 3 0分間反応させ内因性ペルォキシ夕ーゼを除去した後、 5%の 正常ャギ血清で 20 分間処置した。 その後、 0.1 % 牛血清アルブミンを含む PBS 中で、 抗 X型 sPLA2抗体 (6 j glmL) と 14時間、 4°Cで反応させた。 PBSで洗 浄後、 ピオチンを結合したャギ抗ゥサギ IgG抗体と 30分間反応させ、ペルォキシ ダ一ゼ標識アビジン—ピオチン複合体試薬 (Vector Laboratories) で処置した。 洗浄後、 200 / g/mL のジァミノべンジジンと 0.006% H202を含む 50 mmol/L Tris-HCl (pH 7.6)緩衝液中で 10分間反応させることによりペルォキシダーゼ活 性を呈色し組織標本中の X型 sPLA2を可視化した。 また、 0.4%へマトキシリン水 溶液との反応により、 細胞核を対比染色した。 X型 sPLA2陽性シグナルは、 濃い 茶色のジアミノベンジデンの沈着として検出した。 X型 sPLA2シグナルの中和実 験は、 抗体をスライ ドに添加する前に、 精製した X型 sPLA2蛋白質 (60 JUL g/mL) と 2時間反応させることにより行なった。
その結果、 X型 sPLA2の陽性シグナルは、 正常滕臓組織ではほとんど検出され ず、 脬臓癌患者由来滕臓組織においては、 癌細胞に強く検出された。 これらのシ グナルは、 X型 sPLA2蛋白質の添加で消失したことから X型 sPLA2に特異的であ ることが確認された。 また、 これら陽性シグナルは、 非免疫のゥサギから調製し た IgGでは認められなかった。 以上の結果から、 滕臓癌では X型 sPLA2蛋白質が 顕著に高発現していることが示唆された。
試験例 1 0 抗 X型 sPLA2抗体を用いたヒト精巣組織の免疫組織化学的解析 本試験には、 The Journal of Biological Chemistry Vol. 274, No. 48, pp . 34203-34211 1999記載の抗 X型 sPLA2抗体を用いた。 健常成人精巣組織ならび に精巣癌患者由来精巣組織の標本は、 Biochain Inc. ( San Leandro, CA) より購 入した。 組織切片のスライ ドは、 パラフィ ンワックスを取り除き、 0.3% H202 を 含むメタノールに 3 0分間反応させ内因性ペルォキシターゼ活性を除去した後、 5%の正常ャギ血清で 20 分間処置した。 その後、 0.1% 牛血清アルブミンを含む PBS 中で、 抗 X型 sPLA2抗体 (6 glmL) と 14時間、 4°Cで反応させた。 PBS で洗浄後、 ピオチンを結合したャギ抗ゥサギ IgG抗体と 30分間反応させ、 ペルォ キシダーゼ標識アビジン—ピオチン複合体試薬 (Vector Laboratories) で処置し た。洗浄後、 200 g/mLのジァミノべンジジンと 0.006% H202を含む 50 mmol/L Tris-HCl ( pH 7.6 )緩衝液中で 10分間反応させることによりペルォキシダーゼ活 性を呈色し組織標本中の X型 sPLA2を可視化した。 また、 1% メチルグリーン含 有 0.1 mol/L酢酸ナトリウム (PH 4.0) との反応により、 細胞核を対比染色した。 X型 sPLA2陽性シグナルは、 濃い茶色のジアミノベンジデンの沈着として検出し た。 X型 sPLA2シグナルの中和実験は、 抗体をスライ ドに添加する前に、 精製し た X型 sPLA2蛋白質 (60 ju g/mL) と 2時間反応させることにより行なった。 その結果、 X型 sPLA2の陽性シグナルは、 正常精巣組織では精細管の一部にご くわずかながら検出されたが、 精巣癌患者由来精巣組織においては、 精細管およ び精嚢上皮に生じた癌細胞に強く検出された。 これらのシグナルは、 X型 sPLA2 蛋白質の添加で消失したことから X型 sPLA2に特異的であることが確認された。 また、 これら陽性シグナルは、 非免疫のゥサギから調製した IgGでは認められな かった。 以 _hの結果から、 精巣癌では X型 sPLA2蛋白質が顕著に高発現している ことが示唆された。 試験例 1 1 抗 X型 sPLA2抗体を用いたヒト卵巣組織の免疫組織化学的解析 本試験には、 The Journal of Biological Chemistry Vol. 274, No. 48, pp .
34203-34211 1999記載の抗 X型 SPLA2抗体を用いた。 健常成人卵巣組織ならび に卵巣癌患者由来卵巣組織の標本は、 Biochain Inc. ( San Leandro, CA) より購 入した。 組織切片のスライ ドは、 パラフィ ンワックスを取り除き、 0.3% H202 を 含むメタノールに 3 0分間反応させ内因性ペルォキシ夕一ゼ活性を除去した後、 5%の正常ャギ血清で 20 分間処置した。 その後、 0.1% 牛血清アルブミンを含む PBS 中で、 抗 X型 sPLA2抗体 (6 u g/ L) と 14時間、 4°Cで反応させた。 PBS で洗浄後、 ピオチンを結合したャギ抗ゥサギ IgG抗体と 30分間反応させ、 ペルォ キシダーゼ標識アビジン一ピオチン複合体試薬 (Vector Laboratories) で処置し た。洗浄後、 200 / g/mLのジアミノベンジジンと 0.006% H202を含む 50 mmol/L Tris-HCl (pH 7.6)緩衝液中で 10分間反応させることによりペルォキシダーゼ活 性を呈色し組織標本中の X型 sPLA2を可視化した。 また、 1% メチルグリーン含 有 O. l mol/L酢酸ナトリウム (ρΗ 4·0) との反応により、 細胞核を対比染色した。 X型 sPLA2陽性シグナルは、 濃い茶色のジァミノベンジデンの沈着として検出し た。 X型 sPLA2シグナルの中和実験は、 抗体をスライ ドに添加する前に、 精製し た X型 sPLA2蛋白質 (60 ju g/mL) と 2時間反応させることにより行なった。 その結果、 X型 sPLA2の陽性シグナルは、 正常卵巣組織ではほとんど検出され なかったが、 卵巣癌患者由来卵巣組織においては、 卵胞上皮から卵管付近に生じ た癌細胞に強く検出された。 これらのシグナルは、 X型 sPLA2蛋白質の添加で消 失したことから X型 sPLA2に特異的であることが確認された。 また、 これら陽性 シグナルは、 非免疫のゥサギから調製した IgGでは認められなかった。 以上の結 果から、卵巣癌では X型 sPLA2蛋白質が顕著に高発現していることが示唆された。 試験例 1 2 抗 X型 sPLA2抗体を用いたヒト皮膚組織の免疫組織化学的解析 本試験には、 The Journal of Biological Chemistry Vol. 274, No. 48, pp. 34203-34211 1999記載の抗 X型 sPLA2抗体を用いた。 健常成人皮膚組織ならび に皮膚癌(悪性黒色腫)患者由来皮膚組織の標本は、 Biochain Inc. ( San Leandro, CA)より購入した。組織切片のスライ ドは、パラフィンワックスを取り除き、 0.3%
¾02 を含むメタノールに 3 0分間反応させ内因性ペルォキシターゼ活性を除去 した後、 5%の正常ャギ血清で 20分間処置した。 その後、 0.1% 牛血清アルブミン を含む PBS中で、 抗 X型 sPLA2抗体 (6 g/mL) と 14時間、 4°Cで反応させた。 PBSで洗浄後、 ピオチンを結合したャギ抗ゥサギ IgG抗体と 30分間反応させ、 ペルォキシダーゼ標識アビジン一ピオチン複合体試薬 (Vector Laboratories) で 処置した。 洗浄後、 200 Ai g/mLのジァミノべンジジンと 0.006% H202を含む 50 mmol/L Tris-HCl (pH 7.6) 緩衝液中で 10分間反応させることによりペルォキシ ダーゼ活性を呈色し組織標本中の X型 sPLA2を可視化した。 また、 1% メチルダ リーン含有 0.1 mol/L酢酸ナト リウム (pH 4.0) との反応により、 細胞核を対比 染色した。 X型 sPLA2陽性シグナルは、 濃い茶色のジァミノベンジデンの沈着と して検出した。 X型 sPLA2シグナルの中和実験は、 抗体をスライ ドに添加する前 に、 精製した X型 sPLA2蛋白質 (60 i /mL) と 2時間反応させることにより行 なった。
その結果、 X型 sPLA2の陽性シグナルは、 正常皮膚組織では表皮の有棘細胞層 から基底細胞層のメラノサイ トにおいて低レベルながら検出されたが、皮膚癌(悪 性黒色腫) 患者由来皮膚組織においては、 異型メラノサイ トに強く検出された。 これらのシグナルは、 X型 sPLA2蛋白質の添加で消失したことから X型 sPLA2に 特異的であることが確認された。 また、 これら陽性シグナルは、 非免疫のゥサギ から調製した IgGでは認められなかった。 以上の結果から、 皮膚癌 (悪性黒色腫) では X型 sPLA2蛋白質が顕著に高発現していることが示唆された。 試験例 1 3 抗 X型 sPLA2抗体を用いたヒト大脳組織の免疫組織化学的解析 本試験には、 The Journal of Biological Chemistry Vol. 274, No. 48, pp. 34203-34211 1999記載の抗 X型 SPLA2抗体を用いた。 健常成人大脳組織ならび にアルヅハイマ一患者由来大脳組織の標本は、 Biochain Inc. ( San Leandro, CA) より購入した。組織切片のスライ ドは ラフィンワックスを取り除き、 0.3% H202 を含むメ夕ノ一ルに 3 0分間反応させ内因性ペルォキシターゼを除去した後、 5%
の正常ャギ血清で 20分間処置した。 その後、 0.1% 牛血清アルブミンを含む PBS 中で、 抗 X型 sPLA2抗体 (6 /Z g/mL) と 14時間、 4°Cで反応させた。 PBSで洗 浄後、 ピオチンを結合したャギ抗ゥサギ IgG抗体と 30分間反応させ、ペルォキシ ダーゼ標識アビジン一ピオチン複合体試薬 (Vector Laboratories) で処置した。 洗浄後、 200 /ml のジァミノべンジジンと 0.006% H202 を含む 50 mmol/L Tris-HCl ( pH 7.6 ) 緩衝液中で 10分間反応させることによりペルォキシダ一ゼ活 性を呈色し組織標本中の X型 sPLA2を可視化した。 また、 0.4%へマトキシリン水 溶液との反応により、 細胞核を対比染色した。 X型 sPLA2陽性シグナルは、 濃い 茶色のジアミノベンジデンの沈着として検出した。 X型 sPLA2シグナルの中和実 験は、 抗体をスライ ドに添加する前に、 精製した X型 sPLA2蛋白質 (60 glmL) と 2時間反応させることにより行なった。
その結果、 X型 sPLA2の陽性シグナルは、 正常大脳組織にはほとんど検出され ず、 アルツハイマー患者由来大脳組織中の神経細胞群の一部、 特に老人班 (senile plaque ) や神経原繊維変化部位 ( neurofibrillary tangle regions) に強く検出さ れた。 これらのシグナルは、 X型 sPLA2蛋白質の添加で消失したことから X型 sPLA2 に特異的であることが確認された。 また、 これら陽性シグナルは、 非免疫 のゥサギから調製した IgGでは認められなかった。 以上の結果から、 アルヅハイ マー患者大脳では X型 sPLA2蛋白質の発現が顕著に高発現していることが示唆さ れた。 試験例 1 4 抗 X型 sPLA2抗体を用いたヒト肝硬変組織の免疫組織化学的解析 本試験には、 The Journal of Biological Chemistry Vol. 274, No. 48, pp . 34203-34211 1999記載の抗 X型 sPLA2抗体を用いた。 健常成人肝臓組織ならび に肝硬変患者由来肝臓組織の標本は、 Biochain Inc. ( San Leandro, CA) より購 入した。 組織切片のスライ ドは、 パラフィンヮヅクスを取り除き、 0.3% H202 を 含むメタノールに 3 0分間反応させ内因性ペルォキシ夕ーゼを除去した後、 5%の 正常ャギ血清で 20 分間処置した。 その後、 0.1% 牛血清アルブミンを含む PBS
中で、 抗 X型 sPLA2抗体 (6 z g/mL) と 14時間、 4°Cで反応させた。 PBSで洗浄 後、 ピオチンを結合したャギ抗ゥサギ IgG抗体と 30分間反応させ、ペルォキシダ ーゼ標識アビジン一ピオチン複合体試薬 (Vector Laboratories) で処置した。 洗 浄後、 200 ju g/ml のジァミノべンジジンと 0.006% H202 を含む 50 mmol/L Tris-HCl ( pH 7.6)緩衝液中で 10分間反応させることによりペルォキシダーゼ活 性を呈色し組織標本中の X型 sPLA2を可視化した。 また、 0.4%へマトキシリン氷 溶液との反応により、 細胞核を対比染色した。 X型 sPLA2陽性シグナルは、 濃い 茶色のジアミノベンジデンの沈着として検出した。 X型 sPLA2シグナルの中和実 験は、 抗体をスライ ドに添加する前に、 精製した X型 sPLA2蛋白質 (60 g/m ) と 2時間反応させることにより行なった。
その結果、 X型 SPLA2 の陽性シグナルは、 正常肝臓組織では肝小葉および Kupffer 星細胞において低レベルながら検出されたが、 肝硬変患者由来肝臓組織 では、 偽小葉において顕著な発現増強が認められた。 これらのシグナルは、 X型 sPLA2蛋白質の添加で消失したことから X型 sFLA2に特異的であることが確認さ れた。 また、 これら陽性シグナルは、 非免疫のゥサギから調製した IgGでは認め られなかった。 以上の結果から、 肝硬変組織では X型 sPLA2蛋白質が顕著に高発 現していることが示唆された。 試験例 1 5 ヒ ト大腸ガン細胞株 HT-29細胞におけるヒト X型 sPLA2によるォレ ィン酸遊離に対する sPLA2阻害剤の阻害効果
10%ゥシ胎児血清入り DMEM培地にて培養したヒト大腸ガン細胞株 HT-29細 胞 (ATCC より購入) を、 リン酸緩衝生理食塩水 (PBS ) にて洗浄後、 ト リプシ ン · EDTA 溶液によりプレートから剥離し、 さらに PBS で洗浄後、 12.5 x 10s cells/mlの細胞密度になるように 0.1% ゥシ血清アルブミン(BSA)を含む Hanks 緩衝生理食塩水に懸濁した。 そのうち 0.4 mlをポリプロピレンチューブにとり、 ジメチルスルホキシド (DMSO) に溶解した被験化合物(最終濃度 10 M ; DMSO に溶解) を添加し、 37°Cで 10分間保温した。その後、 100 nM精製ヒト X型 sPLA2
酵素 (Hanasakiら、 J. Biol. Chem. (1999) 274, 34203-34211) を添加し (最終 反応容積 0.5 ml) 、 さらに 37°Cで 30分間保温後、 2 mlのド一ルズ試薬 (ヘプ夕 ン : 2 —プロパノール : 1 M硫酸 = 10:40:1, v/v/v) を添加することにより反応 を停止した。 その後、 Tojo らの方法 (J. Lipid. Res. (1993) 34, 837-844) に準じ て、 脂肪酸を抽出し、 9-anthryldiazometliane (フナコシ) で脂肪酸を標識後、 逆 相高速液体ク口マトグラフィー (LiChroCART 125-4 S perspher 100 RP-18カラ ム (Merck)) にて、 ォレイン酸の定量を行った。 デ一夕一は、 X型 sPLA2を添加 していない時の値を差し引いた後、 X型酵素添加により増加したォレイ ン酸量を 100%とし、 これに対する各被験化合物存在下での遊離量を%で示した。 表 9に示 すように、 各被験化合物は X型 sPLA2によるォレイン酸遊離反応を有意に抑制し た。 試験例 1 6 ヒ ト大腸ガン細胞株 HT-29 細胞におけるヒト X型 sPLA2 による PGE2産生作用に対する sPLA2阻害剤の阻害効果
HT-29細胞を 2.5 x lO5 cells/mlの細胞密度で 24穴プレートに播種し、 24時間 後に細胞を PBSにて洗浄後、 30 ng/mlの Tumor necrosis factor- (R & D Systems, Inc.)を含む 10%ゥシ胎児血清入り DMEM培地にてさらに 18時間培養した。 PBS にて洗浄後、 DMSOに溶解した被験化合物 (最終濃度 10 M; DMS0に溶解) を 含む 0.1% BSA含有 Hanks緩衝生理食塩水を添加し、 37°Cで 10分間保温後、 100 nM精製ヒ ト X型 sPLA2酵素を添加し (最終反応容積 0.5 ml) 、 さらに 37°Cで 3 時間保温した。 その後、 培養上清を回収し、 遠心分離にて浮遊細胞を除いた後、 上清中の PGE2量を市販の酵素免疫測定キッ ト (Cayman Chemicals Co. ) にて定 量した。 データ一は、 X型 sPLA2を添加していない時の値を差し引いた後、 X型 酵素添加により産生された PGE2量を 100%とし、 これに対する各被験化合物存在 下での産生量を%で示した。 表 9に示すように、 各被験化合物は X型 sPLA2によ る PGE2産生反応を有意に抑制した。
PGE2が癌の発生と綿密な関係を有することが Cancer Research 59, 5093-5096,
1999に記載されている。 本発明化合物は、 X型 sPLA2による PGE2産生反応を有 意に抑制することから、 抗癌剤として使用し得る。
表 9
Student's t-test C*P < 0,05, **P < 0.01) 試験例 1 7 X 型 PLA2 による単離ヒト リポタンパク質からの脂肪酸遊離作用と 薬物の作用
LDLは、 ヒ ト血漿より超遠心法 ( Havel ら、 J. Clin. Invest. 34, 1345-1353 (1955) ) により単離した。 lO mnoI/Lのヒ ト X型 sPLA2を 12.5 mmol/L ト リス塩 酸緩衝液 (pH 8.0), 125 mg/L牛血清アルブミン、 1 mmol/L塩化カルシウムから なる反応液中で、 LDL(0.5 mg/ml) と 37度で 4時間反応させた。 リポタンパク質 から遊離された脂肪酸を Dole らの方法 (Dole ら、 J. Biol. Chem. 235, 2595-2599 (1960》により抽出し、 既知の方法 (Hanasaki ら、 J". Biol. Chem. 274, 34203- 34211 (1999)) に従って 9-Antlii'yldiazometlianeにより標識した後、 逆相カラム (LichroCART 125-4 Superspher 100 RP-18 column, Merck) を用いた高速液体 クロマトグラフィー (HPLC) によって溶出される標識物 (脂肪酸) の蛍光を検出 することによ り定量を行った。 薬物の阻害作用を調べる実験では、 反応液中に sPLA2を添加するのとほぼ同時に、 sPLA2阻害剤を、 終濃度が 10 μΜになるよう に添加した。 その結果は表 1 0に示すとおりである。
本発明化合物は、 X型 s P L A 2によるヒ トリポタンパク質からの脂肪酸の遊
離を有意に抑制することから、 動脈硬化治療剤として使用し得る。 製剤例
以下に示す製剤例 1 ~ 8は例示にすぎないものであり、 発明の範囲を何ら限定 することを意図するものではない。 「活性成分」 なる用語は、 V型および/また は X型 s P L A 2阻害作用を有する化合物、 そのプロ ドラッグ、 もしくはそれらの 製薬上許容される塩、 またはそれらの氷和物を意味する。 製剤例 1
硬質ゼラチンカプセルは次の成分を用いて製造する :
用量
( m g /力プセル)
活性成分 2 5 0
デンプン (乾燥) 2 0 0
ステアリン酸マグネシウム 1 0
合計 4 6 0 m g 製剤例 2
錠剤は下記の成分を用いて製造する
( m g /錠剤)
活性成分 2 5 0
セルロース (微結晶) 4 0 0
二酸化ケイ素 (ヒューム) 1 0
ステアリン酸 5
合計 6 6 5 m g
成分を混合し、 圧縮して各重量 6 6 5 m gの錠剤にする,
製剤例 3
以下の成分を含有するエアロゾル溶液を製造する : 活性成分 0. 25 エタノール 25. 75 プロペラント 22 (クロロジフルォロメタン) 74. 00 合計 1 0 0. 00 活性成分とェ夕ノールを混合し、 この混合物をプロペラント 22の一部に加え、 — 3 0°Cに冷却し、 充填装置に移す。 ついで必要量をステンレススチール容器へ 供給し、 残りのプロペラントで希釈する。 バブルュニヅ トを容器に取り付ける。 製剤例 4
活性成分 60 mgを含む錠剤は次のように製造する
活性成分 60 m g
45 m g 微結晶性セルロース 35 m g ポリビニルピロリ ドン (水中 1 0 %溶液) 4 m g ナト リゥムカルポキシメチルデンプン 4. 5 m g ステアリン酸マグネシウム 0. 5 m g 滑石 1 m g 合計 1 50 m g 活性成分、 デンプン、 およびセルロースは N o . 45メッシュ U. S . のふる いにかけて、 十分に混合する。 ポリビニルピロリ ドンを含む水溶液を得られた粉 末と混合し、 ついで混合物を No . 1 4メッシュ U. S . ふるいに通す。 このよ うにして得た顆粒を 5 0 °Cで乾燥して N o . 1 8メッシュ U . S . ふるいに通す。 あらかじめ No . 6 0メッシュ U. S . ふるいに通したナトリウムカルボキシメ チルデンプン、 ステアリン酸マグネシウム、 および滑石をこの顆粒に加え、 混合
した後、 打錠機で圧縮して各重量 1 5 Omgの錠剤を得る 製剤例 5
活性成分 80 m gを含むカプセル剤は次のように製造する
活性成分 80 m g
D 9 m g 微結晶性セルロース 59 m g ステアリン酸マグネシウム _ 2 m g 合計 2 00 mg 活性成分、 デンプン、 セルロース、 およびステアリン酸マグネシウムを混合し、
No . 45メヅシュ U. S . のふるいに通して硬質ゼラチンカプセルに 2 00 m gずつ充填する。 製剤例 6
活性成分 22 5 mgを含む坐剤は次のように製造する :
活性成分 225mg 飽和脂肪酸グリセリ ド 2 0 00 mg 合計 2225 mg 活性成分を No . 6 0メッシュ U. S . のふるいに通し、 あらかじめ必要最小 限に加熱して融解させた飽和脂肪酸グリセリ ドに懸濁する。ついでこの混合物を、 みかけ 2 gの型に入れて冷却する。 製剤例 7
活性成分 5 0 m gを含む懸濁剤は次のように製造する :
活性成分 b 0 m g ナトリゥムカルボキシメチルセルロース 50 m g シロップ 1. 2 5 m
安息香酸溶液 0. 1 0 ml 香料 q . v .
色素 q . .
精製水を加え合計 5 ml 活性成分を N o . 45メッシュ U. S . のふるいにかけ、 ナト リウムカルボキ シメチルセルロースおよびシロヅプと混合して滑らかなペース トにする。 安息香 酸溶液および香料を水の一部で希釈して加え、 攪拌する。 ついで水を十分量加え て必要な体積にする。 製剤例 8
静脈用製剤は次のように製造する :
活性成分 1 00 mg 飽和脂肪酸グリセリ ド 1 0 00 ml 上記成分の溶液は通常、 1分間に 1 m 1の速度で患者に静脈内投与される。 産業上の利用可能性
本発明に係る一般式 ( I ) で表わされる化合物は、 X型 s P L A2阻害作用を有 し、 癌、 肝硬変、 アルヅハイマー病、 および Zまたは動脈硬化等の予防または治 療剤として有効であることを見出した。