明 細 書 ゲイ素またはゲルマニウム含有有機化合物、 遷移金属錯体、 α—才レフイ ン重 合用触媒および 一才レフィン重合体の各製造方法 技術分野
本発明は、 ゲイ素またはゲルマニウム含有有機化合物、 遷移金属錯体、 α - ォレフィン重合用触媒および α—才レフィン重合体の各製造方法に関するもの である。 特に、 本発明は、 短時間で収率良く上記の化合物を得ることが出来る 様に改良された製造方法に関するものである。 本発明によれば、 例えば、 シク 口ペンタジェニル基上の水素原子をゲイ素またはゲルマニウムで置換すること により、 置換されていてもよいシリル基またはゲルミル基置換シクロペンタジ ェニル化合物を短時間で収率良く製造することが出来る。
背景技術
α—才レフィン重合用均一系触媒として知られているメタ口セン触媒は、 重 合活性が高く、 分子量が狭い重合体が得られるという特徴を有する。 特に、 2個 のシクロペンタジェニル基が架橋された構造の配位子を有する立体剛直性な遷 移金属錯体によれば、 ァイソタクチックポリプロピレンが得られる (例えば、 ジ ヤーナル ·ォブ.ァメリカン .ケミカル'ソサエティ一 106巻 6355ページ等)。 更に、 2個のシクロペンタジェニル基がゲイ素原子で架橋された遷移金属錯体 により、 高いアイソタクチシティ一を持つポリプロピレンが得られることも公 知である (例えば、 特開昭 63 - 295607号公報、 特開平 1 - 275609号公報な ど)。
また、 ポリプロピレンのアイソタクチシティ一及び分子量の向上を図るため、 配位子の一部であるィンデニル基に置換基を導入した化合物が知られている (例 えば、 特開平 4— 268307号公報、 特開平 6 - 157661号公報など)。
一方、 2個のシクロペンタジェニル基がゲルマニウム原子で架橋された遷移金 属錯体によってもァイソタクチックポリプロピレンが得られることは、 例えば 特開平 2 - 76887号公報において公知である。
上記の様な、 遷移金属錯体の配位子として使用されるゲイ素原子またはゲル マニウム原子で架橋されたシクロペンタジェニル化合物は、 一般的に、 (i) シ クロペンタジェニル化合物のアル力リ金属塩またはアル力リ土類金属塩と (ii) ハロゲン化ゲイ素化合物またはハロゲン化ゲルマニウム化合物とを反応させる ことにより得られる。
例えば、 Jutzi等は、 ジメチルビス (テトラメチルシクロペンタジェニル) シ ランを製造するに当たり、 テトラメチルシクロペンタジェニルリチウムとジク 口ルジメチルシランとをテトラヒドロフラン (THF) 溶媒中で 5日間加熱還流 している。 このときの収率は 65 %である (ケミカル 'ベリヒテ 119巻 1750ぺ一 ジ)。
また、 ウィン夕一等は、 ジメチルビス (2—メチルインデニル) シランを製造 するに当たり、 2—メチルインデンのリチウム塩をジクロロジメチルシランのジ ェチルエーテル溶液に 5時間にわたって滴下した後、 室温で夜通し攪拌し、更に 週末中放置している。 このときの収率は 16 %である (特開平 4— 268307号公 報)。
—方、 ケィ素原子またはゲルマ二ゥム原子で架橋された 2個のシクロペンタジ ェニル化合物を効率よく得るための改良技術も知られている。 例えば、 特開平 7— 252287号公報では、 置換シクロペンタジェンとジメチルジハロシランとを
金属塩型塩基と金属ィォン捕獲剤との共存下で反応させて 2個のシクロペンタジ ェニル基がゲイ素原子で架橋された化合物の収率向上を図っている。 そして、 ± 記の様な金属ィォン捕獲剤としては、 例えば、 Ν,Ν ',Ν 'Ν '—テトラメチルェチレ ンジアミン等が知られている (特開平 6— 279477号公報)。
また、特開平 6— 271594号公報では、 シクロペンタジェン化合物のリチウム、 ナトリウム又は力リウム塩と、 ハロゲン化ゲイ素化合物またはハロゲン化ゲル マニウム化合物とをシアン化合物またはチォシアン酸化合物の存在下に反応さ せることにより収率向上を図っている。
ゲイ素原子またはゲルマニウム原子で架橋された上記の様なシクロペンタジ ェニル化合物を得るには、 上記の様に長時間にわたつて反応を行う必要があり、 更に収率も満足のいくものではない。 特に、 ゲイ素原子上またはゲルマニウム 原子上に立体的にバルキーな置換基が 2個以上ある場合は、 その傾向が大きく、 収率は更に低下する。
一般に、 収率の悪い製造方法は、 生成物の精製に多大のコストを要し、 経済 的に不利である。 更に、 低純度の化合物を原料としてメタ口セン化合物を合成 した場合は、 得られるメタ口セン化合物の純度も悪く、 この精製にも多大のコ ストを要する。
上記の様に、 ゲイ素原子またはゲルマニウム原子で架橋されたシクロペンタ ジェニル化合物の収率改善の従来技術は、 その効果が十分とは言えず、 また、 シ アン化合物の様に人体などへの毒性が懸念される化合物も使用されている。 従 つて、 毒性の心配がない化合物を使用することにより、 ゲイ素原子またはゲル マ二ゥム原子で架橋されたシクロペンタジェニル化合物を高収率で製造し得る 方法が確立されれば、 その工業的意義は大きい。
発明の開示
本発明は、 上記実情に鑑みなされたものであり、 その目的は、 人体などへの 毒性が懸念される化合物を使用することなく、 ゲイ素またはゲルマニウム含有 有機化合物、 例えば、 ゲイ素原子またはゲルマニウム原子で架橋されたシクロ ペンタジェニル化合物、 代表的には、 置換されていてもよいシリル基またはゲ ルミル基で置換されたシクロペンタジェニル化合物を短時間で収率良く製造す る方法を提供することにある。 また、 本発明の他の目的は、 上記の化合物を使 用した、 遷移金属錯体、 一才レフイン重合用触媒および α—才レフイ ン重合 体の各製造方法を提供することにある。
本発明者らは、 鋭意検討を重ねた結果、 特定の化合物の存在下の反応により 上記の化合物を短時間で収率良く製造し得るとの知見を得、 本発明の完成に到 つた。
すなわち、本発明の第 1の要旨は、 アルカリ金属またはアルカリ土類金属含有 有機化合物(i) と脱離基およびゲイ素またはゲルマニウムを含有する化合物(ii) とを含窒素複素芳香環化合物 (iii) の存在下に反応させることを特徴とする、 ゲイ素またはゲルマニウム含有有機化合物 (iv) の製造方法に存する。
本発明の第 2の要旨は、上記の方法で得られたゲイ素またはゲルマニウム含有 有機化合物 (iv) と遷移金属化合物とを反応させることを特徴とする遷移金属 錯体の製造方法に存する。
本発明の第 3の要旨は、上記の方法で得られた遷移金属錯体を使用することを 特徴とする α—才レフィン重合用触媒の製造方法に存する。
そして、本発明の第 4の要旨は、上記の方法で得られた触媒を使用することを 特徴とする α—才レフィン重合体の製造方法に存する。
[0020]
以下、 本発明を詳細に説明する。 先ず、 本発明のゲイ素またはゲルマニウム 含有有機化合物の製造方法について説明する。 本発明においては、 反応原料と して、 アルカリ金属またはアルカリ土類金属含有有機化合物 (i) (以下、 有機 金属塩と略記する) と脱離基およびゲイ素またはゲルマニウムを含有する化合 物 (ii) (以下、 ゲイ素 (ゲルマニウム) 化合物と略記する) とを使用する。 上記の有機金属塩 (i) としては、 下記一般式 (I) 〜 (I I I) で表される化合 物が好適に使用される。
A - M1 (I)
A - M2 - A (I I)
A - M2 - X (I I I)
一般式 (I) 〜 (I I I) 中、 M1はアルカリ金属、 M2はアルカリ土類金属、 Aは 縮合環を有していてもよいシクロペンタジェニル基、 アルキル基、 ァリール基、 ァリル基、 ビニル基、 複素環基、 Xはハロゲン原子を表し、上記の各基は、 何れ も、 置換基を有していてもよい。 また、 一般式 (Π) における 2個の Aは、 相 互に異なっていてもよい。
有機金属塩を形成するアル力リ金属またはアル力リ土類金属としては、 特に 制限されないが、 リチウム、 ナトリウム、 カリウム又はマグネシウムが好まし い。
本発明において、 有機金属塩 (i) として使用されるシクロペンタジェニル基 との金属塩 (以下、 シクロペンタジェニル化合物の金属塩と略記する) を形成 するシクロペンタジェニル基上の置換基としては、 C1〜C20のアルキル基、 C3 〜C20のシクロアルキル基、 C2〜C20のアルケニル基、 C2〜C20のアルキニル 基、 C6〜C20のァリール基、 C7〜C20のァリールアルキル基、 C1〜C20のアル コキシ基、 C3〜C20のシクロアルコキシ基、 C6〜C20のァリールォキシ基、 C1
〜C20のアルキル基でモノ又はジ置換されていてもよいァミノ基、 C1〜C20の アルキル基でモノ又はジ置換されていてもよいゥレア基、 C1〜C20のハロアル キル基、 C6〜C20のハロアリール基、 C1〜C20のハロアルコキシ基、 C1〜C20 の炭化水素基を有するシリル基、 C1〜C20の炭化水素基を有するスタニル基が 挙げられる。 また、 これらの置換基において酸素原子が硫黄原子に置換された 置換基も挙げられる。 その他、 ニトロ基、 ハロゲン原子などが挙げられる。 こ れらの置換基の数は、 1個でも複数個であってもよく、 複数個の置換基を有する 場合は、 それらの置換基が同一であっても異なっていてもよい。
上記のアルキル基の具体例としては、 メチル基、 ェチル基、 n—プロピル基、 i —プロピル基、 n -ブチル基、 sec -ブチル基、 tert -ブチル基、 ペンチル基、 へ キシル基などが挙げられる。 上記のシクロアルキル基の具体例としては、 シク 口プロピル基、 シクロブチル基、 シクロペンチル基、 シクロへキシル基などが 挙げられる。 上記のアルケニル基の具体例としては、 ビニル基、 ァリル基、 2— ブテニル基などが挙げられる。
上記のアルキニル基の具体例としては、 ェチニル基、 2 -プロピニル基などが 挙げられる。 上記のァリール基の具体例としては、 フヱニル基、 ナフチル基、 フ ヱナントリル基、 アントラセニル基などが挙げられる。 上記のァリールアルキ ル基の具体例としてはべンジル基などが挙げられる。 上記のアルコキシ基の具 体例としては、 メ トキシ基、 エトキシ基、 ブトキシ基などが挙げられる。 上記 のシクロアルコキシ基の具体例としてはシクロプロポキシ基などが挙げられる。 上記のァリールォキシ基の具体例としてはフェノキシ基などが挙げられる。 上 記のアミノ基の具体例としては、 ァミノ基の他、 メチルァミノ基、 ジメチルァ ミノ基、 ジェチルァミノ基などが挙げられる。 上記のゥレア基の具体例として は、 ゥレア基の他、 Ν' , Ν'—ジメチルゥレア基、 Ν, Ν' , Ν '—トリメチルゥレア基な
どが挙げられる。 上記のハロアルキル基の具体例としては、 フルォロメチル基、 ジフルォロメチル基、 トリフルォロメチル基、 ペンタフルォロェチル基などが 挙げられる。
上記のハロアリール基の具体例としては、 o—フルオロフヱニル基、 m—フル オロフヱニル基、 p—フルォ口フヱニル基、 o —クロロフヱニル基、 m—クロ口 フエニル基、 p—クロロフヱニル基、 2, 3—ジフルオロフヱニル基、 2, 4—ジフ ルオロフヱニル基、 2, 5 —ジフルオロフェニル基、 2, 6 —ジフルオロフヱニル 基、 2, 4, 6— トリフルオロフヱニル基、 ペンタフルオロフヱニル基などが挙げ られる。
上記のハロアルコキシ基の具体例としては、 フルォロメ トキシ基、 ジフルォ ロメ トキシ基、 トリフルォロメ トキシ基、 ペンタフルォロエトキシ基などが挙 げられる。 上記のシリル基の具体例としては、 トリメチルシリル基、 トリェチ ルシリル基、 トリブチルシリル基、 ジフヱニルメチルシリル基、 ジメチルフエ ニルシリル基などが挙げられる。 上記のスタニル基の具体例としては、 トリメ チルスタニル基、 トリェチルスタニル基、 トリブチルスタニル基、 ジフヱニル メチルスタニル基、 ジメチルフヱニルスタニル基などが挙げられる。 上記のハ ロゲン原子の具体例としては、 フッ素原子、 塩素原子、 臭素原子、 ヨウ素原子 が举げられる。
上記の置換基は、 シクロペンタジェニル基上の隣接する 2個の炭素原子と共に 環を形成していてもよく、 これらの環を形成した化合物としては、 例えば、 ィ ンデン化合物、 4, 5, 6, 7—テトラヒ ドロインデン化合物、 フルオレン化合物、 ジヒ ドロアズレン化合物、 へキサヒ ドロアズレン化合物などが挙げられる。 また、 上記の置換基には、 上記と同様の置換基の他、 C1〜C20のアルキル基 で置換されたァリール基、 C1〜C20のアルコキシ基で置換されたァリール基、 C1
〜C20のハロアルキル基で置換された了リール基、 C6〜C20のハロゲン原子で 置換されたァリール基、 C1〜C20の複素環基、 C1〜C20のアルキル基で置換さ れた複素環基、 C1〜C20のアルコキシ基で置換された複素環基、 C1〜C20のハ 口アルキル基で置換された複素環基、 C1〜C20のハロゲン原子で置換された複 素環基、 C7〜C20のァリールアルキル基、 C1〜C20のアルコキシ基、 C3〜C20 のシクロアルコキシ基、 C6〜C20のァリールォキシ基、 C1〜C20のアルキル基 でモノ又はジ置換されていてもよいァミノ基、 C1〜C20のアルキル基でモノ又 はジ置換されていてもよいウレァ基、 C1〜C20のハロアルキル基、 C1〜C20の ハロアルコキシ基、 C1〜C20の炭化水素基を有するシリル基、 C1〜C20の炭化 水素基を有するスタニル基、 ニトロ基またはハロゲン原子などの置換基を有し ていてもよい。
上記の複素環基としては、 例えば、 チェニル基、 フリル基、 ピロリル基、 ピ ラゾリル基、 イソチアゾリル基、 イソォキサゾリル基、 ピリジル基、 ピラジ二 ル基、 ピリ ミジニル基、 インドリル基、 カルバゾリル基などが挙げられる。 本発明において、 シクロペンタジエル化合物としては、 前記の通り、 従来公 知の化合物を制限なく使用することが出来るが、 これらの中では、 シクロペン タジェニル基上に縮合環を有するシクロペン夕ジェニル化合物が好ましく、 下 記一般式 (IV) で表されるシクロペンタジェニル化合物のアルカリ金属塩また はアル力リ土類金属塩が特に好ましい。
一般式 (IV) 中、 R"は、 炭素数 1〜20の炭化水素残基、 炭素数 1〜20の、 窒 素、酸素、硫黄、 ゲイ素またはハロゲン含有炭化水素基、 ハロゲン原子、 R12は、 水素原子、 炭素数 1〜10の炭化水素基、 炭素数 1〜10の、 窒素、 酸素、 硫黄ま たはハロゲン含有炭化水素基、 炭素数 1〜18のゲイ素含有炭化水素基、 ハロゲ ン原子、 Dは不飽和結合を含んでいてもよ 、炭素数 3〜8の 2価の炭化水素基を 表す。 Mはアルカリ金属またはアルカリ土類金属を表す。 qは 0〜16の整数、 m は 1又は 2の整数、 1は 0又は 1の整数を表す。 ただし、 mが 2のとき 1は 0であ る。 そして、 R"、 R12及び Dの具体例としては、前述した各置換基およびそれら の組み合わせの中から選ばれる該当する置換基が適用される。
上記のシクロペンタジェニル化合物の具体例としては、 シクロペンタジェン、 メチルシクロペンタジェン、 ェチルシクロペンタジェン、 i—プロビルシクロべ ンタジェン、 tert—ブチルシクロペンタジェン、 フヱニルシクロペンタジェン、 ナフチルシクロペンタジェン、 トリメチルシリルシクロペンタジェン、 1, 2— ジメチルシクロペンタジェン、 1, 3—ジメチルシクロペンタジェン、 1 , 2, 3— 卜リメチルシクロペンタジェン、 1 , 2, 4— トリメチルシクロペンタジェン、 1, 2, 3, 4—テトラメチルシクロペンタジェン、 1ーェチルー 2, 4—ジメチルシク 口ペンタジェン、 1—ェチル一 3, 4ージメチルシクロペンタジェン、 l—tert— ブチルー 3—メチルシクロペンタジェン、 1— i一プロピル一 3—メチルシクロ ペンタジェン、 1— トリメチルシリル一 3—メチルシクロペン夕ジェン、 1, 2—
ジメチルー 4一 tert—ブチルシクロペンタジェン、 1, 2—ジメチルー 4—トリメ チルシリルシクロペン夕ジェンが挙げられる。
上記のシクロペンタジェニル化合物の他の具体例としては、 インデン、 1ーメ チルインデン、 2—メチルインデン、 4ーメチルインデン、 5—メチルインデン、 2—ェチルインデン、 2— i—プロピルィンデン、 2—フヱニルインデン、 2—ト リメチルシリルインデン、 2, 4—ジメチルインデン、 2—メチルー 4ーメ トキシ インデン、 2—メチルー 4— i—プロピルインデン、 2—メチル—4—フエ二ルイ ンデン、 2—メチルー 4一ナフチルインデン、 2—メチルー 4, 5—べンゾィンデ ン、 2—ェチルー 4ーメチルインデン、 2—ェチル—4ーメ トキシィンデン、 2— ェチルー 4一 i—プロピルィンデン、 2—ェチルー 4一フヱニルインデン、 2—ェ チルー 4一ナフチルインデン、 2—ェチルー 4, 5—ベンゾィンデン、 2, 4, 7— トリメチルインデン、 2—メチルー 4—インドリル、 2— n—プロピル一 4ーフ ェナントリル、 4, 5, 6, 7 —テトラヒ ドロインデン、 2—メチルー 4, 5, 6, 7— テトラヒ ドロインデン、 フルオレンが挙げられる。
上記のシクロペンタジェニル化合物の更に他の具体例としては、 2, 4ージメ チルー 1 , 4ージヒドロアズレン、 2—メチル—4一 tert—ブチル— 1, 4ージヒ ドロアズレン、 2—メチルー 4—i一プロピル一 1 , 4ージヒドロアズレン、 2— メチルー 4一フエ二ルー 1 , 4—ジヒドロアズレン、 2—メチル—4一ナフチルー 1, 4ージヒドロアズレン、 2—ェチル一 4ーメチルー 1 , 4—ジヒドロアズレン、 2—ェチルー 4— tert—ブチルー 1, 4 —ジヒドロアズレン、 2—ェチルー 4— i 一プロピル一 1, 4ージヒドロアズレン、 2—ェチル—4ーフヱニル— 1 , 4ージ ヒ ドロアズレン、 2—ェチルー 4 -ナフチル一 1 , 4ージヒドロアズレン、 2, 4 , 4—トリメチルー 1, 4ージヒドロアズレン、 2 , 4, 7—トリメチルー 1 , 4—ジヒ ドロアズレン、 2—ェチル一 4, 4—ジメチルー 1 , 4ージヒドロアズレン、 2—ェ
チル— 4, 7 —ジメチル— 1, 4ージヒ ドロアズレン、 2— i—プロピル一 4一フエ 二ルー 1, 4—ジヒ ドロアズレン、 2—べンジルー 4ーフヱニル— 7 - i—プロピ ルー 1 , 4—ジヒ ドロアズレン、 2—メチル一 4一 (4一クロ口フエニル) 一 1 , 4ージヒ ドロアズレン、 2—メチルー 4一 (3— トリフルォロメチルフエニル) 一 1, 4ージヒ ドロアズレン、 2—メチルー 4— (2—フルオロフェニル) 一 1 , 4— ジヒ ドロアズレン、 2—メチルー 4— (4一 t一ブチルフエニル) 一 1 , 4—ジヒ ドロアズレン、 2—メチルー 4— (4—メ トキシフエ二ル) 一 1, 4ージヒ ドロア ズレン、 2—メチルー 4一 (4ージメチルアミノフエニル) 一 1 , 4—ジヒ ドロア ズレン、 2, 4, 4— 卜リメチル— 1, 4, 5, 6, 7, 8—へキサヒ ドロアズレン等が挙 げられる。
本発明において、 シクロペンタジェニル基が 1〜4個の置換基を有しているこ とが好ましく、 特に、 2〜4個の置換基を有しているシクロペンタジェン類、 ィ ンデン類、 フルオレン類、 ジヒ ドロアズレン類、 へキサヒ ドロアズレン類が好 ましい。
上記の化合物の具体例としては、 1 , 2—ジメチルシクロペンタジェン、 1 , 3— ジメチルシクロペンタジェン、 1 , 2, 3— トリメチルシクロペンタジェン、 1, 2, 4— トリメチルシクロペンタジェン、 1 , 2, 3, 4ーテトラメチルシクロペンタジ ェン、 1ーェチルー 2, 4—ジメチルシクロペン夕ジェン、 1 一ェチル一 3, 4—ジ メチルシクロペンタジェン、 1—tert—ブチルー 3—メチルシクロペンタジェン、 1—i—プロピル一 3—メチルシクロペンタジェン、 1―トリメチルシリル一 3— メチルシクロペンタジェン、 1, 2—ジメチルー 4—tert—ブチルシクロペンタジ ェン、 1 , 2—ジメチルー 4—トリメチルシリルシクロペンタジェンが挙げられる。 上記の化合物の他の具体例としては、 インデン、 1—メチルインデン、 2—メ チルインデン、 4—メチルインデン、 5—メチルインデン、 2—ェチルインデン、
— i—プロピルインデン、 2—フヱニルインデン、 2— トリメチルシリルインデ ン、 2, 4ージメチルインデン、 2—メチルー 4ーメ トキシインデン、 2 —メチル 一 4一 i一プロピルインデン、 2—メチル—4—フヱニルインデン、 2—メチル— —ナフチルインデン、 2—メチルー 4, 5—べンゾインデン、 2—ェチル—4一 メチルインデン、 2—ェチル—4ーメ トキシインデン、 2—ェチルー 4一 i—プロ ピルインデン、 2—ェチルー 4ーフヱニルインデン、 2—ェチル—4一ナフチル ィンデン、 2, 4, 7— トリメチルインデン、 2 —メチル一 4一インドリノレィンデ ン、 2— n—プロピル一 4一フエナントリルインデン、 4, 5 , 6, 7—テトラヒ ド 口インデン、 2—メチルー 4, 5 , 6, 7—テトラヒ ドロインデン、 フルオレンが挙 げられる。
上記の化合物の更に他の具体例としては、 2, 4ージメチル— 1 , 4ージヒ ドロ ァズレン、 2—メチルー 4一 tert—ブチルー 1 , 4—ジヒ ドロアズレン、 2—メチ ルー 4一 i—プロピル一 1 , 4ージヒ ドロアズレン、 2 —メチル一 4一フエ二ルー 1 , 4ージヒ ドロアズレン、 2—メチル一 4—ナフチルー 1, 4—ジヒ ドロアズレン、 2—ェチル— 4ーメチル— 1 , 4ージヒ ドロアズレン、 2—ェチルー 4一 tert—ブ チルー 1, 4ージヒ ドロアズレン、 2—ェチルー 4一 i—プロピル— 1 , 4—ジヒ ド ロアズレン、 2—ェチルー 4一フエ二ルー 1, 4ージヒ ドロアズレン、 2—ェチル 一 4一ナフチルー 1 , 4ージヒ ドロアズレン、 2, 4 , 4— トリメチルー 1 , 4ージヒ ドロアズレン、 2 , 4, 7— トリメチルー 1 , 4—ジヒ ドロアズレン、 2—ェチルー 4, 4ージメチル— 1 , 4—ジヒ ドロアズレン、 2—ェチルー 4, 7—ジメチル— 1 , 4—ジヒ ドロアズレン、 2— i—プロピル一 4一フエ二ルー 1, 4ージヒ ドロアズ レン、 2—ベンジルー 4一フエ二ルー 7 - i一プロピル一 1, 4ージヒ ドロアズレ ン、 2 —メチル一 4一 (4—クロ口フエニル) 一 1, 4ージヒ ドロアズレン、 2— メチルー 4— (3— トリフルォロメチルフヱニル) 一 1 , 4ージヒ ドロアズレン、
—メチルー 4 - (2—フルオロフェニル) 一 1 , 4ージヒ ドロアズレン、 2—メ チルー 4一 (4— t—ブチルフエニル) 一 1 , 4—ジヒ ドロアズレン、 2—メチル —4一 (4ーメ トキシフエ二ル) 一 1 , 4—ジヒ ドロアズレン、 2—メチルー 4— (4ージメチルアミノフエニル) 一 1, 4ージヒ ドロアズレン、 2, 4, 4— トリメチ ルー 1 , 4, 5 , 6 , 7, 8一へキサヒドロアズレン等が挙げられる。
なお、 上述のジヒドロアズレン骨格を有する化合物については、 「1, 4ージヒ ドロアズレン」 の表記をもって代表させているが、 (1) 2, 4ージヒドロアズレ ン、 3, 4—ジヒ ドロアズレン、 3a, 4ージヒ ドロアズレン、 4 , 8a—ジヒ ドロア ズレン骨格を有する化合物またはこれらの混合物、 (2) 1, 6 —ジヒドロアズレ ン、 2, 6—ジヒ ドロアズレン、 3, 6—ジヒ ドロアズレン、 3a, 6—ジヒ ドロアズ レン、 6, 8a—ジヒドロアズレン骨格を有する化合物またはこれらの混合物、 (3) 1 , 8—ジヒ ドロアズレン、 2, 8—ジヒ ドロアズレン、 3, 8—ジヒ ドロアズレン、 3a, 8—ジヒ ドロアズレン、 8, 8a—ジヒドロアズレン骨格を有する化合物また はこれらの混合物を包含することを意味する。
また、 同様に、 へキサヒドロヒドロアズレン骨格を有する化合物についても、
1, 4 , 5, 6 , 7 , 8—へキサヒ ドロアズレンの他、 2, 4, 5, 6, 7, 8—へキサヒ ドロ ァズレン、 3, 4, 5, 6, 7, 8—へキサヒドロアズレン、 3a, 4, 5, 6, 7, 8—へキ サヒドロアズレン、 4, 5, 6, 7, 8, 8a—へキサヒドロアズレン骨格を有する化合 物またはこれらの混合物を包含することを意味する。
上記のヒドロアズレン骨格に関する概念は、 後述するゲイ素またはゲルマ二 ゥム含有有機化合物 (iv) についても同様である。
シクロペンタジェニル化合物の金属塩は、 不活性溶媒中でアル力リ金属また はアル力リ土類金属とシクロペンタジェニル化合物とを反応させることにより 得ることが出来る。 不活性溶媒としては、 例えば、 へキサン、 ベンゼン、 トル
ェン、 ジェチルエーテル、 ジブチルエーテル、 テトラヒドロフラン又はこれら の混合溶媒などを使用することが出来る。
上記の金属は化合物として使用することも出来る。 金属化合物の具体例とし ては、 水素化リチウム、 水素化ナトリウム、 水素化カリウム等の水素化物、 リ チウムージ一 i一プロピルアミ ド、 ナトリウムアミ ド等のアミ ド化物、 メチルリ チウム、 i—プロピルリチウム、 n—ブチルリチウム、 tert—ブチルリチウム等の アルキル化物、 フヱニルリチウム、 ナフチルリチウム等のァリール化物、 ェチ ルマグネシウムブロミ ド等のアルキルマグネシウムハロゲン化物、 ジブチルマ グネシゥム、 ブチルォクチルマグネシゥム等のジァルキルマグネシゥム等が挙 げられる。 上記の反応における金属の使用量は、 シクロペンタジェニル化合物 1モルに対し、 通常 0.1〜2.0、 好ましくは 0.9〜1.2モルである。
シクロペンタジェニル化合物の金属塩の生成反応は、 例えば、 ヨーロッパ特 許第 697418号公報に記載の様に、 アルキル基ゃァリール基などの付加反応を伴 う様な塩形成反応であってもよい。 具体的には、 不活性溶媒中でアルキルリチ ゥム化物またはァリールリチウム化物とァズレン化合物とを反応させて 1, 4一 ジヒドロアズレニル化合物のリチウム塩を生成させる。 アルキルリチウム化物 としては、 メチルリチウム、 i—プロピルリチウム、 n—ブチルリチウム、 tert— ブチルリチウム等が使用され、 ァリールリチウム化物としては、 フヱニルリチ ゥム、 ナフチルリチウム等が使用される。 また、 不活性溶媒としては、 へキサ ン、 ベンゼン、 トルエン、 ジェチルェ一テル、 テトラヒドロフラン又はこれら の混合溶媒などが使用される。
本発明において、 有機金属塩 (i) として使用されるアルキル基との金属塩を 形成するアルキル基としては、 C1〜C20のアルキル基が好適に使用される。 好 適なアルキル金属塩の代表例としては、メチルリチウム、 n—ブチルリチウム、 sec
一ブチルリチウム、 tert—ブチルリチウム等のァルキルリチウム、 ジブチルマグ ネシゥム、 ブチルォクチルマグネシウム等のジアルキルマグネシウム、 メチル マグネシゥムブロミ ド、 ェチルマグネシゥムョージド、 n—プロピルマグネシゥ ムブロミ ド、 i一プロピルマグネシゥムブロミ ド、 tert -ブチルマグネシゥムク 口リ ド、 ベンジルマグネシゥムクロリ ド等のアルキルグリ二ャ試薬などが挙げ られる。
本発明において、 有機金属塩 (i) として使用されるァリール基との金属塩を 形成するァリール基としては、 フヱニル基、 ナフチル基、 フヱナントリル基、 ァ ントラセニル基などが好適に使用される。 好適なァリール金属塩の代表例とし ては、 フヱニルリチウム、 ナフチルリチウム、 フエナントリルリチウム、 アン トラセニルリチウム等のァリ一ルリチウム、 ジフェニルマグネシウム等のジァ リールグネシゥム、 フエニルマグネシウムブロミ ド、 パラトリルマグネシウム クロリ ド等のァリールグリニャ試薬などが挙げられる。
本発明において、 有機金属塩 (i) として使用されるァリル基との金属塩を形 成するァリル基としては、 C3〜C20のァリル基が好適に使用される。 好適なァ リル金属塩の代表例としては、 プロぺニルリチウム、 シクロペンタジェ二ルリ チウム等のァリルリチウム、 ジシクロペンタジェニルマグネシゥム等のジァリ ルマグネシゥム、 ァリルマグネシゥムクロライ ド、 シクロペンタジェニルマグ ネシゥムブロミ ド等のァリルグリニャ試薬などが挙げられる。
本発明において、 有機金属塩 (i) として使用されるビニル基との金属塩を形 成するビニル基としては、 C2〜C20のビニル基が好適に使用される。 好適なビ ニル金属塩の代表例としては、 1ーシクロへキセニルリチウム等のビニルリチウ ム、 ビニルマグネシウムブロミ ド等のビニルグリニャ試薬などが挙げられる。 本発明において、 有機金属塩 (i) として使用される複素環基との金属塩を形
成する複素環化合物としては、 例えば、 チオフヱン類、 ピロール類、 フラン類、 ピリジン類が挙げられる。 ただし、 有機金属塩 (i) の金属が複素環基の炭素原 子と結合していることを条件とする。 斯かる複素環金属塩の具体例としては、 2 -リチォチオフヱン類、 2—リチオビロール類、 2—リチオフラン類、 3 —リチ ォチオフヱン類、 3—リチォピロール類、 3—リチォフラン類などのリチォ複素 環化合物、 ピリジルマグネシウムブロミ ド類、 チェニルマグネシウムブロミ ド 類、 ピ口リルマグネシゥムクロリ ド類、 フリルマグネシゥムブロミ ド類などの 複素環グリニヤ試薬などが挙げられる。
上記のアルキル金属塩、 ァリール金属塩、 ァリル金属塩、 ビニル金属塩、 複 素環金属塩は、 例えば、 次の様な方法で得ることが出来る。
リチウム塩の場合は、 (1) アルキルリチウム又はリチウム金属と有機ハロゲ ン化物との間のリチウム一ハロゲン交換反応による方法、 (2) 有機スズ化合物、 有機セレ J化合物または有機テル口化合物とアルキルリチウムによるトランス メタル化反応による方法、 (3) 複素環化合物にアルキルリチウムを反応させる 方法などを採用することが出来る。
ジアルキルマグネシウム又はジァリールマグネシウム塩の場合は、例えば、米 国特許第 4329301号明細書、 欧州特許第 0157297号公開公報に記載の方法を採 用することが出来る。 アルキルグリニャ試薬、 ァリールグリニャ試薬 、 ァリルグリニャ試薬、 ビニルグリニャ試薬、複素環グリニャ試薬の場合は、典 型的には、 ジェチルエーテルゃテトロヒドロフラン等のエーテル系溶媒中で対 応する有機ハロゲン化物と金属マグネシウムとを反応させる方法を採用するこ とが出来る。 ビニルグリニャ試薬またはべンジルマグネシウムクロリ ド等のべ ンジルグリニャ試薬の場合は、 対応する有機ハロゲン化物とアントラセンマグ ネシゥムジァ二オンとを反応させる方法を採用することが出来る。
次に、 ゲイ素 (ゲルマニウム化合物) (ii) について説明する。 ゲイ素 (ゲル マニウム) 化合物 (ii) が有する脱離基としては、 特に制限されないが、 ハロ ゲン原子、 置換基を有していてもよいアルキルスルスルホニルォキシ基または ァリールスルホニルォキシ基が好適に使用される。 ゲイ素 (ゲルマニウム) ィ匕 合物における置換基の個数は通常 1〜4個である。 ハロゲン原子、 アルキルスル ホニルォキシ基またはァリ一ルスルホニルォキシ基が複数である場合、 これら は相互に同一でも異なっていてもよい。
ハロゲン原子、 置換基を有していてもよいアルキルスルスルホニルォキシ基 またはァリールスルホニルォキシ基以外のゲイ素原子またはゲルマニウム原子 上の置換基としては、 水素、 C1〜C20の炭化水素基、 トリメチルシリル基など の C1〜C20の炭化水素で置換されたシリル基、 C1〜C20のアルコキシ基、 C6 〜C20のァリールォキシ基などが挙げられる。 これらの置換基が複数である場 合は、 相互に同一でも異なっていてもよい。 また、 複数の置換基がゲイ素原子 またはゲルマニウム原子と一緒になつて環を形成していてもよい。
本発明において、 ゲイ素 (ゲルマニウム化合物) (ii) としては、 下記一般式 (V) で表される様な、 2個のハロゲン原子、 置換基を有していてもよいアルキル スルスルホニルォキシ基またはァリ一ルスルホニルォキシ基により置換された ゲイ素化合物またはゲルマニウム化合物が好適に使用される。 更に好ましくは、 一般式 (V) において nが 0又は 1であり、 2個のハロゲン原子で置換されたケ ィ素化合物またはゲルマニウム化合物である。 特に好ましくは、 一般式 (V) に おいて nが 0であり、 2個のハロゲン原子で置換されたゲイ素化合物である。
R1 R1
I I
B— Q— ( Q )n— B ( V )
I I
R2 R2
一般式 (V) 中、 Qはゲイ素原子またはゲルマニウム原子、 Bは、 ハロゲン原 子、 置換基を有していてもよいアルキルスルスルホニルォキシ基またはァリー ルスルホニルォキシ基、 R1及び R2は、 置換基を有していてもよい炭化水素基ま たは R1及び R2が結合する Qと共に形成され且つ置換基を有していてもよい環状 炭化水素基を表す。 そして、 nは 0〜3の整数を表す。 上記のハロゲン原子としては、 フッ素原子、 塩素原子、 臭素原子、 ヨウ素原 子が挙げられるが、 好ましくは塩素原子または臭素原子である。 上記の置換基 を有していてもよいアルキルスルホニルォキシ基としては、 例えば、 トリフル ォロメチルスルホニルォキン基、 メシルォキシ基、 ェチルスルホニルォキン基 などが挙げられるが、 トリフルォロメチルスルホニルォキシ基またはメシルォ キシ基が好ましい。 上記の置換基を有していてもよいァリールスルホニルォキ シ碁としては、 例えば、 ベンゼンスルホニルォキシ基、 トシルォキシ基、 p—ク ロロベンゼンスルホニルォキシ基などが挙げられるが、 ベンゼンスルホニルォ キン基またはトシルォキシ基が好ましい。 上記の炭化水素基しては、 C1〜C20の炭化水素基が挙げられ、 その具体例と しては、 メチル基、 ェチル基、 n—プロピル基、 i—プロピル基、n—ブチル基、 sec 一ブチル基、 tert-ブチル基、 ペンチル基、 へキシル基のなどのアルキル基、 シ クロプロピル基、 シクロへキシル基などのシクロアルキル基、 ビニル基、 2—ブ テン一 2—ィル基などのアルケニル基、 ェチニル基などのアルキニル基、 フエ二 ル基、 トシル基、 キシリル基、 ナフチル基などのァリール基などが挙げられる。 また、 上記の炭化水素基は、 フッ素原子、 塩素原子、 臭素原子、 ヨウ素原子
などのハロゲン原子、 メ トキシ基、 エトキン基、 n—プロポキシ基、 i一プロポキ シ基などのアルコキシ基、 フ ノキシ基トシルエキシ基、 キシリルォキシ基な どのァリールォキシ基、 アミノ基、 ジメチルァミノ基などのアミノ基、 トリメ チルシリル基などのトリアルキルシリル基などで置換されていてもよい。 なお、 R1及び R2は、 相互に同一でも異なっていてもよい。
本発明において、 ゲイ素 (ゲルマニウム) 化合物の具体例としては、 次の (1) 〜 (3) に示す化合物が挙げられる。
(1) テトラクロロシラン、 テトラブロモシラン等のテトラハロゲン化ゲイ素化 合物、 メチルトリクロロシラン、 フエニルトリクロロシラン、 メチルトリブロ モシラン、 フエニルトリブ口モシラン等のトリハロゲン化ゲイ素化合物、 ジメ チルジクロロシラン、 ジェチルジクロロシラン、 ジー n—プロピル一ジクロロシ ラン、 ジー tert—ブチルージクロロシラン、 ジシクロプロピルジクロロシラン、 ジシクロへキシルジクロロシラン、 ジフエニルジクロロシラン、 ビス (4—メチ ルフヱニル) ジクロロシラン、 ビス (2, 6—ジメチルフエニル) ジクロロシラ ン、 (メチル) (フヱニル) ジクロロシラン、 (4ークロロフヱニル) (メチル) ジ クロロシラン、 (4一フルオロフェニル) (メチル) ジクロロシラン、 (クロロメ チル) (メチル) ジクロロシラン、 1 , 1 —ジクロロ一 1ーシラシクロブタン、 1, 1—ジクロロ一 1—シラシクロペンタン、 1 , 1—ジクロロ一 1—シラシクロへキ サン、 1 , 1 —ジクロロ一 2, 3, 4, 5—テトラメチル一 1ーシラシクロペン夕一 2, 4ージェン、 ジメチルジブ口モシラン、 ジェチルジブ口モシラン、 ジー n—プロ ピルジブ口モシラン、 ジ— tert—ブチルジブ口モシラン、 ジシクロプロピルジ ブロモシラン、 ジシクロへキシルジブ口モシラン、 ジフヱニルジブ口モシラン、 ビス (4 一メチルフエニル) ジブ口モシラン、 ビス (2, 6—ジメチルフエニル) ジブ口モシラン、 (メチル) (フヱニル) ジブ口モシラン、 1 , 1ージブロモ一 1—
シラシクロブタン、 1 , 1一ジブ口モー 1―シラシクロペンタン、 1 , 1一ジブ口 モ— 1—シラシクロへキサン、 1 , 1—ジブ口モー 2, 3, 4, 5—テトラメチルー 1 一シラシクロペンター 2, 4一ジェン等のジハロゲン化ゲイ素化合物または対応 するゲルマニウム化合物
(2) トリメチルクロロシラン、 トリェチルクロロシラン、 トリフエニルクロ口 シラン、 tert—ブチルジメチルクロロシラン、 ジメチルフヱニルクロロシラン、 トリメチルブロモシラン、 トリェチルブロモシラン、 トリフヱニルブロモシラ ン、 tert—ブチルジメチルブ口モシラン、 ジメチルフヱ二ルブロモシラン等のモ ノハロゲン化ゲイ素化合物、 1, 1 , 2, 2—テトラメチルー 1 , 2—ジクロロジシラ ン等のジシラン化合物または対応するゲルマニウム化合物
(3) tert—ブチル—ジメチルシリルトリフルォロメタンスルフォネ一ト、 トリメ チルシリノレトリフルォロメ夕ンスルフォネート、 トリェチルシリノレトリフルォ ロメタンスルフォネート、 トリー i—プロビルシリルトリフルォロメタンスルフ ォネ一ト、 ジェチルー i一プロビルシリルトリフルォロメタンスルフォネート、 トリメチルンリルノナフルオロー 1一ブタンスルフォネート、 ジ—i—プロピル シリルビス (トリフルォロメタンスルフォネート)、 ジ— tert—ブチルシリルビ ス (トリフルォロメタンスルフォネート)、 トリメチルシリルメタンスルフォネー ト、 トリメチルシリルベンゼンスルフォネート、 ジメチルシリルビス (トリフ ルォロメタンスルフォネート) 等が挙げられる。
次に、 含窒素複素芳香環化合物 (iii) について説明する。 一般的に、 含窒素 複素環化合物は、 例えば、 1, 4ージァザビシクロ [2, 2, 2] オクタン、 1 , 8— ジァザビシクロ [5, 4, 0] — 7—ゥンデセン等の様な脂肪族化合物 (含窒素複 素脂肪族化合物) と本発明で使用する芳香族化合物 (含窒素複素芳香環化合物) とに分類されるが、 含窒素複素脂肪族化合物の使用では、 本発明の目的を達成
することが出来ない。
本発明において、 含窒素複素芳香環化合物としては、例えば、 ピロール類、 ピ ラゾ一ル類、 ィミダゾール類、 トリァゾール類、 テトラゾール類、 ピリジン類、 ピリダジン類、 インドリジン類、 ピリ ミジン類、 ビラジン類、 対称トリアジン 類、 非対称トリアジン類、 チアゾール類、 ィソチアゾ一ル類、 ォキサゾール類、 ィソォキサゾール類、 ィンドール類、 イソインドール類、 i H一^ rンダゾール類、 プリン類、 ベンゾ [d] イソォキサゾール類、 ベンゾ [d] イソチアゾ一ル類、 ベ ンゾ [d] ィミダゾ一ル類、 ベンゾ [d] ォキサゾ一ル類、 ベンゾ [d] チアゾ一 ル類、 キノリン類、 イソキノリン類、 シンノリン類、 フタラジン類、 ナフチリ ジン類、 キノキサリン類、 キナゾリン類、 プテリジン類、 力ルバゾール類、 β一 カルボリン類、 フエナントリジン類、 ァクリジン類、 ペリ ミジン類、 フエナン トロリン類、 フヱナジン類、 フヱナルザジン類から成る群から選ばれる 1種また は 2種以上の化合物が好適に使用される。
上記の含窒素複素芳香環化合物の置換基としては、 例えば、 メチル基、 ェチ ル基、 η—プロピル基、 i一プロピル基、 n—ブチル基、 sec -ブチル基、 tert -ブチ ル基、 ペンチル基、 へキシル基などの C1〜C20のアルキル基、 シクロプロピル 基、 シクロへキシル基などの C3〜C20のシクロアルキル基、 ビニル基、ブテン一 ィル基などの C2〜C20のアルケニル基、 ェチニル基などの C2〜C20のアルキニ ル基、 フヱニル基、 トシル基、キシリル基、 ナフチル基などの C6〜C20のァリー ル基、 ベンジル基などの C7〜C20のァリールアルキル基、 メ トキシ基、 ェトキ シ基、 n—プロポキシ基、 i一プロポキシ基などの C1〜C20のアルコキシ基、 シ クロプロポキシ基、 シクロへキシルォキシ基などの C3〜C20のシクロアルコキ シ基、 フエノキシ基などの C6〜C20のァリ一ルォキシ基が挙げられる。
上記の含窒素複素芳香環化合物の他の置換基としては、 水酸基、 チオール基、
メチルチオ基などの C1〜C20のアルキルチオ基、 ァセチル基などの C2〜C20の ァシル基、 ァセトキシ基などの C2〜C20のァシルォキシ基、 メ トキシカルボ二 ル基、 エトキンカルボニル基、 tert—ブトキシカルボニル基などの C1〜C20の アルコキシ基で置換されたカルボニル基、 アミノ基、 モノメチルァミノ基、 ジ メチルァミノ基、 ジェチルァミノ基などの C1〜C20のアルキル基でモノ又はジ 置換されていてもよいアミノ基、 モノフルォロメチル基、 ジフルォロメチル基、 トリフルォロメチル基、 ペンタフルォロェチル等の C1〜C20のハロアルキル基、 トリフルォロメ トキシ基などの C1〜C20のハロアルコキシ基、 トリメチルシリ ル基、 トリエチルシリル基、 tert—ブチルージメチルシリル基などの C1〜C20 のトリアルキルシリル基、 ニトロ基、 二トリル基、 フッ素原子、 塩素原子、 臭 素原子、 ヨウ素原子などのハロゲン原子などが挙げられる。 これらの置換基は、 更に、 上述の置換基で置換されていてもよい。 また、 これらの置換基は、 置換 基同士で環を形成していてもよい。 上記の含窒素複素環芳香族化合物の具体例 としては次の (1) 〜 (9) に示す化合物が挙げられる。
(1) ピロール、 1ーメチルビロール、 2 —メチルビロール、 3 —メチルビロール 等のピ口ール類、 ビラゾール、 1 —メチルビラゾール、 1 一フエ二ルピラゾール、 3—メチルビラゾール、 1—フエ二ルー 3—メチルビラゾール、 1 , 3—ジメチル ピラゾール、 1 , 3, 5— トリメチルピラゾール等のビラゾ一ル類、 ィミダゾール、 1 -メチルイミダゾール、 2—メチルイミダゾール、 4ーメチルイミダゾール、 4 -フヱニルイミダゾール、 1一メチル一 2— (1 -ピペラジニル) ィミダゾ一ル、 1 , 5—ジメチルイミダゾール、 3, 5—ジメチルイミダゾ一ル等のィミダゾール 類、 1, 2, 3 — トリァゾール、 1ーメチルー 1 , 2, 3 — 卜リアゾール、 2 —メチル 一 1, 2, 3 — トリアゾ一ル、 1 , 2, 4 —トリアゾール、 3 —メチルー 1, 2, 4 — ト リアゾ一ル、 3 —アミノー 1 , 2, 4 —トリァゾ一ル、 3 —クロ口— 1 , 2, 4 一 トリ
ァゾール、 ベンゾ卜リアゾール等のトリアゾール類、 テトラゾ一ル、 5—ァミノ テトラゾール、 5—クロロテトラゾール、 1 , 5—ペンタメチレンテトラゾ一ル等 のテトラゾ一ル類
(2) ピリジン、 2—メチルピリジン、 3—メチルピリジン、 4—メチルピリジン、 2—ェチルピリジン、 3—ェチルピリジン、 4一ェチルピリジン、 2— i—プロピ ルビリジン、 3— i—プロピルピリジン、 4一 i一プロピルピリジン、 2— tert— ブチルピリジン、 3— tert一ブチルピリジン、 4一 tert—ブチルビリジン、 2— フェニルピリジン、 3—フヱニルピリジン、 4一フエニルピリジン、 2 —ビニル ピリジン、 3—ビニルピリジン、 4—ビニルピリジン、 2—ジメチルアミノビリ ジン、 3 -ジメチルァミノピリジン、 4—ジメチルァミノピリジン、 2—メ トキ シピリジン、 3—メ トキシピリジン、 4ーメ トキシピリジン、 2—メチルチオピ リジン、 3—メチルチオピリジン、 4ーメチルチオピリジン、 2—クロロピリジ ン、 3—クロ口ピリジン、 4一クロ口ピリジン、 2—シァノピリジン、 3—シァノ ピリジン、 4—シァノピリジン、 2—二トロピリジン、 3—二トロピリジン、 4一 ニトロピリジン、 4—ベンジルォキシピリジン、 2, 6—ルチジン、 1 一 if— 1, 2, 3— トリァゾロ [4 , 5— b] ピリジン等のピリジン類
(3) ピリダジン、 4一メチルピリダジン、 4—フヱニルピリダジン、 ビラジノ [2, 3— b] ピリダジン等のピリダジン類、 インドリジン、 1—メチルインドリジン等 のィンドリジン類、 ピリ ミジン、 4ーメチルピリ ミ ジン、 2—ジメチルァミノピ リ ミジン、 4ージメチルァミノピリ ミジン、 5—アミノビリ ミジン、 4, 6—ジク ロロピリ ミジン、 4, 6—ジメチルピリ ミジン、 4, 6—ジメ トキシピリ ミジン、 1 , 2, 4ー トリアゾロ [1, 5— a] ピリ ミジン等のピリ ミ ジン類、 ビラジン、 2—メ チルピラジン、 2—メ トキシピラジン、 2—メチルチオピラジン等のピラジン類、 1 , 3, 5— トリアジン、 2 , 4, 6— トリメ トキシー 1, 3, 5— トリアジン等の対称
トリアジン類、 1 , 2, 4—トリアジン、 イミダゾ [1, 2— b] [1 , 2, 4] トリアジ ン等の非対称トリアジン類
(4) チアゾ一ル、 2—メチルチアゾール、 2—メチルー 5—エトキシチアゾール、 2, 4—ジメチルチアゾール、 2—アミノチアゾ一ル、 2—アミノー 4, 5—ジメチ ルチアゾール、 ィミダゾ [2, 1— b] チアゾール、 2, 1 , 3—べンゾチアジアゾー ル等のチアゾール類、 イソチアゾール、 3—メチルーチアゾール、 5—メチルー チアゾール、 4一フエ二ルーチアゾール等のイソチアゾール類、 ォキサゾ一ル、 2—メチルォキサゾール、 2, 5—ジメチルォキサゾール、 2, 4—ジメチルォキサ ゾ一ル等のォキサゾール類、 イソォキサゾ一ル、 4ーメチルーォキサゾール、 5 ーメチルーォキサゾール、 3—フヱニルーォキサゾ一ル、 5—フヱニルーォキサ ゾール、 3, 5—ジフヱ二ルーォキサゾ一ル等のィソォキサゾ一ル類
(5) ィンドール、 1 一メチルインドール、 2—メチルインドール、 3—メチルイ ンドール、 5 —メ トキシ— 6—メチルインドール、 2, 3—ジメチルインドール、 2, 7—ジメチルインドール、 2―ジメチルァミノメチルインドール等のィンドー ル類、 イソインドール、 1ーメチルーインドール等のイソインドール類、 Iff— ィンダゾール、 5—二トロー Ιίίーィンダゾール等の liiーィンダゾール類
(6) プリン、 7—メチルプリン、 アデニン、 2, 6—ジメチルアデニン等のプリン 類、 ベンゾ [d] イソォキサゾール、 3 -メチルベンゾ [d] イソォキサゾール、 5—メチルベンゾ [d] イソォキサゾ一ル、 3—べンジルベンゾ [d] イソォキサ ゾール、 3—メチルー 6—ブロモベンゾ [d] イソォキサゾール等のベンゾ [d] イソォキサゾール類、 ベンゾ [d] イソチアゾ一ル、 5—メチルベンゾ [d] ィ ソチアゾ一ル等のベンゾ [d] イソチアゾ一ル類、 ベンゾ [d] ィミダゾール、 1 一メチルベンゾ [d] イミダゾール、 2—メチルベンゾ [d] イミダゾ一ル等の ベンゾ [d] ィミダゾール類、 ベンゾ [d] ォキサゾ一ル、 2—メチルベンゾ [d]
ォキサゾ一ル等のベンゾ [d] ォキサゾール類、 ベンゾ [d] チアゾール、 2 - フエニルベンゾ [d] チアゾール、 2—エトキシベンゾ [d] チアゾール、 2—ァ ミノべンゾ [d] チアゾール、 2—アミノー 6—メチルべンゾ [d] チアゾ一ル、 セレナゾロ [5, 4— f] ベンゾチアゾール等のベンゾ [d] チアゾール類 (7) キノ リン、 2—メチルキノ リン、 3—メチルキノ リン、 4ーメチルキノ リン、
5—メチルキノ リン、 6—メチルキノ リン、 7—メチルキノ リン、 8—メチルキノ リ ン、 4—ジメチルァミノキノ リン、 4ーメ トキシキノ リ ン、 4ーメチルチオキ ノ リン、 2—シァノメチルキノ リン、 2, 4—ジメチルキノ リン、 7, 8—ベンゾキ ノ リ ン、 s—トリアゾロ [4, 3一 a] キノ リン等のキノ リン類、 ィソキノ リ ン、 ク ロロイソキノ リ ン、 ベンズ [h] イソキノ リ ン等のイソキノ リン類
(8) シンノ リン、 4—メ トキシシンノ リン、 4 -ジメチルアミノシンノ リン、 フ ラノ [3,4—c] シンノ リ ン等のシンノ リン類、 フタラジン、 1ーメチルチオフ タラジン、 5—クロ口フタラジン、 1—ジシァノメチルフタラジン等のフタラジ ン類、 ナフチリジン、 1一メチルナフチリジン等のナフチリジン類、 キノキサリ ン、 2—メチルキノキサリン、 2—メ トキシキノキサリン、 2—ジメチルアミノ キノキサリ ン等のキノキサリ ン類、 キナゾリ ン、 2—メ トキシキナゾリン、 4一 メ トキシキナゾリン、 4ーメチルキナゾリン等のキナゾリ ン類、 プテリジン、 2 -メチルプテリジン等のプテリジン類
(9) 力ルバゾール、 9—メチルカルバゾ一ル、 4if一ビラジノ [2, 3— b] 力ルバ ゾ一ル、 7if—ビラジノ [2, 3— b] 力ルバゾ一ル等の力ルバゾ一ル類、 /3—カル ボリ ン、 9ーメチルー^ーカルボリン等の^一カルボリン類、 フヱナントリジン、
6—ァミノフエナントリジン、 6—メ トキシフエナントリジン等のフエナントリ ジン類、 ァクリジン、 2—メチルァクリジン、 4ーメチルァクリジン、 9ーメチ ルァクリジン、 2—メ トキシァクリジン、 4—メ トキシァクリジン、 9ーメ トキ
シァクリジン等のァクリジン類、 ペリミジン、 1ーメチルぺリミジン等のぺリミ ジン類、 フエナント口リン、 4—メチルフェナントロリン等のフエナント口リン 類、 フエナジン、 1 —メチルフエナジン等のフエナジン類、 フエナルサジン、 1 一メチルフエナルサジン等のフエナルサジン類
上記の含窒素複素芳香環化合物の中では、特に、 4ージメチルァミノピリジン、 ィミダゾール、 1 一メチルイミダゾール、 ベンゾ [b] ィミダゾ一ル、 1 —メチル ベンゾ [b] ィミダゾール、 ィソォキサゾ一ル、 1, 2, 4—トリアゾール、 テトラ ゾールが好ましい。
本発明においては、 有機金属塩 (i) とゲイ素 (ゲルマニウム) 化合物 (i i) とを含窒素複素芳香環化合物 (iii) の存在下に反応させるが、 効率的に反応を 進行させるために溶液または懸濁液の状態で反応を行うのが好ましい。
反応溶媒としては、上記の反応に実質的に不活性であれば特に制限はない。 反 応溶媒の具体例としては、 石油エーテル、 ペンタン、 n—へキサン、 シクロへキ サン、 ヘプタン、 ベンゼン、 トルエン等の炭化水素系溶媒、 ジェチルエーテル、 ジ— i一プロピルエーテル、 テトラヒドロフラン、 ジォキサン、 ァニソール、 メ トキシェタン、 エチレングリコールジメチルエーテル、 ジエチレングリコール ジメチルエーテル等のエーテル系溶媒およびこれらの溶媒の任意の組み合わせ による混合溶媒が挙げられる。 これらの中では、 エーテル系溶媒またはエーテ ル系溶媒と炭化水素系溶媒との混合溶媒が好ましく、 ジェチルェ一テル、 ジ- i—プロピルエーテル、 テトラヒドロフラン及びこれらの溶媒と n—へキサン、 シ クロへキサン、 ヘプタン又はトルエンとの混合溶媒が特に好ましい。
ゲイ素 (ゲルマニウム) 化合物 (ii) の使用量は、 有機金属塩 (i) 1モルに 対し、 通常 0.1〜10モル、 好ましくは 0.2〜5モルである。 含窒素複素芳香環化 合物 (i ii) の使用量は、 触媒量が適当であり、 具体的には、 ゲイ素 (ゲルマ二
ゥム) 化合物 (ii) 1モルに対し、 通常 0.001〜1モル、好ましくは 0.001〜0.25 モル、 更に好ましくは 0.005〜0.2モルである。
反応温度は、 通常、 一 78°Cから使用する溶媒の沸点までの間から選択されさ れるが、 好ましくは、 一 60 °C〜100 °C、 更に好ましくは、 — 30 °Cから 80 °Cで ある。 反応圧力は特に制限されないが、 通常は常圧とされる。 反応雰囲気は特 に制限されないが、 通常、 窒素、 アルゴン等の不活性ガス雰囲気とされる。 上記の反応は、 回分式または連続式の何れであってもよい。 この際、 有機金 属塩 (i) の溶液または懸濁液にゲイ素 (ゲルマニウム) 化合物 (ii) 又はその 溶液を滴下してもよいし、 または、 ゲイ素 (ゲルマニウム) 化合物 (ii) 又は その溶液に有機金属塩 (i) の溶液または懸濁液を滴下してもよい。
有機金属塩 (i) として、 例えば、 前記一般式 (I) において Aが異なる 2種 類の有機金属塩 (α ) と (S) とを使用する場合は、 先ず、 有機金属塩 (α ) と ゲイ素 (ゲルマニウム) 化合物 (ii) とを反応させた後、 得られた反応成績体 を後述する様な精製手段で精製した後か、 または、 精製手段をとらずに引き続 き、 有機金属塩 ( β ) と反応させることにより、 異なる置換基を有するゲイ素 またはゲルマ二ゥム含有有機化合物を得ることが出来る。
含窒素複素芳香環化合物 (iii) は、 予め、 有機金属塩 (i) の溶液または懸 濁液に混合するか、 または、 ゲイ素 (ゲルマニウム) 化合物 (ii) 又はその溶 液に混合しておいてもよく、 有機金属塩 (i) とゲイ素 (ゲルマニウム) 化合物 (ii) との混合の後に添加してもよい。
反応時間は、 使用する有機金属塩 (i)、 ゲイ素 (ゲルマニウム) 化合物 (ii)、 含窒素複素芳香環化合物 (iii) の種類、 これらのモル比、 溶媒の種類、 反応温 度によって異なるが、 通常 1分から 1週間、 好ましくは 5分から 4日間、 更に好 ましくは 10分から 2日間である。
反応終了後は、 抽出、 酸 ·アルカリによる洗浄、 貧溶媒による洗浄、 濃縮、 濾 過、 クロマトグラフィー、 蒸留、 昇華、 再結晶化などの精製手段により、 目的 とするゲイ素またはゲルマニウム含有有機化合物を得ることが出来る。 また、 こ れらの精製手段を採用せずに、 引き続き、 次の反応 (例えば、 メタ口セン触媒 の製造反応) に供することも出来る。
本発明の製造方法は、 例えば、 テトラメチルメシラン、 tert—プチルジメチル シリノレクロリ ド、 tert—ブチルシリルトリクロリ ド、 1, 1ージメチルプロピルメ チルジクロロシラン、 tert—ブチルジフヱニルシリルク口リ ド、 tert—ブチルメ チルジクロロシラン、 tert—ブチルメチルフヱニルクロロシラン、 tert—ブチル ビニルジクロロシラン、 1, 1ージメチルベンジルジメチルクロロシラン、 1 , 1— ジメチルプロビルトリクロロシランを始めとする各種のゲイ素またはゲルマ二 ゥム含有有機化合物 (iv) の製造に使用されるが、 特に、 本発明の製造方法は、 シリル基またはゲルミル基置換シクロペンタジェニル化合物の製造に好適に使 用される。
上記のシリル基またはゲルミル基置換シクロペンタジェニル化合物としては、 モノシクロペンタジェニルシラン化合物、 ジシクロペンタジェ二ルシラン化合 物、 ジシクロペンタジェ二ルジシラン化合物、 トリシクロペンタジェ二ルシラ ン化合物、 テトラシクロペンタジェニルシラン化合物、 モノシクロペンタジェ ニルゲルマン化合物、 ジシクロペンタジェニルゲルマン化合物、 ジシクロペン タジェニルジゲルマン化合物、 トリシクロペンタジェニルゲルマン化合物およ びテトラシクロペンタジェニルゲルマン化合物などが挙げられる。 これらの化 合物の具体例としては、 次の (1) 〜 (11) に示される化合物が挙げられる。 な お、 以下においては、 便宜上、 ゲイ素化合物のみ例示しているが、 全ての例示 化合物における 「シラン」 を 「ゲルマン」 と呼び換えて対応するゲルマニウム
化合物が例示されていると理解すべきである。
<モノシクロペンタジェ二ルケィ素化合物 >
(1) シクロペンタジェニルトリメチルシラン、 シクロペンタジェニルトリェチ ルシラン、 シクロペンタジェニルトリー i—プロビルシラン、 シクロペンタジェ ニルトリフヱニルシラン、 シクロペンタジェニル tert—ブチルジメチルシラン、 (シクロペンタジェニル) (ジメチル) (フヱニル) シラン、 (シクロペンタジェ ニル) (ジフヱニル) (メチル) シラン、 2—メチルシクロペンタジェニルトリメ チルシラン、 3—メチルシクロペンタジェニルトリメチルシラン、 2—メチルシ クロペンタジェニルトリフヱニルシラン、 3—メチルシクロペンタジェニルトリ フヱニルシラン、 3—tert—ブチルシクロペンタジェニルトリメチルシラン、 3, 4 -ジメチルシクロペンタジェニルトリメチルシラン、 2 , 3 , 4— トリメチルシ ク口ペンタジェニルトリメチルシラン、 2 , 3, 5— トリメチルシクロペンタジェ ニルトリメチルシラン、 2, 3, 5— トリメチルシクロペンタジェ二ルジメチルク ロロシラン、 (2, 3, 5—トリメチルシクロペンタジェニル) (メチル) (フエニル) クロロシラン、 2 , 3 , 5— トリメチルシクロペンタジェニルジフエニルクロロシ ラン、 2, 3, 4, 5—テトラメチルシクロペンタジェニルトリメチルシラン、 2, 3, 4, 5—テトラメチルシクロペンタジェニルジメチルクロロシラン
(2) 1—インデニルトリメチルシラン、 1 一インデニルトリフヱニルシラン、 2 —メチル— 1 一インデニルトリメチルシラン、 2—メチル— 1 一インデニルトリ フエニルシラン、 2—メチル一 1—インデニルジメチルクロロシラン、 (2—メチ ルー 1—インデニル) (メチル) (フヱニル) クロロシラン、 2—メチルー 1ーィ ンデニルジフヱニルクロロシラン、 4—メチル一 1ーィンデニルトリメチルシラ ン、 5—メチル— 1ーィンデニルトリメチルシラン、 2—ェチルー 1ーィンデニ ノレトリメチルシラン
(3) 2—メチル—4一 i一プロピル一 1 一インデニルトリメチルシラン、 2—メチ ル— 4— i一プロピル— 1ーィンデニルジメチルクロロシラン、 (2—メチルー 4 一 i一プロピル— 1 一インデニル) (メチル) (フヱニル) クロロシラン、 2—メ チルー 4一 i—プロピル一 1 一インデニルジフヱニルクロロシラン、 2 —メチル — 4—フヱニルー 1 —インデニルトリメチルシラン、 2—メチルー 4一フエニル 一 1 —ィンデニルジメチルクロロシラン、 (2—メチルー 4一フヱニルー 1ーィ ンデニル) (メチル) (フヱニル) クロロシラン、 2—メチルー 4—フヱニルー 1 一インデニルジフエニルクロロシラン、 2—メチルー 4—ナフチルー 1 一インデ ニルトリメチルシラン、 2—メチルー 4—ナフチル— 1ーィンデニルジメチルク ロロシラン、 (2—メチル— 4一ナフチル— 1 一インデニル) (メチル) (フエ二 ノレ) クロロシラン、 2—メチルー 4—ナフチルー 1 一インデニルジフヱニルクロ ロシラン、 2—メチル—4, 5—ベンゾー 1 一インデニルトリメチルシラン、 2— メチルー 4, 5—べンゾ一 1—インデニルジメチルクロロシラン、 (2—メチルー 4, 5—べンゾ一 1 一インデニル) (メチル) (フヱニル) クロロシラン、 2—メチ ルー 4, 5—ベンゾ一 1 ーィンデニルジフヱニルクロロシラン
(4) 2—メチルー 4一 i—プロピル— 1 , 4ージヒ ドロー 1—ァズレニルトリメチ ノレシラン、 2—メチルー 4一 i—プロピル一 1, 4ージヒ ドロ一 1ーァズレニルジ メチルクロロシラン、 (2—メチルー 4— i一プロピル一 1, 4—ジヒ ドロ一 1ーァ ズレニル) (メチル) (フヱニル) クロロシラン、 2—メチルー 4一 i一プロピル 一 1, 4—ジヒ ドロ一 1ーァズレニルジフエニルクロロシラン、 2—メチルー 4一 フエ二ルー 1, 4ージヒ ドロー 1—ァズレニルトリメチルシラン、 2—メチルー 4 一フエニル一 1, 4ージヒ ドロー 1—ァズレニルジメチルクロロシラン、 (2—メ チル— 4—フヱニルー 1 , 4ージヒ ドロー 1 —ァズレニル) (メチル) (フエニル) クロロシラン、 2—メチル一 4一フエ二ルー 1, 4—ジヒ ドロー 1—ァズレニルジ
フエニルクロロシラン、 2—メチル一 4一ナフチルー 1, 4ージヒ ドロー 1ーァズ レニルトリメチルシラン、 2—メチルー 4一ナフチルー 1 , 4ージヒ ドロー 1ーァ ズレニルジメチルクロロシラン、 (2—メチルー 4—ナフチル一 1 , 4ージヒ ドロ 一 1ーァズレニル) (メチル) (フエニル) クロロシラン、 2—メチルー 4一ナフ チルー 1 , 4ージヒ ドロー 1—ァズレニルジフエニルクロロシラン、 2—ェチル— 4一フヱニルー 1 , 4ージヒ ドロー 1ーァズレニルトリメチルシラン、 2—ェチル 一 4一フエ二ルー 1, 4—ジヒ ドロー 1—ァズレニルジメチルクロロシラン、 2— ェチル—4一フエニル— 1 , 4ージヒ ドロー 1ーァズレニルメチルフヱニルクロ ロシラン、 2—ェチルー 4一フヱニルー 1 , 4ージヒ ドロ一 1—ァズレニル—ジフ ェニノレクロロシラン
<ジシクロペンタジェ二ルケィ素化合物 >
(5) ジシクロペンタジェ二ルジメチルシラン、 ジシクロペンタジェ二ルジェチ ノレシラン、 ジシクロペンタジェ二ルジー i—プロビルシラン、 ジシクロペンタジ ェニルジフヱニルシラン、 ジシクロペンタジェ二ルジー tert—ブチルシラン、 (ジ シクロペンタジェニル) (メチル) (フヱニル) シラン、 ジシクロペンタジェ二 ノレジフヱニルシラン、 ビス (2—メチルシクロペンタジェニル) ジメチルシラン、 ビス (3—メチルシクロペン夕ジェニル) ジメチルシラン、 ビス (2—メチルシ クロペンタジェニル) ジフヱニルシラン、 ビス (3 , 4—ジメチルシクロペン夕 ジェニル) ジメチルシラン、 ビス (2, 3, 4— トリメチルシクロペンタジェニル) ジメチルシラン、 ビス (2, 3, 5— トリメチルシクロペンタジェニル) ジメチル シラン、 ビス (2, 3, 5— トリメチルシクロペンタジェニル) メチルクロロシラ ン、 ビス (2, 3, 5—トリメチルシクロペンタジェニル) (メチル) (フヱニル) シ ラン、 ビス (2, 3, 5— トリメチルシクロペンタジェニル) ジフエ二ルシラン、 ビ ス (2, 3, 4, 5—テトラメチルシクロペンタジェニル) ジメチルシラン、 ビス (2,
, 4, 5—テトラメチルシクロペンタジェニル) メチルクロロシラン
(6) ジ (1 一インデニル) ジメチルシラン、 ジ (1 一インデニル) ジフヱニルシ ラン、 ビス (2—メチルー 1 一インデニル) ジメチルシラン、 ビス (2—メチル 一 1—インデニル) ジフヱニルシラン、 ビス (2—メチルー 1 —インデニル) メ チルクロロシラン、 ビス (2—メチルー 1 —インデニル) (メチル) (フエニル) シラン、 ビス (2—メチルー 1 —インデニル) フヱニルクロロシラン、 ビス (4 —メチルー 1 一インデニル) ジメチルシラン、 ビス (5—メチル— 1 一インデニ ル) ジメチルシラン、 ビス (2 —ェチル— 1 —インデニル) ジメチルンラン
(7) ビス (2—メチル—4一 i—プロピル— 1 —インデニル) ジメチルシラン、 ビ ス (2 —メチルー 4一 i—プロピル一 1—インデニル) メチルクロロシラン、 ビ ス (2—メチル—4— i一プロピル— 1 一インデニル) メチルフヱニルシラン、 ビ ス (2—メチルー 4一 i一プロピル一 1 一インデニル) ジフヱニルシラン、 ビス (2—メチル一 4—フエ二ルー 1 —インデニル) ジメチルシラン、 ビス (2—メチ ルー 4—フヱニルー 1 一インデニル) メチルクロロシラン、 ビス (2—メチルー 4—フヱニル一 1 —インデニル) (メチル) (フエニル) シラン、 ビス (2—メチ ル— 4 一フエ二ルー 1 —インデニル) ジフエ二ルシラン、 ビス (2—メチル—4 一ナフチル一 1 一インデニル) ジメチルシラン、 ビス (2—メチルー 4—ナフチ ルー 1 一インデニル) メチルクロロシラン、 ビス (2—メチルー 4一ナフチルー 1 一インデニル) (メチル) (フエニル) シラン、 ビス (2—メチルー 4一ナフチ ル— 1 一インデニル) ジフヱニルシラン、 ビス (2—メチルー 4, 5—べンゾ一 1 一インデニル) ジメチルシラン、 ビス (2—メチルー 4, 5—ベンゾ— 1 一インデ ニル) メチルクロロシラン、 ビス (2—メチル一 4, 5—べンゾ— 1 一インデニル) (メチル) (フヱニル) シラン、 ビス (2—メチルー 4, 5—ベンゾ— 1 —インデニ ル) ジフヱニルシラン、 ビス (2—メチルー 4一インドリル一 1 —インデニル)
ジメチルシラン、 ビス (2, 4, 7— トリメチルー 1 一インデニル) ジメチルシラ ン
(8) ビス (2—メチルー 4— i一プロピル一 1 , 4—ジヒ ドロー 1 —ァズレニル) ジ メチルシラン、 ビス (2—メチルー 4— i一プロピル一 1 , 4ージヒ ドロー 1ーァ ズレニル) メチルクロロシラン、 ビス (2—メチル— 4一 i一プロピル一 1 , 4一 ジヒ ドロー 1ーァズレニル) (メチル) (フエニル) シラン、 ビス (2—メチルー 4— i—プロピル一 1 , 4—ジヒ ドロ— 1ーァズレニル) ジフエニルシラン、 ビス (2—メチルー 4—フエニル一 1 , 4ージヒ ドロ一 1—ァズレニル) ジメチルシラ ン、 ビス (2—メチル一 4—フエ二ルー 1 , 4—ジヒ ドロ— 1ーァズレニル) メチ ルクロロシラン、 ビス (2—メチルー 4一フエ二ルー 1 , 4—ジヒ ドロ一 1ーァズ レニル) (メチル) (フヱニル) シラン、 ビス (2—メチルー 4一フヱニルー 1, 4—ジヒ ドロ一 1ーァズレニル) ジフエ二ルシラン、 ビス (2—メチル一 4ーナ フチル一 1, 4—ジヒ ドロー 1ーァズレニル) ジメチルシラン、 ビス (2—メチル —4—ナフチルー 1, 4ージヒ ドロ一 1ーァズレニル) メチルクロロシラン、 ビ ス (2—メチル一 4—ナフチル一 1 , 4—ジヒ ドロ一 1—ァズレニル) (メチル) (フ ェニル) シラン、 ビス (2—メチル—4—ナフチルー 1 , 4—ジヒ ドロー 1ーァズ レニル) ジフエ二ルシラン、 ビス (2—ェチルー 4一フヱニルー 1, 4—ジヒ ドロ 一 1—ァズレニル) ジメチルシラン、 ビス (2—ェチルー 4—フヱニルー 1, 4一 ジヒ ドロー 1 —ァズレニル) (メチル) (フヱニル) シラン、 ビス (2—ェチルー 4—フエ二ルー 1 , 4ージヒ ドロー 1ーァズレニル) ジフヱニルシラン、 ビス (2 一べンジルー 4—フエ二ルー 7— i—プロピル— 1, 4ージヒ ドロー 1ーァズレニ ル) ジメチルシラン、 ビス 一メチル—4一 (4一クロ口フエニル) 一 1 , 4— ジヒ ドロー 1ーァズレニル} ジメチルシラン、 ビス 一メチルー 4一 (3— ト リフルォロメチルフエニル) — 1, 4ージヒ ドロー 1—ァズレニル} ジメチルシ
ラン、 ビス 一メチル一 4一 (2—フルオロフェニル) 一 1 , 4—ジヒ ドロー 1 —ァズレニル} ジメチルシラン、 ビス —メチルー 4一 (4一 t—ブチルフエ ニル) 一 1, 4—ジヒ ドロー 1ーァズレニル} ジメチルシラン、 ビス {2—メチル 一 4一 (4—メ トキシフエ二ル) 一 1 , 4ージヒ ドロ一 1ーァズレニル} ジメチル シラン、 ビス 一メチルー 4一 (4—ジメチルァミノフエニル) 一 1, 4—ジヒ ドロ— 1ーァズレニル} ジメチルシラン、 ビス (2, 4, 4— トリメチルー 1, 4, 5, 6, 7 , 8—へキサヒ ドロー 1ーァズレニル) ジメチルシラン、 ビス (2 —メチル 一 4—フヱニル一 1 , 4—ジヒ ドロー 1 —ァズレニル) (4一クロ口フエニル) (メ チル) シラン、 ビス (2—メチルー 4一フエ二ルー 1 , 4ージヒ ドロー 1 一ァズレ ニル) (4—フルオロフェニル) (メチル) シラン、 ビス (2—メチルー 4 一フエ 二ルー 1, 4ージヒ ドロ一 1 —ァズレニル) (クロロメチル) (メチル) シラン (9) (1—フルォレニル) (シクロペンタジェニル) ジメチルシラン、 (1 一フル ォレニル) (3—メチルシクロペンタジェニル) ジメチルシラン、 (1—フルォレ ニル) (3—tert—ブチルシクロペンタジェニル) ジメチルシラン、 (3— tert— ブチル— 1 一インデニル) (3 — tert—ブチルシクロペンタジェニル) ジメチル シラン、 (3— tert—ブチル— 1 一インデニル) (3— tert—ブチルシクロペン夕 ジェニル) (メチル) (フヱニル) シラン、 (3— tert—プチルー 1 一インデニル) (3— tert—ブチルシクロペンタジェニル) ジフヱニルシラン、 (2—メチル—4 一フヱニルー 1 一インデニル) (2, 3, 5— トリメチルシクロペンタジェニル) ジ メチルシラン、 (2—メチル— 4一フエ二ルー 1 一インデニル) (2 , 3, 5 — トリ メチルシクロペンタジェニル) (メチル) (フヱニル) シラン、 (2—メチルー 4 ーフヱニル— 1 一インデニル) (2, 3, 5— トリメチルシクロペンタジェニル) ジ フエニルシラン、 (2—ェチル—4—フエ二ルー 1 一インデニル) (2 , 3, 5— ト リメチルシクロペンタジェニル) ジメチルシラン、 (2—ェチル一 4—フヱニル
一 1 一インデニル) (2, 3, 5— トリメチルシクロペンタジェニル) (メチル) (フ ェニル) シラン、 (2—ェチルー 4—フヱニルー 1 —インデニル) (2, 3 , 5— ト リメチルシクロペンタジェニル) ジフヱニルシラン、 (2—メチルー 4, 5—ベン ゾ一 1 一インデニル) (2, 3, 5— トリメチルシクロペンタジェニル) ジメチルシ ラン、 (2—メチルー 4, 5—べンゾー 1 —インデニル) (2 , 3 , 5— トリメチルシ クロペンタジェニル) ジフエニルシラン、 (2—メチルー 4, 5—べンゾー 1ーィ ンデニル) (2, 3, 5— トリメチルシクロペンタジェニル) (メチル) (フヱニル) シラン、 (2—メチルー 4, 5—ベンゾ— 1 一インデニル) 一 (2—メチル—4— フエ二ルー 1 —インデニル) ジメチルシラン、 (2—メチルー 4—フエ二ルー 1 , 4ージヒ ドロ一 1ーァズレニル) (2 , 3, 5— トリメチルシクロペンタジェニル) (メチル) (フヱニル) シラン、 (2—メチルー 4一フエ二ルー 1 , 4ージヒ ドロー 1ーァズレニル) (2, 3, 5— トリメチルシクロペンタジェニル) ジメチルシラン、 (2—メチルー 4一フエ二ルー 1, 4ージヒ ドロー 1ーァズレニル) (2, 3, 5— ト リメチルシクロペンタジェニル) ジフヱニルシラン、 1 , 2—ビス (2—メチル— 4一フヱニルー 1 , 4—ジヒ ドロー 1 —ァズレニル) 一 1, 1, 2, 2—テトラメチル ジシラン
く トリシクロペンタジェ二ルケィ素化合物 >
(10) トリ (シクロペンタジェニル) シラン、 トリ (シクロペンタジェニル) メ チルシラン、 トリ (シクロペンタジェニル) フヱニルシラン、 トリ (シクロべ ンタジェニル) クロロシラン、 トリ (1 一インデニル) シラン、 トリ (1—イン デニル) メチルシラン、 トリ (1 一インデニル) フヱニルシラン、 トリ (1ーィ ンデニル) クロロシラン、 トリス (2—メチルー 1 一インデニル) シラン、 トリ ス (2—メチルー 1 一インデニル) メチルシラン、 トリス (2—メチルー 1—ィ ンデニル) フヱニルシラン、 トリス (2—メチル一 1 一インデニル) クロロシラ
ン、 トリス (2—メチルー 4—フヱニルー 1一インデニル) シラン、 トリス (2 —メチルー 4一フヱニルー 1一インデニル) メチルシラン、 トリス (2—メチル — 4—フヱニル— 1—インデニル) クロロシラン
<テトラシクロペンタジェニルケィ素化合物 >
(11) テトラ (シクロペンタジェニル) シラン、 テトラ (1—インデニル) シラ ン、 テトラキス (2—メチル一 1—インデニル) シラン、 テトラキス (2—メチ ル— 4—フエニル— 1一インデニル) シラン、 テトラキス (2—メチル一4ーフ ェニル一 1 , 4—ジヒ ドロー 1ーァズレニル) シラン
次に、 本発明の遷移金属錯体の製造方法について説明する。 本発明において は、 上記で得られたゲイ素またはゲルマニウム含有有機化合物 (iv) (ジシクロ ペンタジェ二ルケィ素化合物またはゲルマニウム化合物) と遷移金属化合物と を反応させることにより遷移金属錯体を製造する。 代表的な反応経路は、 次の 反応式に示す通りである。 A ' ~ + 2RH
Li ( A + 2LiY
上記の反応式において、 Q、 n、 R
l、 R
2は、 前記と同義であり、 A' は縮合環 および/または置換基を有していてもよいシクロペンタジェニル基を表し、 2つ の、 A' は相互に異なっていてもよい。 (A' - H) は、 A' から水素原子が 1つ脱
離した基を表し、 Mは 3〜6族の遷移金属、 Yはハロゲン原子、 Rは炭素数 1〜 6のアルキル基またはァリール基を表す。 Rとしては、 メチル基、 n—ブチル基、 s—ブチル基、 t一ブチル基、 フヱニル基などが例示できる。 rは、 Mが 3族の遷 移金属のときは 3の整数、 4族の遷移金属のときは 4の整数、 5族の遷移金属の ときは 5の整数を表す。
また、欧州特許第 669340号公報に記載されている様に、 ジシクロペンタジェ 二ルケィ素化合物またはゲルマニウム化合物をジブチルマグネシウムと反応さ せた後、 トリアルキル錫と反応させ、 更に、 遷移金属化合物と反応させること により、 遷移金属錯体を製造する方法も採用することが出来る。 また、 特開平 8— 259582号公報に記載の様に、 ジシクロペンタジェ二ルケィ素化合物または ゲルマニウム化合物を複ァニオンとした後、 ゲルマニウム又は錫化合物と反応 させ、 更に、 遷移金属化合物と反応させることにより、 遷移金属錯体を製造す る方法も採用することが出来る。
更にまた、 米国特許第 5495035号明細書に記載されている様に、 ジシクロべ ンタジェニルケィ素化合物またはゲルマニウム化合物と遷移金属のアミ ド化合 物とを反応させることにより、 遷移金属錯体を製造する方法も採用することが 出来る。
上記の方法により得られるジルコニウム錯体の代表例としては、 次に示す化 合物が挙げられる。 なお、 以下に例示する遷移金属錯体は、 単に化学的名称で 示しているが、 立体異性体を採り得る場合は、 それらの全てが含まれる。 また、 最初に遷移金属錯体の命名法の理解のため、 以下の (21) に記載の遷移金属錯 体の構造式を以下に示す。
(1)ジクロロ [1, 1'一ジメチルシリ レンビス (インデニル)] ジルコニウム
(2)ジクロロ [1, 1'一 (メチル) (フヱニル) シリ レンビス (インデニル)] ジ ノレコニゥム
(3)ジクロロ [1, 1 '一ジフヱ二ルシリ レンビス (インデニル)] ジルコニウム
(4)ジクロロ [1, Γ一 (1—シランシクロペンタン一 1, 1ージィル) ビス (ィン デニル)] ジルコニウム
(5)ジクロロ [Ι, Γ— (1—シラー 2, 3, 4, 5—テトラメチルシクロペンタジェ ンー 1, 1ージィル) ビス (インデニル)] ジルコニウム
(6)ジクロロ [1, Γ—ジメチルシリレンビス (2—メチルインデニル)] ジルコ ニゥム
(7)ジクロロ [1, Γ—ジメチルシリ レンビス (2—メチル一4一フヱニルインデ 二ル)] ジルコニウム
(8)ジクロロ [1, 1'—ジメチルシリ レンビス (2—メチル一4—インドリルイン
デニル)] ジルコニウム
(9)ジクロロ [1 , Γ一ジメチルシリレンビス (2—ェチルー 4一フヱニルインデ 二ル)] ジルコニウム
(10)ジクロロ [1, Γ一ジメチルシリ レンビス (2—メチルー 4, 5 '—べンゾィン デニル)] ジルコニウム
(11)ジクロロ [1 , Γ一ジメチルシリレンビス (2, 4, 7— トリメチルインデニル) ] ジルコニウム
(12)ジクロロ [1 , Γ一ジメチルシリレンビス (2 —メチル— 4一ナフチルイン デニル)] ジルコニウム
(13)ジクロロ [1, Γ—ジメチルシリレンビス (2— n—プロピル一 4—フエナ ントリルインデニル)] ジルコニウム
(14)ジクロロ [1, Γ一ジメチルシリ レンビス (シクロペンタジェ二ル)] ジル コニゥム
(15)ジクロロ [1, 1 '一ジメチルシリ レンビス (2, 3, 5— トリメチルシクロペン タジェ二ル)] ジルコニウム
(16)ジクロロ [9 , 9 '一ジメチルシリ レンビス (フルォレニル)] ジルコニウム
(17)ジクロロ [1, 9一ジメチルシリ レン (シキロペンタジェニル) (フルォレニ ル)] ジルコニウム
(18)ジクロロ [1 , 1 一ジメチルシリレン (3— t—ブチルシクロペンタジェニル) (3— t—ブチルインデニル)] ジルコニウム
(19)ジクロロ [1 , Γ一ジメチルシリ レン (2, 3, 5—トリメチルシクロペンタジ ェニル) (2—メチル—4ーフヱニルインデニル)] ジルコニウム
(20)ジクロロ [1 , Γ一ジメチルシリ レン (2—メチルインデニル) (2—メチル 一 4ーフヱニルインデニル: Π ジルコニウム
(21)ジクロロ [1 , Γ一ジメチルシリ レンビス (2—メチル一 4—フエニル一 4ff ーァズレニル)] ジルコニウム
(22)ジクロロ [1 , Γ一ジメチルシリ レンビス (2—ェチルー 4—ナフチルー 4if ーァズレニル)] ジルコニウム
(23)ジクロロ [1, Γ一ジメチルシリ レンビス (2— i一プロピル一 4ーフヱニル 一 4/f —ァズレニル)] ジルコニウム
(24)ジクロロ [1 , Γ一ジメチルシリ レンビス (2—べンジルー 4一フエ二ルー 7— i —プロピル一 4iiーァズレニル)] ジルコニウム
(25)ジクロロ {1, Γ一ジメチルシリレンビス [2—メチルー 4— (4ークロロフ ヱニル) —4ff ーァズレニル] } ジルコニウム
(26)ジクロロ {1 , Γ -ジメチルシリ レンビス [2—メチルー 4— (3— トリフル ォロメチルフヱニル) — 4if ーァズレニル: ] } ジルコニウム
(27)ジクロロ {1, Γ一ジメチルシリ レンビス [2—メチルー 4一 (2—フルォロ フエニル) 一 4ίίーァズレニル: ] } ジルコニウム
(28)ジクロロ {1 , Γ一ジメチルシリ レン [2—メチル—4一 (4— tーブチルフ ェニル) 一 4ίίーァズレニル: ) } ジルコニウム
(29)ジクロロ {1, Γ一ジメチルシリ レン [2—メチルー 4— (4ーメ トキシフエ ニル) 一 4/f —ァズレニル; ] } ジルコニウム
(30)ジクロロ {1, 1 '一ジメチルシリ レン [2—メチル一4— (4ージメチルアミ ノフヱニル) —4ii—ァズレニル ] } ジルコニウム
(31)ジクロロ [1, Γ一ジメチルシリレン (2—メチル一4—フエ二ルー 4if ーァ ズレニル) (2, 3, 5— トリメチルシクロペンタジェ二ル)] ジルコニウム
(32)ジクロロ [1 , Γ—ジメチルシリレン (2—メチルー 4—フエ二ルー 4ff —ァ ズレニル) (2 —メチル—4ーフヱニルインデニル)] ジルコニウム
(33)ジクロロ [1, Γ— (4一クロ口フエニル) (メチル) シリレンビス (2—メ チルー 4—フヱニル— 4/ίーァズレニル)] ジルコニウム
(34)ジクロロ [1 , Γ— (4—フルオロフェニル) (メチル) シリ レンビス (2— メチルー 4一フエ二ルー 4 ーァズレニル)] ジルコニウム
(35)ジクロロ [1 , Γ— (クロロメチル) (メチル) シリレンビス (2—メチルー 4一フヱニルー 4/ί—ァズレニル)] ジルコニウム
また、 上記の様な遷移金属錯体の、 前記一般式 (VI) における Q部分をなす ゲイ素原子がゲルマニウム原子に代わった化合物も例示することが出来る。 ま た、、 前記一般式 (VI) における Μ部分をなすジルコニウム (Zr) が Ti、 Hf、 Ta、 Nb、 V、 W、 Mo、 Sc、 Y、 La、 Sm、 Ac、 Th等に代わった化合物も例示 することが出来る。 前記一般式 (VI) における Y部分をなす塩素原子の 1つが フッ素原子、 臭素原、 ヨウ素原子、 ジメチルァミノ基、 ジェチルァミノ基など に代わった化合物も例示することが出来る。 更に、 公知の方法に従い、 上記の Y部分を水素原子、 メチル基、 フヱ二ル基、 フルオロフヱニル基、 ベンジル基、 メ トキシ基などに変換することも出来る。 また、 特開平 8— 59724号公報に記 載されている様に、 前記一般式 (VI) における (Α' - H) 部分をなす環状炭化水 素基が縮合していてもよいシクロペンタジェニル基の、 縮合環部に存在する不 飽和結合の全て又は一部を還元した化合物に変換することも出来る。
次に、 本発明の 一才レフィン重合用触媒の製造方法について説明する。 本 発明の α—ォレフィン重合用触媒としては、 次の触媒 (1) 及び (2) を挙げる ことが出来る。 これらの触媒は、 何れも、 前述した本発明の遷移金属錯体を必 須成分 (Α) として含む。
(1) 次の必須成分 (Α) 及び (Β) と任意成分 (C) を含む α—才レフイ ン重合 用触媒;
成分 (A) :遷移金属錯体
成分 (B) :アルミニウムォキシ化合物、 成分 (A) と反応して成分 (A) を カチオンに変換することが可能なィォン性化合物またはルイス酸 成分 (C) :微粒子担体
(2) 次の必須成分 (A) 及び (D) と任意成分 (E) を含む 一才レフィン重合 用触媒;
成分 (A) :遷移金属錯体
成分 (D) :珪酸塩を除くイオン交換性層状化合物または無機珪酸塩 成分 (E) '·有機アルミニウム化合物
先ず、 一才レフィン重合用触媒 (1) について説明する。 この触媒は、 必須 成分 (B) として、 遷移金属錯体 (A) の他に、 アルミニウムォキシ化合物、 成 分 (A) と反応して成分 (A) をカチオンに変換することが可能なイオン性化合 物またはルイス酸を含み、 任意成分 (C) として微粒子担体を含む。 なお、 上記 のルイス酸のある種のものは、 成分 (A) と反応して成分 (A) をカチオンに変 換することが可能なイオン性化合物として把握することも出来る。 従って、 上 記のルイス酸およびイオン性化合物の両者に属する化合物は、 何れか一方に属 するものと解することとする。
上記のアルミニウムォキシ化合物としては、具体的には次の一般式(VI)、 (VI I) 又は (VI I I) で表される化合物が挙げられる。
R
R 9 / A Q -(O-A 0 )D-O-A βく VI )
R 10
R 9 / A a -o-B-o-A ( VIII ) 上記の各一般式中、 R9は、 水素原子または炭化水素残基、 好ましくは炭素数 1〜10、 特に好ましくは炭素数 1〜6の炭化水素残基を示す。 また、 複数の R9は それぞれ同一でも異なっていてもよい。 また、 pは、 0〜40、 好ましくは 2〜30 の整数を示す。
一般式 (VI) 及び (VI I) で表される化合物は、 アルモキサンとも呼ばれる化 合物であって、 一種類のトリアルキルアルミニウム又は二種類以上のトリアル キルアルミニウムと水との反応により得られる。 具体的には、 (a) —種類のト リアルキルアルミニウムと水から得られる、 メチルアルモキサン、 ェチノレアル モキサン、 プロピルアルモキサン、 ブチルアルモキサン、 イソブチルアルモキ - サン、 (b) 二種類のトリアルキルアルミニウムと水から得られる、 メチルェチ ルアルモキサン、 メチルブチルアルモキサン、 メチルイソブチルアルモキサン 等が例示される。 これらの中では、 メチルアルモキサン又はメチルイソブチル アルモキサンが好ましい。
上記のアルモキサンは、 各群内および各群間で複数種併用することも可能で ある。 そして、 上記のアルモキサンは、 公知の様々な条件下に調製することが
出来る。 具体的には以下の様な方法が例示できる。
(a) トルエン、 ベンゼン、 エーテル等の適当な有機溶剤の存在下、 トリアルキ ルアルミニウムを直接水と反応させる方法
(b) トリアルキルアルミニウムと結晶水を有する塩水和物、例えば、硫酸銅、硫 酸アルミニウムの水和物とを反応させる方法
(C) トリアルキルアルミニウムとシリカゲル等に含浸させた水分とを反応させ る方法
(d) トリメチルアルミニウムとトリイソブチルアルミニウムとを混合した後、 ト ルェン、 ベンゼン、 エーテル等の適当な有機溶剤の存在下、 直接水と反応させ る方法
(e) トリメチルアルミニウムとトリイソブチルアルミニウムとの混合物と結晶 水を有する塩水和物、 例えば、 硫酸銅、 硫酸アルミニウムとの水和物とを加熱 反応させる方法
(f) シリ力ゲル等に水分を含浸させ、 トリィソブチルアルミ二ゥムで処理した後、 トリメチルアルミニウムで追加処理する方法 れらニ成分を所定量混合して加熱反応させる方法
(h) ベンゼン、 トルエン等の芳香族炭化水素溶媒中に硫酸銅 5水塩などの結晶 水を有する塩とトリメチルアルミニウムとを添加して約- 40〜40 °Cの温度条件 下に反応させる方法
反応に使用する水の量は、 トリメチルアルミニウムに対するモル比で通常 0. 5〜1.5である。 上記の方法で得られたメチルアルモキサンは、 線状または環状 の有機アルミニゥムの重合体である。
一般式 (VI I I) で表される化合物は、 一種類のトリアルキルアルミニウム又
は二種類以上のトリアルキルアルミニウムと次の一般式 (IX) で表されるアル キルボロン酸との 10: 1〜1: 1 (モル比) の反応により得ることが出来る。 一 般式 (IX) 中、 Rieは、 炭素数 1〜: 10、 好ましくは炭素数 1〜6の炭化水素残基ま たはハ口ゲン化炭化水素基を示す。
R10B (OH)2 (IX)
具体的には以下の様な反応生成物が例示できる。
(a) トリメチルアルミニウムとメチルポ口ン酸の 2: 1の反応物
(b) トリイソブチルアルミニウムとメチルボロン酸の 2: 1反応物
(c) トリメチルアルミニウムとトリイソブチルアルミニウムとメチルボロン酸 の 1 : 1 : 1反応物
(d) トリメチルアルミニウムとェチルボロン酸の 2: 1反応物
(e) トリエチルアルミニウムとブチルボロン酸の 2: 1反応物
また、 成分 (A) と反応して成分 (A) をカチオンに変換することが可能なィ オン性化合物としては、 一般式 (X) で表される化合物が挙げられる。
o iz - (X)
—般式 (X) 中、 Kはカチオン成分であって、例えば、 カルボニゥムカチオン、 トロピリゥムカチオン、 アンモニゥムカチオン、 ォキソニゥムカチオン、 スル ホニゥムカチオン、 ホスフォニゥムカチオン等が挙げられる。 また、 それ自身 が還元され易い金属の陽イオンや有機金属の陽イオン等も挙げられる。
上記のカチオンの具体例としては、 トリフエニルカルボ二ゥム、 ジフエニル カルボ二ゥム、 シクロヘプタトリエ二ゥム、 インデニゥム、 トリェチルアンモ 二ゥム、 トリプロピルアンモニゥム、 トリブチルアンモニゥム、 N, N —ジメチ ルァニリニゥム、 ジプロピルアンモニゥム、 ジシクロへキシルアンモニゥム、 ト リフヱニルホスホニゥム、 トリメチルホスホニゥム、 トリス (ジメチルフエ二
ル) ホスホニゥム、 トリス (メチルフエニル) ホスホニゥム、 トリフエニルス ルホニゥム、 トリフヱニルォキソニゥム、 トリェチルォキソ二ゥム、 ピリリウ ム、 銀イオン、 金イオン、 白金イオン、 銅イオン、 パラジウムイオン、 水銀ィ オン、 フヱロセニゥムイオン等が挙げられる。
上記の一般式 (X) 中、 Zは、 ァニオン成分であり、 成分 (A) が変換された カチオン種に対して対ァニオンとなる成分 (一般には非配位の成分) である。 Z としては、 例えば、 有機ホウ素化合物ァニオン、 有機アルミニウム化合物ァニ オン、 有機ガリウム化合物ァニオン、 有機リン化合物ァニオン、 有機ヒ素化合 物ァニオン、 有機アンチモン化合物ァニオン等が挙げられ、 具体的には次のァ 二オンが挙げられる。
(a) テトラフヱニルホウ素、 テトラキス (3, 4, 5— トリフルオロフヱニル) ホ ゥ素、 テトラキス {3, 5—ビス (トリフルォロメチル) フヱニル} ホウ素、 テ トラキス , 5—ジ (tーブチル) フエ二ル} ホウ素、 テトラキス (ペンタフル オロフヱニル) ホウ素など
(b) テトラフェニルアルミニウム、 テトラキス (3, 4, 5—トリフルオロフェニ ル) アルミニウム、 テトラキス {3, 5—ビス (トリフルォロメチル) フヱニル} アルミニウム、 テトラキス (3, 5—ジ (tーブチル) フヱニル) アルミニウム、 テトラキス (ペンタフルオロフェニル) アルミニウム等
(c) テトラフヱニルガリウム、 テトラキス (3, 4, 5— トリフルオロフヱニル) ガ リウム、 テトラキス {3, 5—ビス (トリフルォロメチル) フヱニル} ガリウム、 テトラキス {3, 5—ジ (tーブチル) フエ二ル} ガリウム、 テトラキス (ペンタ フルオロフヱニル) ガリウム等
(d) テトラフヱニルリン、 テトラキス (ペンタフルオロフヱニル) リン等
(e) テトラフヱニルヒ素、 テトラキス (ペン夕フルオロフヱニル) ヒ素など
(f) テトラフヱニルアンチモン、 テトラキス (ペンタフルオロフヱニル) アンチ モン等
(g) デカボレート、 ゥンデカボレート、 カルバドデカボレート、 デカクロロデ 力ボレート等
また、 ルイス酸、 特に成分 (A) をカチオンに変換可能なルイス酸としては、 種々の有機ホウ素化合物、 金属ハロゲン化合物、 固体酸などが例示され、 その 具体的例としては次の化合物が挙げられる。
(a) トリフヱニルホウ素、 トリス (3 , 5—ジフルオロフヱニル) ホウ素、 トリ ス (ペンタフルオロフェニル) ホウ素等の有機ホウ素化合物
(b) 塩化アルミニウム、 臭化アルミニウム、 ヨウ化アルミニウム、 塩化マグネ シゥム、 臭化マグネシウム、 ヨウ化マグネシウム、 塩化臭化マグネシウム、 塩 化ヨウ化マグネシウム、 臭化ヨウ化マグネシウム、 塩化マグネシウムハイ ドラ ィ ド、 塩化マグネシウムハイ ドロォキシド、 臭化マグネシウムハイ ドロォキシ ド、 塩化マグネシウムアルコキシド、 臭化マグネシウムアルコキシド等の金属 ハロゲン化合物
(c) アルミナ、 シリカ—アルミナ等の固体酸
本発明の α—才レフイン重合用触媒 (1) において、 任意成分 (C) としての 微粒子担体は、 無機または有機の化合物から成り、 通常 5 から5111111、 好まし くは 10 から 2mmの粒径を有する微粒子状の担体である。
上記の無機担体としては、 例えば、 Si02、 A1203、 MgO、 ZrO、 Ti02、 B203、 ZnO等の酸化物、 Si02 - MgO、 Si02 - A1203、 Si02一 Ti02、 Si02一 Cr203、 Si02 一 Al2O3 - MgO等の複合酸化物などが挙げられる。
上記の有機担体としては、 例えば、 エチレン、 プロピレン、 1ーブテン、 4— メチル— 1—ペンテン等の炭素数 2〜14の α—ォレフィンの (共) 重合体、 スチ
レン、 ジビニルベンゼン等の芳香族不飽和炭化水素の (共) 重合体などから成 る多孔質ポリマーの微粒子担体が挙げられる。 これらの比表面積は、 通常 20〜 1000m2Zg、 好ましくは 50〜700m2/gであり、 細孔容積は、 通常 0.1cm2ノ g 以上、 好ましくは 0.3cm2Zg、 更に好ましくは 0.8cm2/g以上である。
本発明の α—才レフィ ン重合用触媒 (1) は、 微粒子担体以外の任意成分とし て、 例えば、 Η20、 メタノール、 エタノール、 ブタノール等の活性水素含有化合 物、 エーテル、 エステル、 ァミン等の電子供与性化合物、 ホウ酸フヱニル、 ジ メチルメ トキシアルミニウム、 亜リン酸フエニル、 テトラェトキシシラン、 ジ フエ二ルジメ トキシシラン等のアルコキシ含有化合物を含むことが出来る。 また、 上記以外の任意成分としては、 トリメチルアルミニウム、 トリェチル アルミニウム、 トリイソブチルアルミニウム等のトリ低級アルキルアルミニゥ ム、 ジェチルアルミニウムクロリ ド、 ジイソブチルアルミニウムクロリ ド、 メ チルアルミニウムセスキクロリ ド等のハロゲン含有アルキルアルミニウム、 ジ ェチルアルミニウムヒドリ ド等のアルキルアルミニウムヒ ドリ ド、 ジェチルァ ルミ二ゥムェトキシド、 ジメチルアルミニウムブトキシド等のアルコキシ含有 アルキルアルミニウム、 ジェチルアルミニウムフエノキシド等のァリールォキ シ含有アルキルアルミニゥム等が挙げられる。
本発明の —ォレフィ ン重合用触媒 (1) において、 アルミニウムォキシ化合 物、 成分 (Α) と反応して成分 (Α) をカチオンに変換することが可能なイオン 性化合物またはルイス酸は、 成分 (Β) として、 それぞれ単独使用される他、 こ れらの 3成分を適宜組み合わせて使用することが出来る。 また、上記の低級アル キルアルミニウム、 ハロゲン含有アルキルアルミニウム、 アルキルアルミニゥ ムヒ ドリ ド、 アルコキシ含有アルキルアルミニウム、 ァリールォキシ含有アル キルアルミニウムの 1種または 2種以上は、 任意成分ではあるが、 アルミニウム
ォキシ化合物、 イオン性化合物またはルイス酸と併用して α—才レフィン重合 用触媒 (1) 中に含有させるのが好ましい。
本発明の α—才レフィン重合用触媒 (1) は、 重合槽の内外において、 重合さ せるべきモノマーの存在下または不存在下、 上記の成分 (Α) 及び (Β) を接触 させることにより調製することが出来る。 すなわち、 成分 (Α) 及び (Β) と必 要に応じて成分(C)等を重合槽に別々に導入してもよいし、成分(Α)及び(Β) を予め接触させた後に重合槽に導入してもよい。 また、 成分 (Α) 及び (Β) の 混合物を成分 (C) に含浸させた後に重合槽へ導入してもよい。
上記の各成分の接触は、 窒素などの不活性ガス中、 ペンタン、 へキサン、 へ ブタン、 トルエン、 キシレン等の不活性炭化水素溶媒中で行ってもよい。 接触 温度は、 - 20 °Cから溶媒の沸点の範囲の温度、 特に、 室温から溶媒の沸点の範 囲の温度が好ましい。 この様にして調製された触媒は、 調製後に洗浄せずに使 用してもよく、 また、 洗浄した後に使用してもよい。 更には、 調製後に必要に 応じて新たに成分を組み合わせて使用してもよい。
また、 成分 (A)、 (B) 及び成分 (C) を予め接触させる際、 重合させるモノ マ一を存在させて α—ォレフィンの一部を重合する、 いわゆる予備重合を行う ことも出来る。 すなわち、 重合の前に、 エチレン、 プロピレン、 1—ブテン、 1 一へキセン、 1ーォクテン、 4ーメチルー 1一ペンテン、 3—メチルー 1—ブテ ン、 ビニルシクロアルカン、 スチレン等のォレフィンの予備重合を行い、 必要 に応じて洗浄した予備重合生成物を触媒として使用することも出来る。 この予 備重合は、 不活性溶媒中で穏和な条件で行うことが好ましく、 固体触媒 lg当た り、 通常 0.01〜1000g、 好ましくは 0.1〜100gの重合体が生成する様に行うの が好ましい。
成分 (A) 及び (B) の使用量は任意である。 例えば、 溶媒重合の場合、 成分
(A) の使用量は、遷移金属原子として、通常 10— 7〜102酬 olZL、好ましくは 10 〜l mmolZLの範囲とされる。 アルミニウムォキシ化合物の場合、 A1Z遷移金属 のモル比は、通常 10〜105、好ましくは 100〜2 X 104、更に好ましくは 100〜104 の範囲とされる。 一方、 成分 (B) としてイオン性化合物またはルイス酸を使用 した場合、 遷移金属に対するこれらのモル比は、 通常 0.1〜1, 000、 好ましくは 0.5〜100、 更に好ましくは 1〜50の範囲とされる。
次に、 本発明の α—ォレフィン重合用触媒 (2) について説明する。 この触媒 は、 必須成分 (D) として、 遷移金属錯体 (Α) の他に、 珪酸塩を除くイオン交 換性層状化合物または無機珪酸塩を含み、 任意成分 (Ε) として有機アルミニゥ ム化合物を含む。
上記のイオン交換性層状化合物としては、 六方最密パッキング型、 アンチモ ン型、 CdCl2型、 Cdl2型などの層状の結晶構造を有するイオン結晶性化合物が 挙げられ、 その具体例としては、 a— Zr (HAs04)2 · Η20、 α - Zr (HP04)2、 α - Zr (KP04)2 · 3H20、 a - Ti (HP04)2、 a - Ti (HAs04)2 · H20、 a - Sn (HP04)2 · ¾0、 ァ— Zr (HP04)2、 y— Ti (HP04)2、 γ - Ti (NH4P04)2 · H2 0等の多価金属の結晶性酸性塩が挙げられる。
上記のイオン交換性層状化合物は、 必要に応じて塩類処理およびノまたは酸 処理を行って使用してもよい。 塩類処理も酸処理も施されていない状態の、 珪 酸塩を除くィォン交換性層状化合物は、 ィォン結合等によつて構成される面が 互いに弱い結合力で平行に積み重なった結晶構造をとる化合物であり、 含有す るィォンの交換が可能である。
上記の無機珪酸塩としては、 粘土、 粘土鉱物、 ゼォライ ト、 珪藻土などが挙 げられる。 これらは、 合成品を使用してもよいし、 天然に産出する鉱物を使用 してもよい。 粘土および粘土鉱物の具体例としては、 ァロフヱン等のァロフヱ
ン族、 ディッカイ ト、 ナクライ ト、 力オリナイ ト、 ァノーキサイ ト等の力オリ ン族、 メタハロイサイ ト、ハロイサイ ト等のハロイサイト族、 クリソタイル、 リ ザルダイ ト、 アンチゴライ ト等の蛇紋石族、 モンモリロナイ ト、 ソ一コナイ ト、 パイデライ ト、 ノントロナイ ト、 サボナイ ト、 ヘク トライ ト等のスメクタイト、 バ一ミキユラィ ト等のバーミキユラィ ト鉱物、 イライ ト、 セリサイ ト、 海緑石 などの雲母鉱物、 ァタパルジャィ ト、 セピオライ ト、 パリゴルスカイ ト、 ベン トナイ ト、 木節粘土、 ガイロメ粘土、 ヒシンゲル石、 パイロフイライ ト、 リヨ クディ石群などが挙げられる。 これらは混合層を形成していてもよい。 また、人 ェ合成物としては、 合成雲母、 合成へク トライ ト、 合成サボナイ ト、 合成テニ オライ ト等が挙げられる。
上記の無機珪酸塩の中では、 力オリン族、 ハロサイ ト族、 蛇紋石族、 スメク タイ ト、 バーミキユラィ ト鉱物、 雲母鉱物、 合成雲母、 合成へク トライ ト、 合 成サボナイ ト又は合成テニォライ 卜が好ましく、 スメクタイ ト、 バーミキユラ ィ ト鉱物、 合成雲母、 合成へク トライ ト、 合成サボナイ ト又は合成テニォライ 卜が更に好ましい。 これらは、 特に処理を行うことなくそのまま使用してもよ いし、 ボールミル、 篩い分け等の処理を行った後に使用してもよい。 また、 単 独で使用しても、 2種以上を混合して使用してもよい。
上記の無機珪酸塩は、必要に応じ、塩類処理および または酸処理により、 固 体の酸強度を変えることが出来る。 また、 塩類処理においては、 イオン複合体、 分子複合体、 有機誘導体などを形成することにより、 表面積や層間距離を変え ることが出来る。 すなわち、 イオン交換性を利用し、 層間の交換性イオンを別 の大きな嵩高いィォンと置換することにより、 層間が拡大した状態の層状物質 を得ることが出来る。
ィォン交換性層状化合物および無機珪酸塩は、 未処理のまま使用してもよい
が、 含有される交換可能な金属陽ィォンを次に示す塩類および Zまたは酸より 解離した陽イオンとイオン交換することが好ましい。
上記のイオン交換に使用する塩類は、 1〜14族原子から成る群より選ばれた少 なくとも一種の原子を含む陽イオンを含有する化合物であり、 好ましくは、 1〜 14族原子から成る群より選ばれた少なくとも一種の原子を含む陽イオンと、 ハ ロゲン原子、 無機酸および有機酸から成る群より選ばれた少なくとも一種の原 子または原子団よりより誘導される陰イオンとから成る化合物であり、 更に好 ましくは、 2〜14族原子から成る群より選ばれた少なくとも一種の原子を含む陽 イオンと、 Cl、 Br、 I、 F、 P〇4、 S04、 N03、 C03、 C204、 C104、 OOCCH3、 CH3 COCHCOCH3、 0C12、 0 (N03)2、 0 (C104)2、 0 (S04)、 OH、 02C12、 0C13、 OOCH及び OOCCH2CH3から成る群より選ばれた少なくとも一種の陰イオンと から成る化合物である。 また、 これら塩類は 2種以上を同時に使用してもよい。 上記のイオン交換に使用する酸は、好ましくは、 塩酸、 硫酸、硝酸、酢酸、 シ ユウ酸から選択され、 これらは、 2種以上を同時に使用してもよい。 塩類処理と 酸処理を組み合わせる方法としては、塩類処理を行った後に酸処理を行う方法、 酸処理を行つた後に塩類処理を行う方法、 塩類処理と酸処理を同時に行う方法、 塩類処理を行った後に塩類処理と酸処理を同時に行う方法などがある。 なお、酸 処理は、 イオン交換や表面の不純物を取り除く効果の他、 結晶構造の Al、 Fe、 - Mg、 Li等の陽イオンの一部を溶出させる効果がある。
塩類および酸による処理条件は特に制限されない。 しかしながら、 通常、 塩 類および酸濃度は 0.1〜30重量%、処理温度は室温から使用溶媒の沸点の範囲の 温度、 処理時間は 5分から 24時間の条件を選択し、 被処理化合物の少なくとも 一部を溶出する条件で行うことが好ましい。 また、 塩類および酸は一般的には 水溶液で使用される。
上記の塩類処理およびノまたは酸処理を行う場合、 処理前、 処理間、 処理後 に粉砕や造粒などで形状制御を行ってもよい。 また、 アルカリ処理や有機化合 物処理、 有機金属処理などの他の化学処理を併用してもよい。 この様にして得 られる成分 (B) としては、 水銀圧入法で測定した半径 20人以上の細孔容積が O.lccZg以上、特には 0.3〜5cc,gであることが好ましい。 斯かる成分 (B) は、 水溶液中で処理した場合、吸着水および層間水を含む。 ここで、吸着水とは、 ィ オン交換性層状化合物または無機珪酸塩の表面あるいは結晶破面に吸着された 水であり、 層間水とは、 結晶の層間に存在する水である。
本発明において、 成分 (D) は、上記の様な吸着水および層間水を除去してか ら使用することが好ましい。 脱水方法は、 特に制限されないが、 加熱脱水、 気 体流通下の加熱脱水、 減圧下の加熱脱水および有機溶媒との共沸脱水などの方 法が使用される。 加熱温度は、 吸着水および層間水が残存しない様な温度範囲 とされ、 通常 100 °C以上、 好ましくは 150 °C以上とされるが、 構造破壊を生じ る様な高温条件は好ましくない。 加熱時間は、 0.5時間以上、 好ましくは 1時間 以上である。 その際、 脱水乾燥した後の成分 (D) の重量減量は、 温度 200 °C、 圧力 ImmHgの条件下で 2時間吸引した場合の値として 3重量%以下であること が好ましい。 本発明においては、重量減量が 3重量%以下に調整された成分 (D) を使用する場合、 必須成分 (A) 及び後述の任意成分 (E) と接触する際にも、 同様の重量減量の状態が保持される様に取り扱うことが好ましい。
本発明の α—ォレフィン重合用触媒 (2) において、 任意成分 (Ε) としての 有機アルミニウム化合物の一例は、 次の一般式 (XI) で表される。
A1RJV a (XI)
一般式 (XI) 中、 Rは炭素数 1〜20の炭化水素基、 Pは、 水素、 ハロゲン、 アルコキシ基またはシロキシ基を示し、 aは 0より大きく 3以下の数を示す。一
般式 (XI) で表される有機アルミニウム化合物の具体例としては、 トリメチル アルミニウム、 トリェチルアルミニウム、 トリプロピルアルミニウム、 トリィ ソブチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム、 ジェチルアルミニウム モノクロライ ド、 ジェチルアルミニウムモノメ トキシド等のハロゲン又はアル コキシ含有アルキルアルミニウムが挙げられる。 これらの中では、 トリアルキ ルアルミニウムが好ましい。 本発明の α—才レフイン重合用触媒 (2) において は、 成分 (Ε) として、 一般式 (XI) で表される有機アルミニウム化合物以外に メチルアルミノキサン等のアルミノキサン類なども使用できる。 また、 上記の 有機アルミニウム化合物とアルミノキサン類とを併用することも出来る。
本発明のひ一才レフイン重合用触媒 (2) は、 α—ォレフィン重合用触媒 (1) の場合と同様の方法により調製することが出来る。 この際、必須成分 (Α) 及び 成分 (D) と任意成分 (Ε) の接触方法は、 特に限定されないが、 次の様な方法 を例示することが出来る。 なお、 この接触は、 触媒調製時だけでなく、 ォレフ ィンによる予備重合時またはォレフィンの重合時に行ってもよい。
(1) 成分 (Α) と成分 (D) とを接触させる方法
(2) 成分 (Α) と成分 (D) とを接触させた後に成分 (Ε) を添加する方法
(3) 成分 (Α) と成分 (Ε) とを接触させた後に成分 (D) を添加する方法
(4) 成分 (D) と成分 (Ε) とを接触させた後に成分 (Α) を添加する方法 (5) 成分 (A)、 (D)、 (E) を同時に接触させる。
上記の各成分の接触の際もしくは接触の後に、 ポリエチレン、 ポリプロピレ ン等の重合体、 シリカ、 アルミナ等の無機酸化物の固体を共存させるか、 また は、 接触させてもよい。
また、 上記の各成分の接触は、 窒素などの不活性ガス中、 ペンタン、 へキサ ン、 ヘプタン、 トルエン、 キシレン等の不活性炭化水素溶媒中で行ってもよい。
接触は、 - 20 °Cから溶媒の沸点の間の温度で行い、 特に室温から溶媒の沸点の 間での温度で行うのが好ましい。
上記の各成分の使用量は次の通りである。 すなわち、成分 (D) lg当たり、成 分 (A) は、通常 10—4〜10mmol、好ましくは 10— 3〜5誦01であり、成分 (E) は、 通常 0.01〜104画 ol、 好ましくは 0.1〜100腿 olである。 また、 成分 (A) 中の 遷移金属と成分 (E) 中のアルミニウムの原子比は、 通常 1 : 0.01〜106、 好まし くは 1 : 0.1〜105である。 この様にして調製された触媒は、調製後に洗浄せずに 使用してもよく、 また、 洗浄した後に使用してもよい。 また、 必要に応じて新 たに成分 (E) を組み合わせて使用してもよい。 すなわち、 成分 (A) 及びノ又 は (D) と成分 (E) とを使用して触媒調製を行った場合は、 この触媒調製とは 別途に更に成分 (E) を反応系に添加してもよい。 この際、使用される成分 (E) の量は、 成分 (A) 中の遷移金属に対する成分 (E) 中のアルミニウムの原子比 で 1 : 0〜104、 好ましくは 1 : 1〜103なる様に選ばれる。
次に、 本発明に係る 一才レフイン重合体の製造方法について説明する。 本 発明においては、 前述の本発明の触媒と α—ォレフィンとを接触させて重合ま たは共重合を行う。 本発明の α—才レフイン重合用触媒 (1) 又は (2) は、 溶 媒を使用する溶媒重合に適用される他、 実質的に溶媒を使用しない液相無溶媒 重合、 気相重合、 溶融重合にも適用される。 また、 重合方式は、 連続重合およ び回分式重合の何れであってもよい。
溶媒重合における溶媒としては、 へキサン、 ヘプタン、 ペンタン、 シクロへ キサン、 ベンゼン、 トルエン等の不活性な飽和脂肪族または芳香族炭化水素の 単独あるいは混合物が使用される。 重合温度は、 通常- 78〜250 °C、 好ましく は一 20〜100 °Cとされる。 反応系のォレフィン圧は、 特に制限されないが、 好 ましくは常圧から 2000kgf/cm2G、 更に好ましくは常圧から 50kgfZcm2Gの
範囲とされる。 また、 例えば、 温度や圧力の選定または水素の導入などの公知 の手段により分子量調節を行なうことも出来る。
原料の α—才レフィンとしては、 炭素数が通常 2〜20、 好ましくは 2〜10の α—ォレフィンが使用され、 その具体例としては、 エチレン、 プロピレン、 1 一 ブテン、 4ーメチルー 1—ペンテン、 1一へキセン、 1—ォクテン、 1ーデセン、 1 -ドデセン、 1—テトラデセン、 1一へキサデセン、 1—ォクタデセン、 1ーェ ィコセン等が挙げられる。 本発明の触媒は、 立体規則性重合を目的とする炭素 数 3〜10の α—才レフィン、 特にプロピレンの重合に好適に使用される。
また、 本発明の触媒は、 上記の各 一才レフイン同志または α—才レフイン と他の単量体との共重合にも適用可能である。 α—才レフインと共重合可能な 他の単量体としては、 例えば、 ブタジエン、 1, 4一へキサジェン、 1 , 5—へキ サジェン、 7—メチルー 1, 6—才クタジェン、 1 , 8—ノナジェン、 1 , 9ーデカ ジェンの様な共役および非共役ジェン類、 シクロプロペン、 シクロブテン、 シ クロペンテン、 ノルボルネン、 ジシクロペンタジェンの様な環状ォレフィンが 挙げられる。 また、 重合に際しては、 多段階に条件を変更するいわゆる多段重 合、 例えば、 一段目にプロピレンの重合を行い、 二段目にエチレンとプロピレ ンの共重合を行う所謂プロック共重合も可能である。 発明を実施するための最良の形態
以下、 本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明するが、 本発明は、 その要 旨を超えない限り、 以下の実施例に限定されるものではない。 なお、 以下の諸 例において、触媒合成工程および重合工程は、全て精製窒素雰囲気下で行い、溶 媒は、 MS— 4Αで脱水した後に精製窒素でバブリングして脱気して使用した。 また、 固体触媒成分当たりの活性は触媒活性として (単位: g—ポリマー -
固体)、 錯体成分当たりの活性は錯体活性として (単位: g -ポリマー Zg -錯 体) 表した。
(1) MFRの測定:
ポリマ一 6gに熱安定剤 (BHT) のアセトン溶液 (0.6重量%) 6gを添加した。 次いで、上記のポリマーを乾燥した後、 メルトインデクサ一 (230°C) に充填し、 2.16Kg荷重の条件下に 5分間放置した。 その後、 ポリマーの押し出し量を測定 し、 10分間当たりの量に換算し、 MFRの値とした。
(2) 分子量分布の測定:
GPCにより得られた重量平均分子量(Mw) と数平均分子量(Mn) の比(Mw ZMn Q値) により決定した。 GPC装置は、 Waters社製 「150CV型」 を使 用した。 溶媒はオルトジクロルベンゼンを使用し、 測定温度は 135でとした。
(3) 融点の測定:
DSC (デュポン社製 ΓΤΑ2000型」) を使用し、 10 °CZ分で 20〜200 °Cまで の昇降温を 1回行った後の 2回目の昇温時の測定により求めた。
実施例 1
2—メチルァズレン 427mg (3mm mol) をへキサン 6mlに溶解し、 0〜― 5°Cでフヱニルリチウム (シクロへキサンージェチルエーテル溶液: 1M) 3mlを シリンジで加えた。 その後、 反応液を室温に戻し、 1時間 15分攪拌したところ、 リチウム塩が析出した。 この懸濁液に、 後で添加するジメチルジクロロシラン に対して 0.1当量 (12〃1) の 1 一メチルイミダゾ一ルを加え、 更に、 15分間攪 拌した。 上記懸濁液を 0 °Cに冷却し、 テトラヒドロフラン (THF) 6mlを加え、 生じた塩を溶解した後、 ドライアイスエタノール浴で— 70 °Cに冷却し、 ジメチ ルジクロロシラン 0.18ml (1.5mmo l) を加えた。
上記の反応液を室温に戻し (20分間を要した)、 更に、 40分間攪拌した。 こ
の反応液に飽和塩化アンモニゥム水溶液 10mlを加え、 水洗を 2回行った後、 有 機層をへキサンで 50mlとし、 この溶液 0.1mlにァセトニトリル 0.9mlを加えて 10倍希釈した溶液を 5 Z 1採取し、 高速液体クロマトグラフィ一で分析した。 その結果、 目的とするビス (2—メチル—4ーフヱニル— 1 , 4ージヒドロー 1 ーァズレニル) ジメチルシランの収率は 86.5 %であった。 また、 シリカゲル力 ラムクロマトグラフィーで精製することによりビス (2—メチル—4—フヱニル 一 1 , 4ージヒドロー 1—ァズレニル) ジメチルシランを単離収率 80.2%で得た。 実施例 2
実施例 1において、 懸濁液に THFを加えて塩を溶解した後の温度を 0〜- 5 °Cに変更した以外は、 実施例 1と同様に行った。 その結果、 目的とするビス (2 —メチルー 4—フエ二ルー 1, 4ージヒ ドロー 1—ァズレニル) ジメチルシラン の収率は 87.2 %であった。
実施例 3
実施例 1において、 THFをジ一 i一プロピルエーテルに変更した以外は、 実施 例 1と同様に行った。 その結果、 目的とするビス (2—メチルー 4—フヱニルー 1 , 4—ジヒドロー 1ーァズレニル) ジメチルシランの収率は 85.5%であった。 実施例 4
実施例 1において、 1一メチルイミダゾ一ルを 4ージメチルァミノピリジン 18mg (ジメチルジクロロシランに対して 0.1当量) に変更すると共に THFをジー i一 プロピルエーテルに変更した以外は、実施例 1と同様に行った。 その結果、 目的 とするビス (2—メチルー 4一フヱニルー 1 , 4ージヒドロー 1—ァズレニル) ジ メチルシランの収率は 75.8%であった。
実施例 5
実施例 2において、 1ーメチルイミダゾ一ルを 4ージメチルァミノピリジン 9mg
(ジメチルジクロロシランに対して 0.05当量) に変更すると共に THFをジ— i 一プロピルエーテルに変更した以外は、実施例 1と同様に行った。 その結果、 目 的とするビス (2—メチルー 4 —フエ二ルー 1 , 4ージヒドロー 1—ァズレニル) ジメチルシランの収率は 73.0%であった。
実施例 6
実施例 1において、 1 一メチルイミダゾールを 1 一メチルベンゾィミダゾール 20mg (ジメチルジクロロシランに対して 0.1当量) に変更した以外は、 実施例 1と同様に行った。 その結果、 目的とするビス (2—メチル—4一フエ二ルー 1 , 4—ジヒ ドロー 1ーァズレニル) ジメチルシランの収率は 68.3%であった。
実施例 7
実施例 1において、 1 —メチルイミダゾールを 1, 2, 4 —トリアゾール 10mg (ジメチルジクロロシランに対して 0.1当量) に変更した以外は、 実施例 1と同 様に行った。 その結果、 目的とするビス (2—メチル—4一フヱニルー 1, 4—ジ ヒドロー 1ーァズレニル) ジメチルシランの収率は 66.1 %であった。
実施例 8
実施例 1において、 1ーメチルイミダゾールをテトラゾール l lmg (ジメチル ジクロロシランに対して 0.1当量) に変更した以外は、実施例 1と同様に行つた。 その結果、 目的とするビス (2—メチルー 4—フエニル— 1, 4ージヒドロ— 1— ァズレニル) ジメチルシランの収率は 74.1 %であった。
比較例 1
実施例 1において、 1 -メチルイミダゾールの添加を省略した以外は、 実施例 1と同様に行った。 その結果、 目的とするビス (2—メチルー 4一フエニル— 1, 4ージヒ ドロ— 1—ァズレニル) ジメチルシランの収率は 31.9 %であった。 比較例 2
実施例 1において、 1 -メチルイミダゾールの添加を省略すると共に懸濁液に THFを加えて塩を溶解した後の温度を 0〜一 5°Cに変更した以外は、実施例 1と 同様に行った。 その結、 目的とするビス (2—メチルー 4—フエ二ルー 1, 4—ジ ヒドロー 1ーァズレニル) ジメチルシランの収率は 35.8 %であった。
比較例 3
実施例 1において、 1ーメチルイミグゾールを Ν, Ν' , Ν'Ν'—テトラメチルェチ レンジァミン 23 / l (ジメチルジクロロシランに対して 0.1当量) に変更以外は、 実施例 1と同様に行った。 その結果、 目的とするビス (2—メチルー 4一フエ二 ルー 1 , 4ージヒドロー 1ーァズレニル) ジメチルシランの収率は 27.6 %であつ た。
比較例 4
実施例 1において、 1ーメチルイミグゾールを 1 , 4—ジァザビシクロ [2, 2, 2] オクタン 337mg (ジメチルジクロロシランに対して 2当量) に変更し、 フエ ニルリチウムを添加する前の 2—メチルァズレンのへキサン溶液に添加した以外 は、 実施例 1と同様に行った。 その結果、 目的とするビス (2—メチルー 4—フ ェニルー 1 , 4—ジヒドロ— 1—ァズレニル) ジメチルシランの収率は 14.7 %で めつ 。
比較例 5
実施例 1において、 1ーメチルイミグゾールを 1, 8—ジァザビシクロ [5, 4, 0] — 7—ゥンデセン 22〃1 (ジメチルジクロロシランに対して 0.1当量) に変 更以外は、 実施例 1と同様に行った。 その結果、 目的とするビス (2—メチル- 4—フヱニルー 1 , 4ージヒドロ— 1ーァズレニル) ジメチルシランの収率は 17. 1 %であった。
実施例 9
2—メチルァズレン 71mg (0.5m mol) をへキサン 0.5mlに溶解し、 室温で フエニルリチウム (シクロへキサンージェチルエーテル溶液: 1 M) 0.5mlをシ リンジで加えた。 室温で 20分撹拌してリチウム塩を析出させた後、 THF0.4ml を加えて塩を溶解させた。 そして、 ジメチルジクロロシラン 1Mの THF溶液 0. 25ml (0.25m mol) にイソォキサゾール (0.025m mol) を添加して溶解さ せた後、 この溶液に上記の溶液を 0°Cで滴下し、 同温度で 5時間撹拌した。 そし て、 反応液を室温に戻し、 飽和重曹水 0.5mlを加え、 有機層を分離した後、 へ キサンで 2回抽出し、乾燥後に溶媒を留去して褐色オイルを得た。 このオイルを 高速液体クロマトグラフィーで分析した。 分析試料は、 オイルにァセトニトリ ルを加えて lmgZmlの濃度に調節して調製した。 その結果、 目的とするビス (2 ーメチルー 4一フエ二ルー 1 , 4ージヒドロ— 1ーァズレニル) ジメチルシラン の収率は 50.4 %であった。
実施例 10
2—メチルァズレン 1.5gをへキサン 38mlに溶解し、 フエニルリチウム (シク 口へキサン一ジェチルェ一テル溶液: 1.1M) 9.8mlを加えた。 温度は反応液の温 度が 3〜5 °Cになる様に冷却バスで調節した。 5 °Cで 5分撹拌後、 冷却用バスを 外して 1時間 20分撹拌してリチウム塩を析出させた後、 THF38mlを加えて塩 を溶解させた。 そして、 一 3 °Cに冷却した後、 1 —メチルイミダゾ一ル 0.02ml とジメチルゲルマニウムジクロライド 0.61mlとを順次に加え、 20分撹拌後、 室 温で 3.5時間撹拌した。 得られた反応液に飽和塩化アンモニゥム水溶液を加えて へキサンで抽出処理した。 有機層を飽和食塩水で洗浄した後、 硫酸マグネシゥ ムで乾燥し、 減圧下に溶媒を留去した。 得られた濃縮残渣 2.9gをシリカゲルク 口マトグラフィ一で精製することにより、 ビス (2—メチルー 4—フヱニル— 1 , 4—ジヒ ドロー 1 —ァズレニル) ジメチルゲルマン 2.42gを得た。 収率は 85 %
であった o
実施例 11
2—メチルインデン 3.5gをトルエン 12.5mlと THFlmlの混合溶媒に溶解し、 3〜5 °Cの温度で n—ブチルリチウム (n—へキサン溶液: 1.66M) 8.1mlを加え た。 0°Cで 30分撹拌後、 65〜75 Cで 30分撹拌してリチウム塩を析出させた後、 再度、 0 °Cまで冷却し、 THF38mlを加えて塩を溶解させた。 そして、 — 3 °Cに 冷却した後、 1一メチルイミダゾール 0.02mlとジメチルシリルジクロライ ド 0. 8mlとを順次に加え、 30分撹拌後、 室温で 2時間撹拌し、 12時間放置した。 得 られた反応液に飽和塩化アンモニゥム水溶液を加えてジェチルェ一テルで抽出 処理した。 有機層を飽和食塩水で洗浄した後、 硫酸マグネシウムで乾燥し、 減 圧下に溶媒を留去した。 得られた濃縮残渣 2.2gをシリ力ゲルクロマトグラフィ一 で精製することにより、 ビス (2—メチルー 1一インデニル) ジメチルシラン 1. 81gを得た。 収率は 87 %であった。
比較例 6
実施例 11において、 1ーメチルイミダゾールの添加を省略し、 ジメチルシリ ルジクロライ ド添加後の反応を還流下 2時間撹拌した後に更に室温で 60時間放 置することにより行った以外は、実施例 11と同様にしてビス (2—メチルー 1一 インデニル) ジメチルシランを得た。 収率は 78 %であった。
実施例 12
2—メチルインデン l.Ogをジェチルェへテル 15mlに溶解し、 — 2〜5 °Cの温 度で n—ブチルリチウム (n—へキサン溶液: 1.66M) 4.6mlを加えた。 0 °Cで 30分撹拌してリチウム塩を析出させた後、 1ーメチルイミグゾール 0.02mlと (メ チル) (フヱニル) シリルジクロライ ド 0.6mlとを順次に加え、 15分撹拌後、 室 温で 1時間撹拌した。 得られた反応液に飽和塩化ァンモニゥム水溶液を加えてジ
ェチルエーテルで抽出処理した。 有機層を飽和食塩水で洗浄した後、 硫酸マグ ネシゥムで乾燥し、 減圧下に溶媒を留去した。 得られた濃縮残渣 1.5gをシリカ ゲルクロマトグラフィーで精製することにより、 ビス (2—メチルー 1—インデ ニル) (メチル) (フヱニル) シラン 0.73gを得た。 収率は 50 %であった。 比較例 7
実施例 12において、 1ーメチルイミグゾールの添加を省略した以外は、 実施 例 12と同様の操作を行った。 その結果、 目的とするビス (2—メチルー 1ーィ ンデニル) (メチル) (フヱニル) シランの収率は 8 %であった。
実施例 13
(1) ジクロロ [1, Γ—ジメチルシリレンビス (2—メチル一4—フエニル一 4ii ーァズレニル)] ハフニウムの合成:
(a) ラセミ ·メソ混合物の合成;
2—メチルァズレン 3.22gをへキサン 30mlに溶解し、 フエニルリチウムのシ クロへキサン一ジェチルェ一テル溶液 21ml (1.0等量) を 0 °Cで少しずつ加え た。 この溶液を室温で 1.5時間攪拌した後、 —78 °Cに冷却しテトラヒ ドロフラ ン 30mlを加えた。 この溶液に 1ーメチルイミダゾール 45 molとジメチルジ クロロシラン 1.37mlを加え、 室温まで戻して 1時間撹拌した。 その後、 塩化ァ ンモニゥム水溶液を加え、分液した後、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、減 圧下に溶媒を留去し、 ビス {1, 1 '— (2—メチルー 4一フヱニルー 1 , 4—ジヒ ドロアズレニル) } ジメチルシランの粗精製物 5.84gを得た。
上記で得たビス {1, 1 '— (2—メチル—4—フヱニル— 1 , 4ージヒドロアズ レニル) } ジメチルシランの粗精製物をジェチルエーテル 30mlに溶解し、 —78 °Cで n -ブチルリチウムのへキサン溶液 14,2ml (1.6mol/L) を滴下し、 徐々 に室温まで戻して 12時間攪拌した。 減圧下に溶媒留去した後、 トルエン, ジェ
チルエーテル (40 : 1) 80mlを加え、 一 60 °Cで四塩化ハフニウム 3.3gを加え、 徐々に室温まで戻し 4時間攪拌した。 得られた溶液を減圧下に濃縮し、得られた 固体をトルエンで洗浄後、 ジクロロメタンで抽出し、 ジクロロ [1, 1 'ージメチ ノレシリレンビス (2—メチルー 4一フエ二ルー 4ίίーァズレニル)] ハフニウムの ラセミ · メソ混合物 1.74gを得た。
(b) ラセミ体の精製;
上記の反応を繰り返して得られたラセミ ·メソ混合物 1.74gをジクロ口メタ ン 30mlに溶解し、 100W高圧水銀ランプを有するパイレックスガラス製容器に 導入した。 この溶液を攪拌しながら常圧下 40分間光照射してラセミ体の比率を 高めた後、 ジクロロメタンを減圧下に留去した。 得られた黄色固体にトルエン 10mlを加えて攪拌した後に濾過した。 濾別した固形分をトルエン 8mlとへキサ ン 4mlで洗浄し、 ジクロロ [1, Γ—ジメチルシリレンビス (2—メチル一 4— フエ二ルー 4ίίーァズレニル)] ハフニウムのラセミ体 917mgを得た。
上記のラセミ体の Ή 一 NMRのケミカルシフ トは以下の通りであった。 300MHz, C6D6 (ppm) δ 0.52 (s, 6Η, SiMe2)、 2.02 (s, 6H, 2- Me)、 5.20 (br s, 2H, 4- H)、 5.72-5.95 (m, 6H)、 6.04 (s, 2H)、 6.75 (d, j = 12Hz, 2H)、 7.00〜7.2 (m, 6H, arom)、 7.53 (d, j = 6Hz, 4H,arom)
上記のラセミ体の Ή - NMRのび質量分析の結果は、 negative CI― MS744 (M+ C36H34 ^CLSi'^Hf) であった。
(2) プロピレンの重合:
内容積 1Lの撹拌式オートクレープにトリイソブチルアルミニウム (東ソー . ァクゾ社製) 0.25mmol (A1原子換算) を導入した。 一方、破裂板付触媒フィー ダー内に上記 (1) で得たラセミ体 1.12mgをトルエンで希釈して導入し、更に、 下記 (3) で調製したモンモリロナイ ト 50mgを含むスラリー及びトリイソプチ
ルアルミニウム 15mmol (Al原子換算) を導入した。 その後、 ォ一トクレーブ 内にプロピレン 700mlを導入し、 室温で破裂板をカツ 卜し 80 °Cに昇温して 35 分間重合し、 ポリプロピレン 163gを得た。 触媒活性は 3260、 錯体活性は 25.0 X 104 であった。 ポリプロピレンの Tmは 152.7 °C、 MFRは 0.8、 MWは 4.1 X 105、 Qは 2.6であった。
(3) 粘土鉱物の化学処理および固体触媒成分の調製:
硫酸 10gと脱塩水 90mlから成る希硫酸に 10gのモンモリ口ナイ ト (クニミ ネ工業社製 「クニピア F」) を分散させ、 沸点まで昇温した後に 6時間攪拌処理 した。 その後、 回収したモンモリロナイ トを脱塩水で十分洗浄し、 予備乾燥し た後に 200°Cで 2時間乾燥し、化学処理された粘土鉱物を得た。 この化学処理さ れたモンモリ口ナイト 200mgに、 濃度 0.5mol lのトリエチルアルミニウムの トルエン溶液 0.8mlを加え、室温で 1時間攪拌した。 その後、 トルエンで洗浄し、 33mgZmlのモンモリ口ナイ トー トルエンスラリーを得た。
実施例 14
内容積 2Lの攪拌式オートクレープ中にメチルアルモキサン (東ソ一.ァクゾ 社製「MMAO」) 4mmol (Al原子換算) 及び上記の実施例 13 (1) で得たラセ ミ体 0.298mgを入れ、 プロピレン 1500mlを導入した。 70 °Cに昇温して 1時間 重合操作を行い、 ポリプロピレン 32gを得た。 錯体活性は 10.7 X 104 であった。 ポリプロピレンの Tmは 154.4 °C、 MFRは 0.08、 MWは 8.4 x l05、 Qは 3.8 であった。
実施例 15
(1) 粘土鉱物の化学処理:
MgSO4 15.96gを脱塩水 134mlに溶解させた溶液に市販のモンモリロナイ ト (クニミネ工業製 「クニピア F」) 22.20gを分散させ、 86 °Cで 1時間攪拌してゥ
エツ トケーキを得た。 次いで、 硫酸 23.38g、 MgS0429.16gを脱塩水 69.24ml に溶解させた溶液に上記のゥエツ トケーキを分散させ、 2時間還流した。 その後、 ケーキを濾別し、 濾液の pHが 6になるまで水洗し、 100 °Cで 3時間乾燥した後、 磁性乳鉢で粉砕し、 篩によって粒径 105 // m以下の粒子を分取した。 この粒子 を 200 °Cで 2時間減圧乾燥し、 成分 (B) を得た。
(2) 固体触媒成分の調製および予備重合処理:
窒素雰囲気下、 100mlフラスコに上記 (1) で得た成分 (B) 0.8796gを入れ、 0.50mmol/mlのトリエチルアルミニウムのトルエン溶液 3.5mlを導入して室 温で 45分撹拌した。 次いで、 固体を濾別し、 洗浄率が 1Z100になるまでトル ェンで洗浄し、 その後、 トルエン 15mlを加えてトルエンスラリーとした。 別途、 100mlフラスコに 0,50mmolZmlのトリイソブチルアルミニウムのトルエン溶 液 0.6mlと 1.5 /z mol/mlの実施例 13 (1) で合成したラセミ体のトルエン溶 液 19.1mlを導入し、 室温で攪拌し溶液を得た。 そして、 得られた溶液を上記の トルエンスラリーに導入して固体触媒成分スラリーとした。 2Lの攪拌式ォ一ト クレープに、 窒素気流下、 室温でトルエン 40mlを導入し、上記で得られた固体 触媒成分スラリー 36mlを導入した。 オートクレープの温度を 24 °Cに保ったま まプロピレンを 104ml導入し、 3分間予備重合を行い、 予備重合触媒スラリー を得た。 固体触媒成分 lg当たり得られたポリマーは 2.98gであった。 得られた 予備重合触媒スラリ一中の固体触媒成分の濃度は 12.5πιε ιη1であった。 (3) プロピレンのブロック共重合:
2Lの撹拌式オートクレープ中に、 トリイソブチルアルミニウム 0.40mmol、前 記 (2) で得られた予備重合触媒を固体触媒成分として 50.0mg、 水素 200mlお よび液体プロピレン 1500mlを導入した。 その後、 オートクレープを 75°Cに昇 温し、 45分重合を行った。 その後、プロピレンをパージして重合を停止させ、 ポ
リプロピレン 289gを得た。 触媒活性は 5780、 錯体活性は 2.4 X 105であった。 ポリプロピレンの Tmは 151.8°C、 MFRは 14.2であった。 窒素気流下、 オート クレープからポリプロピレン 17gを抜き出した後、 オートクレープを 60 °Cに保 ち、 プロピレンを lOkgfノ cm2Gまで導入し、 更に、 エチレンを 20kgfZcm2G になるまで導入した。 プロピレン分圧 49.97 %のェチレン プロピレン混合ガス を適宜導入して内圧を 20kgf/cm2Gに保ちながら 80分重合を行った。 その後、 エチレン Zプロピレン混合ガスをパージして重合を停止させ、 エチレンノプロ ピレンゴム成分 46gを得た。 触媒活性は 978、 錯体活性は 4.0 X 104であった。 得られたプロック共重合体のゴム成分含量は 14.5重量%、 MFRは 7.0であった。 産業上の利用可能性
従来、 例えば 一ォレフィン重合用触媒として使用されるメタ口セン化合物 の配位子構造をなすシリル基またはゲルミル基置換シクロペンタジェニル化合 物を得るには、 長時間にわたって反応を行う必要があり、 更に、 収率も満足の いくものではなかった。 特に、 ゲイ素原子上またはゲルマニウム原子上に 2個以 上の立体的にバルキーな置換基がある場合はその傾向が大きく、 収率は更に低 下する。 これに対して、 本発明によれば、 例えば、 シリル基またはゲルミル基 置換シクロペンタジェニル化合物を短時間で収率良く得ることが出来る。