明 - 細 書 磁性流体を内包するマイクロカプセル及びその製造方法とその利用 技術分野
本発明は、 建築材料等の吸遮音化に有用な、 磁性流体を内包するマイクロカブ セル及びその製造方法に関する。
背景技術
従来、 建築材料等の吸遮音性を付与するために、 多孔質材料、 板状材料、 孔ぁ き板、 スリット、 共鳴器などの吸音材料、 P C板、 板ガラス、 鉛シート、 焼結金 属版、 軽量コンクリ一ト、 石膏ボードなどの単一材料或いは中空二重構造材ゃ積 層パネル構造材などの遮音材料が使用されている。
しかしながら、 薄板状の金属の場合には、 薄板状にした後、 所定の大きさや形 状に加工したり場合によっては立体成形をしたり、 更には組立 ·取付けという多 くの工程が必要である。 多孔質材料や発泡プラスチックは、 主として連続孔を有 するため、 局部荷重に対する抵抗性に劣り、 表面が粗く、 水や塵埃を吸着する、 また低中音域における吸音性に劣るという問題点もある。 塩化ビニルなどの合成 樹脂に金属充填剤や酸化鉄の粒子を混入した遮音シートは、 成形性に劣り、 脆い という問題もある。
低中音域における防音用としては、 例えば特開平 5— 2 7 9 5 6 9号公報に、 サンドィツチ状のパネルの内部空間に砂の粒子を充塡した防音パネルが開示され て 、る力く、 パネルの内部空間に隙間なく密に砂粒子を充填するのが困難であり、 また砂には重量があるので軽量化するのが困難という問題もある。 特開平 5— 2 7 9 5 6 9号公報には、 特定の圧力伝達性を有するシリコンゲル中にアルミノシ リケートなどの無機材料で作られた中空微小球体を混入した防振材、 特開平 4一 1 4 5 1 7 4号公報には中空状充塡剤を配合した塩化ビニルプラスチゾル組成物 が開示され、 特開平 7— 1 4 5 3 3 1号公報には、 加熱により膨張する有機中空 充塡剤或いは特定量の発泡剤を水系塗料組成物に配合した車両部材用の水系塗料 が開示されているが、 いずれも 1 0 0 H z以下の防振 '制振を目的にするもので、
吸遮音性に関する教示はない。—
発明の開示
本発明は、 懸かる課題を解決するものである。 即ち、 本発明の磁性流体内包マ イク口カプセルは、 外殻及びそれに内包される磁性流体からなり、 該磁性流体は 5〜 2 0 0 n mの平均粒径を有する磁性体微粒子を疎水性有機溶媒に分散させた ものであり、 外殻が熱可塑性樹脂である。 また、 本発明の熱膨張性マイクロカブ セルは、 外殻及びそれに内包される磁性流体及び疎水性液状発泡剤からなり、 該 磁性流体は、 5〜2 0 0 n mの平均粒径を有する磁性体微粒子を疎水性有機溶媒 に分散させたものであり、 外殻が熱可塑性樹脂である。 更に、 本発明の中空マイ クロカプセルは、 外殻及びその内部に有する磁性流体及び空胞からなり、 該磁性 流体は 5〜2 0 0 n mの平均粒径を有する磁性体微粒子を疎水性有機溶媒に分散 させたものであり、 外殻が熱可塑性樹脂である。 特に、 磁性流体が 1 . 0〜1 . 6の比重 (2 0 °C) を有し、 かつ空胞が 5〜 3 0 0 mの大きさである中空マイ クロカプセルは、 低中高音全域で吸遮音性に優れ、 好ましい。 更に、 本発明の塗 料組成物は、 これら磁性流体内包のマイクロカプセルを少なくとも一種混合した ことを特徴とする。
また、 本発明の熱膨張性マイクロカプセルの製造方法は、 5〜2 0 0 n mの平 均粒径を有する磁性体微粒子を疎水性有機溶媒に分散させて磁性流体を得、 該磁 性流体を疎水性液状発泡剤および重合性モノマ一と混合して疎水性混合物 (a) を 調製し、 コロイダルシリカを水に分散させて水性混合物(b) を得、 該疎水性混合 物と該水性混合物を混合し、 懸濁重合することからなる。
本発明に用いる磁性流体は、 例えば、 アルカリ水溶液の P Hを 1 0以上に維持 しながら、 強磁性体を形成し得る金属の塩の水溶液を加え、 強磁性微粒子分散液 を形成し、 該強磁性微粒子表面に実質上単分子層を形成する量の炭素数 1 8以上 の脂肪族不飽和カルボン酸と炭素数 7以上の脂環式カルボン酸の混合脂肪酸の塩 水溶液を混合し、 次いで酸を用いて P Hを 6以下に調整してカルボン酸吸着疎水 性強磁性微粒子分散物を得、 これに疎水性有機溶媒を加えてカルボン酸吸着疎水 性強磁性微粒子を疎水性有機溶媒層に移行させることにより好適に製造できる。 強磁性体を形成し得る金属の塩は限定的ではないが第一鉄、 第二鉄、 亜鉛、 マ
ンガン、 ニッケル、 コバルト、 -カルシウム、 銅等の水溶性の塩、 例えば塩化物、 硫酸塩等である。 上記の塩水溶液を攪拌下、 アルカリ水溶液に加え、 上記金属の 酸化物を形成させる。 金属酸化物は、 フェライ 卜、 マグネタイト等であり、 例え ば FeO · F e 2 03 (n) F e 0 π> - Ζ ηθ ,„, · F e 2 03 .
MnO n) - Ζ ηθ ,η» · F e 2 03 . N i O ,,-„, · Z n O (n) ·
F e 2 03 C oO„-„, · FeO,n) · F e 2 03 等が例示される。 粒子径は 約 5 200 nmにするのが好ましい。 5 n m未満では飽和磁化が低下すること があり、 一方 200 nmを超えると分散安定性が低下することがある。 強磁性微 粒子分散液中の磁性体粒子の含量は 2 15重量%程度に調整するのが好ましい c 強磁性微粒子表面に吸着させるカルボン酸の種類および量は重要である。 カル ボン酸は炭素数 1 8以上の脂肪族不飽和カルボン酸と炭素数 7以上の脂環式カル ボン酸の混合物を用いるのが好ましい。 脂肪酸不飽和カルボン酸としてはォレイ ン酸、 リノール酸、 エライジン酸、 エル力酸等が例示されるが、 分子量の大きい もの、 特にエル力酸が好ましい。 脂環式カルボン酸はナフテン酸、 ァビエチン酸 等が例示されるが、 ナフテン酸、 特に酸価 100 300、 好ましくは 160 240のナフテン酸が好ましい。
脂肪族不飽和カルボン酸と脂環式力ルポン酸との比は、 磁性体粒子を分散させ る疎水性有機溶媒の種類によって変えることができる。 疎水性有機溶媒が脂環式 化合物や芳香族化合物を多く含むときは脂環式カルボン酸を多く使用するのが好 ましい。 両者の配合比は重量で 2ノ 8 8 2 (脂肪族 Z脂環式) の範囲で選択 するのが好ましい。
以上のごとき混合力ルポン酸の使用によつて磁性体粒子表面に、 緻密な力ルポ ン酸層が形成され生成した磁性流体の分散安定性が著しく向上する。
脂肪族不飽和カルボン酸および脂環式力ルポン酸、 特にエル力酸とナフテン酸 の組合わせにより、 かつまたその配合比を適当に調整することによって、 磁性体 粒子の疎水性有機溶剤への移行を乳化することなく容易に達成することができる。 また得られた磁性流体中の含水量も低く、 脱水工程中に生ずる磁性体粒子の酸化 及び副生塩の混入も殆んどなくすことが可能である。 さらにまた、 得られた磁性 流体の熱安定性が著しく向上する。
力ルポン酸の使用量は磁性体粒子表面に実質上カルボン酸の単分子膜が形成さ れる量が好ましい。 これよりカルボン酸の量が多くなるに従って生成した磁性流 体の粘度が上昇することがありこのため磁性体粒子を多く含む磁性流体が得難く なることがある。 またそれより量が少なくなるに従つて磁性体粒子の疎水性溶媒 への移行が不完全になることがあり、 また生成した磁性流体の分散安定性が低下 することがある。
疎水性有機溶媒としては所望の溶媒を適宜使用し得るが、 好ましくは n—へキ サン、 シクロへキサン、 ケロシン、 パラフィ ン油、 マシン油、 モーター油、 潤滑 油等の炭化水素系およびハイ ドロフルォロカーボン、 パーフルォロカーボン、 パ 一フルォロエーテル、 ハイド口フルォロエーテル等のフッ素系の溶剤であり、 磁 性体粒子含有量 2〜 55重量% (灰分換算) で 1 0〜30 c p s (20°C) 程度 の低粘度でしかも分散安定性の良 、磁性流体が得られる。
外殻の熱可塑性樹脂を合成するための重合性モノマーとしては、 (メタ) ァク リル酸、 イタコン酸、 シトラコン酸、 マレイン酸、 フマル酸、 ビニル安息香酸; それらのエステル類、 アミ ド類、 二トリル類;スチレン、 メチルスチレン、 ェチ ルスチレン、 クロロスチレン等のビニル芳香族類;塩化ビニル、 酢酸ビニル等の ビニル化合物;塩化ビニリデン等のビニリデン化合物; ジビニルベンゼン、 ィソ プレン、 クロ口プレン、 ブタジエン等のジェン類等が好ましく例示される。 特に 好ましい重合性モノマーは、 (メタ) アタリノレ酸とそれらのエステル類、 二トリ ル類、 ビニリデン化合物であり、 これらのホモポリマー及びコボリマ一が熱可塑 性でガスバリァ一性を有するので、 熱可塑性樹脂として特に好ましい。
竦水性液状発泡剤としては、 例えばェタン、 エチレン、 プロパン、 プロペン、 ブタン、 イソブタン、 ブテン、 イソブテン、 ペンタン、 イソペンタン、 ネオペン タン、 へキサン、 ヘプタン等の低分子量炭化水素および CC 13 F、
C C 12 F2 、 C C 1 F 3 、 C C 1 F2 -CC 1 F2 等のクロ口フルォロカーボ ン、 CH2 FCF3 、 CH3 CHF2 、 CHF2 C F:< 等のハイ ドロフルォロカ —ボン、 C5 F 、 C6 等のパ一フルォロカ一ボン、 C4 H9 OCH3 、 C, H« O C 2 等のハイ ド口フルォロエーテル、 テトラメチルシラン、 トリ メチルェチルシラン等のシラン化合物等が例示される。 特に好ましいものは低沸
点有機溶剤であり、 例えば、 ブテン、 イソブタン、 イソブテン、 ペンタン、 イソ ペンタン、 ネオペンタン等、 沸点— 2 0〜十 5 0 °Cの低分子量炭化水素である。 尚、 疎水性液状発泡剤がへキサンであるものは、 磁性体微粒子を分散する疎水性 有機溶媒にもなり、 好ましい。
平均粒径が 1 0 z m以下のマイクロカプセル又は熱膨張性マイクロカプセルを 製造する場合には、 重合系中に親水基と長鎖炭化水素基を有する化合物を存在さ せることが好ましい。 親水基と長鎖炭化水素基を有する化合物としては、 長鎖ァ ルコール、 長鎖脂肪酸、 長鎖ァミ ン、 長鎖アミ ド、 多価アルコールと長鎖脂肪酸 とのエステル等が好ましくは例示される。 長鎖炭化水素基としては炭素数 8〜 1 8のものが好ましく、 更に別の置換基例えばハロゲン等を有していても良い。 水 性混合物に炭素数 8〜1 8の長鎖アルコールを添加した場合は、 粒子径の揃った マイクロカプセルが製造でき、 より好ましい。
親水基と長鎖炭化水素基とを有する化合物は重合性単量体 1 0 0重量部当り、 好ましくは 0 . 1〜1 0重量部、 より好ましくは 0 . 5〜5重量部用いる。 この 化合物は、 単量体に溶解して、 あるいは低沸点有機溶剤に溶解して用いてもよく、 あるいは、 両者とは独立して単独に水性媒体中に添加してもよい。
0 . 1重量部未満では、 通常の攪拌力で 1 0 m以下の小粒径マイクロカプセ ルを製造することが困難な場合がある。
マイクロカプセル化の方法自体は、 上記の磁性流体を用いる以外、 従来の方法 を採用し得る。 即ち、 磁性流体と重合性単量体及び必要により疎水性液状発泡剤 を重合触媒と、 更に必要により親水基と長鎖炭化水素基を有する化合物の存在下、 水に懸濁させるか、 あるいは、 単量体を疎水性原料物質の懸濁する水性媒体中に 徐々に添加しながら重合してもよい。 あるいは、 両者の混合液を徐々に反応系に 添加しながら重合してもよい。 重合は、 好ましくは、 不活性ガスで置換したォー トクレーブ中で 4 0〜8 0 °Cの好ましい温度で行なう。 重合触媒は、 通常使用さ れるラジカル重合開始剤、 例えば、 過酸化べンゾィル、 ターシャリーブチルバ一 ベンゾェ一ト、 クメンヒ ドロパーォキシド、 夕ーシャリーブチルパーアセテート、 過酸化ラウリル、 ジイソプロピルバーオキシジカーボネ一ト等の過酸化物触媒や ァゾビスジメチルバレロニトリル、 ァゾビスィソブチロニトリル等のァゾニトリ
ル化合物ゃァゾアミ ド化合物、 アルキルァゾ化合物といったァゾ化合物が例示さ れる。
単量体および低沸点有機溶剤を懸濁させるため、 懸濁剤例えばメチルセルロー ス、 ヒ ドロキシメチルセルロース、 カルボキシメチルセルロース、 コロイダルシ リカ等を用いてもよい。 懸濁は、 強攪拌下で行なうのが好ましい。 攪拌は、 攪拌 機の種類、 反応容器の大きさ、 形状および所望のマイクロカプセルの粒径によつ ても異なる力 \ T. K (特殊機化 K. K. ) ホモミクサ一等のホモジナイザーを 用いて懸濁させるのが好ましく、 特殊機化 K. K. ホモジナイザーを用いた場合 は 3 0 0 0〜1 0 0 0 0 r . p . m程度が好ましい。
また、 本発明の中空マイクロカプセルの製造方法は、 上記熱膨張性マイクロ力 プセルを疎水性液状発泡剤の沸点より高 、温度で熱膨張させることからなる。 又、 疎水性液状発泡剤の沸点より低い温度で予備加熱し、 更に熱膨張させた後急冷却 した場合は、 樹脂との混練 ·加熱成形などの後加工において変形や破枠されにく い中空マイクロカプセルを製造することができ、 好ましい。 つまり、 本発明の中 空マイクロカプセルは、 上記の方法で製造した熱膨張性マイクロカプセルを定法 により加熱することにより得られる力く、 好ましくは膨張温度より高い沸点を有す る液体中に分散してスラリーとし、 次いでこのスラリ一を膨張温度以上に加熱し て膨張させた後、 膨張温度以下に急冷却することにより、 得られる。
また、 炭酸カルシウム、 タルク、 酸化チタン等の無機粒子と混合した場合は、 融着を防止しながら、 熱膨張させて流動性の良い中空マイクロカプセルを製造す ることもでき、 体積膨張倍率は、 好ましくは 2〜2 0 0倍、 より好ましくは 3〜 1 0 0倍になるように、 疎水性液状発泡剤の配合量をコントロールしてもよい。 2倍未満では空胞による軽量化の効果が充分でないことがあり、 一方 2 0 0倍を 超えると中空マイクロ力プセルが外力により変形し易くなることがある。 磁性流 体が 1 . 0〜し 6の比重 (2 0 °C) を有し、 かつ空胞が 5〜3 0 0 i mの大き さである中空マイクロカプセルは、 低中高音全域で吸遮音性に優れ、 好ましい。 これら本発明のマイクロカプセルの好適な用途は、 これらのマイクロカプセル を榭脂ゃ塗料などに又は接着剤で紙、 織物ゃ不織布などの繊維布、 榭脂シートに 付着せしめたシート状物を木板、 石膏ボード、 ラスボ一ド、 コンクリートパネル、
鉄板などの金属板、 フレキシボ一ドなどの貼合材に積層した吸遮音性複合板であ り、 電気製品、 自動車等の輸送機器、 建築材料等の吸遮音化に有用である。 また、 本発明のマイクロカプセルを使用したシート状物や建築材料は、 軽量、 釘うちが 可能、 表面が滑らか、 局部荷重に対する抵抗性があるなどの特徴を有する。 熱可 塑性樹脂に本発明の中空マイクロカプセルを含有させる場合には、 混練りすると きは変形しないように比較的小粒径の 5 0 m以下のもの、 また混練 ·成形の温 度が 1 5 0°C以上のときは、 予熱処理し次いで熱膨張させた、 ガス抜けしないも のを使用することが好ましい。 更に、 本発明のマイクロカプセルは、 磁性流体を 内包しているので電磁波吸収効果もあり、 電波吸収体用材料としても有用である。 発明を実施するための最良の形態
以下、 実施例及び比較例によって本発明をさらに詳細に説明する力く、 本発明は これらに限定されるものではない。 なお、 評価方法は次のとおりである。
吸遮音性:中心周波数 1 2 5 Hz, 5 0 0 Hz, 1 0 0 0 H z, 2 0 0 0 Hz に対する音響透過損失を J I S A 1 4 1 6に基づき測定する。
比較例 1
塩化ビニル樹脂 1 0 0重量部に対し、 難燃可塑剤 5 0重量部を混入し、 定法に より、 塩化ビニル系樹脂シート (厚さ 0. 9 m 面密度 2. 3) を作製した。 比較例 2
塩化ビニル樹脂 1 0 0重量部に対し、 難燃可塑剤 5 0重量部と粒径 2 5 nmの マグネタイト 6 0 0重量部を混入し、 定法により、 酸化鉄粉人り塩化ビニル系榭 脂シート (厚さ 0読, 面密度 3. 3) を作製した。 このシートは局部荷重に 対し割れやすく、 また表面が粗であった。
実施例 1
まず、 以下の方法で油性混合物と水性混合物を調整した。
油性混合物の成分と配合量 (重量部)
塩化ビニリデン (1 8 0) 、 アクリロニトリル ( 1 2 0) 、 P E G # 2 0 0 ジァクリレー卜 (1. 2) 、 ジイソプロピルパ一ォキシジカーボネート (3) 、 磁性流体 (粒径 1 0 nmのナフテン酸吸着マグネタイト、 パラフィン油に分散、 マグネタイ卜の含有量 (灰分換算) 4 2重量%、 比重 3) (1 2)
水性混合物 (PH 3) の成分と配合量 (重量部)
イオン交換水 (6 0 0 ) 、 コロイダルシリカ分散液 (固形分 2 0 %) ( 1 3 0) 、 ジェタノールァミン一アジピン酸縮合物の 5 0 %水溶液 ( 1. 7 ) 上記の油性混合物と水性混合物を混合した後、 ホモミキサー (特殊機化 (株) 製 "M型" ) を用いて 4 0 0 0 r pm、 1 1 0秒間分散させ、 窒素置換した。 2 リットルのォートクレーブ中で圧力 3から 4 k gZcm2 、 温度 5 5°Cで 2 0時 間重合した。 得られた磁性流体内包のマイクロカプセル (MC 1) は、 平均粒径 2 0〃m、 マグネタイトの含有量 1. 4重量%、 比重 1. 3であった。
次に、 マイクロカプセル (MC 1) 1 5 0重量部をマグネタイ卜 6 0 0重量部 に替えて用いる以外、 比較例 2と同様にして吸遮音性塩化ビニル系樹脂シート
(厚さし 8 mm, 面密度 2. 3) を作製した。
実施例 2
実施例 1において、 油性混合物にイソペンタン (4 5) を配合して用い、 ホモ ミキサーの回転数を 8 0 00 r pmに変更する以外同様にして、 熱膨張性マイク 口カプセル (MC 2、 平均粒径 8 μπκ 磁性流体の含有量 3. 3重量%、 比重し
1 5、 最高膨張倍率 (平均粒径) 4. 6倍) を製造した。
次に、 炭酸カルシウム粉末と混合して熱膨張性マイクロカプセル (MC 2) を
8 0 °Cの熱風中で 6 0秒予熱した後、 1 4 5 °Cの熱風中で 3 0秒加熱して熱膨張 させて平均粒径 3 6〃mの中空マイクロカプセル (MC 3) を得た。 この中空マ イク口カプセル (MC 3) 1 0 0重量部をマグネタイト 6 0 0重量部に替えて用 いる以外、 比較例 2と同様にして吸遮音性塩化ビニル系樹脂シート (厚さ 3. 0 mm, 面密度 0. 1 1 ) を作製した。
実施例 3
実施例 2において、 磁性流体 (ナフテン酸吸着マグネタイトをアルキルナフタ リンに分散、 マグネタイ卜の含有量 4 5重量%、 比重し 5) を用いる以外同様 にして、 熱膨張性マイクロカプセル (MC 4) 及びその中空マイクロカプセル (MC 5、 平均粒径 3 6〃m) と吸遮音性塩化ビニル系樹脂シートを製造した。 実施例 4
実施例 2において、 磁性流体 (粒径 2 5 nmのナフテン酸吸着マグネタイ トを
アルキルナフタリンに分散、 マグネタイ 卜の含有量 4 5重量%、 比重 6) を 用いる以外同様にして、 熱膨張性マイクロカプセル (MC 6) 、 及びその中空マ イク口カプセル (MC 7、 平均粒径 3 6 πι) と吸遮音性塩化ビニル系樹脂シー トを製造した。
表 1 中空マイクロカプセル及びシ一ト状物の吸遮音性
L M Ν Λ
ァス 卜 0. 比 fOT 比 l¾W2 ¾施例 1 ¾顯2実施例 3実施例 4
磁性流体内包 HC1 MC3: MC5: MC7: マイタ。カプセル 中空 中空 中空 平均 i圣 ( j"m) 20 36 36 36 磁性体粒子の
含有量(重 ¾ (0) (100) 1.4 1.4 1.5 1.5
塩化 ル系樹脂シ-ト
磁性 立子の
含有量 (SIX) 0 80 0.7 0.5 0.5 0.5
(mm) 1.8 1.0 1.8 3.0 3.0 3.0 面密度 (kg/a2) 2.3 3.3 2.3 0. 11 0.11 0.11 吸遮音性 (dB)
125Ηζに対する
: 1ϋ損失 8 Π 17 19 20 20
500Hz に対する
m 14 16 21 24 24 25
1000Hzに対する
腿員失 19 21 24 28 28 28
2000Hzに対する
透過損失 24 25 28 32 33 33 ί
実施例 5〜 1 2、 比較例 3 1 0
(塗料作成)
実施例および比較例の処方による塗料を作成し、 それぞれ粘度約 4 0 0 0 0 C P Sに調整した。
1. 磁性流体内包熱膨張性マイクロカプセル:
実施例 1において、 油性混合物にイソペンタン (4 5) を配合し、 塩化ビニ リデン (1 2 0) とアクリロニトリル (1 8 0) に変更する以外同様にして、 熱膨張性マイクロカプセル (MC 8) を得た。
磁性流体: 6 w t %
マグネタイ トの含有量: 2. 5 w t %
平均粒径: 2 0 Z m
最高膨張倍率 (平均粒径) : 2. 5倍
2. 熱膨張性マイクロカプセル:
前記において、 油性混合物に磁性流体を配合しない以外同様にして、 熱膨張 性マイクロカプセル (MC 9) を得た。
平均粒径: 2 0 m
最高膨張倍率 (平均粒径) : 2. 5倍
3. 磁性流体内包マイクロカプセル発泡体:
磁性流体内包熱膨張性マイクロカプセル (MC 8) を 8 0°Cの熱風中で 6 0 秒予備加熱した後、 1 5 0での熱風中で 1分加熱して熱膨張させた (MC 1 0) o
マグネタイ トの含有量: 2. 5wt%
平均粒径: 5 0 / m
4. マイクロカプセル発泡体:
熱膨張性マイクロ力プセル (M C 9 ) を 8 0 °Cの熱風中で 6 0秒予備加熱し た後、 1 5 0°Cの熱風中で 1分加熱して熱膨張させた (MC 1 1) 。
平均粒径: 5 0 m
5. ペースト用塩化ビニル樹脂:
新第一塩ビ株式会社製、 Z E S T— 3 8 J
6. ァクリルェマルジョン樹脂:
日本触媒株式会社製、 ァクリセッ ト 1 1 0 E (固形分: 5 4 %)
7. 炭酸カルシウム :
白石カルシウム株式会社製、 白艷華 CCR
8. シリカゲル:
日本アロエジル株式会社製、 A— 2 0 0
9. アルカリ溶解性アクリルェマルジヨン :
日本アクリル株式会社製、 プライマル AS E— 6 0
1 0. ポリアミ ド樹脂:
ヘンケル白水株式会社製、 バーサミ ド 3 3 5を粉砕し 1 0 0メッシュパスさ せたもの
1 1. 磁性流体:
粒径 1 0 nmのナフテン酸吸着マグネタイ 卜をパラフィン油に分散したもの、 マグネタイ トの含有量ノ灰分換算 4 2w t %、 比重 1. 3
(塗装)
それぞれの塗料を厚さ 0. 8 mmのカチオン電着塗装を施された基材鋼板の上 にエアレスポンプを用いて熱膨張性マイクロカプセル配合塗料は塗装膜厚 4 0 0 //mにスプレー塗装し、 熱膨張性マイクロカプセルを膨張させた発泡体を配合し た塗料については塗装膜厚 8 0 0 mにスプレー塗装した。 次いで、 塗工した鋼 板をオーブン中で 1 4 0°CX 3 0分間焼き付けた。
得られた塗膜について以下の方法で測定を行った。 その結果、 本発明の磁性流 体内包のマイクロカプセルを混入した耐チッビング塗料から、 吸遮音性に優れた 耐チッピング塗膜が形成できることが判つた。
塗膜表面膨れ
焼き付け後の塗膜の表面膨れの有無を確認した。
表面膨れ〜〇:無し、 △:若干有、 X :有
塗膜割れ
焼き付け後の塗膜の塗膜割れの有無を確認した。
〇:塗膜割れ無し、 △:若干有、 X :有
塗膜伸び (%) - 焼き付け後の塗膜の、 塗膜伸び (%) を J I S K7 1 27に従って測定した。 試験片: 2号ダンベル、 塗膜厚: 0. 7mm、 標線距離: 2 5 mm, つかみ具 間距離: 80 mm, 引っ張り速度: 50 mm/m i n。
耐チッビング性
焼き付け後の塗工面を上にして 4 5° の角度に固定し、 この塗装面に、 垂直に 立てた内径 20 mm長さ 2 mの塩化ビニルパイプの下端をあて、 上端から J I S
M— 4ナツ トを落下させた。 試料の素地が露出した時点での総ナツト重量で耐 チッビング性を表わした。
実施例 1 3
実施例 9において使用した磁性流体内包の熱膨張性マイクロカプセル (MC 8) 配合した塩化ビニルプラスチゾルを、 ガラス繊維を用いた肉厚 3 mmの F R P板 に、 塗装膜厚 l mmに塗装し、 1 40°Cx 1 0分加熱発泡させて 2 mmの塗膜を 得た。 もとの FRP板と、 得られた FRP塗装板を 77 mm0の同軸管に加工し、 同軸管テストにより電磁波透過損失を測定した結果、 FRP塗装板によれば 90 0 MH z以上で透過損失が認められ、 2000MHzで一 2 d Bを得た。 これに 対してもとの F R P板では透過損失は認められなかった。
表 2 磁性流体内包のマイクロカプセルを混入した塗料及び塗胰の評価
ァス ト o. 実施例 比 例
5 6 7 8 3 4 5 6 磁性 体内包熟 ΒΙί張性マイクロカブセノレ 0 6 0 0 0 0 0 0 熱 K張性マイクロカブセノレ (MC9〕 0 0 0 0 6 6 0 0 磁性流体内包マイクロカァセル発泡体 (MC10) 0 0 6 6 0 0 0 0 マイクロカプセル発泡体 (MC11) 0 0 0 0 0 0 6 6 ペース 卜用塩化ヒニル樹脂 25 0 25 0 25 0 25 0 ァクリノレェマルジョ ン樹 flg 0 65 0 65 0 65 0 65 可塑 : ンイソノ二ノレフタレー ト 25 0 25 0 25 0 25 0 充塡剤:炭酸カノレシゥ厶 30 34 30 34 30 34 30 34 カーボンブラック 4 4 4 4 4 4 4 4 增粘 : ンリカケノレ 5 10 5 10 5 10 5 10 ァノレ力リ溶解性ァク リノレエマノレジョン 0 5 0 5 0 5 0 5 補強剤: ポリアミ ド榭脂 5 5 5 5 5 5 5 5 造膜助剤: セロソルブァセチ一卜 0 1 0 1 0 1 0 1 磁性流体 0 0 0 0 0. 53 0 0. 53 0 マグネタイ 卜、 粒径 25nra 0 0 0 0 0 0. 24 0 0. 24 水 0 37 0 37 0 37 0 37 合計 (重 S部) 100 167 100 167 101 167 101 167 固形分 (wt%) 100 60 100 60 100 60 100 60 磁性体 ί立子の含有率 (wt %) 0. 24 0. 24 0. 24 0. 24 0. 24 0. 24 0. 24 0. 24 塗膜比重 1. 05 1. 03 1. 06 1. 02 1. 01 1. 05 1. 03 1. 06 feS- 0. 7 0. 7 0. 7 0. T 0. 7 0. 7 0. 7 0. 7 表面膨れ 塗膜割れ O/ O 〇Z〇 〇Z〇 O/ O ΔΖΔ 〇ノ Δ Ο/Δ Ο/Δ 塗胰伸び (%) 105 102 110 107 88 75 85 78 耐チッビング性 (kg) 65 62 68 60 60 58 60 56 吸遮音性 (dB)
125Hz に対する音響透過 «失 6 7 7 6 3 2 3 3
500Hz に対する音響透適損失 11 . 12 11 13 8 8 9 6
1000Hzに対する音» 過搔失 18 18 19 19 11 10 12 13
2000Hzに対する音響透 «振失 24 21 22 22 13 11 12 13
表 3 磁性流体內包のマイクロカブセルを混入した塗料及び塗膜の評価
Γ •tじ攀乂 tE\'J\
y 1U 11 J 8 9 10 磁性 Z¾ffP¾S2熟 性マイクロカブセノレ (MC8) 10 10 0 0 0 0 0 0 熟 Ι3Ιί¾δ性マイクロ力ゾセノレ (MC9) U 0 0 0 6 6 0 0 磁性流体内包マイクロカプセノレ発泡体 (MC10) 0 0 10 10 0 0 0 0 マ クロカブセノレ発泡体 (MC11) 0 0 0 0 0 0 6 6 ス 卜用 ^ai匕ヒ メレ樹 8旨 25 0 25 0 25 0 25 0 f フ ノレエマノレンョ ン樹 8旨 0 65 0 65 0 65 0 65 塑 : ン ソノーノレフタレ 卜 25 0 25 0 25 0 25 0
5E¾S2Rj:炭酸力ノレンゥム 2G 30 26 30 30 34 30 34 ホノフフック 4 4 4 4 4 4 4 4
*Sf6iri : ンリカゲノレ 5 10 5 10 5 10 5 10 ルカ リ浴 $性ァク リ ノレエマノレンョ ノ 0 5 0 5 0 5 0 5
?1強 : ポリ 尸 卜 ¾} 5 5 5 5 5 5 5 5 f s}m : セ口ソソレフ セ ^ 卜 0 1 0 1 0 1 0 1
0 0 0 0 0 0 0 0 マグネタイ ト、 fiM圣 25ππι 0 0 0 0 0 0 0 0 水 0 37 0 37 0 37 0 37 合き十 (重量部) 100 167 100 167 100 167 100 167 固 分 (wt %) 100 60 100 60 100 60 100 60 磁性体 ナの含有率 (wt%) 0. 40 0. 40 0. 40 0. 40 0 0 0 0 膜比重 1. 00 0. 99 1. 01 1. 00 1. 02 1. 01 1. 02 1. 02 n rs U. n
f U. U. i u. / U. y). ί Λ 表面膨れ/塗膜釗れ 〇z〇 〇/〇 O/ O/O 〇 〇 〇/〇 O/O O/O 塗膜伸び (%) 100 101 102 101 105 103 106 103 耐チッビング性 (kg) 66 62 65 68 69 68 74 69 吸遮音性 (dB)
125Hz に対する音響透過損失 8 9 9 8 4 3 4 3
500Hz に対する音響透過損失 12 14 15 16 7 7 8 6
1000H zに対する音響 «損失 25 26 29 28 11 11 12 11
2000Hzに対する音響透遇損失 29 28 29 30 13 12 13 12
産業上の利用可能性 .
本発明の磁性流体を内包するマイクロカプセル熱膨張性マイクロカプセル、 中 空マイクロカプセル、 及びこれらを樹脂や塗料に混入又は接着剤で付着したシ一 ト状物は、 吸遮音性に優れており、 また、 局部荷重に対する抵抗性があり、 表面 が滑らかで水や塵埃も吸着しないという特徴を有し、 電気製品、 自動車等の輸送 機器、 建築材料等の吸遮音化に有用である。