WO1996038051A1

WO1996038051A1 - Fowl eggs with high content of highly unsaturated fatty acids, process for producing the same, and use thereof

Info

Publication number: WO1996038051A1
Application number: PCT/JP1996/001453
Authority: WO
Inventors: Kengo Akimoto; Kenichi Higashiyama; Takafumi Ishihara; Teruyuki Kanada; Yoshiharu Tanaka; Motoharu Arai
Original assignee: NOF Corp; Bizen Chemical Co Ltd; Suntory Ltd
Current assignee: NOF Corp; Bizen Chemical Co Ltd; Suntory Ltd
Priority date: 1995-05-30
Filing date: 1996-05-29
Publication date: 1996-12-05
Anticipated expiration: 1997-11-30
Also published as: ATE303726T1; CN1089561C; DE69635154D1; DE69635154T2; NZ308652A; US6432468B1; EP0775449A4; EP0775449B8; CA2196205C; KR970704361A; IL118472A; ES2244970T3; TW486365B; AU694042B2; KR100277808B1; DK0775449T3; AU5844496A; CA2196205A1; IL118472A0; MY121221A

Description

明細書高度不飽和脂肪酸高含有家禽卵及びその生産方法並びにその使用技術分野

本発明は、 ω 6系高度不飽和脂肪酸及び所望によりさらに ω 3系高度不飽和脂肪酸を与えて飼育した採卵用家禽のァラキドン酸及び所望によりさらにドコサへキサェン酸高含有家禽卵及びその生産方法、該家禽卵から得られるァラキドン酸及び所望によりさらにドコサへキサェン酸高含有油脂、並びにその製造方法並びにその利用法に関するものである。背景技術

卵は栄養価が高く、バランスのとれた栄養成分が含まれた優れた食品であるがコレステロール含有率が高いので、その摂取量を制限しなければならない。そこで、近年卵中に種々の薬剤を含有せしめて血中コレステロールの上昇を抑制しょうとする研究が行われ、多くの研究が報告されている。

一方、魚油中に含まれている ω 3系高度不飽和脂肪酸が血中コレステロールを減少させる作用を有することが報告されて以来（特開昭 54 - 154533 号公報）、 ω 3系高度不飽和脂肪酸が含まれる魚油を添加した飼料で採卵用家禽を飼育することにより、家禽卵の卵黄中にドコサへキサェン酸ゃエイコサペンタエン酸を多く含ませる技術が開発されている（特公平 3 - 36493 号公報）。

しかし、血中コレステロールを減少させる作用が報告されているのは ω 3系高度不飽和脂肪酸に限られたものではなく、ァ— リノレン酸（Agr i c. B i o l . Chem. , 50， 2483 -2491 ( 1986) ) 、ジホモ— ァ一リノレン酸及びァラキドン酸（「肝疾患の脂質代謝」，中外医学社， 1994， pp.127- 130) 等の ω 6系高度不飽和脂肪酸にも認められる。しかしながら、 ω 6系高度不飽和脂肪酸、特にァラキドン酸を卵中に多く含ませる方法はいまだ開発されていない。さらに、近年、 ω 6系高度不飽和脂肪酸と ω3 系高度不飽和脂肪酸の比率が問題にされるようになり、従来の卵黄中のエイコサペンタエン酸あるいはドコサへキサェン酸を多く含ませる技術から、 ω 6系高度不飽和脂肪酸と ω 3系高度不飽和脂肪酸をバランスよく卵黄中に含ませる方法が強く望まれている。

このような中、日本人の栄養所要量（第五次改訂）の脂質摂取についての項目の脂肪酸摂取量で「 η— 6系（ω 6系）脂肪酸と η — 3系（ω 3系）脂肪酸との摂取比率については一定した見解は得られていない。日本人の栄養調査からおおよそ 4 ： 1程度の比率で摂取している者が多いことが示されており、現段階ではこの程度の比率が適当であるとおもわれる。」と記載されている（厚生省保健医療局健康増進栄養課監修：「第五次改訂日本人の栄養所要量」，第一出版， 1994， pp.56-58) 。

また近年、ァラキドン酸及びドコサへキサェン酸は同じく母乳中に含まれており、乳児の発育に役立つとの報告がある（「 Advances in Polyunsaturated Fatty Acid Research 」， Elsevier Science Publishers, 1993， pp.261-264 ) 。さらに、胎児の身長や脳の発育における重要性が報告されている（Proc. Natl. Acad. Sci. USA ， 90， 1073-1077 (1993), Lancet, 344, 1319-1322 (1994) ) 。

そこで、母乳と調製粉乳の脂肪酸組成の大きな違いであるァラキドン酸及びドコサへキサェン酸を調製粉乳に添加しょうとする動きがあり、調製粉乳にドコサへキサェン酸を添加する目的で、魚油添加調製粉乳が上市されてきているが、本来、母乳中には魚油に含まれるエイコサペンタエン酸はほとんど含まれておらず、最近の研究では未熟児の成育には不都合であることが明かとなり（「Advances in Polyunsaturated Fatty Acid Research 」， Elsevier Science Publishers, 1993， pp.261-264 ) 、エイコサペンタエン酸が少ないドコサへキサェン酸含有細胞食用油とァラキドン酸含有細胞食用油を組み合わせた乳児用調製乳添加用油脂に関する発明もある（US P5374657) 。しかし、微生物油を直接、未熟児や乳児に与えることになり、安全性の面で十分な注意を必要とする。

—方、米国特許第 4670285 号には、ァラキドン酸等の脂肪酸についての幼児の必要量が開示されているとともに、これら脂肪酸を与えるために調製乳の脂肪成分として卵黄油及び植物油のプレンドが開示されている。ここで用いられている卵黄油は、上記魚油ゃ微生物油に比べ、エイコサペンタエン酸が少なくまた非常に安全な原料であるといえる。しかしながら卵黄油中にはァラキドン酸やドコサへキサェン酸が少量（全脂肪酸に対しァラキドン酸は約 1.5 %、ドコサへキサェン酸は約 1.7 %) しか含まれておらず、経済的でない ω 3系高度不飽和脂肪酸は安全性の面で何ら問題のない魚油という豊富な供給源をもっている。しかし、ァラキドン酸を代表するような ω 6系高度不飽和脂肪酸の豊富な供給源は意外にも存在しない。例えば、ァラキドン酸は肝臓に多く含まれていることが知られているが食する機会は少ない。また、肉（ロースやヒレ）にはあまり含まれていない。

そこで、ァラキドン酸など ω 6系高度不飽和脂肪酸の供給源を微生物界に求めようとする試みが活発に行われ、モルティエレラ属モルティエレラ亜属の糸状菌を代表とする微生物による ω 6系高度不飽和脂肪酸の生産に関する技術が開発された（特開昭 63- 044891 号公報）。しかし、安全性が高いと言われながらも微生物起原という問題により、世間に十分浸透しているわけではない。

そこで、安全なァラキドン酸供給源として、ァラキドン酸及び所望によりドコサへキサェン酸が強化された家禽卵及びその家禽卵から抽出したァラキドン酸及び所望によりドコサへキサェン酸高含有油脂の開発が強く望まれている。発明の開示

従って本発明は、ァラキドン酸及び所望によりさらにドコサへキサェン酸高含有家禽卵及びその生産方法、該家禽卵から得られるァラキドン酸及び所望によりさらにドコサへキサェン酸高含有油脂及びその製造方法、並びにその油脂の利用法を提供しょうとするもの

—C、める

本発明者等は、上記の目的を達成するための種々研究の結果、採卵用家禽に ω 6系高度不飽和脂肪酸及び所望によりさらに ω 3系高度不飽和脂肪酸を与えて飼育することにより得られた家禽卵に、ァラキドン酸及び所望によりさらにドコサへキサェン酸がそれぞれ全脂肪酸の 2 %以上と高く含有されていることを見い出し本発明を完成した。

従って本発明は、採卵用家禽に、 ω 6系高度不飽和脂肪酸及び所望によりさらに ω 3系高度不飽和脂肪酸を与えて飼育することにより得られるァラキドン酸及び所望によりさらにドコサへキサェン酸高含有家禽卵を提供する。

本発明はさらに、採卵用家禽に、 ω 6系高度不飽和脂肪酸及び所望によりさらに ω 3系高度不飽和脂肪酸を与えて飼育することを特徴とするァラキドン酸及び所望によりさらにドコサへキサェン酸高含有家禽卵の生産方法を提供する。本発明はまた、 ω 6系高度不飽和脂肪酸及び所望によりさらに ω 3系高度不飽和脂肪酸を与えて飼育することにより得られる家禽卵から得られるァラキドン酸及び所望によりさらにドコサへキサェン酸高含有油脂を提供する。

本発明はさらに、 ω 6系高度不飽和脂肪酸及び所望によりさらに ω 3系高度不飽和脂肪酸を与えて飼育することにより得られる家禽卵からァラキドン酸及び所望によりさらにドコサへキサェン酸高含有油脂を抽出することを特徵とするァラキドン酸及び所望によりさらにドコサへキサェン酸高含有油脂の製造方法を提供する。

本発明はさらにまた、 ω 6系高度不飽和脂肪酸及び所望によりさらに ω 3系高度不飽和脂肪酸を採卵用家禽に与えて飼育することにより得られる家禽卵から抽出することにより得られるァラキドン酸及び所望によりさらにドコサへキサェン酸高含有油脂を 0. 001 重量 %以上含有することを特徴とするァラキドン酸及び所望によりさらにドコサへキサェン酸高含有食品を提供する。

上記発明の好ましい態様においては、 ω 6系高度不飽和脂肪酸が、アーリノレン酸、ジホモ一アーリノレン酸及びァラキドン酸から選ばれた少なくとも 1 つである。これらは、好ましくは、遊離の脂肪酸、塩類、エステル類、トリァシルグリセロール、ジァシルグリセロール、モノァシルグリセロール、グリセ口リン脂質、グリセ口糖脂質、スフィンゴリン脂質、及びスフィンゴ糖脂質から選ばれた少なくとも 1 つの形態で使用する。

好ましくは、 ω 6系高度不飽和脂肪酸は、ァラキドン酸生産能を有する微生物の乾燥菌体又は湿菌体、あるいはァラキドン酸生産能を有する微生物から抽出して得られる油脂又は抽出残渣として単独で又は混合して与える。

好ましくは、ァラキドン酸生産能を有する微生物はモルティエレラ (Mortierella ) 属、コニディオボラス (Coni diobolus) 属、フイチゥム（Pythium ) 属、フィトフトラ（Phy tophthora) 属、ぺニシリューム（Penici U ium ) 属、クロドスポリユーム（Cladospori urn) 属、ムコール（Mucor ) 属、フザリューム（Fusarium) 属、ァスぺゾレギノレス（Aspergillus ) 属、ロードトノレラ (Rhodotorula ) 属、ェントモフトラ（Entomophthora ) 属、ェキノスポランジゥム (Echinosporangium) 属、サプロレグニァ (Saprolegnia ) 属であな o

好ましくは、 ω 3系高度不飽和脂肪酸は、ひ一リノレン酸、 8， 1 1, 14, 17 —エイコサテトラェン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサペンタエン酸及びドコサへキサェン酸から選ばれた少なくとも 1 つである。これらは、好ましくは、遊離の脂肪酸、塩類、エステル類、トリァシルグリセロール、ジァシルグリセロール、モノアシノレグリセロール、グリセ口リン脂質、グリセ口糖脂質、スフィンゴリン脂質、及びスフインゴ糖脂質から選ばれた少なくとも 1 つの形態で使用する。

好ましくは、 ω 3系高度不飽和脂肪酸を、魚油、魚粉、魚粕、魚油エキス、又はドコサへキサェン酸生産能を有する微生物の乾燥菌体又は湿菌体、あるいはドコサへキサェン酸生産能を有する微生物から抽出して得られる油脂又は抽出残渣として単独で又は混合して

"^ る。

好ましくは、ドコサへキサェン酸生産能を有する微生物はクリプセコディミゥム (Crypthecodimium リ属、イソクリシス (Isochrys is) 属、ナノクロロプシス (Nanochloropsis) 属、力ェ卜セロス ( Chaetoceros ) 属、ファェオタ'クチソレム (Phaeodactylum ) 属、 7 ンフィディニゥム（Amphidinium ) 属、ゴニアウラクス（Gonvaula X ) 属、ペリディミゥム（Peridimium) 属、クロォモナス（Chroom onas) 属、クリプトモナス（ Crypt omonas ) 属、へミセルミス（ miselmis) 属、キロモナス (Chi lomonas) 属ヽクロレラ (Chlorel 1 a ) 属、ヒスチォブランクス（Histiobranchus) 属、コリファエノィデス（Coryphae^ides) 属、スラウストキトリウム (Thraustchy trium 属、シゾキトリウム（Schizochytrium) 属、コニディオボラス（Conidiobolus) 属又はェントモルフトラ（Entomorphthor ）

¾ あ 0 o 具体的な説明

本発明は、以上の知見に基づいて完成されたもので、採卵用家禽に ω 6系高度不飽和脂肪酸及び所望によりさらに ω 3系高度不飽和脂肪酸を与えて飼育することを特徴とするァラキドン酸及び所望によりさらにドコサへキサェン酸高含有家禽卵及びその生産方法であり、得られた家禽卵、特に卵黄から抽出することにより得られるァラキドン酸及び所望によりさらにドコサへキサェン酸高含有油脂及びその製造方法であり、該油脂の利用方法である。

本発明において用いられる採卵用家禽としては、家禽と称する多種の鳥類のうち、その卵を食しているものであればいずれでもよく、例えば鶏、ゥズラ、ァヒル、アイガモなどを挙げることができる ο

本発明の ω 6系高度不飽和脂肪酸とは、炭素数が 1 8以上、好ましくは 2 0以上で、二重結合を 3個以上有し、脂肪酸のメチル基末端の炭素より数えて 6番目の炭素から二重結合が始まるものであり、例えば、ァ一リノレン酸、ジホモ一 y— リノレン酸又はァラキドン酸等が挙げられる。これらの脂肪酸は単独で又は複数種を混合して用いることができるが、少なくともァラキドン酸を含有していることが望ましい。また、これらの脂肪酸は種々の形態で添加することができる。例えば、塩類、例えば無毒性の金属塩、例えばアル力リ金属塩、例えばナトリゥム塩もしくは力リゥム塩、アル力リ土類金属塩、例えばカルシウム塩もしくはマグネシウム塩、又はアンモニゥム塩、エステル類、例えばメチルエステル、ェチルエステルもしくはプロピルエステル、トリァシルグリセロール、ジァシルグリセロール、モノァシルグリセロール、グリセ口リン脂質、グリセ口糖脂質、スフインゴリン脂質、スフインゴ糖脂質を挙げることができ。

本発明の ω 6系高度不飽和脂肪酸は、化学的に合成されたものであっても、また ω 6系高度不飽和脂肪酸を含有する動物、植物、微生物等そのもの、あるいはそれらから分離又は抽出、精製したもの又はその残渣であってもよく、例えばァラキドン酸生産能を有する微生物から得られた油脂又は抽出残渣等が挙げられる。また本発明で使用する ω 6系高度不飽和脂肪酸含有油脂は、ァラキドン酸を全脂肪酸に対し 5. 5 %以上、好ましくは 10 %以上、さらに好ましくは 20 %以上含有していることが望ましい。

さらに本発明では、本発明の ω 6系高度不飽和脂肪酸は、リノ一ル酸ゃ ω 3系不飽和脂肪酸等、他の脂肪酸と組み合わせて用いることもできる。

ω 3系高度不飽和脂肪酸とは、炭素数が 1 8以上で、二重結合が 2個以上あり、脂肪酸のメチル基末端の炭素より数えて 3番目の炭素から二重結合が始まるものである。本発明で用いる ω 3系高度不飽和脂肪酸としては、ひ一リノレン酸、 8， 1 1， 14， 17 —エイコサテトラエン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサペンタエン酸及びドコサへキサェン酸等が挙げられる。これらの脂肪酸は単独で又は複数種を混合して用いることができる。また、これらの脂肪酸は種々の形態で添加することができる。例えば、塩類、例えば無毒性の金属塩、例えばアルカリ金属塩、例えばナトリゥム塩もしくは力リゥム塩、アル力リ土類金属塩、例えばカルシウム塩もしくはマグネシウム塩、又はアンモニゥム塩、エステル類、例えばメチルエステル、ェチルエステルもしくはプロピルエステル、トリァシルグリセロール、ジァシルグリセロール、モノァシルグリセロール、グリセ口リン脂質、グリセ口糖脂質、スフインゴリン脂質、スフインゴ糖脂質を挙げることができる。

本発明の ω 3系高度不飽和脂肪酸は、化学的に合成されたものであっても、また ω 3系高度不飽和脂肪酸を含有する動物、植物、微生物等そのもの、あるいはそれらから分離又は抽出、精製したものであってもよく、例えば魚油、魚粉、魚粕、魚油エキス、さらにはドコサへキサェン酸生産能を有する微生物から得られた油脂等が挙げられる。

魚油としては、イワシ油、二シン油、マグロ油、カツォ油、サンマ油、メンハーデン油等が一般的に挙げられる。本発明において使用される魚油の種類は特に限定されるものではないが、魚の種類によって油脂中の脂肪酸組成が異なっているため、ドコサへキサェン酸をより多く含み、エイコサペンタエン酸含量が少ない魚油を選んで用いることは、エイコサペンタエン酸含量の少ない卵を得るには都合がよい。

本発明においては、ァラキドン酸あるいはドコサへキサェン酸生産能を有する微生物であれば、すべて使用することができる。このような微生物としてァラキドン酸生産能を有する微生物では、例えばモルティエレラ (Mortierella ) 属、コニディオボラス (Conidi obolus) 属、フイチゥム（Pythium ) 属、フィトフトラ（Ph—ytgpl hora) 属、ぺニシリューム（Penici 11 ium ) 属、クロドスポリユーム（Cladosporium) 属、ムコール（Mucor ) 属、フザリューム（Fu sar i um) 属、ァスぺノレギノレス（Aspergillus ) 属、ロード、卜ノレラ ( Rhodotorula ) 属、ェン卜モフ卜ラ (Entomophthora ) 属、ェキノスポランジゥム（Echinosporangium) 属、サプロレグニァ（Saprol egnia ) 属に属する微生物を挙げることができる。

モルティエレラ属ではモルティエレラ属モルティエレラ亜属に属する微生物が利用でき、例えば、モルティエレラ · エロンガ夕 ortierella elongata) IFO 8570、モルティエレラ ' エキシグァ（ ortierel la exigua) IFO 8571、モルティエレラ ' フィグリフィラ（ Mortierella hygrophi la) IFO 5941、モルティエレラ · アルピナ ( Mortierella alpina) IFO 8568等を挙げることができる。これらの菌株はいずれも、財団法人醱酵研究所からなんら制限なく入手することができる。また、本発明らが土壌から分離した菌株モルティエレラ · エロンガタ SAM 0219 (微ェ研菌寄第 8703号）（微ェ研条寄第 1239号）を使用することもできる。

特にモルティエレラ属アルピナ種は、菌体内にァラキドン酸を豊富に蓄積するため、本発明では特に望ましい。またこの菌は常温（好ましくは 20〜30°C) では、エイコサペンタエン酸をほとんど生産しないため、エイコサペンタエン酸含量の少ない卵を得るには非常に都合がよい。モルティエレラ属アルピナ種としては上記以外に、モルティエレラ · アルピナ ATCC16266, ATCC42430, ATCC32221, CBS 219.35, CBS224.37, CBS250.53， CBS343.66, CBS527.72, CBS529.7 2， CBS608.70, CBS754.68 等を挙げることができる。

そして、ドコサへキエサェン酸生産能を有する微生物では、例えば有色藻門に属するクリプセコディミゥム (Crypthecodimium ) 属、イソクリシス（ Isochrysis) 属、ナノクロロプシス（Nanochloro ps is) 属、カェトセロス（Chaetoceros ) 属、ファェオダクチルム (Phaeodactylum ) 属、アンフィアイ二ム (Amphidinium ) 属、ゴニアウラクス (Gonyaulax ) 属、ペリディミゥム ( Per i d imi um) 属、クロォモナス (Chroomonas) 属、クリプトモナス (Cryptomona s ) 属、へミセノレミス (Hemi selmi s) 属、キロモナス (Chi lomonas ) 属、緑藻門に属するクロレラ (Chlorella ) 属、さらにヒスチォブランクス（Histiobranchus) 属、コリファエノイデス (Coryphae noides) 属、スラウストキトリウム（Thraustchytrium— ) 属、シゾキトリウム (Schizochytrium) 属、コニティォラス (Conidiobol £ ) 属及びェントモルフトラ (Entomorphthora) 属に属する微生物を挙げることができる。クリプセコディミゥム（Crypthecodimium

) 属では例えば、クリプセコディミゥム . コ一二一（ Crypthecodi mium cohni i) ATCC30021 を、またスラウストキトリウム（Thraust chytrium )属では例えば、スラウストキトリウムァウレゥム（Thrag stchytrium aureum) ATCC34304 を挙げることができる。この菌株は、アメリカンタイプカルチャーコレクション（American T ype Culture Collection) からなんら制限なく入手することができる

ァラキドン酸生産能を有する微生物あるいはドコサへキサェン酸生産能を有する微生物は、常法に従って培養することができる。例えば、その菌株の胞子、菌糸又は予め培養して得られた前培養液を、液体培地又は固体培地に接種して培養することができる。培養によって、菌体内にァラキドン酸あるいはドコサへキサェン酸等の高度不飽和脂肪酸を含有する油脂が蓄積される。

培養終了後、培養液より遠心分離及び濾過等の常用の固液分離手段により培養菌体を得る。培養菌体を十分水洗し、乾燥することにより乾燥菌体を得ることができる。乾燥は、凍結乾燥、風乾等によつて行うことができる。乾燥菌体は、好ましくは窒素気流下で有機溶媒によって抽出処理する。有機溶媒としてはエーテル、へキサン、メタノーノレ、エタノーノレ、クロロホノレム、ジクロロメタン、石油エーテル、アセトン等を用いることができ、またメタノールと石油エーテルの交互抽出ゃク口口ホルムーメタノ一ルー水の一層系の溶媒を用いた抽出によっても良好な結果を得ることができる。抽出物から減圧下で有機溶剤を留去することにより、ァラキドン酸又はドコサへキサン酸等の高度不飽和脂肪酸を含有する油脂を得ることができる。

本発明において、ァラキドン酸生産能を有する微生物由来の油脂又はドコサへキサェン酸生産能を有する微生物由来の油脂を家禽に与える場合、培養菌体から抽出して得られる油脂はもちろん、培養途中の培養液もしくはその殺菌した培養液、または培養終了時の培養液もしくはその殺菌した培養液、またはそれぞれから集菌した培養菌体もしくはその乾燥物、または油脂を菌体から採取した後の残渣等の形態で油脂を与えることができる。

ω 6系高度不飽和脂肪酸及び所望によりさらに ω 3系高度不飽和脂肪酸を家禽に与える際の与え方には特に限定はない。例えば、これら高度不飽和脂肪酸を飼料中に添加したり、 0 . 1〜 3重量％になるように O Z W型乳化剤を用いて乳化した飲水を与えたり（特開昭 60 - 1 0547 1 号公報参照）、皮下接種により飼育したり（特開平 5 - 292853号公報）することもできる。また本発明の家禽卵を産生するために、好ましくはァラキドン酸を 1 00 mg 日羽以上、さらに好ましくは 400 mgZ日羽以上家禽に与えることが望ましい。ここで単に 6系高度不飽和脂肪酸及び所望によりさらに ω 3系高度不飽和脂肪酸を飼料中に添加する方法は簡便であるが、その酸化劣化は避けられず、その品質管理、さらに飼育場近くへの悪臭等の問題もめな ο

しかし、ァラキドン酸生産能を有する ¾生物又はドコサへキサェン酸生産能を有する微生物を用いる場合は、その抽出油脂を飼料に添加する場合は上記と同様の問題が残るが、これら微生物の菌体を用いる場合には、菌体内の油脂は安定であり、抽出操作を省くことからもコストの面でも、また他の栄養素（蛋白質や糖質等）も供給できること等、その利点は測り知れない。

家禽卵中の油脂は卵白及び卵殻に痕跡程度含まれる以外はすべて卵黄中に含有され、卵黄脂質の大部分は蛋白質と結合しているといわれている。従って、卵黄から脂質を抽出する場合、使用する溶媒の種類、抽出の条件により、抽出される脂質の量や組成が異なる。酵素（脂肪分解酵素を含む蛋白分解酵素剤）を用いて予め卵黄を処理しておくと、溶剤抽出による抽出脂質量があがる。一般的に用いられている有効な抽出剤としては、エタノール · エーテル（ 3 ： 1 ) ^ クロ口ホルム · メタノール混液（ 1 ： 1 ) がある力く、これらの溶剤は全卵黄脂質の抽出に適している。また予め卵黄を凍結乾燥し、粉末とした後クロ口ホルム、メタノール混液で抽出すると脂質は完全に抽出される。特にエタノール又はへキサン単独、又はエタノールとへキサンの混合液、エタノールと水との混合液などは、食品用に適した溶媒であり好ましい。

脂肪酸分析は、常法に従って行うことができる。例えば、ガスク口マトグラフィ一、高速液体クロマトグラフィー等によって測定することができる。

このようにして得られた本発明の卵黄油は、ァラキドン酸を従来の卵よりも豊富に、具体的には卵黄中の全脂肪酸に対し、ァラキドン酸を 2 %以上、好ましくは 2. 7 %以上、さらに好ましくは 3 %以上含有する。また、本発明において、得られたァラキドン酸及びドコサへキサェン酸高含有油脂の脂肪酸分析において、ァラキドン酸が 1 から 1 2重量部に対してドコサへキサェン酸が 1 から 1 2重量部の比率を示し、さらに、エイコサペンタエン酸が 1 重量部に対してァラキドン酸が 5重量部以上の比率を示すことを特徴とする。

そこで、本発明の採卵用家禽に ω 6系高度不飽和脂肪酸及び所望によりさらに ω 3系高度不飽和脂肪酸を与えて飼育することにより得られる家禽卵、特に卵黄からの抽出したァラキドン酸及び所望によりさらにドコサへキサェン酸高含有油脂は、 ω 3系高度不飽和脂肪酸として魚油を用いて飼育した場合でも、卵黄中の全脂肪酸に占めるエイコサペン夕ェン酸の割合が低く、ァラキドン酸及び所望によりさらにドコサへキサェン酸の割合の高い抽出油脂が得られ、未熟児用調製乳、乳児用調製乳、フォローアップ乳あるいは妊産婦 · 授乳婦向け調製乳等に有効に使用することができる。即ち、採卵用家禽に ω 6系高度不飽和脂肪酸及び所望によりさらに ω 3系高度不飽和脂肪酸を与えて飼育することにより得られる家禽卵、特に卵黄からの抽出した油脂を未熟児用調製粉乳、乳児用調製粉乳、あるいはフォローアツプ乳等の調製粉乳の製造行程において又は製品に添加することにより、より天然母乳に近い調製粉乳を得ることができる。

本発明の家禽卵より抽出したァラキドン酸及び所望によりさらにドコサへキサェン酸高含有油脂を添加する食品の種類は未熟児用調製乳、乳児用調製乳、フォローアップ乳あるいは妊産婦 · 授乳婦向け調製乳に特に限定されない。例えば、油脂を含む食品への添加が考えられる。例えば、肉、魚、ナッツ等の油脂を含む天然食品、中華料理、ラーメン、スープ等の調理時に油脂を加える食品、天ぶら、フライ、油揚げ、チャーハン、ドーナッツ、カリン糖等の熱媒体として油脂を用いた食品、バター、マ一ガリン、マヨネーズ、ドレッシング、チョコレート、即席ラーメン、キャラメル、ビスケット、アイスクリーム等の油脂食品又は加工時に油脂を加えた加工食品、おかき、ハードビスケット、あんパン等の加工仕上げ時に油脂を噴霧又は塗布した食品等を挙げることができる。

しかし、油脂を含む食品に限定しているわけではなく、例えばパン、めん類、ごはん、菓子類、豆腐およびその加工食品などの農産食品、清酒、薬用酒などの醱酵食品、みりん、食酢、醤油、味噌、ドッレシング、ヨーグルト、ハム、ベーコン、ソーセージ、マヨネーズなどの畜産食品、かまぼこ、揚げ天、はんぺん等の水産食品、果汁飲料、清涼飲料、スポーツ飲料、アルコール飲料、茶などの飲料等も挙げることができる。

本発明の家禽卵より抽出したァラキドン酸及び所望によりドコサへキサェン酸高含有油脂の使用量については特に制限はないが、食品に対して、 0. 001 重量％以上、好ましくは 0. 1 重量％以上、より好ましくは 1 重量％以上含有することが望ましい。次に、実施例により、本発明をさらに具体的に説明する。実施例

実施例 1 . ァラキドン酸生産能を有する微生物を用いたァラキドン酸の製造方法

ァラキドン酸生産菌としてモルティエレラ · アルピナ I F0 8568 を用い、グルコース 2 %、酵母エキス 1 %、大豆油 0 . 1 %を含む培地（ 1400 L ) を 2000L タンクに入れ、温度 2 8 °C、通気量 1 . 0 V V m、撹拌 8 0 r p mの条件で通気撹拌培養を 7 日間実施した。培養終了後、造粒乾燥菌体を調製した。その結果、 ω 6系高度不飽和脂肪酸（アーリノレン酸 3. 0 %、ジホモーア一リノレン酸 2. 7 % 、ァラキドン酸 24. 1 % ( ω 6系高度不飽和脂肪酸： ω 3系高度不飽和脂肪酸 = 29. 8： 1 ) ) 高含有油脂を 6 0 % 含む乾燥菌体を 26. 7 kg 得た。実施例 2. ドコサへキサェン酸生産能を有する微生物を用いたドコサへキサェン酸の製造方法

ドコサへキサェン酸生産菌としてクリブトセコディ二ゥム · コー二一 ATCC30021を用い、 1.0. 4.3kgと水道水 230Lを合わせて作った濃度 2分の 1 の人工海水培養液に濃縮酵母エキス（400g/l) 6.8L、グルコ一スシッロプ（400g/l) 12.5L を添加し、温度 2 8 °C、通気量 1 . 0 v vm、末端速度 7 3 c mZ秒の条件で 7 6時間培養した。培養終了後、その藻体を遠心分離により取得し、水洗後、凍結乾燥により乾燥菌体を調製した。その結果、 ω 3系高度不飽和脂肪酸 ( ドコサへキサェン酸 35.0!¾ ) 高含有油脂を 2 0 %含む乾燥菌体を得た。

実施例 3. ω 6系高度不飽和脂肪酸高含有卵の製造

ィサブラウン種 2 0 0 日食の採卵鶏を 1群 3 0羽として 2群に分けた。 1群は対照群として通常の飼料で 3 3 日間飼育した。残りの群は実験群即ち ω 6系高度不飽和脂肪酸投与群として、実施例 1 で得られた乾燥菌体を毎日 5 g (ω 6系高度不飽和脂肪酸高含有油月換算 3 ) 摂取できるように飼料に混ぜ 3 3 日間飼育した。

経時的に 3個分の卵の卵重量（ g ) 、卵黄重量（ g ) 、卵黄含有率（％) 、抽出油脂重量（ g ) 、ァラキドン酸の全脂肪酸に占める割合（％) 、エイコサペンタエン酸の全脂肪酸に占める割合（％) 及びドコサへキサェン酸の全脂肪酸に占める割合（％) を求めた。結果を表 1 に示す。なお、得られた卵は、その生卵黄を凍結し、一旦タンパク質を変性させた後、高周波で乾燥し、 5〜10mm角のチップとした（収率 45%) 。このチップ 300 gに対してエタノール 1000 mlを加え、 60〜70°Cで 2時間抽出し、これを濾過し濾液を得た。さらに濾過残渣にエタノール 800 mlを加え、 60〜70°Cで再び 2時間抽出し濾過した。 1 回目及び 2回目の濾液を合わせてロータリーエバポレーターでエタノールを除去した（真空度 30mmHg、 60〜 70°C ) 。最終的にェタノ一ルを除去するために分子蒸留 10 _ ³龍 Hg下、 60°Cで 2時間循環し蒸留した。チップ 300 gより約 1 2の 150 gの卵黄油を得た。 ω 6系高度不飽和脂肪酸を与えて飼育することにより、明らかに卵黄中の全脂肪酸に対する ω 6系高度不飽和脂肪酸（特にァラキドン酸）の割合を高めることができた。さらに、 ω 3系高度不飽和脂肪酸としては、ほとんどドコサへキサェン酸であることから、未熟児用調製粉乳並びに乳児用調製粉乳に抽出油を利用する場合にはより好都合である。

表 1

実施例 4 . ω 6系高度不飽和脂肪酸高含有卵の製造ィサブラウン種 2 0 0 日食の採卵鶏を 1群 3 0羽として 2群に分けた。 1群は対照群として通常の飼料で 3 3 日間飼育した。残りの群は実験群、即ち ω 6系高度不飽和脂肪酸投与群とした。

実験群には、実施例 1 に記載されている微生物を用いたァラキドン酸の製造方法に従い、ァラキドン酸生産菌としてモルティエレラ • アルピナ CBS 210. 32を用いて得られた ω 6系高度不飽和脂肪酸（ァ一リノレン酸 3 . 2 %、ジホモーア一リノレン酸 4 . 4 %、ァラキドン酸 3 9 . 0 % ( ω 6系高度不飽和脂肪酸； ω 3系高度不飽和脂肪酸 = 2 6 9 . 5 : 1 ) ) 高含有油脂を 6 0 %含む乾燥菌体を毎日 5 g摂取できるように飼料に混ぜ、 3 3 日間飼育した。

経時的に 3個分の卵の卵重量（ g ) 、卵黄重量（ g ) 、卵黄含有率（％) 、抽出油脂重量（ g ) 、ァラキドン酸の全脂肪酸に占める割合（％) 、エイコサペンタエン酸の全脂肪酸に占める割合（％) 、ドコサへキサェン酸の全脂肪酸に占める割合（％) を求めた。結果を表 2 に示す。なお、卵黄油は実施例 3 と同様の操作により得た。 ω 6系高度不飽和脂肪酸を与えて飼育することにより、明らかに卵黄中の全脂肪酸に対する ω 6系高度不飽和脂肪酸（特にァラキドン酸）の割合を高めることができた。

さらに、 ω 3系高度不飽和脂肪酸としては、ほとんどドコサへキサェン酸であることから、未熟児用調製粉乳並びに乳児用調製粉乳に抽出油を利用する場合にはより好都合である。

表 2

実施例 5 . ω 6系高度不飽和脂肪酸及び 3系高度不飽和脂肪酸高含有卵の製造（ 1 )

ィサブラウン種 2 0 0 日食の採卵鶏を 1群 3 0羽として 2群に分けた。 1群は対照群として通常の飼料で 3 3 日間飼育した。残りの群は実験群、即ち ω 6系高度不飽和脂肪酸及び ω 3系高度不飽和脂肪酸投与群として、実施例 1で得られた乾燥菌体を毎日 5 g ( ω 6 系高度不飽和脂肪酸高含有油脂換算 3 g ) 、魚油（ α — リノレン酸 trace. ドコサペンタエン酸 4.1 %、エイコサペンタエン酸 4.8 % 、ドコサへキサェン酸 21.8% ( ω 6系高度不飽和脂肪酸： ω 3系高度不飽和脂肪酸 = 1 : 30.7) ) を毎日 3 g摂取できるように通常の飼料に混ぜ 3 3 日間飼育した。

経時的に 3個分の卵の卵重量（ g ) 、卵黄重量（ g ) 、卵黄含有率（％) 、抽出油脂重量（ g ) 、ァラキドン酸の全脂肪酸に占める割合 (%) 及びエイコサペンタエン酸の全脂肪酸に占める割合（％ ) 、ドコサへキサェン酸の全脂肪酸に占める割合（％) を求めた。結果を表 3 に示す。なお、卵黄油は実施例 3 と同様の操作により得た。 ω 6系高度不飽和脂肪酸及び ω 3系高度不飽和脂肪酸を与えて飼育することにより、明らかに卵黄中の全脂肪酸に対する ω 6系高度不飽和脂肪酸（特にァラキドン酸）及び ω 3系高度不飽和脂肪酸

(特にドコサへキサェン酸）の割合を高めることができた。

表 3

さらに、魚油中にはエイコサペンタエン酸が高い割合で含まれているが、 ω 3系高度不飽和脂肪酸として魚油を用いた本実施例において、卵黄中の総脂質に対するエイコサペンタエン酸の割合をドコサへキサェン酸より抑えることができた。

実施例 6 , ω 6系高度不飽和脂肪酸及び ω 3系高度不飽和脂肪酸

高含有卵の製造（ 2 )

ィサブラウン種 2 0 0 日食の採卵鶏を 1群 3 0羽として 2群に分けた。 1群は対照群として通常の飼料で 3 3 日間飼育した。残りの群は実験群即ち ω 6系高度不飽和脂肪酸及び ω 3系高度不飽和脂肪酸投与群として、実施例 1 で得られた乾燥菌体を毎日 5 g ( ω 6系高度不飽和脂肪酸高含有油脂換算 3 g ) 、実施例 2で得られた乾燥菌体を毎日 1 0 g ( ω 3系高度不飽和脂肪酸高含有油脂換算 2 g ) 摂取できるように飼料に混ぜ 3 3 日間飼育した。

経時的に 3個分の卵の卵重量（ g ) 、卵黄重量（ g ) 、卵黄含有率（％) 、抽出油脂重量（ g ) 、ァラキドン酸の全脂肪酸に占める割合（％) 、エイコサペンタエン酸の全脂肪酸に占める割合（％) 及びドコサへキサェン酸の全脂肪酸に占める割合（％) を求めた。結果を表 4 に示す。なお、卵黄油は実施例 3 と同様の操作により得た。 ω 6系高度不飽和脂肪酸及び ω 3系高度不飽和脂肪酸を与えて飼育することにより、明らかに卵黄中の全脂肪酸に対する ω 6系高度不飽和脂肪酸（特にァラキドン酸）並びに ω 3系高度不飽和脂肪酸（特にドコサへキサェン酸）の割合を高めることができた。

表 4

実施例 7 . ω 6系高度不飽和脂肪酸及び ω 3系高度不飽和脂肪酸高含有卵の製造（ 3 )

ィサブラウン種 2 0 0 日食の採卵鶏を 1群 3 0羽として 2群に分けた。 1群は対照群として通常の飼料で 3 3 日間飼育した。残りの群は実験群、即ち ω 6系高度不飽和脂肪酸及び ω 3系高度不飽和脂肪酸投与群とした。

実験群には、実施例 1 に記載されている微生物を用いたァラキドン酸の製造方法に従い、ァラキドン酸生産菌としてモルティエレラ • アルビナ CBS 210. 32を用いて得られた ω 6系高度不飽和脂肪酸（ y — リノレン酸 3. 2 %、ジホモ一 7 — リノレン酸 4. 4 %、ァラキドン酸 39. 0 % ( ω 6系高度不飽和脂肪酸： ω 3系高度不飽和脂肪酸 = 269. 5 ： 1 ) ) 高含有油脂を 6 0 %含む乾燥菌体を毎日 5 g、魚油 ( α — リノレン酸 t race、ドコサペンタエン酸 4. 1 %、エイコサぺンタエン酸 4. 8 %、ドコサへキサェン酸 21. 8 % ( ω 6系高度不飽和脂肪酸： ω 3系高度不飽和脂肪酸 = 1 : 30. 7) ) を毎日 3 g摂取できるように飼料に混ぜ、 3 3 日間飼育した。

経時的に 3個分の卵の卵重量（ g ) 、卵黄重量（ g ) 、卵黄含有率（％) 、抽出油脂重量（ g ) 、ァラキドン酸の全脂肪酸に占める割合（％) 、エイコサペンタエン酸の全脂肪酸に占める割合（％) 、ドコサへキサェン酸の全脂肪酸に占める割合（％) を求めた。結果を表 5 に示す。なお、卵黄油は実施例 3 と同様の操作により得た。 ω 6系高度不飽和脂肪酸及び ω 3系高度不飽和脂肪酸を与えて飼育することにより、明らかに卵黄中の全脂肪酸に対する ω 6系高度不飽和脂肪酸（特にァラキドン酸）及び ω 3系高度不飽和脂肪酸（特にドコサへキサェン酸）の割合を高めることができた。

さらに、 ω 3系高度不飽和脂肪酸に魚油を用いた場合、魚油中にはエイコサペンタエン酸が高い割合で含まれているが、飼料として与えた場合、卵黄中にはエイコサペンタエン酸はほとんど含まれていなかつた。

表 5

実施例 8. ァラキドン酸高含有油脂含有ミルクの調製

粉末ミルク材料 1 0 0 gに、実施例 3で得られたァラキドン酸高含有油脂（ァラキドン酸 4. 0 %) 1 gを混合することによりァラキドン酸高含有調製乳を調製した。この調製乳の全脂肪酸に対するァラキドン酸の割合は 0. 1 6 %となり、従来の調製乳に不足していたァラキドン酸を天然母乳に近づけることができた。

実施例 9. 高度不飽和脂肪酸高含有油脂含有ミルクの調製

粉末ミルク材料 1 0 0 gに、実施例 5で得られた卵から得られたァラキドン酸及びドコサへキサェン酸高含有油脂（ァラキドン酸 4. 0 %、エイコサペンタエン酸 trace、ドコサへキサェン酸 4.1 %) 1 gを混合することによりァラキドン酸及びドコサへキサェン酸高含有調製乳を調製した。この調製粉乳の全脂肪酸に対するァラキドン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサへキサェン酸の割合はそれぞれ 0.16%、 trace 、 0.16%となり、従来の調製乳に不足していたァラキドン酸及びドコサへキサェン酸を天然母乳に近づけることができた。

Claims

請求の範囲

1 . 採卵用家禽に、 ω 6系高度不飽和脂肪酸及び所望によりさらに ω 3系高度不飽和脂肪酸を与えて飼育することにより得られるァラキドン酸及び所望によりさらにドコサへキサェン酸高含有家禽卵 ο

2. ω 6系高度不飽和脂肪酸が、アーリノレン酸、ジホモ— y — リノレン酸及びァラキドン酸から選ばれた少なくとも 1 つであり、それを遊離の脂肪酸、塩類、エステル類、トリァシルグリセロール、ジァシルグリセロール、モノァシルグリセロール、グリセ口リン脂質、グリセロ糖脂質、スフィンゴリン脂質、及びスフィンゴ糖脂質から選ばれた少なくとも 1 つの形態で使用することを特徴とする請求項 1記載の家禽卵。

3. ω 6系高度不飽和脂肪酸を、ァラキドン酸生産能を有する微生物の乾燥菌体又は湿菌体、あるいはァラキドン酸生産能を有する微生物から抽出して得られる油脂又は抽出残渣として、単独で又は混合して与えることにより得られる請求項 1記載の家禽卵。

4. ァラキドン酸生産能を有する微生物がモルティエレラ (Mort ierel la ) 属、コニディオボラス (Conidiobolus) 属、フイチゥム

(Pythium ) 属、フィトフトラ（ Phy tophthora) 属、ぺニシリュム (Penici 11 ium ) 属、クロドスポリューム (Cladosporium) 属、ムコール（Mucor ) 属、フザリューム（Fusarium) 属、ァスペルギノレス（Aspergillus ) 属、ロードトノレラ (Rhodotorula ) 属、ェントモフトラ (Entomophthora ) 属、ェキノスポランジゥム（ chino sporangium) 属又はサプロレグニァ（Saprolegnia ) 属であることを特徴とする請求項 3記載の家禽卵。

5. ω 3系高度不飽和脂肪酸が、 α — リノレン酸、 8， 11， 14, 1 7 一エイコサテトラェン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサペンタェン酸及びドコサへキサェン酸から選ばれた少なくとも 1 つであり、それを遊離の脂肪酸、塩類、エステル類、トリァシルグリセロール、ジァシルグリセロール、モノアシルグリセロール、グリセ口リン脂質、グリセロ糖脂質、スフィンゴリン脂質、及びスフィンゴ糖脂質から選ばれた少なくとも 1 つの形態で使用することを特徴とする請求項 1 〜 4のいずれか 1項記載の家禽卵。

6. ω 3系高度不飽和脂肪酸を、魚油、魚粉、魚粕、魚油エキス、ドコサへキサェン酸生産能を有する微生物の乾燥菌体もしくは湿菌体、又はドコサへキサェン酸生産能を有する微生物から抽出して得られる油脂又は抽出残渣として、単独で又は混合して与えることにより得られる請求項 1 〜 4のいずれか 1 項記載の家禽卵。

7. ドコサへキサェン酸生産能を有する微生物がクリブセコディミゥム (Crypthecodimium ) 属ヽイソクリシス ( Isochrysis) 属ヽナノクロロプシス CNanochloropsis) 属、力ェ卜セロス C Chaetoce ros ) 属、ファェオダクチルム（Phaeodactylum ) 属、アンフイディニゥム (Amphidinium ) 属、ゴニアウラクス（Gonyaulax— ) 属、ペリディミゥム (Peridimium) 属、クロォモナス ( Chroomonas) 属、クリプトモナス (Cryptomonas ) 属、へミセルミス (Hemi selmi s ) 属、キロモナス (Chi lomonas) 属、クロレラ (Chlorel la ) 属、ヒスチォブランクス (Histiobranchus) 属、コリファエノイデス（ Coryphaenoi des) 属、スラウス卜キ卜リウム (Thraustchy tr ium ) 属、シゾキトリウム（Schizochytrium) 属、コニディオボラス（Co nidiobolus) 属又はェントモルフトラ（Entomorphthora) 属であることを特徴とする請求項 6記載の家禽卵。

8. 採卵用家禽に、 ω 6系高度不飽和脂肪酸及び所望によりさらに ω 3系高度不飽和脂肪酸を与えて飼育することを特徴とするァラキドン酸及び所望によりさらにドコサへキサェン酸高含有家禽卵の生産方法。

9. ω 6系高度不飽和脂肪酸が、 y— リノレン酸、ジホモー y— リノレン酸及びァラキドン酸から選ばれた少なくとも 1 つであり、それを遊離の脂肪酸、塩類、エステル類、トリァシルグリセロール、ジァシルグリセロール、モノァシルグリセロール、グリセ口リン脂質、グリセロ糖脂質、スフインゴリン脂質、及びスフィンゴ糖脂質から選ばれた少なくとも 1 つの形態で使用することを特徴とする請求項 8記載の方法。

10. ω 6系高度不飽和脂肪酸を、ァラキドン酸生産能を有する微生物の乾燥菌体又は湿菌体、あるいはァラキドン酸生産能を有する微生物から抽出して得られる油脂又は抽出残渣として、単独で又は混合して与えることを特徴とする請求項 8記載の方法。

11. ァラキドン酸生産能を有する微生物がモルティエレラ (Mort ierella ) 属、コニディオボラス (Conidiobolus) 属、フイチゥム

(Pythium ) 属、フィトフトラ（ Phy tophthora) 属、ぺニシリューム (Peni ci 11 ium ) 属、クロドスポリユーム (Cladosporium) 属、ムコール（Mucor ) 属、フザリューム（Fusarium) 属、ァスペルギノレス（Aspergillus ) 属、ロードトノレラ (Rhodotorula ) 属、ェントモフトラ（Entomophthora ) 属、ェキノスポランジゥム（Ec no sporangium) 属又はサプロレグニァ (Saprolegnia ) 属であることを特徴とする請求項 1 0記載の方法。

12. ω 3系高度不飽和脂肪酸が、 α— リノレン酸、 8， 11， 14, 1 7 一エイコサテトラェン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサペン夕ェン酸及びドコサへキサェン酸から選ばれた少なくとも 1 つであり、それを遊離の脂肪酸、塩類、エステル類、トリァシルグリセロール、ジァシルグリセロール、モノアシルグリセロール、グリセ口リン脂質、グリセ口糖脂質、スフインゴリン脂質、及びスフインゴ糖脂質から選ばれた少なくとも 1 つの形態で使用することを特徵とする請求項 8〜 1 1 のいずれか 1項記載の方法。

13. ω 3系高度不飽和脂肪酸を、魚油、魚粉、魚柏、魚油エキス、ドコサへキサェン酸生産能を有する微生物の乾燥菌体もしくは湿菌体、又はドコサへキサェン酸生産能を有する微生物から抽出することにより得られる油脂又は抽出残渣として単独で又は混合して与えることを特徴とする請求項 8〜 1 1 のいずれか 1項記載の方法。

14. ドコサへキサェン酸生産能を有する微生物がクリブセコディミゥム ( Crypthecod imi um ) 属、イソクリシス ( Isochrysisリ属、ナノクロロプシス (Nanochloropsis) 属、カェトセロス (Chaetoce ros ) 属、ファェオダクチルム（^iaeoda tylum ) 属、アンフイディニゥム (Amphi dinium ) 属、ゴニアウラクス (Gonyaulax ) 属、ペリディミゥム (Peridimium) 属、クロォモナス (Chroomonas) 属、クリプトモナス (Cryptomonas ) 属、へミセノレミス ( Hemi selmi s ) 属、キロモナス (Chi lomonas) 属、クロレラ (Chlorel la ) 属、ヒスチォブランクス（Histiobranchus) 属、コリファエノイデス（ Coryphaenoides) 属、スラウス卜キ卜リウム (Thraustchy tr ium ) 属、シゾキトリウム (Schizochytrium) 属、コニディオボラス（ nidiobolus) 属又はェントモルフトラ（Entomorphthora) 属であることを特徴とする請求項 1 3記載の方法。

15. ω 6系高度不飽和脂肪酸及び所望によりさらに ω 3系高度不飽和脂肪酸を与えて飼育することにより得られる家禽卵から得られるァラキドン酸及び所望によりさらにドコサへキサェン酸高含有油脂。

16. ω 6系高度不飽和脂肪酸が、 y — リノレン酸、ジホモ— y — リノレン酸、及びァラキドン酸から選ばれた少なくとも 1 つであり、それを遊離の脂肪酸、塩類、エステル類、トリァシルグリセロール、 'ジァシルグリセロール、モノァシルグリセロール、グリセ口リン脂質、グリセロ糖脂質、スフィンゴリン脂質、及びスフィンゴ糖脂質から選ばれた少なくとも 1 つの形態で使用することを特徴とする請求項 1 5記載の油脂。

17. ω 6系高度不飽和脂肪酸を、ァラキドン酸生産能を有する微生物の乾燥菌体又は湿菌体、あるいはァラキドン酸生産能を有する微生物から抽出して得られる油脂又は抽出残渣として、単独で又は混合して与えることにより得られる家禽卵から得られる請求項 1 5 記載の油脂。

18. ァラキドン酸生産能を有する微生物がモルティエレラ (Mort ierella ) 属、コニディオボラス (Conidiobolus) 属、フイチゥム

(Pythium ) 属、フィトフトラ（Phy tophthora) 属、ぺニシリューム (Penici 11 ium ) 属、クロドスポリユーム (Cladosporium) 属、ムコ一ル（Mucor ) 属、フザリューム（Fusarium) 属、ァスペルギノレス（Aspergillus ) 属、ロードトノレラ (Rhodotorula ) 属、ェントモフトラ（Entomophthora ) 属、ェキノスポランジゥム (Echino sporangium) 属又はサプロレグニァ (Saprolegnia ) 属であることを特徴とする請求項 1 7記載の油脂。

19. ω 3系高度不飽和脂肪酸が、 — リノレン酸、 8， 11, 14， 1 7 一エイコサテトラェン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサペンタェン酸及びドコサへキサェン酸から選ばれた少なくとも 1 つであり、それを遊離の脂肪酸、塩類、エステル類、トリァシルグリセロール、ジァシルグリセロール、モノアシルグリセロール、グリセ口リン脂質、グリセロ糖脂質、スフィンゴリン脂質、及びスフィンゴ糖脂質から選ばれた少なくとも 1 つの形態で使用することを特徴とする請求項 1 5〜 1 8のいずれか 1項記載の油脂。

20. ω 3系高度不飽和脂肪酸を、魚油、魚粉、魚柏、魚油エキス、ドコサへキサェン酸産生能を有する微生物の乾燥菌体もしくは湿菌体、又はドコサへキサェン酸産生能を有する微生物から抽出することにより得られる油脂又は抽出残渣として、単独で又は混合して与えることにより得られる家禽卵から得られる請求項 1 5〜 1 8のいずれか 1項記載の油脂。

21. ドコサへキサェン酸生産能を有する微生物がクリブセコディミゥム (Crypthecodimium ) 属ヽイソクリシス ( I sochrys i s) 属、ナノクロロプシス CNanochloropsis) 属、力ェ卜セロス (Chaetoce ros ) 属、ファェオダクチルム（Phaeodactylum ) 属、アンフイディニゥム (Amphidinium ) 属、ゴニアウラクス (Gonyaulax ゾ属、ペリディミゥム (Peridimium) 属、クロォモナス ( Chroomonas) 属、クリプトモナス ( Cryptomonas ) 属、へミセノレミス CHemiselmis ) 属、キロモナス (Chi lomonas) 属、クロレラ (Chlorel la ) 属、ヒスチォブランクス（i ^tiobranc]^) 属、コリファエノイデス（ Coryphaenoides) 属、スラウス卜キ卜リウム (Thraustchytrium ) 属、シゾキトリウム（Schizochytrium) 属、コニディオボラス（Co nidiobolus) 属、又はェントモルフトラ（Entomorphthora) 属であることを特徴とする請求項 2 0記載の油脂。

22. ァラキドン酸が 1 から 1 2重量部に対してドコサへキサェン酸が 1 から 1 2重量部の比率を示し、さらに、エイコサペンタエン酸が 1重量部に対してァラキドン酸が 5重量部以上の比率を示すことを特徴とする請求項 1 5〜 2 1 のいずれか 1項記載の油脂。

23. ω 6系高度不飽和脂肪酸及び所望によりさらに ω 3系高度不飽和脂肪酸を与えて飼育することにより得られる家禽卵からァラキドン酸及び所望によりさらにドコサへキサェン酸高含有油脂を抽出することを特徴とする高度不飽和脂肪酸高含有油脂の製造方法。

24. ω 6系高度不飽和脂肪酸が、アーリノレン酸、ジホモーア一リノレン酸、及びァラキドン酸から選ばれた少なくとも 1 つであり、それを遊離の脂肪酸、塩類、エステル類、トリアシルグリセロール、ジァシルグリセロール、モノアシルグリセロール、グリセ口リン脂質、グリセ口糖脂質、スフインゴリン脂質、及びスフインゴ糖脂質から選ばれた少なくとも 1 つの形態で使用することを特徴とする請求項 2 3記載の方法。

25. ω 6系高度不飽和脂肪酸を、ァラキドン酸生産能を有する微生物の乾燥菌体又は湿菌体、あるいはァラキドン酸生産能を有する微生物から抽出することにより得られる油脂又は抽出残渣として、単独で又は混合して与えることにより得られる家禽卵から抽出することを特徴とする請求項 2 3記載の方法。

26. ァラキドン酸生産能を有する微生物がモルティエレラ ( ort ierel la ) 属、コニアイオボラス (Conidiobolus) 属、フイチゥム

(Pythium ) 属、フィトフトラ（Phy tophthora) 属、ぺニシリューム (Peni ci 11 ium ) 属、クロドスポリユーム (Cladosporium) 属、ムコール ( ucor ) 属、フザリューム (Fusarium) 属、ァスペルギノレス（Aspergillus ) 属、ロードトノレラ (Rhodotorula ) 属、ェントモフトラ（Entomophthora ) 属、ェキノスポランジゥム (Echino sporangium) 属又はサプロレグニァ ( Saprolegnia ) 属であることを特徴とする請求項 2 5記載の方法。

27. ω 3系高度不飽和脂肪酸が、ひ— リノレン酸、 8， 11， 14， 1 7 —エイコサテトラェン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサペンタェン酸及びドコサへキサェン酸から選ばれた少なくとも 1 つであり、それを遊離の脂肪酸、塩類、エステル類、トリァシルグリセロール、ジァシルグリセロール、モノアシルグリセロール、グリセ口リン脂質、グリセ口糖脂質、スフインゴリン脂質、及びスフインゴ糖脂質から選ばれた少なくとも 1 つの形態で使用することを特徵とする請求項 2 3〜 2 6のいずれか 1項記載の方法。

28. ω 3系高度不飽和脂肪酸を、魚油、魚粉、魚柏、魚油エキス、ドコサへキサェン酸生産能を有する微生物の乾燥菌体もしくは湿菌体、又はドコサへキサェン酸生産能を有する微生物から抽出することにより得られる油脂又は抽出残渣として、単独で又は混合して与えることにより得られる家禽卵から抽出することを特徴とする請求項記 2 3〜 2 6のいずれか 1項記載の方法。

29. ドコサへキサェン酸生産能を有する微生物がクリブセコディミゥム Crypthecodimium ) 属、イソクリシス ( I sochrys i s) 属、ナノクロロプシス (Nanochloropsis) 属、力ェ卜セロス (Chaetoce ros ) 属、ファェオダクチルム（Phaeodactylum ) 属、アンフイディニゥム (Amphidinium ) 属、ゴニアウラクス (Gonyaulax ) 属、ペリディミゥム（Peridimium) 属、クロォモナス ( Chroomonas) 属、クリプ卜モナス (Cryptomonas ) 属、へミセノレミス (Hemi selmi s ) 属、キロモナス（Chi lomonas) 属、クロレラ（Chlorel_ j_) 属、ヒスチォブランクス (Histiobranchus) 属、コリファエノイデス（ Coryphaenoides) 属、スラウス卜キ卜リウム (Thraustchytrium ) 属、シゾキトリウム（Schizochytrium) 属、コニディオボラス（Co nidiobolus) 属、又はェントモルフトラ（Entomorphtho^j:) 属であることを特徴とする請求項 2 8記載の方法。

30. ァラキドン酸が 1 から 1 2重量部に対してドコサへキサェン酸力 1 力、ら 1 2重量部の比率を示し、さらに、エイコサペンタエン酸が 1 重量部に対してァラキドン酸が 5重量部以上の比率を示すことを特徴とする請求項 2 3〜 2 9のいずれか 1 項記載の方法。

31. ω 6系高度不飽和脂肪酸及び所望によりさらに ω 3系高度不飽和脂肪酸を採卵用家禽に与えて飼育することにより得られる家禽卵から抽出することにより得られるァラキドン酸及び所望によりさらにドコサへキサェン酸高含有油脂を 0.001 重量％以上含有することを特徴とするァラキドン酸及び所望によりさらにドコサへキサェン酸高含有食品。

32. ω 6系高度不飽和脂肪酸が、 y— リノレン酸、ジホモ— ァ — リノレン酸、及びァラキドン酸から選ばれた少なくとも 1 つであり、それを遊離の脂肪酸、塩類、エステル類、トリァシルグリセロール、ジァシルグリセロール、モノアシルグリセロール、グリセ口リン脂質、グリセロ糖脂質、スフィンゴリン脂質、及びスフィンゴ糖脂質から選ばれた少なくとも 1 つの形態で使用することを特徴とする請求項 3 1記載の食品。

33. ω 6系高度不飽和脂肪酸を、ァラキドン酸生産能を有する微生物の乾燥菌体又は湿菌体、あるいはァラキドン酸生産能を有する微生物から抽出することにより得られる油脂又は抽出残渣として、単独で又は混合して与えることにより得られる家禽卵から得られるァラキドン酸高含有油脂を添加することにより得られる請求項 3 1 記載の食品。

34. ァラキドン酸生産能を有する微生物がモルティエレラ (Mort ierella ) 属ヽコニディオボラス ( Coni d i obo 1 us) 属、フイチゥム

(Pythium ) 属、フィトフトラ (Phy tophthora) 属、ぺニシリューム (Peni ci 11 ium ) 属、クロドスポリユーム (Cladosporium) 属、ムコール（Mucor ) 属、フザリューム（Fusarium) 属、ァスペルギノレス（Aspergillus ) 属、ロードトノレラ (Rhodotorula ) 属、ェントモフトラ（Entomophthora ) 属、ェキノスポランジゥム（Echino sporangium) 属又はサブロレグニァ (Saprolegnia ) 属であることを特徴とする請求項 3 3記載の食品。

35. ω 3系高度不飽和脂肪酸が、 α— リノレン酸、 8， 11， 14， 1 7 —エイコサテトラェン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサペンタェン酸及びドコサへキサェン酸から選ばれた少なくとも 1 つであり、それを遊離の脂肪酸、塩類、エステル類、トリァシルグリセロール、ジァシルグリセロール、モノァシルグリセロール、グリセ口リン脂質、ダリセロ糖脂質、スフィンゴリン脂質、及びスフィンゴ糖脂質から選ばれた少なくとも 1 つの形態で使用することを特徴とする請求項 3 1〜 3 4のいずれか 1 項記載の食品。

36. ω 3系高度不飽和脂肪酸を、魚油、魚粉、魚粕、魚油エキス、ドコサへキサェン酸生産能を有する微生物の乾燥菌体もしくは湿菌体、又はドコサへキサェン酸生産能を有する微生物から抽出することにより得られる油脂又は抽出残渣として、単独で又は混合して得られる家禽卵より得られるドコサへキサェン酸高含有油脂を添加することにより得られる請求項 3 1 〜 3 4のいずれか 1項記載の食

Π □Π 0

37. ドコサへキサェン酸生産能を有する微生物がクリブセコディミゥム CCrypthecodimium ) 属、イソクリシス（Isochrysis) 属、ナノクロロプシス (Nanochloropsis) 属、力ェ卜セロス (Chaetoce ros_) 属、ファェオダクチルム（Phaeodactylum ) 属、アンフイディニゥム (Amphidinium ) 属、ゴニアウラクス (Gonyaulax ) 属、ペリディミゥム (Peridimium) 属、クロォモナス (Chroomonas) 属、クリプ卜モナス (Cryptomonas ) 属、へミセノレミス (Hemi selmi s ) 属、キロモナス（^ilo^nas) 属、クロレラ（^ _prelj_^ ) 属、ヒスチォブランクス（Histiobranchus) 属、コリファエノイデス（ Coryphaenoides) 属、スラウス卜キ卜リウム (Thraustchytr ium ) 属、シゾキトリウム（Schizochytrium) 属、コニディオボラス（Co nidiobolus) 属、又はェントモルフトラ（Entomorphthora) 属であることを特徴とする請求項記 3 6記載の食品。

38. ω 6系高度不飽和脂肪酸及び ω 3系高度不飽和脂肪酸を採卵用家禽に与えて飼育することにより得られる家禽卵から抽出されたァラキドン酸及びドコサへキサェン酸高含有油脂を添加する食品が未熟児用調製乳、乳児用調製乳、フォローアップ乳、又は妊産婦 ' 授乳婦向け調製乳であることを特徴とする請求項 3 1 〜 3 7のいずれか 1項記載の食品。