明 細 書 新規メラミン榭脂組成物及びその用途 技術分野
本発明は、 メラミン樹脂溶液にフタル酸ジァリルを必須成分とするビニ ル化合物との共重合体ミクロゲルエマルシヨンを配合したメラミン榭脂組 成物及び該組成物を含浸用樹脂組成物として用いた化粧板に関する。 関連技術
従来の高圧メラミン化粧板の製造法としては、 図柄や着色の施された化 粧紙にメラミン樹胞を含浸し、 他の熱硬化性榭脂を含浸したクラフト含浸 紙に重ねて熱圧成形することにより穑層体とし、 さらにこの ¾層体を接着 剤で基材表面に接着するという方法が られていた。
しかしながら、 この製造方法は高品質の製品が得られるものの、 含浸紙 とクラフト含漫紙を積層するために、 コールドブレス、ホッ トブレス、コー ノレドブレスというサイクルで長時間の連統成形が必要であり、 更に接着面 をサンディング加工する必要が有るなど工程数が多いという欠点がある。 近年は専用の急速硬化性メラミン樹脂を化粧紙に含浸し、 直接基材に接 着と同時に成形する方法が採用されるようになつた。 すなわち低圧ショ一 トサイクルメラミン化粧板であり、 大量生産が可能となった。
しかしながらこの場合は高圧メラミン化粧板と比較し、 意匠性が劣り、 低品位なものとなってしまう。 その原因としては例えば短時間に含浸樹脂 を硬化させるので、 含浸紙と基材の成形は高温で行われ、 ホッ トブレスか ら取り出されるために、 含浸紙及び木質基材が含有する水分や、 熱硬化性 樹脂の縮合反応で生じる脱離生成物が、 成形表面から抜け出す過程で光沢
低下等の表面性状の悪化を招きやすいためとされている。
ショートサイクルメラミ ン化粧板の製造における上述の問 S点を解決す る手段としては、 基材ゃ含浸紙の揮発性成分量をなるベく少なくする (揮 発分を 6 %程度にコン トロールする) 方法、 含浸樹脂中の熱硬化性樹脂 Jt 及び触媒量を增やす方法などがあるが、 効果は十分でない。 特に後者は成 形段階の熱安定性の悪化を招き、 製品の表面性状を悪く し易い。
発明の要旨
本発明の目的は、 含浸紙を基材に直接接着すると同時に成形を行う化粧 板製造法 (ショートサイクル) における上述のような問題点を解決し、 高 圧メラミ 化粧板に匹敵する光沢を有し、 さらに多くの場合耐縻耗性をも 改巷された含浸用のメラミン樹脂組成物を提供することであり、 更にはこ の組成物を用いて得られた化粧板を提供することである。
本発明^、 メラミ ン樹脂溶液に、 该溶液のメラミン樹脂 1 0 0重量部に 対してフタル酸ジァリルを必須成分とするビニル化合物との共重合体ミク 口ゲルエマルシヨンを固形分換算で 0. 2〜3 0重量部配合したメラミン 樹脂組成物を提供する。
さらに本発明は、 該組成物を含浸用樹脂組成物として用いて得られた化 粧板を提供する。
発明の詳細な説明
本発明に用いるフタル酸ジァリルを必須成分とするビニル化合物との共 重合体ミクロゲルにおいて、 フタル酸ジァリルの量はフタル酸ジァリルと ビニル化合物との合計量に対して 5〜 9 0重量%であることが好まし L、。
本発明におけるフタル酸ジァリルとはオルソフタル酸ジァリル、 イソフ 夕ル酸ジァリル及びテレフタル酸ジァリルを総称したもので、 これらの単 独又混合したものでもよい。
ここでフタル酸ジァリルを必須成分とする共重合体ミクロゲルエマルショ ンは他のエマルションとブレンドしたものであっても差支えない。 またメ ラミン樹脂との配合においてはエマルションの状態、 さらにェマル'ンョン を乾燥し粉体化したもの、 有機溶剤や水に再分散したものでも差支えない。 配合するエマルシヨン又は粉体には有機系の補助溶剤を固形分 1 0 0重量 部に対し 1〜5 0重量部の範囲で予め加えておくことも出来る。
この共重合体ミクロゲルの重合率に制限はないが、 臭いや有害性の問題、 機械的及び化学的物性の点等、 重合率は高い方が好ましく通常重合率 7 0 %以上のものが採用される。
本発明に用いるビニル化合物はシリル基、 エポキシ基、 水酸基、 カルボ ニル基、 N—メチロール基、 N—(0—アルキルメチロール)基、 ビニル基 及びハロゲン基から ¾ばれた基を有していてもよい。 アクリル酸エステル、 メタクリル酸エステル、 ァリルエーテル類、 メタァリルエーテル類、 ァリ ルエステル類、 メタァリルエステル類、 ァリルアミノ化合物類、 メタァリ ルァミノ化合物類、 シァノ基を有するビニル化合物類、 不飽和結合を有す る)! &肪族炭化水素類、 α, /8—不飽和アルデヒ ド類、 a . iQ—不飽和ケトン 類、 ビニル系カルボン酸又はその酸無水物もしくは塩類、 アクリル酸アミ ド類、 メタクリル酸アミ ド類、 スチレン類、 α—メチルスチレン類、 ビニ ルエーテル、 ビエルエステル、 マレイン酸エステル、 フマノレ酸エステル、 ビニルシラン類、 ァリルアルコール及びメタァリルアルコールから選ばれ たものが好ましい。
アクリル酸エステルとしてはアクリル酸メチル、 アクリル酸ェチル、 ァ クリル酸 η—プロピル、 アクリル酸 i s 0—プロピル、 ァクリル酸 n—ブ チル、 アクリル酸 i s o—プチル、 ァクリル酸 tーブチル、 ァクリル酸ぺ ンチル、 アクリル酸シクロペンチル、 アクリル酸へキシル、 アクリル酸シ
クロへキシル、 アクリル酸へブチル、 アクリル酸メチルシクロへキシル、 ァクリル酸ォクチル、 ァクリル酸 2—ェチルへキシル等の飽和脂肪族アル コールからなるエステル類、 エチレングリコールジァクリレート、 ジェチ レングリコールジァクリレート、 プロピレングリコールジァクリレート、 ジブ口ピレングリコールジァクリレー卜、 ブタンジオールジァクリレート、 へキサンジオールジァクリレート、 グリセリントリァクリレート、 トリメ チロールプロパントリァクリレート、 ペンタエリスリ トールテトラァクリ レート、 ジペンタエリスリ トールへキサァクリレート、 トリアジントリア クリレート、 ホスファゼントリァクリレートなど分子内に複数のァクリル 基を有する;ポリアタリル酸エステル類、 アクリル酸 2—ヒドロキシェチル、 アクリル酸 2—ヒドロキシプロピル、 ァクリノレ酸 3—ヒ ドロキシプロピル、 ァクリル酸 4ーヒドロキシブチル、 グリセリンのァクリル酸モノエステル、 ペンタエリスリ トールのァクリル酸モノエステルの如く水酸基を有するェ ステル、 クロ口ェチルァクリレート、 トリフルォロェチルァクリレート、 パーフルォロアルキルアタリレート、 1一位のみが水素置換されたパーフ ルォロアルコールのァクリレートなどのフッ素化されたアルコール成分か らなるアクリル酸エステル類の如くハロゲン基を有するエステル、 ァクリ ル酸トリメ トキシシリルプロピル、 アクリル酸トリエトキシシリルプロピ ルの如くアルコキシシリル基を有するエステル、 グリシジルァクリレート、 2—メチルグリシジルァクリレートの如くエポキシ基を有するエステル、 ァセトァセトキシェチルァクリレー卜の如くカルボ二ル基を有するエステ ル、 ァリルァクリレート、 メタァリルァクリレートの如く ビニル基を有す るエステル等が挙げられる。
メタクリル酸エステルとしてはメタクリル酸メチル、 メタクリル酸ェチ ル、 メタリル酸 n—プロピル、 メタクリル酸 i s 0—プロピル、 メタクリ
ル酸 n—ブチル、 メタクリ ノレ酸 i s 0—ブチル、 メタクリル酸 t一プチル、 メタクリル酸ペンチル、 メタクリル酸シクロペンチル、 メタクリル酸へキ シル、 メタクリル酸シクロへキシル、 メタクリル酸へプチル、 メタクリル 酸メチルンクロへキシル、 メタクリル酸ォクチル、 メタクリル酸 2—ェチ ルへキシル等の飽和脂肪族アルコールからなるエステル類、 エチレングリ コールジメタァクリレー卜、 ジエチレングリコールジメタァクリレート、 プロピレングリコールジメタァクリレート、 ジブ口ピレングリコールジメ タァ リレート、 ブタンジオールジメタァクリレート、 へキサンジオール ジメタアタリレート、 グリセリントリメタァクリレート、 トリメチローノレ プロパントリメタアタリレート、 ペンタエリスリ トールテトラメタァクリ レート、 ジペンタエリスリ トールへキサメタァクリレート、 トリアジント リアクリレート、 ホスファゼントリメタアタリレートなど分子内に複数の メタクリル基を有するポリメタクリル酸エステル類、 メタクリル酸 2—ヒ ドロキシェチル、 メタクリノレ酸 2—ヒドロキシプロビル、 メタクリル酸 3 ーヒドロキシブ σビル、 メタクリル酸 4ーヒドロキシブチル、 グリセリン のメタクリル酸もしくはメタクル酸モノエステル、 ペンタエリスリ トール のメ夕クリル酸モノエステル等の如ぐ水酸基を有するエステル、 クロロェ チルメタクリレート、 トリフルォロェチルメタクリレート、 パーフルォロ アルキルメタクリレート、 1一位のみが水素置換されたパーフルォロアル コールのメタクリレートなどのフッ素化されたアルコール成分からなるメ タクリル酸エステル類の如くハロゲン基を有するエステル、 メタクリル酸 トリメ トキシプロピル、 メタクリル酸トリエトキシブロビルの如くアルコ キシシリル基を有するエステル、 グリシジルメタクリレート、 2—メチル グリシジルメタクリレートの如くエポキシ基を有するエステル、 ァセトァ セトキシェチルメタクルレー卜の如くカルボ二ル基を有するエステル、 ァ
リルメタクリレート、 メタァリルメタクリレートの如くビニル基を有する エステル等が挙げられる。
ァリルエーテル類としてはメチルァリルエーテル、 ェチルァリルエーテ ノレ、 ブロビルァリルエーテル、 ブチルァリルエーテル、 へキシルァリルェ 一テル、 シクロへキシルァリルエーテル、 2ーェチルへキシルァリルエー テル、 フヱニルァリルエーテル、 クレジルァリルエーテル、 ジァリルエー テル、 ァリルグリシジルエーテル、 2—メチルグリシジルァリルエーテル な^ rのァリルエーテル類、 エチレングリコールジァリルエーテル、 プロピ レングリコールジァリルエーテル、 へキサンジオールジァリルエーテル、 トリメチロールプロパンジァリルエーテル、 ペンタエリスリ トールトリア リルエーテル、 ジメチロールシクロへキサンジァリルエーテル、 トリァリ ルイソシァヌレートなど分子内に複数のァリルエーテル基を有するァリル エーテル類等が挙げられる。
メタァリルエーテル類としてはメチルメタァリルエーテル、 ェチルメタ ァリルエーテル、 プロピルメタァリルエーテル、 ブチルメタァリルエーテ ル、 へキシルメタァリルエーテル、 シクロへキシルメタァリルエーテル、
2—ェチルへキシルメタァリルエーテル、 フエニルメタァリルエーテル、 クレジルメタアルリエ一テル、 ジメタァリルエーテル、 ァリルメ夕ァリル エーテル、 メタァリルグリシジルエーテル、 2—メチルグリシジルメタァ リルエーテル等のはメタァリルエーテル類、 エチレングリコールジメタァ リルエーテル、 プロピレングリコールジメタァリルエーテル、 へキサンジ オールジメタァリルエーテル、 トリメチロールプロパンジメタァリルエー テル、 ペンタエリスリ トールトリメタァリルエーテル、 ジメチロールシク 口へキサンジメタァリルエーテル、 トリメタァリルイソシァヌレートなど 分子内に複数のメタァリルエーテル基を有するメタァリルエーテル類等が
挙げられる。
了リルエステル類としては酢酸ァリル、 プロピオン酸ァリル、 酪酸ァリ ル、 安息香酸ァリル、 乳酸ァリルなどのァリルエステル類、 ジァリルカー ボネート、 シユウ酸ジァリル、 コハク酸ジァリル、 フマル酸ジァリル、 マ レイン酸ジァリル、 アジピン酸ジァリル、 シクロへキサンジカルボン酸ジ ァリルなど分子内に複数のァリルエステル基を有するァリルエステル類等 が挙げられる。
メタァリルエステル類としては^酸メタァリル、 プロピオン酸メタァリ ル、 酪酸メタァリル、 安息香酸メタァリル、 乳酸メタァリルなどのメタァ リルエステル類、 ジメタァリルカーボネート、 シユウ酸ジメタァリル、 コ ハク酸ジメタァリル、 フマル酸ジメタァリル、 マレイン酸ジメタァリル、 アジピン酸ジメタァリル、 シクロへキサンジカルボン酸ジメタァリルなど 分子内に複数のメタァリルエステル基を有するメタァリルエステル類等が 挙げられる。
ァリルアミノ化合物としてはァリルァミン、 ジァリルァミン、 トリァリ ルァミン、 ジメチルァリルァミン、 メチルジァリルァミン、 ジメチルジァ リルアンモニゥムクロライ ドなどのァリル基を有するァミノ化合物類等が 挙げられる。
メタァリルアミノ化合物としてはジメタァリルァミン、 トリメタァリル ァミン、 ジメチルメタァリルアミン、 メチルジメタァリルアミン、 ジメチ ルジメタァリルアンモニゥムクロライ ドなどのメタァリル基を有するアミ ノ化合物類等が挙げられる。
シァノ基を有するビニル化合物類としてはァクリロ二トリル、 メタァク リロニ卜リル等が挙げられる。
不飽和結合を有する脂肪族炭化水素類としては、 プロピレン、 ブテン、
ペンテン、 へキセン、 シクロへキセン等の分子内に 1個の不飽和結合を有 する脂肪族炭化水素類、 ブタジエン、 イソプレン、 1 . 5—へキサジェン、 ビニルシクロへキセン等の複数の不飽和結合を有する脂肪族炭化水素類も しくはブタジエンモノエポキシド、 イソプレンモノエポキシド、 1 , 5— へキサジェンモノエポキシド、 ビニルシクロへキセンモノエポキシドの如 く少なくとも 1つの不飽和結合を残して他の不飽和結合がエポキシ化され た脂肪族炭化水素類等が举げられる。
a , ;3—不飽和アルデヒド類としてはァクロレイン、 メタァクロレイン、 クロトンアルデヒド等が挙げられる。
a , j9 +不飽和ケトン類としてはメチルビ二ルケトン、 ェチルビ二ルケ トン等が挙げられる。
ビニル系カルボン酸又はその酸無水物もしくは塩類としてはァクリル酸、 メタクリル酸、 クロ トン酸、 マレイン酸、 フマル酸、 ィタコン酸、 フタル 酸モノアリルエステル、 フタル酸モノメタァリルエステル、 マレイン酸モ ノアリルエステル、 マレイン酸モノメタァリルエステル、 フマル酸モノア リルエステル、 フマル酸モノメタァリルエステル又はこれらの酸無水物も しくは塩類等が挙げられる。
ァクリル酸ァミ ド類及びメタクリル酸ァミ ド類としてはァクリル酸ァミ ド、 メタクリル酸アミ ド等のアミ ド類、 N—メチロールアクリルアミ ド、 N—メチロールメタクリルアミ ド等の N—メチロール基を有するアミ ド類、 N—(0—メチルメチロール)アクリルアミ ド、 N—(0—メチルメチロー ル)メタクリルアミ ド、 N—(0—プチルメチロール)アクリルアミ ド、 N 一(0—ブチルメチロール)メタクリルアミ ドの如くエーテル化又は非エー テル化メチロール基を有するアミ ド類、 アクリル酸イソプロピルアミ ド、 メタクリル酸イソプロピルァミ ドの如く炭素数 1〜5の飽和アミンからな
るアミ ド類、 ジァセトンァクリルァミ ド、 ジァセトンメタクリルアミ ドの 如くカルボ二ル基を有するアミ ド類、 エチレンジアミンジアクリルアミ ド、 へキサンジアミンジァクリルアミ ド、 フエ二レンジアミ ンジァクリルアミ ドなど分子内に複数のアクリルアミ ド基を有するアミ ド類、 エチレンジァ ミンジメタクリルァミ ド、 へキサンジァミンジメタクリルアミ ド、 フェニ レンジアミンジメタクリルァミ ドなど分子内に複数のメタクリルァミ ド基 を有するアミ ド類等が挙げられる。
スチレン類としてはスチレン又はオルソ又はパラクロロスチレン、 オル ソ又はパラメチルスチレン、 オルソ又はパラクロロメチルスチレン、 ジビ ニルベンゼン、 トリビニルベンゼン等芳香族環がハロゲン又はアルキル基 又はハロゲン化アルキル基又はビニル基で 換されたスチレン類が挙げら れる。
a;—メチルスチレン類としては、 α—メチルスチレン又はオルソ又はパ ラクロ口 α—メチルスチレン、 オルソ又はパラメチル α—メチルスチレン、 オルソ又はパラクロロメチル at—メチルスチレン、 ジィソブロぺニルベン ゼン等芳香族環がハ口ゲン又はアルキル基又はハ口ゲン化アルキル基又は ビニル基で置換されたなーメチルスチレン類が挙げられる。
ビニルエーテルとしてはメチルビニルエーテル、 ェチルビニルエーテル、 イソプロビルビニルエーテル、 n—ブロピルビニルエーテル、 イソブチル ビニルエーテル、 n—アミルビニルエーテル、 イソアミルビニルエーテル、 2一ェチルへキシルビニルエーテル、 2—クロロェチルビニルエーテル、 ァリルビニルエーテル、 メタァリルビニルエーテル等炭素数 3〜1 0のビ ニルエーテルが挙げられる。
ビニルエステルとしては胙酸ビニル、 プロピオン酸ビニル、 べォバ 1 0 (商品名、 シ Lルジャパン社製)、 べォバ 9 (商品名、 シヱノレジャパン社
製) 等の長鎖力ルポン酸ビニルェステル等が挙げられる。
マレイン酸エステルとしてはジメチルマレイン酸、 ジェチルマレイン酸、 ジブチルマレイン酸、 ジァリルマレイン酸、 ジメタァリルマレイン酸等の 炭素数 1〜 8の飽和又は不飽和の脂肪族ァルコールのマレイン酸エステル が举げられる。
フマル酸エステルとしてはジメチルフマル酸、 ジェチルフマル酸、 ジブ チルフマル酸、 ジァリルフマル酸、 ジメタァリルフマル酸等炭素数が 1〜 80飽和又は不飽和の胞肪族アルコールのフマル酸エステルが挙げられる。
ビニルシラン類としてはトリメ トキシビニルシラン、 トリエトキンビニ ルシラン、 トリメチルァリルォキシシラン等のアルコキシシラン、 ビニル トリメチルシラン、 ビニルジェチルメチルシラン等のアルキルビニルシラ ン、 ジビニルジメチルシラン、 ジビニルジェチルシラン、 ァクリロキシブ 口ビルトリメ トキシシラン、.メタクリロキシブ口ビルトリメ トキシシラン 等が挙げられる。
これらのビニル化合物は 1種又は 2種以上の組み合わせで用いることが 出来る。
本発明におけるフタル酸ジァリルを必須成分とするビニル化合物との共 重合体ミクロゲルにおけるフタル酸ジァリルの成分量はビニル化合物との 合計量中 5〜9 0重量%が¾当である。 5重 S%未満ではメラミン樹脂と の組成物を形成した際に光沢が不足し、 9 0重量%超では得られる共重合 体ミクロゲルエマルシヨンの保存安定性が不足する。
本発明においては、 共重合体ミクロゲルは、 (1 ) フタル酸ジァリル、 ( 2 ) (メタ) アクリル酸エステル、 および (3 ) ビニル系カルボン酸お よび または水酸基を有する (メタ) アクリル酸エステルからなることが 好ましい。 共重合体に対して、 フタル酸ジァリルの量は 5〜9 0重 S%、
例えば、 1 0〜8 0重量%、 特に 2 0〜8 0重量%、 水酸基を有する (メ タ) アクリル酸エステルを除く (メタ) アクリル酸エステルの量は 2〜 9 5重量%、 例えば、 1 0〜8 9重量%、 特に 1 0〜7 8重量%、 ビニル系 カルボン酸およびノまたは水酸基を有する (メタ) アクリル酸エステルの 量は 0〜1 5重量 、 例えば、 1〜1 0重量%、 特に 2〜1 0重置%であつ てよい。
本発明においてフタル酸ジァリルとビニル化合物の重合時に用いられる 乳化剤はカチオン系界面活性剤、 ァニオン系界面活性剤、 ノニオン系界面 活性剤、 両性系界面活性剤、 ァニオンーノニオン混合系またはそれらの複 合系界面活性剤が用いられるが、 通常ァニオン系界面活性剤、 ァニオン一 ノニオン混合系界面活性剤が好ましい結果を与える。
カチオン系界面活性剤としては第 1級ァミン塩酸塩、 第 2級ァミン塩酸 塩、 第 3級ァミン塩酸塩、 第 4极アンモニゥム塩が挙げられる。
ァニオン系界面活性剤としては脂肪酸塩、 高級アルコールの硫酸エステ ル塩、 液体脂肪油の硫酸エステル、 脂肪族ァミン及び脂肪族ァマイ ドの硫 酸塩、 脂肪アルコールのリン酸エステル、 二塩基性脂肪酸エステルのスル ホン酸塩、 脂肪族アミ ドのスルホン酸塩、 アルキルァリルスルホン酸塩、 ホルマリン縮合ナフタリンスルホン酸塩等が挙げられる。
ノニォン系界面活性剤としてはポリォキシェチレンアルキルエーテル、 ポリオキシエチレンボリオキシプロピレンアルキルエーテル、 ポリォキシ エチレンァリールエーテル、 ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンァ リールエーテル、 ポリオキシエチレンアルキルァリールエーテル、 ポリオ キシエチレンポリオキシプロピレンアルキルァリールエーテル、 ポリォキ シエチレンポリォキシブロビレンアルキルエステル、 ポリオキシエチレン アルキルフエニルエーテル、 ポリオキシエチレンアルキルエステル、 ソル
U
ビタンアルキルエステル、 ボリオキシエチレンソルビタンアルキルエステ ル等が挙げられる。
両性界面活性剤としてはアミノ酸型、 ベタイン型、 硫酸エステル塩型、 スルホン酸塩型、 リン酸エステル塩型が挙げられる。
また界面活性剤として 1分子中に重合性二重結合を有する反応性乳化剤 を使用してもよい。 具体例として三洋化成工業 (株) の商品名、 エレミノ ール JS— 2. RS— 30、 第一工業製薬 (株) の商品名、 アクアロン R N - 20, RN-30, RN-50, HS - 10. HS - 20、 HS - 1 025、 ニューフロンティア類、 日本乳化剤 (株) の商品名、 Antox— M S-60>i Antox— MS— 2N、 Antox— MS— NH4、 RA— 1000 シリーズ、 RMA— 500シリーズ、 RMA— 1120—MAシリーズ、 MPG- 130— MA等が挙げられる。
これら界面活性剤の使用量は全モノマーに対して 0.1〜10重量 の 範囲が適当である。 0.1重量%より少ないと重合の途中で凝集物が生じ 易く、 10重量%を超えても添加量を增やすことによる反応安定性の向上 が認められない。 好ましくは 0.5〜7重量%が用いられる。 また界面活 性剤の添加は最初に一括供給してもよく、 又反応の経過に従つて分割して 供耠してもよい。
本発明のエマルションを得るために用いられる水溶性ラジカル開始剤と しては、 公知の to媒である過硫酸アンモニゥム、 過硫酸カリウム、 過硫酸 ナトリウム、 過酸化水素、 水溶性ァゾ系触媒又はレドックス系触媒等が挙 げられる。
水溶性ァゾ系触媒としては 2.2'ーァゾビス(2—メチルー N—フユ二 ルプロピオンアミジン)ジハイ ドロクロライ ド、 2, 2'—ァゾビス(N—(4 一クロ口フエニル)一 2—メチルブロピオンァ ミ ジン)ジハイ ドロクロライ
ド、 2 , 2 '—ァゾビス(2—メチルー N—(フエニルメチル)プロピオンァ ミ ジン)ジハイ ドロクロライ ド、 2. 2 ' ーァゾビス(2—メチルー N—(2 一プロぺニル)プロピオンァミジン)ジハイ ドロクロライ ド等のァミノ基と イミノ基を含むァゾ化合物の塩酸塩類、 2. 2 '—ァゾビス〔2—(5—メチ ルー 2—ィミダゾリンー 2—ィノレ)プロパン)ジハイ ドロクロライ ド、 2. 2 'ーァゾビス(2— ( 2—イミダゾリンー 2—ィル)プロパン)ジハイ ドロ クロライ ド、 2 , 2 '—ァゾビス(2—(4 , 5, 6 , 7—テトラハイ ドロー 1 H— 1 , 3—ジァゼビン一 2—ィル)プロパン)ジハイ ドロクロライ ド、 2 , 2 '—ァゾビス(2—(5—ヒドロキシー 3 , 4 , 5. 6—テトラハイ ドロピリ ミジン一 2—ィル)プロパン)ジハイ ドロクロライ ド等の環状ァミノ基、 ィ ミノ基を含むァゾ化合物の塩酸塩類が挙げられる。
レドックス系触媒としては例えば過硫酸力リウムまたは過硫酸アンモニ ゥムと亜硫酸水索ナトリウム、 メタ重亜硫酸ナトリウム、 酸性亜硫酸ナト リゥムまたは口ンガリッ ト (ナトリウムホルムアルデヒドスルホキンレー ト 2水和物) との組み合わせ、 t一ブチルハイ ド口パーオキサイ ド、 クメ ンハイ ドロバーオキサイ ドなどの有機過酸化物と酸性亜硫酸ナトリウムま たはロンガリッ ト等との組み合わせが挙げられる。 特に過硫酸塩と ¾元剤 との組み合わせが安定に重合を行えるという点から好ましい。
また必要に応じ過酸化べンゾィル、 t一ブチルハイドロパーォキサイ ド 等の親油性過酸化物、 2. 2—ァゾビスイソプチロニトリル、 1. 1ーァゾ ビス (シクロへキサン一 1一カルボ二トリル) 等の親油性ァゾ化合物も開 始剤として用いることが出来る。
触媒の使用量は通常モノマーに対して 0. 0 5〜5重量%で一括添加で も逐次添加でも良い。
本発明に使用されるメラミン榭脂溶液のメラミン榭脂は低圧成形用メラ
ミン樹脂であることが好ましい。 就中、 ショートサイクル成形用メラミン 樹脂である急速硬化性のものが好ましい。 メラミ ン榭脂は、 高圧成形用メ ラミン樹脂であってもよい。
メラミン樹脂溶液の溶剤としては、 水、 ならびに水溶性有摟溶剤、 例え ば、 メタノール、 エタノール、 イソプロパノール等が挙げられる。 水と水 溶性有機溶剤との混合物を使用してよい。
メラミン樹脂溶液の榭脂濃度は 2 0〜 9 0重量%、 好ましくは 3 0〜8 0重量%が適当である。
本発明の組成物は、 上述したようにメラミン樹脂溶液にフタノレ酸ジァリ ルを必須成分とするビニル化合物との共重合体ミクロゲルエマルシヨンを 配合することによって得られるが、 共重合体ミクロゲルエマルシヨンはフ タル酸ジァリルとビニル化合物を用いて以下のような方法で ¾製すること ができる。
フタル酸ジァリルとビニル化合物の合計量のモノマー濃度は通常 5〜 5 0重量%であり、 近似的にこれらが得られるエマルシヨンの濃度となる。 モノマーの供給法は最初に一括で加えてもよく、 反応の経過に従って逐次 添加していってもよい。 添加するときの形想はモノマー液そのもの又は乳 化剤を使ってエマルシヨンとしたもの何れでもよい。
エマルンヨンにおいて、 共重合体ミクロゲルが媒体中に分散している。 エマルシヨンの媒体としては、 水、 ならびに水溶性有機溶剤、 例えば、 メ タノール、 エタノール、 イソブロパノール等が挙げられる。 水と水溶性有 機溶剤との混合物を使用してよい。
重合温度は用いる開始剤の種類によって決められるべきであるが、 通常 4 0〜1 0 0て、 好ましくは 5 0〜9 (TCの範囲で行われる。 得られた共 重合体ミクロゲルは、 その平均粒経が 5〜1 0 0 0 nm、 好ましくは 1 0〜
5 0 Ο ηπの範囲のものが本発明の目的を達成する上で好ましい。
メラミン榭脂溶液へ配合する共重合体ミ クロゲルエマルションの量は、 固形分換算でメラミン樹脂 1 0 0重量部に対し 0. 2〜 3 0重量部が適当 である。 0. 2重量部未満の場合、 また 3 0重量部を越えた埸合成形時の 光沢の向上がない。 共重合体ミクロゲルエマルシヨンの量は、 固形分で 0. 2〜2 5重量部、 例えば 0. 2〜2 0重量部であってよい。
上記配合液は必要に応じ硬化促造剤、 離型剤、 無機又は有機の充填剤、 可塑剤、 分散剤、 増粘剤、 粘度翻整剤、 消泡剤、 防腐剤、 紫外線吸収剤等 通常使用される添加剤を含んでいてもよい。 また公知の水系のエマルショ ンを本発明の組成物の効果を損なわない範囲で添加することが出来る。 化粧扳は、 含浸用紙布にメラミン樹脂組成物を含浸させ、 乾燥後、 基材 に重ね、 プレス機で熱圧成形することによって作成される。
成形は通常のショートサイクルメラミンと同様、 冷却なしの H O T— Η O Tプレス法で行われる。 成形圧力は 1 0〜3 0 kgZcm2、 好ましくは 1 5〜2 5kg/cia2、 成形 &度は 1 3 0〜2 5 0 、 好ましくは 1 5 0〜 2 2 0で、 成形時間は 1 0秒〜 3 0分、 好ましくは 3 0秒〜 1 0分である。 含 用紙布としてはチタン紙、 薄葉紙、 強化紙、 クラフ ト紙、 セルロー ス紙く ポリエステル、 レーヨン、 アクリル、 ビニロン等の不繳布等が挙げ られる。 基材としてはパーチクルボード、 ベニヤ合板、 MD F (中密度雄 維板)、 スレート板、 珪酸カルシウム板、 アルミ板、 ステンレス板等が挙 げられる。
実施例
以下実施例によって本発明を説明する。 例中%は重 S基準である。
(ジァリル系エマルションの 19製)
一ジァリル系エマルシヨン 1一
攬拌器、 温度計、 コンデンサー、 ガス導入口及びサンプリング口を備え た 1 Lセパラブルフラスコ中へ次に示す材料を加え、 乳化剤水溶液を翻製 した。
ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ (第一ェ集製薬 (株) 製商品名 「ネ ォゲン R」) 7.2g イオン交換水 430g 別に次の組成の単量体混合物を用意した。
ジァリルフタレート (DAP) 90g(25%モノマー)
アクリル酸ェチル (EA) 261 g(72.5%モノマー) ァクリル酸 (AA) 9 g (2.5%モノマー) フラスコの内温を 80でに加熱し、 半月型撹拌 »で 30 ΟΓΡΒの拢拌下、 窒素置換を十分に行った後、 用意した単量体混合物の 10%を仕込み、 過 硫酸アンモニゥム 0.54 gをイオン交換水 10 gに溶かした水溶液を 加え 1時簡反応を行 t、、 統けて残り 90 %のモノマーを約 3時間かけて逐 次添加した (モノマー添加法)。 触媒添加から 80 で 9時間重合を行つ た。 得られたエマルシヨンは固形分濃度 45 %、重合率 DAP 97%、 E A100%、 平均粒径 127.3nmであった。
ここで重合率はガスクロマトグラフィー (カラム: CBP— 1) にて残 存 DAP及び E Aを測定し以下の計算で求めた。
重合率 (%)
= (仕込モノマ一重量一未反応モノマー重量) 100/仕込みモノマ一重量 平均粒径はレーザー粒径解析システム PHOT ON CORREL AT OR LPA-3000 (大塚電子 (株) ) を用いて測定した。
一ジァリル系エマルシヨン 2一
a拌器、 温度計、 コンデンサー、 ガス導入口及びサンブリングロを備え
た 1 Lセパラブルフラスコ中へ次に示す乳化剤水溶液を調製した。
ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ 1.92g
ィォン交換水 160 g
また別途、 以下に示す乳化モノマーを調製した。
DAP 160 g (50%モノマー)
EA 152g (47.5%モノマー)
AA 8 g (2.5%モノマー) ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ 4.48 g
イオン交換水 310g
フラスコの内温を 70 に加熱し、 半月型撹拌翼で 30 ΟΓΡΒの撞拌下、 窒素置換を十分に行った後、 乳化モノマーの 10%を仕込み、 過硫酸アン モニゥム 1.12 gをィォン交換水 10 gに溶かした溶液を加え 1時間反 応を行い、 铳けて残りの乳化モノマーを 4時間で逐次添加した (エマルシ s ン添加法)。 触媒添加から 9時間、 70ででの重合を行った。 得られたェ マルシヨンは固形分濃度 40%、 重合率 DAP 91.4%、 EA100 %、平均粒径 98. Innであった。
一ジァリル系エマルシヨン 3—
攬拌器、 温度計、 コンデンサー、 ガス導入口及びサンブリングロを備え た 1 Lセパラブルフラスコ中へ次に示す乳化剤水溶液を翻製した。
ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ 1.92g
イオン交換水 160g
また別途、 以下に示す乳化モノマーを調製した。
DAP 240 g(75%モノマー) 了タリ Λ酸 2-ェチルへキシル (2-EtHA) 80 g (25%モノマー) ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ 4.50 g
イオン交換水 310g
フラスコの内温を 70°Cに加熱し、 半月型拢拌 »で 30 OrpiDの撹拌下、 窒素置換を十分に行った後、 乳化モノマーの 10%を仕込み、 過硫酸アン そニゥム 1.12 gをイオン交換水 10 gに溶かした溶液を加え 1時間反 応を行い、 続けて残りの乳化モノマーを 4時間で逐次添加した (エマルショ ン添加法)。 触媒添加から 9時間、 70ででの重合を行った。 得られたェ マルシヨンは固形分濃度 40%、 重合率 DAP 87.3%. 2— E tH A1- 00%、 平均粒径 117. Οηπであった。
一ジァリル系エマルシヨン 4一
«拌器、 温度計、 コンデンサー、 ガス導入口及びサンブリングロを慊ぇ た 1 Lセパラブルフラスコ中へ次に示す乳化剤水溶液を調製した。
ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ 1.40g
イオン交換水 430 g
また別途、 以下に示す乳化モノマー A、 Bを绸製した。
乳化モノマー A
DAP 54 g(25%モノマー)
EA 60g(22.5%モノマー) ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ 1.6 g
イオン交換水 57g
乳化モノマー B
DAP 54g(25%モノマー)
EA 60 g(22.5%モノマー)
AA 12 g〔5%モノマー) ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ 1.8g
ィォン交換水 63 g
よって全体の配合比としては DAP (50%モノマー)、 EA (45%モ ノマー)、 AA (5%モノマー) である。
フラスコの内温を 70 に加熱し、 半月型撹拌翼で 300 rpnの撹拌下、 窒素置換を十分に行った後、 乳化モノマー Aの 20%を仕込み、 過硫酸ァ ンモニゥム 0.84 gをイオン交換水 10 gに溶かした溶液を加え 1時間 反応を行い、 統けて残りの乳化モノマー Aを 1.5時間で逐次添加した。 続けて乳化モノマー Bを 1.5時間で逐次添加した (エマルシヨン添加法)。 to媒添加から 9時間、 70°Cでの重合を行った。 得られたエマルシヨンは 固形分濃度 30%、 重合率 DAP 94.7%、 EA 100%、 平均粒径 84. Onmであった。
(含浸液の調製)
上記ジァリル系エマルシヨン 1、 2、 3、 4を急速硬化性の低圧成形用 メラミン榭脂 (メラミン 1モルに対するホルムアルデヒ ドの平均付加 J6が 2.8モル) へ特殊 ¾t化 (株) 製ロボミキサーで携拌しながら添加し、 含 浸樹脂液とした (E合は表 1参照)。
実施例 1〜11、 比較例 1〜3
(化粧板の製造)
秤量 80 g/m2の白色チタン紙を各配合の含浸榭脂液に、 樹脂付着量 60% (含浸紙重量基準) となるように含浸処理した後、 80^x 15分 乾燥し本発明の含漫紙を得た。 比較のためにジァリル系エマルシヨンを加 えない含浸樹脂液、 エマルシヨンの配合 Sが本発明範囲外の含浸樹脂液を 用いて実施例と同様にして含浸紙を調製した。 次にこれら含浸紙を用いて 化粧板を製造した。 基材としては厚さ 18ππηのパーチクルボードを用い、 平板プレスには黄銅クロムメツキ鏡面板を使用した。 成形は HOT— ΗΟ T成形を行った。 樹脂配合、 ブレス条件、 得られた化粧板の表面特性を表
1にまとめる。
ここで光沢は 6 0度入射、 6 0度測光のグロスメーター ((株)堀場製作 所製グロスチ ッカー I G— 3 2 0 ) を用いて測定した。 鉛筆硬度は J I S K 5 4 0 0に従い、 表面に傷を生じない鉛筆芯の硬さを調べた (ここ で凹みは傷から除外した)。 弓 Iき搔き硬度は特殊合板の日本農林規格 J A S— B試験に従い、 2 0 0 g荷重での傷の深さを測定した。 耐磨耗性は特 殊合板の曰本農林規格 J A S— A試験 ( 5 0 0 g荷重) に従つて行った。 耐汚染は化粧板面に赤および黒マジックインクでそれぞれマークし室温で 2 4時間放置後ェタノールで拭き取つた跡を観察して行った。 付着性は J I S K -+ 5 4 0 0に準じて X力ッ トセ口テープ法によって行った。 耐ァ ルカリ性は 5 %— N a O H水溶液の液滴を化粧板上に落とし、 3時間後の 変化を観察することによって行った。 耐汚染、 付着性および耐アルカリ性 において、 評価は合格 (変化なし) を〇、 不合格 (変化あり) を Xで示し た。
本発明の含 液を用い含浸紙を諷製し、 通常のショートサイクルメラミ ン化粧板と同様な成形条件で化粧板を成形したところ、 通常のショートサ イクルメラミ ン化粧板に比べて、 光沢と耐摩耗性が非常に優れることが分 かった 0
これら化粧板の表面を走査颥微銪で観察したところ、 通常品は表面にガ スが抜けた凹凸が目立っていたが、 本発明で得られた化粧板は表面が平滑 であった。
本発明の良好な光沢は表面の平滑性に、 良好な耐摩耗性はチタン紙模様 面より上に戧つた榭脂厚みに儼因していると考えられる。
通常高圧メラミンでは圧を高めることでガスによる表面凹凸の発生を押 さえ込んでいるが、 本発明品はミクロゲルエマルンヨンを配合する事で溶
融粘度が上昇し、 圧力が均等にかかり、 ガスによる表面凹凸の発生を押さ え込め、 しかも粘度増加に伴う榭脂厚増加が生じたのではないかと考えら れる。
表 1. 化桩扳製造デー タ 実施例】 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 比較例 1 2 3 エマ *シ^。. 1 1 1 1 1 2 2 3 4 4 4 - 1 1 配合 DAP 25 25 25 25 25 50 50 75 50 50 50 25 25
£A 72.572.572.572.572.547.547.5 45 45 45 72.572.5
2-EtHA 25
ΛΑ 2.5 2.5 2.5 2.5 2.5 2.5 2.5 5 5 5 2.5 2.5 含 S液配合 (固形分重量
メラミン樹脂液 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 エマ Αシ, 0.6 5 10 20 10 2.5 5 5 5 10 5 - 0.1 40
'レス条件
熱板 £度0;) 160 160 160 160 180 160 160 180 160 160 180 160 160 160 成形圧力 (kg/enり 15 15 15 15 15 15 15 15 15 15 15 15 15 15 成形時 Ra(nin) 6 6 6 6 1 6 6 1 6 6 1 6 6 6 表面
光沢 6) 87 92 110 87 110 10 105 106 102 108 1ひ 5 83 83 77 i& SX. 9H 8H 7H 7H 7H 8H 8H 8H 8H 8H gH 9H 9H 6H 引謹き gft ( 2.2 2.6 3.2 6.8 3.4 2.5 2.7 2.9 2.6 2.8 2.6 2.2 2.211.5 摩耗通 (回) 290 320 430 320 420 340 390 390 360 440 340 270 270 290 家耗量 (ng) 23 23 23 23 23 23 23 23 21 20 22 23 23 23 耐汚染 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 付 *性 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 射アル力 リ 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇
発明の効果
メラミ ン榭脂にジァリルフタレート系エマルションを配合することで、 良好な作業性を確保しつつ、 良好な光沢のある化粧板が得られる。 低圧成 形用メラミン樹脂を用いた埸合にも、 高圧成形用メラミ ン榭脂で得られる ような良好な光沢か得られる。